(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161524
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】接続型ヨーヨー
(51)【国際特許分類】
A63H 1/30 20060101AFI20241112BHJP
A63F 9/24 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
A63H1/30 Z
A63F9/24 B
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024137599
(22)【出願日】2024-08-19
(62)【分割の表示】P 2023524489の分割
【原出願日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】63/046,995
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523001094
【氏名又は名称】ダンカン ヨーヨー ジーオー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100124626
【弁理士】
【氏名又は名称】榎並 智和
(72)【発明者】
【氏名】ジャルダン ポール ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】サウイ シー ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ペトラス エム ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】バナッハ マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ドラン ブライアン ジョー
(72)【発明者】
【氏名】タイ トライ
(72)【発明者】
【氏名】バナッハ ディー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ザヴラッキー フィリップ リチャード
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ヨーヨーのエンターテインメントを接続されたプレイヤーに共有する。
【解決手段】第1コンピューティングデバイス上で、回転デバイスでトリックを実施するようユーザーに促し、回転デバイス内の少なくとも1つのセンサによって測定され回転デバイス内の送信器によって送信された、回転デバイスの動きに関連するパラメータを受信し、測定されたパラメータに基づいて、促された技が回転デバイスによって実施されたか否かを判断し、実施された技、又は、促された技が実施されたか否かの判断に基づいて、第1コンピューティングデバイスへの入力、又は、第1コンピューティングデバイスに表示される動画を制御する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転デバイスを使用する方法であって、
第1コンピューティングデバイス上で、前記回転デバイスでトリックを実施するようユーザーに促し、
前記回転デバイス内の少なくとも1つのセンサによって測定され前記回転デバイス内の送信器によって送信された、前記回転デバイスの動きに関連するパラメータを受信し、
測定された前記パラメータに基づいて、促された技が前記回転デバイスによって実施されたか否かを判断し、
実施された技、又は、促された技が実施されたか否かの判断に基づいて、前記第1コンピューティングデバイスへの入力、又は、前記第1コンピューティングデバイスに表示される動画を制御する、方法。
【請求項2】
更に、実施された前記技に対応する第1動画を前記第1コンピューティングデバイスのディスプレイに表示する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更に、第2コンピューティングデバイスに前記判断を通信し、前記第2コンピューティングデバイスは、実施された前記技に対応する第2動画を前記第2コンピューティングデバイスのディスプレイに表示するように構成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
更に、
前記第1コンピューティングデバイスのディスプレイにゲーム動画を表示し、
実施された前記技、又は、前記判断に基づいて、表示されたゲーム動画を変更する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
更に、
第2回転デバイスの動きに関連して測定されたパラメータを受信し、
前記第2回転デバイスの前記測定されたパラメータに基づいて、前記第2回転デバイスによって実施された技を判断し、
前記第2回転デバイスで実施された技を得点化し、
前記第1及び第2回転デバイスで実施された前記技の得点を前記第1及び第2コンピューティングデバイスに送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1回転デバイスの動きに関連するパラメータを受信し、
受信された前記パラメータに基づいて、前記第1回転デバイスのプレイヤーによって実施された技を判断し、
前記第1回転デバイスのプレイヤーのスキルレベルを判断し、
判断された前記スキルレベルに基づいて、実施された技を得点化し、
実施された前記技の判断、又は、実施された前記技の得点を、第1コンピューティングデバイスに通信する、方法。
【請求項7】
更に、実施された前記技に対応する第1動画を前記第1コンピューティングデバイスのディスプレイに表示する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
更に、
実施された前記技の判断を第2コンピューティングデバイスに通信し、
実施された前記技に対応する第2動画を、前記第2コンピューティングデバイスのディスプレイに表示する、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
更に、
前記第1コンピューティングデバイスのディスプレイにゲーム動画を表示し、
実施された前記技に基づいて、表示される前記ゲーム動画を変更する、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
更に、
第2回転デバイスの動きに関連するパラメータを受信し、
受信された前記パラメータに基づいて、前記第2回転デバイスで実施された技を判断し、
前記第2回転デバイスで実施された前記技を得点化し、
前記第1及び第2回転デバイスで実施された前記技の得点を、前記第1コンピューティングデバイスと、前記第2回転デバイスに関連付けられた第2コンピューティングデバイスとに送信する、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
更に、
前記第1回転デバイスを含む複数の回転デバイスの各々について、受信されたパラメータと、実施されたと判断された対応の技とを記憶し、
複数のプレイヤーに対応するアカウント情報を記憶し、
前記複数のプレイヤーの1人に対応する前記アカウント情報と前記複数の回転デバイスの各々を関連付ける、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記第1回転デバイスのプレイヤーのスキルレベルは、前記第1回転デバイスのプレイヤーの前記アカウント情報と関連付けられた回転デバイスの各々について、記憶された前記受信されたパラメータと実施されたと判断された対応の技とに基づいて決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
更に、
プレイヤーによって前記第1コンピューティングデバイスに入力された技に対応するパラメータ情報を受信し、
前記第1回転デバイスで実施された技を判断することは、更に、受信された前記パラメータ情報に基づいて行われる、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
更に、
複数のコンピューティングデバイスに得点を送信し、
前記複数のコンピューティングデバイスは、前記第1回転デバイスのプレイヤーと同じスキルレベルを有するプレイヤーのみに関連付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
前記第1回転デバイスは、ヨーヨー、ディアボロ、フリスビー、こま、又は、ドレイドルである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1回転デバイスは、ヨーヨー、ディアボロ、フリスビー、こま、又は、ドレイドルである、請求項6に記載の方法。
【請求項17】
前記第1回転デバイスは、所定の軸の回りを回転するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第1回転デバイスは、所定の軸の回りを回転するように構成される、請求項6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「接続型ヨーヨー(CONNECTED YO-YO)」の名称で2020年7月1日に出願された米国仮特許出願第63/046,995号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、接続型ヨーヨーに関する。
【背景技術】
【0003】
ヨーヨー、ディアボロ、フリスビー、こま、ドレイドル、その他のような回転デバイスは、その動きと技を実施する能力とを通してプレイヤーにエンターテインメントを提供する。
図1はヨーヨーの例100を図示している。ヨーヨーの例100は、心棒106により接続された2つのシェル102,104を備えるボディを有する。示されていないが、ストリングが心棒106に巻かれてヨーヨー100のスピンを制御するのに使用される。例えば、ヨーヨーは、ストリングの端部での巻き付け及び巻き出し、ストリングの巻き上げ及び巻き下げ、そしてストリングの端部でのスピンが行われ得る。スピン中には、ストリングの周り及びストリングでのヨーヨー100のスロー、フリップ、及びツイストにより、更なる技が実施され得る。しかしながらこのエンターテインメントは、プレイヤーと、近くでプレイヤーを見ることができる人々とに時間及び空間的に限定される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一例によれば、システムは、第1コンピューティングデバイスと、第1コンピューティングデバイスに無線で接続される第1回転デバイスと、ネットワークを介して第1コンピューティングデバイスに接続されるサーバとを具備し、第1回転デバイスは、第1回転デバイスの動きに関係するパラメータを測定するように構成されている少なくとも1つのセンサと、測定されたパラメータを第1コンピューティングデバイスへ送信するように構成されている送信器とを具備し、サーバは、第1回転デバイスで実施された技を測定されたパラメータに基づいて判断してこの判断を第1コンピューティングデバイスへ通信するように構成されている。
【0005】
上の例の様々な実施形態において、第1コンピューティングデバイスは更に、実施された技に対応する第1仮想動画を第1コンピューティングデバイスのディスプレイに表示するように構成されている。システムは更に第2コンピューティングデバイスを具備し、サーバは更に、判断を第2コンピューティングデバイスへ通信するように構成され、第2コンピューティングデバイスは、実施された技に対応する第2仮想動画を第2コンピューティングデバイスのディスプレイに表示するように構成されている。第1コンピューティングデバイスは更に、第1コンピューティングデバイスのディスプレイにゲーム動画を表示し、実施された技に基づいて表示ゲーム動画を変更する。システムは更に、第2コンピューティングデバイスと、第2コンピューティングデバイスに無線で接続されるとともに、第2回転デバイスの動きに関係するパラメータを測定するように構成されている少なくとも1つのセンサを具備する第2回転デバイスと、測定されたパラメータを第2コンピューティングデバイスへ送信するように構成されている送信器とを具備し、サーバは更に、ネットワークを介して第2コンピューティングデバイスに接続され、第2回転デバイスの測定パラメータに基づいて、第2回転デバイスで実施された技を判断し、第1回転デバイスで実施された技を得点化し、第2回転デバイスで実施された技を得点化し、第1及び第2回転デバイスで実施された技の得点を第1及び第2コンピューティングデバイスに送信するように更に構成されている。少なくとも1つのセンサは飛行時間センサを含む、少なくとも1つのセンサは磁力計を含む、及び/又は、第1回転デバイスは、心棒により接続された2つのシェルを具備するヨーヨーであり、少なくとも1つのセンサと送信器とは2つのシェルのうち第1シェルに収容され、第2シェルは、心棒と同軸である突出リングを第2シェルの中に具備する。
【0006】
本開示の別の例によれば、方法は、第1回転デバイスの動きに関係するパラメータをサーバで受信することであって、第1回転デバイスに無線で接続される第1コンピューティングデバイスからパラメータが送信されることと、受信されたパラメータに基づいて、第1回転デバイスで実施された技をサーバで判断することと、この判断を第1コンピューティングデバイスへ通信することとを含む。
【0007】
上の例の様々な実施形態において、方法は更に、実施された技に対応する第1仮想動画を第1コンピューティングデバイスのディスプレイに表示することを含む。方法は更に、この判断を第2コンピューティングデバイスへ通信することと、実施された技に対応する第2仮想動画を第2コンピューティングデバイスのディスプレイに表示することとを含む。方法は更に、第1コンピューティングデバイスのディスプレイにゲーム動画を表示することと、実施された技に基づいて、表示されたゲーム動画を変更することとを含む。方法は更に、第2回転デバイスの動きに関係するパラメータをサーバで受信することであって、第2回転デバイスに無線で接続される第2コンピューティングデバイスからパラメータが送信されることと、第2コンピューティングデバイスから受信したパラメータに基づいて、第2回転デバイスで実施された技をサーバで判断することと、第1回転デバイスで実施された技をサーバで得点化することと、第2回転デバイスで実施された技をサーバで得点化することと、第1及び第2回転デバイスで実施された技の得点を第1及び第2コンピューティングデバイスへ送信することとを含む。方法は更に、複数の回転デバイスの各々について、受信パラメータと、実施されたと判断された対応の技とを記憶することであって、複数の回転デバイスが第1回転デバイスを含むことを含む。方法は更に、複数のプレイヤーに対応するアカウント情報を記憶することと、複数のプレイヤーの1人に対応するアカウント情報と複数の回転デバイスの各々を関連付けることとを含む。方法は更に、プレイヤーのアカウント情報と関連付けられた各回転デバイスについて、記憶された受信パラメータと判断された対応の技とに基づいてプレイヤーのスキルレベルをサーバで判断することと、判断されたスキルレベルに基づいて、プレイヤーのアカウント情報と関連付けられた回転デバイスで実施されたと判断された技をサーバで得点化することと、同じスキルレベルを有するプレイヤーのコンピューティングデバイスのみへ得点を送信することとを含む、及び/又は、方法は、第1コンピューティングデバイスからのパラメータ情報をサーバで受信することであって、パラメータ情報が技に対応して、プレイヤーにより第1コンピューティングデバイスに入力されることとを含み、第1回転デバイスで実施された技の判断は更に、受信されたパラメータ情報に基づく。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】本開示のシステムアーキテクチャの例を示す。
【
図4】ヨーヨーの例を示し、格納された要素の分解図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記を考慮すると、本開示は、「スマート」ヨーヨー及び類似の回転デバイスと、対応の「接続型」コンピューティングデバイス(例えば、プロセッサ、メモリ、ディスプレイ、その他を有するコンピュータ又は携帯電話)とに関係し、これらは共に動き及び技を検出して回転デバイスの仮想エンターテインメントを促進できる。例えば、本明細書に記載のシステムで、プレイヤーが演技すること、そしてプレイヤーらが異なる場所に居るときに他のプレイヤーの演技を同時に見ることができる。これは、例えば、
図2に示されているシステムアーキテクチャで達成され得る。
【0010】
図2の例によれば、各プレイヤーは自身のヨーヨー(又は同様の回転デバイス)200,210と、関連のコンピューティングデバイス202,212とを有する。
図2は2人のプレイヤーを示しているが、本開示はこれに限定されず、故にいかなる数のプレイヤーも含み得る。更に、以下の記載ではヨーヨーに言及するが、本開示はこれに限定されず、いかなる回転デバイスにも適用され得ることは言うまでもない。各プレイヤーのコンピューティングデバイス202,212は、いずれかのプラットフォーム(例えば、アンドロイド(登録商標)(ANDROID(登録商標))、アイオーエス(IOS(登録商標))、ウィンドウズ(登録商標)(WINDOWS(登録商標))、その他)でアプリや同様のソフトウェアを起動させる個人の携帯電話、タブレット、コンピュータ、その他であり得る。コンピューティングデバイス202,212は対応のヨーヨー200,210に、そして互い(他のプレイヤーのコンピューティングデバイス)に接続されている。デバイス間の接続は、「クラウド」ネットワーク220(例えば、無線通信ネットワーク又はインターネット)あるいは短距離及び/又は低電力の通信プロトコル(例えばブルートゥース(登録商標)(BLUETOOTH(登録商標))(及びブルートゥース低エネルギー(BLUETOOTH LOW ENERGY)(BLE))、近距離通信、RFID、その他)を介したものであり得る。例えば、各ヨーヨー200,210はブルートゥース(BLUETOOTH)(又はBLE)を介して対応のコンピューティングデバイス202,212に接続され、各コンピューティングデバイス202,212はインターネットを介して互いに接続され得る。
【0011】
システムは、各プレイヤーのコンピューティングデバイス202,212及び/又はヨーヨー200,210がネットワーク220を介して接続される1以上の中央サーバ及び/又はデータベース230も含み得る。中央サーバ230は、プレイヤーのコンピューティングデバイス202,212及び/又はヨーヨー200,210の間での通信を促進し、コンピューティングデバイス202,212により収集された、及び/又は、ヨーヨー200,210により捕捉されたデータの処理を促進し得る。
【0012】
このアーキテクチャによれば、ヨーヨー200,210により捕捉されたその動き及び位置についてのデータは、全てのデバイス及びプレイヤーの間で共有され得る。例えば、プレイヤー1のヨーヨー200は、その使用中に動きデータ(例えば毎分の回転)を捕捉し、ブルートゥース(BLUETOOTH)(又はBLE)を介してプレイヤー1のコンピューティングデバイス202へそのデータを送信し得る。そしてプレイヤー1のコンピューティングデバイス202はデータの一部又は全てを処理する、及び/又は、インターネット220を介してデータの一部又は全てを処理の為に中央サーバ230へ送信し得る。幾つかの実施形態において、ヨーヨー200,210は、捕捉された動きデータの一部の処理も実施し得る。このような処理は、検出された動きデータに基づいて、プレイヤー1により実施されたヨーヨーの何らかの動き及び技を特定及び/又は得点化し得る。そして処理済みデータが、出力(例えば表示及び/又は音声)の為に中央サーバ230又はプレイヤー1のコンピューティングデバイス202からプレイヤー2のコンピューティングデバイス212へ送信され得る。その結果、プレイヤー2はプレイヤー1のアクティビティを認知し得る。中央サーバ230により実施されたデータ処理の結果は、プレイヤー1のコンピューティングデバイス202へも返信され得る。そして各コンピューティングデバイス202,212は、検出された動き及び技に対応する画面を示し得る。例えば、検出されたプレイヤー1による動き及び技は、いずれかのプレイヤーのコンピューティングデバイス202,212に仮想動画で示され得る。幾つかの実施形態において、処理済みデータは、例えばゲームをプレイする入力を制御することにより、コンピューティングデバイスを制御するのにも使用され得る。
【0013】
示されていないが、一部のプレイヤーは、ヨーヨー200,210及び/又はプレイヤーの画像及び/又は映像を捕捉する為の(例えばコンピューティングデバイス202,212の一部としての)カメラも有し得る。1人のプレイヤーのカメラからの画像及び/又は映像はまた、ネットワーク220を経由して送信されて、他のプレイヤー及び/又は観客により、そのコンピューティングデバイスで視認され得る。
【0014】
各ヨーヨーは好ましくは、運動を検出する為の少なくとも1つのセンサと、関連のコンピューティングデバイスと通信する為の少なくとも1つの送信器(又は送受信器)とを具備する。幾つかの実施形態において、センサ及び/又は送信器は、ヨーヨーを一意的に特定する登録タグを含み得る。更に、各プレイヤーは、そのデバイスと関連付けられた(例えば中央サーバ230に保管されるような)登録アカウントを有し得る。こうして、各デバイスが特定のプレイヤー(又はプレイヤーアカウント)に登録され得る。特定のプレイヤーに登録されると、コンピューティングデバイスでプレイヤーが(例えばアプリを介して)そのアカウントにログインするときに、コンピューティングデバイスを介して、デバイスと関連付けられた記録データ、使用履歴、その他へのアクセスをこのプレイヤーが有し得る。
【0015】
幾つかの実施形態において、登録はヨーヨーを認証するのにも使用され得る。例えば、製造認証デバイスと関連付けられた(例えば中央サーバ230に保管された)既知のタグのデータベースと登録タグが比較され得る。プレイヤーがそのアカウントで未認証デバイスを登録しようとする場合には、このデバイスがシステムから拒絶され得る。
【0016】
上で示唆されているように、作動中に、センサはヨーヨーの動き情報を測定し、そして送信器を介してヨーヨーは、測定された動き情報を、接続された対応のコンピューティングデバイスへ送信する。そしてコンピューティングデバイスは更に、ネットワークを介した他のプレイヤーのコンピューティングデバイス及び/又は中央サーバ230への更なる通信の為に、検出された情報を処理できる。送信器は好ましくはいずれかのタイプの低電力送信器である。例えば、送信器は、コンピューティングデバイスとの通信の為にブルートゥース(BLUETOOTH)(又はBLE)通信プロトコルを利用し得る。
【0017】
センサは、ジャイロメータ、加速度計、力/圧力センサ、測位センサ(例えばGPS)、運動追跡センサ、タイマ、飛行時間センサ、光反射センサ、磁力計、及び/又は、その他であり得る。センサは好ましくは、速度、毎分回転数(RPM)、回転/角及び/又は線速度及び/又は加速度、動きの長さ、回転時間、「スリープ」状態の時間、ターンの回数、ターンの角度、ストリングとの接触点の数、そしてプレイヤーのスキル及び/又はヨーヨーで実施された技を示す同様の動態を測定することが可能である。幾つかの実施形態において、センサは同じか異なるセンサのアレイであり得る。例えば、センサは(例えば3種類の回転と3種類の直線移動とを含む6種類の動きを測定する仕組みを持つ複数の個別加速度計を有する)多軸加速度計を具備し得る。
【0018】
ヨーヨーから対応のコンピューティングデバイスへ送信されると、例えば、ストリングの長さに沿ったスローの速度、スローの長さ、回転/角及び/又は線加速度/減速度及び/又は時間内の速度、異なる角度でのヨーヨーのターンの回数(例えば90度超、180度超、360度超のターンの回数)、デバイスが完全に延出した回数、スピン中にヨーヨー心棒がストリングに触れた回数、その他を特定するように、測定値が更に処理され得る。一部のパラメータ判断は、1より多いセンサからの測定値にも基づき得る。例えば、空間内での相対運動を判断する(例えば、デバイスが上下に動いているかどうか、あるいは両方の動作が類似の回転速度を有する単なる「スリープ」であるかどうかを判断する)のに、回転センサ及び加速度計からの測定値の組み合わせが使用され得る。ストリング上の場所とストリング上の移動方向とは、測定されたRPM及び/又は飛行時間センサの測定値に基づいて判断され得る。
【0019】
RPMを検出するのに使用されるセンサは少なくとも2,500RPMの検出を可能とすべきであり、より好ましくは少なくとも8,000RPMの検出を可能とすべきである。加速度データを収集するのに使用されるセンサは、好ましくは、少なくとも4Gの力の検出を可能とすべきである。角速度を収集するのに使用されるセンサは、少なくとも2,000度/秒の検出を可能とすべきである。
【0020】
幾つかの実施形態において、運動追跡装置は1以上の視覚的追跡点を含み、その位置はコンピューティングデバイスのカメラにより検出され得る。例えば、(
図1のヨーヨー100の一つのシェルの側面図/側面を示す)
図3に見られるように、個別の視覚要素がボディの外表面に設置されている。カメラにより検出されるこれらの要素の相対位置と経時的なその位置とを比較することにより、デバイスの6種類の動きが追跡され得る。例えば、時点t1及びt2の間における
図3の星の相対的な場所の比較は、デバイスが90度回転したことを示し得る。
【0021】
光反射センサは、ヨーヨーが回転するストリングがセンサを通過する各時点を検出することにより、ヨーヨーのRPMを判断するのに使用され得る。一例において、光電子センサは発光体と光検出器とを含み得る。発光体と光検出器とは単一のモジュールに格納され得るか、(例えばヨーヨーの異なるシェルにおいて)別々であり得る。発光体は、発光体と光検出器とが対向シェルで互いの向かい側に配設されたときには直接的に、あるいは発光体と光検出器とが同じモジュールにあるときには対向シェルからの光の反射として、光検出器により検出される光を発出する。発出された光がシェル自体を透過可能であるか、発光体及び光検出器に対応する位置にシェルが窓を含み得る。ストリングの端部でヨーヨーが回転する際に、ストリングは光の経路を通過し、これにより光検出器による光の検出を遮断する。光の各遮断はヨーヨーの1回転に対応する。光検出器に対する周囲光のノイズ効果を最小化する為に、可能な限り心棒の近くに光電子センサが設置され得る。
【0022】
飛行時間センサも同様に発光体と光検出器とを利用し得るが、しかしながら、飛行時間センサの発光体により発出される光は、好ましくは地面(又は同様の静止物体)で反射してから光検出器により検出される。そして、光移動速度が既知であるとすると、光の発出と光の検出との間の時間に基づいて地面(又は同様の静止物体)とヨーヨーとの間の距離が判断され得る。従って、飛行時間センサは、ヨーヨーの空間での位置と空間での動き(例えば、ストリングの上下移動、あるいは判断された高さでのスリープ)との判断を可能にする。発出された光が確実に地面へ向けられる為に、加速度計、ジャイロメータ、同様のセンサの出力に基づいて発光体が制御され得る。言い換えると、ヨーヨーの相対的な回転の向きを判断するために、このようなセンサの出力が(ヨーヨーと対応のコンピューティングデバイスのいずれかで)処理され得る。ヨーヨーの回転の向きが、発光体が地面に面しているようなものであると判断されたときに、発光体は光のパルスを発出するように制御され得る。幾つかの実施形態では、飛行時間センサが光反射センサと一体化され得る。光反射センサのように、シェルは光を通過させ得るか、シェルに窓が設けられ得る。
【0023】
ヨーヨーでの磁場の強度に基づいてヨーヨーの位置を判断するには、磁力計が使用され得る。一つの実施形態例では、磁気デバイスがプレイヤーの手に装着され得る。ヨーヨーの磁力計により検出される対応の磁場の強度は磁力計と磁気デバイスとの間の距離及び向きの関数であるので、磁力計からの対応の磁場信号がプレイヤーの手(又は磁気デバイスの場所)に対するヨーヨーの位置を判断するのに使用され得る。また更に、磁力計は多数の軸/次元で情報を収集するように構成され得る。従って、磁力計はヨーヨーについての姿勢情報を提供できる。そして磁力計情報は磁気デバイスの場所に関するものであるので、ヨーヨーの動きが既知であるとすると、磁気デバイスの動きも導出され得る。例えば、ヨーヨーが「スリープ」であると判断するのに加速度計が使用され得る。それ故、磁力計により検出されるいかなる動きも、プレイヤーの手(あるいは磁気デバイスの他の場所)の動きに対応するであろう。磁気デバイスのこのような動きの判断は、特定の手の動きを必要とする技を検出するには有益であり得る。他の実施形態では、プレイヤーに装着された磁気デバイスではなく周囲磁場を磁力計が検出し得る。周囲磁場は未知であるが、相対的な姿勢情報及びその変化を特定するのに、磁力計により検出される相対的変化がやはり使用され得る。
【0024】
センサ、送信器、そしてシステムの他の要素の重量は、好ましくはヨーヨーにおいて三次元で均一に配分される。例えば、センサ及び送信器はヨーヨーの両方のシェルで重量が均一に配分されるか、ヨーヨーの一方のシェルに追加重量が加えられ得る。好ましくは、重量は心棒を中心として角度的にも配分される。重量を均一に配分することにより、ヨーヨーはバランスを保ち、適切に回転できる。
【0025】
ヨーヨーの構造例が
図4乃至7に示されている。
図4はヨーヨー400の一例を示し、シェル600に格納される要素の分解図を含む。
図4に見られるように、デバイスの一方のシェルのみに全ての要素が含まれる。特に、シェルは、(コイン電池バッテリのような)電源402と光反射センサ404とマザーボード406とを収容する。使用されるセンサと送信器とに応じて、電源402は、コイン電池、薄膜、リチウムイオン、又は同様のバッテリであり得る。幾つかの実施形態において、バッテリは、例えばヨーヨー自体の運動により充電可能である。幾つかの実施形態では、コンピューティングデバイスとの通信により電力が受動的に供給されることにより、一体型電源402の必要性が排除される。電力供給型センサが使用されるときと通信時のみに電力を供給するようにマザーボードによりバッテリが制御されることにより、バッテリの寿命が保たれ得る。
【0026】
マザーボードは、例えば、送受信器(例えばブルートゥース(BLUETOOTH)又はBLE通信モジュール)、多軸加速度計アレイ、(電源402により供給される電力レベルを他の要素への電力供給に必要なレベルに変換する為の)DC/DCコンバータ、USBコネクタ、プロセッサ、メモリ、そして1以上の実装集積回路として実装又は埋設されるその他を有するプリント回路基板であり得る。メモリは、接続されたコンピューティングデバイスへの送信の前(又は後)にセンサにより収集される、及び/又は、プロセッサにより処理されるデータを記憶し得る。例えば、消費電力を制限してバッテリ寿命を延ばすように、ヨーヨーから、接続されたコンピューティングデバイスへ周期的に(例えば演技、一連の技、又は所定時間の後に)のみデータが送信され得る。従って、送信と送信の間にセンサデータがメモリに記憶され得る。いずれか又は全てのデータ処理がヨーヨーのプロセッサにより実施される限り、この処理済みデータはヨーヨーのメモリにも記憶され得る。USBコネクタは、メモリに記憶された情報の収集、ヨーヨーの点検(例えば、プロセッサのファームウェアその他の更新)、バッテリの充電、その他を行うのに使用され得る。
【0027】
更に、(ねじにより固定されるかスナップフィットを有する)サイドキャップ408がシェルを被覆している。保守の為に、シェル内に収容された要素へのアクセスを得るように、例えば中のバッテリを交換するように、キャップは着脱式であり得る。言うまでもなく、他のセンサが代替的又は付加的に(光反射センサ404のように)個別要素としてシェルに含まれるか、(多軸加速度計アレイのように)マザーボード408に実装されてもよい。
【0028】
図5は、上記の要素を収容するヨーヨー400のシェル600の断面図を示す。ここに見られるように、電源402と光反射センサ404とマザーボード406とは概ね心棒410を中心に対称的に配設される。言い換えると、シェル600に収容された要素の重量は、心棒410からの所与の半径について可能な限り一定である。
図5の特定例で、電源402は、その質量中心が、ヨーヨー400の心棒410の中心を通る軸線上の点に可能な限り近くなるように設置される。従って、電源402は心棒410を中心に回転バランスが取れている。同様に、光反射センサ404及びマザーボード406の質量中心は心棒410の中心からオフセットしているが、その合成質量中心は好ましくは、ヨーヨー400の心棒410の中心を通る軸線上の点に可能な限り近い。従って、光反射センサ404とマザーボード406とはヨーヨーの中心から同じ距離dにあるので、その総重量はやはり心棒410を中心として可能な限り均一に配分された状態である。
【0029】
図6に示されているように、電源402と、光反射センサ404と、マザーボード406と、シェル内に収容された他の要素とは、シェル600の突出部602に支持される、及び/又は、取り付けられ得る。これらの突出部は、例えばシェルの製造に使用される鋳型の一部として、シェル自体と一体的であり得る。シェルの内側に収容された要素の総重量分布を判断するときには、これらの突出部の重量も考慮され得る。
【0030】
図7は、上記の要素を収容していないヨーヨー400のシェル700の断面図を示す。
図7のシェル700は電源402と光反射センサ404とマザーボード406と突出部600と他の要素とを含まないので、
図6の他のシェル600の要素とのバランスを取る突出リング702を中に含む。従って、リング702は好ましくは均一な密度を有し、心棒410を中心に回転バランスが取れるようにヨーヨー400の心棒410と同軸である。そして各シェル(とその中の要素)の総質量が等しくなるように、リング700は好ましくは他のシェルの要素の質量に等しい質量も有する。突出部602のように、リング702はシェル700の他の部分と一体的であり得る。
【0031】
再び
図2を参照すると、ヨーヨー200,210のセンサからの上記の情報により、プレイヤーにより実施された多様な技が、関連のコンピューティングデバイス202,212及び/又はサーバ230により自動的に特定及び/又は得点化され得る。例えば、各コンピューティングデバイス202,212及び/又はサーバによりアクセス可能なデータベースには、既定された複数の技の各々と関連付けられた動的特性が記憶され得る。例えば、データベースはサーバ230に遠隔的に記憶され得る。そして、既定時間にわたる瞬間時点での測定値を、データベース230に記憶された各技と関連付けられた測定値と比較することにより、技が特定され得る。更に、技が特定された時点を比較することにより、技と技の間の移行時間が判断され得る。
【0032】
幾つかの実施形態において、プレイヤーは新たな技をデータベース230に導入及び記録し得る。例えば、プレイヤーは、技を規定するパラメータをコンピューティングデバイス202,212に入力し、確認(測定パラメータが入力パラメータと適合している)の為に実施されると、技がデータベース230に記憶され得る。この実施形態の変形では、或る技が実施されて比較可能な技がデータベース230に発見されなかった場合に、コンピューティングデバイス202,212は、技が新規であってデータベースに記憶されるべきかどうかを特定するようにプレイヤーに促す。
【0033】
同様に、各プレイヤーの動き及び技を得点化するのに、パラメータの一部又は全ての多様な量的レベルが使用され得る。例えば、低得点レベルは1,500RPM未満でスピンしていると測定されたヨーヨーと関連付けられ、中間得点レベルは1,500~3,000RPMの間でのスピンと関連付けられ、高得点は3,000RPM以上のスピンと関連付けられ得る。得点を重み付けする、及び/又は、測定パラメータの一部又は全てと関連付けられたレベルを定量化することにより、及び/又は、一連の技について得点を計算することにより、複合得点も付与され得る。
【0034】
サーバ230は、ヨーヨー200,210のセンサから測定値を受信して技及び/又は得点を出力するように訓練された機械学習システムを実行するようにも構成され得る。このような機械学習システムは、ヨーヨーのセンサからの測定パラメータを含む訓練データと、測定が行われている間にヨーヨーにより実施された対応する既知の技とにより訓練され得る。機械学習システムは更に、継続的に訓練されてもよい。例えば、継続的な訓練は、ヨーヨー200,210から受信された新たな測定値と、技及び/又は得点が機械学習システムにより適切に特定されたかどうかを示すプレイヤー自身からの指示とに基づくものであり得る。
【0035】
認定された技が実施された、及び/又は、所望の得点が達成されたときに、コンピューティングデバイスは可聴音、視覚的動画、その他を流し得る。例えば、技を良好に完了したことをプレイヤーにベル又はチャイムの音で通知するか、技の完了についてプレイヤーに報酬を与え得る。同様に、技の完了についてプレイヤーに通知するか報酬を与えるように、花火打ち上げ動画がコンピューティングデバイスに示され得る。プレイヤーが多様な技を実施する、及び/又は、所定の得点レベルを達成すると、そのスキルレベルを示すバッジその他が付与され得る。
【0036】
幾つかの実施形態では、完了した技自体の動画がコンピューティングデバイス202,212により流され得る。例えば、各プレイヤーアカウントが、ヨーヨー200,210のモデルとともに、プレイヤーを表す1以上のアバターと関連付けられ得る。技の完了に続いて、コンピューティングデバイス202,212が、同じ技を完了したプレイヤーのアバターの動画をヨーヨーのモデルとともに示し得る。
【0037】
上の出力(表示及び音声)のいずれも、技が実施されたヨーヨー200,210に対応するコンピューティングデバイス202,212、及び/又は、他のプレイヤーのコンピューティングデバイス202,212に示され得る。例えば、プレイヤー1のヨーヨー200で実施された技に対応する動画が、プレイヤー1及び2の両方のコンピューティングデバイス202,212で示され得る。多様な出力が各コンピューティングデバイス202,212に提供されてもよい。例えば、プレイヤー1のコンピューティングデバイス202は、技の完了を祝う花火打ち上げ動画を表示し、一方でプレイヤー2のコンピューティングデバイス212は、技を完了したプレイヤー1のアバターの仮想動画か、技を完了したプレイヤー1の実際の記録映像を表示し得る。中央サーバ230(あるいは個々のヨーヨーに接続されていないコンピューティングデバイス)によって出力が提供され得るので、観客あるいは自身のヨーヨー200,210及び/又はコンピューティングデバイス202,212を有していない他者へ、出力が一斉送信され得る。例えば、各プレイヤーから遠隔にある自身のコンピューティングデバイス202,212で、あるいは中央の場所(例えば競技会の会場)で、観客がディスプレイを視認し得る。
【0038】
各プレイヤーの技の履歴は、プレイヤーのコンピューティングデバイス又はヨーヨーで局所的に、あるいは(例えば上述のデータベースが記憶された)中央サーバで遠隔的に記憶され得る。幾つかの実施形態において、履歴情報は、オンボードメモリにおいてヨーヨー200,210自体に付加的又は代替的に記憶され得る。従って、例えば改良の為のエリアを特定して訓練を補助するように、プレイヤーは自身の履歴の推移を追跡し得る。この情報は、プレイヤーのスキルを判断するのにも使用され得る。例えば、プレイヤーの技の履歴を比較することにより、スキルレベルが判断され得る。スキルレベルを判断する際には、より最近の技に、より重みが与えられ得る。
【0039】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイスは各プレイヤーの為の訓練プログラムを容易にし得る。例えば、プレイヤーは最初のスキルレベルと所望のスキルレベルとをコンピューティングデバイスに入力し得る。これらの入力に基づいて、コンピューティングデバイスは、プレイヤーのスキル向上を達成するように多様な技及び/又は多様な得点レベルとしての目標を推奨し得る。プレイヤーは、初期評価(例えば徐々に困難になる一連の技)を完了してもよい。コンピューティングデバイスは、プレイヤーが完了可能なのはどの技であるか、そしてどの得点レベルであるかを解析して、プレイヤーの最初のスキルレベルを特定し得る。そしてコンピューティングデバイスは、特定された最初のスキルに基づいて異なる技及び/又は得点レベルで訓練プログラムを開始してプレイヤーのスキルを向上させ得る。
【0040】
更に、多様なプレイヤーは互いに「接続」を行い、技と関連付けられた動画を含めて各他者が完了した技と、プレイヤーに付与されたバッジと、その認定スキルレベルとを視認し得る。これらの接続は、例えば、スキルレベル、交友関係、デバイスタイプ、地域、学校、他の既定グループ(例えば、本明細書に記載のデバイス及びシステムとは別の同好会と関連付けられたもの)、その他に基づいて、プレイヤー間でコミュニティを形成し得る。接続されたプレイヤー(例えばプレイヤー1及びプレイヤー2)は、技の実施をリアルタイム又はほぼリアルタイムで互いに見るか、以前に実施された技を見ることができる。他のプレイヤーを見ているときには、このプレイヤーのコンピューティングデバイス202,212に接続された(オーディオを含むか含まない)カメラにより、技を実施しているプレイヤーについて映像が捕捉されてから、見ている他のプレイヤーにストリーミング配信される、及び/又は、(局所的又は遠隔での)後の視聴の為に記憶され得る。代替的に、又はこれに加えて、技を実施しているプレイヤーのアバターの動画が視聴中のプレイヤーに視認され得る。これらの接続は、第三者ソーシャルネットワーキング及びソーシャルメディアプラットフォームを通して促進されてもよい。例えば、プレイヤーは、技、映像、その他を別のソーシャルメディアプラットフォーム(例えば、フェイスブック(FACEBOOK(登録商標))又はインスタグラム(INSTAGRAM(登録商標)))で直接的に共有し得る。
【0041】
幾つかの実施形態において、接続されたコンピューティングデバイス202,212及び/又は中央サーバ230は、多様なプレイヤーの間での競技会を容易にすることができる。例えば、審判は、所定の時間内に一連の技を各プレイヤーが実施するのを(実際の映像又はアバター動画を通して)見て、対応する得点を割り当て得る。他の事例で、コンピューティングデバイス202,212及び/又は中央サーバ230は、上記のように得点を割り当て得る。例えば、コンピューティングデバイス202,212及び/又は中央サーバ230により判断されるように、競技会はスキルレベルにより分割され得る。付加的に、「総合」競技会は関心のある全てのプレイヤーを含み、一部の競技会は特別招待プレイヤーに限定され得る。付加的に、あるいはやはり代替実施形態において、競技会は上記のプレイヤーコミュニティのいずれかの中で行われ得る。競技会に加えて、全てのプレイヤーの間か所与のプレイヤーコミュニティ内での(例えば最高得点及び技を示す)リーダーボードも、中央データベース230により保管されて、接続されたプレイヤーにより視認可能である。
【0042】
幾つかの実施形態では、得点(及び/又はリーダーボード)、技に対応する視覚的動画、その他が、競技会の場所の中央ディスプレイ(例えばプロジェクタ)に表示され得る。中央ディスプレイは、中央サーバ230(又はその一部)により直接制御される、中央サーバ230に接続され得る、及び/又は、コンピューティングデバイス202,212の各々に個別的に接続され得る。このように、競技会及びヨーヨー演技と関連付けられたディスプレイが、プレイヤー自身のコンピューティングデバイス202,212でプレイヤーに個別的にではなく、多くの人々に示されてもよい。同様に、多くの人々のうち各観客はこのような競技会を自身のコンピューティングデバイスで視認し得る。例えば、観客は、中央サーバ230に接続することにより、個人のラップトップ又は携帯電話で競技会を遠隔的に見てもよい。このような遠隔の観客は、競技会にいるプレイヤー及び観客と同じ出力(例えば視覚的動画、音声、カメラ映像/画像)を視認できる。
【0043】
競技会に加えて、プレイヤーは、コンピューティングデバイス202,212及び/又は中央サーバ230を介してマルチプレーヤー又はシングルプレーヤーゲームにも参加できる。幾つかの事例で、これらのゲームは競技的であってよい。例えば、シングルプレーヤーゲームは、先に進める為にランダムに選択された技をプレイヤーが完了しなければならない「技ルーレット」を含んでもよい。他のゲームは速度チャレンジに基づき、例えば、所定数の技を完了する時間についてプレイヤーを得点化するか、所定の時間内に完了した技の数及び/又は難易度に基づいてプレイヤーを得点化する。マルチプレーヤーゲームは、各プレイヤーが別のプレイヤーにチャレンジして技を完了する、バスケットボールの「ホース(HORSE)」に類似したコンセプトに基づいてもよい。他のゲームは、コンピューティングデバイスによりプレイヤーに提示される音楽的又は視覚的なリズムに合わせて技を実施する能力に基づいてプレイヤーを得点化する。また他のゲームは、アクション/アドベンチャー型であってよい。例えば、これらのゲームでは、近づく敵にレーザーを発射する為にプレイヤーが技を実施する必要があり、ゲームはコンピューティングデバイスで視覚化される。幾つかの実施形態では、特定の敵を倒すには、所定の技を実施する、及び/又は所定の方向に(例えば、コンピューティングデバイスに表示される透視図に現れる敵に向かって)技を実施する必要があり、デバイスのセンサにより技の方向が検出される。
【0044】
加えて、ヨーヨーは、コンピューティングデバイス202,212により制御可能であるモータ、クラッチ、ライト、スピーカ、その他のような1以上のアクチュエータを具備し得る。好ましくは、電源402、光反射センサ404,及びマザーボード406に関して上記したように、アクチュエータは均一な重量分布でヨーヨーに埋設される。こうして、プレイヤーは所望の動作(例えば回転速度)をコンピューティングデバイス202,212に入力し得る。そしてコンピューティングデバイス202,212は、信号をヨーヨーの受信器(又は送受信器)へ送信してもよく、この信号は、処理されて、所望の動作を実施するようにアクチュエータに命令するのに使用され得る。コンピューティングデバイス202,212により制御されるヨーヨーによるこのような動作は、例えば、プレイヤーが技を訓練又は完了するのに役立つように使用され得る。例えばヨーヨーが点灯する、及び/又は、音を出すことにより、アクチュエータは技の完了についての報酬も提供し得る。
【0045】
各プレイヤーは、コンピューティングデバイス202,212及びそのプレイヤーアカウントを介したオンラインショップへのアクセスも有し得る。電子商取引ポータルで、プレイヤーは、デバイス及びアクセサリ、制限されたゲーム(又はゲームレベル/特徴)や同様のアクティビティをロック解除するアクセスキー、プレイヤーのアバター及び/又はデバイス動画(例えば「スキンズ(skins)」)の動画及び/又はカスタマイズによる可視化、及び/又は、アプリ及び/又は独自のデバイスの同様の特徴を購入し得る。幾つかのケースで、これらの購入は(アプリを介して)コンピューティングデバイス202,212を通してのみ入手可能であり、それ以外の一般の人には入手可能でないだろう。或るスキルレベルを達成する(例えば、所与の技の実施、所与の得点レベルの到達、所与のゲームの完了、競技会での勝利、その他)により、オンラインショップで使用する通貨を報酬として与えられてもよい。現実の購入(例えば新品のヨーヨー、デバイスの改良又は改善、その他)の為のクーポン又は証明書がプレイヤーに提供されてもよい。
【0046】
上に記載の特徴は限定を意図したものではなく、いかなる形でも組み合わされ得る。例えば、実施形態に応じて、センサからの上記のデータと処理済みデータとは、ヨーヨー、コンピューティングデバイス、そして遠隔サーバ/データベースのいずれか又は全てに記憶され得る。同様に、上記の出力は、接続されたコンピューティングデバイスのいずれか又は全てに提供され得る。更に、本開示は明白に言及された回転デバイスのみに限定されるのではない。むしろ、上に記載の特徴は、技が実施され得るいかなる玩具にも適用可能である。
【符号の説明】
【0047】
200 ヨーヨー
202 コンピューティングデバイス
210 ヨーヨー
212 コンピューティングデバイス
220 クラウドネットワーク
230 中央サーバ/データベース
400 ヨーヨーの例
402 電源
404 光反射センサ
406 マザーボード
408 サイドキャップ
410 心棒
600 シェル
602 突出部
700 シェル
702 突出リング
d 距離