(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016158
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)システムにおける同時送信のためのプリアンブル選択
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240130BHJP
H04B 7/0452 20170101ALI20240130BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240130BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240130BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20240130BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04B7/0452
H04W84/12
H04W16/28 130
H04W28/06 110
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023188270
(22)【出願日】2023-11-02
(62)【分割の表示】P 2022184760の分割
【原出願日】2015-09-11
(31)【優先権主張番号】62/049,978
(32)【優先日】2014-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロウ ハンチン
(72)【発明者】
【氏名】オーヘンコーム オテリ
(72)【発明者】
【氏名】シア ポンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート エル.オレセン
(57)【要約】
【課題】無線ポイント・ツー・マルチポイントサービスを提供するに際し、柔軟性を加えることが望まれている。
【解決手段】物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマットを決定するためのシステム、方法、および手段が、提供される。基本サービスセット(BSS)が第1のタイプのレガシ局を含むかどうかについての決定を行うことができ、第1のタイプのレガシ局は、802.11nより前のデバイスである。BSS内の局がショートフォーマットプリアンブルをサポートするかどうかについての決定を行うことができる。ビームフォーミングまたはプリコーディングが次回のマルチユーザ送信と関連して使用されるかどうかについての決定を行うことができる。
【選択図】
図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高効率(HE)無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)通信と関連付けられた空間-時間ストリームの数に基づいて、HEロングトレーニングフィールド(HE LTF)のために使用されるシンボルの数を決定するよう構成されたプロセッサであって、前記HE LTFのために使用されるシンボルの前記数は、1、2、4、6または8シンボルを含み、空間-時間ストリームの前記数が3、5、または7に等しい条件で、前記プロセッサは、シンボルの前記数が空間-時間ストリームの前記数よりも次の大きい数であると決定するよう構成され、
前記決定されたシンボルの数で、前記HE LTFを送るよう構成された送信機と
を備えたことを特徴とする局。
【請求項2】
空間-時間ストリームの前記数は、マルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)通信のための空間-時間ストリームの総数であることを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項3】
前記プロセッサは、グループ識別子を決定し、および、前記グループ識別子に関連付けられたグループにおけるデバイスの位置を識別するようさらに構成されたことを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項4】
移動局によって、高効率(HE)無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)通信と関連付けられた空間-時間ストリームの数に基づいて、HEロングトレーニングフィールド(HE LTF)のために使用されるシンボルの数を決定するステップであって、前記HE LTFのために使用されるシンボルの前記数は、1、2、4、6または8シンボルを含み、前記空間-時間ストリームの前記数が3、5、または7に等しい条件で、シンボルの前記数は前記空間-時間ストリームの数よりも次の大きい数となる、ステップと、
前記移動局によって、前記決定されたシンボルの数で、前記HE LTFを送るステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項5】
空間-時間ストリームの前記数は、マルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)ユーザのための空間-時間ストリームの総数であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
グループ識別子を決定し、および、前記グループ識別子に関連付けられたグループにおけるデバイスの位置を識別するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
空間-時間ストリームの前記数が、1、2、4、6または8に等しい条件で、前記プロセッサは、シンボルの前記数が空間-時間ストリームの前記数に等しいと決定することを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項8】
前記送信機は、空間-時間ストリームの前記数に関連付けられたサブキャリアのセットを使用した前記通信において、前記HE LTFを送るよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項9】
空間-時間ストリームの前記数が、1、2、4、6または8に等しい条件で、シンボルの前記数が空間-時間ストリームの前記数に等しいと決定するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
空間-時間ストリームの前記数に関連付けられたサブキャリアのセットを使用した前記通信において、前記HE LTFが送られることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマットを決定するための、システム、方法および手段に関する。
【0002】
本出願は、2014年9月12日に出願された米国特許仮出願第62/049,978号の利益を主張し、その開示は、その全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0003】
無線ネットワーク(例えば、IEEE802.11acベースのネットワーク)は、1または複数の動作チャネルを有する基本サービスセット(BSS)における1または複数の局(STA)にアクセスポイント(AP)を提供することができる。APは、トラフィックをBSS内および外に搬送する、ディストリビューションシステム(DS)または別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセスまたはインターフェースを有することができる。BSS外において生じたSTAへのトラフィックは、APを通して到着し、STAに配信することができる。STAにおいて生じたBSS外の送信先へのトラフィックは、APに送信されてから、それぞれの送信先に配信することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
BSS内のSTA間のトラフィックは、APを通して送信することができ、送信元STAが、トラフィックをAPに送信し、APが、そのトラフィックを送信先STAに配信する。BSS内のSTA間のそのようなトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとすることができる。そのようなピアツーピアトラフィックは、例えば、802.11e DLSまたは802.11zトンネルDLS(TDLS)を使用する直接リンクセットアップ(DLS)を用いて、送信元STAと送信先STAとの間で直接的に送信することができる。独立BSSモードにおけるWLANは、APを有さないことがあり、STAは、互いに直接的に通信する 従って、無線ポイント・ツー・マルチポイントサービスを提供するに際し、柔軟性を加えることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマットを決定するための、システム、方法、および手段が、提供される。基本サービスセット(BSS)が第1のタイプのレガシ局を含むかどうかについての決定を行うことができ、第1のタイプのレガシ局は、802.11nより前のデバイスである。BSS内の局がショートフォーマットプリアンブルをサポートするかどうかについての決定を行うことができる。ビームフォーミングまたはプリコーディングが次回のマルチユーザ送信と関連して使用されるかどうかについての決定を行うことができる。選択されたPPDUプリアンブルフォーマットの表示(indication)を、マルチユーザ送信を介して、BSS内の局に送信することができ、BSSが、第1のタイプのレガシ局を含むとき、ロングフォーマットプリアンブルが選択され、ビームフォーミングが、次回のマルチユーザ送信と関連して使用される、またはプリコーディングが、次回のマルチユーザ送信と関連して使用され、BSSが、第1のタイプのレガシ局を含まないとき、ショートフォーマットプリアンブルが選択され、ビームフォーミングが、次回のマルチユーザ送信と関連して使用されず、およびプリコーディングが、次回のマルチユーザ送信と関連して使用されない。
【発明の効果】
【0006】
無線ポイント・ツー・マルチポイントサービスに柔軟性を加えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1B】例示的な無線送受信ユニット(WTRU)を示す図である。
【
図1C】例示的な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を示す図である。
【
図2】802.11n(高スループット)における3つの物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマットの例を示す図である。
【
図3】S1Gショートフォーマットの例を示す図である。
【
図4】S1Gショートフォーマットを用いたSIGフィールドの例の図である。
【
図5】S1Gロングフォーマットの例を示す図である。
【
図6】シングルユーザ送信が利用される場合の、S1GロングフォーマットにおけるSIG-Aフィールドの例を示す図である。
【
図7】マルチユーザ送信が利用される場合の、S1GロングフォーマットにおけるSIG-Aフィールドの例を示す図である。
【
図8】S1G 1Mフォーマットの例を示す図である。
【
図9】S1G 1MフォーマットにおけるSIGフィールドの例を示す図である。
【
図10】802.11acのVHT混合フォーマットパケット例を示す図である。
【
図11】メンバーシップステータスアレイフィールドの例を示す図である。
【
図12】ユーザ位置アレイフィールドの例を示す図である。
【
図13】同時送信のためのHEW PPDU設計の例を示す図である。
【
図14】UL MU-MIMOのためのHEW PPDUの例を示す図である。
【
図15】UL MU-MIMOのためのHEW PPDUの例を示す図である。
【
図16】UL MU-MIMOのためのhewSTF/hewLTFの例を示す図である。
【
図17】UL MU-MIMOのための別のhewSTF/hewLTFの例を示す図である。
【
図18】UL MU-MIMOのためのhewSTF/hewLTFの例の図である。
【
図19】UL MU-MIMOのためのhewSTF/hewLTFの例の図である。
【
図20】20MHz以上のサブチャネルサイズを用いる直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信など、調整された直交ブロックベースのリソース割り当てのためのPPDU設計の例(例えば、ロングOFDMA PPDU)を示す図である。
【
図21】20MHz以上のサブチャネルサイズを用いるOFDMA送信のためのPPDU設計の例(例えばショートOFDMA PPDU)を示す図である。
【
図22】ロング/ショートOFDMA PPDUフォーマットを選択する手順の例を示す図である。
【
図23】20MHz以上のサブチャネルサイズを用いるOFDMA送信のためのPPDU設計の例(例えば、ロングOFDMA PPDU)を示す図である。
【
図24】20MHz以上のサブチャネルサイズを用いるOFDMA送信のためのPPDU設計の例(例えばショートOFDMA PPDU)を示す図である。
【
図25】20MHz以上のサブチャネルサイズを用いるOFDMA送信のためのPPDU設計の例(例えばショートOFDMA PPDU)を示す図である。
【
図26】hewSIGフィールドのための送信設計の例を示す図である。
【
図27】アップリンクマルチユーザチャネルアクセス方式の例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
説明的な実施形態についての詳細な説明が、様々な図を参照して行われる。この説明は、可能な実施の詳細な例を提供するが、細部は例示的であることを意図しており、本出願の範囲を限定することは決して意図していないことに留意されたい。加えて、図は、1または複数のメッセージチャートを示すことがあるが、それらは、例示的であることを意図している(メッセージは、そうすることが適切な場合は、変更され、並べ替えられ、または割愛さえされることがある)。
【0009】
図1Aは、1または複数の開示される特徴を実施することができる例示的な通信システム100の図である。例えば、無線ネットワーク(例えば、通信システム100の1または複数の構成要素を備える無線ネットワーク)は、無線ネットワークを越えて(例えば、無線ネットワークと関連付けられたウォールドガーデン(walled Garden)を越えて)延びるベアラにQoS特性を割り当てることができるように構成することができる。
【0010】
通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)など、1または複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
【0011】
図1Aに示されるように、通信システム100は、少なくとも1つの無線送受信ユニット(WTRU)、例えば、複数のWTRU、例として、WTRU102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されるべきである。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
【0012】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bの各々は、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1または複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースを取るように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、基地局114a、114bは、基地送受信局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、各々、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されるべきである。
【0013】
基地局114aは、RAN104の部分とすることができ、RAN104は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある特定の地理的領域内で、無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態では、基地局114aは、送受信機を3つ、すなわち、セルのセクタごとに1つずつ含むことができる。別の実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタごとに複数の送受信機を利用することができる。
【0014】
基地局114a、114bは、エアインターフェース116上で、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1または複数と通信することができ、エアインターフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
【0015】
より具体的には、上で言及されたように、通信システム100は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC-FDMAなどの、1または複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができ、それは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用して、エアインターフェース116を確立することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0016】
別の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、進化型UMTS地上無線アクセス(E-UTRA)などの無線技術を実施することができ、それは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE-A)を使用して、エアインターフェース116を確立することができる。
【0017】
他の実施形態では、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、マイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定標準2000(IS-2000)、暫定標準95(IS-95)、暫定標準856(IS-856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、GSMエボリューション用の高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
【0018】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態では、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。
図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介して、インターネット110にアクセスする必要がないことがある。
【0019】
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1または複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、ビリングサービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。
図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信することができることが理解されるべきである。例えば、E-UTRA無線技術を利用することができるRAN104に接続されるのに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)とも通信することができる。
【0020】
コアネットワーク106は、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするための、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしての役割も果たすことができる。PSTN108は、旧来の電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用することができる1または複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
【0021】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンク上で異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、
図1Aに示されたWTRU102cは、セルラベースの無線技術を利用することができる基地局114aと通信するように、またIEEE802無線技術を利用することができる基地局114bと通信するように構成することができる。
【0022】
図1Bは、例示的な無線送受信ユニット、WTRU102を示している。WTRU102は、本明細書で説明される通信システムのうちの1または複数において使用することができる。
図1Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、送受信機120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、非リムーバブルメモリ130と、リムーバブルメモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができることが理解されるべきである。
【0023】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態マシーンなどとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする他の任意の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送受信機120に結合することができ、送受信機120は、送信/受信要素122に結合することができる。
図1Bは、プロセッサ118と送受信機120を別々の構成要素として示しているが、プロセッサ118と送受信機120は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合することができることが理解されるべきである。
【0024】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116上で、基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態では、送信/受信要素122は、例えば、IR信号、UV信号、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態では、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成することができることが理解されるべきである。
【0025】
加えて、
図1Bでは、送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116上で無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0026】
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及されたように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11など、複数のRATを介して通信することを可能にするための、複数の送受信機を含むことができる。
【0027】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)上に配置されたメモリなど、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報を入手することができ、それにデータを記憶することができる。
【0028】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、電力のWTRU102内の他の構成要素への分配および/または制御を行うように構成することができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1または複数の乾電池(例えば、ニッケル-カドミウム(NiCd)、ニッケル-亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
【0029】
プロセッサ118は、GPSチップセット136にも結合することができ、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそれの代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116上で位置情報を受信することができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信した信号のタイミングに基づいて、自らの位置を決定することができる。WTRU102は、実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法を用いて、位置情報を獲得できることが理解されるべきである。
【0030】
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合することができ、他の周辺機器138は、追加的な特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1または複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
【0031】
図1Cは、例示的なWLANデバイスを示しており、それの1または複数は、WLANシステム150において動作する、本明細書で説明される特徴のうちの1または複数を実施するために使用することができる。WLANシステム150は、DSSS、OFDM、OFDMAなどの、チャネルアクセス方式を含むことができる、IEEE802.11通信規格の1または複数のプロトコルを実施するように構成することができる。WLANは、あるモードで、例えば、インフラストラクチャモード、アドホックモードなどで、動作することができる。
【0032】
WLANシステム150は、限定することなく、アクセスポイント(AP)152と、局(STA)154と、STA156とを含むことができる。STA154およびSTA156は、AP152と関連付けることができる。インフラストラクチャモードで動作するWLANは、1または複数の関連付けられたSTAと通信する、1または複数のAPを備えることができる。APおよびAPと関連付けられたSTAは、基本サービスセット(BSS)を構成することができる。例えば、AP152、STA154、およびSTA156は、BSS160を構成することができる。拡張サービスセット(ESS)は、(1または複数のBSSを伴う)1または複数のAPと、APと関連付けられたSTAとを備えることができる。
【0033】
APは、ディストリビューションシステム(DS)へのアクセスおよび/またはインターフェースを有することができ、それは、有線および/または無線とすることができ、APへのトラフィックおよび/またはAPからのトラフィックを搬送することができる。WLAN外において生じたWLAN内のSTAへのトラフィックは、WLAN内のAPにおいて受信することができ、それは、トラフィックをWLAN内のSTAに送信することができる。WLAN内のSTAにおいて生じたWLAN外の送信先へのトラフィックは、WLAN内のAPに送信することができ、それは、トラフィックを送信先に送信することができる。
【0034】
示されるように、AP152は、ネットワーク170と通信する。ネットワーク170は、サーバ180と通信する。WLAN内のSTA間のトラフィックは、1または複数のAPを通して送信することができる。例えば、送信元STA(例えば、STA156)は、送信先STA(例えば、STA154)を宛先とするトラフィックを有することができる。STA156は、トラフィックをAP152に送信することができ、AP152は、トラフィックをSTA154に送信することができる。
【0035】
WLANは、アドホックモードで動作することができる。アドホックモードWLANは、独立BSSと呼ばれることがある。アドホックモードWLANでは、STAは、互いに直接的に通信することができる(例えば、STA154は、APを通してルーティングされるような通信を用いずに、STA156と通信することができる)。
【0036】
IEEE802.11デバイス(例えば、BSS内のIEEE802.11 AP)は、ビーコンフレームを使用して、WLANネットワークの存在を公表することができる。AP152などのAPは、チャネル上で、例えば、プライマリチャネルなどの固定されたチャネル上で、ビーコンを送信することができる。STAは、プライマリチャネルなどのチャネルを使用して、APとの接続を確立することができる。
【0037】
STAおよび/またはAPは、衝突回避付きキャリアセンス多重アクセス(CSMA/CA)チャネルアクセスメカニズムを使用することができる。CSMA/CAでは、STAおよび/またはAPは、プライマリチャネルをセンスすることができる。例えば、STAが、送信するデータを有する場合、STAは、プライマリチャネルをセンスすることができる。プライマリチャネルがビジーであることが検出された場合、STAは、バックオフすることができる。例えば、WLANまたはそれの部分は、1つのSTAが、例えば、与えられたBSSにおいて、与えられた時刻に送信することができるように、構成することができる。チャネルアクセスは、RTSおよび/またはCTSシグナリングを含むことができる。例えば、送信デバイスによって送信され得る送信要求(RTS)フレームと、受信デバイスによって送信され得る送信可(CTS)フレームとの交換が行われる。例えば、APが、STAに送信するデータを有する場合、APは、RTSフレームをSTAに送信することができる。STAが、データを受信する準備ができている場合、STAは、CTSフレームを用いて応答することができる。CTSフレームは、RTSを開始したAPが、それのデータを送信することができる間、他のSTAに媒体へのアクセスを見合わせるように警告することができる、時間値を含むことができる。STAからCTSフレームを受信すると、APは、データをSTAに送信することができる。
【0038】
デバイスは、ネットワーク割り当てベクトル(NAV)フィールドを介して、スペクトルを確保することができる。例えば、IEEE802.11フレームでは、NAVフィールドは、ある時間期間の間、チャネルを確保するために使用することができる。データを送信したいSTAは、それがチャネルを使用すると予想することができる時間になるようにNAVを設定することができる。STAが、NAVを設定するとき、関連付けられたWLANまたはそれのサブセット(例えば、BSS)についてのNAVを設定することができる。他のSTAは、NAVを0までカウントダウンすることができる。カウンタが、0の値に達したとき、NAV機能は、チャネルが今では利用可能であることを、他のSTAに示すことができる。
【0039】
APまたはSTAなど、WLAN内のデバイスは、以下のうちの1または複数、すなわち、プロセッサ、メモリ、無線受信機および/または送信機(例えば、それらは、組み合わせて送受信機とすることができる)、1または複数のアンテナなどを含むことができる。プロセッサ機能は、1または複数のプロセッサを含むことができる。例えば、プロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ(例えば、ベースバンドプロセッサ、MACプロセッサなど)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などのうちの1または複数を含むことができる。1または複数のプロセッサは、互いに統合されても、または統合されなくてもよい。プロセッサ(例えば、1もしくは複数のプロセッサ、またはそれらのサブセット)は、1または複数の他の機能(例えば、メモリなどの他の機能)と統合することができる。プロセッサは、信号コーディング、データ処理、電力制御、入力/出力処理、変調、復調、および/または
図1CのWLANなどの無線環境においてデバイスが動作することを可能にすることができる他の任意の機能を実行することができる。プロセッサは、例えば、ソフトウェア命令および/またはファームウェア命令を含む、プロセッサ実行可能コード(例えば、命令)を実行するように構成することができる。例えば、プロセッサは、プロセッサ(例えば、メモリおよびプロセッサを含むチップセット)またはメモリのうちの1または複数の上に含まれる、コンピュータ可読命令を実行するように構成することができる。命令の実行は、本明細書で説明される機能のうちの1または複数をデバイスに実行させることができる。
【0040】
デバイスは、1または複数のアンテナを含むことができる。デバイスは、多入力多出力(MIMO)技法を利用することができる。1または複数のアンテナは、無線信号を受信することができる。プロセッサは、例えば、1または複数アンテナを介して、無線信号を受信することができる。1または複数のアンテナは、(例えば、プロセッサから送信された信号に基づいて)無線信号を送信することができる。
【0041】
デバイスは、プロセッサ実行可能コードもしくは命令(例えば、ソフトウェア、ファームウェアなど)、電子データ、データベース、または他のデジタル情報など、プログラミングおよび/またはデータを記憶するための1または複数のデバイスを含むことができる、メモリを有することができる。メモリは、1または複数のメモリユニットを含むことができる。1または複数のメモリユニットは、1または複数の他の機能(例えば、プロセッサなど、デバイス内に含まれる他の機能)と統合することができる。メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)(例えば、消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)など)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および/または情報を記憶するための他の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。メモリは、プロセッサに結合することができる。プロセッサは、メモリの1または複数のエンティティと、例えば、システムバスを介して通信すること、直接的に通信することなどができる。
【0042】
インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モードにおけるWLANは、基本サービスセットのためのアクセスポイント(AP)と、APと関連付けられた1または複数の局(STA)とを有することができる。APは、トラフィックをBSS内および外に搬送することができる、ディストリビューションシステム(DS)または別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセスまたはインターフェースを有することができる。BSS外において生じたSTAへのトラフィックは、APを通して到着することができ、STAに配信することができる。STAにおいて生じたBSS外の送信先へのトラフィックは、APに送信されてから、それぞれの送信先に配信することができる。BSS内のSTA間のトラフィックは、APを通して送信することができ、送信元STAが、トラフィックをAPに送信することができ、APが、そのトラフィックを送信先STAに配信することができる。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとすることができる。そのようなピアツーピアトラフィックは、例えば、IEEE802.11e DLSまたはIEEE802.11zトンネルDLS(TDLS)を使用する直接リンクセットアップ(DLS)を用いて、送信元STAと送信先STAとの間で直接的に送信することができる。独立BSSモードを使用するWLANは、APを有さないことができ、STAは、互いに直接的に通信することができる。通信のこのモードは、アドホックモードとすることができる。
【0043】
IEEE802.11インフラストラクチャモードの動作を使用して、APは、固定されたチャネル上で、通常は、プライマリチャネル上で、ビーコンを送信することができる。このチャネルは、20MHz幅とすることができ、BSSの動作チャネルとすることができる。このチャネルは、APとの接続を確立するために、STAによって使用することもできる。IEEE802.11システムにおけるチャネルアクセスは、衝突回避付きキャリアセンス多重アクセス(CSMA/CA)とすることができる。このモードの動作では、APを含むSTAは、プライマリチャネルをセンスすることができる。チャネルがビジーであることが検出された場合、STAは、バックオフすることができる。1つのSTAは、与えられたBSSにおいて、任意の与えられた時刻に送信することができる。
【0044】
図2は、802.11n(高スループット)が、3つのPPDUフォーマット(非HT PPDU、HT混合フォーマットPPDU、およびHTグリーンフィールドフォーマットPPDU)をサポートすることができることを示している。802.11n HT-SIGフィールドが、表1に示されている。
【0045】
【0046】
【0047】
1GHz未満(S1G)帯域においてWiFiシステムをサポートするためのソリューションを開発するために、IEEE802.11ahタスクグループが、設立された。802.11ah PHYは、1、2、4、8、および16MHz帯域幅をサポートすることを求められることがある。1MHzおよび2MHz帯域幅に対するサポートは、802.11ah STAにおいて必須とすることができる。
【0048】
図3は、S1Gショートフォーマットの例を示している。
図4は、S1GショートフォーマットにおけるSIGフィールドの例を示している。
【0049】
図5は、S1GロングフォーマットPPDUの例を示している。
図6は、シングルユーザ送信のためのSIG-Aフィールドの例を示している。
図7は、マルチユーザ送信のためのSIG-Aフィールドの例を示している。表2は、S1GロングフォーマットのためのSIG-Bフィールドを与える。
【0050】
【0051】
S1G 1MHz送信は、必須とすることができる。
図8は、S1G 1MフォーマットにおけるPPDUの例を示している。
図9は、S1G 1MフォーマットにおけるSIGフィールドの例を示している。
【0052】
802.11acでは、シングルユーザモードまたはマルチユーザモードにおいて動作するための必要とされる情報を搬送するために、超高スループット(VHT)プリアンブルを、定義することができる。非VHT STAとの後方互換性を維持するために、特定の非VHTフィールド(またはレガシフィールド)を、それらを非VHT STAによって受信することができるように(例えば、条項17または条項19に準拠するように)、定義することができる。非VHTフィールドの後には、VHT STAに固有のVHTフィールドが、続くことができる。
図10は、802.11acのVHT混合フォーマットパケットの例を示している。
【0053】
VHTフォーマットパケットを解釈するために必要とされることがある情報は、VHT-SIG-Aフィールドによって搬送することができる。VHT-SIG-Aフィールドは、表3に列挙されたフィールドを含むことができる。VHT-SIG-Aフィールドは、表3に示されるような、24のデータビットを含む、VHT-SIG-A1を含むことができる。
【0054】
【0055】
【0056】
VHT-SIG-Aフィールドは、表4に列挙されたフィールドを含むことができる。VHT-SIG-Aフィールドは、表4に示されるような、24のデータビットを含む、VHT-SIG-A2を含むことができる。
【0057】
【0058】
【0059】
VHT-SIG-A1(表3)は、VHT-SIG-A2(表4)の前に、送信することができる。VHT-SIG-Aシンボルは、レートR=1/2でBCC符号化し、インターリーブし、BPSKコンステレーションにマッピングすることができる。ショートトレーニングフィールド(STF)、ロングトレーニングフィールド(LTF)、およびSIGフィールドは、MU-MIMOプリアンブルのオムニ部と呼ばれることがある。
【0060】
情報は、VHT-SIG-Bフィールドによって搬送することができる。VHT-SIG-Bフィールドは、MU-MIMO情報を複数の同時STAに提供することに特定的に関わることができる。VHT-SIG-Bフィールドは、表5に示されるような、データビットを含むことができる。
【0061】
【0062】
(802.11acによって導入された)グループIDの概念は、DL MU-MIMO送信に対して利用することができ、単一のIDを用いるSTAのグループを有するAPアドレスを可能にする。グループIDは、VHT-SIG-Aフィールド(表4)内に含まれる。APは、グループID管理フレームを使用して、グループIDをSTAに割り当てることができる。グループID管理フレームは、個々のSTAをアドレスとすることができ、メンバーシップステータスアレイと、ユーザ位置アレイとを含むことができる。
【0063】
図11は、メンバーシップステータスアレイフィールドの例を示している。
【0064】
図12は、ユーザ位置アレイフィールドの例を示している。
【0065】
(例えば、802.11ahによって導入された)ヌルデータパケット(NDP)は、単純な制御/管理情報を搬送することができる。NDP送信可(CTS)フレーム、NDP無競合エンド(CFエンド)フレーム、NDP省電力ポーリング(PSポーリング)フレーム、NDP肯定応答(ACK)フレーム、NDPブロック肯定応答(BA)フレーム、NDPビームフォーミングレポートポーリングフレーム、NDPページングフレーム、およびNDPプローブ要求フレームを、定義することができる。
【0066】
ダウンリンクおよびアップリンクマルチユーザ同時送信のためのプリアンブル設計および関連する手順が、以下で説明される。WiFiシステムは、シングルユーザ送信に対するサポートを強調してきた。802.11acおよび802.11ahは、ダウンリンクマルチユーザMIMO(DL MU-MIMO)に対するサポートを含むことによって、改善されたダウンリンクスペクトル効率に対処することができる。アップリンク(UL)MU-MIMO同時送信に対するサポートが、必要とされることがある。UL送信についての現在の設計は、ULシングルユーザ(SU)MIMOのための要件を考慮することが(例えば、それだけが)できる。UL MU-MIMO同時送信とともに使用するためのシステムおよび方法を、提供することができる。
【0067】
意図されたSTAおよび意図されていないSTAの両方、ならびにレガシSTAおよび非レガシSTAの両方によって理解することができるPPDUフォーマットが、必要とされることがある。MU-MIMO動作のために、時間、空間、および周波数リソース割り当て領域をサポートするPPDUフォーマットが、必要とされることがある。
【0068】
パケットを検出および復号するために、シグナリングフィールド(SIG)を、必要とすることができる。802.11acでは、SIGフィールドは、VHT-SIG-A(46ビット)およびVHT-SIG-B(29ビット)の、2つの部分を有することができる。VHT-SIG-Aは、さらに、VHT-SIG-A1(23ビット)およびVHT-SIG-A2(23ビット)に細分化することができる。SIGフィールドは、(例えば、チャネル幅、MCSを含む)フレーム属性を示す表示(indication)を提供することができる。SIGフィールドは、SU-MIMO動作が動作中か、それともMU-MIMO動作が動作中かを示す表示を提供することができる。VHT-SIG-Bフィールドは、MU-MIMO情報を複数の同時STAに提供することに特定的に関わることができる。STAのグループIDを示す表示は、SIGフィールドによって提供することが(することも)できる。SIGフィールドは、制御情報を受信機に伝えるための非自明なオーバヘッドを含むことができる。SIGフィールドが、適切に復号されない場合、それは、PPDU全体の適切な受信に影響することがある。PHYベースのDL MU-MIMOおよび/またはUL MU-MIMOの組み入れ、および関連する同時送信は、適切な受信のために追加パラメータを受信機に示す表示を必要とすることがある。新しいSIGフィールドの可能な設計を含む、この表示を可能にするシステム、方法、および/またはデバイスが、これらのモードの動作を可能にするために必要なことがある。802.11におけるSIG設計のオーバヘッドを所与とすると、このオーバヘッドを減らすこと、およびこれらのモードの動作についての検出確率の向上が、有益なことがある。
【0069】
STFおよびLTFは、パケット検出、時間/周波数同期、および/またはチャネル推定の開始のために利用することができる。STF/LTFは、同時送信実施とより良好に適合するように設計することができる。同時送信のための同期およびチャネル推定要件は、シングルユーザ送信とは異なることがあり、STF/LTFは、再設計することができる。
【0070】
グループIDは、範囲[0,63]内にあることができ、0/63は、シングルユーザ送信を示す。したがって、最大で62のマルチユーザグループを、サポートすることができる。グループは、最大で4つのユーザを有することができる。DLおよびULの両方の上で複数の同時送信が行われ、潜在的に複数の同時送信モードが存在すると、グループIDの利用可能な数は、十分でないことがある。グループID管理フレームは、ユニキャスト送信を使用して、APによって送信することができる。グループIDのAP割り当ては、STAに対して順次個別に行うことができ、それは、ネットワークスペクトル効率に悪影響を与えることがある非効率をもたらすことがある。APが、STAの新しいグループを作成することを要求された場合、それは、STAのグループIDを再割り当てする必要があることがある。これは、同時送信の開始に先立って、グループ内の(例えば、各)ユーザにグループID管理フレームを送信することによって行うことができ、それは、望ましくない非効率および制約を生み出すことがある。
【0071】
DLおよびULのための要件を含むことができる、他の同時送信のためのパイロット設計は、パイロット設計の定義を必要とすることがある。
【0072】
マルチユーザ同時送信は、追加の必要なシグナリングを伝えるために、余分な制御フレームを必要とすることがある。制御フレームのオーバヘッドは、システム効率を低下させることがある。PHYヘッダを含む(例えば、それだけを含む)ことができ、MACボディを含まないことができる、NDPパケットは、必要とされる制御フレームのオーバヘッドをさらに低下させるために使用でき、システム効率を増加させることができる。
【0073】
汎用PPDUフォーマットを、提供することができる。PPDUは、例えば、複数の同時送信モードをサポートするために、レガシSTF、LTF、および/またはSIGフィールドを含むことを必要とすることがあり、同時に、既存のIEEE802.11仕様との後方互換性をサポートすることができる。
【0074】
図13は、例示的なPPDUフォーマット設計を示している。(例えば、本明細書ではhewSIGフィールドと呼ばれる)高効率SIGフィールドは、PPDU内にL-SIGフィールドに後続して配置することができる。L-STF、L-LTF、L-SIG、およびhewSIGフィールドは、各20MHzチャネル上で送信および複製することができる。フィールドは、オムニ送信アンテナモードを利用して、送信することができる。ダウンリンク同時送信について、複数のアンテナが、送信機において同時に利用される場合、サイクリックシフトダイバーシティ(CSD)方式を利用することができる。アップリンク同時送信については、CSDを利用しなくてもよい。
【0075】
フィールドの送信は、システムによってサポートされる後方互換性に依存することができる。例えば、IEEE802.11a/gとの後方互換性が、必要とされる場合、サブキャリアフォーマット、シーケンス、および/またはCSDパラメータ(適用される場合)は、802.11ac非VHT部送信のそれらに関連することができる(例えば、802.11ac非VHT部送信のそれと同一とすることができる)。例えば、非VHT部は、(例えば、
図10に示された非VHTフィールドなど)プリアンブルフレームフォーマットのレガシ部を含むことができる。IEEE802.11a/gとの後方互換性が、必要とされず、802.11ac/nとの後方互換性が、必要とされる場合、サブキャリアフォーマット、シーケンス、および/またはCSDパラメータ(適用される場合)は、802.11acVHT部送信のそれらと同一とすることができる。
【0076】
hewSIGフィールドは、既存のレガシモード、HT混合モード、および/またはVHTモードPPDUからの自動検出を可能にする方法で、送信することができる。hewSIGフィールド内に、MUモードを含むことができ、それは、パケットにおいて利用される詳細なMUモードを示すことができる。MUモードは、SU送信、周波数分割を用いるMU送信(OFDMA)、空間分割を用いるMU送信(MU-MIMO)、および/または時分割を用いるMU送信(MU-TDMA)を示すことができる。
図13は、8usのhewSIGを示しているが、しかしながら、hewSIGフィールドは、異なる時間持続とすることができる。
【0077】
hewSIGフィールド内で伝達されるMUモードに応じて、hewSTF、hewLTF、および/またはhewSIGBフィールドは、異なる変形を有することができる。複数の同時送信モードをサポートするPPDUは、高効率PPDUとすることができ、それは、高効率WLAN(HEW)PPDUと呼ばれることがある。
【0078】
HEW PPDUは、例えば、UL MU-MIMOをサポートするために、利用することができる。
図13は、例示的なHEW PPDU設計を示しており、アップリンク送信は、80MHzチャネル上で動作させられる。他のチャネル帯域幅および他の数のチャネルを、利用することができる。各UL MU-MIMO STAは、20MHz送信フォーマットを用いて、L-STF、L-LTF、L-SIG、および/またはhewSIGフィールドを送信することができ、各20MHzチャネル上で重複することができる。他のチャネル帯域幅を、サポートすることができる。
【0079】
図14は、設計1と呼ばれることがある、例示的なPPDU設計を示しており、UL MU-MIMO STA(例えば、すべてのUL MU-MIMO STA)は、サブチャネル(例えば、すべてのサブチャネル)においてL-STFおよびL-LTFの完全なシーケンスを送信することができる。UL MU-MIMO STAは、ユーザ間でサイクリックシフトダイバーシティ(CSD)を用いて、L-STFおよびL-LTFの完全なシーケンスを送信することができる。例えば、完全なシーケンスは、各アンテナのためのL-STFおよびL-LTFを含む、完全なプリアンブルシーケンスとすることができる。例えば、SIGなどの、シグナリングフィールドが、後続することができる。L-SIGは、レガシPHYレイヤシグナリングを搬送することができ、UL STA間で同じとすることができる。複数のユーザ間のサイクリックシフト値は、異なるタイプのチャネルごとに異なることができる。1つのUL MU-MIMO STAが、2つ以上のアンテナを有するケースでは、複数のアンテナを通したそのSTAからの送信は、CSD方式、およびシングルユーザケースのために定義された関連するパラメータを利用することができる。UL MU-MIMO STAは、ユーザ間でサイクリックシフトダイバーシティ(CSD)を用いずに、L-STFおよびL-LTFの完全なシーケンスを送信することができる。hewSIGフィールドは、L-STFおよびL-LTFのために利用されるCSD値の同じセットを使用して、送信することができる。hewSIGフィールドは、いくつか(例えば、すべて)のUL STA間で同じとすることができ、それは、このUL MU-MIMO送信のための共通情報を含むことができる。
【0080】
送信されるレガシフィールドは、空間的に分離可能でないことがあるが、それらは、同一とすることができるので、それらは、受信機によって、同じ信号のマルチパス複製として見ることができる。HEWベースのフィールドは、受信機が、hewSIGBおよび後続データを復号することが可能なように、(例えば、hewLTF上でP-行列を使用して)空間的に分離可能とすることができる。
【0081】
図15は、設計2と呼ばれることがある、例示的なPPDU設計を示しており、ユーザ(例えば、ただ1つのユーザ)は、L-STF、L-LTF、L-SIG、および/またはhewSIGフィールドを送信することができる。ユーザは、UL MU-MIMOグループによって定義される第1のユーザとすることができ、APは、UL MU-MIMO送信に先立って、制御フレームを使用することなどによって、送信する1つのユーザを割り当てる。レガシ信号は、それらを単一のSTAから送信することによって、空間的に分離可能とすることができる。
【0082】
L-STF、L-LTF、L-SIG、およびhewSIGフィールドの送信は、周波数領域において細分化することができる。例えば、Nのユーザが、UL MU-MIMOを用いて送信している場合、ユーザ1は、サブキャリアインデックス{K,K+N,K+2N,...}上で送信することができ、一方、ユーザNは、サブキャリアインデックス{K+N-1,K+2N-1,K+3N-1,...}上で送信することができる。
【0083】
hewSTF/hewLTFフィールドは、マルチユーザ同期および/またはチャネル推定のために使用することができる。hewSTF/hewLTFフィールドは、受信機(AP)がそれらを区別することを可能にする手法で、送信することができる。
【0084】
図16は、UL MU-MIMOのための例示的なhewSTF/hewLTF設計を示している。例えば、4つのユーザが、UL MU-MIMOを使用して、APに同時に送信することができる。レガシLTF/STF/SIGおよびhewSIGフィールドを送信した後、各STAは、それのhewSTFフィールドを送信することができる。送信されたhewSTFフィールドの持続時間、例えば、OFDMシンボルの数N_stfは、UL MU-MIMOユーザの数N_userと、各ユーザに対するデータストリームの数N_stsとに依存する。
【0085】
【0086】
4つのユーザの例では、各ユーザは、1つのデータストリームを有することができ、hewSTFフィールドのために利用される4つのOFDMシンボルが、存在することができる。各ユーザは、1つのOFDMシンボルを利用して、自らのhewSTFを送信することができる。ユーザ1/STA1は、第1のOFDMシンボルにおいて、それのhewSTFを送信することができ、ユーザ2/STA2は、第2のOFDMシンボルにおいて、それのhewSTFを送信することができ、以降も同様である。hewSTF送信の順序は、グループID内において、位置フィールドによって、暗黙的に伝達することができる。hewSTF送信の順序は、他のグループIDメカニズムによって、明示的とすることができる。
【0087】
例示的な設計では、hewLTFは、N_ltfのOFDMシンボルを使用して、送信することができ、N_ltfは、UL MU-MIMOユーザの数N_userと、各ユーザに対するデータストリームの数N_stsとの関数である。
【0088】
【0089】
4つのユーザの例では、各ユーザは、1つのデータストリームを有することができ、hewLTFフィールドとして利用される4つのOFDMシンボルが、存在することができる。ユーザ1/STA1は、第1のOFDMシンボルにおいて、それのhewLTFを送信することができ、ユーザ2/STA2は、第2のOFDMシンボルにおいて、それのhewLTFを送信することができ、以降も同様である。
【0090】
図17は、UL MU-MIMOのためのhewSTF/hewLTF設計を示している。ユーザは、OFDMシンボル(例えば、すべてのOFDMシンボル)上でhewLTFを送信することができるが、送信を直交化するために、例えば、P-行列を使用して、LTF送信を変更することができる。複数のSTAからの送信をSTF信号のマルチパス到着と見なす受信機とともに、オーバーラップするSTFを、使用することができる。
【0091】
図18は、hewLTFの設計を説明している。この設計では、hewSTFは、上述したものと同じのままとすることができる。hewLTFを送信するために使用されるOFDMシンボルの数は、同じとすること、または1、2、4、6、8のOFDMシンボルに固定することができる。これらの数のうちの1つと等しくない数のデータの送信を伴うシナリオは、次の最も大きい数を使用することができる(例えば、ユーザからのデータストリームが3/5/7のケースでは、それぞれ、4/6/8のOFDMシンボルが、hewLTFのために利用される)。
【0092】
4人のユーザおよび1つのデータストリームを用いる例では、ユーザごとに、hewLTF送信のために利用される4つのOFDMシンボルが、存在することができる。異なるユーザは、異なる周波数領域のサブキャリアを占有することができる。例として、
図18では、周波数領域チャネルは、8つのサブチャネルに区分することができる。以下の割り当てを、使用することができ、すなわち、ユーザ1/STA1は、サブチャネル1および5上でhewLTFを送信し、ユーザ2/STA2は、サブチャネル2および6上でhewLTFを送信し、ユーザ3/STA3は、サブチャネル3および7上でhewLTFを送信し、ユーザ4/STA4は、サブチャネル4および8上でhewLTFを送信する。
【0093】
チャネルは、局所化または分散させて4つのサブチャネルに区分することができる。各ユーザ/STAは、1つまたはいくつかのサブチャネル上で、hewLTFシーケンスを送信することが(例えば、送信することだけが)できる。hewLTFシーケンスは、チャネル全体に対して定義することができる。各ユーザ/STAは、hewLTFを送信するために、以下のうちの1または複数に従うことができる。
【0094】
STAは、事前定義されたhewLTFシーケンスを使用することができる。STAは、それを周波数領域に変調することができる。
【0095】
STAは、グループIDをチェックすることができ、グループ内におけるそれの位置を識別することができる。この情報に基づいて、STAは、変調されたhewLTFフィールドに対して、周波数領域フィルタリング機能を適用することができる。周波数領域フィルタリング機能は、以下のように定義することができ、
【0096】
【0097】
ここで、kは、サブキャリアインデックスであり、nは、データストリームインデックスであり、n=1,...,N_ltfである。各ユーザが1つのデータストリームを有するケースでは、nは、ユーザインデックスと同じとすることができる。sub_channel(n)は、hewLTF送信のために第nのストリームに割り当てられたサブキャリアのセットとすることができる。sub_channel(n)は、以下の例を使用して、定義することができ、
sub_channel(n)=data_index(n:Nltf:end)
ここで、data_indexは、データ送信のために使用されるサブキャリアのセットである。例えば、20MHz送信を用いる場合、
data_index={-28:-22;-20:-8;-6:-1;1:6;8:20;22:28}
である。
【0098】
僅かな数、例えば、N_subのサブキャリアは、一緒に事前にグループ化し、事前にグループ化されたサブキャリアのグループに基づいて、サブチャネルを割り当てることができる。サブキャリアの総数がN_sub×N_ltfによって割り切れない(例えば、20MHz送信を用いる)ケースでは、52のデータサブキャリア(N_dc=52)が、利用される。例えば、サブキャリアが2つの事前グループでは、N_ltf=4である場合、52は、8(2×4)によって割り切れないので、最後のいくつかのサブキャリアは、事前にグループ化することができない。
【0099】
サブチャネルは、
【0100】
【0101】
のように再定義することができる。
【0102】
例えば、N_sub=2、N_ltf=4、20MHz送信である場合、
sub_channel(1)={-28,-27,-19,-18,-11,-10,-2,-1,8,9,16,17,25}
sub_channel(2)={-26,-25,-17,-16,-9,-8,1,2,10,11,18,19,26}
sub_channel(3)={-24,-23,-15,-14,-6,-5,3,4,12,13,20,22,27}
sub_channel(4)={-22,-20,-13,-12,-4,-3,5,6,14,15,23,24,28}
である。
【0103】
2つのsub_channelおよびdata_indexの設計は、例である。
【0104】
図19は、hewSTF/hewLTF設計を示している。hewSTFは、上で説明されたようなものとすることができる。hewLTF送信は、
図18に関して説明されたのと同じ数のhewLTFシンボルを有することができる。周波数チャネルは、複数のサブチャネルに区分することができ、各STAの各データストリームは、1つのサブチャネルを利用することができる。hewLTFシンボルのための同じサブチャネル上でhewLTFを送信する代わりに、各データストリームのhewLTFは、交互に送信することができる。各ユーザ/STAは、hewLTFを送信するために、以下のうちの1または複数を使用することができる。
【0105】
STAは、事前定義されたhewLTFシーケンスを使用することができ、STAは、それを周波数領域に変調することができる。
【0106】
STAは、グループIDをチェックすることができ、グループ内におけるそれの位置を識別することができる。この情報に基づいて、STAは、変調されたhewLTFフィールドに対して周波数領域フィルタリング機能を適用することができる。周波数領域フィルタリング機能は、以下のように定義することができる。
【0107】
【0108】
ここで、kは、サブキャリアインデックスであり、nは、データストリームインデックスであり、n=1,...,N_ltfである。各ユーザが1つのデータストリームを有するケースでは、nは、ユーザインデックスと同じであり、mは、hewLTFシンボルインデックスであり、m=1,...,N_ltfである。sub_channel(m,n)は、hewLTF送信のために第nのストリームに割り当てられたサブキャリアのセットとすることができる。sub_channel(m,n)は、以下の例を使用して、定義することができ、
sub_channel(m,n)=data_index(m+n:Nltf:end)
ここで、data_indexは、データ送信のために使用されるサブキャリアのセットである。例えば、20MHz送信を用いる場合、
data_index={-28:-22;-20:-8;-6:-1;1:6;8:20;22:28}
である。
【0109】
または、sub_channelおよびdata_indexは、
図18に関して説明された第2の設計を使用することができる。
【0110】
(例えば、
図19に関する)UL MU-MIMOのためのhewSTF/hewLTFの例示的な設計を用いると、hewLTF送信のために、局所化されたサブチャネライゼーションを利用することが可能なことがある。sub_channelは、
【0111】
【0112】
のように設計することができる。
【0113】
例えば、N_sub=2、N_ltf=4、20MHz送信(N_dc=52)である場合、
sub_channel(1,1)=sub_channel(2,4)=sub_channel(3,3)=sub_channel(4,2)={-28:-22;-20:-15}
sub_channel(1,2)=sub_channel(2,1)=sub_channel(3,4)=sub_channel(4,3)={-14:-8;-6:-1}
sub_channel(1,3)=sub_channel(2,2)=sub_channel(3,1)=sub_channel(4,4)={1:6;8:14}
sub_channel(1,4)=sub_channel(2,3)=sub_channel(3,2)=sub_channel(4,1)={15:20;22:28}
である。
【0114】
図20を参照すると、20MHz以上のサブチャネルサイズを用いるOFDMA送信のための例示的なPPDU設計が、示されている。このPPDUフォーマットは、ロングOFDMA PPDUと呼ばれることがある。この設計は、802.11a/gに対する後方互換性、またはビームフォーミングのサポートを考慮している。これらの実施は、アップリンクおよびダウンリンク両方のOFDMA送信に適用することができる。例示的なOFDMA PPDU設計は、
図16および
図21に示されるようなものとすることができる。APは、STAの能力、ビームフォーミングがサポートされるかどうか、および/または以前の仕様に対して後方互換であることがシステムに求められるかどうかに基づいて、OFDMA PPDUフレームフォーマットを選択することができる。
【0115】
ロングOFDMA PPDUフレームフォーマットは、802.11a/gに対する後方互換性、またはビームフォーミングサポートが必要とされるとき、使用することができ、レガシ推定およびシグナリング(L-STF、L-LTF、およびL-SIG)を含むことができる。ショートOFDMA PPDUフレームフォーマットは、802.11nに対する後方互換性が必要とされ、ビームフォーミングサポートが必要とされないとき、使用することができ、例えば、高スループット推定ならびにシグナリング(HT-STF、HT-LTF、およびHT-SIG)だけを含むことができる。
【0116】
図21は、20MHz以上のサブチャネルサイズを用いるOFDMA送信のための例示的なPPDU設計を示している。このPPDUフォーマットは、ショートOFDMA PPDUとすることができる。この設計は、802.11nに対する後方互換性を考慮しており、ビームフォーミングは、サポートされない。
【0117】
図22は、例示的なOFDMA PPDUフォーマット選択(例えば、ロング/ショート)を示している。以下のうちの1または複数を、適用することができる。
【0118】
APは、STA能力をチェックすることができる。STAは、APが関連付けられたSTAとすることができる。APは、ビーコンを使用して、STA能力をチェックすることができる(例えば、APは、STAと関連付けられていないことがある)。ショートOFDMA PPDUをサポートするためのSTAの能力は、(例えば、アソシエーション要求フレーム、アソシエーション応答フレーム、プローブ応答フレーム、ビーコンフレームなどで搬送される)アソシエーションまたはビーコンを通して交換することができる。例えば、APは、STAの能力フィールドをチェックすることができ、それは、ロングおよび/またはショートOFDMA PPDUプリアンブルに対するサポートを示すことができる。ロングOFDMA PPDUが、OFDMA動作をサポートするSTA(例えば、すべてのSTA)のために、必要とされることがある。次回のDL OFDMA送信に関わるSTA(例えば、少なくとも1つのSTA)が、ショートOFDMA PPDUをサポートしない場合、APは、ロングプリアンブルを使用することを決定することができる。すべてのSTAが、ショートPPDUフォーマットをサポートする場合、ショートプリアンブルを使用することができる。
【0119】
APは、802.11a/gとすることができる第1世代のレガシデバイス、および/または802.11n/acとすることができる第2世代のレガシデバイスをサポートすることがシステムに求められているかどうかをチェックすることができる。チェックは、オペレータの能力をチェックすることを含むことができる。システムに関するオペレータの能力のチェックは、APがレガシデバイスをサポートすることができる能力を有するかどうかを決定することを含むことができる。これらの能力は、アソシエーションの前に、STAをどのように扱うかを決定することができる。(例えば、次回のDL OFDMA送信と関連付けられたSTAのために)11a/gがサポートされる必要がある場合、APは、ロングOFDMA PPDUフォーマットを選択することができる。
【0120】
APは、次回のOFDMA送信が、いずれかのビームフォーミング送信またはプリコーディング送信を含むかどうかをチェックすることができる。含む場合、APは、ロングOFDMA PPDUフォーマットを選択することができ、それ以外の場合、APは、ショートOFDMA PPDUフォーマットを選択することができる。
【0121】
UL OFDMA送信のケースでは、APは、OFDMA送信を行うSTAに、選択されたPPDUフォーマットを通知することができる。保留中のUL送信について、APは、STAに、UL送信のために使用すべきPPDUフォーマットを通知することができる。
【0122】
図23は、例えば、802.11a/gに対して後方互換であることができ、ビームフォーミング送信または他のプリコーダ送信をサポートすることができる、20MHz未満のサブチャネルサイズを使用する、例示的なOFDMA PPDU設計を示している。この設計を用いると、L-STF、L-LTF、L-SIG、および/またはhewSIGフィールドは、帯域幅全体の上で送信することができる。
【0123】
これらのフィールドは、現在の802.11規格でサポートされる最小の必須帯域幅の上で送信し、帯域幅全体の上で繰り返すことができる。例えば、APが40MHzチャネル上で動作しており、サポートされる最小の必須帯域幅が20MHzである場合、上述されたフィールドは、20MHzチャネル上で送信することができ、第2の20MHzチャネル上で、位相回転を用いてまたは用いずに、繰り返すことができる。アップリンクOFDMAのケースでは、複数のSTAからの送信の到着時刻の間の相違は、(例えば、それらが単一の信号におけるマルチパスチャネルの効果と同様に見えるように)ガードインターバルよりも小さいことができる。アップリンクOFDMAのケースでは、hewSIGは、それが、hewSIGBフィールドに移された詳細なシグナリング情報を用いるサブチャネライゼーションされた送信への変更を示すようなものであることができる。
【0124】
hewSIGフィールドに続いて、専用フィールドのセットを、各サブチャネル上で送信することができる。専用フィールドのセットは、hewSTF、hewLTF、および/またはhewSIGBフィールドを含むことができる。専用フィールドは、ユーザごとに、ビームフォーミングまたはプリコーディングすることができる。hewSIGBフィールドは、1つのユーザに専用される情報を含むことができる。この設計は、ロングOFDMA PPDUフォーマットと呼ばれることがある。
【0125】
図24は、より小さいプリアンブルオーバヘッドを有し、11ac/nユーザに対して後方互換とすることができ(例えば、そのようなユーザに対してだけ後方互換であり、それ以前の世代のユーザに対しては後方互換でない)、ビームフォーミング方式または他のプリコーディング方式をサポートすることができない、例示的なショートOFDMA PPDUフォーマットを示している。この設計は、ショートOFDMA PPDUフォーマットとすることができる。先行仕様に対する後方互換性をサポートするために利用することができる第1の部分は、STF、LTF、およびSIGフィールドの1つのセットを含むことができ、この部分は、レガシデバイス(例えば、11ac/nユーザ)によって復号可能とすることができる。20MHzおよび40MHz送信を用いる場合、このセットは、802.11nにおいて定義されたHT-STF、HT-LTF、およびHT-SIGと関連付ける(例えば、802.11nにおいて定義されたHT-STF、HT-LTF、およびHT-SIGと同一である)ことができる。80MHz以上の送信を用いる場合、これらのフィールドは、帯域幅全体の上で送信することができ、VHT-STF、VHT-LTF、およびVHT-SIGBフォーマットを使用することができる。これらのフィールドが、20MHzチャネル上で送信され、帯域幅全体の上で繰り返される場合、HT-STF、HT-LTF、およびHT-SIGフォーマットを利用することができる。
【0126】
hewSIGフィールドは、HEW送信の一部と見なすことができ、レガシデバイスによって復号することができない。しかしながら、それは、それの前に送信されたLTFフィールドと同じ波長およびサブキャリアフォーマットに従って、送信することができる。hewSIGフィールドは、ユーザに共通の次回のOFDMA送信についての情報を含むことができる。hewSIGBフィールドは、hewSIGフィールドに後続することができ、OFDMAユーザごとの専用情報を含むことができる。
【0127】
図25は、ショートOFDMA PPDUフォーマットを示している。サブチャネルサイズは、20MHz以上とすることができ、802.11ac/nに対して後方互換とすることができ、ビームフォーミングのサポートはない。この設計は、
図24に示されたものと類似しているが、しかしながら、ここでは、専用のhewSIGBフィールドを割愛することができ、必要な情報は、hewSIGフィールド内に含むことができる。APは、OFDMA送信のために、ロングフォーマットまたはショートフォーマットを選択することができる。選択は、
図22に示されたようなものとすることができる。
【0128】
図26は、2つのOFDMシンボルが利用される、hewSIGフィールドのための例示的なSIGフィールド送信設計を示している。hewSIGフィールドの送信および自動検出を、提供することができる。HEW信号の自動検出を可能にするため、hewSIGは、xのOFDMシンボルを含むことができ、第1のシンボルは、L-SIGに対して90度回転させることができ、第2のシンボルは、第1のaxSIGシンボルに対して90度回転させることができ、回転は、xのOFDMシンボルにわたって続けることができる。これは、HEW信号の自動検出、ならびにレガシモード、HT混合モード、および/またはVHTモードプリアンブルからの区別を可能にすることができる。hewSIGフィールドが、2つのOFDMシンボルから構成される例において、
図26および表6は、hewSIGフィールドの送信、および自動検出をどのように実施することができるかを示している。
【0129】
例えば、BPSK信号が、+1として示され、回転されたBPSK信号が、-1として示されることを仮定して、表6のHEW自動検出を見られたい。
【0130】
【0131】
hewSIGフィールドは、送信モード(例えば、すべての送信モード)について共通とすることができる。hewSIGフィールドは、同時送信モードか、それともマルチユーザ送信モード、MUモードかを示すために使用される、新しいパラメータを含むことができる。例示的なMUモード値が、表7に示されている。
【0132】
【0133】
hewSIGフィールドは、以下のサブフィールドのうちの1または複数、すなわち、MUモード、グループID(例えば、MUモードに基づいて、グループIDの異なるセットを利用することができる。例えば、MUモードがOFDMA送信を示す場合、グループIDを補間することができる)、方向ビット(1ビット)、帯域幅(BW)(20MHz、40MHz、80MHz、160MHz/80+80MHzに加えて、より多くの帯域幅をサポートすることができる。例えば、60MHz、40MHz+40MHz。3ビット)、ドップラ(1ビット。トラベリングパイロットをサポートするため)、またはNDP表示(NDPパケットを示す(NDPパケットを用いると、送信されるデータが存在しないので、hewSIGフィールドが冗長になることがある))を含むことができる。
【0134】
hewSIGフィールドは、複数のサブチャネルを有することができる。hewSIGフィールドは、最小の必須チャネル帯域幅を用いて送信することができ、動作帯域幅が最小の必須帯域幅よりも大きい場合、帯域全体の上で繰り返すことができる。
【0135】
動作帯域幅が最小の必須帯域幅よりも大きい場合、より多くの情報を、余分な帯域幅の上で搬送することができる。hewSIGフィールドは、サブチャネルごとに異なることができる(このために、サブチャネルは、最小の必須帯域幅を有するチャネルのことを指す)。プライマリサブチャネルを介して送信されるhewSIGフィールド内の1ビットは、他のサブチャネルのhewSIGフィールドが、プライマリサブチャネルとは異なる情報を含むことができることを示すために使用することができる。
【0136】
hewSIGBフィールドは、MCS、インターリービング方法、多数の空間時間ストリームを有するビームフォーミングまたはMIMOモード、フィードバックの方法など、ユーザ専用の情報を搬送するために使用することができる。
【0137】
グループIDのためのメカニズムを、提供することができる。異なるMUモードのためのスーパーグループIDを、提供することができる。例えば、異なるMUモード、および/またはアップリンク/ダウンリンク送信ごとに、APは、異なるグループを維持することができる。APは、DL MU-MIMO、UL MU-MIMO、DL OFDMA、UL OFDMA、DL MU-時間、およびUL MU-時間のために、別々のグループを維持することができる。スーパーグループIDは、マルチユーザモードインジケータ(3ビット)、すなわち、DL MU-MIMOグループ、UL MU-MIMOグループ、DL OFDMAグループ、UL OFDMAグループ、DL MU-時間グループ、および/もしくはUL MU-時間グループ、またはグループID(6ビット)、すなわち、レガシシステムにおける既存の64ビットグループID方法の再使用のうちの1または複数から構成することができる。STAは、同じグループIDを有することができるが、これは、特定のマルチユーザモードに基づいて、異なるグループを示すことができる。
【0138】
スーパーグループIDは、送信方向ビット(1ビット)、すなわち、アップリンクもしくはダウンリンク、グループタイプ(3ビット)、すなわち、OFDMA/OFDMAベースの送信、MU-MIMOベースの送信、TDMAベースの送信、またはグループID(6ビット)、すなわち、レガシシステムにおける既存の64ビットグループID方法の再使用のうちの1または複数から構成することができる。
【0139】
スーパーグループIDは、マルチユーザモードインジケータ(2ビット)、すなわち、MU-MIMO、OFDMA、MU-時間、SU、方向ビット(1ビット)、すなわち、DL、UL、またはグループID(6ビット)、すなわち、レガシシステムにおける既存の64ビットグループID方法の再使用のうちの1または複数から構成することができる。
【0140】
グループIDのブロードキャストおよび効率的な割り当てを、提供することができる。ユーザをグループに割り当てるグループID管理フレームは、APからブロードキャストすることができ、グループID、およびアタッチされる新しいグループ内のSTAのMACアドレスを有する。2ビットフィールドは、以下のうちの1または複数を示すために使用することができる。新しいグループをセットアップすることができる、新規グループ。グループの既存のメンバを維持しながら、グループにSTAを追加することができる、グループへの追加。グループからSTAを削除し、一方で、グループ内の残りのメンバを維持することができる、グループからの削除。または、グループの特定のメンバを一時的に置換することができる、一時的置換。持続時間は、次のx回の送信の間とすることができ、または永久とすることができる。このケースでは、置換されるメンバは、それのMACアドレスの使用とは対照的に、インデックスによって示すことができる。これは、グループの1つのメンバが、送信するいかなるデータも有さないケースにおいて、異なるSTAへの送信を可能にすることができる。リストに載せられたSTAは、より効率的に、グループに追加すること、またはグループから削除することができる。
【0141】
ダウンリンク送信について、APは、既存のパイロットフォーマットを再使用することができる。MU-MIMO送信モードを用いる場合、APは、それがデータキャリアをプリコーディングするのと同じ方法で、パイロットをプリコーディングすることができる。DL OFDMA送信を用いる場合、受信機としてのSTAは、(例えば、それの専用サブチャネルにおけるパイロットばかりでなく)帯域全体のパイロットを使用して、位相トラッキングを実行することができる。UL MU-MIMOを用いる場合、パイロットは、APが、各ユーザのためのパイロットを容易に区別することができるように、直交方法で設計することができる。UL OFDMAを用いる場合、設計は、各STAが、(特に、10MHzまたは5MHzなどの小さいサブチャネルサイズが利用される場合)位相トラッキングのための十分なパイロットを有するように、適合させることができる。
【0142】
UL OFDMA送信は、トラベリングパイロットを利用することができる(例えば、パイロット位置は、OFDMシンボルインデックスが変更された場合、入れ替えられる)。トラベリングパイロットの入れ替え機能は、複数のサブチャネル間で、同じに保たれること、または様々であることができる。システムは、パイロット位置は変化しないが、パイロットシンボルは時間とともに変化する、時変直交パイロットパターンを使用することができる。
【0143】
パイロット位置は、静的であり続けることができるが、システムは、(例えば、各)UL OFDMAユーザが、自らのサブチャネルに限定されずに、帯域幅全体の上でパイロットを送信することを可能にすることができる。受信機(AP)が、異なるユーザからパイロットを区別するために、パイロットは、直交方法で送信することができる。直交シーケンスのセットを、定義することができ、ユーザは、シーケンスを割り当てられる。
【0144】
密なネットワークでは、オーバーラッピングBSSを用いると、1つのBSSにおけるパイロットの送信が、他のBSSにおいて悪影響を及ぼすことがある(干渉を引き起こすことがある)。1つのAPのパイロット位置が、別のAPのパイロット位置を避けるように設定される、クロスAPパイロット設計を、使用することができる。データシンボルエネルギーに対するパイロットシンボルエネルギーを変更することは、AP間パイロット干渉の効果を緩和する助けとなることがある。
【0145】
MU制御フレームのためのNDP設計を、提供することができる。ULマルチユーザ同時送信について、APは、複数の局にポーリングを行い、アップリンク送信をスケジュールする必要があることがあり、したがって、実際のUL MU送信の前に、余分なフレーム交換が、存在することができる。MU制御フレームのために利用することができる、定義されたNDPフレームのセットを、提供することができる。
【0146】
図27は、例示的なアップリンクMUチャネルアクセスを示している。この例では、MUポーリングフレーム、アップリンク応答フレーム(ULR)、およびMUスケジュールフレームが、MU送信のために導入される。これらのフレームのためのNDPフレームフォーマットを、提供することができる。例えば、以下のフィールドのうちの1または複数をNDPフレームに追加することができる。送信の方向を示す方向(1ビット)。DL MU-MIMOグループ、UL MU-MIMOグループ、DL OFDMAグループ、UL OFDMAグループ、DL MU-時間グループ、および/またはUL MU-時間グループなど、マルチユーザ送信タイプを示すMUモード(2ビットまたは3ビット)(方向ビットが含まれる場合、2ビットのMUモードを利用することができ、それ以外では、3ビットのMUモードを利用することができる)。グループID(6ビット)、すなわち、サブグループIDを示すフィールド。またはNDPタイプ、すなわち、NDP送信のタイプを示すフィールド。NDP MUポーリング。NDP MU応答フレーム。ならびにNDP MUスケジュールフレーム。
【0147】
上記では特徴および要素が特定の組み合わせで説明されたが、各特徴または要素は、単独で使用することができ、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用することができることを当業者は理解する。本明細書で説明された802.11プロトコル以外にも、本明細書で説明された特徴および要素は、他の無線システムに適用可能とすることができる。本明細書で説明された特徴および要素は、アップリンク動作について説明することができたが、方法および手順は、ダウンリンク動作に適用することができる。本明細書では、様々なフレーム間隔を示すために、SIFSが、使用されることがあったが、他のフレーム間隔、例えば、RIFSまたは他の合意された時間間隔を、適用することができる。加えて、本明細書で説明された方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行するための、コンピュータ可読媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線または無線接続上で送信される)電子信号、およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、CD-ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、それらに限定されない。WTRU、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波送受信機を実施するために、ソフトウェアと連携するプロセッサを使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明は、一般的に無線通信システムに利用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)通信と関連付けられた空間-時間ストリームの数に基づいて、ロングトレーニングフィールド(LTF)のために使用されるシンボルの数を決定するよう構成されたプロセッサであって、前記LTFのために使用されるシンボルの前記数は、1、2、4、6または8シンボルを含み、空間-時間ストリームの前記数が3、5、または7に等しい条件で、シンボルの前記数が空間-時間ストリームの前記数よりも次の大きい数であると決定するよう構成された、プロセッサと、
アップリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)送信において、サブキャリアインデックスを含むサブチャネルと関連付けられたサブキャリアのセットを使用して、前記LTFのために使用される前記決定された数のシンボルを送信するよう構成された送信機であって、前記サブキャリアインデックスは空間-時間ストリームの前記数に関連付けられている、送信機と
を備えたことを特徴とする局。
【請求項2】
空間-時間ストリームの前記数は、マルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)通信のための空間-時間ストリームの総数であることを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項3】
前記プロセッサは、グループ識別子を決定し、および、前記グループ識別子に関連付けられたグループにおけるデバイスの位置を識別するようさらに構成されたことを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項4】
空間-時間ストリームの前記数が1、2、4、6または8に等しい条件で、前記プロセッサは、シンボルの前記数が空間-時間ストリームの前記数に等しいと決定することを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項5】
前記LTFは、物理プロトコルデータユニット(PPDU)と関連付けられていることを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項6】
サブキャリアの前記セットは、20MHzチャネル、40MHzチャネルまたは80MHzチャネルの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項7】
前記LTFは、高効率LTFであることを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項8】
前記局は、非アクセスポイント局であることを特徴とする請求項1に記載の局。
【請求項9】
局によって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)通信と関連付けられた空間-時間ストリームの数に基づいて、ロングトレーニングフィールド(LTF)のために使用されるシンボルの数を決定するステップであって、前記LTFのために使用されるシンボルの前記数は、1、2、4、6または8シンボルを含み、空間-時間ストリームの前記数が3、5、または7に等しい条件で、シンボルの前記数が空間-時間ストリームの前記数よりも次の大きい数である、ステップと、
前記局によって、アップリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)送信において、サブキャリアインデックスを含むサブチャネルと関連付けられたサブキャリアのセットを使用して、前記LTFのために使用される前記決定された数のシンボルを送信するステップであって、前記サブキャリアインデックスは空間-時間ストリームの前記数に関連付けられている、ステップと
を備える方法。
【請求項10】
空間-時間ストリームの前記数は、マルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)通信のための空間-時間ストリームの総数であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
グループ識別子を決定し、および、前記グループ識別子に関連付けられたグループにおけるデバイスの位置を識別するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
空間-時間ストリームの前記数が1、2、4、6または8に等しい条件で、シンボルの前記数は空間-時間ストリームの前記数に等しいと決定するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記LTFは、物理プロトコルデータユニット(PPDU)と関連付けられていることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項14】
サブキャリアの前記セットは、20MHzチャネル、40MHzチャネルまたは80MHzチャネルの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記LTFは、高効率LTFであることを特徴とする請求項9に記載の方法。