(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161676
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】塩水の磁気処理による水素製造システム
(51)【国際特許分類】
C25B 9/00 20210101AFI20241113BHJP
C02F 1/48 20230101ALI20241113BHJP
C25B 1/04 20210101ALI20241113BHJP
C25B 15/02 20210101ALI20241113BHJP
C25B 15/021 20210101ALI20241113BHJP
【FI】
C25B9/00 A
C02F1/48 A
C25B1/04
C25B15/02
C25B15/021
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076546
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】322014392
【氏名又は名称】株式会社M3
(72)【発明者】
【氏名】神谷 浩
(72)【発明者】
【氏名】町田 哲男
(72)【発明者】
【氏名】神谷 江美
【テーマコード(参考)】
4D061
4K021
【Fターム(参考)】
4D061DA04
4D061DB06
4D061EC01
4D061EC06
4D061EC19
4D061FA13
4K021AA01
4K021BA03
4K021BB05
4K021BC01
4K021CA08
4K021DC03
4K021EA06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】昨今、グリーン社会に向けて従来とは異なるエネルギー方式が考案されてきている。その中の一つに水素エネルギーがあるが、化石燃料改質による水素製造では、製造プロセスでCO
2を排出するという課題があり、また、副生水素による水素製造では、副生する水素の量が限られているという課題があり、水電解による水素製造では、水素製造のために電力を使うため、水素の製造コストが高くなってしまうという課題があり、更には、地球上には、水が約71%存在し、その水の約97%が海水であり、この豊富な海水を水素製造に有効に利用しきれていないという課題もある。
【解決手段】塩水供給部と磁気処理部と電気分解部を有し、海水などの自然資源である塩水を磁気処理することにより、塩水の電気分解による水素の製造量を低コストで、効果的に増加させることが可能となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩水供給部と、磁気処理部と、電気分解部を有する水素製造方式。
【請求項2】
請求項1において、連結部を有するもの。
【請求項3】
請求項1において、貯蔵部を有するもの。
【請求項4】
請求項1において、フィルター部を有するもの。
【請求項5】
請求項1において、純水製造装置を有するもの。
【請求項6】
請求項1において、温水化処理部を有するもの。
【請求項7】
請求項6において、温水化処理部を電気分解部に含有するもの。
【請求項8】
請求項6において、温水化処理部を磁気処理部に含有するもの。
【請求項9】
請求項1において、溶液撹拌部を有するもの。
【請求項10】
請求項9において、溶液撹拌部を電気分解部に含有するもの。
【請求項11】
請求項9において、溶液撹拌部を磁気処理部に含有するもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩水の磁気処理と電気分解による水素の製造方式に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、脱炭素が叫ばれる時代になってきており、従来とは異なるエネルギー方式が考案されてきている。その中の一つに水素エネルギーがあり、水素ステーションなども社会に広まりつつある。
【0003】
水素製造の方法として、化石燃料改質があり、この方式は、既に広く実用化されており、特に石油精製工場などで導入されているが、製造プロセスでCO2を排出するという課題があり、また、他の水素製造の方法として、副生水素があるが、副生する水素の量が限られているという課題がある。
【0004】
さらに、他の水素製造の方法として、水電解による水素製造があるが、水素製造のために電力を使うため、水素の製造コストが高くなってしまうという課題がある。
【0005】
また、水溶液の電気分解のエリアに超電導磁石による磁界をかけて水素の製造量を増やすというソリューションも提供され始めているが、超電導磁石を利用する場合には、設備コストが高くなるという課題がある。
【0006】
そして、地球上には、水が約71%存在し、その水の約97%が海水であり、この豊富な海水を水素製造に有効に利用しきれていないという課題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2023-500240
【特許文献2】特開2021-001097
【特許文献3】特開2021-178754
【特許文献4】特開2022-035006
【特許文献5】特開2023-000414
【特許文献6】特開2023-007430
【特許文献7】特許7177289
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の特許文献1では、塩水の電気分解について記載しており、陰極に常磁性材料を含み、陽極に反磁性材料を含んでいるが、AC電源を必要とするという課題があり、更に、電気分解前の塩水の磁気処理などについては触れられていない。
【0009】
本発明は、海水などの塩水の電気分解による水素の製造の効率を向上させる方式を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、塩水供給部と、磁気処理部と、電気分解部を有し、塩水供給部から塩水を磁気処理部に供給し、磁気処理部にて塩水を磁気処理し、磁気処理後の塩水を電気分解部に供給し、電気分解部にて、磁気処理をしていない塩水よりも効果的に、水素を製造することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、海水などの塩水を、電気分解前に磁気処理することで、電気分解における水素の製造効率を向上させる方式を提供することを目的としている。
【0012】
上記目的のために、本発明は、塩水供給部と、磁気処理部と、電気分解部を有し、塩水供給部から塩水を磁気処理部に供給し、磁気処理部にて塩水を磁気処理し、磁気処理後の塩水を電気分解部に供給し、電気分解部にて、磁気処理をしていない塩水よりも効果的に、水素を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図4】本発明のフィルター部を有する1実施例の構成図
【
図5】本発明の純水製造装置を有する1実施例の構成図
【
図6】本発明の温水化処理部を有する1実施例の構成図
【
図7】本発明の溶液撹拌部を有する1実施例の構成図
【
図8】塩水の磁気処理にて利用するネオジム磁石の事例
【
図9】塩水の磁気処理にて利用するネオジム磁石4つの吸着事例
【
図10】磁石吸着防止のためのプラスチックスペーサ
【
図11】ネオジム磁石4つの上にプラスチックスペーサを2つ載せた状態
【
図12】塩水の磁気処理にて利用するネオジム磁石8つの搭載事例
【
図13】塩水の磁気処理にて利用するネオジム磁石16個の搭載事例
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、実施形態を説明する。
【0015】
尚、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複の説明を省略する。
また、図面は理解することを目的としており、実際の寸法比率は実際のものと必ずしも一致しない。
【0016】
図1は、本発明の1実施例における構成図である。
塩水供給部から、磁気処理部に塩水が供給され、磁気処理部において塩水が磁気処理され、磁気処理された塩水が電気分解部に供給され、電気分解部にて磁気処理された塩水が電気分解され水素を製造する。
【0017】
ここで最初に、塩水の磁気処理について説明をする。今回の評価では、比較サンプルとして磁気処理をしていない20℃の水100ccを溶媒とし、塩化ナトリウム20gを溶質として塩水、すなわち塩化ナトリウム水溶液を生成する。
【0018】
また、一方で、いま説明した比較サンプルとして磁気処理をしていない20℃の水100ccを溶媒とし、塩化ナトリウム20gを溶質として塩水、すなわち塩化ナトリウム水溶液を生成したものに関して、磁気処理を行う手段について事例を交えて説明をする。
【0019】
図8は、本件で塩水を磁気処理する際に利用するネオジム磁石である。物理寸法は、長辺からそれぞれ、50mm、10mmとなっており、厚みは、3mmであり、N40材のものとなっている。
【0020】
尚、このネオジム磁石の表面を塩水が通過することになるため、ネオジム磁石表面の汚れを防ぐために、磁気を通しやすい薄膜などで、ネオジム磁石の表面を覆うことで、ネオジム磁石の直接の表面の汚れを防ぐことも可能となる。
【0021】
このネオジム磁石を、
図9のように、10mmの辺と3mmの辺からなる面の方向に磁力で引き合う方向に4つ並べ、各ネオジム磁石4つを磁力にて吸着させる。
【0022】
さらに、
図10のような磁石間の吸着防止のためのプラスチックスペーサを準備する。このプラスチックスペーサの物理寸法は、長辺からそれぞれ、40mm、5mmとなっており、厚みは、1mmである。
【0023】
次に、
図10のプラスチックスペーサ2つを、
図9の吸着している4つのネオジム磁石の表面に設置する。この際、2つのプラスチックスペーサの長辺と、4つのそれぞれのネオジム磁石の長辺が、直角の向きになるように、更には、2つのプラスチックスペーサを、4つのネオジム磁石の両端の部分に設置し、井桁となるように搭載した状態を、
図11に示す。
【0024】
さらに、
図9と同一の状態のネオジム磁石を4つ吸着させたものを準備する。
【0025】
図11のプラスチックスペーサ2つの表面上に、この新たに準備したネオジム磁石4つを吸着させたものを、下部のネオジム磁石4つを吸着させたものと吸着が最も強くなるZ軸方向にて設置する。また、下部のネオジム磁石4つの長辺と、上部のネオジム磁石4つの長辺が平行となるように搭載する。このとき、プラスチックスペーサ2つは、下部のネオジム磁石4つと、上部のネオジム磁石4つの、両端に位置していることになる。この状態の、塩水の磁気処理にて利用するネオジム磁石8つの搭載事例が
図12である。
【0026】
さらに、これまで述べてきた内容と同等の方法にて、ネオジム磁石16個を搭載した状態図を、
図13に示す。このネオジム磁石16個を搭載した状態においては、プラスチックスペーサが6個使われており、Z方向の同じ高さ位置において、対となっているプラスチックスペーサは3組ある。その3組のプラスチックスペーサとネオジム磁石との間には、合計3か所の空間12が存在する。
【0027】
ここで、塩水の磁化処理を実施していく事例について説明を進める。
【0028】
このプラスチックスペーサ間の3か所の空間12を、均等な塩水の流量になるように配慮し、先ほど説明した、比較サンプルとして磁気処理をしていない20℃の水100ccを溶媒とし、塩化ナトリウム20gを溶質として生成した塩水、すなわち塩化ナトリウム水溶液を60秒かけて通過させ、その塩水を採取する。
【0029】
その採取した塩水を、さらに同様の方法でプラスチックスペーサ間の3か所の空間12を、均等な塩水の流量になるように配慮し、60秒かけて通過させて再度採取する。
【0030】
この同様の手法を合計10回繰り返すことで、塩水の磁気処理を実施し、磁気処理した塩水を得ることができる。
【0031】
また、このネオジム磁石の磁力を強くすることで、あるいは、ネオジム磁石の量を増やすことなどの方法により、塩水の通過の条件を緩和することも可能となる。
【0032】
例えば、
図13で説明したネオジム磁石16個を、直列方向に10個ならべることで、塩水の通過の回数を、10分の1に緩和することも可能である。
【0033】
ここで
図1にて説明しように、磁気処理部で生成した、磁気処理をした塩水を、
図1の電気分解部に供給し、電気分解部にて電気分解を実施することが可能となる。
【0034】
以上で説明した、2種類の塩水があるが、第一に磁気処理をしていない塩水と、そして第二に磁気処理をした塩水とを使って使ってそれぞれ電気分解を実施し、製造される水素の量を比較した。
【0035】
電気分解においては、電極として白金電極を利用し、電圧は6Vを印加した。
【0036】
その結果として、磁気処理をした塩水を使って電気分解により製造された水素の量は、磁気処理をしていない塩水を使って電気分解により製造された水素の量に比べて、20℃の環境下において、7.5%~10%分、より多くの水素を製造することが実験により確認できた。
【0037】
尚、別実験の方式において、電気分解部にてネオジム磁石を複数設置し、磁気処理をしていない塩水を利用し電気分解を実施した。ネオジム磁石を電気分解部に設置したときの電気分解による水素の製造量は、ネオジム磁石を電気分解部に設置しないときに比べて明らかな優位性は見られなかった。
【0038】
但し、この実験においては、ネオジム磁石を設置して実験評価を実施したが、より大きな磁界をかけることで水素の製造量を増加させられる可能性は残されている。
【0039】
また一方で、電気分解部に、非常に高価な超電導磁石のようなものを設けて水素の製造量が増加するというソリューションも論文レベルでは散見されるが、超電導磁石を導入することは、磁力生成のため多くの電気消費を必要とし、またコストが膨大になるという大きな課題もある。
【0040】
そのため、これまで本発明にて説明してきた、市販レベルの磁石により、安価に磁気処理をした塩水を利用する水素製造システムは、水素製造量を増加させることができ、かつ、コスト的なメリットも大きい。
【0041】
次に、
図2について説明する。
図2は、本発明の連結部を有する1実施例の構成図である。
【0042】
塩水供給部と、磁気処理部との間に連結部を有しており、連結部をゴムチューブなどで構成し、更には、連結部に調整バルブなどの調整機構を設けることも可能である。
【0043】
この、連結部により、塩水供給部から磁気処理部に塩水を円滑に供給することが可能となり、更には、連結部に設けた調整バルブなどで、塩水供給部から磁気処理部への、磁気処理液体の供給量を調整することが可能となる。
【0044】
尚、この連結部は、この事例では塩水供給部と磁気処理部との間に設置しているが、本発明案件の他事例における、塩水が供給される接続部分に適用することが可能である。
【0045】
また、
図3は、本発明の貯蔵部を有する1実施例の構成図である。
【0046】
塩水供給部からの塩水を、貯蔵部にて一時的に貯蔵し、その後に磁気処理部に供給することが可能となる。
【0047】
尚、この貯蔵部は、この事例では塩水供給部と磁気処理部との間に設置しているが、本発明案件の他事例における、塩水が供給される接続部分に適用することが可能である。
【0048】
次に、
図4は、本発明のフィルター部を有する1実施例の構成図である。
【0049】
本発明は、塩水として、海水を利用することを想定している。そのためこの事例では、海水などに含まれる電気分解に不要な物質を除去するためのフィルター部を、塩水供給部と磁気処理部に設けている。
【0050】
このフィルター部により、塩水供給部から磁気処理部に海水などの塩水を供給する際に、海水などに含まれる電気分解に不要な物質などを除去することが可能になる。
【0051】
尚、このフィルター部は、磁気処理部よりも前段に設けることが望ましい。理由としては、海水などに磁気処理を阻害する物質が含まれている場合には、磁気処理部による磁気処理の効果を損なう恐れがあるためである。
【0052】
次に、
図5は、本発明の純水製造装置を有する1実施例の構成図である。
【0053】
電気分解部において、純水を利用するように設計されているシステムにおいては、電気分解において純水が必要とされるため、純水製造装置が必要となる。
【0054】
純水製造装置を、塩水供給部と磁気処理部との間に設けることで、塩水供給部から供給された塩水を、純水製造装置にて純水に変換し、純水製造装置から、純水を磁気処理部に供給することができる。
【0055】
更に、
図6は、本発明の温水化処理部を有する1実施例の構成図である。
【0056】
磁気処理部から、磁気処理した塩水を、温水化処理部に供給し、温水化処理部において、磁気処理した塩水を加熱し、加熱した磁気処理した塩水を、温水化処理部から電気分解部に供給し、電気分解を実施し水素を製造する。
【0057】
ここで、温水化処理部の事例として、ヒーターなどによる加熱も可能であり、また、塩水として海水を利用する場合などは、自然に存在する日中の太陽光による温水化処理部の構成も可能であり、太陽光によって加熱する場合などは、ヒーターなどの電気料金は不要となり安価なシステムが構築可能である。
【0058】
磁気処理した塩水における、温度の違いによる水素の製造状況を確認したが、ここでは、磁気処理した塩水が30℃の場合と、磁気処理した塩水が40℃の場合とで、電気分解による水素の製造量を実験評価した事例について説明する。
【0059】
電気分解においては、電極として白金電極を利用し、電圧は6Vを印加した。
【0060】
結果として、20℃の常温の磁気処理した塩水を使って電気分解により製造される水素の量に比べて、磁気処理した塩水が30℃の場合は、電気分解により製造される水素の量は、約50%多く製造できることが確認できた。
【0061】
また、20℃の常温の磁気処理した塩水を使って電気分解により製造される水素の量に比べて、磁気処理した塩水が40℃の場合は、電気分解により製造される水素の量は、約80%多く製造できることが確認できた。
【0062】
以上のことにより、磁気処理した塩水を加熱することにより、電気分解による水素製造量を増加させることが可能となる。また、今回は、20℃から30℃に、あるいは、40℃に昇温させるため、加熱機構を採用しているが、状況によっては、加熱だけでなく、別の温度変化などの温度調整機構も組み入れることが可能である。
【0063】
また、温水化処理部は、電気分解部に設けることも可能であり、磁気処理部に設けることも可能である。
【0064】
さらに、加熱温度に関しても、ここでは30℃と40℃の実験結果を示しているが、他の温度への加熱も機構上可能である。
【0065】
次に、
図7は、本発明の溶液撹拌部を有する1実施例の構成図である。
【0066】
磁気処理部から、磁気処理した塩水を溶液撹拌部に供給し、この溶液撹拌部において、1例として、プロペラ式の自動撹拌にて撹拌を行い、溶液の濃度や温度などを均一化し、その後、撹拌をした磁気処理した塩水を、溶液撹拌部から電気分解部に供給し、電気分解部にて磁気処理した塩水を電気分解し、水素を製造することが可能となる。
【0067】
また、磁気処理部や電気分解部に、溶液撹拌部を含有することも可能である。
【0068】
以上説明したように、本発明の塩水の磁気処理による水素製造システムにおいては、海水などの塩水を磁気処理する機構により、海水などの塩水の電気分解による水素の製造量を低コストで、効果的に増加させることが可能となり、豊富な海水を原料として豊富な水素を製造することが可能であり、また、製造プロセスでもCO2を排出することがないというメリットもあり、将来に向けたグリーンエネルギー社会、水素社会の発展に寄与することができる技術である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の塩水の磁気処理による水素製造システムにおいては、海水などの塩水を磁気処理する機構により、海水などの塩水の電気分解による水素の製造量を低コストで、効果的に増加させることが可能となり、豊富な海水を原料として豊富な水素を製造することが可能であり、また、製造プロセスでもCO2を排出することがないというメリットもあり、将来に向けたグリーンエネルギー社会、水素社会の発展に寄与することができる技術である。
【符号の説明】
【0070】
1・・・塩水供給部
2・・・磁気処理部
3・・・電気分解部
4・・・連結部
5・・・貯蔵部
6・・・フィルター部
7・・・純水製造装置
8・・・温水化処理部
9・・・溶液撹拌部
10・・・ネオジム磁石
11・・・プラスチックスペーサ
12・・・3か所の空間
【手続補正書】
【提出日】2024-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩水を電気分解により水素を発生するための水素製造装置であって、
塩水を外部から装置内部に取り込むための塩水供給部と、塩水を磁気処理するための磁気処理部と、前記磁気処部に接続されて、磁気処理された塩水を電気分解するための電気分解部を有し、
前記磁気処理部は、互いに対向して配置された板状の上部の磁石及び下部の磁石と、前記上部の磁石と前記下部の磁石の間に配置され、塩水を通過させるための空間を設けるためのスペーサを有し、
前記上部の磁石と前記下部の磁石とを互いに吸着するように配置し、前記空間内に、前記上部の磁石と前記下部の磁石との間に磁石による吸着力を発生させることにより前記空間を通過する前記塩水を磁気処理するように構成していることを特徴とする水素製造装置。
【請求項2】
前記磁気処理部と前記電気分解部との間に、磁気処理部と電気分解部とを分離するための連結部を有し、
塩水を前記磁気処理部にて磁気処理した後に、磁気処理した塩水を電気分解するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項3】
塩水を磁気処理部に設けられた空間を通過させて磁気処理し、磁気処理された塩水を電気分解することにより、水素を発生するための水素製造方法であって、
前記磁気処理部は、互いに対向して配置された板状の上部の磁石及び下部の磁石と、前記上部の磁石と前記下部の磁石の間に配置され、塩水を通過させるための空間を設けるためのスペーサを有し、
前記上部の磁石と前記下部の磁石とを互いに吸着するように配置し、前記空間内に、前記上部の磁石と前記下部の磁石との間に磁石による吸着力を発生させることにより前記空間を通過する前記塩水を磁気処理するように構成していることを特徴とする水素製造方法。
【請求項4】
前記磁気処理部の前段に、前記塩水供給部からの塩水を、貯蔵する機能を持つ貯蔵部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項5】
前記磁気処理部の前段に、前記塩水供給部からの塩水における、電気分解に不要な物質を除去するため機能を持つフィルター部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項6】
前記磁気処理部の前段に、塩水を加熱するヒータを備えた温水化処理部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項7】
前記電気分解部が、塩水を加熱するヒータを備えた温水化処理部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項8】
前記磁気処理部が、塩水を加熱するヒータを備えた温水化処理部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項9】
前記磁気処理部の前段に、塩水を撹拌する機能を備えた溶液撹拌部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項10】
前記電気分解部は、塩水を撹拌する機能を備えた溶液撹拌部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項11】
前記磁気処理部は、塩水を撹拌する機能を備えた溶液撹拌部を、更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。