(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161483
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】凝固第IX因子および/または活性化凝固第IX因子ならびに凝固第X因子および/または活性化凝固第X因子を認識する二重特異性抗体の使用法
(51)【国際特許分類】
A61K 39/395 20060101AFI20241112BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20241112BHJP
C07K 16/36 20060101ALN20241112BHJP
【FI】
A61K39/395 N ZNA
A61P7/04
A61K39/395 N
C07K16/36
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024135511
(22)【出願日】2024-08-15
(62)【分割の表示】P 2022129184の分割
【原出願日】2017-09-05
(31)【優先権主張番号】62/383,933
(32)【優先日】2016-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/437,281
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/485,514
(32)【優先日】2017-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】000003311
【氏名又は名称】中外製薬株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】米山 洸一郎
(72)【発明者】
【氏名】シュミット クリストフ
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、出血、出血を伴う疾患、または出血によって引き起こされる疾患の予防および/または治療のための効果的な薬学的組成物または投薬レジメンを提供することである。
【解決手段】本発明者らは、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗原結合分子を含む薬学的組成物を、所定の投薬レジメンに従って投与することによって、出血、出血を伴う疾患、または出血によって引き起こされる疾患が、より効果的に予防および/または治療され得ることを見出した。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年9月6日に出願された米国仮出願第62/383,933号、2016年12月21日に出願された米国仮出願第62/437,281号、および2017年4月14日に出願された米国仮出願第62/485,514号に基づく恩典を主張するものであり、これらの仮出願の開示全体が参照として本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、概して出血性障害のための治療薬の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
血友病は、凝固第VIII因子(FVIII)または凝固第IX因子(FIX)の先天的欠損または機能不全によって引き起こされる出血性疾患である。前者は血友病Aと称され、後者は血友病Bと称される。両因子の遺伝子は、X染色体上に位置しており、遺伝子異常は、X染色体連鎖劣性遺伝形式をとるため、疾患を発症する患者の99%以上が男性である。有病率は、男性出生数10,000当たりおよそ1であり、血友病Aと血友病Bの比は、およそ5:1であることが公知である。
【0004】
血友病Aの重症度は、血中のFVIII活性によって定義される。1%未満の活性を有する患者は重症と分類され、1%~5%の活性を有する患者は中等症と分類され、5%超40%未満の活性を有する患者は軽症と分類される。血友病A患者の約半数を占める重症患者は、月に数回、出血症状を示し、この頻度は、中等症患者および軽症患者と比較して著しく高い。
【0005】
血友病A患者における出血に対しては、一般に、FVIII製剤がオンデマンド投与される(オンデマンド療法)。近年は、出血事象を予防するために、FVIII製剤が予防的にも投与されている(定期補充療法;非特許文献1および2)。FVIII製剤の血中半減期は、およそ8~19時間である。したがって、継続的な予防のために、FVIII製剤は、週3回、患者へ投与される(非特許文献3および4)。オンデマンド療法においても、出血の再発を予防するために、必要に応じて、FVIII製剤が定期的な間隔で付加的に投与される。さらに、FVIII製剤は、主に家庭で投与されるが、静脈内投与であるため、血管確保の困難さが問題となる。したがって、FVIII製剤と比較して、投与に関する負担がより少ない薬剤が、強く必要とされている。
【0006】
時折、FVIIIに対する抗体(インヒビター)が血友病A患者において発生する。そのようなインヒビターは、FVIII製剤の効果を打ち消す。インヒビターが発生した患者(インヒビター患者)における出血に対しては、バイパス製剤が投与される。その作用機序は、FVIIIの機能、即ち、活性化血液凝固第IX因子(FIXa)による血液凝固第X因子(FX)の活性化を触媒する機能に非依存である。したがって、いくつかのケースにおいて、バイパス製剤は、出血を十分に止めることができない。最近、バイパス製剤の定期投与療法の有効性を示唆する結果が得られているが、FVIII製剤と比較して十分な出血抑制効果は得られていない。したがって、インヒビターの存在に関わらず、皮下投与が可能な治療剤、また、より低頻度の投与が可能な長期作用型の治療剤が、強く必要とされている。
【0007】
最近、その問題を解決するための手段として、FVIIIの機能を代替する抗体エミシズマブ(ACE910、RO5534262)およびその使用が開示された(特許文献1、2、3、4、および5、非特許文献5、6、7、および8)。
【0008】
エミシズマブは、(a)FIXおよび/またはFIXaならびに(b)FXおよび/または活性化血液凝固因子FX(FXa)と結合する組換えヒト化二重特異性抗体であり、FVIIIの補因子機能を模倣する。(第VIII因子インヒビター保有または非保有の)重症血友病Aを有する日本人患者が、エミシズマブの非盲検非ランダム化個体間用量漸増研究に登録された。登録された患者は、コホート1、コホート2、またはコホート3に割り当てられ、0週目(1日目)に体重1キログラム当たり1.0mg(コホート1)または1キログラム当たり3mg(コホート2および3)の初期用量でエミシズマブを皮下に受け、その後、1週目から12週目まで、週1回、1キログラム当たり0.3mg、1.0mg、または3mg(それぞれ、コホート1、2、および3)の用量を皮下に受けた。コホート3の初期用量および後続用量は、同一であった。エミシズマブは、第VIII因子インヒビター保有または非保有の血友病Aを有する患者において年間出血率(ABR)を減少させた(非特許文献9)。12週間の研究の完了時に、適格患者は、継続研究に参加することができた(非特許文献10)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2005/035754
【特許文献2】WO2005/035756
【特許文献3】WO2006/109592
【特許文献4】WO2012/067176
【特許文献5】WO2015/194233
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Blood 58, 1-13 (1981)
【非特許文献2】Nature 312, 330-337 (1984)
【非特許文献3】Nature 312, 337-342 (1984)
【非特許文献4】Biochim.Biophys.Acta 871, 268-278 (1986)
【非特許文献5】Nature Medicine 18, 1570-1574(2012)
【非特許文献6】PLOS ONE 8, 1-13(2013)
【非特許文献7】J Thromb Haemost. 12, 206-213(2014)
【非特許文献8】Blood 127(13), 1633-1641(2016)
【非特許文献9】N Engl J Med. 374(21), 2044-2053(2016)
【非特許文献10】XXV Congress of the International Society on Thrombosis and Haemostasis, Toronto, Canada, June 20-25, 2015. Abstr AS017.
【発明の概要】
【0011】
技術的問題
本発明の目的は、FVIIIおよび/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるための、さらなる効果的な薬学的組成物または投薬レジメンを提供することである。
【0012】
問題の解決策
本発明者らは、鋭意研究の結果、FVIIIおよび/またはFVIIIaの活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるための、(a)FIXおよび/またはFIXaならびに(b)FXおよび/またはFXaを認識する二重特異性抗原結合分子(抗体)を含有する薬学的組成物の効果的な投薬レジメンを見出すことに成功した。
【0013】
具体的には、本発明は、FVIIIおよび/またはFVIIIaの活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用される薬学的組成物または投薬レジメンに関し、具体的には、以下のものに関する:
[1]以下の工程を含む、血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療する、および/または該疾患の発症率を低下させる方法:
(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を、3mg/kgもしくは4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で1週間以上、または6mg/kgの抗体の隔週負荷用量で2週間以上、対象へ投与する工程、ならびに
負荷用量投与が完了した後、維持用量の前記抗体を対象へ1回または複数回投与する工程であって、該維持用量が6mg/kgの抗体である、工程;
[2]4週毎または1ヶ月毎に、6mg/kgの抗体の維持用量が、1回でまたは複数分割して対象へ投与される、[1]の方法;
[3]前記抗体が、3mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、その後、維持用量が投与される、[1]または[2]の方法;
[4]前記抗体が、4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で2週間投与され、その後、維持用量が投与される、[1]または[2]の方法;
[5]前記抗体が、6mg/kgの抗体の隔週負荷用量で4週間投与され、その後、維持用量が投与される、[1]または[2]の方法;
[6]維持用量が、1ヶ月毎または4週毎に、6mg/kgの抗体の1回分の用量で1回投与される、[1]~[5]のいずれか1つの方法;
[7]維持用量が、1ヶ月毎または4週毎に、各々3mg/kgの抗体の1回分の用量で2回投与され、ここで、3mg/kgの抗体の維持用量の1回分の用量は、2週に1回投与される、[1]~[5]のいずれか1つの方法;
[8]維持用量が、1ヶ月毎または4週毎に、各々1.5mg/kgの抗体の1回分の用量で4回投与され、ここで、1.5mg/kgの抗体の維持用量の1回分の用量は、週1回投与される、[1]~[5]のいずれか1つの方法;
[9]維持用量の前記抗体の投与による疾患の治療の効果および/または該疾患の発症率の低下の効果が存在しないかまたは不十分であるケースにおいて、該維持用量の前記抗体の投与を中止し、かつ代替的な維持用量の前記抗体の対象への投与を開始する工程であって、該代替的な維持用量が、3mg/kgの抗体の毎週用量または6mg/kgの抗体の隔週用量である、工程をさらに含む、[1]~[8]のいずれか1つの方法;
[10]以下の工程を含む、血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療する、および/または該疾患の発症率を低下させる方法:
(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を、4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間対象へ投与する工程、ならびに
その後、維持用量の前記抗体を対象へ1回または複数回投与する工程であって、該維持用量が、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される9mg/kgの抗体である、工程;
[11]以下の工程を含む、血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療する、および/または該疾患の発症率を低下させる方法:
(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を、6mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間、対象へ投与する工程、ならびに
その後、維持用量の前記抗体を対象へ1回または複数回投与する工程であって、該維持用量が、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される12mg/kgの抗体である、工程;
[12]維持用量の前記抗体の投与による疾患の治療の効果および/または該疾患の発症率の低下の効果が存在しないかまたは不十分であるケースにおいて、該維持用量の前記抗体の投与を中止し、かつ代替的な維持用量の前記抗体の対象への投与を開始する工程であって、該代替的な維持用量が、4.5mg/kgの抗体の毎週用量である、工程をさらに含む、[10]の方法;
[13]維持用量の前記抗体の投与による疾患の治療の効果および/または該疾患の発症率の低下の効果が存在しないかまたは不十分であるケースにおいて、該維持用量の前記抗体の投与を中止し、かつ代替的な維持用量の前記抗体の対象への投与を開始する工程であって、該代替的な維持用量が、6mg/kgの抗体の毎週用量である、工程をさらに含む、[11]の方法;
[14]前記抗体がエミシズマブである、[1]~[13]のいずれか1つの方法;ならびに
[15]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患が、血友病A、後天性血友病A、フォンヴィルブランド病、ならびに血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子に対するインヒビターの出現を伴う血友病Aからなる群より選択される、[14]の方法。
【0014】
さらに、本発明は、以下のものに関する:
[16]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用するための、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を含む薬学的組成物であって、該二重特異性抗体が、3mg/kgもしくは4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で1週間以上、または6mg/kgの抗体の隔週負荷用量で2週間以上投与され、かつ負荷用量投与が完了した後、6mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される、前記薬学的組成物;
[17]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用するための、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を含む薬学的組成物であって、該二重特異性抗体が、4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、かつその後、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される9mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される、前記薬学的組成物;
[18]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用するための、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を含む薬学的組成物であって、該二重特異性抗体が、6mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、かつその後、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される12mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される、前記薬学的組成物;
[19](i)容器、(ii)(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を含む、前記容器内の薬学的組成物、ならびに(iii)(a)前記二重特異性抗体を、3mg/kgもしくは4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で1週間以上、または6mg/kgの抗体の隔週負荷用量で2週間以上投与し、かつ(b)負荷用量投与が完了した後、維持用量の前記二重特異性抗体を1回または複数回投与することを指示する文書であって、該維持用量が、6mg/kgの抗体である、文書を含む、製品;
[20](i)容器、(ii)(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を含む、前記容器内の薬学的組成物、ならびに(iii)(a)前記二重特異性抗体を、4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与し、かつ(b)負荷用量投与が完了した後、維持用量の前記二重特異性抗体を1回または複数回投与することを指示する文書であって、該維持用量が、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される9mg/kgの抗体である、文書を含む、製品;
[21](i)容器、(ii)(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体を含む、前記容器内の薬学的組成物、ならびに(iii)(a)前記二重特異性抗体を、6mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与し、かつ(b)負荷用量投与が完了した後、維持用量の前記二重特異性抗体を1回または複数回投与することを指示する文書であって、該維持用量が、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される12mg/kgの抗体である、文書を含む、製品;
[22]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用するための、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体であって、3mg/kgもしくは4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で1週間以上、または6mg/kgの抗体の隔週負荷用量で2週間以上投与され、かつ負荷用量投与が完了した後、6mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される前記二重特異性抗体;
[23]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用するための、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体であって、4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、かつその後、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される9mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される前記二重特異性抗体;
[24]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用するための、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体であって、6mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、かつその後、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される12mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される前記二重特異性抗体;
[25]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用される薬学的組成物の製造における、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体の使用であって、該二重特異性抗体が、3mg/kgもしくは4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で1週間以上、または6mg/kgの抗体の隔週負荷用量で2週間以上投与され、かつ負荷用量投与が完了した後、6mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される、前記使用;
[26]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用される薬学的組成物の製造における、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体の使用であって、該二重特異性抗体が、4.5mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、かつその後、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される9mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される、前記使用;ならびに
[27]血液凝固第VIII因子および/または活性化血液凝固第VIII因子(FVIIIa)の活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患を治療するおよび/または該疾患の発症率を低下させるために使用される薬学的組成物の製造における、(a)血液凝固第IX因子および/または活性化血液凝固第IX因子ならびに(b)血液凝固第X因子および/または活性化血液凝固第X因子を認識する二重特異性抗体の使用であって、該二重特異性抗体が、6mg/kgの抗体の毎週負荷用量で4週間投与され、かつその後、4週毎または1ヶ月毎に2分割または4分割して投与される12mg/kgの抗体の維持用量で1回または複数回投与される、前記使用。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、シミュレーションにより求められた血漿中エミシズマブ濃度に対する年間出血率を示す。X軸は、血漿中エミシズマブ濃度(μg/mL)を示す。Y軸は、52週間の累積出血回数を示す。丸および実線は、各血漿中エミシズマブ濃度においてプロットした、シミュレーションにより求められた中央値を示す。斜線区域は、シミュレーションにより求められた5~95パーセンタイル範囲を示す。
【
図2】
図2は、シミュレーションにより求められた血漿中エミシズマブ濃度の経時的な変化を示す(毎週投薬)。X軸は、初回エミシズマブ投与後の時間(週)を示す。Y軸は、血漿中エミシズマブ濃度(μg/mL)を示す。丸および実線は、各トラフサンプリング時点においてプロットした、シミュレーションにより求められた中央値を示す。斜線区域は、シミュレーションにより求められた5~95パーセンタイル範囲を示す。破線は、45μg/mLの目標曝露レベルを示す。最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量を適用し、その後、1.5mg/kgの週毎1回維持用量を適用した。
【
図3】
図3は、シミュレーションにより求められた血漿中エミシズマブ濃度の経時的な変化を示す(隔週投薬)。X軸は、初回エミシズマブ投与後の時間(週)を示す。Y軸は、血漿中エミシズマブ濃度(μg/mL)を示す。丸および実線は、各トラフサンプリング時点においてプロットした、シミュレーションにより求められた中央値を示す。斜線区域は、シミュレーションにより求められた5~95パーセンタイル範囲を示す。破線は、45μg/mLの目標曝露レベルを示す。最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量を適用し、その後、3mg/kgの2週毎1回維持用量を適用した。
【
図4】
図4は、シミュレーションにより求められた血漿中エミシズマブ濃度の経時的な変化を示す(4週毎投薬)。X軸は、初回エミシズマブ投与後の時間(週)を示す。Y軸は、血漿中エミシズマブ濃度(μg/mL)を示す。丸および実線は、各トラフサンプリング時点においてプロットした、シミュレーションにより求められた中央値を示す。斜線区域は、シミュレーションにより求められた5~95パーセンタイル範囲を示す。破線は、45μg/mLの目標曝露レベルを示す。最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量を適用し、その後、6mg/kgの4週毎1回維持用量を適用した。
【
図5】
図5は、シミュレーションにより求められた年間出血率の分布を示す(毎週投薬)。X軸は、52週間の累積出血回数を示す。Y軸は、52週間の累積出血回数の各回数を有する患者の割合(%)を示す。バーは、シミュレーションにより求められた割合を示す。最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量を適用し、その後、1.5mg/kgの週毎1回維持用量を適用した。
【
図6】
図6は、シミュレーションにより求められた年間出血率の分布を示す(隔週投薬)。X軸は、52週間の累積出血回数を示す。Y軸は、52週間の累積出血回数の各回数を有する患者の割合(%)を示す。バーは、シミュレーションにより求められた割合を示す。最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量を適用し、その後、3mg/kgの2週毎1回維持用量を適用した。
【
図7】
図7は、シミュレーションにより求められた年間出血率の分布を示す(4週毎投薬)。X軸は、52週間の累積出血回数を示す。Y軸は、52週間の累積出血回数の各回数を有する患者の割合(%)を示す。バーは、シミュレーションにより求められた割合を示す。最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量を適用し、その後、6mg/kgの4週毎1回維持用量を適用した。
【
図8】
図8は、HAVEN 1における研究アームA、B、およびCについての年間出血率を示す(実施例2)。ABR、年間出血率;BPA、バイパス製剤;RR、相対リスク。
【
図9】
図9は、エミシズマブ予防を受けた参加者における治療した出血についての参加者内比較を示す(アームC)。参加者がエミシズマブ予防を受けていた期間中の治療した出血が、HAVEN 1への研究エントリー前24週以内に同一参加者が以前の予防的BPA治療を受けていた期間中の治療した出血と比較されている。
【
図10】
図10は、HAVEN 1における週1回投薬(最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量、その後、1.5mg/kgの週毎1回維持用量)による経時的な観察されたトラフエミシズマブ濃度を示す。SD、標準偏差。
【
図11】
図11は、エミシズマブ予防を受けた参加者における治療した出血についての参加者内比較を示す(アームA)。参加者がエミシズマブ予防を受けていた期間中の治療した出血が、HAVEN 1への研究エントリー前24週以内に同一参加者が以前の出血時BPA治療を受けていた期間中の治療した出血と比較されている。
【
図12】
図12は、HAVEN 2における治療した出血についての個々の患者について計算されたABRを示す。参加者内比較には、少なくとも12週間、HAVEN 2に登録された、以前にNISに登録された患者が含まれた。7人の患者は、研究前にバイパス製剤による予防的治療を受け、1人は、バイパス製剤による出血時治療を受けた。ABR、年間出血率;BPA、バイパス製剤;NIS、非介入研究。
【
図13】
図13は、HAVEN 4(実施例5)のPK導入パートにおける4週に1回の投薬による経時的なエミシズマブ濃度の観察値および予測値を示す。エミシズマブは、4週に1回、6mg/kgで皮下投与された。黒色のドットおよび実線は、個々の観察値を示す。灰色の破線は、予測平均値を示す。灰色の太い実線は、95%予測区間の上限および下限を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
態様の説明
(a)血液凝固第IX因子(FIX)および/または活性化血液凝固第IX因子(FIXa)ならびに(b)血液凝固第X因子(FX)および/または活性化血液凝固第X因子(FXa)を認識する二重特異性抗原結合分子は、好ましくは、凝固第VIII因子(FVIII)の機能を代替する活性を有する。
【0017】
本発明において、「FVIIIの機能を代替する」という語句は、(a)FIXおよび/またはFIXaならびに(b)FXおよび/またはFXaが認識され、FIXaによるFXの活性化が促進される(FIXaによるFXa生成が促進される)ことを意味する。FXa生成促進活性は、例えば、FIXa、FX、合成基質S-2222(FXaの合成基質)、およびリン脂質を含む測定系を使用して評価することができる。そのような測定系は、血友病A症例における疾患の重症度と臨床症状との間の相関を示す(Rosen S, Andersson M, Blomback M et al. Clinical applications of a chromogenic substrate method for determination of FVIII activity. Thromb Haemost 1985; 54: 811-23)。
【0018】
(a)FIXおよび/またはFIXaならびに(b)FXおよび/またはFXaを認識するそのような抗原結合分子(抗体など)は、例えば、WO2005/035756、WO2006/109592、およびWO2012/067176に記載の方法に従って入手することができる。具体的には、抗体は、FIXおよび/またはFIXaに対する抗体ならびにFXおよび/またはFXaに対する抗体の配列に基づき、当業者に公知の遺伝子組換え技術を使用して生成することができる。FIXおよび/またはFIXaに対する抗体ならびにFXおよび/またはFXaに対する抗体の配列に基づき、抗体をコードするポリヌクレオチドを構築することができ、これを、発現ベクターへ挿入し、その後、適切な宿主細胞において発現させることができる(例えば、Co, M. S. et al., J. Immunol. (1994) 152, 2968-2976;Better, M. and Horwitz, A. H., Methods Enzymol. (1989) 178, 476-496;Pluckthun, A. and Skerra, A., Methods Enzymol. (1989) 178, 497-515;Lamoyi, E., Methods Enzymol. (1986) 121, 652-663;Rousseaux, J. et al., Methods Enzymol. (1986) 121, 663-669;およびBird, R. E. and Walker, B. W., Trends Biotechnol. (1991) 9, 132-137参照)。
【0019】
本発明において、「FVIIIの機能を代替する」および「FVIIIaの機能を代替する」という語句は、交換可能に使用される。
【0020】
そのような二重特異性抗原結合分子は、宿主細胞内または細胞外(例えば、培地)から単離することができ、実質的に純粋かつ均一な抗体として精製することができる。抗体の単離および精製は、抗体を単離および精製するために一般に使用されている方法を使用して実施することができる。方法は限定されないが、例えば、カラムクロマトグラフィーカラム、フィルター、限外濾過、塩析、溶媒沈殿、溶媒抽出、蒸留、免疫沈降、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動、等電点電気泳動、透析、再結晶などを適切に選択しかつ組み合わせることによって、抗体を単離および精製することができる。
【0021】
本発明の二重特異性抗原結合分子には、例えば、WO2005/035756、WO2006/109592、およびWO2012/067176に記載の抗体が含まれる。
【0022】
二重特異性抗原結合分子は、少なくとも2種類の異なるタイプの抗原と特異的に結合することができる第1の抗原結合部位および第2の抗原結合部位を含む。本発明の二重特異性抗原結合分子の第1の抗原結合部位および第2の抗原結合部位は、それぞれ、(a)FIXおよび/またはFIXaならびに(b)FXおよび/またはFXaと結合する活性を有する限り、特に限定されないが、例には、抗体、スキャフォールド分子(抗体様分子)、およびペプチドなどの、抗原と結合するために必要な部位、ならびにそのような部位を含有する断片が含まれる。スキャフォールド分子は、標的分子と結合することによって機能を示す分子であり、少なくとも1つの標的抗原と結合することができる立体構造的に安定したポリペプチドである限り、任意のポリペプチドが使用され得る。そのようなポリペプチドの例には、抗体可変領域、フィブロネクチン(WO2002/032925)、プロテインAドメイン(WO1995/001937)、LDL受容体Aドメイン(WO2004/044011、WO2005/040229)、アンキリン(WO2002/020565)、ならびにNygrenら(Current Opinion in Structural Biology, 7: 463-469(1997);およびJournal of Immunol Methods, 290: 3-28 (2004))、Binzら(Nature Biotech 23: 1257-1266 (2005))、およびHosseら(Protein Science 15: 14-27 (2006))に記載の分子が含まれる。さらに、Curr Opin Mol Ther. 2010 Aug; 12(4): 487-95およびDrugs. 2008; 68(7): 901-12に記載されたように、標的抗原と結合することができるペプチド分子も使用され得る。
【0023】
二重特異性抗原結合分子は、例えば、遺伝子組換え技術を使用して作製することができる(例えば、Borrebaeck CAK and Larrick JW, THERAPEUTIC MONOCLONAL ANTIBODIES, Published in the United Kingdom by MACMILLAN PUBLISHERS LTD, 1990参照)。組換え抗体は、ハイブリドーマ、または抗体を産生する感作リンパ球などの抗体産生細胞から、抗体をコードするDNAをクローニングし、適当なベクターへそれを挿入し、次いで、抗体を産生するよう宿主(宿主細胞)へそれを導入することによって入手することができる。
【0024】
さらに、二重特異性抗原結合分子は、完全抗体であってもよいし、抗体断片および低分子量抗体および改変抗体であってもよい。
【0025】
例えば、抗体断片および低分子量抗体には、ダイアボディ(Db)、線状抗体、および一本鎖抗体(以後、scFvとも記載する)分子が含まれる。本明細書中、「Fv」断片とは、最小の抗体断片であり、完全な抗原認識部位および結合部位を含む。
【0026】
二重特異性抗体には、ヒト抗体、マウス抗体、ラット抗体などが含まれ、それらの起源は限定されない。それらは、キメラ抗体およびヒト化抗体などの遺伝子改変抗体であってもよい。
【0027】
ヒト抗体を入手する方法は既知である。例えば、ヒト抗体遺伝子の全レパートリーを保持しているトランスジェニック動物を、関心対象の抗原で免疫することによって、関心対象のヒト抗体を入手することができる(国際公開番号WO93/12227、WO92/03918、WO94/02602、WO94/25585、WO96/34096、およびWO96/33735参照)。
【0028】
遺伝子改変抗体も、公知の方法を使用して作製することができる。具体的には、例えば、キメラ抗体は、免疫動物の抗体のH鎖およびL鎖の可変領域と、ヒト抗体のH鎖およびL鎖の定常領域とを含む抗体である。キメラ抗体は、免疫動物に由来する抗体の可変領域をコードするDNAを、ヒト抗体の定常領域をコードするDNAと連結し、発現ベクターへこれを挿入し、次いで、抗体を産生するよう宿主細胞へこれを導入することによって入手することができる。
【0029】
ヒト化抗体は、しばしば再構成ヒト抗体とも称される改変抗体である。ヒト化抗体は、免疫動物に由来する抗体のCDRを、ヒト抗体の相補性決定領域へ移すことによって構築される。それらを作製するための一般的な遺伝子組換え技術も公知である(欧州特許出願公開番号EP 239400;国際公開番号WO96/02576;Sato K et al., Cancer Research 1993, 53: 851-856;国際公開番号WO99/51743参照)。
【0030】
より具体的には、本発明の二重特異性抗原結合分子は、第1のポリペプチドと第3のポリペプチドとが会合しており、第2のポリペプチドと第4のポリペプチドとが会合している二重特異性抗体であり、好ましくは、下記のエミシズマブ(ACE910、RO5534262)である:
(a)それぞれ、SEQ ID NO:1、2、および3のCDR 1、2、および3のアミノ酸配列を含有しているH鎖可変領域を含有しているH鎖である第1のポリペプチド;それぞれ、SEQ ID NO:6、7、および8のCDR 1、2、および3のアミノ酸配列を含有しているH鎖可変領域を含有しているH鎖である第2のポリペプチド;ならびに、それぞれ、SEQ ID NO:11、12、および13のCDR 1、2、および3のアミノ酸配列を含有しているL鎖可変領域を含有している共有のL鎖である第3および第4のポリペプチドを含む、二重特異性抗体;
(b)SEQ ID NO:4のH鎖可変領域アミノ酸配列を含有しているH鎖である第1のポリペプチド;SEQ ID NO:9のH鎖可変領域アミノ酸配列を含有しているH鎖である第2のポリペプチド;ならびにSEQ ID NO:14のL鎖可変領域アミノ酸配列を含有している共有のL鎖である第3および第4のポリペプチドを含む、二重特異性抗体;または
(c)SEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含有しているH鎖である第1のポリペプチド;SEQ ID NO:10のアミノ酸配列を含有しているH鎖である第2のポリペプチド;ならびにSEQ ID NO:15のアミノ酸配列を含有している共有のL鎖である第3および第4のポリペプチドを含む、二重特異性抗体(Q499-z121/J327-z119/L404-k)。
【0031】
治療または予防の目的のために使用される本発明の薬学的組成物は、治療剤を、必要であれば、適当な薬学的に許容される担体、媒体などと混合することによって調製することができ、凍結乾燥製剤または溶液製剤とすることができる。
【0032】
本明細書中、「治療剤」とは、本発明の二重特異性抗原結合分子を指す。
【0033】
適当な薬学的に許容される担体および媒体の例には、滅菌水、生理食塩水、安定剤、賦形剤、酸化防止剤(アスコルビン酸など)、緩衝剤(リン酸、クエン酸、ヒスチジン、および他の有機酸など)、防腐剤、(PEGおよびTweenなど)界面活性剤、キレート剤(EDTAなど)、ならびに結合剤が含まれる。それらは、他の低分子量ポリペプチド、血清アルブミン、ゼラチン、および免疫グロブリンなどのタンパク質、グリシン、グルタミン、アスパラギン、グルタミン酸、アスパラギン酸、メチオニン、アルギニン、およびリジンなどのアミノ酸、多糖および単糖などの糖類および炭水化物、ならびにマンニトールおよびソルビトールなどの糖アルコールを含有していてもよい。注射用水性溶液を調製する場合には、例えば生理食塩水、ならびにブドウ糖および他の補助剤、例えばD-ソルビトール、D-マンノース、D-マンニトール、および塩化ナトリウムを含有している等張溶液が使用され得、アルコール(例えば、エタノール)、多価アルコール(プロピレングリコールおよびPEGなど)、ならびに非イオン性界面活性剤(ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポロキサマー188、およびHCO-50など)といった適切な可溶化剤が、組み合わせて使用され得る。製剤中にヒアルロニダーゼを混合することによって、より大きな液量を皮下投与することができる(Expert Opin Drug Deliv. 2007 Jul; 4(4): 427-40)。さらに、本発明の薬学的組成物は、注射器内に予め入れられていてもよい。一方、溶液製剤は、WO2011/090088に記載の方法に従って調製することができる。
【0034】
必要であれば、本発明の抗原結合分子は、マイクロカプセル(例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン、およびポリ(メチルメタクリレート)で作成されたもの)に封入することができ、またはコロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、およびナノカプセル)として調製することができる(例えば、"Remington's Pharmaceutical Science 16th edition", Oslo Ed. (1980)参照)。放出制御薬剤として薬剤を調製する方法も周知であり、そのような方法は、本発明の抗原結合分子に適用され得る(Langer et al., J. Biomed. Mater. Res. 15: 267-277 (1981);Langer, Chemtech. 12: 98-105 (1982);米国特許第3,773,919号;欧州特許出願公開番号EP 58,481;Sidman et al., Biopolymers 22: 547-556 (1983);EP 133,988)。
【0035】
好ましい液体製剤は、以下の通りである。
20mg/ml~180mg/mlのエミシズマブ、
0.2mg/ml~1mg/mlのポロキサマー188、
10mM~40mMのヒスチジン-アスパラギン酸緩衝液、
100mM~300mMのアルギニン(約4.5~6.5のpH)。
【0036】
本発明の薬学的組成物は、任意の適切な経路を介して、例えば、ボーラス注射もしくは所定の期間にわたる連続注入によって静脈内に、筋肉内に、腹腔内に、脳脊髄内に、経皮的に、皮下に、関節内に、舌下に、滑液嚢内に、経口的に、吸入により、局所的に、または外用により、患者へ投与され得る。静脈内投与または皮下投与が好ましい。
【0037】
本明細書中で使用される「4週」または「1ヶ月」という用語は、交換可能に使用され、本明細書中で使用される「4週毎(every 4 weeks)」、「4週毎(4-weekly)」、「1ヶ月毎(every month)」、または「1ヶ月毎(monthly)」という用語は、交換可能に使用される。
【0038】
本明細書中で使用される「2週毎(every 2 weeks)」、「2週毎(2-weekly)」、または「2週毎(bi-weekly)」という用語は、交換可能に使用される。
【0039】
本明細書中、「維持」用量とは、治療期間にわたって患者へ投与される治療剤の一つまたは複数の用量を指す。異なる維持用量と異なる投与間隔とを組み合わせることができる。
【0040】
一つの局面において、維持用量は、0.3mg/kg~24mg/kgの抗体である。
【0041】
一つの局面において、投与間隔は、1週~24週または6ヶ月である。
【0042】
一つの局面において、維持用量は6mg/kgの抗体である。6mg/kgの維持用量とは、例えば、4週の間にまたは1ヶ月毎に、合計6mg/kgの抗体を、1回でまたは複数分割して投与することを指す。
【0043】
特定の態様において、維持用量は6mg/kgの抗体であり、これは1回で投与され、投与間隔は4週(1ヶ月毎)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に1回の投与が行われる。
【0044】
別の態様において、維持用量は6mg/kgの抗体であり、これは各々3mg/kgの抗体を含有する2分割の用量で投与され、投与間隔は2週(2週毎)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われる。
【0045】
別の態様において、維持用量は6mg/kgの抗体であり、これは各々1.5mg/kgの抗体を含有する4分割の用量で投与され、投与間隔は1週(毎週)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われる。
【0046】
特定の態様において、維持用量は、1回分の用量としては6mg/kgの抗体であり、投与間隔は4週(1ヶ月毎)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に1回の投与が行われる。
【0047】
別の態様において、維持用量は、1回分の用量としては3mg/kgの抗体であり、投与間隔は2週(2週毎)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われる。
【0048】
別の態様において、維持用量は、1回分の用量としては1.5mg/kgの抗体であり、投与間隔は1週(毎週)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われる。
【0049】
別の局面において、維持用量は9mg/kgの抗体である。9mg/kgの維持用量とは、例えば、4週の間にまたは1ヶ月毎に、合計9mg/kgの抗体を、1回でまたは複数分割して投与することを指す。これは、小児患者または曝露がより低量であると見込まれるそのような特別な患者集団のために適用可能であり得る。
【0050】
特定の態様において、維持用量は9mg/kgの抗体であり、これは各々4.5mg/kgの抗体を含有する2分割の用量で投与され、投与間隔は2週(2週毎)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われる。
【0051】
別の態様において、維持用量は9mg/kgの抗体であり、これは各々2.25mg/kgの抗体を含有する4分割の用量で投与され、投与間隔は1週(毎週)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われる。
【0052】
特定の別の態様において、維持用量は、1回分の用量としては4.5mg/kgの抗体であり、投与間隔は2週(2週毎)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われる。
【0053】
別の態様において、維持用量は、1回分の用量としては2.25mg/kgの抗体であり、投与間隔は1週(毎週)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われる。
【0054】
別の局面において、維持用量は12mg/kgの抗体である。12mg/kgの維持用量とは、例えば、4週の間にまたは1ヶ月毎に、合計12mg/kgの抗体を、1回でまたは複数分割して投与することを指す。これは、小児患者または曝露がより低量であると見込まれるそのような特別な患者集団のために適用可能であり得る。
【0055】
特定の態様において、維持用量は12mg/kgの抗体であり、これは各々6mg/kgの抗体を含有する2分割の用量で投与され、投与間隔は2週(2週毎)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われる。
【0056】
別の態様において、維持用量は12mg/kgの抗体であり、これは各々3mg/kgの抗体を含有する4分割の用量で投与され、投与間隔は1週(毎週)である。このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われる。
【0057】
特定の態様において、維持用量は、1回分の用量としては6mg/kgの抗体であり、投与間隔は2週(2週毎)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われる。
【0058】
別の態様において、維持用量は、1回分の用量としては3mg/kgの抗体であり、投与間隔は1週(毎週)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われる。
【0059】
別の局面において、異なるまたは代替的な維持用量および投与間隔が適用可能であり得る。
【0060】
特定の態様において、異なるまたは代替的な維持用量および投与間隔が、前述の最初の維持用量および投与間隔の後に適用可能であり得る。より具体的には、前述の4週毎6mg/kg抗体維持投薬レジメン、4週毎9mg/kg抗体維持投薬レジメン、および/または4週毎12mg/kg抗体維持投薬レジメンを改変して、異なる、代替的な、または改変された維持用量および投与間隔を適用することができる。例えば、前述の4週毎6mg/kg抗体維持投薬レジメン、4週毎9mg/kg抗体維持投薬レジメン、および4週毎12mg/kg抗体維持投薬レジメンのいずれかで投与を実施した後に、その維持用量の投与が、対象を治療するために十分であるか否かを評価することができる。その維持用量の投与が、不十分であるか、または治療効果および/もしくは予防効果を引き起こさないかもしくは不十分な効果を引き起こすことが判明した場合には、その維持用量の抗体の投与を中止し、改変維持用量の投与を開始することができる。維持用量の投与の効果は、維持用量の投与の開始から、少なくとも1週後、2週後、3週後、4週後、5週後、6週後、7週後、8週後、9週後、10週後、11週後、12週後、16週後、20週後、24週後、36週後、48週後、60週後、またはそれ以降に評価され得る。維持用量を変更することができる回数は、特に制限されない。維持用量の変更は、数回、例えば、1~4回、行なわれ得る。換言すると、1種類~数種類、例えば、1~5種類の異なる維持用量が、(0)ある維持用量の投与、(1)その維持用量の投与の中止および第1の改変維持用量の投与の開始、(2)第1の改変維持用量の投与の中止および第2の改変維持用量の投与の開始、(3)第2の改変維持用量の投与の中止および第3の改変維持用量の投与の開始、(4)第3の改変維持用量の投与の中止および第4の改変維持用量の投与の開始のように、連続的に適用され得る。
【0061】
いくつかの態様において、前述の4週毎6mg/kg抗体維持投薬レジメン、4週毎9mg/kg抗体維持投薬レジメン、および/または4週毎12mg/kg抗体維持投薬レジメンを使用することなく、最初から、改変維持用量が適用されてもよい。
【0062】
特定の局面において、改変維持用量は6mg/kgの抗体である。6mg/kgの改変維持用量とは、例えば、2週の間にまたは2週毎に、合計6mg/kgの抗体を、1回でまたは複数分割して投与することを指す。
【0063】
特定の態様において、改変維持用量は6mg/kgの抗体であり、これは1回で投与され、改変投与間隔は、2週(2週毎)である。このケースにおいては、2週の間に1回の投与が行われる。
【0064】
別の態様において、改変維持用量は6mg/kgの抗体であり、これは各々3mg/kgの抗体を含有する2分割の用量で投与され、改変投与間隔は、1週(毎週)である。このケースにおいては、2週の間に2回の投与が行われる。
【0065】
特定の態様において、改変維持用量は、1回分の用量としては6mg/kgの抗体であり、改変投与間隔は、2週(2週毎)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に2回の投与が行われ、換言すると、2週の間に1回の投与が行われる。
【0066】
別の態様において、改変維持用量は、1回分の用量としては3mg/kgの抗体であり、改変投与間隔は、1週(毎週)であり、このケースにおいては、2週の間に2回の投与が行われる。
【0067】
特定の態様において、改変維持用量は9mg/kgの抗体である。9mg/kgの改変維持用量とは、例えば、2週の間にまたは2週毎に、合計9mg/kgの抗体を、1回でまたは複数分割して投与することを指す。これは、小児患者または曝露がより低量であると見込まれるそのような特別な患者集団のために適用可能であり得る。
【0068】
別の態様において、改変維持用量は9mg/kgの抗体であり、これは各々4.5mg/kgの抗体を含有する2分割の用量で投与され、改変投与間隔は、1週(毎週)である。このケースにおいては、2週の間に2回の投与が行われる。
【0069】
別の態様において、改変維持用量は、1回分の用量としては4.5mg/kgの抗体であり、改変投与間隔は、1週(毎週)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われ、換言すると、2週の間に2回の投与が行われる。
【0070】
特定の態様において、改変維持用量は12mg/kgの抗体である。12mg/kgの改変維持用量とは、例えば、2週の間にまたは2週毎に、合計12mg/kgの抗体を、1回でまたは複数分割して投与することを指す。これは、小児患者または曝露がより低量であると見込まれるそのような特別な患者集団のために適用可能であり得る。
【0071】
別の態様において、改変維持用量は12mg/kgの抗体であり、これは各々6mg/kgの抗体を含有する2分割の用量で投与され、改変投与間隔は、1週(毎週)である。このケースにおいては、2週の間に2回の投与が行われる。
【0072】
改変維持用量としての各分割用量に関する別の態様において、改変維持用量は、1回分の用量としては6mg/kgの抗体であり、改変投与間隔は、1週(毎週)であり、このケースにおいては、1ヶ月または4週の間に4回の投与が行われ、換言すると、2週の間に2回の投与が行われる。
【0073】
本明細書中、「負荷」用量とは、一般に、患者へ投与される治療剤の初期用量を含み、その後、一つまたは複数の維持用量が投与される。一つの局面において、負荷用量とは、個々の各投与において与えられる量を指し、投与は、0回~24回、好ましくは、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、またはそれ以上、好ましくは、2回または4回、実施され得る。一般的には、負荷用量は、1週~4週間隔、好ましくは、およそ毎週、およそ2週毎、およそ3週毎、またはおよそ4週毎(1ヶ月毎)などの治療間隔で投与される。一つの局面において、負荷用量は、0.3mg/kg~30mg/kg、好ましくは、3mg/kg、4.5mg/kg、または6mg/kgの抗体である。負荷用量は、定常状態治療薬血漿中濃度を可能な限り早く達成するためのものである。
【0074】
特定の態様において、負荷用量は3mg/kgであり、投与間隔は1週(毎週)であり、投与は4回反復される。
【0075】
別の態様において、負荷用量は4.5mg/kgであり、投与間隔は1週(毎週)であり、投与は2回または4回反復される。
【0076】
別の態様において、負荷用量は6mg/kgであり、投与間隔は1週(毎週)であり、投与は4回反復される。
【0077】
別の態様において、負荷用量は6mg/kgであり、投与間隔は2週(2週毎)であり、投与は2回反復される。
【0078】
維持用量が投与される回数は特に制限されず、回数は、例えば、少なくとも1回、少なくとも2回、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回、少なくとも7回、少なくとも8回、少なくとも9回、少なくとも10回、少なくとも15回、少なくとも20回、少なくとも25回、少なくとも35回、少なくとも40回、少なくとも50回、少なくとも60回、少なくとも70回、少なくとも80回、少なくとも90回、少なくとも100回、少なくとも500回、少なくとも1000回、少なくとも10000回、またはそれ以上である。
【0079】
「投与間隔」(個々の投与間の間隔)とは、n回目(nは1以上の整数)の負荷用量の投与と、(n+1)回目の負荷用量の投与との間隔、およびn回目(nは1以上の整数)の維持用量の投与と、(n+1)回目の維持用量の投与との間隔を示す。
【0080】
特定の態様において、抗体は、以下の通りに投与される。
レジメンA:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンB:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンC:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンD:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンE:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンF:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンG:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンH:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンI:3mg/kgの抗体、週1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンJ:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンK:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンL:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンM:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンN:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンO:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンP:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンQ:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンR:4.5mg/kgの抗体、週1回、2週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンS:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンT:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンU:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンV:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンW:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンX:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンY:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンZ:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAA:6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAB:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンAC:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAD:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンAE:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAF:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンAG:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAH:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンAI:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAJ:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAK:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAL:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンAM:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAN:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAO:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンAP:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAQ:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAR:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンAS:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAT:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAU:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンAV:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAW:6.75mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンAX:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンAY:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンAZ:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBA:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンBB:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBC:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBD:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンBE:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBF:9mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBG:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBH:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBI:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンBJ:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBK:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBL:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンBM:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBN:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBO:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンBP:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBQ:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBR:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンBS:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBT:9mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBU:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンBV:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBW:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンBX:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンBY:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンBZ:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCA:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンCB:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンCC:12mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCD:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンCE:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンCF:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCG:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCH:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCI:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCJ:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCK:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンCL:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCM:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンCN:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンCO:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCP:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCQ:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCR:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCS:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCT:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンCU:6mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCV:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンCW:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンCX:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンCY:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンCZ:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDA:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDB:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDC:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンDD:12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンDE:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンDF:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンDG:4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンDH:9mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンDI:9mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンDJ:9mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与、その後、12mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンDK:6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンDL:12mg/kgの抗体、2週に1回での、維持用量の投与。
レジメンDM:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンDN:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDO:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンDP:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第3の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第4の改変維持用量の投与。
レジメンDQ:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンDR:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDS:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンDT:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDU:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンDV:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDW:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与。
レジメンDX:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンDY:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンDZ:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンEA:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、3mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンEB:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、改変維持用量の投与。
レジメンEC:3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間での、負荷用量の投与、その後、2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、維持用量の投与、その後、4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第1の改変維持用量の投与、その後、6mg/kgの抗体、週1回(毎週)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンED:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、改変維持用量の投与。
レジメンEE:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(IV-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(IV-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンEF:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(IV-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(IV-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第2の改変維持用量の投与、その後、(V)(V-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(V-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンEG:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(IV-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(IV-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第2の改変維持用量の投与、その後、(V)(V-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(V-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第3の改変維持用量の投与、その後、(VI)(VI-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(VI-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第4の改変維持用量の投与。
レジメンEH:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(IV-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(IV-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第2の改変維持用量の投与、その後、(V)(V-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(V-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンEI:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンEJ:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与、その後、(V)(V-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(V-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンEK:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンEL:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与、その後、(V)(V-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(V-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンEM:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)1.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)3mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)6mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンEN:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与。
レジメンEO:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、改変維持用量の投与。
レジメンEP:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンEQ:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与、その後、(V)(V-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(V-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第3の改変維持用量の投与。
レジメンER:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(III-ii)6mg/kgの抗体、2週に1回、または(III-iii)12mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
レジメンES:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(III-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、改変維持用量の投与。
レジメンET:(I)(I-i)3mg/kgの抗体、週1回(毎週)、4週間、(I-ii)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)、2週間、または(I-iii)6mg/kgの抗体、2週に1回、4週間での、負荷用量の投与、その後、(II)(II-i)2.25mg/kgの抗体、週1回(毎週)、(II-ii)4.5mg/kgの抗体、2週に1回、または(II-iii)9mg/kgの抗体、4週に1回(毎月)での、維持用量の投与、その後、(III)(III-i)4.5mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(III-ii)9mg/kgの抗体、2週に1回での、第1の改変維持用量の投与、その後、(IV)(IV-i)6mg/kgの抗体、週1回(毎週)または(IV-ii)12mg/kgの抗体、2週に1回での、第2の改変維持用量の投与。
【0081】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、出血または過剰出血を患う患者のために適用可能であり得る。本発明のレジメンは、そのような患者における出血を予防および/もしくは治療するか、またはそのような患者における血液凝固活性を増加させるか、またはそのような患者における過剰出血を低下させる方法において適用可能であり得る。本明細書中、出血の「予防」または「治療」とは、患者における出血の発症率を低下させるかまたは出血の可能性を低下させることを指す。特定の態様において、そのような患者における過剰出血は、FVIIIおよび/またはFVIIIaの活性の減少または欠損によって引き起こされる。特定の態様において、出血を患う患者は、血友病Aまたは重症血友病Aであり得る血友病を有する。
【0082】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、血友病Aを有する患者、好ましくは、FVIIIインヒビター保有の血友病Aを有する患者および/またはFVIIIインヒビター非保有の血友病Aを有する患者のために適用可能であり得る。
【0083】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、重症血友病Aを有する患者のために適用可能であり得る。
【0084】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、成人患者および/または小児患者および/または曝露がより低量であると見込まれるそのような特別な患者集団のために適用可能であり得る。
【0085】
投薬レジメンは、例えば、効果および安全性を考慮することによって決定される。さらに、投薬レジメンは、有効性および安全性を損なわない範囲内で、患者の利便性を考慮することによって決定される。例えば、血友病A患者のための投薬レジメンは、患者における出血を予防する効果および臨床的に許容される安全性を考慮することによって決定され得る。
【0086】
出血を伴う疾患または出血によって引き起こされる疾患には、FVIIIおよび/またはFVIIIaの活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患が含まれ得る。
【0087】
FVIIIおよび/またはFVIIIaの活性の減少または欠損によって発症および/または進行する疾患は、例えば、血友病A、FVIII/FVIIIaに対するインヒビターの出現を伴う血友病A、後天性血友病A、およびフォンヴィルブランド病であるが、疾患はこれらに特に限定されるわけではない。
【0088】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、インヒビター保有の先天性FVIII欠損患者において出血エピソードを予防し、かつ出血エピソードの頻度を低下させるために適用可能であり得る。
【0089】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、インヒビター非保有の先天性FVIII欠損患者において出血エピソードを予防し、かつ出血エピソードの頻度を低下させるために適用可能であり得る。
【0090】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、インヒビター保有の後天性FVIII欠損患者において出血エピソードを予防し、かつ出血エピソードの頻度を低下させるために適用可能であり得る。
【0091】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、インヒビター非保有の後天性FVIII欠損患者において出血エピソードを予防し、かつ出血エピソードの頻度を低下させるために適用可能であり得る。
【0092】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、先天性フォンヴィルブランド因子欠損患者において出血エピソードを予防し、かつ出血エピソードの頻度を低下させるために適用可能であり得る。
【0093】
いくつかの態様において、本発明のレジメンは、後天性フォンヴィルブランド因子欠損患者において出血エピソードを予防し、かつ出血エピソードの頻度を低下させるために適用可能であり得る。
【0094】
本明細書中で使用される「インヒビター患者」という用語は、FVIIIインヒビター保有の血友病Aを有する患者を指す。
【0095】
本明細書中で使用される「非インヒビター患者」という用語は、FVIIIインヒビター非保有の血友病Aを有する患者を指す。
【0096】
本発明は、(i)容器、(ii)(a)FIXおよび/またはFIXaならびに(b)FXおよび/またはFXaを認識する二重特異性抗原結合分子を含む、前記容器内の薬学的組成物、ならびに(iii)前記の投薬レジメンのいずれかによる抗原結合分子の投与を指示する文書を少なくとも含む製品を提供する。さらに、ラベル、注射器、注射針、薬学的に許容される媒体、アルコール含浸綿、ガーゼ付絆創膏などが、製品内にパッケージングされていてもよい。容器は、例えば、ボトル、ガラス瓶、または注射器であり、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から作製されていてよい。投与を補助する装置が、製品に付属していてもよい。薬学的組成物は容器内に保管され、ゴム栓などによって容器の口が密封されている。例えば、薬学的組成物が、選択された病状を予防または治療するために使用されるものであることを示すラベルが、容器に付されている。(iii)の文書には、前記の投薬レジメンによる負荷用量、維持用量、投与の頻度または間隔を規定する指示が含まれ得る。
【0097】
血友病の治療とは、例えば、出血症状を実際に示している血友病患者へ組成物を投与することによって出血を止めること(出血の治療)、および/または出血症状の発現を事前に予防するため、出血を示したことがある患者へ組成物を投与することによって、出血頻度を低下させること(出血の予防)を指すが、これらに限定されるわけではない。出血の治療および予防は、特定のケースにおいて、同一の意味を有するものとして理解され得、出血のそのような治療および予防は、治療剤(本発明の二重特異性抗原結合分子)の予防療法または定期投与療法とも称される。
【0098】
血友病の予防とは、例えば、血友病の発症率を低下させるかまたは血友病の可能性を低下させることを指す。
【0099】
本明細書中で、患者における出血事象の回数として調査されかつ計数される出血は、例えば、凝固因子製剤による止血治療を必要とした出血である。凝固因子製剤とは、例えば、FVIII製剤およびバイパス製剤(活性型プロトロンビン複合体製剤、組換えFVIIa製剤など)を指す。
【0100】
1年当たりの出血回数(年間出血率(ABR))は、例えば、(出血事象の回数×365.25)/観察日数として計算される。
【0101】
本発明は、出血、出血を伴う疾患、もしくは出血によって引き起こされる疾患の予防および/もしくは治療のための、より効果的な薬学的組成物としての、(a)FIXおよび/もしくはFIXaならびに(b)FXおよび/もしくはFXaを認識する二重特異性抗原結合分子を含む薬学的組成物、またはその投薬レジメンを提供し、ここで前記疾患には、FVIIIおよび/またはFVIIIaの活性の減少または欠損によって発症および/または進行するものが含まれる。
【0102】
本明細書中に引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
【実施例0103】
実施例を参照しながら、本発明を以下に具体的に例示するが、本発明はこれらに限定されるものと解釈されるべきでない。
【0104】
実施例1
投与間隔延長および/または用量増量による有効な投薬レジメン
用量曝露応答モデル開発
42人の健常対象(非特許文献8)ならびにFVIIIインヒビター保有または非保有の血友病Aを有する18人の患者(非特許文献9および10)からの定量可能な血漿中エミシズマブ濃度データを使用して、エミシズマブの母集団薬物動態(PopPK)モデルを開発した。さらに、同一の18人の患者(非特許文献9および10)からの出血発症データを使用して、事象再発間隔(repeated time-to-event/RTTE)モデリングアプローチに基づき、エミシズマブの出血予防有効性に関する曝露応答関係を定量的に検討した。
【0105】
血漿中エミシズマブ濃度-時間プロファイルを記載するため、一次吸収および一次消失を伴う1コンパートメントモデルを、構造PopPKモデルとして利用した。共変量効果を含むPopPKモデルのパラメータ推定値は、表1に記載される。
【0106】
(表1)母集団薬物動態モデルのパラメータ推定値
CL/F:見かけの全身クリアランス、V
d/F:見かけの分布容積、t
1/2,abs:一次吸収半減期、ADA:影響する抗薬物抗体、BW:体重、PAT:患者。
a)NONMEMソフトウェアバージョン7.2.0(ICON Development Solutions, Ellicott City, MD, USA)を使用して推定、
b)70kgの典型的な体重によって標準化、
c)対数変換された幾何平均比としてパラメータ化、
d)アロメトリックな指数(べき乗形式になると仮定)としてパラメータ化、
e)指数誤差モデルに従うと仮定、
f)相加+比例誤差モデルの組み合わせに従うと仮定、
g)標準偏差としてパラメータ化、
h)変動係数としてパラメータ化。
【0107】
RTTEモデリングは、出血部位に関わらず、エミシズマブ投与の開始の前(即ち、およそ6ヶ月間)および後の両方において発生し、かつ凝固因子製品のオンデマンド使用を必要とした出血事象を扱った。構造RTTEモデルとしての時間変動ハザードモデルは、凝固因子製品によるオンデマンド療法によって治療された時の出血率を説明する一定のベースラインハザード(λ)および血漿中エミシズマブ濃度の関数としてのエミシズマブの出血予防効果を説明するEmaxモデルからなっていた。RTTEモデルのモデル方程式は、以下に例示され、パラメータ推定値は、表2に記載される。
【0108】
【数1】
h(t):tの時点での出血発症に関するハザード、C
p(t):tの時点での母集団薬物動態モデルによって予測された血漿中エミシズマブ濃度、λ:出血発症に関するベースラインハザード(年間出血率)、EC
50:出血発症に関する最大予防効果の半分の効果を達成するための血漿中エミシズマブ濃度、E
PLX:施行中の凝固因子製品による予防的療法の効果。
【0109】
(表2)事象再発間隔モデルのパラメータ推定値
λ:出血発症に関するベースラインハザード(年間出血率)、EC
50:出血発症に関する最大予防効果の半分の効果を達成するための血漿中エミシズマブ濃度、E
PLX:施行中の凝固因子製品による予防的療法の効果。
a)NONMEMソフトウェアバージョン7.2.0(ICON Development Solutions, Ellicott City, MD, USA)を使用して推定、
b)指数誤差モデルに従うと仮定。
【0110】
有効な曝露の決定および用量増量の正当化
RTTEモデルによるシミュレーションによって求められた年間出血率(ABR)と血漿中エミシズマブ濃度との間の関係は、
図1に示される。患者の50%以上において1年間出血発症がないことを示す、0のABR中央値は、45μg/mL以上の血漿中エミシズマブ濃度によって達成されると期待される。
【0111】
ABR中央値に関して、45μg/mL以上の血漿中エミシズマブ濃度において、出血予防有効性転帰のさらなる改善は予測されていない。しかしながら、薬物効果およびベースラインABRの個体間変動のため、そのような血漿中エミシズマブ濃度ですら、>0のABRを有する患者が、相当の割合で残存すると考えられる。したがって、血漿中エミシズマブ濃度(エミシズマブ用量)の増加は、不完全な出血コントロールを有する患者において、ABRのさらなる低下をもたらす可能性が高い。さらに、曝露がより低量であると見込まれる特別な集団(例えば、小児患者)のケースにおいて、エミシズマブ用量の増加は、血漿中エミシズマブ濃度の増加を提供し、したがって、ABRのさらなる低下を提供するために有意義であろう。
【0112】
有効用量の決定および投与間隔延長の正当化
45μg/mLの目標曝露レベルを達成するための用量として、最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量、その後、1.5mg/kgの週毎1回維持用量、または3mg/kgの2週毎1回維持用量を計画した。負荷用量の反復は、定常状態血漿中濃度を可能な限り早く達成するためのものであった。計画した投薬レジメンでのPopPKモデルによるシミュレーションにより求められた血漿中エミシズマブ濃度-時間プロファイルは、
図2および
図3に示される。シミュレーションは、両方の投薬レジメンで、過半数の患者が、定常状態において(即ち、4週後以降)、45μg/mLの目標曝露レベルを達成するだろうことを示した。
【0113】
最初の4週間、3mg/kgの週毎1回負荷用量、その後、6mg/kgの4週毎1回維持用量の別の計画された投薬レジメンは、より大きいピーク-トラフ変動によるより高いピークレベルを提供しながら、定常状態トラフレベル中央値としての45μg/mLの目標曝露レベルを達成しないと予測された(
図4)。しかしながら、有効性に関しては、PopPK/RTTEモデルによってシミュレーションしたABR分布は、投薬レジメン間で類似していると予測された(
図5、
図6、および
図7)。これは、維持用量についての投与1回当たりに与えられる用量を、負荷用量より高くして、投与間隔を延長した場合に、投与1回当たりの維持用量が負荷用量より低いかまたは等しい他の投薬レジメンと類似した出血予防有効性がもたらされることを示唆する。
【0114】
実施例2
インヒビター保有血友病A患者において、予防非実施と比較して、予防的エミシズマブの有効性、安全性、および薬物動態を評価する、ランダム化多施設非盲検第III相臨床試験(HAVEN 1)
この多施設非盲検研究は、以前に出血時または予防的バイパス製剤治療を受けたことがある患者において、予防的エミシズマブ治療または定期エミシズマブ投与療法の安全性、有効性、および薬物動態を評価した。出血時バイパス製剤患者を、エミシズマブ予防を受けるか(アームA)予防非実施か(アームB)で、2:1にランダム化し、研究エントリー前の最後の24週間に経験した出血の回数(9回未満または9回以上)によって、アームAおよびBを層別化した;アームB患者は、研究中24週後にエミシズマブ予防に切り替わる機会を得た。予防的バイパス製剤患者は、治験開始時からエミシズマブ予防に切り替わった(アームC);登録は、アームAもしくはBに最後の患者が登録された後24週間か、またはアームCにおよそ50人の患者が登録されるまでかの、いずれか早い方まで延長された。以前に非介入研究(NIS)BH29768に参加したが、締切り前にアームAまたはBに登録できなかった出血時または予防的バイパス製剤患者は、アームAもしくはBに最後の患者が登録されてから24週後までか、またはアームDにおよそ35人の患者が登録されるまでかの、いずれか早い方まで、アームDに登録される機会を得た。アームAおよびCにおける患者と同様に、アームD患者は、治験開始時からエミシズマブ予防を受けた。全ての患者が、必要に応じて、破綻出血を治療するため、通常の出血時バイパス製剤療法による標準治療/基礎治療を受け続けた。
- アームA:出血時治療+被験薬(エミシズマブ予防)
研究エントリー前にバイパス製剤による出血時治療を受けたインヒビター保有患者(いずれかの重症度の先天性血友病Aの診断についておよび高力価インヒビター(即ち、5ベセスダ単位([BU])以上)の記録歴についての選択基準を満たす患者)が、治験開始時にエミシズマブ予防を受けるようランダム化された。
- アームB:出血時治療(予防非実施)
研究エントリー前にバイパス製剤による出血時治療を受けたインヒビター保有患者が、治験開始時に出血時バイパス製剤治療を継続するようランダム化された;研究中24週後にエミシズマブ予防に切り替わる機会を得た。
- アームC:被験薬(エミシズマブ予防)+出血時治療
研究エントリー前にバイパス製剤による予防的治療を受けたインヒビター保有患者が、治験開始時にエミシズマブ予防を受けた。
- アームD:被験薬(エミシズマブ予防)+出血時治療
以前に非介入研究BH29768に参加したが、締切り前にアームAまたはBに登録できなかった出血時または予防的バイパス製剤患者が、治験開始時にエミシズマブ予防を受けるアームDに登録される機会を得た。
【0115】
エミシズマブは、4週間、3mg/kg/週、その後、研究終了まで、1.5mg/kg/週の用量で、皮下投与された。
【0116】
プライマリーエンドポイントは、4週間、3mg/kg/週、その後、1.5mg/kg/週の用量でエミシズマブの皮下投与を受けた患者についての、薬物を受けなかった患者と比較しての、出血頻度の低下であった。以下により詳細に記載されるように、出血回数は、薬物を受けた患者において有意に低下した。
【0117】
研究集団
109人の参加者が登録された。全参加者が男性であり、28歳の年齢中央値を有していた(12~75歳の範囲;表3);アームCにおける年齢中央値はより低く、これは、より若いこの群において予防的BPAの過去の使用がより高度であったことと一致していた。大部分が重症血友病を有し、7/109人の参加者が軽症または中等症の疾患を有していた。アームA、B、およびDにおける参加者のおよそ40%が、過去に免疫寛容導入(ITI)を受け、アームCにおける参加者の67%が、以前にITIを受けた。参加者の大半(69.7%)が標的関節を有し、69.7%が>1個の標的関節を有していた。エミシズマブ治療曝露中央値(範囲)は、全体で24.0(3.0~47.9)週であった。エミシズマブ治療曝露期間中央値(範囲)は、アームA、29.5(3.3~47.9)週;アームB、8.0(4.0~16.0)週;アームC、19.0(5.9~45.0)週、およびアームD、5.8(3.0~14.0)週であった。
【0118】
(表3-1)参加者の人口動態およびベースライン特性
【0119】
(表3-2)
*標的関節を有する参加者の数に基づく%、全ての数がNISデータではなくeCRFに基づく。
aPCC、活性型プロトロンビン複合体製剤;NIS、非介入研究;rFVIIa、組換え第VIIa因子。
【0120】
有効性
アームA(エミシズマブ予防)とB(予防非実施)との間に、統計的に有意かつ臨床的に有意義な87%の出血率低下が存在した;ABR(95%CI)2.9(1.69;5.02)対23.3(12.33;43.89)、p<0.0001(
図8および表4)。また、特発性出血、関節出血、および標的関節出血を含む全ての副次的出血関連エンドポイント、ならびに全出血において、統計的に有意かつ臨床的に有意義な低下が観察された。全体として、エミシズマブ予防にランダム化された参加者の62.9%(22/35)が、0回の出血を経験した(
図8および表4)。
【0121】
(表4)研究アームにおける出血
a負の二項分布モデル。
ABR、年間出血率;BPA、バイパス製剤;CI、信頼区間;IQR、四分位範囲;RR、相対リスク。
【0122】
以前にNISに参加したことがある参加者における参加者内比較は、エミシズマブ予防が、以前のBPA予防と比較して、出血率を有意に低下させることを示した(79%:RR 0.21;p=0.0003[アームC]);個々の参加者データは、
図9に示され、過去の出血時BPAとの参加者内比較についての対応するデータ(アームA)は、
図11に示される。エミシズマブ予防と過去の出血時BPA治療との参加者内比較は、治療した出血のリスクの有意な低下を示した(92%:RR 0.08;p<0.0001[アームA])。
【0123】
エミシズマブ予防は、予防非実施と比較して、健康関連の生活の質(HRQoL)および健康状態の統計的に有意かつ臨床的に有意義な改善に関連していた。研究中に観察された補正平均値の差、および公開された文献(Wyrwich et al. Interpreting important health-related quality of life change using the Haem-A-QoL. Haemophilia. 2015; 21(5): 578-584.;Walters and Brazier. Comparison of the minimally important difference for two health state utility measures: EQ-5D and SF-6D. Qual Life Res. 2005; 14(6): 1523-1532.;Pickard et al. Estimation of minimally important differences in EQ-5D utility and VAS scores in cancer. Health Qual Life Outcomes. 2007; 5: 70.)から決定された臨床的に重要な差は、それぞれ、以下の通りであった:Haem-A-QoL身体的健康サブスケール、21.55点(p=0.0029)および10点;Haem-A-QoL総合スコア、14.01点(p=0.0019)および7点;EQ-5D-5L VAS、-9.72点(p=0.0171)および7点;ならびにEQ-5D-5Lインデックス効用値、-0.16点(p=0.0014)および0.07点。
【0124】
薬物動態学的転帰および薬力学的転帰
>50μg/mLの平均血中トラフエミシズマブ濃度が、3mg/kg/週の負荷用量の投与によって4週後に達成され、1.5mg/kg/週の維持用量の投与によって、研究の間中、持続された(
図10)。Dダイマーおよびプロトロンビンフラグメント1.2は、エミシズマブ治療によって影響されなかった。
【0125】
実施例3
インヒビター保有の血友病Aを有する小児(12歳未満)(PwHAwI)における週1回の予防的(Px)エミシズマブ(ACE910)の有効性、安全性、および薬物動態(PK):単一アーム多施設非盲検第3相研究(HAVEN 2)の中間解析
以前にバイパス製剤(BPA)によって治療された12歳未満(または40kg未満の場合、12~17歳)のPwHAwIが、52週間以上、エミシズマブ予防を受ける研究に登録された。有効性の目的には、年間出血率(ABR)および過去の出血率(非介入研究)と比べた出血の低下が含まれた。
【0126】
参加者は、指定された52週間、エミシズマブの毎週の皮下(SC)投与を受けた。全ての参加者が、必要に応じて、破綻出血を治療するため、通常の出血時バイパス製剤療法による標準治療/基礎治療を受け続けた。
【0127】
エミシズマブは52週間、週1回、SC投与され、1週につき1キログラム当たり3ミリグラム(mg/kg/週)で4週間、その後は1.5mg/kg/週であった。レジメンを、有効性/出血コントロールに基づき適合させた。
【0128】
中間解析には、3~12(中央値8.5)歳の20人のPwHAwIが含まれ;12歳未満の19人が有効性解析に含まれた(表5)。観察時間中央値は、12.1週(7.1~14.1週の範囲)であった。全部で、18/19人(94.7%)のPwHAwIが、治療0回の出血を有し、12/19人(63.2%)は、研究中、出血しなかった。全体として、14の出血が、7人のPwHAwIにおいて報告され;いずれも関節または筋肉においては発生しなかった。NISからのABRと比べて、研究中のABRの実質的な低下が、参加者内比較に含まれた8人のPwHAwIにおいて観察され(
図12);8/8人が、治療した出血の回数の100%の低下を有し、5/8人が、全出血回数の100%の低下を有し、全てのPwHAwIが、全出血の>75%の低下を有していた。>50μg/mLの平均トラフエミシズマブ濃度が、4週後に達成され、持続された。
【0129】
エミシズマブPx(予防)は、小児PwHAwIにおいて安全であり、出血を予防し/低下させ、過去のABRと比較して、ABRの臨床的に有意義な低下を示した。PKは、成人PwHA(血友病Aを有する者)において見られたものに類似していた。これらの中間データは、小児PwHAwIの治療および疾患の負担を低下させるエミシズマブの可能性を示す。
【0130】
(表5)HAVEN 2研究における出血事象
a電子携帯デバイスを介して介護者によって記入された出血/薬物治療質問票。ISTH基準(Blanchette VS, et al. J Thromb Haemost 2014; 12: 1935-39)に基づく出血定義。治療した出血:BPAで治療した出血。全出血:BPAで治療した出血および治療しなかった出血。
b12週間以上、HAVEN 2研究に参加した者について計算されたABR。
【0131】
実施例4
FVIIIに対するインヒビター非保有の重症血友病Aを有する参加者において、予防非実施に対して、予防的エミシズマブの有効性、安全性、および薬物動態を評価する、12歳以上の参加者におけるランダム化多施設非盲検第3相臨床研究(HAVEN 3)
これは、FVIIIに対するインヒビター非保有の重症血友病Aを有する参加者において、予防非実施に対して、予防的エミシズマブの有効性、安全性、および薬物動態を評価するための、12歳以上の参加者におけるランダム化多施設非盲検第3相臨床研究(HAVEN 3)である。
【0132】
参加者は、研究終了まで(最長2年間)規定された用量でエミシズマブ予防を皮下に受けた。
- 実験:エミシズマブ(研究前FVIII予防)
研究エントリー前にFVIII予防を受けた参加者が、4週間、3mg/kg/週の用量で、エミシズマブ予防を皮下に受け、その後、研究終了まで(最長2年間)、1週につき1キログラム当たり1.5ミリグラム(mg/kg/週)のエミシズマブを皮下に受けた。
- 実験:エミシズマブ1.5mg/kg/週
研究エントリー前にFVIIIによる出血時治療を受けた参加者が、4週間、3mg/kg/週の用量で、エミシズマブ予防を皮下に受け、その後、研究終了まで(最長2年間)、1.5mg/kg/週のエミシズマブを皮下に受けた。
- 実験:エミシズマブ3mg/kg/2週
研究エントリー前にFVIIIによる出血時治療を受けた参加者が、4週間、3mg/kg/週の用量で、エミシズマブ予防を皮下に受け、その後、研究終了まで(最長2年間)、3mg/kg、2週に1回(3mg/kg/2週)のエミシズマブを皮下に受けた。
- 実薬比較:予防非実施
研究エントリー前にFVIIIによる出血時治療を受けた参加者が、治験開始時に出血時FVIII治療を継続するようランダム化され;研究中24週後にエミシズマブ予防に切り替わる機会を得た。
【0133】
主要転帰尺度:
経時的な出血回数
副次的転帰尺度:
経時的な出血回数の低下[時間枠:ベースライン、24週]
経時的な関節出血回数の低下[時間枠:ベースライン、24週]
経時的な標的関節出血回数の低下[時間枠:ベースライン、24週]
健康関連の生活の質スコア[時間枠:24週]
エミシズマブのトラフ血漿中濃度(Ctrough)[時間枠:(投薬前)1~4週目は毎週、5~8週目は2週毎、9~24週目は4週毎、25~48週目は8週毎、その後は12週毎(最長2年間)]
【0134】
実施例5
FVIIIに対するインヒビター保有または非保有の血友病Aを有する参加者において、1キログラム当たり6ミリグラム(mg/kg)の用量で4週毎に投与されたエミシズマブの有効性、安全性、薬物動態、および薬力学を評価する、多施設非盲検非ランダム化研究(HAVEN 4)
この多施設非盲検非ランダム化研究は、第VIII因子(FVIII)に対するインヒビター保有または非保有の血友病Aを有する参加者において、1キログラム当たり6ミリグラム(mg/kg)の用量で4週に1回(Q4W)投与されたエミシズマブの有効性、安全性、薬物動態、および薬力学を評価した。研究は、2つのパートからなっていた:薬物動態(PK)導入パート、その後の拡大パート。
【0135】
エミシズマブは、それぞれのアームにおいて記載された用量およびスケジュールに従って投与された。
- 実験:エミシズマブ:拡大パート
参加者は、エミシズマブを、最初の4週間、3mg/kgの負荷用量で週1回、皮下に受け、その後、最低24週間、6mg/kgの維持用量で4週に1回、皮下に受けた。
- 実験:エミシズマブ:PK導入パート
参加者は、エミシズマブを、最低24週間、6mg/kgの用量で4週に1回、皮下に受けた。
【0136】
主要転帰尺度:
拡大パート:経時的な出血事象回数[時間枠:拡大パート:1日目から研究完了まで(最低24週間、およそ20ヶ月まで)]
【0137】
2017年4月10日のデータカットオフで、重症血友病Aを有する7人の患者(4人のインヒビター非保有患者および3人のインヒビター保有患者、そのうち6人の患者が18歳以上)が、PK導入コホートに登録され、最低6週間追跡された。個々の観察されたPKプロファイルは、1.5mg/kg QWレジメンからの臨床データに基づく母集団PKモデルから計算された95%予測区間内にあった(
図13:灰色の太い実線が95%予測区間の上限および下限を示す)。6mg/kgエミシズマブの単回SC投与後に得られたエミシズマブPKパラメータ(表6)は、エミシズマブによる以前の研究において観察された値と一致していた(Uchida et al. Blood 2016; 127(13): 1633-1641)。観察期間(中央値、8週間)中、データカットオフの時点で、1件のグレード3重篤AE(高血圧の悪化)を含む、14件の有害事象(AE)が5人の患者において報告され;被験薬に関連していると見なされたAEはなかった。抗薬物抗体は検出されなかった。また、患者7人中6人が、Q4Wエミシズマブを受けている間、出血を有しなかった;1人の患者が、研究12日目、14日目、および21日目に3回の特発性鼻出血を経験したが、それらは治療を必要としなかった。
【0138】
(表6)6mg/kgエミシズマブの単回SC投与後のPKパラメータの概要
*T
maxについては中央値(範囲)、他の全てのパラメータについては幾何平均値(CV%)。
【0139】
HAVEN 4研究からの予備データは、投与1回当たり6mg/kgでのエミシズマブのQ4W投薬が、過去の予測と一致するPK挙動を示し、臨床的に確認された投薬レジメン(即ち、1.5mg/kg/QW)に類似した期待される定常状態平均濃度をもたらすことを示した。このPK導入コホートからの安全性および有効性の結果は、HAVEN 4拡大コホートの始動を可能にし、血友病Aの管理のためのQ4Wエミシズマブ予防レジメンの有望な支持を提供した。HAVEN 4研究は、完全に登録される(N=48、PK導入コホート患者を含む)。
【0140】
実施例6
インヒビター保有血友病A小児患者においてエミシズマブ皮下投与の有効性、安全性、および薬物動態を評価する、多施設非盲検第III相臨床試験
追加の2種類のエミシズマブ投薬スケジュール(2週に1回[Q2W]および4週に1回[Q4W])ならびに最初に計画された投薬スケジュール(週1回[QW])を評価するため、HAVEN 2(実施例3参照)の研究プロトコルを改訂した。
【0141】
全体として、この非ランダム化多施設非盲検第III相臨床研究には、FVIIIに対するインヒビター保有の血友病Aを有する小児が登録される。血友病AおよびFVIIIインヒビター力価(5BU以上)の記録歴を有する小児は、現在、バイパス製剤による治療を受けていなければならない。研究には、インフォームドコンセントの時点で、12歳未満の少なくとも40人の患者、体重40kg未満である12~17歳の患者を許容して、およそ80人までの患者が登録される。
【0142】
コホートAに登録された患者は、最初の4週間、投与1回当たり3mg/kg、週1回(QW)である負荷用量で、その後、投与1回当たり1.5mg/kg QWである維持用量で、全部で最低52週間、エミシズマブ投与を受ける。コホートBおよびCに登録された患者は、最初の4週間、3mg/kg QWである同一の負荷用量で、その後、3mg/kg Q2W(コホートB)または6mg/kg Q4W(コホートC)である維持用量で、全部で最低52週間、エミシズマブ投与を受ける。52週間の治療期間中、個々の患者は、エミシズマブによる最適に及ばない出血コントロールを経験している場合、用量を増量することができる。
【0143】
有効性解析は、経時的な出血回数(即ち、出血率)に対する予防的エミシズマブの臨床効果を評価し、患者内レベルで増量の有効性を検討する。治療した出血、全出血、治療した特発性出血、治療した関節出血、および治療した標的関節出血などの異なる出血定義を有する出血を、別々に解析する。主要解析は、主要コホートに最後の患者が登録されるかまたは早期に中止するか、いずれか早い方から52週後に実施され、ここで、主要コホートは、2歳以上の患者についての登録の締切り前にコホートAに登録された全ての患者からなる。正式な仮説検定は、この研究において計画されない。
【0144】
コホートAにおける中間解析からの結果は、実施例3に提示されている。
【0145】
実施例7
第VIII因子インヒビター非保有の血友病Aを有する12歳未満の小児患者において、2週毎または4週毎に投与されたエミシズマブの有効性、安全性、および薬物動態を評価する、多施設非盲検第3相臨床研究
この研究は、インヒビター非保有の血友病Aを有する小児患者において、投与1回当たり3mg/kgの用量で2週に1回(Q2Wコホート)、または投与1回当たり6mg/kgの用量で4週に1回(Q4Wコホート)皮下に投与されたエミシズマブの有効性、安全性、および薬物動態を評価する多施設非盲検ランダム化研究である。研究には、インヒビター非保有の血友病Aを有する12歳未満の患者が、各コホートに最低6人、登録される。
【0146】
この研究のQ2Wコホートは、最初の4回は、週1回(QW)皮下投与される3mg/kgのエミシズマブの負荷用量、その後は、2週に1回(Q2W)皮下投与される3mg/kgの維持用量を、全部で少なくとも24週間、受ける。Q4Wコホートは、最初の4回は、週1回(QW)皮下投与される3mg/kgのエミシズマブの負荷用量、その後は、4週に1回(Q4W)皮下投与される6mg/kgの維持用量を、全部で少なくとも24週間、受ける。12週目のエミシズマブ治療の後、不十分な出血コントロール基準を満たす患者については、より高い用量が選択されてよい。
【0147】
有効性解析は、規定された期間における出血頻度(出血率)に基づき、エミシズマブ予防の臨床効果を評価する。止血のために凝固因子の使用を必要とする出血、特発性出血、関節出血、標的関節出血、および全出血などの、様々な異なる定義を有する出血を、別々に解析する。全ての患者が24週間の治療を完了した時かまたは研究を中止した時かの、いずれか早い方で、各コホートにおいて主要有効性解析が実施される。統計的仮説検定は計画されない。