(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161286
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】画像処理装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20241108BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20241108BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20241108BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/42 F
G06F3/0488
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024155371
(22)【出願日】2024-09-09
(62)【分割の表示】P 2024089079の分割
【原出願日】2022-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】穂積 大輔
(72)【発明者】
【氏名】清水 解
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 浩
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 博文
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性をさらに高めること。
【解決手段】画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置は、前記複数の機能に対応した機能ボタンが配列されたメニュー領域と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタンが配列された履歴領域と、が並べられた第1履歴画面を表示する表示部を有する操作パネルと、前記操作パネルに対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面から、前記履歴領域が拡張された第2履歴画面へ切り替えるように前記表示部を制御する制御部と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置であって、
メイン表示域と、該メイン表示域よりも小さいサブ表示域が並んで配置される表示部を有し、ユーザの入力を受け付ける操作パネルと、
前記操作パネルに対するユーザ操作に応じて前記表示部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示部の前記メイン表示域に画像処理に関する複数の機能に対応した機能ボタンが表示され、かつ、前記サブ表示域にユーザからの画像処理の指示に対応する複数のジョブボタンが表示された状態において、前記操作パネルへのユーザ操作によって前記サブ表示域の特定の前記ジョブボタンが選択された場合、該ジョブボタンと対応付けられた複数の画像処理情報が前記メイン表示域に拡張して表示されるよう制御する
画像処理装置。
【請求項2】
前記拡張して表示される複数の画像処理情報の表示領域のサイズは、前記選択されたジョブボタンのサイズよりも大きい、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記拡張して表示される画像処理の情報量は、前記選択されたジョブボタンに表示された画像処理の情報量よりも多い、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記ユーザからの画像処理の指示を分類したグループと対応付けられたグループジョブボタンを含む
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ジョブボタンに対する所定ユーザ操作を受け付けた場合、当該ジョブボタンに対応する画像処理の実行を指示する実行指示をユーザから別途受け付けなくても、前記所定ユーザ操作をトリガとして当該画像処理を実行する
請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記ジョブボタンが選択された場合、該ジョブボタンと対応付けられた条件に合致する複数の画像処理情報が前記メイン表示域に拡張して表示され、
前記ジョブボタンと対応付けられた条件は、
前記複数の機能に対応した複数の画像処理の種別、複数の日付、又はそれぞれ時間長が異なる複数の期間である
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置を制御する制御方法であって、
メイン表示域と、該メイン表示域よりも小さく、サブ表示域が並んで配置される表示部を操作パネルに表示するステップと、
前記表示部の前記メイン表示域に画像処理に関する複数の機能に対応した機能ボタンを表示し、かつ、前記サブ表示域にユーザからの画像処理の指示に対応する複数のジョブボタンを表示するステップと、
前記操作パネルへのユーザ操作によって前記サブ表示域の特定の前記ジョブボタンを選択するステップと、
該ジョブボタンと対応付けられた複数の画像処理情報を前記メイン表示域に拡張して表示するステップと、を有する
制御方法。
【請求項8】
前記拡張して表示される複数の画像処理情報の表示領域のサイズは、前記選択されたジョブボタンのサイズよりも大きい、
請求項7に記載の制御方法。
【請求項9】
前記拡張して表示される画像処理情報の情報量は、前記選択されたジョブボタンに表示された画像処理の情報量よりも多い、
請求項7に記載の制御方法。
【請求項10】
画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置に、
メイン表示域と、該メイン表示域よりも小さく、サブ表示域が並んで配置される表示部を操作パネルに表示するステップと、
前記表示部の前記メイン表示域に画像処理に関する複数の機能に対応した機能ボタンを表示し、かつ、前記サブ表示域にユーザからの画像処理の指示に対応する複数のジョブボタンを表示するステップと、
前記操作パネルへのユーザ操作によって前記サブ表示域の特定の前記ジョブボタンを選択するステップと、
該ジョブボタンと対応付けられた複数の画像処理情報を前記メイン表示域に拡張して表示するステップと、を実行させる
プログラム。
【請求項11】
前記拡張して表示される複数の画像処理情報の表示領域のサイズは、前記選択されたジョブボタンのサイズよりも大きい、
請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記拡張して表示される複数の画像処理情報の情報量は、前記選択されたジョブボタンに表示された画像処理の情報量よりも多い、
請求項10に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像処理の種別に対応した機能ボタンが配列されたメニュー領域と、過去に完了した画像処理(以下、「完了済み画像処理」と称する)に対応した履歴ボタンが配列された履歴領域とを並べて表示する操作パネルを有する画像処理装置が記載されている。このような画像処理装置は、履歴ボタンを選択するユーザ操作を受け付けたことに応じて、当該履歴ボタンに対応する画像処理の設定内容が再現されるため、ユーザが設定内容を入力する手間を省くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
上述のような画像処理装置は、履歴ボタンを利用するユーザの利便性をさらに高める点で改善の余地がある。
【0005】
本開示は、ユーザの利便性をさらに高めることが可能な画像処理装置、制御方法、及びプログラムを提供する。
【0006】
本開示の第1の態様に係る画像処理装置は、画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置であって、前記複数の機能に対応した機能ボタンが配列されたメニュー領域と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタンが配列された履歴領域と、が並べられた第1履歴画面を表示する表示部を有する操作パネルと、前記操作パネルに対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面から、前記履歴領域が拡張された第2履歴画面へ切り替えるように前記表示部を制御する制御部と、を備える。
【0007】
本開示の第2の態様に係る制御方法は、画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置を制御する制御方法であって、前記複数の機能に対応した機能ボタンが配列されたメニュー領域と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタンが配列された履歴領域と、が並べられた第1履歴画面を操作パネルで表示するステップと、前記操作パネルに対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面から、前記履歴領域が拡張された第2履歴画面へ切り替えるステップと、を有する。
【0008】
本開示の第3の態様に係るプログラムは、画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置に、前記複数の機能に対応した機能ボタンが配列されたメニュー領域と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタンが配列された履歴領域と、が並べられた第1履歴画面を操作パネルで表示するステップと、前記操作パネルに対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面から、前記履歴領域が拡張された第2履歴画面へ切り替えるステップと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る画像処理装置の機能ブロック構成を示す図である。
【
図2】実施形態に係る画像処理装置の外観構成例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る操作パネルの表示部に表示されるホーム画面の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係るコピー画面の一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る履歴領域(履歴ボタン)の操作時の画面表示例を示す図である。
【
図6】実施形態に係る履歴領域の拡張動作の一例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る画像処理装置の制御フロー例を示す図である。
【
図8】実施形態に係る履歴領域の拡張動作の第1変更例について説明するための図である。
【
図9】実施形態に係る履歴領域の拡張動作の第2変更例について説明するための図である。
【
図10】第2変更例に係る第2履歴画面への切り替えトリガの一例を説明するための図である。
【
図11】実施形態に係る履歴領域の拡張動作の第3変更例について説明するための図である。
【
図12】実施形態に係る履歴領域の拡張動作の第4変更例について説明するための図である。
【
図13】他の実施形態に係る履歴領域の拡張動作について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、実施形態に係る画像処理装置について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0011】
(画像処理装置の構成)
まず、実施形態に係る画像処理装置の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る画像処理装置1の機能ブロック構成を示す図である。
図2は、実施形態に係る画像処理装置1の外観構成例を示す図である。なお、「画像」は、文字のみを含むものであっても構わない。「画像データ」の形式は、種々のものとされてよく、例えば、ベクター形式であってもよいし、ラスター形式であってもよい。実施形態の説明では、便宜上、「画像」と「画像データ」とを厳密に区別しないことがある。「画像データ」は、画像処理が行われる過程において、適宜に形式の変換が行われてよい。
【0012】
図1に示すように、画像処理装置1は、プリンタ10と、スキャナ20と、通信部30と、操作パネル40と、制御部50と、記憶部60とを有する。画像処理装置1は、1種以上の画像処理を行うことが可能な構成を有している。実施形態では、画像処理を行うための構成として、プリンタ10、スキャナ20、及び通信部30が設けられている。プリンタ10、スキャナ20、及び通信部30は、画像処理部3を構成する。但し、画像処理装置1は、プリンタ10及びスキャナ20の一方のみを有する構成であってもよいし、通信部30を有していない構成であってもよい。
【0013】
実施形態では、画像処理部3が実行する画像処理の種別には、「プリント」、「コピー」、「スキャン」、及び「ファクシミリ(FAX)」がある。すなわち、画像処理装置1は、「プリント」、「コピー」、「スキャン」、及び「FAX」のそれぞれの機能を有する。
【0014】
「コピー」は、スキャナ20で読み取った画像をプリンタ10で用紙に印刷する機能である。「プリント」は、通信部30が外部から受信したデータに基づく画像又は画像処理装置1に接続されている記録媒体(不図示)に記憶されているデータに基づく画像をプリンタ10で印刷する機能である。「スキャン」は、スキャナ20で読み取った画像をデータとして保存する機能である。保存先は、例えば、記憶部60が含む補助記憶装置(別の観点では不揮発性メモリ)、画像処理装置1に接続されている記憶媒体、又は画像処理装置1と通信部30を介して通信を行う他の機器である。「FAX」は、通信部30が電話回線を介して外部から受信したデータをプリンタ10で用紙に印刷する機能及びスキャナ20で読み取った画像データを通信部30が外部へ電話回線を介して送信する機能である。
【0015】
画像処理部3は、必ずしもこれらの機能のすべてに対応していなくてもよい。画像処理部3は、例えば、プリント、コピー、スキャン、及びFAXのうち1つのみ又は2つのみに対応していてもよい。画像処理部3は、さらに、「メール」機能に対応していてもよい。「メール」は、電子メールに関する設定及び/又は実行を行う機能である。この機能では、例えば、通信部30によって受信されたメールの内容の一部又は全部がプリンタ10によって印刷されてよいし、スキャナ20によって読み取られた画像のデータを通信部30がメールによって送信してもよい。
【0016】
プリンタ10は、制御部50の制御下で画像印刷を行う。例えば、プリンタ10は、
図2に示す給紙トレイ71に配置された用紙に印刷を行い、印刷後の用紙を排紙トレイ72に排出する。プリンタ10は、1つの給紙トレイ71のみを有していてもよいし、複数の給紙トレイ71を有していてもよい。複数の給紙トレイ71は、例えば、異なるサイズの用紙を収容することができる。別の観点では、プリンタ10は、用紙のサイズを選択する機能を有していてもよい。プリンタ10は、カラー(並びにモノクロ及びグレースケール)の印刷が可能な構成であってもよい。
【0017】
スキャナ20は、制御部50の制御下で画像スキャンを行い、画像データを生成する。具体的には、スキャナ20は、
図2に示す原稿台73又はADF(Auto Document Feeder)74にセットされた原稿に対して、原稿ガラスに沿って移動する撮像装置による撮像(スキャン)を行い、画像データを生成する。
【0018】
通信部30は、制御部50の制御下で画像データ通信を行う。具体的には、通信部30は、画像処理装置1と他の機器との通信を実現する。他の機器としては、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末(スマートフォン等)、他の画像処理装置及びサーバが挙げられる。サーバとしては、例えば、ファイルサーバ、メールサーバ及びWebサーバが挙げられる。通信は、他の機器と直接的に行われるものであってもよいし、ネットワークを介して間接的に行われるものであってもよい。ネットワークとしては、例えば、電話網、インターネット、プライベートネットワーク及びLAN(Local Area Network)が挙げられる。また、通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
【0019】
操作パネル40は、ユーザ操作(ユーザ入力)を受け付ける操作部を構成する。操作パネル40は、タッチパネルディスプレイ41を有する。
図2に示すように、操作パネル40は、1つ又は複数の物理ボタン41cを有していてもよい。タッチパネルディスプレイ41は、制御部50の制御下で画像を表示する表示部41aと、表示部41aに対するユーザ操作(例えば、タッチ操作)を受け付ける操作部41bとを有する。例えば、表示部41aは、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイによって構成される。これらのディスプレイは、規則的に配列された比較的多数の画素を有しており、画像データに基づいて任意の形状を含む画像を表示可能である。表示部41aは、カラー画像を表示可能であってもよい。操作部41bは、表示部41aに対するタッチ操作の位置を検出し、検出結果を制御部50に出力する。操作部41bは、表示部41aに重なるタッチパネルと、タッチパネルの出力をアナログ/デジタル(A/D)変換するA/D変換器とを含んでもよい。実施形態の説明では、便宜上、操作部41bに対する「ユーザ操作」について、「押下」、「タッチ」、「タップ」等の具体的な態様を示す用語を用いることがあるが、これらの用語は、「所定の操作」と上位概念化されてよい。
【0020】
制御部50は、1つ又は複数のプロセッサを含んで構成され、画像処理装置1の全体を制御する。制御部50は、記憶部60に記憶されているプログラムを実行することによって、種々の処理を実行する。制御部50は、プリンタ10、スキャナ20、通信部30、及び操作パネル40の動作を制御する。例えば、制御部50は、操作パネル40を介してユーザからの操作(指示)を受けた場合、操作内容に応じた処理を実行する。操作パネル40は、制御部50からの指示に従い、タッチパネルディスプレイ41上で各種操作画面を表示する。なお、制御部50は、一定の動作のみを行うように構成された論理回路等を含んでいてもよい。
【0021】
記憶部60は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び補助記憶装置等の種々のメモリを含んで構成される。なお、制御部50及び記憶部60の組み合わせは、コンピュータとして捉えられてよい。制御部50により実行されるプログラムは、例えば、記憶部60のROM及び/又は補助記憶装置に記憶されている。実施形態では、記憶部60は、画像処理部3による各完了済み画像処理について、当該画像処理が実行された日時と、当該画像処理の種別と、当該画像処理における設定内容と、当該画像処理を行ったユーザの名前(画像処理に対応するユーザ名)とを対応付けた履歴情報を記憶する。記憶部60が記憶する履歴情報は、後述の履歴表示のために用いられる。
【0022】
プリンタ10、スキャナ20、通信部30、操作パネル40、制御部50、及び記憶部60は、例えば、バス5によって接続されている。
図1では、模式的に1本のバス5に全ての構成要素が接続されているが、複数のバスが存在してもよい。例えば、アドレスバス、データバス及びコントロールバスが設けられてよい。
【0023】
なお、
図2では、画像処理装置1の外観として、業務用の複合機の外観を例示している。しかしながら、画像処理装置1の運用方法は任意である。例えば、画像処理装置1は、家に置かれて、家庭的又は個人的に利用されてもよいし、会社に置かれて、特定かつ複数のユーザに利用されてもよいし、コンビニエンスストア等の店舗に置かれて、不特定多数のユーザに利用されてもよい。
【0024】
(操作パネルにおける画面表示動作)
次に、実施形態に係る操作パネル40における画面表示動作について説明する。
図3は、実施形態に係る操作パネル40のタッチパネルディスプレイ41の表示部41aに表示されるホーム画面100の一例を示す図である。ホーム画面100は、第1履歴画面の一例である。ホーム画面100は、例えば、ユーザが画像処理装置1の利用を開始するときに表示されている画面である。別の観点では、ホーム画面100は、画像処理装置1に電源が投入されたとき、画像処理装置1がスリープモードから復帰したとき、及び/又は画像処理装置1においてユーザの認証が成功したときに、立ち上げられる画面である。
【0025】
図3に示すように、ホーム画面100では、メニュー領域110及び履歴領域120が並んで表示される。実施形態では、ホーム画面100を左右に2分割することでメニュー領域110及び履歴領域120が構成されている。なお、メニュー領域110は、メイン表示領域と称されてもよい。履歴領域120は、タイムライン領域と称されてもよい。
【0026】
メニュー領域110では、画像処理の種別に対応した複数の機能ボタン111(111a乃至111f)が配列される。一方、履歴領域120では、完了済み画像処理に対応した複数の履歴ボタンが配列される。ここでは、履歴領域120で表示されている各履歴ボタンは、完了済み画像処理の情報を画像処理ごとに個別に表示する履歴ボタン121(121a乃至121c)である。すなわち、各履歴ボタン121は、完了済み画像処理(具体的には、完了済み画像処理ジョブ)と対応付けられている。なお、ボタンに表示される情報は、テキストであってもよいし、シンボル画像であってもよい。ボタンは、物理ボタンを模したものでなくてよい。例えば、ボタンは、テキスト及び/又はシンボル画像によってのみ示され、テキスト及び/又はシンボル画像を囲む枠線を有していなくてもよい。また、別の観点では、ユーザの操作を受け付ける領域と、その周囲の領域との境界は、枠線又は色の相違によって表現されていなくてもよい。
【0027】
メニュー領域110は、画像処理の種別(
図3の例では、「コピー」、「プリント」、「スキャン」、「FAX」、「メール」、及び「文書ボックス」)に対応した複数の機能ボタン111(111a,111b,・・・)を有する。メニュー領域110は、スクロールバー112によってスクロール可能であってもよい。スクロールされる方向が左右方向である一例を示しているが、スクロールされる方向が上下方向であってもよい。
【0028】
機能ボタン111の数及び機能ボタン111に対応する機能の種類は適宜に設定されてよい。なお、以下では、機能ボタン111内に表示されたテキストによって、機能ボタン111を指すことがある。他のボタンについても同様である。
図3において、機能ボタン111として、コピーボタン111a、プリントボタン111b、スキャンボタン111c、FAXボタン111d、メールボタン111e、及び文書ボックスボタン111fを例示している。
【0029】
制御部50は、ホーム画面100のメニュー領域110内のいずれかの機能ボタン111がタップされると、表示部41aに表示される画面を、その機能ボタン111に対応する機能に係る操作を行うための画面へ切り替えるように表示部41aを制御する。例えば、コピーボタン111aがタップされた場合、制御部50は、ホーム画面100から、
図4に示すコピー画面130へ切り替える。
【0030】
図4に示すコピー画面130は、画像処理の条件(ここでは、コピー条件)を設定するための複数の設定ボタン131(131a,131b,・・・)と、コピーの実行を指示するための実行ボタン132と、ホーム画面100に戻るためのキャンセルボタン(別の観点では、戻るボタン)133とを有する。設定ボタン131の数及び種類は任意である。
図4の例では、設定ボタン131は、用紙選択ボタン131a、拡大/縮小ボタン131b、濃度ボタン131c、及びページ集約ボタン131dを含む。これらについては一般的なものであるから、説明を省略する。制御部50は、設定ボタン131に対する操作に応じてコピー条件を設定する。そして、実行ボタン132がタップされると、制御部50は、コピーを実行するように画像処理部3を制御する。ホーム画面100に戻るためのボタンがタップされる、又は一定の時間が経過すると、制御部50は、コピー画面130からホーム画面100へ切り替えるように表示部41aを制御する。
【0031】
なお、上記の説明とは異なり、制御部50は、機能ボタン111がタップされたときに、画像処理(例えばコピー)を実行するように画像処理部3を制御してもよい。画像処理の条件(例えばコピーの設定内容)は、当該条件を設定するための専用の機能ボタン111がタップされ、処理条件を設定する専用の画面が表示され、その画面において行われてもよい。
【0032】
一方、
図3に示す履歴領域120は、過去に実行した画像処理の履歴を示す表示領域である。履歴領域120の位置、形状及び面積は任意である。
図3の例では、履歴領域120は、横方向を長手方向とする矩形状のホーム画面100において、横方向の一方側(図示の例では右側)に位置しており、上下方向を長手方向とする矩形状とされている。履歴領域120の幅は、ホーム画面100の幅に対して1/2未満又は1/3未満となっている。なお、ホーム画面100のうち、履歴領域120を除く大部分(例えば8割以上)は、メニュー領域110となっている。履歴領域120は、スクロールバー122によってスクロール可能であってもよい。スクロールされる方向が上下方向である一例を示しているが、スクロールされる方向が左右方向であってもよい。
【0033】
履歴領域120においてスクロールにより表示可能な最大の履歴ボタン121の数は、予め定められている。例えば、履歴領域120においては、完了済み画像処理ジョブのうち直近のnジョブ(n≧2)までの履歴ボタン121をスクロールによって表示可能である。
図3の例では、履歴領域120において一度に表示可能な履歴ボタン121の数は、3つである。但し、履歴領域120において一度に表示可能な履歴ボタン121の数は2つであってもよいし、4つであってもよい。
【0034】
複数の履歴ボタン121(121a,121b,・・・)は、履歴ボタン121に対応する画像処理が実行された日時の順(すなわち、時系列順)で所定の方向に1列で並べられている。複数の履歴ボタン121の並び方向は任意である。複数の履歴ボタン121は、並び方向の一方側から他方側へ(図示の例では上方から下方へ)、新しい順に並べられてもよいし(図示の例)、古い順に並べられてもよいし、操作パネル40に対して所定の操作を行うことによって、新しい順及び古い順を切り替え可能であってもよい。なお、本実施形態の説明では、便宜上、新しい順に並べられることを前提とする。具体的には、最も新しい完了済み画像処理に対応する履歴ボタン121aが最も上側に配置され、最も古い完了済み画像処理であるn番目のジョブに対応する履歴ボタン121nが最も下側に配置される。
【0035】
機能ボタン111に対する操作又は履歴ボタン121に対する操作を経由して画像処理を実行したとき、制御部50は、その画像処理に係る新たな履歴ボタン121を追加する。履歴ボタン121を追加する基になった画像処理と、その履歴ボタン121に対する操作を経由して行われた新たな画像処理とが同じである場合においては、履歴ボタン121が新たに追加されてもよいし、操作された履歴ボタン121に対応する画像処理の実行日時が更新される(別の観点では履歴ボタン121の表示位置が変更される)だけであってもよい。ここでいう画像処理が同じとは、例えば、実行日時以外は同じであることであってよい。なお、履歴ボタン121に対する操作を経由して実行された画像処理については、本実施形態の説明とは異なり、履歴ボタン121が追加されなくてもよい。
【0036】
履歴ボタン121が生成される画像処理の種別は任意である。例えば、画像処理装置1が、メニュー領域110に例示した6つの機能を有していたとしても、その全てについて履歴ボタン121が生成される必要はない。例えば、「コピー」及び「プリント」(並びに「ボックス」での印刷)のように、画像処理装置1で印刷が行われる画像処理についてのみ、履歴ボタン121が生成されてもよい。また、例えば、「コピー」、「スキャン」、「FAX」及び「メール」のように、画像処理装置1でスキャンが行われる画像処理についてのみ、履歴ボタン121が生成されてもよい。また、例えば、「コピー」、「プリント」及び「スキャン」(並びに「ボックス」での印刷)のように、通信が行われない画像処理についてのみ、履歴ボタン121が生成されてもよい。
【0037】
他の機器(例えばPC)から通信部30へ印刷ジョブ等を含む信号が送信されて行われる画像処理については、履歴ボタン121が追加されてもよいし、追加されなくてもよい。追加される場合、例えば、PCから画像処理装置1へ印刷ジョブを送信したユーザが、画像処理装置1の前で印刷の失敗を確認したときに、履歴ボタン121を介して再印刷を行うことができる。
【0038】
上述のように、履歴領域120に表示可能な履歴ボタン121(スクロールによって表示されるものを含む)の数は、所定の上限値(n)以下に制限されている。従って、履歴ボタン121が追加されていき、履歴ボタン121の数が上限値に到達した後、更に新たな履歴ボタン121が追加されると、最も古い履歴ボタン121は削除される。換言すれば、最も古い履歴ボタン121は、表示不可能となる。なお、上限値(n)の具体的な値は任意であり、一例として、5個、10個又は20個である。また、上限値は、画像処理装置1の製造者によって設定され、画像処理装置1の管理者又はユーザによって変更不可能であってもよいし、画像処理装置1の管理者によって設定可能であってもよい。ユーザ毎に履歴領域120の表示態様を異ならせることが可能である態様では、上記上限値は、ユーザによって設定可能であってもよい。
【0039】
各履歴ボタン121は、対応する画像処理の情報を含んでいる(示している)。当該情報としては、例えば、画像処理が実行された日時、画像処理の種別、画像処理の条件(設定内容)、及び画像処理を行ったユーザ名が挙げられる。他の例としては、FAX機能及び/又はメール機能における通信先(送信先及び/又は受信先)が挙げられる。すなわち、各履歴ボタン121は、完了済み画像処理の種別、当該完了済み画像処理の設定内容、当該完了済み画像処理の処理日時、当該完了済み画像処理に対応するユーザ名、及び当該完了済み画像処理における送信先のうち、少なくとも1つの情報を示す。これにより、ユーザは、各履歴ボタン121が示す情報に基づいて、対応する完了済み画像処理を特定することが容易になる。
【0040】
各履歴ボタン121は、上述した画像処理に関する種々の情報(例えば日時、種別、設定内容及びユーザ名)のうち、少なくとも1つ以上を表示してもよい。履歴ボタン121内に画像処理の設定内容が表示される態様において、表示される具体的設定内容は適宜に選択されてよい。
図3に示す履歴ボタン121aでは、色の設定内容(「カラー」又は「白黒」が例示)、倍率の設定(「100%」が例示)、用紙の設定内容(「A4」又は「自動」が例示)が例示されている。
【0041】
履歴ボタン121が含んでいる画像処理の情報の種類(換言すれば履歴ボタン121に表示される項目)は、履歴ボタン121同士で同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、履歴ボタン121に表示される情報の種類は、画像処理の種別によって異なっていてもよい。より具体的には、画像処理の種別がコピーである履歴ボタン121は、通信先を表示するための項目を有さない一方で、画像処理の種別がFAX又はメールである履歴ボタン121は、通信先を表示するための項目を有してもよい。
【0042】
履歴領域120において、いずれかの履歴ボタン121に対する操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、その履歴ボタン121に対応する履歴情報を利用するための履歴利用画面210へ切り替えるように表示部41aを制御する。
図5は、実施形態に係る履歴領域120(履歴ボタン)の操作時の画面表示例を示す図である。
図5の例では、過去に実行したFAXに関する履歴ボタン121bについて操作されたものとする。
【0043】
図5に示す履歴利用画面210は、操作された履歴ボタンに対応する過去の画像処理の条件(設定内容)を初期値として、今回適用する条件を設定するための画面である。履歴利用画面210により、ユーザは、過去の設定内容を流用し、今回適用する設定内容を円滑且つ速やかに設定できる。このような履歴利用画面210の表示動作は、履歴領域120を用いる場合における一般的な表示動作である。
図5の例では、履歴利用画面210は、履歴領域120を維持しつつ、ホーム画面100におけるメニュー領域110に対応する領域を履歴利用領域150として用いている。
【0044】
履歴利用領域150は、例えば、設定内容(ここでは、FAX条件)を設定するための複数の設定ボタン211(211a,211b,・・・)と、FAXの実行を指示するための実行ボタン212と、ホーム画面100に戻るための戻るボタン213とを有する。設定ボタン211は、自己に対応する設定項目の種類を示す情報を表示する。また、設定ボタン211は、自己に対応する項目における設定状態を示す情報を表示してもよい。図示の例では、設定ボタン211の上部に設定項目の種類が示されており、設定ボタン211の下部にその項目の現在の設定状態が示されている。設定ボタン211の数及び種類は任意である。ここでは、設定ボタン211は、宛先ボタン211a、片面/両面ボタン211b、濃度ボタン211c、及び宛先指定ボタン群211dを含む。これらについては一般的なものであるから、説明を省略する。宛先ボタン211a、片面/両面ボタン211b、及び濃度ボタン211cには、過去に実行したFAXにおける条件が初期値として表示されている。これらの初期値をそのまま流用する場合、ユーザは、実行ボタン212を操作(タップ)することで、過去に実行したFAXにおける条件と同じ条件でのFAXを円滑且つ速やかに実現できる。
【0045】
初期値に対して一部の条件を変更する場合、ユーザは、該当する設定ボタン211を操作することで一部条件を変更する。そして、実行ボタン212がタップされると、制御部50は、一部変更された条件でのFAXを実行するように画像処理部3を制御する。なお、ホーム画面100に戻るためのボタンがタップされると、又は一定の時間が経過すると、制御部50は、ホーム画面100へ切り替えるよう表示部41aを制御する。また、上述した種々の部位のレイアウトは任意であり、
図5は一例に過ぎない。
【0046】
なお、ホーム画面100において履歴ボタン121が選択されて履歴利用画面210に遷移したとき(遷移した直後)、種々の設定項目の初期設定は適宜なものとされてよい。例えば、履歴ボタン121に対応する画像処理の種別と同一の種別の画像処理については、履歴ボタン121に対応する画像処理が行われたときの設定が初期設定とされてよい。他の種別の画像処理についても、履歴ボタン121に対応する種別の画像処理と共通又は類似する項目については、履歴ボタン121に対応する画像処理が行われたときの設定が初期設定とされてよい。設定可能な項目(例えば処理条件)は、画像処理の種別に応じて変化するから、履歴利用画面210に表示される設定ボタン211(換言すれば設定項目)の数及び種類は変化してもよい。
【0047】
(履歴領域の拡張動作例)
次に、実施形態に係る履歴領域120の拡張動作例について説明する。
図6は、実施形態に係る履歴領域120の拡張動作の一例を示す図である。
【0048】
図6(a)に示すように、表示部41aは、複数の機能に対応した機能ボタン111が配列されたメニュー領域110と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタン121が配列された履歴領域120と、が並べられた第1履歴画面(ホーム画面)100を表示する。制御部50は、操作パネル40に対するユーザ操作に応じて、
図6(a)に示す第1履歴画面100から、
図6(b)に示す第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。第2履歴画面200では、履歴領域120が拡張されている。これにより、ユーザ操作に応じて履歴領域120を拡張することが可能になり、履歴ボタン121を利用するユーザの利便性を高めることができる。
【0049】
図示の例では、第2履歴画面200は、メニュー領域110を含まずに、拡張された履歴領域120を含む画面である。具体的には、第2履歴画面200は、履歴領域120が全画面表示された履歴画面である。これにより、第2履歴画面200において、画面全体にわたって履歴ボタン121を配列可能になり、より多くの履歴ボタン121を表示可能である。なお、第2履歴画面200から第1履歴画面100へ切り替える(すなわち、第1履歴画面100に戻す)操作は、第2履歴画面200に含まれる「ホームボタン(戻るボタン)」(不図示)の操作であってもよい。
【0050】
或いは、第2履歴画面200は、拡張された履歴領域120と、履歴領域120の拡張に伴って縮小されたメニュー領域110と、を含む画面であってもよい。その場合、第2履歴画面200において、より多くの履歴ボタン121を表示可能としながらも、メニュー領域110内の機能ボタン111に対するユーザ操作も受け付け可能である。制御部50は、縮小されたメニュー領域110を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、第2履歴画面200から第1履歴画面100へ切り替えるように表示部41aを制御してもよい。
【0051】
図6(b)に示すように、第2履歴画面200で表示される履歴ボタン121の数は、
図6(a)に示す第1履歴画面100で表示される履歴ボタン121の数よりも多い。図示の例では、
図6(a)に示す第1履歴画面100で表示される履歴ボタン121の数は3であり、
図6(b)に示す第2履歴画面200で表示される履歴ボタン121の数は12である。第1履歴画面100の場合、ユーザは、最初に表示される3つの履歴ボタン121a乃至121cの中に所望の履歴ボタン121が存在しない場合、所望の履歴ボタン121を探すために履歴領域120をスクロールする必要がある。これに対し、第2履歴画面200では、より多くの履歴ボタン121が表示されるため、所望の履歴ボタン121を探すことが容易になる。
【0052】
図6(b)の例では、完了済み画像処理ジョブのうち直近の12ジョブまでの履歴ボタン121を一度に表示可能(すなわち、スクロール無しで表示可能)である。第2履歴画面200にスクロールバーを設け、直近の12ジョブよりも古い完了済み画像処理に対応する履歴ボタン121をスクロールによって表示可能としてもよい。なお、
図6(b)の例では、履歴ボタン121a乃至121lは、履歴ボタン121a乃至121cからなる列と、履歴ボタン121d乃至121fからなる列と、履歴ボタン121g乃至121iからなる列と、履歴ボタン121j乃至121lからなる列と、の合計4つの列を含む。各列においては、上方から下方へ、新しい順に並べられている。すなわち、新しい順に上方から下方へ履歴ボタン121を並べ、且つ、右方向に改行する配列としている。これにより、第1履歴画面100と同様な時系列の並び順とすることができ、ユーザの操作性を向上できる。但し、第2履歴画面200は、新しい順に左から右へ履歴ボタン121を並べ、且つ、下方向に改行する配列としてもよい。
【0053】
図示の例では、第2履歴画面200の履歴ボタン121のサイズは、第1履歴画面100の履歴ボタン121のサイズに等しい。これにより、第2履歴画面200においても、第1履歴画面100と同様な履歴ボタン121の操作感を維持できる。但し、第2履歴画面200の履歴ボタン121のサイズは、第1履歴画面100の履歴ボタン121のサイズよりも大きくてもよい。
【0054】
第2履歴画面200の履歴ボタン121で表示される情報の量は、第1履歴画面100の履歴ボタン121で表示される情報の量よりも多くてもよい。第2履歴画面200の履歴ボタン121は、第1履歴画面100と比べて、対応する画像処理の情報をより多く含んでいる(示している)。例えば、コピーの場合、第1履歴画面100の履歴ボタン121aでは、完了済み画像処理の種別として「コピー」、当該完了済み画像処理の設定内容として「カラー 100% A4」、当該完了済み画像処理の処理日時として「08/20 9:15」が含まれている。これに対し、第2履歴画面200の履歴ボタン121aでは、これらの情報に加えて、より詳細な設定内容、例えば、「濃度」及び/又は「ページ集約」をさらに含めてもよい。第2履歴画面200の履歴ボタン121aでは、当該完了済み画像処理に対応するユーザ名をさらに含めてもよい。このように、第2履歴画面200の履歴ボタン121で表示される情報の量を増やすことにより、ユーザが所望の履歴ボタン121を探すことが容易になる。
【0055】
第2履歴画面200は、分類条件に応じて複数の完了済み画像処理を分類したグループと対応付けられた履歴ボタン121であるグループ履歴ボタンを含んでもよい。分類条件は、画像処理の時期(例えば、日時)であってもよいし、画像処理の種別(すなわち、機能)であってもよい。制御部50は、グループ履歴ボタンを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けた場合、選択されたグループ履歴ボタンに対応する各完了済み画像処理の履歴ボタン121を展開表示してもよい。このようなグループ履歴ボタンを設けることにより、ユーザが所望の履歴ボタン121を探すことが容易になる。
【0056】
第1履歴画面100から第2履歴画面200への画面遷移のトリガとしては、次の(1)乃至(3)のパターンのいずれかとする。
【0057】
・第1履歴画面100から第2履歴画面200へのトリガパターン(1)
本パターン(1)では、
図6(a)に示すように、第1履歴画面100は、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるための専用ボタン123を含む。制御部50は、専用ボタン123を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。これにより、ユーザは、例えば、第1履歴画面100に所望の履歴ボタン121が存在しない場合に専用ボタン123を操作することで、第2履歴画面200へ円滑に切り替えることができる。
【0058】
図示の例では、専用ボタン123は、第1履歴画面100の履歴領域120(具体的には、履歴領域120の上部)に配置されており、「拡張表示」というテキストが付されている。第1履歴画面100の履歴領域120に専用ボタン123を配置することで、履歴領域120が拡張されることをユーザが直感的に把握しやすくなる。専用ボタン123は、テキストが付されていなくてもよい。例えば、専用ボタン123には、全画面表示を示すシンボル画像が付されていてもよい。
【0059】
・第1履歴画面100から第2履歴画面200へのトリガパターン(2)
本パターン(2)では、制御部50は、
図6(a)に示すように、第1履歴画面100内の履歴ボタン121を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。すなわち、制御部50は、第1履歴画面100内のいずれかの履歴ボタン121が操作されると、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替える。これにより、パターン(1)のような専用ボタン123を不要とすることができる。
【0060】
制御部50は、第1履歴画面100の履歴領域120に対するスクロール操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御してもよい。これにより、ユーザが所望の履歴ボタン121を探しているような状況下で、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ適切に切り替えることができる。
【0061】
・第1履歴画面100から第2履歴画面200へのトリガパターン(3)
本パターン(3)では、制御部50は、
図6(a)に示すように、第1履歴画面100において、メニュー領域110と履歴領域120との境界に対する操作を受け付けたことに応じて、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。これにより、パターン(1)のような専用ボタン123を不要とすることができる。
【0062】
例えば、制御部50は、第1履歴画面100において、メニュー領域110と履歴領域120との境界を履歴領域120側からメニュー領域110側へ移動させる操作(スライド操作、ドラッグ操作)を受け付けたことに応じて、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。その場合、制御部50は、当該境界を移動させる操作が画面左端に到達する前に終了した場合、当該終了した時点で当該境界を固定してもよい。その結果、第2履歴画面200において、履歴領域120が拡張される一方、メニュー領域110が縮小された状態で表示されてもよい。
【0063】
(制御フロー例)
次に、実施形態に係る画像処理装置1の制御フロー例について説明する。
図7は、実施形態に係る画像処理装置1の制御フロー例を示す図である。ここでは、いずれかの履歴ボタン121がユーザにより操作される場合を想定する。
【0064】
ステップS1において、制御部50は、画像処理の種別(すなわち、画像処理装置1の複数の機能)に対応した機能ボタン111が配列されたメニュー領域110と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタンが配列された履歴領域120とを並べた第1履歴画面100を表示するように表示部41aを制御する。
【0065】
ステップS2において、制御部50は、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるユーザ操作を操作部41bが受け付けたか否かを判定する。当該ユーザ操作は、例えば、上述のトリガパターン(1)乃至(3)のいずれかである。当該ユーザ操作を受け付けたと判定した場合(ステップS2:YES)、制御部50は、処理をステップS3に進める。一方、当該ユーザ操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS2:NO)、制御部50は、処理をステップS4に進める。
【0066】
ステップS3において、制御部50は、第1履歴画面100から、履歴領域120が拡張された第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。
【0067】
ステップS4において、操作部41bは、いずれかの履歴ボタン121に対するユーザ操作を受け付ける。
【0068】
ステップS5において、制御部50は、ステップS4で受け付けたユーザ操作が所定ユーザ操作であるか否かを判定する。所定ユーザ操作は、履歴ボタン121の長押し操作、又は履歴ボタン121の連続押下操作(例えば、ダブルタップ)である。ステップS4で受け付けたユーザ操作が所定ユーザ操作であると判定した場合(ステップS5:YES)、制御部50は、ステップS6及びS7をスキップし、処理をステップS8に進める。一方、ステップS4で受け付けたユーザ操作が所定ユーザ操作でないと判定した場合(ステップS5:NO)、制御部50は、処理をステップS6に進める。このように、図示の例では、制御部50は、履歴ボタン121に対する所定ユーザ操作を操作部41bが受け付けた場合、当該履歴ボタン121に対応する画像処理の実行を指示する実行指示をユーザから別途受け付けなくても、所定ユーザ操作をトリガとして当該画像処理を実行する。これにより、履歴ボタン121を用いて、より迅速に画像処理装置1に画像処理を実行させることが可能になる。
【0069】
ステップS6において、制御部50は、ステップS4で操作された履歴ボタン121に対応する完了済み画像処理の条件(設定内容)を初期値として今回適用する条件を設定するための履歴利用画面210(
図5参照)を表示するように表示部41aを制御する。
【0070】
ステップS7において、操作部41bは、履歴利用画面210の表示中に、画像処理の実行を指示する実行指示(すなわち、実行ボタンに対する操作)をユーザから受け付ける。
【0071】
ステップS8において、制御部50は、指示された画像処理を実行するように画像処理部3を制御する。
【0072】
(履歴領域の拡張動作の第1変更例)
次に、実施形態に係る履歴領域120の拡張動作の第1変更例について、上述の実施形態との相違点を主として説明する。
図8は、本変更例を説明するための図である。
【0073】
本変更例では、
図8(b)に示すように、第2履歴画面200は、メニュー領域110を含まずに、拡張された履歴領域120を含む画面である。なお、
図8(a)では、上述のトリガパターン(2)、すなわち、第1履歴画面100内の履歴ボタン121を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて第2履歴画面200へ切り替える一例を示している。
【0074】
また、本変更例では、
図8(b)に示すように、第2履歴画面200は、履歴領域120と、履歴領域120の拡張により追加される追加履歴領域125と、を含む。第2履歴画面200において、履歴領域120の位置が維持され、且つ、追加履歴領域125が第1履歴画面100のメニュー領域110の位置に対応する位置に配置される。すなわち、第1履歴画面100のメニュー領域110に対応する領域を、第2履歴画面200の追加履歴領域125として用いるとともに、履歴領域120は第1履歴画面100と同様に配置される。これにより、メニュー領域110に対応する領域を、履歴情報を表示するために有効に活用できる。
【0075】
本変更例では、
図8(b)に示す第2履歴画面200の追加履歴領域125は、それぞれ分類条件と対応付けられた複数の条件別履歴領域126を含む。複数の条件別履歴領域126のそれぞれには、対応する分類条件に合致する完了済み画像処理に対応する履歴ボタン121が配列される。ここでは、複数の条件別履歴領域126として、それぞれ縦方向に構成された2つの条件別履歴領域126a及び126bを例示している。しかしながら、第2履歴画面200は、2つ以上の条件別履歴領域126を含んでもよい。これにより、履歴ボタン121を分類条件別に表示することが可能になり、ユーザが所望の履歴ボタン121を探すことが容易になる。なお、追加履歴領域125又は各条件別履歴領域126は、上下方向にスクロール可能であってもよい。
【0076】
複数の条件別履歴領域126は、画像処理装置1の複数の機能(画像処理の種別)に対応した複数の機能別履歴領域、複数の日付に対応した複数の日付別履歴領域、又はそれぞれ時間長が異なる複数の期間に対応した複数の期間別履歴領域である。ここでは、複数の条件別履歴領域126が、複数の日付に対応した複数の日付別履歴領域である一例を示している。これにより、ユーザは、所望の履歴ボタン121を日付別に探すことが容易になる。図示の例では、条件別履歴領域126aは、当日の日付に属する各完了済み画像処理の履歴ボタン121を含み、当日よりも過去の特定の日付に属する各完了済み画像処理の履歴ボタン121を含む。
【0077】
(履歴領域の拡張動作の第2変更例)
次に、実施形態に係る履歴領域120の拡張動作の第2変更例について、上述の実施形態及びその変更例との相違点を主として説明する。
図9は、本変更例を説明するための図である。
【0078】
本変更例では、
図9に示すように、第2履歴画面200は、履歴領域120と、履歴領域120の拡張により追加される追加履歴領域125と、を含む。第2履歴画面200において、履歴領域120が、第1履歴画面100のメニュー領域110の位置に対応する位置に移動され、且つ、追加履歴領域125が、第1履歴画面100の履歴領域120の位置に対応する位置に配置される。具体的には、第1履歴画面100において右端側に配置されていた履歴領域120は、第2履歴画面200においては左端側に配置される。そして、第2履歴画面200において、追加履歴領域125は、右端側の位置をカバーするように配置される。
【0079】
トリガパターン(1)及び(2)のように、第1履歴画面100の履歴領域120に対するユーザ操作に応じて第2履歴画面200へ切り替えるような場合、ユーザの視線及び指は、画面の右端側に向けられていると考えられる。そのため、右端側の位置をカバーするように追加履歴領域125を配置することにより、ユーザが追加履歴領域125内の履歴ボタン121を円滑に操作し易くなる。なお、このような追加履歴領域125の配置方法(レイアウト)は、上述の第1変更例及び後述の変更例にも適用可能である。但し、上述の第1変更例と同様に、第2履歴画面200において、履歴領域120の位置が維持され、且つ、追加履歴領域125が第1履歴画面100のメニュー領域110の位置に対応する位置に配置されてもよい。
【0080】
本変更例では、
図9に示す第2履歴画面200の追加履歴領域125は、それぞれ分類条件と対応付けられた複数の条件別履歴領域126を含む。複数の条件別履歴領域126のそれぞれには、対応する分類条件に合致する完了済み画像処理に対応する履歴ボタン121が配列される。ここでは、複数の条件別履歴領域126として、それぞれ縦方向に構成された2つの条件別履歴領域126a及び126bを例示している。また、各条件別履歴領域126は、上下方向にスクロール可能に構成されている。
【0081】
複数の条件別履歴領域126は、それぞれ時間長が異なる複数の期間に対応した複数の期間別履歴領域である。図示の例では、条件別履歴領域126aは日付別の履歴領域であり、条件別履歴領域126bは週別の履歴領域である。画面サイズに余裕がある場合は、月別の履歴領域を追加してもよい。各条件別履歴領域126には、分類条件に応じて複数の完了済み画像処理を分類したグループと対応付けられた履歴ボタン121であるグループ履歴ボタンが配列されている。グループ履歴ボタンのいずれかに対するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、操作されたグループ履歴ボタンに対応するグループに属する各完了済み画像処理の履歴ボタンを展開表示するように表示部41aを制御する。
【0082】
図示の例では、条件別履歴領域126aには日付別の複数の履歴ボタン121aが配列され、条件別履歴領域126bには週別の複数の履歴ボタン121aが配列されている。履歴ボタン121aのいずれかに対するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、操作された履歴ボタン121aに対応する日付に属する各完了済み画像処理の履歴ボタンを展開表示するように表示部41aを制御する。一方、履歴ボタン121bのいずれかに対するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、操作された履歴ボタン121aに対応する週に属する各完了済み画像処理の履歴ボタンを展開表示するように表示部41aを制御する。
【0083】
図10は、本変更例に係る第2履歴画面200への切り替えトリガの一例を説明するための図である。
【0084】
図10(a)に示すように、第1履歴画面100は、第1履歴画面100から第2履歴画面200へ切り替えるための専用ボタン123を含む。制御部50は、専用ボタン123を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、第1履歴画面100から、
図10(b)に示す第2履歴画面200へ切り替えるように表示部41aを制御する。図示の例では、専用ボタン123は、第1履歴画面100の履歴領域120の上部に配置されており、全画面表示を示すシンボル画像が付されている。
【0085】
また、図示の例では、第1履歴画面100のメニュー領域110には、メニュー領域110を全画面表示するための専用ボタン113が配置されている。制御部50は、専用ボタン113を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、メニュー領域110を全画面表示、すなわち、履歴領域120を含まないホーム画面を表示するように表示部41aを制御する。このようにして拡張されたメニュー領域110では、より多くの機能ボタン111を表示可能である。
【0086】
(履歴領域の拡張動作の第3変更例)
次に、実施形態に係る履歴領域120の拡張動作の第3変更例について、上述の実施形態及びその変更例との相違点を主として説明する。
図11は、本変更例を説明するための図である。
【0087】
本変更例では、第2履歴画面200は、
図11(b)及び
図11(c)に示すように、拡張された履歴領域120と、履歴領域120の拡張に伴って縮小されたメニュー領域110と、を含む画面である。第2履歴画面200は、縮小されたメニュー領域110と拡張された履歴領域120との位置関係を入れ替えるための専用ボタン124a/124cを含む。制御部50は、第2履歴画面200おける専用ボタン124a/124cを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、縮小されたメニュー領域110と拡張された履歴領域120との位置関係を入れ替えるように表示部41aを制御する。
【0088】
具体的には、
図11(b)に示す第2履歴画面200のレイアウト例では、縮小されたメニュー領域110が左側にあり、拡張された履歴領域120が右側にある。
図11(b)に示す履歴領域120に配置された専用ボタン124aを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、
図11(c)に示すレイアウトに切り替える。
図11(b)に示す履歴領域120に配置された「戻す」ボタン124bを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、
図11(a)に示す第1履歴画面100に切り替える。
【0089】
図11(c)に示す第2履歴画面200のレイアウト例では、縮小されたメニュー領域110が右側にあり、拡張された履歴領域120が左側にある。
図11(b)に示す履歴領域120に配置された専用ボタン124cを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、
図11(b)に示すレイアウトに切り替える。
図11(c)に示す履歴領域120に配置された「戻す」ボタン124dを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、
図11(a)に示す第1履歴画面100に切り替える。
【0090】
図11(a)に示す第1履歴画面100は、
図11(b)に示す第2履歴画面200のレイアウトに切り替えるための専用ボタン123aと、
図11(c)に示す第2履歴画面200のレイアウトに切り替えるための専用ボタン123bとを含む。
図11(a)に示す専用ボタン123aを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、
図11(b)に示すレイアウトに切り替える。一方、
図11(a)に示す専用ボタン123bを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、
図11(c)に示すレイアウトに切り替える。
【0091】
なお、本変更例において、制御部50は、縮小されたメニュー領域110を選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、第2履歴画面200から第1履歴画面100へ切り替えるように表示部41aを制御してもよい。また、本変更例において、第2履歴画面200の履歴領域120には、条件別履歴領域126が設けられてもよい。
【0092】
(履歴領域の拡張動作の第4変更例)
次に、実施形態に係る履歴領域120の拡張動作の第4変更例について、上述の実施形態及びその変更例との相違点を主として説明する。
図12は、本変更例を説明するための図である。
【0093】
本変更例では、制御部50は、分類条件を指定するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、指定された分類条件に従って複数の条件別履歴領域126を表示するように表示部41aを制御する。例えば、制御部50は、
図12(a)に示す第2履歴画面200において、「機能別に並べる」ボタン127aを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、
図12(b)に示すように、機能に従って分類された条件別履歴領域126を表示するように表示部41aを制御する。なお、
図12(a)に示す履歴領域120に配置された「戻す」ボタン127bを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、第1履歴画面100に切り替える。
【0094】
図12(b)において、履歴領域120に設けられる複数の条件別履歴領域126は、画像処理装置1の複数の機能に対応した複数の機能別履歴領域である。図示の例では、条件別履歴領域126aには、「コピー」機能に合致する各完了済み画像処理の履歴ボタン121が時系列順で上方から下方へ配列されている。また、条件別履歴領域126bには、「FAX」機能に合致する各完了済み画像処理の履歴ボタン121が時系列順で上方から下方へ配列されている。ここで、制御部50は、履歴領域120に設けられる「次へ」ボタン127eに対するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、「コピー」及び「FAX」とは異なる機能の条件別履歴領域126を履歴領域120で表示するように表示部41aを制御する。
【0095】
制御部50は、
図12(b)に示す第2履歴画面200において、「日時順に並べる」ボタン127aを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けたことに応じて、日時順で分類された複数の条件別履歴領域126を表示するように表示部41aを制御する。なお、
図12(b)に示す履歴領域120に配置された「戻す」ボタン127dを選択するユーザ操作を操作部41bが受け付けると、制御部50は、第1履歴画面100に切り替える。
【0096】
(その他の実施形態)
履歴利用画面210を第2履歴画面200の一種とみなしてもよい。また、履歴利用画面210における履歴利用領域150を、拡張された履歴領域120の一部、具体的には、履歴領域120の拡張により追加される追加履歴領域125とみなしてもよい。その場合、
図13に示すように、履歴利用画面210(第2履歴画面200)において、履歴領域120が、第1履歴画面100のメニュー領域110の位置に対応する位置に移動され、且つ、履歴利用領域150(追加履歴領域125)が、第1履歴画面100の履歴領域120の位置に対応する位置に配置されてもよい。具体的には、第1履歴画面100において右端側に配置されていた履歴領域120は、履歴利用画面210においては左端側に配置される。そして、履歴利用画面210(第2履歴画面200)において、履歴利用領域150(追加履歴領域125)は、右端側の位置をカバーするように配置される。第1履歴画面100の履歴ボタン121に対するユーザ操作に応じて履歴利用画面210に切り替える場合、ユーザの視線及び指は、画面の右端側に向けられていると考えられる。そのため、右端側の位置をカバーするように履歴利用領域150を配置することにより、ユーザが履歴利用領域150を円滑に操作し易くなる。
【0097】
上述の実施形態における動作フローは、必ずしもフロー図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
【0098】
上述の実施形態に係る動作を画像処理装置1に実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータ(画像処理装置1)にプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。また、画像処理装置1が行う各処理を実行する回路を集積化し、画像処理装置1の少なくとも一部を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
【0099】
本開示で使用する「に基づいて」、「に応じて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」、「のみに応じて」を意味しない。「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」及び「に少なくとも部分的に基づいて」の両方を意味する。同様に、「に応じて」という記載は、「のみに応じて」及び「に少なくとも部分的に応じて」の両方を意味する。また、「含む(include)」、「備える(comprise)」、及びそれらの変形の用語は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。また、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。さらに、本開示で使用した「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。本開示において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0100】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0101】
(付記)
上述の実施形態に関する特徴について付記する。
【0102】
(付記1)
画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置1であって、
前記複数の機能に対応した機能ボタン111が配列されたメニュー領域110と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタン121が配列された履歴領域120と、が並べられた第1履歴画面100を表示する表示部41aを有する操作パネル40と、
前記操作パネル40に対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面100から、前記履歴領域120が拡張された第2履歴画面200へ切り替えるように前記表示部41aを制御する制御部50と、を備える
画像処理装置1。
【0103】
(付記2)
前記第2履歴画面200で表示される前記履歴ボタン121の数は、前記第1履歴画面100で表示される前記履歴ボタン121の数よりも多い
付記1に記載の画像処理装置1。
【0104】
(付記3)
前記第2履歴画面200の前記履歴ボタン121のサイズは、前記第1履歴画面100の前記履歴ボタン121のサイズに等しい
付記2に記載の画像処理装置1。
【0105】
(付記4)
前記第2履歴画面200の前記履歴ボタン121で表示される情報の量は、前記第1履歴画面100の前記履歴ボタン121で表示される情報の量よりも多い
付記1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0106】
(付記5)
前記第2履歴画面200は、分類条件に応じて複数の完了済み画像処理を分類したグループと対応付けられた前記履歴ボタン121であるグループ履歴ボタン121a/121bを含む
付記1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0107】
(付記6)
前記第1履歴画面100は、前記第1履歴画面100から前記第2履歴画面200へ切り替えるための専用ボタン123を含み、
前記制御部50は、前記専用ボタン123を選択するユーザ操作を受け付けたことに応じて、前記第1履歴画面100から前記第2履歴画面200へ切り替えるように前記表示部41aを制御する
付記1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0108】
(付記7)
前記専用ボタン123は、前記第1履歴画面100の前記履歴領域120に配置される
付記6に記載の画像処理装置1。
【0109】
(付記8)
前記制御部50は、前記第1履歴画面100内の前記履歴ボタン121を選択するユーザ操作を受け付けたことに応じて、前記第1履歴画面100から前記第2履歴画面200へ切り替えるように前記表示部41aを制御する
付記1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0110】
(付記9)
前記制御部50は、前記第1履歴画面100において、前記メニュー領域110と前記履歴領域120との境界に対する操作を受け付けたことに応じて、前記第1履歴画面100から前記第2履歴画面200へ切り替えるように前記表示部41aを制御する
付記1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0111】
(付記10)
前記制御部50は、前記第1履歴画面100において、前記境界を前記履歴領域120側から前記メニュー領域110側へ移動させる前記操作を受け付けたことに応じて、前記第1履歴画面100から前記第2履歴画面200へ切り替えるように前記表示部41aを制御する
付記9に記載の画像処理装置1。
【0112】
(付記11)
前記制御部50は、前記履歴ボタン121に対する所定ユーザ操作を受け付けた場合、当該履歴ボタン121に対応する画像処理の実行を指示する実行指示をユーザから別途受け付けなくても、前記所定ユーザ操作をトリガとして当該画像処理を実行する
付記1乃至10のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0113】
(付記12)
前記所定ユーザ操作は、前記履歴ボタン121の長押し操作又は前記履歴ボタン121の連続押下操作である
付記11に記載の画像処理装置1。
【0114】
(付記13)
前記第2履歴画面200は、前記履歴領域120と、前記履歴領域120の拡張により追加される追加履歴領域125と、を含み、
前記第2履歴画面200において、前記履歴領域120の位置が維持され、且つ、前記追加履歴領域125が前記第1履歴画面100の前記メニュー領域110の位置に対応する位置に配置される
付記1乃至12のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0115】
(付記14)
前記第2履歴画面200は、前記メニュー領域110を含まずに、前記拡張された履歴領域120を含む画面である
付記1乃至13のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0116】
(付記15)
前記第2履歴画面200は、前記履歴領域120と、前記履歴領域120の拡張により追加される追加履歴領域125と、を含み、
前記第2履歴画面200において、前記履歴領域120が、前記第1履歴画面100の前記メニュー領域110の位置に対応する位置に移動され、且つ、前記追加履歴領域125が、前記第1履歴画面100の前記履歴領域120の位置に対応する位置に配置される
付記14に記載の画像処理装置1。
【0117】
(付記16)
前記第2履歴画面200は、前記拡張された履歴領域120と、前記履歴領域120の拡張に伴って縮小された前記メニュー領域110と、を含む画面である
付記1乃至13のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0118】
(付記17)
前記制御部50は、前記縮小されたメニュー領域110を選択するユーザ操作を受け付けたことに応じて、前記第2履歴画面200から前記第1履歴画面100から切り替えるように前記表示部41aを制御する
付記16に記載の画像処理装置1。
【0119】
(付記18)
前記第2履歴画面200は、前記縮小されたメニュー領域110と前記拡張された履歴領域120との位置関係を入れ替えるための専用ボタン124a/124cを含み、
前記制御部50は、前記第2履歴画面200における当該専用ボタン124a/124cを選択するユーザ操作を受け付けたことに応じて、前記縮小されたメニュー領域110と前記拡張された履歴領域120との位置関係を入れ替えるように前記表示部41aを制御する
付記16又は17に記載の画像処理装置1。
【0120】
(付記19)
前記第2履歴画面200は、それぞれ分類条件と対応付けられた複数の条件別履歴領域126を含み、
前記複数の条件別履歴領域126のそれぞれには、対応する分類条件に合致する完了済み画像処理に対応する履歴ボタン121が配列される
付記1乃至18のいずれかに記載の画像処理装置1。
【0121】
(付記20)
前記複数の条件別履歴領域126は、前記複数の機能に対応した複数の機能別履歴領域、複数の日付に対応した複数の日付別履歴領域、又はそれぞれ時間長が異なる複数の期間に対応した複数の期間別履歴領域である
付記19に記載の画像処理装置1。
【0122】
(付記21)
前記制御部50は、前記分類条件を指定するユーザ操作を受け付けたことに応じて、前記指定された分類条件に従って前記複数の条件別履歴領域126を表示するように前記表示部41aを制御する
付記19又は20に記載の画像処理装置1。
【0123】
(付記22)
画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置1を制御する制御方法であって、
前記複数の機能に対応した機能ボタン111が配列されたメニュー領域110と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタン121が配列された履歴領域120と、が並べられた第1履歴画面100を操作パネル40で表示するステップと、
前記操作パネル40に対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面100から、前記履歴領域120が拡張された第2履歴画面200へ切り替えるステップと、を有する
制御方法。
【0124】
(付記23)
画像処理に関する複数の機能を実行する画像処理装置1に、
前記複数の機能に対応した機能ボタン111が配列されたメニュー領域110と、完了済み画像処理に対応した履歴ボタン121が配列された履歴領域120と、が並べられた第1履歴画面100を操作パネル40で表示するステップと、
前記操作パネル40に対するユーザ操作に応じて、前記第1履歴画面100から、前記履歴領域120が拡張された第2履歴画面200へ切り替えるステップと、を実行させる
プログラム。
【符号の説明】
【0125】
1 :画像処理装置
3 :画像処理部
5 :バス
10 :プリンタ
20 :スキャナ
30 :通信部
40 :操作パネル
41 :タッチパネルディスプレイ
41a :表示部
41b :操作部
41c :物理ボタン
50 :制御部
60 :記憶部
71 :給紙トレイ
72 :排紙トレイ
73 :原稿台