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  • 特開-乗客コンベアの無線システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161684
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】乗客コンベアの無線システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 31/00 20060101AFI20241113BHJP
【FI】
B66B31/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076570
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安部 雅哉
【テーマコード(参考)】
3F321
【Fターム(参考)】
3F321AA02
3F321EB07
3F321EC06
3F321HA04
(57)【要約】
【課題】保安性および保守点検作業性を向上させることができる乗客コンベアの無線システムを提供する。
【解決手段】エスカレーター50の無線システム10は、エスカレーター50の制御盤11と作業者Wが所持する保守点検端末65とを無線で接続する。制御盤11は、作業者Wが所持する携帯電話15の位置情報を取得し、携帯電話15と制御盤65との距離を算出し、距離が所定距離以内の場合には、作業者Wが制御盤11に近接していることを検知する近接検知部12と、近接検知部12によって作業者Wが制御盤11に近接していることを検知した場合には、保守点検端末65に向けて無線電波を発信する無線発停部13と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、
前記制御盤は、前記保守点検作業者が所持する携帯電話の位置情報を取得し、前記携帯電話と前記制御盤との距離を算出し、前記距離が所定距離以内の場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知し、前記距離が前記所定距離より大きい場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤から離間していることを検知する近接検知部と、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けて無線電波を発信し、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤から離間していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けた無線電波の発信を停止する無線発停部と、を有する、
乗客コンベアの無線システム。
【請求項2】
乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、
前記制御盤は、前記保守点検作業者が所持する携帯電話のスピーカから発信する特定音を受信した場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知する近接検知部と、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けて無線電波を発信する無線発信部と、を有する、
乗客コンベアの無線システム。
【請求項3】
乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、
前記制御盤は、機械室に設けられ、
前記機械室は、マンホール蓋で塞がれ、
前記制御盤は、前記保守点検作業者が前記マンホール蓋を叩いた時の打撃音を受信した場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知する近接検知部と、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けて無線電波を発信する無線発信部と、を有する、
乗客コンベアの無線システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の乗客コンベアの無線システムであって、
前記制御盤は、機械室に設けられ、
前記機械室には、マイクが設けられ、
前記近接検知部は、前記マイクによって前記特定音または前記打撃音を取得する、
乗客コンベアの無線システム。
【請求項5】
請求項2または3に記載の乗客コンベアの無線システムであって、
前記制御盤は、前記乗客コンベアの保守点検作業後に全ての機器の運転が復帰し、通常運転が所定時間継続した場合に、前記保守点検端末に向けた前記無線電波の発信を停止する無線停止部をさらに有する、
乗客コンベアの無線システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗客コンベアとしてのエスカレーターには、エスカレーターを運転するための各機器を制御する制御盤が設けられる。制御盤は、例えば上部機械室に設けられる。上部機械室は、トラスの上方の端部に形成された内部空間である。上部機械室は、上部機械室の上方に設けられたマンホール蓋によって塞がれる。
【0003】
エスカレーターの保守点検時には、保守点検作業者(以下、単に作業者)は、メンテナンスコンピュータ等の保守点検端末を有線によって制御盤に接続して各機器のデータ等を取得していた(例えば、特許文献1)。このとき、制御盤が設けられる機械室に入るためにマンホール蓋を外す必要があった。また、マンホール蓋が重量物であるため、作業者にとってマンホール蓋を外す作業は負担であった。
【0004】
上述した背景を踏まえ、作業者の保守点検端末と制御盤とを無線によって接続することが考えられた。しかし、常時、制御盤から作業者の保守点検端末に向けて無線電波を発信した場合には、保安および電力消費の観点から好ましくはなかった。そこで、現状では、上部機械室の外部に配置されたキースイッチを組み合わせて押すことによって、上部機械室内の制御盤から作業者の保守点検端末に向けて無線電波が発信され、作業者によってマンホール蓋を外す作業を省略している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-149497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上部機械室の外部に配置されたキースイッチは、保守点検作業者以外でも操作することができるため、意図せぬ無線電波が発信される懸念がある。そこで、上部機械室の外部に配置されたキースイッチを操作することなく無線電波を発信させることによって、保安性および保守点検作業性を向上させることができる乗客コンベアの無線システムが求められている。
【0007】
そこで、本発明は、保安性および保守点検作業性を向上させることができる乗客コンベアの無線システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る乗客コンベアの無線システムは、乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、制御盤は、保守点検作業者が所持する携帯電話の位置情報を取得し、携帯電話と制御盤との距離を算出し、距離が所定距離以内の場合には、保守点検作業者が制御盤に近接していることを検知し、距離が所定距離より大きい場合には、保守点検作業者が制御盤から離間していることを検知する近接検知部と、近接検知部によって保守点検作業者が制御盤に近接していることを検知した場合には、保守点検端末に向けて無線電波を発信し、近接検知部によって保守点検作業者が制御盤から離間していることを検知した場合には、保守点検端末に向けた無線電波の発信を停止する無線発停部と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る乗客コンベアの無線システムは、乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、制御盤は、保守点検作業者が所持する携帯電話のスピーカから発信する特定音を受信した場合には、保守点検作業者が制御盤に近接していることを検知する近接検知部と、近接検知部によって保守点検作業者が制御盤に近接していることを検知した場合には、保守点検端末に向けて無線電波を発信する無線発信部と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る乗客コンベアの無線システムは、乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、制御盤は、機械室に設けられ、機械室は、マンホール蓋で塞がれ、制御盤は、保守点検作業者が乗客コンベアのマンホール蓋を叩いた時の打撃音を受信した場合には、保守点検作業者が制御盤に近接していることを検知する近接検知部と、近接検知部によって保守点検作業者が制御盤に近接していることを検知した場合には、保守点検端末に向けて無線電波を発信する無線発信部と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る乗客コンベアの無線システムにおいて、制御盤は、機械室に設けられ、機械室には、マイクが設けられ、近接検知部は、マイクによって特定音または打撃音を取得することが好ましい。
【0012】
本発明に係る乗客コンベアの無線システムにおいて、制御盤は、乗客コンベアの保守点検作業後に全ての機器の運転が復帰し、通常運転が所定時間継続した場合に、保守点検端末に向けた無線の発信を停止する無線停止部をさらに有することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の乗客コンベアの無線システムによれば、保安性および保守点検作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態に係わるエスカレーターを示す模式図である。
図2】第1実施形態の無線システムを示すブロック図である。
図3】第2実施形態の無線システムを示すブロック図である。
図4】第3実施形態の無線システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。以下の説明において、具体的な形状、材料、方向、数値等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができる。
【0016】
例えば図2に示すように、無線システム10は、乗客コンベアとしてのエスカレーター50の制御盤11と保守点検作業者(以下、単に作業者W)が所持する保守点検端末65とを無線で接続するシステムである。無線システム10によれば、詳細は後述するが、保安性および保守点検作業性を向上させることができる。
【0017】
[エスカレーター]
図1を用いて、実施形態に係わるエスカレーター50について説明する。
【0018】
乗客コンベアとしてのエスカレーター50は、エスカレーター50の自重および積載荷重を支持するトラス51と、トラス51の上方の端部に設けられた上部機械室52と、上部機械室52の上方に設けられた上部乗降口53と、上部乗降口53に設けられ上部機械室52の上方を塞ぐ上部マンホール蓋54と、トラス51の下方の端部に設けられた下部機械室56と、下部機械室56の上方に設けられた下部乗降口57と、下部乗降口57に設けられ下部機械室56の上方を塞ぐ下部マンホール蓋58とを有する。
【0019】
トラス51には、上部乗降口53と下部乗降口57との間で循環移動する複数の踏段61が支持される。また、トラス51上の幅方向両側部には、一対の欄干62が設けられる。各欄干62の外周部には、踏段61と同期して移動する移動手摺63が設けられる。
【0020】
上部機械室52の内部には、各踏段61および移動手摺63を移動させる駆動力を発生する駆動機(図示なし)と、駆動機の駆動力を踏段61および移動手摺63に伝える動力伝達装置(図示なし)と、駆動機等のエスカレーター50の各機器の運転を制御する制御盤11とが設けられる。また、上部機械室52の内部には、駆動機等のエスカレーター50の各機器の異常音を拾うマイク26が設けられてもよい。
【0021】
[第1実施形態の無線システム]
図2を用いて、第1実施形態の無線システム10について説明する。
【0022】
無線システム10では、詳細は後述するが、作業者Wが所持する携帯電話15の位置情報を制御盤11が取得することによって、制御盤11に作業者Wが近接していることを検知して制御盤11と保守点検端末65とを無線で接続する。無線システム10によれば、保安性および保守点検作業性を向上させることができる。
【0023】
制御盤11は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶部を有し、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。
【0024】
制御盤11は、それぞれ詳細は後述する近接検知部12と、無線発停部13とを有する。近接検知部12および無線発停部13は、CPUがRОMまたはRAMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0025】
近接検知部12は、作業者Wが所持する携帯電話15の位置情報を取得し、携帯電話15と制御盤11との距離を算出し、当該距離が所定距離以内の場合には、作業者Wが制御盤11に近接していることを検知し、当該距離が所定距離より大きい場合には、作業者Wが制御盤11から離間していることを検知する。
【0026】
近接検知部12は、作業者Wが所持する携帯電話15に搭載されたGPS(Global Positioning System)によって携帯電話15の位置情報を取得してもよい。また、近接検知部12は、作業者Wが所持する携帯電話15に搭載されたビーコンによって携帯電話15の位置情報を取得してもよい。
【0027】
無線発停部13は、近接検知部12によって作業者Wが制御盤11に近接していることを検知した場合には、保守点検端末65に向けて無線電波を発信し、近接検知部12によって作業者Wが制御盤11から離間していることを検知した場合には、保守点検端末65に向けた無線電波の発信を停止する。
【0028】
[第2実施形態の無線システム]
図3を用いて、第2実施形態の無線システム20について説明する。
【0029】
無線システム20では、詳細は後述するが、作業者Wの所持する携帯電話25から発信される特定音を制御盤21が受信することによって、制御盤21に作業者Wが近接していることを検知して、制御盤21と保守点検端末65とを無線で接続する。無線システム10によれば、保安性および保守点検作業性を向上させることができる。
【0030】
制御盤21は、演算処理部であるCPUと、RAM、ROM等の記憶部を有し、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。
【0031】
制御盤21は、それぞれ詳細は後述する近接検知部22と、無線発信部23と、無線停止部24とを有する。近接検知部22、無線発信部23および無線停止部24は、CPUがRОMまたはRAMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0032】
近接検知部22は、作業者Wが所持する携帯電話25から発信する特定音を取得した場合には、作業者Wが制御盤21に近接していることを検知する。近接検知部22は、上部機械室52の内部に設けられた駆動機等のエスカレーター50の各機器の異常音を拾うマイク26によって取得してもよい。なお、作業者Wは、エスカレーター50に向かう際には、所持する携帯電話25から特定音を発信し続ける必要がある。
【0033】
無線発信部23は、近接検知部22によって作業者Wが制御盤21に近接していることを検知した場合には、保守点検端末65に向けて無線電波を発信する。無線停止部24は、保守点検作業の終了後にエスカレーター50の全ての機器の運転が復帰し、通常運転が所定時間継続した場合に、保守点検端末65に向けた無線電波の発信を停止する。
【0034】
[第3実施形態の無線システム]
図4を用いて、第3実施形態の無線システム30について説明する。
【0035】
無線システム30では、詳細は後述するが、作業者Wがエスカレーター50の上部機械室52を塞ぐ上部マンホール蓋54を叩いた時の打撃音を制御盤31が受信することによって、制御盤31に作業者Wが近接していることを検知して、制御盤31と保守点検端末65とを無線で接続する。無線システム30によれば、保安性および保守点検作業性を向上させることができる。
【0036】
制御盤31は、演算処理部であるCPUと、RAM、ROM等の記憶部を有し、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。
【0037】
制御盤31は、それぞれ詳細は後述する近接検知部32と、無線発信部33と、無線停止部34とを有する。近接検知部32、無線発信部33および無線停止部34は、CPUがRОMまたはRAMに格納されたプログラムを実行することにより実現される。
【0038】
近接検知部32は、エスカレーター50の上部機械室52を塞ぐ上部マンホール蓋54を叩いた時の打撃音を取得した場合には、作業者Wが制御盤31に近接していることを検知する。近接検知部32は、上部機械室52の内部に設けられた駆動機等のエスカレーター50の各機器の異常音を拾うマイク26によって取得してもよい。
【0039】
無線発信部33は、近接検知部32によって作業者Wが制御盤31に近接していることを検知した場合には、保守点検端末65に向けて無線電波を発信する。無線停止部34は、保守点検作業の終了後にエスカレーター50の全ての機器の運転が復帰し、通常運転が所定時間継続した場合に、保守点検端末65に向けた無線電波の発信を停止する。
【0040】
[その他]
また、本開示は、以下の実施形態によりさらに説明される。
構成1:乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、前記制御盤は、前記保守点検作業者が所持する携帯電話の位置情報を取得し、前記携帯電話と前記制御盤との距離を算出し、前記距離が所定距離以内の場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知し、前記距離が所定距離より大きい場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤から離間していることを検知する近接検知部と、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けて無線電波を発信し、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤から離間していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けた無線電波の発信を停止する無線発停部と、を有する、乗客コンベアの無線システム。
構成2:乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、前記制御盤は、前記保守点検作業者が所持する携帯電話のスピーカから発信する特定音を受信した場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知する近接検知部と、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けて無線電波を発信する無線発信部と、を有する、乗客コンベアの無線システム。
構成3:乗客コンベアの制御盤と保守点検作業者が所持する保守点検端末とを無線で接続する乗客コンベアの無線システムであって、前記制御盤は、機械室に設けられ、前記機械室は、マンホール蓋で塞がれ、前記制御盤は、前記保守点検作業者が前記マンホール蓋を叩いた時の打撃音を受信した場合には、前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知する近接検知部と、前記近接検知部によって前記保守点検作業者が前記制御盤に近接していることを検知した場合には、前記保守点検端末に向けて無線電波を発信する無線発信部と、を有する、乗客コンベアの無線システム。
構成4:前記制御盤は、機械室に設けられ、前記機械室には、マイクが設けられ、前記近接検知部は、前記マイクによって前記特定音または前記打撃音を取得する、構成2または3に記載の乗客コンベアの無線システム。
構成5:前記制御盤は、前記乗客コンベアの保守点検作業後に全ての機器の運転が復帰し、通常運転が所定時間継続した場合に、前記保守点検端末に向けた前記無線の発信を停止する無線停止部をさらに有する、構成2から4のいずれか一項に記載の乗客コンベアの無線システム。
【0041】
なお、本発明は上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0042】
10 無線システム、11 制御盤、12 近接検知部、13 無線発停部、15 携帯電話、20 無線システム、21 制御盤、22 近接検知部、23 無線発信部、24 無線停止部、25 携帯電話、26 マイク、30 無線システム、31 制御盤、32 近接検知部、33 無線発信部、34 無線停止部、50 エスカレーター(乗客コンベア)、51 トラス、52 上部機械室、53 上部乗降口、54 上部マンホール蓋、56 下部機械室、57 下部乗降口、58 下部マンホール蓋、61 踏段、62 欄干、63 移動手摺、65 保守点検端末、W 作業者(保守点検作業者)
図1
図2
図3
図4