(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161594
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20241112BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20241112BHJP
H10K 59/124 20230101ALI20241112BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20241112BHJP
H10K 50/816 20230101ALI20241112BHJP
H10K 50/813 20230101ALI20241112BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20241112BHJP
【FI】
G09F9/30 339Z
G09F9/30 338
G02F1/1368
H10K59/124
H10K59/123
H10K50/816
H10K50/813
H10K59/131
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024145344
(22)【出願日】2024-08-27
(62)【分割の表示】P 2023173422の分割
【原出願日】2006-09-25
(31)【優先権主張番号】P 2005301022
(32)【優先日】2005-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】木村 肇
(57)【要約】
【課題】画素電極上に金属膜を形成して積層構造とする際に、1つのレジストマスクを用
いて、画素電極及び金属膜を形成することを課題とする。
【解決手段】画素電極となる導電膜と金属膜を積層させる。金属膜上に半透部を有する露
光マスクを用いて、膜厚の厚い領域と該領域よりも膜厚が薄い領域とを有するレジストパ
ターンを形成する。レジストパターンを用いて画素電極と、画素電極上の一部に接する金
属膜を形成する。以上により、1つのレジストマスクを用いて、画素電極及び金属膜を形
成することが可能となる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタと、
前記トランジスタの上方に設けられた有機樹脂膜と、
前記有機樹脂膜の上方に設けられ、前記トランジスタと電気的に接続された透明導電膜と、
前記透明導電膜の上方に設けられた金属膜と、を有し、
前記透明導電膜は、前記金属膜と接する領域を有し、
前記透明導電膜の側面は、基板に対して傾斜しており、
前記金属膜の側面は、前記基板に対して傾斜している、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素電極を有する半導体装置、特に表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス型の表示装置を作製する際は、一般的に、薄膜トランジスタ(
TFT:Thin Film Transistor)の半導体膜に接続する配線を形成
し、その配線上に画素電極となる導電膜を形成する。したがって、配線を形成するための
レジストマスクと、画素電極を形成するためのレジストマスクが必要だった。
【0003】
また、他の例として、TFTの半導体膜に接続する導電膜を形成し、さらにこの導電
膜を画素電極としても機能させ、導電膜上に金属膜を形成する例がある(例えば特許文献
1)。これは上述した例とは異なり、導電膜として透明導電膜を採用し、透明導電膜が直
接半導体膜と接続する。透明導電膜は抵抗が高い材料が多いため、透明導電膜の電気抵抗
の大きさをカバーするために、金属膜を透明導電膜上に形成している。
【0004】
透明導電膜を直接半導体膜と接続させる特許文献1も、透明導電膜をエッチングして
画素電極を形成するためのレジストマスクと、金属膜をエッチングするためのレジストマ
スクが必要だった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のアクティブマトリクス型表示装置において、積層配線を形成する際はレジスト
マスクがそれぞれの層において必要であった。特に画素電極を形成する際は積層構造が多
く、少なくとも画素電極を形成するレジストマスクと、画素電極と積層する膜のエッチン
グ用のレジストマスクとが必要であり、作製工程数が多かった。そのため、表示装置のよ
うな半導体装置の製造コストは低くならなかった。
【0007】
そこで、本発明は画素電極と画素電極と積層する膜とを一つのレジストマスクで形成
し、作製工程を短縮することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特徴の一つは、基板上の薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタに電気的に
接続する画素電極と、画素電極上に接する金属膜とを有し、画素電極が有する段差部を覆
うように、金属膜が画素電極と接していることである。そして、金属膜から露出している
画素電極は平坦な面上に形成されていることである。
【0009】
この構成により、画素電極が段差部において断切れすることを防ぐことができる。断
切れとは、段差部がある面上に膜を成膜することで、段差部において膜に亀裂が入ったり
、または、段差部において膜の被覆性が悪く部分的に成膜されなかったりすることを言う
。
【0010】
本発明の特徴の一つは、基板上の薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタに電気的に
接続する画素電極と、画素電極上に接する金属膜とを有し、金属膜は画素電極よりも平面
面積が小さく、金属膜の側面は前記画素電極の側面に沿って配置され、金属膜の側面は前
記画素電極の側面の内側に位置することである。
【0011】
この構成により、金属膜を遮光膜の一部として使うことが可能となり、遮光膜の位置
合わせを簡単にすることができる。
【0012】
基板上の薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタに電気的に接続する画素電極と、画
素電極上の一部に接する金属膜と、画素電極及び前記金属膜上に形成され、前記画素電極
の一部を露出させる隔壁と、隔壁及び前記画素電極に接して形成される電界発光層と、電
界発光層上の電極とを有し、金属膜の少なくとも一方の側面は傾斜しており、且つ隔壁で
覆われていることを特徴とする表示装置。
【0013】
この構成により、エレクトロルミネッセンス表示装置において、発光素子の短絡を防
ぐことができる。
【0014】
1つのレジストパターンを用いて、画素電極と、画素電極上の一部に接する金属膜を
形成することができる。画素電極と金属膜の2つのパターンを、1つのレジストパターン
を用いて形成することができるので、作製工程の短縮ができ、低コストな表示装置を実現
することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、従来より作製工程を少なくすることができ、半導体装置の製造コスト
を低くすることができる。また、画素電極上に接して金属膜を形成するため、段差部にお
ける画素電極の断切れを防ぐことができる。安価で、表示不良の少なく、信頼性の高い表
示装置を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態1)
【
図2】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態1)
【
図4】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態1)
【
図5】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態2)
【
図6】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態2)
【
図8】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態2)
【
図9】半導体装置の作製工程を示す断面図。(実施形態2)
【
図11】露光マスクの上面図及び光強度分布を示す図。(実施形態3)
【
図12】EL表示装置の上面図及び断面図。(実施形態4)
【
図13】EL表示装置の上面図及び断面図。(実施形態4)
【
図14】液晶表示装置の上面図及び断面図。(実施形態5)
【
図15】液晶表示装置の上面図及び断面図。(実施形態5)
【
図16】液晶表示装置の上面図及び断面図。(実施形態5)
【
図17】液晶表示装置の上面図及び断面図。(実施形態5)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明は、実施可能な範囲におい
て、多くの異なる態様で実施することが可能である。本発明の趣旨及びその範囲から逸脱
することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解され
る。従って、本実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、以下に示
す実施形態は適宜組み合わせることが可能である。
【0018】
(実施形態1)
本実施形態は
図1を用いて、基板1上にトップゲート型のTFTを形成する方法を説
明する。基板1は透光性を有する基板、例えば石英基板、ガラス基板またはプラスチック
基板である。なお、基板1は遮光性の基板でもよく、半導体基板、SOI(Silico
n on Insulator)基板でもよい。
【0019】
基板1上に下地膜として絶縁膜2を成膜する。絶縁膜2としては、酸化シリコン膜、
窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)等の絶縁膜の単層、或いはこ
れらの膜の少なくとも2つの膜でなる積層を用いる。次いで、絶縁膜2上に島状半導体膜
3を形成する。
【0020】
島状半導体膜3は、絶縁膜2上にスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD
法等により半導体膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法等により形成されたマス
クを用いて半導体膜を形状加工して形成する。島状半導体膜3を結晶性半導体膜で形成す
るときは、基板1上に直接結晶性半導体膜を形成する方法と、非晶質半導体膜を基板1上
に形成した後に、加熱処理により結晶化させて結晶性半導体膜を形成する方法がある。後
者の方法において、結晶化の際の加熱処理は、加熱炉、レーザ照射、若しくはレーザ光の
代わりにランプから発する光の照射(以下、ランプアニールと表記する)、又はそれらを
組み合わせて用いることにより行われる。
【0021】
また、ニッケルなどを非晶質半導体膜に添加した後に上記加熱処理を行う熱結晶化法
により結晶性半導体膜を形成してもよい。なお、ニッケルを用いた熱結晶化法を用いて結
晶化を行って結晶性半導体膜を得た場合は、結晶化後にニッケルを除去するゲッタリング
処理を行うことが好ましい。
【0022】
レーザー照射により結晶化して結晶性半導体膜を作製する場合には、連続発振(CW
:continuous-wave)型のレーザビームやパルス発振型のレーザビーム(
パルスレーザビーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザビームは
、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザなどの気体レーザ、単結晶のYAG、YVO
4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO3、GdVO4、若しくは多結晶(
セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAlO3、GdVO4に、ドーパントと
してNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加され
ているものを媒質とするレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレー
ザ、Ti:サファイアレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザのうち一種または複数種
から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波、及びこれ
らの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザビームを照射することで、大粒径の結晶
を得ることができる。例えば、Nd:YVO4レーザ(基本波1064nm)の第2高調
波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このレーザは、C
Wで射出することも、パルス発振で射出することも可能である。CWで射出する場合は、
レーザのパワー密度は0.01~100MW/cm2程度(好ましくは0.1~10MW
/cm2)必要である。そして、走査速度を10~2000cm/sec程度として照射
する。
【0023】
なお、単結晶のYAG、YVO4、フォルステライト(Mg2SiO4)、YAlO
3、GdVO4、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y2O3、YVO4、YAl
O3、GdVO4に、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、T
aのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、Arイオンレーザ、
またはTi:サファイアレーザは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作
やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせる
ことも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザビームを発振させると、半導体
膜がレーザビームによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照
射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中に
おいて固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成
長した結晶粒を得ることができる。
【0024】
媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒
質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mm
の円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作る
ことが可能である。
【0025】
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多
結晶中でも大きくは変えられないため、濃度を増加させることによるレーザの出力向上に
はある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の大き
さを著しく大きくすることができるため大幅な出力向上が実現できる。
【0026】
さらに、セラミックの場合では、平行六面体形状や直方体形状の媒質を容易に形成す
ることが可能である。このような形状の媒質を用いて、発振光を媒質の内部でジグザグに
進行させると、発振光路を長くとることができる。そのため、増幅が大きくなり、大出力
で発振させることが可能になる。また、このような形状の媒質から射出されるレーザビー
ムは射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに
整形するのに有利である。このように射出されたレーザビームを、光学系を用いて整形す
ることによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm~数mの線状ビームを容易に
得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは
長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。
【0027】
この線状ビームを半導体膜に照射することによって、半導体膜の全面をより均一にア
ニールすることが可能になる。線状ビームの両端まで均一なアニールが必要な場合は、そ
の両端にスリットを配置し、エネルギーの減衰部を遮光するなどの工夫が必要となる。
【0028】
このようにして得られた強度が均一な線状ビームを用いて半導体膜をアニールし、こ
の半導体膜を用いて電子機器を作製すると、その電子機器の特性は、良好かつ均一である
。
【0029】
次いで、必要があればTFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ボロン
またはリン)のドーピングを半導体膜に対して行う。ここでは、質量分離しないでプラズ
マ励起したイオンドープ法を用いる。
【0030】
島状半導体膜3の厚さは25~80nm(好ましくは30~70nm)の厚さで形成
する。半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム
(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0031】
そして、島状半導体膜3を覆うようにゲート絶縁膜4を形成する。ゲート絶縁膜4と
しては、熱酸化膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの単
層または積層構造を用いることができる。島状半導体膜3と接するゲート絶縁膜4は酸化
珪素膜が好ましい。それは、ゲート絶縁膜4を酸化珪素膜にすると島状半導体膜との界面
におけるトラップ準位が少なくなるからである。また、ゲート電極をMoで形成するとき
は、ゲート電極と接するゲート絶縁膜は窒化シリコン膜が好ましい。それは、窒化シリコ
ン膜はMoを酸化させないからである。
【0032】
ここではゲート絶縁膜4として、プラズマCVD法により厚さ115nmの酸化窒化
シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成する。
【0033】
次に、ゲート絶縁膜4上に導電層を形成して、フォトリソグラフィ法等により形成し
たマスクを用いて導電層を形状加工し、ゲート電極5を形成する。ゲート電極材料として
はMo、Ti、W、Al、Nd、Cr、これら元素の合金等がある。もしくは、これら元
素またはこれら元素の合金の積層によりゲート電極5を構成しても良い。ここではMoに
よりゲート電極を形成する。次に、ゲート電極5またはレジストをマスクとして島状半導
体膜3に不純物元素をドーピングし、チャネル形成領域8と、ソース領域及びドレイン領
域となる不純物領域9とを形成する。
【0034】
その後、窒化珪素を用いて第1層間絶縁膜6を形成する。そして、島状半導体膜3に
添加された不純物元素の活性化および水素化を行う。なお、第1層間絶縁膜6は形成しな
くとも良い。
【0035】
次いで、透光性を有する無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン
など)または、低誘電率の有機化合物材料(感光性又は非感光性の有機樹脂材料)を用い
て第2層間絶縁膜7を形成する。また、シロキサンを含む材料を用いて第2層間絶縁膜を
形成してもよい。なお、シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構
造が構成される材料である。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキ
ル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基としてフルオロ基を用いてもよい。または
置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。第2層間
絶縁膜7は積層構造でも良い。
【0036】
次いで、フォトマスクを用いてレジストからなるマスクを形成し、そのマスクを用い
て、第1層間絶縁膜6、第2層間絶縁膜7、及びゲート絶縁膜4を選択的にエッチングし
、コンタクトホールを形成する。そして、レジストからなるマスクを除去する。
【0037】
そして、第2層間絶縁膜7上にスパッタ法または印刷法で導電膜を形成する。導電膜
は透明導電膜であっても反射性を有していても良い。透明導電膜である場合は、例えば、
酸化インジウムに酸化スズを混ぜたインジウムスズ酸化物(ITO)膜、インジウムスズ
酸化物(ITO)に酸化珪素を混ぜたインジウムスズ珪素酸化物(ITSO)膜、酸化イ
ンジウムに酸化亜鉛を混ぜたインジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、酸化亜鉛膜、または酸
化スズ膜を用いることができる。なお、IZOとは、ITOに2~20wt%の酸化亜鉛
(ZnO)を混合させたターゲットを用いてスパッタリングにより形成される透明導電材
料である。
【0038】
第2層間絶縁膜7上に透明導電膜10を形成し、続いて透明導電膜10上に金属膜1
1を積層する。透明導電膜10と金属膜11は連続的にスパッタで形成することができる
。
【0039】
透明導電膜は抵抗の高い材料が多いため、金属膜11は、透明導電膜よりも抵抗の低
い材料が好ましい。例えば、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Alなどを用いることができ
る。また、Ti、Mo、Ta、Cr、WのいずれかとAlとを積層させた2層構造、Al
をTi、Mo、Ta、Cr、Wなどの金属で挟んだ3層積層構造としても良い。次いで、
金属膜11上にレジスト膜を全面に塗布した後、
図1(A)に示す露光マスクを用いて露
光を行う。
【0040】
透明導電膜としてITO膜を用いる場合は、ITO膜を熱処理して結晶化する工程が
必要になってくる。そのときはITO膜をスパッタで形成し、焼成後、金属膜11を形成
すると良い。ITSO膜を用いると、結晶化する工程が不要なため工程が少なくてすむ。
【0041】
図1(A)において、露光マスクは、露光光が遮光される遮光部12a、12bと、
露光光が一部通過する半透部13を有する。半透部13には半透膜19が設けられ、露光
光の光強度を低減させている。遮光部12a、12bは半透膜19上に金属膜20が積層
されて構成されている。遮光部12bの幅はt1、半透部13の幅はt2と示す。ここで
は半透部に半透膜を用いた例を示したが、これに限定されず、半透部は露光光の光強度を
低減するものであればよい。また、半透部に回折格子パターンを用いてもよい。
【0042】
図1(A)に示す露光マスクを用いてレジスト膜の露光を行うと、レジスト膜に非露
光領域14aと露光領域14bが形成される。露光時には、光が遮光部12a、12bで
回り込んだり、半透部13を通過することによって
図1(A)に示す露光領域14bが形
成される。
【0043】
そして、現像を行うと、露光領域14bが除去されて、
図1(B)に示すように、大
きく分けて2つの膜厚を有するレジストパターン15aと、膜厚がほぼ一様なレジストパ
ターン16aが金属膜11上に得られる。レジストパターン15aは膜厚の厚い領域と、
該領域より膜厚の薄い領域とを有し、膜厚の薄い領域については、露光エネルギーまたは
半透膜19の透過率を調節することで膜厚を調節することができる。レジストパターン1
5aは左右非対称であり、レジストパターン16aは左右対称である。
【0044】
次に、ドライエッチングにより金属膜11及び透明導電膜10のエッチングを行う。
ドライエッチングはECR(Electron Cycrotron Resonanc
e)やICP(Inductive Coupled Plasma)などの高密度プラ
ズマ源を用いたドライエッチング装置によって行われる。
【0045】
なお、ここでは、ICP型エッチング装置を用いた例を示すが、これに限定されず、
例えば、平行平板型エッチング装置、マグネトロン型エッチング装置、ECR型エッチン
グ装置、ヘリコン型エッチング装置を用いてもよい。
【0046】
金属膜11及び透明導電膜10のエッチングをウェットエッチングにより行っても良
い。但し、微細加工にはドライエッチングが適しているため、ドライエッチングが好まし
い。また、金属膜11及び透明導電膜10と、第2層間絶縁膜7との材料が異なるため、
ドライエッチングで行っても、第2層間絶縁膜7は金属膜11及び透明導電膜10に対し
て大きなエッチング選択比がとれる。さらにエッチング選択比を大きくするため、第2層
間絶縁膜7の少なくとも最上層を窒化珪素膜で形成しても良い。
【0047】
こうして、
図1(C)で示すように、第2層間絶縁膜7上に、透明導電膜17aと金
属膜17bとの積層で構成されるパターンと、透明導電膜18aと金属膜18bとの積層
で構成されるパターンが形成される。
【0048】
次に、レジストパターン15a、16aをアッシングまたはエッチングする(
図2(
A))。この工程により、レジストパターン15aの膜厚の薄い領域がエッチングされる
とともに、その膜厚の薄い領域の膜厚分だけレジストパターン15a、16aの全体の膜
厚も薄くなる。そしてレジストパターン15b、16bを形成する。レジストパターン1
5a、16aは、膜厚方向だけでなく、幅方向もエッチングされるため、レジストパター
ン15b、16bの幅は金属膜17b及び18b、透明導電膜17a、18aの幅よりも
小さくなる。したがって、レジストパターン15b、16bの側面は下層にある金属膜及
び透明導電膜の側面と一致せず、レジストパターン15b、16bの側面の方が後退して
いる。
図2(B)では、レジストパターン15bは左右非対称であり、レジストパターン
16bは左右対称である。
【0049】
次に、レジストパターン15bを用いて金属膜18bをエッチングし、金属膜18c
を形成する(
図2(B))。このときに透明導電膜18aが無用にエッチングされないよ
うに、金属膜18bの材料は透明導電膜18aに対し高い選択比がとれるものが好ましい
。例えば、透明導電膜18aの材料がITSOであれば、金属膜18bの材料としてTi
、Mo、Cr、Al等が好ましく、金属膜18bはこれら材料でなる積層構造であっても
良い。そして透明導電膜18aよりもパターンの小さい、つまり平面面積の小さい金属膜
18cを形成する。一方、金属膜17bもレジストパターン16bを用いてエッチングさ
れ、透明導電膜17aよりも平面面積の小さい金属膜17cが形成される。
【0050】
図2(A)から
図2(B)の金属膜17b及び18bのエッチングは、ドライエッチ
ングで行ってもウェットエッチングで行っても良いが、
図2(B)ではドライエッチング
により金属膜17c及び18cを形成した場合を図示する。ドライエッチングで行った場
合は金属膜18cの断面における側面は非対称となる。なぜならレジストパターン15b
の形状が非対称なため、その形状を反映した金属膜18cが形成されるからである。金属
膜18cは、一方の側面よりも他方の側面がより傾斜が大きい断面形状となる。金属膜1
7cは、側面がレジストパターン16bの側面と一致するように形成される。金属膜18
cは、一方の側面はレジストパターン15bの一方の側面の延長線上にあり、他方の側面
はレジストパターン15bの他方の側面と一致する。
【0051】
金属膜17b及び18bをウェットエッチングすると、等方的にエッチングが進むた
め、レジストパターン15b、16bよりも小さい金属膜が形成される。
図4にウェット
エッチングを行った場合の図を示す。
図4(A)では、金属膜17b及び18bをそれぞ
れウェットエッチングして、金属膜17d及び18dを形成している。その他は
図2(B
)と同様である。
【0052】
レジストパターン15b、16bの側面と金属膜17d、18dの側面は一致しない
。故に、同一のレジストパターン15b、16bをマスクとしても、ドライエッチングよ
りウェットエッチングで形成したほうが、より小さい金属膜17d及び18dが形成され
る。
【0053】
図4(B)は金属膜17dが3層の積層で形成されている場合の図である。例えば金
属膜17dはTi膜91a、93aとでアルミニウム膜92aを挟んだ積層構造であり、
金属膜17dとレジストパターン16bとの側面は一致していない。また、金属膜18d
もTi膜91b、93bとでアルミニウム膜92bを挟んだ積層構造であり、金属膜18
dとレジストパターン15bとの側面は一致していない。
【0054】
図4(A)、(B)において、透明導電膜17a、18aはドライエッチングで形成
されるため、その側面は、基板面に対してほぼ垂直または90度に近い角度θ
1を有する
。一方、金属膜17d、18dがウェットエッチングで形成されると、等方的なエッチン
グにより、その側面は、基板面に対して鋭角な角度θ
2を有する。したがって、透明導電
膜の側面の角度θ
1と金属膜の側面の角度θ
2を比較すると、θ
1>θ
2となっている。
なお、角度θ
1とは基板1の表面に対して透明導電膜側面の傾斜角度であり、角度θ
2と
は基板1の表面に対して金属膜の側面の傾斜角であり、θ
1、θ
2ともに0°~90°の
範囲内である。
【0055】
金属膜が
図4(B)のように積層構造の場合は、各層によってエッチング速度が異な
るときがある。これに伴い、基板面に対して各層の側面がなす角度もそれぞれ異なるとき
がある。したがって金属膜が積層であるときは、基板面に対して最下層の膜の側面がなす
角度をθ
2とする。
【0056】
なお、金属膜17d、18d及び透明導電膜である透明導電膜17a、18aの側面
がなだらかな面とならずに、凸凹を持つ場合がある。その場合、角度θ1及び角度θ2は
適宜決定すればよい。例えば、凸凹した側面に対し大まかな直線または曲線を引き、それ
を用いて角度θ1及び角度θ2を決定することができる。また、凸凹した側面に基づき、
複数の角度θ1及び角度θ2をとって、その平均値を角度θ1及び角度θ2とすることが
できる。最も合理的な方法を用いれば良い。
【0057】
以上より、ドライエッチング法またはウェットエッチング法のいずれかのエッチング
方法で金属膜17c及び18cまたは金属膜17d及び18dを形成する。どちらのエッ
チング法で形成しても、透明導電膜17a及び18aの側面よりも後退した側面を有する
金属膜17c及び金属膜18cまたは金属膜17d及び18dが形成される。つまり、透
明導電膜17aよりも平面面積が小さい金属膜17cまたは金属膜17d、及び透明導電
膜18aよりも平面面積の小さい金属膜18cまたは18dが形成される。その要因の一
つは、透明導電膜17a、18aを形成するためのマスクであるレジストパターン15a
、16aと、金属膜を形成するためのマスクであるレジストパターン15b、16bの大
きさが異なり、レジストパターン15b、16bのほうが小さいからである。
【0058】
その後、レジストパターン15b、16bを除去する(
図2(C))。そして透明導
電膜17a及び金属膜17cでなる配線または電極、透明導電膜18a及び金属膜18c
でなる配線または電極が形成される。透明導電膜18aは画素電極として機能する。
図4
(A)及び(B)からレジストパターン15b、16bを除去すれば、透明導電膜17a
及び金属膜17dでなる配線または電極、透明導電膜18a及び金属膜18dでなる配線
または電極が形成される。
【0059】
レジストパターン15bをマスクとして金属膜18bをエッチングをするときに、透
明導電膜18a表面の一部は多少エッチングされる。特に、ドライエッチングにより金属
膜18cを形成するときは、下層の透明導電膜と選択比がとりにくいので、より透明導電
膜18a表面の一部はエッチングされやすい。そのため、
図2(C)の透明導電膜18a
の膜厚aと、膜厚bを比較すると、膜厚a<膜厚bとなる。なお、膜厚aとは金属膜18
cまたは金属膜18dと重ならない部分における透明導電膜18aの平均膜厚を言い、膜
厚bとは不純物領域9に達するコンタクトホール底部における透明導電膜18aの膜厚を
言う。
【0060】
図2(C)に示すTFT上に発光素子を積層して、基板1の方向へ発光する発光装置
を形成した場合、透明導電膜18aの膜厚が薄いことで透過率が高くなり、明るい表示を
提供できる。そのため膜厚aは薄い方が好ましい。また、レジストパターン15bをマス
クとして金属膜18bをエッチングする際に、透明導電膜18a表面をエッチングできる
ため、表面のゴミを除去することができ、ゴミに起因する発光素子の短絡を防ぐことがで
きる。
【0061】
本実施形態で形成する金属膜18cは、一方の側面が傾斜している。そのため、液晶
表示装置に利用した場合、金属膜18cの傾斜している側面側からラビングするようにす
ると、金属膜18cの側面においてスムーズにラビングを行うことができる。金属膜18
cの側面が垂直である方向からラビングを行うと、垂直な側面部分でラビング布にストレ
スがかかる等の理由でラビングが不完全になり、配向が不完全になることがあった。した
がって、ラビングは金属膜18cの側面が傾斜している側から行うことが好ましい。
【0062】
また、
図4に示すようにウェットエッチングにより、両側面ともに傾斜している金属
膜17d及び18dを形成する場合は、どちらの方向からもスムーズにラビングでき、よ
り効果的である。
【0063】
図3に
図2(C)の上面図を示す。
図2(C)は
図3のA-A´における断面図であ
る。
図3から分かるように、透明導電膜17a及び金属膜17cの積層でなる配線または
電極は、TFTのソース電極またはドレイン電極として機能し、さらにソース配線として
も機能する。また、透明導電膜18a及び金属膜18cでなる配線または電極は、TFT
のソース電極またはドレイン電極として機能し、さらに画素電極としても機能する。厳密
には、金属膜18cと重ならない透明導電膜18aの部分が画素電極として機能し、光を
通す部分である。また、容量配線21はゲート電極5と同一層から形成されており、容量
配線21は透明導電膜18aと重なることで、容量を形成する。なお、容量配線21はゲ
ート電極5と異なる層で形成しても良い。金属膜17cの側面は透明導電膜17aの側面
と一致せず、透明導電膜17aの側面の内側に位置する。金属膜18cの側面は透明導電
膜18aの側面と一致せず、透明導電膜18aの側面の内側に位置する。
図4で説明した
金属膜17dと透明導電膜17aの関係、金属膜18dと透明導電膜18aの関係も同様
である。
【0064】
本実施形態において、画素電極として機能する透明導電膜を平坦な面上に形成するこ
とは、透明導電膜の断切れを防ぐ意味で非常に有益である。金属膜18cをエッチングに
より形成するときに、金属膜18cから露出する下層の透明導電膜18aの表面も多少エ
ッチングされる。そのため透明導電膜18aが段差のある面上に形成されることで透明導
電膜の膜厚が不均一であると、金属膜18cを形成するエッチングにより、膜厚の薄い透
明導電膜部分がエッチングされ、透明導電膜が断切れを起こす可能性がある。断切れが起
こると、断切れした部分で光漏れが生じたり、画素電極の面積が小さくなり開口率が低く
なったりする。よって、金属膜18cから露出する透明導電膜18aの部分を平坦な面上
に形成するのが好ましい。そのためには、第2層間絶縁膜7を有機材料で形成し、平坦面
を有する第2層間絶縁膜を形成するのが好適である。
【0065】
本発明により金属膜と導電膜の積層を形成すると、金属膜の下に接して導電膜が位置
する構成となる。しかし段差が大きい部分では必ずしも金属膜の下に接して導電膜が位置
するとは限らない。それは、段差により導電膜が断切れしてしまう可能性があるからであ
る。従って、
図1の不純物領域9に達するコンタクトホールの部分では、導電膜上に金属
膜を配置するのが良い。
【0066】
図19にコンタクトホールで導電膜が断切れしている状態を示す。コンタクトホール
側面の傾斜により、導電膜94、95が部分的に切れた状態になっている。しかし、コン
タクトホール部で導電膜94、95上に金属膜96、97が形成されるようにすれば、透
明導電膜が切れたとしても、金属膜を介して切れた導電膜同士を電気的に接続することが
できる。この場合、コンタクトホールの側面では金属膜96、97は第2層間絶縁膜7に
接している部分がある。また、コンタクトホール部分の導電膜は画素電極としては機能し
ないため、上部に金属膜を残存させても全く問題ない。よって、本実施形態の構成では、
透明導電膜がコンタクトホールで断切れしたとしても、上部に形成される金属膜で透明導
電膜の電気的接続を補うことができ、表示欠陥を防ぐことができる。
【0067】
また、
図3の容量配線21に起因して導電膜に段差がある部分にも、導電膜上に金属
膜を残存させるのが良い。段差により導電膜が切れたとしても、金属膜を介して導電膜同
士を電気的に接続することができるため、確実に容量を形成することが可能となる。
【0068】
なお、
図3における透明導電膜18aの形状は一例であり、他の形状でも良い。例え
ば、櫛歯状の縁を持たせることでIPS(In-Plane-Switching)方式
、FFS(Fringe Field Switching)方式に用いる画素電極にし
たり、スリットをいれることでMVA(Multi-domain Vertical
Alignment)方式、PVA(Patterned Vertical Alig
nment)方式に用いる画素電極にすることができる。
【0069】
以上より、透明導電膜と金属膜を1つのレジストパターンを用いて形成できるため作
製工程数を減らすことができる。また、透明導電膜を配線または電極として利用しながら
も、金属膜を積層させることで低抵抗にし、導電性を高くすることができる。
【0070】
図1(B)に示す状態から透明導電膜10及び金属膜11をエッチングする間に、自
然とレジストパターン15a、16aもエッチングされ、レジストパターン15b、16
bになる場合は、レジストパターンをアッシングまたはエッチングしてレジストパターン
15b、16bを形成する工程は設けなくても良い。
【0071】
なお、本実施形態では結晶性半導体膜でなる島状半導体膜を有するトップゲート型T
FTを用いて説明したが、本実施形態は結晶性半導体膜でなるボトムゲート型TFTにも
応用できる。また、本実施形態では、島状半導体膜はソース領域及びドレイン領域となる
不純物領域9とチャネル形成領域8を有するが、その他にも低濃度不純物領域、オフセッ
ト領域等を有することができる。
【0072】
(実施形態2)
本実施形態を
図5を用いて説明する。本実施形態で説明するTFTを構成する基板の
種類、各層の形成方法及び材料等は実施形態1を参照できる。
【0073】
基板401上に下地膜として絶縁膜402を形成する。なお、下地膜は設けなくても
よい。次に、絶縁膜402上に導電層を形成し、フォトリソグラフィ法等により形成され
たマスクを用いて導電層を形状加工し、ゲート電極403を形成する。
【0074】
ゲート電極403を覆うようにゲート絶縁膜404を形成する。ゲート絶縁膜404
上に非晶質半導体膜を形成する。非晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリ
コンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。続いて、非晶
質半導体膜上に導電層を形成する。導電層には例えばリンを含む非晶質シリコン膜を用い
ることができる。そして、フォトリソグラフィ法等により形成されたマスクを用いて、非
晶質半導体膜及び導電層の形状を加工して、島状半導体膜405と導電層406を形成す
る。
【0075】
導電層406上に透明導電膜407及び金属膜408を積層形成する。なお、透明導
電膜に代えて反射性を持つ導電層を用いてもよい。また、透明導電膜としては実施形態1
で示した透明導電膜材料を用いることができる。次いで、金属膜408上全面にレジスト
膜を塗布した後、
図5(A)に示す露光マスクを用いて露光を行う。
【0076】
図5(A)において、露光マスクは、遮光部409a、409b、半透部410を有
する。半透部410には回折パターンまたは半透膜を用いることができる。
図5(A)で
示す露光マスクを用いてレジスト膜の露光を行うと、レジスト膜に非露光領域411と露
光領域412が形成される。そして現像を行い、
図5(B)に示すように、レジストパタ
ーン413aと414aが形成される。レジストパターン414aは遮光部409bで露
光され、現像された領域422(レジストパターン414aの破線から左側部分)と、半
透部410で露光され、現像された領域423(レジストパターン414aの破線から右
側部分)で構成される。
【0077】
次に、ドライエッチングにより金属膜408及び透明導電膜407のエッチングを行
う。そして、
図5(C)で示すように、透明導電膜415及び金属膜416の積層で構成
されるパターンと、透明導電膜419及び金属膜420の積層で構成されるパターンが形
成される。このエッチングをウェットエッチングにより行っても良い。但し、微細加工に
はドライエッチングが適しているため、ドライエッチングが好ましい。また、金属膜40
8及び透明導電膜407と、ゲート絶縁膜404との材料が異なるため、ドライエッチン
グで行っても大きなエッチング選択比がとれる。さらに両者のエッチング選択比を大きく
するため、ゲート絶縁膜404の少なくとも最上層を窒化珪素膜で形成しても良い。
【0078】
次に、
図6(A)のように、レジストパターン413a、414aをアッシングまた
はエッチングする。この工程により、レジストパターン414aの領域423が除去され
る。またこの領域423の膜厚d2だけ、レジストパターン414aの領域422の膜厚
が薄くなり、レジストパターン414bが形成される。レジストパターン413aも膜厚
d2だけアッシングされ、レジストパターン413bが形成される。さらに幅方向もエッ
チングされるため、レジストパターン413b、414bの幅は金属膜416、420、
透明導電膜415、419の幅よりも小さくなる。したがって、レジストパターン413
b、414bの側面は下層にある金属膜及び透明導電膜の側面と一致せず、レジストパタ
ーン413b、414bの側面の方が後退している。また、レジストパターン414bの
両側面が基板面に対してなす角度は互いに異なる。一方、レジストパターン413bは両
側面が基板面に対してなす角度はほぼ同じである。
【0079】
次に、レジストパターン414bを用いて金属膜416をエッチングして、金属膜4
21を形成する。また、レジストパターン413bを用いて金属膜420をエッチングし
て、金属膜424を形成する。(
図6(B))。このとき透明導電膜415は無用にエッ
チングされないようにする。金属膜424、421は、透明導電膜419、415よりも
小さいパターンで形成される。また、透明導電膜415、419をマスクとして、導電層
406をエッチングし、導電層417及び418を形成する。島状半導体膜405の一部
も少しエッチングされる。透明導電膜419の一方の端部と導電層417の一方の端部、
及び透明導電膜415の一方の端部と導電層418の一方の端部はそれぞれ一致する。金
属膜421及び424の形成は同一工程で行われる。
【0080】
また、金属膜421、424を形成するためのエッチングと同時に、導電層406を
エッチングしても良い。
【0081】
そして、レジストパターン413b、414bを除去し、透明導電膜419及び金属
膜424でなる配線または電極、金属膜421及び透明導電膜415でなる配線または電
極を形成する。透明導電膜415は画素電極として機能する(
図6(C))。
【0082】
導電層417及び418の形成は
図5(C)のエッチングと同時にすることも可能だ
が、
図6で示すように、金属膜424、421の形成時または形成後に行うほうが好まし
い。なぜなら、
図5(C)の段階で島状半導体膜を露出してしまうと、金属膜424、4
21を形成するときに、さらに島状半導体膜がエッチングされてしまう可能性があるため
である。
【0083】
図6(B)のエッチングはドライエッチングでも、ウェットエッチングでも良い。ド
ライエッチングで行う場合は、
図6(B)、(C)に示すように、金属膜421の断面形
状はレジストパターン414bの形状を反映して左右非対称となる。つまり、金属膜42
1は、一方の側面よりも他方の側面がより傾斜が大きい断面形状となり、一方の側面はレ
ジストパターン414bの一方の側面の延長線上にあり、他方の側面はレジストパターン
414bの他方の側面と一致する。金属膜424は、側面がレジストパターン413bの
側面と一致するように形成される。
【0084】
金属膜421及び424をウェットエッチングで形成する場合を
図8を用いて説明す
る。ドライエッチングで形成した金属膜421、424に代えて、ウェットエッチングで
形成した場合は金属膜425、426とする。
【0085】
ウェットエッチングの場合は、
図8で示すようにレジストパターン413b、414
bよりも小さい金属膜425及び426が形成され、レジストパターン413b、414
bの側面と金属膜425、426の側面は一致しない。故に、同一のレジストパターン4
13b、414bをマスクとしても、ドライエッチングよりもウェットエッチングで形成
したほうが、より平面面積が小さい金属膜が形成される。また、
図4と同様に、ウェット
エッチングで金属膜を形成した場合、透明導電膜415、419の側面における角度θ
1
と、金属膜425、426の側面における角度θ
2とを比較すると、θ
1>θ
2となって
いる。なお、角度θ
1とは基板401の表面に対して透明導電膜側面の傾斜角度であり、
角度θ
2とは基板401の表面に対して金属膜の側面の傾斜角であり、θ
1、θ
2ともに
0°~90°の範囲内である。また、金属膜425、426が
図4(B)のように積層構
造であるときは、基板面に対して最下層の膜の側面がなす角度をθ
2とする。
【0086】
なお、ウェットエッチングのときは、導電層406のエッチングは、
図5(C)での
エッチングと同時でもよいし、
図6(B)の金属膜425、426形成した後に行っても
良い。
【0087】
いずれのエッチング方法で金属膜を形成しても、側面が透明導電膜419の側面より
も後退した金属膜425または金属膜424、透明導電膜415の側面よりも後退した金
属膜421または金属膜426が形成される。つまり、透明導電膜419よりも平面面積
の小さい金属膜424または425、透明導電膜415よりも平面面積の小さい金属膜4
21または426が形成される。
【0088】
そして、レジストパターン413b、414bを除去し、透明導電膜419及び金属
膜424でなる配線または電極、金属膜421及び透明導電膜415でなる配線または電
極を形成する(
図6(C))。
図8からレジストパターン413b、414bを除去すれ
ば、透明導電膜419及び金属膜425でなる配線または電極、透明導電膜415及び金
属膜426でなる配線または電極が形成される。
【0089】
本発明の膜厚の異なる領域を有するレジストパターン414aを用いて、金属膜42
1及び透明導電膜415の積層を形成すると、金属膜421を形成する際に、透明導電膜
415の表面の一部は多少エッチングされる。特に、ドライエッチングにより金属膜42
1を形成するときは、下層の透明導電膜415と選択比がとりにくいので、より透明導電
膜415表面の一部はエッチングされやすい。そのため、
図6(C)の透明導電膜415
の膜厚a(金属膜421から露出する透明導電膜415の膜厚)と、膜厚c(ゲート絶縁
膜404と金属膜421に接する透明導電膜の膜厚)を比較すると、膜厚a<膜厚cとな
る。なお、膜厚aと膜厚cは平均膜厚を言う。
【0090】
図6(C)のTFT上に発光素子を積層して発光装置を形成すると、膜厚a<膜厚c
であることは次のような効果を奏する。基板401方向へ発光する発光装置ならば、膜厚
aが薄いことで、明るい表示を提供できる。また、透明導電膜415表面をエッチングで
きるため、表面のゴミを除去することができ、発光素子の短絡を防ぐことができる。
【0091】
本実施形態で形成する金属膜421は、一方の側面が傾斜している。そのため、液晶
表示装置に利用した場合、金属膜421の傾斜している側面側からラビングするようにす
ると、金属膜421の側面においてスムーズにラビングを行うことができる。金属膜42
1の側面が垂直である方向からラビングを行うと、垂直な側面部分でラビング布にストレ
スがかかる等の理由でラビングが不完全になり、配向が不完全になることがあった。した
がって、ラビングは金属膜421の側面が傾斜している側から行うことが好ましい。
【0092】
また、
図8に示すようにウェットエッチングにより、両側面ともに傾斜している金属
膜425及び426を形成する場合は、どちらの方向からもスムーズにラビングでき、よ
り効果的である。
【0093】
図7に
図6(C)の上面図を示す。
図6(C)は
図7のA-A´における断面図であ
る。
図7より透明導電膜419と金属膜424の積層でなる配線または電極は、TFTの
ソース電極またはドレイン電極と機能し、さらにソース配線としても機能する。また、透
明導電膜415及び金属膜421でなる配線または電極は、TFTのソース電極またはド
レイン電極として機能し、さらに画素電極としても機能する。厳密には、金属膜421と
重ならない透明導電膜415の部分が画素電極として機能する。また、ゲート電極403
と同層から形成されている容量配線430は、透明導電膜415と重なることで容量を形
成している。なお、ゲート電極とは異なる層から容量配線430を形成してもよい。金属
膜424の側面は透明導電膜419の側面と一致せず、透明導電膜419の側面の内側に
位置する。金属膜421の側面は透明導電膜415の側面と一致せず、透明導電膜415
の側面の内側に位置する。
図8で説明した金属膜425と透明導電膜419の関係、金属
膜426と透明導電膜415の関係も同様である。
【0094】
また、容量配線430、ゲート電極403または島状半導体膜405に起因する段差
上に形成された透明導電膜415を金属膜421により覆うことは、画素電極として機能
する透明導電膜の断切れを防止するため有益である。金属膜421がエッチングにより形
成されるときに透明導電膜415も多少エッチングされるため、透明導電膜の膜厚が一様
でないと、このエッチングの際に透明導電膜が断切れを起こしてしまう。従って、画素電
極として、膜厚が一様に形成されやすい平坦面上の透明導電膜部分を利用するのが好まし
い。そのためには、段差のある面上に位置する透明導電膜415を覆うように、金属膜4
21を形成すればよい。そうすれば、段差のある面上の透明導電膜415はエッチングさ
れず、断切れすることもない。
【0095】
また、金属膜421で段差面上の透明導電膜415を覆うようにするには、
図5(B
)のレジストパターン414aの領域423の膜厚をd2、領域422のうち最も薄い膜
厚をd1としたとき、少なくともd1>d2でなければならない。それは
図6(A)のレ
ジストのアッシングのときに、膜厚d2はアッシングされ、レジスト全体の膜厚がd2だ
け薄くなるが、このアッシングにより膜厚がd2だけ薄くなったとしても、領域422に
はレジストが残存している必要があるからである。したがって、少なくともレジストパタ
ーン414aにおいては、領域422の最も膜厚の薄い部分の膜厚d1は、領域423の
膜厚d2よりも厚いことが好ましい。
【0096】
以上の工程により、非晶質半導体膜でなる島状半導体膜を有するボトムゲート型TF
Tを形成できる。透明導電膜を配線または電極として利用しながらも、金属膜を積層させ
ることで低抵抗にし、導電性を高くすることができる。また、金属膜421を形成するた
めのレジストパターンを特別に設ける必要がないので、工程数を減らすことができる。
【0097】
なお、本実施形態の別のTFTの構成として、チャネル保護膜を有するTFTの構成
を
図9(A)に示す。
図9(A)のTFTにおいて、
図5~
図8と同じものは同一符号を
付し、詳細な説明は省略する。
【0098】
基板401上に島状半導体膜405を形成するまでは、
図5(A)と同様である。次
に、窒化珪素膜等の絶縁膜を成膜し、エッチングにより該絶縁膜を形状加工して、島状半
導体膜405上の中央付近にチャネル保護膜601を形成する。その後、チャネル保護膜
601を覆うように導電層406、透明導電膜407、金属膜408を順に成膜する。そ
して、金属膜408上全面にレジスト膜を塗布する。そして半透部を有する露光マスクを
用いてレジスト膜を露光した後、現像し、レジストパターン413a、414aを形成す
る。
【0099】
次に、ドライエッチングにより、レジストパターン413a、414aを用いてエッ
チングし、導電層417、導電層418、透明導電膜415、透明導電膜419、金属膜
416、金属膜420を形成する。透明導電膜415は画素電極として機能する(
図9(
B))。チャネル保護膜601は、導電層417及び418を形成する際に、島状半導体
膜405がエッチングされるのを防ぐための保護膜となる。
【0100】
次に、レジストパターン413a、414aをアッシングして、レジストパターン4
13b、414bを形成する(
図9(C))。レジストパターン413b、414bを用
いて、金属膜420、416をエッチングし、金属膜424、421を形成する(
図9(
D))。
図9(D)はドライエッチングにより金属膜424、421を形成した場合を図
示する。なお、ウェットエッチングにより、
図8で示した金属膜425、426を形成し
ても良い。その際の金属膜と透明導電膜の端部の形状は、
図8で説明したのと同様である
。
【0101】
チャネル保護膜601を有する構成のTFTは次のような効果がある。まず、
図9(
B)で示す透明導電膜407、金属膜408のエッチング工程でドライエッチングを行っ
たときに、島状半導体膜がエッチングされる心配がない。そのため、透明導電膜及び金属
膜のエッチング工程の自由度があがり、最適なエッチング条件で行うことができる。また
、ドライエッチングにより微細加工が可能となる。さらに、島状半導体膜405を薄く形
成することができ、TFTの特性を向上させることができる。そのため、駆動TFTに大
電流を流すTFTが必要なアクティブマトリクス型有機発光ダイオードには最適である。
【0102】
また、別のTFTの構成を
図10に示す。この構成は結晶性半導体膜で形成されたボ
トムゲート型TFTである。基板401上にゲート絶縁膜404を形成するまでは
図5(
A)と同様の工程である。そしてゲート絶縁膜上に結晶性半導体膜を形成する。直接結晶
性半導体膜をゲート絶縁膜上に形成してもよいし、実施形態1のように非晶質半導体膜を
形成後、結晶化して、結晶性半導体膜を形成してもよい。結晶性半導体膜をエッチングに
より形状加工し、島状半導体膜405を形成する。島状半導体膜405に選択的に不純物
をドーピングして、島状半導体膜405に一対の不純物領域602とチャネル形成領域6
03を形成する。島状半導体膜405上に層間絶縁膜604を形成した後、層間絶縁膜6
04に不純物領域602に達するコンタクトホールを形成し、透明導電膜及び透明導電膜
上に金属膜を積層する。そして
図5(A)で示した露光マスクで露光され、現像されたレ
ジストパターンを用いてエッチングし、透明導電膜419及び金属膜424でなる電極ま
たは配線、並びに金属膜421及び透明導電膜415でなる電極または配線を形成する。
図10の構成において、層間絶縁膜604を有機樹脂材料等で形成すると、層間絶縁膜6
04が平坦面を有する。つまり透明導電膜415を平坦面に形成することができるので、
金属膜421を形成するエッチングの際に透明導電膜415が断切れするのを防ぐことが
できる。
【0103】
なお、
図10で示すTFTは一対の不純物領域602以外にも不純物領域を有してい
ても良い。
【0104】
また、
図9及び
図10において、金属膜421、424を形成するためのエッチング
方法に起因する金属膜の形状の特徴は、前述したのと同様である。金属膜421、424
に代えて、ウェットエッチングを用いて
図8のような形状の金属膜425、426を形成
することもできるし、積層構造の金属膜を用いてもよい。また、画素電極として機能する
導電膜として透明導電膜を用いたが、反射型の導電膜を用いても構わない。透明導電膜の
材料としては実施形態1で示した材料を用いることができる。
【0105】
本実施形態は、実施可能な範囲で実施形態1と自由に組み合わせることが可能である
。
【0106】
(実施形態3)
本実施形態では、実施形態1及び2で用いた露光マスクについて
図11を用いて説明する
。
図11(A)~(C)は、
図1または
図5で示した露光マスクの遮光部12b及び半透
部13の上面図を示す。露光マスクの遮光部12bの幅はt1と示し、半透部13の幅は
t2と示している。
【0107】
半透部13には回折格子パターンを設けることができ、
図11(A)、(B)には露
光装置の解像限界以下の複数のスリットでなるスリット部を有する回折格子パターンが示
されている。回折格子パターンとは、スリット、ドット等のパターンが少なくとも1つ以
上配置されたパターンである。スリット、ドット等のパターンを複数配置する場合は、周
期的に配置されていてもよいし、非周期的に配置されてもよい。解像度限界以下の微細パ
ターンを用いることによって、実質的な露光量を変調することが可能であり、露光された
レジストの現像後の膜厚を調節することが可能である。
【0108】
前記スリット部のスリットが延びる方向は、スリット部301の様に遮光部303の
一辺と平行でも、スリット部302の様に遮光部303の一辺と垂直でも構わない。また
は、遮光部303の一辺に対して斜めの方向がスリットの延びる方向でも良い。尚、この
フォトリソグラフィ工程で使用されるレジストはポジ型レジストが好ましい。
【0109】
また、半透部の別の例として、
図11(C)に、露光光の光強度を低減する機能を有
する半透膜304を設けた例を示す。半透膜としては、MoSiNの他に、MoSi、M
oSiO、MoSiON、CrSiなどを用いることができる。半透部を備えた露光マス
クを用いた露光法は、ハーフトーン露光法とも呼ばれる。
【0110】
これら
図11(A)~(C)に示す露光マスクに露光光を照射した場合、遮光部30
3の光強度はゼロであり、透光部305の光強度は100%である。一方、スリット部3
01、302、または半透膜304で構成される光強度低減機能を有する半透部を通過す
る光の強度は、10~70%の範囲で調整可能となっている。代表的な光強度分布の例を
図11(D)に示す。半透部が回折格子パターンである場合には、半透部を通過する光強
度の調整は、スリット部301、302のピッチ及びスリット幅の調整により実現してい
る。
【0111】
本実施形態は実施形態1、2と自由に組み合わせることができる。
【0112】
(実施形態4)
本実施形態ではEL(Electro Luminescence)表示装置を
図1
2、13を用いて説明する。TFTを構成する基板や各層の形成方法、材料等については
実施形態1及び2を参照できる。
図12、13のTFTは実施形態1のトップゲート型T
FTの構造を用いて説明するが、ボトムゲート型TFT構造でも良い。実施形態1の
図1
及び
図2と同じものについては同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。但し、画素構
成は
図12、13に限定されず、他の画素構成でも良い。
【0113】
図12(A)にEL表示装置の画素部の上面図を示す。画素には、スイッチング用T
FT140と、EL素子に流れる電流を制御する駆動用TFT141の2つのTFTが設
けられる。スイッチング用TFT140のソース電極またはドレイン電極となる透明導電
膜123及び金属膜124には、駆動用TFT141のゲート電極5bが電気的に接続さ
れている。
図12(B)は
図12(A)のA-A’及びB-B’における断面図である。
【0114】
基板1上に実施形態1の方法でTFTを形成する。基板1上に絶縁膜2を形成し、そ
の上に島状半導体膜3a、3bを形成する。島状半導体膜3a、3bは非晶質半導体膜ま
たは結晶性半導体膜である。続いて、ゲート絶縁膜4、ゲート電極5a、5bを形成する
。ゲート電極5aはゲート配線から延在してなっており、ゲート電極5bはゲート配線(
ゲート電極5a)とは分離して形成される。ゲート電極5a、5bをマスクとして島状半
導体膜3a、3bに不純物元素をドーピングし、一対の不純物領域とチャネル形成領域を
それぞれの島状半導体膜3a、3bに形成する。次に、ゲート電極5a、5b上に第1層
間絶縁膜6、第2層間絶縁膜7を形成する。
【0115】
次に、ゲート絶縁膜4、第1層間絶縁膜6及び第2層間絶縁膜7をエッチングし、島
状半導体膜の一対の不純物領域に達するコンタクトホールを形成する。これと同時に、第
1層間絶縁膜6及び第2層間絶縁膜7をエッチングし、ゲート電極5bに達するコンタク
トホールを形成する。第2層間絶縁膜7上に透明導電膜を形成し、さらにその上に金属膜
を積層させる。そして透明導電膜及び金属膜を実施形態1と同様の方法でエッチングし、
金属膜122及び透明導電膜121でなる配線または電極、金属膜124及び透明導電膜
123でなる配線または電極、金属膜126及び透明導電膜125でなる配線または電極
、金属膜128及び透明導電膜127でなる配線または電極を形成する。透明導電膜12
7は画素電極として機能する。
【0116】
金属膜122、124、126は、下層に位置する透明導電膜121、123、12
5とおおよそ相似の関係を有しており、それぞれの透明導電膜よりも一回り小さいパター
ンを有している。金属膜122、124、126を形成するには、
図1で示したレジスト
パターン16aのように、遮光部を有する露光マスクで露光、現像されたレジストパター
ンを用いて、エッチングする。一方、透明導電膜127はその一部が画素電極として機能
するため、金属膜128は透明導電膜127と必ずしも相似の関係を持たず、透明導電膜
127よりもより小さいパターンを有する。そのため、透明導電膜127及び金属膜12
8を形成するには、
図1で示したレジストパターン15aのように、半透部及び遮光部を
有する露光マスクで露光、現像されたレジストパターンを用いて、エッチングする。
【0117】
金属膜122、124、126、128を形成した後、金属膜128から露出してい
る透明導電膜127の部分の表面を研磨して、透明導電膜上の金属膜の残渣を取り除くよ
うにしても良い。研磨はCMP(Chemical-Mechanical Polis
hing)法などで行うことができる。この研磨は、続いて透明導電膜127上に形成さ
れる電界発光層が非常に薄い膜であるので、金属膜の残渣によって電界発光層が均一に成
膜されず、透明導電膜127と電界発光層上の導電層131がショートしてしまうのを防
ぐ効果がある。
【0118】
その後、TFT上に土手となる絶縁膜129(隔壁とも言う)を形成する。絶縁膜1
29は透明導電膜127の画素電極として機能する部分を露出するように形成される。ま
た、絶縁膜129は金属膜128を覆うように形成する。これは、金属膜128が絶縁膜
129から露出するとEL素子の短絡不良の原因となるからである。一方で、絶縁膜12
9は、透明導電膜127を露出する付近において、膜厚が連続的に減少し、曲面を持つよ
う形成される。これは、上部に形成される電界発光層が絶縁膜129の段差で断切れしな
いようにするためである。このような絶縁膜129の曲面を持つ形状により、金属膜12
8の端部が絶縁膜129から露出しやすいという懸念があった。しかし、本発明で形成す
る金属膜128は、実施形態1及び2で説明したように、その端部が傾斜している、また
は角度θ2を持つため、絶縁膜129から露出しにくい構成となり、EL表示装置には非
常に好適である。
【0119】
金属膜128がドライエッチングで形成される場合は、上部に形成されるレジストパ
ターンの形状が反映され、
図12(B)の断面図でみると、絶縁膜129の曲面に近い方
の金属膜128の端部がもう一方の端部より傾斜が大きくなる。
図12(A)の上面図で
みると、金属膜128の4辺のうち、透明導電膜127の端部とより離れている2辺が、
残りの2辺よりも大きい傾斜を持つ。一方、金属膜128がウェットエッチングで形成さ
れる場合は、透明導電膜127の端部における角度θ
1よりも鋭角なθ
2を、金属膜12
8の端部は有する。よって、どちらの形成方法であっても、絶縁膜129の曲面に近い金
属膜128の端部は傾斜または角度θ
2を持って形成されるため、絶縁膜129から露出
されにくい形状になる。
【0120】
続いて、絶縁膜129から露出する透明導電膜127に接するように電界発光層13
0を形成し、続いて導電層131を形成する。上記構成では、発光素子を駆動するTFT
がNチャネル型TFTであれば、透明導電膜127が陰極、導電層131が陽極に相当す
る。導電層131に透明導電膜を用いると、上方及び下方の両方に発光する表示装置とな
る。
【0121】
図13には、
図12とは別の構成のEL表示装置を示す。
図13(A)にEL表示装
置の画素部の上面図、
図13(B)に
図13(A)のA-A’及びB-B’における断面
図を示す。
【0122】
図13(B)は、第2層間絶縁膜7を形成した後、エッチングして、島状半導体膜の
一対の不純物領域に達するコンタクトホールを形成するまでは、
図12(B)と同様であ
る。スイッチング用TFT1101と駆動用TFT1102を形成する。その後、導電層
を形成し、エッチングして、配線または電極1103a~dを形成する。
【0123】
配線または電極1103a~d上に、第3層間絶縁膜1104を形成する。第3層間
絶縁膜1104は有機樹脂膜で形成するのが好ましい。それは、第3層間絶縁膜1104
上に形成され、画素電極として機能する透明導電膜を平坦面に形成することができるから
である。
【0124】
第3層間絶縁膜1104をエッチングして配線または電極1103dに達するコンタ
クトホールを形成する。第3層間絶縁膜1104上に透明導電膜及び金属膜を積層させ、
エッチングし、透明導電膜1105、金属膜1106を形成する。透明導電膜1105と
金属膜1106は、
図1で示したレジストパターン15aのように、半透部を有する露光
マスクで露光、現像されたレジストパターンを用いて、エッチングされる。透明導電膜1
105は画素電極として機能する。
【0125】
第2層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホールと、第3層間絶縁膜1104に形成
されたコンタクトホールは、重なるように形成するのが良い。コンタクトホール同士を重
ねることで、開口率を高くすることができる。一方で、コンタクトホールにおける段差が
大きくなり、透明導電膜1105の断切れの問題も出てくるが、コンタクトホール部にお
ける透明導電膜1105上に金属膜1106を残存させることで断切れの問題を補うこと
ができる。
【0126】
金属膜1106を形成した後は、
図12(B)と同様に、絶縁膜129、電界発光層
130、導電層131を形成する。
【0127】
本実施形態では画素電極として用いる導電膜を透明導電膜として説明したが、反射型
の導電膜でも良い。透明導電膜の材料としては実施形態1で示した材料を用いることがで
きる。また、本実施形態は実施可能な範囲で自由に実施形態1~3と組み合わせることが
できる。
【0128】
(実施形態5)
本実施形態では液晶表示装置に本発明を適用した場合の例を説明する。
【0129】
まず、
図14(A)を用いて液晶表示パネルの作製方法を説明する。まず、実施形態
2の
図6(C)と同様に基板401上にボトムゲート型のTFTを形成する。TFTの構
成は実施形態2の
図6(C)のTFTに限られず、さまざまな構成のTFTを用いること
ができる。
【0130】
実施形態3の方法でTFTを形成した後、金属膜424、421、透明導電膜419
、415を覆うように配向膜801を形成する。そして、カラーフィルタ802、遮光膜
807、対向電極803及び配向膜804が形成された基板805を準備し、基板401
と基板805とをシール材(図示せず)により貼り合わせる。遮光膜807はTFTと重
なるように配置され、カラーフィルタ802は画素電極として機能する透明導電膜415
部分と重なるように配置される。その後、液晶806を注入すると、表示機能を具備した
表示装置が完成する。基板401、805には、図示しないが液晶806と反対側に偏光
板が貼り付けられる。以上の工程により、液晶表示パネルが完成する。なお、透明導電膜
の代用で反射型の導電膜を用いることができる。
【0131】
次に、本実施形態では液晶表示装置において、透明導電膜上に形成される金属膜の配
置について説明する。
図14(B)は液晶表示装置の上面図の一例であり、
図14(A)
は
図14(B)のA-A´における断面図である。ゲート配線403上に島状半導体膜4
05が重なり、島状半導体膜405と重なるゲート配線部分がゲート電極となる。つまり
、403はゲート配線でもあり、ゲート電極でもある。また島状半導体膜405に、導電
層417を介して、ソース配線となる金属膜424と透明導電膜419の積層膜が電気的
に接続し、導電層418を介して、ドレイン配線となる金属膜421と透明導電膜415
の積層膜が電気的に接続している。容量配線808は透明導電膜415と重なっている部
分で容量を形成する。容量配線808はゲート配線403と同層で形成してもよいし、別
の層で形成してもよい。遮光膜807は破線で示される。遮光膜807は、ソース配線、
ドレイン配線及びTFTと重なるが、透明導電膜415の画素電極として機能する部分と
は重ならない。
【0132】
透明導電膜415上の金属膜421が透明導電膜415の縁に沿って形成されている
。詳しくは、金属膜421の側面が透明導電膜415の側面に沿って形成されている。但
し、金属膜421の側面は透明導電膜415の側面と一致せず、透明導電膜415の側面
の内側に位置している。このように金属膜421を透明導電膜415の縁に沿って形成す
ることによって、画素電極間を遮光する遮光膜807の配置精度をゆるくすることができ
る。それは遮光膜807の位置が多少ずれても、金属膜421が遮光膜として機能してく
れるため、金属膜421が存在する範囲内では遮光膜807の位置ずれが許されるからで
ある。特に
図14のように、遮光膜を対向基板に設ける場合は、高い位置合わせ精度が求
められる。したがって、画素間の遮光を確実にするために、画素電極の縁に沿って透明導
電膜上に金属膜421を形成するのは効果的である。
【0133】
別の液晶表示装置の構成として
図15を説明する。
図15は
図14の構成に層間絶縁
膜を設けた例である。
図15(A)は、
図15(B)に示す液晶表示装置の上面図のA-
A’における断面図である。ゲート配線403上に島状半導体膜405が重なり、島状半
導体膜405と重なるゲート配線部分がゲート電極となる。また島状半導体膜405に導
電層417を介してソース配線501が電気的に接続し、導電層418を介してドレイン
配線502が電気的に接続している。容量配線808は透明導電膜504と重なる部分で
容量を形成する。容量配線808をゲート配線403と同層から形成してもよいし、別の
層で形成してもよい。
【0134】
ソース配線501及びドレイン配線502上には層間絶縁膜503が形成されており
、層間絶縁膜503にドレイン配線502に達するコンタクトホールが形成される。層間
絶縁膜503は有機樹脂膜または無機絶縁膜である。層間絶縁膜503上には透明導電膜
504及び金属膜505が形成される。層間絶縁膜503を有機樹脂膜にすると、ゲート
電極403や島状半導体膜405による段差が緩和されるため、画素電極として機能する
透明導電膜504を平坦面に形成することができる。よって、
図14の構成よりも広く画
素電極を取ることができ、開口率を向上させることができる。
【0135】
透明導電膜504及び金属膜505は、
図1で示したレジストパターン16aのよう
に、遮光部を有する露光マスクで露光、現像されたレジストパターンを用いて、エッチン
グして形成する。透明導電膜504とドレイン配線502の接続部は段差が大きく、透明
導電膜504が断切れするおそれがあるため、透明導電膜504上に金属膜505を残存
させるのが良い。
【0136】
図15(B)の上面図も
図14(B)と同じように、金属膜505が透明導電膜50
4の縁に沿うように形成されており、遮光膜の一部としても機能できるようになっている
。
【0137】
透明導電膜504として実施形態1で示した透明導電膜材料を用いることができる。
【0138】
また、
図16には、液晶を複数の方向に配向させるために、透明導電膜上の金属膜を
利用する例を示す。
図16(A)は画素部の上面図であり、
図16(B)は
図16(A)
のA-A´における液晶層付近の断面図である。一画素はTFT1001、画素電極とし
て機能する透明導電膜1002、その上に形成される金属膜1003で形成される。また
、1004は対向基板、1005は対向電極、1006は液晶、1007は配向膜である
。一つの透明導電膜1002上に複数の金属膜1003が配置されている。各金属膜10
03の断面形状は三角形状であり、その斜面によって一画素内の液晶を2方向に配向させ
ている。各金属膜は尾根状に連なって透明導電膜1002上に形成されている。このよう
な構成はいわゆるMVA(Multi-domain Vertical Alignm
ent)方式と呼ばれ、大きな視角特性を得ることができる。
図16(B)の断面図では
金属膜1003の断面は三角形状であるが台形状でも良い。その場合も斜面によって一画
素内の液晶を2方向に配向させることができる。
【0139】
MVA方式におけるもう一つの金属膜の配置例として
図17がある。
図17(A)は
画素部の上面図であり、
図17(B)は
図17(A)のA-A´における液晶層付近の断
面図である。一画素はTFT1201、画素電極として機能する透明導電膜1202、そ
の上に形成される金属膜1203で形成される。また、1204は対向基板、1205は
対向電極、1206は液晶、1207は配向膜である。
図17は金属膜1203が複数の
突起物を構成しており、一つ一つの突起物が頂点を持ち、四角錐のような形状をしている
。したがって、突起物が持つ斜面の数だけ、つまり一画素内の液晶が4方向に配向する。
突起物の形状は四角錐以外も三角錐等が考えられ、その場合は液晶が3方向に配向する。
したがって、
図17の構成は
図16よりもより大きな視角特性を得ることができる。
【0140】
本実施形態で説明した例を、PVA(Patterned Vertical Al
ignment)方式などの液晶に特定の配向を与えるスリットの代わりとして利用する
こともできる。PVA方式のスリットの代わりとすることで、画素電極となる透明導電膜
にスリットを形成する工程を減らせることができる。
【0141】
また、もう一つの金属膜の配置例として
図18がある。TFT1503に、画素電極
として機能する透明導電膜1502が電気的に接続し、さらに透明導電膜1502上に金
属膜1501が積層している。金属膜1501は櫛歯形状を持っている。
【0142】
以上のように、透明導電膜上の金属膜の配置を工夫することで、遮光を確実にできた
り、視角特性を向上させることができる。また、金属膜を形成するのに特別なマスクを形
成する必要がないので、作成工程を減らすことができる。
【0143】
なお、
図13~
図18で図示したTFTはボトムゲートの構造で示したが、あくまで
も一例であって、その他のTFT構成を用いることができる。また、本実施形態は実施可
能な範囲で実施形態1~4と自由に組み合わせることができる。
【0144】
(実施形態6)
本発明の半導体装置として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレ
イ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオー
ディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情
報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体
を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(D
VD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが
挙げられる。それら半導体装置の具体例を
図20および
図21に示す。
【0145】
図20(A)はデジタルカメラであり、本体2101、表示部2102、撮像部、操
作キー2104、シャッター2106等を含む。なお、
図20(A)は表示部2102側
からの図であり、撮像部は示していない。本発明により、安価で、表示不良の少なく、信
頼性の高いデジタルカメラが実現できる。
【0146】
図20(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体220
2、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマ
ウス2206等を含む。本発明により、安価で、表示不良の少なく、信頼性の高いノート
型パーソナルコンピュータを実現することができる。
【0147】
図20(C)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置
)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒
体(DVD等)読込部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表
示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表
示する。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。本
発明により、安価で、表示不良の少なく、信頼性の高い画像再生装置を実現することがで
きる。
【0148】
また、
図20(D)は表示装置であり、筐体1901、支持台1902、表示部19
03、スピーカー1904、ビデオ入力端子1905などを含む。この表示装置は、上述
した実施形態で示した作製方法により形成した薄膜トランジスタをその表示部1903お
よび駆動回路に用いることにより作製される。なお、表示装置には液晶表示装置、発光装
置などがあり、具体的にはコンピュータ用、テレビ受信用、広告表示用などの全ての情報
表示用表示装置が含まれる。本発明により、安価で、表示不良の少なく、信頼性の高い表
示装置、特に22インチ~50インチの大画面を有する大型の表示装置を実現することが
できる。
【0149】
また、
図21で示す携帯電話機900は、操作スイッチ類904、マイクロフォン9
05などが備えられた本体(A)901と、表示パネル(A)908、表示パネル(B)
909、スピーカー906などが備えられた本体(B)902とが、蝶番910で開閉可
能に連結されている。表示パネル(A)908と表示パネル(B)909は、回路基板9
07と共に本体(B)902の筐体903の中に収納される。表示パネル(A)908及
び表示パネル(B)909の画素部は筐体903に形成された開口窓から視認できるよう
に配置される。
【0150】
表示パネル(A)908と表示パネル(B)909は、その携帯電話機900の機能
に応じて画素数などの仕様を適宜設定することができる。例えば、表示パネル(A)90
8を主画面とし、表示パネル(B)909を副画面として組み合わせることができる。
【0151】
本発明により、安価で、表示不良の少なく、信頼性の高い携帯情報端末を実現するこ
とができる。
【0152】
本実施形態に係る携帯電話機は、その機能や用途に応じてさまざまな態様に変容し得
る。例えば、蝶番910の部位に撮像素子を組み込んで、カメラ付きの携帯電話機として
も良い。また、操作スイッチ類904、表示パネル(A)908、表示パネル(B)90
9を一つの筐体内に納めた構成としても、上記した作用効果を奏することができる。また
、表示部を複数個そなえた情報表示端末に本実施形態の構成を適用しても、同様な効果を
得ることができる。
【0153】
以上の様に、実施形態1~8いずれかの構成または作製方法を、
図20の表示部また
は
図21の表示パネルとして用いることで、様々な電子機器を完成させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明は、画素電極として機能する導電膜と、その上に積層される金属膜を一つのマ
スクを用いて形成することができる。また、段差によって導電膜が断切れしたときに、金
属膜によって、断切れした導電膜同士を接続させることができる。以上により、作製工程
が少なく安価な半導体装置を作製することができ、また、信頼性の高い半導体装置を実現
できる。
【符号の説明】
【0155】
1 基板
2 絶縁膜
3 島状半導体膜
4 ゲート絶縁膜
5 ゲート電極
6 第1層間絶縁膜
7 第2層間絶縁膜
8 チャネル形成領域
9 不純物領域
10 透明導電膜
11 金属膜
12a 遮光部
12b 遮光部
13 半透部
14a 非露光領域
14b 露光領域
19 半透膜
20 金属膜
15a レジストパターン
16a レジストパターン
17a 透明導電膜
17b 金属膜
18a 透明導電膜
18b 金属膜
16b レジストパターン
15b レジストパターン
17c 金属膜
18c 金属膜
21 容量配線