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特開2024-161741情報処理システム、方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161741
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】情報処理システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241113BHJP
   G06Q 30/015 20230101ALI20241113BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q30/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076721
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】521311562
【氏名又は名称】AxrossInvestors合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】津田 徹
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB26
5L049BB26
(57)【要約】
【課題】NFTの出品をしやすくした情報処理システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム100は、画像を表示し、表示された画像に対するユーザによる選択操作を受け付け、選択操作に対応した画像に対するトークンを作成して分散データストレージシステム5にトークンを記憶し、記憶されたトークンを所定のマーケットプレイスに出品する。そして、情報処理システム100は、選択操作に対応した画像に対するトークンを作成して分散データストレージシステム5にトークンを記憶し、当該トークンを所定のマーケットプレイスに出品するまでの処理を、ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示手段と、
表示された前記画像に対するユーザによる選択操作を受け付ける選択操作受付手段と、
前記選択操作に対応した前記画像に対するトークンを作成して記憶装置に前記トークンを記憶するトークン作成手段と、
前記記憶装置に記憶された前記トークンを所定のプラットフォームに出品する出品手段と、
を備え、
前記選択操作受付手段が前記選択操作を受け付けたことに応じて、前記トークン作成手段と、前記出品手段とによる処理を、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う、情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記ユーザによる撮影操作を受け付ける撮影操作受付手段と、
前記撮影操作受付手段による前記撮影操作を受け付けて前記画像を取得する画像取得手段と、
を備え、
前記画像取得手段が前記画像を取得したことに応じて、前記トークン作成手段と、前記出品手段とにより処理を、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う、情報処理システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記画像は、表示装置に表示中の仮想空間の表示画像であり、
前記所定のプラットフォームは、前記仮想空間ごとに用意されたものである、情報処理システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記画像を画像認識し、前記画像に含まれる被写体を認識する画像認識手段を備え、
前記出品手段は、前記画像認識手段が認識した前記被写体のカテゴリを決定し、決定した前記カテゴリに対応した前記所定のプラットフォームに出品する、情報処理システム。
【請求項5】
コンピュータが、
画像を表示する画像表示ステップと、
表示された前記画像に対するユーザによる選択操作を受け付ける選択操作受付ステップと、
前記選択操作に対応した前記画像に対するトークンを作成して記憶装置に前記トークンを記憶するトークン作成ステップと、
前記記憶装置に記憶された前記トークンを所定のプラットフォームに出品する出品ステップと、
を含み、
前記選択操作受付ステップが前記選択操作を受け付けたことに応じて、前記トークン作成ステップと、前記出品ステップとを、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う、方法。
【請求項6】
コンピュータを、
画像を表示する画像表示手段と、
表示された前記画像に対するユーザによる選択操作を受け付ける選択操作受付手段と、
前記選択操作に対応した前記画像に対するトークンを作成して記憶装置に前記トークンを記憶するトークン作成手段と、
前記記憶装置に記憶された前記トークンを所定のプラットフォームに出品する出品手段と、
して機能させ、
前記選択操作受付手段が前記選択操作を受け付けたことに応じて、前記トークン作成手段と、前記出品手段とによる処理を、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行うように機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを用いた商品等の取引が盛んに行われている。インターネットを用いて行われる取引は、有体物に限られず、例えば、画像等のコンテンツも含まれる。
そして、例えば、投稿者用端末に有するカメラで撮影した画像であるメディアコンテンツを、投稿者用端末が電子商取引サーバに送信することで投稿し、ウェブサーバ機能を有する電子商取引サーバが、投稿されたメディアコンテンツを販売用サイトに公開するシステムが開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-257024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の販売対象になる画像等のコンテンツは複製が可能であるため、本物であるか、又は、コピーしたもであるかを判別するのが困難である。そのため、近年では、コンテンツがコピーではなく本物であることを証明するために、コンテンツに紐付けられるトークンをブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳に記録し、コンテンツを非代替的なものとして取り扱う技術であるNFT(Non-Fungible Token)を用いることが行われている。
しかし、NFTの出品には、複数のステップを経なければならず煩雑であった。そのため、出品するユーザが限られていた。
【0005】
本発明は、NFTの出品をしやすくした情報処理システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、画像を表示する画像表示手段と、表示された前記画像に対するユーザによる選択操作を受け付ける選択操作受付手段と、前記選択操作に対応した前記画像に対するトークンを作成して記憶装置に前記トークンを記憶するトークン作成手段と、前記記憶装置に記憶された前記トークンを所定のプラットフォームに出品する出品手段と、を備え、前記選択操作受付手段が前記選択操作を受け付けたことに応じて、前記トークン作成手段と、前記出品手段とによる処理を、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う、情報処理システムに関する。
【0007】
また、情報処理システムにおいて、前記ユーザによる撮影操作を受け付ける撮影操作受付手段と、前記撮影操作受付手段による前記撮影操作を受け付けて前記画像を取得する画像取得手段と、を備え、前記画像取得手段が前記画像を取得したことに応じて、前記トークン作成手段と、前記出品手段とにより処理を、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行ってもよい。
【0008】
また、情報処理システムにおいて、前記画像は、表示装置に表示中の仮想空間の表示画像であり、前記所定のプラットフォームは、前記仮想空間ごとに用意されたものであってもよい。
【0009】
また、情報処理システムにおいて、前記画像を画像認識し、前記画像に含まれる被写体を認識する画像認識手段を備え、前記出品手段は、前記画像認識手段が認識した前記被写体のカテゴリを決定し、決定した前記カテゴリに対応した前記所定のプラットフォームに出品してもよい。
【0010】
また、本発明は、コンピュータが、画像を表示する画像表示ステップと、表示された前記画像に対するユーザによる選択操作を受け付ける選択操作受付ステップと、前記選択操作に対応した前記画像に対するトークンを作成して記憶装置に前記トークンを記憶するトークン作成ステップと、前記記憶装置に記憶された前記トークンを所定のプラットフォームに出品する出品ステップと、を含み、前記選択操作受付ステップが前記選択操作を受け付けたことに応じて、前記トークン作成ステップと、前記出品ステップとを、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う、方法に関する。
【0011】
また、本発明は、コンピュータを、画像を表示する画像表示手段と、表示された前記画像に対するユーザによる選択操作を受け付ける選択操作受付手段と、前記選択操作に対応した前記画像に対するトークンを作成して記憶装置に前記トークンを記憶するトークン作成手段と、前記記憶装置に記憶された前記トークンを所定のプラットフォームに出品する出品手段と、して機能させ、前記選択操作受付手段が前記選択操作を受け付けたことに応じて、前記トークン作成手段と、前記出品手段とによる処理を、前記ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行うように機能させる、プログラムに関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、NFTの出品をしやすくした情報処理システム、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る端末の構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る情報処理システムの処理の一例を説明するための図である。
図5】本実施形態に係る情報処理システムの処理の一例を説明するための図である。
図6】本実施形態に係る情報処理システムを用いたNFTのユースケースの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
(実施形態)
<情報処理システム100>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム100の構成を示す図である。
図2は、本実施形態に係る端末1の構成を示すブロック図である。
図3は、本実施形態に係るサーバ3の構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示す情報処理システム100は、端末1と、サーバ3と、分散データストレージシステム5(記憶装置)とを備える。
情報処理システム100は、ユーザが、端末1を利用した最小限の操作によって、ユーザが取得した画像をNFT化して、専用のマーケットプレイス(所定のプラットフォーム)に出品するシステムである。
端末1と、サーバ3と、分散データストレージシステム5とは、通信ネットワークNを介して通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、例えば、インターネット回線等の公衆網、プライベートネットワーク、専用線、VPN(Virtual Private Network)、又は、それらの組み合わせを含んでよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0016】
<端末1>
端末1は、例えば、ユーザが用いる装置であり、サーバ3にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。端末1は、例えば、端末1Aとして例示するスマートフォンやタブレット端末であってもよいし、端末1Bとして例示するパーソナルコンピュータ(PC)であってもよい。
図2に示すように、端末1は、制御部10と、記憶部11と、入力部13と、表示部14と、撮影部16と、通信インタフェース19とを備える。なお、端末1は、入力部13と表示部14とが一体になったタッチパネルディスプレイを備えてもよい。また、撮影部16は、端末1に対して接続可能な別体の装置であってもよい。
【0017】
制御部10は、端末1の全体を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部10は、記憶部11に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
記憶部11は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するための半導体メモリ素子等の記憶領域である。
ここでは、記憶部11は、端末1の制御部10が実行する各種機能を行うためのアプリケーションプログラム(以下、アプリともいう。)を記憶している。記憶部11に記憶しているアプリは、画像を取得した場合に、当該画像をNFT化して情報処理システム100のマーケットプレイスに出品するまでの処理を、ユーザの操作なしに自動的に行うためのものである。
【0018】
入力部13は、ユーザによる入力の受け付けを行う入力装置であり、キーボードやマウス、ポインティングデバイス等を含んでよい。
表示部14は、ユーザに見せるための画面を表示する表示装置であり、液晶表示装置(LCD)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイ装置を含む。
撮影部16は、被写体を撮影し、出品対象の画像を生成するカメラである。画像には、静止画の他、動画をも含む。
通信インタフェース19は、端末1と、サーバ3や分散データストレージシステム5等の外部装置との間の通信を制御する。
【0019】
<サーバ3>
サーバ3は、マーケットプレイスに出品するための処理として、端末1から受信したリクエストに応じた処理及びレスポンスを行う情報処理装置の一例である。サーバ3は、例えば、ウェブサーバである。なお、サーバ3を構成するハードウェアの数に制限はない。必要に応じて、1又は複数で構成してもよい。また、サーバ3は、例えば、クラウドであってもよい。
図3に示すように、サーバ3は、制御部30と、記憶部31と、通信インタフェース39とを備える。
制御部30は、サーバ3の全体を制御するCPUである。制御部30は、記憶部31に記憶されているOSやアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
【0020】
記憶部31は、制御部30が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶領域である。
記憶部31は、サーバ3の制御部30が実行する各種機能を行うためのプログラムを記憶している。記憶部31は、その他、出品に係る設定情報を記憶してもよい。設定情報は、出品時に必要になる出品物の価格や出品期間等の情報である。
通信インタフェース39は、通信ネットワークNを介して、端末1や分散データストレージシステム5との間の通信を制御する。
【0021】
<分散データストレージシステム5>
分散データストレージシステム5は、端末1やサーバ3からの要求に応じて分散して方式でデータを保存する。
分散データストレージシステム5は、図1に示すように、複数のノードコンピュータ55から構成される。
ノードコンピュータ55は、通信ネットワークを介して互いに接続される。通信ネットワークは、図1の通信ネットワークNをも含み得る。本実施形態では、通信ネットワークは、例えば、公衆網、プライベートネットワーク、専用線、VPN、又は、それらの組み合わせを含んでよく、有線であるか無線であるかを問わない。ノードコンピュータ55は、ピア・ツー・ピア方式で互いに通信する。
【0022】
ノードコンピュータ55は、例えば、ブロックチェーン技術の1つであるIPSF(Inter Planetary File System)を構成する。ノードコンピュータ55は、P2P(ピア・ツー・ピア)方式で互いに通信する。IPSFは、例えば、デジタルファイルを保存し、及び、共有するためのP2P分散ファイルシステムである。IPFSは、ノードのP2Pネットワークを介してデータとその参照を格納し、及び、追跡することによって、この共有サービスを提供する。また、IPFSは、アップロードされたデジタルファイルのハッシュアドレスブロックを、1つ以上のノードに格納する。
【0023】
なお、図1には、分散データストレージシステム5として、6台のノードコンピュータ55を備えるものを例示しているが、これに限定されない。分散データストレージシステム5は、例えば、7台以上のノードコンピュータ55を備えていてもよいし、2台から5台までのノードコンピュータ55を備えていてもよい。また、分散データストレージシステム5を構成するノードコンピュータ55の数は、時間とともに変動してもよい。
ノードコンピュータ55のハードウェア構成は、例えば、端末1やサーバ3とほぼ同一であるため、詳細な説明を省略する。一例として、ノードコンピュータ55は、少なくとも制御部、記憶部、通信インタフェース等を備える。
【0024】
ここで、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、端末1、サーバ3及び分散データストレージシステム5を構成する各ノードコンピュータ55は、各々制御部、記憶部等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0025】
<情報処理システム100の処理>
次に、情報処理システム100の処理について説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理システム100の処理の一例を説明するための図である。
図4を用いて説明する処理の前提として、ユーザは、端末1を用いて、例えば、メタバースに参加し、NFT出品のための一連の処理を行うための専用アプリを起動させてメタバースに参加している。ここで、専用アプリは、記憶部11に記憶されている。そして、端末1の表示部14には、メタバースの仮想空間60が表示されているものとする。
また、出品する際に必要な設定情報は、例えば、サーバ3の記憶部31に予め設定されているものとする。
【0026】
ユーザは、例えば、気に入ったある仮想空間60の画像をキャプチャする操作を、入力部13を介して行う。そうすると、端末1の制御部10(撮影操作受付手段)は、入力部13の操作信号を受け付ける(S1)。そして、端末1の制御部10(画像取得手段)は、操作信号を受け付けた時点の仮想空間60(被写体)の画像を取得する。
【0027】
次に、端末1の制御部10は、取得した仮想空間60の画像を含むデジタルファイル61をサーバ3に送信すると、サーバ3の制御部30(トークン作成手段)は、受信したデジタルファイル61を分散データストレージシステム5に保存する。また、サーバ3の制御部30(トークン作成手段)は、トークンをミント(作成)し、分散データストレージシステム5の参照をトークンに記載する。そして、サーバ3の制御部30(トークン作成手段)は、ミントしたトークン62を、分散データストレージシステム5に記憶する(S2)。この時点では、トークンがミントされただけで、取引ができる状態ではない。
【0028】
サーバ3の制御部30(出品手段)は、ミントしたトークン62をマーケットプレイス65に出品し、取引可能な状態する(S3)。より具体的には、サーバ3の制御部30(出品手段)は、承認依頼をしてNFTを発行する処理を行う。そうすることで、マーケットプレイス65において、他のユーザによる参照が可能になり、トークンが販売できる状態になる。その際、トークン62に価格を設定して更新する。設定される価格は、設定情報として予め定めたものを用いてもよい。サーバ3は、例えば、ユーザが予め決めた設定情報を、記憶部31にユーザごとに記憶してもよい。また、サーバ3は、ユーザが価格等の設定を決めていない場合には、デフォルトの設定情報を、記憶部31に記憶してもよい。
【0029】
このように、情報処理システム100では、これらの一連の処理を、ユーザによるキャプチャする操作を受け付けたことに応じて、その後にユーザによる操作を受け付けることなく自動的に行うことができる。
【0030】
次に、他の例を用いた情報処理システム100での処理について説明する。
図5は、本実施形態に係る情報処理システム100の処理の一例を説明するための図である。
図5を用いて説明する処理の前提として、ユーザは、端末1を用いてNFT出品のための一連の処理を行うアプリを起動させている。ここで、アプリは、記憶部11に記憶されている。そして、端末1は、アプリを起動させるているために撮影部16が撮影可能な状態になっており、表示部14には、撮影部16のレンズに映る画像をリアルタイムに確認するための画像であるライブビュー画像が表示されている。
ユーザは、例えば、自身が釣り上げた魚70を撮影するための撮影操作を入力部13を介して行う。そうすると、端末1の制御部10(撮影操作受付手段)は、入力部13の操作信号を受け付ける(S11)。そして、端末1の制御部10(画像取得手段)は、入力部13の操作信号を受け付けた時点で撮影部16が撮影した魚70(被写体)を含む画像を取得する。
【0031】
端末1の制御部10(画像表示手段)は、表示部14に魚70を含む画像を表示するので、ユーザは、魚70を含む画像に対して加工等の編集を行うことができる。また、ユーザは、撮影した複数の画像を見て、NFTの出品をする画像を決めることができる。ユーザが、撮りためた画像のうち、NFTの出品をしたい画像についての選択操作を、入力部13を介して行うことで、端末1の制御部10(選択操作受付手段)は、入力部13の選択操作信号を受け付ける(S12)。
【0032】
選択操作信号を受け付けた端末1の制御部10は、選択された画像を含むデジタルファイル71をサーバ3に送信すると、サーバ3の制御部30(画像認識手段)は、デジタルファイル71に含まれる画像を画像認識して被写体を認識する。そして、サーバ3の制御部30は、認識した被写体の特徴に基づいて出品するマーケットプレイスのカテゴリを決定する。
【0033】
また、サーバ3の制御部30(トークン作成手段)は、受信したデジタルファイル71を分散データストレージシステム5に保存する。さらに、サーバ3の制御部30(トークン作成手段)は、トークンをミント(作成)し、分散データストレージシステム5の参照をトークンに記載する。そして、サーバ3の制御部30(トークン作成手段)ミントしたトークン72を、分散データストレージシステム5に記憶する(S13)。
次に、サーバ3の制御部30(出品手段)は、ミントしたトークン72を、先の処理で決定したカテゴリのマーケットプレイス75に出品し、取引可能な状態する(S14)。その際、サーバ3の制御部30(出品手段)は、トークン72に価格を設定して更新する。
【0034】
このように、情報処理システム100では、これらの一連の処理を、ユーザによる画像選択の操作を受け付けたことに応じて、その後にユーザによる操作を受け付けることなく自動的に行うことができる。そのため、ユーザが選択した画像に対してNFTの出品をすることができる。
【0035】
なお、上記では、情報処理システム100での処理について、2つの例を用いて説明した。この情報処理システム100での処理は、様々なシチュエーションで応用することが可能である。
図6は、本実施形態に係る情報処理システム100を用いたNFTのユースケースの例を示す図である。
図6に示すユースケースの例は、一例である。例えば、ユーザが面白いと感じたシチュエーションの画像であってもよいし、様々な瞬間を画像として切り取ってNFTとして出品してもよい。なお、図6に示す例に限らず、他の例があってももちろんよい。
【0036】
このように、本実施形態の情報処理システム100によれば、以下のような効果がある。
(1)画像を表示し、表示された画像に対するユーザによる選択操作を受け付け、受け付けた画像に対するトークンを作成して分散データストレージシステム5にトークンを記憶し、当該トークンを所定のマーケットプレイスに出品する。そして、画像に対する選択操作を受け付けたことに応じて、選択された画像に対するトークンを作成して分散データストレージシステム5にトークンを記憶し、当該トークンを所定のマーケットプレイスに出品するまでの処理を、ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う。
よって、例えば、ユーザは、表示された画像を確認した後に、NFT化したい画像の選択操作を行うだけで、画像に対するNFTの出品ができる。しかも、NFT化したい画像をユーザが指定できるので、利便性が向上できる。
【0037】
(2)ユーザによる撮影操作を受け付けて画像を取得し、取得した画像に対するトークンを作成して分散データストレージシステム5にトークンを記憶し、当該トークンを所定のマーケットプレイスに出品する。そして、画像を取得したことに応じて、取得した画像に対するトークンを作成して分散データストレージシステム5にトークンを記憶し、当該トークンを所定のマーケットプレイスに出品するまでの処理を、ユーザからの操作を受け付けることなく自動的に行う。
よって、ユーザは、例えば、被写体を撮影するための撮影操作を行うだけで、画像に対するNFTの出品ができ、ユーザによる作業負担が軽減され、NFTの出品を簡単に行うことができて便利である。よって、NFTの市場が活性化する契機になり得る。
【0038】
(3)画像は、端末1の表示部14に表示中の仮想空間の表示画像であり、所定のマーケットプレイスは、仮想空間ごとに用意されたものである。
よって、仮想空間に特化したマーケットプレイスにNFTを提供できるので、当該マーケットプレイスの活性化を図ることができる。
【0039】
(4)画像を画像認識して当該画像に含まれる被写体を認識し、認識した被写体のカテゴリを決定して、決定したカテゴリに対応したマーケットプレイスに出品する。
よって、画像に適したマーケットプレイスに出品をすることができる。
【0040】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0041】
(変形形態)
(1)本実施形態では、設定情報として予め記憶させるものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、マーケットプレイスでの出品状況に基づいて、設定情報を自動的に生成してもよい。一例としては、例えば、AIを用いて市場価格から最適な価格を設定することが考えられる。その場合、価格は、ミントするための手数料より上の額であることが望ましい。
【0042】
(2)本実施形態では、端末としてユーザが用いるスマートフォンやPCを例示して説明したが、これに限定されない。例えば、街中に設置されている監視カメラや、定点カメラ等であってもよく、画像を取得可能なものであればよい。
【0043】
(3)本実施形態では、データを保存するものとして、分散データストレージシステムを例に説明したが、これに限定されない。ネットワーク上のオンラインで保存可能な場所であれば、他のものであってもよい。
【0044】
(4)本実施形態では、トークンの作成をサーバ3が行うものを例に説明したが、これに限定されない。端末側でトークンを作成してもよい。
(5)本実施形態では、出品するまでの処理について説明した。出品したトークンの見せ方としては、例えば、サムネイル画像等であってよい。
【符号の説明】
【0045】
1,1A,1B 端末
3 サーバ
5 分散データストレージシステム
10,30 制御部
11、31 記憶部
13 入力部
14 表示部
16 撮影部
60 仮想空間(被写体)
61,71 デジタルファイル
62,72 トークン
65,75 マーケットプレイス
70 魚(被写体)
100 情報処理システム
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6