(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161305
(43)【公開日】2024-11-15
(54)【発明の名称】ヘアドライヤ及び電動機
(51)【国際特許分類】
A45D 20/10 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A45D20/10 103
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024157155
(22)【出願日】2024-09-11
(62)【分割の表示】P 2021555242の分割
【原出願日】2021-09-07
(31)【優先権主張番号】P 2021084642
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】前田 一憲
(57)【要約】
【課題】モータの発生する熱を効率よく放熱することのできるヘアドライヤ及び電動機を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、ヘアドライヤが提供される。このヘアドライヤは、本体部と、送風手段と、駆動手段とを備える。本体部は、一端に吸気口が配設されるとともに他端に排気口が配設される。送風手段は、本体部内に配設され、本体部内で吸気口から排気口へ流れる空気流を生成可能に構成される。駆動手段は、モータと、フレームとを備え、モータの回転により送風手段を駆動可能に構成される。フレームは、放熱体を備える。放熱体は、空気流を利用してモータの巻線に生じた熱を放熱可能に構成される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアドライヤであって、
本体部と、送風手段と、駆動手段とを備え、
前記本体部は、一端に吸気口が配設されるとともに他端に排気口が配設され、
前記送風手段は、前記本体部内に配設され、前記本体部内で前記吸気口から前記排気口へ流れる空気流を生成可能に構成され、
前記駆動手段は、モータと、フレームとを備え、前記モータの回転により前記送風手段を駆動可能に構成され、
前記フレームは、放熱体を備え、
前記放熱体は、前記空気流を利用して前記モータの巻線に生じた熱を放熱可能に構成される
ヘアドライヤ。
【請求項2】
請求項1に記載のヘアドライヤにおいて、
前記放熱体は、アルミ又はアルミ合金である
ヘアドライヤ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のヘアドライヤにおいて、
前記フレームは、内壁と、外壁とを備え、
前記放熱体は、前記内壁と前記外壁の間に配設される
ヘアドライヤ。
【請求項4】
請求項3に記載のヘアドライヤにおいて、
前記放熱体は、前記空気流の流れを調整するディフューザベーンである
ヘアドライヤ。
【請求項5】
請求項3に記載のヘアドライヤにおいて、
前記内壁は、前記巻線を内包し、該内壁の内側を前記空気流の一部が流れる
ヘアドライヤ。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
前記送風手段は、マグネシウム又はマグネシウム合金製のインペラである
ヘアドライヤ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
前記排気口は、複数の吹出口を備え、
前記吹出口は、前記空気流の流路を連続的に狭めた後に連続的に拡げる形状を有する
ヘアドライヤ。
【請求項8】
請求項7に記載のヘアドライヤにおいて、
前記吹出口は、前記空気流の方向を前記排気口の外周方向に湾曲させる形状を有する
ヘアドライヤ。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
拡張手段を備え、
前記拡張手段は、拡張ユニットを装着可能に構成され、
前記拡張ユニットは、前記拡張手段を介して給電された電力に基づいて、電圧と、温熱と、振動と、可視光と、赤外光との少なくとも1つを頭皮又は顔の皮膚に与える
ヘアドライヤ。
【請求項10】
請求項9に記載のヘアドライヤにおいて、
加熱手段と、出力制御手段とを備え、
前記加熱手段は、前記空気流を加熱可能に構成され、
前記出力制御手段は、前記駆動手段及び前記加熱手段を制御し、前記空気流の流量及び温度を変更可能に構成され、
前記出力制御手段は、前記拡張手段に前記拡張ユニットが装着されていない状態と、前記拡張手段に前記拡張ユニットが装着されている状態とで、前記空気流の流量と前記空気流の温度との少なくとも一方を異ならせる
ヘアドライヤ。
【請求項11】
請求項10に記載のヘアドライヤにおいて、
前記出力制御手段は、前記拡張ユニットを頭皮に用いる場合と顔の皮膚に用いる場合とで、前記空気流の流量及び温度を変更可能に構成される
ヘアドライヤ。
【請求項12】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
加熱手段と、出力制御手段とを備え、
前記加熱手段は、前記空気流を加熱可能に構成され、
前記出力制御手段は、前記本体部内の温度に応じて、前記駆動手段及び前記加熱手段の起動順を制御可能に構成される
ヘアドライヤ。
【請求項13】
請求項12に記載のヘアドライヤにおいて、
前記出力制御手段は、前記加熱手段を間欠的に動作させる
ヘアドライヤ。
【請求項14】
請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
加熱手段を備え、
前記送風手段は、前記空気流の流量を複数段階に調整可能に構成され、
前記加熱手段は、前記空気流の温度を複数段階に加熱可能に構成され、前記空気流の流量が最大の場合に、前記空気流の温度を最高に加熱できなくする
ヘアドライヤ。
【請求項15】
請求項14に記載のヘアドライヤにおいて、
前記送風手段は、前記空気流の流量を大と小との2段階で調整可能に構成され、
前記加熱手段は、前記空気流の温度を高と低との2段階で加熱可能に構成され、前記空気流の流量が大の場合に、前記空気流の温度を低にのみ加熱する
ヘアドライヤ。
【請求項16】
請求項15に記載のヘアドライヤにおいて、
スイッチを備え、
前記スイッチは、前記空気流の流量の大小と、前記空気流の温度の高低とを指示可能に構成され、前記空気流の流量を大に指示した場合は、前記空気流の温度を低にのみ指示できる
ヘアドライヤ。
【請求項17】
請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
電荷放出手段と、電荷回収手段とを備え、
前記電荷放出手段は、プラスイオンとマイナスイオンとを、同時又は交互に生成可能に構成され、
前記電荷回収手段は、利用者と接触する電極と、該電極の電位を制御する電位制御手段とを含む
ヘアドライヤ。
【請求項18】
請求項17に記載のヘアドライヤにおいて、
帯電状態検知手段と、電荷放出制御手段とを備え、
前記帯電状態検知手段は、前記利用者の帯電状態を検知可能に構成され、
前記電荷放出制御手段は、前記利用者の帯電状態が所定の状態になるように、前記電荷放出手段が放出するプラスイオンとマイナスイオンとの少なくも一方の放出量を制御する
ヘアドライヤ。
【請求項19】
請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
複数の光源を備え、
前記光源は、前記排気口の外周であって、前記空気流の流路と干渉しない位置に配設される
ヘアドライヤ。
【請求項20】
請求項19に記載のヘアドライヤにおいて、
前記光源は、赤色光を発光する第1の光源と、赤外光を発光する第2の光源とを含む
ヘアドライヤ。
【請求項21】
請求項1乃至請求項20のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
前記吸気口は、前記空気流の流路の断面が連続して変化する形状を有する
ヘアドライヤ。
【請求項22】
電動機であって、
巻線と、フレームとを備え、
前記フレームは、内壁と、外壁と、放熱体とを備え、
前記放熱体は、前記内壁と前記外壁の間に配設され、前記巻線に生じた熱を放熱する
電動機。
【請求項23】
請求項22に記載の電動機において、
前記放熱体は、アルミ又はアルミ合金である
電動機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアドライヤ及び電動機に関する。
【背景技術】
【0002】
大風量のヘアドライヤは、モータや、その制御回路の発熱量が大きい。このため、制御回路の放熱を効率よく行うことのできる技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ヘアドライヤに対しては、多機能化の要望もある。ヘアドライヤを多機能化した場合、利用者は、頭部に対して様々な角度にヘアドライヤを移動することが考えられる。したがって、利用者の利便性を考慮した場合には、ヘアドライヤを小型化することが望まれる。
【0005】
一方、ヘアドライヤを小型化した場合には、モータ等の放熱を効率よく行うことが難しくなるといった課題もある。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、モータの発生する熱を効率よく放熱することのできるヘアドライヤ及び電動機を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ヘアドライヤが提供される。このヘアドライヤは、本体部と、送風手段と、駆動手段とを備える。本体部は、一端に吸気口が配設されるとともに他端に排気口が配設される。送風手段は、本体部内に配設され、本体部内で吸気口から排気口へ流れる空気流を生成可能に構成される。駆動手段は、モータと、フレームとを備え、モータの回転により送風手段を駆動可能に構成される。フレームは、放熱体を備える。放熱体は、空気流を利用してモータの巻線に生じた熱を放熱可能に構成される。
【0008】
本発明の一態様によれば、モータの発生する熱を効率よく放熱することができ、ヘアドライヤの小型化を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】送風手段30と駆動手段40の斜視断面図である。
【
図9】排気口12の外周方向に湾曲させた空気流の方向を示した図である。
【
図11】排気口12の近傍を示す斜視断面図である。
【
図14】スカルプモイスチャーヘッド8の正面図である。
【
図15】スカルプモイスチャーヘッド8の側面の断面図である。
【
図17】出力制御部61による制御例を示した図である。
【
図18】本体部10の内部の温度が高温である場合の駆動手段40及び加熱手段50の起動方法を示した図でる。
【
図19】本体部10の内部の温度が中温である場合の駆動手段40及び加熱手段50の起動方法を示した図である。
【
図20】本体部10の内部の温度が低温である場合の駆動手段40及び加熱手段50の起動方法を示した図である。
【
図22】
図21にしました回路の動作を説明するための図である。
【
図23】電荷の放出と回収を行う機能の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.全体構成
図1及び
図2は、ヘアドライヤ1の外観を示す斜視図であり、
図3は、ヘアドライヤ1の断面図である。ヘアドライヤ1は、本体部10と、把持部20とを備える。本体部10は、筒状の形状であり、一端に吸気口11が配設されるとともに他端に排気口12が配設される。また、排気口12の近傍に、拡張手段13と発光部14が備えられている。把持部20は、ヘアドライヤ1の利用者が把持する部位であり、スイッチ21と、電荷回収手段の一部である手元電極22が備えられている。
【0014】
また、ヘアドライヤ1の内部には、送風手段30と、駆動手段40と、加熱手段50と、基板60とが備えられている。基板60には、出力制御手段である出力制御部61と、電荷放出手段であるイオナイザ62と、帯電状態検知手段である帯電状態検知部63と、電荷放出制御手段である電荷放出制御部64とを備える。
【0015】
2.送風手段と駆動手段
次に、送風手段30と駆動手段40について説明する。
図4は、送風手段30と駆動手段40の斜視断面図である。送風手段30は、本体部10内に配設され、本体部10内で吸気口11から排気口12へ流れる空気流を生成可能に構成される。送風手段30は、例えば、インペラ31である。インペラ31は、例えば、マグネシウム又はマグネシウム合金製であり、これにより、インペラ31を比較的軽量(アルミニウムの比重2.7に対してマグネシウムの比重は、1.7)にすることができ、ヘアドライヤ1を軽量化することができるとともに、加工ばらつきでバランスがずれた場合でも、異常振動しにくくなる。また、熱や時間に対する耐性も高く、剛性、形状が変化しないので、長期に安定した性能を得ることができる。これにより小型で高回転のインペラを容易に設計する事ができる。
【0016】
また、駆動手段40は、モータ41と、フレーム42とを備え、モータ41の回転により送風手段30を駆動可能に構成される。モータ41は、ステータ411と、ロータ412と、シャフト413、軸受414とを備える。ステータ411は、いわゆる固定子であり、例えば、巻線を含んで構成される。そして、この巻線に電流を流すことで、ロータ412の周囲に回転磁界を発生させる。ロータ412は、いわゆる回転子であり、例えば、永久磁石を含んで構成される。ロータ412は、永久磁石を含んでいるため、回転磁界に応じて、シャフト413を軸として回転する。シャフト413は、回転軸であり、軸受414は、シャフト413を支持するとともに、シャフト413が回転する際の摩擦を減少させる。
【0017】
フレーム42は、内壁421と、外壁422と、放熱体423とを備える。
内壁421は、巻線(ステータ411)を含むモータ41を内包する。また、内壁421の内側を送風手段30が生成した空気流の一部が流れようにしてもよい。外壁422は、内壁421の外側に位置し、内壁421と外壁422の間を送風手段30が生成した空気流が流れる。空気流が内壁421の内側を流れる場合には、内壁421と外壁422の間を流れる空気流も送風手段30が生成した空気流の一部である。
【0018】
放熱体423は、内壁421と外壁422の間に配設され、内壁421と外壁422を結合して外壁422を支持するとともに、空気流を利用してモータの巻線に生じた熱を放熱可能に構成される。このため、放熱体423は、アルミ又はアルミ合金であることが望ましく、内壁421及び外壁422と一体成形されるようにしてもよい。放熱体423は、面が空気流の流れる方向に平行となる板状の形状であってもよいが、空気流の流れを調整するディフューザベーンとして動作する形状であってもよい。
【0019】
この放熱体423により、モータ41に生じた熱が放熱されるとともに、空気流が予熱されることになる。これにより小型軽量で消費電力の小さい設計が容易である。
【0020】
3.吸気口
次に、吸気口11について説明する。
図5は、吸気口11の断面図である。同図に示すように、吸気口11は、空気流の流路111の断面が連続して変化する形状を有する。この形状は、漏斗又はじょうごの形状と類似する形状であり、本体部10の外部から内部へ流入する空気流の流れを調整する。具体的には、空気流の流路111は、本体部10の外部側の径が大きく、送風手段30側の径が小さくなるように形成されている。
【0021】
4.排気口
次に、排気口12について説明する。
図6は、排気口12の斜視断面図である。同図に示すように、排気口12は、複数の吹出口121を備える。この吹出口121は、空気流の流路を連続的に狭めた後に連続的に拡げる形状を有する。
【0022】
ここで、吹出口121における空気流の流路を説明する。
図7及び
図8は、流路面の断面形状を示した図である。
図7に示すように、吹出口121は、流路面122aと流路面122bを有している。また、流路面122aは、斜面123aと斜面124aとを含み、流路面122bは、斜面123bと斜面124bとを含む。なお、同図中の矢印Aは、空気流の流れる方向を示している。斜面123aと斜面123bは、空気流の流路を徐々に狭め、斜面124aと斜面124bは、空気流の流路を徐々に広げている。また、
図8に示すように、吹出口121は、流路面122cと流路面122dを有するように構成してもよく、流路面122cは、斜面123cと斜面124cとを含んでいる。このため、流路面122cは、流路面122dと比べて距離が長く、緩やかな角度で構成されることになる。
【0023】
このように吹出口121を構成すること、つまり、空気流の流路を徐々に狭めることで、空気流の風速を上げるとともに、その後に、流路を広げることで、吹出口121から吹き出す風を拡げることができる。吹出口121から吹き出す風の風速を上げることで、毛髪の根元まで風を届かせて乾燥することができ、風を広げることで、毛髪に柔らかく風を当てることができ、毛髪の絡みを防止できる。
【0024】
また、吹出口121から吹き出す風を拡げるために吹出口121は、空気流の方向を排気口12の外周方向に湾曲させる形状を有するようにしてもよい。この場合、空気流の方向は、
図9に示す矢印Bが示す方向となる。
図9は、排気口12の外周方向に湾曲させた空気流の方向を示した図である。
【0025】
5.発光部
次に、発光部14について説明する。
図10は、排気口12の近傍を示す断面図であり、
図11は、排気口12の近傍を示す斜視断面図である。
図10及び
図11に示すように、発光部14は、複数の光源141を備える。この光源141は、例えば、LED(light emitting diode)である。つまり、ヘアドライヤ1は、複数の光源141を備える。この光源141は、排気口12の外周であって、空気流の流路と干渉しない位置に配設される。光源141を空気流の流路と干渉しない位置に配設しているのは、空気流により光源141が加熱されることを防止するほか、空気流に乱れを生じさせないためである。また、光源141を頭皮や頭髪に近づけることができるので、光による美容効果を高めることを期待することができる。
【0026】
また、光源141により光が照射される側には、カバー142が設けられている。このカバー142は、光源141から照射される光を拡散したり、平行光に変換させるコリメータと同様の機能を持たせるようにすることもできる。なお、光源141は、赤色光を発光する第1の光源と、赤外光を発光する第2の光源とを含む。
【0027】
6.拡張手段と拡張ユニット
次に、拡張手段13について説明する。拡張手段13は、拡張ユニットを装着可能に構成される。拡張手段13に装着可能な拡張ユニットとしては、例えば、
図12に示すヘアセットノズル7、
図13に示すスカルプモイスチャーヘッド8がある。
図12及び
図13は、拡張ユニットの例を示した図である。
【0028】
ヘアセットノズル7は、ヘアセットを行う際に有用な拡張ユニットであり、排気口12から吹き出す風を集約する機能を有するものである。また、スカルプモイスチャーヘッド8は、頭皮に振動と電気刺激を与える拡張ユニットである。このスカルプモイスチャーヘッド8は、拡張手段13を介して給電された電力に基づいて、電圧と、温熱と、振動と、可視光と、赤外光との少なくとも1つを頭皮又は顔の皮膚に与える。なお、スカルプモイスチャーヘッド8は、頭皮のみでなく顔等の皮膚にも利用することができ、顔等の皮膚に対して振動と電気刺激、光刺激を与えることが可能である。
【0029】
ここで、スカルプモイスチャーヘッド8について説明する。
図14は、スカルプモイスチャーヘッド8の正面図であり、
図15は、スカルプモイスチャーヘッド8の側面の断面図である。なお、ここでは、スカルプモイスチャーヘッド8は、頭皮や顔等の皮膚に当てる面を正面であるものとしている。
図14及び
図15に示すように、スカルプモイスチャーヘッド8は、強振動領域81と、弱振動領域82と、通風孔83とを有する。また、スカルプモイスチャーヘッド8は、導光部85を有する。導光部85は、入光面851と出光面852とを有し、入光面851から入光された、光源141から照射された可視光や赤外光を導光し、出光面852から出光して、頭皮又は顔の皮膚に照射する。
【0030】
強振動領域81は、頭皮や顔等の皮膚と対抗する面であり、頭皮に振動を与える部分である。強振動領域81には、突起811が設けられている。突起811は、その先端にシリコンや金属等の導電材料で構成される接点812を有し、振動部813の動作に応じて振動する。人体が接点812と手元電極22とに触れることにより、人体を含む閉回路が形成され、ヘアドライヤ1から供給される電流を、人体に通電することができる。振動部813は、モータ等を含み、ヘアドライヤ1から給電されることで振動する。なお、接点812を、正電極と負電極とに分け、手元電極22を用いることなく、人体に通電するようにしてもよい。
【0031】
弱振動領域82は、頭皮や顔等の皮膚と対抗する面であり、突起821が設けられている。この突起821は、突起811よりも頭皮側に突出している。また、弱振動領域82は、振動部813の動作に応じて振動するが、その振動は、強振動領域81の振動よりも弱い。
【0032】
通風孔83は、排気口12から排気される空気流を通過させる部分である。この通風孔83は、中心部や、その周辺に複数の孔を設け、吹出口121と同じ面積を確保するようにしても良い。
【0033】
また、強振動領域81と弱振動領域82は、接続部84により接続されている。この接続部84は、強振動領域81の振動を弱振動領域82に伝達するとともに強振動領域81を振動自在に保持しているものであり、その数は、3であることが好ましい。
【0034】
また、強振動領域81の突起811と、弱振動領域82の突起821は、
図15に矢印Dと矢印D'で示すように、高さが異なっている。この高さの差は、例えば、1mmである。もちろん、高さの差は、0.8mm、0.9mm、1.1mm、1.2mmであってもよく、ここで例示した数値(1.0mmを含む)の何れか2つの間の範囲内であってもよい。このように、弱振動領域82の突起821は、強振動領域81の突起811よりも長いので、スカルプモイスチャーヘッド8を頭皮や顔などにあてた場合、突起821が支柱のような形で肌面に対向し、強振動領域81が振動することで、突起811が、ほどよく肌に刺激を与えることになる。
【0035】
また、接続部84を弾性部材で構成することで、強振動領域81がほどよい振れ幅で、肌をタッピングすることになる。このため、接続部84の数が4以上である場合、強振動領域81の揺れ幅が少なくなってしまい、また、接続部84の数が2以下だと、左右のブレが激しくなってしまうので、接続部84の数は、3であることが望ましく、適度な振動幅で肌をタッピングすることになる。
【0036】
次に、突起811に設けられた接点812について説明する。
図16は、接点812の形状を示した図である。同図に示すように、接点812は、半球状の形状である。この形状は、半径を小さくすれば、髪の間を書き分けて頭皮に接触しやすくなり、半径を大きくすれば、頭皮に接触する面積が大きく、電気的な刺激を与えた場合の印加面積も大きくなり、やわらかい刺激を与える事ができる。この半球の大きさは、例えば、半径が1.10mmである。また、半球の半径は、1.00mm、1.05mm、1.15mm、1.20mm等の大きさであってもよく、ここで例示した数値(1.10mmを含む)の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、スカルプモイスチャーヘッド8を顔等の皮膚専用にする場合には、接点812を、半径が1.5mm程度の半球とすることもできる。これは、毛髪の有無により、好ましい大きさが異なるためである。
【0037】
7.出力制御部
次に、出力制御部61について説明する。出力制御手段である出力制御部61は、駆動手段40及び加熱手段50を制御し、空気流の流量及び温度を変更可能に構成される。加熱手段50は、空気流を加熱可能に構成されるものである。また、出力制御部61は、拡張手段13に拡張ユニットが装着されていない状態と、拡張手段13に拡張ユニットが装着されている状態とで、空気流の流量と空気流の温度との少なくとも一方を異ならせる。例えば、拡張ユニットとしてスカルプモイスチャーヘッド8が装着されている場合には、出力制御部61は、
図17に示すように、空気流の流量と温度を制御する。
【0038】
図17は、出力制御部61による制御例を示した図である。同図に示した例では、スカルプモイスチャーヘッド8が装着されていない場合、出力制御部61は、風量(送風手段30の回転数で表す)103,000rpmの場合に温度60℃、風量70,000rpmの場合に温度80℃、風量55,000rpmの場合に温度50℃とするか、温度は室温のまま、つまり、加熱手段50による加熱を行わずに風量のみを変更可能にする。また、出力制御部61は、拡張ユニットであるスカルプモイスチャーヘッド8を頭皮に用いる場合と顔の皮膚に用いる場合とで、前記空気流の流量及び温度を変更するようにしてもよい。具体的には、スカルプモイスチャーヘッド8が装着されている場合であって、頭皮を対象とするヘッドモードで動作させる場合には、風量28,000rpmで温度50℃への加熱を行い、スカルプモイスチャーヘッド8が装着されている場合であって、顔等の皮膚を対象とするフェイスモードで動作させる場合には、風量14,000rpmで温度39℃への加熱を行い、風量14,000rpmは、風速が、17m/sとなる風量である。なお、ここで示した温度や風量は一例であり、例えば、スカルプモイスチャーヘッド8が装着され、フェイスモードで動作させる場合の温度は、35℃から50℃程度であれば、いずれの温度であってもよい。
【0039】
また、出力制御部61は、本体部10内の温度に応じて、駆動手段40及び加熱手段50の起動順を制御可能に構成される。このとき、出力制御部61は、加熱手段50を間欠的に動作させてもよい。具体的には、本体部10の内部の温度に対して、第1の閾値と第2の閾値を定め、本体部10の内部の温度が第1の閾値以上であれば高温、本体部10の内部の温度が第2の閾値以上第1の閾値未満であれば中温、本体部10の内部の温度が第2の閾値未満であれば低温と判断し、それぞれ異なる方法で、駆動手段40及び加熱手段50を起動する。例えば、第1の閾値は65℃、第2の閾値は30℃である。本体部10の内部の温度は、例えば、出力制御部61に図示しないサーミスタを配置し、このサーミスタにより測定する。
【0040】
図18は、本体部10の内部の温度が高温である場合の駆動手段40及び加熱手段50の起動方法を示した図であり、
図19は、本体部10の内部の温度が中温である場合の駆動手段40及び加熱手段50の起動方法を示した図であり、
図20は、本体部10の内部の温度が低温である場合の駆動手段40及び加熱手段50の起動方法を示した図である。
【0041】
本体部10の内部の温度が高温である場合、時刻t0でスイッチ21が操作されると、出力制御部61は、まず、駆動手段40を動作させて送風を開始する。このとき、加熱手段50は動作させない。送風のみが行われることにより、本体部10の内部が冷却される。そして、一定時間後の時刻t1で加熱手段50を動作させ、温風を排気させる。なお、時刻t1は、本体部10の内部の温度により異なる値としてもよく、本体部10の内部の温度を測定して所定の温度まで下がった時刻を、時刻t1とするようにしてもよい。
【0042】
本体部10の内部の温度が中温である場合、時刻t0でスイッチ21が操作されると、出力制御部61は、駆動手段40を動作させて送風を開始するとともに、加熱手段50を間欠的に動作させる。加熱手段50による加熱は、例えば、デューティー比を調整することにより、定格の90%程度で行う。そして、一定時間後の時刻t2で加熱手段50を通常動作させる。なお、時刻t2は、本体部10の内部の温度により異なる値としてもよく、本体部10の内部の温度に応じた時刻を、時刻t1とするようにしてもよい。これにより、起動時の過剰な加熱を防止することが可能となる。
【0043】
本体部10の内部の温度が低温である場合、時刻t0でスイッチ21が操作されると、出力制御部61は、まず、加熱手段50を動作させる。このとき、駆動手段40は動作させない。そして、一定時間後の時刻t3で駆動手段40を動作させ、温風を排気させる。これにより、ヘアドライヤ1の利用者に対して、起動時に冷風が排気されることによる不快感を与えることがなくなる。
【0044】
ところで、ドライヤーは髪をもっとも早く乾燥させるように設計されていることが多い。このため、最大風量時に、最大熱量(例えば1000W)となるように、モータ回転数、ヒータ出力を中温高風速モードに設定し、同じヒータ出力のまま、モータの回転数を下げて、吹き出し温度を上げた、高温中風速モードを設定する場合が多い。また、近年、頭髪、頭皮をいためない低温大風量乾燥ドライヤーが求められるようになっており、ヒータ出力を下げて(例えば900W)、低温高風速モード(例えば60℃)を設定し、同じヒータ出力のまま、モータの回転数を下げて、中温中風速モードを設定する場合もあった。
【0045】
しかしながら、中温中風速モードでは、髪のうねりをとるのに必要な高温(例えば80℃)が得られないため、ヒータ定格出力をさらに上げ(例えば1200W)、ヒータ出力(例えば3段階)とモータ回転数(例えば3段階)を自在に組み合わせるドライヤーが作られている。この場合、ヒータ最大出力(1200W)、モータ最大回転で運転すると、髪や頭皮が過乾燥になり、頭皮トラブルなどの原因になっていた。
【0046】
このため、ヘアドライヤ1の送風手段30は、空気流の流量を複数段階に調整可能に構成され、加熱手段50は、空気流の温度を複数段階に加熱可能に構成され、空気流の流量が最大の場合に、空気流の温度を最高に加熱できなくするようにしている。説明を簡単にするため、送風手段30は、空気流の流量を大と小との2段階で調整可能であり、加熱手段50は、空気流の温度を高と低との2段階で加熱可能であるとすれば、加熱手段50は、空気流の流量が大の場合に、空気流の温度を低にのみ加熱するようにする。加熱手段50は、例えば、
図19に示した時刻t0から時刻t2までのように、デューティー比を調整することにより、温度調整を行うようにする。
【0047】
なお、ヘアドライヤ1は、次のようなスイッチを備えるようにして、加熱手段50による空気流の加熱温度を調整するようにしてもよい。このスイッチは、空気流の流量の大小と、空気流の温度の高低とを指示可能に構成され、空気流の流量を大に指示した場合は、空気流の温度を低にのみ指示できるようになっている。
【0048】
ここで、スイッチにより加熱手段50に相当するヒータの温度を調整する回路の例について説明する。
図21は、回路の構成例を示した図であり、
図22は、
図21にしました回路の動作を説明するための図である。
【0049】
図21に示す回路は、電源Pと、モータM、ヒータR1、ヒータR2、ヒータR3、ダイオードD1、ダイオードD2、スイッチSW1、スイッチSW2を有している。電源Pは、商用電源に相当するものである。モータMは、ブラシレスモータと、そのコントローラを含むもので、コントローラは、端子Lと端子Nと間に印加された電圧を、直流電圧又は三相交流電圧に変換してブラシレスモータを駆動するもので、端子S1と端子S2とに入力された電圧に応じてブラシレスモータの回転数を変化させるものである。ヒータR1、ヒータR2、ヒータR3は、いずれも、空気流を加熱するもので、電気回路では、抵抗と等価なものである。ダイオードD1、ダイオードD2は、電流の流れを制限する。スイッチSW1は、等価的に内部にスイッチSW11、スイッチSW12、スイッチSW13の3つのスイッチを含むものとして表すことができるもので、空気流の量と温度を指示するためのものである。スイッチSW2は、空気流の加熱自体を行うか否かを切り替えるものである。
【0050】
スイッチSW11が閉じられた場合には、ダイオードD1を介することで、ヒータR1とヒータR2には半波電流が流れ、モータMの端子S2には全波の電圧が印加される。ただし、スイッチSW2が開かれている場合には、ヒータR1とヒータR2には電流は流れない。
【0051】
スイッチSW12が閉じられた場合には、ヒータR1とヒータR2には全波電流が流れ、モータMの端子S2には半波の電圧が印加される。ただし、スイッチSW2が開かれている場合には、ヒータR1とヒータR2には電流は流れない。
【0052】
スイッチSW13が閉じられた場合には、ヒータR3には全波電流が流れ、モータMの端子S1には半波の電圧が印加される。ただし、スイッチSW2が開かれている場合には、ヒータR3には電流は流れない。
【0053】
スイッチSW1は、Off、Set、Dry、Turboへの切り替えが可能なものである。スイッチSW1がOffの場合、スイッチSW11、スイッチSW12、スイッチSW13は、いずれも開かれ(Off)ており、モータM、ヒータR1、ヒータR2、ヒータR3は、いずれも、停止している。スイッチSW1がSetの場合、スイッチSW11とスイッチSW12が開かれ、スイッチSW13が閉じられる。これにより、モータMの端子S1に半波の電圧が印加され、ヒータR3に全波の電流が流れる。
【0054】
スイッチSW1がDryの場合、スイッチSW11が開かれ、スイッチSW12とスイッチSW13が閉じられる。これにより、モータMの端子S1と端子S2に半波の電圧が印加され、ヒータR1、ヒータR2、ヒータR3に全波の電流が流れる。スイッチSW1がTurboの場合、スイッチSW11が閉じられ、スイッチSW12が開かれ、スイッチSW13が閉じられる。これにより、モータMの端子S1に半波の電圧が印加され、端子S2に全波の電圧が印加される。また、ヒータR1とヒータR2に半波の電流が流れ、ヒータR3に全波の電流が流れる。
【0055】
これにより、スイッチSW1がSetの場合には、温度50℃、風量55,000rpm、400Wとなり、スイッチSW1がDryの場合には、温度80℃、風量70,000rpm、1100Wとなり、スイッチSW1がTurboの場合には、温度60℃、風量103,000rpm、770Wとなる。
【0056】
8.電荷の放出と回収
次に、イオナイザ62による電荷の放出と、手元電極22による電荷の回収について説明する。
図23は、電荷の放出と回収を行う機能の構成例を示すブロック図である。
【0057】
同図に示すように、電荷放出手段であるイオナイザ62はプラスイオンを生成するプラスイオン生成部621と、マイナスイオンを生成するマイナスイオン生成部622とを備え、プラスイオンとマイナスイオンとを、同時又は交互に生成可能に構成される。電荷回収手段は、利用者と接触する手元電極22を含む。また、手元電極22には、この手元電極22の電位を制御する電位制御手段である電位制御部65が接続されている。この電位制御部65は、手元電極22の電位を制御可能なものであり、例えば、手元電極22にグランド電位を印加する事ができる。これにより、髪にマイナスイオンが多くたまる時には、手元電極22で負電荷を回収し、プラスイオンが多くたまっている時には正電荷を回収するので、髪への除電を素早く行う事ができ、マイナスイオンとマイナスイオンで副次的にもたらされる効果、例えばうるおいの増加なども期待できる。なお、電位制御部65は、商用電源から絶縁された構成であることが望ましい。
【0058】
また、帯電状態検知手段である帯電状態検知部63と、電荷放出制御手段である電荷放出制御部64とを設けるようにすることもできる。帯電状態検知部63は、利用者の帯電状態を検知可能に構成される。電荷放出制御部64は、利用者の帯電状態が所定の状態になるように、イオナイザ62が放出するプラスイオンとマイナスイオンとの少なくも一方の放出量を制御する。
【0059】
9.その他
本発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記ヘアドライヤにおいて、前記放熱体は、アルミ又はアルミ合金であるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記フレームは、内壁と、外壁とを備え、前記放熱体は、前記内壁と前記外壁の間に配設されるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記放熱体は、前記空気流の流れを調整するディフューザベーンであるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記内壁は、前記巻線を内包し、該内壁の内側を前記空気流の一部が流れるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記送風手段は、マグネシウム又はマグネシウム合金製のインペラであるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記排気口は、複数の吹出口を備え、前記吹出口は、前記空気流の流路を連続的に狭めた後に連続的に拡げる形状を有するヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記吹出口は、前記空気流の方向を前記排気口の外周方向に湾曲させる形状を有するヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、拡張手段を備え、前記拡張手段は、拡張ユニットを装着可能に構成され、前記拡張ユニットは、前記拡張手段を介して給電された電力に基づいて、電圧と、温熱と、振動と、可視光と、赤外光との少なくとも1つを頭皮又は顔の皮膚に与えるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、加熱手段と、出力制御手段とを備え、前記加熱手段は、前記空気流を加熱可能に構成され、前記出力制御手段は、前記駆動手段及び前記加熱手段を制御し、前記空気流の流量及び温度を変更可能に構成され、前記出力制御手段は、前記拡張手段に前記拡張ユニットが装着されていない状態と、前記拡張手段に前記拡張ユニットが装着されている状態とで、前記空気流の流量と前記空気流の温度との少なくとも一方を異ならせるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記出力制御手段は、前記拡張ユニットを頭皮に用いる場合と顔の皮膚に用いる場合とで、前記空気流の流量及び温度を変更可能に構成されるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、加熱手段と、出力制御手段とを備え、前記加熱手段は、前記空気流を加熱可能に構成され、前記出力制御手段は、前記本体部内の温度に応じて、前記駆動手段及び前記加熱手段の起動順を制御可能に構成されるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記出力制御手段は、前記加熱手段を間欠的に動作させるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、加熱手段を備え、前記送風手段は、前記空気流の流量を複数段階に調整可能に構成され、前記加熱手段は、前記空気流の温度を複数段階に加熱可能に構成され、前記空気流の流量が最大の場合に、前記空気流の温度を最高に加熱できなくするヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記送風手段は、前記空気流の流量を大と小との2段階で調整可能に構成され、前記加熱手段は、前記空気流の温度を高と低との2段階で加熱可能に構成され、前記空気流の流量が大の場合に、前記空気流の温度を低にのみ加熱するヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、スイッチを備え、前記スイッチは、前記空気流の流量の大小と、前記空気流の温度の高低とを指示可能に構成され、前記空気流の流量を大に指示した場合は、前記空気流の温度を低にのみ指示できるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、電荷放出手段と、電荷回収手段とを備え、前記電荷放出手段は、プラスイオンとマイナスイオンとを、同時又は交互に生成可能に構成され、前記電荷回収手段は、利用者と接触する電極と、該電極の電位を制御する電位制御手段とを含むヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、帯電状態検知手段と、電荷放出制御手段とを備え、前記帯電状態検知手段は、前記利用者の帯電状態を検知可能に構成され、前記電荷放出制御手段は、前記利用者の帯電状態が所定の状態になるように、前記電荷放出手段が放出するプラスイオンとマイナスイオンとの少なくも一方の放出量を制御するヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、複数の光源を備え、前記光源は、前記排気口の外周であって、前記空気流の流路と干渉しない位置に配設されるヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記光源は、赤色光を発光する第1の光源と、赤外光を発光する第2の光源とを含むヘアドライヤ。
前記ヘアドライヤにおいて、前記吸気口は、前記空気流の流路の断面が連続して変化する形状を有するヘアドライヤ。
電動機であって、巻線と、フレームとを備え、前記フレームは、内壁と、外壁と、放熱体とを備え、前記放熱体は、前記内壁と前記外壁の間に配設され、前記巻線に生じた熱を放熱する電動機。
前記電動機において、前記放熱体は、アルミ又はアルミ合金である電動機。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0060】
1 :ヘアドライヤ
7 :ヘアセットノズル
8 :スカルプモイスチャーヘッド
10 :本体部
11 :吸気口
12 :排気口
13 :拡張手段
14 :発光部
20 :把持部
21 :スイッチ
22 :手元電極
30 :送風手段
31 :インペラ
40 :駆動手段
41 :モータ
42 :フレーム
50 :加熱手段
55 :風量
60 :基板
61 :出力制御部
62 :イオナイザ
63 :帯電状態検知部
64 :電荷放出制御部
65 :電位制御部
81 :強振動領域
82 :弱振動領域
83 :通風孔
84 :接続部
85 :導光部
95 :風量
111 :流路
121 :吹出口
122a :流路面
122b :流路面
122c :流路面
122d :流路面
123a :斜面
123b :斜面
123c :斜面
124a :斜面
124b :斜面
124c :斜面
141 :光源
142 :カバー
411 :ステータ
412 :ロータ
413 :シャフト
414 :軸受
421 :内壁
422 :外壁
423 :放熱体
621 :プラスイオン生成部
622 :マイナスイオン生成部
811 :突起
812 :接点
813 :振動部
821 :突起
851 :入光面
852 :出光面
D1 :ダイオード
D2 :ダイオード
L :端子
M :モータ
N :端子
P :電源
R1 :ヒータ
R2 :ヒータ
R3 :ヒータ
S1 :端子
S2 :端子
SW1 :スイッチ
SW11 :スイッチ
SW12 :スイッチ
SW13 :スイッチ
SW2 :スイッチ
【手続補正書】
【提出日】2024-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアドライヤであって、
本体部と、送風手段と、拡張手段とを備え、
前記本体部は、吸気口と排気口とを有し、
前記送風手段は、前記本体部内に配設され、前記本体部内で前記吸気口から前記排気口へ流れる空気流を生成可能に構成され、
前記拡張手段は、拡張ユニットを装着可能に構成され、
前記ヘアドライヤは、前記拡張手段を介して前記拡張ユニットに電力を供給し、皮膚に対して刺激を付与させるように構成される
ヘアドライヤ。
【請求項2】
請求項1に記載のヘアドライヤにおいて、
前記ヘアドライヤは、前記拡張手段に前記拡張ユニットが装着されている状態において、前記拡張ユニットを介して前記刺激を頭皮に対して付与させる第1のモードと、頭皮以外の皮膚に対して付与させる第2のモードとのいずれかに切換可能に構成される
ヘアドライヤ。
【請求項3】
請求項2に記載のヘアドライヤにおいて、
前記第1のモードと前記第2のモードとで、前記空気流の流量及び温度を変更可能に構成される
ヘアドライヤ。
【請求項4】
請求項3に記載のヘアドライヤにおいて、
前記第2のモードは、
前記刺激を顔の皮膚に対して付与させるモードであり、
前記第1のモードに比して、前記空気流の流量及び温度が低くなるように設定される
ヘアドライヤ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のヘアドライヤにおいて、
前記ヘアドライヤは、前記拡張手段を介して前記拡張ユニットに電力を供給することにより、前記拡張ユニットに、電圧と、温熱と、振動と、可視光と、赤外光との少なくとも1つを前記皮膚に付与させる
ヘアドライヤ。
【請求項6】
請求項5に記載のヘアドライヤにおいて、
前記ヘアドライヤは、前記拡張手段を介して前記拡張ユニットのモータに電力を供給することにより、前記拡張ユニットに、少なくとも振動を前記皮膚に対して付与させる
ヘアドライヤ。
【請求項7】
請求項1~請求項6の何れか1つに記載のヘアドライヤに装着可能な拡張ユニットであって、
前記ヘアドライヤから電力を供給されることによって、前記皮膚に対して前記刺激を付与するように構成される
拡張ユニット。
【請求項8】
請求項7に記載の拡張ユニットにおいて、
前記ヘアドライヤから供給された電力によって、その少なくとも一部を振動させるように構成される
拡張ユニット。
【請求項9】
請求項8に記載の拡張ユニットにおいて、
強振動領域と、弱振動領域と、前記強振動領域及び前記弱振動領域を接続し、弾性部材で構成された接続部とを有し、
前記ヘアドライヤから供給された電力によって、前記強振動領域を振動させる
拡張ユニット。
【請求項10】
請求項9に記載の拡張ユニットにおいて、
前記ヘアドライヤから供給された電力によって振動させられた前記強振動領域の振動を、前記接続部を介して前記弱振動領域に伝達することによって前記弱振動領域も振動させるように構成される
拡張ユニット。
【請求項11】
請求項9又は請求項10に記載の拡張ユニットにおいて、
前記弱振動領域は、前記強振動領域の内側に、前記接続部を介して配置されており、
前記弱振動領域と前記強振動領域との間に隙間を有し、前記隙間を前記排気口から流れ出る空気流が通過するように構成される
拡張ユニット。