(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161618
(43)【公開日】2024-11-19
(54)【発明の名称】カートリッジ及び非燃焼型香味吸引器
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20241112BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20241112BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/60
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024148124
(22)【出願日】2024-08-30
(62)【分割の表示】P 2023029400の分割
【原出願日】2014-11-10
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Felica
(71)【出願人】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】松本 光史
(72)【発明者】
【氏名】太郎良 賢史
(72)【発明者】
【氏名】山田 学
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 友一
(57)【要約】 (修正有)
【課題】香味源を構成する原料片の脱落を抑制しながら、メッシュ体の全体として開孔率を確保することができる非燃焼型香味吸引器用のカートリッジを提供する。
【解決手段】カートリッジは、香味源を収容する香味源収容体31と、香味源収容体の少なくとも一端に配置されるメッシュ体32とを備える。メッシュ体は、複数の開孔32Aを有する。複数の開孔のそれぞれは、180°以下の内角を有する多角形の形状を有する。複数の開孔のそれぞれは、複数の開孔のそれぞれの重心を通る幅として、最も小さい幅を有する最小幅と、最も大きい幅を有する最大幅とを有する。最小幅は、複数の原料片のサイズの下限よりも小さく、最大幅は、最小幅よりも大きい。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する霧化部と、
前記霧化部に供給する電力を蓄積する電池と、
前記電池に対する指示として、前記霧化部によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように前記電池に指示する所定指示を前記電池に対して出力する制御部とを備え、
前記制御部は、前記霧化部への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合には、ユーザがパフ動作を行っているパフ期間内であっても、前記電池から前記霧化部に対する電力供給を停止させるよう前記電池に対して指示する
ことを特徴とする非燃焼型香味吸引器。
【請求項2】
前記所定期間が、当該非燃焼型香味吸引器を使用しているユーザのパフ期間の統計に基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項3】
前記非燃焼型香味吸引器とは別に設けられた外部装置と通信を行うためのインタフェースと、
ユーザがパフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶するメモリと、を備え、
前記インタフェースは、前記メモリに記憶されたパフ期間を前記外部装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項4】
前記インタフェースは、前記外部装置によって前記パフ期間に基づいた統計から演算された前記所定期間を前記外部装置から受信することを特徴とする請求項3に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項5】
燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する霧化部と、
前記霧化部に供給する電力を蓄積する電池と、
前記霧化部がエアロゾル源を霧化するように、前記電池に対して所定指示を出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記霧化部への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合には、ユーザがパフ動作を行っているパフ期間内であっても、前記電池から前記霧化部に対する電力供給を停止させるよう前記電池に対して指示する
ことを特徴とする非燃焼型香味吸引器。
【請求項6】
前記非燃焼型香味吸引器とは別に設けられた外部装置と通信を行うためのインタフェースと、
ユーザがパフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶するメモリと、を備え、
前記インタフェースは、前記メモリに記憶されたパフ期間を前記外部装置に送信することを特徴とする請求項5に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項7】
請求項5に記載の非燃焼型香味吸引器であって、更に、
ユーザがパフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶するメモリを備え、
前記所定期間は、前記メモリに記憶されたパフ期間に基づいた統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短い、非燃焼型香味吸引器。
【請求項8】
前記制御部は、前記霧化部によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように、前記電池の蓄電量に応じて前記電池への指示を動的に変更する、
請求項5~7に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項9】
前記変更された指示は、前記制御部が、ユーザのパフ動作において前記電池に対して出
力するデューティ比を、前記電池の蓄電量の減少に基づいて増大させるための指示を含む、請求項8に記載の非燃焼型香味吸引器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香味源を有する非燃焼型香味吸引器に用いるカートリッジ、及び、カートリッジを着脱可能に備える非燃焼型香味吸引器に関する。
【背景技術】
【0002】
電池から供給される電力によってエアロゾル源を霧化する非燃焼型香味吸引器が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
例えば、非燃焼型香味吸引器は、エアロゾル源を霧化する霧化ユニットと、香味源を有するカートリッジとを備える。例えば、カートリッジは、交換可能であり、霧化ユニットに接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【0005】
第1の特徴は、カートリッジであって、非燃焼型香味吸引器が発生するエアロゾルに香味を付与する複数の原料片によって構成される香味源と、前記香味源を収容する香味源収容体と、前記香味源収容体の少なくとも一端に配置されるメッシュ体とを備え、前記メッシュ体は、複数の開孔を有しており、前記複数の開孔のそれぞれは、180°以下の内角を有する多角形の形状を有しており、前記複数の開孔のそれぞれは、前記複数の開孔のそれぞれの重心を通る幅として、最も小さい幅を有する最小幅と、最も大きい幅を有する最大幅とを有しており、前記最小幅は、前記複数の原料片のサイズの下限よりも小さく、前記最大幅は、前記最小幅よりも大きいことを要旨とする。
【0006】
第2の特徴は、第1の特徴において、前記香味源収容体及び前記メッシュ体は、一体成形によって形成されていることを要旨とする。
【0007】
第3の特徴は、第1の特徴又は第2の特徴において、前記複数の原料片のサイズの下限は、0.2mmであることを要旨とする。
【0008】
第4の特徴は、第1の特徴乃至第3の特徴のいずれかにおいて、前記香味源収容体は、所定方向に沿って延びるエアロゾル流路を形成しており、前記所定方向において、前記所定方向において、前記香味源収容体の最大サイズは、40mm以下であり、前記所定方向に直交する方向において、前記香味源収容体の最大サイズは20mm以下であることを要旨とする。
【0009】
第5の特徴は、第1の特徴乃至第4の特徴のいずれかにおいて、前記所定方向において、前記香味源収容体の最大サイズは、25mm以下であり、前記所定方向に直交する方向において、前記香味源収容体の最大サイズは10mm以下であることを要旨とする。
【0010】
第6の特徴は、第1の特徴乃至第5の特徴のいずれかにおいて、前記複数の開孔のそれぞれは、四角形の形状を有することを要旨とする。
【0011】
第7の特徴は、第1の特徴乃至第6の特徴のいずれかにおいて、前記複数の開孔は、互いに隣合う開孔のそれぞれが有する辺が平行になるように配置されていることを要旨とす
る。
【0012】
第8の特徴は、第7の特徴において、互いに隣合う開孔の間隔は、0.15mm以上0.30mm以下であることを要旨とする。
【0013】
第9の特徴は、第1の特徴乃至第8の特徴のいずれかにおいて、前記最大幅は、前記複数の原料片のサイズの下限よりも大きいことを要旨とする。
【0014】
第10の特徴は、第1の特徴乃至第9の特徴のいずれかにおいて、前記最大幅は、前記最小幅の√2倍以上6倍以下であることを要旨とする。
【0015】
第11の特徴は、第1の特徴乃至第10の特徴のいずれかにおいて、前記香味源収容体は、所定方向に沿って延びるエアロゾル流路を形成しており、前記メッシュ体は、前記香味源収容体内のエアロゾル流路上において上流端部に配置されており、前記香味源収容体は、前記エアロゾル流路に直交する断面における前記メッシュ体の外縁から上流側に突出する突出部を有することを要旨とする。
【0016】
第12の特徴は、第1の特徴乃至第11の特徴のいずれかにおいて、前記香味源収容体は、所定方向に沿って延びるエアロゾル流路を形成しており、前記香味源収容体の内壁面には、上流から下流に向けて前記所定方向に沿って延びるリブが設けられることを要旨とする。
【0017】
第13の特徴は、第1の特徴乃至第12の特徴のいずれかにおいて、前記香味源収容体は、所定方向に沿って延びるエアロゾル流路を形成しており、前記香味源収容体の外壁面は、上流から下流に向けて広がるテーパ形状を含むことを要旨とする。
【0018】
第14の特徴は、第1の特徴乃至第13の特徴のいずれかにおいて、前記香味源収容体は、所定方向に沿って延びるエアロゾル流路を形成しており、前記香味源よりも下流に配置されたフィルタを備えることを要旨とする。
【0019】
第15の特徴は、第14の特徴において、前記香味源収容体の内壁面には、上流から下流に向けて前記所定方向に沿って延びるリブが設けられており、前記リブの下流端部は、前記香味源収容体の下流端部に達せずに前記フィルタの上流端部と接していることを要旨とする。
【0020】
第16の特徴は、非燃焼型香味吸引器であって、燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する霧化部を備え、第1の特徴乃至第15の特徴のいずれかに記載のカートリッジを着脱可能に備えることを要旨とする。
【0021】
第17の特徴は、第16の特徴において、前記非燃焼型香味吸引器は、前記エアロゾル流路として、前記霧化部よりも下流側に配置された第1流路を備え、前記カートリッジは、前記エアロゾル流路として、前記第1流路よりも下流側に配置された第2流路を有しており、前記第1流路と前記第2流路との間には、前記第2流路内のエアロゾルの流れの偏りを抑制するように、前記第1流路から供給される前記エアロゾルの流れを調整するエアロゾル流調整チャンバが設けられることを要旨とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1を示す断面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る電源ユニット10を示す断面図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る第1カートリッジ20を示す断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る第1カートリッジ20の内部構造を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る第2カートリッジ30を示す断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る第2カートリッジ30の分解斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る香味源収容体31を示す断面図(
図5に示すA-A断面図)である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る香味源収容体31を示す断面図(
図7に示すB-B断面図)である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る開孔32Aの形状の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る開孔32Aの形状の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る開孔32Aの形状の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る開孔32Aの形状の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係るデューティ比制御の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係るデューティ比制御の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係る制御方法を示すフロー図である。
【
図19】
図19は、変更例1に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。
【
図20】
図20は、変更例2に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。
【
図21】
図21は、変更例3に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。
【
図22】
図22は、変更例4に係るエアロゾルの量について説明するための図である。
【
図23】
図23は、変更例4に係るエアロゾルの量について説明するための図である。
【
図24】
図24は、変更例4に係るエアロゾルの量について説明するための図である。
【
図25】
図25は、変更例4に係るエアロゾルの量について説明するための図である。
【
図26】
図26は、変更例5に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
【
図27】
図27は、変更例6に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
【
図28】
図28は、変更例7に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
【
図29】
図29は、変更例8に係るパッケージ300を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下において、実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0024】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0025】
[開示の概要]
背景技術で触れたカートリッジは、ユーザがエアロゾルを吸引できるように通気性を有する必要がある。例えば、複数の開孔を有するメッシュ体がカートリッジの少なくとも一端に配置される。
【0026】
しかしながら、メッシュ体に設けられる複数の開孔のそれぞれは、香味源を構成する原料片の脱落を抑制可能な程度に小さい必要がある。さらに、香喫味成分の取り出し効率を向上するために、香味源を構成する原料片の粒径は小さい方が好ましい。一方で、メッシュ体に設けられる複数の開孔のそれぞれは、メッシュ体の全体として十分な開孔率を確保するために大きな面積を有することが好ましい。
【0027】
発明者等は、鋭意検討の結果、非燃焼型香味吸引器用のカートリッジが非常に小さいため、脱落抑制及び開効率の確保を両立するためには、複数の開孔の形状について十分な工夫が必要であるという新たな知見を得た。発明者等は、このような新たな知見に基づいて、以下の特徴が有効である旨を見いだした。
【0028】
開示の概要に係るカートリッジは、非燃焼型香味吸引器が発生するエアロゾルに香味を付与する複数の原料片によって構成される香味源と、前記香味源を収容する香味源収容体と、前記香味源収容体の少なくとも一端に配置されるメッシュ体とを備える。前記メッシュ体は、複数の開孔を有する。前記複数の開孔のそれぞれは、180°以下の内角を有する多角形の形状を有する。前記複数の開孔のそれぞれは、前記複数の開孔のそれぞれの重心を通る幅として、最も小さい幅を有する最小幅と、最も大きい幅を有する最大幅とを有する。前記最小幅は、前記複数の原料片のサイズの下限よりも小さく、前記最大幅は、前記最小幅よりも大きい。
【0029】
開示の概要では、メッシュ体に設けられる複数の開孔のそれぞれは、180°以下の内角を有する多角形の形状を有しており、複数の開孔のそれぞれの重心を通る幅として、最も小さい幅を有する最小幅と、最も大きい幅を有する最大幅とを有する。ここで、最小幅は、香味源を構成する原料片のサイズよりも小さいため、香味源を構成する原料片の脱落を抑制することができ、最大幅は、最小幅よりも大きいため、メッシュ体の全体として開孔率を増大することができる。
【0030】
このように、非燃焼型香味吸引器用のカートリッジにおいて、香味源を構成する原料片の脱落を抑制しながら、メッシュ体の全体として開孔率を確保することができる。
【0031】
[実施形態]
(非燃焼型香味吸引器)
以下において、実施形態に係る非燃焼型香味吸引器について説明する。
図1は、実施形態に係る非燃焼型香味吸引器1を示す断面図である。
図2は、実施形態に係る電源ユニット10を示す断面図である。
図3は、実施形態に係る第1カートリッジ20を示す断面図である。
図4は、実施形態に係る第1カートリッジ20の内部構造を示す図である。但し、
図4では、後述するリザーバ21が省略されていることに留意すべきである。
図5は、実施形態に係る第2カートリッジ30を示す側面図である。
図6は、実施形態に係る第2カートリッジ30の分解斜視図である。
図7は、実施形態に係る香味源収容体31を示す断面図(
図5に示すA-A断面図)である。
図8は、実施形態に係る香味源収容体31を示す断面図(
図7に示すB-B断面図)である。但し、
図6では、後述する香味源31Aが省略されていることに留意すべきである。
【0032】
図1に示すように、非燃焼型香味吸引器1は、非吸口端から吸口端に向かう方向である所定方向Aに沿って延びる形状を有する。非燃焼型香味吸引器1は、燃焼を伴わずに香味
を吸引するための器具である。
【0033】
具体的には、非燃焼型香味吸引器1は、電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30とを有する。第1カートリッジ20は、電源ユニット10に対して着脱可能であり、第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20に対して着脱可能である。言い換えると、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は、それぞれ、交換可能である。
【0034】
図2に示すように、電源ユニット10は、所定方向Aに沿って延びる形状を有しており、電池11を少なくとも有する。電池11は、使い捨てタイプの電池であってもよく、充電タイプの電池であってもよい。電池11の出力電圧の初期値は、1.2V以上4.2V以下の範囲であることが好ましい。また、電池11の電池容量は、100mAh以上1000mAh以下の範囲であることが好ましい。
【0035】
図3及び
図4に示すように、第1カートリッジ20は、所定方向Aに沿って延びる形状を有する。第1カートリッジ20は、リザーバ21と、霧化部22と、流路形成体23と、外枠体24と、エンドキャップ25とを有する。第1カートリッジ20は、所定方向Aに沿って延びるエアロゾル流路として、霧化部22よりも下流側に配置された第1流路20Xを有する。なお、エアロゾル流路において、霧化部22に近い側を上流と称し、霧化部22から離れる側を下流と称することに留意すべきである。
【0036】
リザーバ21は、エアロゾル源21Aを貯留する。リザーバ21は、第1流路20X(所定方向A)に直交する断面において流路形成体23の周囲に位置する。実施形態において、リザーバ21は、流路形成体23と外枠体24との間の空隙内に位置する。リザーバ21は、例えば、樹脂ウェブや綿等の多孔体によって構成されている。但し、リザーバ21は、液体のエアロゾル源21Aを収容するタンクによって構成されていてもよい。エアロゾル源21Aは、グリセリン又はプロピレングリコールなどの液体を含む。
【0037】
霧化部22は、電池11から供給される電力によって燃焼を伴わずにエアロゾル源21Aを霧化する。実施形態において、霧化部22は、所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成されており、霧化部22は、1.0Ω以上3.0Ω以下の範囲の抵抗値を有する電熱線によって構成されていることが好ましい。所定ピッチは、電熱線が接触しない値以上であり、小さい値であることが好ましい。所定ピッチは、例えば、0.40mm以下であることが好ましい。所定ピッチは、エアロゾル源21Aの霧化を安定させるために一定であることが好ましい。なお、所定ピッチとは、互いに隣接する電熱線の中心の間隔である。
【0038】
流路形成体23は、所定方向Aに沿って延びる形状を有する。流路形成体23は、所定方向Aに沿って延びる第1流路20Xを形成する筒状形状を有する。
【0039】
外枠体24は、所定方向Aに沿って延びる形状を有する。外枠体24は、流路形成体23を収容する筒状形状を有する。実施形態において、外枠体24は、エンドキャップ25よりも下流側に延びるとともに第2カートリッジ30の一部を収容する。
【0040】
エンドキャップ25は、流路形成体23と外枠体24との間の空隙を下流側から塞ぐキャップである。エンドキャップ25は、リザーバ21に貯留されるエアロゾル源21Aが第2カートリッジ30側に漏れる事態を抑制する。
【0041】
図5及び
図6に示すように、第2カートリッジ30は、香味源31Aを少なくとも有する。第2カートリッジ30は、非燃焼型香味吸引器1に装着される。実施形態では、第2
カートリッジ30は、第1カートリッジ20に接続される。詳細には、第2カートリッジ30の一部は、上述したように、第1カートリッジ20の外枠体24に収容される。
【0042】
第2カートリッジ30は、所定方向Aに沿って延びる形状を有する。第2カートリッジ30は、香味源収容体31と、メッシュ体32と、フィルタ33と、キャップ34とを有する。第2カートリッジ30は、エアロゾル流路として、第1流路20Xよりも下流に配置された第2流路30Xを有する。
【0043】
第2カートリッジ30は、霧化部22によって霧化されたエアロゾルを通すことによってエアロゾルに香味を付与する。ここで、実施形態では、香味源31Aを加熱せずにエアロゾルに香味を付与することができることに留意すべきである。また、香味源31Aから実質的にエアロゾルが発生しないことに留意すべきである。
【0044】
所定方向Aにおいて、第2カートリッジ30の最大サイズは、40mm以下であることが好ましい。さらには、所定方向Aにおいて、第2カートリッジ30の最大サイズは、25mm以下であることが好ましい。一方で、所定方向Aにおいて、第2カートリッジ30の最小サイズは、5mm以上であることが好ましい。さらには、所定方向Aにおいて、第2カートリッジ30の最小サイズは、1mm以上であることが好ましい。所定方向Aに直交する方向おいて、第2カートリッジ30の最大サイズは、20mm以下であることが好ましい。さらには、所定方向Aに直交する方向おいて、第2カートリッジ30の最大サイズは、10mm以下であることが好ましい。一方で、所定方向Aに直交する方向おいて、第2カートリッジ30の最小サイズは、3mm以上であることが好ましい。さらには、所定方向Aに直交する方向おいて、第2カートリッジ30の最小サイズは、1mm以上であることが好ましい。
【0045】
香味源収容体31は、筒状形状を有しており、所定方向Aに沿って延びる第2流路30Xを形成する。香味源収容体31は、香味源31Aを収容する。エアロゾルに香味を付与する香味源31Aは、第2流路30X内に収容される。ここで、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、エアロゾル源21Aを貯留するリザーバ21の体積を確保するために、第1流路20Xのサイズが小さいことが好ましい。従って、エアロゾル流路(所定方向A)に亘って一定の断面積を有する外枠体24に第2カートリッジ30が収容されるケースにおいては、結果として、第2流路30Xのサイズは、上述した第1流路20Xのサイズよりも大きくなりやすい。
【0046】
香味源31Aは、非燃焼型香味吸引器1が発生するエアロゾルに香味を付与する原料片によって構成される。原料片のサイズの下限は、0.2mm以上1.2mm以下であることが好ましい。さらには、原料片のサイズの下限は、0.2mm以上0.7mm以下であることが好ましい。香味源31Aを構成する原料片のサイズが小さいほど、比表面積が増大するため、香味源31Aを構成する原料片から香喫味成分がリリースされやすい。香味源31Aを構成する原料片としては、刻みたばこ、たばこ原料を粒状に成形した成形体を用いることができる。香味源31Aは、たばこ以外の植物(例えば、ミント、ハーブ等)によって構成されてもよい。香味源31Aには、メントールなどの香料が付与されていてもよい。
【0047】
ここで、香味源31Aを構成する原料片は、例えば、JIS Z 8801に準拠したステンレス篩を用いて、JIS Z 8815に準拠する篩分けによって得られる。例えば、0.71mmの目開きを有するステンレス篩を用いて、乾燥式かつ機械式振とう法によって20分間に亘って原料片を篩分けによって、0.71mmの目開きを有するステンレス篩を通過する原料片を得る。続いて、0.212mmの目開きを有するステンレス篩を用いて、乾燥式かつ機械式振とう法によって20分間に亘って原料片を篩分けによって
、0.212mmの目開きを有するステンレス篩を通過する原料片を取り除く。すなわち、香味源31Aを構成する原料片は、上限を規定するステンレス篩(目開き=0.71mm)を通過し、下限を規定するステンレス篩(目開き=0.212mm)を通過しない原料片である。従って、実施形態では、香味源31Aを構成する原料片のサイズの下限は、下限を規定するステンレス篩の目開きによって定義される。なお、香味源31Aを構成する原料片のサイズの上限は、上限を規定するステンレス篩の目開きによって定義される。
【0048】
実施形態において、香味源収容体31は、
図6及び
図7に示すように、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面における香味源収容体31の上流端部(ここでは、メッシュ体32)の外縁から上流側(実施形態では、流路形成体23或いはエンドキャップ25側)に突出する突出部31Eを有することが好ましい。突出部31Eは、香味源収容体31の上流端部(ここでは、メッシュ体32)の外縁に沿って連続的に設けられていてもよく、香味源収容体31の外縁に沿って間欠的に設けられていてもよい。なお、外枠体24と香味源収容体31との間に隙間が存在する場合には、突出部31Eは、香味源収容体31の上流端部(ここでは、メッシュ体32)の外縁に沿って連続的に設けられることが好ましい。これによって、テーパ部分31Tの上流部分に形成される空間にエアロゾルが滞留することを抑制することができる。
【0049】
実施形態において、香味源収容体31の外壁面は、
図6及び
図7に示すように、上流から下流に向けて広がるテーパ部分31Tを含むことが好ましい。テーパ部分31Tは、香味源収容体31の外壁面の一部に含まれていればよい。テーパ部分31Tのテーパ角αは、例えば、5度程度である。
【0050】
実施形態において、香味源収容体31の内壁面には、
図7に示すように、上流から下流に向けて所定方向Aに沿って延びるリブ31Rが設けられることが好ましい。特に限定されるものではないが、リブ31Rの数は2以上であることが好ましい。リブ31Rの下流端部は、香味源収容体31の下流端部に達していないことが好ましい。例えば、所定方向Aにおいて、メッシュ体32からリブ31Rの下流端部までの長さL2は、メッシュ体32から香味源収容体31の下流端部までの長さL1よりも短い。言い換えると、香味源収容体31にフィルタ33が挿入された状態において、リブ31Rの下流端部は、香味源収容体31の下流端部に達せずにフィルタ33と接することが好ましい。
【0051】
メッシュ体32は、香味源31Aよりも上流(非吸口側)に配置される。実施形態では、メッシュ体32は、香味源収容体31の上流端部に配置される。非常に小さい香味源収容体31にメッシュ体32を設ける場合には、メッシュ体32の強度を確保する観点から、香味源収容体31及びメッシュ体32が一体成形によって形成されていることが好ましい。すなわち、実施形態において、メッシュ体32は、香味源収容体31の一部である。このようなケースにおいて、香味源収容体31及びメッシュ体32は、樹脂によって構成されていることが好ましい。樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン樹脂及びABS樹脂の中から選択された1以上の樹脂を用いることができる。成形性及びテクスチャの観点では、樹脂がポリプロピレンであることが好ましい。香味源収容体31及びメッシュ体32は、金型成形や射出成形によって形成される。
【0052】
実施形態において、メッシュ体32は、
図8に示すように、複数の開孔32Aを有する。複数の開孔32Aのそれぞれは、180°以下の内角を有する多角形の形状を有する。複数の開孔32Aのそれぞれは、複数の開孔32Aのそれぞれの重心を通る幅として、最も小さい幅を有する最小幅Wminと、最も大きい幅を有する最大幅Wmaxとを有する。最小幅Wminは、香味源31Aを構成する原料片のサイズの下限よりも小さい。詳細には、実際には香味源31Aを構成する原料片が非球形であるため、原料片の脱落を抑制
する観点から、最小幅Wminは、香味源31Aを構成する原料片のサイズの下限の1/2よりも小さいことが好ましい。最大幅Wmaxは、最小幅Wminよりも大きい。例えば、最大幅Wmaxは、原料片のサイズの下限よりも大きいことが好ましい。或いは、最大幅Wmaxは、最小幅Wminの√2倍以上6倍以下であることが好ましい。すなわち、複数の開孔32Aのそれぞれは、円形とは異なる形状である。さらには、複数の開孔32Aのそれぞれは、原料片が開孔32Aに嵌まりにくいため、四角形の形状であることが好ましい。なお、開孔32Aが有する四角形の形状の各辺は、開孔32Aの製造で生じる非線形部分を含んでもよい。また、開孔32Aが有する四角形の形状の各頂点は、開孔32Aの製造で生じる曲線部分を含んでもよい。
【0053】
ここで、複数の開孔32Aのそれぞれは、
図9~
図12に示すように、正方形、長方形、菱形、六角形及び八角形の中から選択された形状を有することが好ましい。複数の開孔32Aのそれぞれの形状は、
図9~
図11に示すように、1種類であってもよく、
図12に示すように、2種類であってもよい。複数の開孔32Aのそれぞれの形状は、3種類以上であってもよい。なお、複数の開孔32Aの配列効率性や製造容易性などの観点から、複数の開孔32Aのそれぞれは、四角形の形状を有することが好ましい。
【0054】
図9~
図12に示す例において、複数の開孔32Aは、互いに隣合う開孔32Aのそれぞれが有する辺が平行になるように配置されることが好ましい。互いに隣合う開孔32Aの間隔Pは、0.15mm以上0.30mm以下であることが好ましい。このようなケースにおいて、メッシュ体32の厚みは、0.1mm以上1mm以下であることが好ましい。
【0055】
フィルタ33は、所定繊維によって構成されており、原料片が通過しない程度の粗さを有する。フィルタ33は、香味源31Aよりも下流に配置される。フィルタ33は、例えば、アセテートフィルタである。キャップ34は、フィルタ33よりも下流(吸口側)に設けられる。
【0056】
なお、香味源収容体31(ここでは、メッシュ体32を含む)、フィルタ33及びキャップ34は、互いに接着又は溶着されていることが好ましい。
【0057】
実施形態において、メッシュ体32が有する開孔の全てが上述した開孔32Aであることが好ましいが、実施形態は、これに限定されるものではない。メッシュ体32が有する開孔は、上述した開孔32A以外の開孔を含んでもよい。
【0058】
(接続状態)
以下において、実施形態に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態について説明する。
図13は、実施形態に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。
図14は、
図13に示すC-C断面を示す図である。但し、
図13では、リザーバ21、霧化部22、香味源31A、フィルタ33及びキャップ34が省略されていることに留意すべきである。
【0059】
図13に示すように、第1流路20Xと第2流路30Xとの間には、第2流路30X内のエアロゾルの流れの偏りを抑制するように、第1流路20Xから供給されるエアロゾルの流れを調整するエアロゾル流調整チャンバGが設けられる。実施形態では、エアロゾル流調整チャンバGは、流路形成体23の下流端部と香味源収容体31の上流端部との間に形成される。詳細には、エアロゾル流調整チャンバGは、エンドキャップ25とメッシュ体32との間に形成される。
【0060】
ここで、香味源収容体31に収容される香味源31Aの充填率は、香味源収容体31の
容量に対して100%ではなくてもよい。すなわち、香味源収容体31内に空隙が生じることが考えられる。但し、エアロゾル流調整チャンバGは、香味源31Aの充填率が100%ではないことによって生じる空隙と異なることは勿論である。
【0061】
実施形態において、所定方向Aに対して直交する断面において、第1流路20Xの重心から第1流路20Xの外側に向かう直線上において、第1流路20Xの外縁から第2流路30Xの外面までの距離をシフト距離とした場合に、所定方向Aにおけるエアロゾル流調整チャンバGの長さLGは、シフト距離のうち、最も大きいシフト距離を考慮に入れて定められてもよい。すなわち、エアロゾル流調整チャンバGの長さLGは、最も大きいシフト距離に応じて定められてもよい。香味源収容体31内を流れるエアロゾルの流れの偏りを抑制する観点から、最も大きいシフト距離が長いほど、エアロゾル流調整チャンバGの長さLGも長いことが好ましい。エアロゾル流調整チャンバGの長さLGは、最も大きいシフト距離の1/10以上であることが好ましい。
【0062】
例えば、
図14に示すように、所定方向Aに対して直交する断面において、第1流路20X及び第2流路30Xが同軸の円である場合には、所定方向Aにおけるエアロゾル流調整チャンバGの長さLGは、第1流路20Xの半径R1と第2流路30Xの半径R2との差異(すなわち、シフト距離)に応じて定められる。
【0063】
実施形態では、香味源収容体31は、上述したように、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面における香味源収容体31の上流端部(ここでは、メッシュ体32)の外縁から上流側(実施形態では、流路形成体23又はエンドキャップ25側)に突出する突出部31Eを有する。すなわち、香味源収容体31は、エアロゾル流調整チャンバGを形成するスペーサとして突出部31E(第1突出部)を有する。
【0064】
実施形態では、流路形成体23(第1流路20X)の下流端部の全体は、エアロゾル流調整チャンバGに露出することが好ましい。香味源収容体31(第2流路30X)の上流端部の全体は、エアロゾル流調整チャンバGに露出することが好ましい。これによって、第1流路20Xから第2流路30Xに導かれるエアロゾルの流れをエアロゾル流調整チャンバGによって効率的に調整することができる。
【0065】
エアロゾル流調整チャンバGは、流路形成体23(第1流路20X)の下流端部よりも上流側に張り出す部分を含まないことが好ましい。エアロゾル流調整チャンバGは、香味源収容体31(第2流路30X)の上流端部よりも下流側に張り出す部分を含まないことが好ましい。これによって、不必要な空間にエアロゾルが滞留することを抑制することができる。
【0066】
エアロゾル流調整チャンバGを構成する内壁面は、流路形成体23(第1流路20X)の下流端部の外縁から香味源収容体31(第2流路30X)の上流端部の外縁に亘って、段差を含まずに連続することが好ましい。
【0067】
実施形態では、
図13及び
図14に示すように、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、エンドキャップ25の外縁25outは、外枠体24の内壁面24inと接しており、エンドキャップ25の内縁25inは、流路形成体23の外縁25outと流路形成体23の内縁25inとの間に位置することが好ましい。これによって、下流側からエンドキャップ25を外しにくい。また、エンドキャップ25を外枠体24内に配置する際に、エンドキャップ25が流路形成体23に干渉しにくい。
【0068】
(制御回路)
以下において、実施形態に係る制御回路について主として説明する。
図15は、実施形
態に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
【0069】
図15に示すように、非燃焼型香味吸引器1は、報知部40及び制御回路50を有する。
【0070】
報知部40は、各種情報を報知する。報知部40は、発光素子によって構成されていてもよく、振動素子によって構成されていてもよく、音出力素子によって構成されていてもよい。報知部40は、発光素子、振動素子及び音出力素子のうち、2以上の素子の組合せであってもよい。報知部40は、電源ユニット10に設けられることが好ましいが、実施形態は、これに限定されるものではない。報知部40は、第1カートリッジ20に設けられてもよく、第2カートリッジ30に設けられてもよい。
【0071】
制御回路50は、検知部51と、報知制御部52と、電力制御部53とを有する。
【0072】
検知部51は、パフ動作を検知する。このような場合には、検知部51は、吸引センサに接続されており、吸引センサの出力結果に基づいてパフ動作を検知する。また、検知部51は、電池11から霧化部22への電力供給を検知する。このような場合には、検知部51は、電池11と霧化部22とを接続する電力線上に設けられた電圧センサに接続されており、電圧センサの出力結果に基づいて電力供給を検知する。
【0073】
報知制御部52は、各種情報を報知するように報知部40を制御する。例えば、報知制御部52は、第2カートリッジ30の交換タイミングの検知に応じて、第2カートリッジ30の交換タイミングを報知するように報知部40を制御する。報知部40は、上述したように、発光素子の発光によって第2カートリッジ30の交換タイミングを報知してもよく、振動素子の振動によって第2カートリッジ30の交換タイミングを報知してもよく、音出力素子の出力音によって第2カートリッジ30の交換タイミングを報知してもよい。
【0074】
ここで、報知制御部52は、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間に基づいて、第2カートリッジ30の交換タイミングを検知する。なお、パフ動作の回数は、上述した検知部51によって検知されるパフ動作によって特定可能である。同様に、霧化部22への通電時間は、上述した検知部51によって検知される電力供給によって特定可能である。
【0075】
具体的には、報知制御部52は、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間をカウントするカウンタ52Xを有する。報知制御部52は、カウンタ52Xのカウント値が所定値に達した場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングを検知するとともに、カウンタ52Xのカウント値をリセットする。なお、報知制御部52は、第2カートリッジ30が交換されてからカウンタ52Xのカウント値をリセットすることが好ましい。或いは、報知制御部52は、カウンタ52Xのカウント値が所定値に達した場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングを報知し、ユーザの所定操作によってカウンタ52Xのカウント値をリセットする。ユーザの所定操作は、非燃焼型香味吸引器1の電源のオン又はオフを行うためのハードウェアインタフェース(例えば、スイッチやボタン)又は霧化部22への電力供給を制御するためのハードウェアインタフェース(例えば、スイッチやボタン)が非燃焼型香味吸引器1に設けられている場合には、ハードウェアインタフェースの操作であってもよい。或いは、所定のユーザ操作は、検知部51がパフ動作を検出可能であれば、非燃焼型香味吸引器1の吸口から息を吹き込む操作であってもよい。或いは、ユーザの所定操作は、検知部51がパフ動作を検出可能であり、一般的なパフ動作と識別可能な態様であれば、息を吸い込む動作(例えば、短時間に2回の吸い込み動作)であってもよい。カウンタ52Xは、カウントアップタイプのカウンタであってもよく、カウントダウンタイプのカウンタであってもよい。
【0076】
実施形態において、報知制御部52は、第1カートリッジ20の交換タイミングの検知に応じて、第1カートリッジ20の交換タイミングを報知するように報知部40を制御することが好ましい。このようなケースにおいて、報知制御部52は、第2カートリッジ30の交換回数に基づいて、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知することが好ましい。詳細には、報知制御部52は、第2カートリッジ30の交換回数が所定回数に達した場合に、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知する。
【0077】
実施形態において、報知制御部52は、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングの検知に応じて、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングを報知するように報知部40を制御することが好ましい。このようなケースにおいて、報知制御部52は、電池11の出力電圧に基づいて、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングを検知することが好ましい。詳細には、報知制御部52は、電池11の出力電圧が所定閾値を下回った場合に、交換タイミング又は電池11の充電タイミングを検知することが好ましい。
【0078】
但し、実施形態は、これに限定されるものではなく、報知制御部52は、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間に基づいて、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングを検知してもよい。詳細には、報知制御部52は、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間が所定閾値を超えた場合に、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングを検知してもよい。
【0079】
なお、報知部40は、第2カートリッジ30の交換タイミングと同様に、発光素子の発光、振動素子の振動又は音出力素子の出力音によって、第1カートリッジ20の交換タイミング、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングを報知する。
【0080】
電力制御部53は、電池11に対する指示として、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように電池11に指示する所定指示を電池11に対して出力する。所定指示の出力は、パフ動作ごとに1回行われてもよい。また、電力制御部53は、パフ動作が行われているパフ期間において霧化部22への電力の出力を電池11に指示するが、パフ動作が行われていない非パフ期間において霧化部22への電力の出力を電池11に指示しないことに留意すべきである。なお、パフ期間及び非パフ期間は、上述した検知部51によって検知されるパフ動作によって特定可能である。
【0081】
ここで、電力制御部53は、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように所定指示を制御する。例えば、電力制御部53は、電池11の蓄電量の減少に伴って、所定指示を変更する。また、電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。言い換えると、電力制御部53は、ユーザが実際にパフ動作を行っているパフ期間内であっても、パフ期間が所定期間を超えた場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。
【0082】
また、電力制御部53は、パフ動作を開始してから所定期間が経過する前であっても、パフ動作が終了した場合には、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。これによって、パフ動作が行われていない期間(非パフ期間)でエアロゾルが発生しないため、非パフ期間においてエアロゾル流路内にエアロゾルが滞留、凝縮することによって液滴が発生し、非パフ期間に続くパフ動作で生成するエアロゾルが液滴にトラップされる事態が抑制され、所望範囲のエアロゾル量供給の妨げとなる虞及び液滴に起因する喫味の劣化などを抑制することができる。
【0083】
ここで、所定期間は、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短い。さらには、所定期間は、ユーザのパフ期間の統計から導き出されるパフ期間の平均値よりも短いことが好ましい。パフ期間の平均値は、標準パフ期間の上限値よりも短いことは勿論である。
【0084】
所定期間は、ユーザのパフ期間のばらつきを抑制するために定められるため、パフ期間が所定期間よりも長いユーザが一定数以上存在している必要がある。このよな観点から、所定期間は、統計から導き出されることが好ましい。さらに、所定期間が統計から導き出されるパフ期間の平均値よりも短いことによって、過半数のパフ動作における霧化部22への通電時間を所定期間に固定することができるため、ユーザのパフ期間のばらつきに起因するエアロゾルの量の変動を抑制することができる。
【0085】
例えば、所定期間は、1秒以上3秒以下である。所定期間が1秒以上であることによって、霧化部22への通電時間がパフ期間に比べて短くなり過ぎず、ユーザに与える違和感が軽減される。一方で、所定期間が3秒以下であることによって、霧化部22への通電時間が所定期間に固定されるパフ動作を一定数以上とすることができる。
【0086】
さらに、所定期間は、1.5秒以上2.5秒以下であってもよい。これによって、ユーザに与える違和感がさらに軽減され、霧化部22への通電時間が所定期間に固定されるパフ動作を増やすことができる。
【0087】
実施形態において、所定期間は、予め定められていることが好ましい。このようなケースにおいては、所定期間は、複数のユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間に応じて定められることが好ましい。
【0088】
なお、標準パフ期間とは、ユーザのパフ期間の統計から導き出すことが可能であり、複数のユーザのパフ期間の中の下限値と複数のユーザのパフ期間の中の上限値との間の期間である。下限値並びに上限値は、ユーザのパフ期間データの分布に基づいて、例えば、平均値の95%信頼区間の下限値並びに上限値として導出してもよく、m±nσ(ここで、mは平均値、σは標準偏差、nは正の実数)として導出してもよい。
【0089】
実施形態において、電力制御部53は、電池11から霧化部22に供給される電力量をパルス制御によって制御することが好ましい。このようなケースにおいて、電力制御部53は、所定指示の変更として、電池11の蓄電量の減少に伴って、1回のパフ動作において電池11に対して出力するデューティ比を増大する指示を出力することが好ましい。
【0090】
例えば、電力制御部53は、
図16に示すように、電池11から霧化部22に電力を供給するオン時間の間隔(パルス間隔)を制御する。具体的には、電力制御部53は、パルス間隔P1をパルス間隔P2に変更することによって、1回のパフ動作において電池11に対して出力するデューティ比を増大する。
【0091】
或いは、電力制御部53は、
図17に示すように、電池11から霧化部22に電力を供給するオン時間の長さ(パルス幅)を制御する。具体的には、電力制御部53は、パルス幅W1をパルス幅W2に変更することによって、1回のパフ動作において電池11に対して出力するデューティ比を増大する。
【0092】
なお、電力制御部53は、電池11の蓄電量の減少に伴って、所定指示の変更として、デューティ比を段階的に増大してもよく、デューティ比を連続的に増大してもよい。
【0093】
実施形態において、電力制御部53は、電池11から出力される電圧値に基づいて、電
池11の蓄電量を推定することが好ましい。或いは、電力制御部53は、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間に基づいて、電池11の蓄電量を推定してもよい。なお、パフ動作の回数は、上述した検知部51によって検知されるパフ動作によって特定可能である。同様に、霧化部22への通電時間は、上述した検知部51によって検知される電力供給によって特定可能である。
【0094】
実施形態において、電力制御部53は、カウンタ52Xのカウント値が所定値に達してからカウント値がリセットされるまで、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止することが好ましい。言い換えると、電力制御部53は、第2カートリッジ30の交換タイミングが報知されてからカウント値がリセットされるまで、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止することが好ましい。すなわち、第2カートリッジ30が交換されるまで電池11から霧化部22に対する電力供給が停止される。従って、少ない香味量をエアロゾルに付与することしかできない第2カートリッジ30の使用が抑制される。
【0095】
(制御方法)
以下において、実施形態に係る制御方法について説明する。
図18は、実施形態に係る制御方法を示すフロー図である。
図18は、1回のパフ動作において電池11から霧化部22に供給される電力量の制御方法を示すフロー図である。なお、
図18に示すフローは、パフ動作の開始の検知によって開始することに留意すべきである。
【0096】
なお、
図18に示すフローの前提として、非燃焼型香味吸引器1(すなわち、電力制御部53)は、パフ動作が行われているパフ期間において霧化部22へ電力の出力を電池11に指示するが、パフ動作が行われていない非パフ期間において霧化部22へ電力の出力を電池11に指示しないことに留意すべきである。
【0097】
図18に示すように、ステップS10において、非燃焼型香味吸引器1(すなわち、電力制御部53)は、電池11の蓄電量を推定する。非燃焼型香味吸引器1は、上述したように、電池11から出力される電圧値に基づいて、電池11の蓄電量を推定することが好ましい。
【0098】
ステップS20において、非燃焼型香味吸引器1(すなわち、電力制御部53)は、電池11に対して出力する所定指示(例えば、デューティ比)を決定する。詳細には、非燃焼型香味吸引器1は、電池11の蓄電量の減少に伴ってデューティ比を増大するように、電池11に対して出力するデューティ比を決定する。言い換えると、非燃焼型香味吸引器1は、所定指示の変更として、デューティ比を増大する指示を出力する。
【0099】
ステップS30において、非燃焼型香味吸引器1(すなわち、電力制御部53)は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過しているか否かを判定する。言い換えると、非燃焼型香味吸引器1は、パフ期間が所定期間を超えているか否かを判定する。非燃焼型香味吸引器1は、判定結果がYESである場合には、ステップS50の処理に移り、判定結果がNOである場合には、ステップS40の処理に移る。
【0100】
ステップS40において、非燃焼型香味吸引器1(すなわち、電力制御部53)は、パフ動作が終了したか否かを判定する。非燃焼型香味吸引器1は、判定結果がNOである場合には、ステップS30の処理に戻り、判定結果がYESである場合には、霧化部22への電力供給を停止し、一連の処理を終了する。なお、パフ動作の終了は、上述したように、検知部51がパフ動作を検出可能であれば、検知部51によって検知されてもよい。或いは、パフ動作の終了は、霧化部22への電力を行うか否かを切り替えるためのハードウエアインタフェース(例えば、スイッチやボタン)の操作によって検知されてもよい。
【0101】
ステップS50において、非燃焼型香味吸引器1(すなわち、電力制御部53)は、ユーザが実際にパフ動作を行っているパフ期間内であっても、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。
【0102】
(作用及び効果)
実施形態では、電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。所定期間は、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短い。従って、パフ期間が所定期間よりも長いユーザが非燃焼型香味吸引器を使用しても、電池11の蓄電量の極端な減少が抑制され、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように所定指示を制御しやすい。
【0103】
このように、ユーザのパフ期間の長さ及び電池11の蓄電量によらずに、喫煙開始(電池11の蓄電量が十分である初期段階)から喫煙終了(すなわち、電池11の蓄電量が減少する終期段階)までのパフ動作を通して、1回のパフ動作あたりに供給されるエアロゾルの量を所望範囲に収めることができる。
【0104】
実施形態では、電力制御部53は、電池11の蓄電量の減少に伴って、1回のパフ動作において電池11に対して出力する所定指示を変更する。電池11の蓄電量が十分である初期段階と電池11の蓄電量が不十分である終期段階との間において、電池11から霧化部22に実際に供給される電力量の差異を抑制することができる。これによって、ユーザのパフ期間の長さ及び電池11の蓄電量によらずに霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量を所望範囲に収めることができる。
【0105】
実施形態では、報知制御部52は、第2カートリッジ30の交換タイミングの検知に応じて、第2カートリッジ30の交換タイミングを報知するように報知部40を制御する。従って、第2カートリッジ30の交換タイミングをユーザが容易に把握することができる。
【0106】
実施形態では、報知制御部52は、第1カートリッジ20の交換タイミングの検知に応じて、第1カートリッジ20の交換タイミングを報知するように報知部40を制御する。従って、第1カートリッジ20の交換タイミングをユーザが容易に把握することができる。
【0107】
実施形態では、報知制御部52は、第2カートリッジ30の交換回数に基づいて、第1カートリッジ20の交換タイミング(寿命)を検知する。従って、第1カートリッジ20の交換タイミングの検知が容易である。さらには、第2カートリッジ30を使用している途中で第1カートリッジ20の寿命が尽きる可能性を低減することができる。なお、第1カートリッジ20の交換タイミング(寿命)は、1つの第1カートリッジ20に対して使用可能な第2カートリッジ30の数(交換回数)と対応していることは勿論である。
【0108】
実施形態では、報知制御部52は、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングの検知に応じて、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングを報知するように報知部40を制御する。従って、電池11の交換タイミング又は電池11の充電タイミングをユーザが容易に把握することができる。
【0109】
実施形態では、電力制御部53は、カウンタ52Xのカウント値が所定値に達してからカウント値がリセットされるまで、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。従って、第2カートリッジ30が交換されるまで電池11から霧化部22に対する電力供給が停止される。従って、少ない香味量をエアロゾルに付与することしかできない第2
カートリッジ30の使用が抑制される。
【0110】
実施形態では、電力制御部53は、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように所定指示を制御し、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。従って、1回のパフ動作で消費される電力量のばらつきが減少するため、パフ動作の回数に基づいて第2カートリッジ30の交換タイミングを検知する場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングの検知精度が向上する。
【0111】
実施形態では、第1流路20Xと第2流路30Xとの間には、第2流路30X内のエアロゾルの流れの偏りを抑制するように、第1流路20Xから供給されるエアロゾルの流れを調整するエアロゾル流調整チャンバGが設けられる。これによって、第1流路20Xから供給されるエアロゾルが第2流路30X内において偏らずに香味源を通りやすい。
【0112】
実施形態では、リザーバ21は、第1流路20X(所定方向A)に直交する断面において流路形成体23の周囲に位置する。これによって、第1流路20X(所定方向A)において第1カートリッジ20の全長を抑制しながら、エアロゾル源21Aを貯留するリザーバ21の体積を確保することができる。
【0113】
実施形態では、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、第2流路30Xのサイズは、第1流路20Xのサイズよりも大きい。言い換えると、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において第1流路20Xが小さいため、流路形成体23の周囲に位置するリザーバ21の体積を確保することができる。エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において第2流路30Xのサイズが大きいため、香味源31Aから香喫味成分を効率よく取り出すことができる。
【0114】
実施形態では、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、エンドキャップ25の外縁25outは、外枠体24の内壁面24inと接しており、エンドキャップ25の内縁25inは、流路形成体23の外縁25outと流路形成体23の内縁25inとの間に位置する。これによって、下流側からエンドキャップ25を外しにくい。また、エンドキャップ25を外枠体24内に配置する際に、エンドキャップ25が流路形成体23に干渉しにくい。
【0115】
実施形態では、所定方向Aに対して直交する断面において、第1流路20Xの重心から第1流路20Xの外側に向かう直線上において、第1流路20Xの外縁から第2流路30Xの外面までの距離をシフト距離とした場合に、所定方向Aにおけるエアロゾル流調整チャンバGの長さLGは、シフト距離のうち、最も大きいシフト距離に応じて定められる。これによって、第1流路20Xから第2流路30Xに導かれるエアロゾルの流れをエアロゾル流調整チャンバGで適切に調整することができ、第1流路20Xから供給されるエアロゾルが第2カートリッジ30内において偏らずに香味源31Aを通りやすい。
【0116】
実施形態では、メッシュ体32に設けられる複数の開孔32Aのそれぞれは、180°以下の内角を有する多角形の形状を有する。複数の開孔32Aのそれぞれは、複数の開孔32Aのそれぞれの重心を通る幅として、最も小さい幅を有する最小幅Wminと、最も大きい幅を有する最大幅Wmaxとを有する。ここで、最小幅Wminは、香味源31Aを構成する原料片のサイズよりも小さいため、香味源31Aを構成する原料片の脱落を抑制することができ、最大幅Wmaxは、最小幅Wminよりも大きいため、メッシュ体の全体として開孔率を増大することができる。
【0117】
このように、非燃焼型香味吸引器用の第2カートリッジ30において、香味源を構成す
る原料片の脱落を抑制しながら、メッシュ体32の全体として開孔率を確保することができる。
【0118】
実施形態では、開孔32Aの最大幅Wmaxは、香味源31Aを構成する原料片のサイズの下限よりも大きい。従って、メッシュ体32の全体として開孔率が向上する。
【0119】
実施形態では、開孔32Aの最大幅Wmaxは、開孔32Aの最小幅Wminの√2倍以上6倍以下である。従って、最大幅Wmaxが最小幅Wminの√2倍以上であることによって、メッシュ体32の全体として開孔率が向上し、最大幅Wmaxが最小幅Wminの6倍以下であることによって、メッシュ体32の強度を維持することができる。
【0120】
実施形態では、複数の開孔32Aのそれぞれは、正方形、長方形、菱形、六角形及び八角形の中から選択された形状を有する。複数の開孔32Aは、互いに隣合う開孔32Aのそれぞれが有する辺が平行になるように配置される。互いに隣合う開孔32Aの間隔Pは、0.15mm以上0.30mm以下である。これによって、複数の開孔32Aを効率よく配置することができ、メッシュ体32の全体として開孔率を向上しながらも、メッシュ体32の強度を維持することができる。
【0121】
実施形態では、香味源収容体31の内壁面には、上流から下流に向けて所定方向Aに沿って延びるリブ31Rが設けられる。従って、リブ31Rが香味源収容体31を補強しながらも、香味源収容体31内において所定方向Aにおけるエアロゾルの流れがリブ31Rによって阻害されず、香味源31Aから香喫味成分を取り出しやすい。
【0122】
実施形態では、香味源収容体31の外壁面は、上流から下流に向けて広がるテーパ部分31Tを含む。従って、第2カートリッジ30が第1カートリッジ20の外枠体24に嵌合されやすく、香味源収容体31の外形の製造誤差を許容しながらも、第2カートリッジ30の脱落が抑制される。
【0123】
実施形態では、所定方向Aにおいて、メッシュ体32からリブ31Rの下流端部までの長さL2は、メッシュ体32から香味源収容体31の下流端部までの長さL1よりも短い。言い換えると、リブ31Rの下流端部は、香味源収容体31の下流端部に達せずにフィルタ33と接する。従って、リブ31Rが香味源収容体31を補強しながらも、フィルタ33の位置決めの機能を果たす。
【0124】
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0125】
具体的には、実施形態では、香味源収容体31は、エアロゾル流調整チャンバGを形成するスペーサとして突出部31E(第1突出部)を有する。これに対して、変更例1では、香味源収容体31は、突出部31Eを有していない。
【0126】
図19は、変更例1に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。但し、
図19では、リザーバ21、霧化部22、香味源31A、フィルタ33及びキャップ34が省略されていることに留意すべきである。
【0127】
図19に示すように、香味源収容体31は、香味源31Aを収容する本体部31Pと、本体部31Pの側面に配置されるフランジ部31Qとを有する。エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、フランジ部31Qは、本体部31Pよりも外側に張り出しており、かつ、外枠体24の内面と同程度以上外側に張り出していることに留意すべき
である。
図19では、フランジ部31Qは、本体部31Pの下流端部の側面に設けられているが、これに限定されるものではなく、外枠体24の内面に係止される態様であれば、本体部31Pの側面のどこに設けられていてもよい。
【0128】
ここで、外枠体24の下流端部からエンドキャップ25までの距離L3(すなわち、外枠体24がフランジ部31Qと当接する部分からエンドキャップ25の下流端部までの距離)は、本体部31Pの長さL4(すなわち、フランジ部31Qの上流端部から本体部31Pの上流端部までの距離)よりも長い。従って、フランジ部31Qが外枠体24の下流端部に引っかかることによって、香味源収容体31が突出部31Eを有していなくても、第1流路20Xから供給されるエアロゾルの流れを調整するエアロゾル流調整チャンバGが形成される。
【0129】
なお、第1カートリッジ20はエンドキャップ25を有していない場合には、外枠体24の下流端部から流路形成体23の下流端部までの距離(すなわち、外枠体24がフランジ部31Qと当接する部分から流路形成体23の下流端部までの距離)は、本体部31Pの長さ(すなわち、フランジ部31Qの上流端部から本体部31Pの上流端部までの距離)よりも長い。
【0130】
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0131】
具体的には、実施形態では、香味源収容体31は、エアロゾル流調整チャンバGを形成するスペーサとして突出部31E(第1突出部)を有する。これに対して、変更例2では、香味源収容体31は、突出部31Eを有していない。
【0132】
図20は、変更例2に係る第1カートリッジ20と第2カートリッジ30との接続状態を示す図である。但し、
図20では、リザーバ21、霧化部22、香味源31A、フィルタ33及びキャップ34が省略されていることに留意すべきである。突出部25Eは、香味源収容体31の上流端部(好ましくは、上流端部の外縁)と接触する。
【0133】
図20に示すように、エンドキャップ25は、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面におけるエンドキャップ25の下流端部の外縁から、下流側(香味源収容体31側)に突出する突出部25Eを有する。突出部25Eは、エンドキャップ25の外縁に沿って連続的に設けられていてもよく、エンドキャップ25の外縁に沿って間欠的に設けられていてもよい。なお、外枠体24と香味源収容体31との間に隙間が存在する場合には、突出部25Eは、エンドキャップ25の外縁に沿って連続的に設けられることが好ましい。これによって、テーパ部分31Tの上流部分に形成される空間にエアロゾルが滞留することを抑制することができる。
【0134】
このように、突出部31Eに代えて突出部25Eを設けることによって、香味源収容体31が突出部31Eを有していなくても、第1流路20Xから供給されるエアロゾルの流れを調整するエアロゾル流調整チャンバGが形成される。
【0135】
なお、第1カートリッジ20はエンドキャップ25を有していない場合には、流路形成体23は、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面における流路形成体23の下流端部の外縁から、下流側(香味源収容体31側)に突出する突出部25Eと同様の突出部を有する。
【0136】
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0137】
具体的には、実施形態では、所定方向Aから見て第1流路20Xは第2流路30Xと完全に重複する。また、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、第2流路30Xのサイズは、第1流路20Xのサイズよりも大きいことが好ましい。
【0138】
これに対して、変更例3では、
図21に示すように、所定方向Aから見て、第1流路20Xは、第2流路30Xと完全に重複しておらず、第2流路30Xからシフトしている。このようなケースにおいて、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面において、第2流路30Xのサイズは、特に限定されるものではないが、第1流路20Xのサイズと同程度であってもよく、第1流路20Xのサイズよりも小さくてもよい。但し、第2流路30Xのサイズは、第1流路20Xのサイズよりも大きくてもよい。
【0139】
[変更例4]
以下において、実施形態の変更例4について、
図22~
図25を参照しながら説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
図22~
図25において、縦軸は、エアロゾルの量(
図22~
図25では、TPM(Total Particulate Matter)量)(mg/パフ動作)を表しており、横軸は、パフ動作の回数(Puff number)を表している。縦軸及び横軸は、両者の交点から離れるほど、大きな値を表している。
【0140】
変更例4では、実施形態と同様に、電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。所定期間は、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短い。
【0141】
なお、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量は、ユーザが実際にパフ動作を行うパフ期間及び電池11に対して出力する出力電圧に依存する。ここでは、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間が、平均2.4秒、標準偏差1秒の正規分布に従うと見做すことができるケースを想定して説明する。なお、このようなケースにおいて、標準パフ期間の上限値は、上述したように、m+nσ(ここで、mは平均値、σは標準偏差、nは正の実数)として導出されており、例えば、3秒~4秒程度である。
【0142】
サンプルEにおいて、電池11の出力電圧の初期値は、4.2Vであり、電池11の電池容量は、220mAhである。また、霧化部22は、巻き回される電熱線によって構成されており、電熱線の抵抗値は、3.5Ωである。
図22において、サンプルE1は、サンプルEを1回のパフ動作当たり2秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示しており、サンプルE2は、サンプルEを1回のパフ動作当たり3秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示している。ここで、標準パフ期間が平均2.4秒、標準偏差1秒の正規分布に従う場合、サンプルE2に示したように1回のパフ動作当たり3秒以上のパフ期間で吸引する確率は、約27%であり、十分生じ得る事象であることに留意すべきである。
【0143】
サンプルFにおいて、電池11及び霧化部22の構成は、サンプルEと同様である。
図23において、サンプルF1は、サンプルFを1回のパフ動作当たり2秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示しており、サンプルF2は、サンプルFを1回のパフ動作当たり3秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示している。但し、サンプルF1及びサンプルF2では、電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間(ここでは、2.2秒)が経過
した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。ここで、2.2秒という所定期間は、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短く、パフ期間の平均値よりも短いことに留意すべきである。
【0144】
サンプルGにおいて、電池11の構成は、サンプルE、Fと同様である。一方、霧化部22は、所定ピッチで巻き回される電熱線によって構成されており、電熱線の抵抗値は、2.9Ωである点においてサンプルE,Fと相違する。
図24において、サンプルG1は、サンプルGを1回のパフ動作当たり2秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示しており、サンプルG2は、サンプルGを1回のパフ動作当たり3秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示している。但し、サンプルG1及びサンプルG2では、電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間(ここでは、2.2秒)が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。
【0145】
サンプルHにおいて、電池11及び霧化部22の構成は、サンプルGと同様である。但し、霧化部22を構成する電熱線の所定ピッチは、0.35mm~0.40mmの範囲で均一に巻き回されており、サンプルGの所定ピッチよりも狭い。
図25において、サンプルH1は、サンプルHを1回のパフ動作当たり2秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示しており、サンプルH2は、サンプルHを1回のパフ動作当たり3秒のパフ期間で吸引した場合におけるパフ回数とエアロゾルの量の関係を示している。また、サンプルH1及びサンプルH2では、サンプルGと同様に、電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間(ここでは、2.2秒)が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。但し、サンプルH1及びサンプルH2では、検知部51によって検知される電池11の出力電圧の値によって、霧化部22に対する電力供給時のデューティ比が変更される。具体的には、上述のように、電池11の蓄電量の減少に伴い、電池11の出力電圧が低下するため、電池11の出力電圧の低下に応じて、霧化部22に供給される電力のデューティ比を増大する。
【0146】
このような前提下において、
図22に示すように、パフ期間と霧化部22への通電時間がパフ期間の長さによらず一致するサンプルEについては、パフ期間が3秒である場合と2秒である場合とで、エアロゾルの量が大きく変動する。また、サンプルE1とサンプルE2の傾きを比較してわかるように、パフ期間、すなわち通電時間が長くなるほど、初回のパフから終期のパフでのエアロゾルの量の変動は顕著である。
【0147】
発明者等は、このような結果に着目して、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短い所定期間を設定し、1回のパフ動作における霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止することによって、
図23に示すように、パフ期間が3秒であるサンプルF2についても、初回のパフから終期のパフでのエアロゾルの量の変動を抑制できることを見出した。これによって、ユーザのパフ期間のバラつきによるエアロゾルの量の変動を抑制できる。
【0148】
さらに発明者等は、このような結果に着目して、霧化部22への通電時間が所定期間である場合に霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように、霧化部22の構成を変更することによって、
図24に示すように、初回のパフから終期のパフにおいて、より長いパフ回数に亘って、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量を所望範囲に収めることができることを見出した。ここで、
図24に示すサンプルG2と
図23に示すサンプルF2を比較すると、サンプルG2は、サンプルF2よりも長いパフ回数に亘って霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量を所望範囲に収めることができている一方、初回のパフから終期のパフに亘ってエアロゾルの量の変動幅については、
サンプルF2における変動幅よりも増大している。これは、霧化部22の構成の変更によって、1回のパフ動作における電池11から霧化部22に対する供給電力量が増大するためである。
【0149】
さらに発明者等は、このような結果に着目して、以下の変更を行うことよって、エアロゾルの量の減少率を低減することができることを見いだした。具体的には、電池11の出力電圧の低下に応じて、霧化部22に供給される電力のデューティ比を増大することによって、エアロゾルの量の減少率を低減することができる。また、電熱線の所定ピッチを狭めることによっても、エアロゾルの量の減少率を低減することができる。これらの変更によって、
図25に示すように、パフ期間が2秒であるH1及びパフ期間が3秒であるH2のいずれについても、初回のパフから終期のパフの全期間に亘って、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まることを見出した。
【0150】
これらの結果を踏まえて、発明者等は、電池11から霧化部22に対する電力供給について、以下に示す制御を行うことが有効であるという新たな知見を得た。
【0151】
(1)電力制御部53は、霧化部22への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する。ここで、所定期間は、ユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短く、パフ期間の平均値よりも短いことが好ましい。
【0152】
(2)霧化部22の電熱線の抵抗値は、霧化部22への通電時間が所定期間である場合に、所望範囲のエアロゾルの量を霧化するように決定される。ここで、電熱線の抵抗値は、電池11から霧化部22に供給される電圧が、電池11の蓄電量が不十分である終期段階における電圧であるとして、霧化部22への通電時間が所定期間である場合に霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように決定することが好ましい。
【0153】
(3)さらに、電力制御部53は、初回のパフから終期のパフの全期間に亘って、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように、電池11の出力電圧の低下に応じて、霧化部22に供給される電力のデューティ比を増大する。
【0154】
上述した制御によって、ユーザのパフ期間の長さによらずに、電池11の蓄電量が十分である初期段階から電池11の蓄電量が不十分である終期段階に亘って、エアロゾルの量を所望範囲に収めることが容易となる。
【0155】
すなわち、変更例4においては、霧化部22を構成する電熱線の所定ピッチ及び抵抗値の調整によって、霧化部22は、少なくとも霧化部22の使用開始時(言い換えると、電池11の満充電時)において、1回のパフ動作においてエアロゾル供給量の所望範囲よりも多量のエアロゾルを霧化可能に構成されている。
【0156】
このような前提下において、電力制御部53から出力される所定指示(ここでは、デューティ比)は、霧化部22によって所定期間において霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように、所定期間の長さに基づいて定められている。言い換えると、所定期間を定めることによって、ユーザのパフ期間の長さのばらつきに起因するエアロゾルの量の変動が抑制された状態において、所定期間の長さに基づいて所定指示が定められる。従って、電池11の蓄電量が十分である初期段階(喫煙開始)から電池11の蓄電量が不十分である終期段階(喫煙終了)に亘って、ユーザのパフ期間の長さによらずに、簡易にエアロゾルの量を所望範囲に収めることができる。
【0157】
変更例4において、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量(所望範囲)の上限は、4.0mg/1パフ動作であることが好ましい。さらには、上限は、3.0mg/1パフ動作であることが好ましい。上述した値が上限であることによって、第2カートリッジ30に収容される香味源31Aを構成する原料片の劣化が抑制される。
【0158】
一方で、霧化部22によって霧化されるエアロゾルの量(所望範囲)の下限は、0.1mg/1パフ動作であることが好ましい。上述した値が下限であることによって、ユーザに不足感を与えない量のエアロゾルを供給することができ、第2カートリッジ30に収容される香味源31Aから香喫味成分をエアロゾルによって取り出すことができる。
【0159】
[変更例5]
以下において、実施形態の変更例5について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0160】
上述した実施形態では、所定期間は、複数のユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間に応じて定められる。これに対して、変更例5では、所定期間は、非燃焼型香味吸引器1を実際に使用するユーザのパフ期間の統計から導き出される。
【0161】
図26は、変更例5に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
図26では、
図15と同様の構成については同様の符号を付しており、
図15と同様の構成の説明については省略する。
【0162】
図26に示すように、制御回路50は、
図15に示す構成に加えて、メモリ54及び演算部55を有する。
【0163】
メモリ54は、ユーザがパフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶する。
【0164】
演算部55は、メモリ54に記憶されたパフ期間の統計から、上述した所定期間を演算する。すなわち、所定期間は、メモリ54に記憶されたパフ期間の統計から導き出される。但し、所定期間は、上述した標準パフ期間の上限よりも短いことに留意すべきである。
【0165】
例えば、演算部55は、所定期間を以下の手順にて演算する。
【0166】
第1に、初期設定では、上述した実施形態と同様に、複数のユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間に応じて所定期間(I秒)が予め定められている。
【0167】
第2に、例えば、一定期間(例えば、第1カートリッジ20の使用を開始してから第1カートリッジ20を交換するまで)で検知されたパフ期間の統計から平均値を導出する。
【0168】
第3に、所定期間を平均値(X秒)に変更する。
【0169】
第4に、X秒吸引したときの霧化部22への供給電力量が初期設定時の(I秒吸引したときの)供給電力量と等しくなるようにデューティ比を変更する。すなわち、平均値(X)<初期設定値(I)の場合には、各電池電圧に対応したデューティ比を相対的に増加する。一方で、平均値(X)>初期設定値(I)の場合には、デューティ比を低くする。
【0170】
なお、所定期間は、例えば、一定期間(例えば、第1カートリッジ20の交換)毎に再演算されることが好ましい。
【0171】
(作用及び効果)
変更例5では、所定期間は、非燃焼型香味吸引器1を実際に使用するユーザのパフ期間の統計から導き出される。従って、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する際に参照される所定期間として、ユーザに適した期間をセットすることができる。詳細には、ユーザの実際のパフ期間に適した所定時間をセットすることによって、複数のユーザのパフ期間の統計から導き出される所定期間を用いるケースと比べて、パフ期間が長いユーザについては、パフ期間の全体に亘るエアロゾルの供給によって違和感を軽減することができ、パフ期間が短いユーザについては、所望範囲のエアロゾルが供給されるパフ動作の数を増やすことができる。
【0172】
[変更例6]
以下において、実施形態の変更例6について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0173】
上述した実施形態では、所定期間は、複数のユーザのパフ期間の統計から導き出される標準パフ期間に応じて定められる。これに対して、変更例6では、所定期間は、非燃焼型香味吸引器1を実際に使用するユーザのパフ期間の統計から導き出される。
【0174】
図27は、変更例6に係る制御回路50の機能ブロックを主として示す図である。
図27では、
図15と同様の構成については同様の符号を付しており、
図15と同様の構成の説明については省略する。
【0175】
図27に示すように、制御回路50は、
図15に示す構成に加えて、メモリ54及びインタフェース56を有する。
【0176】
メモリ54は、ユーザがパフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶する。
【0177】
インタフェース56は、非燃焼型香味吸引器1とは別に設けられた外部装置200と通信を行うためのインタフェースである。インタフェース56は、USBポートであってもよく、有線LANモジュールであってもよく、無線LANモジュールであってもよく、近距離通信モジュール(例えば,Bluetooth(登録商標)やFelica)であってもよい。外部装置200は、パーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよい。
【0178】
具体的には、インタフェース56は、メモリ54に記憶されたパフ期間を外部装置200に送信する。インタフェース56は、外部装置200によってパフ期間に基づいた統計から演算された所定期間を外部装置200から受信する。
【0179】
なお、外部装置200は、変更例5に係る演算部55と同様の方法で所定期間を演算することに留意すべきである。
【0180】
(作用及び効果)
変更例6では、所定期間は、非燃焼型香味吸引器1を実際に使用するユーザのパフ期間の統計から導き出される。従って、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止する際に参照される所定期間として、ユーザに適した期間をセットすることができる。詳細には、ユーザの実際のパフ期間に適した所定時間をセットすることによって、複数のユーザのパフ期間の統計から導き出される所定期間を用いるケースと比べて、パフ期間が長いユーザについては、パフ期間の全体に亘るエアロゾルの供給によって違和感を軽減することができ、パフ期間が短いユーザについては、所望範囲のエアロゾルが供給されるパフ動作の数を増やすことができる。
【0181】
[変更例7]
以下において、実施形態の変更例7について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0182】
上述した実施形態では、報知制御部52は、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間をカウントするカウンタ52Xを有する。これに対して、変更例7では、報知制御部52は、
図28に示すように、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間をカウントするカウンタ52Xとして第1カウンタ52A及び第2カウンタ52Bを有する。
【0183】
なお、変更例7においては、第1カートリッジ20の寿命は、第2カートリッジ30の寿命×T(Tは整数)+βであることに留意すべきである。なお、βとは、第2カートリッジ30の寿命よりも小さい値であるが、特に限定されるものではない。
【0184】
報知制御部52は、第1カウンタ52Aのカウント値が第1所定値に達した場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングを検知する。報知制御部52は、第2カウンタ52Bのカウント値が第2所定値に達した場合に、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知する。第2所定値は、第1所定値の整数倍である。
【0185】
或いは、報知制御部52は、第1カウンタ52Aのカウント値が所定値Pに達した場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングを検知するととものに、第2カウンタ52Bのカウント値をインクリメントしてもよい。これによって、報知制御部52は、第2カウンタ52Bのカウント値が所定値Qに達した場合に、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知してもよい。すなわち、報知制御部52は、上述した実施形態と同様に、第2カートリッジ30の交換回数が所定回数(所定値Q)に達した場合に、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知してもよい。
【0186】
このように、第2所定値が第1所定値の整数倍であることによって、報知制御部52は、結果として、第2カートリッジ30の交換回数に基づいて、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知していることに留意すべきである。
【0187】
変更例7において、報知制御部52は、第1カウンタ52Aのカウント値が第1所定値に達した場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングを検知するとともに、第1カウンタ52Aのカウント値をリセットしてもよい。或いは、報知制御部52は、第1カウンタ52Aのカウント値が第1所定値に達した場合に、第2カートリッジ30の交換タイミングを検知し、ユーザの所定操作によって第1カウンタ52Aのカウント値をリセットしてもよい。このようなケースにおいて、電力制御部53は、第1カウンタ52Aのカウント値が第1所定値に達してからカウント値がリセットされるまで、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止することが好ましい。
【0188】
変更例7において、報知制御部52は、第2カウンタ52Bのカウント値が第2所定値に達した場合に、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知するとともに、第2カウンタ52Bのカウント値をリセットしてもよい。或いは、報知制御部52は、第2カウンタ52Bのカウント値が第2所定値に達した場合に、第1カートリッジ20の交換タイミングを検知し、ユーザの所定操作によって第2カウンタ52Bのカウント値をリセットしてもよい。このようなケースにおいて、電力制御部53は、第2カウンタ52Bのカウント値が第2所定値に達してからカウント値がリセットされるまで、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止することが好ましい。
【0189】
(作用及び効果)
変更例7では、第2所定値が第1所定値の整数倍であるため、第2カートリッジ30の
交換を繰り返す場合であっても、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30の交換タイミングを同タイミングで報知することによって、ユーザの利便性を向上することができる。
【0190】
[変更例8]
以下において、実施形態の変更例8について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0191】
変更例8においては、第1カートリッジ及び第2カートリッジを備えるパッケージについて説明する。
図29は、変更例8に係るパッケージ300を示す図である。
【0192】
図29に示すように、パッケージ300は、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30を有する。第2カートリッジ30の数は、第1カートリッジ20の寿命に応じて定められる。例えば、
図29に示すパッケージ300では、1つの第1カートリッジ20及び5つの第2カートリッジ30を有する。言い換えると、5つの第2カートリッジ30を使い切った場合に1つの第1カートリッジ20の寿命が尽きるように、第2カートリッジ30の数が定められている。
【0193】
具体的には、第1カートリッジ20には、第1カートリッジ20に許容されるパフ動作の回数である許容パフ回数又は第1カートリッジ20に許容される通電時間である許容通電時間が定められている。許容パフ回数及び許容通電時間は、エアロゾル源21Aの枯渇を抑制するための値である。言い換えると、許容パフ回数及び許容通電時間は、霧化部22へ安定的にエアロゾル源21Aを供給するとともに、適切なエアロゾルを霧化することができる上限値である。第2カートリッジ30の交換タイミングとして、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間が所定値に達するタイミングが定められている。第2カートリッジ30の数は、許容パフ回数又は許容通電時間を所定値で割った商の整数部分である。ここで、許容パフ回数又は許容通電時間は、所定値で割り切れなくてもよい。言い換えると、第1カートリッジ20の寿命は、第2カートリッジ30の数に対して余裕を持った寿命であってもよい。
【0194】
或いは、パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間が第1所定値に達するタイミングが第2カートリッジ30の交換タイミングである。パフ動作の回数又は霧化部22への通電時間が第2所定値に達するタイミングが第1カートリッジ20の交換タイミングである。第2所定値は、第1所定値の整数倍Tである。整数倍Tは、パッケージ300に含まれる第2カートリッジ30の数である。
【0195】
(作用及び効果)
変更例8では、第2カートリッジ30の数は、第1カートリッジ20の寿命に応じて定められるため、第2カートリッジ30の交換を繰り返す場合であっても、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30の交換タイミングが揃うため、ユーザの利便性が向上する。言い換えると、パッケージ300に含まれる第2カートリッジ30を使い切ることによって、第1カートリッジ20の交換タイミングをユーザが容易に把握することができる。
【0196】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0197】
実施形態では、第1カートリッジ20がエンドキャップ25を有するが、実施形態はこ
れに限定されるものではない。例えば、リザーバ21がエアロゾル源21Aの漏れを抑制可能な構成(例えば、タンク)を有している場合には、第1カートリッジ20はエンドキャップ25を有していなくてもよい。このようなケースにおいては、エアロゾル流調整チャンバGは、流路形成体23の下流端部と香味源収容体31の上流端部との間に形成される。
【0198】
実施形態では、第2カートリッジ30が第1カートリッジ20(突出部25E)に収容されるが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、電源ユニット10が第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30を収容してもよい。或いは、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は、互いに対向する端面で接続されてもよい。このようなケースにおいて、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は、例えば、螺合によって接続される。
【0199】
実施形態では特に触れていないが、エンドキャップ25は、リザーバ21へのエアロゾル源21Aの再充填等を抑制するために、リザーバ21に接合されていることが好ましい。
【0200】
実施形態では、エンドキャップ25は、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面におけるエンドキャップ25の外縁から、下流側(香味源収容体31側)に突出する突出部25Eを有する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。エンドキャップ25が設けられていないケースでは、エアロゾル流路(所定方向A)に直交する断面における流路形成体23の外縁から、下流側(香味源収容体31側)に突出する突出部25Eを流路形成体23が有していてもよい。突出部25Eは、香味源収容体31の上流端部(例えば、上流端部の外縁)と接触する。
【0201】
実施形態では、霧化部22が所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)であるケースを例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。霧化部22を構成する電熱線の形状は任意である。
【0202】
実施形態では、霧化部22が電熱線によって構成されるケースを例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。霧化部22は、超音波によってエアロゾル源21Aを霧化してもよい。
【0203】
実施形態では、第1カートリッジ20が交換可能である。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。具体的には、第1カートリッジ20に代えて、リザーバ21及び霧化部22を有する霧化ユニットが非燃焼型香味吸引器1に設けられており、霧化ユニットは交換されないユニットであってもよい。
【0204】
実施形態では、第2カートリッジ30が交換可能である。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。具体的には、第2カートリッジ30に変えて、香味源31Aを有する香味源ユニットが非燃焼型香味吸引器1に設けられており、香味源ユニットは交換されないユニットであってもよい。但し、第2カートリッジ30が必須の特徴である場合には、この限りではない。
【0205】
実施形態では、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は交換可能である。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。具体的には、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30が有する構成が非燃焼型香味吸引器1に設けられていてもよい。
【0206】
実施形態では、パッケージ300が1つの第1カートリッジ20を有する。しかしなが
ら、実施形態はこれに限定されるものではない。パッケージ300は、2以上の第1カートリッジ20を有していてもよい。
【0207】
実施形態では、電力制御部53は、電池11から霧化部22に供給される電力量をパルス制御によって制御する。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。電力制御部53は、電池11の出力電圧を制御してもよい。このようなケースにおいて、電力制御部53は、所定指示の変更として、電池11の蓄電量の減少に伴って、電池11に対して出力する指示電圧を増大する指示を出力してもよい。
【0208】
実施形態では、電力制御部53は、所定指示の変更として、電池11の蓄電量の減少に伴って、1回のパフ動作において電池11に対して出力するデューティ比を増大する指示を出力する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。電力制御部53は、所定指示の変更として、電池11の蓄電量の減少に伴って、電池11から霧化部22に対する電力供給を停止するための所定期間を延長する指示を出力してもよい。
【0209】
実施形態では、検知部51は、電池11と霧化部22とを接続する電力線上に設けられた電圧センサに接続されており、電圧センサの出力結果に基づいて電力供給を検知する。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、検知部51は、電池11と霧化部22とを接続する電力線上に設けられた電流センサに接続されており、電流センサの出力結果に基づいて電力供給を検知してもよい。
【0210】
実施形態では、電力制御部53は、パフ動作が行われているパフ期間において霧化部22への電力の出力を電池11に指示するが、パフ動作が行われていない非パフ期間において霧化部22への電力の出力を電池11に指示しない。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。電力制御部53は、霧化部22への電力の出力を行うためのハードウェアインタフェース(例えば、スイッチやボタン)の操作に応じて、霧化部22への電力の出力を切り替えてもよい。すなわち、ハードウェアインタフェースの操作に応じて、パフ動作及び非パフ動作が切り替えられる。
【産業上の利用可能性】
【0211】
本発明によれば、香味源を構成する原料片の脱落を抑制しながら、メッシュ体の全体として開孔率を確保することを可能とするカートリッジ及び非燃焼型香味吸引器を提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する霧化部と、
前記霧化部に供給する電力を蓄積する電池と、
ユーザによるパフ動作を検出する手段と、
前記電池に対する指示として、前記霧化部によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように前記電池に指示する所定指示を前記電池に対して出力する制御部と、
前記ユーザが前記パフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶するメモリと、
を備え、
前記制御部は、前記霧化部への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合には、ユーザがパフ動作を行っているパフ期間内であっても、前記電池から前記霧化部に対する電力供給を停止させるよう前記電池に対して指示する
ことを特徴とする非燃焼型香味吸引器。
【請求項2】
前記所定期間が、当該非燃焼型香味吸引器を使用している前記ユーザのパフ期間の統計に基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項3】
前記非燃焼型香味吸引器とは別に設けられた外部装置と通信を行うためのインタフェースを更に備え、
前記インタフェースは、前記メモリに記憶されたパフ期間を前記外部装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項4】
前記インタフェースは、前記外部装置によって前記パフ期間に基づいた統計から演算された前記所定期間を前記外部装置から受信することを特徴とする請求項3に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項5】
燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する霧化部と、
前記霧化部に供給する電力を蓄積する電池と、
ユーザによるパフ動作を検出する手段と、
前記霧化部がエアロゾル源を霧化するように、前記電池に対して所定指示を出力する制御部と、
前記ユーザがパフ動作を行う期間であるパフ期間を記憶するメモリと、
を備え、
前記制御部は、前記霧化部への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合には、前記ユーザがパフ動作を行っているパフ期間内であっても、前記電池から前記霧化部に対する電力供給を停止させるよう前記電池に対して指示する
ことを特徴とする非燃焼型香味吸引器。
【請求項6】
前記非燃焼型香味吸引器とは別に設けられた外部装置と通信を行うためのインタフェースを更に備え、
前記インタフェースは、前記メモリに記憶されたパフ期間を前記外部装置に送信することを特徴とする請求項5に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項7】
請求項5に記載の非燃焼型香味吸引器であって、更に、
前記所定期間は、前記メモリに記憶されたパフ期間に基づいた統計から導き出される標準パフ期間の上限値よりも短い、非燃焼型香味吸引器。
【請求項8】
前記制御部は、前記霧化部によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように、前記電池の蓄電量に応じて前記電池への指示を動的に変更する、
請求項5~7に記載の非燃焼型香味吸引器。
【請求項9】
前記変更された指示は、前記制御部が、前記ユーザのパフ動作において前記電池に対して出力するデューティ比を、前記電池の蓄電量の減少に基づいて増大させるための指示を含む、請求項8に記載の非燃焼型香味吸引器。