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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161444
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/00 20060101AFI20241112BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20241112BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
G06K7/00 004
G06K7/10 264
G07G1/12 321P
G06K7/10 152
G06K7/00 065
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024134495
(22)【出願日】2024-08-09
(62)【分割の表示】P 2023192422の分割
【原出願日】2020-02-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】高倉 知仁
(72)【発明者】
【氏名】高田 耕平
(72)【発明者】
【氏名】島野 健一郎
(57)【要約】
【課題】非接触ICカード及び非接触ICカード以外のカードが保持する情報を読み取る場合でも、非接触ICカードの読取精度や電気的な信号入力の入力検出精度の劣化を抑制できる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1のカードが保持する第1の情報を、非接触で電気的に読み取る第1読取部と、第2のカードが保持する第2の情報を、接触して電気的又は磁気的に読み取る第2読取部と、物体の接触又は近接を入力として電気的に検出する入力検出部と、第1読取部、第2読取部、及び入力検出部と電気的に接続された制御部と、を備え、制御部は、第1読取部に対する第1のカードの所定位置への配置の検出又は第2読取部に対する第2のカードの所定位置への配置の検出に基づいて、第1読取部による読み取りの可否及び入力検出部による入力検出の可否を排他的に制御する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを有し、複数の決済方式による決済処理可能な情報処理装置であって、
前記タッチパネルの周囲に配置され、非接触IC媒体が保持する情報を読み取るNFCアンテナと、
を備え、
前記非接触IC媒体から読み取った前記情報に基づき、決済処理を行い、
前記決済方式の選択に基づき、前記NFCアンテナによる前記非接触IC媒体の読み取り可否及び前記タッチパネルによる入力検出可否を排他的に制御することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記非接触IC媒体による決済処理の完了に基づき、前記NFCアンテナによる前記非接触IC媒体の読み取り可否及び前記タッチパネルによる入力検出可否を排他的に制御することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記非接触IC媒体を非接触ICカードとした、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
タッチパネルを有し、複数の決済方式による決済処理可能な情報処理方法であって、
前記タッチパネルの周囲には、非接触IC媒体が保持する情報を読み取るNFCアンテナが配置され、
前記非接触IC媒体から読み取った前記情報に基づいて決済処理を行うステップを有し、
前記決済方式の選択に基づき、前記NFCアンテナによる前記非接触IC媒体の読み取り可否及び前記タッチパネルによる入力検出可否を排他的に制御することを特徴とする、
情報処理方法。
【請求項5】
前記非接触IC媒体による決済処理の完了に基づき、前記NFCアンテナによる前記非接触IC媒体の読み取り可否及び前記タッチパネルによる入力検出可否を排他的に制御することを特徴とする、
請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記非接触IC媒体を非接触ICカードとした、
請求項4又は5に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、セキュリティシステム用非接触カードリーダが知られている。このセキュリティシステム用非接触カードリーダは、筐体と、筐体の内部に設けられ、非接触ICカードとの無線通信用のアンテナを有した無線通信部と、筐体の外面に設けられ、接触により信号が入力されるテンキーと、筐体の内部に設けられ、無線通信部およびテンキーとそれぞれ電気的に接続された制御部とを備える。制御部は、テンキーへ信号が入力される場合には、非接触ICカードと無線通信部との無線通信を停止し、非接触ICカードと無線通信部とが無線通信を行う場合には、テンキーへの信号の入力を停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-54134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、カードリーダが、非接触ICカードの他に非接触ICカード以外のカードも読み取りを行う場合には、非接触ICカードの読取精度や入力操作の電気的な検出精度が低下し得る。
【0005】
本開示は、非接触ICカード及び非接触ICカード以外のカードが保持する情報を読み取る場合でも、非接触ICカードの読取精度や電気的な信号入力の入力検出精度の劣化を抑制できる情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、タッチパネルを有し、複数の決済方式による決済処理可能な情報処理装置であって、前記タッチパネルの周囲に配置され、非接触IC媒体が保持する情報を読み取るNFCアンテナと、を備え、前記非接触IC媒体から読み取った前記情報に基づき、決済処理を行い、前記決済方式の選択に基づき、前記NFCアンテナによる前記非接触IC媒体の読み取り可否及び前記タッチパネルによる入力検出可否を排他的に制御することを特徴とする、情報処理装置である。
【0007】
本開示の一態様は、タッチパネルを有し、複数の決済方式による決済処理可能な情報処理方法であって、前記タッチパネルの周囲には、非接触IC媒体が保持する情報を読み取るNFCアンテナが配置され、前記非接触IC媒体から読み取った前記情報に基づいて決済処理を行うステップを有し、前記決済方式の選択に基づき、前記NFCアンテナによる前記非接触IC媒体の読み取り可否及び前記タッチパネルによる入力検出可否を排他的に制御することを特徴とする、情報処理方法である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、非接触ICカード及び非接触ICカード以外のカードが保持する情報を読み取る場合でも、非接触ICカードの読取精度や電気的な信号入力の入力検出精度の劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】第1の実施形態における決済端末の外観例を示す上面図
図1B】決済端末の外観例を示す側面図
図1C】決済端末の外観例を示す正面図
図2A】第1カードスロットの使用方法の一例を示す上面図
図2B】第1カードスロットの使用方法の一例を示す側面図
図3A】第2カードスロットの使用方法の一例を示す上面図
図3B】第2カードスロットの使用方法の一例を示す側面図
図4A】決済端末を用いた非接触型決済の使用方法の一例を示す上面図
図4B】決済端末を用いた非接触型決済の使用方法の一例を示す側面図
図5】タッチパネルの一例を示す図
図6】決済端末の外観例を示す背面斜視図
図7】決済端末の電気的な構成例を示すブロック図
図8】第1カードリーダの内部構成例を示す模式図
図9】磁気カードの検出に基づくNFC_ICのオンオフ状態の一例を示す図
図10】決済端末の動作例を示すフローチャート
図11】決済端末の動作例を示すフローチャート(図10の続き)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0011】
図1Aは、第1の実施形態における決済端末100の外観例を示す上面図である。図1Bは、決済端末100の外観例を示す側面図である。図1Cは、決済端末100の外観例を示す正面図である。
【0012】
決済端末100は、本体10を有する。本体10は、例えば概して箱型の形状を呈する。図1A図1B、及び図1Cには、決済端末100の前面1A、側面1B、側面1C、後面1Dが示されている。例えば商品の購入者が、前面1A側から決済端末100を操作する。例えば商品の購入の登録を行う店舗の店員等が、後面1D側から決済端末100を操作する。購入者は、店舗の客であってよい。
【0013】
決済端末100は、前面1A側に、第1タッチパネル12、第1LED(light emitting diode)13、NFC(Near fieldcommunication)アンテナ15、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、及びカメラ25を備える。決済端末100は、後面1D側に、第2タッチパネル22及び第2LED23を備える。
【0014】
決済端末100は、購入者が複数の決済方式を選択することができる、複合タイプである。決済端末100は、例えば、店舗のカウンタ上の載置面α上に載置された状態で用いられてよい。
【0015】
複数の決済方式は、例えば、クレジットカード決済、電子マネー決済、コード(例えばQRコード(登録商標))決済、及び現金決済を含む。クレジットカード決済は、例えば、磁気カード決済、接触ICカード決済、及び非接触ICカード決済を含む。電子マネーは、複数種類の電子マネーが存在してよい。電子マネー決済及び非接触ICカード決済は、非接触通信(例えば近距離無線通信:NFC(Near field communication))を用いて決済が行われるので、ここではまとめて非接触型決済とも称する。
【0016】
複数の決済方式は、対応する複数の決済インタフェースのそれぞれを用いて行われる。複数の決済インタフェースは、例えばクレジットカード、電子マネーカードC32、コード、及び現金を含む。クレジットカードは、例えば、磁気カードC1、接触ICカードC2、及び非接触ICクレジットカードC31を含む。
【0017】
磁気カードC1は、第1カードスロット16sに挿入されて決済に使用される。接触ICカードC2は、第2カードスロット17sに挿入されて決済に使用される。非接触ICクレジットカードC31及び電子マネーカードC32は、NFCアンテナ15に接近させて決済に使用される。非接触ICクレジットカードC31及び電子マネーカードC32を、まとめて「非接触ICカードC3」とも称する。
【0018】
決済端末100には、載置面αから高さ方向に、この載置面αの近くから順に、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、及び第1タッチパネル12が配置される。第1タッチパネル12の周囲に、NFCアンテナ15が配置される。
【0019】
また、決済端末100には、第1カードスロット16s、第2カードスロット17s、第1タッチパネル12、及びNFCアンテナ15が、購入者に対向する前面1A側に、集合して配置される。この場合、購入者は、眼前に並ぶ複数のデバイスに対応する複数の決済方式のうち、いずれかの決済方式を容易に選択し易くなる。複数の決済方式に対応する複数のデバイスが一か所に集まっているため、各決済方式に従った決済が、スムーズに実行可能である。
【0020】
また、決済端末100には、第2タッチパネル22が配置される。第2タッチパネル22は、例えば店員に使用され、店員に対向する後面1D側に配置される。
【0021】
また、決済端末100は、側面から見て、決済端末100の上方が山形状となっている(図1B参照)。山形状は第1面と第2面を有する。第1面が、第1タッチパネル12の面を有する面であり、購入者が決済に用いる操作面である。第2面が、第2タッチパネル22の面を有する面であり、店員が決済に用いる操作面である。
【0022】
この構成により、載置面α上に載置された決済端末100を、対向状態となった購入者及び店員が同時に操作できる。例えば、決済端末100が店舗のカウンタ上に設置された場合、カウンタ内に位置する店員と、カウンタ外に位置する購入者とが、対向状態のまま、決済端末100を操作できる。
【0023】
また、決済端末100には、前面1A側に、カメラ25及び第1LED13が配置される。カメラ25及び第1LED13は、前面1A側において、第1タッチパネル12よりも後面1D側、つまり山形状の頂上側に配置されてよいが、配置位置はこれに限られない。
【0024】
また、決済端末100には、後面1D側に、第2LED23が配置される。第2LED23は、後面1D側において、第2タッチパネル22よりも前面1A側、つまり山形状の頂上側に配置されてよいが、配置位置はこれに限られない。
【0025】
なお、店員及び購入者の入力手段として、第1タッチパネル12及び第2タッチパネル22を示したが、決済端末100がその他の入力手段(例えば物理的なキーやボタン)を備えてもよい。
【0026】
また、決済端末100は、決済端末100の一部に、セキュリティ保護領域SR(図7参照)を有する。セキュリティ保護領域SRは、決済端末100におけるセキュリティ保護領域SR以外の領域と比較して、セキュリティが高くされた領域である。例えば、セキュリティ保護領域SRは、耐タンパ性を有する。セキュリティ保護領域SRは、ソフトウェア処理によって論理的にセキュリティが高くされてもよいし、ハードウェアの構造や仕組みによって物理的にセキュリティが高くされてもよい。セキュリティ保護領域SRには、主に、カード等を用いた決済処理に用いられる部材が格納される。
【0027】
図2Aは、決済端末100が備える第1カードスロット16sの使用方法の一例を示す上面図である。図2Bは、決済端末100が備える第1カードスロット16sの使用方法の一例を示す側面図である。
【0028】
購入者は、例えば、決済端末100の前面1A(正面)に対向して位置し、第1カードスロット16sに対して載置面αに略平行である方向wに、磁気カードC1をスワイプする。磁気カードC1は、磁気ストライプC11を少なくとも1つ備えている。一方、第1カードスロット16sを有する第1カードリーダ16(図7参照)には、磁気ヘッド16hが配置される。この磁気ヘッド16hに磁気ストライプC11を接触させることにより、決済端末100と磁気カードC1との間でデータの読み書きが行われる。
【0029】
図3Aは、決済端末100が備える第2カードスロット17sの使用方法の一例を示す上面図である。図3Bは、決済端末100が備える第2カードスロット17sの使用方法の一例を示す側面図である。購入者は、載置面αに略平行である方向vに、接触ICカードC2を挿入する。接触ICカードC2は、端子C21を有するICチップを備える。一方、図示は省略するが、第2カードスロット17sは、その内部に接点端子を備える。ICチップの端子C21が接点端子と接触することで、決済端末100と接触ICカードC2との間でデータの読み書きが行われる。
【0030】
図4Aは、決済端末100を用いた非接触型決済の使用方法の一例を示す上面図である。図4Bは、決済端末100を用いた非接触型決済の使用方法の一例を示す側面図である。
【0031】
非接触型決済を行う場合、購入者が、非接触ICカードC3を、NFCアンテナ15に接触又は近接させることで、非接触ICカードC3が有するICチップと、決済端末100側のNFCアンテナ15との間で非接触通信が行われる。これにより、決済端末100と非接触ICカードC3との間でデータの読み書きが行われる。
【0032】
図5は、第1タッチパネル12の周辺の一例を示す図である。
【0033】
図5に示すように、第1タッチパネル12は、第1タッチパネル12が設けられた面の全面にわたって設けられてもよいし、この面の一部に設けられていてもよい。また、第1タッチパネル12は、各種データ、情報、又は画像を表示する表示機能を有する。よって、第1タッチパネル12は、購入者に対して視覚情報を提供できる。なお、第1タッチパネル12において、入力を検出する入力検出領域と各種表示を行う表示領域とが同じ領域でもよいし、少なくとも一部が異なる領域でもよい。
【0034】
図6は、決済端末100の外観例を示す背面斜視図である。決済端末100は、背面側(載置面αと接する面側)に、例えば、スピーカ24、プリンタ26、プリンタ排出口26p、及び外部端子27を備える。
【0035】
図7は、決済端末100の電気的な構成例を示すブロック図である。
【0036】
決済端末100は、セキュリティ保護領域SRを有する。決済端末100は、セキュリティ保護領域SR内に、第1CPU(Central Processing Unit)11、第1タッチパネル12、第1LED13、NFC_IC14、NFCアンテナ15、第1カードリーダ16、第2カードリーダ17、及びメモリ18を備える。決済端末100は、セキュリティ保護領域SR外に、第2CPU21、第2タッチパネル22、第2LED23、スピーカ24、カメラ25、プリンタ26、外部端子27、及びメモリ28を備える。
【0037】
第1CPU11は、メモリ18に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。第1CPU11は、セキュリティ保護領域SR内の各部を統括して制御する。第1CPU11は、例えば、クレジットカード決済及び電子マネー決済に関する処理を行う。第1CPU11は、決済に関する処理を行う決済CPUとして機能する。また、第1CPU11は、第2CPU21との間でデータを送受し、第2CPU21と連携する。なお、第1CPU11は、プロセッサの一例であり、他のプロセッサであってもよい。
【0038】
第1タッチパネル12は、購入者の指等(物体の一例)の接触又は近接を入力(入力操作)として電気的に検出する入力検出機能を有する。第1タッチパネル12は、例えば購入者による入力操作を受け付ける。第1タッチパネル12は、例えば、クレジットカード決済におけるPIN入力の操作や電子サインの操作を受け付ける。
【0039】
第1タッチパネル12は、ガラス基板、透明電極、保護カバー、等が積層されて形成される。第1タッチパネル12による入力検出の方式としては、抵抗膜方式、静電容量方式、電磁誘導方式などが考えられるが、電気的に入力を検出するものであれば、いずれの方式が採用されてもよい。
【0040】
第1LED13は、各種情報を報知するための表示を行う。第1LED13は、様々な表示態様で表示してよい。表示態様は、例えば、表示色(例えば赤、緑、青)、表示タイミング(例えば決済処理中、決済完了時に表示)、表示パターン(例えば点灯、点滅、消灯)を含んでよい。
【0041】
NFC_IC14は、NFCアンテナ15に対する処理を行う。例えば、NFC_IC14は、NFCアンテナ15への電力供給、NFCアンテナ15を介したデータ通信を制御する。
【0042】
NFCアンテナ15は、例えばループコイルで形成される。NFCアンテナ15は、NFC_IC14から電力供給を受け、電波を発生する。NFCアンテナ15から所定距離以内の領域は、NFCアンテナ15と非接触通信可能な領域(非接触通信可能領域)である。非接触通信可能領域内に非接触ICカードC3(非接触通信可能な通信媒体の一例)が配置されると、NFCアンテナ15からの電波が非接触ICカードC3に到達し、NFCアンテナ15が非接触ICカードC3に起動電力を与える。これにより、NFCアンテナ15は、非接触ICカードC3との間でデータを通信する。
【0043】
また、NFCアンテナ15で定義される面の中心位置と、第1タッチパネル12で定義される面の中心位置とは、略一致してよい。これにより、第1タッチパネル12に対して非接触ICカードC3をかざすことで、NFCアンテナ15と非接触ICカードC3との間でデータを通信でき、ユーザにとって操作が分かり易くなる。
【0044】
なお、NFCアンテナ15が第1タッチパネル12の周囲に配置されることで、第1タッチパネル12の透明電極とNFCアンテナ15とが近接して配置される。そのため、第1タッチパネル12とNFCアンテナ15とは、同時に使用されると、相互に電気的に干渉し得る。
【0045】
NFC_IC14は、NFCアンテナ15を介して、非接触ICクレジットカードC31が保持する情報を取得する(読み取る)。NFC_IC14は、この情報を非接触読取情報として、第1CPU11に送る。非接触ICクレジットカードC31が保持する情報及び非接触読取情報は、例えば、クレジットカードの識別番号を含む。また、NFC_IC14は、NFCアンテナ15を介して、電子マネーカードC32が保持する情報を取得する(読み取る)。NFC_IC14は、この情報を電子マネー読取情報として、第1CPU11に送る。電子マネーカードC32が保持する情報及び電子マネー読取情報は、例えば、電子マネーカードC32の識別番号を含む。
【0046】
第1カードリーダ16は、磁気カードリーダである。第1カードリーダ16は、磁気カードC1が保持する情報を読み取り、読み取った情報を磁気読取情報として第1CPU11に送る。磁気カードC1が保持する情報及び磁気読取情報は、例えば、クレジットカードの識別番号を含む。
【0047】
また、第1カードリーダ16は、磁気ヘッド16h、第1カードスロット16s、及び第1挿入センサ16rを有する(図8参照)。磁気ヘッド16hは、挿入(スワイプ)された磁気カードC1の磁気ストライプC11と対向し、磁気カードC1が保持する情報を磁気的に読み取る。第1カードスロット16sは、磁気カードC1の挿入により、磁気カードC1において情報が埋め込まれた磁気ストライプC11の各部分が、磁気ヘッド16hに向かうように案内する。第1挿入センサ16rは、磁気カードC1がスワイプのために第1カードスロット16sに挿入されたことを検出する。第1挿入センサ16rは、例えば透過型フォトインタラプタでよい。第1挿入センサ16rは、磁気カードC1の挿入(スワイプ)開始位置と磁気ヘッド16hとの間に配置されてよい。第1挿入センサ16rは、第1挿入センサ16rに磁気カードC1が挿入されたことを検出すると、第1挿入センサ16rに磁気カードC1が挿入されたことを示す第1挿入検出情報を第1CPU11に送る。
【0048】
第2カードリーダ17は、接触ICカードリーダである。第2カードリーダ17は、接触ICカードC2が保持する情報を読み取り、読み取った情報を接触読取情報として第1CPU11に送る。接触ICカードC2が保持する情報及び接触読取情報は、例えば、クレジットカードの識別番号、を含む。
【0049】
また、第2カードリーダ17は、第2カードスロット17sと、第2挿入センサと、接点端子と、を有する。接点端子は、接触ICカードC2が有するICチップの端子と接触し、接触ICカードC2が保持する情報を読み取るための端子である。第2カードスロット17sは、接触ICカードC2の挿入により、接触ICカードC2において情報が埋め込まれたICチップが、接点端子に向かうように案内する。第2挿入センサは、例えば透過型フォトインタラプタでよい。第2挿入センサは、接触ICカードC2の挿入開始位置と接点端子との間に配置されてよい。第2挿入センサは、接触ICカードC2が第2カードスロット17sに挿入されたことを検出する。第2挿入センサは、第2挿入センサに接触ICカードC2が挿入されたことを検出すると、第2挿入センサに接触ICカードC2が挿入されたことを示す第2挿入検出情報を第1CPU11に送る。
【0050】
メモリ18は、例えば、ROM(ReadOnly Memory)やRAM(Random Access Memory)を含んで構成されてよい。メモリ18は、各種データ、情報、プログラムを有する。
【0051】
第2CPU21は、メモリ28に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。第2CPU21は、セキュリティ保護領域SR外の各部を統括して制御する。第2CPU21は、例えば、コード決済及び現金決済に関する処理、決済以外に関する処理を行う。したがって、第2CPU21は、汎用の処理を行う汎用CPUとして機能する。また、第2CPU21は、第1CPU11との間でデータを送受し、第1CPU11と連携する。第2CPU21は、プロセッサの一例であり、他のプロセッサであってもよい。
【0052】
第2タッチパネル22は、例えば店員による入力操作を受け付ける。例えば、商品購入における金額の入力や商品の購入個数の入力が行われる。第2CPU21は、例えば商品の金額や購入個数に基づいて、決済金額を算出する。なお、第2タッチパネル22の構成は、第1タッチパネル12と同様でよい。
【0053】
第2LED23は、各種情報を報知するための表示を行う。第2LED23は、様々な表示態様で表示してよい。表示態様は、例えば、表示色(例えば赤、緑、青)、表示タイミング(例えば購入情報入力時に表示)、表示パターン(例えば点灯、点滅、消灯)を含んでよい。
【0054】
スピーカ24は、各種音を出力する。スピーカ24は、例えば決済端末100における処理に関する音を出力する。
【0055】
カメラ25は、被写体を撮像し、撮像画像を得る。カメラ25は、例えば、購入者の携帯端末に表示された二次元コード等を撮像し、撮像画像を第2CPU21に送る。第2CPU21は、この撮像画像を解析し、二次元コード等が示す決済に必要な識別情報を認識する。
【0056】
プリンタ26は、例えば決済端末100における処理(例えば決済処理)に関する情報を紙媒体に出力する。例えば、プリンタ26は、決済処理後に、決済処理の結果をレシート等に印刷出力してよい。プリンタ26により印刷された紙は、プリンタ排出口26pから決済端末100の外部に排出される。
【0057】
外部端子27は、各種ケーブル(例えばLAN(Local Area Network)ケーブル、USB(Universal SerialBus)ケーブル、)を接続可能である。よって、外部端子27は、各種ケーブルを介して各種の外部装置(例えばPOS、キャッシュドロワ)が接続可能であり、通信可能である。したがって、外部端子27は、通信部として機能する。なお、通信部が、外部端子27を介さず、無線通信(例えば無線LAN通信、Blutooth(登録商標)通信)を行ってもよい。
【0058】
メモリ28は、例えば、ROMやRAMを含んで構成されてよい。メモリ28は、各種データ、情報、プログラムを有する。
【0059】
次に、第1CPU11による各デバイスのオンオフ制御について説明する。第1CPU11によりオンオフ制御されるデバイスには、例えば、第1タッチパネル12、NFC_IC14、第1カードリーダ16、及び第2カードリーダ17が含まれる。
【0060】
第1タッチパネル12は、第1CPU11による制御に従って、入力検出機能のオンオフを設定する。入力検出機能がオンの状態は、第1タッチパネル12が、購入者による入力操作を検出可能な状態である。入力検出機能がオフの状態は、第1タッチパネル12が、購入者による入力操作を検出不能な状態である。例えば、第1タッチパネル12は、第1タッチパネル12をアクティブ状態とすることで、入力検出機能をオンにしてよい。また、第1タッチパネル12は、第1タッチパネル12をスリープ状態とすることで、入力検出機能をオフにしてよい。例えば、第1タッチパネル12は、透明電極への電力供給を許可することで、入力検出機能をオンにしてよい。また、第1タッチパネル12は、透明電極への電力供給を禁止することで、入力検出機能をオフにしてよい。入力検出機能のオンオフを、単に第1タッチパネル12のオンオフとも称する。
【0061】
NFC_IC14は、第1CPU11による制御に従って、非接触通信機能のオンオフを設定する。非接触通信機能がオンの状態は、NFC_IC14が、非接触ICカードC3及び電子マネーカードC32との間で非接触通信が可能な状態であり、非接触ICカードC3及び電子マネーカードC32が保持する情報を読取可能な状態である。非接触通信機能がオフの状態は、NFC_IC14が、非接触ICカードC3及び電子マネーカードC32との間で非接触通信が不能な状態であり、非接触ICカードC3及び電子マネーカードC32が保持する情報を読取不能な状態である。例えば、NFC_IC14は、NFCアンテナ15への電力供給を許可することで、非接触通信機能をオンにしてよい。また、NFC_IC14は、NFCアンテナ15への電力供給を禁止することで、非接触通信機能をオンにしてよい。非接触通信機能のオンオフを、単にNFC_IC14のオンオフとも称する。
【0062】
第1カードリーダ16は、第1CPU11による制御に従って、磁気カードC1を読み取るための第1読取機能のオンオフを設定する。第1読取機能がオンの状態は、第1カードリーダ16が、磁気カードC1を読取可能な状態である。第1読取機能がオフの状態は、第1カードリーダ16が、磁気カードC1を読取不能な状態である。例えば、第1カードリーダ16は、磁気を読み取りするためのICへの電力供給を許可することで、第1読取機能をオンしてよい。また、第1カードリーダ16は、磁気を読み取りするためのICへの電力供給を禁止することで、第1読取機能をオフしてよい。第1読取機能のオンオフを、単に第1カードリーダ16のオンオフとも称する。
【0063】
第2カードリーダ17は、第1CPU11による制御に従って、接触ICカードC2を読み取るための第2読取機能のオンオフを設定する。第2読取機能がオンの状態は、第2カードリーダ17が、接触ICカードC2を読取可能な状態である。第2読取機能がオフの状態は、第2カードリーダ17が、接触ICカードC2を読取不能な状態である。例えば、第2カードリーダ17は、接点端子への電力供給を許可することで、第2読取機能をオンしてよい。また、第2カードリーダ17は、接点端子への電力供給を禁止することで、第2読取機能をオフしてよい。第2読取機能のオンオフを、単に第2カードリーダ17のオンオフとも称する。
【0064】
第1CPU11は、決済インタフェースや決済方式に基づいて、どのデバイスをオンにし、どのデバイスをオフにするかを決定してよい。また、第1CPU11は、決済の進行過程(例えば決済処理が完了したか否か)に基づいて、どのデバイスをオンにし、どのデバイスをオフにするかを決定してよい。特に、近接して配置される第1タッチパネル12とNFCアンテナ15との間で電気的な干渉が発生し易い。そのため、第1CPU11は、第1タッチパネル12のオンオフと、NFCアンテナ15を制御するNFC_IC14のオンオフと、を制御する。この場合、第1CPU11は、第1タッチパネル12のオンオフとNFC_IC14とのオンオフと排他的に制御することが好ましい。具体的には、第1タッチパネル12がオンの場合には、NFC_IC14がオフとなるように制御することが好ましい。また、第1タッチパネル12がオフの場合には、NFC_IC14がオンとなるように制御することが好ましい。
【0065】
また、第1CPU11は、決済するためのカードが検出された際に、各デバイスのオンオフ制御を行ってよい。第1CPU11は、各デバイスのオンオフ制御では、オンにすると決定されたデバイスをオンに設定し、オフにすると決定されたデバイスをオフに設定する。例えば、第1CPU11は、第1カードリーダ16から第1挿入検出情報を取得した際に、決済するためのカードとして磁気カードC1が検出されたとして、各デバイスのオンオフを設定してよい。例えば、第1CPU11は、第2カードリーダ17から第2挿入検出情報を取得した際に、決済するためのカードとして接触ICカードC2が検出されたとして、各デバイスのオンオフを設定してよい。例えば、第1CPU11は、NFC_IC14から非接触読取情報を取得した際に、決済するためのカードとして非接触ICカードC3が検出されたとして、各デバイスのオンオフを設定してよい。
【0066】
図9は、磁気カードC1の検出に基づくNFC_IC14のオンオフ状態の一例を示す図である。
【0067】
第1カードリーダ16の第1挿入センサ16rが磁気カードC1の挿入を検出すると、第1カードリーダ16は、第1挿入検出情報を第1CPU11に送る。第1CPU11は、第1カードリーダ16から第1挿入情報を取得すると、NFC_IC14の非接触通信機能をオフにする。第1カードリーダ16は、NFC_IC14の非接触通信機能がオフにされた後、磁気ヘッドにより磁気カードC1が保持する情報を読み取る。
【0068】
したがって、磁気カードC1の読取時には、NFC_IC14の非接触通信機能がオフにされているので、NFCアンテナ15から電波が発信されない。そのため、決済端末100は、磁気カードC1の磁気的な読み取りと非接触通信による非接触ICカードC3の読み取りとの間で、電磁気的(電気的及び磁気的の少なくとも一方)な干渉が発生することを抑制できる。よって、決済端末100は、磁気カードC1の読取精度を向上できる。
【0069】
なお、図9では、磁気カードC1の読み取りについて例示したが、接触ICカードC2の読み取りについても同様である。
【0070】
つまり、第2カードリーダ17の挿入センサが接触ICカードC2の挿入を検出すると、第2カードリーダ17は、第2挿入検出情報を第1CPU11に送る。第1CPU11は、第2カードリーダ17から第2挿入情報を取得すると、NFC_IC14の非接触通信機能をオフにする。第2カードリーダ17は、NFC_IC14の非接触通信機能がオフにされた後、接点端子により接触ICカードC2が保持する情報を読み取る。
【0071】
したがって、接触ICカードC2の読取時には、NFC_IC14の非接触通信機能がオフにされているので、NFCアンテナ15から電波が発信されない。そのため、決済端末100は、接触ICカードC2の電気的な読み取りと非接触通信による非接触ICカードC3の読み取りとの間で、電磁気的な干渉が発生することを抑制できる。よって、決済端末100は、接触ICカードC2の読取精度を向上できる。
【0072】
次に、決済端末100の動作例について説明する。
図10及び図11は、決済端末100の動作例を示すフローチャートである。
【0073】
まず、第2CPU21は、決済方式を選択する(S11)。この場合、例えば、店員が第2タッチパネル22を操作し、第2タッチパネル22が入力操作を受け付け、第2CPU21がこの入力操作に応じて決済方式を選択する。
【0074】
クレジットカード決済が選択された場合、第1CPU11は、3面待ちを行うための各デバイスのオンオフを設定する。3面待ちとは、クレジットカード機能を有する3つのカード(磁気カードC1、接触ICカードC2及び非接触ICクレジットカードC31)のいずれについても、決済端末100が読み取り可能な状態にすることである。具体的には、第1CPU11は、第1カードリーダ16をオン(磁気:ON)にし、第2カードリーダ17をオン(接触IC:ON)にし、NFC_IC14をオン(非接触IC:ON)にする(S12)。また、この場合、第1CPU11は、第1タッチパネル12をオフ(タッチパネル:OFF)にする(S12)。これにより、NFC_IC14による非接触通信と第1タッチパネル12による電気的な入力検出とが干渉することを抑制できる。つまり、決済端末100は、複数の決済方式を同時に起動させた状態にすることができる。
【0075】
第1CPU11は、3面待ちの状態で、上記の3つのクレジットカードのうちのいずれかが検出されたか否かを判定する(S13)。
【0076】
第1CPU11は、第1挿入検出情報を取得した場合、つまり磁気カードC1を検出した場合、磁気カードC1による決済を行う。この場合、第1CPU11は、NFC_IC14をオフ(非接触IC:OFF)にし(S21)。第1タッチパネルをオン(タッチパネル:ON)にする(S22)。
【0077】
上記のような各デバイスのオンオフ状態で、第1カードリーダ16は、磁気カードC1が保持する情報を読み取り、磁気読取情報を第1CPU11に送る。第1CPU11及び第2CPU21は、磁気読取情報を用いて決済処理を実行する(S23)。決済処理は、決済端末100の第1CPU11及び第2CPU21並びに決済センタの決済サーバにより、連携して実行される。
【0078】
この決済処理では、例えば以下の処理が行われる。第1CPU11は、磁気読取情報を暗号化して第2CPU21に送る。第2CPU21は、通信部を介して、暗号化された磁気読取情報を含む決済要求情報を決済サーバに送信する。この決済要求情報は、例えば、クレジットカードの識別番号、決済金額、等を含んでよい。決済サーバは、決済端末100から決済要求情報を受信し、決済サーバが保持する情報と照合し、決済を試みる磁気カードC1による決済の許否を判定する。この決済が許可された場合、決済サーバは、この磁気カードC1による決済を実行し、商品購入の取引を完了する。決済サーバは、決済の完了通知を決済端末100に送信する。第2CPU21は、通信部を介して決済の完了通知を受信すると、第1CPU11に送る。第1CPU11は、第2CPU21から決済の完了通知を受けると、決済処理を完了する。なお、決済処理の流れは、この例示に限られない。
【0079】
磁気読取情報を用いた決済処理の完了後、第1タッチパネル12は、購入者による電子サインの入力操作を受け付け、電子サインの入力を検出し、電子サインを第1CPU11に送る(S24)。第1CPU11は、電子サインを暗号化して又は暗号化しないで、第2CPU21に送る。第2CPU21は、通信部を介して、電子サインを決済サーバへ送信する。
【0080】
このような磁気カード決済によれば、決済端末100は、決済処理前にNFC_IC14をオフにしておくことで、誤ってNFC_IC14に磁気カードC1が電気的に読み取られることを抑制でき、誤った決済が行われることを抑制できる。また、第1タッチパネル12は、NFCアンテナ15による非接触通信との干渉を抑制して、電子サインの入力操作を受け付けできる。
【0081】
S13において、第1CPU11は、第2挿入検出情報を取得した場合、つまり接触ICカードC2を検出した場合、接触ICカードC2による決済を行う。この場合、第1CPU11は、NFC_IC14をオフ(非接触IC:OFF)にし(S31)、第1タッチパネルをオン(タッチパネル:ON)にする(S32)。
【0082】
上記のような各デバイスのオンオフ状態で、第2カードリーダ17は、接触ICカードC2が保持する情報を読み取り、接触読取情報を第1CPU11に送る。また、第1タッチパネル12は、購入者によるPINの入力操作を受け付け、PINの入力を検出し、PINを第1CPU11に送る(S33)。
【0083】
第1CPU11及び第2CPU21は、接触読取情報及びPINを用いて決済処理を実行する(S34)。決済処理は、決済端末100の第1CPU11及び第2CPU21並びに決済センタの決済サーバにより、連携して実行される。
【0084】
この決済処理では、例えば以下の処理が行われる。第1CPU11は、接触読取情報及びPINを暗号化して第2CPU21に送る。第2CPU21は、通信部を介して、暗号化された接触読取情報及びPINを含む決済要求情報を決済サーバに送信する。この決済要求情報は、例えば、クレジットカードの識別番号、決済金額、PIN、等を含んでよい。決済サーバは、決済端末100から決済要求情報を受信し、決済サーバが保持する情報と照合し、決済を試みる接触ICカードC2による決済の許否を判定する。この決済が許可された場合、決済サーバは、この接触ICカードC2による決済を実行し、商品購入の取引を完了する。決済サーバは、決済の完了通知を決済端末100に送信する。第2CPU21は、通信部を介して決済の完了通知を受信すると、第1CPU11に送る。第1CPU11は、第2CPU21から決済の完了通知を受けると、決済処理を完了する。なお、決済処理の流れは、この例示に限られない。
【0085】
このような接触ICカード決済によれば、決済端末100は、決済処理前にNFC_IC14をオフにしておくことで、誤ってNFC_IC14に接触ICカードC2が電気的に読み取られることを抑制でき、誤った決済が行われることを抑制できる。また、第1タッチパネル12は、NFCアンテナ15による非接触通信との干渉を抑制して、PINの入力操作を受け付けできる。
【0086】
S13において、第1CPU11は、非接触読取情報を取得した場合、非接触ICクレジットカードC31を検出した場合、非接触ICクレジットカードC31による決済を行う。この場合、3面待ちの際と同じ各デバイスのオンオフ状態で、第1CPU11及び第2CPU21は、非接触読取情報を用いて決済処理を実行する(S41)。決済処理は、決済端末100の第1CPU11及び第2CPU21並びに決済センタの決済サーバにより、連携して実行される。
【0087】
この決済処理では、例えば以下の処理が行われる。第1CPU11は、非接触読取情報を暗号化して第2CPU21に送る。第2CPU21は、通信部を介して、暗号化された非接触読取情報を含む決済要求情報を決済サーバに送信する。この決済要求情報は、例えば、クレジットカードの識別番号、決済金額、等を含んでよい。決済サーバは、決済端末100から決済要求情報を受信し、決済サーバが保持する情報と照合し、決済を試みる非接触ICクレジットカードC31による決済の許否を判定する。この決済が許可された場合、決済サーバは、この非接触ICクレジットカードC31による決済を実行し、商品購入の取引を完了する。決済サーバは、決済の完了通知を決済端末100に送信する。第2CPU21は、通信部を介して決済の完了通知を受信すると、第1CPU11に送る。第1CPU11は、第2CPU21から決済の完了通知を受けると、決済処理を完了する。
なお、決済処理の流れは、この例示に限られない。
【0088】
非接触読取情報を用いた決済処理の完了後、第1CPU11は、NFC_IC14をオフ(非接触IC:OFF)にし(S42)。第1タッチパネル12をオン(タッチパネル:ON)にする(S32)。
【0089】
したがって、決済端末100は、非接触ICクレジットカードC31を用いた決済を行うための処理時には、NFC_IC14をオンにし、第1タッチパネル12をオフにすることで、電磁気的な干渉を抑制して非接触ICクレジットカードC31が保持する情報を読み取りできる。また、決済端末100は、非接触ICクレジットカードC31を用いた決済を行うための処理が終了した後には、NFC_IC14をオフにし、第1タッチパネル12をオンにすることで、NFCアンテナ15から出力される電波の干渉を抑制して、第1タッチパネル12を使用可能にできる。
【0090】
S13において、電子マネー決済が選択された場合、第1CPU11は、電子マネーカードC32の種別を選択する(S51)。この場合、例えば、店員が第2タッチパネル22を操作し、第2タッチパネル22が入力操作を受け付け、第2CPU21がこの入力操作に応じて電子マネーカードC32の種別を選択する。そして、第1CPU11は、NFC_IC14をオン(非接触IC:ON)にし(S52)。第1タッチパネル12をオフ(タッチパネル:OFF)にする(S53)。
【0091】
上記のような各デバイスのオンオフ状態で、電子マネーカードC32が非接触通信可能範囲に位置すると、NFC_IC14は、電子マネーカードC32が保持する情報を読み取り、電子マネー読取情報を得る。第1CPU11は、電子マネー読取情報を用いて決済処理を実行する(S54)。
【0092】
この決済処理では、例えば以下の処理が行われる。第1CPU11は、第2CPU21から決済金額を取得する。第1CPU11は、電子マネーカードC32が保持する保有金額を読み取り、保有金額から決済金額を減算し、減算結果の金額を電子マネーカードC32に書き込む。これにより、電子マネーカードC32を用いた決済処理が完了する。なお、決済処理の流れは、この例示に限られない。
【0093】
電子マネーカードC32を用いた決済処理の完了後、第1CPU11は、NFC_IC14をオフ(非接触IC:OFF)にし(S55)。第1タッチパネル12をオン(タッチパネル:ON)にする(S56)。
【0094】
したがって、決済端末100は、電子マネーカードC32を用いた決済を行うための処理時には、NFC_IC14をオンにし、第1タッチパネル12をオフにすることで、電磁気的な干渉を抑制して、電子マネーカードC32との間で情報を読み取り及び書き込みできる。また、決済端末100は、電子マネーカードC32を用いた決済を行うための処理が終了した後には、NFC_IC14をオフにし、第1タッチパネル12をオンにすることで、NFCアンテナ15から出力される電波の干渉を抑制して、第1タッチパネル12を使用可能にできる。
【0095】
S13において、コード決済が選択された場合、第2CPU21は、カメラ25を起動する(カメラ:ON)(S61)。カメラ25は、購入者の携帯端末に表示された二次元コード等を撮像し、撮像画像を第2CPU21へ送る。第2CPU21は、撮像画像を取得し、撮像画像に対して画像解析し、コード読取情報としてQRコード(登録商標)等が示す識別情報を取得する(読み取る)(S62)。第2CPU21は、例えばコード決済を行うための外部サーバと連携して、コード読取情報を用いて決済処理を行う(S63)。
【0096】
この決済処理では、例えば以下の処理が行われる。第2CPU21は、通信部を介して、例えば二次元コード読取情報及び決済金額を含む決済要求情報を、外部サーバに送信する。外部サーバは、決済端末100から決済要求情報を受信し、外部サーバが保持する情報と照合し、コードが示す識別番号に関連づけられた保有金額から決済金額を減算し、減算結果を新たな保有金額とし、商品購入の取引を完了する。外部サーバは、決済の完了通知を決済端末100に送信する。第2CPU21は、通信部を介して決済の完了通知を受信すると、決済処理を完了する。なお、決済処理の流れは、この例示に限られない。
【0097】
コードを用いた決済処理の完了後、第2CPU21は、カメラ25の作動を終了する(カメラ:OFF)(S64)。
【0098】
S13において、現金決済が選択された場合、現金を用いて決済処理を行う(S71)。この場合、第2CPU21は、例えば通信部を介してキャッシュドロワと連携し、現金の受渡が可能な状態とする。第2CPU21は、例えば、第2タッチパネル22を介して決済完了の入力操作を取得した際に、決済処理を完了する。
【0099】
以上のように、本実施形態の決済端末100(情報処理装置の一例)は、非接触ICカードC3(第1のカードの一例)が保持する情報(第1の情報の一例を、非接触で電気的に読み取るNFC_IC14(第1読取部の一例)を備える。決済端末100は、磁気カードC1又は接触ICカードC2(第2のカードの一例)が保持する情報(第2の情報の一例)を、接触して磁気的又は電気的に読み取る第1カードリーダ16又は第2カードリーダ17(第2読取部の一例)を備える。決済端末100は、例えば購入者の指(物体の一例)の接触又は近接を入力として電気的に検出する第1タッチパネル12(入力検出部の一例)を備える。決済端末100は、NFC_IC14、第1カードリーダ16又は第2カードリーダ17、及び第1タッチパネル12と電気的に接続された第1CPU11(制御部の一例)を備える。
【0100】
第1CPU11は、NFC_IC14に対する非接触ICカードC3の所定位置(例えば非接触通信可能範囲に含まれる位置)への配置の検出に基づいて、NFC_IC14による読み取りの可否(例えばNFC_IC14のオンオフ)及び第1タッチパネル12による入力検出の可否(例えば第1タッチパネルのオンオフ)を排他的に制御してよい。または、第1CPU11は、第1カードリーダ16に対する磁気カードC1の所定位置(例えば第1カードリーダ16への磁気カードC1の挿入時の位置)への配置の検出に基づいて、NFC_IC14による読み取りの可否及び第1タッチパネル12による入力検出の可否を排他的に制御してよい。または、第1CPU11は、第2カードリーダ17に対する接触ICカードC2の所定位置(例えば第2カードリーダ17への接触ICカードC2の挿入時の位置)への配置の検出に基づいて、NFC_IC14による読み取りの可否及び第1タッチパネル12による入力検出の可否を排他的に制御してよい。
【0101】
これにより、決済端末100は、非接触ICカードC3及び非接触ICカードC3以外のカードを読み取り可能な場合であっても、いずれの読取部によって情報を読み取ったかに応じて、非接触ICカードC3の読み取りの可否と第1タッチパネル12による入力検出の可否とを切り替えできる。例えば、非接触ICカードC3の読み取りが可能な状態では、第1タッチパネル12による入力検出が不能な状態となり、非接触ICカードC3の読み取りが不能な状態では、第1タッチパネル12による入力検出が可能な状態となる。よって、決済端末100は、非接触ICカードC3の読み取りと第1タッチパネル12の入力検出とで互いに電気的に干渉することを抑制でき、非接触ICカードC3の読取精度や第1タッチパネル12による入力検出精度の劣化を防止できる。したがて、決済端末100は、非接触ICカードC3及び非接触ICカードC3以外のカードが保持する情報を読み取る場合でも、非接触ICカードC3の読取精度や電気的な信号入力の入力検出精度の劣化を抑制できる。
【0102】
また、第1CPU11は、決済方式としてクレジットカード決済が選択された場合、NFC_IC14による読み取りを可能にし、第1タッチパネル12による入力検出を不能にしてよい。
【0103】
これにより、決済端末100は、クレジットカードとしての非接触ICカードC3を読み取り可能な状態で待機でき、スムーズに決済を行うことが期待できる。
【0104】
また、第1CPU11は、決済方式としてクレジットカード決済が選択された場合、第1カードリーダ16又は第2カードリーダ17による読み取りを可能にしてよい。
【0105】
これにより、決済端末100は、クレジットカードとしての磁気カードC1又は接触ICカードC2も読取可能な状態で待機でき、例えば3面待ちの状態でクレジットカードの操作を待ち受けできる。よって、決済端末100は、いずれのクレジットカードが検出されても、スムーズに決済を行うことが期待できる。
【0106】
また、第1CPU11は、第1カードリーダ16又は第2カードリーダ17により読み取られた場合、NFC_IC14による読み取りを不能にし、第1タッチパネル12による入力検出を可能にしてよい。
【0107】
これにより、決済端末100は、第1カードリーダ16又は第2カードリーダ17に磁気カードC1又は接触ICカードC2を近づける際に、磁気カードC1又は接触ICカードC2がNFC_IC14によって電気的に読み取られることを抑制できる。よって、決済時に他の読取部によって誤って読み取られ、誤った決済が行われることを抑制できる。また、磁気カードC1又は接触ICカードC2を用いた決済を行うので、非接触ICカードC3を用いた決済が不要となり、NFC_IC14をオフにしても決済において支障はない。また、決済端末100は、磁気カードC1又は接触ICカードC2の検出直後から第1タッチパネル12を入力検出精度の劣化を抑制して使用可能にできる。
【0108】
また、第1CPU11は、NFC_IC14により読み取られた場合、非接触ICカードC3による決済処理が完了してから、NFC_IC14による読み取りを不能にし、第1タッチパネル12による入力検出を可能にしてよい。
【0109】
これにより、決済端末100は、非接触ICカードC3を用いて決済に係る読み取りを行う際には、第1タッチパネル12はオフであるので、NFC_IC14による読取精度の劣化を抑制できる。また、非接触ICカードC3による決済処理が完了した場合には、第1タッチパネル12を入力検出精度の劣化を抑制して使用可能にできる。
【0110】
また、第1CPU11は、決済方式として電子マネー決済が選択された場合、NFC_IC14による読み取りを可能にし、第1タッチパネル12による入力検出を不能にしてよい。
【0111】
これにより、決済端末100は、電子マネーカードC32を読み取り可能な状態で待機でき、スムーズに決済を行うことが期待できる。
【0112】
また、第1CPU11は、電子マネー決済の決済処理が完了してから、前記第1読取部による読み取りを不能にし、前記入力検出部による入力検出を可能にしてよい。
【0113】
決済端末100は、電子マネーカードC32を用いて決済に係る読み取りを行う際には、第1タッチパネル12はオフであるので、NFC_IC14による読取精度の劣化を抑制できる。また、電子マネーカードC32による決済処理が完了した場合には、第1タッチパネル12を入力検出精度の劣化を抑制して使用可能にできる。
【0114】
また、第2のカードは、接触ICカードC2及び磁気カードC1の少なくとも一方を含んでよい。第2読取部は、電気的及び磁気的の少なくとも一方により第2の情報を読み取ってよい。
【0115】
これにより、決済端末100は、第2のカードとして、接触してデータ伝送が可能な様々なカードを使用可能である。
【0116】
また、NFC_IC14は、NFCアンテナ15(非接触通信可能なアンテナの一例)を介して第1の情報を読み取ってよい。NFCアンテナ15と第1タッチパネル12とは、近接して配置されてよい。
【0117】
この構成の場合、NFCアンテナ15が送受する電波と第1タッチパネル12の電極等とが電気的に干渉し、NFC_IC14による読み取りと第1タッチパネル12による入力検出に影響を与え得る。これに対し、決済端末100は、NFC_IC14による読み取りの可否と第1タッチパネル12による入力検出の可否を排他的に制御することで、相互に電気的な干渉を抑制できる。
【0118】
また、第1カードリーダ16は、磁気カードC1を第1カードリーダ16の内部に案内する第1カードスロット16s(案内部の一例)と、磁気カードC1を電気的又は磁気的に読み取る磁気ヘッドh(読取部材の一例)と、第1カードスロット16sにおける磁気カードの挿入開始点と磁気ヘッド16hとの間に配置され、磁気カードC1を検出する第1挿入センサ16r(センサの一例)と、を備えてよい。
【0119】
これにより、決済端末100は、第1カードスロット16sに磁気カードC1が挿入(スワイプ)された場合、第1カードスロット16sの挿入開始点から挿入されて磁気ヘッド16hに到達する前に、第1挿入センサ16rにより磁気カードC1が検出される。したがって、決済端末100は、磁気カードC1が保持する情報を読み取る前に、NFC_IC14をオフにできる。よって、第1カードリーダ16とNFCアンテナ15との間で電磁気的な干渉が発生することを抑制できる。
【0120】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0121】
上記実施形態では、NFC_IC14、第1カードリーダ16、及び第2カードリーダ17については、カードとの間でデータの読み取りを行うことを主に説明したが、データの書き込みを行ってもよい。つまり、NFC_IC14、第1カードリーダ16、及び第2カードリーダ17は、少なくともデータの読み取りが可能であり、データの書き込みが可能であってもよい。この場合、読み取りの可否の制御と同様に、書き込みの可否の制御が行われてよい。例えば、第1CPU11は、NFC_IC14による読み取りの可否及び第1タッチパネル12による入力検出の可否を排他的に制御してもよい。
【0122】
上記実施形態では、図1図6の示した外観構成の決済端末100を例示したが、これに限られない。例えば、決済端末100は、開口部Hを有さずに、NFCアンテナ15、第1カードスロット16s、及び第2カードスロット17sが、図1図6に示した外観構成よりも近接した構成であってもよい。この場合、NFCアンテナ15、第1カードスロット16s、及び第2カードスロット17sが電磁気的に更に干渉し易くなる。この場合でも、決済端末100は、各デバイスのオンオフを制御することで、電磁気的な処理を行うタイミングをずらすことができ、適切に各デバイスの電磁気的な干渉を抑制することができる。
【0123】
また、上記実施形態は、上述した実施の形態に係る情報処理方法の機能を実現するプログラムを、ネットワーク或いは各種記憶媒体を介してコンピュータである情報処理装置に供給し、この情報処理装置のプロセッサが読み出して実行するプログラム、及びこのプログラムが記憶された記録媒体も適用範囲としてよい。
【0124】
また、上記実施形態では、プロセッサは、物理的にどのように構成してもよい。また、プログラム可能なプロセッサを用いれば、プログラムの変更により処理内容を変更できるので、プロセッサの設計の自由度を高めることができる。プロセッサは、1つの半導体チップで構成してもよいし、物理的に複数の半導体チップで構成してもよい。複数の半導体チップで構成する場合、上記実施形態の各制御をそれぞれ別の半導体チップで実現してもよい。この場合、それらの複数の半導体チップで1つのプロセッサを構成すると考えることができる。また、プロセッサは、半導体チップと別の機能を有する部材(コンデンサ等)で構成してもよい。また、プロセッサが有する機能とそれ以外の機能とを実現するように、1つの半導体チップを構成してもよい。また、複数のプロセッサが1つのプロセッサで構成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本開示は、非接触ICカード及び非接触ICカード以外のカードが保持する情報を読み取る場合でも、非接触ICカードの読取精度や電気的な信号入力の入力検出精度の劣化を抑制できる情報処理装置及び情報処理方法等に有用である。
【符号の説明】
【0126】
100 決済端末
1A 前面
1B 側面
1C 側面
1D 後面
10 本体
11 第1CPU
12 第1タッチパネル
13 第1LED
14 NFC_IC
15 NFCアンテナ
16 第1カードリーダ
16h 磁気ヘッド
16r 第1挿入センサ
16s 第1カードスロット
17 第2カードリーダ
17s 第2カードスロット
18 メモリ
21 第2CPU
22 第2タッチパネル
23 第2LED
24 スピーカ
25 カメラ
26 プリンタ
26p プリンタ排出口
27 外部端子
28 メモリ
C1 磁気カード
C11 磁気ストライプ
C2 接触ICカード
C21 端子
C3 非接触ICカード
H 開口部
α 載置面
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11