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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161642
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】撮像装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20241113BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20241113BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241113BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/12 321Z
G06T7/00 300Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076450
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 英浩
【テーマコード(参考)】
3E142
5L096
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142BA01
3E142CA12
3E142CA20
3E142EA02
3E142EA04
3E142FA42
3E142GA35
3E142GA41
3E142JA01
5L096AA06
5L096CA03
5L096DA01
5L096DA02
5L096EA35
5L096FA02
5L096FA08
5L096FA09
5L096HA08
5L096KA04
5L096KA15
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、簡単に辞書を学習させることが可能な撮像装置およびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態の撮像装置は、撮像部と、前記撮像部が撮像した画像に含まれる商品に付されたシンボルをデコードしたデコード情報を生成するデコード手段と、前記撮像部が撮像した画像と前記デコード情報を関連付ける関連付手段と、前記関連付手段によって関連付けされた関連付情報を出力する出力手段と、前記デコード情報に含まれる商品特定情報または前記撮像部が撮像した画像に対して行われた一般物体認識で特定された商品特定情報のいずれかを商品販売データ処理装置に送信する送信手段と、を備える。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像部と、
前記撮像部が撮像した画像に含まれる商品に付されたシンボルをデコードしたデコード情報を生成するデコード手段と、
前記撮像部が撮像した画像と前記デコード情報を関連付ける関連付手段と、
前記関連付手段によって関連付けされた関連付情報を出力する出力手段と、
前記デコード情報に含まれる商品特定情報または前記撮像部が撮像した画像に対して行われた一般物体認識で特定された商品特定情報のいずれかを商品販売データ処理装置に送信する送信手段と、
を備えた撮像装置。
【請求項2】
前記撮像部が撮像した画像から前記商品が写っている商品画像を抽出する抽出手段、をさらに備え、
前記関連付手段は、前記商品画像と前記デコード情報を関連付ける、
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記シンボルの画像を含む所定範囲の画像を抽出する、
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、前記シンボルの画像を含む前後の所定範囲の画像を抽出する、
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像部は、第1撮像部および前記第1撮像部とは異なる位置に異なる角度で設置された第2撮像部、をさらに備え、
前記抽出手段は、前記撮像部は第1撮像部が撮像した画像および前記第2撮像部が撮像した画像から商品が写っている商品画像をさらに抽出し、
前記関連付手段は、前記第1撮像部と前記第2撮像部とで撮像された前記商品画像を前記デコード情報に関連付ける、
請求項2乃至4のいずれか一に記載の撮像装置。
【請求項6】
撮像部を備えた撮像装置としてのコンピュータを、
前記撮像部が撮像した画像に含まれる商品に付されたシンボルをデコードしたデコード情報を生成するデコード手段と、
前記撮像部が撮像した画像と前記デコード情報を関連付ける関連付手段と、
前記関連付手段によって関連付けされた関連付情報を出力する出力手段と、
前記デコード情報に含まれる商品特定情報または前記撮像部が撮像した画像に対して行われた一般物体認識で特定された商品特定情報のいずれかを商品販売データ処理装置に送信する送信手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、撮像装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、ショッピングセンター、量販店、百貨店等の店舗において、店舗で販売する商品の商品登録処理および決済処理を行うPOSシステムが存在する。このようなPOSシステムには、撮像装置が撮像した商品の画像をパッケージ認識して商品を判断しているものがある。
【0003】
ところで、撮像した画像から商品を正しく判断するには、画像から商品を推定するために使用する辞書の精度を上げる必要がある。辞書の精度を上げるためには、当該商品に係る多くの画像を収集して辞書に学習させることが必要である。例えば、新商品が販売されたり、同じ商品であっても季節によってパッケージ等のデザインが変更されることがあるため、日常的に辞書を学習させることが必要となる。
【0004】
しかしながら、辞書を学習させるためには人によって商品の画像を撮像させる作業が必要であり、作業者の負担となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、簡単に辞書を学習させることが可能な撮像装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の撮像装置は、撮像部と、前記撮像部が撮像した画像に含まれる商品に付されたシンボルをデコードしたデコード情報を生成するデコード手段と、前記撮像部が撮像した画像と前記デコード情報を関連付ける関連付手段と、前記関連付手段によって関連付けされた関連付情報を出力する出力手段と、前記デコード情報に含まれる商品特定情報または前記撮像部が撮像した画像に対して行われた一般物体認識で特定された商品特定情報のいずれかを商品販売データ処理装置に送信する送信手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係るシステムを示す図である。
図2図2は、パッケージ認識の原理を示す説明図である。
図3図3は、物体検出モデルが商品画像を抽出する一例を示す図である。
図4図4は、POS端末および撮像装置の外観を示す斜視図である。
図5図5は、システムにおける処理の流れを示すタイミングチャートである。
図6図6は、POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図7図7は、撮像装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図8図8は、エッジデバイスのハードウェア構成を示すブロック図である。
図9図9は、店舗サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図10図10は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、撮像装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
図12図12は、撮像装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図13図13は、エッジデバイスの制御処理の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、店舗サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態では、顧客が登録操作および会計操作を行うシステムにおいて、顧客による商品の走査の動作を撮像する撮像装置を一例として説明する。なお、以下に説明する第1実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
図1は、実施形態にかかるシステムを示す図である。図1において、システム10は、スーパーマーケット、量販店、コンビニエンスストア、専門店等の店舗Tに設置されている。システム10は、店舗T内に設置されたシステムであり、1台または複数台のPOS(Point of Sales)端末1(商品販売データ処理装置)、各POS端末1に例えば接続された撮像装置3、エッジデバイス5、店舗サーバ7を備える。各POS端末1とエッジデバイス5と店舗サーバ7は、それぞれ相互に通信が可能な通信回線L(例えばLAN(Local Area Network))で接続されている。また撮像装置3は、それぞれのPOS端末1に一台ずつ接続され、例えばPOS端末1と例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルUで接続されている。また各撮像装置3は、エッジデバイス5およびと店舗サーバ7と通信回線Lで接続されている。
【0010】
システム10は、店舗Tにおいて販売される商品の商品登録処理、決済処理、売上管理を行う。またシステム10は、パッケージ認識技術を用いて商品登録処理を実行する。
【0011】
パッケージ認識とは、商品に付されたバーコードや二次元コード等のシンボルを撮像して解析することで当該商品を特定する技術(以降「コード認識」という)と、撮像した商品の形状や外観に基づいて商品を認識する公知の一般物体認識技術を併用して、商品を特定する技術である。
【0012】
一般物体認識については、例えば、「 柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16[平成22年8月10日検索],インターネット< URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >」に記載されている。
【0013】
コード認識は、商品に付されたシンボルを撮像した場合、当該シンボルをデコード解析したデコード情報を得る。デコード情報には、シンボルが貼付された商品を特定する商品特定情報が含まれる。商品特定情報は、例えば商品を示す商品コードであるが、商品を特定する情報であれば商品コードでなくてもよい。
【0014】
次に、一般物体認識について説明する。図2は、一般物体認識を説明するための図である。図2に示すように、一般物体認識は、物体検出モデル542、特徴抽出モデル543、照合用辞書544の3種類の辞書を用いて、撮像した商品の特定を行う。
【0015】
物体検出モデル542は、撮像された画像中に写っている物体(商品)の領域(範囲)を特定するための辞書である。すなわち物体検出モデル542は、入力された撮像画像に基づいて、当該撮像画像から物体(商品)が写っている領域を特定するための辞書である。換言すると、物体検出モデル542は、撮像された画像(後述する、顧客が商品を走査する画像)の中から特定された領域で囲まれた商品の画像(以降「物体画像」という)を抽出するための辞書である。
【0016】
特徴抽出モデル543は、特定された領域(物体画像)に写っている商品を見分けるのに有効な特徴量を算出するための辞書である。すなわち特徴抽出モデル543は、入力された物体画像に基づいて、領域が特定された商品の特徴を示す特徴量を示す特徴ベクトルを出力する。
【0017】
照合用辞書544は、出力された特徴ベクトルに基づいて、商品を特定するための辞書である。すなわち照合用辞書544は、多数の商品について、それぞれの商品を特定する商品特定情報別に当該商品の特徴を示す特徴量を関連付けて記憶しており、入力された特徴ベクトルが示す特徴量と記憶された特徴量とを照合することで、記憶された多数の商品が、撮像された商品にどの程度似ているかを示す類似度を算出する。類似度が高い商品ほど撮像された商品と似ている程度(すなわち、撮像された商品である確率)が高い。例えば類似度が95%以上の商品は、撮像された商品と同じ商品である可能性が極めて高い。
【0018】
一般物体認識は、物体検出モデル542を用いて、カメラ等の撮像部で撮像した画像から商品が写っている領域を特定し、次に、特徴抽出モデル543を用いて、当該領域内(物体画像)に写っている商品の外観形状、色合い、模様、凹凸等の表面情報をパラメータ(図2で示す「特徴ベクトル」)で表す当該商品の特徴量を抽出し、次に、照合用辞書544を用いて、抽出した特徴量と辞書に記憶されている多数の商品の特徴量データとを照合して、記憶されている商品が当該商品にどの程度似ているかを示す類似度を算出して、類似度に応じて商品を認識する。このような一般物体認識が算出した類似度に基づいて、システム10は、類似度が閾値以上である(例えば95%以上)一つの商品がある場合は、認識した商品を撮像した商品(図2における商品A)として特定し、類似度が閾値より高い商品がない(例えばいずれの類似度も95%より低い)場合は、一つの商品を特定せずに、認識した類似度が高い複数の商品を候補商品とする。
【0019】
パッケージ認識は、コード認識技術および一般物体認識技術を用いて、例えばより早く商品が特定できた技術に基づいて商品を特定して、特定できた商品の情報をPOS端末1等に送信(出力)する。ただし、一般物体認識によって一つの商品に特定できない場合であってまだコード認識もされていない場合は、パッケージ認識は、さらに所定時間、コード認識による商品が特定されるのを待つようにしてもよい。
【0020】
撮像装置3は、第1撮像部37(撮像部)と第2撮像部38(撮像部)(図7を参照)を備え、撮像装置3の前方を走査された商品の画像を撮像する装置である。第1撮像部37と第2撮像部38は、例えば多数のCCD(Charge Coupled Device:撮像素子)を2次現状(面状)に多数配列したカメラである。
【0021】
撮像装置3は、第1撮像部37と第2撮像部38によって撮像された画像から、商品が写っている商品画像を抽出する。図3に、撮像した画像から商品画像を抽出する一例を示す。図3において、フレーム1~フレーム9の画像が撮像されている。図3においてフレーム1は何も写っていないが、実際には商品を走査するための顧客の手や背景が写っていて商品は写っていない。フレーム9も同様である。これに対してフレーム2~フレーム8は、顧客の手や背景に加えて商品が写っている。そのため、撮像装置3は、公知の技術を用いて、フレーム1~フレーム9の画像から、商品が写っているフレーム2~フレーム8の画像を商品画像として抽出する。
【0022】
撮像された画像から商品画像を抽出する方法として、例えば、商品と手や背景を区別して商品が写っている画像を抽出する方法があるが、その他に、シンボルを認識した画像を中心としてその前後の商品が写っている画像を抽出する方法、シンボルを認識した画像から前に遡って商品が写っている画像を抽出する方法、シンボルを認識した画像から後の商品が写っている画像を抽出する方法、等がある。また、物体検出モデル542と同様の辞書を撮像装置3に備え、当該辞書を用いて商品の領域を算出できた物体画像を商品画像として抽出してもよい。
【0023】
また、撮像装置3は、第1撮像部37と第2撮像部38によって撮像された画像に基づいてコード認識を実行し、デコード情報を生成する。そして撮像装置3は、生成したデコード情報と、当該デコード情報をデコードしたシンボルが貼付された商品の商品画像(例えば、当該シンボルが貼付された商品が検出され始めてから検出が終了するまでのすべての商品画像(連続した複数枚の静止画像))を関連付けた関連付情報を生成する。そして撮像装置3は、関連付情報をエッジデバイス5に出力する。
【0024】
エッジデバイス5は、一般物体認識を実行する。すなわちエッジデバイス5は、第1撮像部37と第2撮像部38によって撮像された画像から、物体検出モデル542を用いて商品の領域(範囲)を特定した物体画像を検出する(図2のA)。
【0025】
次にエッジデバイス5は、特徴抽出モデル543を用いて、検出した物体画像から当該商品の特徴を示す特徴量を算出することで、当該商品の特徴ベクトルを出力する(図2のB)。そしてエッジデバイス5は、照合用辞書544を用いて、出力した特徴ベクトルに基づいて、記憶されている商品の当該商品との類似の程度を示す類似度を算出する。そしてエッジデバイス5は、類似度が高い商品を、当該商品を撮像された商品であると認識する。そしてエッジデバイス5は、認識結果を撮像装置3に出力する。
【0026】
またエッジデバイス5は、撮像装置3が出力した関連付情報を入力して蓄積的に記憶する。そしてエッジデバイス5は、蓄積した関連付情報を、通信回線Lを介して店舗サーバ7に送信する。そしてエッジデバイス5は、送信した関連付情報に基づいて学習された照合用辞書544を店舗サーバ7から受信して記憶する。エッジデバイス5は、店舗サーバ7から受信した照合用辞書の情報を上書きして記憶することで、記憶している照合用辞書544の精度を高める。
【0027】
撮像装置3は、エッジデバイス5から入力された認識結果と生成したデコード情報とに基づいて、POS端末1に商品特定情報を送信する商品を決定する。例えば、エッジデバイス5から入力された商品特定情報が特定の一つの商品を示す情報である場合(すなわちエッジデバイス5から、特定された一つの商品に係る商品特定情報が入力された場合)、撮像装置3は、未だデコード情報が生成されていない場合には、当該商品特定情報をPOS端末1に送信する。また、すでにデコード情報が生成されている場合には、デコード情報に含まれる商品特定情報をPOS端末1に送信する。
【0028】
一方、エッジデバイス5から入力された商品特定情報が複数の商品を示す情報である場合(すなわちエッジデバイス5から、複数の商品特定情報が入力された場合)、撮像装置3は、すでにデコード情報が生成されている場合には、デコード情報が示す商品特定情報をPOS端末1に送信する。また、未だデコード情報が生成されていない場合には、所定時間デコード情報が生成されるのを待機し、デコード情報が生成された場合には、デコード情報が示す商品特定情報をPOS端末1に送信する。また、所定時間経過してもデコード情報が生成されない場合には、エッジデバイス5から入力された複数の商品特定情報をPOS端末1に送信する。POS端末1は、受信した複数の候補商品の商品特定情報に基づいて、これらの候補商品を選択可能に表示する。
【0029】
POS端末1は店舗T内の精算エリアに1台または複数台(第1実施形態では3台)設置される。POS端末1は、顧客自身が商品登録操作および会計操作を行う商品販売データ処理装置である。POS端末1は、顧客の商品登録操作(例えば、商品に付されたバーコード等のシンボルおよび商品の外観を走査して撮像装置3に撮像させる操作)が行われると、撮像装置3から受信した商品特定情報に基づいて販売される商品に係る商品登録処理を実行する。またPOS端末1は、顧客の会計操作(商品登録操作を終了して会計処理を開始する操作)によって決済処理を実行する。
【0030】
商品登録処理とは、店舗Tで販売される商品を特定する商品コード(商品特定情報)を取得し、取得した商品コードに基づいて当該商品の商品名や価格等の商品情報(商品名、商品の価格等)を表示器18(図4図6を参照)に表示するとともに、当該商品情報を商品情報部131(図6を参照)に記憶する処理をいう。決済処理とは、商品登録処理に伴い商品情報部131に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る締め処理、具体的には、合計金額の表示器18への表示、現金、クレジットカード、電子マネー等のメディアによる決済処理、現金決済の場合に預り金に基づいて釣銭を計算して表示器18に表示する処理、決済処理した商品の商品情報や会計情報(合計金額、預り金額、釣銭額、ポイント情報等)を印字したレシートをプリンタ22(図4図6を参照)から発行する処理等をいう。
【0031】
またPOS端末1は、決済処理した商品の商品情報と会計情報(総称して「売上データ」という)を、店舗サーバ7に送信する。POS端末1から店舗サーバ7への売上データの送信のタイミングは、実施形態では会計処理が終了したタイミングで行うが、例えば店舗Tの閉店時に一日分をまとめて送信する等、任意のタイミングで送信するようにしてもよい。
【0032】
店舗サーバ7は、店舗Tのバックヤードに設置される。店舗サーバ7は、POS端末1から受信した売上データを収集する。店舗サーバ7は、収集した売上データに基づいて当該店舗Tの商品の売上げを管理する。
【0033】
また店舗サーバ7は、エッジデバイス5から受信した関連付情報を自己が記憶している照合用辞書744(図9を参照)に追加的に記憶する。具体的には、店舗サーバ7は、エッジデバイス5から受信した関連付情報に含まれる商品画像について、物体検出モデル742(図9を参照)を用いて撮像画像を抽出し、特徴抽出モデル743(図9を参照)を用いて、当該撮像画像に基づいて特徴量を抽出する。そして店舗サーバ7は、当該商品画像に関連づけられているデコード情報含まれる商品特定情報に基づいて、自己が記憶している照合用辞書744に抽出した特徴量を追加して記憶する。このように、照合用辞書744において商品特定情報別に記憶されている特徴量を増加させることで、照合用辞書744を学習させ、照合用辞書744による商品と認識精度を高める。そして店舗サーバ7は、学習させた照合用辞書744の情報をエッジデバイス5に送信する。
【0034】
なお実施形態では、物体検出モデル742、特徴抽出モデル743、照合用辞書744を店舗サーバ7に備えるようにしたが、物体検出モデル742、特徴抽出モデル743、照合用辞書744は、店舗サーバ7以外のサーバ(例えば複数の店舗サーバ7を管理、総括する、本部に設置された本部サーバ、等)に備えるようにしてもよい。
【0035】
次に、POS端末1および撮像装置3について説明する。図4は、POS端末1および撮像装置3の外観を示す斜視図である。図4に示すように、POS端末1は、本体42、カゴ載置台4を有する。本体42は、POS端末1を制御する回路基板や電源を内蔵する。カゴ載置台4は、本体42の一側部に取り付けられ、商品が入ったカゴを載置する台である。
【0036】
また、本体42の上面は、平面状の商品載置部41を有する。本体42は、商品載置部41の後部に、上方に延出する一対の支柱45を備える。カゴ載置台4から遠い側の支柱45には、レシートを発行するプリンタ22が取り付けられている。またプリンタ22の上部には、クレジットカードやポイントカード等のカードから情報を読み取るカードリーダ21が取り付けられている。
【0037】
また、カゴ載置台4に近い側の支柱45には、撮像装置3が取り付けられている。撮像装置3は、読取面が顧客に向けて設置されており、撮像装置3の内部に設けられている第1撮像部37は、顧客がカゴから取り出した商品を走査する動作によって、当該商品の画像を撮像する。また、顧客は、商品に付されたシンボルを撮像装置3に向けて商品を走査する傾向にあるため、第1撮像部37は、商品付されたシンボルを同時に撮像することが多い。以降、実施形態では、第1撮像部37がシンボルを撮像することとする。
【0038】
また、撮像装置3の一部である第2撮像部38は、撮像装置3の上方に取付けられている。第2撮像部38は、読取面が撮像装置3より斜め下方に向けて設置されており、走査される商品を第1撮像部37とは異なる角度から撮像する。すなわち第2撮像部38は、商品の、第1撮像部37が撮像する面とは異なる面を撮像する。
【0039】
また、一対の支柱45の間の位置には、表示器18が備えられている。表示器18は、POS端末1の操作を行う顧客に向けて設置されている、例えば液晶で形成された表示器である。表示器18は、撮像装置3やプリンタ22より少し上方であって、カードリーダ21や第2撮像部38と同等の高さに位置している。
【0040】
表示器18は、商品登録処理された商品の商品情報(商品名、商品の価格、等)や、決済処理した決済情報(合計金額、決済金額、釣り銭額、等)を表示する。表示器18の表示面には、タッチパネルで構成された操作部17が設けられている。
【0041】
また、一対の支柱45の間で表示器18の下方位置には、商品を仮置きする一時置台44と、商品登録処理を行った商品を入れる買い物袋の取っ手を装着する一対の装着部43を備える。買い物袋に入れられた商品は、商品載置部41に載置される。
【0042】
また、カゴ載置台4に近い側の支柱45には、上方に延出した略円柱状のポール6が取り付けられている。ポール6には、パトランプ61が取り付けられている。
【0043】
パトランプ61は、POS端末1で異常が発生した(例えばレシート用紙がなくなった)場合や、顧客がアテンダントを呼び出した場合に点灯や点滅する。
【0044】
なお、エッジデバイス5は、本体42の内部に格納されている。
【0045】
このようなPOS端末1において、顧客は、カゴ載置台4に載置したカゴから商品を取り出して、第1撮像部37と第2撮像部38で商品に付されたシンボルを撮像装置3の前方を通過(走査)させて撮像させる商品登録操作を行う。そして顧客は、商品登録操作を行った商品を装着部43に装着された買い物袋に入れる。POS端末1は、撮像装置3から受信した商品特定情報に基づいて、商品登録操作を行った商品について商品登録処理を実行する。すべての商品について商品登録操作を行った顧客は、次に会計ボタンを操作する会計操作を行う。POS端末1は、会計操作が行われた場合に、商品登録処理した商品について決済処理を実行する。
【0046】
次に、システム10における処理の流れについて説明する。図5は、システム10における処理の流れを示すタイミングチャートである。図5に示すように、システム10はPOS端末1、撮像装置3、エッジデバイス5、店舗サーバ7を有する。
【0047】
POS端末1で顧客による商品登録操作が行われると、撮像装置3は、第1撮像部37および第2撮像部38を用いて顧客による商品登録操作を撮像する(S1)。次に撮像装置3は、物体検出モデル542を用いて、撮像した画像情報に基づいて商品画像を抽出する(S2)。S2において撮像装置3は、第1撮像部37が撮像した画像および第2撮像部38が撮像した画像の両方を用いて、商品画像を抽出する。そして撮像装置3は、抽出した商品画像をエッジデバイス5に出力する(S3)。
【0048】
当該商品画像を入力したエッジデバイス5は、一般物体認識を行う。すなわちエッジデバイス5は、物体検出モデル542を用いて、商品画像に含まれる商品の領域を特定した当該商品を示す物体画像を生成し、特徴抽出モデル543を用いて、物体画像に基づいて商品の特徴を示す特徴ベクトルを抽出し、照合用辞書544を用いて、撮像された商品に対する商品の類似度を算出して、当該商品と類似する(類似度が高い)商品を抽出する(S4)。S4において、エッジデバイス5は、算出された類似度が閾値以上の場合には一つの商品を特定する。一方、算出された類似度が閾値未満の場合には、エッジデバイス5は、類似度が高い順に複数個の候補商品を特定する。そしてエッジデバイス5は、特定した商品の商品特定情報を、撮像装置3に出力する(S5)。
【0049】
一方、S3において商品画像を出力した撮像装置3は、顧客の商品登録操作に伴う第1撮像部37または第2撮像部38によるシンボルの撮像を待つ。そしてシンボルが撮像された場合には当該シンボルをデコードして、商品特定情報を含むデコード情報を生成する(S6)。なお、シンボルが撮像されるタイミングによって、S5による商品特定情報の入力と、S6によるデコード情報の生成の順番が前後する。顧客がシンボルの向きを正しく第1撮像部37に向けない場合、シンボルの撮像が遅くなり、デコード情報の生成が遅くなった場合には、エッジデバイス5からの商品特定情報の入力が先になる場合がある。逆に、シンボルの撮像が早く行われた場合には、デコード情報の生成がエッジデバイス5からの商品特定情報の入力より早くなる場合がある。
【0050】
撮像装置3は、エッジデバイス5からの商品特定情報の入力されたタイミング(S5)でデコード情報が生成されていない場合は、デコード情報の生成を待たずに当該商品特定情報をPOS端末1に送信する(S7)。逆に、エッジデバイス5からの商品特定情報の入力より以前にデコード情報の生成がされている場合には、撮像装置3は、エッジデバイス5からの商品特定情報が入力されたタイミングまたはエッジデバイス5からの商品特定情報の入力を待たずに、デコード情報に含まれる商品特定情報をPOS端末1に送信する(S7)。
【0051】
POS端末1は、受信した商品特定情報に基づいて商品登録処理を実行する(S8)。また、POS端末1は、顧客によって商品登録の終了の指示がされると、決済処理を実行する(S9)。
【0052】
また、撮像装置3は、S2で抽出した商品画像とS6で生成したデコード情報とを関連付けを行い、関連付情報を生成する(S10)。S2で抽出した商品画像には、第1撮像部37が撮像した画像および第2撮像部38が撮像した画像が含まれるため、第1撮像部37が撮像したシンボルが付された面の商品の商品画像(例えば図2におけるフレーム2~フレーム8の画像)と、第2撮像部38が撮像したシンボルが付されていない面の商品の商品画像とを含む。撮像装置3は、デコード情報とこれらの商品画像とを関連付けて関連付情報を生成する。そして撮像装置3は、生成した関連付情報をエッジデバイス5に出力する(S11)。なお、S7の処理とS10およびS11の処理とは、いずれが先に行われてもよい。
【0053】
関連付情報を入力したエッジデバイス5は、入力された商品画像の取捨選択を行う(S12)。顧客は、習慣的にシンボルが付された面を第1撮像部37に向けて商品登録操作を行う傾向があるため、シンボル付近の商品画像が集まり易い。可能な限り、商品を異なる角度から撮像した物体画像を収取することが、商品を正しく認識すること(辞書の精度を向上させること)に繋がるため、エッジデバイス5は、シンボル付近の商品画像が他の画像と比べて極端に過多にならないように商品画像の取捨選択を行う。そしてエッジデバイス5は、商品画像を取捨選択した関連付情報を店舗サーバ7に送信する(S13)。
【0054】
関連付情報を受信した店舗サーバ7は、物体検出モデル742を用いて物体画像を抽出し、特徴抽出モデル743(図9を参照)を用いて、物体画像に含まれる商品の特徴量を算出して、当該特徴量を、照合用辞書744(図9を参照)に記憶されている、受信したデコード情報に含まれる商品特定情報と同じ商品特定情報に関連付けて追加的に記憶する(S14)。S14の処理により、照合用辞書744を日常的に簡単に学習させることができる。そのため、照合用辞書744の精度が向上する。
【0055】
なお、S1で撮像した商品が新商品である場合、デコード情報に含まれる商品特定情報が照合用辞書744にまだ記憶されていないことがある。この場合は、照合用辞書744に、当該新商品を特定する商品特定情報と特徴量とを関連させた関連情報を新たに照合用辞書744に作成する。このようにすることで、新商品について、商品特定情報と当該商品の特徴量との関連付けの作業を別途行わなくてもよい。このような処理は、パッケージ認識(コード認識と一般物体認識の両方を行うこと)を行うことにより容易に実行することが可能となる(商品を一般物体認識するだけではこの処理はできない)。
【0056】
次に店舗サーバ7は、学習させた照合用辞書744の情報をエッジデバイス5に送信する(S15)。エッジデバイス5は、受信した照合用辞書744の情報を照合用辞書544として従前の照合用辞書544に上書きする(S16)。このようにして照合用辞書544を日常的に簡単に学習させることができる。そのため、照合用辞書544の精度が向上する。
【0057】
次に、POS端末1のハードウェア構成について説明する。図6は、POS端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。図6に示すように、POS端末1は、プロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11はPOS端末1の制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するPOS端末1の制御処理を実行する。
【0058】
RAM13は、商品情報部131を有する。商品情報部131は、商品登録処理された商品の商品情報(商品を特定する商品コード、商品名、価格、等)を記憶する。
【0059】
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部141、商品マスタ142を有する。商品マスタ142は、各商品の商品情報を、当該商品を特定する商品特定情報に対応付けて記憶する。
【0060】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部17、表示器18、カードリーダ21、プリンタ22と接続している。
【0061】
操作部17は、締めキー171を有する。締めキー171は、POS端末1において商品登録処理から決済処理へ処理を進める際に操作するキーである。表示器18は、例えば液晶表示器であり、POS端末1を操作する操作者である顧客に対して情報を表示する。表示器18は、例えば商品登録処理された商品の商品情報(商品名、商品の価格、等)と、決済処理に係る会計情報を商品別に表示する。なお操作部17は、表示器18上に設けられたタッチパネルである。
【0062】
カードリーダ21は、例えばクレジットカード、デビットカード、電子マネーカード等で決済処理を行う場合に、当該カードからカード情報を読み取る。またカードリーダ21は、ポイントカードに対してポイントの情報を読み書きする。プリンタ22は、例えばサーマルプリンタであり、決済処理した商品に係る商品情報や決済情報を含むレシート情報を印字したレシートを発行する。
【0063】
また、制御部100は、バス15を介して、通信部23と接続している。通信部23は、通信回線Lを介してエッジデバイス5および店舗サーバ7と通信可能に接続している。また通信部23は、ケーブルUを介して撮像装置3と通信可能に接続している。
【0064】
次に、撮像装置3のハードウェア構成について説明する。図7は、撮像装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。図7に示すように、撮像装置3は、プロセッサの一例であるCPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34等を備えている。CPU31は撮像装置3の制御主体となる。ROM32は各種プログラムを記憶する。RAM33はプログラムや各種データを展開する。メモリ部34は各種プログラムを記憶する。CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34は、互いにバス35を介して接続されている。CPU31とROM32とRAM33が、制御部300を構成する。すなわち、制御部300は、CPU31がROM32やメモリ部34に記憶されRAM33に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する撮像装置3の制御処理を実行する。
【0065】
RAM33は、画像記憶部331、商品画像部332、デコード情報部333を有する。画像記憶部331は、第1撮像部37が撮像した画像と第2撮像部38が撮像した画像を記憶する。商品画像部332は、画像記憶部331が記憶した画像から抽出した商品画像を記憶する。デコード情報部333は、第1撮像部37が撮像した画像に含まれるシンボルをデコードしたデコード情報を記憶する。
【0066】
メモリ部34は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム部341と物体検出モデル542を有する。制御プログラム部341は、撮像装置3を駆動するための制御プログラムを記憶する。
【0067】
また、制御部300は、バス35およびコントローラ36を介して、第1撮像部37、第2撮像部38と接続している。
【0068】
また、制御部300は、バス35を介して、通信部39と接続している。通信部39は、通信回線Lを介してエッジデバイス5および店舗サーバ7と通信可能に接続される。また通信部39は、ケーブルUを介してPOS端末1と通信可能に接続している。
【0069】
次に、エッジデバイス5のハードウェア構成について説明する。図8は、エッジデバイス5のハードウェア構成を示すブロック図である。図8に示すように、エッジデバイス5は、プロセッサの一例であるCPU51、ROM52、RAM53、メモリ部54等を備えている。CPU51はエッジデバイス5の制御主体となる。ROM52は各種プログラムを記憶する。RAM53はプログラムや各種データを展開する。メモリ部54は各種プログラムを記憶する。CPU51、ROM52、RAM53、メモリ部54は、互いにバス55を介して接続されている。CPU51とROM52とRAM53が、制御部500を構成する。すなわち、制御部500は、CPU51がROM52やメモリ部54に記憶されRAM53に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するエッジデバイス5の制御処理を実行する。
【0070】
RAM53は、物体画像記憶部531、特徴量部532、商品特定情報部533、関連付情報部534を有する。物体画像記憶部531は、撮像装置3から受信された商品画像に基づいて抽出された物体画像を記憶する。特徴量部532は、物体画像記憶部531に記憶されている物体画像に基づいて特徴抽出モデル543が算出した、当該商品の特徴量を示す特徴ベクトルを記憶する。商品特定情報部533は、特徴抽出モデル543が算出した特徴ベクトルと照合用辞書544が記憶する商品の特徴量を照合して、当該特徴ベクトルに近い商品の類似度を算出し、類似度が高い商品の商品特定情報を記憶する。算出された類似度が閾値以上の場合、最も類似度が高い一つの商品の商品特定情報を記憶する。算出された最も高い類似度が閾値未満の場合、類似度が高い順に複数種類の候補商品の商品特定情報を記憶する。関連付情報部534は、撮像装置3から受信した関連付情報を記憶する。また関連付情報部534は、詳細は後述するが、エッジデバイス5が生成した関連付情報を記憶する。
【0071】
メモリ部54は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム部541、物体検出モデル542、特徴抽出モデル543、照合用辞書544を有する。制御プログラム部541は、エッジデバイス5を駆動するための制御プログラムを記憶する。
【0072】
また、制御部500は、バス55およびコントローラ56と接続する。また、制御部500は、バス55を介して、通信部357接続している。通信部57は、通信回線Lを介してPOS端末1、撮像装置3、店舗サーバ7と通信可能に接続される。
【0073】
次に、店舗サーバ7のハードウェア構成について説明する。図9は、店舗サーバ7のハードウェア構成を示すブロック図である。図9に示すように、店舗サーバ7は、プロセッサの一例であるCPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74等を備えている。CPU71は店舗サーバ7の制御主体となる。ROM72は各種プログラムを記憶する。RAM73はプログラムや各種データを展開する。メモリ部74は各種プログラムを記憶する。CPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74は、互いにバス75を介して接続されている。CPU71とROM72とRAM73が、制御部700を構成する。すなわち、制御部700は、CPU71がROM72やメモリ部74に記憶されRAM73に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する店舗サーバ7の制御処理を実行する。
【0074】
RAM73は、売上情報部731と関連付情報部732を有する。売上情報部731は、POS端末1から受信した売上データを記憶し、店舗Tの売上を管理する。関連付情報部732は、エッジデバイス5から受信した関連付情報を記憶する。
【0075】
メモリ部74は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム部741、物体検出モデル742、特徴抽出モデル743、照合用辞書744を有する。制御プログラム部741は、店舗サーバ7を駆動するための制御プログラムを記憶する。物体検出モデル742は物体検出モデル542と同内容の辞書であり、特徴抽出モデル743は特徴抽出モデル543と同内容の辞書であり、照合用辞書744は照合用辞書544と同内容の辞書である。
【0076】
また、制御部700は、バス55およびコントローラ56を介して、表示部77と操作部78と接続する。表示部77は、例えば液晶表示器であり、店舗サーバ7を操作する操作者に対して情報を表示する。操作部78は、例えばキーボードであり、店舗サーバ7の操作者が操作する。
【0077】
また、制御部700は、バス75を介して、通信部79と接続している。通信部79は、通信回線Lを介してPOS端末1、撮像装置3、エッジデバイス5と通信可能に接続される。
【0078】
ここからは、POS端末1の制御について説明する。図10は、POS端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。図10に示すように、POS端末1の制御部100は、顧客によって取引開始の操作がされたかを判断する(S21)。例えば顧客によって取引開始のボタン(例えばスタートボタン)が操作された場合、制御部100は取引開始が操作されたと判断する。取引開始が操作されるまで待機し(S21のNo)、顧客によって取引開始の操作がされたと判断した場合(S21のYes)、制御部100は、第1撮像部37と第2撮像部38による撮像を開始する信号を撮像装置3に送信する(S22)。
【0079】
次に制御部100は、撮像装置3から、商品を特定する商品特定情報を受信したかを判断する(S23)。商品特定情報を受信したと判断した場合には(S23のYes)、制御部100は、受信した商品特定情報が一つであるかを判断する(S24)。受信した商品特定情報が一つであると判断した場合には(S24のYes)、制御部100は、当該商品特定情報を用いて、当該商品特定情報で特定される商品について、商品マスタ142から当該商品の情報を読出して商品登録処理を実行する(S25)。
【0080】
また、受信した商品特定情報が複数であると判断した場合には(S24のNo)、制御部100は、受信した複数の商品特定情報で特定される複数の商品の情報(例えば商品名と商品の画像)を商品マスタ142から読み出して、候補商品として表示器18に表示する(S26)。顧客は、操作部17を操作して、表示された候補商品から一つの商品を選択する。制御部100は、いずれか一つの商品が選択されたかを判断する(S27)。制御部100は、商品が選択されるまで待機し(S27のNo)、商品が選択されたと判断した場合には(S27のYes)、制御部100は、選択された商品について商品マスタ142商品の情報を読出して商品登録処理を実行する(S25)。
【0081】
商品特定情報の受信ではないと判断した場合(S23のNo)およびS25において商品登録処理が実行された場合には、次に制御部100は締めキー171が操作されたかを判断する(S28)。締めキー171は操作されていないと判断した場合には(S28のNo)、制御部100はS23に戻り、締めキー171が操作されたと判断した場合には(S28のYes)、制御部100は、商品情報部131に記憶されている商品情報に基づいて決済処理を実行する(S29)。次に制御部100は、決済処理した商品に係る売上データを店舗サーバ7に送信する(S30)。そして制御部100は、撮像終了信号を撮像装置3に送信する(S31)。そして制御部100は、処理を終了する。
【0082】
ここからは、撮像装置3の機能構成について説明する。図11は、撮像装置3の機能構成を示す機能ブロック図である。撮像装置3の制御部300は、ROM32やメモリ部34の制御プログラム部341に記憶された制御プログラムに従うことで、抽出手段301、デコード手段302、関連付手段303、出力手段304、送信手段305として機能する。
【0083】
抽出手段301は、撮像部(第1撮像部37および第2撮像部38)が撮像した画像から商品が写っている商品画像を抽出する。具体的には、抽出手段301は、画像記憶部331に記憶されている第1撮像部37および第2撮像部38が撮像した画像から、商品が写っている商品画像を抽出する。
【0084】
デコード手段302は、撮像部が撮像した画像に含まれる商品に付されたシンボルをデコードしたデコード情報を生成する。具体的には、デコード手段302は、商品画像部332に記憶されている商品画像に含まれているシンボルの画像をデコードして、デコード情報を生成する。なお、デコード手段302は、画像記憶部331に記憶されている画像に含まれているシンボルの画像をデコードして、デコード情報を生成してもよい。
【0085】
関連付手段303は、撮像部が撮像した画像とデコード情報を関連付ける。実施形態では、関連付手段303は、抽出手段301が抽出した商品画像部332に記憶されている商品画像とデコード手段302が生成したデコード情報部333に記憶されているデコード情報とを関連付ける。すなわち関連付手段303は、抽出手段301が抽出した商品画像部332に記憶されている商品画像とデコード手段302が生成したデコード情報部333に記憶されているデコード情報とを関連付けた関連付情報を生成する。
【0086】
関連付手段303は、デコード情報と商品画像部332に記憶されているすべての商品画像とを関連づけてもよいが、関連付手段303は、例えば、デコード手段302がデコードしたシンボルを含む画像の前後の所定フレーム数の商品画像を関連付ける様にしてもよい。また、関連付手段303は、例えば、デコード手段302がデコードしたシンボルを含む画像より前の所定フレーム数の商品画像を関連付ける様にしてもよい。顧客は、商品に付されたシンボルを撮像部(特に第1撮像部37)に読み取らせようとして、商品の角度を色々変える操作を行う可能性がある。そのため、シンボルを読み取った画像より前の所定フレーム数の商品画像を関連付けることで、いろいろな角度から商品が撮像された商品画像と関連付けられる可能性がある。また、関連付手段303は、例えば、デコード手段302がデコードしたシンボルを含む画像より後の所定フレーム数の商品画像を関連付ける様にしてもよい。
【0087】
出力手段304は、関連付手段303によって関連付けされた関連付情報をエッジデバイス5に出力する。なお、出力手段304は、関連付けされた関連付情報を店舗サーバ7に出力するようにしてもよい。
【0088】
送信手段305は、デコード情報に含まれる商品特定情報、または第1撮像部37および第2撮像部38が撮像した画像に対して行われた一般物体認識で特定された商品特定情報、のいずれかをPOS端末1に送信する。具体的には、送信手段305は、デコード手段302が生成したデコード情報に含まれる商品特定情報、または抽出手段301によって抽出された商品画像に対してエッジデバイス5で行われた一般物体認識で特定され入力された商品特定情報、のいずれかをPOS端末1に送信する。
【0089】
次に、撮像装置3の制御について説明する。図12は、撮像装置3の制御処理の流れを示すフローチャートである。図12に示すように、撮像装置3の制御部300は、POS端末1から撮像開始信号を受信したかを判断する(S41)。撮像開始信号を受信するまで待機し(S41のNo)、POS端末1から撮像開始信号を受信したと判断した場合には(S41のYes)、制御部300は、第1撮像部37および第2撮像部38を起動して撮像を開始する(S42)。
【0090】
次に制御部300は、POS端末1から撮像終了信号を受信したかを判断する(S43)。撮像終了信号を受信していないと判断した場合には(S43のNo)、制御部300は、第1撮像部37および第2撮像部38が撮像した画像を画像記憶部331に記憶する(S44)。そして抽出手段301は、画像記憶部331に記憶された画像から商品が写っている商品画像を抽出する(S45)。そして制御部300は、抽出した商品画像を商品画像部332に記憶する。そして制御部300は、商品画像部332に記憶した商品画像をエッジデバイス5に送信する(S46)。
【0091】
次に制御部300は、商品画像部332に記憶した商品画像からシンボルを検出したかを判断する(S51)。シンボルを検出したと判断した場合には(S51のYes)、デコード手段302は、検出したシンボルをデコードしてデコード情報を生成する(S52)。そして制御部300は、生成したデコード情報をデコード情報部333に記憶する(S52)。
【0092】
次に関連付手段303は、デコード情報部333に記憶したデコード情報と商品画像部332に記憶されている商品画像とを関連付けた関連付情報を生成する(S53)。そして出力手段304は、生成した関連付情報をエッジデバイス5に出力する(S54)。そして制御部300は、S43に戻る。
【0093】
また、S51において、シンボルの検出ではないと判断した場合には(S51のNo)、制御部300は、エッジデバイス5から商品特定情報を入力したかを判断する(S61)。エッジデバイス5から商品特定情報を入力していないと判断した場合には(S61のNo)、制御部300はS51に戻り、エッジデバイス5から商品特定情報を入力したと判断した場合には(S61のYes)、次に制御部300は、入力した商品特定情報は一つであるかを判断する(S62)。一つの商品特定情報であると判断した場合には(S62のYes)、S52においてすでにシンボルをデコードしているかを判断する(S63)。すでにデコードしていると判断した場合には(S63のYes)、送信手段305は、デコードしたデコード情報に含まれている商品特定情報をPOS端末1に送信する(S64)。そして制御部300はS43に戻る。またデコードしていないと判断した場合には(S63のNo)、送信手段305は、S62で受信した商品特定情報をPOS端末1に送信する(S65)。そして制御部300はS43に戻る。
【0094】
また、S62において、入力した商品特定情報は複数であると判断した場合には(S62のNo)、制御部300は、S52においてすでにシンボルをデコードしているかを判断する(S66)。すでにデコードしていると判断した場合には(S66のYes)、送信手段305は、デコードしたデコード情報に含まれている商品特定情報をPOS端末1に送信する(S67)。そして制御部300はS43に戻る。またデコードしていないと判断した場合には(S66のNo)、送信手段305は、S62で受信した複数種類の商品特定情報(候補商品に係る複数個の商品特定情報)をPOS端末1に送信する(S68)。そして制御部300はS43に戻る。
【0095】
なお、図12の例では、S63においてYesの場合、この時点でデコード情報に含まれる商品特定情報をPOS端末1に送信するようにしたが、S52~S54の処理のいずれかの後にデコード情報に含まれる商品特定情報をPOS端末1に送信するようにしてもよい。この場合、S63でYesの場合は、制御部500はS43に戻る。S66においてYesの場合も同様である。
【0096】
また、S43において、POS端末1から撮像終了信号を受信したと判断した場合には(S43のYes)、制御部300は、第1撮像部37および第2撮像部38による撮像を終了する(S69)。そして制御部300は処理を終了する。
【0097】
次に、エッジデバイス5の制御について説明する。図13は、エッジデバイス5の制御処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、エッジデバイス5の制御部500は、撮像装置3から商品画像を受信したかを判断する(S71)。撮像装置3から商品画像を受信したと判断した場合には(S71のYes)、制御部500は、物体検出モデル542を用いて、受信した商品画像について商品の領域を特定する(S72)。次に制御部500は、特定された領域で囲まれる物体画像を物体画像記憶部531に記憶する(S73)。
【0098】
次に制御部500は、特徴抽出モデル543を用いて、物体画像記憶部531に記憶された物体画像の特徴ベクトルを算出する(S74)。そして制御部500は、算出した特徴ベクトルを、特徴量部532に記憶する(S75)。次に制御部500は、照合用辞書544を用いて、特徴量部532に記憶された特徴ベクトルと照合用辞書544に記憶されている商品特定情報別に記憶されている特徴量とを照合して、類似度が高い商品の商品特定情報を抽出する(S76)。S76で抽出される商品特定情報は、例えば類似度が95%以上の商品がある場合は最も高い一つの商品特定情報であり、すべてが類似度95%未満の商品の場合は、その中から類似度が高い順に複数個(例えば5個)の候補商品の商品特定情報である。そして制御部500は、抽出した商品特定情報を商品特定情報部533に記憶する。そして制御部500は、商品特定情報部533に記憶した商品特定情報を撮像装置3に送信する(S77)。そして制御部500はS71に戻る。
【0099】
なお、制御部500は、商品特定情報部533に記憶した商品特定情報とS73で物体画像記憶部531に記憶した物体画像とを関連付けた関連付情報を生成して、店舗サーバ7に送信するようにしてもよい。このようにすることで、店舗サーバ7においてより多くの画像を収集して、照合用辞書744を学習させることができる。
【0100】
また、S71において、撮像装置3からの商品画像の受信ではないと判断した場合には(S71のNo)、撮像装置3から関連付情報を受信したかを判断する(S81)。撮像装置3から関連付情報を受信したと判断した場合には(S81のYes)、制御部500は、受信した関連付情報を関連付情報部534に記憶する(S82)。そして制御部500は、関連付情報部534に記憶した関連付情報を店舗サーバ7に送信する(S83)。そして制御部500はS71に戻る。
【0101】
また、撮像装置3からの関連付情報の受信ではないと判断した場合には(S81のNo)、制御部500は、店舗サーバ7から照合用辞書744の情報を受信したかを判断する(S84)。S84で受信した照合用辞書744の情報は、店舗サーバ7において関連付情報を追加的に記憶して学習させた照合用辞書である。店舗サーバ7から照合用辞書744の情報を受信したと判断した場合には(S84のYes)、制御部500は、受信した照合用辞書744の情報を照合用辞書544に上書きして記憶する(S88)。このようにして、照合用辞書544を学習させ、類似度を算出する際の照合用辞書544の精度を向上させる。そして制御部500はS71に戻る。
【0102】
次に、店舗サーバ7の制御について説明する。図14は、店舗サーバ7の制御処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、店舗サーバ7の制御部700は、POS端末1から売上データを受信したかを判断する(S91)。POS端末1から売上データを受信したと判断した場合には(S91のYes)、制御部700は、売上情報部731に受信した売上データを加算して記憶し(S92)、店舗Tの売上を管理する。そして制御部700はS91に戻る。
【0103】
また、POS端末1からの売上データの受信ではないと判断した場合には(S91のNo)、制御部700は、エッジデバイス5から関連付情報を受信したかを判断する(S93)。関連付情報を受信していないと判断した場合には(S93のNo)、制御部700はS91に戻り、エッジデバイス5から関連付情報を受信したと判断した場合には(S93のYes)、制御部700は、関連付情報部732に受信した関連付情報を関連付情報部732に記憶する(S94)。
【0104】
次に制御部700は、関連付情報部732に記憶した関連付情報に基づいて、照合用辞書744を更新する(S95)。すなわち制御部700は、関連付情報として商品特定情報に関連付けられている商品画像(物体画像の場合もある)に対して一般物体認識を行う。具体的には、制御部700は、物体検出モデル742を用いて、当該商品画像の領域を特定し、特徴抽出モデル743を用いて、領域が特定された商品の物体画像の特徴を示す特徴量を抽出する。そして制御部700は、照合用辞書744に記憶された、当該商品画像に関連付けられた商品特定情報と同一の商品特定情報に対応付けて、抽出した特徴量を追加的に記憶する。このようにして、照合用辞書744に商品特定情報に関連付けられた特徴量を追加して、照合用辞書744に学習させることで、照合用辞書744の精度が向上する。
【0105】
そして制御部700は、学習した照合用辞書744の情報をエッジデバイス5に送信する(S96)。そして制御部700はS91に戻る。店舗サーバ7から照合用辞書744の情報を受信したエッジデバイス5は、受信した照合用辞書744の情報を照合用辞書544に上書きすることで、照合用辞書544を更新する。すなわち、照合用辞書544は照合用辞書744と同様に学習される。
【0106】
以上説明したように、実施形態の撮像装置3は、第1撮像部37および第2撮像部38と、第1撮像部37が撮像した画像に含まれる商品に付されたシンボルをデコードしたデコード情報を生成するデコード手段302と、第1撮像部37および第2撮像部38が撮像した画像とデコード情報を関連付ける関連付手段303と、関連付けされた関連付情報を出力する出力手段304と、デコード情報に含まれる商品特定情報または第1撮像部37および第2撮像部38が撮像した画像に対して行われた一般物体認識で特定された商品特定情報のいずれかをPOS端末1に送信する送信手段305と、を備える。
【0107】
このような実施形態の撮像装置3は、顧客による商品登録操作によって撮像された画像とシンボルに基づいてシンボルのデコード情報と画像とを関連付けて出力するため、照合用辞書544を学習させるために別途デコード情報と画像との関連付作業を行う必要がなく、簡単に照合用辞書544を学習させることが可能である。
【0108】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0109】
例えば、実施形態では、エッジデバイス5を単独の装置として説明した。しかしながらこれに限らず、エッジデバイス5は、例えば撮像装置3またはPOS端末1または店舗サーバ7に組み込まれていてもよい。すなわち、撮像装置3またはPOS端末1または店舗サーバ7がエッジデバイス5の機能を有していてもよい。
【0110】
また、実施形態では、POS端末1を顧客自身が操作する装置であるとして説明した。しかしながらこれに限らず、POS端末1は、店舗Tの店員が操作する装置であってもよい。この場合は、撮像装置3は、店員による商品登録操作に基づいて商品画像とデコード情報とを関連付する。
【0111】
また、実施形態では、第1撮像37部および前記第2撮像部38が撮像した画像から抽出手段301が抽出した商品画像をデコード情報と関連付けした。しかしながらこれに限らず、例えば、第1撮像37部および前記第2撮像部38が撮像した画像そのものをデコード情報と関連付けしてもよい。
【0112】
また、実施形態では、第1撮像37部および第2撮像部38の2つの撮像部を設けた。しかしながらこれに限らず、第1撮像37部または第2撮像部38のいずれか一つを設け、撮像部としてもよい。また、撮像部は、1つまたは2個以上の個別の撮像部を有するものであればよい。異なる位置に多くの撮像部を配置するほど、多角的に商品を撮像することが可能となる。
【0113】
なお、実施形態で撮像装置3の構成として説明した関連付手段303は、エッジデバイス5または店舗サーバ7(エッジデバイス5または店舗サーバ7を総称して「情報処理装置」という)が備えている別の実施形態もある。別の実施形態の場合、撮像装置3は、撮像部が撮像した画像とデコード手段がデコードしたデコード情報を情報処理装置に送信する。情報処理装置は、撮像装置3から画像とデコード情報を受信して、当該画像とデコード情報を関連付ける関連付手段を実行する。そして情報処理装置がエッジデバイス5の場合、関連付した関連付情報を店舗サーバ7に送信し、店舗サーバ7はエッジデバイス5から受信した関連付情報に基づいて照合用辞書744を学習させる。そして店舗サーバ7は、学習させた照合用辞書744をエッジデバイス5に送信する。また情報処理装置が店舗サーバ7の場合、関連付した関連付情報に基づいて照合用辞書744を学習させる。そして学習させた照合用辞書744をエッジデバイス5に送信する。
【0114】
なお、実施形態の撮像装置3で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0115】
また、実施形態の撮像装置3で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態の撮像装置3で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0116】
また、実施形態の撮像装置3で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0117】
1 POS端末
3 撮像装置
5 エッジデバイス
7 店舗サーバ
10 システム
11 CPU
31 CPU
37 第1撮像部
38 第2撮像部
51 CPU
71 CPU
100 制御部
131 商品情報部
142 商品マスタ
300 制御部
301 抽出手段
302 デコード手段
303 関連付手段
304 出力手段
305 送信手段
331 画像記憶部
332 商品画像部
333 デコード情報部
500 制御部
531 物体画像記憶部
532 特徴量部
533 商品特定情報部
534 関連付情報部
542 物体検出モデル
543 特徴抽出モデル
544 照合用辞書
700 制御部
731 売上情報部
732 関連付情報部
742 物体検出モデル
743 特徴抽出モデル
744 照合用辞書
【先行技術文献】
【特許文献】
【0118】
【特許文献1】特開2014-21915号公報
図1
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