IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティドの特許一覧

特開2024-161205生体吸収性フィラメントメディカルデバイス
<>
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図1
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図2
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図3
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図4
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図5
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図6
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図7
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図8
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図9
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図10A
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図10B
  • 特開-生体吸収性フィラメントメディカルデバイス 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161205
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】生体吸収性フィラメントメディカルデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/86 20130101AFI20241108BHJP
   A61F 2/07 20130101ALI20241108BHJP
【FI】
A61F2/86
A61F2/07 ZBP
A61F2/07
A61F2/86 ZBP
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024152062
(22)【出願日】2024-09-04
(62)【分割の表示】P 2021541473の分割
【原出願日】2020-01-17
(31)【優先権主張番号】62/794,387
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】エドワード エイチ.カリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ビー.ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】トム アール.マクダニエル
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジェイ.メシック
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ジェイ.セクター
(57)【要約】
【課題】吸収性又は生分解性フィラメントを含むインプラント可能なメディカルデバイスを提供すること。
【解決手段】本開示の様々な態様は、フィラメントと、該フィラメントの周りに配置された膜とを含む装置、システム及び方法を対象とする。膜は、フィラメントの破壊又は分解に応答してフィラメントの断片を封じ込め、膜の構造を維持するように構成することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一時的な足場を形成するフィラメントと、
該フィラメントの周りに配置された膜であって、該フィラメントの破壊又は分解に応答して該フィラメントの断片を封じ込め、かつ、該一時的な足場の構造を維持するように構成された膜と、
を含んでなるメディカルデバイスであって、
該膜は足場構造を画定し、かつ、該足場構造は、該フィラメントの分解後にその場に留まるように構成された非吸収性フィラメントを含み、さらに該膜は、上にある非分解性の構成要素の第一層と、下にある分解性の構成要素の第二層とを含むことを特徴とする、メディカルデバイス。
【請求項2】
前記フィラメントは吸収性であり、かつ、時間とともに分解するように構成されている、請求項1記載のメディカルデバイス。
【請求項3】
前記膜は、分解中に前記フィラメントの断片を封じ込めるように構成されている、請求項2記載のメディカルデバイス。
【請求項4】
前記膜は、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化を促進するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項記載のメディカルデバイス。
【請求項5】
前記膜は、組織の内部成長を防止するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項記載のメディカルデバイス。
【請求項6】
前記膜は、前記フィラメントの引張強度を増強するように構成されている、請求項1~5のいずれか1項記載のメディカルデバイス。
【請求項7】
前記膜の周りに配置された、前記膜とは異なる材料特性を有する追加の膜層をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項記載のメディカルデバイス。
【請求項8】
前記フィラメントは、不均一、ギザギザ、星状及び多角形のうちの少なくとも1つである断面を含む、請求項1~7のいずれか1項記載のメディカルデバイス。
【請求項9】
一時的な足場を形成するように構成された複数のフィラメントと、
該複数のフィラメントのそれぞれの周りに配置された複数の膜であって、該複数のフィラメントの破壊又は分解に応答して該複数のフィラメントの断片を封じ込め、かつ、該一時的な足場の構造を維持するように構成された複数の膜と、
を含んでなるステントであって、
該複数の膜の少なくとも1つは足場構造を画定し、かつ、該足場構造は、該複数のフィラメントの分解後にその場に留まるように構成された非吸収性フィラメントを含み、さらに該複数の膜は、上にある非分解性の構成要素の第一層と、下にある分解性の構成要素の第二層とを含むことを特徴とする、ステント。
【請求項10】
前記複数のフィラメントは編組されて前記一時的な足場を形成し、前記複数のフィラメントは吸収性であり、かつ、時間とともに分解するように構成されている、請求項9記載のステント。
【請求項11】
前記複数の膜は、前記複数のフィラメント間の摩擦を低減するように構成されている、請求項10記載のステント。
【請求項12】
前記複数の膜の少なくとも一部は放射線不透過性である、請求項10記載のステント。
【請求項13】
前記複数の膜の少なくとも一部は薬物溶出層を含む、請求項10記載のステント。
【請求項14】
1つ以上の吸収性フィラメントによって形成された構造要素であって、該1つ以上の吸収性フィラメントが、移植後、経時的に複数の断片に分解するように構成されており、該複数の断片が第一の最小サイズの1つ以上の断片を含む、構造要素と、
該構造要素を少なくとも部分的に覆っているシース要素であって、該シース要素が膜を含み、該膜は足場を画定し、さらに該膜は、上にある非分解性の構成要素の第一層と、下にある分解性の構成要素の第二層とを含み、かつ、該シース要素は該1つ以上の吸収性フィラメントの分解中に該第一の最小サイズの1つ以上の断片を捕捉及び保持するように構成されている、シース要素と、
を含んでなるインプラント可能なメディカルデバイス。
【請求項15】
複数の吸収性フィラメントのそれぞれの周りに複数の膜を配置して、覆われた吸収性フィラメントを形成すること、ここで、該複数の膜は、該複数のフィラメントの破壊又は分解に応答して該複数の吸収性フィラメントの断片を封じ込めるように構成されており、かつ、該複数の膜の少なくとも1つは非分解性であり、さらに該複数の膜は、上にある非分解性の構成要素の第一層と、下にある分解性の構成要素の第二層とを含み、及び、
該覆われた吸収性フィラメントを一緒に配置して足場を形成すること、
を含んでなる、インプラント可能なメディカルデバイスを製造する方法。
【請求項16】
前記覆われた吸収性フィラメントを一緒に配置することは、覆われた吸収性フィラメントを編組して前記足場を形成することを含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記下にある構成要素が生体分解性である、請求項1記載のメディカルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年1月18日に出願された仮出願第62/794,387号の利益を主張し、あらゆる目的のためにその全体を参照により本明細書に取り込む。
【0002】
本開示は、一般に、インプラント可能なメディカルデバイスに関する。より具体的には、本開示は、一般に、吸収性又は生分解性フィラメントを含むインプラント可能なメディカルデバイスを対象とする。
【背景技術】
【0003】
医療用ステントは一般に知られている。医療用ステントの用途の1つは、例えば、アテロームと呼ばれる病変の影響又は癌性腫瘍の発生によって直径が縮小した血管などの体腔を支持することである。アテロームとは、血管を通る血流を妨げる可能性のあるプラークの蓄積を含む動脈内の病変を指す。時間の経過とともに、プラークのサイズと厚さが増加し、最終的に臨床的に有意な動脈の狭窄、又は完全な閉塞につながる可能性がある。直径が縮小した体腔に対して拡張すると、医療用ステントは体腔内にチューブ状の支持構造を提供する。時々、ステントは薄い生体適合性材料でライニングされ又は覆われる。これらはステントグラフトと呼ばれ、動脈瘤の血管内修復に使用することができる。ステントは、典型的に管状であり、比較的小さな直径からより大きな直径まで拡張可能であるか又は自己拡張する。ステント及びステントグラフトは、静脈及び動脈、ならびに気管支、気管、尿及び胃腸用途にも有用性が見出されている。ステントはまた、組織開口部(例えば、卵円孔開存(PFO)又は心房中隔欠損(ASD))を閉鎖するためのオクルーダ、血管閉鎖デバイス又は他の同様のデバイスを形成するために使用されうる。
【発明の概要】
【0004】
1つの例(「例1」)によれば、メディカルデバイスは、フィラメントと、該フィラメントの周りに配置された膜であって、該フィラメントの破壊又は分解に応答して該フィラメントの断片を封じ込め、かつ、膜の構造を維持するように構成された膜とを含んでなる。
【0005】
別の例(「例2」)によれば、例1のメディカルデバイスに加えて、前記フィラメントは吸収性であり、かつ、時間とともに分解するように構成されている。
【0006】
別の例(「例3」)によれば、例2のメディカルデバイスに加えて、前記膜は、分解中にフィラメントの断片を封じ込めるように構成されている。
【0007】
別の例(「例4」)によれば、例1~3のいずれか1つのメディカルデバイスに加えて、前記膜は、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化を促進するように構成されている。
【0008】
別の例(「例5」)によれば、例1~3のいずれか1つのメディカルデバイスに加えて、前記膜は、組織の内部成長を防止するように構成されている。
【0009】
別の例(「例6」)によれば、例1~5のいずれか1つのメディカルデバイスに加えて、前記膜は、前記フィラメントの引張強度を増強するように構成されている。
【0010】
別の例(「例7」)によれば、例1~6のいずれか1つのメディカルデバイスに加えて、装置はまた、前記膜の周りに配置された、前記膜とは異なる材料特性を有する追加の膜層を含む。
【0011】
別の例(「例8」)によれば、例1~7のいずれか1つのメディカルデバイスに加えて、前記フィラメントは、不均一、ギザギザ、星状及び多角形のうちの少なくとも1つである断面を含む。
【0012】
1つの例(「例9」)によれば、ステントは、足場を形成するように構成された複数のフィラメントと、該複数のフィラメントのそれぞれの周りに配置された複数の膜であって、該複数のフィラメントの破壊又は分解に応答して該複数のフィラメントの断片を封じ込め、かつ、該足場の構造を維持するように構成された複数の膜とを含んでなる。
【0013】
別の例(「例10」)によれば、例9のステントに加えて、該複数のフィラメントは編組されて該足場を形成し、該複数のフィラメントは吸収性であり、かつ、時間とともに分解するように構成されている。
【0014】
別の例(「例11」)によれば、例10のステントに加えて、前記複数の膜は、前記複数のフィラメント間の摩擦を低減するように構成されている。
【0015】
別の例(「例12」)によれば、例10のステントに加えて、前記複数の膜の少なくとも一部は放射線不透過性である。
【0016】
別の例(「例13」)によれば、例10のステントに加えて、前記複数の膜の少なくとも一部は薬物溶出層を含む。
【0017】
別の例(「例14」)によれば、例のステントに加えて、前記足場は、前記複数のフィラメントの分解後にその場に留まるように構成された非吸収性フィラメントを含む。
【0018】
1つの例(「例15」)によれば、インプラント可能なメディカルデバイスは、1つ以上の吸収性フィラメントによって形成された構造要素であって、該1つ以上の吸収性フィラメントが、移植後、経時的に複数の断片に分解するように構成されており、該複数の断片が第一の最小サイズの1つ以上の断片を含む、構造要素と、該構造要素を少なくとも部分的に覆っているシース要素であって、該シース要素が膜を含み、かつ、該1つ以上の吸収性フィラメントの分解中に該第一の最小サイズの1つ以上の断片を捕捉及び保持するように構成されている、シース要素と、を含んでなる。
【0019】
1つの例(「例16」)によれば、インプラント可能なメディカルデバイスを製造する方法は、複数の吸収性フィラメントのそれぞれの周りに複数の膜を配置して、覆われた吸収性フィラメントを形成すること、ここで、前記複数の膜は、前記複数のフィラメントの破壊又は分解に応答して前記複数の吸収性フィラメントの断片を封じ込めるように構成されており、及び、覆われた吸収性フィラメントを一緒に配置して足場を形成することを含む。
【0020】
別の例(「例17」)によれば、例16の方法に加えて、覆われた吸収性フィラメントを一緒に配置することは、覆われた吸収性フィラメントを編組して該足場を形成することを含む。
【0021】
1つの例(「例18」)によれば、粒子分解生成物を解放するリスクを低減するために、及び/又は、分解生成物からの血管系の塞栓によって引き起こされる有害事象を低減するために患者の開口部を治療する方法は、治療部位の開口部内に足場をデリバリーすることを含み、ここで、前記足場は、複数の吸収性フィラメント、及び、該複数のフィラメントのそれぞれの周りに配置された複数の膜を含み、前記複数の膜は、前記複数のフィラメントの破壊又は分解に応答して前記複数の膜内に前記複数の吸収性フィラメントの断片を封じ込めるように構成されている。
【0022】
1つの例(「例19」)によれば、組織を安定化する方法は、組織の開口部にまたがるように縫合糸を配置すること、ここで、前記縫合糸は、フィラメント及び該フィラメントの周りに配置された膜を含み、前記フィラメントの破壊又は分解に応答してフィラメントの断片を封じ込め、膜の構造を維持するように構成されている、及び、治癒を促進するために前記組織を構造的に支持することを含む。
【0023】
別の例(「例20」)によれば、例19の方法に加えて、前記フィラメントは、テクスチャー加工され、非線形の、パターン化された外面のうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
別の例(「例21」)によれば、例19の方法に加えて、前記フィラメントは、一端又は両端に配置されたアイレットを含み、さらに、前記アイレットを通して縫合糸をそれ自体の周りに巻き付けることを含む。
【0025】
上述の例はまさに実施例であり、本開示によって提供される本発明の概念のいずれかの範囲を制限又は他の方法で狭めるために読まれるべきではない。複数の例が開示されているが、さらに他の実施形態は、例示的な例を示して記載する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に限定的なものではなく、本質的に例示的なものと考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に取り込まれ、その一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0027】
図1図1は、1つの実施形態による、例示的なフィラメントの図である。
【0028】
図2図2は、1つの実施形態による、別の例示的なフィラメントの図である。
【0029】
図3図3は、1つの実施形態による、例示的なインプラント可能なメディカルデバイスの図である。
【0030】
図4図4は、1つの実施形態による、例示的なインプラント可能なメディカルデバイスの例示的な編組である。
【0031】
図5図5A~Cは、1つの実施形態による、例示的なフィラメント断面の図である。
【0032】
図6図6は、1つの実施形態による、例示的なフィラメント及び例示的な膜である。
【0033】
図7図7は、1つの実施形態による、別の例示的なフィラメント及び例示的な膜である。
【0034】
図8図8は、1つの実施形態による、縫合糸として使用される例示的なフィラメントである。
【0035】
図9図9A~Cは、1つの実施形態による、例示的なフィラメントの図である。
【0036】
図10A図10Aは、1つの実施形態による、第一の構成で縫合糸として使用される例示的なフィラメントである。
【0037】
図10B図10Bは、1つの実施形態による、第二の構成の図10に示されるフィラメントである。
【0038】
図11図11は、1つの実施形態による、例示的なフィラメントの断片の例示的な安定化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
定義及び用語
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を説明するために誇張されていることがあり、その点で、図面の図は限定として解釈されるべきではないことにも留意されたい。
【0040】
本開示は、限定的な方法で読まれることを意図するものではない。例えば、本出願で使用される用語は、その分野の用語がそのような用語に帰する意味の関係で広く読まれるべきである。
【0041】
不正確さの用語に関して、「約(about)」及び「ほぼ(approximately)」という用語は、交換可能に使用でき、記載された測定値を含み、また、記載された測定値に合理的に近い測定値を含む測定値を指す。記載された測定値に合理的に近い測定値は、関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、合理的に少量だけ記載された測定値から逸脱している。このような逸脱は、例えば、測定誤差又は性能を最適化するために行われた小さな調整に起因する可能性がある。当業者がそのような合理的に小さな差異の値を容易に確認できないと判断された場合には、「約(about)」及び「ほぼ(approximately)」という用語は、記載された値の±10%を意味すると理解することができる。
【0042】
様々な実施形態の説明
本開示の様々な態様は、1つ以上の膜層を含む吸収性フィラメント(例えば、生分解性及び/又は生体腐食性)を対象とする。膜は、吸収性フィラメントの分解中及び分解後に留まることができる。膜は、分解期間中及び分解期間後に、吸収性フィラメントの片又は断片(又は粒子)を封じ込めることができる。膜は塞栓の解放の機会を減らすことができる。
【0043】
本開示の様々な態様は、メディカルデバイスを形成するように配置された1つ以上の吸収性フィラメントを有するメディカルデバイスを対象とする。吸収性フィラメント(ストラット、繊維、編組、織物繊維、複合繊維又は他の構造要素)は、意図されたインプラント用途に適した組織応答をもたらす1つ以上の種類の化学的及び/又は生物学的機構によって分解又は溶解することができる。膜又はシースは、1つ以上の吸収性フィラメントの少なくとも一部とともに配置又はそれに取り付けられることができる。膜は、分解又は破壊中に吸収性フィラメントの一体性を構造的に増強及び/又は維持するように構成されうる。膜は、分解プロセスを可能にするように操作されているが、分解生成物が膜の細孔を通過できるサイズに分解するまで、分解生成物を通過させることはできない。メディカルデバイスとしては、例えば、ステント又はステントグラフト又は他の同様のデバイスを挙げることができる。特定の例において、吸収性フィラメントは、メディカルデバイスがインプラントされる空間(例えば、血管)を構造的に強化又は支持するように構成されている。
【0044】
特定の例において、吸収性フィラメントは分解し、一方、膜は健康な組織の内部成長又は再成長を促進する。この組織付着は、吸収性フィラメントによって提供される構造が不要になることができるように、解剖学的構造内の固定を確実にする。さらに、膜は完全にカプセル化され、フィラメント又は複数のフィラメントの周りに多孔質のジャケット付き材料を提供することができる。フィラメントを包囲する膜は、分解し、フィラメントに対する膜の開放多孔性を通して流体又は水分交換が起こることを可能にしながら、継続的な構造的一体性を提供するための引張強度及び靭性を備えることができる。
【0045】
本明細書での吸収性とは、溶解によって直接的に、又はインプラントをより小さな成分に分解して次に吸収することによって間接的に体によって吸収されうる材料を指す。吸収性という用語は、本明細書において、外科分野内及び外科分野間で歴史的に交換可能に使用されてきた(ただし、間欠的に推定される分化を伴う)様々な代替用語も網羅する。これらの用語としては、例えば、吸収性及びその派生語、分解性及びその派生語、生体分解性及びその派生語、吸収性及びその派生語、生体吸収性及びその派生語、ならびに、生体腐食性及びその派生語が挙げられる。本明細書で使用されるときに、吸収性という用語は、限定するわけではないが、腐食及びエステル加水分解を含む複数の分解機構を包含することができる。追加の吸収性関連の命名法については、ASTMF2902-16の付録X4をさらに参照することができる。
【0046】
さらに、フィラメントは、本明細書で論じられるときに、モノフィラメントを含むことができ、これは、単一の繊維、ストランド、ワイヤ、ロッド、ビード又は長手方向の寸法がその断面の100倍を超える他の非剛性の長尺の実質的に筒形の実施形態として記載することもできる。モノフィラメントは、場合により、その下にある基本構造に固有ではない特徴を提供するために、1つ以上のオーバーレイコーティング又は他の表面変性物を有することができる。
【0047】
図1は、1つの実施形態による、例示的なフィラメント100の図である。フィラメント100は、膜102とともに、以下でさらに詳細に論じられるように、メディカルデバイスの一部を形成するか、又は、フィラメント100及び膜102と同様に使用されうる。特定の例において、膜102は、フィラメントの周りに配置され、フィラメント100の破壊又は分解に応答してフィラメント100の断片(又は粒子)を最初に封じ込め、膜102の構造を維持するように構成されている。膜102は、医療用接着剤を使用してフィラメント100に結合又は接着されうる。
【0048】
特定の例において、フィラメント100は吸収性であり、時間とともに分解するように構成されている。膜102は、分解中にフィラメント100の断片(又は粒子)を封じ込めて組織中に吸収するように構成されている。膜102は、フィラメント100が分解された後にその場に留まり、フィラメント100のない膜102よりも強いフレームワークを提供することができる。フィラメント100は、例えば、組織に一時的なフレームワークを提供する構造的構成要素であることができる。分解前にフィラメント100によって提供される一時的なフレームワークは、組織の強化、組織の再成長又は健康な組織の成長を促進することができる。膜102は、患者内に留まり、非分解性のインプラント可能なデバイスで発生するような金属フレームワークを残さずに構造を提供する。特定の例において、一時的なフレーム構造として機能するフィラメント100は、インビボで膜102が組織に対して支持して初期期間(例えば、30~60日)の間に接触を維持することができるのに十分な外向き力及び/又は圧力を提供するように構成されている。これにより、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化が開始され、フィラメント100又は複数のフィラメント100によって形成されたデバイスの早期の重要な固定が組織床内で行われるようになりうる。目標は、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化が、膜102(又はデバイス)を完全にカプセル化して、デバイスの塞栓形成を防ぎながら、意図された形状及び位置を維持することである。
【0049】
特定の例において、膜102は、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化を促進するように構成されており、他の例において、膜102は、組織の内部成長を防止するように構成されている。これらの2つの状態は、膜構成要素を多孔質で設計し、細孔サイズを制御することによって影響を受ける可能性がある。膜102の多孔性は、フィラメント100が分解する速度を制御することができる。フィラメント100及び膜102は、不健康な組織を向上させ又は修復するために患者に移植されうる。膜102への組織の内部成長(又は組織の付着又は組織のカプセル化)は、健康な組織の成長及び組織の構造的完全性の回復を促進しうる。特定の例において、分解可能であるフィラメント100は、金属又は半金属フィラメントとは対照的に、一般に、より生体適合性膜102を所定の位置に残したまま、不健康な組織の初期強化を可能にする。幾つかの例において、異なるニーズを有する同じデバイス内の領域があることができ、したがって、膜102の多孔性の組み合わせを(同じデバイス内で)使用して、組織の内部成長を促進及び禁止することができる。
【0050】
特定の例において、膜102は、フィラメント100の引張強度を高めるように構成されうる。特定の例において、膜自体は、それが適用されたフィラメントよりも強い引張強度を有するであろう。この薄くて、なおも強いカバリングは製造プロセスに利益を与える。これで、フィラメントは、機械で製織され又は編組されるのに十分な強度になる。膜102は、分解プロセスの副生成物を一定期間だけ封じ込めるように構成されうる。膜102は、分解された吸収性フィラメント102の片又は断片を封じ込めることができ、このことは、吸収性フィラメント102の断片が患者の血流中に放出されることから生じる可能性がある塞栓解放の可能性を低減しうる。膜102は、生成物の物理的又は化学的寸法が、それらが細孔及び/又は得られる膜/組織複合体を通過することを可能にするサイズに縮小されるまで、生成物を封じ込め又は拘束することができる。特定の例において、膜102は、断片が患者によって良性に吸収されうるのに十分に小さいサイズに縮小される前に、断片が治療部位から離れるのを維持するように構成されうる。
【0051】
特定の例において、膜102は、吸収性又は部分的に吸収性であることができる。膜102は、吸収性であるならば、吸収性フィラメント100と同等又はそれより短い寿命を有することができる。この膜102は、下にある吸収性フィラメント100上の組織被覆を向上/増強しうる。この膜102は、吸収性フィラメント100の分解又は破壊の間に、吸収性フィラメント100から発出されうる断片又は粒子の移行を効果的に拘束し又は封じ込めることができる。非吸収性膜と同様に、分解性である膜102は、上にある組織を安定化させる組織の付着及び/又は内部成長を可能にして、それにより、分解しているフィラメントから発出する断片及び粒子状物質を封じ込め又はその移行を実質的に拘束することができる。分解しているフィラメント100の持続時間よりも長い期間、安定で強化された上にある組織を提供する強度及び/又は能力を保持することができる多孔性吸収性膜102が好ましい。
【0052】
図2は、1つの実施形態による、別の例示的なフィラメント100の図である。フィラメント100は、第一の膜102及び第二の膜204を含むことができる。特定の例において、膜102は、フィラメントの周りに配置され、フィラメント100の破壊又は分解に応答してフィラメント100の断片を封じ込め、かつ、膜102の構造を維持するように構成されている。
【0053】
特定の例において、フィラメント100は吸収性であり、時間とともに分解するように構成されている。膜102は、分解中にフィラメント100の断片を封じ込めるように構成されている。第二の膜204は、膜とは異なる材料特性を有する(第一の)膜102の周りに配置された追加の膜である。
【0054】
膜102、204の一方又は両方は、フィラメント100が分解された後にその場に留まり、膜102、204単独よりも強いフレームワークを提供することができる。フィラメント100は、例えば、組織に一時的なフレームワークを提供する構造的構成要素であることができる。分解前にフィラメント100によって提供される一時的なフレームワークは、組織の強化、組織の再成長又は健康な組織の成長を促進することができる。特定の例において、膜102、204のうちの1つは、フィラメント100と同様に分解されうる。膜102、204は、膜102、204のうちの1つのみの場合とは異なる速度でフィラメント100の分解を促進することができる。さらに、膜102、204のうちの1つは、薬物溶出層であることができる。
【0055】
例えば、フィラメント100は、吸収性金属(マグネシウムなど)であることができ、膜102は、治療剤を含む分解性ポリマーを含む分解性ポリマーであることができる。膜204は非分解性ポリマー(ePTFEなど)であることができる。このデバイスはまた、フィラメント100が金属分解性材料で形成されているならば、フィラメント100の金属フレームワークに起因する放射線不透過性及び初期強度を提供することができ、又は膜204が放射線不透過性材料で吸収されているならば、デバイスは放射線不透過性を備えることができる。2つのカバリングは、生体腐食プロセスを阻害することにより、金属の分解を遅らせることができる。膜102は、分解して治療剤を放出し始める。膜204は、治療剤の放出を制御し、分解生成物が細孔を通過することができるサイズに分解されるまで分解生成物を封じ込め、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化を可能にする操作された多孔性を有する。特定の例において、フィラメント100は、分解中のウェットアウト及び化学拡散性を改善するために、親水性に処理されたフィルムを含むことができる。
【0056】
図3は、1つの実施形態による、例示的なインプラント可能なメディカルデバイス300の図である。インプラント可能なメディカルデバイス300は、1つ以上の吸収性フィラメント100を含むことができる。吸収性フィラメント100は、生体腐食性、生体分解性、又は生体腐食性と生体分解性との両方(例えば、組み合わせ)であることができる。さらに、吸収性フィラメント100は、1つ以上の吸収性フィラメント100を少なくとも部分的に覆うシース要素を含むことができる。1つ以上の吸収性フィラメント100は構造要素を形成することができ、したがって、シース要素は、図3に示されるような構造的要素を少なくとも部分的に覆うことができる。特定の例において、シース要素は構造要素全体を覆う。シース要素は膜102を含むことができる。
【0057】
特定の例において、そして図3に示されるように、1つ以上の吸収性フィラメント100のそれぞれは、膜102によって個別に覆われる。さらに、吸収性フィラメント100は、移植後に複数の断片に経時的に分解するように構成されうる。複数の断片は、第一の最小サイズの1つ以上の断片を含むことができる。膜102は、1つ以上の吸収性フィラメント100の分解中に、第一の最小サイズの1つ以上の断片を捕捉及び保持するように構成されている。
【0058】
上記のように、吸収性(例えば、生体分解性、生体腐食性)フィラメント100は、メディカルデバイス300がインプラントされる空間(例えば、血管)を構造的に強化又は支持するように構成されている。特定の例において、吸収性フィラメント100は分解し、一方、膜102(例えば、膜)は、健康な組織の内部成長又は再成長、組織付着又は組織カプセル化を促進し、その結果、吸収性フィラメント100によって提供される構造は不要になることができる。
【0059】
メディカルデバイス300を形成する吸収性フィラメント100は、自己拡張性及び/又は塑性変形可能であることができる。吸収性フィラメント100及びシース要素は、金属系構造要素を備えたメディカルデバイスと比較して、組織に対する摩擦性を低くすることができる。これに関して、吸収性フィラメント100は、不随意運動が存在する構造(例えば、脈動する血管、鼓動する心臓、膨張する肺)に適合しうる。特定の例において、吸収性フィラメント100は不随意運動を吸収することができる。
【0060】
さらに、シース要素は、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化を促進するミクロ構造(例えば、ePTFE)を備えた膜102の少なくとも一部を含むことができる。特定の例において、組織の内部成長は、吸収性フィラメント100の膜ミクロ構造及びマクロ構造のそれぞれで起こることができる。特定の例において、メディカルデバイス300は、被覆なしで閉塞性であることができる(例えば、疎水性ePTFE)。
【0061】
上記のように、1つ以上の吸収性フィラメント100のそれぞれは、膜102によって個別に覆われることができる。したがって、メディカルデバイス300は、複数のフィラメント100のそれぞれ又は複数のフィラメントの一部の周りに配置された複数の膜を含むことができる。複数の膜102は、複数のフィラメント100の破壊又は分解に応答して複数のフィラメント100の断片を封じ込め、メディカルデバイス300の構造を維持するように構成されうる。
【0062】
特定の例において、吸収性フィラメント100は、図4を参照してさらに詳細に記載されるように、編組メディカルデバイス300を形成することができる。フィラメント(例えば、吸収性又は非吸収性)100は編組されて足場を形成することができ、吸収性フィラメント100は時間とともに分解するように構成されている。さらに、膜102、204は、複数のフィラメント100の間の摩擦を低減するように構成されうる。膜102は、摩擦係数が非常に低い材料(例えば、ePTFE)であることができる。摩擦係数が低い膜102は、編組体の吸収性フィラメント100を互いに摺動させることができる。特定の例において、低い摩擦係数(例えば、覆われていないものよりも低い)を有する吸収性フィラメント100及び膜102は、うまく圧縮及び展開し(そして、覆われていないフィラメント100よりも滑らかな表面を含むことができる)デバイスを作成するのに役立つ。先に述べたように、膜102は、フィラメントに引張強度及び潤滑性を追加することができ、このことは、多くの製造プロセス(例えば、編組)を支援する。特定の例において、編組は、本質的に可撓性で順応性のあるステント構造を提供し、デバイス300が組織及び解剖学的構造に自然に順応することを可能にする。編組構造はまた、偶数のらせん状に巻かれ、織り合わされたフィラメント100で複数の方向にバランスがとられている。編組のバランスをとることにより、デバイス300は、内部の束縛されたねじれ又は曲げ力を減少させることによって、その意図された形状に自然に拡張することが可能になりうる。
【0063】
特定の例において、示されるように、インプラント可能なメディカルデバイス300は、患者の血管系内にインプラントされるステントであることができる。他の例において、フィラメント100は、患者の組織開口部又は欠損部内にインプラントされるオクルーダ又は他のインプラント可能なメディカルデバイス300へと編組されうる。いずれの例においても、インプラント可能なメディカルデバイス300は、治療部位の開口部内にデリバリーされる足場を形成することができる。足場は、複数の吸収性フィラメント100のそれぞれの周りに配置された複数の膜102を含む。複数の吸収性フィラメント100は、複数の膜102を通して分解されうる。分解中そして複数のフィラメント100の破壊又は分解に応答して、複数の吸収性フィラメント100の断片は、複数の膜102内に封じ込められる。複数のフィラメント100の分解後及び分解中に、デバイス300の足場は、複数の膜102によって形成され、患者の治療部位に留まる。したがって、足場は、複数のフィラメント100の分解後に、開口部内に維持される。
【0064】
膜102は、健康な組織の内部成長もしくは再成長又は組織の付着又は組織のカプセル化を促進する。膜102へのこの組織付着は解剖学的構造内の固定を確実にし、その結果、吸収性フィラメント100によって提供される構造は不必要になることができる。膜102は、吸収性フィラメント100の断片が治療部位からの移動を制限されるように、吸収性フィラメント100を安定化することができる表面構造を有することができる。
【0065】
さらに、膜102は、1つのフィラメント又は複数のフィラメントを完全にカプセル化し、その周りに多孔質のジャケット付き材料を提供することができる。フィラメント100を包囲する膜102は、フィラメント100に対する膜102の開放多孔性を通して分解及び流体又は水分交換が起こることを可能にしながら、継続的な構造的一体性を提供する引張強度及び靭性を備えることができる。特定の例において、一時的な足場として機能するフィラメント100は、膜102がインビボで初期期間(例えば、30~60日)の間接触を維持し、フィラメント100が分解した後に組織のための足場構造を維持するために、組織に対して支持することを可能にするのに十分な外向きの力及び/又は圧力を提供するように構成されている。
【0066】
複数の吸収性フィラメント100の断片を封じ込め及び/又は拘束することは、覆われていない吸収性フィラメントと比較して、粒子状分解生成物を解放するリスクを低減する。さらに、複数の吸収性フィラメント100の断片を封じ込め及び/又は拘束することは、血栓形成又は血管系における塞栓の生成によって引き起こされる移行及び潜在的な有害事象の機会を低減することができる。
【0067】
特定の例において、デバイス300(及び本明細書で論じられる他のデバイス)は、吸収性及び非吸収性フィラメント100から形成されうる。これらの例において、非吸収性フィラメント100によって形成されたデバイス300の足場の幾つかは、その場に留まることができる。デバイス300(及び本明細書で論じられる他のデバイス)が吸収性及び非吸収性フィラメント100を含む例において、組織の構造的一体性は、膜102がインビボに留まることに加えて、インビボに留まる非吸収性フィラメント100によって支持されることができる。
【0068】
図4は、1つの実施形態による、例示的なインプラント可能なメディカルデバイス300の例示的な編組体である。メディカルデバイス300は、それぞれが膜102で個別に覆われる吸収性フィラメント100の足場を含むことができる。複数の膜102は、複数のフィラメントのそれぞれの周りに配置され、複数のフィラメント102の破壊又は分解に応答して複数のフィラメント100の断片を封じ込め及び/又は拘束し、足場の構造を維持するように構成されている。
【0069】
特定の例において、フィラメント102は、図4に示されるように編組されうる。編組メディカルデバイス300は、編組体が様々な用途のために様々な形状に適合するように、自己拡張性及び/又は塑性変形可能であることができる。さらに、膜102は、フィラメント102の周りに配置されて、覆われた吸収性フィラメント102を形成し、その後に一緒に配置されることができる。特定の例において、覆われた吸収性フィラメント102は、編組され、織り合わされ、インターロックされ又は他の方法で一緒に配置されて、メディカルデバイス300を形成することができる。
【0070】
膜102は、特定の例において、吸収性フィラメント102の周りに巻き付けられることができる。巻き付けは、編組又はフィラメント経路に沿った連続強度構成要素又は部材として機能し、内部吸収性フィラメント100を意図的に弱くするか又は破壊して、初期の破壊点を経験することができる。さらに、覆われた吸収性フィラメント102は、編組後又は編組中にメディカルデバイス300の形状に形状固定されうる。特定の例において、膜102は、ヒートセットプロセスを使用してフィラメント100の補強を提供し、延伸されたフィラメント100の断面積が収縮及び増大するのを抑制することができる。これにより、より高いヒートセッティングを使用することが可能になり、編組構造の滑らかさ及び非歪み性を維持しながら、フィラメント100の結晶化(強度)を潜在的に改善することができる。形状固定プロセスは溶媒を使用して行うこともでき、適切な流体を介したポリマーの吸収又はヒートセッティングなどの他の手段によって行うこともできる。
【0071】
図5A~Cは、1つの実施形態による、例示的なフィラメント100の断面の図である。上に示して詳細に論じたように、フィラメント100は、実質的に円形断面を含むことができる。他の例において、図5A~Cに示されるように、フィラメント100は、断面が実質的に円形ではない断面を含むことができる。
【0072】
フィラメント100は、例えば、星状の断面を含むように加工又は延伸されうる。フィラメント100の星状又は多角形の断面は、図5A~Cに示されるように、実質的に円形の断面を有するフィラメント100と比較して、フィラメント100の表面積を増加させることができる。結果として、フィラメント100の分解プロファイルは、フィラメント100の断面に基づいて調整されうる。例えば、フィラメント100は、より大きな表面積で、より速い分解プロファイル又は速度を有することができる。図5A~Cに示されるフィラメント100は特定の形状を含むが、本明細書で論じられるとおりのフィラメント100は、不均一な、ギザギザの、又はパッチの辺を含むことができ、又は、図5A~Cに示されるものよりも多い又は少ない辺を含むことができる(例えば、三角形、正方形、五角形、六角形)。特定の例において、本明細書で論じられるように、フィラメント100は、中空であることができる(例えば、マイクロチュービング)。
【0073】
図6は、1つの実施形態による、例示的なフィラメント100及び例示的な膜102である。フィラメント100は、膜102とともに、以下でさらに詳細に論じられるように、メディカルデバイスの一部を形成するか、又は、フィラメント100及び膜102として使用されうる。特定の例において、膜102は、フィラメント100の周りに配置され、フィラメント100の破壊又は分解に応答してフィラメント100の断片を最初に封じ込め、膜102の構造を維持するように構成されている。膜102は、医療用接着剤を使用してフィラメント100に結合又は接着されうる。上で詳細に論じたように、膜102は非吸収性であることができ、フィラメント100は吸収性であることができる。
【0074】
特定の例において、膜102は、1つ以上の方向(例えば、「x」方向)に圧縮されうる。膜102の圧縮は、面外(すなわち、「z」方向)である「バックル」又は構造を導入することができる。このようなプロセスは、一般に、Zagglらの米国特許公開第2016/0167291号明細書に開示されており、ここで、膜102は、引き伸ばされた伸縮性基材上に膜102の可逆的接着が生じるように、引き伸ばされた状態で伸縮性基材上に適用される。
【0075】
図7は、1つの実施形態による、別の例示的なフィラメント100及び例示的な膜102である。フィラメント100は、膜102とともに、以下でさらに詳細に論じられるように、メディカルデバイスの一部を形成するか、又は、フィラメント100及び膜102として使用されうる。特定の例において、膜102はフィラメントの周りに配置され、フィラメント100の破壊又は分解に応答してフィラメント100の断片を最初に封じ込め、膜102の構造を維持するように構成されている。膜102は、医療用接着剤を使用してフィラメント100に結合又は接着されうる。上で詳細に論じたように、膜102は非吸収性であることができ、フィラメント100は吸収性であることができる。
【0076】
示されるように、膜102は、フィラメント100の周りに巻き付けられることができる。特定の例において、膜102は、フィラメント100の周りにらせん状に巻き付けられる。これらの例において、膜102は、隣接する巻線と部分的にオーバーラッピングすることができる。膜102は、フィラメント100及び/又は隣接する膜102の巻物のオーバーラッピング部分に接着されうる。膜102は、接着剤(例えば、フッ素化エチレンプロピレン(FEP))を使用してフィラメント100及び/又はそれ自体に接着されうる。
【0077】
特定の例において、フィラメント100は、所望の形状に固定されうる。形状固定されたフィラメント100は、らせん状に巻かれ、一緒にパターンに織り合わされ、又は所望の用途(例えば、針なし縫合糸、軟組織修復のためのステープル置換)のための追加の形状を含むことができる。
【0078】
図8は、1つの実施形態による、縫合糸として使用される例示的なフィラメント100である。図8に示されるように、フィラメント100(膜102で包囲されている)は、組織820修復のために使用されうる。示されるように、フィラメント100(膜102で包囲されている)は、組織820を修復するために縫合糸として使用されうる。フィラメント100及び膜102は、組織820の開口部にまたがるように配置されうる。フィラメント100は、分解する前に、治癒中に組織820を構造的に支持することができる。組織850が治癒するにつれて、フィラメント100は分解し、より順応性になる。組織850の治癒により、必要な構造が少なくなる。このように分解しているフィラメント100は、より速い組織820の治癒を促進しうる。
【0079】
特定の例において、フィラメント100は、所望の形状に固定されうる。形状固定されたフィラメント100は、らせん状に巻かれ、一緒にパターンに織り合わされ、又は所望の用途(例えば、針なし縫合糸、軟組織修復のためのステープル置換)のための追加の形状を含むことができる。
【0080】
図9A~Cは、1つの実施形態による、例示的なフィラメント100の図である。示されるように、フィラメント100は、テクスチャー加工された、非線形の又はパターン化された外面を含むことができる。例えば、図9Aに示されるように、フィラメント100は波状構造を含む。特定の例において、図9B~Cにおいて、フィラメント100は、1つ以上の隆起部930を含むことができる。隆起部930は、示されているように、フィラメント100の一方の円周側又はフィラメント100の両方の円周側に配置されたギザギザ(例えば、図9B)、半円形(図9C)であることができる。隆起部930は、例えば、縫合糸又は糸としてフィラメント100を使用するときに、ノット形成及びノット保持を容易にすることができる。隆起部930は、フィラメント100の摩擦を高めて、ノットの縛りを容易にすることができる。さらに、隆起部930は、フィラメント100及び/又はフィラメント100の周りに配置された膜(図示せず)に形成されうる。
【0081】
図10A~Bは、1つの実施形態による、第一の構成(フィラメント100が結ばれていない)及び第二の構成(フィラメント100が結ばれている)で縫合糸として使用される例示的なフィラメント100を示す。図10Aに示されるように、フィラメント100は隆起部930を含む。フィラメント100はまた、フィラメント100の一端又は両端に配置されたアイレット1040を含むことができる。図10Bに示されるように、フィラメント100は、アイレット1040を通してそれ自体の周りに巻き付けられることができる。隆起部930は、フィラメント100における結び目形成を容易にするために、アイレット1040に摩擦的に係合又は捕捉することができる。
【0082】
図11は、1つの実施形態による、例示的なフィラメント100の断片の例示的な安定化を示す。図11に示されるように、膜102は、足場構造(例えば、織られた、編まれた、不織、吸収性又は非吸収性)構成要素1122、1124から形成されうる。構成要素1122、1124は、構造構成要素、及び、フィラメント100が分解するときの断片を含むことができる。特定の例において、構成要素1122、1124はまた、フィラメント100及び/又は膜102の分解から生成されうる断片及び/又は粒子を安定化するための多孔性を備えることができる。特定の例において、例えば、下にある構成要素1122は分解することができ、上にある構成要素1124は下にある構成要素1122を安定化させることができる。このようにして、膜102はまた、上記で詳細に記載されるように、分解しそして安定化を促進することができる。
【0083】
分解時に、下にある構成要素1122はフィラメント100及び上にある構成要素1124を安定化させることができる。全体的な構造の物理的縮小は、膜102を組織に統合させながら、フィラメント100及び膜102の一部の両方の分解を促進することができる。上にある構成要素1124は分解することができ、下にある構成要素1122は組織に統合することができる。分解している上にある構成要素1124(又はフィラメント100のみが分解して、膜102は全体として非分解性である)は、継続的な組織被覆及び成熟を促進しうる。上にある構成要素1124及び下にある構成要素1122は、連続膜102を形成することができ、又は、上にある構成要素1124及び下にある構成要素1122は別個の構造であることができる。上にある構成要素1124及び下にある構成要素1122が別個の構造である例において、上にある構成要素1124は膜1202であることができ、下にある構成要素1122は吸収性層であることができる。
【0084】
吸収性フィラメントの例としては、限定するわけではないが、吸収性金属、例えば、マグネシウム及びマグネシウム合金、鉄などの鉄材料、アルミニウム及びアルミニウム合金及び他の同様の材料が挙げられる。
【0085】
フィラメント又は膜成分のいずれかで使用できる吸収性ポリマーの例としては、限定するわけではないが、ポリマー、コポリマー(ターポリマーを含む)及びブレンドが挙げられ、それは、全体的又は部分的に、ポリエステルアミド、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、例えば、ポリ(3-ヒドロキシプロパノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)、ポリ(3-ヒドロキシバレレート)、ポリ(3-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3-ヒドロキシヘプタノエート)及びポリ(3-ヒドロキシオクタノエート)などのポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(4-ヒドロキシブチレート)、ポリ(4-ヒドロキシバレレート)、ポリ(4-ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(4-ヒドロキシヘプタノエート)、ポリ(4-ヒドロキシオクタノエート)などのポリ(4-ヒドロキシアルカノエート)、ポリ(L-ラクチド-コ-グリコリド)及びコポリマー変種、ポリ(D,L-ラクチド)、ポリ(L-ラクチド)、ポリグリコリド、ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(L-ラクチド-コ-グリコリド)、ポリカプロラクトン、ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、ポリ(グリコリド-カプロラクトン)、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリホスファゼン、ポリ(無水物)、ポリ(チロシンカーボネート)及びその誘導体、ポリ(チロシンエステル)及びその誘導体、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(乳酸-トリメチレンカーボネート)、ポリ(グリコール酸-トリメチレンカーボネート)、ポリホスホエステル、ポリホスホエステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、コポリ(エーテル-エステル)(例えば、PEO/PLA)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)などのポリアルキレンオキシド、ポリ(エーテルエステル)、ポリアルキレンオキサレート、ポリ(アスピリン)、生体分子、例えば、コラーゲン、キトサン、アルギネート、フィブリン、フィブリノーゲン、セルロース、デンプン、コラーゲン、デキストラン、デキストリン、ヒアルロン酸の断片及び誘導体、ヘパリン、ヘパリンの断片及び誘導体、グリコサミノグリカン(GAG)、GAG誘導体、多糖類、エラスチン、キトサン、アルギネート又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0086】
合成ポリマー(膜として使用することができる)の例としては、限定するわけではないが、ナイロン、ポリアクリルアミド、ポリカーボネート、ポリホルムアルデヒド、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロクロロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エラストマー有機ケイ素ポリマー、ポリエチレン、膨張ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリグリコール酸、ポリエステル、ポリアミド、それらの混合物、ブレンド及びコポリマーを挙げることができ、それは、膜材料として適している。1つの実施形態において、前記膜は、DACRON(登録商標)及びMYLAR(登録商標)を含むポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル及びKEVLAR(登録商標)などのポリアラミド、共重合ヘキサフルオロプロピレンを含む又は含まないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(TEFLON(登録商標)又はGORE-TEX(登録商標))などのポリフルオロカーボン、及び、多孔質又は非多孔質ポリウレタンのクラスから作られる。特定の例において、膜は、延伸フルオロカーボンポリマー(特にePTFE)材料を含む。好ましいフルオロポリマーのクラスに含まれるのは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、テトラフルオロエチレン(TFE)及びペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)のコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)のホモポリマー、及び、TFEとのそのコポリマー、エチレン-クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)エチレン-テトラフルオロエチレン(ETFE)のコポリマー、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、及び、ポリフッ化ビニル(PVF)である。血管プロテーゼで広く使用されているため、特に好ましいのはePTFEである。特定の例において、膜は、上記に列挙された前記材料の組み合わせを含む。特定の例において、膜は、体液に対して実質的に不透過性である。前記実質的に不透過性の膜は、体液に対して実質的に不透過性である材料から製造されることができ、又は、(例えば、上記又は当該技術分野で知られている異なるタイプの材料を層状にすることによって)体液に対して実質的に不透過性であるように処理又は製造された透過性材料から構築することができる。
【0087】
膜材料の追加の例としては、限定するわけではないが、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニリデン、1-ヒドロペンタフルオロプロピレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ペンタフルオロプロペン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロアセトン、ヘキサフルオロイソブチレン、フッ素化ポリ(エチレン-コ-プロピレン(FPEP)、ポリ(ヘキサフルオロプロペン)(PHFP)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)(PCTFE)、ポリ(フッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-テトラフルオロエチレン)(PVDF-TFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-ヘキサフルオロプロペン)(PVDF-HFP)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ヘキサフルオロプロペン)(PTFE-HFP)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ビニルアルコール)(PTFE-VAL)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-ビニルアセテート)(PTFE-VAC)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-プロペン)(PTFEP)、ポリ(ヘキサフルオロプロペン-コ-ビニルアルコール)(PHFP-VAL)、ポリ(エチレン-コ-テトラフルオロエチレン)(PETFE)、ポリ(エチレン-コ-ヘキサフルオロプロペン)(PEHFP)、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-クロロトリフルオロエチレン)(PVDF-CTFE)及びそれらの組み合わせ、ならびに米国公開第2004/0063805号明細書(すべての目的でその全体を本明細書に参照により取り込む)に記載されている追加のポリマー及びコポリマーが挙げられる。追加のポリフルオロコポリマーとしては、テトラフルオロエチレン(TFE)/ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)が挙げられる。PAVEは、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)又はペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)であることができる。他のポリマー及びコポリマーとしては、ポリラクチド、ポリカプロラクトン-グリコリド、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリアミノ酸、多糖類、ポリホスファゼン、ポリ(エーテル-エステル)コポリマー、例えば、PEO-PLLA又はそれらのブレンド、ポリジメチル-シロキサン、ポリ(エチレン-ビンジルアセテート)、アクリレートベースのポリマー又はコポリマー、例えば、ポリ(ヒドロキシエチルメチルメタクリレート、ポリビニルピロリジノン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化ポリマー、セルロースエステル及び任意のポリマー及びコポリマーが挙げられる。
【0088】
本出願の発明は、一般的に及び特定の実施形態に関しての両方で上記に記載されてきた。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態において様々な変更及び変形を行うことができることは当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、それらが添付の特許請求の範囲及びそれらの均等形態の範囲内に入るかぎり、本発明の変更及び変形を網羅することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足場を形成する少なくとも一つのフィラメントと、
該少なくとも一つのフィラメントの周りに配置された第一の膜であって、該少なくとも一つのフィラメントの断片を封じ込めるように構成された第一の膜と、
該第一の膜の周りに配置された第二の膜であって、該第一の膜の材料特性とは異なる材料特性を有する第二の膜と、
を含んでなるステントデバイス
【請求項2】
前記第一の膜及び前記第二の膜の一方が分解性である、請求項1記載のステントデバイス
【請求項3】
前記第一の膜が分解性であり、かつ、前記第二の膜が非分解性である、請求項1又は2記載のステントデバイス
【請求項4】
前記第一の膜は、治療剤を含む分解性ポリマーを含む、請求項3記載のステントデバイス
【請求項5】
前記第二の膜は、前記治療剤の放出を制御するように構成された多孔性を有する、請求項4記載のステントデバイス
【請求項6】
経時的に分解するように構成された少なくとも一つの吸収性フィラメントをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項記載のステントデバイス
【請求項7】
前記第二の膜は、組織の内部成長、組織の付着又は組織のカプセル化を促進するように構成されている、請求項1~6のいずれか1項記載のステントデバイス
【請求項8】
前記第二の膜は、組織の内部成長を防止するように構成されている、請求項1~6のいずれか1項記載のステントデバイス
【請求項9】
前記第二の膜は、前記少なくとも一つのフィラメントの引張強度を増強するように構成されている、請求項1~8のいずれか1項記載のステントデバイス
【請求項10】
前記少なくとも一つのフィラメントは、不均一、ギザギザ、星状及び多角形のうちの少なくとも1つである断面を含む、請求項1~9のいずれか1項記載のステントデバイス