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特開2024-161409修正されたビームプロファイルを有する多重レーザシステムおよびその使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161409
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】修正されたビームプロファイルを有する多重レーザシステムおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/1434 20240101AFI20241112BHJP
   H01S 3/23 20060101ALI20241112BHJP
   H01S 3/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
G01N15/1434
H01S3/23
H01S3/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024123365
(22)【出願日】2024-07-30
(62)【分割の表示】P 2020559456の分割
【原出願日】2019-04-11
(31)【優先権主張番号】62/662,115
(32)【優先日】2018-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.WINDOWS XP
3.WINDOWS
4.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ディボールド,エリック ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,ジズオ
(72)【発明者】
【氏名】マンザラガ,ジョージ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】修正されたビームプロファイルを有する複数のレーザを有するシステム
【解決手段】第1の光ビームを生成する第1のレーザと、第2の光ビームを生成する第2のレーザと、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素とを備える。フローストリーム内の試料を出力光ビームで照射するための方法もまた開示される。また、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成された1つ以上のレーザならびにビーム成形構成要素を有するキットもまた、提供される。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光ビームを生成する複数のレーザと、
異なる入射角から自身の表面の同じ位置または自身内の同じ位置で前記複数の光ビームの夫々を受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、前記複数の光ビームから生成するように構成されており、単一のビーム成形レンズからなるビーム成形構成要素と、
フローストリーム内で試料を伝播するように構成されているフローセルと
を備えており、
各レーザからの光が、前記ビーム成形構成要素に直接伝搬され、
前記ビーム成形構成要素は、前記出力光ビームを前記フローセルに方向付ける、
システム。
【請求項2】
前記ビーム成形構成要素から出力光ビームを受容して前記出力光ビームを前記フローセルに方向付ける集束レンズをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のレーザの2つ以上のレーザは、各々、前記2つ以上のレーザで生成される2つ以上の光ビームを組み合わせるように構成されているミラー構成要素と光学的に連通し、
前記ミラー構成要素は、第1のミラーと、前記第1のミラーから前記ビーム成形構成要素に光を伝播するように位置決めされている第2のミラーとを有する、
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記出力光ビームの中心における強度は、前記水平軸に沿った前記出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ビーム成形構成要素は、
前記水平軸に沿ったトップハット強度プロファイル、または、前記水平軸に沿った超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
前記出力光ビームは、出力レーザビームの垂直軸に沿ったガウス分布を含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項7】
夫々の光ビームの前記ビーム成形構成要素への入射角は、0.5度以上異なる、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項8】
前記出力光ビームは、水平軸に沿って前記フローストリームの90%~99.9%である空間幅を照射するように構成されている、
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項9】
前記ビーム成形構成要素は、複数の出力光ビームを生成するように構成されており、前記生成された出力光ビームは、前記フローストリームの長手方向軸に沿って異なる位置を照射するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記単一のビーム成形レンズは、パウエルレンズである、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項11】
異なる入射角から自身の表面の同じ位置または自身内の同じ位置で、複数のレーザにて生成された複数の光ビームの夫々を受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを前記複数の光ビームから生成するように構成されているビーム成形レンズを通して、フローストリーム内の試料を前記複数の光ビームで照射することを含んでおり、各レーザからの光が前記ビーム成形レンズに直接伝搬される、方法。
【請求項12】
前記ビーム成形レンズから前記出力光ビームを受容して前記出力光ビームを前記試料に方向付ける集束レンズにより、前記出力光ビームを前記試料上に集束することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記水平軸に沿ったトップハット強度プロファイル、または、前記水平軸に沿った超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを、前記ビーム成形レンズを通して生成することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
水平軸に沿って前記フローストリームの90%~99.9%である空間幅を照射する出力光ビームを生成することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
請求項11~14のいずれか一項に記載の方法を実行するため使用されるキットであって、
1つ以上のレーザと、
第1のミラーおよび前記第1のミラーからビーム成形レンズに光を直接伝播するように位置決めされた第2のミラーを有するミラー構成要素と、
水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを複数の光ビームから生成するように構成されているビーム成形レンズと
を備える、キット。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
生物学的流体中の分析物の特徴付けは、全体的な健康および患者の健康の医学的診断および評価の不可欠な部分になっている。ヒト血液または血液由来生成物などの生体流体中の分析物を検出することは、様々な疾患状態を有する患者の治療プロトコルを判定する上で、役割を果たし得る結果を提供することができる。
【0002】
フローサイトメトリは、血液試料の細胞、または別のタイプの生体試料または化学試料内の対象となる粒子など、生体材料を特徴付け、しばしば選別するために使用される技術である。フローサイトメータは、血液試料などの流体試料を受容するための試料リザーバ、およびシース流体を含有するシースリザーバを典型的には含む。フローサイトメータは、シース流体をフローセルに方向付けながら、流体試料中の粒子(細胞を含む)をセルストリームとしてフローセルに移送する。フローストリームの構成要素を特徴付けるために、フローストリームは、光で照射される。形態または蛍光標識の存在などのフローストリーム内の材料の変動は、観察された光の変動を引き起こし得、これらの変動は、特徴付けおよび分離を可能にする。
【0003】
フローストリーム内の構成要素を特徴付けるために、光は、フローストリーム上に衝突し、収集されなくてはならない。フローサイトメータ内の光源は、広範囲のランプ、発光ダイオード、および単一波長レーザから変化し得る。光源は、フローストリームと位置合わせされ、照射された粒子からの光学応答が、収集され、定量化される。
【発明の概要】
【0004】
本開示の態様は、修正されたビームプロファイルを有する複数のレーザを有するシステムを含む。特定の実施形態によるシステムは、第1の光ビームを生成する第1のレーザと、第2の光ビームを生成する第2のレーザと、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素とを備える。フローストリーム内の試料を出力光ビームで照射するための方法もまた開示される。また、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成された1つ以上のレーザならびにビーム成形構成要素を有するキットもまた、提供される。
【0005】
実施形態では、出力光ビームは、異なる入射角から実質的に同じ位置で、第1のレーザからの第1の光ビームおよび第2のレーザからの第2の光ビームを受容するビーム成形構成要素によって生成される。ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されている。第1の光ビームおよび第2の光ビームは、ビーム成形構成要素の表面またはビーム成形構成要素内(例えば、ビーム成形構成要素内の1mm以上)などの、実質的に同じ位置でビーム成形構成要素によって受容される。第1の光ビームおよび第2の光ビームは、例えば、1アーク分以上、例えば、5アーク分以上、例えば10アーク分以上、および25アーク分以上を含む、異なる入射角でビーム成形構成要素によって受容される。
【0006】
第1のレーザからの第1の光ビーム、および第2のレーザからの第2の光ビームを、ビーム成形構成要素に伝播させるために、いくつかの実施形態によるシステムは、第1のミラーと、第1のミラーからビームコンバイナに光を伝播させるように位置決めされた第2のミラーとを含む、ミラー構成要素を備える。第2のミラーは、いくつかの事例では、第1のミラーから光を直交して伝播するように位置決めされる。他の事例では、第2のミラーは、レーザからの光ビームに直交して光を伝播するように位置決めされる。いくつかの事例では、第1の光ビームおよび第2の光ビームは、ダイクロイックビームコンバイナと組み合わされる。ビームコンバイナからの光は、特定の事例では、ビーム成形構成要素に直接伝播される(すなわち、さらなる光学的変化はない)。
【0007】
いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿った縁部における強度の75%~99.9%である、中心におけるビーム強度プロファイルを有する、第1の光ビームおよび第2の光ビームのための強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。いくつかの事例では、出力光ビームの中心におけるビーム強度プロファイルは、水平軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である。ある事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。他の事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。これらの実施形態では、ビーム成形構成要素は、回折光学系、屈折光学系、または円筒形レンズアレイなどのレンズアレイを含み得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、パウエルレンズなどのレーザラインジェネレータレンズである。いくつかの事例では、レーザラインジェネレータレンズは、異なる入射角の実質的に同じ位置で、2つ以上の異なる光ビームを受容し、水平軸に沿った縁部における強度の75%~99.9%である、中心におけるビームプロファイル強度を有する出力光ビームを生成するように位置決めされる。ある実施形態では、主題のシステムは、単一のパウエルレンズのみを含み、異なる入射角の実質的に同じ位置で2つ以上の異なる光ビームを受容し、水平軸に沿って所定のビーム強度プロファイル(例えば、トップハットビーム強度プロファイル)を有する出力光ビームを生成するように構成されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿った縁部における強度の75%~99.9%である、中心におけるビーム強度プロファイルを有する、第1の光ビームおよび第2の光ビームのための強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。いくつかの事例では、出力光ビームの中心におけるビーム強度プロファイルは、垂直軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である。ある事例では、ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。他の事例では、ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。これらの実施形態では、ビーム成形構成要素は、回折光学系、屈折光学系、または円筒形レンズアレイなどのレンズアレイを含み得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、パウエルレンズである。いくつかの事例では、パウエルレンズは、異なる入射角の実質的に同じ位置で2つ以上の異なる光ビームを受容し、垂直軸に沿った縁部における強度の75%~99.9%である、中心におけるビームプロファイル強度を有する出力光ビームを生成するように位置決めされる。ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿ってガウス分布を有する出力光ビームを生成するように構成されている。
【0009】
いくつかの実施形態では、主題のシステムは、フローストリーム内の試料を伝播させるように構成されたフローストリームを含む。ある事例では、フローストリームは、コアストリームおよび積層シースストリームを含む。これらの事例では、いくつかの実施形態によるビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの空間幅の50%~99.9%であるビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。いくつかの事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。ある事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの50%~99.9%にわたってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。他の事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの50%~99.9%にわたって超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。
【0010】
主題のシステムは、2つ以上のレーザを含む。実施形態では、レーザは、独立して、連続的な、またはパルスレーザであってもよい。いくつかの事例では、1つ以上のレーザは、紫外線ダイオードレーザ、可視ダイオードレーザ、および近赤外線ダイオードレーザなどの連続ダイオードレーザである。例えば、ダイオードレーザは、405nmダイオードレーザまたは488nmダイオードレーザであってもよい。他の事例では、1つ以上のレーザは、固体レーザ、例えば、Nd:YAGパルスレーザまたはTiサファイアパルスレーザなどのパルスレーザである。いくつかの事例では、システムは、複数のレーザを含む。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、複数のレーザから水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って実質的に同じ強度プロファイルを有する、複数の出力光ビームを生成するように構成されている。一例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する、複数の出力光ビームを生成するように構成されている。別の例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する、複数の出力光ビームを生成するように構成されている。他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って第1の強度プロファイルを有する第1の出力レーザビームと、水平軸に沿って第2の強度プロファイルを有する第2の出力レーザビームとを生成するように構成されている。これらの実施形態では、1つ以上の出力レーザビームは、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有し得る。他の実施形態では、1つ以上の出力レーザビームは、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有し得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、システムは、フローストリーム内の試料からの光を測定するための光検出器などのフォトセンサを含む。センサは、前方散乱光、側方散乱光、透過光、発光、またはそれらの組み合わせを検出するように構成され得る。光信号は、連続的に、または周期的な間隔で、検出され得る。いくつかの実施形態では、センサは、象限フォトダイオードまたは複数の検出器から構成されているフォトダイオードアレイなどの位置感知検出器である。複数の検出器の中には、アバランシェフォトダイオードなど、1つ以上の固体検出器があり得る。ある事例では、検出器アレイは、アバランシェフォトダイオードのアレイなどの複数の固体検出器から構成されている。
【0012】
本開示の態様はまた、フローストリーム内の試料を、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成された、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームで照射するための方法も含む。ある実施形態による方法は、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容するビーム成形構成要素を通して、フローストリーム内の試料を第1の光ビームおよび第2の光ビームで照射することを含む。フローストリーム内の試料からの光は、前方散乱光、側方散乱光、透過光、発光、またはそれらの組み合わせによって検出され得る。ある実施形態では、方法は、フローストリーム内の試料からの光から、フォトンのマルチフォトンカウントを含む。ある実施形態では、フローストリーム内の試料は、細胞を含み、方法は、試料内の1つ以上の細胞または細胞の細胞外小胞を特徴付けることを含む。細胞の細胞外小胞を特徴付けることは、細胞内の細胞外小胞のタイプを識別すること、および/または細胞内の細胞外小胞のサイズを判定することを含み得る。
【0013】
主題のシステムの1つ以上の構成要素を含むキットもまた提供される。ある実施形態に
よるキットは、1つ以上のレーザと、第1のミラーおよび光を第1のミラーからビームコンバイナに伝播するように位置決めされた第2のミラーを有するミラー構成要素と、第1のレーザおよび第2のレーザから水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力レーザ光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されたビーム成形構成要素とを備える。
【0014】
キットはまた、1つ以上のミラー、およびビーム成形構成要素に結合するための支持ステージを含んでもよい。ある実施形態では、支持ステージは、ステップモータなどのモータを含む。主題のキットはまた、例えば、集束レンズ、コリメータ、ビームスプリッタ、波長セパレータ、またはそれらの組み合わせなど、他のビーム成形構成要素を含み得る。キットはまた、自由空間光リレーシステムまたは光ファイバ(例えば、光ファイバ光リレー束)など、フローストリーム内の試料から検出器に光を伝播するための光学リレーシステムを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明は、添付の図面と併せて読む場合、以下の詳細な説明から最もよく理解され得る。図面には、以下の図が含まれる。
【0016】
図1】ある実施形態による、ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームと、トップハット強度プロファイルを有する出力光ビームとの比較を図示する。A)は、ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームのビームスポット、および光軸からの距離の関数として、光ビームの相対強度のプロットを図示し、B)は、トップハット強度プロファイルを有する出力光ビームのビームスポット、および光軸からの距離の関数として、光ビームの相対強度のプロットを図示する。
図2】一実施形態による、複数のレーザおよび単一のビーム成形構成要素を有するシステムを図示する。
図3A】一実施形態による、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するためにビーム成形構成要素を通過する光ビームを図示する。
図3B】一実施形態による、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するためにビーム成形構成要素を通過する光ビームを図示する。
図4A】一実施形態による、単一のビーム成形レンズを通して伝播された異なる波長を有する5つのレーザの強度プロファイルを図示し、複数の光ビームがビーム成形構成要素(例えば、パウエルレンズ)上の同じ位置で受容されるときの光ビームの強度プロファイルを図示する。
図4B】一実施形態による、単一のビーム成形レンズを通して伝播された異なる波長を有する5つのレーザの強度プロファイルを図示し、複数の光ビームがビーム成形構成要素上の同じ位置で、異なる入射角で受容されるときの光ビームの強度プロファイルを図示する。
図4C】一実施形態による、単一のビーム成形レンズを通して伝播された異なる波長を有する5つのレーザの強度プロファイルを図示し、複数の光ビームがビーム成形構成要素上の同じ位置で受容されるときの強度プロファイルのズーム図を図示する。
図4D】ある実施形態による、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力ビームの強度プロファイルを図示し、異なる入力ビームサイズを有するビームプロファイルを図示する。
図4E】ある実施形態による、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力ビームの強度プロファイルを図示し、異なる入力ビームサイズを有するビームプロファイルの正規化された強度を図示する。
図5A】ある実施形態による、単一のビーム構成要素を通る3つのレーザによるフローストリームの照射を図示し、単一のビーム成形構成要素を通して、フローストリームの長手方向軸に沿って異なる位置上に伝播された光ビームを図示する。
図5B】ある実施形態による、単一のビーム構成要素を通る3つのレーザによるフローストリームの照射を図示し、単一のビーム成形構成要素を通して、3つのレーザによって照射されたフローストリームの断面を図示する。
図6】ある実施形態による、単一のビーム成形構成要素を通して、フローストリームを照射するように構成された3つのレーザを有するシステムを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の態様は、修正されたビームプロファイルを有する複数のレーザを有するシステムを含む。特定の実施形態によるシステムは、第1の光ビームを生成する第1のレーザと、第2の光ビームを生成する第2のレーザと、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素とを備える。フローストリーム内の試料を出力光ビームで照射するための方法もまた開示される。また、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成された1つ以上のレーザならびにビーム成形構成要素を有するキットもまた、提供される。
【0018】
本発明がより詳細に記載される前に、本発明は、記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、したがって、当然ながら変わり得ることを理解されたい。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0019】
値の範囲が提供される場合、文脈が別段明確に指示しない限り、その範囲の上限および下限と、その記載された範囲内の任意の他の記載された値または介在値との間の、下限の単位の10分の1までの各介在値が本発明の範囲内に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、記載された範囲内の任意の具体的に除外された制限に従って、より小さい範囲に独立して含まれてよく、本発明内にも包含される。記載された範囲が制限の1つまたは両方を含む場合、それらの含まれる制限のいずれかまたは両方を除く範囲も本発明に含まれる。
【0020】
本明細書では、数値の前に「約」という用語が付けられて、特定の範囲が提示される。本明細書では、「約」という用語は、それが先行する正確な数、およびその用語が先行する数に近い、または近似する数について文字通りの支持を提供するために使用される。数が具体的に列挙された数に近いまたは近似しているか否かを判定する際に、近いまたは近似する列挙されない数は、それが提示される文脈において、具体的に列挙された数の実質的な等価物を提供する数であり得る。
【0021】
別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと類似または同等の任意の方法および材料も、本発明の実施または試験に使用することができるが、代表的な例示的な方法および材料が現在記載されている。
【0022】
本明細書に引用されるすべての公開および特許は、各個々の公開または特許が参照により組み込まれることを具体的かつ個別に示されているかのように参照により本明細書に組み込まれ、引用される公開に関連した方法および/または材料を開示し、記載するために参照により本明細書に組み込まれる。いずれかの公開の引用は、出願日前のその開示のためであり、本発明が先行発明によってそのような公開に先行する権利がないことを認めるものと解釈されないものとする。さらに、提供された公開日は、独立して確認される必要がある可能性がある実際の公開日とは異なる場合がある。
【0023】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段明確に指示しない限り、複数の参照を含むことに留意されたい。特許請求の範囲は、任意の要素を除外するように起草され得ることにさらに留意されたい。したがって、この記述は、請求項の要素の列挙、または「否定的」な制限の使用に関連して、「単に」、「唯一」などの排他的な用語を使用するための先行詞として機能することが意図されている。
【0024】
本開示を読むと当業者には明らかになるように、本明細書に記載および例示される個々の実施形態の各々は、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得るか、またはそれらと組み合わされ得る別個の構成要素および特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙されたイベントの順序、または論理的に可能な任意の他の順序で実行することができる。
【0025】
装置および方法は、機能的な説明を伴う文法的流動性のために記載されている、または記載されるが、特許請求の範囲は、35U.S.C.§112下で明示的に策定されない限り、「手段」または「ステップ」制限の構築によって必ずしも制限されるものと解釈されるべきではなく、同等物の司法理論の下で特許請求の範囲によって提供される定義の意味および同等物の完全な範囲を付与されるべきであり、特許請求の範囲が35U.S.C.§112下で明示的に策定される場合、35U.S.C.§112下で完全な法定同等物が付与されるべきであることを明示的に理解されたい。
【0026】
上記で要約したように、本開示は、修正されたビームプロファイルを有する複数のレーザを有するシステムを提供する。本開示の実施形態のさらなる説明において、2つ以上のレーザと、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する2つ以上のレーザ出力光ビームから生成するように構成されたビーム成形構成要素とを有するシステムが、最初により詳細に説明される。次に、フローストリーム内の試料を出力光ビームで照射する方法が、説明される。1つ以上のレーザ、および水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームに構成されたビーム成形構成要素を有するキットもまた提供される。
【0027】
所定の強度プロファイルを有する出力レーザビーム、複数のレーザビームを製造するためのシステム
本開示の態様は、修正された強度プロファイルを有するレーザビームを生成するためのシステムを含む。特定の実施形態によるシステムは、第1の光ビームを生成する第1のレーザと、第2の光ビームを生成する第2のレーザと、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素とを含む。「ビーム成形」という用語は、本明細書では、その従来の意味で、水平軸および垂直軸のうちの1つ以上に沿った各々のレーザからの光ビームプロファイルが所望に応じて変更されることを意味するために使用される。以下でより詳細に説明されるように、ビーム成形構成要素は、実施形態では、水平軸および垂直軸のうちの1つ以上に沿って、所定の強度プロファイルを有する光ビームを生成するように構成されている。ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸のうちの1つ以上に沿って、縁部における強度の75%~99.9%である、中心における強度を有するビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、各縁部から中心への実質的に一定の強度を有するビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成され、例えば、ビームプロファイルの水平軸にわたる強度が、10%以下、例えば9%以下、例えば8%以下、例えば7%以下、例えば6%以下、例えば5%以下、例えば4%以下、例えば3%以下、例えば2%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.05%以下、例えば0.01%以下で変化する場合など、およびビームプロファイルの水平軸にわたる強度が0.001%以下で変化する場合を含む。他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、各縁部から中心への実質的に一定の強度を有するビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成され、例えば、ビームプロファイルの垂直軸にわたる強度が、10%以下、例えば9%以下、例えば8%以下、例えば7%以下、例えば6%以下、例えば5%以下、例えば4%以下、例えば3%以下、例えば2%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.05%以下、例えば0.01%以下で変化する場合など、およびビームプロファイルの垂直軸にわたる強度が0.001%以下で変化する場合を含む。
【0028】
出力光ビームの強度は、他のタイプの光検出器の中でも、これらに限定されるものではないが、走査スリットプロファイラ、電荷結合デバイス(CCD、例えば、強化電荷結合デバイス、ICCD)、位置決めセンサ、電力センサ(例えば、熱電センサ)、光学電力センサ、エネルギーメータ、デジタルレーザ光検出器、レーザダイオード検出器を含む、任意の便利なプロトコルで測定され得る。いくつかの事例では、出力光ビームの強度プロファイルを判定するために、各出力レーザ光ビームの相対強度は、出力光ビームの(直交する水平軸に沿って)光軸からの距離の関数としてプロットされて、照射点における強度プロファイルを判定する。ある実施形態では、光軸から所定の距離での相対強度の偏差は、出力光ビームのビームプロファイルが、水平軸に沿って各縁部から中心に実質的に一定の強度を呈するか否かを判定するために計算される。他の実施形態では、相対強度の偏差は、出力光ビームのビームプロファイルの水平軸全体にわたって計算されて、出力光ビームが縁部から中心に実質的に一定の強度を呈するか否かを判定する。
【0029】
ある実施形態では、ビーム形成構成要素は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。「トップハット」という用語は、本明細書では、その従来の意味で、照射ビームの光軸に直交する1つ以上の軸に沿ってほぼ均一な流量(エネルギー密度)を有する照射ビーム(例えば、光)を指すために使用される。実施形態では、トップハット強度プロファイルを有する出力光ビームは、水平軸に沿って各縁部から中心への相対強度における偏差がほとんどまたは全く呈されず、対象となるトップハット強度プロファイルを有する光ビームは、水平軸に沿った縁部における強度の95%~99.9%である、中心における強度を有し、例えば水平軸に沿った縁部における強度の98%~99%を含む、96%~99.5%である。
【0030】
他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。「超ガウス」という用語は、本明細書では、その従来の意味で、照射ビームの光軸に直交する1つ以上の軸に沿ったビームプロファイルの中心で、わずかに大きいエネルギー密度を有する照射ビームを指すために使用される。実施形態では、超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームは、対応するガウス強度プロファイルよりも、水平軸に沿ってビームの縁部においてより大きな流量を呈する。一例では、超ガウス強度プロファイルを有する光ビームは、水平軸に沿ってビームの中心における強度の70%~90%である、縁部における強度を有し、例えば、水平軸に沿ってビームの中心における強度の80%~90%である縁部における強度を含む、75%~85%である。
【0031】
図1A)およびB)は、ある実施形態による、ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームと、トップハット強度プロファイルを有する出力光ビームとの比較を図示する。図1A)は、ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームのビームスポット、および光軸からの距離の関数として、光ビームの相対強度のプロットを図示する。図1B)は、トップハット強度プロファイルを有する出力光ビームのビームスポット、および光軸からの距離の関数として、光ビームの相対強度のプロットを図示する。図1A)およびB)に示さ
れるように、ガウス形状ビームは、出力光ビームの縁部において強度が減少する状態で、光軸の近くでより大きな相対強度を呈する。一方、トップハット形状ビームは、光軸における光ビームのエネルギーが、光ビームの縁部におけるエネルギーと等量である、ほぼ均一な流量を呈する。
【0032】
主題のシステムでは、ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸のうちの1つ以上にわたって光ビームのビームプロファイルを修正する、任意の便利なビーム成形器であり得る。本明細書に記載されるように、水平軸および垂直軸は、光ビームの光軸(すなわち、ビーム経路)に直交する軸を指し、実施形態では、ビームプロファイルのX-Y平面を形成する。以下でより詳細に説明されるように、出力光ビームの水平軸は、フローストリームの長手方向軸(例えば、フローサイトメータ内のフローストリーム)と直交し、出力光ビームの垂直軸は、フローストリームの長手方向軸と平行である。いくつかの実施形態では、対象となるビーム成形構成要素は、水平軸にわたって伝播された光ビームのビームプロファイルを修正する。他の実施形態では、対象となるビーム成形構成要素は、垂直軸にわたって伝播された光ビームのビームプロファイルを修正する。さらに他の実施形態では、対象となるビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸にわたって伝播された光ビームのビームプロファイルを修正する。これらの実施形態では、ビーム成形構成要素は、回折光学系、屈折光学系、または円筒形レンズアレイなどのレンズアレイを含み得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、レーザラインジェネレータレンズ(例えば、パウエルレンズ)など、直角に配向される円筒軸を有する非球面円筒レンズである。レーザラインジェネレータレンズの実施例は、これらに限定されるものではないが、米国特許第4,826,299号、同第5,283,694号、同第7,400,457号、および同第7,329,860号に記載されるものを含み、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0033】
対象となるビーム成形構成要素(例えば、円筒形レンズ、レーザラインジェネレータレンズ、パウエルレンズ)は、限定されるものではないが、ガラス(例えば、N-SF10、N-SF11、N-SF57、N-BK7、N-LAK21、またはN-LAF35ガラス)、シリカ(例えば、縮合シリカ)、クォーツ、結晶(例えば、CaF2結晶)、セレン化亜鉛(ZnSe)、F、ゲルマニウム(Ge)チタン酸塩(例えば、S-TIH11)、ホウケイ酸塩(例えば、BK7)を含む、任意の好適な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、150nm~5μm、180nm~8μm、185nm~2.1μm、200nm~6μm、200nm~11μm、250nm~1.6μm、350nm~2μm、600nm~16μm、1.2μm~8μm、2μm~16μm、またはいくつかの他の波長範囲の透過性ウィンドウを有する。対象となるビーム成形構成要素の屈折率は、1~3、例えば1.1~2.9、例えば1.2~2.8、例えば1.3~2.7、例えば1.4~2.6、例えば1.5~2.7、例えば1.6~2.6、例えば1.7~2.5、例えば1.8~2.4、および1.9~2.3を含む範囲で変わり得る。
【0034】
いくつかの事例では、ビーム成形構成要素は、異なる入射角の実質的に同じ位置で、2つ以上の異なる光ビームを受容し、水平軸に沿った縁部における強度の75%~99.9%である、中心におけるビームプロファイル強度を有する出力光ビームを生成するように位置決めされる。主題のシステム内のレーザに応じて、パウエルレンズは、2mm~15mm、例えば2.5mm~14.5mm、例えば3mm~14mm、例えば3.5mm~13.5mm、例えば4mm~13mm、例えば4.5mm~12.5mm、例えば5mm~12mm、例えば5.5mm~11.5mm、例えば6mm~11mm、および7mm~10mmを含む、範囲で変化する直径を有し得る。パウエルレンズのファン角度はまた、0.1°~90°、例えば0.5°~85°、例えば1°~80°、例えば5°~75°、例えば10°~70°、例えば15°~65°の範囲であり、および20°~60°のファン角度を有するパウエルレンズを含み、変化し得る。ある実施形態では、主題のシステムは、単一のビーム成形光学構成要素(例えば、単一のパウエルレンズ)のみを含み、異なる入射角の実質的に同じ位置で2つ以上の異なる光ビームを受容し、水平軸に沿って所定のビーム強度プロファイル(例えば、トップハットビーム強度プロファイル)を有する出力光ビームを生成するように構成されている。
【0035】
実施形態では、生成された出力光ビームは、ビーム成形構成要素によって受容された各レーザの電力強度を保持し、その結果、各レーザからの電力が、例えば9%以下、例えば8%以下、例えば7%以下、例えば6%以下、例えば5%以下、例えば4%以下、例えば3%以下、例えば2%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含み、10%以下低減される。実施形態による光ビームの生成された出力電力は、限定されるものではないが、他のタイプの光検出器の中でも、電力センサ(例えば、熱電対電力センサ)、光学電力センサ、エネルギーメータ、デジタルレーザ光検出器、レーザダイオード検出器、CCDまたはCMOS光検出器で入射および出力電力を測定することを含む、任意の便利なプロトコルによって判定され得る。生成された出力光ビームの電力の変化を判定するために、ビーム成形構成要素上の入射光は、ハンドヘルド光学パワーメータまたは熱電対パワーメータなどの前述のパワーメータのうちの1つ以上で測定され得、ビーム成形構成要素を通して伝播されたレーザ光電力(すなわち、生成された出力光ビームの電力)と比較され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成され、各光ビームは、水平軸に沿った縁部における強度の50%~99.9%である、中心における強度を有し、例えば55%~99%、例えば60%~95%、例えば65%~90%、例えば70%~85%、および水平軸に沿った縁部における強度の75%~80%である、中心における強度を有することを含む。ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成され、各光ビームは、水平軸に沿った縁部における強度の90%~99.9%である、中心における強度を有する。実施形態では、出力光ビームの80%のライン長は、実質的な均一性を呈し、例えば、水平軸に沿った各出力レーザビームの80%のライン長に沿った、レーザ光の正規化された強度は、例えば4.5%以下、例えば4%以下、例えば3.5%以下、例えば3%以下、例えば2.5%以下、例えば2%以下、例えば1.5%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含み、5%以下で逸れる。水平軸に沿った各出力光ビームにおける80%のライン長は、例えば4.5%以下、例えば4%以下、例えば3.5%以下、例えば3%以下、例えば2.5%以下、例えば2%以下、例えば1.5%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含む、5%以下の含有電力における偏差を呈す。
【0037】
いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成され、各光ビームは、垂直軸に沿った縁部における強度の50%~99.9%である、中心における強度を有し、例えば55%~99%、例えば60%~95%、例えば65%~90%、例えば70%~85%、および水平軸に沿った縁部における強度の75%~80%である、中心における強度を有することを含む。ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成され、各光ビームは、垂直軸に沿った縁部における強度の90%~99.9%である、中心における強度を有する。実施形態では、出力光ビームの80%のライン長は、実質的な均一性を呈し、例えば、垂直軸に沿った各出力レーザビームの80%のライン長に沿った、レーザ光の正規化された強度は、例えば4.5%以下、例えば4%以下、例えば3.5%以下、例えば3%以下、例えば2.5%以下、例えば2%以下、例えば1.5%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含み、5%以下で逸れる。垂直軸に沿った各出力光ビームにおける80%のライン長は、例えば4.5%以下、例えば4%以下、例えば3.5%以下、例えば3%以下、例えば2.5%以下、例えば2%以下、例えば1.5%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含む、5%以下の含有電力における偏差を呈す。
【0038】
上述のように、主題のビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸のうちの1つ以上に沿って、各縁部から中心まで実質的に一定の強度を呈するビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。いくつかの実施形態では、2つ以上のレーザからの入射光ビームは、縁部から中心まで実質的に一定ではないビームプロファイルを呈する。いくつかの事例では、2つ以上のレーザからの入射光ビームは、ビームプロファイルを独立して示し、ビームの中心における強度は、ビームの縁部における強度よりも、例えば10%以上、例えば15%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、例えば75%以上、例えば99%以上、例えば2倍以上、例えば3倍以上、および5倍以上を含み、大きい。他の実施形態では、2つ以上のレーザからの入射光ビームは、ビームプロファイルを独立して示し、縁部における強度は、中心における強度よりも、例えば10%以上、例えば15%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、例えば75%以上、例えば99%以上、例えば2倍以上、例えば3倍以上、および5倍以上を含み、大きい。いくつかの実施形態では、入射光ビームは、ガウスビームプロファイルを呈する。
【0039】
実施形態では、システムは、2つ以上のレーザを含み、各々が、ビーム成形構成要素によって実質的に同じ位置で受容される光ビームを出力する。「実質的に同じ位置」とは、各光ビームが、ビーム成形構成要素内の共通の位置を通して伝播されることを意味し、ある事例では、光ビームは、例えば0.5mm以下、例えば0.1mm以下、例えば0.05mm以下、例えば0.01mm以下、例えば0.005mm以下、例えば0.001mm以下、および互いに0.0001mm以下内を含み、互いに1mm以下の位置でビーム成形構成要素によって受容される。他の事例では、2つ以上のレーザからの各々の光ビームは、例えば0.001μm以上の重複、例えば0.005μm以上の重複、例えば0.01μm以上の重複、例えば0.05μm以上の重複、例えば0.1μm以上の重複、例えば0.5μm以上の重複、例えば1μm以上の重複、例えば5μm以上の重複、例えば10μm以上の重複、および100μm以上の重複を含み、ビーム成形構成要素において重複する。
【0040】
いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で2つ以上のレーザから光ビームを受容する。ビーム成形構成要素の「表面」とは、ビーム成形構成要素が外部環境と接触する空間を意味し、ビーム成形構成要素に例えば0.0005mm~約0.09mm、例えば0.001mm~約0.08mm、例えば約0.005mm~約0.07mm、例えば約0.01mm~約0.05mmなど、ビーム成形構成要素に約0.0001mm~約0.1mm延在し得る。いくつかの事例では、主題のシステムは、2つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で第1のレーザからの第1の光ビームおよび第2のレーザからの第2の光ビームを受容する。他の事例では、主題のシステムは、3つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で第1のレーザからの第1の光ビーム、第2のレーザからの第2の光ビーム、および第3のレーザからの第3の光ビームを受容する。さらに他の事例では、主題のシステムは、4つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で第1のレーザからの第1の光ビーム、第2のレーザからの第2の光ビーム、第3のレーザからの第3の光ビーム、および第4のレーザから
の第4の光ビームを受容する。さらに他の事例では、主題のシステムは、5つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で第1のレーザからの第1の光ビーム、第2のレーザからの第2の光ビーム、第3のレーザからの第3の光ビーム、第4のレーザからの第4の光ビーム、および第5のレーザからの第5の光ビームを受容する。
【0041】
他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の同じ位置において、2つ以上のレーザからの光ビームを受容する。例えば、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の0.2mm以上、例えば0.3mm以上、例えば0.4mm以上、例えば0.5mm以上、例えば0.6mm以上、例えば0.7mm以上、例えば0.8mm以上、例えば0.9mm以上、例えば1mm以上、例えば1.5mm以上、例えば2mm以上、および2.5mm以上を含む、ビーム成形構成要素内の0.1mm以上の位置で2つ以上のレーザから光ビームを受容するように位置決めされてもよい。ビーム成形構成要素のサイズに応じて、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の15mm以下、例えば14mm以下、例えば13mm以下、例えば12mm以下、例えば11mm以下、例えば10mm以下、例えば9mm以下、例えば8mm以下、例えば7mm以下、例えば6mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、および1mm以下を含む位置において、2つ以上のレーザから光ビームを受容するように位置決めされてもよい。いくつかの事例では、主題のシステムは、2つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内で0.1mm以上である同じ位置において、第1のレーザからの第1の光ビームおよび第2のレーザからの第2の光ビームを受容する。他の事例では、主題のシステムは、3つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の0.1mm以上である同じ位置において、第1のレーザからの第1の光ビーム、第2のレーザからの第2の光ビーム、および第3のレーザからの第3の光ビームを受容する。さらに他の事例では、主題のシステムは、4つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の0.1mm以上である同じ位置において、第1のレーザからの第1の光ビーム、第2のレーザからの第2の光ビーム、第3のレーザからの第3の光ビーム、および第4のレーザからの第4の光ビームを受容する。さらに他の事例では、主題のシステムは、5つのレーザを含み、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の0.1mm以上である同じ位置において、第1のレーザからの第1の光ビーム、第2のレーザからの第2の光ビーム、第3のレーザからの第3の光ビーム、第4のレーザからの第4の光ビーム、および第5のレーザからの第5の光ビームを受容する。
【0042】
各レーザからの光は、例えば5°~55°、例えば10°~50°、および15°~45°を含む、0.1°~60°の範囲で変化する入射角でビーム成形構成要素に衝突する。実施形態では、ビーム成形構成要素は、異なる入射角で各々のレーザから光ビームを受容し、各光ビームに対するビーム成形構成要素上の入射角は、例えば2アーク分以上、例えば3アーク分以上、例えば5アーク分以上、例えば10アーク分以上、例えば15アーク分以上、例えば20アーク分以上、例えば25アーク分以上、例えば50アーク分以上、例えば75アーク分以上、例えば100アーク分以上、例えば150アーク分以上、および各レーザによるビーム成形構成要素上の入射角が250アーク分以上異なる場所を含み、1アーク分以上異なる。ビーム成形構成要素のタイプに応じて、光ビームに対するビーム成形構成要素上の入射角は、いくつかの実施形態では、例えば450アーク分以下、例えば400アーク分以下、例えば350アーク分以下、例えば300アーク分以下、例えば250アーク分以下、例えば200アーク分以下、例えば150アーク分以下、例えば100アーク分以下、例えば50アーク分以下、および25アーク分以下を含む、500アーク分以下で、互いに異なる。
【0043】
以下でより詳細に記載されるように、ビーム成形構成要素を通して伝播された各出力光ビームは、フローストリームの異なる位置に投影され得る。例えば、各出力光ビームは、
フローストリームの長手方向軸に沿って(例えば、以下に詳細に記載されるように、長手方向軸に沿って1mm以上、2mm以上離間して)異なる位置においてフローストリーム上に投影され得る。ビーム成形構成要素の屈折率および入射角に応じて、各出力光ビームの屈折角は、例えば5°~55°、例えば10°~50°、および15°~45°を含む、0.1°~60°の範囲で変化し得る。実施形態では、各出力光ビームの屈折角度は、例えば2アーク分以上、例えば3アーク分以上、例えば5アーク分以上、例えば10アーク分以上、例えば15アーク分以上、例えば20アーク分以上、例えば25アーク分以上、例えば50アーク分以上、例えば75アーク分以上、例えば100アーク分以上、例えば150アーク分以上、および各レーザによるビーム成形構成要素上の入射角が250アーク分以上異なる場合を含み、互いに1アーク分以上異なり得る。いくつかの事例では、各出力光ビームの屈折角度は、例えば400アーク分以下、例えば300アーク分以下、例えば250アーク分以下、例えば200アーク分以下、例えば150アーク分以下、例えば100アーク分以下、例えば75アーク分以下、例えば50アーク分以下、例えば25アーク分以下、例えば20アーク分以下、例えば15アーク分以下、例えば10アーク分以下、例えば5アーク分以下、例えば3アーク分以下、例えば2アーク分以下、および1アーク分以下を含み、互いに500アーク分以下で異なる。
【0044】
実施形態では、ビーム成形構成要素は、空間的に調節可能であってもよい。ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の水平位置、ビーム成形構成要素の垂直位置、ビーム成形構成要素の配向角、またはそれらの組み合わせを変更するように調節され得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、空間的に調節可能であるように構成され、ビーム成形構成要素の水平位置(例えば、X-Y平面内)を変更するように構成されている。例えば、ビーム成形構成要素の水平位置は、例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば3mm以上、例えば4mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、およびビーム成形構成要素の水平位置を25mm以上移動させることを含み、0.0001mm以上移動され得る。ビーム成形構成要素のサイズに応じて、ビーム成形構成要素の水平位置は、いくつかの実施形態では、例えば40mm以下、例えば30mm以下、例えば20mm以下、例えば10mm以下、例えば9mm以下、例えば8mm以下、例えば7mm以下、例えば6mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、および1mm以下を含み、50mm以下で移動されるように構成され得る。
【0045】
他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、空間的に調節可能であり、ビーム成形構成要素の垂直位置を変更するように構成されている。例えば、ビーム成形構成要素の垂直位置は、例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば3mm以上、例えば4mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、およびビーム成形構成要素の垂直位置を25mm以上移動させることを含み、0.0001mm以上移動され得る。ビーム成形構成要素のサイズに応じて、ビーム成形構成要素の垂直位置は、いくつかの実施形態では、例えば40mm以下、例えば30mm以下、例えば20mm以下、例えば10mm以下、例えば9mm以下、例えば8mm以下、例えば7mm以下、例えば6mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、および1mm以下を含み、50mm以下で移動されるように構成され得る。
【0046】
他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、空間的に調節可能であり、ビーム成形構成要素の配向の角度を変更するように構成されている。例えば、ビーム成形構成要素は、例えば0.0005°以上、例えば0.001°以上、例えば0.005°以上、例えば0
.01°以上、例えば0.05°以上、例えば0.1°以上、例えば0.2°以上、例えば0.3°以上、例えば0.4°以上、例えば0.5°以上、例えば1°以上、例えば2°以上、例えば3°以上、例えば4°以上、例えば5°以上、例えば10°以上、例えば15°以上、例えば20°以上、例えば25°以上、例えば30°以上、およびビーム成形構成要素を45°以上回転させることを含み、0.0001°以上(例えば、X-Y平面、X-Z平面、またはY-Z平面内で)回転され得る。ビーム成形構成要素は、ある実施形態では、例えば55°以下、例えば50°以下、例えば45°以下、例えば40°以下、例えば35°以下、例えば30°以下、例えば20°以下、例えば15°以下、例えば10°以下、例えば5°以下、および1°以下を含む、60°以下で回転するように構成され得る。
【0047】
ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば0.005アーク分以上、例えば0.01アーク分以上、例えば0.05アーク分以上、例えば0.1アーク分以上、例えば0.5アーク分以上、例えば1アーク分以上、例えば2アーク分以上、例えば3アーク分以上、例えば4アーク分以上、例えば5アーク分以上、例えば6アーク分以上、例えば7アーク分以上、例えば8アーク分以上、例えば9アーク分以上、および10アーク分以上を含む、0.001アーク分以上(例えば、X-Y平面、X-Z平面、またはY-Z平面内で)回転するように構成されている。
【0048】
ある事例では、ビーム成形構成要素は、フローストリーム上のレーザビーム位置を微調節するために構成され、例えば4.5アーク分以下、例えば4アーク分以下、例えば3.5アーク分以下、例えば3アーク分以下、例えば2.5アーク分以下、例えば2アーク分以下、例えば1.5アーク分以下、例えば1アーク分以下、例えば0.5アーク分以下、例えば0.1アーク分以下、例えば0.05アーク分以下、例えば0.01アーク分以下、例えば0.005アーク分以下、および0.001アーク分以下を含む、5アーク分以下で(例えば、X-Y平面、X-Z平面、またはY-Z平面内で)回転するように構成されている。
【0049】
ビーム成形構成要素は、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上の増分で、およびビーム成形構成要素を5mm以上の増分で水平軸に沿って変位させることを含み、連続的に、または別個の増分で空間的に調節可能であるように構成されている。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば20mm以下、例えば15mm以下、例えば10mm以下、例えば5mm以下、例えば4.5mm以下、例えば4mm以下、例えば3.5mm以下、例えば3mm以下、例えば2.5mm以下、例えば2mm以下、例えば1.5mm以下、例えば1mm以下、および1mm以下の増分を含み、25mm以下の増分で変位するように構成され得る。
【0050】
別の例では、ビーム成形構成要素は、例えば0.001mm以上の増分、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、および5mm以上の増分で垂直軸に沿って、ビーム成形構成要素を変位させることを含み、別個の増分で垂直軸に沿って変位するように構成されている。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば20mm以下、例えば15mm以下、例えば10mm以下、例えば5mm以下、例えば4.5mm以下、例えば4mm以下、例えば3.5mm以下、例えば3mm以下、例えば2.5mm以下、例えば2mm以下、例えば1.5mm以下、例えば1mm以下、および1mm以下の増分を含み、25mm以下の増分で変位するように構成されている。
【0051】
さらに別の例では、ビーム成形構成要素の配向の角度は、例えば0.1°以上の増分で、例えば0.2°以上、例えば0.3°以上、例えば0.4°以上、例えば0.5°以上、例えば1°以上、例えば2°以上、例えば3°以上、例えば4°以上、および5°以上を含む、別個の増分で調節可能である。他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば10°以下の増分で、例えば9°以下、例えば8°以下、例えば7°以下、例えば6°以下、例えば5°以下、例えば4°以下、例えば3°以下、例えば2°以下、例えば1°以下、例えば0.5°以下、および0.1°以下を含む、別個の増分で調節可能である。
【0052】
さらに別の例では、ビーム成形構成要素は、例えば0.0001アーク分以上の増分で、例えば0.0005アーク分以上、例えば0.001アーク分以上、例えば0.005アーク分以上、例えば0.01アーク分以上、例えば0.05アーク分以上、例えば0.1アーク分以上、例えば0.5アーク分以上、例えば1アーク分以上、例えば2アーク分以上、例えば3アーク分以上、例えば4アーク分以上、および5アーク分以上を含む、別個の増分における回転のために構成されている。他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば15アーク分以下の増分で、例えば12.5アーク分以下、例えば10アーク分以下、例えば9アーク分以下、例えば8アーク分以下、例えば7アーク分以下、例えば6アーク分以下、例えば5アーク分以下、例えば4アーク分以下、例えば3アーク分以下、例えば2アーク分以下、および1アーク分以下を含む、別個の増分における回転のために構成されている。
【0053】
いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、(例えば、手動で、機械的に、またはモータ駆動変位デバイスにより)移動可能である。他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、移動可能である支持ステージに結合される。いくつかの事例では、ビーム成形構成要素は、手動で移動されるように構成されている。他の事例では、ビーム成形構成要素は、機械的リードスクリューアセンブリもしくは機械的に動作する歯車付き変換デバイスなどの好適なアクチュエータに直接結合される、または機械的リードスクリューアセンブリもしくは機械的に動作する歯車付き変換デバイスが支持ステージに結合されるなど、機械的に移動されるように構成されている。さらに他の事例では、ビーム成形構成要素は、例えば、ビーム成形構成要素が、モータ作動変位段階、モータ駆動リードスクリューアセンブリ、他のタイプのモータの中でも、ステッピングモータ、サーボモータ、ブラシ無し電動モータ、ブラシ付きDCモータ、マイクロステップ駆動モータ、高分解能ステッピングモータ、を用いるモータ操作歯車付き作動デバイスに結合される場所など、モータ駆動変位デバイスと共に移動するように構成されている。
【0054】
いくつかの実施形態では、システムは、例えば55%~99%、例えば60%~95%、例えば65%~90%、例えば70%~85%、および出力光ビームが水平軸に沿ってフローストリームの幅の75%~95%である空間幅を有する場合を含み、水平軸に沿ってフローストリームの幅の50%~99.9%である空間幅を有する出力光ビームを生成するように、空間的に調節可能であるように構成されている。ある実施形態では、以下により詳細に説明されるように、フローストリームは、コアストリームおよび積層シースストリームを有し、システムは、例えば55%~99%、例えば60%~95%、例えば65%~90%、例えば70%~85%、および出力光ビームが水平軸に沿ってコアストリームの幅の75%~95%である空間幅を有する場合を含み、水平軸に沿ってコアストリームの幅の50%~99.9%である空間幅を有する出力光ビームを生成するように、空間的に調節可能であるように構成されている。これらの実施形態では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってフローストリームの空間幅の50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの空間幅の50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。いくつかの事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームを横断するトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように調節可能であるように構成されている。他の事例では、ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームにわたって超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように調節可能であるように構成されている。
【0055】
ある実施形態では、主題のシステムは、フローストリームの空間幅の50%~99.9%である幅を有するように出力ビームを動的に調節するように構成されている。これらの実施形態では、レーザ、1つ以上の光学調節構成要素、またはビーム成形構成要素は、所望の空間幅を有する出力ビームを生成するように調節されてもよい。一例では、出力ビームの空間幅は、フローストリーム上で所望の入射幅を達成するために、例えば10%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、例えば75%以上、および90%以上を含み、5%以上増加される。別の例では、出力ビームの空間幅は、フローストリーム上で所望の入射幅を達成するために、例えば10%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、例えば75%以上、および90%以上を含み、5%以上減少される。ある実施形態では、出力光ビームは、フローストリームの空間幅と一致するように調節される。例えば、出力光ビームは、フローストリームのコアストリームの空間幅と一致するように調節され得る。
【0056】
各レーザからの光は、ビーム成形構成要素に直接、または1つ以上の光学調節構成要素を通して伝播され得る。「光学調節」という用語は、本明細書では、その従来の意味で、空間幅照射、または、例えば、照射方向、波長、ビーム幅、ビーム強度、焦点、およびパルス幅などの、レーザ光からの照射のいくつかの他の特徴を変更することができる任意のデバイスを指すために使用される。光調節プロトコルは、限定されるものではないが、レンズ、ミラー、フィルタ、光ファイバ、波長セパレータ、ピンホール、スリット、コリメーティングプロトコル、およびそれらの組み合わせを含む、レーザの1つ以上の特徴を調節する任意の便利なデバイスであってもよい。ある実施形態では、対象のシステムは、1つ以上の集束レンズを含む。一例では、集束レンズは、非拡大レンズであってもよい。別の例では、集束レンズは、拡大レンズである。他の実施形態では、対象のシステムは、1つ以上のミラーを含む。さらに他の実施形態では、対象のシステムは、光ファイバを含む。いくつかの実施形態では、各レーザからの光ビームは、ダイクロイックミラービームコンバイナなどのビームコンバイナによって組み合わされる。これらの実施形態では、ビームコンバイナは、各レーザからの光ビームを組み合わせ、光をビーム成形構成要素に伝播させる。
【0057】
ある実施形態では、各レーザからの光は、ミラー構成要素を介してビーム成形構成要素に伝播される。これらの実施形態では、ミラー構成要素は、光を第1のミラーからビーム成形構成要素に伝播するために位置決めされた第1のミラーおよび第2のミラーを含んでもよい。実施形態では、第2のミラーは、例えば、1°~90°、例えば5°~85°、例えば10°~80°、例えば15°~75°、例えば20°~70°、例えば25°~65°、および30°~60°を含み、第1のミラーに関して変化するある角度で第1のミラーからの光を伝播するように位置決めされる。ある事例では、第2のミラーは、第1のミラーから光を直交して伝播するように位置決めされる。他の実施形態では、第2のミラーは、例えば1°~90°、例えば5°~85°、例えば10°~80°、例えば15°~75°、例えば20°~70°、例えば25°~65°、および30°~60°を含み、レーザに関して変化する角度で第1のミラーから光を伝播するように位置決めされる。ある事例では、第2のミラーは、レーザに関して直交して光を伝播するように位置決めされる。いくつかの実施形態では、第2のミラーはまた、2つ以上のレーザからの光ビームを組み合わせるように構成されたビームコンバイナである。これらの実施形態では、第2のミラーは、所望に応じて光の波長を選択的に通過するダイクロイックミラーであってもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、主題のシステムは、2つ以上のレーザからの光を組み合わせ、組み合わされた光ビームをビーム成形構成要素に伝播するためのプリズムを含まない。これらの実施形態では、複数のレーザからの2つ以上の光ビームを組み合わせるための光学調節構成要素は、プリズムレスであり、上述のように、各レーザから光をビーム成形構成要素に伝播させ、かつ組み合わせるためのミラー構成要素を用いてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、光学調節構成要素(例えば、ミラー構成要素の第1のミラーおよび第2のミラーのうちの1つ以上)は、移動可能である。いくつかの事例では、光学調節構成要素は、例えば、X-Y平面内など、2次元で移動可能である。他の事例では、光学調節構成要素は、3次元で移動可能である。ある実施形態では、光学調節構成要素は、ビーム成形構成要素上の照射の位置を調節するために移動するように構成されたミラー構成要素のうちの1つ以上のミラーである。いくつかの実施形態では、1つ以上のミラーは、X-Y平面内で移動するように構成され得る。他の実施形態では、1つ以上のミラーは、例えば、レーザまたはビーム成形構成要素に対して傾斜するなど、角度を変更するように構成されている。例えば、システムは、例えば10°以上、例えば15°以上、例えば20°以上、例えば30°以上、例えば45°以上、例えば60°以上、および75°以上を含む、5°以上で、レーザに関してミラーの角度を変更することによって、ビーム成形構成要素上の照射位置を変更するように構成され得る。
【0060】
光学調節構成要素(例えば、1つ以上のミラー)が移動するように構成されている場合、光学調節構成要素は、連続的に、または別個の間隔で移動するように構成され得る。いくつかの実施形態では、光学調節構成要素の移動は、連続的である。他の実施形態では、光学調節構成要素は、例えば0.01ミクロン以上、例えば0.05ミクロン以上、例えば0.1ミクロン以上、例えば0.5ミクロン以上、例えば1ミクロン以上、例えば10ミクロン以上、例えば100ミクロン以上、例えば500ミクロン以上、例えば1mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、および25mm以上の増分を含み、別個の間隔で移動可能である。
【0061】
移動可能な支持ステージに結合されるか、またはモータ作動並進ステージ、リードスクリュー並進アセンブリ、他のタイプのモータの中でも、ステッピングモータ、サーボモータ、ブラシレスエレクトリックモータ、ブラシ付きDCモータ、マイクロステップドライブモータ、高分解能ステッピングモータを用いるものなどの歯車付き変換デバイスと直接結合されるなど、光学調節構成要素構造を移動させるために、任意の変位プロトコルが用いられてもよい。
【0062】
実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば3つ以上のレーザ、例えば4つ以上のレーザ、例えば5つ以上のレーザ、例えば6つ以上のレーザ、および10個以上のレーザを含む、2つ以上のレーザからの光を受容する。対象のレーザは、パルスレーザまたは連続波レーザを含んでもよい。レーザのタイプおよび数は、変化し得、ヘリウムネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンレーザ、窒素レーザ、COレーザ、COレーザ、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザ、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザ、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザ、キセノンフッ素(XeF)エキシマレーザ、またはそれらの組み合わせなどのガスレーザであり得る。他の事例では、システムは、スチルベン、クマリン、またはローダミンレーザなどの色素レーザを伴う音響光学デバイスを照射することを含む。さらに他の事例では、システムは、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)レーザ、ストロンチウムレーザ、ネオン-銅(NeCu)レーザ、銅レーザまたは金レーザ、およびそれらの組み合わせなどの金属蒸気レーザを含む。さらに他の事例では、システムは、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YCaO(BOレーザ、Nd:YCOBレーザ、チタンサファイアレーザ、スリムYAGレーザ、イッテルビウムYAGレーザ、Ybレーザ、またはセリウムドープレーザ、およびそれらの組み合わせなどを含む。さらに他の事例では、システムは、半導体ダイオードレーザ、光学的にポンプされた半導体レーザ(OPSL)、または上述のレーザのいずれかの周波数2倍もしくは周波数3倍実装を含む。
【0063】
出力レーザビームで生成される光の所望の波長に応じて(例えば、フローストリーム内の試料を照射する際に使用するために)、各レーザは、例えば250nm~1250nm、例えば300nm~1000nm、例えば350nm~900nm、および400nm~800nmを含む、200nm~1500nmの間で変わる特定の波長を有し得る。レーザは、いくつかのタイプのレーザの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、主題のシステムは、1つ以上のガスレーザ、1つ以上の色素レーザ、および1つ以上の固体レーザを有するアレイなど、レーザのアレイを含む。ある実施形態では、対象のシステムは、連続波ダイオードレーザのアレイを含む。
【0064】
各レーザは、連続的に、または別個の間隔で照射するように構成され得る。いくつかの事例では、システムは、連続波レーザなど、連続的に照射するように構成されたレーザを含む。他の事例では、対象のシステムは、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、および1000ミリ秒毎を含む、別個の間隔で、またはいくつかの他の間隔で、照射するように構成されているレーザを含む。各レーザが別個の間隔で照射するように構成されている場合、システムは、各レーザでの断続的な照射を提供するために、1つ以上の追加の構成要素を含み得る。例えば、これらの実施形態の主題のシステムは、1つ以上のレーザビームチョッパ、各レーザでビーム成形構成要素をブロックし、曝露するための手動またはコンピュータ制御ビーム停止部を含み得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、システムは、フローストリーム内の試料を伝播させるように構成されたフローセルを含む。流体試料を試料検査領域に伝播させる任意の便利なフローセルが用いられてもよく、いくつかの実施形態では、フローセルは、円筒形フローセル、円錐台形フローセル、または長手方向軸を画定する近位円筒形部分、および長手方向軸に対して横方向であるオリフィスを有する平坦な表面で終端する遠位円錐形部分を含む。
【0066】
実施形態では、試料フローストリームは、フローセルの遠位縁部でオリフィスから発せられる。フローストリームの所望の特性に応じて、フローセルオリフィスは、任意の好適な形状であってもよく、対象の断面形状は、これらに限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形などの曲線断面形状、および、例えば、平面上部に結合された放物線底部などの不規則形状を含む。ある実施形態では、対象のフローセルは、円形オリフィスを有する。ノズルオリフィスのサイズは、いくつかの実施形態では、例えば2μm~17500μm、例えば5μm~15000μm、例えば10μm~12500μm、例えば15μm~10000μm、例えば25μm~7500μm、例えば50μm~5000μm、例えば75μm~1000μm、例えば100μm~750μm、および150μm~500μmを含む、1μm~20000μmの範囲で変わり得る。ある実施形態では、ノズルオリフィスは、100μmである。
【0067】
いくつかの実施形態では、フローセルは、試料をフローセルに提供するように構成された試料注入ポートを含む。実施形態では、試料注入システムは、フローセル内部チャンバに試料の好適なフローを提供するように構成されている。フローストリームの所望の特性に応じて、試料注入ポートによってフローセルチャンバに伝達される試料の速度は、例えば2μL/分以上、例えば3μL/分以上、例えば5μL/分以上、例えば10μL/分
以上、例えば15μL/分以上、例えば25μL/分以上、例えば50μL/分以上、および100μL/分以上を含む、1μL/分以上であってもよく、いくつかの事例では、例えば2μL/秒以上、例えば3μL/秒以上、例えば5μL/秒以上、例えば10μL/秒以上、例えば15μL/秒以上、例えば25μL/秒以上、例えば50μL/秒以上、および100μL/秒以上を含む、試料注入ポートによってフローセルチャンバに伝達される試料の速度が1μL/秒以上である。
【0068】
試料注入ポートは、内部チャンバの壁に位置決めされたオリフィスであってもよく、または、内部チャンバの近位端に位置決めされた導管であってもよい。試料注入ポートが内部チャンバの壁に位置決めされたオリフィスである場合、試料注入ポートオリフィスは、任意の好適な形状であってもよく、対象の断面形状は、限定されるものではないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形などの曲線断面形状、および、例えば、平面上部に結合された放物線底部などの不規則形状を含む。ある実施形態では、試料注入ポートは、円形オリフィスを有する。試料注入ポートオリフィスのサイズは、形状に応じて変わり得、いくつかの事例では、例えば0.2~3.0mm、例えば0.5mm~2.5mm、例えば0.75mm~2.25mm、例えば1mm~2mm、および例えば1.5mmなど1.25mm~1.75mmを含む、0.1mm~5.0mmの範囲の開口部を有する。
【0069】
ある事例では、試料注入ポートは、フローセル内部チャンバの近位端に位置決めされた導管である。例えば、試料注入ポートは、フローセルオリフィスに沿った試料注入ポートのオリフィスを有するように配置された導管であってもよい。試料注入ポートが、フローセルオリフィスに沿って配置された導管である場合、試料注入チューブの断面形状は、任意の好適な形状であってもよく、対象の断面形状は、これらに限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形などの曲線断面形状、および、例えば、平面上部に結合された放物線底部などの不規則形状を含む。導管のオリフィスは、形状に応じて変わり得、いくつかの事例では、例えば0.2~3.0mm、例えば0.5mm~2.5mm、例えば0.75mm~2.25mm、例えば1mm~2mm、および例えば1.5mmなど1.25mm~1.75mmを含む、0.1mm~5.0mmの範囲の開口部を有する。試料注入ポートの先縁部の形状は、試料注入チューブの断面形状と同じであっても異なっていてもよい。例えば、試料注入ポートのオリフィスは、例えば2°~9°、例えば3°~8°、例えば4°~7°、および5°のベベル角を含む、1°~10°の範囲のベベル角を有するベベル先端部を含み得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、フローセルはまた、フローセルにシース流体を提供するように構成されたシース流体注入ポートも含む。実施形態では、シース流体注入システムは、例えば、試料と併せて、フローセル内部チャンバにシース流体のフローを提供して、試料フローストリームを取り囲むシース流体の積層フローストリームを生成するように構成されている。フローストリームの所望の特性に応じて、フローセルチャンバに伝達されるシース流体の速度は、例えば50μL/秒以上、例えば75μL/秒以上、例えば100μL/秒以上、例えば250μL/秒以上、例えば500μL/秒以上、例えば750μL/秒以上、例えば1000μL/秒以上、および2500μL/秒以上を含む、25μL/秒以上であり得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、シース流体注入ポートは、内部チャンバの壁に位置決めされたオリフィスである。シース流体注入ポートオリフィスは、任意の好適な形状であってもよく、対象の断面形状は、これらに限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、三角形、六角形などの直線断面形状、例えば、円形、楕円形などの曲線断面形状、および、例えば、平面上部に結合された放物線底部などの不規則形状を含む。試料注入ポートオリフィスのサイズは、形状に応じて変わり得、いくつかの事例では、例えば0.2~3.0
mm、例えば0.5mm~2.5mm、例えば0.75mm~2.25mm、例えば1mm~2mm、および例えば1.5mmなど1.25mm~1.75mmを含む、0.1mm~5.0mmの範囲の開口部を有する。
【0072】
いくつかの実施形態では、システムは、フローセルを通してフローストリームを伝播させるためにフローセルと流体連通するポンプをさらに含む。フローセルを通るフローストリームのフローを制御するために、任意の便利な流体ポンププロトコルが、用いられてもよい。ある事例では、システムは、パルスダンパを有する蠕動ポンプなどを含む。主題のシステム内のポンプは、フローストリーム内の試料から光をマルチフォトンカウントするために好適な速度でフローセルを通して流体を伝達するように構成されている。いくつかの事例では、フローセル内の試料フローの速度は、例えば2nL/分以上、例えば3nL/分以上、例えば5nL/分以上、例えば10nL/分以上、例えば25nL/分以上、例えば50nL/分以上、例えば75nL/分以上、例えば100nL/分以上、例えば250nL/分以上、例えば500nL/分以上、例えば750nL/分以上、および1000nL/分以上を含む、1nL/分以上である。例えば、システムは、例えば1nL/分~250nL/分、例えば1nL/分~100nL/分、例えば2nL/分~90nL/分、例えば3nL/分~80nL/分、例えば4nL/分~70nL/分、例えば5nL/分~60nL/分、および10nL/分~50nL/分を含む、1nL/分~500nL/分の範囲の速度でフローセルを通る試料を流すように構成されているポンプを含み得る。ある実施形態では、フローストリームの流量は、5nL/分~6nL/分である。
【0073】
図2は、ある実施形態による、複数のレーザおよび単一のビーム成形構成要素を有するシステムを図示する。システム200は、各々異なる照射波長を有する、レーザ201a、201b、201c、201d、および201eを含む。レーザ201a、201b、201c、201d、および201eの各々からの光は、光学調節構成要素202a、202b、202c、202d、202e(例えば、プリズム)、および203a、203b、203c、203d、203e(例えば、ビームエキスパンダ、認識解除レンズ)を通して照射され、各々がレーザからの光を、ダイクロイックビームコンバイナでもある、第2のミラー204a2、204b2、204c2、204d2、および204e2を反射する、第1のミラー204a1、204b1、204c1、204d1、および204e1を含むミラー構成要素に伝播される。ビームコンバイナからの光は、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するビーム成形構成要素206によって受容される。ビーム形状の出力光ビームは、フローセル208上に集束レンズ207で集束される。
【0074】
図3Aは、ある実施形態による、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するためにビーム成形構成要素を通過する光ビームを図示する。光ビーム301a、301b、および301cは、異なる入射角で表面302の同じ位置でビーム成形レンズ300によって受容される。ビーム成形レンズ300は、光ビーム301a、301b、および301cから、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビーム301a1、301b1、および301c1を生成する。図3Bは、別の実施形態による、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するために、ビーム成形構成要素を通過する光ビームを図示する。光ビーム302a、302b、および302cは、異なる入射角でビーム成形レンズ304内の同じ位置においてビーム成形レンズ300aによって受容される。ビーム成形レンズ300aは、光ビーム302a、302b、および302cから、水平軸に沿って修正された強度プロファイルを有する出力光ビーム302a1、302b1、および302c1を生成する。
【0075】
図4A図4Cは、ある実施形態による、単一のビーム成形レンズを通して伝播された
異なる波長を有する5つのレーザの強度プロファイルを図示する。図4Aは、パウエルレンズを通した伝播後の、355nmレーザ、405nmレーザ、488nmレーザ、561nmレーザ、および640nmレーザの強度プロファイルを図示する。レーザからの各光ビームは、同じ入射角の同じ位置でパウエルレンズによって受容される。図4Bは、同じ位置および異なる入射角でのパウエルレンズを通した伝播後の、355nmレーザ、405nmレーザ、488nmレーザ、561nmレーザ、および640nmレーザの強度プロファイルを図示する。488nmレーザからの光ビームは、0度の入射角を有し、355nmレーザからの光ビームは、-2度の入射角を有し、405nmレーザからの光ビームは、-1度の入射角を有し、561nmレーザからの光ビームは、1度の入射角を有し、640nmレーザからの光ビームは、2度の入射角を有する。図4Cは、同じ位置および異なる入射角でのパウエルレンズを通した伝播後の、355nmレーザ、405nmレーザ、488nmレーザ、561nmレーザ、および640nmレーザの強度プロファイルのズーム図を図示し、出力光ビームの80%のライン長さは、例えば、垂直軸に沿った各出力レーザビームの80%のライン長に沿ったレーザ光の正規化された強度が、1%以下に偏差する場合など、実質的な均一性を呈する。図4A図4Cに示されるように、異なる入射角で同じ位置を通って複数の光ビームを伝播させることは、トップハット強度プロファイルを呈して、効果的なビーム成形を提供する。
【0076】
図4Dおよび図4Eは、ある実施形態による、ガウスプロファイルおよびトップハットプロファイルを有する出力ビームと比較して、超ガウスプロファイルを有する出力ビームの強度プロファイルを図示する。図4Dは、ビーム直径が、10%および20%低減される、超ガウスプロファイルを有する出力ビームと重ねられたガウスプロファイルを有する出力ビームのビームプロファイルの比較を示す。図4Dはまた、ガウス入力ビームからのパウエルレンズで生成されたトップハットプロファイルを有する出力ビームを図示する。図4Eは、水平軸に沿って各タイプのビームの強度プロファイルの比較を示すための、標準ビーム強度を有する図4Dの出力ビームを図示する。
【0077】
実施形態では、フローストリームは、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームで照射される。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えばフローストリームの50%以上にわたって、例えば55%以上、例えば60%以上、例えば65%以上、例えば70%以上、例えば75%以上、例えば80%以上、例えば85%以上、例えば90%以上、例えば95%以上、例えば97%以上、例えば99%以上、およびフローストリームの幅(すなわち、水平軸)の100%以上にわたって、を含む、空間的幅を有する光の1つ以上の出力ビームを生成するように構成されている。ある実施形態では、出力光ビームのうちの1つ以上は、例えば、フローストリームの幅の5%以上でフローストリームの幅を超えて延在する空間幅、例えば10%以上、例えば15%以上、例えば20%以上、例えば25%以上、例えば30%以上、例えば35%以上、例えば40%以上、例えば45%以上、および出力光ビームのうちの1つ以上がフローストリームの幅を超えて50%以上延在する場合を含む、フローストリームの幅を超えて延在する(すなわち、フローストリームにわたって100%を超えて延在する)空間幅を有する。フローストリームの幅に応じて、各出力光ビームの空間幅は、例えば0.00005mm以上、例えば0.0001mm以上、例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、および25mm以上を含む、独立して0.00001mm以上であり得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば55%~95%、例えば60%~90%、例えば65%~85%、および水平軸に沿ってフローストリームの70%~80%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成することを含み、水平軸に沿ってフローストリームの50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている。
【0078】
上述のように、各出力光ビームの屈折角は、ビーム成形構成要素の屈折率および入射角に応じて変化し得る。実施形態では、各出力光ビームは、ビーム成形構成要素からフローストリームの長手方向軸に沿って、異なる位置に伝播され得る。例えば、各出力光ビームは、例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば3mm以上、例えば4mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、例えば15mm以上、および25mm以上を含む、0.0001mm以上で異なる長手方向軸に沿った位置でフローストリーム上に伝播され得る。ある実施形態では、各出力光ビームは、例えば25mm以下、例えば15mm以下、例えば10mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、例えば1mm以下、例えば0.5mm以下、例えば0.1mm以下、および0.001mm以下を含む、50mm以下で異なる長手方向軸に沿った位置でフローストリーム上に伝播され得る。
【0079】
図5Aは、ある実施形態による、単一のビーム成形構成要素を通る3つのレーザによるフローストリームの照射を図示する。光ビーム501a、501b、および501cは、異なる入射角で、実質的に同じ位置においてビーム成形構成要素500を通して伝播される。入射光ビーム501a、501b、および501cからの各々の出力光ビーム502a、502b、および502cは、レンズ503を長手方向軸に沿った異なる位置でフローストリーム504上に集束させることによって集束される。図5Bは、ある実施形態による、単一のビーム成形構成要素を通して、3つのレーザによって照射されたフローストリームの断面を図示する。出力光ビーム502a、502b、および502cからの各々のビームスポットは、長手方向軸に沿った異なる位置でフローストリーム504上に伝播される。図5Bに示されるように、各出力光ビームのビームスポットは、フローストリームの幅を超えて延在する。
【0080】
図6は、ある実施形態による、単一のビーム成形構成要素を通してフローストリームを照射するように構成された3つのレーザを有するシステムを図示する。レーザ601a、601b、および601cは、光学調節構成要素603、604、および605(例えば、集束構成要素、位置制御構成要素、および偏光制御構成要素)、ならびに606を通してビーム成形構成要素607に伝播される光ビーム602a、602b、および602cを生成する。各光ビーム602a、602b、および602cは、異なる入射角の同じ位置でビーム成形構成要素607によって受容される。ビーム成形構成要素607からの出力光ビームは、フローストリーム610の長手方向軸に沿った異なる位置でフローセル609上に集束レンズ608で集束される。
【0081】
対象のシステムは、フローストリームに照射された試料から光シグナルを検出するための1つ以上の光検出器も含む。主題のシステムにおける光検出プロトコルは、限定されるものではないが、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、象限フォトダイオード、画像センサ、電荷結合デバイス(CCD)、強化電荷結合デバイス(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体またはフォトダイオード、およびこれらの組み合わせなどの光センサまたは光検出器を含む、任意の便利な光検出プロトコルであってもよい。ある実施形態では、対象のシステムは、例えば2つ以上のフォトダイオード、例えば3つ以上、例えば5つ以上、および10個以上のフォトダイオードを含む、2つ以上のフォトダイオードを有するフォトダイオードアレイを含み、各フォトダイオードは、例えば0.05cm~9cm、例えば0.1cm~8cm、例えば0.5cm~7cm、および1cm~5cmを含む、0.01cm~10cmの範囲の、各領域のアクティブ検出表面積を有し得る。
【0082】
光検出器は、使用可能な光信号が検出可能である限り、フローストリームからの任意の好適な距離に位置決めされてもよい。例えば、主題のシステム内の検出器は、例えば5mm以上、例えば10mm以上、例えば15mm以上、例えば25mm以上、例えば50mm以上、例えば100mm以上、例えば150mm以上、例えば250mm以上、およびフローストリームから500mm以上を含む、フローストリームから1mm以上で位置決めされてもよい。検出器はまた、フローストリームから任意の角度で位置決めされてもよい。例えば、検出器は、例えば15°~85°、例えば20°~80°、例えば25°~75°、および30°~60°を含む、10°~90°でフローストリームの垂直軸に対して角度付けされ得る。いくつかの事例では、1つ以上の検出器は、フローストリームの垂直軸に対して30°~60°で位置決めされる。
【0083】
実施形態では、システムは、前方散乱光、側方散乱光、発射光、透過光、またはそれらの組み合わせを検出するように構成されている。ある実施形態では、照射されたフローストリームからの光信号は、前方散乱検出器として構成された1つ以上の検出器によって検出され得る。これらの実施形態では、前方散乱検出器は、光源からのフローストリームの反対側に位置決めされ、前方伝播(例えば、散乱)光を収集および検出するように位置決めされる。他の実施形態では、主題のシステムは、全反射によって上流で伝播された光からの光信号を検出するように構成されている。ある実施形態において、主題のシステムは、2014年4月23日に出願された米国特許公開第2014/0320861号に記載されたフローセルノズルを伴って構成され、その開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0084】
本発明の態様は、上述のように、複数のレーザを有するフローサイトメトリシステムと、水平軸に沿って所定のビームプロファイル強度を有する出力光ビームを生成するように構成されたビーム成形構成要素とをさらに含む。好適なフローサイトメトリシステムは、限定されるものではないが、Ormerod(ed.),Flow Cytometry:A Practical Approach,Oxford Univ.Press(1997)、Jaroszeski et al.(eds.),Flow Cytometry Protocols,Methods in Molecular Biology No.91, Humana Press(1997)、Practical Flow Cytometry,3rd ed.,Wiley-Liss(1995)、Virgo,et al.(2012) Ann Clin Biochem.Jan、49(pt 1):17-28、 Linden,et.al.,Semin Throm Hemost.2004 Oct;30(5):502-11;Alison,et al.J Pathol,2010 Dec;222(4):335-344;and Herbig,et al.(2007)Crit Rev Ther Drug Carrier Syst.24(3):203-255に記載されているものを含み、これらの開示が参照により本明細書に組み込まれる。ある事例では、対象のフローサイトメトリシステムは、BD Biosciences FACSCanto(商標)フローサイトメータ、BD Biosciences FACSVantage(商標)、BD Biosciences FACSort(商標)、BD Biosciences FACSCount(商標)、BD Biosciences FACScan(商標)、およびBD Biosciences FACSCalibur(商標)システム、BD Biosciences Influx(商標)細胞選別機、BD Biosciences Jazz(商標)細胞選別機、およびBD Biosciences Aria(商標)細胞選別機などを含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、主題のシステムは、例えば、米国特許第3,960,449
号、同第4,347,935号、同第4,667,830号、同第4,704,891号、同第4,770,992号、同第5,030,002号、同第5,040,890号、同第5,047,321号、同第5,245,318号、同第5,317,162号、同第5,464,581号、同第5,483,469号、同第5,602,039号、同第5,620,842号、同第5,627,040号、同第5,643,796号、同第5,700,692号、同第6,372,506号、同第6,809,804号、同第6,813,017号、同第6,821,740号、同第7,129,505号、同第7,201,875号、同第7,544,326号、同第8,140,300号、同第8,233,146号、同第8,753,573号、同第8,975,595号、同第9,092,034号、同第9,095,494号、および同第9,097,640号に記載されるものなど、フローサイトメトリシステムであり、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0086】
ある実施形態では、主題のシステムは、無線周波数多重励起を使用して、複数の周波数シフト光ビームを生成する励起モジュールを有するフローサイトメトリシステムである。これらの実施形態では、レーザ光生成器は、複数のレーザと、複数の周波数シフトコムビームを生成するための1つ以上の音響光学構成要素(例えば、音響デフレクタ、音響周波数シフタ)とを含んでもよい。周波数シフトコムビームおよびローカル発振器ビームのうちの1つ以上は、実質的に一定の強度プロファイルを有する周波数シフト光の1つ以上のビームを生成するために、本明細書に記載されるようなビーム成形構成要素によって受容されるように構成され得る。ある事例では、主題のシステムは、米国特許第9,423,353号、同第9,784,661号、および米国特許公開第2017/0133857号、ならびに同第2017/0350803号に記載されるようなレーザ励起モジュールを有するフローサイトメトリシステムであり、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0087】
フローストリーム内で試料を照射するための方法
本開示の態様はまた、フローストリーム内の試料を、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する2つ以上のレーザで照射するための方法も含む。実施形態では、方法は、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されている光学調節構成要素を通して、フローストリーム内の試料を第1の光ビームおよび第2の光ビームで照射することを含む。上述のように、ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸のうちの1つ以上に沿って、各々のレーザからの光ビームプロファイルを変更するように構成されている。ある実施形態による方法の実践では、生成された出力光ビームは、水平軸に沿った縁部における強度の75%~99.9%である中心における強度を有するビームプロファイルを有する。いくつかの実施形態では、方法は、例えば、ビームプロファイルの水平軸にわたる強度が、例えば9%以下、例えば8%以下、例えば7%以下、例えば6%以下、例えば5%以下、例えば4%以下、例えば3%以下、例えば2%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.05%以下、例えば0.01%以下、およびビームプロファイルの水平軸にわたる強度が0.001%以下で変化する場合を含む、10%以下で変化する場合など、各縁部から中心への実質的に一定の強度を有するビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するために、ビーム成形構成要素を照射することを含む。ある実施形態では、方法は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するために、ビーム成形構成要素を照射することを含む。
【0088】
主題の方法を実践する際、各々のレーザでビーム成形構成要素を照射することは、例えば、各出力光ビームが、例えば9%以下、例えば8%以下、例えば7%以下、例えば6%以下、例えば5%以下、例えば4%以下、例えば3%以下、例えば2%以下、例えば1%
以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含む、10%以下で低減される場合など、各出力光ビームの電力を低減させない。実施形態では、出力光ビームの80%のライン長は、実質的な均一性を呈し、例えば、各出力レーザビームの80%のライン長に沿った、レーザ光の正規化された強度は、例えば4.5%以下、例えば4%以下、例えば3.5%以下、例えば3%以下、例えば2.5%以下、例えば2%以下、例えば1.5%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含み、5%以下で逸れる。各出力光ビームにおける80%のライン長は、例えば4.5%以下、例えば4%以下、例えば3.5%以下、例えば3%以下、例えば2.5%以下、例えば2%以下、例えば1.5%以下、例えば1%以下、例えば0.5%以下、例えば0.1%以下、例えば0.01%以下、例えば0.001%以下、および0.0001%以下を含む、5%以下の含有電力における偏差を呈す。
【0089】
ビーム成形構成要素は、異なる入射角の実質的に同じ位置で各レーザによって照射される。上述のように、各光ビームが、ビーム成形構成要素内の共通の位置を通して伝播され、ある事例では、光ビームは、例えば0.5mm以下、例えば0.1mm以下、例えば0.05mm以下、例えば0.01mm以下、例えば0.005mm以下、例えば0.001mm以下、および互いに0.0001mm以下を含み、互いに1mm以下の位置でビーム成形構成要素によって受容される。他の事例では、2つ以上のレーザからの各々の光ビームは、例えば0.001μm以上の重複、例えば0.005μm以上の重複、例えば0.01μm以上の重複、例えば0.05μm以上の重複、例えば0.1μm以上の重複、例えば0.5μm以上の重複、例えば1μm以上の重複、例えば5μm以上の重複、例えば10μm以上の重複、および100μm以上の重複を含み、ビーム成形構成要素において重複する。
【0090】
いくつかの事例では、方法は、ビーム成形構成要素に、例えば、0.0005mm~約0.09mm、例えば、約0.001mm~約0.08mm、例えば、0.005mm~約0.07mm、例えば、0.01mm~約0.05mmなど、ビーム成形構成要素の表面から約0.0001mm~約0.1mmの位置で、ビーム成形構成要素の表面で各レーザでビーム成形構成要素を照射することを含む。他の事例では、方法は、ビーム成形構成要素内の0.2mm以上、例えば0.3mm以上、例えば0.4mm以上、例えば0.5mm以上、例えば0.6mm以上、例えば0.7mm以上、例えば0.8mm以上、例えば0.9mm以上、例えば1mm以上、例えば1.5mm以上、例えば2mm以上、および2.5mm以上を含む、例えばビーム成形構成要素内の0.1mm以上の位置で、ビーム成形構成要素内の位置で各レーザでビーム成形構成要素を照射することを含む。ビーム成形構成要素のサイズに応じて、方法は、ビーム成形構成要素内の15mm以下、例えば14mm以下、例えば13mm以下、例えば12mm以下、例えば11mm以下、例えば10mm以下、例えば9mm以下、例えば8mm以下、例えば7mm以下、例えば6mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、および1mm以下を含む、ビーム成形構成要素内の位置で、各レーザでビーム成形構成要素を照射することを含む。
【0091】
各レーザは、例えば5°~55°、例えば10°~50°、および15°~45°を含む、例えば0.1°~60°の範囲の角度など、異なる入射角でビーム成形構成要素を照射する。実施形態では、方法は、異なる入射角でビーム成形構成要素を照射することを含み、各光ビームに関してビーム成形構成要素上の入射角は、例えば2アーク分以上、例えば3アーク分以上、例えば5アーク分以上、例えば10アーク分以上、例えば15アーク分以上、例えば20アーク分以上、例えば25アーク分以上、例えば50アーク分以上、例えば75アーク分以上、例えば100アーク分以上、例えば150アーク分以上、およ
び各レーザによるビーム成形構成要素上の入射角が250アーク分以上異なる場合を含み、1アーク分以上異なる。いくつかの実施形態では、方法は、例えば450アーク分以下、例えば400アーク分以下、例えば350アーク分以下、例えば300アーク分以下、例えば250アーク分以下、例えば200アーク分以下、例えば150アーク分以下、例えば100アーク分以下、例えば50アーク分以下、および25アーク分以下を含む、500アーク分以下で異なる角度でなど、異なる入射角でビーム成形構成要素を照射することを含む。
【0092】
ビーム成形構成要素は、各レーザによって直接、または1つ以上の光学調節構成要素を通して照射され得る。上述のように、光学調節は、例えば、照射方向、波長、ビーム幅、ビーム強度、焦点、およびパルス幅など、レーザ光からの照射の空間幅またはいくつかの他の特徴を変更することを含み得る。光調節プロトコルは、限定されるものではないが、レンズ、ミラー、フィルタ、光ファイバ、波長セパレータ、ピンホール、スリット、コリメーティングプロトコル、およびそれらの組み合わせを含む、各レーザの1つ以上の特徴を調節することであってもよい。いくつかの実施形態では、各レーザからの光ビームは、ダイクロイックミラービームコンバイナなどのビームコンバイナを照射することによってなど、組み合わされる。これらの実施形態では、ビームコンバイナは、各レーザからの光ビームを組み合わせ、光をビーム成形構成要素に伝播させる。
【0093】
ある実施形態では、各レーザからの光は、ミラー構成要素を通してビーム成形構成要素に伝播される。これらの実施形態では、ミラー構成要素は、光を第1のミラーからビーム成形構成要素に伝播するために位置決めされた第1のミラーおよび第2のミラーを含んでもよい。実施形態では、第2のミラーは、例えば、1°~90°、例えば5°~85°、例えば10°~80°、例えば15°~75°、例えば20°~70°、例えば25°~65°、および30°~60°を含み、第1のミラーに関して変化するある角度で第1のミラーからの光を伝播するように位置決めされる。ある事例では、第2のミラーは、第1のミラーから光を直交して伝播するように位置決めされる。他の実施形態では、第2のミラーは、例えば1°~90°、例えば5°~85°、例えば10°~80°、例えば15°~75°、例えば20°~70°、例えば25°~65°、および30°~60°を含み、レーザに関して変化する角度で第1のミラーから光を伝播するように位置決めされる。ある事例では、第2のミラーは、レーザに関して直交して光を伝播するように位置決めされる。ある実施形態では、第2のミラーはまた、1つ以上の光ビームを組み合わせるように構成されたビームコンバイナである。いくつかの事例では、第2のミラーは、所望の光の波長を選択的に通過するダイクロイックビームコンバイナである。
【0094】
ビーム成形構成要素は、任意の好適な距離で、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、例えば25mm以上、およびビーム成形構成要素から100mm以上の距離を含む、例えば0.001mm以上の距離でなど、任意の好適な距離でレーザによって照射されてもよい。ある実施形態による主題の方法を実践する際に、ビーム成形構成要素は、連続的に、または別個の間隔で各レーザによって照射され得る。いくつかの事例では、方法は、フローストリームをビーム成形構成要素を通して連続的に照射することを含む。他の事例では、方法は、例えば0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、および1000ミリ秒毎を含む、別個の間隔で、またはいくつかの他の間隔で、ビーム成形構成要素を通して、フローストリームを照射することを含む。フローストリームが別個の間隔でビーム成形構成要素を通して照射される場合、照射の頻度は、フローストリーム内の構成要素(例えば、セル、ビーズ、非セル粒子)の濃度、およびフローストリームの流量に依存し得る。
【0095】
いくつかの実施形態では、方法は、ビーム成形構成要素を空間的に調節することを含む。実施形態により、ビーム成形構成要素を空間的に調節することは、ビーム成形構成要素の水平位置を変更すること、ビーム成形構成要素の垂直位置を変更すること、ビーム成形構成要素の配向角(例えば、回転角度)を変更すること、またはそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、(例えば、X-Y平面内で)ビーム成形構成要素の水平位置を変更することによって空間的に調節される。例えば、ビーム成形構成要素の水平位置は、例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば3mm以上、例えば4mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、およびビーム成形構成要素の水平位置を25mm以上移動させることを含み、0.0001mm以上移動され得る。いくつかの実施形態では、方法は、例えば40mm以下、例えば30mm以下、例えば20mm以下、例えば10mm以下、例えば9mm以下、例えば8mm以下、例えば7mm以下、例えば6mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、および1mm以下を含み、50mm以下でビーム成形構成要素の水平位置を移動することを含む。
【0096】
他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、(例えば、長手方向軸に沿って)ビーム成形構成要素の垂直位置を変更することによって空間的に調節される。例えば、ビーム成形構成要素の垂直位置は、(例えば、長手方向軸に沿って)例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば3mm以上、例えば4mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、およびビーム成形構成要素の垂直位置を25mm以上移動させることを含み、0.0001mm以上移動され得る。いくつかの実施形態では、方法は、例えば40mm以下、例えば30mm以下、例えば20mm以下、例えば10mm以下、例えば9mm以下、例えば8mm以下、例えば7mm以下、例えば6mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、および1mm以下を含み、50mm以下でビーム成形構成要素の垂直位置を移動することを含む。
【0097】
他の実施形態では、ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の配向の角度を変更することによって空間的に調節される。例えば、ビーム成形構成要素は、例えば0.0005°以上、例えば0.001°以上、例えば0.005°以上、例えば0.01°以上、例えば0.05°以上、例えば0.1°以上、例えば0.2°以上、例えば0.3°以上、例えば0.4°以上、例えば0.5°以上、例えば1°以上、例えば2°以上、例えば3°以上、例えば4°以上、例えば5°以上、例えば10°以上、例えば15°以上、例えば20°以上、例えば25°以上、例えば30°以上、およびビーム成形構成要素を45°以上回転させることを含み、0.0001°以上(例えば、X-Y平面、X-Z平面、またはY-Z平面内で)回転され得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば55°以下、例えば50°以下、例えば45°以下、例えば40°以下、例えば35°以下、例えば30°以下、例えば20°以下、例えば15°以下、例えば10°以下、例えば5°以下、および1°以下を含む、60°以下で回転する。
【0098】
ある実施形態では、ビーム成形構成要素は、例えば0.005アーク分以上、例えば0.01アーク分以上、例えば0.05アーク分以上、例えば0.1アーク分以上、例えば0.5アーク分以上、例えば1アーク分以上、例えば2アーク分以上、例えば3アーク分以上、例えば4アーク分以上、例えば5アーク分以上、例えば6アーク分以上、例えば7アーク分以上、例えば8アーク分以上、例えば9アーク分以上、および10アーク分以上を含む、0.001アーク分以上で(例えば、X-Y平面、X-Z平面、またはY-Z平面内で)回転する。ある事例では、方法は、フローストリーム上のレーザビーム位置を微調節するためにビーム成形構成要素の位置を空間的に調節することを含み、方法は、これらの実施形態では、例えば4.5アーク分以下、例えば4アーク分以下、例えば3.5アーク分以下、例えば3アーク分以下、例えば2.5アーク分以下、例えば2アーク分以下、例えば1.5アーク分以下、例えば1アーク分以下、例えば0.5アーク分以下、例えば0.1アーク分以下、例えば0.05アーク分以下、例えば0.01アーク分以下、例えば0.005アーク分以下、および0.001アーク分以下を含む、5アーク分以下でビーム成形構成要素を(例えば、X-Y平面、X-Z平面、またはY-Z平面内で)回転させることを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、方法は、ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームを評価することを含む。いくつかの事例では、ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームを評価することは、例えば、各出力光ビームの強度、80%の線幅の含有電力、縁部電力、各出力光ビームの水平軸にわたる正規化された強度偏差、ビームプロファイルの形状、ビームプロファイルの空間幅、および水平軸に沿った各光ビームの電力分布を判定するように、水平軸に沿ってビームプロファイルを評価することを含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、方法は、ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームによるフローストリームの照射を評価することを含む。いくつかの事例では、ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームによるフローストリームの照射を評価することは、各レーザビームスポットの空間位置を判定することを含む。他の事例では、ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームによるフローストリームの照射を評価することは、フローストリームを横断する各レーザビームスポットの空間幅(例えば、各生成された出力光ビームの空間幅によって照射されるフローストリームの空間幅の割合)を判定することを含む。
【0101】
ある実施形態では、ビーム成形構成要素の位置は、フローストリームの評価された照射に応答して調節される。例えば、フローストリーム上の各生成された出力光ビームによる照射の位置が、最適ではない光信号を生成すると判定されるいくつかの事例では、ビーム成形構成要素は、最大光信号振幅を生成する位置に変位され得る。これらの事例では、方法は、最大光信号振幅を生成するビーム成形構成要素の空間的位置決め(例えば、水平位置、垂直位置、配向角)をマッピングすることと、最大光信号振幅を生成するビーム成形構成要素の空間的位置を一致させることとを含み得る。
【0102】
ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームによるフローストリーム上の照射の位置は、例えば、レーザおよびビーム成形構成要素のうちの1つ以上を(手動で、機械的に、またはモータ駆動変位デバイスを用いて)直接移動させること、レーザまたはビーム成形構成要素に結合された支持段階を移動させること、ならびに1つ以上の光学調節プロトコルの位置、構成、または配向角度を変更すること(上述のように)によってなど、任意の便利なプロトコルによって調節され得る。いくつかの実施形態では、ビーム成形構成要素から生成された出力光ビームによるフローストリーム上の照射の位置は、ビーム成形構成要素およびレーザの空間位置のうちの1つ以上を(例えば、手によって)手動で調節することによって調節される。一例では、ビーム成形構成要素の水平位置または垂直位置もしくは配向の角度が、手動で調節されてもよい。別の例では、レーザの水平位置または垂直位置は、手動で調節される。さらに別の例では、ビーム成形構成要素の水平位置または垂直位置もしくは配向の角度は、手動で調節され、レーザの水平位置または垂直位置は、手動で調節される。
【0103】
任意の便利な機械的アクチュエータを使用して、例えば、機械的リードスクリューアセンブリまたは支持ステージに結合された機械的に操作された歯車付き変換デバイスなど、ビーム成形構成要素またはレーザの空間位置を機械的に調節することができる。一例では
、ビーム成形構成要素の水平位置または垂直位置もしくは配向の角度は、機械的に調節される。別の例では、レーザの水平位置または垂直位置は、機械的に調節される。さらに別の例では、ビーム成形構成要素の水平位置または垂直位置もしくは配向の角度が、機械的に調節され、レーザの水平位置または垂直位置が、機械的に調節される。
【0104】
さらに他の実施形態では、ビーム成形構成要素から生成された出力ビームによるフローストリーム上の照射の位置は、ビーム成形構成要素およびレーザのうちの1つ以上の空間位置をモータ駆動変位デバイスで調節することによって調節される。任意の便利なモータ駆動アクチュエータは、例えば、モータ作動変位段階、モータ駆動リードスクリューアセンブリ、他のタイプのモータの中でも、ステッピングモータ、サーボモータ、ブラシ無し電動モータ、ブラシ付きDCモータ、マイクロステップ駆動モータ、高分解能ステッピングモータを用いるモータ操作歯車付き作動デバイスなどが使用され得る。
【0105】
ある実施形態では、ビーム形成構成要素から生成された出力光ビームによるフローストリーム上の照射の位置は、1つ以上の光学調節構成要素の位置または配向を変更することによって調節される。例えば、光学調節プロトコル(例えば、上述のミラー構成要素のうちの1つ以上のミラー)の配向は、例えば、光学調節プロトコルの角度を、例えば10°以上、例えば15°以上、例えば20°以上、例えば30°以上、例えば45°以上、例えば60°以上、および75°以上を含む、5°以上増加させることによってなど、ビーム成形構成要素の異なる部分上に各レーザ光ビームを位置決めするために変更され得る。
【0106】
ある実施形態では、方法は、例えば、フローストリームの空間幅の50%~99.9%である幅を有するために、レーザ、1つ以上の光学調節構成要素、またはビーム成形構成要素を調節することによるなど、出力ビームを動的に調節することを含む。一例では、出力ビームの空間幅は、フローストリーム上で所望の入射幅を達成するために、例えば10%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、例えば75%以上、および90%以上を含み、5%以上増加される。別の実施例では、出力ビームの空間幅は、フローストリーム上で所望の入射幅を達成するために、例えば10%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、例えば75%以上、および90%以上を含み、5%以上減少される。ある実施形態では、出力光ビームは、フローストリームの空間幅と一致するように調節される。例えば、出力光ビームは、フローストリームのコアストリームの空間幅と一致するように調節され得る。
【0107】
ある実施形態による方法を実践する際に、フローストリームは、ビーム形成構成要素から生成された出力光ビームによって照射され、フローストリームからの光が収集され、検出される。フローストリームからの光は、前方散乱光、側方散乱光、透過光、発光(例えば、蛍光もしくはリン光)、またはそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、方法は、フローストリームから前方散乱光を収集および検出することを含む。他の実施形態では、方法は、フローストリームから側方散乱光を収集および検出することを含む。さらに他の実施形態では、方法は、フローストリームを通して透過された光を収集および検出することを含む。さらに他の実施形態では、方法は、フローストリームから放射光(例えば、蛍光またはリン光)を収集および検出することを含む。
【0108】
フローストリームは、フローストリームからの光信号が十分に検出される限り、フローストリームに沿った任意の好適な垂直位置で照射され得る。ある実施形態では、フローストリームは、フローサイトメータフローストリームであり、フローセルオリフィスに直接隣接する位置でフローストリームを照射するように構成されている。他の実施形態では、フローストリームは、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば5mm以上、およびフローセルノズルオリフィスから下流の10mm以上を含む、フローセルノズルオリフィスから0.001mmの位置でなど、フローセルノズルオリフィスから下流の位置で照射される。フローストリームは、例えば2つ以上、例えば3つ以上、例えば4つ以上、例えば5つ以上、および10個以上の垂直位置でフローストリームを照射することを含む、1つ以上の垂直位置で照射され得る。
【0109】
対象のレーザは、パルスレーザまたは連続波レーザを含んでもよい。例えば、レーザは、ヘリウムネオンレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、キセノンレーザ、窒素レーザ、COレーザ、COレーザ、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザ、クリプトンフッ素(KrF)エキシマレーザ、キセノン塩素(XeCl)エキシマレーザ、キセノンフッ素(XeF)エキシマレーザ、またはそれらの組み合わせであり得る。他の事例では、方法は、スチルベン、クマリン、またはローダミンレーザなどの、色素レーザとフローストリームを位置合わせすることを含む。さらに他の事例では、方法は、ヘリウム-カドミウム(HeCd)レーザ、ヘリウム-水銀(HeHg)レーザ、ヘリウム-セレン(HeSe)レーザ、ヘリウム-銀(HeAg)レーザ、ストロンチウムレーザ、ネオン-銅(NeCu)レーザ、銅レーザまたは金レーザ、およびそれらの組み合わせなどの、金属蒸気レーザをフローストリームと位置合わせすることを含む。さらに他の事例では、方法は、ルビーレーザ、Nd:YAGレーザ、NdCrYAGレーザ、Er:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YCaO(BOレーザ、Nd:YCOBレーザ、チタンサファイアレーザ、スリムYAGレーザ、イッテルビウムYAGレーザ、Ybレーザ、またはセリウムドープレーザ、およびそれらの組み合わせなどの固体レーザをフローストリームと位置合わせすることを含む。
【0110】
上記に要約されるように、本方法は、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するビーム成形構成要素を通して、2つ以上のレーザでフローストリームを照射することを含む。ある実施形態では、方法は、例えば4つ以上のレーザ、例えば5つ以上のレーザ、および10個以上のレーザを含む、3つ以上のレーザで照射することを含む。レーザのタイプの任意の組み合わせは、フローストリームと位置合わせされ得る。例えば、いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上のガスレーザ、1つ以上の色素レーザ、および1つ以上の固体レーザを有するアレイなどの、レーザのアレイで、ビーム成形構成要素を通してフローストリームを照射することを含む。
【0111】
各々のレーザによる照射は、同時、もしくは順次、またはそれらの組み合わせであり得る。各レーザによる照射が順次的である場合、各レーザは、例えば0.01マイクロ秒以上、例えば0.1マイクロ秒以上、例えば1マイクロ秒以上、例えば5マイクロ秒以上、例えば10マイクロ秒以上、例えば30マイクロ秒以上、および60マイクロ秒以上を含む、0.001マイクロ秒以上の間独立して照射するように構成され得る。例えば、方法は、例えば0.01マイクロ秒~75マイクロ秒、例えば0.1マイクロ秒~50マイクロ秒、例えば1マイクロ秒~25マイクロ秒、および5マイクロ秒~10マイクロ秒を含む、0.001マイクロ秒~100マイクロ秒の範囲の持続時間の間、各レーザで照射することを含み得る。実施形態では、各レーザによる照射持続時間は、同じであっても異なってもよい。
【0112】
各レーザによる照射間の期間もまた、必要に応じて、例えば0.01マイクロ秒以上、例えば0.1マイクロ秒以上、例えば1マイクロ秒以上、例えば5マイクロ秒以上、例えば10マイクロ秒以上、例えば15マイクロ秒以上、例えば30マイクロ秒以上、および60マイクロ秒以上を含む、0.001マイクロ秒以上の遅延によって個別に分離して、変わり得る。例えば、各レーザによる照射間の期間は、例えば0.01マイクロ秒~50マイクロ秒、例えば0.1マイクロ秒~35マイクロ秒、例えば1マイクロ秒~25マイクロ秒、および5マイクロ秒~10マイクロ秒を含む、0.001マイクロ秒~60マイクロ秒の範囲であり得る。ある実施形態では、各レーザによる照射間の期間は、10マイ
クロ秒である。
【0113】
フローストリームは、連続的に、または別個の間隔で照射され得る。いくつかの事例では、方法は、フローストリームを連続的に照射することを含む。他の事例では、フローストリームは、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、および1000ミリ秒毎を含む別個の間隔で、またはいくらか他の間隔で、照射される。
【0114】
フローストリームからの光信号は、限定されるものではないが、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、象限フォトダイオード、画像センサ、電荷結合デバイス(CCD)、強化電荷結合デバイス(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体またはフォトダイオード、およびこれらの組み合わせなどの光センサまたは光検出器を含む、任意の便利な位置感知検出プロトコルによって検出され得る。ある実施形態では、光信号は、象限フォトダイオードで検出される。光信号が、象限フォトダイオードで検出される場合、象限フォトダイオードの各領域の活性検出表面積は、例えば0.05cm~9cm、例えば0.1cm~8cm、例えば0.5cm~7cm、および1cm~5cmを含む、例えば0.01cm~10cmなど変化し得る。いくつかの事例では、光検出器は、例えば2つ以上のフォトダイオード、例えば3つ以上、例えば5つ以上、および10個以上のフォトダイオードを含む、2つ以上のフォトダイオードを有するフォトダイオードアレイである。
【0115】
ある実施形態では、検出器は、フローストリームから離れた空間に位置決めされ、フローストリームからの光は、光ファイバまたはフリースペース光リレーシステムなどの光学リレーシステムを通して検出器に伝播される。例えば、光学リレーシステムは、光ファイバ光リレー束であってよく、光は、光ファイバ光リレー束を通して検出器に伝達される。検出器に光を伝播させるために、任意の光ファイバ光リレーシステムが、用いられてもよい。ある実施形態では、光を検出器に伝播するための好適な光ファイバ光リレーシステムは、限定されるものではないが、米国特許第6,809,804号に記載されるものなどの光ファイバ光リレーシステムを含み、その開示が参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態では、光学リレーシステムは、自由空間光リレーシステムである。「自由空間光リレー」という語句は、本明細書では、その従来の意味で、1つ以上の光学構成要素の構成を用いて、自由空間を通って光を検出器に方向付ける光伝播を指すために使用される。ある実施形態では、自由空間光リレーシステムは、近位縁部および遠位縁部を有するハウジングを含み、近位縁部は、検出器に結合される。自由空間リレーシステムは、レンズ、ミラー、スリット、ピンホール、波長セパレータ、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上など、異なるビーム成形構成要素の任意の組み合わせを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、対象の自由空間光リレーシステムは、1つ以上の集束レンズを含む。他の実施形態では、対象の自由空間光リレーシステムは、1つ以上のミラーを含む。さらに他の実施形態では、自由空間光リレーシステムは、コリメーティングレンズを含む。ある実施形態では、光を検出器に伝播させるための好適な自由空間光リレーシステムは、限定されるものではないが、例えば、米国特許第7,643,142号、同第7,728,974号、および同第8,223,445号に記載されたもののような光リレーシステムであり、その開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0116】
方法はまた、フローストリーム内で試料からの光を検出することも含む。検出された光は、側方散乱光、前方散乱光、発射光、またはそれらの組み合わせであり得る。好適な光検出プロトコルは、これらに限定されないが、他の光検出器の中でも、アクティブピクセルセンサ(APS)、アバランシェフォトダイオード、画像センサ、電荷結合デバイス(CCD)、強化電荷結合デバイス(ICCD)、発光ダイオード、フォトンカウンタ、ボロメータ、焦電検出器、光抵抗器、太陽電池、フォトダイオード、光電子増倍管、フォトトランジスタ、量子ドット光伝導体またはフォトダイオード、およびこれらの組み合わせなどの光学センサまたは光検出器を含む。ある実施形態では、粒子選別モジュールの試料検査領域で照射されたフローストリームからの光は、電荷結合デバイス(CCD)、半導体電荷結合デバイス(CCD)、アクティブピクセルセンサ(APS)、相補的金属酸化物半導体(CMOS)画像センサ、またはN型金属酸化物半導体(NMOS)画像センサで測定される。ある実施形態では、光は、電荷結合デバイス(CCD)で測定される。
【0117】
フローストリームからの光信号は、例えば2つ以上の波長、例えば5つ以上の異なる波長、例えば10個以上の異なる波長、例えば25個以上の異なる波長、例えば50個以上の異なる波長、例えば100個以上の異なる波長、例えば200個以上の異なる波長、例えば300個以上の異なる波長、および400個以上の異なる波長でフローストリームからの光を測定することを含む、1つ以上の波長で測定され得る。いくつかの実施形態では、方法は、波長の範囲(例えば、200nm~1000nm)にわたって光を測定することを含む。例えば、方法は、200nm~1000nmの波長範囲のうちの1つ以上にわたって光のスペクトルを収集することを含み得る。さらに他の実施形態では、方法は、1つ以上の特定の波長でフローストリームから光を測定することを含む。例えば、光は、450nm、518nm、519nm、561nm、578nm、605nm、607nm、625nm、650nm、660nm、667nm、670nm、668nm、695nm、710nm、723nm、780nm、785nm、647nm、617nm、およびこれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上で測定され得る。ある実施形態では、方法は、あるフルオロフォアの蛍光ピーク波長に対応する光の波長を測定することを含む。
【0118】
フローストリームからの光は、連続的に、または別個の間隔で測定され得る。いくつかの事例では、方法は、光の測定を連続的に行うことを含む。他の事例では、光は、0.001ミリ秒毎、0.01ミリ秒毎、0.1ミリ秒毎、1ミリ秒毎、10ミリ秒毎、100ミリ秒毎、および1000ミリ秒毎を含む、または何らかの他の間隔毎に光を測定するなど、個別の間隔で測定される。
【0119】
光の測定は、例えば2回以上、例えば3回以上、例えば5回以上、および10回以上を含む、主題の方法中に1回以上行われ得る。ある実施形態では、光伝播は、2回以上測定され、ある事例では、データが平均化される。
【0120】
実施形態によるフローストリームの流量は、例えば、レーザ光の強度に応じて変化してもよく、例えば2nL/分以上、例えば3nL/分以上、例えば5nL/分以上、例えば10nL/分以上、例えば25nL/分以上、例えば50nL/分以上、例えば75nL/分以上、例えば100nL/分以上、例えば250nL/分以上、例えば500nL/分以上、例えば750nL/分以上、および1000nL/分以上を含む、1nL/分以上であってもよい。ある実施形態において、主題の方法におけるフローストリームの流量は、例えば1nL/分~250nL/分、例えば1nL/分~100nL/分、例えば2nL/分~90nL/分、例えば3nL/分~80nL/分、例えば4nL/分~70nL/分、例えば5nL/分~60nL/分、および10nL/分~50nL/分を含む、1nL/分~500nL/分の範囲である。ある実施形態では、フローストリームの流量は、5nL/分~6nL/分である。
【0121】
実施形態では、方法は、フローストリームの長手方向軸に沿った異なる位置を出力光ビームのうちの1つ以上で照射することを含み得る。例えば、方法は、例えば0.0005mm以上、例えば0.001mm以上、例えば0.005mm以上、例えば0.01mm以上、例えば0.05mm以上、例えば0.1mm以上、例えば0.5mm以上、例えば1mm以上、例えば2mm以上、例えば3mm以上、例えば4mm以上、例えば5mm以上、例えば10mm以上、例えば15mm以上、および25mm以上を含む、0.0001mm以上で異なるフローストリームの長手方向軸に沿った出力光ビーム位置で照射することを含み得る。ある実施形態では、各出力光ビームは、例えば25mm以下、例えば15mm以下、例えば10mm以下、例えば5mm以下、例えば4mm以下、例えば3mm以下、例えば2mm以下、例えば1mm以下、例えば0.5mm以下、例えば0.1mm以下、および0.001mm以下を含む、50mm以下で異なる長手方向軸に沿った位置でフローストリーム上に伝播され得る。
【0122】
いくつかの事例では、試料は、生体試料である。「生体試料」という用語は、その従来の意味で、全生物、植物、真菌、または、いくつかの事例において、血液、粘液、リンパ液、滑液、脳脊髄液、唾液、気管支肺胞洗浄、羊水、羊髄血、尿、膣液、および精液中に見られ得る動物組織、細胞、または構成要素部分のサブセットを指すために使用される。したがって、「生体試料」は、天然生物またはその組織のサブセットの両方、ならびに、これらに限定されないが、例えば、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、皮膚の切片、呼吸器、胃腸、心血管、および泌尿器管、涙液、唾液、乳、血液細胞、腫瘍、臓器を含む、生物またはその組織のサブセットから調製されるホモジネート、溶解物、または抽出物を指す。生物学的試料は、健康組織と疾患組織(例えば、がん性、悪性、壊死性など)との両方を含む、任意のタイプの生物組織であってもよい。ある実施形態では、生体試料は、血液またはその誘導体、例えば、血漿、または他の生物学的液体試料、例えば、涙液、尿、精液などの液体試料であり、いくつかの事例では、試料は、静脈穿刺または指先から取得された血液など、全血を含む血液試料である(血液は、防腐剤、抗凝固剤などのアッセイの前に任意の試薬と組み合わされてもよく、組み合わされなくてもよい)。
【0123】
ある実施形態では、試料のソースは、「哺乳類」または「哺乳類の動物」であり、これらの用語は、肉食類(例えば、イヌおよびネコ)、げっ歯類(例えば、マウス、モルモット、およびラット)、および霊長類(例えば、ヒト、チンパンジー、およびサル)を含む、哺乳類内の生物を記載するために広く使用される。いくつかの事例では、対象は、ヒトである。方法は、両方の性別のヒト対象から取得された試料に、および発達の任意の段階(すなわち、新生児、乳幼児、少年、思春期、成人)に適用されてもよく、ある実施形態では、ヒト対象は、少年、思春期、または成人である。本発明は、ヒト対象からの試料に適用され得るが、これらに限定されないが、鳥、マウス、ラット、イヌ、ネコ、家畜、およびウマなど他の動物対象(すなわち、「非ヒト対象」において)からの試料に対しても実施され得ることを理解されたい。
【0124】
ある実施形態では、生体試料は、細胞を含有する。試料中に存在し得る細胞は、真核細胞(例えば、哺乳類細胞)および/または原核細胞(例えば、細菌細胞または古細菌細胞)を含む。試料は、インビトロソース(例えば、培養して成長した実験室細胞由来の細胞の懸濁液)またはインビボソース(例えば、哺乳類対象、ヒト対象など)から取得され得る。いくつかの実施形態では、細胞試料は、インビトロソースから得られる。インビトロソースは、限定されるものではないが、原核(例えば、細菌、考古学的)細胞培養物、原核および/または真核(例えば、哺乳類、抗議、真菌など)細胞を含む環境試料、真核細胞培養物(例えば、確立された細胞株の培養物、既知または購入された細胞株の培養物、不死化細胞株の培養物、初代細胞の培養物、実験酵母の培養物など)、組織培養物などを含む。
【0125】
生体試料が細胞を含む場合、本開示の方法は、細胞断片、断片化細胞膜、器官、死細胞または溶解細胞など、細胞の特徴付け構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、細胞の細胞外小胞を特徴付けることを含む。細胞の細胞外小胞を特徴付けることは、細胞内の細胞外小胞のタイプを識別すること、または細胞内の細胞外小胞のサイズを判定することを含み得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、光(例えば、前方散乱光、側方散乱光、放射光など)は、フローストリーム内の試料から直接検出される。他の実施形態では、フローストリーム内の試料からの光は、1つ以上のビーム光学調節構成要素を有する検出器に伝播される。例えば、フローストリーム内の試料からの光のビーム経路、方向、焦点、またはコリメーションは、光学調節構成要素で変更されてもよい。いくつかの事例では、フローストリーム内の試料から収集された光の寸法は、例えば10%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、および75%以上寸法を増加させることを含み、5%以上寸法を増加させること、または、例えば10%以上、例えば25%以上、例えば50%以上、および75%以上寸法を低減させることを含み、5%以上光の寸法を低減させるように光に焦点を合わせることなどで調節される。他の事例では、光学調節は、光をコリメートすることを含む。「コリメート」という用語は、その従来の意味で、光伝播のコリニアリティを光学的に調節すること、または、共通の伝播軸からの光による発散を低減することを指すために使用される。いくつかの事例では、コリメートは、光ビームの空間断面を狭めることを含む。ある実施形態では、光学調節構成要素は、波長セパレータである。「波長セパレータ」という用語は、本明細書では、その従来の意味で、多色光をその構成要素波長に分離するための光学プロトコルを指すために使用される。いくつかの実施形態による波長分離は、多色光の特定の波長または波長範囲を選択的に通過または遮断することを含み得る。対象の波長分離プロトコルは、限定されるものではないが、他の波長分離プロトコルの中でも、着色ガラス、バンドパスフィルタ、干渉フィルタ、ダイクロイックミラー、回折格子、モノクロメータ、およびこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、波長セパレータは、光学フィルタである。例えば、光学フィルタは、例えば3nm~95nm、例えば5nm~95nm、例えば10nm~90nm、例えば12nm~85nm、例えば15nm~80nm、および20nm~50nmの範囲の最小帯域幅を有するバンドパスフィルタを含む、2nm~100nmの範囲の最小帯域幅を有するバンドパスフィルタであり得る。
【0127】
ある実施形態における方法はまた、コンピュータなどによるデータ取得、分析、および記録を含み、複数のデータチャネルは、試料がシステムの検出領域を通過する際に試料からデータを記録する。これらの実施形態では、分析は、各構成要素がデジタル化されたパラメータ値のセットとして存在するように、細胞または細胞の構成要素(細胞外小胞)を分類し、計数することを含み得る。主題のシステムは、対象の粒子を背景およびノイズから区別するために、選択されたパラメータ上でトリガするように設定され得る。「トリガ」は、パラメータを検出するための事前設定された閾値を指し、検出領域を通る対象の構成要素の通過を検出するための手段として使用され得る。選択されたパラメータの閾値を超えるイベントの検出は、サンプル構成要素のデータ取得をトリガする。化学分析される媒体内の構成要素に関して、閾値未満の応答を引き起こすデータは取得されない。
【0128】
コンピュータ制御システム
本開示の態様は、主題の方法を実践するためのコンピュータ制御システムをさらに含み、システムは、本明細書に記載される方法を実践するためのシステムの完全な自動化または部分的な自動化のための1つ以上のコンピュータをさらに含む。いくつかの実施形態では、システムは、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを含み、コンピュータプログラムは、コンピュータにロードされると、異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されている、光学調節構成要素を通して、フローストリーム内の試料を第1の光ビームおよび第2の光ビームで照射することを含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、ビーム成形構成要素からの生
成された出力光ビームを評価するためのアルゴリズムを含む。いくつかの事例では、生成された出力光ビームを評価するためのアルゴリズムは、例えば、各出力光ビームの強度、80%の線幅の含有電力、縁部電力、各出力光ビームの水平軸にわたる正規化された強度偏差、ビームプロファイルの形状、ビームプロファイルの空間幅、および水平軸に沿った各光ビームの電力分布を判定するように、水平軸に沿ってビームプロファイルを評価するためのアルゴリズムを含む。
【0130】
他の事例では、コンピュータ可読記憶媒体は、ビーム成形構成要素からの生成された出力光ビームによるフローストリームの照射を評価するためのアルゴリズムを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、各レーザビームスポットの空間位置を判定するためのアルゴリズムを含む。他の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、フローストリームにわたる各レーザビームスポットの空間幅(例えば、各生成された出力光ビームの空間幅によって照射されるフローストリームの空間幅の割合)を判定するためのアルゴリズムを含む。
【0131】
ある事例では、システムは、内部にコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータを含み、コンピュータプログラムは、コンピュータ上にロードされると、ビーム成形構成要素を空間的に調節することと、ビーム成形構成要素の配向角度を変更することと、1つ以上のレーザを空間的に調節することと、1つ以上のレーザの配向角度を偏向することと、1つ以上の光学調節構成要素(例えば、上述のように、ミラー構成要素の1つ以上のミラー)を空間的に調節することと、1つ以上の光学調節構成要素の配向の角度を変更することとのための1つ以上のアルゴリズムを有する命令をさらに含む。
【0132】
主題のシステムは、ハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との両方を含んでもよく、ハードウェア構成要素は、例えば、サーバの形態で1つ以上のプラットフォームの形態をとってもよく、その結果、システムの機能要素、すなわち、特定のタスク(情報の入出力の管理、情報の処理など)を実行するシステムのそれらの要素は、システムに表される1つ以上のコンピュータプラットフォーム上でおよびそれにわたってソフトウェアアプリケーションの実行によって作動されてもよい。
【0133】
システムは、ディスプレイおよびオペレータ入力デバイスを含んでもよい。オペレータ入力デバイスは、例えば、キーボード、マウスなどであり得る。処理モジュールは、主題の方法のステップを実行するためにその上に記憶された命令を有するメモリにアクセスするプロセッサを含む。処理モジュールは、オペレーティングシステム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラ、システムメモリ、メモリ記憶デバイス、および入出力コントローラ、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、および多くの他のデバイスを含み得る。プロセッサは、市販のプロセッサであり得るか、または利用可能であるか、もしくは利用可能になる他のプロセッサのうちの1つであり得る。プロセッサは、オペレーティングシステムを実行し、オペレーティングシステムは、周知の方法でファームウェアおよびハードウェアとインターフェースし、当技術分野で既知のように、Java、Perl、C++、他の高レベルまたは低レベル言語、およびそれらの組み合わせなどの様々なプログラミング言語で書かれ得る様々なコンピュータプログラムの機能をプロセッサが協調させ、実行することを容易にする。オペレーティングシステムは、典型的には、プロセッサと協働して、コンピュータの他の構成要素の機能を協調させ、実行する。オペレーティングシステムはまた、すべて既知の技術に従って、スケジューリング、入出力制御、ファイルおよびデータ管理、メモリ管理、ならびに通信制御および関連サービスを提供する。プロセッサは、任意の好適なアナログまたはデジタルシステムであってもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサは、第1の光信号および第2の光信号に基づいて、ユーザが、光源をフローストリームと手動で位置合わせさせることを可能にするアナログ電子機器を含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは、例えば、ネガティブフィードバック制御など、フィードバック制御を提供するアナログ電子機器を含む。
【0134】
システムメモリは、様々な既知または将来のメモリ記憶デバイスのいずれかであり得る。例としては、任意の一般的に入手可能なランダムアクセスメモリ(RAM)、常駐ハードディスクまたはテープなどの磁気媒体、読み取りおよび書き込みコンパクトディスクなどの光学媒体、フラッシュメモリデバイス、または他のメモリ記憶デバイスが挙げられる。メモリ記憶デバイスは、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、またはディスクドライブを含む、様々な既知のデバイスまたは将来のデバイスのいずれかであり得る。そのようなタイプのメモリ記憶デバイスは、典型的には、それぞれ、コンパクトディスク、磁気テープ、リムーバブルハードディスク、または磁気ディスクなどのプログラム記憶媒体(図示せず)から読み取り、および/またはプログラム記憶媒体に書き込む。これらのプログラム記憶媒体のいずれか、または現在使用されている、または後に開発され得る他のものは、コンピュータプログラム製品とみなされ得る。理解されるように、これらのプログラム記憶媒体は、典型的には、コンピュータソフトウェアプログラムおよび/またはデータを記憶する。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータソフトウェアプログラムは、典型的には、システムメモリおよび/またはメモリ記憶デバイスと併せて使用されるプログラム記憶デバイスに記憶される。
【0135】
いくつかの実施形態では、制御ロジック(プログラムコードを含むコンピュータソフトウェアプログラム)をその中に記憶するコンピュータ使用可能媒体を含むコンピュータプログラム製品が記載されている。制御ロジックは、プロセッサによって実行されると、コンピュータ、プロセッサに、本明細書に記載される機能を実行させる。他の実施形態では、いくつかの機能は、例えば、ハードウェア状態装置を使用して、主にハードウェアで実装される。本明細書に記載される機能を実行するためのハードウェア状態装置の実装は、当業者には明らかである。
【0136】
メモリは、プロセッサがデータを記憶し、取り出すことができる任意の好適なデバイスであってもよく、例えば、磁気、光学、または固体記憶デバイス(磁気もしくは光学ディスク、もしくはテープもしくはRAM、または固定またはポータブルのいずれかの任意の他の好適なデバイスを含む)であってもよい。プロセッサは、必要なプログラムコードを運ぶコンピュータ可読媒体から好適にプログラムされた汎用デジタルマイクロプロセッサを含んでもよい。プログラミングは、通信チャネルを介してプロセッサにリモートで提供され得るか、またはメモリに関連してそれらのデバイスのいずれかを使用して、メモリまたは何らかの他のポータブルもしくは固定コンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品にあらかじめ保存され得る。例えば、磁気ディスクまたは光学ディスクは、プログラミングを運ぶことができ、ディスクライタ/リーダによって読み取ることができる。本発明のシステムはまた、例えば、コンピュータプログラム製品の形態でのプログラミング、上記の方法を実践する際に使用するためのアルゴリズムも含む。本発明によるプログラミングは、コンピュータ可読媒体、例えば、コンピュータによって直接読み取りおよびアクセスすることができる任意の媒体に記録され得る。そのような媒体は、これらに限定されないが、磁気ディスク、ハードディスク記憶媒体、および磁気テープなどの磁気記憶媒体、CD-ROMなどの光学記憶媒体、RAMおよびROMなどの電気記憶媒体、ポータブルフラッシュドライブ、ならびに磁気/光学記憶媒体などこれらのカテゴリのハイブリッドを含む。
【0137】
プロセッサはまた、リモート位置でユーザと通信するための通信チャネルへのアクセスを有し得る。リモート位置とは、ユーザがシステムと直接接触せず、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、電話ネットワーク、衛星ネットワーク、または携帯電話(すなわ
ち、スマートフォン)を含む任意の他の好適な通信チャネルに接続されたコンピュータなど、外部デバイスから入力マネージャに入力情報を中継することを意味する。
【0138】
いくつかの実施形態では、本開示によるシステムは、通信インターフェースを含むように構成され得る。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワークおよび/または別のデバイスと通信するための受信機および/または送信機を含む。通信インターフェースは、これらに限定されないが、無線周波数(RF)通信(例えば、無線周波数識別(RFID)、ジグビー通信プロトコル、WiFi、赤外線、無線ユニバーサルシリアルバス(USB)、超広帯域(UWB)、Bluetooth(登録商標)通信プロトコル、および符号分割多重アクセス(CDMA)またはモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などのセルラー通信を含む、有線または無線通信のために構成され得る。
【0139】
一実施形態では、通信インターフェースは、主題のシステムと、同様の補完的データ通信のために構成されているコンピュータ縁部末(例えば、医師のオフィスまたは病院環境で)など他の外部デバイスとの間のデータ通信を可能にするために、例えば、USBポート、RS-232ポート、もしくは任意の他の好適な電気接続ポートなどの物理ポートまたはインターフェースなど、1つ以上の通信ポートを含むように構成されている。
【0140】
一実施形態では、通信インターフェースは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)通信、または任意の他の好適な無線通信プロトコルのために構成されて、主題の対象システムが、コンピュータ端末および/またはネットワーク、通信可能な携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント、またはユーザが併せて使用し得る任意の他の通信デバイスなど、他のデバイスと通信することを可能にする。
【0141】
一実施形態では、通信インターフェースは、携帯電話ネットワーク、ショートメッセージサービス(SMS)、インターネットに接続されるローカルエリアネットワーク(LAN)上でのパーソナルコンピュータ(PC)への無線接続、またはWiFiホットスポットでのインターネットへのWiFi接続を介して、インターネットプロトコル(IP)を利用したデータ転送のための接続を提供するように構成されている。
【0142】
一実施形態では、主題のシステムは、例えば802.11もしくはBluetooth(登録商標)RFプロトコル、またはIrDA赤外線プロトコルなどの共通標準を使用して、通信インターフェースを介してサーバデバイスと無線で通信するように構成されている。サーバデバイスは、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)もしくはノートブックコンピュータなど別のポータブルデバイス、またはデスクトップコンピュータ、アプライアンスなどより大きなデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、サーバデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイ、およびボタン、キーボード、マウス、またはタッチスクリーンなどの入力デバイスを有する。
【0143】
いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、上述の通信プロトコルおよび/または機構のうちの1つ以上を使用して、ネットワークまたはサーバデバイスと、主題のシステム、例えば、任意のデータ記憶ユニットに記憶されたデータを自動的にまたは半自動で通信するように構成されている。
【0144】
出力コントローラは、人間であろうと機械であろうと、ローカルであろうとリモートであろうと、ユーザに情報を提示するための様々な既知の表示デバイスのいずれかのためのコントローラを含み得る。ディスプレイデバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は、典型的には、ピクチャ要素のアレイとして論理的および/または物理的に編成され得る。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)コントローラは、システムとユーザとの間にグラフィカル入力および出力インターフェースを提供し、ユーザ入力を処理するための様々な既知または将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含み得る。コンピュータの機能要素は、システムバスを介して互いに通信し得る。これらの通信のいくつかは、ネットワークまたは他のタイプのリモート通信を使用して代替の実施形態で達成され得る。出力マネージャはまた、既知の技術に従って、例えば、インターネット、電話、または衛星ネットワークを介して、リモート位置でユーザに、処理モジュールによって生成される情報を提供し得る。出力マネージャによるデータの提示は、様々な既知の技術に従って実装され得る。いくつかの例として、データは、SQL、HTML、もしくはXMLドキュメント、電子メールもしくは他のファイル、または他の形態のデータを含んでもよい。データは、ユーザが追加のSQL、HTML、XML、または他のドキュメントもしくはデータをリモートソースから取り出すことができるように、インターネットURLアドレスを含んでもよい。主題のシステムに存在する1つ以上のプラットフォームは、典型的には、一般的にサーバと呼ばれるコンピュータのクラスのものであるが、任意のタイプの既知のコンピュータプラットフォームまたは将来開発されるタイプであってもよい。しかしながら、それらはまた、メインフレームコンピュータ、ワークステーション、または他のコンピュータタイプであってもよい。それらは、ネットワークなどの無線システムを含む、任意の既知または将来のタイプのケーブルまたは他の通信システムを介して接続され得る。それらは、同じ場所にある場合もあれば、物理的に分離されている場合もある。場合によっては選択されたコンピュータプラットフォームのタイプおよび/または作りに応じて、様々なオペレーティングシステムがコンピュータプラットフォームのいずれかにおいて採用され得る。適切なオペレーティングシステムは、Windows 10、Windows NT(登録商標)、Windows XP、Windows 7、Windows 8、iOS、Sun Solaris、Linux(特録商標)、OS/400、Compaq Tru64 Unix、SGI IRIX、Siemens Reliant Unix、Ubuntu、Zorin OSなどを含む。
【0145】
キット
本発明の態様は、キットをさらに含み、キットは、1つ以上のレーザと、第1のミラーおよび光を第1のミラーからビームコンバイナに伝播するように位置決めされた第2のミラーを有するミラー構成要素と、本明細書に記載されるように水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されたビーム成形構成要素とを含む。
【0146】
キットの様々なアッセイ構成要素は、別々の容器中に存在してもよく、またはそれらの一部もしくは全部を事前に組み合わせてもよい。例えば、いくつかの事例では、キットの1つ以上の構成要素、例えば、各ビーム成形構成要素、ミラー、またはレーザは、例えば、無菌ホイルパウチまたはエンベロープなどの密封されたパウチ内に存在する。
【0147】
上記の構成要素に加えて、主題のキットは、主題の方法を実践するための命令を(ある実施形態では)さらに含み得る。これらの命令は、様々な形態で対象キット中に存在し得、そのうちの1つ以上は、キット中に存在し得る。これらの命令が存在し得る1つの形態は、好適な媒体または基板、例えば、情報が印刷される1枚以上の紙、キットのパッケージ、添付文書などに印刷される情報としてである。これらの命令のさらに別の形態は、情報が記録されたコンピュータ可読媒体、例えば、ディスケット、コンパクトディスク(CD)、ポータブルフラッシュドライブなどである。存在し得るこれらの命令のさらに別の形態は、削除されたサイトで情報にアクセスするためにインターネットを介して使用され得るウェブサイトアドレスである。
【0148】
ユーティリティ
主題のシステム、方法、およびコンピュータシステムは、生体試料など、流体培地中の
試料内の粒子構成要素を分析し、選別することが望ましい、様々な用途での使用を見出す。本開示はまた、フローサイトメトリにおける使用も見い出され、ここでは改善された細胞選別精度、強化された粒子収集、低減されたエネルギー消費、粒子充電効率、より正確な粒子充電、および細胞選別中の強化された粒子偏向を有するフローサイトメータを提供することが望ましい。実施形態では、本開示は、フローサイトメータによる試料分析中のユーザ入力または手動調節の必要性を低減させる。ある実施形態では、主題のシステムは、完全に自動化されたプロトコルを提供し、その結果、使用中のフローサイトメータへの調節が、任意のヒト入力があっても、ほとんど必要としない。
【0149】
本開示はまた、生物学的試料から調製された細胞が研究、実験室試験、または治療で使用するために望まれ得る用途での使用も見出す。いくつかの実施形態では、主題の方法およびデバイスは、目的の流体または組織生体試料から調製された個々の細胞の取得を促進し得る。例えば、主題の方法およびシステムは、がんなどの疾患の研究または診断標本として使用される流体または組織試料から細胞を取得することを容易にする。同様に、主題の方法およびシステムは、治療で使用される流体または組織試料から細胞を取得することを容易にする。本開示の方法およびデバイスは、従来のフローサイトメトリシステムと比較して、効率を向上し、コストを低くして、生体試料(例えば、臓器、組織、組織断片、流体)から細胞を分離し、収集することを可能にする。
【0150】
本明細書に記載される主題の実施形態を含む態様は、単独で、または1つ以上の他の態様もしくは実施形態と組み合わせて有益であり得る。説明を限定することなく、番号1~104の本開示のある非限定的な態様を以下に提供する。本開示を読む際に当業者には明らかになるように、各々の個別に番号付けされた態様は、個別に番号付けされた態様のいずれかに使用され得るか、またはそれらと組み合わされ得る。これは、態様のすべてのかかる組み合わせに対するサポートを提供することを意図しており、以下に明示的に提供される態様の組み合わせに限定されるものではない。
【0151】
1、第1の光ビームを生成する第1のレーザと、
第2の光ビームを生成する第2のレーザと、
異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを、第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素と
を備える、システム。
2.ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で、第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容する、態様1に記載のシステム。
3.ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の同じ位置で、第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容する、態様1に記載のシステム。
4.ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の1mm以上の位置で、第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容する、態様3に記載のシステム。
5.第1のレーザおよび第2のレーザは、各々、第1の光ビームおよび第2の光ビームを組み合わせるように構成されたミラー構成要素と光学的に連通する、態様1~4のいずれか一つに記載のシステム。
【0152】
6.ミラー構成要素は、第1のミラーと、第1のミラーからビーム成形構成要素に光を伝播するように位置決めされた第2のミラーとを備える、態様5に記載のシステム。
7.第2のミラーは、ビームコンバイナである、態様6に記載のシステム。
8.ビームコンバイナは、ダイクロイックビームコンバイナである、態様7に記載のシステム。
9.出力光ビームの中心における強度は、水平軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の75%~99.9%である、態様1~8のいずれか一つに記載のシステム。
10.出力光ビームの中心における強度は、水平軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である、態様9に記載のシステム。
【0153】
11.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様1~10のいずれか一つに記載のシステム。
12.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様1~10のいずれか一つに記載のシステム。
13.ビーム成形構成要素は、回折光学素子を有する、態様1~12のいずれか一つに記載のシステム。
14.ビーム成形構成要素は、屈折光学素子を有する、態様1~13のいずれか一つに記載のシステム。
15.ビーム成形構成要素は、パウエルレンズを有する、態様1~14のいずれか一つに記載のシステム。
【0154】
16.ビーム成形構成要素は、円筒レンズアレイを有する、態様1~15のいずれか一つに記載のシステム。
17.出力光ビームの中心における強度は、垂直軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の75%~99.9%である、態様1~16のいずれか一つに記載のシステム。
18.出力光ビームの中心における強度は、垂直軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である、態様16に記載のシステム。
19.ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様17または18に記載のシステム。
20.ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿った超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様17または18に記載のシステム。
【0155】
21.出力光ビームの中心における強度は、水平軸および垂直軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の75%~99.9%である、態様17または18に記載のシステム。
22.ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する光ビームの出力ビームを生成するように構成されている、態様21に記載のシステム。
23.ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する光ビームの出力ビームを生成するように構成されている、態様21に記載のシステム。
24.出力光ビームは、出力レーザビームの垂直軸に沿ったガウス分布を含む、態様1~23のいずれか一つに記載のシステム。
25.第1のレーザからの第1の光ビームと、第2のレーザからの第2の光ビームとを組み合わせるように構成されたビームコンバイナをさらに備える、態様1~24のいずれか一つに記載のシステム。
【0156】
26.第1のレーザおよび第2のレーザは、異なる波長を有する、態様1~25のいずれか一つに記載のシステム。
27.第1の光ビームのビーム成形構成要素への入射角は、第2の光ビームのビーム成形構成要素への入射角と0.5度以上異なる、態様1~26のいずれか一つに記載のシステム。
28.第1の光ビームのビーム成形構成要素への入射角は、第2の光ビームのビーム成形構成要素への入射角と2度以上異なる、態様27に記載のシステム。
29.複数のレーザをさらに備え、ビーム成形構成要素は、複数のレーザから水平軸に
沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様1~28のいずれか一つに記載のシステム。
30.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って実質的に同じ強度プロファイルを有する複数の出力光ビームを生成するように構成されている、態様29に記載のシステム。
【0157】
31.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する複数の出力光ビームを生成するように構成されている、態様30に記載のシステム。
32.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する複数の出力光ビームを生成するように構成されている、態様30に記載のシステム。
33.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って第1の強度プロファイルを有する第1の出力レーザビームと、水平軸に沿って第2の強度プロファイルを有する第2の出力レーザビームとを生成するように構成されている、態様29に記載のシステム。
34.第1の出力レーザビームは、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを含む、態様33に記載のシステム。
35.第1の出力レーザビームは、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを含む、態様33に記載のシステム。
【0158】
36.第2の出力レーザビームは、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを含む、態様33~35のいずれか一つに記載のシステム。
37.第2の出力レーザビームは、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを含む、態様33~35のいずれか一つに記載のシステム。
38.フローストリーム内の試料を伝播するように構成されたフローセルをさらに備える、態様1~37のいずれか一つに記載のシステム。
39.出力光ビームは、水平軸に沿ってフローストリームの50%~99.9%である空間幅を照射するように位置決めされる、態様38に記載のシステム。
40.出力光ビームは、水平軸に沿って、フローストリームの90%~99.9%の空間幅を照射するように位置決めされる、態様38に記載のシステム。
【0159】
41.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってフローストリームの幅の50%~99.9%であるビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様38~40のいずれか一つに記載のシステム。
42.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってフローストリームの50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様38~41のいずれか一つに記載のシステム。
43.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってフローストリームの90%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様38~41のいずれか一つに記載のシステム。
44.フローストリームは、コアストリームおよび積層シースストリームを含む、態様38に記載のシステム。
45.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの幅の50%~99.9%であるビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様44に記載のシステム。
【0160】
46.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの幅の90%~99.9%であるビームプロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様45に記載のシステム。
47.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様44~46のいずれか一つに記載のシステム。
48.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってコアストリームの90%~99.9%に
わたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様44~46のいずれか一つに記載のシステム。
49.フローストリーム内の試料からの光を検出するための検出器をさらに備える、態様38~48のいずれか一つに記載のシステム。
50.生成された出力光ビームは、フローストリームの長手方向軸に沿って異なる位置を照射するように構成されている、態様38~49のいずれか一つに記載のシステム。
【0161】
51.出力ビームは、フローストリームの長手方向軸に沿って互いに1mm以上分離される、態様50に記載のシステム。
52.ビーム成形構成要素は、単一のビーム成形レンズからなる、態様1~51のいずれか一つに記載のシステム。
53.異なる入射角から実質的に同じ位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容し、水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素を通して、フローストリーム内の試料を第1の光ビームおよび第2の光ビームで照射することを含む、方法。
54.ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素の表面の同じ位置で、第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容する、態様53に記載の方法。
55.ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の同じ位置で、第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容する、態様53に記載の方法。
【0162】
56.ビーム成形構成要素は、ビーム成形構成要素内の1mm以上の位置で第1の光ビームおよび第2の光ビームを受容する、態様55に記載の方法。
57.第1のレーザおよび第2のレーザは、各々、第1の光ビームおよび第2の光ビームを組み合わせるように構成されたミラー構成要素と光学的に連通する、態様53~56のいずれか一つに記載の方法。
58.ミラー構成要素は、第1のミラーと、第1のミラーからビーム成形構成要素に光を伝播するように位置決めされた第2のミラーとを備える、態様57に記載の方法。
59.第2のミラーは、ビームコンバイナである、態様58に記載の方法。
60.ビームコンバイナは、ダイクロイックビームコンバイナである、態様59に記載の方法。
【0163】
61.出力光ビームの中心における強度は、水平軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の75%~99.9%である、態様53~60のいずれか一つに記載の方法。
62.出力光ビームの中心における強度は、水平軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である、態様61に記載の方法。
63.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様53~62のいずれか一つに記載の方法。
64.ビーム成形構成要素は、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様53~62のいずれか一つに記載の方法。
65.ビーム成形構成要素は、回折光学素子を有する、態様53~64のいずれか一つに記載の方法。
【0164】
66.ビーム成形構成要素は、屈折光学素子を有する、態様53~65のいずれか一つに記載の方法。
67.ビーム成形構成要素は、パウエルレンズを有する、態様53~66のいずれか一つに記載の方法。
68.ビーム成形構成要素は、円筒レンズアレイを有する、態様53~67のいずれか
一つに記載の方法。
69.出力光ビームの中心における強度は、垂直軸に沿って出力光ビームの縁部における強度の75%~99.9%である、態様53~68のいずれか一つに記載の方法。
70.出力光ビームの中心における強度は、垂直軸に沿って出力光ビームの縁部における強度の90%~99.9%である、態様69に記載の方法。
【0165】
71.ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様69または70に記載の方法。
72.ビーム成形構成要素は、垂直軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様69または70に記載の方法。
73.出力光ビームの中心における強度は、水平軸および垂直軸に沿った出力光ビームの縁部における強度の75%~99.9%である、態様69~72のいずれか一つに記載の方法。
74.ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様73に記載の方法。
75.ビーム成形構成要素は、水平軸および垂直軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する出力光ビームを生成するように構成されている、態様73に記載の方法。
【0166】
76.出力光ビームは、出力レーザビームの垂直軸に沿ったガウス分布を含む、態様53~75のいずれか一つに記載の方法。
77.第1のレーザからの第1の光ビームおよび第2のレーザからの第2の光ビームをビームコンバイナと組み合わせることをさらに含む、態様53~76のいずれか一つに記載の方法。
78.第1のレーザおよび第2のレーザは、異なる波長を有する、態様77に記載の方法。
79.第1の光ビームのビーム成形構成要素への入射角は、第2の光ビームのビーム成形構成要素への入射角と0.5度以上異なる、態様53~78のいずれか一つに記載の方法。
80.第1の光ビームのビーム成形構成要素への入射角は、第2の光ビームのビーム成形構成要素への入射角と2度以上異なる、態様79に記載の方法。
【0167】
81.ビーム成形構成要素を通るフローストリームを複数のレーザで照射することをさらに含む、態様53~80のいずれか一つに記載の方法。
82.複数の出力光ビームは、水平軸に沿って実質的に同じ強度プロファイルを有する、態様81に記載の方法。
83.複数の出力光ビームは、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを有する、態様82に記載の方法。
84.複数の出力光ビームは、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを有する、82に記載の方法。
85.水平軸に沿って第1の強度プロファイルを有する第1の出力レーザビームを生成することと、水平軸に沿って第2の強度プロファイルを有する第2の出力レーザビームを生成することとを含む、態様81に記載の方法。
【0168】
86.第1の出力レーザビームは、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを含む、態様85に記載の方法。
87.第1の出力レーザビームは、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを含む、態様86に記載の方法。
88.第2の出力レーザビームは、水平軸に沿ってトップハット強度プロファイルを含む、態様85~87のいずれか一つに記載の方法。
89.第2の出力レーザビームは、水平軸に沿って超ガウス強度プロファイルを含む、
態様85~87のいずれか一つに記載の方法。
90.フローストリームの50%~99.9%である空間幅を水平軸に沿って照射することを含む、態様53~89のいずれか一つに記載の方法。
【0169】
91.フローストリームの90%~99.9%である空間幅を水平軸に沿って照射することを含む、態様90に記載の方法。
92.フローストリームは、コアストリームおよび積層シースストリームを含む、態様53~91のいずれか一つに記載の方法。
93.水平軸に沿ってコアストリームの幅の50%~99.9%であるビームプロファイルを有する出力光ビームを生成することを含む、態様92に記載の方法。
94.水平軸に沿ってコアストリームの幅の90%~99.9%であるビームプロファイルを有する出力光ビームを生成することを含む、態様93に記載の方法。
95.水平軸に沿ってコアストリームの50%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成することを含む、態様92~94のいずれか一つに記載の方法。
【0170】
96.水平軸に沿ってコアストリームの90%~99.9%にわたって実質的に同じである強度プロファイルを有する出力光ビームを生成することを含む、態様95に記載の方法。
97.出力光ビームは、フローストリームの長手方向軸に沿って異なる位置に照射する、態様53~96のいずれか一つに記載の方法。
98.位置は、1mm以上離れている、態様97に記載の方法。
99.フローストリーム内の試料からの光を検出することをさらに含む、態様53~98のいずれか一つに記載の方法。
100.1つ以上のレーザと、
第1のミラーおよび第1のミラーからビーム成形構成要素に光を伝播するように位置決めされた第2のミラーを備えるミラー構成要素と、
水平軸に沿って所定の強度プロファイルを有する出力光ビームを第1の光ビームおよび第2の光ビームから生成するように構成されているビーム成形構成要素と
を備える、キット。
【0171】
101.ビーム成形構成要素は、パウエルレンズを有する、態様100に記載のキット。
102.ビーム成形構成要素は、円筒形レンズアレイを有する、態様100または101に記載のキット。
103.第2のミラーは、ビームコンバイナである、態様100~102のいずれか一つに記載のキット。
104.ビームコンバイナは、ダイクロイックビームコンバイナである、態様103に記載のキット。
【0172】
上記の発明は、明確な理解のために例示および例としてある程度詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲の趣旨または範囲から逸脱することなく、本発明の教示に照らして、ある特定の変更および修正が行われてもよいことは、当業者には容易に明らかである。
【0173】
したがって、前述したことは、本発明の原理を例示するにすぎない。当業者であれば、本明細書に明示的に記載または示されていないが、本発明の原理を具現化し、その趣旨および範囲内に含まれる様々な配置を考案することができることが理解される。さらに、本明細書に列挙されるすべての例および条件付き言語は、主に、読者が本発明の原理および当該技術をさらに進めるために発明者が寄与する概念を理解することをを助ける点を意図
しており、そのような具体的に列挙される例および条件に限定されないと解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様、および実施形態を列挙する本明細書におけるすべての記述、ならびにその具体例は、その構造的および機能的等価物の両方を包含することが意図される。加えて、そのような等価物は、構造に関係なく、現在知られている等価物と将来開発される等価物との両方、すなわち、同じ機能を実行するように開発された任意の要素を含むことが意図される。さらに、本明細書に開示されるものは、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されるか否かにかかわらず、公衆専用であることが意図されるものではない。
【0174】
したがって、本発明の範囲は、本明細書に示され、記載される例示的な実施形態に限定されることを意図しない。むしろ、本発明の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって具現化される。特許請求の範囲において、35U.S.C.§112(f)または35U.S.C.§112(6)は、特許請求の範囲におけるそのような制限の開始時に正確な語句「のための手段」または正確な語句「のためのステップ」が列挙されるときにのみ、特許請求の範囲における制限のために呼び出されるものとして明示的に定義され、そのような正確な語句が特許請求の範囲における制限で使用されない場合、35U.S.C.§112(f)または35U.S.C.§112(6)は呼び出されない。
関連出願の相互参照
【0175】
35U.S.C.§119(e)に従って、本出願は、2018年4月24日に出願された米国仮特許出願第62/662,115号の出願日に対する優先権を主張し、その出願の開示が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図6