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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161132
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】荷物収納装置及び集荷管理システム
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/124 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A47G29/124
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024145647
(22)【出願日】2024-08-27
(62)【分割の表示】P 2022145474の分割
【原出願日】2018-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】向中野 雄彦
(72)【発明者】
【氏名】平本 直人
(72)【発明者】
【氏名】松田 光佑
(57)【要約】
【課題】荷物収納装置のセキュリティ性及び利便性を向上させる。
【解決手段】荷物収納装置100は、荷物を収納するための荷物収納部54と、荷物収納部54に荷物を出し入れするための開口を開閉する開閉部として機能する荷物扉26と、荷物扉26を施錠するための第2錠前部27と、荷物扉26を開くための操作を受け付けるための操作表示ユニット44と、を備える。同一の荷物収納部54によって、使用者に配送された荷物の荷受けと、使用者が配送者に集荷を依頼した集荷物の集荷との双方ができるようにする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を収納するための収納部と、
前記収納部に荷物を出し入れするための開口を開閉する開閉部と、
前記開閉部を施錠するための錠前部と、
前記開閉部を開くための操作を受け付けるための操作部と、
を備え、
同一の前記収納部によって、使用者に配送された荷物の荷受けと、使用者が配送者に集荷を依頼した集荷物の集荷との双方ができるようにするために、使用者が荷物の配送者に集荷を依頼した集荷物が前記収納部に収納されて集荷待ちの状態となっているときに、配送者が前記開閉部を開くために前記操作部を操作した場合、前記使用者が集荷を依頼した配送者が前記操作部を操作したことが確認された場合に前記錠前部を解錠し、使用者が荷物の配送者に集荷を依頼した集荷物が前記収納部に収納されていないときに、配送者が前記開閉部を開くために前記操作部を操作した場合、配送者を確認することなく前記錠前部を解錠する
ことを特徴とする荷物収納装置。
【請求項2】
前記錠前部の施錠及び解錠を制御する制御部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の荷物収納装置。
【請求項3】
前記操作部は、
荷物の配送者が前記開閉部を開くために操作する配送者用入力部と、
前記錠前部を解錠するために設定された所定の操作を受け付けるための解錠操作用入力部と、
を備え、
前記制御部は、前記収納部に荷物が収納されて集荷待ちの状態となっているときに、前記配送者用入力部が操作された場合、前記解錠操作用入力部の操作を更に受け付け、前記解錠操作用入力部が設定された通りに操作された場合にのみ前記錠前部を解錠することを特徴とする請求項2に記載の荷物収納装置。
【請求項4】
前記操作部は、
前記荷物収納装置の使用者が前記開閉部を開くために操作する使用者用入力部と、
前記荷物収納装置を集荷待ちの状態とするための集荷用入力部と、
を備え、
前記制御部は、前記使用者用入力部により前記開閉部が開かれた後、前記開閉部が閉じられて前記集荷用入力部が操作された場合に、前記荷物収納装置を集荷待ちの状態とすることを特徴とする請求項3に記載の荷物収納装置。
【請求項5】
前記開閉部を開くための操作を行う人を撮像する撮像装置を更に備え、
前記撮像装置は、前記開閉部を開くための操作が行われたときに、その操作を行った人を撮像することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の荷物収納装置。
【請求項6】
前記撮像装置は、前記配送者用入力部又は前記使用者用入力部の操作を受け付けたときに、前記配送者用入力部又は前記使用者用入力部を操作した人を撮像することを特徴とする請求項5に記載の荷物収納装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記開閉部が前記配送者用入力部により開かれた場合には、前記開閉部が閉じられた後、前記開閉部を施錠するための操作を受け付けたときに前記錠前部を施錠し、前記開閉部が前記使用者用入力部により開かれた場合には、前記開閉部が閉じられたときに前記錠前部を施錠することを特徴とする請求項4に記載の荷物収納装置。
【請求項8】
前記操作部は、
操作を確定するための確定用入力部と、
操作可能な入力部を視覚的に識別可能に提示する提示部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記荷物収納装置が集荷待ちの状態となっているときには、前記荷物収納装置が集荷待ちの状態にあることを前記提示部に提示させ、
前記制御部は、前記荷物収納装置が集荷待ちの状態となっているときに前記配送者用入力部の操作を受け付けると、前記解錠操作用入力部を操作可能な入力部として前記提示部に提示させ、前記解錠操作用入力部が設定された通りに操作されると、前記錠前部を解錠し、
前記制御部は、前記荷物収納装置が集荷待ちの状態となっていないときに前記配送者用入力部の操作を受け付けると、前記確定用入力部を操作可能な入力部として前記提示部に提示させ、前記確定用入力部の操作を受け付けると、前記錠前部を解錠することを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の荷物収納装置。
【請求項9】
前記撮像装置は、前記開閉部が施錠されるまで撮像を続行することを特徴とする請求項5に記載の荷物収納装置。
【請求項10】
少なくとも前記操作部又は前記撮像装置を覆う外扉を更に備え、
前記撮像装置は、前記外扉が閉じられるまで撮像を続行することを特徴とする請求項5に記載の荷物収納装置。
【請求項11】
請求項1から4のいずれかに記載の荷物収納装置と、
前記使用者の端末と、
前記配送者の端末と、
を備え、
前記使用者の端末は、
前記使用者が前記収納部に収納した荷物の集荷を配送者に依頼するための集荷依頼送信部と、
前記配送者が前記収納部の錠前を解錠するための操作を前記配送者に送信する解錠操作送信部と、
を備え、
前記配送者の端末は、
前記収納部の錠前を解錠するための操作を受信する解錠操作受信部と、
前記解錠操作受信部により受信された前記錠前を解錠するための操作を前記配送者に提示する解錠操作提示部と、
を備えることを特徴とする集荷管理システム。
【請求項12】
前記使用者の端末は、
前記荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を前記配送者に送信する送信票情報送信部を更に備え、
前記配送者の端末は、
前記送信票に記載すべき情報を受信する送信票情報受信部と、
前記送信票情報受信部により受信された情報に基づいて前記送信票を出力する送信票出力部と、
を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の集荷管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物収納装置に関し、とくに、配送者により配送された荷物を収納可能な荷物収納装置、及びその荷物収納装置を利用可能な集荷管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネット通販の利用増加や共働き・単身世帯の増加に伴い、宅配物が再配達となるケースが増加している。再配達の増加は、社会的な問題にもなっている。この問題の解決策のひとつとして、宅配物等の荷物を収納できる荷物収納装置の戸建てへの普及が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-136108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
荷物収納装置を戸建てへ普及させるためには、荷物収納装置のセキュリティ性を十分に確保しつつ、使用者の利便性を向上させる技術が要求される。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、荷物収納装置のセキュリティ性及び利便性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の荷物収納装置は、荷物を収納するための収納部と、収納部に荷物を出し入れするための開口を開閉する開閉部と、開閉部を施錠するための錠前部と、開閉部を開くための操作を受け付けるための操作部と、を備える。同一の収納部によって、使用者に配送された荷物の荷受けと、使用者が配送者に集荷を依頼した集荷物の集荷との双方ができるようにするために、使用者が荷物の配送者に集荷を依頼した集荷物が収納部に収納されて集荷待ちの状態となっているときに、配送者が開閉部を開くために操作部を操作した場合、使用者が集荷を依頼した配送者が操作部を操作したことが確認された場合に錠前部を解錠し、使用者が荷物の配送者に集荷を依頼した集荷物が収納部に収納されていないときに、配送者が開閉部を開くために操作部を操作した場合、配送者を確認することなく錠前部を解錠する。
【0007】
本発明の別の態様は、集荷管理システムに関する。この集荷管理システムは、荷物収納装置と、使用者の端末と、配送者の端末と、を備える。使用者の端末は、使用者が収納部に収納した荷物の集荷を配送者に依頼するための集荷依頼送信部と、配送者が収納部の錠前を解錠するための操作を配送者に送信する解錠操作送信部と、を備える。配送者の端末は、収納部の錠前を解錠するための操作を受信する解錠操作受信部と、解錠操作受信部により受信された錠前を解錠するための操作を配送者に提示する解錠操作提示部と、を備える。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、荷物収納装置のセキュリティ性及び利便性を向上させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態に係る配送管理システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態に係る荷物収納装置の斜視図である。
図3】実施の形態に係る荷物収納装置の斜視図である。
図4】実施の形態に係る荷物収納装置の斜視図である。
図5】実施の形態に係る操作表示ユニットの構成を示す図である。
図6】実施の形態に係る荷物収納装置の機能構成を示す図である。
図7】実施の形態に係る使用者端末の機能構成を示す図である。
図8】実施の形態に係る配送者端末の機能構成を示す図である。
図9】実施の形態に係る配送管理サーバの機能構成を示す図である。
図10】実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。
図11】実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。
図12図11に示したフローチャートにおけるステップS130の認証処理の詳細を示すフローチャートである。
図13図11に示したフローチャートにおけるステップS160のステータス更新処理の詳細を示すフローチャートである。
図14図10に示したフローチャートにおけるステップS200の荷受け処理の詳細を示すフローチャートである。
図15】実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。
図16図10に示したフローチャートにおけるステップS300の集荷処理の詳細を示すフローチャートである。
図17図10に示したフローチャートにおけるステップS400の複数荷受け処理の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、実施の形態に係る配送管理システムの構成を示す。配送管理システム1は、配送者により配送された荷物及び投函物を収納するための荷物収納装置100と、荷物収納装置100の使用者が使用する使用者端末200と、荷物を配送する配送者が使用する配送者端末300と、荷物の配送を管理する配送管理サーバ400と、これらの装置の間で通信を行うための通信手段の一例であるインターネット2とを備える。
【0012】
荷物収納装置100は、使用者の住居などに設置され、使用者の不在時などに配送された荷物を一時的に収納するための装置である。これにより、使用者は、外出時であっても配送された荷物を受け取ることができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、配送者は、使用者の不在時であっても荷物を配送することができるので、再配送にかかる労力及びコストを大幅に低減させることができる。
【0013】
荷物収納装置100は、配送者が荷物を収納することを可能とするために、使用者の住居の外部に設置されるので、配送者以外の人も荷物収納装置100にアクセスすることができてしまう。したがって、荷物収納装置100が不正に操作されて内部に収納された荷物が持ち出されるのを抑止するための措置を講じる必要がある。
【0014】
このような課題を解決するために、本実施の形態の荷物収納装置100は、荷物を収納するための収納部に荷物が収納されているときには、予め設定された暗証番号を入力しないと収納部の開口を開閉する開閉部を開くことができないように施錠するとともに、開閉部を開くための操作が行われたときに、その操作を行った人を撮像装置により撮像する。これにより、荷物収納装置100のセキュリティ性を向上させ、荷物が不正に持ち出されるのを抑止することができる。また、使用者が安心して使用することが可能なセキュリティ性の高い荷物収納装置100を提供することができるので、荷物収納装置100の普及を促進することができる。
【0015】
図2~4は、実施の形態に係る荷物収納装置100の斜視図である。図2は、外扉を閉じた状態を示し、図3は外扉を開けた状態を示し、図4は、外扉及び2つの内扉を開けた状態を示す。荷物収納装置100は、玄関先に据え置かれたり、門柱に組み込まれたりする。本実施の形態の荷物収納装置100は、宅配ボックスの機能とポストの機能を有する。
【0016】
荷物収納装置100は、ボックス本体10と、仕切20と、取出扉22と、荷物扉26と、投函扉28と、外扉30と、機能ユニット40と、を備える。以下、ボックス本体10に対して外扉30が設けられる側を前側として説明する。
【0017】
ボックス本体10は、前面が開いた四角い箱状に形成される。ボックス本体10は、天板11と、底板12と、右側板13と、左側板14と、背板15と、を含む。
【0018】
仕切20は、板状の部材であり、ボックス本体10の内部を上下に、具体的には上側の投函物収納部52と下側の荷物収納部54とに仕切る。
【0019】
取出扉22は、この例では右開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられ、投函物収納部52から投函物を取り出すための取出口(開口)52aを開閉する。なお、取出口52aは、機能ユニット40、右側板13、左側板14及び仕切20により画定される。
【0020】
第1錠前部23は、取出扉22に固定される。第1錠前部23は、制御装置(後述)からの指示に基づいて取出扉22を施錠及び解錠する。
【0021】
荷物扉26は、この例では右開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられ、荷物収納部54に荷物を出し入れするための出し入れ口(開口)54aを開閉する。なお、出し入れ口54aは、仕切20、右側板13、左側板14及び底板12で画定される。
【0022】
第2錠前部27は、荷物扉26に固定される。第2錠前部27は、制御装置(後述)からの指示に基づいて荷物扉26を施錠及び解錠する。
【0023】
投函口(図示せず)は、前方に開口した投函口であり、天板11、右側板13、左側板14及び機能ユニット40により画定される。投函口は、投函物の盗難を抑止するために、例えば指先までしか入らない大きさに形成される。
【0024】
投函扉28は、投函口を外側から覆う扉であり、上開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられる。
【0025】
機能ユニット40は、撮像ユニット42と、操作表示ユニット44と、スピーカ41と、マイク43と、を含む。撮像ユニット42は、取出扉22又は荷物扉26を開くための操作を行った人を撮像する。操作表示ユニット44は、操作入力を受け付けるためのボタンなどの構成を備える。スピーカ41及びマイク43は、後述するように、荷物収納装置100に荷物を配送しようとする配送者が使用者の使用者端末200などとの間で通話するために使用される。
【0026】
撮像ユニット42は、操作表示ユニット44を操作する人の顔を明瞭に撮像するために、操作表示ユニット44の近傍に設けられ、方向、画角、焦点距離などが調整される。これにより、荷物収納装置100が不正に操作された場合であっても、操作した人の顔を証拠として記録しておくことができるので、荷物収納装置100のセキュリティ性を向上させることができる。
【0027】
外扉30は、少なくとも撮像ユニット42を覆うための扉であり、この例では右開きとなるようにボックス本体10に対して取り付けられる。撮像ユニット42が常に露出していると、監視されているかのような不快感を近隣住人等に与えてしまうところ、外扉30で撮像ユニット42を覆うことで、これを抑止できる。
【0028】
また外扉30は、好ましくは撮像ユニット42に加えて荷物扉26も覆うように構成される。この場合、荷物収納部54に対して荷物を出し入れするには外扉30を開くことになり、したがって必然的に撮像ユニット42が外扉30に覆われていない状態になる。そのため、荷物扉26を開くための操作を行う人を確実に撮像できる。
【0029】
また外扉30は、好ましくは撮像ユニット42に加えて操作表示ユニット44も覆うように構成される。この場合、操作表示ユニット44は、直射日光や雨風にさらされないように外扉30に保護されるため、劣化が抑えられる。
【0030】
図示の例では、外扉30は、撮像ユニット42、操作表示ユニット44及び荷物収納部54を覆うように構成されている。また、外扉30が閉じられると、それにともなって取出扉22及び荷物扉26が閉じられるように構成されている。
【0031】
撮像ユニット42は、荷物収納部54に収納されている、配送者により配送された荷物(以下、「配送物」ともいう)又は配送者により集荷される荷物(以下、「集荷物」ともいう)や、投函物収納部52に投函されている投函物が、不正に持ち出されるのを抑止するために、荷物扉26又は取出扉22を開くための操作が行われたときに、その操作を行った人を撮像する。撮像ユニット42に撮像を開始させるタイミングは、取出扉22又は荷物扉26を開くために操作表示ユニット44が操作された時であってもよいし、操作表示ユニット44を操作するために外扉30が開かれた時であってもよいし、外扉30が開かれてから取出扉22又は荷物扉26が開かれるまでの任意の時点であってもよい。また、人感センサなどにより人が荷物収納装置100に近づいたことが検知された時であってもよい。撮像ユニット42による撮像を終了させるタイミングは、取出扉22又は荷物扉26が閉じられた時であってもよいし、取出扉22の第1錠前部23又は荷物扉26の第2錠前部27が施錠された時であってもよいし、外扉30が閉じられた時であってもよいし、外扉30が閉じられるまでの任意の時点であってもよい。撮像ユニット42は、動画像を撮像してもよいし、所定のタイミングで静止画像を撮像してもよい。
【0032】
本実施の形態では、取出扉22又は荷物扉26を開くために操作表示ユニット44が操作された時に撮像ユニット42に撮像を開始させる。これにより、使用者又は配送者が取出扉22又は荷物扉26を開こうとした時だけでなく、不正に荷物を持ち出そうとする第三者が取出扉22又は荷物扉26を開こうとした時にも、撮像ユニット42により撮像して記録しておくことができるので、荷物収納装置100のセキュリティ性をより向上させることができる。なお、外扉30は、錠前により施錠されておらず、自由に開閉可能に設けられているが、使用者及び配送者以外の人が外扉30を開くことは通常考えられないので、別の例では、外扉30が開かれた時に撮像ユニット42に撮像を開始させてもよい。これにより、外扉30を開いただけで操作表示ユニット44を操作しなかった人や、操作表示ユニット44を操作せずに荷物扉26あるいは第2錠前部27を破壊して荷物収納部54を開こうとする人も、撮像ユニット42により撮像して記録しておくことができるので、荷物収納装置100のセキュリティ性をより向上させることができる。
【0033】
図5は、実施の形態に係る操作表示ユニット44の構成を示す。操作表示ユニット44には、複数のボタンと、荷物収納装置100の状態を示す複数のインジケータが設けられる。
【0034】
操作表示ユニット44に設けられるボタンは、例えば、配送者が配送又は集荷のための処理を開始するための配送者用ボタンである「開始」ボタン、使用者が荷物収納部54に収納した荷物を集荷待ちとするための「集荷」ボタン、取出扉22の第1錠前部23又は荷物扉26の第2錠前部27を解錠するための設定番号又はパスワードを入力するための解錠操作用ボタンである数字ボタン、操作を確定するための「確定」ボタン、使用者が取出扉22又は荷物扉26を開くために操作する使用者用ボタンである「扉」ボタンを含む。これらのボタンには、操作可能なボタンを視覚的に識別可能に提示する提示部として機能するLEDなどの照明が内蔵されており、制御装置により照明のオンオフが制御される。制御装置が操作入力を受け付けるボタンの照明はオンされ、操作入力を受け付けないボタンの照明はオフされる。
【0035】
操作表示ユニット44に設けられるインジケータは、例えば、荷物収納装置100が使用者端末200を呼び出していることを示す「呼び出し中」、エラーの発生を報知するための「エラー」、荷物収納部54に収納された荷物が集荷待ちとなっていることを示す「集荷待ち」、「確定」ボタンの押下を促すための「「確定」押す」、取出扉22の第1錠前部23及び荷物扉26の第2錠前部27の施解錠状態を示す「施錠中」及び「解錠中」のシンボルマーク、投函物収納部52に投函物が収納されていることを示す「投函物収納中」のマーク、荷物収納部54に荷物が収納されていることを示す「荷物収納中」のマークを含む。これらのインジケータにも、LEDなどの照明が内蔵されており、制御装置により照明のオンオフが制御されて、それぞれのインジケータにより情報が示される状態と示されない状態とが切り替えられる。
【0036】
図6は、実施の形態に係る荷物収納装置100の機能構成を示す。荷物収納装置100は、主に、通信装置47、センサ48、制御装置60、及び記憶装置70を備える。
【0037】
通信装置47は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置47は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。
【0038】
センサ48は、荷物収納装置100の状態を検知するための各種のセンサを含む。センサ48は、例えば、外扉30、取出扉22、及び荷物扉26の開閉を検知する扉開閉センサや、投函物収納部52及び荷物収納部54に荷物が収納されているか否か、及び収納されている荷物の重量を検知するロードセルや、荷物収納装置100の近傍に人が存在することを検知する人感センサなどを含む。
【0039】
記憶装置70は、制御装置60により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置70は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置70は、ステータス保持部71、撮像画像保持部72、通話履歴保持部73、通知履歴保持部74、設定番号保持部75、及び通信情報保持部76を備える。
【0040】
ステータス保持部71は、荷物収納装置100の状態を示すステータス情報を保持する。ステータス情報は、荷物が荷物収納部54に収納されていない状態であることを示す「荷物なし」、配送物が荷物収納部54に収納されている状態であることを示す「荷受け中」、集荷物が荷物収納部54に収納されている状態であることを示す「集荷待ち」を含む。後述するように、荷物収納部54に複数の荷物が収納される場合もあるが、全ての荷物が配送物であれば、配送者が異なる配送物が混在していても「荷受け中」とし、全ての荷物が集荷物であれば、集荷者が異なる荷物が混在していても「集荷待ち」とする。配送物と集荷物が混在している場合は、「荷受け中」かつ「集荷待ち」とする。
【0041】
撮像画像保持部72は、撮像ユニット42が撮像した画像を保持する。通話履歴保持部73は、通話制御部68が使用者端末200との間で通話を行った日時、応答有無、通話内容の録音データなどを保持する。通知履歴保持部74は、通知制御部69が使用者端末200、配送者端末300、及び配送管理サーバ400に通知を行った日時、内容、応答有無などを保持する。
【0042】
設定番号保持部75は、取出扉22の第1錠前部23及び荷物扉26の第2錠前部27を解錠するために入力すべき設定番号を保持する。設定番号保持部75は、使用者を認証するための設定番号と、配送者を認証するために使用者により設定されたパスワードを保持する。工場出荷時には、設定番号として初期設定番号が設定番号保持部75に保持されるが、操作表示ユニット44又は使用者端末200を介して随時設定番号を変更可能であり、設定番号の変更を受け付けると、変更後の設定番号が設定番号保持部75に保持される。後述するように、荷物収納部54に収納された集荷物を配送者が集荷する際には、操作表示ユニット44又は使用者端末200を介して設定されたパスワードが設定番号保持部75に保持される。パスワードは、配送管理サーバ400を介して配送者端末300に通知され、配送者が正しいパスワードを操作表示ユニット44から入力すると、第2錠前部27が解錠されて荷物扉26が開かれる。パスワードは、使用者によりいったん設定されると、別のパスワードに変更されるまで設定番号保持部75に保持される。別の例では、配送者を認証するためのパスワードは、荷物収納装置100に関する情報を管理する情報管理サーバにより生成されてもよい。この場合、生成されたパスワードは、情報管理サーバから荷物収納装置100に送信されて設定番号保持部75に保持されるとともに、使用者端末200及び配送者端末300へ送信されて使用者及び配送者に表示される。これにより、使用者を煩雑なパスワード管理から解放することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、パスワードは、所定の有効期限が到来すると無効とされ、設定番号保持部75から消去されてもよい。
【0043】
通信情報保持部76は、使用者端末200及び配送者端末300のIPアドレス、電話番号、通話用アプリケーションのIDなどや、配送管理サーバ400のIPアドレス及びURLなどや、荷物収納装置100のIPアドレス及び位置情報などや、使用者の氏名、住所、電話番号など、通信のために必要な情報を保持する。
【0044】
制御装置60は、操作制御部61、撮像制御部62、施解錠制御部63、登録部64、荷受け制御部65、集荷制御部66、複数荷受け制御部67、通話制御部68、及び通知制御部69を備える。これらの各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPU・メモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0045】
操作制御部61は、操作表示ユニット44に対する操作入力を受け付け、受け付けた操作入力にしたがって適切な手順を選択して実行する。操作制御部61は、外扉30が開かれたことがセンサ48により検知されると、操作表示ユニット44をオン状態に切り替え、操作者からの操作入力を受け付ける。操作制御部61は、配送者及び使用者による荷物収納装置100に対する処理を統括して制御し、操作入力に応じて適切な構成を選択して処理を実行させる。
【0046】
撮像制御部62は、撮像ユニット42による撮像を制御する。撮像制御部62は、基本的には、操作表示ユニット44の「開始」ボタン又は「扉」ボタンが押された時に撮像ユニット42に撮像を開始させ、外扉30が閉じられたことがセンサ48により検知された時に撮像ユニット42による撮像を終了させるが、具体的な手順については後述する。
【0047】
施解錠制御部63は、第1錠前部23による取出扉22の施錠及び解錠と、第2錠前部27による荷物扉26の施錠及び解錠を制御する。施解錠制御部63は、操作制御部61が操作表示ユニット44から取出扉22又は荷物扉26を開くための操作入力を受け付けたときに、取出扉22又は荷物扉26を解錠する。また、施解錠制御部63は、外扉30が閉じたことをセンサ48が検知すると、外扉30が閉じられたことを契機に、取出扉22及び荷物扉26を施錠する。また、施解錠制御部63は、取出扉22又は荷物扉26が閉じているが外扉30が開いている場合は、取出扉22又は荷物扉26が閉じられてから所定時間が経過したことを契機に、取出扉22又は荷物扉26を施錠する。この場合、施解錠制御部63は、予め登録されていた連絡先に外扉30が開いている旨を通知する。
【0048】
施解錠制御部63は、使用者が取出扉22又は荷物扉26を開くための「扉」ボタンの操作入力を受け付けた場合は、取出扉22又は荷物扉26が閉じられたことを契機に、取出扉22又は荷物扉26を施錠する。施解錠制御部63は、配送者が荷物扉26を開くための「開始」ボタンの操作入力を受け付けた場合は、荷物扉26が閉じられた後、操作表示ユニット44の「確定」ボタンの操作入力を受け付けたことを契機に、荷物扉26を施錠する。配送者が荷物扉26を開けて、配送物を荷物収納部54に収納する前に、誤って荷物扉26を閉めてしまった場合、自動的に荷物扉26を施錠してしまうと、配送者が再び荷物扉26を開けて配送物を収納し直すことができなくなってしまうので、「確定」ボタンが押されるまでは荷物扉26を施錠しない。他方、使用者が荷物扉26を開けた場合は、誤って荷物扉26を閉めてしまったときに自動的に荷物扉26を施錠しても、再び荷物扉26を開けることができるので、施錠忘れを防止するために、荷物扉26が閉じられたときに自動的に荷物扉26を施錠する。これにより、荷物収納装置100の利便性及びセキュリティ性を向上させることができる。
【0049】
施解錠制御部63は、使用者が取出扉22又は荷物扉26を開くための「扉」ボタンの操作入力を受け付けた場合に、取出扉22及び荷物扉26の双方を解錠してもよいし、荷物扉26は必ず解錠し、取出扉22は投函物収納部52に投函物が収納されている場合にのみ解錠してもよい。後述するように、使用者が荷物収納部54に集荷物を収納する場合などには、荷物収納部54に荷物が収納されていないときにも使用者が荷物扉26を開きたい場合があるので、荷物扉26は「扉」ボタンが操作されるたびに解錠するのが好ましいが、投函物収納部52に投函物が収納されていないときに使用者が取出扉22を開くことは通常考えられないので、施錠忘れを防止するために、取出扉22は投函物収納部52に投函物が収納されているときにのみ解錠してもよい。
【0050】
登録部64は、荷物収納装置100の動作に必要な情報を登録するための制御を行う。登録部64は、操作表示ユニット44又は使用者端末200から、設定番号、パスワード、使用者端末200のIPアドレス、電話番号、又は通話用アプリケーションのID、使用者の住所や電話番号などの情報を受け付け、設定番号保持部75又は通信情報保持部76に受け付けた情報を登録する。
【0051】
荷受け制御部65は、配送者が配送物を荷物収納部54に収納するための処理を制御する。集荷制御部66は、配送者が荷物収納部54に収納されている集荷物を集荷するための処理を制御する。複数荷受け制御部67は、荷物収納部54に配送物が収納されている時に、配送者が更に配送物を荷物収納部54に収納するための処理を制御する。
【0052】
通話制御部68は、荷物収納装置100の近傍にいる配送者と使用者との間の通話を制御する。通話制御部68は、通信情報保持部76から使用者端末200を発呼するための電話番号やIDなどの情報を読み出して、使用者端末200に発呼する。使用者端末200が通話用アプリケーションにより受話すると、通話制御部68は、プレストーク(プッシュ・トゥ・トーク)方式で荷物収納装置100と使用者端末200との間の通話を制御する。すなわち、通話制御部68は、荷物収納装置100の機能ユニット40に設けられた通話用ボタンが押下されている間、マイク43から入力された音声及び撮像ユニット42により撮像された撮像画像を使用者端末200に送信する。また、通話制御部68は、使用者端末200から受信した音声をスピーカ41に出力する。通話制御部68は、使用者端末200との間で通話を行った日時、応答有無、通話内容の録音データなどを通話履歴保持部73に登録する。
【0053】
通知制御部69は、荷物収納装置100のステータス情報や撮像ユニット42により撮像された画像などを使用者端末200、配送者端末300、又は配送管理サーバ400、及び荷物収納装置100に関する情報を管理する情報管理サーバに通知する。通知制御部69は、通知が必要な事象が発生したときに、通信情報保持部76から通知先の情報を読み出して、その通知先に情報を通知する。通知制御部69は、例えば、荷物収納装置100に配送物が配送されたときに、その旨と撮像画像を使用者端末200に通知し、荷物収納装置100に集荷物が収納されたときに、その旨を配送者端末300に通知し、荷物収納装置100のステータス情報が変更されたときに、ステータス情報を使用者端末200、配送者端末300、又は配送管理サーバ400、及び情報管理サーバなどに通知する。通知制御部69は、使用者端末200、配送者端末300、配送管理サーバ400、及び情報管理サーバに通知を行った日時、内容、応答有無などを通知履歴保持部74に登録する。
【0054】
図7は、実施の形態に係る使用者端末200の機能構成を示す。使用者端末200は、主に、通信装置202、入力装置204、表示装置206、マイク208、スピーカ210、制御装置260、及び記憶装置270を備える。使用者端末200は、携帯電話端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどにより実現されてもよい。
【0055】
通信装置202は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置202は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。入力装置204は、使用者からの指示を制御装置260に入力する。表示装置206は、制御装置260により生成された表示画像を表示する。マイク208は、音声を入力し、スピーカ210は、音声を出力する。記憶装置270は、制御装置260により使用されるプログラム、データなどを記憶する。
【0056】
制御装置260は、通知表示部261、情報登録部262、集荷依頼送信部263、送信票情報送信部264、解錠操作送信部265、解錠許可送信部266、及び通話制御部267を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
【0057】
通知表示部261は、荷物収納装置100から通知された情報を表示装置206に表示する。通知表示部261は、荷物収納装置100の撮像ユニット42により撮像された画像や、荷物収納装置100のステータス情報などを表示装置206に表示する。
【0058】
情報登録部262は、荷物収納装置100や配送管理サーバ400などに使用者に関する情報などを登録する。情報登録部262は、使用者の氏名、住所、電話番号などの情報の入力を入力装置204から受け付け、荷物収納装置100や配送管理サーバ400などに送信する。また、情報登録部262は、集荷物を集荷する配送者が荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するために使用するパスワードの入力を入力装置204から受け付け、荷物収納装置100に登録する。
【0059】
集荷依頼送信部263は、配送者に集荷物の集荷を依頼する旨を配送管理サーバ400に送信する。使用者は、荷物収納装置100に収納した集荷物の集荷を配送者に依頼する際には、事前準備として、集荷依頼送信部263により配送管理サーバへ集荷依頼を送信するとともに、荷物収納装置100に集荷物を収納して集荷待ちの状態とする必要がある。集荷依頼送信部263は、集荷場所、集荷日時、集荷物の種類、重量、サイズ、荷物扉26を解錠するためのパスワード、集荷物を収納する荷物収納装置100の識別情報、情報管理サーバに荷物収納装置100の情報を登録して荷物収納装置100の利用が開始されたか否かを示すステータス情報などを配送管理サーバ400へ送信する。
【0060】
送信票情報送信部264は、配送者に集荷を依頼した集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送管理サーバ400に送信する。送信票に記載すべき情報は、例えば、配送先の氏名、住所、電話番号、集荷物の種類、サイズ、重量などの情報である。送信元の氏名、住所、電話番号などの情報は、情報登録部262から配送管理サーバ400へ事前に登録されているので、変更がない限り、集荷を依頼するたびに送信する必要はない。
【0061】
解錠操作送信部265は、集荷を依頼された配送者が荷物収納装置100から集荷物を取り出す際に、荷物扉26を解錠するための操作を配送管理サーバ400に送信する。本実施の形態では、荷物扉26を解錠するための操作として、パスワードが設定される。解錠操作送信部265は、使用者により設定されたパスワードを配送管理サーバ400に送信するとともに、情報登録部262により荷物収納装置100にパスワードを登録する。
【0062】
解錠許可送信部266は、後述するように、配送者が配送物を荷物収納装置100に収納する際に、既に別の配送物が荷物収納装置100に収納されていて荷物扉26を開くことができないときに、配送者との間で通話した使用者が荷物扉26の解錠を許可する場合には、荷物扉26の解錠を許可する旨を荷物収納装置100に送信する。
【0063】
通話制御部267は、荷物収納装置100との間のプレストーク方式の通話を制御する。通話制御部267は、荷物収納装置100から受信した音声をスピーカ210に出力するとともに、画像を表示装置206に表示する。また、マイク208から入力された音声を荷物収納装置100に送信する。
【0064】
図8は、実施の形態に係る配送者端末300の機能構成を示す。配送者端末300は、主に、通信装置302、入力装置304、表示装置306、印刷装置308、制御装置360、及び記憶装置370を備える。配送者端末300は、携帯電話端末、スマートフォンなどにより実現されてもよい。
【0065】
通信装置302は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置302は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。入力装置304は、配送者からの指示を制御装置360に入力する。表示装置306は、制御装置360により生成された表示画像を表示する。印刷装置308は、送信票や受領証などを印刷する。記憶装置370は、制御装置360により使用されるプログラム、データなどを記憶する。
【0066】
制御装置360は、配送者認証部361、通知表示部362、集荷依頼受信部363、解錠操作受信部364、解錠操作提示部365、送信票情報受信部366、及び送信票出力部367を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
【0067】
配送者認証部361は、配送者端末300を使用する配送者を認証する。配送者端末300には、使用者の個人情報や、荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するためのパスワードなどが表示されるので、第三者により不正に操作されないように認証する。配送者認証部361は、既知の任意の方式により配送者を認証してもよい。配送者が認証されると、配送者端末300が使用可能となる。
【0068】
通知表示部362は、荷物収納装置100から通知された情報を表示装置306に表示する。通知表示部362は、荷物収納装置100のステータス情報などを表示装置306に表示する。
【0069】
集荷依頼受信部363は、使用者による集荷依頼を配送管理サーバ400から受信する。集荷依頼受信部363は、配送者が集荷物を集荷するために必要な情報、例えば、使用者の氏名、住所、電話番号、集荷日時、集荷場所、集荷物の種類、重量、サイズなどを配送管理サーバ400から受信する。
【0070】
解錠操作受信部364は、配送者が集荷物を集荷するときに、荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するための操作を配送管理サーバ400から受信する。解錠操作受信部364は、使用者により設定されたパスワードを配送管理サーバ400から受信する。
【0071】
解錠操作提示部365は、解錠操作受信部364により受信されたパスワードを表示装置306に表示する。配送者は、表示装置306に表示されたパスワードを荷物収納装置100の操作表示ユニット44に入力して荷物扉26を解錠する。
【0072】
送信票情報受信部366は、集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送管理サーバ400から受信する。送信票出力部367は、送信票情報受信部366により受信された情報を記載した送信票を印刷装置308から出力する。これにより、使用者が不在であっても集荷物に送信票を貼付して集荷することができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0073】
図9は、実施の形態に係る配送管理サーバ400の機能構成を示す。配送管理サーバ400は、主に、通信装置402、制御装置460、及び記憶装置470を備える。
【0074】
通信装置402は、インターネット2を介した他の装置との間の通信を制御する。通信装置402は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。記憶装置470は、制御装置460により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置470は、使用者情報データベース471を備える。
【0075】
使用者情報データベース471は、荷物収納装置100の使用者に関する情報を格納する。使用者情報データベース471には、例えば、使用者の氏名、住所、電話番号など、荷物の配送及び集荷に必要な情報、使用者のID、パスワードなど、使用者端末200が配送管理サーバ400にアクセスするために必要な情報、使用者の年齢、性別、職業、メールアドレスなど、使用者の個人情報が格納される。
【0076】
制御装置460は、使用者情報登録部461、ログイン処理部462、集荷依頼受付部463、集荷依頼送信部464、解錠操作送信部465、及び送信票情報送信部466を備える。これらの機能ブロックも、ハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できる。
【0077】
使用者情報登録部461は、使用者端末200から使用者に関する情報を取得し、使用者情報データベース471に登録する。
【0078】
ログイン処理部462は、使用者端末200から配送管理サーバ400へのログイン要求を受け付けると、使用者のID及びパスワードの入力を要求し、使用者情報データベース471を参照して、入力されたID及びパスワードの正誤を確認する。正しいID及びパスワードが入力された場合は、使用者端末200のログインを許可する。誤ったID又はパスワードが入力された場合は、使用者端末200にエラーメッセージを送信し、ログインを許可しない。
【0079】
集荷依頼受付部463は、ログインに成功した使用者端末200から、荷物の集荷の依頼を受け付ける。集荷依頼受付部463は、集荷依頼を受け付けるためのウェブページを提供し、集荷場所、集荷日時、集荷物の種類、重量、サイズ、荷物扉26を解錠するためのパスワード、集荷物を収納する荷物収納装置100の識別情報、情報管理サーバに荷物収納装置100の情報を登録して荷物収納装置100の利用が開始されたか否かを示すステータス情報、集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報などを受け付ける。使用者が以前に設定したパスワードが今回の集荷においても使用される場合には、パスワードは受け付けなくてもよい。
【0080】
集荷依頼送信部464は、集荷を担当する配送者の配送者端末300に、集荷依頼を送信する。集荷依頼送信部464は、集荷を依頼した使用者の氏名、住所、電話番号、集荷日時などを配送者端末300へ送信する。
【0081】
解錠操作送信部465は、配送者が集荷物を集荷するときに、荷物収納装置100の荷物扉26を解錠するための操作として、使用者により設定されたパスワードを配送者端末300へ送信する。
【0082】
送信票情報送信部466は、集荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送者端末300へ送信する。送信元の氏名、住所、電話番号などの情報は、使用者情報データベース471から読み出して配送者端末300へ送信する。
【0083】
以上の構成の動作について、フローチャートを参照して以下に説明する。
【0084】
図10は、実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、配送者が荷物収納装置100を操作する場合の手順を示す。配送者が荷物収納装置100の外扉30を開けると、センサ48が外扉30が開かれたことを検知する(S100)。操作制御部61は、操作表示ユニット44の電源をオンにして、「開始」ボタンと「扉」ボタンを点灯させる(S104)。
【0085】
配送者が「開始」ボタンにタッチすると(S106)、操作制御部61は、撮像制御部62に、撮像ユニット42による撮像を開始させ(S107)、ステータス保持部71に保持されているステータス情報を参照して、実行すべき処理を選択する。ステータスが「荷物なし」である場合(S108のY)、荷受け制御部65に荷受け処理を実行させる(S200)。ステータスが「荷物なし」ではなく(S108のN)、「集荷待ち」である場合(S110のY)、集荷制御部66に集荷処理を実行させる(S300)。ステータスが「荷物なし」でも「集荷待ち」でもなく(S110のN)、「荷受け中」である場合(S112のY)、複数荷受け制御部67に複数荷受け処理を実行させる(S400)。ステータスが「荷物なし」でも「集荷待ち」でも「荷受け中」でもない場合(S112のN)、エラーが発生しているのでエラー処理を実行する(S114)。
【0086】
選択された処理が終了し、配送者が外扉30を閉めると、センサ48が外扉が閉められたことを検知する(S116)。操作制御部61は、撮像制御部62に撮像ユニット42による撮像を終了させる(S118)。
【0087】
図11は、実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、使用者が荷物収納装置100を操作する場合の手順を示す。使用者が荷物収納装置100の外扉30を開けると、センサ48が外扉30が開かれたことを検知する(S120)。操作制御部61は、操作表示ユニット44の電源をオンにして、「開始」ボタンと「扉」ボタンを点灯させる(S124)。ここまでは、図10に示した手順と同様である。
【0088】
使用者が「扉」ボタンにタッチすると(S126)、操作制御部61は、撮像制御部62に、撮像ユニット42による撮像を開始させ(S127)、使用者を認証するための認証処理を実行する(S130)。認証に失敗した場合は、処理を終了する。認証に成功した場合、使用者は、荷物収納部54に収納されている配送物を取り出し(S150)、又は、荷物収納部54に集荷物を収納して(S152)、荷物扉26を閉める(S154)。上述したように、配送者が「開始」ボタンをタッチして荷物扉26を開いた場合には、荷物扉26が閉じられた後に「確定」ボタンがタッチされてから荷物扉26を施錠するが、使用者が「開始」ボタンをタッチして荷物扉26を開いた場合には、荷物扉26が閉じられたときに自動的に荷物扉26を施錠する(S156)。第2錠前部27は、荷物扉26が閉じられたときに自動的に施錠される機構を有していてもよいし、センサ48により荷物扉26が閉じられたことが検知されたときに施解錠制御部63が第2錠前部27を施錠制御してもよい。
【0089】
操作制御部61は、荷物収納部54に荷物が収納されているか否か、及び、使用者が「集荷」ボタンにタッチしたか否かに応じて、ステータス保持部71のステータス情報を更新する(S160)。使用者が外扉30を閉めると(S180)、操作制御部61は、撮像制御部62に撮像ユニット42による撮像を終了させる(S182)。
【0090】
図12は、図11に示したフローチャートにおけるステップS130の認証処理の詳細を示すフローチャートである。図11に示したように、使用者が「扉」ボタンにタッチして荷物扉26を開ける場合には、必ず認証処理を実行するが、後述するように、配送者が「開始」ボタンにタッチして荷物扉26を開ける場合にも、荷物収納部54の中に集荷物が収納されている場合には、認証処理を実行する。使用者を認証する場合も、配送者を認証する場合も、手順は同じであるから、ここでは両者を「操作者」と総称して説明する。
【0091】
操作制御部61は、認証処理を開始するにあたって、操作表示ユニット44の「番号」ボタンと「確定」ボタンを点灯させる(S132)。操作者は、「番号」ボタンを使用して設定番号又はパスワードを入力し(S134)、最後に「確定」ボタンをタッチする(S136)。操作制御部61は、設定番号保持部75を参照して、入力された番号が設定番号又はパスワードと一致するか否かを確認し、設定された番号が正しく入力された場合は(S138のY)、施解錠制御部63に取出扉22及び荷物扉26を解錠させる(S142)。入力された番号が設定番号又はパスワードと一致しなかった場合は(S138のN)、スピーカ41又は操作表示ユニット44によりエラーを報知し(S140)、S132に戻る。
【0092】
図13は、図11に示したフローチャートにおけるステップS160のステータス更新処理の詳細を示すフローチャートである。ステータス更新処理は、使用者が荷物扉26を開けて、荷物収納部54から荷物を出し入れした後に、荷物収納装置100のステータス情報を更新するものである。操作制御部61は、荷物収納部54に荷物が収納されていないことがセンサ48により検知された場合(S162のN)、ステータス保持部71のステータス情報を「荷物なし」に設定する(S174)。操作制御部61は、荷物収納部54に荷物が収納されていることがセンサ48により検知された場合(S162のY)、「集荷」ボタンを点灯表示させる(S164)。使用者が「集荷」ボタンをタッチした場合は(S166、S168のY)、操作制御部61は、ステータス保持部71のステータス情報を「集荷待ち」に設定する(S170)。使用者が「集荷」ボタンをタッチせずに、外扉30を閉めるか、所定時間が経過した場合は(S168のN)、荷物収納部54に収納されている配送物を使用者が取り出さなかったか、荷物収納部54に配送物でも集荷物でもない荷物を一時的に収納したと推測されるので、操作制御部61は、配送者及び第三者が使用者の同意なく荷物扉26を開くことができないようにするために、ステータス保持部71のステータス情報を「荷受け中」に設定する(S172)。
【0093】
図14は、図10に示したフローチャートにおけるステップS200の荷受け処理の詳細を示すフローチャートである。荷受け処理は、荷受け制御部65により実行される。荷受け制御部65は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示し(S202)、配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S204)、施解錠制御部63に荷物扉26を解錠させる(S206)。配送者が荷物収納部54に配送物を収納し(S208)、荷物扉26を閉めると(S210)、荷受け制御部65は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示する(S212)。配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S216)、荷受け制御部65は、施解錠制御部63に荷物扉26を施錠させ(S216)、ステータス保持部71のステータス情報を「荷受け中」に設定する(S218)。
【0094】
図15は、実施の形態に係る荷物管理方法の手順を示すフローチャートである。本図のフローチャートは、使用者が荷物収納装置100に収納した集荷物の集荷を配送者に依頼するための手順を示す。まず、使用者は、使用者端末200により配送管理サーバ400にアクセスして、配送管理サーバ400により提供されるサービスを享受するために、ユーザ登録を行う(S350)。使用者は、例えば、使用者の氏名、住所、連絡先、荷物収納装置100の有無、荷物収納装置100の識別情報などを配送管理サーバ400に登録する。
【0095】
使用者が集荷を依頼するとき、使用者端末200により配送管理サーバ400にログインし(S360)、配送管理サーバ400により提供されるウェブページなどを介して、配送管理サーバ400に集荷を依頼し(S362)、配送者が荷物扉26を開けるときに使用するパスワードを設定する(S364)。配送管理サーバ400は、配送者が集荷するために必要な情報、例えば、集荷を依頼した使用者の住所、氏名、集荷日時、集荷物の種類などを配送者端末300に送信するとともに(S366)、使用者が設定したパスワードを配送者端末300に送信する(S368)。配送者端末300は、配送者を認証し(S370)、配送者が認証された場合は、集荷情報を表示装置に表示するとともに(S372)、使用者が設定したパスワードを表示装置に表示する(S374)。使用者が、図11に示した手順で集荷物を荷物収納部54に収納すると、通知制御部69が配送者端末300にその旨を通知する。
【0096】
図16は、図10に示したフローチャートにおけるステップS300の集荷処理の詳細を示すフローチャートである。集荷処理は、集荷制御部66により実行される。集荷制御部66は、配送者からパスワードの入力を受け付けて配送者を認証し(S130)、配送者が認証されると、施解錠制御部63に荷物扉26を解錠させる。配送者が荷物収納部54から集荷物を取り出し(S302)、荷物扉26を閉めると(S304)、集荷制御部66は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示する(S306)。配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S308)、施解錠制御部63に荷物扉26を施錠させ(S310)、ステータス保持部71のステータス情報を「荷物なし」に設定する(S312)。このとき、荷物収納部54に別の集荷物又は配送物が残っている場合は、ステータス情報を「集荷待ち」又は「荷受け中」に設定する。これにより、使用者は不在中にも集荷物を配送者に集荷してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、配送管理サーバ400を介してパスワードを配送者端末300に伝達するので、集荷を依頼した配送者しか荷物扉26を開けることができないようにすることができ、集荷物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができる。
【0097】
図17は、図10に示したフローチャートにおけるステップS400の複数荷受け処理の詳細を示すフローチャートである。複数荷受け処理は、複数荷受け制御部67により実行される。複数荷受け制御部67は、通信情報保持部76から使用者端末200を発呼するための情報を読み出し、通話制御部68に使用者端末200を発呼させる(S402)。使用者端末200が応答すると(S404)、通話制御部68が使用者端末200との間のプレストーク方式の通話を制御する(S406)。配送者は、配送物を使用者に配送するために使用者の自宅を訪問しているが、荷物収納装置100に既に配送物が収納されているため、配送物を収納することができない旨を伝える。使用者が、更なる配送のために荷物扉26を解錠することに同意する場合は、使用者端末200から荷物収納装置100に荷物扉26を解錠するよう指示し(S408)、複数荷受け制御部67は、施解錠制御部63に荷物扉26を解錠させる(S410)。配送者が荷物収納部54に配送物を収納し(S412)、荷物扉26を閉めると(S414)、複数荷受け制御部67は、操作表示ユニット44の「確定」ボタンを点灯表示する(S416)。配送者が「確定」ボタンをタッチすると(S418)、複数荷受け制御部67は、施解錠制御部63に荷物扉26を施錠させる(S420)。この場合、ステータス保持部71のステータス情報は既に「荷受け中」に設定されているので、ステータス情報を更新する必要はない。これにより、使用者の不在中に複数の配送者から配送物が配送された場合であっても、それらの配送物を荷物収納装置100に配送してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、外出先においても、配送者との通話及び撮像画像により配送者を確認してから荷物扉26を自らの指示で解錠することができるので、既に配送されていた配送物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができる。
【0098】
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
【0099】
実施の形態では、撮像ユニット42と荷物扉26を外扉30で覆う場合について説明したが、これに限られない。撮像ユニット42と荷物扉26とを別々の外扉で覆ってもよい。あるいは、撮像ユニット42は外扉30で覆い、荷物扉26は外扉30で覆わないようにしてもよい。
【0100】
以上の実施形態、変形例により具体化される発明を一般化すると、以下の技術的思想が導かれる。
【0101】
本発明のある態様の荷物収納装置は、荷物を収納するための収納部と、収納部に荷物を出し入れするための開口を開閉する開閉部と、開閉部を施錠するための錠前部と、開閉部を開くための操作を受け付けるための操作部と、錠前部の施錠及び解錠を制御する制御部と、を備える。使用者が荷物の配送者に集荷を依頼した荷物が収納部に収納されて集荷待ちの状態となっているときに、配送者が開閉部を開くために操作部を操作した場合、制御部は、使用者が集荷を依頼した配送者が操作部を操作したことが確認された場合に、錠前部を解錠する。
【0102】
この態様によると、使用者が不在のときにも配送者に集荷物を集荷してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、使用者が集荷を依頼した配送者であることを確認してから錠前部を解錠するので、集荷物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができ、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0103】
操作部は、荷物の配送者が開閉部を開くために操作する配送者用ボタンと、錠前部を解錠するために設定された所定の操作を受け付けるための解錠操作用ボタンと、を備えてもよい。制御部は、収納部に荷物が収納されて集荷待ちの状態となっているときに、配送者用ボタンが操作された場合、解錠操作用ボタンの操作を更に受け付け、解錠操作用ボタンが設定された通りに操作された場合にのみ錠前部を解錠してもよい。この態様によると、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0104】
操作部は、荷物収納装置の使用者が開閉部を開くために操作する使用者用ボタンと、荷物収納装置を集荷待ちの状態とするための集荷ボタンと、を備えてもよい。制御部は、使用者用ボタンにより開閉部が開かれた後、開閉部が閉じられて集荷ボタンが操作された場合に、荷物収納装置を集荷待ちの状態としてもよい。この態様によると、使用者の利便性を向上させることができる。
【0105】
開閉部を開くための操作を行う人を撮像する撮像装置を更に備えてもよい。撮像装置は、開閉部を開くための操作が行われたときに、その操作を行った人を撮像してもよい。この態様によると、開閉部を開こうとした人を撮像しておくので、内部に収納された荷物が不正に持ち出されるおそれを低減させることができる。また、荷物が不正に持ち出されてしまった場合には持ち出した人を確認することができるので、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0106】
撮像装置は、配送者用ボタン又は使用者用ボタンの操作を受け付けたときに、配送者用ボタン又は使用者用ボタンを操作した人を撮像してもよい。この態様によると、開閉部を開こうとした人を撮像しておくので、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0107】
制御部は、開閉部が配送者用ボタンにより開かれた場合には、開閉部が閉じられた後、開閉部を施錠するための操作を受け付けたときに錠前部を施錠し、開閉部が使用者用ボタンにより開かれた場合には、開閉部が閉じられたときに錠前部を施錠してもよい。この態様によると、配送者が誤って配送物を収納する前に開閉部を閉じてしまった場合には、再び開閉部を開くことができるようにするとともに、使用者が開閉部を閉じたときには自動的に錠前部を施錠することにより、施錠忘れを防ぐことができるので、荷物収納装置のセキュリティ性及び利便性を向上させることができる。
【0108】
操作部は、操作を確定するための確定ボタンと、操作可能なボタンを視覚的に識別可能に提示する提示部と、を更に備えてもよい。制御部は、荷物収納装置が集荷待ちの状態となっているときには、荷物収納装置が集荷待ちの状態にあることを提示部に提示させ、制御部は、荷物収納装置が集荷待ちの状態となっているときに配送者用ボタンの操作を受け付けると、解錠操作用ボタンを操作可能なボタンとして提示部に提示させ、解錠操作用ボタンが設定された通りに操作されると、錠前部を解錠し、制御部は、荷物収納装置が集荷待ちの状態となっていないときに配送者用ボタンの操作を受け付けると、確定ボタンを操作可能なボタンとして提示部に提示させ、確定ボタンの操作を受け付けると、錠前部を解錠してもよい。この態様によると、荷物収納装置のセキュリティ性及び利便性を向上させることができる。
【0109】
撮像装置は、制御部により開閉部が施錠されるまで撮像を続行してもよい。この態様によると、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0110】
少なくとも操作部又は撮像装置を覆う外扉を更に備えてもよい。撮像装置は、外扉が閉じられるまで撮像を続行してもよい。この態様によると、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0111】
本発明の別の態様は、集荷管理システムに関する。この集荷管理システムは、上記のいずれかの荷物収納装置と、使用者の端末と、配送者の端末と、を備える。使用者の端末は、使用者が収納部に収納した荷物の集荷を配送者に依頼するための集荷依頼送信部と、配送者が収納部の錠前を解錠するための操作を配送者に送信する解錠操作送信部と、を備える。配送者の端末は、収納部の錠前を解錠するための操作を受信する解錠操作受信部と、解錠操作受信部により受信された錠前を解錠するための操作を配送者に提示する解錠操作提示部と、を備える。
【0112】
この態様によると、使用者が不在のときにも配送者に集荷物を集荷してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、使用者が集荷を依頼した配送者であることを確認してから錠前部を解錠するので、集荷物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができ、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【0113】
使用者の端末は、荷物に貼付される送信票に記載すべき情報を配送者に送信する送信票情報送信部を更に備えてもよい。配送者の端末は、送信票に記載すべき情報を受信する送信票情報受信部と、送信票情報受信部により受信された情報に基づいて送信票を出力する送信票出力部と、を更に備えてもよい。この態様によると、使用者が不在のときにも送信票が貼付された集荷物を配送者に集荷してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。
【0114】
本発明の更に別の態様は、荷物管理プログラムである。この荷物管理プログラムは、コンピュータを、荷物を収納するための収納部を備えた荷物収納装置に備えられた操作部から、収納部に収納された荷物を集荷待ちの状態とするための操作を受け付けると、収納部に荷物を出し入れするための開口を開閉する開閉部を施錠するための錠前部を施錠し、集荷待ちの状態に設定する集荷状態設定部、集荷待ちの状態となっているときに、配送者が開閉部を開くために操作部を操作した場合、集荷を依頼された配送者が操作部を操作したことが確認された場合に、錠前部を解錠する集荷時解錠部、として機能させる。
【0115】
この態様によると、使用者が不在のときにも配送者に集荷物を集荷してもらうことができるので、使用者の利便性を向上させることができる。また、使用者が集荷を依頼した配送者であることを確認してから錠前部を解錠するので、集荷物を不正に持ち出されるおそれを低減させることができ、荷物収納装置のセキュリティ性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0116】
1 配送管理システム、22 取出扉、23 第1錠前部、26 荷物扉、27 第2錠前部、30 外扉、40 機能ユニット、41 スピーカ、42 撮像ユニット、43 マイク、44 操作表示ユニット、47 通信装置、48 センサ、52 投函物収納部、54 荷物収納部、60 制御装置、61 操作制御部、62 撮像制御部、63 施解錠制御部、64 登録部、65 荷受け制御部、66 集荷制御部、67 複数荷受け制御部、68 通話制御部、69 通知制御部、70 記憶装置、71 ステータス保持部、72 撮像画像保持部、73 通話履歴保持部、74 通知履歴保持部、75 設定番号保持部、76 通信情報保持部、100 荷物収納装置、200 使用者端末、261 通知表示部、262 情報登録部、263 集荷依頼送信部、264 送信票情報送信部、265 解錠操作送信部、266 解錠許可送信部、267 通話制御部、300 配送者端末、361 配送者認証部、362 通知表示部、363 集荷依頼受信部、364 解錠操作受信部、365 解錠操作提示部、366 送信票情報受信部、367 送信票出力部、400 配送管理サーバ、461 使用者情報登録部、462 ログイン処理部、463 集荷依頼受付部、464 集荷依頼送信部、465 解錠操作送信部、466 送信票情報送信部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図14
図15
図16
図17