(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161066
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】埋め込み型磁気マーカーの配置を決定する磁場プローブ
(51)【国際特許分類】
A61B 5/06 20060101AFI20241108BHJP
A61B 90/90 20160101ALI20241108BHJP
【FI】
A61B5/06
A61B90/90
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024141870
(22)【出願日】2024-08-23
(62)【分割の表示】P 2021530310の分割
【原出願日】2019-10-28
(31)【優先権主張番号】2022093
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(71)【出願人】
【識別番号】521230012
【氏名又は名称】シリウス メディカル システムズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】マーテンス,フーベルト セシル フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】シュヘルメルス,ブラム
(72)【発明者】
【氏名】カネコ,タケシ
(72)【発明者】
【氏名】フランケン,ジェローン ヘンドリック
(57)【要約】
【課題】プローブの感度及び精度を向上させる。
【解決手段】埋め込み型磁気マーカーの配置の決定を向上させる磁場プローブが提供され、このプローブは、プローブの縦軸と交差する横軸に沿って実質的に配置された、第1及び第2の磁気センサーを備える。第1及び第2の磁気センサーは、プローブの遠位端に近く、且つ小さなセンサー離間距離によって分離される。第3の磁気センサーは、近位端の近くに設けられ、遠位端に近い第2の磁気センサーから大きなセンサー離間距離によって分離され、大きなセンサー離間距離は、小さなセンサー離間距離よりも大きく、小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率は、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を決定する磁場プローブ(100、101、102、103)であって、前記プローブが、プローブ縦軸(150)に沿って延在し、前記プローブ(100、101、102、103)が、
肌の外面(300)の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端(160)と、
前記遠位端(160)に近い第1の磁気センサー(110、120)と、
前記第1の磁気センサー(110、120)から小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた、前記遠位端(160)に近い、第2の磁気センサー(110、120)であって、前記第1及び第2の磁気センサーが、使用時に、前記磁気マーカー(200)の1つ又は複数の配置(250、255、260)を決定するように構成及びアレンジされる、第2の磁気センサー(110、120)と、
前記第2の磁気センサー(110、120)から大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた、近位端(165)に近い、第3の磁気センサー(120、130)であって、前記第3及び第2の磁気センサーが、使用時に、前記磁気マーカー(200)の前記1つ又は複数の配置(250、255、260)をさらに決定するように構成及びアレンジされる、第3の磁気センサー(120、130)と、
を備え、
前記大きなセンサー離間距離が、前記小さなセンサー離間距離よりも大きく、
前記小さなセンサー離間距離に対する前記大きなセンサー離間距離の比率が、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内であり、
前記第1及び第2の磁気センサー(110、120)が、横軸(181、182、183)に沿って実質的に配置され、前記横軸(181、182、183)が、前記プローブ縦軸(150)と交差する、磁場プローブ。
【請求項2】
前記プローブ(100、101、102、103)が、
前記遠位端に近い第4の磁気センサー(110、120)をさらに備え、
前記第4の磁気センサー(110、120)が、前記第2の磁気センサー(110、120)の代わりに、前記大きなセンサー離間距離によって、前記第3の磁気センサー(120、130)から分離されるように構成及びアレンジされた、請求項1に記載のプローブ。
【請求項3】
前記大きなセンサー配置によって分離されるように構成及びアレンジされた磁気センサー(110、120、130)が、縦軸(150、151、152)に沿って実質的に配置される、請求項1又は2に記載のプローブ。
【請求項4】
前記大きなセンサー配置によって分離されるように構成及びアレンジされた前記磁気センサー(110、120、130)が、前記プローブ縦軸(150)に沿って実質的に配置される、請求項1~3の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項5】
前記第1及び第2の磁気センサー(110、120)が、横軸(181、182、183)に沿って実質的に配置され、前記横軸(181、182、183)が、縦軸(150、151、152)と略垂直であり、前記縦軸(150、151、152)に沿って、センサーが、大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされる、請求項1~4の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項6】
少なくとも1つの磁気センサー(110、120、130)が、前記プローブ(100)の前記遠位端(160)に対する前記磁気マーカー(200)の配置を決定するように構成及びアレンジされる、請求項1~5の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項7】
少なくとも1つの磁気センサー(110、120、130)が、2つ以上の自由度で、好ましくは3つの自由度で、前記磁気マーカー(200)の配置を決定するように構成及びアレンジされる、請求項1~6の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項8】
2つ以上の磁気センサー(110、120、130)が、1D、2D、又は3Dアレイに含まれる、請求項1~7の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項9】
前記プローブ(100、101、102、103)が、
背景磁場を測定する1つ又は複数の補償センサー(140)をさらに備え、
使用時の前記磁気マーカー(200)の1つ又は複数の配置の前記決定が、前記背景磁場をさらに考慮する、請求項1~8の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項10】
前記小さなセンサー離間距離及び/又は前記大きなセンサー離間距離が、前記埋め込み型磁気マーカー(200)に関連する磁場強度の逆三乗法則決定を考慮することによって、予め決定される、請求項1~9の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項11】
前記プローブの前記遠位端(160)が、肌の外面(300)に接触するように、及び/又は肌の外面(300)を通して挿入されるように、及び/又は体腔内に挿入されるようにさらに構成及びアレンジされる、請求項1~10の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項12】
埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を検出する検出器ユニットであって、前記検出器ユニットが、請求項1~12の何れか一項による前記磁気プローブ(100、101、102、103)を備える、検出器ユニット。
【請求項13】
埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を決定する方法であって、
肌の外面(300)の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端(160)を備えたプローブ(100、101、102、103)を設けることであって、前記プローブが、プローブ縦軸(150)に沿って延在し、並びに、前記遠位端(160)に近い第1の磁気センサー(110、120)と、前記第1の磁気センサー(110、120)から小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた第2の磁気センサー(110、120)と、をさらに備え、前記第1及び第2の磁気センサー(110、120)が、横軸(181、182、183)に沿って実質的に配置され、前記横軸(181、182、183)が、前記縦軸(150)と交差する、設けることと、
使用時に、前記磁気マーカー(200)の1つ又は複数の配置(250、255、260)を決定するように前記第1及び第2の磁気センサーを構成及びアレンジすることと、
前記プローブが、前記第2の磁気センサー(110、120)から大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた、近位端(165)に近い、第3の磁気センサー(120、130)をさらに備えることと、
使用時に、前記磁気マーカー(200)の前記1つ又は複数の配置(250、255、260)をさらに決定するように前記第3及び第2の磁気センサーを構成及びアレンジすることと、
を含み、
前記小さなセンサー離間距離に対する前記大きなセンサー離間距離の比率が、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である、方法。
【請求項14】
前記プローブ(100、101、102、103)が、
前記遠位端に近い第4の磁気センサー(110、120)をさらに備え、
前記方法が、
前記第2の磁気センサー(110、120)の代わりに、前記大きなセンサー離間距離によって、前記第3の磁気センサー(120、130)から分離されるように前記第4の磁気センサー(110、120)を構成及びアレンジすることを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、埋め込み型磁気マーカーの配置を決定する磁場プローブ、同プローブを備えた検出ユニット、及び埋め込み型磁気マーカーの配置を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
侵襲的及び非侵襲的な治療及び療法中に、医療従事者が関心領域を正確に位置特定できることが重要である。頻繁に、熟練者は、関心領域を見つけ出すため、及び記憶するために、視覚及び手動操作に頼り、多くの場合、肌の外面に印を付ける。実際には、上記位置特定を支援するために、X線及び/又は超音波などの画像装置も使用され得るが、これは、画像技術を用いて、関心領域と周囲組織を区別できることに依拠する。関心領域を位置特定できることが不正確であることは、全ての関心領域が治療されるわけではないこと、すなわち、治療が不完全であることを意味し得る。これは、腫瘍の除去、ポリープの除去、美容外科手術、組織の除去及び/又は矯正、埋め込みデバイスの位置検出(例えば、Implanonなどの避妊具が位置検出される必要がある場合がある)を含む、治療目的及び美容目的の処置及び治療にとって問題である。
【0003】
例えば、がん検診後に病変の切除又は除去が指示される場合、外科医は、病変の場所及び範囲を知る必要がある。臨床診療における現在の重要な規準は、外科的処置の直前にターゲットに金属固定ワイヤーを配置することを必要とし、これは、ワイヤーの感染及び移動のリスクがある。より新しいソリューションは、放射性マーカーを用いるが、放射性物質の使用は、厳重に管理及び規制される。電磁及びRFID(無線自動識別)マーカーが開発されているが、これらは、かさ高く、且つ故障しやすい。関心領域の位置特定における何れの不正確さも、病変の不完全な切除又は除去につながり、追加の治療を必要とする可能性がある。
【0004】
加えて、スクリーニング手法の改良は、患者において、より小さく、早期の病変が、ますます識別されていることを意味する(この早期発見は、患者にとってより有益であるが、小さな病変は、外科医にとって、識別及び位置特定が難しいことがある)。また、これらは、触知できない可能性が高い。術中イメージングは、煩雑であり、且つ費用が高いことが多い。
【0005】
最近では、埋め込み型磁気マーカーの使用が提案されている。これらは、放射性マーカーと比較して、より高度な安全性を提供するが、それでもやはり、マーカーの配置を検出する(位置検出する)ために、医療従事者による多大な努力を必要とする。これは、非常に小さい関心領域に印を付けるために、非常に小さい磁気マーカーが使用される場合に、さらにいっそう難しくなる。
【0006】
例えば、米国特許第7561051B1号は、磁石の位置特定を行い、及び/又は磁石に対する装置の配向を決定する装置を記載している。一実施形態では、この装置は、複数の間隔を空けた場所でセンサーの読み取りを可能にするように往復移動が可能な多軸磁場センサーを含む。別の実施形態では、この装置は、直線に沿って配列された複数の多軸磁場センサーを含む。この装置は、組織の切除、体腔内の医療デバイスの移動を追跡すること、及び内臓器官の移動を追跡することを含む、いくつかの医療用途及び他の用途で使用され得る。
【0007】
本発明の目的は、埋め込み型磁気マーカーの配置の決定の改良を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
概要的記述
本開示の第1の態様によれば、埋め込み型磁気マーカーの配置を決定する磁場プローブであって、プローブが、プローブ縦軸に沿って延在し、プローブが、肌の外面の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端と、遠位端に近い第1の磁気センサーと、第1の磁気センサーから小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた、遠位端に近い、第2の磁気センサーであって、第1及び第2の磁気センサーが、使用時に、磁気マーカーの1つ又は複数の配置を決定するように構成及びアレンジされる、第2の磁気センサーと、第2の磁気センサーから大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた、近位端に近い、第3の磁気センサーであって、第3及び第2の磁気センサーが、使用時に、磁気マーカーの1つ又は複数の配置をさらに決定するように構成及びアレンジされる、第3の磁気センサーと、を備え、大きなセンサー離間距離が、小さなセンサー離間距離よりも大きく、小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率が、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内であり、第1及び第2の磁気センサーが、横軸に沿って実質的に配置され、横軸が、プローブ縦軸と交差する、磁場プローブが提供される。
【0009】
センサーに関する「第1の」、「第2の」、及び「第3の」というラベルの使用は、独特なものであり、センサーグループに関する「第1の」、「第2の」、及び「第3の」というラベルとは必ずしも同じではないことに留意されたい。第1のセンサー、第2のセンサー、及び第3のセンサーは、異なる実施形態によって行われる機能性に応じて、これらのグループの何れかから選択され得る。
【0010】
プローブの遠位端の近くに、横軸に沿って小さな離間距離を有した磁気センサーのペアと、一方が遠位端の近くにあり、他方が近位端の近くにある、大きな離間距離を有した、さらなるペアとを設けることによって(小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率は、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である)、プローブの遠位端がマーカーに近いとき、及びより遠くにあるときに、埋め込み型磁気マーカーの場所(配置)を正確に決定することが可能なプローブが提供される。特に、遠位端の近くにセンサーのペアを含むことは、プローブの感度及び精度を向上させ得る。
【0011】
この例では、第2の磁気センサーは、第1の磁気センサー及び第3の磁気センサーの両方と共働するように機能的に構成及びアレンジされる。これは、以下で説明されるように、3つ以上の磁気センサーを用いて実施され得る。
【0012】
任意選択的に、横軸は、縦軸に対して略垂直でもよい。これは、場合によっては、配置の計算を簡易化し得る。
【0013】
さらなる態様によれば、プローブは、遠位端に近い第4の磁気センサーをさらに備えてもよく、第4の磁気センサーは、第2の磁気センサーの代わりに、大きなセンサー離間距離によって、第3の磁気センサーから分離されるように構成及びアレンジされる。
【0014】
第1の態様における第2のセンサーの機能の一部を行う(つまり、第3の磁気センサーと共働する)追加の(第4の)磁気センサーを設けることが便利な場合がある。第2の磁気センサーは、第1の磁気センサーから小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされる。
【0015】
本開示の別の態様によれば、大きなセンサー配置によって分離されるように構成及びアレンジされた磁気センサーは、縦軸に沿って実質的に配置され得る。
【0016】
任意選択的に、これらのセンサーは、プローブ縦軸に沿って配置されてもよい。
【0017】
磁気センサーの異なるペアは、大きなセンサー配置によって分離されるように構成及びアレンジされてもよい。このようなセンサーのペアを実質的にプローブの縦軸に沿って配置することによって、特に操作が簡単な、長く細いプローブが提供される。それらをプローブ縦軸に沿って配置することによって、プローブ縦軸に対する配置の計算が、場合によっては簡易化され得る。
【0018】
任意選択的に、横軸は、縦軸と略垂直でもよく、縦軸に沿って、センサーが、大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされる。任意選択的に、これは、プローブ縦軸でもよい。
【0019】
これは、場合によっては、配置の計算を簡易化し得る。
【0020】
本開示のさらに別の態様によれば、プローブは、背景磁場を測定する1つ又は複数の補償センサーを備え得るプローブがさらに備え、使用時の磁気マーカーの1つ又は複数の配置の決定が、背景磁場をさらに考慮する。
【0021】
既存のセンサー又は専用センサーが、地球の磁場などの背景磁場を測定(又は検出)するように有益に構成されてもよい。配置の決定は、精度及び感度をさらに向上させるために、背景測定を用いて補償され得る。
【0022】
本開示の別の態様によれば、小さなセンサー離間距離及び/又は大きなセンサー離間距離が、埋め込み型磁気マーカーに関連する磁場強度の逆三乗法則決定を考慮することによって、予め決定されてもよい。
【0023】
1つ又は複数のセンサーの縦方向離間距離を決定する際に逆三乗法則を考慮することによって、磁場測定、並びにモデル及び/又は曲線適合の精度をさらに向上させることができる。
【0024】
加えて、埋め込み型磁気マーカーの配置を決定する方法であって、方法が、肌の外面の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端を備えたプローブを設けることであって、プローブが、プローブ縦軸に沿って延在し、並びに、遠位端に近い第1の磁気センサーと、第1の磁気センサーから小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた第2の磁気センサーと、をさらに備え、第1及び第2の磁気センサーが、横軸に沿って実質的に配置され、横軸が、縦軸と交差する、設けることと、使用時に、磁気マーカーの1つ又は複数の配置を決定するように第1及び第2の磁気センサーを構成及びアレンジすることと、プローブが、第3の磁気センサーから大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされた、近位端に近い、第3の磁気センサーをさらに備えることと、使用時に、磁気マーカーの1つ又は複数の配置をさらに決定するように第3及び第2の磁気センサーを構成及びアレンジすることと、を含み、小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率が、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である、方法が提供される。
【0025】
この例では、第2の磁気センサーは、第1の磁気センサー及び第3の磁気センサーの両方と共働するように機能的に構成及びアレンジされる。これは、以下で説明されるように、3つ以上の磁気センサーを用いて実施され得る。
【0026】
またさらなる態様によれば、プローブは、遠位端に近い第4の磁気センサーをさらに備えてもよく、この方法は、第2の磁気センサーの代わりに、大きなセンサー離間距離によって、第3の磁気センサーから分離されるように第4の磁気センサーを構成及びアレンジすることを含む。
【0027】
第1の態様における第2のセンサーの機能の一部を行う(つまり、第3の磁気センサーと共働する)追加の(第4の)磁気センサーを設けることが便利な場合がある。第2の磁気センサーは、第1の磁気センサーから小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされる。
【0028】
図面の簡単な説明
好適及び例示的な実施形態を図示し、必ずしも一定の縮尺で描かれていない添付の図面と併せて、本発明の以下の詳細な説明を考慮すれば、本発明のいくつかの実施形態の特徴及び利点、並びにそれらの達成方法が、より容易に明白となるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1A】埋め込み型磁気マーカーの配置を検出する(位置検出する)磁場プローブのある実施形態を示す。
【
図1B】埋め込み型磁気マーカーの配置を検出する(位置検出する)磁場プローブのある実施形態を示す。
【
図3A】3次元センサーアレンジメントを有する縦方向延在プローブの例を示す。
【
図3B】3次元センサーアレンジメントを有する縦方向延在プローブの例を示す。
【
図3C】3次元センサーアレンジメントを有する縦方向延在プローブの例を示す。
【
図4】信号とマーカー側方変位の相関を示す単純な示差測定の一例を示す。
【
図5】第1のマーカーの磁場の期待される変動、及びいくつかの可能なセンサー離間距離を示す。
【
図6】第2のマーカーの磁場の期待される変動、及びいくつかの可能なセンサー離間距離を示す。
【
図8】さらなる代替センサー2次元アレンジメントを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
以下の詳細な説明では、本開示の理解を助けるために、多数の非限定的な具体的詳細が提供される。本方法のコンピューター処理部分が、任意のタイプの独立型システム、又は任意のタイプのクライアント、ネットワーク、サーバー、及びデータベース要素を含むクライアント-サーバー互換システム上に実装され得ることが当業者には明らかとなるだろう。
【0031】
図1A及び
図1Bは、埋め込み型磁気マーカー200の配置を検出する(位置検出する)磁場プローブ100を示す。図示されるように、磁気マーカー200は、関心領域に印を付けるために、肌の外面300の下に埋め込まれる(これは、肌の外面の下(250)、数ミリメートル又は数センチメートルでもよい)。これは、深さ250とも呼ばれることがある。磁場プローブは、プローブ縦軸150(延長されると、それは、磁気マーカー200の配置を決定するための便利な基準点を提供する)に沿って延在し得る。マーカー200のこの配置は、任意の便利なパラメーターで表現され得る(しかし、ユーザーは、プローブ縦軸150と磁気マーカー200との間の横方向距離260、及び遠位端160と磁気マーカー200との間の縦方向距離255、250を提供されることに特に関心がある可能性がある)。
【0032】
マーカーは、注入などによる、任意の便利なやり方で埋め込まれ得る。注入は、例えば、軟組織若しくは器官内へのもの、又は肺気管支への気管支鏡による送達、若しくは結腸への小腸内視鏡による送達、又は電子ピルなどの飲み込めるデバイスに組み込まれてもよい。埋め込みの方法は、例えば、必要とされる深さ250、行われるべき後続の処置、関心領域のサイズ、関心領域の場所、上記領域の組織の種類、及び上記領域の周囲の組織の種類に依拠し得る。それは、検出の直前に、又は少し前に埋め込まれてもよい。
【0033】
一般的に、適切な磁気マーカー200は、略円筒形である:
-直径1.45mm、長さ2.19mm、及び1.43T(ネオジムN52)の残留磁場(Br)、又は
-直径1.75mm、長さ5mm、及び1.43T(ネオジムN52)の残留磁場(Br)。
【0034】
プローブ100は、肌の外面300の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端160を備える。プローブ100は、下記のように、プローブ基準と磁気マーカー200との間の1つ又は複数の配置(距離)を決定するように、さらに構成及びアレンジされる。プローブ基準は、プローブ100の1つ若しくは複数の点、プローブ100の1つ若しくは複数の軸、プローブ100の1つ若しくは複数の面、又はこれらの組み合わせでもよい。
【0035】
プローブ100は、磁気マーカー200によって生成された磁場の1つ又は複数の特性(例えば、強度、方向、Bx、By、Bz)を測定するように構成された1つ又は複数の磁気センサーを備える。これらの特性は、ソフトウェアアルゴリズムを用いて1つ又は複数の配置を決定するために使用される。
【0036】
例えば、もしプローブ100の遠位端160が基準点であれば(つまり、プローブ100の遠位端160に対する1つ又は複数の配置を決定するようにプローブ100が構成されていれば)、ユーザーにとって有益となり得る。プローブが実質的に縦方向に延在する場合、特に操作が簡単な、長く細いプローブ100が提供され、遠位端160を動かすことによって磁気マーカー200を見つけることは、より直感的である。
【0037】
図示のように、遠位端160は、肌の外面300から、距離255離れて配置され得る(一定距離255を維持するために、スペーサーが用いられてもよく、又はプローブ100が、肌の外面300に接触するように、さらに構成及びアレンジされる場合には、距離255は、ゼロでもよい)。プローブ100の遠位端160と、磁気マーカー200との間の距離をさらに減少させ得るくぼみを生じさせるように、プローブ100は、肌の外面300に押し付けられるように、さらに構成及びアレンジされてもよい。一般に、プローブ100と磁気マーカーとの間の距離が小さいほど、測定される信号の振幅は大きくなる。いくつかの治療のために、プローブ100とマーカー200との間の距離をさらに減少させるように、プローブ100は、肌の外面300を通して、及び/又は体腔内に挿入されるように、さらに構成及びアレンジされてもよい。これは、例えば、外科的切開を用いたもの、又は自然の開口部を用いたものでもよい。
【0038】
プローブ100は、検出ユニット又はデバイス(不図示)内に含まれてもよい。1つ又は複数の配置を決定する機能性が、磁気プローブ100のハードウェア及びソフトウェアに実装され得ること、又はそれらが、検出器の残りの部分のハードウェア及びソフトウェアに実装され得ることが当業者には明らかとなるだろう。また、これらの機能性は、磁気プローブ100と、検出ユニットの残りの部分との間で、任意の便利なやり方で、分けられてもよい。
【0039】
プローブ100の検出ユニット又はデバイスは、以下の1つ又は複数を備えてもよい:
-プローブ100の近位端165に取り付けられるように構成された、任意選択の電気及び/又は機械接続。取り付けを解除可能にすれば、有益な場合がある。また、この接続は、少なくとも、プローブ100と検出器の残りの部分との間でデータ伝送を可能にするように構成及びアレンジされた、無線でもよい;
-エネルギーをプローブ磁気センサーに提供するための電源;
-磁気センサーの測定値を収集し、及び適切なソフトウェアアルゴリズムを用いて配置を決定するように構成されたプロセッサー;
-任意選択的に、決定の結果をユーザーに示すために、ディスプレイも設けられてもよい。好ましくは、磁気マーカー200までの横方向及び/又は縦方向の距離が、数値的に、及び/又はグラフィックで表示される。追加的又は代替的に、横方向及び/又は縦方向を示すグラフィック表現が提供されてもよい。追加的又は代替的に、音声フィードバックも提供され得る(これは、下記でより詳細に説明される)。距離(配置)は、例えば、相対値及び/又は絶対値として表示されてもよい。音声フィードバックは、例えば、異なるトーンを持つ自動車駐車センサーを用いた場合に、物体までの距離が示されるやり方に類似して、提供されてもよい。
【0040】
プローブ100は、3つ以上の磁気センサーを備える。これらは、最大で3つの異なるセンサーグループ110、120、130に含まれるように構成及びアレンジされてもよい。下記のように、各センサーは、単一の機能を行うように、又は複数の機能に寄与するように構成及びアレンジされてもよい。この例では、3つのグループ110、120、130は、プローブ100の遠位端160に対するそれらの位置に基づいて、識別可能である。
図1Bは、参照しやすいように、各磁気センサーに割り当てられた参照番号を示す(この実施形態では、最低3つの磁気センサーが設けられ、一般的に、1Dアレイで6つのセンサーが使用される)。センサーは、以下のようにグループ化される。
-110:プローブ100の遠位端160に近い、少なくとも2つの磁気センサーの第1のグループ。
図1Bに示されるように、これらは、センサー0、1、及び2でもよい。全てのセンサー位置が占有される必要はない(1つ又は複数のセンサーが、物理的に除外されてもよく、又はソフトウェアにおいて無効にされてもよい)。これらのセンサーは、遠位端160が磁気マーカー200に比較的近い場合に、マーカー200の少なくとも2つの配置が決定され得るように、隣接するセンサー同士が、小さなセンサー離間距離によって、縦方向及び横方向の両方で互いに分離されるように、構成及びアレンジされる。センサー0及び1は、小さなセンサー離間距離によって分離され、センサー1及び2も、小さなセンサー離間距離によって分離される。小さなセンサー離間距離によって分離されたセンサーは、遠位端160が磁気マーカー200に比較的近いときに、マーカー200の1つ又は複数の配置を正確に決定するための測定を提供するように構成及びアレンジされる。実際には、センサーは、最も近くて、約2.5mm以内の所まで磁気マーカー200に近づき得る(一般的に、マーカーに接近し得る最も近い距離を制限するハウジングが、磁気プローブ100を包囲するように使用される)。例えば、2×2×0.7mmの寸法を有するLGA-12パッケージなどのIC磁気センサーが使用される場合、これらは、0.5mmの間隔を有して配置されてもよく、これは、小さなセンサー離間距離(パッケージの中心間距離、すなわち約2.5mmに近似する)を提供する。小さな離間距離によって分離されたセンサーは、0.5~3×マーカーの長さの正確なマーカー200の配置決定のために最適化され得る。
なお、本実施形態における非隣接センサー同士は、大きなセンサー離間距離によって縦方向に分離される:センサー2及び0。
-120:少なくとも1つの磁気センサーの第2のグループ。
図1Bに示されるように、これは、センサー3及び12でもよい。これらは、第1のグループ110よりもプローブ100の近位端165に近い(つまり、遠位端160からより遠い)。これらは、主に、プローブ100の遠位端160が磁気マーカー200からより遠い場合に、1つ又は複数の配置(距離)を決定するための測定を提供するように構成及びアレンジされる。第2のグループの1つ又は複数のセンサーによる測定を用いて決定された配置は、第1のグループ110の1つ又は複数のセンサーによる測定を用いて決定された配置と比較される(第2のグループ120の磁気センサーは、大きなセンサー離間距離によって、第1のグループ110の磁気センサーから分離される)。この大きなセンサー離間距離は、小さなセンサー離間距離よりも大きい。例えば、以下は、縦方向に大きなセンサー離間距離によって分離される:
-センサー3、及び0、1、又は2;
-センサー12、及び0、1、又は2
-センサー12及び3
-130:任意選択的に、少なくとも1つの磁気センサーの第3のグループ。
図1Bに示されるように、これは、センサー13でもよい。これらは、第2のグループ120よりもプローブ100の近位端165に近い(つまり、遠位端160からより遠い)。これらは、
-補償センサーとして構成及びアレンジされてもよい。この場合、補償センサーは、主に、(地球からの)自然発生磁場、測定及び決定が行われる環境内で動作する機器により存在する人工磁場、及び/又は関心領域内、若しくはその周囲の組織によって生じた反磁場などの背景磁場を検出するように構成及びアレンジされる。
-代替的又は追加的に、第3のグループ130の磁気センサーは、プローブ100の遠位端160が磁気マーカー200からより遠い場合に、1つ又は複数の配置(距離)を決定するためのさらなる測定を提供するように構成及びアレンジされてもよい。第3のグループ130の磁気センサーは、大きなセンサー離間距離によって、第1のグループ110から分離される。この大きなセンサー離間距離は、小さなセンサー離間距離よりも大きく、他の大きなセンサー離間距離の何れかと類似し、異なり、又は同じであってもよい。例えば、以下は、縦方向に、大きなセンサー離間距離によって分離される:センサー13、及び0、1、又は2
-第3のグループ130の磁気センサーは、大きなセンサー離間距離によって、第2のグループ120から分離される。この大きなセンサー離間距離は、小さなセンサー離間距離よりも大きく、他の大きなセンサー離間距離の何れかと類似し、異なり、又は同じであってもよい。例えば、以下は、縦方向に、大きなセンサー離間距離によって分離される:センサー13、及び12又は3。
【0041】
小さなセンサー離間距離及び大きな離間距離という用語は、離間距離の一般的な分類区分として解釈されるものとする(1つ又は複数の小さなセンサー離間距離、及び1つ又は複数の大きなセンサー離間距離を有するプローブ100が、提供され得る)。
【0042】
小さなセンサー離間距離は、位置検出されるべき磁気マーカー200の縦方向長さのオーダー(好ましくは、このマーカーの長さの0.5~3倍)である。したがって、例えば、2.19mm長さのマーカーの位置検出を行う場合には、小さなセンサー離間距離は、好ましくは、1.095mm~6.57mmである。5mm長さのマーカーの位置検出を行う場合には、小さなセンサー離間距離は、好ましくは、2.5mm~15mmである。
【0043】
大きなセンサー離間距離は、位置検出されるべき磁気マーカー200の縦方向長さの数倍のオーダー(好ましくは、このマーカーの長さの5~20倍)である。したがって、例えば、2.19mm長さのマーカーの位置検出を行う場合には、小さなセンサー離間距離は、好ましくは、10.95mm~43.8mmである。5mm長さのマーカーの位置検出を行う場合には、小さなセンサー離間距離は、好ましくは、25mm~100mmである。
【0044】
複数の小さなセンサー離間距離が設けられる場合には、それらは、互いに、類似し、異なり、又は同じであってもよい。複数の大きなセンサー離間距離が設けられる場合には、それらは、類似し、異なり、又は同じであってもよい。しかし、大きなセンサー離間距離は、小さなセンサー離間距離よりも大きく、小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率は、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である。
【0045】
有利な態様は、横軸に沿って小さなセンサー離間距離によって分離された少なくとも2つの磁気センサーを設けることであり、これは、高度な精度及び/感度を提供し得る。
【0046】
このような「L構成」は、当該技術分野では知られていない。例えば、米国特許第7561051号の
図2Dは、2D構成を示すが、略横方向に分離されたセンサーは、近位端に近く、且つ遠位端から離れている。これは、この公報の6欄目の11~16行目に説明されるように、前面(遠位端)近くで米国特許第7561051号のプローブを狭く維持するために行われる。
【0047】
磁気センサー0、1、2、3、12、13は、磁場束の単一の方向を測定する1Dフラックスゲートなどの単一の測定デバイスでもよい。1つ又は複数のフラックスゲートは、実質的に同じ配向を有してもよく、又は全てが異なる配向を有してもよい(これらの配向及び感度は、設計中に予め決定されるため、各センサー0、1、2、3、12、13からの測定信号は、磁気マーカー200の配置を決定するために、設計、及び1つ又は複数の選択されたセンサー離間距離によって予め決定されるようなセンサーの相対位置と組み合わせられてもよい)。代替的又は追加的に、配向、離間距離、及び/又は感度は、組み立てられた(又は部分的に組み立てられた)プローブを較正するために測定され得る。予め決定された値、及び/又は較正された値は、使用時に、プローブ100の基準点、軸、及び/又は面に対する磁気マーカー200の1つ又は複数の配置を決定するために、ソフトウェアモデル及び/又はルックアップテーブルにおいて使用され得る。
【0048】
センサー0、1、2、3、12、13の離間距離は、センサーパッケージの中心間距離の物理的測定によって決定されてもよい(多くの適用例に関して、これは、プローブ200のさらなる較正が行われる場合に特に、十分に正確なものとなり得る)。
図1Aに示されるように、センサー0に関するパッケージの中心は、第1の横軸181上に位置し、センサー1に関して、第2の横軸182上に位置し、センサー2に関して、第3の横軸183上に位置し、センサー3に関して、第4の横軸184上に位置し、センサー12に関して、第5の横軸185上に位置し、及びセンサー13に関して、第6の横軸186上に位置する。横軸181~186は、縦方向プローブ軸150と実質的に垂直である。
【0049】
センサー離間距離は、いくつかの適用例では、1つの自由度、又は2つの自由度でも十分に正確となり得るが、好ましくは、3つの自由度で決定される。
【0050】
図1Aに示されるように、磁気センサー0、1、2、3、12、13は、任意選択的に、プローブ100の縦軸150に沿って配置されてもよい。これは、縦軸150が配置測定のための基準として使用され得るので特に有益である(離間距離が、縦軸150に沿った離間距離によって実質的に決定されるため、決定中にセンサー0、1、2、3、12、13による測定を組み合わせることが、簡易化され得る)。
【0051】
磁気センサー0、1、2、3、12、13は、相対又は絶対磁力を測定するように、すなわち、磁場のベクトル及び/又はスカラー成分を測定するように、構成され得る。センサー0、1、2、3、12、13は、異なるタイプのものでもよく、又は1つ若しくは複数のセンサー0、1、2、3、12、13は、同じであってもよい。各センサー0、1、2、3、12、13は、少なくとも1つの(1D)磁気検出器を備える。位置は、設計によって予め決定されてもよく、及び/又はプローブの組み立て後に測定されてもよい。追加的又は代替的に、センサーメーカーによって提供される技術的仕様書及び/又はシミュレーションが用いられてもよい。好ましくは、各センサーは、ベクトル又は3D磁場を測定し、これは、マーカーの配置を決定するため(又は再構築するため)の最も多くのデータを提供する。
【0052】
好ましくは、各磁気センサー0、1、2、3、12、13は、2つ(2D)、3つ(3D若しくは3軸)、又はそれよりも多い磁気検出器を含むデバイス(プローブにおける略同じ物理的位置での3つの自由度の測定を提供する、3つ(3D)の実質的に互いに垂直な検出器を含むICなど)である。この場合もやはり、これらの位置は、設計によって予め決定されてもよく、及び/又はプローブが(部分的に)組み立てられた後に測定されてもよい。追加的又は代替的に、センサーメーカーによって提供される技術的仕様書及び/又はシミュレーションが用いられてもよい。
【0053】
本開示では、センサー及び検出器は、同義で使用されることが多い。センサーは、一般的に、1つ又は複数の検出器を含む、単一のカプセル化パッケージである。センサーパッケージが、小さなセンサー離間距離と見なされるのに十分に大きな検出器間の物理的離間距離を有した2つの検出器を含む場合、本開示の観点から、このようなセンサーパッケージは、2つのセンサーを含み、各検出器は、プローブ100内の異なる位置に関連するマーカー200の磁場特性の測定を提供する。小さなセンサー離間距離は、位置検出されるべき磁気マーカー200の縦方向長さのオーダー(好ましくは、このマーカーの長さの0.5~3倍)である。検出器間の物理的離間距離が、小さなセンサー離間距離と見なされるには小さすぎる場合には、本開示の観点から、このようなセンサーパッケージは、1つのセンサーを含み、各検出器は、プローブ100内の同じ位置に関連する磁気マーカー200の磁場特性の測定を提供する。
【0054】
これらの検出器は、磁力計、フラックスゲートセンサー、地磁気センサー、ローレンツ力デジタルMEMS、磁気誘導センサー、磁気抵抗センサー、ホールセンサー、磁気トンネル接合、及びこれらの任意の組み合わせなどの任意の適宜のタイプでもよい。小さく、且つ3軸検出を含む多くのICパッケージが利用可能である。したがって、単純なPCB設計及び好ましくはより小さいプローブ直径を有する「多軸」ソリューションが提供され得る。以下に提案されるセンサーパッケージは、例である。これらは、より少ないアナログ設計が必要とされるため、デジタルであり、したがって、インターフェースで接続することが比較的容易である。
【0055】
TIのDRV425フラックスゲートセンサー(1D)
技術:フラックスゲート
サイズ:4×4×0.8mm
範囲:+/-2mT(単軸)
分解能:(アナログ、ADCによって決まる)
RMSノイズ:1000Hzで0.42μT(50Hzで0.2μT)
オフセット:8.3μT、+1.4μTのヒステリシス+0.4の温度ドリフト
利得誤差:0.3%
絶対最大磁場:あらゆる方向に2Tより大きい
注記:良好なゼロ磁場オフセット性能を持つ補正センサーを用いることによって、オフセットを減少させることができる。例えば、フラックスゲートに関して、ある程度のオフセット及び/又はドリフト補正を提供する、別のタイプのセンサーがプローブ100に組み込まれてもよい。好ましくは、このような補正センサーは、磁気マーカー200の磁場特性の影響を減少させるために、近位端の近くに、又は近位端に位置する。
【0056】
BoschのBMM1503軸デジタル地磁気センサー(3D)
技術:FlipCore
サイズ:1.56×1.56×0.6mm
範囲:+/-1.2mT(x,y);+/-2mT(z)
分解能:0.3μT(LSB)
RMSノイズ:20サンプル/秒で0.3μT
オフセット:ソフトウェア補償なしで40μT、補償後に(一般的に)2μT
利得誤差:5%(補償後)
絶対最大磁場:あらゆる方向に7Tより大きい
【0057】
STのLIS3MDL(1D)
技術:ローレンツ力デジタルMEMS
サイズ:2×2×1mm
範囲:+/-1.6mT(x,y,z)(ユーザー選択可能、0.4、0.8、1.2mT)
分解能:0.015μT(LSB)(0.4mT範囲で;1.6mT範囲で0.06μT)
RMSノイズ:0.3μT(x,y);1.2mT範囲で0.4μT(z)
オフセット:100μT;5mTより大きい磁場が印加されたときにドリフトする
利得誤差:0.15%フルスケール(最良適合直線非線形性)
絶対最大磁場:あらゆる方向に0.1Tより小さい
【0058】
STのIIS2MDC(3D)
技術:3軸デジタル出力磁力計、高精度、超低電力
ノイズ:ローパスフィルター又はオフセット相殺を有効にして0.3μT。1秒当たり20サンプルで1SD。
オフセット誤差:6μT;20℃の範囲にわたって1.2μTに補正可能。3Tで測定されたヒステリシスは、53μTであり、5mTの磁場の場合に13μTであった。
オフセット変化:1℃毎に温度0.03μT
利得誤差:1.5%(一般的)、7%(最大)
利得変化:1℃毎に温度0.03%
【0059】
MelexisのMLX90393 Micropower Triaxis Magnetometer(3D)
技術:ホール
サイズ:3×3×1mm
範囲:+/-5~50mT(x,y,z)(ユーザー選択可能)
分解能:0.16μT(x,y);0.3μT(z)(LSB)
RMSノイズ:0.7μT(x,y);50サンプル/秒で0.9μT(z)
オフセット:0μT(?)2.7μT/Cの温度ドリフト(オンチップ補償利用可能)
利得誤差:1%未満の交差軸感度+3%(温度に関して)
絶対最大磁場:-
【0060】
MEMSICのMMC3416xPJ(3D)
技術:AMR
サイズ:1.6×1.6×0.6mm
範囲:+/-1.6mT(x,y,z)(ユーザー選択可能、0.4、0.8、1.2mT)
分解能:0.015μT(LSB)(0.4mT範囲で;1.6mT範囲で0.06μT)
RMSノイズ:125サンプル/秒で0.15μT
オフセット:繰り返し性誤差0.1%フルスケール=1.6μT
利得誤差:-
絶対最大磁場:1T
【0061】
AKMのAK09970N(3D)
技術:ホール
サイズ:3×3×0.6mm
範囲:+/-36mT(x,y);+/-102mT(z)
分解能:1.1μT(LSB)
RMSノイズ:100サンプル/秒で5μT
オフセット:743μT(x,y)、1050μT(z)
利得誤差:10%
絶対最大磁場:-
【0062】
PNIのRM3100センサーシステム(3D)
技術:磁気誘導
サイズ:15.24×12.8×3×10.5mm
範囲:+/-800μT(z)
分解能:13nT(LSB)
RMSノイズ:100サンプル/秒で15nT
オフセット:繰り返し性8nT、ヒステリシス15nT
利得誤差:線形性0.5%
絶対最大磁場:-
注記:センサーシステムは、3つのコイル及びデジタルインターフェースを備えたドライバーICを含む
【0063】
40mm~50mmの縦方向センサーアレイ長さ400が好ましい。
【0064】
各センサー0、1、2、3、12、13は、1つ又は複数の検出器を含み、それぞれ、磁気マーカー200の1つ又は複数の磁気特性を測定する。これらの特性測定は、それらを配向、感度、センサー離間距離などの物理的パラメーターと共に組み合わせることによって、プローブ100内のセンサー位置に対する磁気マーカー200の1つ又は複数の配置を決定するソフトウェアアルゴリズムに提供される。
【0065】
いくつかの適用例では、三角測量原理が、マーカー200の1つ又は複数の配置を決定するのに十分な精度を提供し得る。各センサー0、1、2、3、12、13の測定は、マーカーが、各センサーからの半径rの球上の点に位置すると見なすことによって、磁気マーカー200に対する配置に変換することができる。2つのセンサー0、1、2、3、12、13を用いて、磁気マーカー200は、2つの球が交差する円に沿ったどこかに存在し得る。実際には、ノイズの存在が、円形の交差をリング状の体積にし得る。3つのセンサーを用いた場合、3つの球が、ある点(又はほぼある点で)交差し得る(いくつかの適用例では、これは、マーカーの位置検出にとって十分に正確となり得る)。
【0066】
好ましくは、マーカー磁場の3Dモデルが、シミュレーション及び/又は測定によって、予め決定される。次いで、物理的特性/場所と組み合わせた磁気特性のセンサー測定が、1つ又は複数の配置を決定するために、例えば、1つ又は複数の曲線適合アルゴリズムを用いて、3Dモデルに適合させられる。より高度な配置決定が提供され得るため、この3Dモデル手法は有益である。
【0067】
基本原理を説明するために、
図5は、磁気マーカー200の磁場の有限要素モデル、及び1つ又は複数の配置を決定するために、どのように測定が使用され得るかを示す。図示の通り、T単位で測定された磁場601は、磁気マーカー200からのmm単位の距離602と共に変化する。この場合、有限要素モデルは、直径1.45mm、長さ2.19mm、及び1.43Tの残留磁気Brを有する円筒磁石マーカー200に関して計算される。
【0068】
2つの曲線例が描かれている:磁気マーカー200の縦軸(長さ)に沿った距離610、及び磁気マーカー200の半径方向軸(半径)に沿った距離620。磁気マーカー200の配向は、通常、予め決定されないため、プローブ100は、好ましくは、センサー測定データを両モデルに適合させるように構成される(例えば、この例示では、プローブ100は、マーカー200に対する配置を決定するために、両曲線に適合するように構成される)。
【0069】
図示の通り、磁場強度610、615は、1/r3(逆三乗法則)のように、急速に低下する。
【0070】
本発明が基づく見識の1つは、磁気センサーの離間距離を異ならせることが有益であるということであり、遠位端160が磁気マーカー200に近い曲線610、615の急勾配部分では、センサーは、1つ又は複数の小さなセンサー離間距離を有して設けられ得る(これらは、第1のグループ110に含まれることが示され、期待されるより良い信号対ノイズ比(SNR)から恩恵を受ける)。遠位端160が磁気マーカー200からより遠い曲線610、615のより平坦な部分では、センサーは、1つ又は複数の大きなセンサー離間距離を有して設けられ得る(これらは、第2のグループ120、130に含まれることが示され、センサー離間距離が大きいほど、同じセンサー離間距離が全ての位置で使用される場合と比較して、より良い信号対ノイズ比(SNR)を提供し得る)。
【0071】
センサー測定を使用することによって、センサー離間距離、感度、及び配向などの追加のパラメーターを用いて、測定は、1つ又は複数の曲線610、615に適合させられ、それによって、測定データを3Dモデルに適合させ得る。一旦許容可能な相関が得られれば、プローブ200と磁気マーカー200との間の距離(配置)が推定され得る(好ましくは、縦方向配置及び横方向配置の両方が決定される)。
【0072】
3Dモデル、及び何れの曲線610、615も、メーカーの技術データから、シミュレーションから、測定から、又はこれらの任意の組み合わせから確立され得る。
【0073】
図示のように、この特定の磁気マーカー200に関する磁場強度610、615は、マーカー200から30mmの距離で、地球の磁場620よりも弱くなる。同等の距離における検出精度を高めるために、センサー測定は、地球の磁場620などの任意の背景磁場に対して有利に補償され得る。
【0074】
小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率は、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である。これは、プローブ200の遠位端160が磁気マーカー200から近い(20mm以下)とき、及び遠位端160がより遠い(30mm以上)ときに、高度な測定精度を提供する。
【0075】
位置検出される磁気マーカー200に関して逆三乗法則を考慮することによって、小さなセンサー離間距離及び/又は大きなセンサー離間距離を予め決定することがさらに有益となり得る。これは、曲線610、615の適合プロセスの精度及び速度を向上させ得る。
【0076】
第2の例では、異なる磁気マーカーの磁場の3Dモデルが、シミュレーション及び/又は測定によって、予め決定される。次いで、物理的特性/場所と組み合わせた磁気特性のセンサー測定が、例えば、
図6に示される1つ又は複数の曲線適合アルゴリズムを用いて、3Dモデルに適合させられる。異なる磁気マーカー200の磁場の有限要素モデルが示される。T単位で測定された磁場701は、磁気マーカー200からのmm単位の距離702と共に変化する。この場合、有限要素モデルは、直径1.75mm、長さ5mm、及び1.43Tの残留磁気Brを有する円筒磁石マーカー200に関して計算される。
【0077】
再度、2つの曲線例が描かれる:磁気マーカー200の縦軸(長さ)に沿った距離710、及び磁気マーカー200の半径方向軸(半径)に沿った距離720。磁気マーカー200の配向は、通常、予め決定されないため、プローブ100は、好ましくは、両モデルのセンサー測定データに適合するように構成される(例えば、この例示では、プローブ100は、マーカー200に対する配置を決定するために、両曲線に適合するように構成される)。
【0078】
図示の通り、磁場強度710、715もまた、1/r3(逆三乗法則)のように、急速に低下する。
【0079】
図5に類似して、磁気センサーの離間距離は、変化し、遠位端160が磁気マーカー200に近い曲線710、715の急勾配部分では、センサーは、1つ又は複数の小さなセンサー離間距離を有して設けられ得る(これらは、第1のグループ110に含まれることが示される)。遠位端160が磁気マーカー200からより遠い曲線710、715のより平坦な部分では、センサーは、1つ又は複数の大きなセンサー離間距離を有して設けられ得る(これらは、第2のグループ120、130に含まれることが示される)。
【0080】
3Dモデル、及び何れの曲線710、715も、メーカーの技術データから、シミュレーションから、測定から、又はこれらの任意の組み合わせから確立され得る。
【0081】
図示のように、この特定の磁気マーカー200に関する磁場強度710、715は、マーカー200から40mmの距離で、地球の磁場720よりも弱くなる。同等の距離において検出精度を高めるために、センサー測定は、地球の磁場720などの任意の背景磁場に対して有利に補償され得る。
【0082】
小さなセンサー離間距離に対する大きなセンサー離間距離の比率は、この場合もやはり、1.25~40の範囲内、好ましくは1.6~7.6の範囲内である。これは、この場合もやはり、プローブ200の遠位端160が磁気マーカー200から近い(20mm以下)とき、及び遠位端160がより遠い(30mm以上)ときに、高度な測定精度を提供する。
【0083】
図5に関して述べたように、位置検出される磁気マーカー200に関して逆三乗法則を考慮することによって、小さなセンサー離間距離及び/又は大きなセンサー離間距離を予め決定することがさらに有益となり得る。
【0084】
図2Aは、プローブのさらなる実施形態101を示す(明確にするために、位置検出される磁気マーカー200及び肌300は、図示されない)。しかし、測定の状況は、
図1Aに示される状況に類似する。
【0085】
プローブ101は、肌の外面300の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端160を備える。プローブ101は、2つ以上の磁気センサーの3つの列をさらに備える。これらは、最大で3つの異なるセンサーグループ110、120、130に含まれるように構成及びアレンジされてもよい。下記のように、各センサーは、単一の機能を行うように、又は複数の機能に寄与するように構成及びアレンジされてもよい。
図1Aを参照して上記で説明された3つのグループも存在するが、全ての列が各グループのセンサーを含むわけではない。
図2Bは、参照しやすいように、各磁気センサーに割り当てられた参照番号を示す(この実施形態では、最低6つの磁気センサーが設けられ、一般的に、2Dアレイで16個のセンサーが使用される)。センサーは、以下のようにグループ化される。
-110:プローブ101の遠位端160に近い、少なくとも2つの磁気センサーの第1のグループ。
図2Bに示されるように、これらは、3×3の2Dアレイのセンサー0、1、2、4、5、6、8、9、及び10でもよい。実際には、全てのセンサー位置が占有される必要はない(3×3の2Dアレイの1つ又は複数のセンサーが、物理的に除外されてもよく、又はソフトウェアにおいて無効にされてもよい)。これらのセンサーは、隣接するセンサー同士が、小さなセンサー離間距離によって、縦方向及び横方向の両方で互いに分離されるように、構成及びアレンジされる。
【0086】
しかし、非隣接センサーによる測定を組み合わせることによって、第1のグループ110内の1つ又は複数のセンサーは、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離されると見なされ得る。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離される:
-センサー2及び10;
-センサー1及び9;
-センサー0及び8;
同様に、以下は、大きなセンサー離間距離によって縦方向に分離される:
-センサー2及び1;
-センサー6及び4;
-センサー10及び8;
-120:少なくとも1つの磁気センサーの第2のグループ。
図2Bに示されるように、これは、2×3の2Dアレイのセンサー3、12、7、11、及び14でもよい。実際には、全てのセンサー位置が占有される必要はなく(s×3の2Dアレイの1つ又は複数のセンサーが、物理的に除外されてもよく、又はソフトウェアにおいて無効にされてもよい)、
図2Bでは、例えば、12と14との間にセンサーは存在しない。これらのセンサー120は、第1のグループ110よりもプローブ101の近位端165に近い(つまり、遠位端160からより遠い)。この実施形態では、第2のグループ120の磁気センサーは、大きなセンサー離間距離によって、第1のグループ110から縦方向に分離される。大きなセンサー離間距離は、この場合もやはり、小さなセンサー離間距離よりも大きい。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって縦方向に分離される:
-センサー3、及び0、1、又は2;
-センサー7、及び4、5、又は6;
-センサー11、及び8、9、又は10;
-センサー12、及び0、1、又は2;
-センサー12及び3;
-センサー14、及び8、9、又は10;
-センサー14及び11;
加えて、第2のグループ120内の1つ又は複数のセンサーは、大きなセンサー離間距離によって、横方向に分離され得る。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離される:
-センサー3及び11;
-センサー12及び14;
-130:任意選択的に、少なくとも1つの磁気センサーの第3のグループが設けられる。
図2Bに示されるように、これは、1×3の1Dアレイのセンサー13及び15でもよい。実際には、全てのセンサー位置が占有される必要はなく(1×3の2Dアレイの1つ又は複数のセンサーが、物理的に除外されてもよく、又はソフトウェアにおいて無効にされてもよい)、
図2Bでは、例えば、13と15との間にセンサーは存在しない。これらのセンサー130は、第2のグループ120よりもプローブ101の近位端165に近い(つまり、遠位端160からより遠い)。これらは、
-
図1Aを参照して上記で説明したように、補償センサーとして構成及びアレンジされてもよい。
-代替的又は追加的に、第3のグループ130の磁気センサーは、プローブ101の遠位端160が磁気マーカー200からより遠い場合に、1つ又は複数の配置(距離)を決定するための測定を提供するように構成及びアレンジされてもよい。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって分離される:
-センサー13、及び0、1、又は2;
-センサー15、及び8、9、又は10;
-例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって縦方向に分離され得る:
-センサー13、及び12又は3;
-センサー15、及び14又は11;
加えて、第3のグループ130内の1つ又は複数のセンサーは、大きなセンサー離間距離によって、横方向に分離され得る。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離される:センサー13及び15。
【0087】
図2Aに示されるように、パッケージの中心は、任意選択的に、より多くの横軸の1つに沿って配置されてもよい。センサー0、4、8は、第1の横軸181上に位置してもよく、センサー1、5、9は、第2の横軸182上に位置してもよく、センサー2、6、10は、第3の横軸183上に位置してもよく、センサー3、7、11は、第4の横軸184上に位置してもよく、センサー12、14に関しては、第5の横軸185上に位置してもよく、及びセンサー13、15は、第6の横軸186上に位置する。横軸181~186は、縦方向プローブ軸150と実質的に垂直である。この場合、横方向離間距離が、各縦軸150、151、152に沿った離間距離によって実質的に決定されるため、センサーによる測定を組み合わせることが、簡易化され得る。
【0088】
図2Aに示されるように、磁気センサー0、1、2、3、12、13は、任意選択的に、プローブ101の縦軸150に沿って配置され得る。加えて、磁気センサー0、1、2、3、12、13は、任意選択的に、プローブ101の第2の縦軸151に沿って配置されてもよく、磁気センサー0、1、2、3、12、13は、任意選択的に、プローブ101の第3の縦軸152に沿って配置されてもよい。この場合、縦方向離間距離が、各縦軸150、151、152に沿った離間距離によって実質的に決定されるため、センサーによる測定を組み合わせることが、簡易化され得る。
【0089】
縦軸150、151、152の1つが、配置決定のための基準として使用され得る場合に特に有益である(この場合、離間距離が、基準として使用される縦軸150、151、152に沿った離間距離によって実質的に決定されるため、センサーによる測定を組み合わせることが、簡易化され得る)。
【0090】
STのIIS2MDC(3D)センサーのアレイを用いたシミュレーションを行った(これらのセンサーパッケージのそれぞれは、3つの検出器を用いて3つの自由度を測定する)。検出器が互いに非常に近く、プローブの単一の位置で効果的に測定するため、各パッケージは、本開示に記載されるような磁気センサーと見なされる。
【0091】
パッケージサイズは、2mm×2mm×0.7mmであり、これは、センサーパッケージ間に少なくとも0.5mmの空間を有する場合、最小センサー離間距離は、約2.5mmであることを意味する。以下の構成は、満足のいく結果を生じさせた。
1.センサーレイアウト:
図2A及び2Bに示されるように、センサーが、3つの縦軸150~152、及び6つの横軸181~186に沿って配置された状態
縦方向アレイ長さ400:約40mm
横方向アレイ幅500:約10mm
グループ110の小さなセンサー離間距離:約5mm
横軸181と182との間の距離:約5mm
横軸182と183との間の距離:約5mm
横軸183と184との間の距離:約6.67mm
横軸184と185との間の距離:約10mm
横軸185と186との間の距離:約15mm
2.センサーレイアウト:
図2A及び2Bに示されるように、センサーが、3つの縦軸150~152、及び6つの横軸181~186に沿って配置された状態
縦方向アレイ長さ400:約50mm
横方向アレイ幅500:約10mm
グループ110の小さなセンサー離間距離:約5mm
横軸181と182との間の距離:約5mm
横軸182と183との間の距離:約5mm
横軸183と184との間の距離:約10mm
横軸184と185との間の距離:約15mm
横軸185と186との間の距離:約15mm
3.センサーレイアウト:
図2A及び2Bに示されるように、センサーが、3つの縦軸150~152、及び6つの横軸181~186に沿って配置された状態
縦方向アレイ長さ400:約40mm
横方向アレイ幅500:約5mm
グループ110の縦方向の小さなセンサー離間距離:約5mm
グループ110の横方向の小さなセンサー離間距離:約2.55mm
横軸181と182との間の距離:約5mm
横軸182と183との間の距離:約5mm
横軸183と184との間の距離:約6.67mm
横軸184と185との間の距離:約10mm
横軸185と186との間の距離:約15mm
【0092】
図7A及び7Bは、代替センサーレイアウトを有するプローブのさらなる実施形態105を示し、明確にするために、位置検出される磁気マーカー200及び肌300は、図示されない。しかし、測定の状況は、
図1A及び
図2Aに示される状況に類似する。
【0093】
プローブ105は、肌の外面300の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端160を備える。プローブ105は、2つ以上の磁気センサーの5つの列をさらに備える。これらは、最大で2つの異なるセンサーグループ110、130に含まれるように構成及びアレンジされてもよい。下記のように、各センサーは、単一の機能を行うように、又は複数の機能に寄与するように構成及びアレンジされてもよい。
図1A及び
図2Aを参照して上記で説明された3つのグループの内の2つも存在するが、全ての列が各グループのセンサーを含むわけではない。
図7Bは、参照しやすいように、各磁気センサーに割り当てられた参照番号を示す(この実施形態では、最低6つの磁気センサーが設けられ、一般的に、2Dアレイで16個のセンサーが使用される)。センサーは、以下のようにグループ化される。
-110:プローブ105の遠位端160に近い、少なくとも2つの磁気センサーの第1のグループ。
図7Bに示されるように、これらは、5×5の2Dアレイのセンサー0、1、2、4、5、6、8、9、10、12、13、14、及び15でもよい。実際には、全てのセンサー位置が占有される必要はない(5×5の2Dアレイの1つ又は複数のセンサーが、物理的に除外されてもよく、又はソフトウェアにおいて無効にされてもよい)。これらのセンサーは、隣接するセンサー同士が、小さなセンサー離間距離によって、縦方向及び横方向の両方で互いに分離されるように、構成及びアレンジされる。隣接するセンサー同士は、対角線上に互いに隣接する。
【0094】
しかし、非隣接センサーによる測定を組み合わせることによって、第1のグループ110内の1つ又は複数のセンサーは、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離されると見なされ得る。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離される:
-センサー3及び7、7及び11、2及び6、6及び10、1及び5、5及び9、0及び4、4及び8;
-センサー13及び15、12及び14;
同様に、以下は、大きなセンサー離間距離によって縦方向に分離される:
-センサー0及び1、1及び2、2及び3、4及び5、5及び6、6及び7、8及び9、9及び10、10及び11;
-センサー14及び15、12及び13
-130:任意選択的に、
図1A及び
図2Aを参照して上記で説明したように、少なくとも1つの磁気センサーの第3のグループが設けられる。
【0095】
これらの代替レイアウトを用いて、STのIIS2MDC(3D)センサーのアレイを用いたシミュレーションも行った:
4.センサーレイアウト:
図7A及び7Bに示されるように、センサーが、5つの縦軸150~154、及び6つの横軸181~186に沿って配置された状態。
注記:満足のいく結果は、グループ130の1つ又は複数のセンサーを用いて測定された背景磁場を減算した後に、このより短いアレイから得られた。
縦方向アレイ長さ400:約15mm
横方向アレイ幅500:約10mm
グループ110の小さなセンサー離間距離:約3.5mm
横軸181と182との間の距離:約3.5mm
横軸182と183との間の距離:約3.5mm
横軸183と184との間の距離:約3.5mm
横軸184と185との間の距離:約3.5mm
横軸185と186との間の距離:約7mm
【0096】
図8A及び8Bは、代替センサーレイアウトを有するプローブのさらなる実施形態106を示し、明確にするために、位置検出される磁気マーカー200及び肌300は、図示されない。しかし、測定の状況は、
図1A、
図2A、及び
図7Aに示される状況に類似する。
【0097】
プローブ105は、肌の外面300の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端160を備える。プローブ106は、2つ以上の磁気センサーの5つの列をさらに備える。これらは、最大で3つの異なるセンサーグループ110、120、130に含まれるように構成及びアレンジされてもよい。下記のように、各センサーは、単一の機能を行うように、又は複数の機能に寄与するように構成及びアレンジされてもよい。
図1A及び
図2Aを参照して上記で説明された3つのグループも存在するが、全ての列が各グループのセンサーを含むわけではない。
図8Bは、参照しやすいように、各磁気センサーに割り当てられた参照番号を示す(この実施形態では、最低6つの磁気センサーが設けられ、一般的に、2Dアレイで16個のセンサーが使用される)。センサーは、以下のようにグループ化される。
-110:プローブ106の遠位端160に近い、少なくとも2つの磁気センサーの第1のグループ。
図8Bに示されるように、これらは、5×5の2Dアレイのセンサー0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12でもよい。実際には、全てのセンサー位置が占有される必要はない(5×5の2Dアレイの1つ又は複数のセンサーが、物理的に除外されてもよく、又はソフトウェアにおいて無効にされてもよい)。これらのセンサーは、隣接するセンサー同士が、小さなセンサー離間距離によって、縦方向及び横方向の両方で互いに分離されるように、構成及びアレンジされる。隣接するセンサー同士は、対角線上に互いに隣接する。
【0098】
しかし、非隣接センサーによる測定を組み合わせることによって、第1のグループ110内の1つ又は複数のセンサーは、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離されると見なされ得る。例えば、以下は、大きなセンサー離間距離によって横方向に分離される:
-センサー2及び5、5及び8、1及び4、4及び7、0及び3、3及び6;
-センサー10及び12、9及び11;
同様に、以下は、大きなセンサー離間距離によって縦方向に分離される:
-センサー0及び1、1及び2、3及び4、4及び5、6及び7、7及び8;
-センサー9及び10、11及び12
-センサー13及び5;
-センサー14及び15、14及び13
-130:任意選択的に、
図1A及び
図2Aを参照して上記で説明したように、少なくとも1つの磁気センサーの第3のグループが設けられる。
【0099】
これらの代替レイアウトを用いて、STのIIS2MDC(3D)センサーのアレイを用いたシミュレーションも行った:
5.センサーレイアウト:
図8A及び8Bに示されるように、センサーが、5つの縦軸150~154、及び8つの横軸181~188に沿って配置された状態。
縦方向アレイ長さ400:約40mm
横方向アレイ幅500:約10mm
グループ110の小さなセンサー離間距離:約5mm
横軸181と182との間の距離:約5mm
横軸182と183との間の距離:約5mm
横軸183と184との間の距離:約5mm
横軸184と185との間の距離:約5mm
横軸185と186との間の距離:約5mm
横軸186と187との間の距離:約10mm
横軸187と188との間の距離:約15mm
【0100】
一部の従来の検出器及びプローブは、それらが低感度なため、磁気マーカー200の高残留磁気(Br)を必要とし、本発明によるプローブは、磁気マーカー検出のより高い感度を可能にすることによって、近い距離及びより離れた距離の両方で、より多様なマーカーの位置検出を可能にする。
【0101】
上記の実施形態は、磁気センサーの実質的に2次元(2D)のアレイを含む。
図3A、3B、及び3Cは、磁気センサーの3次元アレンジメント(3Dアレイ)を示す。
【0102】
図3Aは、プローブのさらなる実施形態102を示し、明確にするために、位置検出される磁気マーカー200及び肌300は、図示されない。しかし、測定の状況は、
図1A及び
図2Aに示される状況に類似する。
【0103】
プローブ102は、2つ以上の磁気センサーの3つの列を含み、パッケージの中心は、任意選択的に、6つの横軸181~186に沿って配置される。横軸181~186は、3つの縦方向プローブ軸150~152と実質的に垂直である。センサーは、任意選択的に、センサーの各列が、縦方向に延在する立方体の異なる面上に配置された状態で、これらの縦軸150~152に沿って配置されてもよい。この形状は、正四角柱又は長方形角柱と称される場合もある。プローブ102の横断面は、正方形又は長方形である。
図3Aのプローブ102は、フレキシブル基板上に
図2Aのプローブ101を設け、磁気センサーの列間でそれを折り曲げることによって形成され得る。
【0104】
追加的に、縦方向に延在するプローブの第4の面上に、さらなるセンサーの列が配置されてもよい。
【0105】
図3Bは、プローブのさらなる実施形態103を示す。プローブ103は、2つ以上の磁気センサーの3つの列を含み、パッケージの中心は、任意選択的に、6つの横軸181~186に沿って配置される。横軸181~186は、3つの縦方向プローブ軸150~152と実質的に垂直である。センサーは、任意選択的に、センサーの各列が、縦方向に延在する三角柱の異なる面上に配置された状態で、これらの縦軸150~152に沿って配置されてもよい。プローブ102の横断面は、三角形である。
図3Bのプローブ103は、フレキシブル基板上に
図2Aのプローブ101を設け、磁気センサーの列間でそれを折り曲げることによって形成され得る。
【0106】
当業者は、円、卵形、楕円不規則三角形、又は台形などの横断面の他の形状が、縦方向に延在した形で使用されてもよいことにも気付くだろう。
【0107】
図3Cは、プローブのさらなる実施形態104を示す。プローブ103は、2つ以上の磁気センサーの2つの列を含み、パッケージの中心は、任意選択的に、6つの横軸181~186に沿って配置される。横軸181~186は、2つの縦方向プローブ軸150及び151と実質的に垂直である。センサーは、任意選択的に、センサーの各列が、縦方向に延在するくさび(又はL)形状の異なる面上に配置された状態で、これらの縦軸150及び151に沿って配置されてもよい。プローブ104の横断面は、角である。
図3Cのプローブ104は、フレキシブル基板上の2列の磁気センサーを用いて、磁気センサーの列間でそれを折り曲げることによって形成され得る。
【0108】
当業者は、2つの面が内側で互いに接触するように、それらが折り曲げられてもよいことにも気付くだろう。これにより、マーカー200の位置検出に非常に適した平坦なワンドが提供される。
【0109】
当業者は、3次元センサーアレイが、正しい形状を有する硬質PCB上に搭載されたセンサーによって、又はフレキシブル基板を用いて提供され得ることを
図3A、3B、及び3Cに示される実施形態から気付くだろう。
【0110】
センサーの3次元アレンジメントが、複数の方向により高度な感度を提供し得ることに留意されたい。
【0111】
適切なディメンショニング及び/又は基板/コンポーネントの選択によって、プローブは、プローブ、ワンド、又はペンシルなどの略円筒形状を有し得る。プローブが、肌を通して、又は腔内に挿入されるように構成される場合は、小さな直径が好まれ得る。このような処置では、側方(すなわち横方向)の測定は、重要度が低くてもよく、
図2A及び2Bに示されるようなプローブ縦軸150に沿って延在する単一のセンサー列を有することによって、設計から除外されてもよい。
【0112】
磁気センサーからの測定データを用いて磁気マーカー200の1つ又は複数の配置を決定することは、任意の適宜のやり方で行われ得る。例えば、3つのタイプのアルゴリズムの評価を行った:
(1)未知のパラメーターについて解くために、反復を用いるソルバー;
(2)磁気マーカー200の距離及び場合によっては方向の表示を与える距離計;並びに
(3)示差測定
【0113】
(1)反復位置検出アルゴリズムは、ある位置及びある配向の磁石200(既知の双極子モーメントを有する)を仮定して、既知のセンサー位置における期待磁場をシミュレーションすることによって、磁石の位置を求める。これらのマーカーの場所及び配向に関して、各磁気センサーにおいて予測磁場をシミュレーションするために、(上記のような)順3Dモデルが提供され得る。次いで、最適化アルゴリズムが、センサーにおける測定磁場と予測磁場の差を最小限に抑え得る。二乗(最小二乗)和、又はその他の適切な手法が最小限に抑えられてもよい。
【0114】
次いで、それは、シミュレーションされた磁場を測定結果と比較し、最適化技法を用いて、測定と予測の差を最小限に抑えるパラメーターのセットを反復的に求める。
【0115】
最適化は、9つのパラメーターに適合し得る:
・磁石位置(x,y,z)
・磁石配向(nx,ny,nz)
・背景磁場(B0x,B0y,B0z)
【0116】
磁石配向は、単位ベクトルであり、費用関数が、この制約を内的に適用し、これは、8つの自由度が存在することを意味する。最適化は、scipy.optimizeパッケージのleast#squaresのTrust Region Reflectiveアルゴリズムなどの任意の便利なアルゴリズムを使用し得る。この特定のアルゴリズムは、かなり効率的で、所与の範囲内のパラメーターの最適化を可能にする。従来の磁気マーカー位置検出の公報の多くは、Levenberg-Marquardtアルゴリズムを提案するが、これは、非有界であるため、あまり好ましくない。本発明のプローブに適用されると、有界のTrust Region Reflectiveアルゴリズムは、よりロバストな解を生じさせたが、非有界最適化は、時に、非現実的な解を生じさせた。
【0117】
このアルゴリズムは、ヤコビアンを求め、それを返す(これは、推定された位置における不確実性を示すために使用され得る)。これは、GPS位置決定における不確実性を示すために使用される手法の修正版である。不確実性は、磁気マーカー200が、ビームの内側にあると推測されるか、或いは不検出と判断されるほど不十分に位置検出されるかの表示を提供する。
【0118】
全ての方向で±80mmの位置境界が仮定された。背景磁場ベクトルは、各方向において±100μTに限定された。磁場の配向は、各方向において±1に制約され、その大きさは、費用関数によって1に制約された。
【0119】
使用された最適化アルゴリズムは、勾配法であり、ヤコビアンが数値的に計算された。プローブが静止している場合、推測されるマーカー位置は、別の場所に急に変化し得る(これを安定させるために、前のサンプルからの解が、次のサンプルの初期開始点としてフィードバックされてもよい)。
【0120】
(2)非反復位置検出アルゴリズム(距離計)は、磁気マーカー200までの距離を推測するだけである。各センサーから磁気マーカー200までの距離は、各センサーによって測定された磁場の大きさから推定することができ、これは、
【数1】
によって与えられる。
【0121】
しかし、|B|は、磁石200の配向によって決まり、θは、磁石の極と、磁石200とセンサーとの間のベクトルとの間の角度である。これは、所与の距離rで、センサーが、磁石の’赤道θ=90度)の周辺にあるときよりも、センサーが、磁石の極に沿ったときに(すなわち、双極子に対する極座標において傾斜角θ=0)、|B|が2倍の強さであることを意味する。|B|∝1/r3であり、したがって、θの知識がない場合のrの誤差は、1/(3√2)=0.79である。
【0122】
(3)
図4は、示差測定対センサーからのL-R信号を側方変位に変換するために使用され得る側方変位特性の例を示す。各センサー(L及びR)から、磁場の大きさが測定される。示差測定は、隣接するセンサーにおける磁場強度を比較することによって行われる。例えば、左対右、前部対後部、最上部対底部。差がゼロであれば、マーカー200は、センサー間の中間点の近くに配置される。差が正であれば、マーカーは、右寄りに配置される。差が負であれば、マーカーは、左寄りに配置される。
【0123】
x軸は、-3.0~+3.0のセンチメートル単位の変位Xを示す。Y軸は、-0.60~0.60のL-R信号を示す。円筒形であり、NdFeBから作られ、長さが4mmで、及び直径が2mmの磁気マーカー200を用いて、X=-2.0、-1.0、0、+1.0、及び+2.0の横方向変位において、L-R信号の測定を行った。これらの距離は、磁気マーカー200の寸法の5~20倍の範囲内である。X=0では、磁気マーカー200は、プローブ縦軸150上に配置される。これらの値に基づいて、特性の適合が行われ、これは、-2.5,-0.52775~2.5,0.52775の直線である。つまり、距離Xは、L-R=0.2111Xから計算することができる。この例では、線形曲線適合の相関係数(R2)は、0.9328である。
【0124】
これらの手法の何れに関しても、最適化の前に、磁場測定をフィルターにかけることが有益な場合がある。予測された配置をフィルターにかけることも有益な場合がある。
【0125】
追加的に、信号対ノイズ比(SNR)によってセンサーに重みを付けること、及び/又はプローブ100内の相対位置に基づいてセンサーに重みを付けることが有益な場合がある。例えば、近位端165に最も近いセンサーには、それらが、遠位端160に最も近いセンサーよりも弱い磁気信号を測定し得るため、より低い重み付けを与える。
【0126】
追加的に、可能性が低い、或いは不可能な磁気マーカー200の場所(プローブ内の場所など)を除外することによって、サーチ空間を制約することも有益な場合がある。
【0127】
代替的に、プローブの前に推定された場所を用いて、場所を制約するアンセンテッドカルマンフィルター(Unscented Kalman Filter)などの手法が使用されてもよい。これは、Marius Birsan, "Unscented Particle Filter for Tracking a Magnetic Dipole Target", Proceedings of OCEANS 2005 MTS/IEEE (2005)にさらに記載される。
【0128】
代替的に、ただ1つだけの場所を推定する代わりに、マーカー場所の確率分布(これは、空間内の3次元領域となる)を推定することが有益な場合がある。
【0129】
本発明が基づく見識の1つは、相対距離のみが測定され、及び遠位端が磁気マーカー200に比較的近い配置に対して感度が最適化される点で、公知のプローブが不十分であったということである。より離れた距離では、従来のプローブを用いた場合の感度及び精度は、低下し、間違った検出の可能性が増大する。大きなセンサー離間距離を有するセンサーを用いた少なくとも1つの測定を提供することによって、プローブは、磁気マーカー200に近い場合、及び磁気マーカー200からより離れた場合の両方で、感度を有する。
【0130】
より高度な精度及び感度により、例えば、視覚的キュー、音声キュー、若しくは振動キュー、及び/又は視覚情報を用いて、改良されたガイダンスがユーザーに提供されることが可能となる。従来のプローブは、AC磁化率測定を用いて、3Dガイダンスも方向性も提供せず、相対的近接のみを提供する(先行技術のシステムは、医療従事者が、マーカーの位置を推測し、最高測定値を有する位置及び配向を調べるためにプローブを移動させ、及び傾けることに依存する)これは、多くの場合、磁気マーカーの配置を検出する試行錯誤的なやり方をもたらす。他のプローブは、RFID又は電磁気を用いるが、これは、(相対)距離のみを提供し、3D情報を提供しない。一部のプローブは、放射性シードを用い、これは、ある程度の方向(視準)を提供し得るが、距離に伴う信号減衰の程度が低いため、配置情報は提供されない。
【0131】
プローブ100に含まれる、又は磁気検出器に含まれる適切なユーザーインターフェースが、ユーザーにガイダンス及びキューを与えるために提供されてもよい。これは、比較的単純なものでよく、例えば、縦方向配置250、255を表す音声フィードバック(例えば、ピッチを変更することによって)、横方向配置260を表す音声フィードバック。(例えば、磁気マーカー200の位置がプローブ縦軸150と一致するときに連続トーンによって。また、方向を示すグラフィック表現(例えば、2Dターゲットクロス)、又はマーカー200及びプローブ100の相対的場所を示すグラフィック3D表現(又はその逆)などのより複雑なユーザーインターフェースが提供されてもよい。
【0132】
この明白なガイダンスの欠如は、3Dガイダンスの欠如に加えて安全性問題のさらなる欠点を有する従来の放射性マーカーの状況でもある。従来の電磁マーカー及びRFIDマーカーの場合、それらは、3Dガイダンスの欠如に加えて、アクティブ状態を維持しなければならず、故障しやすく、かさ高いという欠点を有する。
【0133】
磁気マーカー200は、AlNiCo、SmCo、NdFeB、及びこれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な磁性材料を含み得る。例えば、円筒形、NdFeBから作られ、長さが4mmで、直径が2mmである。
【0134】
好ましくは、磁気マーカー200は、小さいサイズ及び高残留磁場で用いられるべきである。プローブ100は、数センチメートルの距離250、255、260にあるマーカー200の配置を検出するように構成及びアレンジされてもよい。プローブ100は、便利なハンドヘルド式の使用のために必要な大きさにされてもよい。
【0135】
このような磁気マーカーは、ほとんど壊れず、不活性な材料特性を有する。それらは、生物学的に不活性であることによって、それらが本質的に埋め込みに適したものとなる。加えて、放射性マーカーと比較した場合に、健康上のリスク及び規制が減少する。また、放射性マーカーの利用可能性及び供給は、限られている。また、電磁タイプ及びRFIDタイプを用いた場合などの、使用中に故障し得るアクティブなコンポーネントが存在しない。
【0136】
MagSeed(登録商標)磁気マーカー200は、本発明のプローブと共に使用されると有益である(それらは、一般的な病変及び腫瘍よりも小さい5mm未満の長さで利用可能である)。それらは、高い磁化率を有し、及び一般的に、0.3Tのマーカーの磁性材料よりも大きい最小残留磁場を有することによって、数センチメートルの検出距離が可能となる。加えて、この検出の度合いは、一般的に約10μTである地球の背景磁場に対しても可能である。MagSeed(登録商標)磁気マーカーに対する従来の検出器は、磁化率検出に依存し、これは、3Dガイダンスの欠如に加えて、検出距離が限られている。
【0137】
3mmの長さも利用可能であり、これは、手術用途で使用され得る。適切に構成及びアレンジされたプローブ100を用いて、埋め込み後のこれらの3mmのマーカー200の配置は、(第3及び第4の磁気センサーを用いて)遠位端160がマーカー200から数センチメートルの距離で決定することができ、並びに(第1及び第2の磁気センサーを用いて)近い(約)1~2mmの距離で決定することもできる。
【0138】
埋め込み用に構成されるためには、磁気マーカーは、好ましくは、チタン、パリレン、シリコーン、又はこれらの任意の組み合わせなどの生物学的に安全な材料内にカプセル化又はパッケージ化される。
【0139】
当業者は、適切な変換式又は変換行列を用いて、横軸及び縦軸などの基準軸に対するマーカー200の配置が、プローブ縦軸150、及びプローブの遠位端160の表面を通過する任意の横軸に対する配置に変換され得ることに気付くだろう。必要であれば、その逆の変換も行われ得る。
【0140】
本発明のプローブは、任意の適切な磁気センサー、及びセンサーの任意の適切な混合を含み得る。
【0141】
例えば:円筒形であり、NdFeBから作られ、長さが4mmで、及び直径が2mmの磁気マーカー200を用いて、
図2A及び2Bに示されるようなプローブ101の構成を用いて、以下の測定値が取得された。
6.センサーレイアウト:
図2A及び2Bに示されるように、センサーが、3つの縦軸150~152、及び6つの横軸181~186に沿って配置された状態
縦方向アレイ長さ400:約40mm
横方向アレイ幅500:約10mm
グループ110の小さなセンサー離間距離:約5mm
横軸181と182との間の距離:約5mm
横軸182と183との間の距離:約5mm
横軸183と184との間の距離:約7mm
横軸184と185との間の距離:約10mm
横軸185と186との間の距離:約15mm
【0142】
プローブ101の遠位端160は、磁気マーカーから縦方向に約20mmに配置され、磁気マーカーから横方向に約-20mmに配置された(つまり、磁気マーカー200は、
図1Aに示されるように、プローブ縦軸150の「下に」位置していた)。これらの測定のためのプローブは、Melexis MLX90393 Micropower Triaxis Magnetometerセンサー(上記を参照)を含むものであった。
【数2】
【0143】
同じセンサーレイアウトを用いて、プローブ101の遠位端160が、磁気マーカーから縦方向に約15mmに配置され、磁気マーカーから横方向に約+10mmに配置された状態(つまり、磁気マーカー200が、プローブ縦軸150の「上に」位置する、
図1Aに示された状況とは反対の状況)で、同様の測定を行った。
【数3】
【0144】
磁気センサーアレイは、従来の技法を用いてPCB上に2次元アレイとして搭載されてもよい。プローブが経皮的な場所にのみに使用される場合は、アレイは、平坦な大きい寸法の基板上にも搭載され得る。例えば、外科医が切開を行う前に、磁気マーカー200を位置特定すること。
【0145】
「走査」効果を生じさせるために、個々のセンサーを選択及び解除することができるため、センサーの大きなアレイを有することが有益である場合がある。つまり、マーカーの配置は、横方向又は縦方向のプローブの移動なしに(又は最小限の移動で)決定され得る。このような処置では、深さ(又は縦方向配置決定)は、重要度が低くてもよく、或いは設計から除外されてもよい。
【0146】
追加的に、プローブは、プローブの配向の測定を提供するための追加のセンサーを備えてもよい。例えば、IMU(慣性計測装置)センサーからのプローブのピッチ、ロール、及びヨー角、背景磁場センサーからの背景磁場に対する配向、又は他の入力。この配向は、磁気マーカー200の配置を決定する際にも考慮され得る。
【0147】
位置情報を与えるその他の入力が使用されてもよく、例えば、光学マウスで使用されるセンサーに類似した光学センサーが、肌の表面上の接触点を決定するために使用されてもよい。
【0148】
本発明を具体的な実施形態例に関連して説明したが、当業者には明白な様々な変更、置き換え、及び修正が、添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、開示の実施形態に行われ得ることが理解されるものとする。
【0149】
特許請求の範囲におけるセンサーに関する「第1の」、「第2の」、「第3の」、及び「第4の」というラベルの使用は、独特なものであり、詳細な説明で使用されるセンサーグループに関する「第1の」、「第2の」、及び「第3の」というラベルとは必ずしも同じではないことに留意されたい。第1のセンサー、第2のセンサー、第3のセンサー、及び第4のセンサーは、異なる実施形態によって行われる機能性に応じて、これらのグループの何れかから選択され得る。
【0150】
一般に、磁気センサーは、1つ又は複数の他の磁気センサーの両方と共働し、1つ又は複数の磁気センサーのペアを形成するように機能的に構成及びアレンジされてもよい。場合によっては、単一のセンサーが、より遠い磁気センサーと小さなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされ、並びに、さらに遠い磁気センサーと大きなセンサー離間距離によって分離されるように構成及びアレンジされることが有益な場合がある。代替的又は追加的に、当業者は、2つ以上の磁気センサーに対して、軸/半径座標系を使用することが便利となり得ることにも気付くだろう。それぞれが、1つ又は複数の対応する半径方向軸を有する、複数の軸方向軸が使用されてもよく、前述の通り、当業者は、異なる座標系間で簡単に変換を行うことができる。例えば、磁気センサー110、120、130が、プローブ縦軸に沿って大きなセンサー配置によって分離されるように構成及びアレンジされる場合、これは、軸方向軸又は軸方向と見なされ得る。また、これは、例えば、中心軸方向軸であると見なされ得る。小さなセンサー配置によって分離されるように構成及びアレンジされた何れの磁気センサー110、120、130も、半径方向軸又は半径方向に沿って配置されると見なされ得る。
【0151】
図面で使用される参照番号
0~15 第1~第16の磁気センサー
100 磁場プローブの第1の実施形態
101 磁場プローブの第2の実施形態
102 磁場プローブの第3の実施形態
103 磁場プローブの第4の実施形態
104 磁場プローブの第5の実施形態
110 第1のセンサーグループ
120 第2のセンサーグループ
130 第3のセンサーグループ
150 第1のプローブ縦軸
151 第2の縦方向センサー軸
152 第3の縦方向センサー軸
160 プローブの遠位端
165 プローブの近位端
181 第1の横方向センサー軸
182 第2の横方向センサー軸
183 第3の横方向センサー軸
184 第4の横方向センサー軸
185 第5の横方向センサー軸
186 第6の横方向センサー軸
200 埋め込み型磁気マーカー
250 肌の外面の下の縦方向距離(深さ)
255 プローブの遠位端と、肌の外面との間の間隔(クリアランス)
260 縦軸からの磁気マーカーの横方向配置
300 肌の外面
400 センサーアレイの縦方向の範囲
500 センサーアレイの横方向の範囲
601 磁場(T)
602 距離(mm)
610 磁気マーカー軸に沿った磁場の有限要素モデル
615 磁気マーカー半径に沿った磁場の有限要素モデル
620 地球の磁場
701 磁場(T)
702 距離(mm)
710 磁気マーカー軸に沿った磁場の有限要素モデル
715 磁気マーカー半径に沿った磁場の有限要素モデル
720 地球の磁場
【手続補正書】
【提出日】2024-09-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を決定する磁場プローブ(100、101、102、103)であって、前記プローブが、プローブ縦軸(150)に沿って延在し、前記プローブ(100、101、102、103)が、
肌の外面(300)の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端(160)と、
前記遠位端(160)に近い、磁気センサー(110)の第1のグループであって、前記磁気センサー(110)は、小さなセンサー離間距離によって互いに分離される、磁気センサー(110)の第1のグループと、
前記遠位端(160)に近い、磁気センサー(120)の第2のグループであって、前記磁気センサー(120)は、大きなセンサー離間距離によって互いに分離され、前記磁気センサー(110)の第1のグループは、前記磁気センサー(120)の第2のグループよりも、前記遠位端(160)に近くにアレンジされ、前記磁気センサー(110)の第1のグループ及び前記第2の磁気センサー(120)の第2のグループは、使用時に、前記埋め込み型磁気マーカー(200)の1つ又は複数の配置(250、255、260)を決定するように構成及びアレンジされる、磁気センサー(120)の第2のグループと、
近位端(165)に近い、少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループであって、前記少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループは、前記磁気センサー(120)の第2のグループよりも、前記近位端(165)の近くにアレンジされ、前記少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループ及び前記磁気センサー(120)の第2のグループは、使用時に、前記埋め込み型磁気マーカー(200)の前記1つ又は複数の配置(250、255、260)をさらに決定するように構成及びアレンジされる、少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループと、
を備え、
前記大きなセンサー離間距離が、前記小さなセンサー離間距離よりも大きく、
前記小さなセンサー離間距離に対する前記大きなセンサー離間距離の比率が、1.25~40の範囲内であり、
前記磁気センサー(120)の第1のグループ及び前記第2の磁気センサー(120)の第2のグループは、横軸(181、182、183)に沿って実質的に配置され、前記横軸(181、182、183)が、前記プローブ縦軸(150)と交差し、
2つ以上の磁気センサー(110,120,130)は、1次元アレンジメント、2次元アレンジメント、又は3次元アレンジメントにアレンジされ、
前記プローブの前記遠位端(160)が、肌の外面(300)に接触するように、及び/又は肌の外面(300)を通して挿入されるように、及び/又は体腔内に挿入されるようにさらに構成及びアレンジされ、
前記プローブは、前記プローブ縦軸に対する前記センサーの傾きによる磁場を検出するように構成されている、磁場プローブ。
【請求項2】
前記プローブ(100、101、102、103)が、
前記遠位端(160)に近い、磁気センサーの第4のグループを更に備え、
前記磁気センサーの第4のグループは、前記磁気センサー(120)の第2のグループの代わりに、前記少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループから分離されるように構成及びアレンジされた、請求項1に記載のプローブ。
【請求項3】
前記磁気センサー(110、120、130)は、縦軸(150、151、152)に沿って実質的に配置される、請求項1又は2に記載のプローブ。
【請求項4】
前記磁気センサー(110、120、130)は、前記プローブ縦軸(150)に沿って実質的に配置される、請求項1~3の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項5】
前記磁気センサー(110)の第1のグループ及び前記第2の磁気センサー(120)の第2のグループは、横軸(181、182、183)に沿って実質的に配置され、前記横軸(181、182、183)は、縦軸(150、151、152)と略垂直であり、前記縦軸(150、151、152)に沿って、前記磁気センサーは、アレンジされる、請求項1~4の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項6】
少なくとも1つの磁気センサー(110、120、130)は、前記プローブ(100)の前記遠位端(160)に対する前記埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を決定するように構成及びアレンジされる、請求項1~5の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項7】
前記磁気センサー(110)の第1のグループ、前記磁気センサー(120)の第2のグループ、及び前記少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループのうち少なくとも一つは、2つ以上の自由度で、前記埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を決定するように構成及びアレンジされる、請求項1~6の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項8】
前記小さなセンサー離間距離に対する前記大きなセンサー離間距離の比率は、1.6~7.6の範囲内である、請求項1~7の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項9】
前記プローブ(100、101、102、103)が、
背景磁場を測定する1つ又は複数の補償センサー(140)をさらに備え、
使用時の前記埋め込み型磁気マーカー(200)の1つ又は複数の配置の前記決定が、前記背景磁場をさらに考慮する、請求項1~8の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項10】
前記小さなセンサー離間距離及び/又は前記大きなセンサー離間距離が、前記埋め込み型磁気マーカー(200)に関連する磁場強度の逆三乗法則決定を考慮することによって、予め決定される、請求項1~9の何れか一項に記載のプローブ。
【請求項11】
埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を検出する検出器ユニットであって、前記検出器ユニットが、請求項1~10の何れか一項による前記磁気プローブ(100、101、102、103)を備える、検出器ユニット。
【請求項12】
埋め込み型磁気マーカー(200)の配置を決定する方法であって、
肌の外面(300)の近くに配置されるように構成及びアレンジされた遠位端(160)を備えたプローブ(100、101、102、103)を設けることであって、前記プローブが、プローブ縦軸(150)に沿って延在し、並びに、前記遠位端(160)に近い、磁気センサー(110)の第1のグループと、磁気センサー(120)の第2のグループとを備え、前記磁気センサー(110)の第1のグループは、前記磁気センサー(120)の第2のグループよりも、前記遠位端(160)に近くにアレンジされ、前記磁気センサー(110)は、小さなセンサー離間距離によって互いに分離され、前記磁気センサー(120)は、大きなセンサー離間距離によって互いに分離され、前記磁気センサー(120)の第1のグループ及び前記第2の磁気センサー(120)の第2のグループは、横軸(181、182、183)に沿って実質的に配置され、前記横軸(181、182、183)は、前記プローブ縦軸(150)と交差する、ことと、
使用時に、前記埋め込み型磁気マーカー(200)の1つ又は複数の配置(250、255、260)を決定するように前記磁気センサー(110)の第1のグループ及び前記磁気センサー(120)の第2のグループを構成及びアレンジすることであって、前記プローブは、近位端(165)に近い、少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループを備え、前記少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループは、前記磁気センサー(120)の第2のグループよりも、前記近位端(165)の近くにアレンジされる、ことと、
使用時に、前記埋め込み型磁気マーカー(200)の前記1つ又は複数の配置(250、255、260)をさらに決定するように前記少なくも一つの第3の磁気センサー(130)の第3のグループ及び前記第2の磁気センサー(120)の第2のグループを構成及びアレンジすることと、
を含み、
前記小さなセンサー離間距離に対する前記大きなセンサー離間距離の比率が、1.25~40の範囲内であり、
前記プローブは、前記プローブ縦軸に対する前記センサーの傾きによる磁場を検出するように構成されている、方法。
【請求項13】
前記プローブ(100、101、102、103)が、
前記遠位端に近い、磁気センサーの第4のグループを更に備え、
前記方法が、
前記磁気センサー(120)の第2のグループの代わりに、前記磁気センサーの第4のグループを構成及びアレンジすることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記小さなセンサー離間距離に対する前記大きなセンサー離間距離の比率は、1.6~7.6の範囲内である、請求項12又は13に記載の方法。
【外国語明細書】