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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161607
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】複合機
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20241112BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20241112BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
B41J29/00 T
B41J29/00 C
G03G21/16 104
H04N1/00 519
H04N1/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024147034
(22)【出願日】2024-08-29
(62)【分割の表示】P 2023114302の分割
【原出願日】2019-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】戸泉 潔
(72)【発明者】
【氏名】西川 徹
(57)【要約】
【課題】利用者にとって利便性に優れた外部記録媒体差込口を持つ複合機を提供する。
【解決手段】複合機は、本体の手前側に回動可能に設けられた操作パネルにおいて、画像を表示する表示領域を含む表示部と、入力部および外部記録媒体差込口を備え、前記入力部は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の中央部に対して右側の前記表示部外の前記操作パネルに配置され、前記外部記録媒体差込口は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の左右方向の端部の前記表示部外の前記操作パネルに、かつ前記入力部の最上部より上側に配置され、前記原稿稿自動給送部の前記左右方向における給紙方向と、印刷後の紙を本体外に排紙する前記左右方向における排紙方向は同じであり、前記外部記録媒体差込口は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の中央部に対して前記給紙方向および前記排紙方向と同じ方向側の端部に配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の手前側に回動可能に設けられた操作パネルにおいて、画像を表示する表示領域を含む表示部と、入力部および外部記録媒体差込口を備え、
前記入力部は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の中央部に対して右側の前記表示部外の前記操作パネルに配置され、
前記外部記録媒体差込口は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の左右方向の端部の前記表示部外の前記操作パネルに、かつ前記入力部の最上部より上側に配置され、
前記原稿稿自動給送部の前記左右方向における給紙方向と、印刷後の紙を本体外に排紙する前記左右方向における排紙方向は同じであり、
前記外部記録媒体差込口は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の中央部に対して前記給紙方向および前記排紙方向と同じ方向側の端部に配置されていることを特徴とする複合機。
【請求項2】
前記外部記録媒体差込口は、前記表示領域面よりも奥側の位置にある請求項1に記載の複合機。
【請求項3】
前記外部記録媒体差込口が、前記本体を正面から見て、前記表示領域の上下方向幅の範囲内に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の複合機。
【請求項4】
前記外部記録媒体差込口は、上方又は斜め上方に口を開けていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の複合機。
【請求項5】
前記操作パネルの前縁及び側縁の色と同一の色の縁により前記外部記録媒体差込口が囲まれていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の複合機。
【請求項6】
前記操作パネルの前縁及び側縁の色は、前記操作パネルの操作面の色とは異なることを特徴とする請求項5に記載の複合機。
【請求項7】
前記操作パネルの前縁及び側縁の色とは異なった色の縁により前記外部記録媒体差込口が囲まれていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の複合機。
【請求項8】
前記外部記録媒体差込口を囲む縁の色は、前記操作パネルの操作面の色とも異なることを特徴とする請求項7に記載の複合機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合機に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機とは、画像読取装置、画像形成装置、ファクシミリ送受信装置、記憶装置などを備え、画像読取り、画像印刷、画像複写、画像送信などをすることができる装置のことである。そして、ある程度の割合の複合機は、USB(Universal Serial Bus)メモリ差込口などの外部記録媒体差込口を有する。複合機は、USB差込口に挿入されたUSBメモリから、画像データファイル、文書ファイルなどを読み込み、それらをもとに画像や文書の印刷をすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4233293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常は、USB差込口は、操作パネルの近くに配置されている。特許文献1の図2には、USB差込口が操作パネルにすぐ右側に隣接して配置されている例が示されている。このため、利用者にとってみると操作パネルを操作する時に、腕や手がUSB差込口や、これに挿入されているUSBメモリに当たらないようにするために、配慮する必要があり、これが不便であった。また、実際に、当たってしまうと、USBメモリやUSB差込口が破損してしまう可能性があった。更に、USB差込口の金属部分が露出されているため、本体に当たらないように作業するために不便性があり、破損の危険性があった。さらに金属部分が露出されているために、実際に腕や手がUSB差込口に当たってしまうと、静電気や放電により、利用者がダメージを受けてしまう可能性もあった。
【0005】
なお、これは、USB差込口に限ったことではなく、SDカードメモリ差込口、コンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ差込口、マルチメディアメモリカード差込口などの他の種類の外部記録媒体差込口についても同様なことである。
【0006】
そこで、本発明は、利用者にとって利便性に優れたメモリカード差込口を持つ複合機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の複合機によれば、本体の手前側に回動可能に設けられた操作パネルにおいて、画像を表示する表示領域を含む表示部と、入力部および外部記録媒体差込口を備え、前記入力部は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の中央部に対して右側の前記表示部外の前記操作パネルに配置され、前記外部記録媒体差込口は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の左右方向の端部の前記表示部外の前記操作パネルに、かつ前記入力部の最上部より上側に配置され、前記原稿稿自動給送部の前記左右方向における給紙方向と、印刷後の紙を本体外に排紙する前記左右方向における排紙方向は同じであり、前記外部記録媒体差込口は、前記操作パネルを正面から見て、前記表示部の中央部に対して前記給紙方向および前記排紙方向と同じ方向側の端部に配置されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外部記録媒体差込口が、利用者にとって利便性が優れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図2】本発明の第1の実施の形態による複合機の操作パネル部の構成を示す平面図である。
図3】本発明の第1の実施の形態による複合機の操作パネル部の他の構成を示す平面図である。
図4】本発明の第2の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図5】本発明の第2の実施の形態による複合機の操作パネル部付近の構成を示す平面図である。
図6】本発明の第2の実施の形態による複合機の操作パネル部付近の他の構成を示す平面図である。
図7】本発明の第3の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図8】本発明の第3の実施の形態による複合機の他の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図9】本発明の第4の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図10】本発明の第4の実施の形態による複合機の他の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図11】本発明の第4の実施の形態による複合機の更に他の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図12】本発明の第5の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図13】本発明の第5の実施の形態による複合機の他の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図14】本発明の第6の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図15】本発明の第7の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び右側面図である。
図16】本発明の第8の実施の形態による複合機の操作パネルの構成を示す正面図 、左側面図及び平面図並びにUSB差込口付近の模式図である。
図17】本発明の第9の実施の形態による複合機の操作パネルの他の構成を示す正面図、左側面図及び平面図並びに他のUSB差込口付近の模式図である。
図18】本発明の第10の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及び左7側面図である。
図19】本発明の第10の実施の形態による複合機の他の構成を示す正面図、上面 図及び左側面図である。
図20】本発明の第11の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及 び右側面図である。
図21】本発明の第12の実施の形態による複合機の構成を示す正面図、上面図及 び右側面図である。
図22】本発明の第13の実施の形態による複合機の概念的断面図である。
図23】本発明の第13の実施の形態による複合機の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0011】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態では、図1に示すように、本体830の前面右側最上方に操作パネル部843が設けられている。また、図2に示すように、操作パネル843には、タッチパネル300と入力用ボタン311が配設されている。また、タッチパネル30には、表示領域301とタッチ領域302が設けられている。図2の例では、表示領域301の外縁付近を除いた部分にタッチ領域302が設けられているが、表示領域301とタッチ領域302が同一であってもよいし、図2の例とは逆に、タッチ領域302の外縁付近を除いた部分に表示領域301が設けられていてもよい。表示領域301とタッチ領域302のこのような関係は他の実施形態でも同様である。
【0012】
また、図2に示すように、USB差込口321が操作パネル843のタッチ領域302よりも上方の位置に設けられている。
【0013】
USB差込口321の位置は、操作パネル843のタッチ領域302よりも上方にあればよく、例えば、図3に示すようであってもよい。
【0014】
なお、USB差込口321を、SDカードメモリ差込口、コンパクトフラッシュメモリ差込口、マルチメディアメモリカード差込口などの他の種類のメモリカード差込口に置き換えてもよい。
【0015】
本実施形態によれば、複合機の正面、且つ操作パネルとは離れた位置にUSB差込口を配置することにより従来の不具合が解消される。さらに、操作パネルより高い位置にUSB差込口が配置されることで、目に届きやすく、ユーザの操作性も損なわない。
【0016】
なお、操作パネル843は、その上端辺付近にある回転軸851を支点にして上側正面パネル831の上端付近に取り付けられている。従って、利用者は、操作パネル843を正面に向かせたり、斜め情報を向かせたり、上方を向かせたりする事が可能である。なお、上側正面パネル831とは、本体の正面のうち上端部から所定範囲を占めるパネルのことである。上端部付近を占めていればよく、その範囲が下方まで延びていてもよい。
【0017】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、図4に示すように、本体830の前面右側上方付近に操作パネル部843が設けられている。また、図5に示すように、操作パネル843には、タッチパネル300と入力用ボタン311が配設されている。また、タッチパネル30には、表示領域301とタッチ領域302が設けられている。
【0018】
また、図4及び図5に示すように、USB差込口321が操作パネル843よりも上方の位置に設けられている。
【0019】
USB差込口321の位置は、操作パネル843よりも上方にあればよく、例えば、図6に示すようであってもよい。
【0020】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、図7に示すように、本体830の前面右側最上方に操作パネル部843が設けられている。また、図7に示すように、本体830の上側正面パネル831の幅方向でみて中央付近にUSB差込口321が配設されている。
【0021】
USB差込口321の位置は、操作パネル831に設けられたタッチパネル300のタッチ領域302より上である。
【0022】
また、図8に示すように、第2の実施の形態と同様に、操作パネル843の位置を第1の実施の形態と比較して少し下にずらし、操作パネル843よりもUSB差込口321が上方にあるようにしてもよい。この場合も、本体830の上側正面パネル831の幅方向でみて中央付近にUSB差込口321が配設されている。
【0023】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態では、図9に示すように、本体830の前面右側最上方に操作パネル部843が設けられている。また、図9に示すように、本体830の上側正面パネル831の左端付近にUSB差込口321が配設されている。
【0024】
USB差込口321の位置は、本体830の上側正面パネル831の中央よりも左側にあればよく、例えば、図10に示すようであってもよい。
【0025】
図11に示すように、操作パネル843が本体830の前面左側最上方に設けられているならば、USB差込口321の位置は、本体830の上側正面パネル831の中央よりも右側にあればよい。
【0026】
図9乃至図11に示す何れの例においても、USB差込口321の位置は、操作パネル831に設けられたタッチパネル300のタッチ領域302より上である。
【0027】
図9及び図10に示す例においては、操作パネル843が本体830の正面から見て右側にあり、USB差込口321が左側にあるが、本体830の上側正面パネル831の左側には、USB差込口321以外の差込口がなくてもよい。また、ボタンが設けられていなくてもよい。
【0028】
図11に示す例においては、操作パネル843が本体830の正面から見て左側にあり、USB差込口321が右側にあるが、本体830の上側正面パネル831の右側には、USB差込口321以外の差込口がなくてもよい。また、ボタンが設けられていなくてもよい。
【0029】
また、図示しないが、第2の実施の形態と同様に、操作パネル843の位置を第1の実施の形態と比較して少し下にずらし、操作パネル843よりもUSB差込口321が上方にあるようにしてもよい。この場合も、本体830の上側正面パネル831の幅方向でみてUSB差込口321は、操作パネル843の反対側に設置される。
【0030】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態では、図12に示すように、原稿自動給送部SPF(Single Pass Feeder)824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、そこから右側に操作パネル843が設けられ、左側にUSB差込口321が設けられている。
【0031】
図13に示すように、原稿自動給送部SPF824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、そこから左側に操作パネル843が設けられ、右側にUSB差込口321が設けられているようにしてもよい。
【0032】
なお、図12に示す何れの例においても、USB差込口321の位置は、操作パネル831に設けられたタッチパネル300のタッチ領域302より上である。
【0033】
また、図示しないが、第2の実施の形態と同様に、操作パネル843の位置を第1の実施の形態と比較して少し下にずらし、操作パネル843よりもUSB差込口321が上方にあるようにしてもよい。この場合も、原稿自動給送部SPF824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、そこから右側に操作パネル843が設けられ、左側にUSB差込口321が設けられている。原稿自動給送部SPF824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、そこから左側に操作パネル843が設けられ、右側にUSB差込口321が設けられているようにしてもよい。
【0034】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態では、操作パネル部843を上方を向くようにする。第1の実施の形態においては、操作パネル部443は斜め上方を向くので、図2に示すように操作パネル部843に設けられたUSB差込口321は、タッチ領域302に対して、上方且つ奥側の位置に存在することになるが、第6の実施の形態では、操作パネル部443は上方を向くので、図14に示すように操作パネル部843に設けられたUSB差込口321は、タッチ領域302に対して、同一水平方向且つ奥側の位置に存在することになる。
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態では、図15に示すように、USB差込口321を操作パネル部843よりも本体奥側方向に設ける。
【0035】
第7の実施形態では、第4の実施の形態とは異なり、本体830の中央からみて、操作パネル部843に対して、USB差込口321を反対側に設ける必要がない。つまり、第7の実施形態では、本体830の中央からみて、操作パネル部843に対して、USB差込口321を同一側に設けるだけでよい。
【0036】
但し、図示しないが、本体830の中央からみて、操作パネル部843に対して、USB差込口321を反対側に設けてもよい。
【0037】
また、第7の実施の形態では、第5の実施の形態とは異なり、原稿自動給送部SPF824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、操作パネル部843に対して、USB差込口321を反対側に設ける必要がない。つまり、第7の実施形態では、原稿自動給送部SPF824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、操作パネル部843に対して、USB差込口321を同一側に設けるだけでよい。
【0038】
但し、図示しないが、原稿自動給送部SPF824に設けられた取っ手323を左右方向の中心としてみた場合、操作パネル部843に対して、USB差込口321を反対側に設けてもよい。
【0039】
[第8の実施の形態]
第1乃至第7の何れかの実施の形態において、USB差込口321の周辺部325の色を、図16に示すように、操作パネル部843の前縁及び側縁の色と同一にする。
【0040】
この場合、操作パネル部843のタッチパネル300以外の操作面843aの色に対して、前縁及び側縁の色を、異ならせることが好ましい。この場合、操作パネル部843の操作面843aの色に対して、USB差込口321の周辺部325の色も異なることになる。
【0041】
[第9の実施の形態]
第1乃至第7の何れかの形態において、USB差込口321の周辺部325の色を、図17に示すように、操作パネル部843の前縁及び側縁の色と異なった色にする。
【0042】
この場合、操作パネル843のタッチパネル300以外の操作面の色に対しても、USB差込口321の周辺部325の色を異ならせることが好ましい。
【0043】
[第10の実施の形態]
第10の実施の形態においては、USB差込口321が上方に開口部を有する。
【0044】
例えば、図8に示す第7の実施の形態においては、USB差込口321は前方に開口部を有するが、第10の実施の形態においては、図18に示すように、USB差込口321は上方に開口部を有する。
【0045】
このためには、例えば、図18に示すようにUSBメモリを縦方向に挿入することができるUSB収納部327を設ける。
【0046】
なお、図18に示すように、USB差込口321は、操作パネル300のタッチ領域302よりも上方にある。
【0047】
なお、図18に示す例においては、USB収納部327は鉛直方向に伸び、USB差込口321は真上を向いているが、図19に示すように、USB収納部327は本体の横から見て本体の奥側下方向から手前上方向に向かうように斜め方向に伸び、USB差込口321は開口部が正面から臨めるように斜め上方向を向くようにしてもよい。
【0048】
[第11の実施の形態]
第11の実施の形態においては、図20に示すように、本体830の上面には、2つの凸部329とこれらに挟まれた1つの凹部331が備わる。
【0049】
そして、USB差込口321は、凹部331に設置される。
【0050】
[第12の実施の形態]
第12の実施の形態においては、図21に示すように、本体830の上面には、2つの凸部329とこれらに挟まれた1つの凹部331が備わる。
【0051】
そして、USB差込口321は、凸部329に設置される。
【0052】
[第13の実施の形態]
第13の実施の形態は、第1乃至第12の実施の形態による原稿読取装置を含む複合機800に関するものである。図22及び図23は、複合機800の構成などを示すものである。
【0053】
図22及び図23に示すように、複合機800は、原稿の画像を読み取る原稿読取装置820と、シートに画像を形成する複合機本体(画像形成部本体)830と、原稿読取装置820及び複合機本体830を操作するための操作パネル部843と、操作パネル部843による操作に基づいて原稿読取装置820及び複合機本体830を制御する演算処理部841と、を備えている。
【0054】
画像読取りのために原稿読取装置820を単体で用いること、画像形成のために複合機本体830を単体で用いることの他に、画像を複写するためにこれらを連動させることもできる。また、複合機800は図示しない記憶装置及びファクシミリ装置を含んでいてもよい。記憶装置は、原稿読取装置820により読み取られた画像やファクシミリ装置によ
り受信した画像を格納することができる。ファクシミリ装置は、原稿読取装置820により読み取られた画像や記憶装置に格納されている画像を送信することと、外部から画像を受信することができる。更に、複合機800は、ネットワークを介してパーソナルコンピュータと接続するためのインターフェースを含んでいてもよい。複合機800に接続されたパーソナルコンピュータは、これが管理できるデータについて複合機の機能を利用することができる。
【0055】
原稿読取装置820は、原稿を自動給送する原稿自動給送部SPF(Single Pass Feeder)824と、原稿の画像を読み取る読取装置本体822と、を備えている。なお、原稿読取装置820は、図23に示す構成要素の他に、図23は示されないが図22に示される構成要素も含む。また、図22に示すように、読取装置本体822には、原稿台826が備わる。
【0056】
複合機本体830は、シートを給送するシート給送部10と、シートを手差し給送可能な手差し給送部20と、シート給送部10又は手差し給送部20により給送されるシートに画像を形成する画像形成部30と、を備えている。
【0057】
シート給送部10は、シートを積載するシート積載部11と、シート積載部11に積載されたシートを1枚ずつ分離給送する分離給送部12と、を備えている。シート積載部11は、回転軸13を中心に回動する中板14を備えており、中板14は、シートを給送する際に回動してシートを上方に持ち上げる。分離給送部12は、中板14により持ち上げられたシートを給送するピックアップローラ15と、ピックアップローラ15により給送されるシートを1枚ずつに分離する分離ローラ対16と、を備えている。
【0058】
手差し給送部20は、シートを積載可能な手差しトレイ21と、手差しトレイ21に積載されたシートを1枚ずつ分離給送する分離給送部22と、を備えている。手差しトレイ21は、複合機本体830に回動自在に支持されており、手差し給送する際には、所定の角度に固定させることでシートを積載可能になる。分離給送部22は、手差しトレイ21に積載されたシートを給送するピックアップローラ23と、ピックアップローラ23により給送されるシートを1枚ずつに分離する分離ローラ24及び分離パッド25と、を備えている。
【0059】
画像形成部30は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kと、後述する感光体ドラム740Y~740Kと、これらの表面を露光する露光装置32と、感光体ドラム740Y~740Kの表面に形成されたトナー像をシートに転写する転写部(転写手段)33と、転写したトナー像をシートに定着させる定着部34と、を備えている。なお、符号の最後に付すアルファベット(Y、M、C、K)は、それぞれの色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を示している。
【0060】
4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kのそれぞれは、複合機本体830から取り外し可能に構成されており、交換可能となっている。なお、4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kは、形成する画像の色が異なること以外は同様な構成であるため、イエロー(Y)の画像を形成するプロセスカートリッジ31Yの構成のみの説明し、プロセスカートリッジ31M~31Kの説明は省略する。
【0061】
プロセスカートリッジ31Yは、像担持体としての感光体ドラム740Yと、感光体ドラム740Yを帯電させる帯電器741Yと、感光体ドラム740Y上に形成された静電潜像を現像する現像装置742Yと、感光体ドラム740Yの表面に残留するトナーを除去するドラムクリーナ743Yと、を備えている。現像装置742Yは、感光体ドラム740Yを現像する現像装置本体(詳細には図示せず)と、現像装置本体にトナーを供給するトナーカートリッジ(詳細には図示せず)と、を備えている。トナーカートリッジは、現像装置本体に着脱可能に構成されており、収容されたトナーが無くなると、現像装置本体から取り外して、交換することができるようになっている。
【0062】
露光装置32は、レーザ光を照射する光源(図示せず)と、レーザ光を感光体ドラム740Y~740Kに導く複数のミラー(図示せず)等と、を備えている。転写部33は、感光体ドラム740Y~740Kに形成されたトナー像を担持する中間転写ベルト35と、感光体ドラム740Y~740Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト35に一次転写する一次転写ローラ36Y~36Kと、中間転写ベルト35に転写されたトナー像をシートに二次転写する二次転写ローラ37と、中間転写ベルト35に残留するトナーを除去するベルトクリーナ38と、を備えている。中間転写ベルト35は、駆動ローラ39a及び従動ローラ39bに掛け渡されており、一次転写ローラ36Y~36Kによって感光体ドラム740Y~740Kに押し付けられている。二次転写ローラ37は、駆動ローラ39aとで中間転写ベルト35をニップ(挟持)しており、ニップ部Nで中間転写ベルト35が担持するトナー像をシートに転写する。定着部34は、シートを加熱する加熱ローラ34aと、加熱ローラ34aに圧接する加圧ローラ34bと、を備えている。
【0063】
操作パネル部843は、所定の情報を表示する表示部845と、利用者が原稿読取装置820及び複合機本体830への指示を入力する入力部847と、を備えている。本実施形態においては、操作パネル部843は、読取装置本体822の正面側に配設されている。なお、正面側は図22の紙面の手前側に対応し、裏面側は図22の背面側に対応する。
【0064】
表示部845は、タッチパネル300の表示領域302を含んでいる。また、表示部845は、他の表示領域を含んでいてもよい。
【0065】
入力部847は、タッチパネル300のタッチ領域301を含んでいる。また、入力部847は、入力ボタンなどを含んでいてもよい。
【0066】
図23に示すように、演算処理部841は、シート給送部10、手差し給送部20、画像形成部30及び原稿読取装置820を駆動制御するCPU841aと、CPU841aを動作させるための各種プログラムとCPU841aが用いる各種情報等を記憶するメモリ841bと、を備えている。演算処理部841は、利用者による操作パネル部843への操作に基づいて、シート給送部10、手差し給送部20、画像形成部30及び原稿読取装置820の動作を統合して制御し、シートに画像を形成させる。
【0067】
次に、上述のように構成された複合機800による画像形成動作(演算処理部841による画像形成制御)について説明する。本実施形態においては、原稿自動給送部824により給送され、読取装置本体822により読み取られた読取原稿の画像を、シート給送部10により給送されるシートに画像形成部30が形成する画像形成動作を例にとり説明する。
【0068】
利用者による操作パネル部843の入力部847への入力により、画像形成開始信号が発信されると、利用者により原稿自動給送部824に載置された読取原稿が原稿読取位置に向けて自動給送され、原稿読取位置で読取装置本体822によって画像が読み取られる。
【0069】
読取装置本体822により原稿の画像が読み取られると、読み取られた原稿の画像情報に基づいて、露光装置32が感光体ドラム740Y~740Kに向けて、それぞれに対応する複数のレーザ光を照射する。このとき、感光体ドラム740Y~740Kは、それぞれ、帯電器741Y~741Kにより予め帯電されており、それぞれに対応するレーザ光が照射されることで感光体ドラム740Y~740K上にそれぞれの静電潜像が形成される。その後、現像装置742Y~742Kにより感光体ドラム740Y~740K上にそれぞれ形成された静電潜像が現像され、感光体ドラム740Y~740K上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像が形成される。感光体ドラム740Y~740K上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ36Y~36Kによって中間転写ベルト35に重畳転写され、重畳転写されたトナー像(フルカラーのトナー像)は、中間転写ベルト35に担持された状態でニップ部Nまで搬送される。
【0070】
上述の画像形成動作に並行して、シート積載部11に積載されたシートが、分離給送部12によって1枚ずつに分離されながら、ピックアップローラ15によりシート搬送路26に給送される。そして、ニップ部Nのシート搬送方向上流にあるレジストローラ対27で、斜行が補正されると共に、所定の搬送タイミングでニップ部Nに搬送される。ニップ部Nに搬送されたシートは、二次転写ローラ37によって中間転写ベルト35が担持するフルカラーのトナー像が転写される。
【0071】
トナー像が転写されたシートは、定着部34で加熱・加圧されることでトナー像が溶融定着され、排出ローラ対18により装置外に排出される。装置外に排出されたシートは、排出シート積載部19に積載される。
【0072】
なお、シートの両面(第1面及び第2面)に画像を形成する場合には、第1面に画像が形成されたシートが装置外に排出される前に、排出ローラ対18を逆回転させて両面搬送路17に搬送し、両面搬送路17を介して画像形成部30に再搬送する。そして、第1面と同様に、第2面に画像を形成し、装置外に排出する。装置外に排出されたシートは、排出シート積載部19に積載される。
【0073】
また、各実施形態において、以下の(1)~(6)の複合機が提供されてもよい。
(1)本体の手前側上端付近に設けられた操作パネルにおいて利用者がタッチするタッチ領域よりも高い位置に外部記録媒体差込口を備えることを特徴とする複合機。
(2)本体の手前側上端付近に設けられた操作パネルよりも高い位置に外部記録媒体差込口を備えることを特徴とする複合機。
(3)本体の手前側上端付近に設けられた操作パネルにおいて利用者がタッチするタッチ領域よりも奥側の位置に外部記録媒体差込口を備えることを特徴とする複合機。
(4)本発明によれば、本体の手前側上端付近に設けられた操作パネルよりも奥側の位置に外部記録媒体差込口を備えることを特徴とする複合機。
(5)本体筐体に設けられた凸部に外部記録媒体差込口を備えることを特徴とする複合機。
(6)本体筐体に設けられた凹部に外部記録媒体差込口を備えることを特徴とする複合機。
【0074】
本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の種々の形で実施することができる。そのため、前述した各実施形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、複合機に利用することができる。また、本発明は、USB差込口を有する機
器に利用することができる。
【符号の説明】
【0076】
300 タッチパネル
301 表示領域
302 タッチ領域
321 USB差込口
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