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特開2024-161232流体容器の内容物へのアクセスを可能にしながら流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161232
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】流体容器の内容物へのアクセスを可能にしながら流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A61B1/00 650
A61B1/00 716
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024152901
(22)【出願日】2024-09-05
(62)【分割の表示】P 2023519363の分割
【原出願日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】63/084,274
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/084,284
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/084,292
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/084,297
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】クリスタキス、ローラ イー.
(72)【発明者】
【氏名】ウェールズ、ライアン ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】ブレッチビール、スコット イー.
(57)【要約】
【課題】流体容器と結合し、内視鏡システム等の異なる複数のシステムが、チューブセット等を介して、流体容器の内容物にアクセスすることを可能にする、流体容器エンクロージャシステムを提供する。
【解決手段】エンクロージャシステムは、様々な開口部の寸法およびねじ山仕上げを含む、広範囲の流体容器のネック、ポート、または他の開口部に嵌合するように構成される。一実施形態では、エンクロージャシステムは、そこから延在するスリーブを有するプラグを含んでもよい。プラグは、手動で、またはプランジャシステムを介してその外側寸法を縮小させるように変形されることで、プラグを流体容器のネックに嵌合させてもよい。プラグがネック内に配置されると、スリーブは、ネックの外面上に折り返されて、エンクロージャシステムと流体容器のネックとの間の封止を形成または補強することができる。
【選択図】図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体容器の内容物へのアクセスを可能にしながら、前記流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステムにおいて、
前記流体容器のネックの開口部よりも大きい外径を有するプラグであって、前記プラグの両側に配置された第1のプラグ端部および第2のプラグ端部を有し、前記第1のプラグ端部が前記開口部を通って前記流体容器の前記ネック内に嵌合するように前記外径を縮小させる圧力に応じて変形するように構成される、プラグと、
前記第2のプラグ端部から延在する中空の可撓性シリンダを形成するスリーブであって、前記スリーブは、前記第2のプラグ端部に結合された第1のスリーブ端部および前記第1のスリーブ端部の反対側に配置された第2のスリーブ端部を有し、前記第1のスリーブ端部は、前記第1のプラグ端部が前記ネック内に設置されたときに、前記スリーブの少なくとも一部を前記第2のプラグ端部に向かって外向きかつ下向きに折り返すことで前記スリーブの少なくとも一部を前記ネックのネック外面上に配置するように構成される、スリーブと、
を有する、エンクロージャシステム。
【請求項2】
前記第1のプラグ端部は、前記圧力の除去に応じて拡開して前記ネックの内面に係合することで、封止を形成する、請求項1に記載のエンクロージャシステム。
【請求項3】
前記スリーブのスリーブ外面は、前記スリーブが前記ネック外面上に折り返されたときに前記ネック外面に係合することで、前記スリーブと前記ネックとの間に封止を形成する、請求項1または2に記載のエンクロージャシステム。
【請求項4】
チューブセットの少なくとも1つのチューブが前記流体容器に配置された流体にアクセスするために前記プラグを通って延在するために、少なくとも1つの開口部が前記第2のプラグ端部に形成される、請求項1~3のいずれか一項に記載のエンクロージャシステム。
【請求項5】
前記プラグが変形したときに開口部の形状を維持するために、前記少なくとも1つの開口部内に配置された少なくとも1つのライナをさらに含む、請求項4に記載のエンクロージャシステム。
【請求項6】
前記スリーブおよび前記プラグを通って延在するプランジャロッドを有するプランジャであって、前記プランジャロッドは、前記第1のプラグ端部に固定された第1のプランジャ端部と、前記第1のプランジャ端部の反対側に配置された第2のプランジャ端部とを含み、前記第2のプランジャ端部は、プランジャハンドルを有する、プランジャをさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエンクロージャシステム。
【請求項7】
前記プランジャハンドルは、力に応じて前記第1のプラグ端部に向かう方向に移動して前記第1のプランジャ端部に前記第1のプラグ端部を引っ張らせることで、前記プラグを伸長させるとともに、前記第1のプラグ端部が前記ネックの前記開口部内に嵌合するように前記外径を縮小させるように構成される、請求項6に記載のエンクロージャシステム。
【請求項8】
前記第1のプラグ端部は、前記力の除去に応じて拡開して前記ネックの内面に係合することで、封止を形成する、請求項7に記載のエンクロージャシステム。
【請求項9】
前記プランジャロッドは、前記プランジャロッドを前記プラグに固定するための、前記第1のプラグ端部上のアンカーに取り外し可能に連結される、請求項6~8のいずれか一項に記載のエンクロージャシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、流体容器用のエンクロージャに関する。特に、本開示は、内視鏡システムのための汎用流体容器エンクロージャに関する。
【背景技術】
【0002】
治療および診断の両方の症例のために典型的な内視鏡を使用する内視鏡処置は、通常、オペレータに利用可能ないくつかの一般的な機能を有する。一般的な機能の1つは、空気または二酸化炭素等の流体を、制御された様式で内視鏡を介して標的管腔空間内に通過させることによって、患者に吹き込む能力を含む。一般的な機能の別のものは、視野を鮮明にするために撮像レンズに水流をかける能力を含む。さらに別の一般的な機能は、管腔を灌注して表面を清浄にし、処置中に不要物を洗い流し、または吸引することを助ける能力を含む。多くの場合、これらの一般的な機能は、とりわけ、1つ以上の流体容器および/または流体源によって容易になる。例えば、吹き込み用の空気ポンプまたは二酸化炭素源、レンズ洗浄用の水ボトル、および/または灌注用の無菌水ボトルである。場合によっては、ハイブリッドチューブセットは、レンズ洗浄および滅菌水ボトルからの灌注の両方のために使用されてもよい。1つ以上の流体容器および/または流体源は、それぞれが潜在的に異なるサイズおよび/または構成を有するが、内視鏡のチューブセットに取り付けられなければならない。本開示の改良が有用であり得ることは、上記の考慮事項の全てを考慮している。
【発明の概要】
【0003】
本開示のこの概要は、理解を助けるために与えられ、当業者は、本開示の様々な特徴の各々が、いくつかの例において別々に、または他の例において本開示の他の特徴と組み合わせて有利に使用され得ることを理解するであろう。特許請求される主題の範囲に関する限定は、この概要における要素、構成要素などの包含または非包含のどちらによっても意図されない。
【0004】
一実施形態では、本開示は、流体容器のためのエンクロージャシステムに関する。例えば、流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステムは、流体容器のネックの開口部よりも大きい外径を有するプラグであって、プラグの両側に配置された第1のプラグ端部および第2のプラグ端部を有してもよく、第1のプラグ端部が開口部を通って流体容器のネックの中に嵌合するように外径を縮小させる圧力に応じて変形するように構成され得る、プラグと、第2のプラグ端部から延在する中空の可撓性シリンダを形成するスリーブであって、第2のプラグに結合された第1のスリーブ端部および第1のスリーブ端部の反対側に配置された第2のスリーブ端部を有し、第1のスリーブ端部は、第1のプラグ端部がネック内に設置されたときに、スリーブの少なくとも一部を第2のプラグ端部に向かって外向きかつ下向きに折り返すことでスリーブの少なくとも一部をネックのネック外面上に配置するように構成されてもよい、スリーブと、を含んでもよい。
【0005】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、第1のプラグ端部は、圧力の除去に応じて拡開してネックの内面に係合することで、封止を形成するように構成されてもよい。
【0006】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、スリーブのスリーブ外面は、スリーブがネック外面上に折り返されたときにネック外面に係合することで、スリーブとネックとの間に封止を形成するように構成されてもよい。
【0007】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、チューブセットの少なくとも1つのチューブが流体容器に配置された流体にアクセスするためにプラグを通って延在するために、少なくとも1つの開口部が第2のプラグ端部に形成されてもよい。
【0008】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、エンクロージャシステムは、プラグが変形されたときに開口部の形状を維持するように、少なくとも1つの開口部内に配置される少なくとも1つのライナを含んでもよい。
【0009】
エンクロージャシステムの例示的な実施形態では、エンクロージャシステムは、スリーブおよびプラグを通って延在するプランジャロッドを有するプランジャを含んでもよく、プランジャロッドは、第1のプラグ端部に固定された第1のプランジャ端部と、第1のプランジャ端部の反対側に配置された第2のプランジャ端部とを含んでもよく、第2のプランジャ端部は、プランジャハンドルを含んでもよい。
【0010】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、プランジャハンドルは、力に応じて第1のプラグ端部に向かう方向に移動して第1のプランジャ端部に第1のプラグ端部を引っ張らせることで、プラグを伸長させるとともに、第1の端部がネックの開口部内に嵌合するように外径を縮小させるように構成されてもよい。
【0011】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、第1のプラグ端部は、力の除去に応じて拡開してネックの内面に係合することで、封止を形成するように構成されてもよい。
【0012】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、プランジャロッドは、アンカーに取り外し可能に結合されてもよい。
一実施形態では、本開示は、流体容器のためのエンクロージャシステムに関する。例えば、流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステムは、キャップであって、キャップのベース部分の内側から延在する少なくとも1つの突出部を備え、少なくとも1つの突出部は、キャップがネック上に押し下げられてベース部分を拡開させることで、少なくとも1つの突出部がネックの外面上の少なくとも1つのねじ山に係合することを可能にするように、流体容器のネックの開口部のネック外面に係合するように構成されてもよく、ベース部分はキャップをネック上に保持するためにネックに向かって付勢されてもよい、キャップと、キャップの頂部内側部分に配置され得る封止材料であって、エンクロージャシステムとネックとの間に封止を形成するためにネック外面の少なくとも一部に接触するように構成される、封止材料とを含んでもよい。
【0013】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、封止材料は、ポリマー、シリコーン、ワックス、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、可鍛性材料から形成されてもよい。
【0014】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、少なくとも1つの突出部は、少なくとも1つのフックであってもよく、またはそれを含んでもよい。
エンクロージャシステムの例示的な実施形態では、少なくとも1つの突出部は、内面の少なくとも一部分の周りに円周方向に延在する少なくとも1つのリッジであってもよく、またはそれを含んでもよい。
【0015】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、キャップは、流体容器上に設置されたとき、約55.2kPa(約8psi)の圧力に耐えるように構成されてもよい。
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、チューブセットの少なくとも1つのチューブが流体容器に配置された流体にアクセスするためにキャップを通って延在するために、少なくとも1つの開口部がキャップに形成されてもよい。
【0016】
一実施形態では、本開示は、流体容器のためのエンクロージャシステムに関する。例えば、エンクロージャシステムは、流体容器のネックの開口部よりも大きい外径を有するプラグであって、プラグの両側に配置された第1のプラグ端部および第2のプラグ端部を有し、第1のプラグ端部が開口部を通って流体容器のネックの中に嵌合するように外径を縮小させる圧力に応じて変形するように構成され得る、プラグと、第2のプラグ端部から延在する中空の可撓性シリンダを形成するスリーブであって、スリーブは第2のプラグ端部に結合された第1のスリーブ端部および第1のスリーブ端部の反対側に配置された第2のスリーブ端部を有し、第1のスリーブ端部は、第1のプラグ端部がネック内に設置されたときに、スリーブの少なくとも一部を第2のプラグ端部に向かって外向きかつ下向きに折り返すことでスリーブの少なくとも一部をネックのネック外面上に配置するように構成される、スリーブと、を含んでもよい。
【0017】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、第1のプラグ端部は、圧力の除去に応じて、拡開してネックの内面に係合することで、封止を形成するように構成されてもよい。
【0018】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、スリーブのスリーブ外面は、スリーブがネック外面上に折り返されたときに、ネック外面に係合することでスリーブとネックとの間に封止を形成するように構成されてもよい。
【0019】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、チューブセットの少なくとも1つのチューブが流体容器に配置された流体にアクセスするためにプラグを通って延在するために、少なくとも1つの開口部が第2のプラグ端部に形成されてもよい。
【0020】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、エンクロージャシステムは、プラグが変形されたときに開口部の形状を維持するように、少なくとも1つの開口部内に配置される少なくとも1つのライナを含んでもよい。
【0021】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、エンクロージャシステムは、スリーブおよびプラグを通って延在するプランジャロッドを有するプランジャを含んでもよく、プランジャロッドは、第1のプラグ端部に固定された第1のプランジャ端部と、第1のプランジャ端部の反対側に配置された第2のプランジャ端部とを含んでもよく、第2のプランジャ端部は、プランジャハンドルを含んでもよい。
【0022】
エンクロージャシステムの例示的な実施形態では、プランジャハンドルは、力に応じて第1のプラグ端部に向かう方向に移動して第1のプランジャ端部に第1のプラグ端部を引っ張らせることで、プラグを伸長させるとともに、第1の端部がネックの開口部内に嵌合するように外径を縮小させるように構成されてもよい。
【0023】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、第1のプラグ端部は、力の除去に応じて、拡開してネックの内面に係合することで、封止を形成するように構成されてもよい。
エンクロージャシステムのいくつか実施形態では、プランジャロッドは、アンカーに取り外し可能に結合されてもよい。
【0024】
一実施形態では、本開示は、流体容器のためのエンクロージャシステムに関する。例えば、流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステムは、キャップであって、キャップのベース部分の内側から延在する少なくとも1つの突出部を備え、少なくとも1つの突出部は、キャップがネック上に押し下げられてベース部分を拡開させることで、少なくとも1つの突出部がネックの外面上の少なくとも1つのねじ山に係合することを可能にするように、流体容器のネックの開口部の外側ネック面に係合するように構成されてもよく、ベース部分はキャップをネック上に保持するためにネックに向かって付勢されてもよい、キャップと、キャップの頂部内側部分に配置され得る封止材料であって、エンクロージャシステムとネックとの間に封止を形成するためにネック外面の少なくとも一部に接触するように構成され得る、封止材料とを含んでもよい。
【0025】
エンクロージャシステムのいくつかの実施形態では、封止材料は、ポリマー、シリコーン、ワックス、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、可鍛性材料から形成されてもよい。
【0026】
エンクロージャシステムの様々な実施形態では、少なくとも1つの突出部は、少なくとも1つのフックであってもよく、またはそれを含んでもよい。
エンクロージャシステムの例示的な実施形態では、少なくとも1つの突出部は、内面の少なくとも一部分の周りに円周方向に延在する少なくとも1つのリッジであってもよく、またはそれを含んでもよい。
【0027】
エンクロージャシステムの様々なの実施形態では、キャップは、流体容器上に設置されたとき、約55.2kPa(約8psi)の圧力に耐えるように構成されてもよい。
エンクロージャシステムのいくつか実施形態では、チューブセットの少なくとも1つのチューブが流体容器に配置された流体にアクセスするためにキャップを通って延在するために、少なくとも1つの開口部がキャップに形成されてもよい。
【0028】
一実施形態では、本開示は装置に関する。例えば、装置は、流体容器と、流体容器内の流体にアクセスするように配置および構成されたチューブであって、内視鏡処置中に使用するために内視鏡に結合されるチューブセットと、流体容器を塞ぐように構成されたエンクロージャシステムであって、約1cm~約10cmの開口部を有する流体容器を塞ぐように構成されるエンクロージャシステムとを含んでもよい。
【0029】
装置のいくつかの実施形態では、エンクロージャシステムは、流体容器のネックの開口部よりも大きい外径を有するプラグであって、プラグの両側に配置された第1のプラグ端部および第2のプラグ端部を有し、第1のプラグ端部が開口部を通って流体容器のネックの中に嵌合するように外径を縮小させる圧力に応じて変形するように構成される、プラグと、第2のプラグ端部から延在する中空の可撓性シリンダを形成するスリーブであって、スリーブは、第2のプラグ端部に結合された第1のスリーブ端部および第1のスリーブ端部の反対側に配置された第2のスリーブ端部を有し、第1のスリーブ端部は、第1のプラグ端部がネック内に設置されたときに、スリーブの少なくとも一部を第2のプラグ端部に向かって外向きかつ下向きに折り返すことでスリーブの少なくとも一部をネックのネック外面上に配置するように構成される、スリーブと、を含んでもよい。
【0030】
装置の様々な実施形態では、エンクロージャシステムは、スリーブおよびプラグを通って延在するプランジャロッドを有するプランジャを含んでもよく、プランジャロッドは、第1のプラグ端部に固定された第1のプランジャ端部と、第1のプランジャ端部の反対側に配置された第2のプランジャ端部とを含んでもよく、第2のプランジャ端部は、プランジャハンドルを含んでもよい。
【0031】
装置の例示的な実施形態では、エンクロージャシステムは、キャップであって、キャップのベース部分の内側から延在する少なくとも1つの突出部を備え、少なくとも1つの突出部は、キャップがネック上に押し下げられてベース部分を拡開させることで少なくとも1つの突出部がネックの外面上の少なくとも1つのねじ山に係合することを可能にするように、流体容器のネックの開口部のネック外面に係合するように構成され、ベース部分はキャップをネック上に保持するためにネックに向かって付勢される、キャップと、キャップの頂部内側部分に配置される封止材料であって、エンクロージャシステムとネックとの間に封止を形成するためにネック外面の少なくとも一部に接触する、封止材料とを含んでもよい。
【0032】
装置のいくつかの実施形態では、封止材料は、ポリマー、シリコーン、ワックス、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、可鍛性材料から形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本開示の非限定的な実施形態は、添付の図面を参照して例として説明され、添付の図面は概略的であり、縮尺通りに示されることを意図していない。添付の図面は、例示のみを目的として提供され、図面内の図に反映される寸法、位置、順序、および相対的サイズは、変動し得る。例えば、装置は、細部が認識可能であるように拡大され得るが、例えば、送達カテーテルまたは内視鏡の作業チャネル内に嵌合することに関連して縮小されることが意図される。各図において、同一もしくはほぼ同一、または均等である要素は、同一の参照文字によって表され、同様の要素は、典型的に、100ずつ異なる同様の参照文字を用いて指定され、重複する説明は省略する。明確さおよび簡潔さの目的のために、すべての要素がすべての図においてラベル付けされているわけではなく、当業者が本開示を理解することを可能にするために図示が必要でない場合には、各実施形態のすべての要素が示されているわけでもない。
【0034】
詳細な説明は、以下のように、同様の参照文字が同様の要素を表す添付の図面と併せてより良く理解されるであろう。
図1】内視鏡の構成要素を示す。
図2】内視鏡システムの構成要素を示す。
図3A】本開示に従ったエンクロージャシステムの実施形態の様々な特徴を示す。
図3B】同上。
図4A】本開示に従い、エンクロージャシステムの実施形態の様々な特徴を示す。
図4B】流体容器上の図4Aのエンクロージャシステムの設置の様々な特徴を示す。
図5A】本開示の1つ以上の実施形態に従い、エンクロージャシステムの様々な特徴を示す。
図5B】同上。
図6A】本開示に従い、エンクロージャシステムの実施形態の様々な特徴を示す。
図6B】同上。
図6C】本開示に従い、エンクロージャシステムの実施形態の様々な特徴を示す。
図6D】同上。
図6E】同上。
図7A】本開示の1つ以上の実施形態に従い、エンクロージャシステムの様々な特徴を示す。
図7B】同上。
図7C】同上。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態を示す図面を参照して読まれたい。本開示は、説明される特定の実施形態に限定されず、したがって、変動し得ることを理解されたい。本明細書で説明するすべての装置およびシステムおよび方法は、本開示の1つ以上の原理に従って実装される装置および/またはシステムおよび/または方法の例である。実施形態の各例は説明のために提供され、これらの原理を実装する唯一の方法ではなく、単なる例である。したがって、図面における要素または構造または特徴への言及は、本開示の実施形態の例への言及として認識される必要があり、本開示を、図示される特定の要素、構造、または特徴に限定するものとして理解されるべきではない。開示された原理を実装する方法の他の例は、本開示を読んだ当業者に想起されるであろう。本主題の範囲または趣旨から逸脱することなく、本開示において様々な修正および変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示または説明される特徴は、別の実施形態とともに使用されて、さらなる実施形態をもたらしてもよい。したがって、本主題は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入るそのような修正および変形を包含することが意図される。
【0036】
説明される技術は、全般的に、例えば、チューブセットを介して内視鏡システム等から、流体容器の内容物へのアクセスを可能にしながら、流体容器を封止するために、流体容器に結合されるように構成される、流体容器エンクロージャを対象とする。流体容器は、ボトルまたはリザーバ(例えば、リザーバ270を参照)であってもよく、またはそれを含んでもよい。流体容器エンクロージャは、キャップ、蓋、または流体容器を封止することができる他のエンクロージャ構成要素として構成されてもよい。いくつかの実施形態では、流体容器エンクロージャは、封止を維持しながら流体容器の内容物へのチューブのアクセスを可能にすることができる、開口部、管腔、孔、または他の要素を含んでもよい。いくつかの実施形態に従った流体容器エンクロージャは、サイズ、ネック構成、ねじ山構成等の様々な特性の流体容器とともに機能するように構成される。したがって、いくつかの実施形態に従った流体容器エンクロージャは、互いに異なる製造業者によって作製された流体容器、および互いに異なる形状、サイズ、ネック構成等を有する流体容器を含む、多様な流体容器構成とともに使用されることが可能である汎用エンクロージャとして動作してもよい。
【0037】
流体容器と結合し、流体容器の内容物へのアクセスを得る際のいくつかの課題は、流体容器に適合する流体容器エンクロージャを有することを含む。例えば、流体容器エンクロージャは、1つ以上のチューブがそれを通って延在するスクリューキャップを含んでもよい。そのような例では、スクリューキャップは、1つ以上のチューブがそれを通って延在した状態で流体容器のネック上の対応するねじ山に結合することができ、内視鏡システムが流体容器の内容物にアクセスすることを可能にする。しかしながら、異なる複数の流体容器設計を提供する多くの異なるタイプの流体容器製造業者が存在する。さらに、製造業者は、異なる複数の流体容器設計を提供してもよく、および/または流体容器設計を定期的に変更または更新し得る。例えば、製造業者は、地域の選好または需要に基づいて世界中で異なるねじ山パターンまたはネックサイズを有する設計を提供し得る。これは、チューブセットの製造業者が、それぞれの設計のためにカスタマイズされた流体容器エンクロージャを有する複数の製品を提供するように要求することによって、チューブセットの製造業者に課題を提示する。さらに、確実に、利用可能な流体容器に適合する流体容器エンクロージャをチューブセットが有することを必要とすることによって、医療施設による製品の入手および保管が複雑になる。
【0038】
したがって、本開示の様々な実施形態は、様々な異なる複数の流体容器設計への適合性の範囲を広げる流体容器エンクロージャを含む。多くの実施形態では、本開示の1つ以上の流体容器エンクロージャは、多数の流体容器設計と結合し、その内容物へのアクセスを得るための効率的、安全、かつ効果的な方法を提供してもよい。流体容器エンクロージャが異なる複数の流体容器設計に適合することを可能にすることによって、チューブセットの製造業者がより適応性のある製品を提供し、より幅広い市場にアピールすることが可能になる。さらに、流体容器エンクロージャが異なる複数の流体容器設計に適合することを可能にすることにより、医療施設による製品の入手および保管を簡略化することができる。
【0039】
例えば、いくつかの実施形態に従ったエンクロージャシステムは、開口部の直径および/またはねじ山構成(例えば、Glass Packaging Institute(GPI)ねじ山仕上げまたは「H」寸法)等の多種多様な流体容器の開口部またはネック寸法で使用されてもよい。いくつかの実施形態では、エンクロージャシステムは、約0.5センチメートル(cm)、約1cm、約2cm、約3cm、約4cm、約5cm、約10cm、約20cm、およびこれらの値のうちの任意の2つの間の任意の値または範囲(端点を含む)の開口部サイズを有する流体容器を封止するために使用可能なキャップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、エンクロージャシステムは、350、400、410、415、425、430、450、およびこれらの値のうちの任意の2つの間の任意の値または範囲(端点を含む)のGPIねじ山仕上げを有する流体容器を封止するために使用可能なキャップを含んでもよい。説明した実施形態は、当業者に知られている追加の利点を提供し得る。
【0040】
本明細書に含まれる開示は、例示的かつ説明的なものにすぎず、限定的なものではないことを理解されたい。本明細書に使用されるとき、用語「含む」、「含んでいる」、またはその他にこれらの変形は、非排他的に含有物を包含することが意図されるため、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置はこれらの要素のみを含むのではなく、明示的に記載されていない他の要素またはこのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含んでもよい。用語「典型的な」は、「理想」よりむしろ「例」の意味において使用される。内視鏡および内視鏡システムが本明細書で参照されるが、内視鏡、内視鏡システム、または内視鏡検査への言及は、開示される特徴の可能な用途を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、開示される特徴は、十二指腸鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテル、診断もしくは治療ツールもしくはデバイス、または他のタイプの医療デバイスもしくはシステムと併せて使用されてもよい。
【0041】
ここで図面を参照するが、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指すために使用される。以下の説明では、説明の目的で、多数の特定の詳細が記載され、その完全な理解を提供する。しかしながら、新規な実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることが明らかであり得る。他の例では、よく知られた構造およびデバイスは、その説明を容易にするためにブロック図の形態で示される。その意図は、特許請求の範囲内のすべての修正、均等物、および代替物を包含することである。
【0042】
図1図2を参照すると、患者に挿入される長尺状シャフト100aを備え得る例示的な内視鏡100およびシステム200が示されている。光源205は、イメージャ(例えば、CCDまたはCMOSイメージャ)(図示せず)を収容し得る内視鏡100の遠位部分100bに照明光を供給する。光源205(例えば、ランプ)は、イメージャから入力される信号を処理し、見るために処理された映像信号を映像モニタ(図示せず)に出力する映像処理ユニット210内に収容される。映像処理ユニット210は、空気フィードポンプ等の加圧ポンプ215をユニット内に収容することにより、空気/水フィード回路の構成要素としても機能する。
【0043】
内視鏡シャフト100aは、シャフト100aの遠位部分100bに設けられた遠位先端100cと、遠位先端100cの近位にある可撓性屈曲部分105とを含んでもよい。可撓性屈曲部分105は、遠位先端100cの操縦を補助するための関節継手(図示せず)を含んでもよい。内視鏡100の遠位先端の端面100d上には、処置領域で患者の内部に吹き込むために気体を供給し、イメージャを覆うレンズを洗浄するために水を供給するための気体/レンズ洗浄液ノズル220がある。端面100dの灌注開口部225は、灌注流体を患者の処置領域に供給する。処置領域に照明光を伝達する照明窓(図示せず)、および処置領域にツールを通すためにシャフト100aに沿って延在する作業チャネル235への開口部230も、遠位先端100cの面100d上に含まれてもよい。作業チャネル235は、シャフト100aに沿って、内視鏡100の操作ハンドル115の遠位に位置付けられた近位チャネル開口部110まで延在する。望ましくない流体の流出に対してチャネル開口部110を封止するために、生検弁120が利用されてもよい。
【0044】
操作ハンドル115は、屈曲可能な可撓性部分105内の関節継手に連結されたワイヤを介して遠位先端の遠隔4方向操縦を提供するためのノブ125を備えてもよい(例えば、あるノブは、上下操縦を制御し、別のノブは、左右操縦を制御する)。ハンドル115の近位端側には、映像処理ユニット210を遠隔操作するための複数の映像スイッチ130が配置されてもよい。加えて、ハンドルには、気体の吹き込みおよびレンズ水フィード動作を行うための気体/水弁140を受容する、2つの弁ウェル135が設けられる。気体サプライライン240aおよびレンズ洗浄液サプライライン245aは、気体/水弁140からシャフト100aに沿って遠位に延び、気体/洗浄液ノズル220(図2)の近位の遠位先端100cで収束する。他方の弁ウェル135は、吸引動作を行うための吸引弁145を受容する。吸引サプライライン250aは、吸引弁145からシャフト100aに沿って内視鏡100の作業チャネル235と連通する接合点まで遠位方向に延びる。
【0045】
操作ハンドル115は、可撓性アンビリカル260およびそれらの間に延在するコネクタ部分265を介して、映像処理ユニット210に電気的かつ流動的に接続される。可撓性アンビリカル260は、気体(例えば、空気またはCO2)フィードライン240b、レンズ洗浄液フィードライン245b、吸引フィードライン250b、灌注フィードライン255b、光ガイド(図示せず)、および電気信号ケーブルを有する。コネクタ部分265は、映像処理ユニット210に差し込まれたとき、映像処理ユニット内の光源205を光ガイドに接続する。光ガイドは、アンビリカル260および内視鏡シャフト100aの長さに沿って延びて、内視鏡100の遠位先端100cに光を伝達する。コネクタ部分265はまた、映像処理ユニット210に差し込まれたとき、空気ポンプ215をアンビリカル260内の気体フィードライン240bに接続する。
【0046】
水リザーバ270(例えば、水ボトル)は、コネクタ部分265およびアンビリカル260を介して内視鏡100に流体接続される。ある長さの気体サプライチューブ240cは、リザーバ270の頂部280(例えば、ボトルキャップまたはエンクロージャ)とリザーバ内の残りの水285との間の空隙275内に位置付けられる一端から、コネクタ部分265の外側上の取り外し可能な気体/レンズ洗浄液接続部290まで通過する。アンビリカル260からの気体フィードライン240bは、コネクタ部分265内で分岐して、取り外し可能な気体/レンズ洗浄液接続部290において気体サプライチューブ240cおよび空気ポンプ215と連通する。ある長さのレンズ洗浄液チューブ245cは、一端がリザーバ270の底部に位置付けられ、リザーバ270の頂部(例えば、キャップまたはエンクロージャ)280を通過して、コネクタ部分265上の、気体サプライチューブ240cと同じ取り外し可能な接続部290に至る。他の実施形態では、接続部は、別個であってもよく、および/または互いに分離されてもよい。コネクタ部分265はまた、灌注水源(図示せず)からアンビリカル260内の灌注フィードライン255bまで延びる灌注サプライチューブ(図示せず)のための取り外し可能な灌注接続部293を有する。いくつかの実施形態では、灌注水は、水リザーバ270から独立した水源(図示せず)からポンプ(例えば、蠕動ポンプ)を介して供給される。他の実施形態では、灌注サプライチューブおよびレンズ洗浄液チューブ245cは、同じリザーバから水を調達してもよい。コネクタ部分265はまた、真空源(例えば、病院のハウス吸引)(図示せず)をアンビリカル260および内視鏡100に流体接続する吸引フィードライン250bおよび吸引サプライライン250aのための取り外し可能な吸引接続部291を含んでもよい。
【0047】
気体フィードライン240bおよびレンズ洗浄液フィードライン245bは、気体/水弁140のための弁ウェル135に流体接続され、ウェル内の気体/水弁の動作により内視鏡100の遠位先端100cへの気体またはレンズ洗浄液の供給が制御されるように構成される。吸引フィードライン250bは、吸引弁145のための弁ウェル135に流体接続され、ウェル内の吸引弁の動作により内視鏡100の作業チャネル235に適用される吸引が制御されるように構成される。
【0048】
図2を参照すると、上記の内視鏡100などの内視鏡を含む内視鏡システム200の例示的な動作が説明される。映像処理ユニット210内の空気ポンプ215からの空気は、接続部分265を通って流れ、アンビリカル260内の気体フィードライン240bを通って操作ハンドル115上の気体/水弁140への流れと、コネクタ部分265上の接続部290を介して水リザーバ270へ気体フィードチューブ240cを通る流れとに分岐する。気体/水弁140が中立位置にあるとき、ユーザの指が弁上にないと、空気は弁から大気へ流れることができる。第1の位置では、ユーザの指が大気への通気孔を遮断するために使用される。気体は、例えば、患者の処置領域に吹き込むために、弁140から気体サプライライン240aを下って内視鏡100の遠位先端100cから流出することが可能である。気体/水弁140が第2の位置に押し下げられたとき、気体が弁から出ることが遮断され、空気ポンプ215から通過する空気の圧力が水リザーバ270内で上昇することが可能になる。水源を加圧することにより、レンズ洗浄液チューブ245cから外へ水がコネクタ部分265、アンビリカル260を通って押し出され、気体/水弁140を通り、レンズ洗浄液サプライライン245aを下って気体サプライライン240aと合流した後、気体/レンズ洗浄液ノズル220を介して内視鏡100の遠位先端100cを出る。空気ポンプ圧力は、灌注水の供給に比べて比較的低い流量でレンズ洗浄水を提供するように較正されてもよい。
【0049】
レンズ洗浄液の体積流量は、水リザーバ270内の気体圧力によって支配される。水がレンズ洗浄液チューブ245cを通ってリザーバ270から押し出されるにつれて水リザーバ270内の気体圧力が低下し始めると、空気ポンプ215が、リザーバ270内の失われた空気供給に取って代わることで、実質的に一定の圧力を維持し、それによって、実質的に一定のレンズ洗浄液流量を提供する。いくつかの実施形態では、望ましくない汚染物質または微粒子が水リザーバ270内に通過するのを濾過するために、フィルタ(図示せず)が、気体サプライチューブ240cの経路内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、水が弁を通過した後、水がリザーバ270の中に逆流することを防止するのに役立つように、流出逆止弁または他の一方向弁構成(図示せず)がレンズ洗浄液サプライチューブの経路内に設置されてもよい。
【0050】
主な用途は、ユーザの視野を妨げる不要物を患者の処置領域から取り除くことなので、典型的には、レンズ洗浄液に比べて比較的高い流量が灌注水に必要とされる。灌注は、典型的には、説明されるように、ポンプ(例えば、蠕動ポンプ)の使用によって達成される。灌注のための独立した水源を有する実施形態では、水源の底部に配置されたチューブは、水源の頂部を通過し、ポンプの上流側のヘッドに通される。ポンプ255cの下流側のチューブは、コネクタ部分265上の灌注接続部293を介して、アンビリカル260内の灌注フィードライン255bおよび内視鏡100内の灌注サプライライン255aに接続されている。灌注水が必要とされるとき、流体は、フットスイッチ(図示せず)を押し下げることなどによって灌注ポンプを動作させることで水源から圧送され、灌注接続部293を通ってアンビリカル内の灌注フィードライン255bを通り、内視鏡のシャフト100a内の灌注サプライラインを下って遠位先端100cに流れる。水が灌注サプライチューブから外へ圧送されるときに水源内の圧力を均等化するために、通気孔(図示せず)が、水リザーバ270の頂部(例えば、キャップまたはエンクロージャ)280に含まれてもよい。通気孔は、水源内への大気の流入を可能にすることで、患者から内視鏡を通って水源に戻る望ましくない物質を吸引する真空を生成し得る水源内の陰圧の蓄積を防止する。いくつかの実施形態では、レンズ洗浄液チューブ245cと同様に、水が弁を通過した後、リザーバの中への逆流を防止するのに役立つように、流出逆止弁または他の一方向弁構成(図示せず)が灌注サプライチューブの経路内に設置されてもよい。
【0051】
図3Aおよび図3Bは、本開示に従ったエンクロージャシステムの実施形態の様々な特徴を示す。特に、流体容器(例えば、図4Aおよび4B参照)の中に挿入されるように配置される第1の(挿入される、または前方)端部512と、そこから延在する可撓性スリーブ520を有する第2の(挿入されない、または後方)端部513とを有するプラグ510を有する、プラグベースのエンクロージャシステム505の、図3Aは側面斜視図を示し、図3Bは上面図を示す。いくつかの実施形態では、スリーブ520は、中空であってもよく、例えば、可撓性シリンダと同一または類似に形成されてもよい。
【0052】
様々な実施形態において、エンクロージャシステム505は、単一部品として形成されてもよい。例えば、プラグ510は、スリーブ520(例えば、より可撓性の大きい形態のシリコーン)に移行する第1の材料(例えば、剛性シリコーン)から形成されてもよい。他の実施形態では、エンクロージャシステム505は、例えば、接着剤、締結具、または他の結合構成要素を介して連結された、別個のプラグ510およびスリーブ520の部分から形成されてもよい。
【0053】
様々な実施形態では、プラグ510は、剛性であるが変形可能な材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、プラグ510は、ポリマー、エラストマ、シリコーン、ゴム、コルク、ワックス、それらの変形、および/またはそれらの組み合わせから形成されてもよい。様々な実施形態では、プラグ510は、シリコーンから形成されてもよい。いくつかの実施形態では、プラグ510は、例えば、約55A~約100Aのデュロメータ範囲を有する、剛性形態のシリコーンから形成されてもよい。プラグ510は、その直径(例えば、外径)が縮小するように変形して、ボトル等の流体容器のネック(または他の入口/出口ポート)内に嵌合してもよい。
【0054】
例示的な実施形態では、例えば、流体容器内に延びてその内容物にアクセスするように構成されたチューブ550を収容するために、プラグ510に1つ以上の孔または開口部511を形成してもよい。いくつかの実施形態では、開口部511は、プラグ510が流体容器のネック内に嵌合するように変形するときに開口部511のサイズおよび/または形状を維持するように構成されたライナまたはインサートを含んでもよく、またはそれと関連付けられてもよい。例えば、限定されないが、シリコーンまたはポリマーを含む剛性材料が開口部511の少なくとも一部の中に配置されることで、開口部511の変形を防止または低減してもよい。したがって、開口部511を通って延在するチューブ550は、プラグ510の変形に起因して閉鎖され得ず、流体容器から/への流体および/または気体の流動を可能にする。
【0055】
様々な実施形態では、スリーブ520は、プラグ510が設置された後(例えば、図4Bの状態552参照)、スリーブ520は、変形して流体容器のネック上に折り返されることを可能にすることができる材料から形成され得る。このようにして、スリーブ520は、エンクロージャシステム505の封止特性を提供または強化する働きをし得る。いくつかの実施形態では、スリーブは、ポリマー、エラストマ、シリコーン、ゴム、それらの変形、および/またはそれらの組み合わせから形成されてもよい。様々な実施形態では、スリーブ520は、シリコーンから形成されてもよい。いくつかの実施形態では、スリーブ520は、高可撓性形態のシリコーン、例えば、低いデュロメータ範囲(例えば、約5OO~約50A)のシリコーンから形成されてもよい。
【0056】
一実施形態では、エンクロージャシステム505を流体容器内に設置するために、ユーザは、第1の端部512において、またはその付近でプラグ510を圧搾すること等によって、プラグ510の一部に圧力を印加することでプラグ510の直径を縮小させ、流体容器のネック内に嵌合させてもよい。ユーザは、第1の端部512を流体容器のネック内に移動させるとともに、圧力を除去することで変形部分におけるプラグ510の直径が拡開することを可能にし、流体容器のネックの内壁または内面に対して封止を形成してもよい。エンクロージャシステム505は、流体容器のネックの少なくとも一部を覆ってスリーブ520を巻くことによって、流体容器にさらに固定されてもよい。いくつかの実施形態では、スリーブ520のサイズおよび/または可撓性は、(例えば、特定のねじ山のサイズ、形状、または他の構成にかかわらず)スリーブ520が流体容器のネックの外面上の任意のねじ山に緊密に適合し、および/または任意のねじ山でロックすることを容易にし得る。
【0057】
図4Aは、本開示に従ったエンクロージャシステムの実施形態の様々な特徴を示す。図4Aに示されるように、プラグベースのエンクロージャシステム505は、プラグ510を通って軸線方向に延在するプランジャロッド533と、プランジャロッド533を押し下げるときにユーザの指に係合するためのステム534とを有する、プランジャ530を含んでもよい。プランジャロッド533をプラグ510に固定するために、アンカー531がプラグ510の第1の端部512上に配置されてもよい。例えば、プランジャロッド533の移動により、プラグの第1の端部512を押したり引いたりすることができる。図4Aでは、エンクロージャシステム505は、流体容器内に設置される前の初期非アクティブ状態で示されている。
【0058】
図4Bは、流体容器上への図4Aのエンクロージャシステムの設置の様々な特徴を示す。ステップ550に示されるように、例えば、ハンドル532を押し進めることによって(例えば、シリンジから流体を放出するためにシリンジのプランジャを使用することと同様に、ユーザの親指を使用して)プランジャ530に力を印加することで、プラグ510を同じまたは実質的に同じ位置に維持しつつ(例えば、ステム534に係合する指による対抗力を通して)プランジャロッド533を方向Aに移動させることにより、プラグ510(およびスリーブ520)が例えば、伸長され、より長くされ、プラグ510の外径を縮小されるように変形され得る。プランジャ530を押し込むことによって十分な直径に変形させられると、プラグ510は、流体容器180(例えば、ボトル)のネック182内に移動させられてもよい。ステップ551を参照すると、プラグ510がネック182内に所望のように位置付けられると、ユーザは、プランジャ530にかかる力を解除することで、プランジャロッド533を方向Bに移動させてもよい(例えば、変形したプラグ510がその元の弛緩形状に戻ろうとするように)。プラグ510の外径が拡開し、プラグ510の外面がネック182の内面を押圧することで、プラグ510をネック182内に固定することができる。いくつかの実施形態では、プラグ510は、ネック182と水密、気密、密閉、または他のタイプの封止を形成してもよい。
【0059】
ステップ552を参照すると、プラグ510がネック182内で拡開し、封止を生成すると、ユーザは、ネック204の外面を覆ってスリーブ520を巻くことで、例えば、エンクロージャシステム505と流体容器180との追加の封止および/または保持を提供することができる。加えて、エンクロージャシステムは、ユーザが片手を使用してプランジャ530を介してエンクロージャシステム505を固定することを可能にし得る(例えば、要望に応じて、ユーザが他方の手で流体容器180のボトルを安定させることを可能にする)。
【0060】
いくつかの実施形態では、いったん設置されると、プランジャ530またはプランジャロッド533は、プラグ510から取り外されてもよい。例えば、プランジャロッド533は、アンカー531と接続するようにねじ山を付けられてもよい。別の例では、プランジャロッド533は、アンカー531とのスナップ嵌合、摩擦嵌合、または他のタイプの取り外し可能な物理的接続を形成してもよい。設置されたプラグ510を取り外すために、プランジャロッド533を、アンカー531と再接続し、次いで、方向Aに押すことでプラグの外径を縮小させてもよい。
【0061】
図4Bに示す例示的な例ではプランジャ530が使用されているが、実施形態はそのように限定されない。例えば、エンクロージャシステム505は、ネック182内に嵌合するようにプラグ510を変形させることが可能な任意のタイプの構成要素、例えば、解放可能および/または取り外し可能なクランプ、万力、スリーブ等を使用してもよい。別の例では、エンクロージャシステム505は、プラグを変形させるために別個の構成要素を使用せず、代わりに、例えば、ユーザによる手動圧力に応じて、プラグ510を変形させ、かつ/またはネック内の適切な位置に押し込んでもよい。
【0062】
図5Aおよび図5Bは、本開示の1つ以上の実施形態に従ったエンクロージャシステムの実施形態を示す。図5Aに示すように、クランプベースのエンクロージャシステム705は、エンクロージャ710およびクランプ720を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エンクロージャ710は、チューブまたはチューブ部分であってもよく、またはそれを含んでもよい。様々な実施形態において、エンクロージャ710は、ポリマー、シリコーン、エラストマ、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリウレタン、それらの変形、および/またはそれらの組み合わせなどの可撓性材料で形成されてもよい。様々な実施形態では、クランプ720は、ハンドル722およびクランプ(ばね)部分721を有する、ばねベースのクランプまたはクリップを含んでもよい。全般的に、ハンドル722を一緒に絞ることにより、クランプ部分721を開かせる(例えば、ばねの内径を増大させる)ことができ、ハンドル722を解放することにより、クランプ部分を閉じる(例えば、ばねの内径を縮小させる)ことができる。全般的に、クランプ720は、閉位置に向かって付勢されてもよい。
【0063】
図5Bは、流体容器100のネック182に設置されたエンクロージャシステム705を示す。いくつかの実施形態では、ボトルに付属する元のキャップまたは他のエンクロージャは、取り除かれ、ネック182の少なくとも一部に覆って供給されるように構成されるエンクロージャ710と交換される。エンクロージャ710によって形成されるチューブの内側で、チューブ750は、流体容器180内に延在して、チューブ750が流体容器180の内容物にアクセスすることを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、エンクロージャ710は、ネック182と摩擦嵌合を形成するようにサイズ決めされてもよい。加えて、クランプ720は、ネック182にエンクロージャ710を固定または更に固定するために、および/またはエンクロージャ710とネック182との間の封止を形成もしくは強化するために、ネックを覆うエンクロージャ710の一部の周りに配置されてもよい。
【0064】
図5Bに示されるように、流体容器180上にエンクロージャシステム705を設置するために、エンクロージャ710は、ネック182の周囲に押し進められるか、または別様に位置付けられてもよい。クランプ720は、最初に、開放構成でネック182の周囲に位置付けられ、エンクロージャ710が、エンクロージャを通して下方に通過させられてもよく、またはクランプは、頂部(例えば、ネック182から遠位)からネック182の周囲に位置付けられるエンクロージャ710の底部までエンクロージャ710に沿って下方に通過させられてもよい。エンクロージャ710がネック182の周りに位置決めされると、クランプ720にかかる開口力が解放されることで、クランプ部分721がエンクロージャ710およびネック182の周りを締め付けることができる。
【0065】
図5Aおよび5Bに示す例ではばねクランプが使用されているが、実施形態はそのように限定されない。例えば、ホースクランプ、カラー、バーベルカラー様機構、クリップ等の様々な他のクランプまたはクランプ様構成要素が、クランプ720の代わりに、またはそれと組み合わせて使用されてもよい。
【0066】
図6Aおよび6Bは、本開示に従ったエンクロージャシステムの実施形態を示す。図6Aおよび図6Bに示すように、ボールベアリング(またはクイックディスコネクト)ベースのエンクロージャシステム805は、可撓性チューブなどのエンクロージャ810内に配置された1組のボールベアリング811を含んでもよい。例えば、ボールベアリング811は、エンクロージャ810を形成するチューブの壁の中に配置されてもよい。エンクロージャ810は、ボールベアリング811がねじ山184上で自由に(または比較的自由に)浮動する状態で、流体容器180のネック182上に供給されてもよい。エンクロージャ810がネック182上の所定位置に配置されると、スリーブ820がエンクロージャ810上に押し進められ、ボールベアリング811をネック182に対して圧縮する位置に押し込む。いくつかの実施形態では、複数のボールベアリング811は、ボールベアリングがねじ山184の間に配置されるように離間されてもよい。様々な実施形態において、エンクロージャ810は、ポリマー、シリコーン、エラストマ、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリウレタン、それらの変形、および/またはそれらの組み合わせなどの可撓性材料で形成されてもよい。
【0067】
様々な実施形態では、スリーブ820は、例えば、ばねまたは他の付勢要素(図示せず)によって、方向Cに移動するように付勢されてもよい。したがって、エンクロージャ810は、スリーブ820がエンクロージャの上方の位置に保持されている間に、ネック182上に押し込まれてもよい。エンクロージャ810がネック182の周りの適切な位置にくると、スリーブ820を解放して、スリーブ820をネック182の周りのエンクロージャ810の部分の上で方向Cに移動させることができる。このようにして、エンクロージャシステム805は、クイックコネクト継手と同一または類似に作動する部分を有してもよく、例えば、スリーブ820は、クイックコネクト継手のばね付勢された雌継手構成要素と同一または類似に機能してもよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、チューブ850は、チューブ850が流体容器180の内容物にアクセスすることを可能にするように、エンクロージャシステム805を通って流体容器180内に延在してもよい。例えば、エンクロージャシステム805は、チューブ850が流体容器180内に延在するための通路を提供するための導管830を含んでもよい。
【0069】
図6C~6Eは、本開示に従ったエンクロージャシステムの実施形態を示す。図6Cおよび図6Dに示すように、ボールベアリングベースのエンクロージャシステム855は、流体容器180のネック182の周りに位置決めされるように構成されたエンクロージャ860を含んでもよい。エンクロージャ860は、限定されないが、ポリマー、シリコーン、ゴム、およびそれらの組み合わせを含む、可撓性材料から形成されてもよい。様々な実施形態では、エンクロージャ860は、ネック182と摩擦嵌合を形成してもよい。いくつかの実施形態では、エンクロージャシステム855は、例えば、ばねまたは他の付勢要素によって、方向Dに付勢されるスリーブ850を有してもよい。エンクロージャ860がユーザによってネック182の周りに位置決めされている間、スリーブ850は、付勢力に抗してネック182に向かって下向きの位置に保持され得る。
【0070】
図6Dを参照すると、エンクロージャ860がネック182の周りに適切に位置決めされたとき、スリーブ820を解放して、スリーブを方向Eに移動させることができる。いくつかの実施形態では、スリーブ820は、例えば、付勢力の停止または制限に起因して、特定の距離を移動してもよい。スリーブ820が方向Eに上方に摺動するとき、スリーブ820の内面がボールベアリング811に係合し、ボールベアリングを溝830または嵌合要素870の他の構造内に収容させることができる。いくつかの実施形態では、嵌合要素870は、例えば、図6Eに示されるように、雄型クイックコネクトまたはファストアクション継手要素と同一または類似であってもよい。チューブ850は、嵌合要素870を通って容器180内に延在してもよい。
【0071】
エンクロージャシステム805が設置状態にあるとき、エンクロージャ860は、ネック182のみとともに、またはネック182とチューブ810および/もしくは嵌合要素870との組み合わせとともに、封止を形成してもよい。ボールベアリング811を介した嵌合要素870の係合は、エンクロージャシステム855と流体容器802との間の結合を維持する働きをし得る。スリーブ820を(例えば、流体容器180に向かう方向に)押し下げることにより、ボールベアリング811を溝830から外すことができ、流体容器180からエンクロージャシステム855を解放することができる。
【0072】
図7A~7Cは、本開示の1つ以上の実施形態に従ったエンクロージャシステムの実施形態を示す。図7Aは、流体容器180のネック182の周りに配置されるように構成されたエンクロージャ、フード、またはキャップ910を含むシースベースのエンクロージャシステム905の外観図を示す。いくつかの実施形態では、キャップ910は、円錐形または実質的に円錐形の形状を有してもよい。様々な実施形態では、キャップ910は、一定の半径方向の圧力を維持しつつ力を受けて撓む外部半可撓性シースによって所与の内径に付勢されてもよい。キャップ910は、流体容器180の内容物にアクセスするためにそれを通って延在する1つ以上のチューブ960を有するように構成されてもよい。
【0073】
図7Bは、取り外された状態のキャップを示すエンクロージャシステム905の断面図を示す。図7Bに示されるように、キャップ910は、キャップの内側底部またはベース部分から延在する突出部またはリッジ911等の内部特徴を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、突出部911は、キャップ910の内面から延在する1つ以上のフック、歯、または他の要素を含んでもよい。様々な実施形態では、突出部911は、ねじ山184等のネック182の外面上の膨出構造を捕捉し、または別様に係合するように構成されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、キャップ910および/または突出部911は、ポリマー、ゴム、シリコーン等の可撓性材料から形成されてもよい。様々な実施形態では、突出部は、流体容器180のネック182上の特徴に接着する能力を維持しつつ、生体適合性の観点から許容可能な任意の材料であり得る。いくつかの実施形態では、突出部911は、キャップの内側部分の周囲に円周方向または実質的に円周方向に延在し、例えば、リッジ、ボス、または肩部を形成してもよい。様々な実施形態では、リッジ、突出部、または突出部911の一部は、キャップ910のベースまたは底部に形成されてもよい。他の実施形態では、リッジ、突出部、または突出部911の一部は、キャップ910の内部側壁または表面のさらに上方に形成されてもよい。
【0075】
様々な実施形態において、封止材料920は、キャップ910の裏側に、例えば、キャップ910の上面および/または側面に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、封止材料920は、ポリマー、シリコーン、(可鍛性)ワックス、それらの変形例、それらの組み合わせ等の様々な可鍛性材料から形成されてもよい。様々な実施形態では、封止材料920は、約5A~約50Aのデュロメータ範囲を有する材料等の低デュロメータポリマーまたはシリコーンから形成されてもよい。いくつかの実施形態において、封止材料920は、粘着性または微粘着性特性を有してもよい。例示的な実施形態では、封止材料920は、キャップ910の頂部を円周方向に満たし、キャップ910がネック182上に押し付けられたときに封止を形成することができる(例えば、図7C参照)。
【0076】
図7Cを参照すると、キャップ910をネック182上に設置するために、キャップ910は、ネック182上に押し下げられてもよく、および/またはネック182の周りにラチェットされてもよい。キャップ910の可撓性材料により、突出部911がネック182から外向きに拡開することが可能となることで、キャップ910をネック182上に下向きに押し込むことが可能となり得る。例えば、キャップ910をネック182上に押し下げることで、ねじ山184を越えて拡開することができる。突出部911はネック182に向かって付勢されているので、突出部911は、溝188の領域にあるときにねじ山184の間の溝内に収容することができる。いくつかの実施形態では、キャップ910の可撓性材料および突出部911の形状(例えば、フックまたはフック様形状)により、付勢された突出部911がねじ山184の間に形成される溝に乗り、またはその周りをラチェット動作することが可能となり得るので、キャップ910が、ねじ山184の間の溝を通って進み、図7Cに示されるように収容されることによって、様々な形状、寸法、および他の物理的特性のネック104上に回転させられ得る。キャップ910は、ネックの周りに押し下げられ、および/またはねじ込まれることで、封止材料920がネックとの封止を形成することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、キャップ910は、ある圧力、例えば、動作中に流体容器180によって必要とされる圧力(例えば、流体容器180から流体を移動させるために約55.2kPa(約8psi))を維持するように、ネック182上に設置されてもよい。
【0077】
キャップ910が設置されると、突出部911とねじ山102との係合により、流体容器180から離れるキャップ910の移動が防止され得る。加えて、封止材料920は、キャップ910をネック182に固定するとともにキャップ910とネック182との間に水密、気密、または密閉封止を形成するために、接着剤、特に弱い一時的な接着剤と同一または同様に作用してもよい。
【0078】
前述の説明は、幅広い用途を有し、例示および説明の目的で提示されており、本開示を本明細書に開示される1つまたは複数の形態に限定することを意図していない。本開示の概念、趣旨、および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される実施形態に対して様々な追加、修正、および置換が行われ得ることが理解されるであろう。特に、本開示の原理は、その概念、趣旨、もしくは範囲、または特性から逸脱することなく、他の形態、構造、配置、比率で、ならびに他の要素、材料、および構成要素を用いて具現化され得ることが当業者には明らかであろう。例えば、本開示の様々な特徴は、本開示を合理化する目的で、1つ以上の特徴、実施形態、または構成において一緒にグループ化される。しかしながら、本開示の特定の特徴、実施形態、または構成の様々な特徴は、代替の特徴、実施形態、または構成において組み合わされ得ることを理解されたい。本開示は、実施形態に関して提示されるが、本主題の様々な別個の特徴は、本主題またはそのような個々の特徴の所望の特性および/または利点のうちの少なくともいくつかを達成するために、全てが存在する必要はないことを理解されたい。当業者は、本開示が、本開示の原理または趣旨または範囲から逸脱することなく、特定の環境および動作要件に特に適合される、本開示の実施において使用される修正品、または構造、配置、比率、材料、構成要素などの修正品とともに使用され得ることを理解するであろう。例えば、一体的に形成されるものとして示される要素は、複数の部品から構成されてもよく、または複数の部品として示される要素は、一体的に形成されてもよく、要素の動作は、逆にされても、他の方法で変更されてもよく、要素のサイズまたは寸法は、変更されてもよい。同様に、操作または動作または手順が特定の順序で説明されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような特定の順序を必要とすると理解されるべきではなく、あるいはすべての操作または動作または手順が実行されるべきであると理解されるべきではない。さらに、他の実装形態は、以下の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行してもよく、それでも望ましい結果を達成することができる。したがって、本開示の実施形態は、すべての点において例示的であって限定的ではないと見なされるべきであり、特許請求される主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示されており、前述の説明または特定の実施形態または本明細書中に説明もしくは例示される配置に限定されない。前述を考慮して、別個に、またはその実施形態もしくは任意の他の実施形態の特徴と組み合わせて任意の実施形態の個々の特徴が使用されてもよく、特許請求することができ、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、前述の説明に限定されない。
【0079】
前述の説明および以下の特許請求の範囲において、以下が理解されるであろう。本明細書で使用される「少なくとも1つ」、「1つ以上」、および「および/または」という語句は、作用において接続的および離接的の両方であるオープンエンド表現である。「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「第1の」、「第2の」などの用語は、複数を除外しない。例えば、用語「1つの(a)」または「1つの(an)」実体は、本明細書で使用される場合、その実体の1つ以上を指す。したがって、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つ以上」および「少なくとも1つ」は、本明細書において互換的に使用することができる。全ての方向に関する言及(例えば、近位、遠位、上部、下部、上方、下方、左、右、横方向、長手方向、前部、後部、頂部、底部、上、下、垂直、水平、半径方向、軸線方向、時計回り、反時計回りなど)は、本開示の読者の理解を助けるための識別目的でのみ使用され、および/または関連する要素の領域を互いに区別する役割を果たし、特に本開示の位置、向き、又は使用に関して関連する要素を限定しない。接続に関する言及(例えば、取り付けられる、結合される、連結される、および接合される)は、広義に解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合の間の中間部材および要素間の相対移動を含み得る。したがって、接続に関する言及は、2つの要素が直接連結され、互いに固定された関係にあることを必ずしも暗示しない。識別参照(例えば、一次、二次、第1、第2、第3、第4など)は、重要性または優先度を暗示すことを意図するものではなく、1つの特徴を別の特徴から区別するために使用される。以下の特許請求の範囲は、参照によりこの詳細な説明に援用され、各請求項は、本開示の別個の実施形態として独立している。特許請求の範囲における参照符号は、単に明確な例として提供され、決して特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0080】
以下の特許請求の範囲は、参照によりこの詳細な説明に援用され、各請求項は、本開示の別個の実施形態として独立している。特許請求の範囲において、「含む/含んでいる」という用語は、他の要素またはステップの存在を除外しない。加えて、個々の特徴が異なる複数の請求項に含まれ得るが、これらは、場合によっては有利に組み合わされてもよく、異なる複数の請求項に含まれることは、特徴の組み合わせが実現可能でないおよび/または有利でないことを暗示しない。加えて、単数の参照は複数を除外しない。「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「第1の」、「第2の」などの用語は、複数を除外しない。特許請求の範囲における参照符号は、単に明確な例として提供され、決して特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
【手続補正書】
【提出日】2024-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体容器の内容物へのアクセスを可能にしながら、前記流体容器を塞ぐためのエンクロージャシステムにおいて、
キャップであって、前記キャップのベース部分の内側から延在する少なくとも1つの突出部を備え、前記少なくとも1つの突出部は、前記キャップが前記流体容器のネック上に押し下げられて前記ベース部分を拡開させることで前記少なくとも1つの突出部が前記ネックの外面上の少なくとも1つのねじ山に係合することを可能にするように、前記流体容器の前記ネックの開口部のネック外面に係合するように構成され、前記ベース部分は前記キャップを前記ネック上に保持するために前記ネックに向かって付勢される、キャップと、
前記キャップの頂部内側部分に配置された封止材料であって、前記封止材料は、前記エンクロージャシステムと前記ネックとの間に封止を形成するために前記ネック外面の少なくとも一部に接触する、封止材料と、
を有する、エンクロージャシステム。
【請求項2】
前記封止材料は、ポリマー、シリコーン、ワックス、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む可鍛性材料から形成される、請求項1に記載のエンクロージャシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの突出部は、少なくとも1つのフックを備える、請求項1または2に記載のエンクロージャシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの突出部は、前記キャップの内面の少なくとも一部の周りに円周方向に延在する少なくとも1つのリッジを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のエンクロージャシステム。
【請求項5】
前記キャップは、前記流体容器上に設置されたときに約55.2kPa(約8psi)の圧力に耐えるように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のエンクロージャシステム。
【請求項6】
チューブセットの少なくとも1つのチューブが、前記流体容器に配置された流体にアクセスするために前記キャップを通って延在するために、前記キャップに少なくとも1つの開口部が形成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエンクロージャシステム。