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特開2024-16117時間ベースでアスレチック活動を測定し表示するシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016117
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】時間ベースでアスレチック活動を測定し表示するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20240130BHJP
   A63B 71/06 20060101ALI20240130BHJP
   H04N 5/765 20060101ALI20240130BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
A63B69/00 A
A63B69/00 C
A63B71/06 J
H04N5/765
H04N5/92 010
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023186132
(22)【出願日】2023-10-31
(62)【分割の表示】P 2020216660の分割
【原出願日】2011-11-10
(31)【優先権主張番号】61/412,285
(32)【優先日】2010-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FIREWIRE
2.BLUETOOTH
3.エアロバイク
4.YouTube
5.FACEBOOK
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】メシュター,ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】モリヌー,ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】ウィースト,アーロン ビー
(57)【要約】
【課題】ユーザが特定のメトリックが達成されたアスレチック活動の範囲内で特定の時刻または時間を識別できる方法を提供する。
【解決手段】活動セッションの特定の時間に固有のパフォーマンス情報をユーザが視認可能な活動メトリックが詳細に記録される。したがって、一例として、活動メトリックは、自動的に定義されるかユーザによって定義された最小時間単位で検出され、記録される。次に、メトリックは、表示または可聴コンテンツによりユーザに伝えられうる。ユーザは、活動セッションの一部分を詳細なパフォーマンス情報に基づいて記憶するように選択することができる。選択部分に基づいて、音声、映像、アスレチックパフォーマンスデータファイルなどのコンテンツファイルを切り取ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスレチックパラメータ測定装置であって、
ディスプレイと、
プロセッサと、
少なくとも一つの測定センサと、
を備え、
前記アスレチックパラメータ測定装置は、
アスレチック活動セッション中のスポーツ選手のアスレチックデータを検出し、
前記プロセッサによって、前記アスレチック活動セッション中の前記スポーツ選手の映像データを受信し、
前記プロセッサによって、前記検出されたアスレチックデータと前記受信された映像データを用いて、前記スポーツ選手の少なくとも一つのメトリックを算出し、ここで、前記少なくとも一つのメトリックは前記スポーツ選手の速度メトリックまたは位置メトリックを含み、
前記プロセッサによって前記ディスプレイ上に、前記アスレチック活動セッション中に、前記少なくとも一つのメトリックの表現を表示し、ここで、前記少なくとも一つのメトリックは、前記映像データの再生中に表示されるオーバーレイ表示として、前記映像データとともに記録される、ように構成されている、アスレチックパラメータ測定装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのメトリックの前記表現は、実時間で表示される、請求項1に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つの測定センサは、加速度計を含む、請求項1に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つの測定センサは、GPSセンサを含む、請求項1に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項5】
前記加速度計は、圧電加速度計を含む、請求項3に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項6】
前記アスレチックパラメータ測定装置は、
前記スポーツ選手の識別を前記アスレチックパラメータ測定装置に関連付け、
前記少なくとも一つのメトリックおよび前記識別を、前記アスレチックパラメータ測定装置とは離隔して配置されているコンピューティング装置へ送信する、ようにさらに構成されている、請求項1に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項7】
前記アスレチックパラメータ測定装置は、前記少なくとも一つのメトリックおよび前記識別を、前記コンピューティング装置へ実時間で送信するようにさらに構成されている、請求項6に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項8】
前記オーバーレイ表示は、前記映像データの再生中に動画表示されるようにさらに構成されている、請求項1に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項9】
スポーツ選手が少なくとも一つのセンサを装着している間のアスレチック活動セッション中に、前記少なくとも一つのセンサによって、前記スポーツ選手のアスレチックデータを検出し、
アスレチックパラメータ測定装置のプロセッサによって、前記アスレチック活動セッション中の前記スポーツ選手の映像データを受信し、ここで、前記映像データの記録は前記センサの出力に基づいて開始され、
前記プロセッサによって、前記検出されたアスレチックデータと前記受信された映像データを用いて、前記スポーツ選手の少なくとも一つのメトリックを算出し、
前記プロセッサによって前記アスレチックパラメータ測定装置のディスプレイ上に、前記アスレチック活動セッション中に、前記少なくとも一つのメトリックの表現を表示し、ここで、前記少なくとも一つのメトリックは、前記映像データの再生中に表示されるオーバーレイ表示として、前記映像データとともに記録される、ことを含む方法。
【請求項10】
前記スポーツ選手の前記少なくとも一つのメトリックを算出することは、受信した前記映像データを追加的に使用することを含み、前記少なくとも一つのメトリックは、前記スポーツ選手のバランス・メトリックを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記センサは、力センサを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記センサはGPSセンサを含み、前記少なくとも一つのメトリックは前記スポーツ選手の位置を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記センサは加速度計を含み、前記少なくとも一つのメトリックは前記スポーツ選手の速度を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも一つのメトリックの前記表現は、実時間で表示される、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記スポーツ選手の識別を、前記アスレチックパラメータ測定装置に関連付け、
前記少なくとも一つのメトリックおよび前記識別を、前記アスレチックパラメータ測定装置とは離隔して配置されているコンピューティング装置へ送信する、ことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記アスレチックパラメータ測定装置は、前記少なくとも一つのメトリックおよび前記識別を、前記コンピューティング装置へ実時間で送信するように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記オーバーレイ表示は、前記映像データの再生中に動画表示される、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
アスレチック活動セッション中に、少なくとも一つのアスレチックパラメータセンサによって、スポーツ選手のアスレチックデータを検出し、
アスレチックパラメータ測定装置のプロセッサによって、前記アスレチック活動セッション中の前記スポーツ選手の映像データを受信し、
前記プロセッサによって、前記検出されたアスレチックデータと前記受信された映像データを用いて、前記スポーツ選手の少なくとも一つのメトリックを算出し、ここで、前記少なくとも一つのメトリックは前記スポーツ選手の速度メトリックまたは位置メトリックを含み、
前記プロセッサによって前記アスレチックパラメータ測定装置のディスプレイ上に、前記アスレチック活動セッションの実行中に、前記少なくとも一つのメトリックの表現を表示し、ここで、前記少なくとも一つのメトリックは、前記映像データの再生中に表示されるオーバーレイ表示として、前記映像データとともに記録される、ことを含む方法。
【請求項19】
前記アスレチックパラメータセンサは、力センサ、加速度計、またはGPSセンサを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも一つのメトリックの前記表現は、実時間で表示される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記オーバーレイ表示は、前記映像データの再生中に動画表示される、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
アスレチックパラメータ測定装置であって、
ディスプレイと、
プロセッサと、
少なくとも一つの測定センサと、
を備え、
前記アスレチックパラメータ測定装置は、
アスレチック活動セッション中のスポーツ選手のアスレチックデータを検出し、
前記プロセッサによって、前記アスレチック活動セッション中の前記スポーツ選手の映像データを受信し、
前記プロセッサによって、前記検出されたアスレチックデータと前記受信された映像データを用いて、前記スポーツ選手の少なくとも一つのメトリックを算出し、ここで、前記少なくとも一つのメトリックは前記スポーツ選手の位置メトリックを含み、
前記映像データ内のイベントの検出によって、およびプロセッサによって、前記アスレチック活動セッションの実行中に、前記少なくとも一つのメトリックの表現の表示を開始する、ように構成され、
前記少なくとも一つのメトリックは、前記映像データの再生中に表示されるオーバーレイ表示である、アスレチックパラメータ測定装置。
【請求項23】
前記少なくとも一つのメトリックの前記表現は、実時間で表示される、請求項22に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項24】
前記少なくとも一つの測定センサは、GPSセンサを含む、請求項22に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項25】
前記少なくとも一つのメトリックは、前記スポーツ選手の速度を含む、請求項22に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、アスレチック活動の記録および視覚化に関する。詳細には、本明細書で述べる態様は、アスレチック活動およびそれと関連した時間固有メトリックの時間ベースの記録と考察に関する。
【背景技術】
【0002】
エクササイズやフィットネスは、ますます一般的になっており、そのような活動の利点は周知である。フィットネスや他のアスレチック活動には、種々のタイプの技術が採り入れられている。例えば、フィットネス活動には、MP3または他のオーディオプレーヤ、ラジオ、携帯用テレビ、DVDプレーヤやその他の映像再生装置、時計、GPSシステム、歩数計、携帯電話、ページャ、ポケベルなど種々様々な携帯用電子装置が利用できる。多くのフィットネス愛好者またはスポーツ選手は、運動またはトレーニングするときこれらの装置の1つまたは複数を用いて、例えば、楽しんだり、実績データを提供したり、他者と交流したりする。そのようなユーザは、自分のアスレチック活動およびそれと関連したメトリックを記録することにも関心を示している。したがって、アスレチックパフォーマンス情報を検出し、記憶しかつ/または送信するために様々なセンサが用いられうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、多くの場合、アスレチックパフォーマンス情報は、単独で提示されるかアスレチック活動全体に基づいて提示される。アスレチックパフォーマンスデータは、アスレチック活動セッション中の特定期間または瞬間に容易に入手できない。したがって、ユーザは、特定のメトリックまたはパフォーマンス統計が達成されたトレーニングや他のアスレチック活動の範囲内で特定の時刻または時間を識別できない場合がある。
【0004】
本発明の特徴および利点の詳細な説明は、添付図面を参照しつつ、以下の記載においてなされる。
【0005】
以下に示す記載は、本発明の態様の概要であり、その態様の少なくとも一部に対する理解を提供するものである。この概要は、本発明の包括的な概要ではない。本発明にとって重要または不可欠な要素を識別したり本発明の範囲を規定したりすることを意図するものではない。以下の概要は、本発明の幾つかの概念を、後述の詳細な説明の前書きとして一般的な形で示す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一または複数の態様によれば、タイムラインに基づくアスレチック活動メトリックを追跡するためのシステムおよび方法について述べる。メトリックは、連続的に記録されてもよく、規定のタイムラインに基づいてもよい。いずれの場合も、複数の値が、同一メトリックに関して記録され、値が検出された特定の時間と関連付けられうる。例えば、アスレチックパフォーマンスデータが、最小時間単位ごとに検出され記録されうる。最小時間単位は、1秒、2秒、1ミリ秒、10秒などに対応しうる。そのような時間ベースの記録を使用することにより、ユーザは、瞬間的および特定のメトリック値を考察して、そのアスレチック活動の実施中の特定の時点でユーザがどのように運動していたかを判断することができる。
【0007】
別の態様によれば、ユーザは、アスレチック活動セッションの考察中にインタフェースに複数のメトリックを同時に表示することができる。例えば、ユーザは、映像を主視覚化領域内に1つまたは複数の所望のメトリックのオーバーレイとともに表示する。これに加えてあるいは代えて、主視覚化領域内に現在表示されていない他のメトリックを提供するためにツールバーが表示されうる。
【0008】
さらに別の態様によれば、複数のメトリックが、複数の異なるアプリケーションまたはウィジェットを使用して記録されてもよい。ユーザは、アスレチック活動セッションの前または記録開始の前に、使用するメトリックおよび/またはウィジェットを選択しうる。ユーザは、選択したメトリックまたはアプリケーションをセッション記録中に修正することもできる。
【0009】
さらに別の態様によれば、ユーザは、収集したデータを、メトリックや他のデータが電子コンテンツ項目(例えば、高性能映像)の単一のアスレチック活動セッションファイルに蓄積される前またはその後で編集してもよい。例えば、ユーザは、メトリックが既に記録されている場合でも、メトリックをアスレチック活動セッションファイルから除去することができる。これに加えてあるいは代えて、ユーザは、映像またはその他のメトリックを所望の時間(例えば、アスレチック活動セッションの全持続時間より短い時間)で切り取ることができる。
【0010】
その他の態様および特徴については、開示全体を通じて記載する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
次に、本発明を理解するために、以下の添付図面を参照して例として説明する。
図1】本明細書に記載された1つまたは複数の態様が使用される計算処理環境の例を示す図である。
図2】本明細書に記載された1つまたは複数の態様にしたがって用いられうる計算処理装置の例を示す図である。
図3A】本明細書に記載された1つまたは複数の態様によるセンサおよびモニタ装置通信環境の例を示す図である。
図3B】本明細書に記載された1つまたは複数の態様によるセンサおよびモニタ装置通信環境の例を示す図である。
図3C】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による力検出機能を有する靴センサ・システムの例を示す図である。
図4】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による時間ベースアスレチックパフォーマンスモニタシステムの特徴を示す流れ図である。
図5】本明細書に記載された1つまたは複数の態様によるメトリック/アプリケーション選択インタフェースの例を示す図である。
図6】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による例示的な活動選択インタフェースを示す図である。
図7】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による記録開始インタフェースの例を示す図である。
図8】本明細書に記載された1つまたは複数の態様によるユーザの記録された活動経路および追加メトリックを表示するインタフェースの例を示す図である。
図9】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による別の活動選択インタフェースの例を示す図である。
図10】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による計量ツールバーに、ユーザの記録活動の映像、タイムライン、およびその他のメトリックを表示するインタフェースの例を示す図である。
図11】本明細書に記載された1つまたは複数の態様によるユーザ活動メトリックを表示する別のインタフェースの例を示す図である。
図12】本明細書に記載された1つまたは複数の態様によるメトリック情報が重ねられたユーザの活動メトリックのランドスケープ表示の例を示す図である。
図13】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、ユーザが記録活動セッションを切り取ることができるインタフェースの例を示す図である。
図14】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、記録された活動セッションを共有することができるインタフェースの例を示す図である。
図15】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、記録された活動メトリックを共有することができるコミュニティウェブサイトの例を示す図である。
図16A】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、活動メトリックを伝えるための表示オーバーレイの例を示す図である。
図16B】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、活動メトリックを伝えるための表示オーバーレイの例を示す図である。
図17A】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、2つの活動セッション間および/またはスポーツ選手間の比較を表示するように構成されたインタフェースの例を示す図である。
図17B】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、2つの活動セッション間および/またはスポーツ選手間の比較を表示するように構成されたインタフェースの例を示す図である。
図17C】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、2つの活動セッション間および/またはスポーツ選手間の比較を表示するように構成されたインタフェースの例を示す図である。
図17D】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、2つの活動セッション間および/またはスポーツ選手間の比較を表示するように構成されたインタフェースの例を示す図である。
図18A】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、表示領域間の交点を用いて調整することができるインタフェースの例を示す図である。
図18B】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、表示領域間の交点を用いて調整することができるインタフェースの例を示す図である。
図19】本明細書に記載された1つまたは複数の態様による、活動セッションファイルを蓄積する際のメトリックデータの編集を示す図である。
図20】本明細書に記載された1つまたは複数の態様により複数の映像またはデータ取得ソースを使用することができる環境の例を示す図である。
図21】本明細書に記載された1つまたは複数の態様により複数の映像またはデータ取得ソースを使用することができる環境の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の様々な実施形態の例に係る以下の説明においては、添付図面が参照される。これらの参照図面は、本発明の一部を構成し、本発明の態様を実施することができる様々な装置、システムおよび環境を例として示す。その他特定の部品、装置、システムおよび環境などの構成が利用可能であり、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、構造的および機能的な変更が可能であることを理解されたい。また、本明細書では、「上」、「下」、「前」、「後」、「横」などの語は、本発明の様々な例示的な特徴および要素を説明するために用いられる。これらの語は、本明細書では、例えば図に示された例示的な方向に基づいて便宜的に用いられる。発明の範囲内に関して、明細書の記載が構造の特定の3次元的な方向を要求するものとして解釈されることはない。
【0013】
本発明の種々の例は、1つまたは複数の機能を実行するように構成された電子回路を用いて実現されうる。例えば、本発明の幾つかの実施形態では、アスレチック情報モニタ装置、収集装置、表示装置、またはこれらの任意の組み合わせが、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)を用いて実現されうる。しかしながら、より典型的には、本発明の様々な構成要素の例は、ファームウェアまたはソフトウェア命令を実行するプログラム可能な計算処理装置を用いて、または専用電子回路とプログラム可能な計算処理装置上で実行するファームウェアまたはソフトウェア命令との何らかの組み合わせによって実現される。
【0014】
(ハードウェア装置の例)
図1は、本発明の様々な実施形態を実現可能なコンピュータ101の一例を示す。この図で分かるように、コンピュータ101は、コンピューティングユニット103を有する。コンピューティングユニット103は、典型的には、プロセッサユニット105とシステムメモリ107を含む。プロセッサユニット105は、ソフトウェア命令を実行する任意のタイプの処理装置でよく、慣例的にはマイクロプロセッサ装置である。システムメモリ107は、読み出し専用メモリ(ROM)109とランダムアクセスメモリ(RAM)111の両方を含みうる。当業者によって理解されるように、読み出し専用メモリ(ROM)109とランダムアクセスメモリ(RAM)111は両方とも、プロセッサユニット105が実行するためのソフトウェア命令を記憶しうる。
【0015】
プロセッサユニット105とシステムメモリ107は、直接または間接に、バス113または代替通信構造を介して1つまたは複数の周辺装置に接続される。例えば、プロセッサユニット105またはシステムメモリ107は、直接または間接に、ハードディスクドライブ117、リムーバブル磁気ディスクドライブ119、光ディスクドライブ、フラッシュメモリカードなどの追加のメモリ記憶装置に接続されてもよい。また、プロセッサユニット105とシステムメモリ107は、直接または間接に、1つまたは複数の入力装置121および1つまたは複数の出力装置123に接続されてもよい。入力装置121としては、例えば、キーボード、タッチスクリーン、リモートコントロールパッド、ポインティング装置(マウス、タッチパッド、スタイラス、トラックボール、ジョイスティックなど)、スキャナ、カメラ、またはマイクロフォンが挙げられる。出力装置123としては、例えば、モニタ表示装置、テレビ、プリンタ、ステレオまたはスピーカが挙げられる。
【0016】
さらに、コンピューティングユニット103は、ネットワークと通信するために1つまたは複数のネットワークインタフェース115に直接または間接に接続される。このタイプのネットワークインタフェース115は、ネットワークアダプタまたはネットワークインタフェースカード(NIC)と呼ばれることもあり、コンピューティングユニット103からのデータと制御信号を、伝送制御プロトコル(TCP)、インターネットプロトコル(IP)、ユーザダイアグラムプロトコル(UDP)などの1つまたは複数の通信プロトコルに準拠したネットワークメッセージに変換する。これらのプロトコルは、当該技術分野で周知であるため、詳細な説明は省略する。インタフェース115は、例えば、無線トランシーバ、電力線アダプタ、モデムまたはイーサネット接続を含むネットワークに接続するのに適した任意の接続エージェントを用いてもよい。
【0017】
具体的に前述した入力、出力および記憶周辺装置に加えて、計算処理装置は、入力、出力および記憶機能、またはこれらの組み合わせを実行することできるものを含む様々な他の周辺装置に接続されてもよいことを理解されたい。例えば、コンピュータ101は、カリフォルニア州クパチーノのApple,Incから入手可能なIPOD(登録商標)などのデジタル音楽プレーヤに接続されてもよい。このタイプのデジタル音楽プレーヤは、当該技術分野で既知のように、コンピュータ用の出力装置(例えば、音声ファイルから音楽または画像ファイルから写真を出力する)と記憶装置の両方として働くことができる。さらに、このタイプのデジタル音楽プレーヤは、後でより詳細に述べるように、記録されたアスレチック情報を入力するための入力装置として働くこともできる。
【0018】
デジタル音楽プレーヤに加えて、コンピュータ101は、電話などの1つまたは複数の他の周辺装置に接続されるかまたは他の方法でそれらの装置を含んでもよい。電話は、例えば、ワイヤレス「スマートフォン」でよい。当該技術分野で既知のように、このタイプの電話は、無線周波数伝送を用いて無線ネットワークにより通信する。「スマートフォン」は、単純な通信機能に加えて、電子メッセージ(例えば、電子メールメッセージ、SMSテキストメッセージなど)の送信、受信、または表示、音声ファイルの録音または再生、画像ファイル(例えば、静止画または動画ファイル)の記録または再生、テキストを含むファイル(例えば、Microsoft WordまたはExcelファイル、またはAdobe Acrobatファイル)の表示および編集などの1つまたは複数のデータ管理機能をユーザに提供しうる。このタイプの電話のデータ管理機能により、ユーザは、電話をコンピュータ101に接続してその維持データが同期されるようにしてもよい。
【0019】
当然ながら、当該技術分野で周知のように、図1に示されたタイプのコンピュータ101に他の方法で接続されたさらに他の周辺装置が含まれてもよい。幾つかの事例では、周辺装置は、コンピューティングユニット103に恒久または半恒久に接続されてもよい。例えば、多くのコンピュータの場合、コンピューティングユニット103、ハードディスクドライブ117、リムーバブル光ディスクドライブ119、および表示装置が、単一ハウジング内に半恒久に収容される。しかしながら、さらに、コンピュータ101には、他の周辺装置が取り外し可能に接続されてもよい。コンピュータ101は、例えば、周辺装置をコンピューティングユニット103に(直接またはバス113を介して間接的に)接続する1つまたは複数の通信ポートを含む。したがって、これらの通信ポートは、汎用シリアル・バス(USB)規格またはIEEE1394高速シリアル・バス規格(例えば、Firewireポート)を用いるシリアル・バス・ポートなどのパラレル・バス・ポートまたはシリアル・バス・ポートを含んでもよい。これに代えてあるいは加えて、コンピュータ101は、Bluetoothインタフェース、Wi-Fiインタフェース、赤外線データポートなどの無線データ「ポート」を含みうる。
【0020】
本発明の様々な例に用いられた計算処理装置は、図1に示されたコンピュータ101よりも多数の構成要素、コンピュータ101よりも少数の構成要素、またはコンピュータとは異なる構成要素の組み合わせを含むことができることを理解されたい。本発明の幾つかの実施態様は、例えば、デジタル音楽プレーヤやサーバコンピュータなどのきわめて特定の機能を有するように設計された1つまたは複数の計算処理装置を用いてもよい。したがって、これらの計算処理装置は、ネットワークインタフェース115、リムーバブル光ディスクドライブ119、プリンタ、スキャナ、外部ハードディスクなどの不要な周辺装置を省略してもよい。本発明の幾つかの実施態様は、これに代えてあるいは加えて、デスクトップまたはラップトップパソコンなどの種々様々な機能を実行できるように意図された計算処理装置を用いてもよい。これらの計算処理装置は、必要に応じて、周辺装置または追加の構成要素の任意の組み合わせを有してもよい。
【0021】
図2は、ユーザのアスレチック活動に対応するアスレチック情報を測定するために本発明の様々な例に用いられうるアスレチック情報モニタ装置201の一例を示す。この図に示されるように、アスレチック情報モニタ装置201は、デジタル音楽プレーヤ203、電子インタフェース装置205、およびアスレチックパラメータ測定装置207を含む。より詳細に述べられるように、一実施形態では、デジタル音楽プレーヤ203は、電子インタフェース装置205に(取り外し可能に)接続されてもよい。ユーザがランニングやウォーキングなどのアスレチック活動を行なっている間、デジタル音楽プレーヤ203と電子インタフェース装置205との組み合わせは、ユーザによって着用されるか、他の方法で携帯される。ユーザが、アスレチック活動を行なっている間、アスレチックパラメータ測定装置207は、ユーザによって着用されるか、または携帯され、ユーザによって行なわれているアスレチックパフォーマンスに関する1つまたは複数のアスレチックパラメータを測定する。アスレチックパラメータ測定装置207は、測定されたアスレチックパラメータに対応する信号を電子インタフェース装置205に伝送する。電子インタフェース装置205は、アスレチックパラメータ測定装置207から信号を受け取り、受け取った情報をデジタル音楽プレーヤ203に提供する。なお、デジタル音楽プレーヤ203や他の電子装置が測定装置207と直接インタフェースできる場合には、電子インタフェース装置205を用いる必要はない。例えば、アスレチックパラメータ測定装置207は、Bluetooth無線通信プロトコルを用いて通信するように構成され、その結果、Bluetooth携帯電話、携帯情報端末、時計またはパーソナルコンピュータとともに用いられうる。
【0022】
図3Aにより詳細に示されるように、アスレチックパラメータ測定装置207は、アスレチックパラメータ測定装置207を装着しているか他の方法で使用している人と関連したアスレチックパラメータを測定するための1つまたは複数のセンサ301を含む。図示された実施態様では、例えば、センサ301Aおよび301Bは、アスレチックパラメータ測定装置207の加速度を2つの直角方向で測定するための加速度計(圧電加速度計など)である。アスレチックパラメータ測定装置207は、ユーザが運動している間に所望のアスレチックパラメータを測定するために、ユーザによって携帯されるか他の方法で着用される。例えば、図3Bに示されるように、アスレチックパラメータ測定装置207は、ユーザがウォーキングまたはランニングしている間にユーザの靴401の底に配置されてもよい。この構成により、センサ301は、ユーザの足の運動に対応する電気信号を生成する。当該技術分野で既知のように、これらの信号を用いて、ユーザが行うアスレチック活動を表すアスレチックデータを生成しうる。
【0023】
アスレチックパラメータ測定装置207は、また、センサ301から出力される電気信号を処理するためのプロセッサ303を含む。本発明の実施態様では、プロセッサ303は、プログラム可能なマイクロプロセッサである。しかしながら、本発明のさらに他の実施態様では、プロセッサ303は、ASICなどの専用回路装置であってもよい。プロセッサ303は、センサ301から出力された信号に、カーブスムージング、ノイズフィルタリング、外れ値除去、増幅、加算、積分などの所望の処理を実行してもよい。プロセッサ303は、処理した信号をトランスミッタ307に提供する。また、アスレチックパラメータ測定装置207は、必要に応じてセンサ301、プロセッサ303およびトランスミッタ305に電力を提供する電源307を含む。電源307は、例えば、バッテリである。
【0024】
アスレチックパラメータ測定装置207は、図3Bで分かるように、処理信号を電子インタフェース装置205に伝送する。次に図3Aに戻ると、電子インタフェース装置205は、アスレチックパラメータ測定装置207内のトランスミッタ305によって送られた処理信号を受け取るレシーバ309を含む。レシーバ309は、処理信号を第2のプロセッサ311に中継し、第2のプロセッサ311がその信号をさらに処理する。プロセッサ303と同様、プロセッサ311は、処理された信号に、カーブスムージング、ノイズフィルタリング、外れ値除去、増幅、加算、積分などの所望の処理を実行してもよい。
【0025】
プロセッサ303は、処理信号をデジタル音楽プレーヤ203に提供する。次に図2に戻って参照すると、電子インタフェース装置205は、デジタル音楽プレーヤ203に提供された従来の入力ポート211に物理的に差し込まれるか接続されるコネクタシステム209を有する。電子インタフェース装置205のコネクタシステム209が接続される入力ポート211は、パラレルデータポート、シリアルデータポート、イヤホン、マイクロフォン端子などのデータを転送するための任意の所望のタイプの入力ポートであればよい。コネクタシステム209は、デジタル音楽プレーヤ203の入力ポート211(例えば、インタフェース装置205と電子インタフェース装置205との間の電子および/またはデータ通信を可能にする)に提供された対応する要素との電気接続や他の適切な接続を行うために、ワイヤ、ピン、電気コネクタなどの任意の適切な接続装置を含んでもよい。必要または要求に応じて、インタフェース装置205をデジタル音楽プレーヤ203に確実に接続するために、ストラップ、フック、バックル、クリップ、クランプ、止め金、保持要素、機械式コネクタなどの追加の固定要素が提供されてもよい。
【0026】
次に図3Aに戻ると、プロセッサ311は、処理信号をコンピューティングユニット313に提供する。コンピューティングユニット313は、最初に処理信号をメモリ315に記憶しうる。さらに、本発明の幾つかの実施態様では、コンピューティングユニット313は、アスレチック情報モニタ装置201によって提供された処理信号を処理して、ユーザによって行なわれたアスレチック活動に対応する1組のアスレチックデータを生成しうる。例えば、アスレチック情報モニタ装置201が、ユーザの足の運動を測定するための加速度計を含む場合、コンピューティングユニット313は、アスレチック情報モニタ装置201からの処理信号を分析して、ユーザのアスレチック活動中の特定の瞬間におけるユーザの速度と、そのような特定の瞬間のそれぞれでユーザが移動した全距離を表す1組のアスレチックデータを生成しうる。加速度計信号からユーザの速度を決定するための種々の技術は、例えば、Blackadarらに権利付与されて2005年5月24日に発行された「Monitoring Activity Of A User In Locomotion On Foot」と称する米国特許第6,898,550号、Ohlenbuschらに権利付与されて2005年4月19日に発行された「Monitoring Activity Of A User In Locomotion On Foot」と称する米国特許第6,882,955号、Darleyらに権利付与されて2005年4月5日に発行された「Monitoring Activity Of A User In Locomotion On Foot」と称する米国特許第6,876,947号、Ohlenbuschらに権利付与されて2002年12月10日に発行された「Monitoring Activity Of A User In Locomotion On Foot」と称する米国特許第6,493,652号、Blackadarらに権利付与されて2001年10月2日に発行された「Detecting The Starting And Stopping Of Movement Of A Person On Foot」と称する米国特許第6,298,314号、Gaudetらに権利付与されて2000年4月18日に発行された「Measuring Foot Contact Time And Foot Loft Time Of A Person In Locomotion」と称する米国特許第6,052,654号、およびGaudetらに権利付与されて2000年1月25日に発行された「Measuring Foot Contact Time And Foot Loft Time Of A Person In Locomotion」と称する米国特許第6,018,705号に記載されており、これらの特許はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0027】
アスレチックデータセットは、また、各速度値および/または各距離値と関連した時間値を含むことができる。アスレチック情報モニタ装置201が、様々なユーザからアスレチック情報を収集するために用いられる場合は、アスレチックデータコンピューティングユニット313は、さらに、ユーザに何らかの方法で自分を識別するように促しうる。次に、この識別情報は、アスレチック情報モニタ装置201によって提供される情報から生成されたアスレチックデータセットとともに含まれうる。コンピューティングユニット313が、アスレチック情報モニタ装置201によって提供された情報から1組のアスレチックデータを生成した後で、コンピューティングユニット313は、アスレチックデータセットをメモリ315に記憶してもよい。後でより詳細に述べるように、デジタル音楽プレーヤ203が、アスレチック情報収集ツールを実現する計算処理装置に接続されているとき、コンピューティングユニット313は、リモート計算処理装置にホストされた表示構成ツールにアスレチックデータをダウンロードする。
【0028】
図2図3Bに示される実施形態では、アスレチックパラメータ測定装置207とインタフェース装置205との間の無線通信が説明されているが、本発明から逸脱することなく、アスレチックパラメータ測定装置207とインタフェース装置205との間で通信する、有線接続を含む所望の方法を用いてもよい。また、本発明から逸脱することなく、アスレチックパラメータ測定装置207からの物理的または生理学的データから得られたデータを、電子装置210上に表示するか電子装置210から出力するのに適切な形態または形式にする所望の方法が提供される。
【0029】
必要に応じて、少なくとも本発明の幾つかの例によれば、電子インタフェース装置205は、さらに、1つまたは複数の回転入力装置、スイッチ、(図2に図示されるような)ボタン、マウスまたはトラックボール素子、タッチスクリーンまたはその類似物、またはこれらの組み合わせなどの表示装置220および/またはユーザ入力システム222を含んでもよい。表示装置220は、例えば、デジタル音楽プレーヤ203によって再生される音楽に関する情報、デジタル音楽プレーヤ203が受け取るアスレチック情報信号に関する情報、受け取ったアスレチック情報信号からデジタル音楽プレーヤ203によって生成されるアスレチックデータなどを示すために用いられうる。ユーザ入力システム222は、例えば、インタフェース装置205を介して受け取った入力データの処理の1つまたは複数の態様の制御、入力データの受け取り(例えば、タイミング、受け取る情報のタイプ、オンデマンドデータ要求など)の制御、電子装置203との間のデータ出力の制御、アスレチックパラメータ測定装置207の制御などに用いられうる。これに加えてあるいは代えて、必要に応じて、デジタル音楽プレーヤ203の入力システム(例えば、ボタン222、タッチスクリーン、デジタイザ/スタイラス式入力、回転入力装置、トラックボールまたはロールボール、マウスなど)を用いて、ユーザ入力データをインタフェース装置205および/またはアスレチックパラメータ測定装置207に提供しうる。さらに別例として、必要に応じて、インタフェース装置205および/またはデジタル音楽プレーヤ203などは、音声コマンドによるユーザ入力を可能にするために、音声入力装置を備えてもよい。任意のシステム要素の制御および/または任意の目的のために、本発明から逸脱することなく、任意の他の所望のタイプのユーザ入力システムを備えてもよい。
【0030】
デジタル音楽プレーヤ203は、例えばヘッドホン(または、他の音声出力)、電源、無線通信、赤外線入力、マイクロフォン入力またはその他の装置のために、図2に示されるポート224および226など、追加の入力および/または出力要素などを含んでもよい。必要に応じて、またインタフェース装置205が電子装置203に取り付けられたときにこれらのポート224および/または226が覆われる場合、インタフェース装置205は、ポート224および/または226と類似の外部ポートを装備してもよい。インタフェース装置205内には、ユーザが、インタフェース装置205に、デジタル音楽プレーヤ203に差し込むのと同じ追加の装置を差し込み、さらに同じ機能を利用する(例えば、それにより、必要データ、信号、電力、および/または情報が、インタフェース装置205を介して、ユーザ、別の出力、および/またはデジタル音楽プレーヤ203に通るようにする)ことを可能にする内部回路が提供されてもよい。
【0031】
以上述べた本発明の幾つかの実施形態は、デジタル音楽プレーヤ203に関するものであるが、本発明の代替例として、任意の携帯電子装置を用いて実現可能であることを理解されたい。例えば、本発明の幾つかの実施態様では、アスレチックパラメータ測定装置207は、携帯電話、時計、携帯情報端末、別のタイプの音楽プレーヤ(コンパクトディスクや衛星ラジオ音楽プレーヤなど)、ポータブルコンピュータ、または任意の他の所望の電子装置とともに用いられうる。
【0032】
また、理解し易くするためにアスレチックパラメータ測定装置207の一例について述べたが、本発明の様々な実施形態とともに、任意のタイプの所望のアスレチックパラメータ測定装置207が用いられうることを理解されたい。例えば、本発明の幾つかの実施態様の場合、アスレチックパラメータ測定装置207は、心拍数モニタ、血液酸素モニタ、衛星位置決め装置(例えば、地球位置決め衛星(GPS)ナビゲーション装置)、ユーザの電気的活動を測定する装置(例えば、EKGモニタ)、またはユーザの1つまたは複数の物理パラメータを測定する他の装置である。さらに、アスレチックパラメータ測定装置207は、自転車の速度および/または距離、トレッドミル、ローイングマシーン、エリプチカルマシーン、エアロバイクによって行われる速度および/または作業、ユーザが装着するスキー(水または雪)、スケート(ローラまたは氷)、またはスノーシューなどによって移動される速度および/または距離など、ユーザによって操作される装置の1つまたは複数の動作パラメータを測定してもよい。他のタイプのセンサとしては、歪みゲージ、温度センサ、心拍数モニタなどが挙げられる。1つまたは複数の構成において、ユーザは、複数のセンサを装備してもよく、また幾つかの例では、複数の位置に同じタイプのセンサを装備してもよい。例えば、ユーザは、システムがそれぞれの足または他の身体部分(例えば、脚、手、腕、個人の指またはつま先、人の足または脚、腰、胸、肩、頭、目の領域)の個別の動きとメトリックを決定できるようにするために、加速度計や重量センサなどをそれぞれ装備した靴を着用してもよい。アスレチック活動をモニタするマルチセンサ衣服の例と複数のセンサの使用は、米国特許公開第2010/0063778 A1号として公開され「FOOTWEAR HAVING SENSOR SYSTEM」と称する米国特許出願第12/483,824号と、米国特許公開第2010/0063779 A1として公表され「FOOTWEAR HAVING SENSOR SYSTEM」と称する米国特許出願第12/483,828号とに記載されている。上記の参照出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特定の例では、スポーツ選手は、例えば感圧抵抗(FSR)センサを利用する1つまたは複数の力検出システムを有して着用してもよい。靴は、ユーザの足の様々な部分(例えば、かかと、中底、つま先など)における力を検出する複数のFSRセンサを含んでもよい。これは、ユーザの足またはユーザの2本の足のバランスを決定するのに役立つ。実施形態の例として、FSRセンサアレイは、図3Cに示されるような形態を採用してもよい。
【0033】
また、アスレチックパラメータ測定装置207は、アスレチックパラメータ測定装置207から信号を受け取るデジタル音楽プレーヤ203や他の携帯電子装置とは異なる装置であるように示されたが、本発明の幾つかの実施例では、アスレチックパラメータ測定装置207は、デジタル音楽プレーヤ203や他の携帯電子装置に組み込まれるか一体化されてもよい。例えば、本発明の幾つかの実施態様は、加速度計、衛星位置決め装置、またはアスレチック活動を測定する他の所望の装置を内蔵する音楽プレーヤ、携帯電話、時計または携帯情報端末を用いうる。さらに、本発明の様々な実施態様は、デジタル音楽プレーヤ203、その他の携帯電子装置またはこれらの組み合わせとは別のデジタル音楽プレーヤ203やその他の携帯電子装置に組み込まれた複数のアスレチックパラメータ測定装置207を用いてもよいことを理解されたい。
【0034】
(時間ベースのデータ収集)
図2のデジタル音楽プレーヤ203やインタフェース205などのアスレチックパフォーマンスモニタシステムを用いて、1つまたは複数の外部または内部センサによって測定されるアスレチックパフォーマンスデータを収集、編集、記憶、共有してもよい。このアスレチックパフォーマンスデータは、ユーザが活動を行なっている期間全体にわたって収集されてもよい。データの特異性とデータ使用の柔軟性を提供するために、モニタシステムは、アスレチック活動中にデータを何度も収集しうる。一例として、モニタシステムは、アスレチックデータを最小時間単位ごとに収集し記憶する。例えば、最小時間単位は、ユーザがアスレチック活動に関わる毎秒に対応する。別例として、モニタシステムは、例えば、0.5秒、5秒、10秒、30秒、1分毎にアスレチックデータを収集し記憶してもよい。次に、収集されたデータは、データが取得された対応する瞬間または時間でマップされ、関連付けられかつ/または他の方法で記憶されてもよい。最小時間単位は、ユーザまたはシステムによって定義されてもよいし、活動セッションの映像または音声を記録するために用いられる最小の時間単位に基づいて定義されてもよい。例えば、映像が、2分の1秒レベルの再生細分性を提供する場合、システムは、パフォーマンスデータを2分の1秒毎に記録してもよい。別例として、映像が30フレーム/秒で記録される場合、システムは、映像の各フレームと一致するために1秒の1/30毎にパフォーマンスデータ(例えば、メトリック)を記録してもよい。
【0035】
図4は、ユーザがユーザアスレチックパフォーマンスデータを収集することができる一般的プロセスを示す。例えば、ユーザは、最初に、所望のメトリックデータを取得する。例えば、ユーザは、ユーザがアスレチック活動セッション中に記録したいメトリックのタイプを選択または他の方法で指定する。一例として、ユーザは、ユーザインタフェースから個人タイプのメトリックを選択するか選択解除することによってメトリックを選択する。別例として、ユーザは、前に記録したアスレチックパフォーマンスデータセットを識別し、ユーザが前のアスレチックパフォーマンスデータセットと同じメトリックを記録したいことを示すことによって、メトリックを選択してもよい。メトリックデータとしては、映像、音声、速度、ペース、反応時間、ジャンプ高さ、位置(例えば、GPSセンサまたはセル三角法を用いる)、発汗量、体温、到達距離、持ち上げ重量、強さなどが挙げられる。取得後、ユーザは、(例えば、以前に記録された活動セッションの1つまたは複数のメトリックの克服を試みることにより)データを編集し、データを共有し、自分自身および/または他者を刺激することができる。
【0036】
様々なタイプのメトリックが、メトリックが検出された時間と関連して測定され記録されうる。図5は、ユーザが記録する様々な時間固有メトリックを選択しうる例示的なユーザインタフェースを示す。選択されなかった場合でも、アスレチック活動に関する他のメトリックが記録されてもよいが、そのような他のメトリックは、(例えば、選択されたメトリックと同じレベルの細分性(例えば、1秒、2秒)でメトリック情報を記憶するのではなく)単にトレーニング全体の平均として記録されうる。したがって、選択されたメトリックは、第1のレベルの細分性(例えば、第1の速度-1秒毎、2秒毎、30秒毎、1ミリ秒毎など)で検出され、記録されかつ/または選択されてもよく、選択されないメトリックは、第2のレベルの細分性(例えば、2分毎、10分毎、15分毎)で検出され、記録されかつ/または記憶されてもよい。この場合、第1のレベルの細分性は第2のレベルの細分性より多い。時間に対応する幾つかのメトリック(例えば、ペース)の場合、メトリックは、特定の時間(例えば、2秒間)記録され、その期間の時間単位と関連付けられる(例えば、2秒間にわたる7.8mi/時間のペースが、その2秒間のそれぞれの秒で記録され関連付けられる)。したがって、他のメトリックは、トレーニング中の任意の特定の時間(例えば、全体のトレーニング/活動持続時間より短い時間、最小時間単位など)に固有でなくてもよい(または、それに固有であるように記録されなくてもよい)。図5に表示された選択可能なメトリックはそれぞれ、アプリケーションまたはアプレット(例えば、ウィジェット)に対応し、それらによって記録されうる。1つの構成では、各メトリックウィジェットまたはアプリケーションは、タイムラインに沿って特定の組の1つまたは複数のメトリックを測定し記録するように構成されてもよい。例えば、各メトリックウィジェットまたはアプリケーションは、ウィジェットまたはアプリケーションが記録するように構成された対応するメトリックに固有でもよい。次に、複数のメトリックウィジェットまたはアプリケーションのタイムラインが、それらのタイムラインに基づいてメトリックデータを単一の活動セッションに統合するようにマージされてもよい。一般に、様々なウィジェットまたはアプリケーションのタイムラインは、記録が同時に開始される可能性が高いので互いに一致する。
【0037】
メトリックアプリケーションまたはウィジェットは、スポーツ選手や他のユーザによって作成されうる。一例として、メトリックアプリケーションは、ユーザが新しくかつ/または更新されたメトリックアプリケーションをダウンロードすることができるマーケットプレイスまたはコミュニティを介して入手できる。アプリケーションは、特定のメトリックおよびアプリケーションに固有のアルゴリズム、命令、視覚的特徴、機能要素を含みうる。したがって、1つまたは複数の構成において、メトリック選択インタフェースは、同じタイプのメトリックに関して複数の異なるアプリケーションまたはアプレットを含みうる。一例として、ユーザによって、様々なタイプのメトリックに関する賞賛、メッセージ、インタフェース機能が定義される。特定の例において、垂直(例えば、ジャンプ高さ)ウィジェットは、ユーザが2フィートのジャンプ高さを達成した後の賞賛を含み、ペースウィジェットは、ユーザが7分マイルペースを達成した後で提供される賞賛を含みうる。
【0038】
図5に示されるように、メトリックとしては、回復時間、ペース、垂直ジャンプ、コートマップ、ウォーキングライン、ランニングライン、心拍数、バランス、距離、カロリー、反応時間、ハッスルポイント、歩数計、飛行時間、トライアル、オリー、衝撃およびバランスセンターを挙げることができる。例えば、回復時間は、ユーザが静止しているかまたは特定のしきい値より低いレベルの活動または動き示す長さの尺度であればよい。この時間は、ユーザが回復するか休止するのに費やしている時間と考えられる。他方、コートマップは、アスレチック活動コートまたはフィールド、または他の所定の空間に対するユーザの位置をプロットする場合がある。例えば、ユーザがバスケットボールをしている場合に、バスケットボールコートの仮想表現が、仮想コートのまわりのユーザの動きとともに生成され表示される。別例として、フットボール選手は、仮想フットボール競技場のまわりに図示されてもよい。一方、反応時間は、ボールがリムで跳ね返ることや、ユーザがジャンプしてボールを掴むなどの2つのイベント間の時間の長さを測定してもよい(例えば、跳ね返り反応時間)。別例として、バスケットボール選手のパスに対する反応時間は、ボールが別の選手の手から放たれた時間とユーザがボールの方に動く瞬間(例えば、腰の動きまたは手または身体の方向運動によって測定されるような)との間で測定されてもよい。ハッスルポイントは、スポーツ選手が、目的を達成する速度、対象物(例えば、ボール)に到達する速度、所定の長さの距離を移動する速度、ある指定点から別の指定点まで移動する速度などを含む様々な方式で与えられる。一例として、ハッスルポイントは、ユーザがしきい値を超える速度で移動している秒毎に与えられてもよい(例えば、10mphを超えると0.5ポイント/秒)。
【0039】
アスレチックモニタシステムは、ユーザの足が床から離れてからユーザの足が地面に触れるまでの時間を測定することによって飛行時間または滞空時間を決定しうる。飛行時間または滞空時間は、他の身体部分またはスケートボード(例えば、スケートボード飛行時間)を含む装置、または手と足の間(例えば、後ろ宙返りの)に基づいて測定されてもよい。特定の活動の飛行または滞空時間は、スケートボードのオリー数などの自分のメトリックを有しうる。オリーメトリックは、スケートボードトリックの滞空時間を測定するために様々なパラメータを用いうる。さらに別例として、体操におけるリングエクササイズの滞空時間は、ユーザの手がリングから離れたときと、ユーザの手がリングに戻るかユーザの足が地面に着いたときとに基づいて測定されてもよい。種々の他の飛行時間または滞空時間が、様々な身体および装置センサに基づいて定義されうる。
【0040】
衝撃は、ユーザが与える力の量を表す。一例として、ボクシング活動は、ユーザがパンチするときの拳の衝撃に関して測定されうる。別例として、バスケットボールでは、ユーザが着地する際の衝撃が測定されてもよい。さらに別例として、フットボールにおける有効性または強さを決定するために、ユーザが別のユーザを叩くかタックルする際の衝撃が測定されてもよい。ウォーキングラインとランニングラインはそれぞれ、ウォーキング中またはランニング中のユーザの足の動きの方向またはパターンを測定することができる。別例として、他の身体部分の動きのパターンまたは方向が測定され分析されてもよい。1つまたは複数の構成によれば、ランニングラインメトリックは、ユーザがランニング中にとる経路を識別しうる。経路は、地球位置決め衛星などの位置決定システムを用いて決定されうる。
【0041】
バランスとバランス中心は両方とも、各足に置かれる重さの量に関する。一例として、バランスは、各足に置かれた重さの差を示し、バランス中心は、ユーザの足の位置に対するバランスの中心の場所を示す指標を提供することができる。
【0042】
これに代えてあるいは加えて、システムは、ユーザの時間あたりのパフォーマンスを測定するように構成されたトライアルメトリックを提供しうる。トライアルにおいては、ユーザは、典型的には、時間を争っており、できるだけ早く達成しようとする。したがって、システムは、ユーザのトライアルを測定し、トライアルと関連した時間情報を提供してもよい。
【0043】
パフォーマンスモニタシステムの使用とメトリックの選択を単純化するために、1組または複数組のメトリックがあらかじめ定義されてもよい。例えば、図6に示されるような、ランニング、バスケットボール、トレーニングおよびスケートボードの各々に対して第1組の1つまたは複数のメトリックがあらかじめ選択されかつ/または定義されてもよい。したがって、ユーザが、活動オプションまたはタイプのうちの1つを選択する際に、対応する組のメトリックが自動的に選択されてもよい。幾つかの構成では、対応組のメトリックは、選択されたメトリックおよびそのタイプの活動を記録するように構成された活動タイプ固有のウィジェットまたはアプリケーションとともに自動的に選択されてもよい。
【0044】
ユーザには、活動を選択した後に自動選択をカスタマイズする機会が提供されうる。これに代えてあるいは加えて、ユーザは、所定のカスタムセットを作成してもよく、(例えば、「自分のオプションを作成する」オプションを用いて)現在の活動に使用したいメトリックを手動で選択してもよい。前述のように、ユーザは、以前に行なったトレーニングを選択し、以前に行なったトレーニングと同じメトリックを記録するように求めうる。したがって、システムは、以前に行なったトレーニングと関連付けられたアスレチックパフォーマンスデータセットから、以前に行なったトレーニングに関して記録されたメトリックを自動的に取り出すことができる。ユーザが、自分自身のメトリックセットをカスタマイズする場合、ユーザは、カスタマイズされたセットを記憶しラベル付けするように選択することができる。その場合、カスタマイズされたセットは、ユーザが次に活動セッションを開始するときに(例えば、図6に示されるように)所定の活動のメニューに現われる。図6には、活動としてバスケットボール、ランニング、トレーニングおよびスケートボードだけが列挙されているが、多数の他の活動が、所定のメトリックまたはウィジェットセットを有し、そのようなインタフェースに同様に表示されうる。実際に、本明細書に記載された特徴によれば、ダンス、水泳、縄跳び、レスリング、演説(例えば、ユーザの手の動きまたはアイコンタクトの量を追跡する)、旅行(旅行中の歩数、旅行中の標高変化)などを含む任意の動きを追跡しうる。
【0045】
さらに、ユーザは、カスタマイズされたメトリックまたはウィジェットセットを他のユーザと共有してもよい。例えば、ユーザが、他のユーザ、サービス、コーチなどからメトリックおよびウィジェットセットを交換、購入および/またはダウンロードすることができるマーケットプレイスまたはシェアスペースが作成されてもよい。1つまたは複数の構成において、メトリックおよびウィジェットセットは、特定の関心(例えば、スケートボードまたは水泳)を持つユーザ間で共有されてもよく、またはもっと一般的に共有されてもよい。一般大衆が、メトリックセットをダウンロードし閲覧することを許可されているか、指定されたグループ(例えば、友達、コミュニティグループなど)だけが、閲覧しダウンロードすることを許可されているかどうかを指定することを含む、他のプライバシーおよびセキュリティパラメータが定義されてもよい。1つまたは複数の態様において、ユーザは、自分自身のメトリックを定義することができる。1つの例において、ユーザは、ユーザが片方の脚または足でジャンプできる高さを記録する「1本脚垂直高さ」と呼ばれるメトリックを定義してもよい。ユーザは、使用するセンサのタイプ、センサを活動化または非活動化する条件、および検出されるセンサ出力を指定するメトリックを定義してもよい。したがって、上記のユーザは、メトリックが、一方の靴のセンサが表面に触れたときだけ測定され、そのメトリックが、一方の靴と表面との接触の消失を検出してから、次に同じ靴と表面との接触を検出するまでの時間の長さの半分に対応することを示してもよい。
【0046】
図7は、ユーザが、追跡される1組の所望のメトリックを選択する際の活動セッションの記録を開始する例示的なインタフェースを示す。インタフェースは、活動の開始以来の経過時間の長さを示すために画面の下にタイムラインを含みうる。ユーザは、画面の中央に表示されたランニング開始/記録オプションを選択して、活動のメトリックおよび/または映像を記録し始めることができる。一例として、映像は、メトリック記録装置(例えば、携帯通信装置またはラップトップ上のビデオカメラ)によって記録されてもよい。データが記録されるとき、データ(映像とメトリック)は、データが取得された活動セッション中の特定の瞬間または時間と関連して記憶されうる。前述したように、データは、実質的に連続的(例えば、0.1秒または0.5秒毎、1秒毎)に収集されてもよい。他の記録間隔(例えば、2秒、5秒、10秒、15秒、5分毎)が定義されてもよい。インタフェースは、さらに、現在選択されている基本メトリックを表示してもよい。基本メトリックは、インタフェースの視覚化領域に表示されてもよい。例えば、図7では、ランニングラインは、(記録オプションによって部分的に覆われている)視覚化領域に表示される。ユーザは、(例えば、基本メトリック名の一方の側の)ヘッダバーに表示された対応する選択肢を使用して記録を休止または停止することができる。
【0047】
図8は、ユーザがアスレチック活動セッションを開始する際に表示されうるアスレチックパフォーマンスモニタインタフェースを示す。ヘッダバー内のアイコンは、現在の活動とそのメトリックが記録されていることを示すことができる。図示された例では、主視覚化領域は、ランニング経路やランニングラインなどの特定のメトリックを表示しうる。1つの構成において、マップ上のユーザの現在位置が、インジケータによって識別されてもよい。メトリックバーに他のメトリックが表示されてもよい。メトリックは、活動が行なわれているときに連続的に更新されてもよく、指定されたスケジュールに基づいて更新されてもよい。例えば、ユーザのペース(例えば、7:46マイル)は、ユーザが速度を上げるか下げるときに実時間で更新されうる。同様に、ユーザのバランス(現在は、左足にユーザの体重の46%、右足に54%を示す)が、実時間で更新されうる。示されたデータは、瞬間的データでもよく、データは、それまでのデータ量(例えば、セッションで記録されたそれまでの全てのデータ、またはセッションで記録された適切なサブセット)の平均を含んでいてもよい。
【0048】
他のメトリックは、(以下にさらに詳細に記載し例示するように)メトリックバーに沿った方向矢印オプションのうちの1つを選択することにより表示されてもよい。メトリックバー内のメトリックの1つを選択すると、主視覚化領域が、選択されたメトリックを表示するように変化することができる。以前に表示されたメトリックが、(例えば、新しく選択されたメトリック/ウィジェットと置き換わる)メトリックバーに返されてもよい。さらに、現在の経過時間が、タイムラインに対して表示されてもよい。さらに、経過時間の長さが、異なる色または見掛け(例えば、赤、水玉模様、縞、青、緑など)によってタイムラインに表わされてもよい。
【0049】
図9は、選択されたプロセスでバスケットボール活動が強調された別の活動選択インタフェースの例を示す。ここに示したように、様々な活動が、異なる組のメトリックに対応することができる。一例として、バスケットボールメトリックは、映像および/または音声記録を含むことができる。したがって、バスケットボール活動を選択すると、録画機能を活動化しうる。
【0050】
図10は、バスケットボール活動に関する映像が記録されたメトリックモニタインタフェースの例を示す。バスケットボール活動は、バスケットボールと関連したトレーニングまたは技術向上と関連した活動を含んでもよく、必ずしもバスケットボールゲームに限定されない。他のスポーツおよび活動に関して、類似のトレーニングまたは評価型の活動がモニタされてもよい。映像が記録されているとき、メトリックバーに示された他のメトリックが、同時に記録され、データが取得された時間と関連付けられてもよい。主視覚化領域に表示されるメトリックまたはメトリックウィジェットは、メトリックツールバーと異なるメトリックを選択することによって修正されてもよい。映像は、引き続きメトリックツールバー上のメトリックウィジェットに記録され表示されてもよい。メトリックツールバーは、ペースメトリックウィジェット、垂直ジャンプウィジェット、衝撃ウィジェットなどのメトリックウィジェットを含みうる。垂直ジャンプウィジェットは、特定の時点におけるユーザの垂直地上高を測定し、衝撃ウィジェットは、ユーザの足(例えば、着地する際)または手(例えば、シュートをブロックする)により及ぼされた力の大きさ、またはボールがシュートされたかまたは投げられた力の大きさを測定しうる。バスケットボール活動用のペースメトリックは、(例えば、マイルペースを測定する代わりに)垂直または水平方向の加速度を測定してもよい。示されたメトリックは、タイムラインに識別された瞬間(すなわち、アスレチック活動セッションの4分58秒)に固有でもよい。これに代えてあるいは加えて、図示されたメトリックの1つまたは複数は、タイムラインで識別された瞬間までのメトリックの平均(例えば、最初の4分58秒にわたる平均)であってもよい。
【0051】
また、1つまたは複数のセンサまたは他の装着式装置(例えば、靴、手袋、ヘッドギアなど)に識別子を含めることによってデータ収集を容易にすることができる。ビデオカメラ又や速度カメラなどのメトリック取得装置は、識別子を使用した適切な対象物の発見とその位置の決定とに基づいて、方向と焦点を自動的に調整してもよい。他の構成では、識別子や装着式識別子タグは、必要でない場合がある。カメラまたは他のセンサ装置は、自動的に、画像認識(例えば、顔認識または身体認識)に基づいて所望の対象の場所を決定してもよい。識別子を使用して、データは、オーバーレイとして、対応するセンサ、個人または個人の身体部分の近くに表示されてもよい。例えば、識別子によってユーザの足の位置を検出することにより、映像再生中に歩調情報がユーザの足の近くに表示される。別例として、映像に表示された複数の個人に関する複数組のメトリックが表示されてもよい。したがって、識別子を使用して、メトリックを適切な個人の近くに配置することができる。
【0052】
図21に示されるような複数の異なる映像ソースからの映像を組み合わせることによって、映像収集が容易となる。例えば、複数の個人が、自分のビデオカメラを使用して同じイベント(例えば、サッカーゲームやダンス競技)を記録してもよい。処理システムは、複数の映像がそれぞれ同一イベントに対応することを検出し、映像をつなぎ合わせて個々の映像間のギャップを埋めることができる。さらに、システムは、映像が所望の対象の画像を最大にすることを保証することができる。この場合も、身体または顔認識を使用して、特定の対象物を識別し、所望の対象を含む部分を単一映像に組み合わせてもよい。各部分は、ソース映像またはコンテンツ項目の持続時間の一部分またはその時間全体に対応する持続時間を有してもよい。また、複数のカメラまたはビデオストリームを使用することにより、個人が、対象(例えば、自分自身、子ども、選手など)を、複数の角度から、幾つかの瞬間に、三次元で見ることができる。
【0053】
別の態様によれば、特定位置のカメラとその他の録音機器による映像記録は、識別子や他の電子タグの検出に基づいて自動的にトリガされてもよい。図21は、例えば、場所に属するかまたは場所と他の方法で関連付けられたカメラ2のあるアスレチック館や公園などの場所を示す。したがって、接続されたカメラまたはシステムが、場所内の選手または個人を検出した場合、カメラは、記録を自動的に開始しうる。一例として、スポーツ選手や他の個人の検出は、RFIDタグを有する靴を利用したものでよい。RFIDタグを検出すると、ビデオカメラは、イベントまたはアスレチック活動セッションを記録し始めるように自動的にトリガされてもよい。これらのカメラは、公共施設、半個人または個人アスレチック施設(例えば、アスレチック館、グラウンド、プール、コートなど)に配置された固定または可動カメラでよい。次に、特定場所のカメラデータは、アスレチック活動セッションファイルの編集中に、ユーザの個人記録装置(例えば、カメラ付き携帯電話や携帯式ビデオカメラ)によって収集されたデータと組み合わされてもよい。幾つかの構成では、様々なソースからのデータが、サーバや他のモニタシステムにアップロードする際に自動的に同期されてもよい。
【0054】
(データの視覚化と修正)
図11は、記録された活動セッションと、垂直ジャンプメトリックの拡張メトリックツールバーおよび表示を、主視覚化領域に表示するインタフェースを示す。前述のように、方向矢印の1つを選択することによって、メトリックツールバーをスクロールして他のメトリックウィジェットを表示することができる。その方向のメトリックウィジェットがもうない場合、矢印は表示されない。スクロールは、左方または右方へのスワイプなどのジェスチャを使用して行なってもよい。
【0055】
垂直ジャンプなどの新しいメトリックを選択すると、主視覚化領域内に表示するために、主視覚化領域内にそれまで表示されていたメトリックまたはインタフェースが、ウィジェットまたはツールバーサイズに縮小され、ツールバーに入れられる。例えば、主視覚化領域内にそれまで表示されていた映像は、メトリックウィジェットツールバーに適した、より小さいサイズに縮小されて表示される。主視覚化領域に拡大されるか入れられたとき、メトリックウィジェットは、メトリックウィジェットツールバー内に表示されたものより付加的または拡張的な情報を表示しうる。例えば、主視覚化領域内で、垂直ジャンプメトリックウィジェットは、現在の垂直ジャンプ値並びに活動セッションの履歴垂直ジャンプ値をグラフで表示する。これにより、ユーザは、活動セッション中に自分の進捗と改善をよりよく理解することができる。49.5インチの現在値(すなわち、タイムラインにおける選択値または現在値と関連付けられた値)が表示されてもよい。各ウィジェットメトリックは、新しいメトリックデータを受け取って時間が進むときにアニメーションを含んでもよい。例えば、垂直ジャンプに関して、ラインは、タイムラインが後の時点に進んだ後で検出された次の垂直ジャンプ値まで少し延びる。別例として、ラインは、ユーザが前の時点まで巻き戻すことを決定した場合に後退する。メトリックウィジェットは、主視覚化領域並びにメトリックツールバー内に実際の動く情報を表示してもよい。
【0056】
図12は、アスレチック活動セッションの映像を、セッションの持続時間を表わすタイムラインとともに表示する別のインタフェース例を示す。このインタフェース例では、映像は、ランドスケープ形式で表示されてもよく、メトリックウィジェットツールバーは、スペースを節約するために隠されるか他の方法で表示されていなくてもよい。しかしながら、タイムラインは、さらに、ユーザが必要に応じて時間的に前後にジャンプするか早送りまたは巻き戻しできるように表示されてもよい。タイムラインおよび/またはメトリックウィジェットツールバーは、インタフェースが表示される装置とのユーザの対話に基づいて、表示されかつ/または隠されてもよい。例えば、ユーザは、メトリックウィジェットツールバーを表示するタッチスクリーンインタフェースに沿った第1のジェスチャと、ツールバーを隠す第2のジェスチャとを行うことができる。同様に、タイムラインの隠蔽と表示が制御されてもよい。
【0057】
一態様によれば、様々なメトリックが、主視覚化領域にオーバーレイとして表示されうる。すなわち、主視覚化領域に表示されている情報は、メトリックオーバーレイの下に視認することができる。ユーザは、主視覚化領域上に重なる所望のメトリックを選択することができる。重ねられたメトリックは、必要に応じて隠されてもよい。ユーザは、また、色、フォント、サイズ、典型的記号、測定単位などを含む外観と同様に、主視覚化領域の上に表示されるメトリックの数をカスタマイズすることもできる。一例として、最良または最適なメトリックは、強調表示、色、点滅、パターンなどを使用して呼び出される。他の構成では、重ねられた情報は、ユーザが自分の自己最高記録に匹敵するか、またはそれをどれだけ超えたかを示すために、自己最高記録に関する情報とともに表示されてもよい。これに加えてあるいは代えて、コメントや励ましの言葉などが、インタフェースのツールバーまたは情報バーに、オーバーレイとして表示されうる。
【0058】
図16A図16Bは、メトリックオーバーレイの例を示す。図16Aでは、例えば、ユーザの速さが、ユーザのスケートボード活動セッション映像の上に重ねられた半透明なランニング記録計として表示される。
【0059】
図16Bでは、ユーザの衝撃が、ユーザがジャンプする映像の上に、衝撃の大きさの指標を有する矢印として表示される。
【0060】
重ねられたメトリック情報は、(例えば、現在のユーザまたは他のユーザの)活動セッションの他の部分または他の活動セッションの映像を含んでもよい。一例として、ユーザは、運動を比較するためにプロスポーツ選手の活動セッションからの映像を重ねてもよい。
【0061】
図17Aは、ユーザと、有名スポーツ選手または他のユーザとの横に並んだ映像比較の例を示す。詳細には、その比較は、滞空時間または飛行時間の差を示す。映像は、ダンクをするためにユーザが地面を離れたときなどの類似の時点に合わせられてもよい。この時間は、それぞれの映像と関連して記憶された指標、または前処理されるか進行中の画像分析に基づいて識別されうる。2人のユーザ間の比較は、2人のユーザのアスレチック活動パフォーマンスのタイムラインを同期させることを含んでもよい。例えば、2人のユーザが20分ランニングを行なった場合、システムは、20分ランニング中の様々なポイントにおけるペースを比較するために2つのタイムラインを一時的にまたは別の方法で同期させてもよい。同期は、2つのタイムラインを位置合わせして経過時間を比較することを含みうる。システムは、さらに、ユーザが、映像を見るか、音声を聞くか、タイムラインを横切るときの動画データを見ることを可能にしてもよい。
【0062】
図17Bは、スケートボードのユーザとプロまたは競合スケートボーダーとの別の映像比較例を示す。図示した例では、比較は、スケートボードなどの典型的記号を使用してメトリックを表示する。すなわち、スケートボードは、実行される幾つかのオリーを表示してもよい。
【0063】
図17Cおよび図17Dは、様々なユーザのパフォーマンスを比較するために用いられうるインタフェースのワイヤフレーム表現を示す。例えば、図17Cは、スポーツ選手のパフォーマンスとスポーツ選手のコーチのパフォーマンスの比較を示す。ツールバーに表示されたウィジェットアプリケーションが、スポーツ選手のパフォーマンスメトリックとコーチのパフォーマンスメトリックの両方とともに、分割画面様式で表示されてもよい。同様に、スポーツ選手とコーチの映像が、主視覚化領域の分割画面として表示されてもよい。
【0064】
図17Dは、ランドスケープ形式で表示された比較インタフェースを示す。ウィジェットツールバーを表示する代わりに、インタフェースは、X個のメトリックを表示しうる。この例では、メトリックの数は、4(映像、ジャンプ高さ、衝撃、およびバランス)でよい。映像は、分割画面で表示されてもよく、2つのカラムが映像の隣りに表示されて、1つのカラムが、スポーツ選手のメトリックを表わし、他のカラムが、コーチのメトリックを表示してもよい。図17Cおよび図17Dのインタフェース構成は、任意数のスポーツ選手(例えば、2人、3人、5人、10人など)のアスレチックパフォーマンスを比較するために使用されてもよく、スポーツ選手は、任意のタイプの関係(例えば、友達、競争相手、コーチ選手/訓練生など)を有してもよい。
【0065】
映像オーバーレイは、ピッチのリリース、スラムダンクの実行および/またはフットボールの投げなどの様々なイベントの検出に基づいて自動的にトリガされてもよい。例えば、プロのピッチャーのピッチングの映像を、ユーザのピッチングの映像の上に重ねて、2つの映像間の目視比較を容易にする。これに加えてあるいは代えて、重ねられた映像とユーザの映像のメトリックが、比較のために互いに関連して表示されうる。2組のメトリックが、互いに視覚的に区別されてもよい。例えば、第1組のメトリックがある色で表示され、他の組のメトリックが、別の色で表示されてもよい。視覚的な区別として、フォントサイズ、フォント、フォントスタイル(例えば、ボールド、イタリック、下線)、パターンなどが使用されてもよい。同時に、表示される映像(例えば、重なり合った)が、映像の対象が十分に大きいサイズで表示されるように拡大されてもよい。例えば、ユーザが、1つの映像で遠くにいる場合、映像は、ユーザを含む部分をズームインまたは拡大してもよい。
【0066】
これに加えてあるいは代えて、ユーザは、しきい値を使用してタイムラインおよび/またはメトリックオーバーレイの外観をカスタマイズしてもよい。例えば、タイムラインが75%完了したときに、タイムラインの外観(例えば、色、パターン、形状、サイズなど)が変化してもよい。別例として、メトリック情報は、メトリックが規定のしきい値を超えるか下回った場合に色または他の外観の変化があってもよい(例えば、ペースが6分マイルを下回ったときは赤色文字)。
【0067】
図13は、記録された活動セッションの持続時間全体の(例えば、全てより少ない)一部分をユーザが切り取るまたは選択することができるインタフェースを示す。したがって、選択された部分は、持続時間全体の一部を表す時間または持続時間を有してもよい。次に、ユーザは、選択した部分を切り取って、他の部分をさらに処理し、分析しかつ/または共有してもよい。例えば、切り取った部分または記録したセッション全体が、関連付けられたメトリックとともに、ソーシャルネットワークサイトにアップロードされてもよく、アスレチックパフォーマンスのモニタサービスサイトに保存されてもよく、友達に電子メールで送られてもよい。1つまたは複数の構成では、活動セッション全体の平均メトリックが提供される場合、ユーザが活動セッションの一部分を選択するまたは切り取ることにより、システムは自動的に、平均を修正して選択または切り取られた部分の平均を反映させてもよい。保存オプションにより、ユーザは、選択された部分を保存することができる。これに加えてあるいは代えて、モニタシステムは、切り取られた部分と残りの部分を別のファイルまたはデータ項目として自動的に保存しうる。これにより、ユーザが活動セッションの一部分を間違って削除するのを防ぐことができる。
【0068】
ユーザは、さらに、特定のメトリック値を選択することを許可され、システムは、特定のメトリック値が記録されたアスレチック活動セッションの時間に対してコンテンツファイル(例えば、映像または音声ファイル)の一部分を自動的に識別し表示してもよい。これに代えてあるいは加えて、ユーザは、コンテンツファイルの一部分(例えば、範囲または特定の時間)を選択してもよく、選択した部分に固有の1つまたは複数のメトリック値が表示されてもよい。
【0069】
タイムラインは、さらに、ユーザの活動セッションの特定のイベントを識別する1つまたは複数の指標を含みうる。例えば、タイムライン内に、1つまたは複数のメトリックに対するユーザの最高値または最良値に対応する回数がマークされてもよい。したがって、ユーザが、時間2:03に自己最高の垂直ジャンプを達成した場合は、その指標が、タイムライン内の2:03のポイントに配置されてもよい。指標は、マークされたものに関する何らかの情報を提供するために色分けされかつ/またはラベル付けされてもよい。一態様によれば、ユーザが、(タイムライン全体よりも)タイムラインの一部分を選択した場合、指標は、選択された部分の間にユーザに関して測定された最良(例えば、最高または最低)メトリック値を反映および識別するように修正されてもよい。例えば、システムは、活動セッションの選択部分の最良メトリック値を自動的に決定してもよい。あるいは、指標は、ユーザが活動セッション全体を通じて自分のメトリックが分かるように修正されなくてもよい。さらにこれに代えて、既存の指標に加えてさらに他の指標が追加されてもよい。例えば、追加の指標は、活動セッションの選択部分の最良回および/または他のメトリックを識別してもよい。ユーザは、さらに、保存時に切り取られた部分を名前付けしてもよい。保存名は、タイトルバーに表示されてもよい。指標は、最良メトリックに対応しない他のイベントを識別するために使用されてもよい。例えば、指標は、ペースの実質的変化(例えば、1分間などの所定の時間内に12分マイルペースから7分マイルペースになる)、スラムダンク、テニスのエース、ダンシング、タックル、20ヤードを超えるフットボールのパスなどを識別する。指標は、活動セッションにおける、ユーザが改良(例えば、指導または改良助言)を必要とする最低メトリックまたはポイントを指定してもよい。
【0070】
映像の一部分の選択または切り取りは、ユーザが指をタイムラインに沿って(例えば、タッチスクリーンインタフェースを使用して)、所望の部分の所望の開始および終了時間にスライドさせることによって行なわれてもよい。前述の指標により、ユーザは、自分のハイライト(例えば、最高パフォーマンスタイム)の映像の一部分または複数部分をより簡単に選択することができる。あるいは、ユーザは、カーソルまたは時間入力フィールドを使用して、開始および終了時間を指定してもよい。1つまたは複数の構成において、ユーザは、モニタシステムに一部分を自動的に選択させてもよい。例えば、ユーザは、モニタシステムが、特定のメトリックのユーザの最良ダンク(例えば、最高滞空時間、ユーザおよび/または他のユーザによる最高評価)が達成された時間または期間だけが保持されるように映像を切り取ることを要求する。特定の例において、システムは、イベントを、イベントのまわりの所定の時間の長さ(例えば、2分、1分、30秒、15秒)とともに自動的に保持してもよい。活動セッションの残りの部分のメトリックデータだけが保持されてもよい。さらに、非選択部分を切り取った際に保持部分の新しい平均が計算されてもよい。一方、活動セッションの非保持部分のメトリックデータが、破棄されてもよく、別のファイル(例えば、切り取られた部分のファイル)に保存されてもよい。これに代えてあるいは加えて、1つまたは複数の例では、比較のために非保持部分の平均が自動的に生成されうる。
【0071】
切り取られた映像も、他のコンテンツファイルまたはアスレチックデータセットと無関係に描写(例えば、表示、聴覚再生、視覚再生)される別個のコンテンツファイルとして自動的に記憶されうる。別個のコンテンツファイルは、音声ファイル(例えば、映像を含むかまたは含まない)、または記録されたアスレチックデータのシーケンスをアニメーション化するアプリケーションファイルに対応してもよい。ユーザは、記録されたアスレチック活動セッションの複数部分を選択してもよく、それぞれの選択部分が、別個のコンテンツファイルとして記憶されてもよい。これにより、ユーザは、活動セッションの複数部分を選択することにより複数のコンテンツファイルを一度に作成することができる。
【0072】
図14は、ユーザが保存オプションを選択した後(例えば、図13に示されるように)で表示されうる映像/メトリック共有インタフェースを示す。共有インタフェースは、1つまたは複数の規定の共有オプション(例えば、Youtube、FACEBOOKなど)を含んでもよい。インタフェースは、さらに、ユーザが(例えば、ウェブサイトまたはネットワーク・アドレスを入力することにより)自分の共有サイトをカスタマイズまたは定義できるようにしてもよい。
【0073】
図15は、共有映像に表示されたユーザと関連したメトリックを含む共有映像を表示するコミュニティウェブサイトを示す。コミュニティウェブサイト上で、様々な個人が、映像および/またはユーザのアスレチックパフォーマンスに関するコメントを付けることができる。一例として、コーチは、ユーザの改善を支援するかまたはユーザをさらに励ますコメントを付ける。コメントは、メトリック情報と同様に特定の時刻と関連付けられてもよい。これにより、映像の特定の時間に達したときだけコメントをトリガするかまたは表示することができる。ユーザは、映像にコメントを付けかつ/または映像を録画できる人を指定することができる。例えば、ユーザは、特定のグループの人、特定の個人、またはユーザが定義した基準(例えば、年齢、場所、関係など)を満たす個人だけが、コメントを付けるかまたは映像/メトリックを評価することを許可されることを示す。ユーザは、映像とメトリックの個別の許可を指定してもよい。これにより、一部のユーザは、映像とメトリックの両方を見ることができるが、他のユーザは、映像だけまたはメトリックだけを内々に見ることができる。
【0074】
この映像にアクセスしている個人が、他の映像を見るように提案してもよい。他の映像は、アスレチック活動の種類、対象者の年齢、性別または場所、対象者の学校またはアスレチック館、対象者の運動と他の映像および/または他の基準内の対象者の運動との類似性に基づいて選択されてもよい。
【0075】
図18Aおよび図18Bは、メトリックが運動視覚化領域の様々な領域に表示されうる一連のインタフェースを示す。この場合、ユーザは、様々な領域間の交点を移動させることによって領域のサイズを調整することができる。各領域のサイズは、交点の位置により自動的に調節してもよい。例えば、図18Aでは、交点は、視覚化領域の真中に表示され、それにより、各メトリックに等しい表示領域が提供される。次に、ユーザは、交点を図18Bに示されるような別の位置に移動させる(例えば、タッチスクリーンを使って交点を選択しドラッグすることにより)ことを決定できる。ユーザが、交点を図18Bに示された位置に移動させたとき、様々な領域のサイズが、新しい交点を補償するように自動的に変化しうる。例えば、衝撃およびバランス・メトリック表示領域の幅が小さくなり、一方で、視覚/映像およびジャンプ高さメトリック表示領域の幅が大きくなる。さらに、視覚/映像・メトリックおよび衝撃メトリック領域の高さが高くなり、一方で、バランスおよびジャンプ高さ領域の高さが小さくなる。
【0076】
1つまたは複数の構成において、ユーザは、記録された全てのメトリックが、単一の活動セッションファイルまたはコンテンツ項目に組み込まれる前に、記録された活動セッションのパラメータまたは態様を編集することを許可しうる。さらに、セッションが単一ファイルまたはコンテンツ項目に蓄積される前に切り取られてもよい。図19は、例えば、アスレチック活動セッションに対応するファイルに組み込み記憶するメトリックを選択または選択解除することができるプロセスを示す。したがって、様々なウィジェットアプリケーションが、8個の異なるメトリックを記録した場合でも、ユーザは、8個のメトリックのうち5個のメトリックだけを選択して活動セッションファイルに蓄積することができる。これに代えてあるいは加えて、ユーザは、システムが映像や他のデータを所望の形で組み立てることができるように、表示領域内の様々なメトリックおよびウィジェットアプリケーションの配置を定義しうる。さらに、ユーザは、コメント、音声(例えば、サウンドトラック、ナレーション、音響効果など)、対話型ボタン(例えば、スポーツ選手に電子メールを送る、映像などをダウンロードする、など)を加えてもよい。
【0077】
映像、音声または他のアスレチック運動コンテンツデータは、さらに、位置情報と関連付けられてもよい。例えば、位置は、本明細書に記載されたようなメトリックとして使用される。さらに、特定の位置に関する情報は、詳細にアスレチックパフォーマンスまたはその一部分とともに表示され、記憶されかつ/または関連付けられてもよい。例えば、各最小時間単位(例えば、1秒、1分、5分、30分など)でのユーザの位置の位置情報が、取得され記憶される。これにより、ユーザが、1分の時点で公園にいて、その後で8分の時点で橋まで走った場合、公園に関する情報は、1分の時点でアスレチックパフォーマンスと関連付けられ、橋に関する情報は、8分の時点でアスレチックパフォーマンスと関連付けられる。位置記述情報は、位置のタイプ、位置の履歴、位置で起こるイベントなどを示してもよい。次に、位置記述情報が、表示されてもよく、ユーザは、アスレチックパフォーマンスデータ(例えば、映像、音声、動画データ)の進捗を表示する。
【0078】
(結論)
本発明を実施する現在の好適な形態を含む特定の例に関して以上の説明を行ったが、上記のシステムおよび方法について多くの変形と置換が存在することは、当業者にとって明らかである。例えば、本発明から逸脱しない限りにおいて、本発明の様々な態様が異なる組み合わせで使用されてもよい。また、本発明の様々な態様の異なるサブコンビネーションが、単一のシステムまたは方法において一緒に用いられうる。一例として、本明細書に記載されたソフトウェアとアプリケーションは、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ可読命令として実施されうる。また、本発明から逸脱しない限りにおいて、前述の種々の要素、構成要素、および/またはステップが、変更され、順序を変更され、省略され、かつ/または追加要素、構成要素、およびまたはステップが、追加されてもよい。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されたように広義に解釈されるべきである。
【0079】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2010年11月10日に出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR TIME-BASED ATHLETIC ACTIVITY MEASUREMENT AND DISPLAY」と称する米国仮出願第61/412,285号からの優先権の利点を主張するものであり、この出願の内容は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0080】
101:コンピュータ、103:コンピューティングユニット、105:プロセッサユニット、107:システムメモリ、115:ネットワークインタフェース、117:ハードディスクドライブ、119:リムーバブル光ディスクドライブ、121:入力装置、123:出力装置
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図17D
図18A
図18B
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2023-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスレチック活動に関連する第1のユーザのアスレチックデータをセンサから受信するステップと、
前記アスレチック活動を行う第2のユーザの映像を表示するステップと、ここで前記映像は活動情報を含み、
前記第1のユーザの前記アスレチックデータの第1のタイムラインを前記第2のユーザの前記活動情報の第2のタイムラインに関連付けるステップと、
前記第1のユーザによる前記アスレチック活動の実行中に、前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインとの比較の表現を表示するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記活動情報は、完了したアスレチック活動に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のユーザによる前記完了したアスレチック活動の前記映像は、前記アスレチック活動を完了した有名人の映像を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のユーザによる前記完了したアスレチック活動の前記映像は、前記アスレチック活動を完了したインストラクタの映像を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のユーザによる前記完了したアスレチック活動の前記映像は、より早い時点で前記アスレチック活動を完了した前記第1のユーザの保存された映像を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記アスレチックデータを使用して、前記第1のユーザの少なくとも1つのメトリックを計算するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのメトリックは、リアルタイムで表示するために出力される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのメトリックは、前記第1のユーザの速度を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
アスレチックパラメータ測定装置であって、
ディスプレイと、
プロセッサと、
少なくとも一つのアスレチック測定センサと、
コンピュータ実行可能命令を格納するメモリと、
を備え、前記メモリは、前記プロセッサによって実行されると、前記アスレチックパラメータ測定装置に、
前記少なくとも一つのアスレチック測定センサから、アスレチック活動に関連する第1のユーザのアスレチックデータを受信させ、
前記ディスプレイを介して、前記アスレチック活動を行う第2のユーザの映像を表示させ、ここで、前記映像は活動情報を含み、
前記第1のユーザの前記アスレチックデータの第1のタイムラインを前記第2のユーザの前記活動情報の第2のタイムラインに関連付け、
前記第1のユーザによる前記アスレチック活動の実行中に、前記ディスプレイを介して、前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインとの比較の表現を表示させる、
アスレチックパラメータ測定装置
【請求項10】
前記活動情報は、完了したアスレチック活動に対応する、請求項9に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項11】
前記第2のユーザによる前記完了したアスレチック活動の前記映像は、前記アスレチック活動を完了した有名人の映像を含む、請求項10に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項12】
前記第2のユーザによる前記完了したアスレチック活動の前記映像は、前記アスレチック活動を完了したインストラクタの映像を含む、請求項10に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項13】
前記第2のユーザによる前記完了したアスレチック活動の前記映像は、より早い時点で前記アスレチック活動を完了した前記第1のユーザの保存された映像を含む、請求項10に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項14】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記アスレチックパラメータ測定装置に、前記アスレチックデータを使用して、前記第1のユーザの少なくとも1つのメトリックをさらに計算させる、請求項9に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのメトリックは、リアルタイムで表示するために出力される、請求項14に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのメトリックは、前記第1のユーザの速度を含む、請求項14に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのメトリックは、前記第1のユーザが移動した距離を含む、請求項14に記載のアスレチックパラメータ測定装置。
【請求項18】
コンピュータ可読命令を格納する1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
前記命令が実行されると装置に、
センサから、アスレチック活動に関連する第1のユーザのアスレチックデータを受信させ、
前記アスレチック活動を行う第2のユーザの映像を表示させ、ここで、前記映像は活動情報を含み、
前記第1のユーザの前記アスレチックデータの第1のタイムラインを前記第2のユーザの前記活動情報の第2のタイムラインに関連付け、
前記第1のユーザによるアスレチック活動の実行中に、前記第1のタイムラインと前記第2のタイムラインとの比較の表現を表示させる、
1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体
【請求項19】
前記活動情報は、完了した活動セッションに対応する、請求項18に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第2のユーザによる前記完了した活動セッションの前記保存された映像は、前記アスレチック活動を完了した有名人の映像を含む、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項21】
前記第2のユーザによる前記完了した活動セッションの前記保存された映像は、前記アスレチック活動を完了したインストラクタの映像を含む、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項22】
前記第2のユーザによる前記完了した活動セッションの前記保存された映像は、前記活動セッションを完了した友人の映像を含む、請求項19に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項23】
前記命令が実行されると、前記装置に、前記受信したアスレチックデータを使用して前記第1のユーザの少なくとも1つのメトリックをさらに計算させる、請求項18に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項24】
前記計算された少なくとも1つのメトリックはリアルタイムで表示される、請求項23に記載の1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体。