(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161183
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】集積回路
(51)【国際特許分類】
G01R 31/28 20060101AFI20241108BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20241108BHJP
H03K 17/00 20060101ALI20241108BHJP
H03K 17/22 20060101ALI20241108BHJP
G01R 31/3185 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
G01R31/28 W
H01L27/04 M
H01L27/04 T
H03K17/00 B
H03K17/22 C
G01R31/3185
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024151191
(22)【出願日】2024-09-03
(62)【分割の表示】P 2020070469の分割
【原出願日】2020-04-09
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】茂木 朗
(72)【発明者】
【氏名】大塚 信也
(57)【要約】
【課題】動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やすことなく、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができるようにすること。
【解決手段】集積回路は、外部リセット信号が入力されるリセット信号入力端子と、動作モード信号が入力される動作モード信号入力端子と、動作モード信号と、外部リセット信号とに基づいて、動作モードを決定する動作モード決定部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部リセット信号が入力されるリセット信号入力端子と、
動作モード信号が入力される動作モード信号入力端子と、
前記動作モード信号と、前記外部リセット信号とに基づいて、動作モードを決定する動作モード決定部と
を備えることを特徴とする集積回路。
【請求項2】
前記外部リセット信号が切り替わるタイミングで前記動作モード決定部は、前記動作モード信号入力端子に入力された前記動作モード信号の値をラッチする
ことを特徴とする請求項1に記載の集積回路。
【請求項3】
電源電圧が入力される電源端子と、
前記電源端子に対する前記電源電圧の入力状態に応じた電源電圧検知信号を出力する電源電圧検知部と、をさらに備え、
前記動作モード決定部は、前記動作モード信号と、前記電源電圧検知信号とに基づいて、動作モードを決定する
ことを特徴とする請求項2に記載の集積回路。
【請求項4】
第1の電源電圧が入力される第1の電源端子を備え、
前記動作モード信号入力端子は、第1の動作モード信号が入力される第1の動作モード信号入力端子と、第2の動作モード信号が入力される第2の動作モード信号入力端子と、を有し、
前記電源電圧検知部は、
前記第1の電源電圧の入力状態に応じた第1の電源電圧検知信号を出力し、
前記動作モード決定部は、
前記第1の電源電圧検知信号と、前記第1の動作モード信号と、前記第2の動作モード信号とに基づいて、動作モードを決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の集積回路。
【請求項5】
前記動作モード決定部は、
前記第1の電源電圧検知信号が「オフ」から「オン」に切り替わったときの前記第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値と、前記外部リセット信号が「オフ」から「オン」に切り替わったときの前記第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値との組み合わせに対応する動作モードを、動作モードとして決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の集積回路。
【請求項6】
前記動作モード決定部は、
前記第1の電源電圧検知信号が「オフ」から「オン」に切り替わったときに前記第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値をラッチし、前記外部リセット信号が「オフ」から「オン」に切り替わったときに前記第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値をラッチし、ラッチされた4つの値の組み合わせに対応する動作モードを、動作モードとして決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の集積回路。
【請求項7】
前記動作モード決定部は、
前記第1の電源電圧検知信号が「オフ」から「オン」に切り替わったときの前記第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値と、前記外部リセット信号が「オフ」から「オン」に切り替わったときの前記第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値と、前記第1の電源電圧検知信号および前記外部リセット信号の「オフ」から「オン」に切り替わった順番との組み合わせに対応する動作モードを、動作モードとして決定する
ことを特徴とする請求項6に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、半導体集積回路が備える出力バッファにおいて、マルチプレクサに入力されるモード信号の値に応じて、バウンダリスキャンレジスタから出力される信号と、スキャンフリップフロップ回路から出力される信号とのいずれかを、マルチプレクサから出力させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、モード信号の入力端子が1つであるため、2つの動作モードの切り替えしか行うことができない。このため、従来の技術では、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うためには、動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やす必要があった。例えば、従来の集積回路では、16個の動作モードの切り替えを外部から行うためには、動作モードを切り替えるための入力端子の数を少なくとも4つ設ける必要がある。
【0005】
例えば、
図5は、従来の集積回路50の構成を示す図である。
図5に示す従来の集積回路50は、例えば、センサから出力されたセンサ信号に対する所定の処理(例えば、増幅、A-D変換等)を行う集積回路である。集積回路50は、複数の動作モードを有する。複数の動作モードには、集積回路50の検査用の動作モードが含まれる。集積回路50は、複数の動作モードのうちのいずれで動作するかを、外部から切り替えることが可能である。
【0006】
図5に示すように、集積回路50は、第1の電源端子VDD50、第2の電源端子VRG、4つの動作モード信号入力端子TMODE0~TMODE3、リセット信号入力端子RSTB、リセット部52、動作モード決定部53、およびデジタル処理部54を備える。
【0007】
第1の電源端子VDD50は、集積回路50の動作用の第1の電源電圧(例えば、5.0V)が入力される。第2の電源端子VRGは、集積回路50の動作用の第2の電源電圧(例えば、1.8V)が入力される。4つの動作モード信号入力端子TMODE0~TMODE3は、それぞれ、動作モード信号が入力される。各動作モード信号は、「0」または「1」が設定される。リセット信号入力端子RSTBは、外部リセット信号RSTBが入力される。リセット部52は、リセット信号入力端子RSTBを介して外部リセット信号RSTBが入力された場合、デジタル処理部54を再起動する。
【0008】
動作モード決定部53は、4つの動作モード信号入力端子TMODE0~TMODE3から入力される4つの動作モード信号に基づいて、集積回路50の動作に適用する動作モードを決定する。そして、動作モード決定部53は、決定された動作モードを、デジタル処理部54へ通知する。これにより、動作モード決定部53は、デジタル処理部54が備える16個の動作モードを、4つの動作モード信号によって切り替えることができる。このために、集積回路50は、動作モードを切り替えるための4つの動作モード信号入力端子TMODE0~TMODE3が設けられている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態に係る集積回路は、外部リセット信号が入力されるリセット信号入力端子と、動作モード信号が入力される動作モード信号入力端子と、動作モード信号と、外部リセット信号とに基づいて、動作モードを決定する動作モード決定部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
一実施形態に係る集積回路によれば、動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やすことなく、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】一実施形態に係る集積回路が備える決定テーブルの一例を示す図
【
図3】一実施形態に係る集積回路の動作タイミングの一例を示す図
【
図4】一実施形態に係る集積回路の動作タイミングの他の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。
【0013】
(集積回路10の構成)
図1は、一実施形態に係る集積回路10の構成を示す図である。
図1に示す集積回路10は、例えば、センサから出力されたセンサ信号に対する所定の処理(例えば、増幅、A-D変換等)を行う集積回路である。集積回路10は、複数の動作モードを有する。複数の動作モードには、集積回路10の検査用の動作モードが含まれる。集積回路10は、複数の動作モードのうちのいずれで動作するかを、外部から切り替えることが可能である。
【0014】
図1に示すように、集積回路10は、第1の電源端子VDD50、第2の電源端子VRG、第1の動作モード信号入力端子TMODE1、第2の動作モード信号入力端子TMODE0、リセット信号入力端子RSTB、電源電圧検知部11、リセット部12、動作モード決定部13、およびデジタル処理部14を備える。
【0015】
第1の電源端子VDD50は、集積回路10の動作用の第1の電源電圧(例えば、5.0V)が入力される。第2の電源端子VRGは、集積回路10の動作用の第2の電源電圧(例えば、1.8V)が入力される。第1の動作モード信号入力端子TMODE1は、第1の動作モード信号が入力される。第2の動作モード信号入力端子TMODE0は、第2の動作モード信号が入力される。第1の動作モード信号および第2の動作モード信号は、「0」または「1」が設定される。リセット信号入力端子RSTBは、外部リセット信号RSTBが入力される。
【0016】
電源電圧検知部11は、第1の電源端子VDD50に対する第1の電源電圧(5.0V)の入力を検知し、第1の電源電圧(5.0V)の入力状態に応じた第1の電源電圧検知信号LVDBを出力する。具体的には、電源電圧検知部11は、第1の電源電圧(5.0V)が入力されていないときに「0(オフ)」となり、第1の電源電圧(5.0V)が入力されているときに「1(オン)」となる第1の電源電圧検知信号LVDBを出力する。
【0017】
また、電源電圧検知部11は、第2の電源端子VRGに対する第2の電源電圧(1.8V)の入力を検知し、第2の電源電圧(1.8V)の入力状態に応じた第2の電源電圧検知信号PORBを出力する。具体的には、電源電圧検知部11は、第2の電源電圧(1.8V)が入力されていないときに「0(オフ)」となり、第2の電源電圧(1.8V)が入力されているときに「1(オン)」となる第2の電源電圧検知信号PORBを出力する。
【0018】
具体的には、「電源電圧検知部」は、第1の電源端子VDD50の入力電圧を比較器によって基準電圧と比較した結果、当該入力電圧が所定の電圧に達した場合、「1(オン)」となる第1の電源電圧検知信号LVDBを出力する。また、「電源電圧検知部」は、第2の電源端子VRGの入力電圧を比較器によって基準電圧と比較した結果、当該入力電圧が所定の電圧に達した場合、「1(オン)」となる第2の電源電圧検知信号PORBを出力する。但し、「電源電圧検知部」は、第1の電源電圧(5.0V)および第2の電源電圧(1.8V)が入力されたときに、第1の電源電圧検知信号LVDBおよび第2の電源電圧検知信号PORBとして「1」を出力することが可能であれば、例えば、比較器、インバータ、アンプ等、如何なる構成を有してもよい。
【0019】
リセット部12は、リセット信号入力端子RSTBを介して外部リセット信号RSTBが入力された場合、デジタル処理部14を再起動する。
【0020】
動作モード決定部13は、第1の電源電圧検知信号LVDB、第2の電源電圧検知信号PORB、第1の動作モード信号、および第2の動作モード信号に基づいて、集積回路10の動作に適用する動作モードを決定する。そして、動作モード決定部13は、決定された動作モードを、デジタル処理部14へ通知する。
【0021】
具体的には、動作モード決定部13は、第1の電源電圧検知信号LVDBが「オフ」から「オン」に切り替わったときの第1の動作モード信号の値および前記第2の動作モード信号の値と、第2の電源電圧検知信号PORBが「オフ」から「オン」に切り替わったときの第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値との組み合わせに対応する動作モードを、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0022】
(決定テーブルの一例)
図2は、一実施形態に係る集積回路10が備える決定テーブルの一例を示す図である。
図2に示すように、一実施形態に係る集積回路10は、16個の動作モード(動作モード1~動作モード16)を有する。16個の動作モードは、例えば、通常動作モード、検査用モード1、検査用モード2、検査用モード4の4つの動作モードと、各動作モードについて、動作設定1および動作設定2の4つの組み合わせからなる。検査用モードとしては、例えば、バーンイン試験モード、信頼性試験に関わるNVMをロードしない試験モード、全てのNVMをロードしない試験モード、スキャン試験モード等が挙げられる。また、動作設定としては、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)用の入力フィルタの有無、閾値変更の有無、等が挙げられる。
【0023】
図2に示す決定テーブルでは、集積回路10が有する16個の動作モードの各々に対して、動作モードを決定するための決定条件として、集積回路10に入力される4つの信号値の組み合わせが対応付けられている。
【0024】
集積回路10に入力される4つの信号値とは、第1の電源電圧検知信号LVDBが「0」から「1」に切り替わったときの、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、第2の電源電圧検知信号PORBが「0」から「1」に切り替わったときの、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値とを意味する。
【0025】
なお、
図2に示す決定テーブルにおいて、「LVDB=1」は、第1の電源電圧検知信号LVDBが「0」から「1」に切り替わったときを意味する。
【0026】
また、
図2に示す決定テーブルにおいて、「PORB=1」は、第2の電源電圧検知信号PORBが「0」から「1」に切り替わったときを意味する。
【0027】
また、
図2に示す決定テーブルにおいて、「TMODE1」は、第1の動作モード信号入力端子TMODE1から入力される第1の動作モード信号の値を意味する。
【0028】
また、
図2に示す決定テーブルにおいて、「TMODE0」は、第2の動作モード信号入力端子TMODE0から入力される第2の動作モード信号の値を意味する。
【0029】
動作モード決定部13は、
図2に示す決定テーブルに基づいて、集積回路10が有する16個の動作モードの中から、集積回路10に入力された4つの信号値の組み合わせに対応する動作モードを、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0030】
例えば、動作モード決定部13は、第1の電源電圧検知信号LVDBが「0」から「1」に切り替わったときの、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、第2の電源電圧検知信号PORBが「0」から「1」に切り替わったときの、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値とが、いずれも「0」である場合、
図2に示す決定テーブルに基づき、「動作モード1」を、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0031】
(集積回路10の動作タイミングの一例)
図3は、一実施形態に係る集積回路10の動作タイミングの一例を示す図である。
【0032】
図3に示すように、第1の電源端子VDD50に対する電圧の印加が開始された後(タイミングt1)、第1の電源端子VDD50の電圧値が所定の電圧に達すると、電源電圧検知部11が、第1の電源電圧検知信号LVDBを「0」から「1」に切り替える(タイミングt2)。
【0033】
このタイミングで、動作モード決定部13は、第1の動作モード信号入力端子TMODE1から入力される第1の動作モード信号の値、および、第2の動作モード信号入力端子TMODE0から入力される第2の動作モード信号の値をラッチする。
【0034】
続いて、第2の電源端子VRGに対する電圧の印加が開始された後(タイミングt3)、第2の電源端子VRGの電圧値が所定の電圧に達すると(タイミングt4)、電源電圧検知部11が、第2の電源電圧検知信号PORBを「0」から「1」に切り替える(タイミングt5)。
【0035】
このタイミングで、動作モード決定部13は、第1の動作モード信号入力端子TMODE1から入力される第1の動作モード信号の値、および、第2の動作モード信号入力端子TMODE0から入力される第2の動作モード信号の値をラッチする。
【0036】
そして、動作モード決定部13は、
図2に示す決定テーブルに基づき、タイミングt2でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、タイミングt5でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値との組み合わせに対応する動作モードを、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0037】
例えば、
図3に示す例では、タイミングt2でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、タイミングt5でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値とが、いずれも「0」である。この場合、動作モード決定部13は、
図2に示す決定テーブルに基づき、「動作モード1」を、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0038】
さらに、動作モード決定部13は、決定された動作モードを、デジタル処理部14に通知する。その結果、集積回路10は、動作モード決定部13によって決定された動作モードで動作する。
【0039】
(集積回路10の動作タイミングの他の一例)
図4は、一実施形態に係る集積回路10の動作タイミングの他の一例を示す図である。
【0040】
図4に示すように、第1の電源端子VDD50に対する電圧の印加が開始された後(タイミングt21)、第1の電源端子VDD50の電圧値が所定の電圧に達すると、電源電圧検知部11が、第1の電源電圧検知信号LVDBを「0」から「1」に切り替える(タイミングt22)。
【0041】
このタイミングで、動作モード決定部13は、第1の動作モード信号入力端子TMODE1から入力される第1の動作モード信号の値、および、第2の動作モード信号入力端子TMODE0から入力される第2の動作モード信号の値をラッチする。
【0042】
続いて、第2の電源端子VRGに対する電圧の印加が開始された後(タイミングt23)、第2の電源端子VRGの電圧値が所定の電圧に達すると(タイミングt24)、電源電圧検知部11が、第2の電源電圧検知信号PORBを「0」から「1」に切り替える(タイミングt25)。
【0043】
その後、リセット信号入力端子RSTBから入力される外部リセット信号RSTBが「1」から「0」に切り替わり(タイミングt26)、さらに、当該外部リセット信号RSTBが「0」から「1」に切り替わると(タイミングt27)、このタイミングで、動作モード決定部13は、第1の動作モード信号入力端子TMODE1から入力される第1の動作モード信号の値、および、第2の動作モード信号入力端子TMODE0から入力される第2の動作モード信号の値をラッチする。
【0044】
そして、動作モード決定部13は、
図2に示す決定テーブルに基づき、タイミングt22でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、タイミングt27でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値との組み合わせに対応する動作モードを、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0045】
例えば、
図4に示す例では、タイミングt22でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、タイミングt27でラッチした第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値とが、いずれも「0」である。この場合、動作モード決定部13は、
図2に示す決定テーブルに基づき、「動作モード1」を、集積回路10の動作に適用する動作モードとして決定する。
【0046】
さらに、動作モード決定部13は、決定された動作モードを、デジタル処理部14に通知する。その結果、集積回路10は、動作モード決定部13によって決定された動作モードで動作する。
【0047】
以上説明したように、一実施形態に係る集積回路10は、電源電圧が入力される電源端子と、電源端子に対する電源電圧の入力状態に応じた電源電圧検知信号を出力する電源電圧検知部11と、動作モード信号が入力される動作モード信号入力端子と、動作モード信号と、電源電圧検知信号とに基づいて、動作モードを決定する動作モード決定部13とを備える。
【0048】
これにより、一実施形態に係る集積回路10は、動作モード信号の値と電源電圧検知信号の値との組み合わせの数の動作モードを、外部から切り替えることができる。電源端子は、集積回路に必ず設けられているものであるため、入力端子を増やすことなく利用することができる。したがって、一実施形態に係る集積回路10によれば、動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やすことなく、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができる。
【0049】
また、一実施形態に係る集積回路10は、第1の電源電圧(5.0V)が入力される第1の電源端子VDD50と、第2の電源電圧(1.8V)が入力される第2の電源端子VRGと、第1の動作モード信号が入力される第1の動作モード信号入力端子TMODE1と、第2の動作モード信号が入力される第2の動作モード信号入力端子TMODE0とを備え、電源電圧検知部11は、第1の電源電圧(5.0V)の入力状態に応じた第1の電源電圧検知信号LVDBと、第2の電源電圧(1.8V)の入力状態に応じた第2の電源電圧検知信号PORBとを出力し、動作モード決定部13は、第1の電源電圧検知信号LVDBと、第2の電源電圧検知信号PORBと、第1の動作モード信号と、第2の動作モード信号とに基づいて、動作モードを決定する。
【0050】
これにより、一実施形態に係る集積回路10は、第1の電源電圧検知信号LVDBと、第2の電源電圧検知信号PORBと、第1の動作モード信号と、第2の動作モード信号との組み合わせの数(すなわち、16個)の動作モードを、外部から切り替えることができる。したがって、一実施形態に係る集積回路10によれば、動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やすことなく、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができる。
【0051】
また、一実施形態に係る集積回路10において、動作モード決定部13は、第1の電源電圧検知信号LVDBが「オフ」から「オン」に切り替わったときの第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、第2の電源電圧検知信号PORBが「オフ」から「オン」に切り替わったときの第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値との組み合わせに対応する動作モードを、動作モードとして決定する。
【0052】
これにより、一実施形態に係る集積回路10は、第1の電源電圧(5.0V)が入力されるタイミングと、第2の電源電圧(1.8V)が入力されるタイミングとを利用して、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値に異なる意味を持たせることができる。すなわち、一実施形態に係る集積回路10は、2つのタイミングの各々で、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値を取得することで、動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やすことなく、第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値による組み合わせの数(すなわち、切り替え可能な動作モードの数)を2倍に増やすことができる。
【0053】
なお、一実施形態に係る集積回路10は、例えば、複数のセンサ(例えば、対象物に加わった荷重を検出するための複数の歪みセンサ)と、MCU(Micro Control Unit)との間を接続するためのAFE(Analog Front End)に適用可能である。この場合、AFEとして機能する集積回路10は、複数のセンサ信号から出力される複数のセンサ信号のうちのいずれか一つを選択するマルチプレクサと、マルチプレクサによって選択されたセンサ信号を増幅する増幅器と、増幅器によって増幅されたセンサ信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換するA-Dコンバータと、A-Dコンバータから出力されたセンサ信号(デジタル信号)に対する所定のデジタル処理(例えば、デジタルフィルタ処理、I2C通信によるMCUへのデータ送信、等)を行うデジタル処理回路(デジタル処理部14に相当)とを備えて構成される。
【0054】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【0055】
例えば、一実施形態に係る集積回路10において、動作モード決定部13は、第1の電源電圧検知信号LVDBが「オフ」から「オン」に切り替わったときの第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、第2の電源電圧検知信号PORBが「オフ」から「オン」に切り替わったときの第1の動作モード信号の値および第2の動作モード信号の値と、第1の電源電圧検知信号LVDBおよび第2の電源電圧検知信号PORBの「オフ」から「オン」に切り替わった順番との組み合わせに対応する動作モードを、動作モードとして決定するようにしてもよい。
【0056】
これにより、一実施形態に係る集積回路10は、第1の電源電圧検知信号LVDBと、第2の電源電圧検知信号PORBと、第1の動作モード信号と、第2の動作モード信号と、第1の電源電圧検知信号LVDBおよび第2の電源電圧検知信号PORBの「オフ」から「オン」に切り替わった順番との組み合わせの数(すなわち、32個)の動作モードを、外部から切り替えることができるようになる。
【0057】
また、例えば、一実施形態では、動作モード信号入力用の2つの入力端子が集積回路に設けられているが、これに限らず、動作モード信号入力用の3つ以上の入力端子が集積回路に設けられている場合、これら3つ以上の入力端子を動作モードの切り替えに使用することで、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができるようになる。
【0058】
例えば、一実施形態では、2つの電源端子が集積回路に設けられているが、これに限らず、3つ以上の電源端子が集積回路に設けられている場合、これら3つ以上の電源端子を動作モードの切り替えに使用することで、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができるようになる。
【0059】
また、例えば、一実施形態では、動作モードの切り替え用に、電源端子に加えて外部リセット端子を用いる例を説明したが、これに限らず、例えば、動作モードの切り替え用に、電源端子の代わりに外部リセット端子を用いるようにしてもよい。この場合も、動作モードを切り替えるための入力端子の数を増やすことなく、より多数の動作モードの切り替えを外部から行うことができる。
【符号の説明】
【0060】
10 集積回路
12 リセット部
11 電源電圧検知部
13 動作モード決定部
14 デジタル処理部
RSTB リセット信号入力端子
TMODE1 第1の動作モード信号入力端子
TMODE0 第2の動作モード信号入力端子
VDD50 第1の電源端子
VRG 第2の電源端子