(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161248
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】顔の分類法、分類装置、プログラム、分類図、および美容によるイメージ演出方法
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20241108BHJP
【FI】
G06T7/00 660A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024153332
(22)【出願日】2024-09-05
(62)【分割の表示】P 2021569698の分割
【原出願日】2020-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】関根 春奈
(72)【発明者】
【氏名】森田 愛
(72)【発明者】
【氏名】中村 潤
(72)【発明者】
【氏名】田中 奈津子
(57)【要約】
【課題】顔を分類する。
【解決手段】目の開きを示す第1の指標に基づいて、ユーザの顔を、複数の顔から形成された平均顔と比較して位置付ける段階と、前記目および/または眉の角度と、顎の面積と、前記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標に基づいて、前記ユーザの顔を前記平均顔と比較して位置付ける段階と、顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標に基づいて、前記ユーザの顔を前記平均顔と比較して位置付ける段階と、を含む。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用いた顔の分類法であって、
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
前記目および/または眉の角度と、顎の面積と、前記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成する段階と、
ユーザの顔が、前記第1の指標と前記第2の指標と前記第3の指標とに基づいて、前記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階と
を含む顔の分類法。
【請求項2】
前記顔を、12のカテゴリのうちのいずれかに分類する、請求項1に記載の顔の分類法。
【請求項3】
前記第1の指標と前記第2の指標と前記第3の指標とに基づいて、複数の顔から形成された平均顔を前記座標系の原点に配置し、
年齢別で区分けした前記平均顔を作成して、前記ユーザと同一の区分けの前記平均顔を用いる、請求項1に記載の顔の分類法。
【請求項4】
前記第1の指標と前記第2の指標と前記第3の指標とに基づいて、複数の顔から形成された平均顔を前記座標系の原点に配置し、
前記平均顔は、顔の分類の度に作成する、請求項1に記載の顔の分類法。
【請求項5】
前記ユーザの顔が前記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階は、
(a)複数の前記第2の指標が用いられる場合に、
前記第2の軸上で前記ユーザの顔を位置づける方向として、より多くの前記第2の指標に基づいて決定された方向を採用する段階、若しくは、
前記複数の第2の指標のそれぞれに重みを付けて前記第2の軸上での位置を評価する段階、
を含む、及び/又は、
(b)複数の前記第3の指標が用いられる場合に、
前記第3の軸上で前記ユーザの顔を位置づける方向として、より多くの前記第3の指標に基づいて決定された方向を採用する段階、若しくは、
前記複数の第3の指標のそれぞれに重みを付けて前記第3の軸上での位置を評価する段階、
を含む、
請求項1に記載の顔の分類法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔の分類法、分類装置、プログラム、分類図、および美容によるイメージ演出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人の顔立ちを特徴別に分類する分類法が知られている。特許文献1では、顔の長さおよび目、眉、口、鼻を含む顔の形態要素の配置状態と、顔の輪郭形状および顔の形態要素の輪郭形状と、に基づいて、人の顔立ちを特徴別に分類している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1は、女性のメーキャップによるイメージ演出のための顔の分類法であった。そのため、男性に特許文献1の顔の分類法を適応しようとすると、うまく分類できないことがあるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明では、男性の顔を分類することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、目の開きを示す第1の指標に基づいて、ユーザの顔を、複数の顔から形成された平均顔と比較して位置付ける段階と、前記目および/または眉の角度と、顎の面積と、前記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標に基づいて、前記ユーザの顔を前記平均顔と比較して位置付ける段階と、顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標に基づいて、前記ユーザの顔を前記平均顔と比較して位置付ける段階と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、男性の顔を分類することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る第1の指標に基づく判断処理のフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態に係る第2の指標に基づく判断処理のフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態に係る第3の指標に基づく判断処理のフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施形態に係る顔の分類処理のフローチャートである。
【
図10】本発明の一実施形態に係る全体の構成図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る分類装置の機能ブロック図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る分類装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
本発明では、人(ユーザともいう)の顔を、3つの指標に基づいて12のカテゴリに分類することができる。
【0011】
<実験の内容>
本発明では、
図1~
図5に示されるような分類図に基づいて、ユーザの顔を12のカテゴリに分類することができる。まず、このような分類図を作成するために実施された実験の内容について説明する。
【0012】
以下のように、多次元尺度構成法(MDS:Multi Dimensional Scaling)を用いて、24人の男性の顔の画像が、それぞれの類似度をもとに3次元空間に位置付けられた。
・被験者は、パーソナルコンピュータ上でテストを行った。具体的には、被験者は、パーソナルコンピュータ上に左右に2枚提示された顔の画像(提示時間:4秒)を眺め、2枚の顔の画像を0(似ていない)から5(非常に似ている)の6段階で評価した(所要時間:30~40分程度)。
【0013】
次に、3次元空間に位置付けられた24人の男性の顔の画像の各座標をもとに、22種類の合成顔が作成され(各軸や象限の平均顔(合成顔)を作成することで、軸上もしくは象限上にある顔に共通の特徴を強調させるため)、被験者は、各合成顔の印象を評価した。その結果、3次元空間内で顔を分類するための第1の指標、第2の指標、第3の指標、および、3次元空間内の各象限に位置する顔の印象が見出された。以下で、第1の指標、第2の指標、第3の指標、および、3次元空間内の各象限に位置する顔の印象について詳細に説明する。
【0014】
<分類図>
図1は、本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
図1に示されるように、分類図は、第1の指標(目の開き)を示す第1の軸と、第2の指標(目および/または眉の角度と、顎の面積と、目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つ)を示す第2の軸と、第3の指標(顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つ)を示す第3の軸と、を座標軸とする3次元空間である。そして、原点(つまり、第1の軸と第2の軸と第3の軸とが交わる点)には、平均顔が配置されている。以下、平均顔および各指標・各軸について説明する。
【0015】
<<平均顔>>
平均顔とは、複数の顔の画像をコンピュータグラフィック技術により合成して作成された顔である。例えば、平均顔は、複数の男性の顔の特徴を平均化した、男性の代表的な顔である。例えば、年齢別、人種別等で区分けした平均顔を作成して、ユーザと同一の区分けの平均顔を用いるようにしてもよい。
【0016】
<<第1の指標>>
目の開きとは、目の横幅(例えば、目頭と目尻との距離)に対する縦幅(例えば、上瞼と下瞼との最長距離)の比であり、横幅に対して縦幅が長いほど目の開きが大きいと言い、横幅に対して縦幅が短いほど目の開きが小さいと言う。
【0017】
<<第1の軸(次元I)>>
第1の軸の一方は、目の開きが大きい度合いを示す。また、第1の軸の他方は、目の開きが小さい度合いを示す。
【0018】
第1の軸は、親しみやすさを示す。目の開きが大きいとき、親しみやすさが増す。
【0019】
<<第2の指標>>
目および/または眉の角度とは、目および/または眉と水平線(顔の中心を通る線である正中線に垂直に交わる線)とのなす角度(頭頂側に移動したときの角度をプラスとし、顎側に移動したときの角度をマイナスとする)であり、角度が大きい(目および/または眉の目尻側が上がっている)ほど目および/または眉の角度が大きいと言い、角度が小さい(目および/または眉の目尻側が下がっている)ほど目および/または眉の角度が小さいと言う。また、顎の面積とは、顎の正面の面積(例えば、正面から見える左右の鼻翼を通る水平線と、顎側のフェイスラインと、に囲まれた領域の面積)であり、顎の正面の面積が大きいほど顎の面積が大きいと言い、顎の正面の面積が小さいほど顎の面積が小さいと言う。また、目の求心および/または遠心とは、両目の間隔であり、両目の間隔が短いほど求心であると言い、両目の間隔が長いほど遠心であると言う。
【0020】
<<第2の軸(次元II)>>
第2の軸の一方は、目および/または眉の角度が大きい度合い、顎の面積が小さい度合い、両目の間隔が短い度合いを示す。また、第2の軸の他方は、目および/または眉の角度が小さい度合い、顎の面積が大きい度合い、両目の間隔が長い度合いを示す。
【0021】
第2の軸は、洗練・機敏を示す。目および/または眉の角度が大きい度合い、顎の面積が小さい度合い、両目の間隔が短い度合いが大きいとき、洗練および/または機敏である印象が増す。目および/または眉の角度が小さい度合い、顎の面積が大きい度合い、両目の間隔が長い度合いが大きいとき、素朴および/または穏やかである印象が増す。
【0022】
<<第3の指標>>
顔の縦長度とは、顔の横幅(例えば、鼻根を通る水平線と左右のフェイスラインとの交点を結ぶ距離)に対する縦幅(例えば、髪の生え際から顎先までの正中線の距離)の比であり、横幅に対して縦幅が長いほど顔の縦長度が大きいと言い、横幅に対して縦幅が短いほど顔の縦長度が小さいと言う。 また、鼻の縦長度とは、鼻の横幅(例えば、両鼻翼間の距離)に対する縦幅(例えば、鼻根から鼻尖までの距離)の比であり、横幅に対して縦幅が長いほど鼻の縦長度が大きいと言い、横幅に対して縦幅が短いほど鼻の縦長度が小さいと言う。
【0023】
<<第3の軸(次元III)>>
第3の軸の一方は、顔の縦長度が大きい度合い、鼻の縦長度が大きい度合いを示す。また、第3の軸の他方は、顔の縦長度が小さい度合い、鼻の縦長度が小さい度合いを示す。
【0024】
第3の軸は、たくましさを示す。顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つが小さいとき、たくましさが増す。顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つが大きいとき、繊細さが増す。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。
図2は、
図1の3次元空間の各象限に、それぞれの象限に位置する代表的な顔画像を配置し、および、それぞれの象限に位置する顔の持つ代表的な印象を言葉で表示した分類図である。以下、
図2の各象限を
図3と
図4と
図5とに分けて説明する。なお、
図3は、第1の軸と第2の軸とが交差する平面である。
図4は、第1の軸と第2の軸とが交差する平面であり、第3の指標(顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つ)が平均顔よりも大きい象限である。
図5は、第1の軸と第2の軸とが交差する平面であり、第3の指標(顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つ)が平均顔よりも小さい象限である。
【0026】
図3は、本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。上述したように、
図3は、第1の軸と第2の軸とが交差する平面である。
【0027】
<誠>
図3の左上に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも大きい顔である。
図3の左上に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図3の左上に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図3の左上に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも短い顔である。
図3の左上に分類される顔は、親しみやすく、かつ、洗練および機敏の少なくとも一方である(以下、洗練・機敏であるともいう)印象を与える。
図3の左上に分類される顔が与える印象は、<誠>という言葉で表現される。
【0028】
<凛>
図3の右上に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも小さい顔である。
図3の右上に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図3の右上に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図3の右上に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも短い顔である。
図3の右上に分類される顔は、親しみにくく、かつ、洗練・機敏である印象を与える。
図3の右上に分類される顔が与える印象は、<凛>という言葉で表現される。
【0029】
<匠>
図3の右下に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも小さい顔である。
図3の右下に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図3の右下に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図3の右下に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも長い顔である。
図3の右下に分類される顔は、親しみにくく、かつ、素朴および穏やかの少なくとも一方である(以下、素朴・穏やかであるともいう)印象を与える。
図3の右下に分類される顔が与える印象は、<匠>という言葉で表現される。
【0030】
<癒>
図3の左下に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも大きい顔である。
図3の左下に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図3の左下に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図3の左下に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも長い顔である。
図3の左下に分類される顔は、親しみやすく、かつ、素朴・穏やかである印象を与える。
図3の左下に分類される顔が与える印象は、<癒>という言葉で表現される。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。具体的には、
図4に示される顔は、顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つが平均顔よりも大きい顔である。
【0032】
<誠×繊細>
図4の左上に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも大きい顔である。
図4の左上に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図4の左上に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図4の左上に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも短い顔である。
図4の左上に分類される顔は、親しみやすく、かつ、洗練・機敏であり、かつ、繊細である印象を与える。
図4の左上に分類される顔が与える印象は、<誠×繊細>という言葉で表現される。
【0033】
<凛×繊細>
図4の右上に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも小さい顔である。
図4の右上に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図4の右上に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図4の右上に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも短い顔である。
図4の右上に分類される顔は、親しみにくく、かつ、洗練・機敏であり、かつ、繊細である印象を与える。
図4の右上に分類される顔が与える印象は、<凛×繊細>という言葉で表現される。
【0034】
<匠×繊細>
図4の右下に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも小さい顔である。
図4の右下に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図4の右下に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図4の右下に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも長い顔である。
図4の右下に分類される顔は、親しみにくく、かつ、素朴・穏やかであり、かつ、繊細である印象を与える。
図4の右下に分類される顔が与える印象は、<匠×繊細>という言葉で表現される。
【0035】
<癒×繊細>
図4の左下に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも大きい顔である。
図4の左下に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図4の左下に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図4の左下に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも長い顔である。
図4の左下に分類される顔は、親しみやすく、かつ、素朴・穏やかであり、かつ、繊細である印象を与える。
図4の左下に分類される顔が与える印象は、<癒×繊細>という言葉で表現される。
【0036】
図5は、本発明の一実施形態に係る顔の分類図である。具体的には、
図5に示される顔は、顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つが平均顔よりも小さい顔である。
【0037】
<誠×たくましい>
図5の左上に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも大きい顔である。
図5の左上に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図5の左上に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図5の左上に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも短い顔である。
図5の左上に分類される顔は、親しみやすく、かつ、洗練・機敏であり、かつ、たくましい印象を与える。
図5の左上に分類される顔が与える印象は、<誠×たくましい>という言葉で表現される。
【0038】
<凛×たくましい>
図5の右上に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも小さい顔である。
図5の右上に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図5の右上に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図5の右上に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも短い顔である。
図5の右上に分類される顔は、親しみにくく、かつ、洗練・機敏であり、かつ、たくましい印象を与える。
図5の右上に分類される顔が与える印象は、<凛×たくましい>という言葉で表現される。
【0039】
<匠×たくましい>
図5の右下に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも小さい顔である。
図5の右下に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図5の右下に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図5の右下に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも長い顔である。
図5の右下に分類される顔は、親しみにくく、かつ、素朴・穏やかであり、かつ、たくましい印象を与える。
図5の右下に分類される顔が与える印象は、<匠×たくましい>という言葉で表現される。
【0040】
<癒×たくましい>
図5の左下に分類される顔は、目の開きが平均顔よりも大きい顔である。
図5の左下に分類される顔は、目および/または眉の角度が平均顔よりも小さい顔である。あるいは、
図5の左下に分類される顔は、顎の面積が平均顔よりも大きい顔である。あるいは、
図5の左下に分類される顔は、両目の間隔が平均顔よりも長い顔である。
図5の左下に分類される顔は、親しみやすく、かつ、素朴・穏やかであり、かつ、たくましい印象を与える。
図5の左下に分類される顔が与える印象は、<癒×たくましい>という言葉で表現される。
【0041】
図2~
図5で示すように、顔の分類図には、3次元空間内の各象限(つまり、各カテゴリ)に位置する代表的な顔の画像を配置することができる。また、顔の分類図には、各象限に位置する顔の持つ代表的な印象を言葉で表示することができる。
【0042】
<方法>
以下、
図6~
図9を参照しながら、顔の分類の方法を、<第1の指標に基づく判断処理>と<第2の指標に基づく判断処理>と<第3の指標に基づく判断処理>と<分類処理>と、に分けて説明する。
【0043】
なお、
図6~
図9では、美容部員が、ユーザ(例えば、美容の製品を購入しようとしている顧客)の顔を分類する例を説明するが、本発明は、任意の者が任意のユーザの顔を分類する場合に適用することができる。
【0044】
<第1の指標に基づく判断処理>
図6は、本発明の一実施形態に係る第1の指標に基づく判断処理のフローチャートである。
【0045】
ステップ11(S11)において、美容部員は、ユーザの目の開き(第1の指標)を目視で確認する。なお、上述したように、目の開きとは、目の横幅に対する縦幅の比であり、横幅に対して縦幅が長いほど目の開きが大きいと言い、横幅に対して縦幅が短いほど目の開きが小さいと言う。
【0046】
ステップ12(S12)において、美容部員は、S11で確認したユーザの目の開きのと、平均顔の目の開きと、を比較する。
【0047】
ステップ13(S13)において、美容部員は、目の開き(第1の指標)を示す第1の軸上に、ユーザの顔を位置付ける。具体的には、美容部員は、ユーザの目の開きが平均顔の目の開きよりも大きい場合には、ユーザの顔を、第1の軸上の目の開きが大きい方向に位置付ける。また、美容部員は、ユーザの目の開きが平均顔の目の開きよりも小さい場合には、ユーザの顔を、第1の軸上の目の開きが小さい方向に位置付ける。
【0048】
<第2の指標に基づく判断処理>
図7は、本発明の一実施形態に係る第2の指標に基づく判断処理のフローチャートである。
【0049】
ステップ21(S21)において、美容部員は、ユーザの目および/または眉の角度と、顎の面積と、目の求心および/または遠心と、のうちの少なくとも1つ(第2の指標)を目視で確認する。なお、上述したように、目および/または眉の角度とは、目および/または眉と水平線(顔の中心を通る線である正中線に垂直に交わる線)とのなす角度(頭頂側に移動したときの角度をプラスとし、顎側に移動したときの角度をマイナスとする)であり、角度が大きい(目および/または眉の目尻側が上がっている)ほど目および/または眉の角度が大きいと言い、角度が小さい(目および/または眉の目尻側が下がっている)ほど目および/または眉の角度が小さいと言う。また、顎の面積とは、顎の正面の面積であり、顎の正面の面積が大きいほど顎の面積が大きいと言い、顎の正面の面積が小さいほど顎の面積が小さいと言う。また、目の求心および/または遠心とは、両目の間隔であり、両目の間隔が短いほど求心であると言い、両目の間隔が長いほど遠心であると言う。
【0050】
ステップ22(S22)において、美容部員は、S21で確認したユーザの目および/または眉の角度と、平均顔の目および/または眉の角度と、を比較する。また、美容部員は、S21で確認したユーザの顎の面積と、平均顔の顎の面積と、を比較する。また、美容部員は、S21で確認したユーザの目の求心および/または遠心と、平均顔の目の求心および/または遠心と、を比較する。
【0051】
ステップ23(S23)において、美容部員は、目および/または眉の角度と、顎の面積と、目の求心および/または遠心と、のうちの少なくとも1つ(第2の指標)を示す第2の軸上に、ユーザの顔を位置付ける。
【0052】
具体的には、美容部員は、ユーザの目および/または眉の角度が平均顔の目および/または眉の角度よりも大きい場合には、ユーザの顔を、第2の軸上の目および/または眉の角度が大きい方向に位置付ける。また、美容部員は、ユーザの目および/または眉の角度が平均顔の目および/または眉の角度よりも小さい場合には、ユーザの顔を、第2の軸上の目および/または眉の角度が小さい方向に位置付ける。
【0053】
また、美容部員は、ユーザの顎の面積が平均顔の顎の面積よりも小さい場合には、ユーザの顔を、第2の軸上の顎の面積が小さい方向に位置付ける。また、美容部員は、ユーザの顎の面積が平均顔の顎の面積よりも大きい場合には、ユーザの顔を、第2の軸上の顎の面積が大きい方向に位置付ける。
【0054】
また、美容部員は、ユーザの両目の間隔が平均顔の両目の間隔よりも短い場合には、ユーザの顔を、第2の軸上の求心の方向に位置付ける。また、美容部員は、ユーザの両目の間隔が平均顔の両目の間隔よりも長い場合には、ユーザの顔を、第2の軸上の遠心の方向に位置付ける。
【0055】
なお、複数の第2の指標を用いる場合(例えば、"目の角度"と"眉の角度"を用いる場合、"目の角度"と"顎の面積"を用いる場合など)、それぞれの指標について第2の軸上での方向を決定し、多数決でユーザの顔を位置付ける方向を決定する(つまり、より多くの指標で決定された方向を採用する)ようにしてもよい。また、指標に重み付けをする(例えば、"目の角度"を"眉の角度"よりも重みを付けて評価する、"目の角度"を"顎の面積"よりも重みを付けて評価するなど)ようにしてもよい。
【0056】
<第3の指標に基づく判断処理>
図8は、本発明の一実施形態に係る第3の指標に基づく判断処理のフローチャートである。
【0057】
ステップ31(S31)において、美容部員は、顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つ(第3の指標)を目視で確認する。なお、上述したように、顔の縦長度とは、顔の横幅に対する縦幅の比であり、横幅に対して縦幅が長いほど顔の縦長度が大きいと言い、横幅に対して縦幅が短いほど顔の縦長度が小さいと言う。 また、鼻の縦長度とは、鼻の横幅に対する縦幅の比であり、横幅に対して縦幅が長いほど鼻の縦長度が大きいと言い、横幅に対して縦幅が短いほど鼻の縦長度が小さいと言う。
【0058】
ステップ32(S32)において、美容部員は、S31で確認した顔の縦長度と、平均顔の顔の縦長度と、を比較する。また、美容部員は、S31で確認した鼻の縦長度と、平均顔の鼻の縦長度と、を比較する。
【0059】
ステップ33(S33)において、美容部員は、顔の縦長度と鼻の縦長度との少なくとも1つ(第3の指標)を示す第3の軸上に、ユーザの顔を位置付ける。
【0060】
具体的には、美容部員は、ユーザの顔の縦長度が平均顔の顔の縦長度よりも大きい場合には、ユーザの顔を、第3の軸上の顔の縦長度が大きい方向に位置付ける。また、美容部員は、ユーザの顔の縦長度が平均顔の顔の縦長度よりも小さい場合には、ユーザの顔を、第3の軸上の顔の縦長度が小さい方向に位置付ける。
【0061】
また、美容部員は、ユーザの鼻の縦長度が平均顔の鼻の縦長度よりも大きい場合には、ユーザの顔を、第3の軸上の鼻の縦長度が大きい方向に位置付ける。また、美容部員は、ユーザの鼻の縦長度が平均顔の鼻の縦長度よりも小さい場合には、ユーザの顔を、第3の軸上の鼻の縦長度が小さい方向に位置付ける。
【0062】
なお、複数の第3の指標を用いる場合(つまり、"顔の縦長度"と"鼻の縦長度"を用いる場合)、それぞれの指標について第3の軸上での方向を決定し、多数決でユーザの顔を位置付ける方向を決定する(つまり、より多くの指標で決定された方向を採用する)ようにしてもよい。また、指標に重み付けをする(例えば、"顔の縦長度"を"鼻の縦長度"よりも重みを付けて評価する、"鼻の縦長度"を"顔の縦長度"よりも重みを付けて評価する)ようにしてもよい。
【0063】
<分類処理>
図9は、本発明の一実施形態に係る顔の分類処理のフローチャートである。
【0064】
ステップ41(S41)において、美容部員は、
図6で説明した<第1の指標に基づく判断処理>を実行する。
【0065】
ステップ42(S42)において、美容部員は、
図7で説明した<第2の指標に基づく判断処理>を実行する。
【0066】
ステップ43(S43)において、美容部員は、
図8で説明した<第3の指標に基づく判断処理>を実行する。
【0067】
なお、S41~S43は、任意の順序で実行されてよい。
【0068】
ステップ44(S44)において、美容部員は、S41~S43の判断の結果に基づいて、ユーザの顔を、第1の軸と第2の軸と第3の軸とを座標軸とする3次元空間内で位置付ける。具体的には、美容部員は、S41で位置付けられた第1の軸の方向と、S42で位置付けられた第2の軸の方向と、S43で位置付けられた第3の軸の方向と、にある空間に、ユーザの顔を位置付ける。つまり、美容部員は、ユーザの顔を、少なくとも12のカテゴリのうちのいずれかに分類することができる。
【0069】
なお、顔の分類の方法(つまり、上述した<第1の指標に基づく判断処理>、<第2の指標に基づく判断処理>、<第3の指標に基づく判断処理>、<分類処理>)は、美容部員などの人によって実行されてもよいし、あるいは、
図10~
図12にて説明する分類装置10によって実行されてもよい。
【0070】
<システム構成>
図10は、本発明の一実施形態に係る全体の構成図である。
図10に示されるように、分類装置10は、任意のネットワーク30を介して、1つまたは複数のユーザ端末20と通信可能に接続されている。以下、それぞれについて説明する。
【0071】
分類装置10は、ユーザ端末20からの要求に応じて、顔の分類の方法を実行する。分類装置10は、1つまたは複数のコンピュータからなる。また、分類装置10は、任意のネットワーク30を介して、ユーザ端末20とデータを送受信することができる。後段で、
図11を参照しながら、分類装置10について詳細に説明する。
【0072】
ユーザ端末20は、ユーザ端末20に入力された顔の画像を、分類装置10へ送信する。また、ユーザ端末20は、顔の分類の結果を、分類装置10から受信してディスプレイ上に表示する。ユーザ端末20は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の任意の端末であってよい。
【0073】
なお、
図10では、分類装置10とユーザ端末20とを別々の装置として説明したが、分類装置10とユーザ端末20とを1つの装置で実装するようにしてもよい。
【0074】
<機能ブロック>
図11は、本発明の一実施形態に係る分類装置10の機能ブロック図である。
図11に示されるように、分類装置10は、受信部100、第1の判断部101、第2の判断部102、第3の判断部103、分類部104、送信部105を備える。また、分類装置10は、プログラムを実行することで、受信部100、第1の判断部101、第2の判断部102、第3の判断部103、分類部104、送信部105として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0075】
受信部100は、ユーザ端末20から、ユーザの顔の画像を受信する。
【0076】
第1の判断部101は、
図6の<第1の指標に基づく判断処理>を実行することができる。具体的には、第1の判断部101は、受信部100が受信したユーザの顔の画像を分析して、ユーザの目の開きを算出する。また、第1の判断部101は、ユーザの目の開きと平均顔の目の開きとを比較する。また、第1の判断部101は、目の開き(第1の指標)を示す第1の軸上に、ユーザの顔を位置付ける。
【0077】
なお、第1の判断部101は、ユーザの目の開きが大きい度合い、または、ユーザの目の開きが小さい度合いに応じて、第1の軸上にユーザの顔を位置付ける構成とすることもできる。
【0078】
第2の判断部102は、
図7の<第2の指標に基づく判断処理>を実行することができる。具体的には、第2の判断部102は、受信部100が受信したユーザの顔の画像を分析して、ユーザの目および/または眉の角度と、顎の面積と、目の求心および/または遠心と、のうちの少なくとも1つを算出する。また、第2の判断部102は、ユーザの目および/または眉の角度と平均顔の目および/または眉の角度とを比較する。また、第2の判断部102は、ユーザの顎の面積と平均顔の顎の面積とを比較する。また、第2の判断部102は、ユーザの目の求心および/または遠心と平均顔の目の求心および/または遠心とを比較する。また、第2の判断部102は、目および/または眉の角度と、顎の面積と、目の求心および/または遠心と、のうちの少なくとも1つ(第2の指標)を示す第2の軸上に、ユーザの顔を位置付ける。
【0079】
なお、第2の判断部102は、ユーザの目および/または眉の角度が大きい度合い、または、ユーザの目および/または眉の角度が小さい度合いに応じて、第2の軸上にユーザの顔を位置付ける構成とすることもできる。また、第2の判断部102は、ユーザの顎の面積が小さい度合い、または、ユーザの顎の面積が大きい度合いに応じて、第2の軸上にユーザの顔を位置付ける構成とすることもできる。また、第2の判断部102は、ユーザの両目の間隔が短い度合い、または、ユーザの両目の間隔が長い度合いに応じて、第2の軸上にユーザの顔を位置付ける構成とすることもできる。
【0080】
第3の判断部103は、
図8の<第3の指標に基づく判断処理>を実行することができる。具体的には、第3の判断部103は、受信部100が受信したユーザの顔の画像を分析して、ユーザの顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを算出する。また、第3の判断部103は、ユーザの顔の縦長度と平均顔の顔の縦長度とを比較する。また、第3の判断部103は、ユーザの鼻の縦長度と平均顔の鼻の縦長度とを比較する。また、第3の判断部103は、顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つ(第3の指標)を示す第3の軸上に、ユーザの顔を位置付ける。
【0081】
なお、第3の判断部103は、ユーザの顔の縦長度が大きい度合い、または、ユーザの顔の縦長度が小さい度合いに応じて、第3の軸上にユーザの顔を位置付ける構成とすることもできる。また、第3の判断部103は、ユーザの鼻の縦長度が大きい度合い、または、ユーザの鼻の縦長度が小さい度合いに応じて、第3の軸上にユーザの顔を位置付ける構成とすることもできる。
【0082】
なお、平均顔は、予め作成されていてもよいし、あるいは、顔の分類の度に作成するようにしてもよい。また、平均顔は、定期的に更新されてもよい。
【0083】
分類部104は、第1の判断部101による判断の結果と、第2の判断部102による判断の結果と、第3の判断部103による判断の結果と、に基づいて、ユーザの顔を分類する。具体的には、分類部104は、第1の軸と第2の軸と第3の軸とを座標軸とする3次元空間内で、第1の判断部101により位置付けられた第1の軸の方向と、第2の判断部102により位置付けられた第2の軸の方向と、第3の判断部103により位置付けられた第3の軸の方向と、にある空間に、ユーザの顔を位置付ける。
【0084】
なお、分類部104は、ユーザの顔と平均顔との各指標の差の度合いに応じて、各カテゴリ内でさらに分類する(例えば、とても親しみやすい、少し親しみやすい、少し親しみにくい、とても親しみにくいなど)構成とすることもできる。
【0085】
送信部105は、分類部104が分類した結果(つまり、ユーザの顔が12のカテゴリのうちのいずれであるか)を、ユーザ端末20に通知する。なお、送信部105は、ユーザの顔が12のカテゴリのうちのいずれであるかの情報に加えて、親しみやすさ、洗練・機敏、たくましさの情報を通知する構成とすることもできる。
【0086】
<効果>
このように、本発明の一実施形態では、人の顔(例えば、男性の顔)と平均顔とを比較することによって、その人の顔を少なくとも12のカテゴリのうちのいずれかに分類することができる。例えば、美容部員は、顧客の顔を分類した結果に基づいて、その顧客に美容を施して顔の印象を変化させる(イメージを演出する)ことができる。
【0087】
<ハードウェア構成>
図12は、本発明の一実施形態に係る分類装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。分類装置10は、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3を有する。CPU1、ROM2、RAM3は、いわゆるコンピュータを形成する。
【0088】
また、分類装置10は、補助記憶装置4、表示装置5、操作装置6、I/F(Interface)装置7、ドライブ装置8を有することができる。なお、分類装置10の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0089】
CPU1は、補助記憶装置4にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0090】
ROM2は、不揮発性メモリである。ROM2は、補助記憶装置4にインストールされている各種プログラムをCPU1が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM2はBIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0091】
RAM3は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM3は、補助記憶装置4にインストールされている各種プログラムがCPU1によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0092】
補助記憶装置4は、各種プログラム(例えば、本発明に係るプログラム)や、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0093】
表示装置5は、分類装置10の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0094】
操作装置6は、分類装置10の管理者が分類装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0095】
I/F装置7は、ネットワークに接続し、ユーザ端末20と通信を行うための通信デバイスである。
【0096】
ドライブ装置8は記憶媒体9をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体9には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体9には、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0097】
なお、補助記憶装置4にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体9がドライブ装置8にセットされ、該記憶媒体9に記録された各種プログラムがドライブ装置8により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置4にインストールされる各種プログラムは、I/F装置7を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0098】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0099】
<付記>
(項目1)
コンピュータを用いた顔の分類法であって、
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成する段階と、
上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、複数の顔から形成された平均顔を上記座標系の原点に配置する段階と、
ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階と、
上記位置に基づいて、上記ユーザの顔の形態を特徴別または印象別に分類する段階と
を含む
顔の分類法。
(項目2)
上記第1の指標に基づいて、上記ユーザの顔を、上記平均顔と比較して位置付ける段階と、
上記第2の指標に基づいて、上記ユーザの顔を上記平均顔と比較して位置付ける段階と、
上記第3の指標に基づいて、上記ユーザの顔を上記平均顔と比較して位置付ける段階と
を含む
項目1に記載の顔の分類法。
(項目3)
美容によるイメージ演出のための項目1に記載の顔の分類法。
(項目4)
上記座標系は、
上記目の開きを示す上記第1の指標を示す上記第1の軸と、
上記目の求心および/または遠心を示す上記第2の指標を示す上記第2の軸と、
上記顔の縦長度を示す上記第3の指標を示す上記第3の軸と、を座標軸とする、
項目1に記載の顔の分類法。
(項目5)
上記ユーザの顔と上記平均顔との各指標の差の度合いに応じて、特徴別または印象別の各カテゴリ内でさらに分類する、
項目1に記載の分類法。
(項目6)
(a)目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成し、
(b)上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、複数の顔から形成された平均顔を上記座標系の原点に配置し、
(c)ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握し、
(d)上記位置に基づいて、上記ユーザの顔の形態を特徴別または印象別に分類する
装置。
(項目7)
コンピュータに、
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成する処理、
上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、複数の顔から形成された平均顔を上記座標系の原点に配置する処理、
ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する処理、
上記位置に基づいて、上記ユーザの顔の形態を特徴別または印象別に分類する処理
を実行させるためのプログラム。
(項目8)
コンピュータを用いた顔の分類法であって、
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成する段階と、
ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階と
を含む顔の分類法。
(項目9)
上記座標系は、
上記第3の軸上の第1の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第1の平面と、
上記第3の軸上の第2の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第2の平面と、
上記第3の軸上の第3の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第3の平面と、
を含む三次元座標系であり、
上記第2の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも大きく、
上記第3の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも小さい、項目8に記載の分類法。
(項目10)
(a)目の開きの度合い示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つの度合いを示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つの度合いを示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系と、
(b)上記座標系の原点に配置され、複数の顔画像をコンピュータグラフィック技術により合成して作成された平均顔と、
からなる、
顔を分類するための分類図。
(項目11)
上記第1の軸は、一方は、上記目の開きが大きい度合いを示し、他方は、上記目の開きが小さい度合いを示すものであり、
上記第2の軸は、一方は、上記目および/または眉の角度が大きい度合いと、上記顎の面積が小さい度合いと、上記両目間隔の距離が短い度合いとを示し、他方は、上記目および/または眉の角度が小さい度合いと、上記顎の面積が大きい度合いと、上記両目間隔の距離が長い度合いとを示すものであり、
上記第3の軸は、一方は、上記顔の縦長度が大きい度合いと、上記鼻の縦長度が大きい度合いとを示し、他方は、上記顔の縦長度が小さい度合いと、上記鼻の縦長度が小さい度合いとを示すものである、
項目10に記載の分類図。
(項目12)
上記第1の軸は、一方は、親しみやすい度合いを示し、他方は、親しみにくい度合いを示すものであり、
上記第2の軸は、一方は、洗練および機敏の少なくとも一方である度合いを示し、他方は、素朴および穏やかの少なくとも一方である度合いを示すものであり、
上記第3の軸は、一方は、たくましさの度合いを示し、他方は、繊細さの度合いを示すものである、
項目10または11に記載の分類図。
(項目13)
各象限に、それぞれの象限に位置する代表的な顔画像を配置した、
項目12に記載の分類図。
(項目14)
各象限に、それぞれの象限に位置する顔の持つ代表的な印象を言葉で表示した、
項目11から13のいずれか一項に記載の分類図。
(項目15)
コンピュータが、項目11に記載の分類図を作成する段階と、
上記分類図に、ユーザの顔を平均顔と比較して位置付ける段階と、
上記第1の軸と上記第2の軸と上記第3の軸とに従い美容を施して顔の印象を変化させる段階と、
を有する美容によるイメージ演出方法。
(項目16)
上記座標系は、
上記目の開きの度合いを示す上記第1の軸と、
上記目の求心および/または遠心の度合いを示す上記第2の軸と、
上記顔の縦長度の度合いを示す上記第3の軸と、を座標軸とする、
項目10に記載の分類図。
(項目17)
各度合いに応じて、特徴別または印象別の各カテゴリ内で顔が分類される、
項目10に記載の分類図。
(項目18)
目の開きの度合い示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つの度合いを示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つの度合いを示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を含む、
顔を分類するための分類図。
(項目19)
上記座標系は、
上記第3の軸上の第1の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第1の平面と、
上記第3の軸上の第2の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第2の平面と、
上記第3の軸上の第3の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第3の平面と、
を含む三次元座標系であり、
上記第2の点における上記第3の軸が示す指標の値は、上記第1の点における上記第3の軸が示す指標の値よりも大きく、
上記第3の点における上記第3の軸が示す指標の値は、上記第1の点における上記第3の軸が示す指標の値よりも小さい、項目18に記載の分類図。
(項目20)
(a)目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成し、
(b)ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する
装置。
(項目21)
上記座標系は、
上記第3の軸上の第1の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第1の平面と、
上記第3の軸上の第2の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第2の平面と、
上記第3の軸上の第3の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第3の平面と、
を含む三次元座標系であり、
上記第2の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも大きく、
上記第3の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも小さい、項目20に記載の装置。
(項目22)
コンピュータに、
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を形成する処理、
ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する処理
を実行させるためのプログラム。
(項目23)
上記座標系は、
上記第3の軸上の第1の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第1の平面と、
上記第3の軸上の第2の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第2の平面と、
上記第3の軸上の第3の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第3の平面と、
を含む三次元座標系であり、
上記第2の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも大きく、
上記第3の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも小さい、項目22に記載のプログラム。
(項目24)
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を、コンピュータが形成する段階と、
上記コンピュータが、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、複数の顔から形成された平均顔を上記座標系の原点に配置する段階と、
ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階と、
上記位置に基づいて、上記ユーザの顔の形態を特徴別または印象別に分類する段階と
を含む
顔の分類法。
(項目25)
目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、
上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、
顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸と、
を座標軸とする座標系を、コンピュータが形成する段階と、
ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階と
を含む顔の分類法。
(項目26)
上記座標系は、
上記第3の軸上の第1の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第1の平面と、
上記第3の軸上の第2の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第2の平面と、
上記第3の軸上の第3の点をとおり、上記第1の軸および上記第2の軸が交差する第3の平面と、
を含む三次元座標系であり、
上記第2の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも大きく、
上記第3の点における上記第3の指標の値は、上記第1の点における上記第3の指標の値よりも小さい、項目25に記載の分類法。
(項目27)
(a)(i)目の開きを示す第1の指標を示す第1の軸と、(ii)上記目および/または眉の角度と、顎の面積と、上記目の求心および/または遠心とのうちの少なくとも1つを示す第2の指標を示す第2の軸と、(iii)顔の縦長度と鼻の縦長度とのうちの少なくとも1つを示す第3の指標を示す第3の軸とを座標軸とする座標系を、コンピュータが形成する段階と、
(b)ユーザの顔が、上記第1の指標と上記第2の指標と上記第3の指標とに基づいて、上記座標系のいずれの位置に位置付けられるかを把握する段階と、
(c)上記第1の軸と上記第2の軸と上記第3の軸とに従い美容を施して顔の印象を変化させる段階と、
を有する美容によるイメージ演出方法。
【符号の説明】
【0100】
10 分類装置
20 ユーザ端末
30 ネットワーク
100 受信部
101 第1の判断部
102 第2の判断部
103 第3の判断部
104 分類部
105 送信部