(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161725
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】検出装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/47 20060101AFI20241113BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
G01N21/47 B
B41J2/01 451
B41J2/01 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076686
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 大介
(72)【発明者】
【氏名】池田 和樹
(72)【発明者】
【氏名】植村 昂紀
(72)【発明者】
【氏名】大木 誠
(72)【発明者】
【氏名】湯浅 崇史
(72)【発明者】
【氏名】高橋 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】土器屋 翔平
【テーマコード(参考)】
2C056
2G059
【Fターム(参考)】
2C056EB13
2C056EB45
2C056KD06
2C056KD10
2G059AA02
2G059AA05
2G059AA10
2G059BB10
2G059EE02
2G059GG03
2G059KK01
(57)【要約】
【課題】記録材の種類判別を十分な精度で行なうことができ、かつ、反射部の寸法、形状を適正にした検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置は、記録材の種類を検出する検出装置であって、記録材9に光を照射する光源としての反射用光源10と、記録材9からの反射光を受光するセンサ13と、記録材9がない状態のときに前記光源から照射された光を反射させる反射部14とを備える。反射部14は、記録材9と平行に配置されている。反射部14に垂直な方向から見たとき、センサ13と前記光源とは、異なる位置にあり、センサ13の中心13cから前記光源の中心を越えた反対側における反射部14の端までの距離Dは、以下の式で定まるD1以上D2以下である。
D1=Az
2/L+Bz+CL
D2=A′z
2/L+B′z+C′L
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材の種類を検出する検出装置であって、
前記記録材に光を照射する光源と、
前記記録材からの反射光を受光するセンサと、
前記記録材がない状態のときに前記光源から照射された光を反射させる反射部とを備え、
前記反射部は、前記記録材と平行に配置されており、
前記反射部に垂直な方向から見たとき、
前記センサと前記光源とは、異なる位置にあり、前記センサの中心から前記光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dは、以下の式で定まるD1以上D2以下である、検出装置。
D1=Az2/L+Bz+CL
D2=A′z2/L+B′z+C′L
ただし、zは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記光源の発光点と前記記録材との距離z1との平均である。
Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記光源の中心と前記センサの中心との距離である。
A=0.195、B=0.277、C=1.498、A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509である。
【請求項2】
前記反射部の外形線は、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記光源の中心と前記センサの中心とを結ぶ線分の中点を中心として描く半径R1の円より外側にあり、かつ、半径R2の円より内側にある、請求項1に記載の検出装置。
ただし、
R1=Az2/L+Bz+(C-1)L
R2=A′z2/L+B′z+(C′-1)L
【請求項3】
記録材の種類を検出する検出装置であって、
nは2以上の整数とすると、
前記記録材に光を照射する第1光源から第n光源と、
前記記録材からの反射光を受光するセンサと、
前記記録材がない状態のときに前記第1光源から前記第n光源のいずれかから照射された光を反射させる反射部とを備え、
1以上n以下の整数kの各々について、
前記反射部は、前記記録材と平行に配置されており、
前記反射部に垂直な方向から見たとき、
前記センサと前記第k光源とは異なる位置にあり、前記センサの中心から前記第k光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dkは、以下の式で定まるD1k以上D2k以下であるという条件が成り立つ、検出装置。
D1k=Azk
2/L+Bzk+CL
D2k=A′zk
2/L+B′zk+C′L
ただし、zkは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記第k光源の発光点と前記記録材との距離z1kとの平均である。
Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記第k光源の中心と前記センサの中心との距離である。
A=0.195、B=0.277、C=1.498、A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509である。
【請求項4】
前記第1光源から前記第n光源の中から選択される基準となる光源を第m光源とすると、前記センサの中心から前記第m光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dmは、前記第1光源から前記第n光源のうち前記第m光源以外の光源に関して算出される距離Dに比べて長い、請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記第1光源から前記第n光源は、前記センサを中心とした円弧状に配列されている、請求項3または4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記第1光源から前記第n光源は、上流側に放射照度のピークを有する光源から順に時分割で発光する、請求項3または4に記載の検出装置。
【請求項7】
前記第1光源から前記第n光源の各々から出射する光の角度分布は、ランバーシアン分布となっている、請求項3または4に記載の検出装置。
【請求項8】
nは3以上であり、mは2以上でn-1以下である、請求項3または4に記載の検出装置。
【請求項9】
請求項1から4のいずれか1項に記載の検出装置を備える、画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材の種類を検出する検出装置およびこれを備える画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi-Functional Peripherals)、PP(Production Print)などの画像形成装置では、記録材の種類、すなわち、紙種などによって定着条件が異なる。したがって、紙種に応じた設定が必要である。従来は、紙種設定を操作パネルなどからユーザ自身が変更していた。これに対して、近年は、センサを用いて自動的に紙種を判別して設定を変更する装置が用いられる場合がある。自動的に紙種設定を行なうセンサとしては、紙に光を照射して反射光量および透過光量から紙種を識別するものがある。
【0003】
たとえば波長が異なる複数の光源の光を紙に照射し、その反射光および透過光を用いて紙種、坪量を判別するというセンサがある。
【0004】
紙種の判別をするために、記録材に光を照射して透過光を用いる技術は、特開2020-64003号公報(特許文献1)特開2022-179887号公報(特許文献2)などに記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-64003号公報
【特許文献2】特開2022-179887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、反射部を用いる構成も開示されている。記録材は搬送路を通過していく。反射部以外の領域で生じる不所望な反射光はゴースト光とも呼ばれる。たとえば透過光として照射した光の一部が記録材で反射して搬送路の壁などに当たって反射し、これが記録材を透過してセンサに入射することもありうる。このようなゴースト光がセンサに入射することによってセンサで検出される光量が不正確なものとなる。搬送路を構成する部材のうち、反射部以外の領域では、ゴースト光の発生を抑えるために、反射率は低く抑えられている。
【0007】
記録材の種類を判別するために反射光を測定する装置では、記録材が通過していないときに光源を校正するために、反射部を設置する。光源から広がった光を反射するためには反射部の面積を大きくすることが好ましい。一方、反射部のコスト抑制、装置内での反射部設置領域確保のためには、反射部の面積を小さくすることが好ましい。ただし、反射部の面積が小さくなれば、反射部で反射されてセンサに入射する光量が減るので、電気的なノイズに対するSN比が小さくなる。また、反射部の面積が小さくなれば、紙粉が反射部およびその周辺に付着することによって影響を受けやすくなる。
【0008】
記録材が通過していないときにセンサに入射する光量を参考に、光源の発光光量が調整される。記録材から発生する紙粉が反射部および搬送路に付着することによって反射特性が変化していく。これにより、光源の発光光量を調整済であっても、その発光光量の値が実際には正しく調整されていない状態となる場合がある。
【0009】
反射光源の波長においては、反射部は反射率が高く、紙粉も一般的に反射率が高いので、反射部への紙粉付着による反射特性への影響は小さい。一方、搬送路のうち反射部以外の部分すなわち反射率が低い領域では、紙粉付着により反射特性が変化しやすい。したがって、反射部が大きければ、反射部以外の領域に当たる光は少なくなり、紙粉付着による影響は受けにくくなるので、好ましい。
【0010】
以上のように、反射部の面積は小さい方が好ましい理由と、大きい方が好ましい理由との両方が存在する。反射部の寸法、形状をどのように設定すればよいかが明らかではなかった。一方、記録材の種類判別を十分な精度で行なうためには、誤差を2%以下とすることが求められる。
【0011】
そこで、本発明は、記録材の種類判別を十分な精度で行なうことができ、かつ、反射部の寸法、形状を適正にした検出装置およびこれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に基づく検出装置は、記録材の種類を検出する検出装置であって、前記記録材に光を照射する光源と、前記記録材からの反射光を受光するセンサと、前記記録材がない状態のときに前記光源から照射された光を反射させる反射部とを備える。前記反射部は、前記記録材と平行に配置されており、前記反射部に垂直な方向から見たとき、前記センサと前記光源とは、異なる位置にあり、前記センサの中心から前記光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dは、以下の式で定まるD1以上D2以下である。
【0013】
D1=Az2/L+Bz+CL
D2=A′z2/L+B′z+C′L
ただし、zは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記光源の発光点と前記記録材との距離z1との平均である。Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記光源の中心と前記センサの中心との距離である。A=0.195、B=0.277、C=1.498、A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、記録材の種類判別を十分な精度で行なうことができ、かつ、反射部の寸法、形状を適正にした検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に基づく実施の形態1における画像形成装置の概念図である。
【
図2】本発明に基づく実施の形態1における検出装置の概念図である。
【
図3】本発明に基づく実施の形態1における検出装置の部分拡大図である。
【
図4】本発明に基づく実施の形態1における検出装置の反射部に垂直な方向から見たときの反射部と反射用光源とセンサとの位置関係を示す説明図である。
【
図5】本発明に基づく実施の形態1における検出装置の反射部の外形線と2つの円との関係を示す説明図である。
【
図6】本発明に基づく実施の形態2における検出装置の反射部に垂直な方向から見たときの反射部と反射用光源とセンサとの位置関係を示す第1の説明図である。
【
図7】本発明に基づく実施の形態2における検出装置の反射部に垂直な方向から見たときの反射部と反射用光源とセンサとの位置関係を示す第2の説明図である。
【
図8】本発明に基づく実施の形態3における検出装置の反射用光源とセンサとの位置関係を示す説明図である。
【
図9】本発明に基づく実施の形態3における検出装置の反射用光源、センサ、部材、および記録材の位置関係を示す説明図である。
【
図10】本発明に基づく実施の形態3における検出装置で2つの受光量の比が変化しない光学素子の配置条件を示すグラフである。
【
図11】本発明に基づく実施の形態4における検出装置の反射部に垂直な方向から見たときの反射用光源とセンサとの位置関係を示す第1の説明図である。
【
図12】本発明に基づく実施の形態4における検出装置の反射部に垂直な方向から見たときの反射用光源とセンサとの位置関係を示す第2の説明図である。
【
図13】本発明に基づく実施の形態4における検出装置の概念図である。
【
図14】本発明に基づく実施の形態4における検出装置に備わる反射部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
(構成)
図1~
図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における検出装置および画像形成装置について説明する。
【0017】
まず、画像形成装置501の一例の概念図を
図1に示す。画像形成装置501は、スキャナ51と、操作パネル52と、画像形成部53と、定着部54と、給紙トレイ55と、制御部56を備える。給紙トレイ55から画像形成部53を経由し、さらに定着部54を経由するように、画像形成装置501の内部では、搬送路57が形成されている。記録材は、搬送路57に沿って搬送されていく。画像形成装置501は、搬送路57の途中に検出装置401を備える。
【0018】
検出装置401の詳細を
図2に示す。
図2では、説明の便宜のために記録材9を表示している。記録材9はたとえば紙である。記録材9としては、さまざまな種類の紙が考えられる。
図2において、記録材9は紙面奥手前方向に搬送路57を通過していく。搬送路57は、壁部材15,16によって規定されている。壁部材15は開口部15aを有する。壁部材16は開口部16aを有する。開口部15aに対向するように部材17が配置されている。部材17の壁部材16側の表面には、開口部15aに対向するように、反射用光源10とセンサ13とが配置されている。反射用光源10およびセンサ13から見て、開口部15aの向こう側には反射部14が配置されている。反射部14は、壁部材16の壁部材15側の表面に配置されている。反射部14は板材であってもよく、壁部材15の表面に形成された膜であってもよい。部材18の表面には透過用光源12が配置されている。
図2では、透過用光源12は1個のみ表示されているが、紙面奥手前方向に並ぶように複数個の透過用光源12が配置されていてもよい。反射用光源10はLEDであってよい。透過用光源12もLEDであってよい。センサ13はフォトダイオードであってよい。LEDが放射する光の角度分布はランバーシアン特性を有する。
【0019】
透過用光源12から出射した光は、開口部16aを通過して記録材9に入射することができる。この光は記録材9を透過しつつ拡散される。この拡散光の一部がセンサ13に入射する。センサ13は受光した光によって生じる電圧の大きさから記録材の種類を判別する。反射部14は、反射用光源10からの光を反射するが、透過用光源12の波長では反射率が低い。また、検査部401の反射部14以外の領域は、ゴースト光を生じないように黒塗りされている。
【0020】
反射用光源10から発光する光量の校正作業を行なえるようにするため、反射用光源10からの光を反射する反射部14が設けられている。反射部14の反射特性は完全拡散である。反射用光源10の光量は、反射用光源10に供給する電力によって決まるので、校正作業によって、反射用光源10に供給する電力が調整される。
【0021】
反射用光源10に供給する電力の校正作業は、記録材9を通過させる前に行なわれる。反射用光源10を発光させて反射部14で反射された光をセンサ13で受光し、センサ13から出力される電圧が所定値となるように、反射用光源10に供給する電力を校正する。
【0022】
記録材9の判別を行なう際には、その所定の電力が反射用光源10に供給される。こうして反射用光源10が発光し、反射光をセンサ13が受光し、センサ13の出力電圧から記録材9の紙種が判別される。
【0023】
一方、透過用光源12の校正作業も、記録材9を通過させる前に行なわれる。透過用光源12を発光させてセンサ13に直接光が入射するようにし、センサ13から出力される電圧が所定値となるように透過用光源12に供給する電力を校正する。
【0024】
部材17、反射用光源10およびセンサ13を拡大したところを
図3に示す。
図3に示されるように、センサ13の受光面13aと記録材9との間の距離をz0とし、反射用光源10の発光点10eと記録材9との間の距離をz1とする。z0とz1との平均をzとする。すなわち、z=(z0+z1)/2である。反射用光源10の発光点10eとセンサ13の受光面13aの中心との間の距離をLとする。
【0025】
なお、反射用光源10の発光点10eを特定するに当たっては、反射用光源10の発光領域に広がりがある場合は発光領域の中心を発光点10eとする。
【0026】
反射用光源10が、LEDチップを封止樹脂で埋めた構造である場合、封止樹脂によって作られた光源の虚像の中心を発光点10eとする。センサ13においてセンサチップが封止樹脂で埋められている場合、封止樹脂によって形成される受光面の虚像を以て受光面13aとする。
【0027】
反射部14に垂直な方向から見たときの反射部14と反射用光源10とセンサ13との位置関係を
図4に示す。
図4では、反射用光源10およびセンサ13を反射部14に投影して同時に表示している。この例では、反射部14は八角形の外形を有する。
【0028】
図4では、反射用光源10→反射部14→センサ13と進む光のみを抽出して表示している。反射部14上に、放射強度一定となる等高線で囲まれた領域20が存在する。反射部14上で発光点10eとセンサ13の受光面13aの中心13cとの間のちょうど中間の点21に放射強度のピークがある。
【0029】
zがLに比べて大きい場合、領域20の外形線は点21を中心としたほぼ円形になる。zがLに比べて小さい場合、領域20の外形線はセンサ13と反射用光源10とを結ぶ方向を長軸とした卵形線になる。したがって、反射用光源10→反射部14→センサ13と進む光の光量を確保するためには、センサ13と反射部14とを結ぶ方向であるy方向の反射部14の寸法は、これと直交するx方向の反射部14の寸法よりも大きいことが好ましい。より一般的には、y方向の寸法はy方向以外の寸法よりも大きいことが好ましい。
【0030】
反射用光源10の発光点10eと、センサ13の受光面13aの中心13cとを結ぶy方向で、センサ13の受光面13aの中心13cから反射部14の遠い側の端までの距離をDとする。反射用光源10の発光点10eから反射部14の遠い側の端までの距離をD′とする。DおよびD′をいずれもD1以上とすることで、反射部14に紙粉が付着したときの反射光量の変化を抑えることができる。
【0031】
D1=Az2/L+Bz+CL
A=0.195、B=0.277、C=1.498
また、DおよびD′を、いずれもD2以下とすることで、反射部14のサイズと設置領域を小さく抑えることができ、反射部14の製造コストを抑えることができる。
【0032】
D2=A′z2/L+B′z+C′L
A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509
以上を整理すると、以下のように表現することができる。本実施の形態における検出装置401は、記録材9の種類を検出する検出装置であって、記録材9に光を照射する光源としての反射用光源10と、記録材9からの反射光を受光するセンサ13と、記録材9がない状態のときに前記光源から照射された光を反射させる反射部14とを備える。反射部14は、記録材9と平行に配置されている。反射部14に垂直な方向から見たとき、センサ13と前記光源とは、異なる位置にある。センサ13の中心13cから前記光源の中心としての発光点10eを越えた反対側における反射部14の端までの距離Dは、以下の式で定まるD1以上D2以下である。
【0033】
D1=Az2/L+Bz+CL
D2=A′z2/L+B′z+C′L
ただし、zは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記光源の発光点と前記記録材との距離z1との平均である。
【0034】
Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記光源の中心と前記センサの中心13cとの距離である。
【0035】
A=0.195、B=0.277、C=1.498、
A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509 である。
【0036】
なお、本実施の形態における画像形成装置501は、上述の検出装置401を備える。
(作用・効果)
本実施の形態では、反射部の寸法、形状を適正にした検出装置およびこれを備える画像形成装置を提供することができる。本実施の形態では、反射部14に紙粉が付着したときの反射光量の変化を抑えることができる。特に、紙粉が発生して反射部14に付着することによる反射光量の検知信号の変化が2%以下となる。かつ、反射部14の製造コストを抑えることができ、反射部14の設置に必要な面積を抑えることができる。
【0037】
本実施の形態における検出装置においては、さらに以下の条件が満たされることが好ましい。
【0038】
反射部14の外形線は、反射部14に垂直な方向から見たときの前記光源の中心とセンサ13の中心点13cとを結ぶ線分の中点である点21を中心として描く半径R1の円より外側にあり、かつ、半径R2の円より内側にあることが好ましい。
【0039】
ただし、
R1=Az2/L+Bz+(C-1)L
R2=A′z2/L+B′z+(C′-1)L
である。
【0040】
図5に示すように、反射部14の外形は、点21を中心とする半径R1の円より外側にある。この条件を満たすことで、紙粉が発生することによる検知信号の変化が2%以下となり、紙粉の影響を十分に抑えられる。
【0041】
図5に示すように、反射部14の外形は、点21を中心とする半径R2の円より内側にある。この条件を満たすことで、反射部14の製造コストを抑えることができ、反射部14の設置に必要な面積を抑えることができる。
【0042】
なお、実際に記録材9としての紙をセンシングする用途では、Lは5cm以上20cm以下であることが好ましい。zは5cm以上20cm以下であることが好ましい。
【0043】
(実施の形態2)
(構成)
図6~
図7を参照して、本発明に基づく実施の形態2における検出装置について説明する。
【0044】
本実施の形態における検出装置は複数の反射用光源10を備える。たとえば
図6および
図7に示すように、検出装置は、記録材9の種類判別のために3つの反射用光源101,102,103を備える。
図6および
図7では、反射部14に垂直な方向から見た位置関係が示されている。
図6では、3つの反射用光源101,102,103およびセンサ13を反射部14に投影して同時に表示している。この例では、反射部14は八角形の外形を有する。
【0045】
図6では、3つの反射用光源101,102,103のそれぞれについて計算された半径R1の円が表示されている。
図7では、3つの反射用光源101,102,103のそれぞれについて計算された半径R2の円が表示されている。
図6および
図7では、3つの反射用光源101,102,103の各々の中心とセンサ13の受光面の中心との中間の点211,212,213も示されている。点211,212,213は、センサ13の受光面の中心を中心とする円弧上に乗っている。3つの反射用光源101,102,103は、各々の中心がセンサ13の受光面の中心を中心とする円25の円弧上に乗るように配列されている。
【0046】
図6に示すように、3つの反射用光源101,102,103とセンサ13との距離はそれぞれ等しい。
図6および
図7に示される反射部14の形状は、3つの反射用光源101,102,103とセンサ13との全ての組合せに対して実施の形態1で説明した距離Dに関する条件を満たす例である。
【0047】
反射部14の外形線は、
図6で示される3通りの円のいずれよりも外側にある。反射部14の外形線のうち反射用光源の各々を基準に考えたときの主要部分は、
図7で示される3通りの円のうち対応する円に比べて内側にある。
【0048】
3つの反射用光源101,102,103はそれぞれ異なる波長の光を照射する。透過用光源12については、実施の形態1で説明したものと同様である。記録材9がこの検出装置を通過するとき、3つの反射用光源101,102,103を順次発光させることで反射特性を測定する。また、透過用光源12を発光させることによって透過特性も測定する。
【0049】
本実施の形態における検出装置の構成は、以下のように表現することができる。ここでは、反射用光源の個数を整数nとして表現している。
【0050】
本実施の形態における検出装置は、記録材の種類を検出する検出装置であって、nは2以上の整数とすると、前記記録材に光を照射する第1光源から第n光源と、前記記録材からの反射光を受光するセンサと、前記記録材がない状態のときに前記第1光源から前記第n光源のいずれかから照射された光を反射させる反射部とを備える。1以上n以下の整数kの各々について、前記反射部は、前記記録材と平行に配置されており、前記反射部に垂直な方向から見たとき、前記センサと前記第k光源とは異なる位置にあり、前記センサの中心から前記第k光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dkは、以下の式で定まるD1k以上D2k以下であるという条件が成り立つ。
【0051】
D1k=Azk
2/L+Bzk+CL
D2k=A′zk
2/L+B′zk+C′L
ただし、zkは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記第k光源の発光点と前記記録材との距離z1kとの平均である。Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記第k光源の中心と前記センサの中心との距離である。A=0.195、B=0.277、C=1.498、A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509である。
【0052】
(作用・効果)
本実施の形態では、複数ある反射用光源の各々について実施の形態1で説明した距離Dに関する条件が満たされているので、実施の形態1で説明した効果を得ることができる。すなわち、3つの反射用光源101,102,103とセンサ13との全ての組合せに対して、実施の形態1で説明した条件を満たすことで、紙粉の発生による検知信号の変化を抑え、反射部14の製造コストを抑えることができ、反射部14の設置に必要な面積を抑えることができる。
【0053】
さらに、本実施の形態では、3つの反射用光源101,102,103とセンサ13との距離はそれぞれ等しいので、搬送中の記録材9がz方向にずれたとき、3つの反射用光源101,102,103からの光によって得られる信号が相対的に変化しない。したがって、記録材9のz方向のずれによる紙種判別精度低下を抑止できる。
【0054】
反射用光源101,102,103のそれぞれに対応するセンサ13での受光量をW1,W2,W3とする。3つの反射用光源101,102,103のうち基準となる光源を反射用光源102とする。このとき、基準となる反射用光源102に対応するセンサ13の受光量W2に対する反射用光源101のセンサ13の受光量W1の比、すなわち、W1/W2を用いて紙種判別を行なえば、記録材9のz方向のずれの影響を除外できるので好ましい。このことは、反射用光源103に関しても同様である。すなわち、基準となる反射用光源102に対応するセンサ13の受光量W2に対する反射用光源103のセンサ13の受光量W3の比、すなわち、W3/W2を用いて紙種判別を行なうことが好ましい。
【0055】
センサ13に入射する光量を十分多く確保することで電気的ノイズの比率を減らすことができる。特に基準となる反射用光源においては、電気的ノイズを減らすことが重要なので、反射部14のサイズは上述の距離D2、半径R2を超えていてもよい。
【0056】
なお、基準となる反射用光源とその他の反射用光源との間の距離を短くすることで、搬送中の記録材9の姿勢変化の影響を受けにくくなる。したがって、基準となる反射用光源が3つの反射用光源の並びの中央部に配置され、その両隣りに他の2つの反射用光源を近接して配置することが好ましい。
【0057】
このことについては、以下のように表現することができる。
前記第1光源から前記第n光源の中から選択される基準となる光源を第m光源とすると、前記センサの中心から前記第m光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dmは、前記第1光源から前記第n光源のうち前記第m光源以外の光源に関して算出される距離Dに比べて長いことが好ましい。すなわち、複数の光源の各々について距離Dを算出したとき、基準となる1つの光源について算出される距離Dが最長となっていることが好ましい。
【0058】
記録材9がこの検出装置を通過する際には、複数の反射用光源は、上流側に配置されたものから順に発光することが好ましい。たとえば、反射用光源101が最も上流側にあるとしたとき、反射用光源101,102,103の順に発光する。言い換えれば、前記第1光源から前記第n光源は、上流側に放射照度のピークを有する光源から順に時分割で発光することが好ましい。こうすることで各反射用光源によって照射された記録材9上の領域が重なり、異なる波長で同一の領域を測定することになるので、用紙特性の面内バラツキを抑えて検知することができ、その結果、高い精度で紙種を判別することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では、n=3である例について説明したが、nは3以外の整数であってもよい。
【0060】
本実施の形態で示したように、前記第1光源から前記第n光源は、前記センサを中心とした円弧状に配列されていることが好ましい。
【0061】
前記第1光源から前記第n光源の各々から出射する光の角度分布は、ランバーシアン分布となっていることが好ましい。
【0062】
nは3以上であり、mは2以上でn-1以下であることが好ましい。すなわち、基準となる光源は、1列に配列された複数の光源のうちの両端に位置するものではなく中間に位置するものであることが好ましい。
【0063】
(実施の形態3)
図8~
図10を参照して、本発明に基づく実施の形態3における検出装置について説明する。
【0064】
実施の形態1,2では、複数の反射用光源の高さはいずれも等しいということを前提としていたが、本実施の形態では、複数の反射用光源の高さが異なる場合について検討する。この場合、複数の反射用光源からの照射でそれぞれセンサ13で得られる測定値が、記録材9の姿勢変化によって変化する。したがって、複数の反射用光源の配置は、センサ13を中心とする同心状の配置からずらした方がよい。
【0065】
本実施の形態では、
図8に示すように、複数の反射用光源151,152,153が配置されている。反射用光源151が中央部に配置され、反射用光源152,153が反射用光源151を挟むように配置されている。反射用光源151,152,153の各々の発光点とセンサ13の受光面の中心との間の距離をそれぞれr1,r2,r3とする。反射用光源151,152,153の各々の高さをh1,h2,h3とする。ここでいう高さとは、部材17の表面から見たときの発光点の高さである。
【0066】
反射用光源151,152,153の各々の発光点から記録材9の表面までのz方向の距離をz1,z2,z3とする。反射用光源151、センサ13、部材17、および記録材9の位置関係を
図9に示す。反射用光源151の高さがh1であること、反射用光源151の発光点とセンサ13の受光面の中心との間の距離がr1であることなどが
図9には示されている。センサ13の受光面13aから記録材9の表面までのz方向の距離をz0とする。
【0067】
なお、反射用光源において発光領域に広がりがある場合は、発光領域の中心を発光点とみなす。
【0068】
A=(r-r1)/(h-h1)とする。
たとえば反射用光源102に関しては、r=r2、h=h2であるものとして考えればよい。反射用光源103に関しては、r=r3、h=h3であるものとして考えればよい。いずれの場合も、反射用光源101を基準として紙種判別を行なう。
【0069】
記録材9の位置がz方向にずれたときに反射用光源151,152の2つにそれぞれ対応するセンサ13の受光量が相対的に変化しない、すなわち、2つの受光量の比が変化しない光学素子の配置条件を光線シミュレーションから求めたものを
図10に示す。
【0070】
このシミュレーションは、光源の光の角度分布がランバーシアン分布であり、発光面積が十分に小さく、記録材9としての紙においては光は完全拡散され、反射光量を規制するために設けられた開口部は十分に大きく、z0,z1,z2,z3の大きさが互いに近接しており、記録材9のz方向のずれ量は±(z0+z1)/2の1/10であるという条件で行なっている。こでは、z方向の+側へのずれと-側へのずれとの平均をとっている。
【0071】
図10に示される曲線上の配置条件が満たされれば、記録材9としての用紙の位置がz方向にずれたときに基準となる反射用光源101と反射用光源102との間で相対的な受光量が変化しなくなる。したがって、高精度に紙種判別をすることが可能となる。
【0072】
図10における横軸の2r1/(z0+z1)が0.84以上である場合は、縦軸のA=(r-r1)/(h-h1)が負となるよう光学素子を配置する。このとき、反射用光源101の発光点よりも反射用光源102の発光点の方が高い、すなわち、h2>h1であるならば、反射用光源101とセンサ13との間の距離よりも反射用光源102とセンサ13との間の距離を、
図10に示される曲線上に乗った状態を維持しつつ、小さくすればよい。すなわち、r2<r1とすればよい。こうすれば、Aは負となる。
【0073】
逆に、反射用光源101の発光点よりも反射用光源102の発光点の方が高い、すなわち、h2<h1であるならば、
図10に示される曲線上に乗った状態を維持しつつ、大きくすればよい。すなわち、r2>r1とすればよい。こうすれば、Aは正となる。
【0074】
これを要約すると、2つの反射用光源があるとき、発光点の位置が高い反射用光源は、発光点の位置が低い反射用光源よりも、反射用光源とセンサ13との間の距離を短くすればよい。これは他の反射用光源同士の組においても当てはまるので、複数の反射用光源がある場合には発光点の位置が高いものほど、反射用光源とセンサ13との間の距離を小さくすればよい。反射用光源101と反射用光源103との関係においても、反射用光源101と反射用光源102との間と同様の関係が当てはまる。
【0075】
図10における横軸の2r1/(z0+z1)が0.84より小さい場合は、縦軸のAが正となるように光学素子を配置する。すなわち、上述とは逆に、反射用光源101よりも反射用光源102の発光点が高くなるほど、反射用光源101とセンサ13との距離よりも、反射用光源102とセンサ13との間の距離を長くすればよい。Aが正である場合は、
図10の左側で曲線が急峻に傾いていることから明らかなように、A=(r-r1)/(h-h1)の絶対値が急激に大きくなりやすく、素子の配置誤差によって好ましい位置関係から外れやすくなる。したがって、Aは正であるよりも負である方が好ましい。
【0076】
各反射用光源の発光点の高さと反射用光源とセンサ13との間の距離との組合せが理想的な条件から外れた場合に、記録材9のz方向のずれによる影響が小さくなるように、基準となる反射用光源101の発光点の高さは、3つある反射用光源の中で中間となることが好ましい。
【0077】
(実施の形態4)
図11~
図14を参照して、本発明に基づく実施の形態4における検出装置について説明する。
【0078】
本実施の形態における検出装置は、実施の形態2で説明した構成に対してさらに2つの反射用光源を追加した例である。すなわち、本実施の形態ではn=5である。透過用光源12については、実施の形態1で説明したものと同様である。反射用光源101~105の各々とセンサ13との間の中間の点は、点211,212,213,214,215である。
【0079】
図11および
図12に示すように、反射用光源101~105の各々とセンサ13との全ての組合せに対して、実施の形態1で説明した条件を満たすことで、紙粉の発生による検知信号の変化を抑え、反射部14の製造コストを抑えることができ、反射部14の設置に必要なスペースを小さく抑えることができる。
図11および
図12の反射板形状は、反射用光源101~105の全ての組合せに対して、実施の形態1で説明した条件を満たした例である。
【0080】
これらの中で、基準となるのは反射用光源102であり、反射用光源102に対する比をとることで、たとえ記録材9としての用紙がz方向にずれても検知結果への影響は小さく抑えることができる。
【0081】
なお、反射用光源10、センサ13、搬送路57、記録材の位置関係によっては、
図13に示すように、透過用光源12からの光が通過するための開口部は、反射部14の中央に設けられてもよい。ここでは、反射部14に開口部14aが設けられており、壁部材16に開口部16aが設けられている。開口部14aと開口部16aとが連通しており、透過用光源12からの光はここを通過する。
図14には、反射部14の中央に開口部14aが設けられた例を示す。なお、反射部14の中央に開口部14aを設ける代わりに、反射部14の中央部分が光学的に透明な材料で形成されている構成であってもよい。
【0082】
ここまで、n=3である例とn=5である例とを示したが、nは他の整数であってもよい。
【0083】
なお、上記実施の形態のうち複数を適宜組み合わせて採用してもよい。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0084】
(付記1)
記録材の種類を検出する検出装置であって、
前記記録材に光を照射する光源と、
前記記録材からの反射光を受光するセンサと、
前記記録材がない状態のときに前記光源から照射された光を反射させる反射部とを備え、
前記反射部は、前記記録材と平行に配置されており、
前記反射部に垂直な方向から見たとき、
前記センサと前記光源とは、異なる位置にあり、前記センサの中心から前記光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dは、以下の式で定まるD1以上D2以下である、検出装置。
【0085】
D1=Az2/L+Bz+CL
D2=A′z2/L+B′z+C′L
ただし、zは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記光源の発光点と前記記録材との距離z1との平均である。
【0086】
Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記光源の中心と前記センサの中心との距離である。
【0087】
A=0.195、B=0.277、C=1.498、A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509である。
【0088】
(付記2)
前記反射部の外形線は、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記光源の中心と前記センサの中心とを結ぶ線分の中点を中心として描く半径R1の円より外側にあり、かつ、半径R2の円より内側にある、付記1に記載の検出装置。
【0089】
ただし、
R1=Az2/L+Bz+(C-1)L
R2=A′z2/L+B′z+(C′-1)L
(付記3)
記録材の種類を検出する検出装置であって、
nは2以上の整数とすると、
前記記録材に光を照射する第1光源から第n光源と、
前記記録材からの反射光を受光するセンサと、
前記記録材がない状態のときに前記第1光源から前記第n光源のいずれかから照射された光を反射させる反射部とを備え、
1以上n以下の整数kの各々について、
前記反射部は、前記記録材と平行に配置されており、
前記反射部に垂直な方向から見たとき、
前記センサと前記第k光源とは異なる位置にあり、前記センサの中心から前記第k光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dkは、以下の式で定まるD1k以上D2k以下であるという条件が成り立つ、検出装置。
【0090】
D1k=Azk
2/L+Bzk+CL
D2k=A′zk
2/L+B′zk+C′L
ただし、zkは、前記センサの受光面と前記記録材との距離z0と、前記第k光源の発光点と前記記録材との距離z1kとの平均である。
【0091】
Lは、前記反射部に垂直な方向から見たときの前記第k光源の中心と前記センサの中心との距離である。
【0092】
A=0.195、B=0.277、C=1.498、A′=0.100、B′=0.847、C′=1.509である。
【0093】
(付記4)
前記第1光源から前記第n光源の中から選択される基準となる光源を第m光源とすると、前記センサの中心から前記第m光源の中心を越えた反対側における前記反射部の端までの距離Dmは、前記第1光源から前記第n光源のうち前記第m光源以外の光源に関して算出される距離Dに比べて長い、付記3に記載の検出装置。
【0094】
(付記5)
前記第1光源から前記第n光源は、前記センサを中心とした円弧状に配列されている、付記3または4に記載の検出装置。
【0095】
(付記6)
前記第1光源から前記第n光源は、上流側に放射照度のピークを有する光源から順に時分割で発光する、付記3から5のいずれか1項に記載の検出装置。
【0096】
(付記7)
前記第1光源から前記第n光源の各々から出射する光の角度分布は、ランバーシアン分布となっている、付記3から6のいずれか1項に記載の検出装置。
【0097】
(付記8)
nは3以上であり、mは2以上でn-1以下である、付記3から7のいずれか1項に記載の検出装置。
【0098】
(付記9)
付記1から8のいずれか1項に記載の検出装置を備える、画像形成装置。
【符号の説明】
【0099】
9 記録材、10,101,102,103,104,105,151,152,153 反射用光源、10e 発光点、12 透過用光源、13 センサ、13a 受光面、13c 中心、14 反射部、14a (反射部の)開口部、15,16 壁部材、15a,16a 開口部、17,18 部材、20 領域、21,211,212,213,214,215 点、25 円、51 スキャナ、52 操作パネル、53 画像形成部、54 定着部、55 給紙トレイ、56 制御部、57 搬送路、91 矢印、401 検出装置、501 画像形成装置。