(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161211
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】誘導加熱システム内の温度を検知するためのデバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
H05B 6/10 20060101AFI20241108BHJP
H05B 6/06 20060101ALI20241108BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20241108BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20241108BHJP
【FI】
H05B6/10 371
H05B6/06 301
A24F40/51
A24F40/465
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024152181
(22)【出願日】2024-09-04
(62)【分割の表示】P 2023028373の分割
【原出願日】2018-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ブレロック,アンドリュー,エル
(72)【発明者】
【氏名】バードワージ,ニーラジ
(72)【発明者】
【氏名】グリーンフィールド,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ニーセン,ピーター
(57)【要約】
【課題】誘導加熱システム内の温度を検出するためのシステムを提供する。
【解決手段】当該システムは、誘導要素、サセプタ要素、および当該サセプタ要素と熱接触している温度センサ回路を含む。前記温度センサ回路は、Cに等しい容量値を有するキャパシタおよびLに等しいインダクタンス値を有するインダクタを含む。前記温度センサ回路の共振周波数は、前記サセプタ要素の温度に基づいて変化し、前記誘導要素は前記温度センサに電磁的に結合される。前記温度センサ回路の前記共振周波数は1/2π√LCに等しい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、
誘導要素と、
サセプタ要素と、
前記サセプタ要素と熱接触している温度センサ回路と
を含み、該温度センサ回路が、
Cに等しい容量値を有するキャパシタと、
前記キャパシタの周りのインダクタであって、Lに等しいインダクタンス値を有するインダクタと
を含み、
前記温度センサ回路の共振周波数が、前記サセプタ要素の温度に基づいて変化し、
前記誘導要素が、前記温度センサに電磁的に結合され、
前記温度センサ回路の前記共振周波数が、
1/2π√LC
に等しい、システム。
【請求項2】
前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFID(radio frequency identification)デバイス
をさらに含む、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記RFIDデバイスが、前記温度センサ回路の前記インダクタに電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含む、請求項2のシステム。
【請求項4】
前記温度センサ回路が構造体内に封入される、請求項1のシステム。
【請求項5】
前記温度センサ回路の前記キャパシタが前記サセプタ要素と熱接触している、請求項1のシステム。
【請求項6】
前記温度センサ回路が構造体内に封入される、請求項1のシステム。
【請求項7】
前記構造体がガラス構造体である、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記誘導要素が、前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素を含み、かつ前記サセプタ要素が、該磁界に基づいて熱を発生させる、請求項1のシステム。
【請求項9】
カートリッジをさらに含み、かつ前記サセプタ要素が該カートリッジ内に存在しかつ前記温度センサ回路が該カートリッジ内に存在する、請求項1のシステム。
【請求項10】
前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFIDデバイスをさらに含み、かつ該RFIDデバイスが前記カートリッジ内に存在する、請求項9のシステム。
【請求項11】
前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素をさらに含み、かつ前記サセプタ要素が、該磁界に基づいて熱を発生させる、請求項1のシステム。
【請求項12】
気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、
誘導要素と、
サセプタ要素と、
前記サセプタ要素と熱接触している温度センサ回路と
を含み、該温度センサ回路が、
キャパシタと、
前記キャパシタに隣接するインダクタであって、前記キャパシタに電磁的に結合されるインダクタと
を含み、
前記温度センサ回路の共振周波数が、前記サセプタ要素の温度に基づいて変化し、かつ 前記誘導要素が、前記温度センサに電磁的に結合される、システム。
【請求項13】
前記キャパシタが、Cに等しい容量値を有し、前記インダクタが、Lに等しいインダクタンス値を有し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数が、
1/2π√LC
に等しい、請求項12のシステム。
【請求項14】
気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、
サセプタ要素と、
前記サセプタ要素と接触しており、キャパシタ、および前記キャパシタに隣接する誘導コイルを含む温度センサ回路と、
前記温度センサと相互接続される少なくとも一つのプロセッサと
を含み、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記温度センサ回路の共振周波数に基づいて前記サセプタ要素の温度を決定するように構成される、システム。
【請求項15】
前記キャパシタが、Cに等しい容量値を有し、前記インダクタが、Lに等しいインダクタンス値を有し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数が、
1/2π√LC
に等しい、請求項14のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2017年4月19日に出願された米国仮出願第62/486,212号に対する優先権を主張し、当該米国仮出願の開示を参照によってそのまま援用する。本出願は、2015年5月12日に出願された米国特許出願公開第2015/0320116号に関連し、当該米国特許出願の開示を参照によってそのまま援用する。
【0002】
本発明は、概して、誘導加熱システム内の温度を検知するために使用されるシステム、デバイス、製品、装置、および方法に関し、特定の一実施形態においては、気化器デバイスの誘導加熱システム内の温度を検知するためのデバイス、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
誘導加熱は、電磁誘導によって、導電性である物体(例えば、金属体)を加熱することを含む。例えば、誘導加熱は、前記物体内に流れる渦電流によって当該物体内に発生した熱に基づいて当該物体を加熱することを含み得る。一部の事例では、誘導加熱システムは、誘導加熱要素、および電磁誘導に基づいて加熱される導電性の物体を含み得る。前記誘導加熱要素は、電磁石、および当該電磁石が磁界を生み出し得るように当該電磁石に交流電流(AC)を通す電子発振器を含み得る。前記磁界は前記導電性の物体に向かい得て、当該磁界は前記導電性の物体を貫通し得る。前記磁界に基づいて、前記導電性の物体内には電流が発生し得る。当該電流を渦電流と呼び得る。前記渦電流は、前記導電性の物体を貫流して、ジュール加熱に基づいて前記導電性の物体内に熱を発生させ得る。一部の事例では、前記導電性の物体は、強磁性材料(例えば、鉄)を含み得て、磁気ヒステリシス(例えば、磁気ヒステリシス損失)に基づいて前記導電性の物体内に熱を発生させ得る。
【0004】
一部の事例では、前記導電性の物体はサセプタを含み得る。前記サセプタは、電磁エネルギーを吸収し、当該電磁エネルギーを熱に変換する能力を有する材料であり得る。一部の例では、前記サセプタは、前記熱を放射(例えば、赤外熱放射)として発するように設計され得る。前記電磁エネルギーは、RF(radio frequency)スペクトルまたはマイクロ波スペクトルにおける放射(例えば、電磁放射)を含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術の欠点の一部または全てを克服する、誘導加熱システム内の温度を検知するためのデバイス、システム、製品、装置、および/または方法を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
さらなる実施形態または態様を下記の番号付きの項に示す。
【0007】
第1項:気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、誘導要素、サセプタ要素、および当該サセプタ要素に熱接触している温度センサ回路を含み、当該温度センサ回路が、Cに等しい容量値を有するキャパシタ、当該キャパシタの周りのインダクタであって、Lに等しいインダクタンス値を有するインダクタを含み、前記温度センサ回路の共振周波数が、前記サセプタ要素の温度に基づいて変化し、かつ前記誘導要素が、前記温度センサに電磁的に結合され、前記温度センサ回路の前記共振周波数が、1/2π√LCに等しい、システム。
【0008】
第2項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFID(radio frequency identification)デバイスをさらに含む、第1項のシステム。
【0009】
第3項:前記RFIDデバイスが、前記温度センサ回路の前記インダクタに電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含む、第1項または第2項のシステム。
【0010】
第4項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第1項から第3項のいずれかのシステム。
【0011】
第5項:前記温度センサ回路の前記キャパシタが前記サセプタ要素と熱接触している、第1項から第4項のいずれかのシステム。
【0012】
第6項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第1項から第5項のいずれかのシステム。
【0013】
第7項:前記構造体がガラス構造体である、第1項から第6項のいずれかのシステム。
【0014】
第8項:前記誘導要素が、前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素を含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第1項から第7項のいずれかのシステム。
【0015】
第9項:カートリッジをさらに含み、かつ前記サセプタ要素が当該カートリッジ内に存在しかつ前記温度センサ回路が当該カートリッジ内に存在する、第1項から第8項のいずれかのシステム。
【0016】
第10項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFIDデバイスをさらに含み、かつ当該RFIDデバイスが前記カートリッジ内に存在する、第1項から第9項のいずれかのシステム。
【0017】
第11項:前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素をさらに含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第1項から第10項のいずれかのシステム。
【0018】
第12項:気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、誘導要素、サセプタ要素、および当該サセプタ要素と熱接触している温度センサ回路を含み、当該温度センサ回路が、キャパシタ、当該キャパシタに隣接するインダクタであって、当該キャパシタに電磁的に結合されるインダクタを含み、前記温度センサ回路の共振周波数が、前記サセプタ要素の温度に基づいて変化し、かつ前記誘導要素が、前記温度センサに電磁的に結合される、システム。
【0019】
第13項:前記キャパシタが、Cに等しい容量値を有し、前記インダクタが、Lに等しいインダクタンス値を有し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数が、1/2π√LCに等しい、第12項のシステム。
【0020】
第14項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFID(radio frequency identification)デバイスをさらに含む、第12項または第13項のシステム。
【0021】
第15項:前記RFIDデバイスが、前記温度センサ回路の前記インダクタに電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含む、第12項から第14項のシステム。
【0022】
第16項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第12項から第15項のいずれかのシステム。
【0023】
第17項:前記温度センサ回路の前記キャパシタが前記サセプタ要素と熱接触している、第12項から第16項のいずれかのシステム。
【0024】
第18項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第12項から第17項のいずれかのシステム。
【0025】
第19項:前記構造体がガラス構造体である、第12項から第18項のいずれかのシステム。
【0026】
第20項:前記誘導要素が、前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素を含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第12項から第19項のいずれかのシステム。
【0027】
第21項:カートリッジをさらに含み、かつ前記サセプタ要素が当該カートリッジ内に存在しかつ前記温度センサ回路が当該カートリッジ内に存在する、第12項から第20項のいずれかのシステム。
【0028】
第22項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFIDデバイスをさらに含み、かつ当該RFIDデバイスが前記カートリッジ内に存在する、第12項から第21項のいずれかのシステム。
【0029】
第23項:前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素をさらに含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第12項から第22項のいずれかのシステム。
【0030】
第24項:気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、サセプタ要素と、キャパシタおよび当該キャパシタに隣接する誘導コイルを含み且つ前記サセプタ要素と接触している温度センサ回路と、前記温度センサと相互接続される少なくとも一つのプロセッサとを含み、当該少なくとも一つのプロセッサが、前記温度センサ回路の共振周波数に基づいて前記サセプタ要素の温度を決定するように構成される、システム。
【0031】
第25項:前記キャパシタが、Cに等しい容量値を有し、前記インダクタ、がLに等しいインダクタンス値を有し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数が、1/2π√LCに等しい、第24項のシステム。
【0032】
第26項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFID(radio frequency identification)デバイスをさらに含む、第24項または第25項のシステム。
【0033】
第27項:前記RFIDデバイスが、前記温度センサ回路の前記インダクタに電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含む、第24項から第26項のいずれかのシステム。
【0034】
第28項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第24項から第27項のいずれかのシステム。
【0035】
第29項:前記温度センサ回路の前記キャパシタが前記サセプタ要素と熱接触している、第24項から第28項のいずれかのシステム。
【0036】
第30項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第24項から第29項のいずれかのシステム。
【0037】
第31項:前記構造体がガラス構造体である、第24項から第30項のいずれかのシステム。
【0038】
第32項:前記誘導要素が、前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素を含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第24項から第31項のいずれかのシステム。
【0039】
第33項:カートリッジをさらに含み、かつ前記サセプタ要素が当該カートリッジ内に存在しかつ前記温度センサ回路が当該カートリッジ内に存在する、第24項から第32項のいずれかのシステム。
【0040】
第34項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFIDデバイスをさらに含み、かつ当該RFIDデバイスが前記カートリッジ内に存在する、第24項から第33項のいずれかのシステム。
【0041】
第35項:前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素をさらに含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第24項から第34項のいずれかのシステム。
【0042】
第36項:気化器デバイス内の温度を検知するための方法において、サセプタ要素を、当該サセプタ要素に誘導される電流に基づいて加熱すること、前記サセプタ要素を加熱することに基づいて当該サセプタ要素に関連付けられる温度センサ回路の共振周波数を決定すること、および前記温度センサ回路の前記共振周波数に基づいて前記サセプタ要素の温度を決定することを含む方法。
【0043】
第37項:前記キャパシタが、Cに等しい容量値を有し、前記インダクタが、Lに等しいインダクタンス値を有し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数が、1/2π√LCに等しい、第36項の方法。
【0044】
第38項:RFID(radio frequency identification)デバイスが、前記温度センサ回路に電気的に接続され、かつ前記方法が、前記RFIDデバイスから前記サセプタ要素に関連付けられる情報を受け取ることをさらに含む、第36項または第37項の方法。
【0045】
第39項:前記RFIDデバイスが、前記温度センサ回路の前記インダクタに電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含む、第36項から第38項のいずれかの方法。
【0046】
第40項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第36項から第39項のいずれかの方法。
【0047】
第41項:前記温度センサ回路の前記キャパシタが、前記サセプタ要素と熱接触している、第36項から第40項のいずれかの方法。
【0048】
第42項:前記温度センサ回路が構造体内に封入される、第36項から第41項のいずれかの方法。
【0049】
第43項:前記構造体がガラス構造体である、第36項から第42項のいずれかの方法。
【0050】
第44項:前記誘導要素が、前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素を含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第36項から第43項のいずれかの方法。
【0051】
第45項:カートリッジをさらに含み、かつ前記サセプタ要素が当該カートリッジ内に存在しかつ前記温度センサ回路が当該カートリッジ内に存在する、第36項から第44項のいずれかの方法。
【0052】
第46項:前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFIDデバイスをさらに含み、かつ当該RFIDデバイスが前記カートリッジ内に存在する、第36項から第45項のいずれかの方法。
【0053】
第47項:前記サセプタ要素の周りに磁界を創出するように構成される誘導加熱要素をさらに含み、かつ前記サセプタ要素が、当該磁界に基づいて熱を発生させる、第36項から第46項のいずれかの方法。
【0054】
第48項:誘導加熱システム内の温度を検知するための方法において、サセプタ要素を、当該サセプタ要素に誘導される電流に基づいて加熱すること、前記サセプタ要素を加熱することに基づいて当該サセプタ要素に関連付けられる温度センサ回路の共振周波数を決定すること、および前記温度センサ回路の前記共振周波数に基づいて前記サセプタ要素の温度を決定することを含む方法。
【0055】
第49項:前記サセプタ要素を加熱することが、誘導加熱要素によって、当該サセプタ要素に磁界を提供することを含み、前記磁界が、前記サセプタ要素において前記電流を誘導する、第48項の方法。
【0056】
第50項:前記誘導加熱要素が誘導コイルを含み、かつ前記磁界を提供することが、前記誘導加熱要素に電源からの第二の電流を提供することを含む、第48項または第49項の方法。
【0057】
第51項:前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することが、前記温度センサの前記インダクタンスおよび容量に基づいて前記共振周波数を決定することを含む、第48項から第50項のいずれかの方法。
【0058】
第52項:前記サセプタ要素を加熱することが、当該サセプタに第一の磁界を提供することを含み、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することが、前記温度センサ回路のインダクタから、第二の磁界を受け取ること、および前記第二の磁界に基づいて前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することを含む、第48項から第51項のいずれかの方法。
【0059】
第53項:前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することが、前記サセプタ要素を加熱する前に前記温度センサ回路の第一の共振周波数を決定すること、および前記サセプタ要素を加熱した後で前記温度センサ回路の第二の共振周波数を決定することを含む、第48項から第52項のいずれかの方法。
【0060】
第54項:前記サセプタ要素の前記温度を決定することが、前記第一の共振周波数と前記第二の共振周波数の比較に基づいて共振周波数の変化を決定すること、および当該共振周波数の変化に基づいて前記サセプタ要素の前記温度を決定することを含む、第48項から第53項のいずれかの方法。
【0061】
第55項:前記サセプタ要素を加熱することが、誘導加熱要素によって、前記サセプタ要素に、第一の磁界を提供することを含み、当該第一の磁界が、前記サセプタ要素において第一の電流を誘導し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することが、前記第一の電流によって前記サセプタ要素を加熱することに基づいて前記サセプタ要素に関連付けられる前記温度センサ回路の第一の共振周波数を決定することを含む、第48項から第54項のいずれかの方法。
【0062】
第56項:前記誘導加熱要素によって、前記サセプタ要素に対して、第二の磁界であって、当該サセプタ要素に第二の電流を誘導する当該第二の磁界を提供すること、および当該第二の電流によって前記サセプタ要素を加熱することに基づいて当該サセプタ要素に関連付けられる前記温度センサ回路の第二の共振周波数を決定することをさらに含む、第48項から第55項のいずれかの方法。
【0063】
第57項:前記サセプタ要素の前記温度を決定することが、前記第一の共振周波数と前記第二の共振周波数の比較に基づいて共振周波数の変化を決定すること、および当該共振周波数の変化に基づいて前記サセプタ要素の前記温度を決定することを含む、第48項から第56項のいずれかの方法。
【0064】
第58項:前記サセプタ要素を加熱することが、前記サセプタを加熱するために第一の周波数における第一の磁界を提供することを含み、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することは、第二の周波数における第二の磁界によって前記温度センサ回路の前記インダクタを励起すること、および前記第二の周波数における前記第二の磁界に基づいて前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することを含む、第48項から第57項のいずれかの方法。
【0065】
第59項:前記サセプタ要素を加熱することが、当該サセプタを加熱するために第一の周波数における第一の磁界コイルを提供することを含み、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することが、異なる周波数における第二の磁界コイルによって前記温度センサ回路の前記インダクタを励起すること、および前記異なる周波数を有する前記磁界に基づいて前記温度センサ回路の前記共振周波数を決定することを含む、第48項から第58項のいずれかの方法。
【0066】
本発明の上記および他の特徴および特性、ならびに、構造体の関連要素の動作方法および機能および部品と製造の経済性の組み合わせは、添付の図面を参照して下記の説明および添付の請求項を考慮するときより明白になり、当該図面の全てが本明細書の一部を成し、同様の参照番号は、様々な図面において対応する部分を示す。しかし、当該図面は、例示および説明を目的としているに過ぎず、本発明の限界の定義となることを意図していないということは明確に理解しなければならない。本明細書および本請求項で使用する場合、「一つ(a)」、「一つ(an)」、および「その(the)」という単数形は、文脈上に明らかに別段の指示がない限り、複数の指示物を含む。
【0067】
本発明のさらなる利点および細部を、添付の概略図に示す例示的な実施形態を参照して下記により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】本明細書に記載のシステム、デバイス、製品、装置、および/または方法が本発明の原理に従って実施され得る誘導加熱システムの非制限的な一実施形態の図である。
【
図2】
図1の一つ以上のデバイスのコンポーネントの非制限的な一実施形態の図である。
【
図3】誘導加熱システム内の温度を検知するためのプロセスの非制限的な一実施形態のフローチャートである。
【
図4A】誘導加熱システムを有する気化器デバイスの非制限的な一実施形態の図である。
【
図4B】誘導加熱システムを有する気化器デバイスの非制限的な一実施形態の図である。
【
図4C】誘導加熱システムを有する気化器デバイスの非制限的な一実施形態の図である。
【
図5】カートリッジ組立体の非制限的な一実施形態の図である。
【
図6】カートリッジ組立体の非制限的な一実施形態の図である。
【
図7】温度センサの非制限的な一実施形態の図である。
【
図8】温度センサの非制限的な一実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
下記の説明を目的として、「端(end)」、「上の(upper)」、「下の(lower)」、「右(right)」、「左(left)」、「垂直な(vertical)」、「水平な(horizontal)」、「頂部(top)」、「底部(bottom)」、「横の(lateral)」、「縦の(longitudinal)」および当該用語の派生語は、本発明が前記図面内で方向付けられるときの本発明に関するものとする。しかし、本発明は、明確に反対の特定がされない限り、様々な代替的な変形およびステップ順序を想定し得ることを理解しなければならない。また、前記添付の図面に示され、かつ、および下記の明細書において説明される特定のデバイスおよびプロセスは、本発明の例示的な実施形態または態様に過ぎないことを理解しなければならない。したがって、本明細書に開示される実施形態および当該実施形態の態様に関する特定の寸法および他の物理的特性は、別段の指示がない限り、制限とみなしてはならない。
【0070】
本明細書で使用する態様、コンポーネント、要素、構造、行為、ステップ、機能、命令などはいずれも、重要または必須であると明示的に説明されない限り、重要または必須であるとみなすべきではない。また、本明細書で使用する場合、「一つ(a)」および「一つ(an)」という冠詞は、一つ以上の単位体を含むことを意図しており、「一つ以上(one or more)」および「少なくとも一つ(at least one)」と交換可能に使用され得る。さらに、本明細書で使用する場合、「組(set)」という用語は、一つ以上の単位体(例えば、関連の単位体、非関連の単位体、関連の単位体と非関連の単位体の組み合わせなど)を含むことを意図しており、「一つ以上(one or more」および「少なくとも一つ(at least one)」と交換可能に使用され得る。一つのみの単位体を意図する場合は、「一つ以上(one)」という用語または類似の言葉が使用される。また、本明細書で使用する場合、「有する(has)」、「有する(have)」、「有している(having)」などの用語は、オープンエンド用語であることを意図している。さらに、「に基づく(based on)」という表現は、別段に明示的に記述されない限り、「に少なくとも部分的に基づく(based at least partially on)」を意味することを意図している。
【0071】
一部の非制限的な実施形態において、誘導加熱システムは、誘導加熱要素およびサセプタを含み得る。当該誘導加熱システムは、前記サセプタと熱接触している(例えば、当該サセプタによって物体を加熱することができるように当該サセプタに隣接している、当該サセプタによって物体を加熱することができるように当該サセプタと接触している、など)物体を加熱するために使用され得る。例えば、気化器デバイスが前記誘導加熱システムを含み得て、当該誘導加熱システムは、前記サセプタと熱接触している材料(例えば、有機材料、合成材料など)を加熱するために使用され得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタの温度は、当該サセプタの当該温度を測定することに基づいて制御され得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタの前記温度は、前記誘導加熱システムによって加熱される材料によって生み出される蒸気の化学組成が所望の化学組成範囲内になるように制御され得る。
【0072】
しかし、熱電対、シリコンセンサチップ、および/または赤外放射温度計などのデバイスによってサセプタの前記温度を検知することは、当該サセプタのサイズおよび/または当該サセプタの当該温度を測定するために使用される前記デバイスのサイズからして困難であり得る。例えば、気化器デバイスでは、誘導加熱システムは小型であり得て、熱電対、シリコンセンサチップ、および/または赤外放射温度計などのデバイスの前記サイズにより、当該デバイスが前記サセプタと熱接触することができないために、当該デバイスが当該サセプタの温度を検知するために使用されることが妨げられ得る。さらに、前記デバイスは、前記サセプタと熱接触していることおよび前記サセプタの前記温度に耐えることができない可能性がある。加えて、前記デバイスは、当該デバイスが前記サセプタと熱接触していることができないことからして、当該サセプタの前記温度を正確に検知することができない可能性がある。
【0073】
本発明の非制限的な実施形態は、誘導加熱システム内の温度を検知するためのデバイス、システム、および方法を対象とする。一部の非制限的な実施形態において、システムは、誘導要素、サセプタ要素、および当該サセプタ要素と熱接触している温度センサ回路を含む。一部の非制限的な実施形態において、前記温度センサ回路は、Cに等しい容量値を有するキャパシタ、および当該キャパシタに隣接するインダクタを含み、当該インダクタは、Lに等しいインダクタンス値を有する。さらに、前記温度センサ回路の共振周波数は、前記サセプタの温度に基づいて変化し、前記誘導要素は、前記温度センサに電磁的に結合される。さらに、前記温度センサ回路の前記共振周波数は1/2π√LCに等しい。
【0074】
このようにして、本発明の実施形態は、前記システムの温度センサ回路がサセプタ要素と熱接触しているに基づいて、当該サセプタ要素の前記温度の正確な検知を可能にする。さらに、前記システムの前記温度センサ回路は、前記温度センサがキャパシタおよびインダクタを含むことに基づいて、前記サセプタの前記温度に耐えることができる。
【0075】
ここで
図1を参照すると、
図1は、本明細書に記載のデバイス、システム、および/または方法が実施され得る例示的な誘導加熱システム100の図である。
図1に示すように、誘導加熱システム100は、温度センサ102、サセプタ要素108、RFID(radio frequency identification)デバイス110、誘導要素112、制御デバイス114、および電源116を含む。誘導要素112およびRFIDデバイス110は、ワイヤレス接続を介して相互接続(例えば、通信するための接続を確立)し得る。一部の非制限的な実施形態において、誘導加熱システム100は、RFIDデバイス110を含まなくてもよい。付加的にまたは代替的に、温度センサ102および制御デバイス114は、有線接続、ワイヤレス接続、または有線接続とワイヤレス接続の組み合わせを介して相互接続(例えば、通信するための接続を確立)し得る。一部の非制限的な実施形態において、誘導加熱システム100は、デバイス、システムなどの中のコンポーネントであり得る。例えば、誘導加熱システム100は、気化器デバイス(例えば、本明細書に記載の場合の気化器デバイス)の中のコンポーネントであり得る。
【0076】
温度センサ102は、誘導加熱システムにおいて導電性の物体(例えば、サセプタ)の温度を検知することができる一つ以上のデバイスを含み得る。例えば、温度センサ102は、キャパシタ104およびインダクタ106を含む回路を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ102は、温度センサ102が適用され得る用途に基づくサイズおよび構成を有し得る。例えば、温度センサ102は、4mmから10mmまでの範囲内の長さおよび/または4mmから7mmまでの範囲内の直径または幅を有し得る。一例において、温度センサ102は、6mmの長さおよび/または5mmの直径または幅を有し得る。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ102の共振周波数は、名目上、周囲温度で107KHzであり、当該共振周波数は、200℃で133KHzまで増加し得る。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ102の前記共振周波数の感度は、400Hz/℃であり得る。
【0077】
一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ104は、温度センサ102が適用され得る用途に基づくサイズおよび構成を有し得る。例えば、キャパシタ104は、表面実装キャパシタであり得る。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ104は、.5mmから6mmまでの範囲内の長さを有し得る。一例では、キャパシタ104は1mmの長さを有し得る。一例では、キャパシタ104は、標準サイズ1712(例えば、4.45mm×3.175mm)の表面実装キャパシタであり得る。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ104はセラミック材料を含み得る。例えば、キャパシタ104は、XHTセラミック材料および/またはX7Rセラミック材料から作製され得る。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ104は、.2μFから1μFまでの範囲内の容量値を有し得る。一例において、キャパシタ104は、.47μFの容量値を有し得る。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ104は、最大300℃までの温度に耐えることができる材料を含み得る。
【0078】
一部の非制限的な実施形態において、インダクタ106は、温度センサ102が適用され得る用途に基づくサイズおよび構成を有し得る。例えば、インダクタ106は、スパイラルインダクタなどの誘導コイルまたは平面状のインダクタであり得る。一例では、インダクタ106は、4mmの内径を有する二層になった37巻数の36ゲージワイヤを有する誘導コイルを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、インダクタ106は、2μHから6μHまでの範囲内のインダクタンス値を有し得る。一例では、インダクタ106は、4.7μHのインダクタンス値を有し得る。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ104とインダクタ106は、直列に電気的に接続され得る。
【0079】
サセプタ要素108は、電磁エネルギーを吸収し、吸収した電磁エネルギーに基づいて熱を発生させ、かつ/または一つ以上のデバイスと熱接続した物体(例えば、物質、デバイス、コンポーネントなど)に熱を提供すること(例えば、伝導によって熱を提供すること、放射によって熱を提供することなど)が可能な当該一つ以上のデバイスを含み得る。例えば、サセプタ要素108は、導電性である材料から作製されるデバイスを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素108は、渦電流によって熱くなる金属導体、鉄、鋼(例えば、ステンレス鋼)、セラミック磁石(例えば、フェライト)、FeCrAl合金、カンタル、および/または半導体を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素108は、10mmから18mmまでの範囲内の長さを有し得る。一例では、サセプタ要素108は15mmの長さを有し得る。
【0080】
一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素108は、撚り線、撚りロープ状の材料、メッシュ、メッシュチューブ、数個の同心状のメッシュチューブ、布、シート状の材料、多孔質固体(例えば、発泡体)、ロール状の金属メッシュ、金属の繊維、または適切なサイズおよび構成にした任意の他の形状を含む構成を有し得る。一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素108は、フィン、突起、またはサセプタ要素108と熱接触している固体材料および/または半固体材料を保持するように構成される他の細部を有し得る。
【0081】
RFID(radio frequency identification)デバイス110は、電磁エネルギーの受信に基づいて情報を記憶しかつ情報を提供することができる一つ以上のデバイスを含み得る。例えば、RFIDデバイス110は、RFIDタグ、RFIDマイクロチップ(例えば、集積回路、マイクロプロセッサなど)を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、RFIDデバイス110は、インダクタ106に電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含み得て、インダクタ106はアンテナとして作用し得る。一部の非制限的な実施形態において、RFIDデバイス110は、サセプタ要素108および/または温度センサ102に関連付けられる情報を記憶し得る。例えば、RFIDデバイス110は、サセプタ要素108および/または温度センサ102の識別に関連付けられる情報、サセプタ要素108および/または温度センサ102の特性に関連付けられる情報などを記憶し得る。付加的にまたは代替的に、RFIDデバイス110は、気化器デバイスに関連付けられる情報を記憶し得る。例えば、RFIDデバイス110は、前記気化器デバイスの誘導加熱システムによって気化される気化性物質に関連付けられる情報(例えば、気化性物質を加熱するためのプロファイル)を記憶し得る。一部の非制限的な実施形態において、RFIDデバイス110は、RFIDのためのLF(low frequency)範囲で動作し得る。例えば、RFIDデバイス110は、30KHzから300KHzまでの周波数範囲で動作し得る。一例では、RFIDデバイス110は、125KHzの周波数で動作し得る。一部の非制限的な実施形態において、RFIDデバイス110は、RFIDのためのHF(high frequency)範囲内で動作し得る。例えば、RFIDデバイス110は、3MHzから30MHzまでの周波数範囲内で動作し得る。一例では、RFIDデバイス110は、13.5MHzの周波数で動作し得る。
【0082】
誘導要素112は、サセプタ要素108および/または温度センサ102(例えば、温度センサ102のインダクタ106)に磁界を提供すること、および/またはサセプタ要素108および/または温度センサ102(例えば、温度センサ102のインダクタ106)から磁界を受け取ることができる一つ以上のデバイスを含み得る。例えば、誘導要素112は、スパイラルインダクタなどの誘導コイルまたは平面状のインダクタを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、誘導要素112は、サセプタ要素108に電磁エネルギー(例えば、磁界)を提供して、サセプタ要素108に当該電磁エネルギーの受け取りに基づいて熱を発生させる誘導加熱要素を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、誘導要素112は、サセプタ要素108に電磁エネルギーを提供する誘導加熱要素とは別体であり得る。
【0083】
制御デバイス114は、誘導要素112に制御信号を提供すること、誘導要素112(例えば、誘導加熱要素)に電力を提供するように電源116を制御すること、および/またはサセプタ要素108の温度を決定することができる一つ以上のデバイスを含み得る。例えば、制御デバイス114は、コンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサなどの演算デバイスを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、制御デバイス114および/または誘導要素112はRFIDリーダを含み得る。例えば、制御デバイス114および/または誘導要素112は、RFIDデバイス110と通信し得るRFIDリーダを含み得る。
【0084】
電源116は、誘導要素(例えば、誘導加熱要素、誘導要素112など)および/または制御デバイス114に電力を提供することができる一つ以上のデバイスを含み得る。例えば、電源116は、交流電流(AC)電源(例えば、発電機、オルタネータなど)および/または直流電流(DC)電源(例えば、電池、キャパシタ、燃料電池など)を含み得る。
【0085】
図1に示すデバイスおよびネットワークの個数および配置は一例として提供されている。
図1に示すデバイスに対して付加的なデバイス、より少ないデバイス、異なるデバイス、または異なるように配置されたデバイスが存在し得る。さらに、
図1に示す二つ以上のデバイスが単一のデバイス内に実装され得るか、
図1に示す単一のデバイスが複数の分散されたデバイスとして実装され得る。付加的にまたは代替的に、誘導加熱システム100の一組のデバイス(例えば、一つ以上のデバイス)が、誘導加熱システム100の別の一組のデバイスによって実行されるものとして説明される一つ以上の機能を実行し得る。
【0086】
ここで
図2を参照すると、
図2は、デバイス200の例示的なコンポーネントの図である。デバイス200は制御デバイス114に対応し得る。一部の非制限的な実施形態において、制御デバイス114は、少なくとも一つのデバイス200および/またはデバイス200の少なくとも一つのコンポーネントを含み得る。
図2に示すように、デバイス200は、バス202、プロセッサ204、メモリ206、ストレージコンポーネント208、入力コンポーネント210、出力コンポーネント212、および通信インターフェース214を含み得る。
【0087】
バス202は、デバイス200の前記コンポーネント間の通信を許可するコンポーネントを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、プロセッサ204は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装され得る。例えば、プロセッサ204は、プロセッサ(例えば、CPU(central processing unit)、GPU(graphics processing unit)、APU(accelerated processing unit)など)、マイクロプロセッサ、DSP(digital signal processor)、および/または機能を実行するようにプログラムすることができる任意の処理コンポーネント(例えば、FPGA(field-programmable gate array)、ASIC(application-specific integrated circuit)など)を含み得る。メモリ206は、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、および/またはプロセッサ204が使用するための情報および/または命令を記憶する別の種類の動的または静的なストレージデバイス(例えば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、光メモリなど)を含み得る。
【0088】
ストレージコンポーネント208は、デバイス200の動作および使用に関する情報および/またはソフトウェアを記憶し得る。例えば、ストレージコンポーネント208は、ハードディスク(例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ソリッドステートディスクなど)、CD(compact disc)、DVD(digital versatile disc)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ、および/または別の種類のコンピュータ可読媒体を、対応するドライブとともに含み得る。
【0089】
入力コンポーネント210は、ユーザ入力を介するなどしてデバイス200が情報を受信することを可能にするコンポーネント(例えば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、マイクなど)を含み得る。付加的にまたは代替的に、入力コンポーネント210は、情報を検知するためのセンサ(例えば、温度センサ、加速度計、ジャイロスコープ、アクチュエータなど)を含み得る。出力コンポーネント212は、デバイス200からの出力情報を提供するコンポーネント(例えば、ディスプレイ、スピーカ、一つ以上の発光ダイオード(LED)など)を含み得る。
【0090】
通信インターフェース214は、有線接続、ワイヤレス接続、または有線接続とワイヤレス接続の組み合わせを介するなどして、デバイス200が他のデバイスと通信することを可能にするトランシーバのようなコンポーネント(例えば、トランシーバ、別々の受信機および送信機など)を含み得る。通信インターフェース214は、デバイス200が別のデバイスから情報を受け取ることおよび/または別のデバイスに情報を提供することを可能にし得る。例えば、通信インターフェース214は、イーサネットインターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、赤外インターフェース、RF(radio frequency)インターフェース、USB(universal serial bus)インターフェース、Wi-Fi(登録商標)インターフェース、セルラーネットワークインターフェースなどを含み得る。
【0091】
デバイス200は、本明細書に記載の一つ以上のプロセスを実行し得る。デバイス200は、プロセッサ204が、メモリ206および/またはストレージコンポーネント208などのコンピュータ可読媒体によって記憶されたソフトウェア命令を実行することに基づいて、本明細書に記載の一つ以上のプロセスを実行し得る。コンピュータ可読媒体(例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体)は、本明細書では非一時的なメモリデバイスと定義する。メモリデバイスは、単一の物理的なストレージデバイスの中に存在するメモリ空間または複数の物理的なストレージデバイスに散在するメモリ空間を含む。
【0092】
ソフトウェア命令は、別のコンピュータ可読媒体からまたは通信インターフェース214を介して別のデバイスからメモリ206および/またはストレージコンポーネント208に読み出され得る。メモリ206および/またはストレージコンポーネント208に記憶されたソフトウェア命令は、実行されると、本明細書に記載の一つ以上のプロセスをプロセッサ204に実行させ得る。付加的にまたは代替的に、本明細書に記載の一つ以上のプロセスを実行するために、ソフトウェア命令の代わりにまたはソフトウェア命令と組み合わせてハードウェア回路網を使用し得る。このように、本明細書に記載の実施形態は、ハードウェア回路網とソフトウェアの特定の組み合わせに限定されない。
【0093】
図2に示すコンポーネントの個数および配置は一例として提供されている。一部の非制限的な実施形態において、デバイス200は、
図2に示すコンポーネントに対して付加的なコンポーネント、より少ないコンポーネント、異なるコンポーネント、または異なるように配置されたコンポーネントを含み得る。付加的にまたは代替的に、デバイス200の一組のコンポーネント(例えば、一つ以上のコンポーネント)が、デバイス200の別の一組のコンポーネントによって実行されるものとして説明される一つ以上の機能を実行し得る。
【0094】
ここで
図3を参照すると、
図3は、誘導加熱システム内の温度を検知するためのプロセス300の非制限的な一実施形態のフローチャートである。一部の非制限的な実施形態において、プロセス300のステップのうちの一つ以上が、制御デバイス114によって実行され(例えば、完全に、部分的になど)得る。一部の非制限的な実施形態において、プロセス300の前記ステップのうちの一つ以上は、制御デバイス114とは別体のまたは制御デバイス114を含む別のデバイスまたは一群のデバイスによって実行され得る。
【0095】
図3に示すように、ステップ302にて、プロセス300は、サセプタ要素に誘導された電流に基づいて当該サセプタ要素を加熱することを含む。例えば、誘導加熱要素(例えば、誘導要素112)は、サセプタ要素108によって受け取られる磁界(例えば、誘導磁界、磁界など)を提供し得る。サセプタ要素108は、前記磁界がサセプタ要素108によって受け取られることに基づいてサセプタ要素108内に発生する電流に基づいてサセプタ要素108内に熱を発生させ得る。
【0096】
一部の非制限的な実施形態において、前記誘導加熱要素は、電源116によって駆動され得る。例えば、前記誘導加熱要素は、制御デバイス114が当該誘導加熱要素および/または電源116を制御することに基づいて電源116から電流を受け取り得る。一部の非制限的な実施形態において、制御デバイス114は、前記誘導加熱要素に、サセプタ要素108へ磁界を提供させ得る。例えば、制御デバイス114は、前記誘導加熱要素に制御信号を提供し得て、当該誘導加熱要素は、制御デバイス114からの当該制御信号に基づいてサセプタ要素108に前記磁界を提供し得る。
【0097】
さらに
図3に示すように、ステップ304にて、プロセス300は、前記サセプタ要素を加熱することに基づいて、当該サセプタ要素に関連付けられる温度センサ回路の共振周波数を決定することを含む。例えば、制御デバイス114は、サセプタ要素108が熱を発生させるとき、サセプタ要素108に関連付けられる温度センサ102の共振周波数を決定し得る。
【0098】
一部の非制限的な実施形態において、制御デバイス114は、キャパシタ104およびインダクタ106に基づいて温度センサ102の前記共振周波数を決定し得る。例えば、制御デバイス114は、式1/2π√LCに基づいて温度センサ102の前記共振周波数を決定し得て、上記式において、Lはインダクタ106のインダクタンス値であり、Cはキャパシタ104の容量値である。一部の非制限的な実施形態において、制御デバイス114は、誘導要素112によって受け取られる、インダクタ106によって提供される磁界に基づいて温度センサ102の前記共振周波数を決定し得る。例えば、制御デバイス114は、誘導要素112に、温度センサ102へ第一の磁界を提供させ得て、当該第一の磁界はインダクタ106によって受け取られる。インダクタ106は、誘導要素112から前記第一の磁界を受け取ることに基づいて第二の磁界を提供し得る。誘導要素112は、インダクタ106から前記第二の磁界を受け取り得る。制御デバイス114は、誘導要素112によって受け取られる、インダクタ106によって提供される前記第二の磁界に基づいて温度センサ102の前記共振周波数を決定し得る。一部の非制限的な実施形態において、前記第二の磁界は、前記第一の磁界とは異なる周波数を有する当該第一の磁界の成分を含み得る。
【0099】
さらに
図3に示すように、ステップ308にて、プロセス300は、前記温度センサ回路の前記共振周波数に基づいて前記サセプタ要素の温度を決定することを含む。例えば、制御デバイス114は、温度センサ102の前記共振周波数に基づいてサセプタ要素108の前記温度を決定し得る。一部の非制限的な実施形態において、制御デバイス114は、温度センサ102の前記共振周波数における変化に基づいてサセプタ要素108の温度を決定し得る。例えば、制御デバイス114は、誘導加熱要素によって提供される第一の磁界に基づいて当該誘導加熱要素によってサセプタ要素108が加熱されるとき、温度センサ102の第一の共振周波数を決定し得る。制御デバイス114は、前記誘導加熱要素によって提供される第二の磁界に基づいて当該誘導加熱要素によってサセプタ要素108が加熱されるとき、温度センサ102の第二の共振周波数を決定し得る。制御デバイス114は、前記第一の共振周波数から前記第二の共振周波数への温度センサ102の前記共振周波数における変化に基づいてサセプタ要素108の前記温度を決定するために当該第一の共振周波数と当該第二の共振周波数を比較し得る。
【0100】
一部の非制限的な実施形態において、温度センサ102の前記共振周波数は、キャパシタ104の前記容量値における変化に基づいて変化し得る。例えば、サセプタ要素108が加熱されるとき、温度センサ102のキャパシタ104の温度は上昇し得る。キャパシタ104の前記温度における前記上昇に基づいて、キャパシタ104の前記容量値は減少し得る。
【0101】
図4Aから
図4Cは、誘導加熱システムを有する気化器デバイス400の非制限的な一実施形態の図である。
図4Aおよび
図4Bは、気化器デバイス400の組み立て図を示し、
図4Cは、気化器デバイス400の分解図を示す。
図4Aに示すように、気化器デバイス400はハウジング402を含み得る。例示を目的として、
図4Bは、ハウジング402が透明な状態で気化器デバイス400を描写している。
図4Bに示すように、気化器デバイス400は、誘導加熱組立体420、ハウジング402、電源416、およびチューブ444を含み得る。
図4Cに示すように、気化器デバイス400は、電子制御コンポーネント436、少なくとも一つの起動ボタン438、誘導加熱組立体420、カートリッジ418、ハウジング402、電源416、弁442、チューブ444、およびマウスピースコンポーネント446を含み得る。
【0102】
一部の非制限的な実施形態において、誘導加熱組立体420は、シャーシ448(例えば、誘導加熱組立体420のコンポーネントを支持するための内部フレーム)、誘導加熱要素412(例えば、誘導コイル)、および/または加熱要素本体440を含み得る。例えば、加熱要素本体440は、誘導加熱要素412が加熱要素本体440内に配置されるときに誘導加熱要素412を保持するようなサイズおよび/または構成にされ得る。付加的にまたは代替的に、シャーシ448は、電子制御コンポーネント436に近接して誘導加熱要素412および加熱要素本体440を保持するようなサイズおよび/または構成にされ得て、コンパクトなサイズおよび電子制御コンポーネント436による誘導加熱要素412の制御を可能にし得る。付加的にまたは代替的に、加熱要素本体440は、カートリッジ418内のサセプタ要素(例えば、ウィック要素、ウィックなど)の誘導加熱によって発生した前記熱に対する断熱材として機能し得て、また、誘導加熱要素412が発生させる電磁エネルギーの放射から電子コンポーネントを遮蔽する。
【0103】
一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418は、誘導加熱要素412内に嵌合するようなサイズおよび/または構成にされ得て、前記気化器デバイス400のコンパクトな構造を可能にし得る。カートリッジ418は、前記気化性物質からの蒸気またはエアロゾルがカートリッジ418から流出することを可能にする孔を一端に有し得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418はリザーバを有するように構成され得て、当該リザーバは、気化性物質を保持するように構造化し得る。サセプタ要素は、前記リザーバ内に含有されるように構成され得て、当該サセプタ要素は、当該リザーバの前記気化性物質と接触し得る。誘導加熱要素412は、加熱要素本体440内に収容されるように構成され得る。誘導加熱要素412は、カートリッジ418内のサセプタ要素に誘導結合され得て、当該サセプタ要素が、渦電流によって当該サセプタ要素内に発生する熱を通して電磁誘導によって加熱されるようにする。
【0104】
一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418は、気化器デバイス400用の交換可能かつ/または使い捨て可能な容器であり得る。例えば、カートリッジ418は、所定量の気化性物質を収容し得て、当該気化性物質を使い切ったときまたは近く使い切れるとき、ユーザはカートリッジ418を(例えば、別のカートリッジと)交換し得る。例示を目的として、前記気化性物質は、所定の温度まで加熱されるとき人間による吸入用の蒸気を生成する任意の組成、材料、または物質であり得る。一部の非制限的な実施形態において、気化器デバイス400は、カートリッジ内に残る気化性物質の量のインジケータを含み得る。例えば、当該インジケータは、気化器デバイス400の前記カートリッジ上かつ/または前記ハウジング上に存在し得る。一部の非制限的な実施形態において、前記インジケータは、ユーザが目視できる、気化器デバイス400上に存在するデジタルまたはアナログの出力画面を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、気化器デバイス400は、カートリッジ418が空に近くなったときを示しかつ前記気化性物質に関する少量インジケータとして機能する第二のインジケータを有し得る。
【0105】
一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418は、気化性物質が補充されるように構成され得る。付加的にまたは代替的に、カートリッジ418は、ハウジング402の孔または開口を通すなどして、気化器デバイス400内に存在しながら補充されるように構成され得る。一部の非制限的な実施形態において、誘導加熱要素412(例えば、誘導コイル)は、カートリッジ構造体(例えば、前記カートリッジの本体、前記サセプタ要素、および前記誘導コイル)が交換されるように設計され得るように、交換可能なカートリッジの部品として形成され得る。例えば、かかる交換可能なカートリッジは、前記誘導コイルを他の電子制御コンポーネントに接続するための電気接続部を含み得る。
【0106】
一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418の交換は、ハウジング402を取り外し、所望の任意の付加的なコンポーネントを分離させることによって達成し得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418の交換は、ハウジング402を取り外さなくても達成し得る。例えば、気化器デバイス400は、ユーザが、空のカートリッジ418を取り外し、当該空のカートリッジ418を、いずれのコンポーネントも取り外すことなく誘導加熱組立体420内で新しい充満したカートリッジ418と交換することを可能にする。一部の非制限的な実施形態において、気化器デバイス400は、空または空に近いカートリッジ418の取り外しを可能にしかつ交換カートリッジ418を受け入れる、気化器デバイス400に画定されるチャネルまたはチャンバを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、気化器デバイス400は、新たなカートリッジ418を受け入れるために開くように操作(例えば、折り畳む、ねじるなど)され得て、次にカートリッジ418を閉じて適切な位置に(例えば、カートリッジ418内の前記気化性物質の加熱を可能にするように)設置されるように操作し得るチャネルまたはチャンバを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、ハウジング402は、気化器デバイス400に画定されるチャンバまたはチャネルを有し得て、ハウジング402は、当該チャンバまたはチャネル内にカートリッジ418を受容するように構成し得る。
【0107】
一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、カートリッジ418内に存在し得て、当該サセプタ要素は、電源416に対する電気接続部がなくても誘導を介して加熱され得る。付加的にまたは代替的に、カートリッジ418は、内表面を有する本体を含み得て、前記サセプタ要素は、カートリッジ418の当該内表面に隣接して配置され得る。付加的にまたは代替的に、カートリッジ418の前記本体および/または頸状部は、前記サセプタ要素と前記誘導加熱組立体420の間の断熱部材として機能し得る。例えば、かかる断熱部材は、カートリッジ418内の前記気化性物質(例えば、液体)との接触から前記誘導加熱組立体420(例えば、誘導コイル)を取り除き(例えば、分離し)得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418は、ガラス、ファイバーグラス、セラミックなどを含むがこれらに限定されない適切な断熱材料から作製され得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418の開口端は、気化器デバイス400を通る空気路を画定し得る。
【0108】
一部の非制限的な実施形態において、起動ボタン438は、例えば、ユーザが気化器デバイス400を起動し得るように、ハウジング402の開口を通って突出するように構成され得る。付加的にまたは代替的に、起動ボタン438は、物理的なボタンの押下が必要ないように構成し得る。例えば、起動ボタン438は、静電容量式タッチスクリーンなどのタッチスクリーンコンポーネントを含み得る。付加的にまたは代替的に、かかるタッチスクリーンを使用することにより、ユーザは、年齢、使用回数、および他の分析情報などの情報を確認および/または照合するように気化器デバイス400と連携し得る。付加的にまたは代替的に、かかるタッチスクリーンの能力は、内部センサと組み合わせることによってスマート気化器を形成し得て、当該スマート気化器は、通信のために接続されかつローカルコンピュータまたはインターネットに対してネットワーク化されることが可能であり得る。
【0109】
一部の非制限的な実施形態において、起動ボタン438は、気化器デバイス400の別の態様および/またはコンポーネントと一体化され得る。例えば、起動ボタン438は、マウスピースコンポーネント446と一体化され得る。例示を目的として、ユーザの口によるマウスピースコンポーネント446への接触により、気化器デバイス400の起動(例えば、起動ボタン438として機能すること)を可能にし得る。付加的にまたは代替的に、起動ボタン438は、生体認証デバイス(例えば、指紋スキャナ)および/または前記ユーザを識別するための別の形態の識別デバイスを含み得る。例えば、ユーザは、気化器デバイス400を個人化しかつ/または他人が気化器デバイス400を使用することを防止し得る。例示を目的として、かかる特徴は、気化器デバイス400の監視が常に利用できる訳ではない状況で有用であり得かつ/または無認可のユーザ(例えば、子ども)が当該デバイスを使用することを防止し得る。
【0110】
一部の非制限的な実施形態において、ハウジング402は、気化器デバイス400に対して外観を提供するように、かつ/またはユーザの手に人間工学的に適合するように整形されるように、当該デバイスの前記コンポーネントを実質的に収容、すなわち、閉じ込めるようなサイズにしかつ/または構成し得る。一部の非制限的な実施形態において、ハウジング402は、上部ハウジング402aおよび下部ハウジング402bを含み得る。例えば、上部ハウジング402aおよび下部ハウジング402bは、審美的に美しい外観を有して(例えば、木目調の外観を模倣するように)構造化され得かつ/または、要望に応じて、色、形状、印などを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、上部ハウジング402aおよび下部ハウジング402bは、ユーザが気化器デバイス400の特定の外観をカスタマイズすることを可能にするために交換可能であり得る。
【0111】
一部の非制限的な実施形態において、ハウジング402は、木材、金属、ファイバーグラス、プラスチックなどの任意の適した材料から作製され得る。一部の非制限的な実施形態において、マウスピースコンポーネント446は取り替え可能であり得る。例えば、マウスピースコンポーネント446の変形は、マウスピースコンポーネント446が、例えば、たばこ、葉巻、パイプなどの喫煙に関してユーザにとってより好ましくかつ/または親しみがあり得る感覚に似た吸引感覚を再現するために空気流を制限し得るように設計され得る。一部の非制限的な実施形態において、起動ボタン438は、例えば、ユーザが気化器デバイス400と相互作用することを可能にする一つ以上の制御ボタン、センサ、またはスイッチを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、起動ボタン438の最も単純な相互作用は、前記気化器デバイスをオンオフすることであり得る。
【0112】
一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素は、当該サセプタ要素の前記材料に隣接しかつ/または接触している物質を加熱するように構成され得る。例えば、誘導加熱組立体420による前記サセプタ要素の誘導加熱に基づいて、気化性物質が加熱され得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、当該サセプタ要素の毛細管現象に基づいて前記リザーバから気化性物質を移動させるように構成され得る。一部の非制限的な実施形態において、前記気化性物質は、液体および/または粘質物であり得て、当該液体が気化されるにつれて、より多くの液体が前記サセプタ要素を上方へ移動し得る。
【0113】
一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素の前記構成は、撚り線、撚りロープ状の材料、メッシュ、メッシュチューブ、複数の同心のメッシュチューブ、布、複数のシート状の材料、十分な多孔性を有する発泡体(または他の多孔質固体)、ロール状の細目の金属メッシュ、または金属箔、繊維またはメッシュのなんらかの他の配置、および/または毛細管現象による吸い上げ作用を行うように適切なサイズおよび/または構成にされる任意の他の形状であり得る。付加的にまたは代替的に、前記サセプタ要素は、さらに、フィン、突起、または当該サセプタ要素と接触している固体または半固体の材料を保持するように構成され得る他の細部を含み得る。
【0114】
一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、適切な効果を得る材料の組み合わせから構造化され得る。例えば、前記サセプタ要素は、細い誘導加熱のワイヤ、撚り線、および/または糸を、毛細管現象によって吸い上げるワイヤ、撚り線、および/または糸と織り合わせた布(または他の方法で密に混合した組み合わせ)であり得る。付加的にまたは代替的に、前記サセプタ要素の前記材料は、ロープまたは発泡体の形態で組み合わされ得るか、適切に配置された薄いシート状の材料であり得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、巻き上げられた互い違いの材料箔を含み得る。付加的にまたは代替的に、前記サセプタ要素は、誘導加熱要素412(例えば、誘導コイル)によって包囲(例えば、部分的に、完全になど)され得て、当該誘導加熱要素412は、前記メッシュと必ずしも接触していなくてもよい。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素がメッシュから形成され得るので、前記メッシュウィックは、誘導によって効率的に加熱される材料(例えば、FeCrAl合金)から作製され得る。一部の非制限的な実施形態において、前記メッシュウィックは、カンタルメッシュを使用して形成され得る。付加的にまたは代替的に、前記サセプタ要素は、当該サセプタ要素が、洗浄、再使用、および/またはカートリッジ418から離して交換され得るように、カートリッジ418から取り外し可能であり得る。
【0115】
一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素において使用される前記材料は、磁性材料および/または金属導体を含み得る。付加的にまたは代替的に、前記サセプタ要素は、当該サセプタ要素が電磁界からの電磁エネルギーに曝されるとき熱渦電流および/または磁気ヒステリシスを生成する材料を含み得る。例えば、電磁界の範囲内に著しいヒステリシスを有する磁性材料および/または金属導体材料が気化器デバイス400とともに採用され得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、渦電流と磁壁の移動の両方によって加熱が行われるような材料を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は鉄であり得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、フェライトなどのセラミック磁石を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は、渦電流によって熱くなる金属導体を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、前記サセプタ要素は半導体を含み得る。
【0116】
一部の非制限的な実施形態において、弁442は、空気流を制御しかつ/または気化器デバイス400の不使用時に前記リザーバを封止するように構成され得る。一部の非制限的な実施形態において、弁442は、開口を有するカートリッジ418の一端に嵌合するようなサイズおよび/または構成にされ得る。付加的にまたは代替的に、弁442は、カートリッジ418への正確な取り付けを可能にする形状かつ/または誘導加熱要素412内にカートリッジ418を設置するために誘導加熱要素412(例えば、誘導コイル)の端部に接触しかつ/または当該端部上に載置されるようなサイズおよび/または構成にされる形状を有し得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418は、完全に誘導加熱要素412内にあり得るか、カートリッジ418の一部のみが誘導加熱要素412内にあり得る。一部の非制限的な実施形態において、弁442は電子的に制御され得て、ユーザによる(例えば、起動ボタン438を通した)気化器デバイス400の起動まで閉じたままになるように構成され得る。一部の非制限的な実施形態において、弁442は、前記マウスピースにおけるねじ山および/または斜面によって手動で制御され得る。例えば、当該ねじ山および/または斜面は、弁442とカートリッジ418の頂部の間の間隙を制御し得る。一部の非制限的な実施形態において、弁442は、プラスチック、ゴム、ファイバーグラス、金属、ガラスなどの任意の適した材料から作製され得る。一部の非制限的な実施形態において、弁442は、好適なグレードのシリコーンゴムから作製され得る。
【0117】
一部の非制限的な実施形態において、チューブ444は、カートリッジ418から遠位の弁442の一端上に設置されかつ/または前記気化性物質からの前記蒸気および/またはエアロゾルをマウスピースコンポーネント446から排出するようなサイズおよび/または構成にされ得る。一部の非制限的な実施形態において、チューブ444は円筒であり得る。一部の非制限的な実施形態において、チューブ444は、ガラスを含むがこれに限定されない任意の適した材料から形成され得る。一部の非制限的な実施形態において、チューブ444は、気化器デバイス400の内および/または外への空気流を調整しかつ/または、閉じているときに、前記気化性物質の漏出を防止するように弁442と連携するように構成され得る。
【0118】
一部の非制限的な実施形態において、電力は、電源416から誘導加熱要素412に提供され得る。一部の非制限的な実施形態において、電源416は、保存した化学エネルギーを電気エネルギーに変換する一つ以上の電気化学セルを含むデバイスの任意の形態であり得る。付加的にまたは代替的に、電源416は、用途(例えば、気化器デバイス400内での設置)に適したサイズにされ得る。一部の非制限的な実施形態において、電源416は電池であり得る。例えば、当該電池は、一次電池、二次電池、再充電式電池などであり得る。付加的にまたは代替的に、当該電池は、アルカリ電池、ボタン型電池、リチウムイオン電池などを含み得る。
【0119】
一部の非制限的な実施形態において、気化器デバイス400の電子コンポーネント(例えば、電子制御コンポーネント436)は、電流発生デバイスを含む回路、プロセッサ、および少なくとも一つのセンサを含み得る。付加的にまたは代替的に、誘導加熱要素412(例えば、誘導コイル)に供給される前記電力は、前記プロセッサによって制御され得て、当該プロセッサは、数ミリ秒と小さくあり得る時間尺度で誘導加熱要素412に供給される前記電力の正確な監視および/または制御を提供し得る。一部の非制限的な実施形態において、前記プロセッサは、前記センサから情報を受け取るように構成され、かつ/または誘導加熱要素412によって前記サセプタ要素に適用される加熱プロファイルを調整可能であり得る。一部の非制限的な実施形態において、前記センサは、気化器デバイス400からのまたは気化器デバイス400への空気流、気化器デバイス400内の箇所における圧力または気化器デバイス400から出ていく前記蒸気の圧力、前記誘導コイルの前記温度などの気化器デバイス400の前記コンポーネントのまたは当該コンポーネント近くの箇所の温度などの情報を検出かつ/または計算可能であり得る。例えば、かかる特徴は、前記回路が、気化器デバイス400の前記ユーザが吸い込み始めたことおよび/または流入する空気が前記サセプタ要素を冷却する(例えば、当該サセプタ要素の理想的な温度、動作温度範囲などを下回る)傾向を補償するために電力レベルが増大され得ることを検知することを可能にし得る。一部の非制限的な実施形態において、能動的な吸入が進行していないとき、前記回路は次に前記電力を低減可能であり得て、電源416の寿命を改善し得る。
【0120】
一部の非制限的な実施形態において、前記プロセッサは、温度プロファイル(例えば、最適温度プロファイルなど)を計算および/または実施するために前記情報を使用可能であり得る。付加的にまたは代替的に、前記プロセッサは、前記気化性物質に基づいて誘導加熱要素412によって前記サセプタ要素に適用される加熱プロファイルを調整するように構成され得る。例えば、前記プロセッサは、前記気化性物質に従って所定の加熱プロファイルを実施可能であり得る。一部の非制限的な実施形態において、前記プロセッサは、前記ユーザが、改善した経験(例えば、より好ましい経験、最高の経験など)を得るために前記熱を提供するための設定および/または全アルゴリズムを修正することを可能にし得る。一部の非制限的な実施形態において、全ての前記電子コンポーネント(例えば、電子制御コンポーネント436など)の設計および/または構成は、気化器デバイス400を手持ち型かつ電池式にすることができるように十分にエネルギー効率が良くあり得る。付加的にまたは代替的に、前記電子コンポーネントは、プリント回路基板を含み得て、一部の非制限的な実施形態において、前記プロセッサは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどを含み得る。
【0121】
一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ418は、カートリッジ418の内容物に関する内容物情報を含む識別子を含み得る。例えば、前記識別子は、例えば、バーコード、またはカートリッジ418内の気化性物質および/またはサセプタ要素に関する信号を提供し得る他の機構として、カートリッジ418に組み込まれ得る。一部の非制限的な実施形態において、前記プロセッサは、カートリッジ418の前記内容物情報を使用してパラメータを設定し、誘導加熱要素412に、カートリッジ418の前記内容物情報に従って前記気化性物質に対して加熱プロファイルを適用させるように、誘導加熱要素412に結合されかつ/またはカートリッジ418の前記内容物情報を読み出すようにプログラムされ得る。
【0122】
図5は、カートリッジ組立体500の非制限的な一実施形態の図である。
図5に示すように、カートリッジ組立体500は、温度センサ502、サセプタ要素508、およびカートリッジ518を含む。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ502は、温度センサ102と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素508は、サセプタ要素108と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ518は、カートリッジ418と同じまたは類似であり得る。
図5にさらに示すように、温度センサ502は、キャパシタ504およびインダクタ506を含む。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ504は、キャパシタ104と同じまたは類似であり得て、インダクタ506は、インダクタ106と同じまたは類似であり得る。
【0123】
図5にさらに示すように、温度センサ502は、構造体524に閉じ込められ(例えば、全面から封止され)得る。このようにして、温度センサ502は、温度センサ502がカートリッジ518の内側の環境と相互作用(例えば、化学的に相互作用、または物理的に相互作用など)しないが、温度センサ502がサセプタ要素508の温度を検知するためにサセプタ要素508と熱接触しているように、構造体524に閉じ込められ得る。一部の非制限的な実施形態において、構造体524は、構造体524がカートリッジ518の内側の環境に対して不活性である(例えば、化学的に相互作用しない、物理的に相互作用しないなど)ことを可能にする材料を含み得る。例えば、構造体524は、構造体524がカートリッジ518の内側の気化性物質に対して不活性であることを可能にする材料を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、構造体524の前記材料は、ガラス、ファイバーグラス、プラスチックなどを含み得る。一部の非制限的な実施形態において、構造体524は、構造体524の外表面上に存在する導電性のコンタクト(例えば、ピン、電気コンタクト、ビアなど)を含み得て、当該導電性のコンタクトに基づいて確立される電気接続を使用して情報が通信され得るようにする。一部の非制限的な実施形態において、構造体524は、キャパシタ504の外表面上に存在するピンおよび/またはキャパシタ504の外表面上に存在する電気コンタクトに電気的に接続される構造体524の外表面上に存在するピンおよび/または構造体524の外表面上に存在する電気コンタクトを含み得る。
【0124】
一部の非制限的な実施形態において、構造体524(例えば、温度センサ502を閉じ込める構造体524)および/またはサセプタ要素508は、カートリッジ518内に存在し得る。例えば、構造体524は、サセプタ要素508と熱接触し得て、構造体524およびサセプタ要素508は、カートリッジ518内に存在し得る。一部の非制限的な実施形態において、構造体524は、サセプタ要素508と物理的に接触(例えば、タッチしている)し得る。例えば、構造体524は、サセプタ要素508の一端で、サセプタ要素508の一端における一点で、サセプタ要素508の中央における一点で、サセプタ要素508の中央に隣接する一点でなど、サセプタ要素508と物理的に接触し得る。
【0125】
図6は、カートリッジ組立体600の非制限的な一実施形態の図である。
図6に示すように、カートリッジ組立体600は、温度センサ602、サセプタ要素608、RFIDデバイス610、およびカートリッジ618を含む。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ602は、温度センサ502および/または温度センサ102と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、サセプタ要素608は、サセプタ要素508および/またはサセプタ要素108と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、カートリッジ618は、カートリッジ518および/またはカートリッジ418と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、RFIDデバイス610は、RFIDデバイス110と同じまたは類似であり得る。
図6にさらに示すように、温度センサ602は、キャパシタ604およびインダクタ606を含む。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ604は、キャパシタ504および/またはキャパシタ104と同じまたは類似であり得て、インダクタ506は、インダクタ106と同じまたは類似であり得る。
【0126】
図6にさらに示すように、温度センサ602およびRFIDデバイス610は、構造体624に閉じ込められ(例えば、全面が封止され)得る。このようにして、温度センサ602およびRFIDデバイス610がカートリッジ618の内側の環境と相互作用(例えば、化学的に相互作用、物理的に相互作用など)しないが、温度センサ602が、サセプタ要素608の温度を検知するためにサセプタ要素608と熱接触しており、RFIDデバイス610が、RFIDリーダ(例えば、誘導要素、誘導要素112、制御デバイス114など)に電磁的に結合して(例えば、電磁エネルギーをワイヤレスに転送することができ)、RFIDデバイス610によって記憶された情報を当該RFIDリーダに通信するように、温度センサ502およびRFIDデバイス610は構造体624に閉じ込められ得る。一部の非制限的な実施形態において、構造体624は、構造体524と同じまたは類似であり得る。
【0127】
図6にさらに示すように、RFIDデバイス610のリード線612は、インダクタ606の端部の各々に接続され(例えば、電気的に接続され)得る。例えば、RFIDデバイス610のリード線612は、キャパシタ604の外表面上に存在するピン、キャパシタ604の外表面上に存在する電気コンタクトなどに基づいてインダクタ606の端部の各々に接続され得る。このようにして、誘導要素(例えば、誘導要素112)によって提供される磁界は、前記インダクタ606がRFIDデバイス610用のアンテナとして機能することに基づいて前記RFIDデバイス610に電力を提供し得る。したがって、前記RFIDデバイス610は、RFIDデバイス610が前記誘導要素によって提供される磁界を受け取るアンテナを含む場合の前記RFIDデバイス610のサイズよりも小さなサイズを有し得る。
【0128】
図7は、温度センサ702の非制限的な一実施形態の図である。
図7に示すように、温度センサ702は回路を含み得る。温度センサ702の当該回路は、キャパシタ704およびインダクタ706を含む。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ704は、キャパシタ604、キャパシタ504、および/またはキャパシタ104と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、インダクタ706は、インダクタ606、インダクタ506、および/またはインダクタ106と同じまたは類似であり得る。
図7にさらに示すように、温度センサ702は、キャパシタ704およびインダクタ706を含む。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ704は、キャパシタ704の第一の端部に金属エンドキャップ722を、キャパシタ704の第二の端部に金属エンドキャップ722を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、前記金属エンドキャップ722は、キャパシタ704の一端上に取り付け、形成などされ得る。付加的にまたは代替的に、インダクタ606の端部の各々は、金属エンドキャップ722に電気的に接続され得る。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ702は、構造体(例えば、構造体524、構造体624など)に閉じ込められ得る。
【0129】
図8は、温度センサ802の非制限的な一実施形態の図である。
図8に示すように、温度センサ802は回路を含み得る。温度センサ802の前記回路はキャパシタ804およびインダクタ806を含む。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ804はキャパシタ704、キャパシタ604、キャパシタ504、および/またはキャパシタ104と同じまたは類似であり得る。一部の非制限的な実施形態において、インダクタ806は、インダクタ706、インダクタ606、インダクタ506、および/またはインダクタ106と同じまたは類似であり得る。
図7にさらに示すように、インダクタ706は、キャパシタ804の外表面と整列するスパイラルインダクタである。一部の非制限的な実施形態において、キャパシタ804は、キャパシタ804の第一の端部に金属エンドキャップ822を、キャパシタ804の第二の端部に金属エンドキャップ822を含み得る。一部の非制限的な実施形態において、前記金属エンドキャップ822は、キャパシタ804の一端上に取り付け、形成などされ得る。付加的にまたは代替的に、インダクタ806の端部の各々は、金属エンドキャップ822に電気的に接続され得る。一部の非制限的な実施形態において、温度センサ802は、構造体(例えば、構造体524、構造体624など)に閉じ込められ得る。
【0130】
本発明は、最も実用的かつ好適な実施形態であると現在考えられるものに基づいて例示を目的として詳細に説明されているが、かかる詳細は例示を目的としているに過ぎないこと、および本発明は上記開示の実施形態に限定されず、むしろ、前記添付の請求項の精神および範囲の内である変形および均等な配置を包含することを意図していると理解しなければならない。例えば、本発明は、可能な限り、任意の実施形態の一つ以上の特徴が、任意の他の実施形態の一つ以上の特徴と組み合わされることができることを企図していると理解しなければならない。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器デバイス内の温度を検知するためのシステムにおいて、
誘導要素と、
サセプタ要素と、
前記サセプタ要素と熱接触している温度センサ回路と
を含み、前記温度センサ回路が、
キャパシタと、
インダクタと
を含み、
前記温度センサ回路の共振周波数が、前記サセプタ要素の温度に基づいて変化し、
前記誘導要素が、前記温度センサ回路に電磁的に結合され、
前記システムがカートリッジを含み、
前記サセプタ要素が前記カートリッジ内に存在し、かつ前記温度センサ回路が前記カートリッジ内に存在する、システム。
【請求項2】
前記キャパシタが、Cに等しい容量値を有し、前記インダクタが、Lに等しいインダクタンス値を有し、かつ前記温度センサ回路の前記共振周波数が、1/2π√LCに等しい、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記温度センサ回路に電気的に接続されるRFID(radio frequency identification)デバイスをさらに含む、請求項1のシステム。
【請求項4】
前記RFIDデバイスが、前記温度センサ回路の前記インダクタに電気的に接続されるRFIDマイクロチップを含む、請求項3のシステム。
【請求項5】
前記RFIDデバイスが前記カートリッジ内に存在する、請求項3のシステム。
【請求項6】
前記温度センサ回路の前記キャパシタが前記サセプタ要素と熱接触している、請求項1のシステム。
【請求項7】
前記温度センサ回路が構造体内に封入される、請求項1のシステム。
【請求項8】
前記構造体がガラス構造体である、請求項7のシステム。
【請求項9】
前記誘導要素が、前記サセプタ要素の周りに交番磁界を創出するように構成される誘導加熱要素を含み、かつ前記サセプタ要素が、前記交番磁界に基づいて熱を発生させる、請求項1のシステム。
【請求項10】
前記誘導加熱要素が、前記カートリッジ内の前記サセプタ要素に誘導結合され、前記サセプタ要素が電磁誘導によって加熱されるようにする、請求項9のシステム。
【請求項11】
前記誘導加熱要素が電源によって駆動され、前記誘導加熱要素が、制御デバイスが前記誘導加熱要素および/または電源を制御することに基づいて前記電源から電流を受け取る、請求項9のシステム。
【請求項12】
前記キャパシタが、.2μFから1μFまでの範囲内の容量値を有する、請求項1のシステム。
【請求項13】
前記インダクタが、誘導コイルまたは平面状のインダクタである、請求項1のシステム。
【請求項14】
前記インダクタが、2μHから6μHまでの範囲内のインダクタンス値を有する、請求項1のシステム。
【請求項15】
前記キャパシタおよび前記インダクタが、直列に電気的に接続される、請求項1のシステム。
【請求項16】
前記カートリッジが、気化性物質からの蒸気またはエアロゾルがカートリッジから流出することを可能にする孔を一端に有する、請求項1のシステム。
【請求項17】
前記カートリッジが、交換可能かつ/または使い捨て可能な容器である、請求項1のシステム。
【請求項18】
前記カートリッジが、所定量の気化性物質を収容する、請求項1のシステム。
【請求項19】
前記カートリッジが、気化性物質が補充されるように構成される、請求項1のシステム。