(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161312
(43)【公開日】2024-11-18
(54)【発明の名称】携帯用消しゴムとその保持形態
(51)【国際特許分類】
B43L 19/00 20060101AFI20241111BHJP
【FI】
B43L19/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076415
(22)【出願日】2023-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】594143307
【氏名又は名称】赤嶺 均
(72)【発明者】
【氏名】赤嶺 均
(57)【要約】
【課題】消しゴムの携帯において、字消し作業の利便性向上のために、その保管場所を探す手間を省くことが、第一の課題である。第一の課題の解決の手段は、粘着性と剥離性の機能を備えた支持体を装着した、携帯用消しゴムを、ノートや手帳に、貼り付けることであり、これに対して、携帯用消しゴムの脱落防止をすることが、第二の課題である。
【解決手段】ノートや手帳の、任意の紙面の周辺部分の外側に、消しゴムが、配置されるように、前述の、携帯用消しゴムの、支持体を、任意の紙面に、貼り付けて、この、任意の紙面を、使用場所で、かつ保管場所とし、消しゴムを、探す手間を省くことが、第一の課題の解決手段である。また、この解決手段において、任意の紙面を、閉じて、携帯用消しゴムの支持体を、挟んで、携帯して、脱落を防止することが、第二の課題の解決手段である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、携帯用消しゴムであり、この携帯用消しゴムと、複数の紙面が綴られたものの、任意の紙面(TP)との間で、構成される、保持形態を提供するものであって、携帯用消しゴムは、消しゴム(ER)に、支持体(SP)が装着される形態を有し、支持体(SP)は、XYZ座標の、XY平面上に、支持シート部分(SS)を有し、これと一体化する、支持版部分(SU)を有し、前述の、支持シート部分(SS)は、XY平面上の、片方の面に、粘着性と剥離性を備えた粘着剤層を有する、粘着面(AS)を有し、また、支持版部分(SU)は、XYZ座標のZ方向において、消しゴム(ER)の、上面の一部分との間に、重なり部分(LV1)を有し、さらに、支持版部分(SU)は、相対する、側面(SW1)と、側面(SW2)を有し、それから、側面(SW1)と、側面(SW2)の下部と接する、底板(SB)を有し、これらにより、支持版部分(SU)は、消しゴム(ER)の一部分を覆う形態を有し、前述の、任意の紙面(TP)と携帯用消しゴムとの間の、保持形態(HS1)は、任意の紙面(TP)の側面(NW)の、外側に、消しゴム(ER)を、配置するように、支持シート部分(SS)の、粘着面(AS)を、任意の紙面(TP)に貼り付けるという、形態を有し、この、保持形態(HS1)において、任意の紙面(TP)と、それとは別の紙面とを重ねて閉じる形態を保持形態(HS2)とし、この重ねて閉じた紙面と紙面の間に、支持シート部分(SS)の、粘着面(AS)を密着させて、消しゴム(ER)の重量による、支持シート部分(SS)を、紙面から剥す力よりも、粘着面(AS)の、粘着力を、強くし、携帯用消しゴムの脱落を防いで、携帯用消しゴムを携帯するという特徴を有し、この保持形態(HS1)と保持形態(HS2)における、携帯用消しゴムが貼り付けられた、任意の紙面(TP)が、携帯用消しゴムの、使用場所(UP)で、かつ、保管場所(HP)となることにより、字消し作業開始時に、消しゴムを探す手間が省けるという特徴を有する携帯用消しゴム。
【請求項2】
請求項1において、支持シート部分(SS)が、短手方向(DS)と、長手方向(DL)を有する形態を有し、また、 請求項1に、記載の支持版部分(SU)で支えられている、消しゴム(ER)が、支持シート部分(SS)の、短手方向(DS)に、位置するという、形態を有し、この、形態により、請求項1の、保持形態(HS1)において、支持シート部分(SS)の、粘着面(AS)の短手方向(DS)に、任意の紙面(TP)の側面(NW)が、位置するため、この、側面(NW)方向への、粘着面(AS)の面積が増えるという、特徴を有し、このため、消しゴム(ER)の重量による、支持シート部分(SS)を、紙面から剥す力に対しての、粘着面(AS)の粘着力が、より強くなり、消しゴムの脱落を防ぐという特徴を有する携帯用消しゴム。
【請求項3】
請求項2において、前述の、支持シート部分(SS)の、長手方向(DL)の一端と、支持版部分(SU)と、Z方向に対して、重なり部分(LV2)を有し、任意の紙面(TP)から、支持シート部分(SS)を、剥がす力が、重なり部分(LV2)に、加わることにより、この、剥がす力による、支持シート部分(SS)の破れに対する強度が、向上するという、特徴を有する携帯用消しゴム。
【請求項4】
請求項2と請求項3において、支持シート部分(SS)の粘着面(AS)の粘着剤層が、XY平面上に、間欠的に複数個形成される形態を有し、短手方向(DS)と長手方向(DL)の個々の粘着剤層の間隔が、等しい形態(ES)に対し、短手方向(DS)の個々の粘着剤層の間隔が、長手方向(DL)の個々の粘着剤層の間隔に対して広いという形態(WS)を有し、この形態(WS)において、支持シート部分(SS)を剥した部分と、剥していない部分との境界上の、任意の紙面(TP)と粘着面(AS)との間の接触部分(LC)は、意図的に、粘着面(AS)を剥す方向(DR)が、前述の長手方向(DL)に対して、斜めである場合に、前述の形態(ES)のときの、接触部分(LC)に比べて、少なくなり、任意の紙面(TP)から、支持シート部分(SS)を、剥す力を弱くでき、剥しやすくなるという、特徴を有する携帯用消しゴム。
【請求項5】
請求項1と、請求項2において、支持版部分(SU)の、側面(SW1)と、側面(SW2)と、底板(SB)が、削除される形態を有し、請求項1に示す、重なり部分(LV1)に、接着剤層(AS2)を有し、支持版部分(SU)と消しゴム(ER)の上面とが、接着剤または粘着剤で、接合される形態を有する携帯用消しゴム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着性と剥離性を有する粘着剤層を備えた支持体を、装着した携帯用消しゴムであり、ノートや手帳の任意の紙面に、本携帯用消しゴムを貼り付けるという保持形態を、提案することを、目的とする。
【背景技術】
【0002】
消しゴムを携帯し、字消しを行う方法として、特開2011-31424号公報のように、クリップ付きの消しゴム付筆記具を利用する方法や、特開2017-159525号公報のように、クリップ付きの消しゴムホルダーを利用する方法があり、これらの方法は、消しゴムを携帯し、字消しを行うのには十分であった。
【0003】
しかし、これらの方法に代表される従来の消しゴムの携帯方法は、消しゴムを、保持する特定の保管場所の提案を行うものではなく、字消し作業開始において、消しゴムを探す手間が、発生し、時間がかかる場合があるという、問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
消しゴムの携帯において、その保管場所を探す手間を省き、字消し作業の利便性を、向上させることが、第一の課題である。
【0007】
この、第一の課題の、解決手段に用いる、粘着性と剥離性を有する粘着剤層を備えた携帯用消しゴムが、携帯時に、その重量により、被着面から、脱落することを、防止することが、第二の課題である。
【0008】
第二の課題において、消しゴムの軽量化は、字消しを行う消しゴム部分を、少なくするため、字消し機能に不利に働き、また、消しゴムの重量に対する支持体(SP)の粘着力の強化は、剥離性機能に不利に働く。
【0009】
これらの、構成部分毎の対応策は、互いの機能に不利に働き、相反するため、構成部分相互の機能の、最適な形態を、見出すことが、必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
粘着性と剥離性を、備えた粘着剤層を有する粘着面(AS)を消しゴムに装着した、携帯用消しゴムの、形態を利用して、ノートや手帳の、任意の紙面(TP)との間においての、携帯用消しゴムの保持形態(HS)を、構成する。ノートや手帳に、限らず、複数の紙面が綴られたものにおける、任意の紙面(TP)との間においても、携帯用消しゴムの保持形態(HS)を、構成できる。
【0011】
この、携帯用消しゴムの保持形態(HS)は、ノートや手帳を、開いた時の、保持形態(HS1)と、ノートや手帳を、閉じた時の、保持形態(HS2)の、二つの形態を有するものとする。
【0012】
保持形態(HS1)は、前述の任意の紙面(TP)の側面(NW)の外側に、消しゴムを、配置するように、支持シート部分(SS)の、粘着面(AS)を、任意の紙面(TP)に、貼り付ける形態とする。
【0013】
保持形態(HS1)により、ノートや手帳の、任意の紙面(TP)を、携帯用消しゴムの、使用場所で、かつ保管場所とすることにより、消しゴムを探す手間を省くことが、できる。この、保持形態(HS1)が、第一の課題の解決手段である。
【0014】
消しゴムを、任意の紙面(TP)の、外側に配置する,保持形態(HS1)において、ノートや手帳を閉じて、携帯用消しゴムを紙面と紙面の間に挟み、粘着面(AS)を密着させて、保持形態(HS2)を、構成することにより、携帯用消しゴムを携帯できる。
【0015】
この、保持形態(HS2)により、消しゴムの重量による、支持シート部分(SS)を、紙面から剥す力よりも、粘着面(AS)の、粘着力を、強くして、携帯用消しゴムの、脱落防止ができる。この保持形態(HS2)が、第二の課題の解決手段である。
【0016】
保持形態(HS2)により、脱落防止をして、携帯用消しゴムを携帯できる。
【発明の効果】
【0017】
ノートや手帳の、任意の紙面を、携帯用消しゴムの使用場所で、かつ、保管場所とすることにより、消しゴムを探す手間を省き、字消し作業が、すぐにできる。
【0018】
保持形態(HS1)や保持形態(HS2)において、ノートや手帳の側面で、消しゴムの、重量を支え、携帯用消しゴムの、脱落防止ができる。
【0019】
保持形態(HS2)により、粘着面(AS)を、紙面と紙面の間に挟み、密着させて、携帯用消しゴムを携帯できる。
【0020】
本携帯用消しゴムが、 ノートや手帳の、使用場所の目印となり、複数の、携帯用消しゴムを、ノートや手帳の、任意の紙面に、貼り付けることができる。
【0021】
Z方向で、上から順に、支持版(SU)部分の上面と、重なり部分(LV1)と、消しゴムと、底板(SB)を、Z方向で上下に、指で挟んで字消しを行うときや、携帯用消しゴムを、任意の紙面から剥がす時の、消しゴムの湾曲を、本携帯用消しゴムの支持版部分で支える形態により、消しゴムの割れを防ぐことができる。
【0022】
前述の、Z方向で、上から順に、支持版(SU)部分の上面と、重なり部分(LV1)と、消しゴムと、底板(SB)を、Z方向で上下に、指で挟むことにより、携帯用消しゴムを、保管場所から、取り出して、字消しを行い、その後、携帯用消しゴムを、保管場所に保管するという、一連の作業が、円滑にできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本携帯用消しゴムの実施するための形態おける、保持形態(HS1)を示す斜視図である。
【
図2】本携帯用消しゴムの実施するための形態おける、保持形態(HS2)を示す斜視図である。
【
図3】本携帯用消しゴムの実施例1における斜視図である。
【
図4】本携帯用消しゴムの実施例1における斜視図である。
【
図5】本携帯用消しゴムの実施例1における斜視図である。
【
図6】本携帯用消しゴムの実施例1における斜視図である。
【
図7】本携帯用消しゴムの実施例2における斜視図である。
【
図8】本携帯用消しゴムの実施例2における一部分と実施例3における一部分を含む斜視図である。
【
図9】本携帯用消しゴムの実施例3における斜視図である。
【
図10】本携帯用消しゴムの実施例4における斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に、ノートや手帳が開いているときの、請求項1に記述の、保持形態(HS1)を示す。片面に粘着面を有する支持シート部分(SS)と支持版部分(SU)を、装着した携帯用消しゴムの、消しゴム(ER)が、ノートや手帳の、側面(NW)の外側になるように、任意の紙面(TP)に、支持シート部分(SS)を貼り付けた形態である。この形態は、消しゴム(ER)の重量により、支持版(SU)が湾曲して、消しゴム(ER)を、ノートや手帳の、側面(NW)で、支えるという特徴を有する。また、この携帯用消しゴムを貼り付けた、任意の紙面(TP)が、本携帯用消しゴムの保管場所(HP)であり、使用場所(UP)となる。
図2に、ノートや手帳を閉じているときの、請求項1に記述の、保持形態(HS2)を示す。ノートや手帳を閉じる時には、支持シート部分(SS)の、粘着面(AS)を任意の紙面(TP)に密着させて、ノートの端の外側に消しゴム部分を配置して、携帯できる。
【実施例0025】
図3と
図4と
図5と
図6に、請求項1に示す、携帯用消しゴムの実施例1を示す。
図3では、支持体(SP)の構成部分である支持シート部分(SS)と、支持版部分(SU)の部分を、説明のため、区分して表示している。
【0026】
図4において、支持シート部分(SS)と、支持版部分(SU)を区分して表示しない、一体化された支持体(SP)を表示している。
【0027】
図3に示す、支持版部分(SU)は、消しゴム(ER)の一部分を覆う形態を有する。また、
図3と
図6に示すように、XYZ座標のZ方向において、支持版部分(SU)は、消しゴム(ER)の、上面の一部分との間に、灰色の部分で示す、重なり部分(LV1)を有する。これにより、消しゴム(ER)を、支える形態である。
【0028】
図5に示す、支持シート部分(SS)の片面にある粘着層(AS)が、前述の
図1のように、ノートや手帳の、任意の紙面(TP)に、貼り付けられる。
【0029】
図6は、Z方向の下方向から見た図であり、消しゴム(ER)を除いて表示し、かつ、支持版部分(SU)の側面(SW1)と側面(SW2)と底板(SB)の部分を透明にして、重なり部分(LV1)を灰色で示している。この灰色部分が、支持版部分(SU)と消しゴム(ER)の重なり部分(LV1)である。