(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161743
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】回路構成体
(51)【国際特許分類】
H01H 45/04 20060101AFI20241113BHJP
H01H 9/02 20060101ALI20241113BHJP
H05K 7/12 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
H01H45/04 D
H01H9/02 Z
H05K7/12 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076726
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高木 雅也
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏
(72)【発明者】
【氏名】薄井 良之
【テーマコード(参考)】
4E353
5G052
【Fターム(参考)】
4E353AA03
4E353BB13
4E353DD14
4E353GG21
5G052AA12
5G052BB06
5G052HA22
5G052HB04
(57)【要約】
【課題】リレーを容易に嵌合することができる回路構成体を提供する。
【解決手段】回路構成体10は、嵌合部30Aを有するリレー30と、嵌合部30Aが嵌合される受け部13Bを有するベース部材11と、リレー30に取り付けられるカバー部材50と、を備えている。カバー部材50は、操作部50Bを有し、操作部50Bが操作されたときに、嵌合部30Aが受け部13Bに嵌合する方向にカバー部材50及びリレー30を変位させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合部を有するリレーと、
前記嵌合部が嵌合される嵌合受部を有するベース部材と、
前記リレーに取り付けられるカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は、操作部を有し、
前記操作部が操作されたときに、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合する方向に前記カバー部材及び前記リレーを変位させる、回路構成体。
【請求項2】
前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合された状態において、前記操作部が前記ベース部材に係止される、請求項1に記載の回路構成体。
【請求項3】
前記カバー部材は、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合される前の状態において、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合する方向と直交する方向の位置決めをするガイド部を有する、請求項1又は請求項2に記載の回路構成体。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記リレーの一部を露出させる開口部を有する、請求項1又は請求項2に記載の回路構成体。
【請求項5】
前記カバー部材は、前記操作部を支持する支持部を有し、
前記操作部は、一端部が前記支持部に回転可能に支持され、前記支持部の中心軸に直交する向きに延びるアーム部と、前記アーム部の他端部に設けられた操作部本体と、を有している、請求項1又は請求項2に記載の回路構成体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、筐体内に複数の電子部品を収容する電気接続箱が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子部品のうち、リレーは、使用期間が長くなるにつれて、内部の接点が摩耗する等して、電気的特性が変化し易い。このため、リレーは、電気的特性が想定以上に変化する前に交換することが好ましい。リレーを着脱する構成として、プラグインタイプのものを採用することも考えられる。プラグインタイプのリレーは、電気接続箱内の取付対象に取り付けた後において導通した状態を安定させるため、取付対象に対する保持力を高めに設定することが考えられる。この場合、リレーを手作業で取付対象に取り付けることが困難になる懸念がある。
【0005】
本開示は上述した事情に基づいてなされたものであり、リレーを容易に嵌合することができる回路構成体の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
嵌合部を有するリレーと、
前記嵌合部が嵌合される嵌合受部を有するベース部材と、
前記リレーに取り付けられるカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は、操作部を有し、
前記操作部が操作されたときに、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合する方向に前記カバー部材及び前記リレーを変位させる、回路構成体。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、リレーを容易に嵌合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態1の回路構成体の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、受け部を上方から見た平面図である。
【
図3】
図3は、カバー部材本体部を斜め下方から見た斜視図である。
【
図4】
図4は、操作部を斜め下方から見た斜視図である。
【
図6】
図6は、カバー部材本体部に、操作部及びリレーを取り付けた状態を示す側断面図である。
【
図7】
図7は、リレーを取り付けたカバー部材を受け部に上方から接近させた状態を示す側断面図である。
【
図8】
図8は、リレーを取り付けたカバー部材を受け部に取り付けた状態を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
(1)嵌合部を有するリレーと、
前記嵌合部が嵌合される嵌合受部を有するベース部材と、
前記リレーに取り付けられるカバー部材と、を備え、
前記カバー部材は、操作部を有し、
前記操作部が操作されたときに、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合する方向に前記カバー部材及び前記リレーを変位させる、回路構成体。
【0011】
(1)の回路構成体は、操作部が操作された場合に、嵌合部が嵌合受部に嵌合する方向にカバー部材及びリレーを変位させるので、リレーに触れることなく嵌合部を嵌合受部に嵌合させることができる。
【0012】
(2)前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合された状態において、前記操作部が前記ベース部材に係止される、(1)に記載の回路構成体。
【0013】
(2)の回路構成体は、操作部がベース部材に係止されることによって、カバー部材がベース部材から離脱することを防止する構成が可能となる。
【0014】
(3)前記カバー部材は、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合される前の状態において、前記嵌合部が前記嵌合受部に嵌合する方向と直交する方向の位置決めをするガイド部を有する、(1)又は(2)に記載の回路構成体。
【0015】
(3)の回路構成体は、嵌合部と嵌合受部との嵌合動作に円滑に移行することができる。
【0016】
(4)前記カバー部材は、前記リレーの一部を露出させる開口部を有する、(1)又は(2)に記載の回路構成体。
【0017】
(4)の回路構成体は、開口部を介して、リレーで生じた熱を逃がすことができる。
【0018】
(5)前記カバー部材は、前記操作部を支持する支持部を有し、
前記操作部は、一端部が前記支持部に回転可能に支持され、前記支持部の中心軸に直交する向きに延びるアーム部と、前記アーム部の他端部に設けられた操作部本体と、を有している、(1)又は(2)に記載の回路構成体。
【0019】
(5)の回路構成体は、操作部本体に回転力を付与することができ、この回転力を、アーム部を介して嵌合部と嵌合受部とを嵌合させる嵌合力に変換するような構成が可能となる。
【0020】
[本開示の実施形態の詳細]
<実施形態1>
本開示を具体化した実施形態1の回路構成体10を、
図1から
図8を参照して説明する。本実施形態1において、図中、「上側」、「下側」は、それぞれ「U」、「D」で表される。
【0021】
回路構成体10は、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両(図示せず)のジャンクションボックス等に搭載され、電源から供給される電力を負荷に対して供給する。回路構成体10は、
図1に示すように、ベース部材11と、リレー30と、カバー部材50と、を備えている。
【0022】
[ベース部材の構成]
ベース部材11は、ケース12と、複数のバスバー14と、を有している。ケース12は、例えば、絶縁性を有した合成樹脂製である。ケース12は、ケース本体16と、蓋13と、を備えている。ケース本体16は、平板状に拡がる底壁16Aを有している。底壁16Aには、帯状をなし底壁16Aから立ち上がるように突出した案内部16Bが複数設けられている。
【0023】
蓋13は、例えば、絶縁性を有した合成樹脂製である。蓋13は、平板状に拡がる閉塞壁13Aと、受け部13Bと、を有している。閉塞壁13Aは、底壁16Aに対して上方から重なるように配置されている(
図5参照)。例えば、蓋13は、ケース本体16に対して、スナップフィットやねじ等によって固定される(図示せず)。
【0024】
受け部13Bは、閉塞壁13Aから上向きに突出して設けられている。
図2に示すように、受け部13Bは、筒部13Cと、筒部13Cの外側に隣合い配置された係止部13Dと、筒部13Cから外向きに突出する一対のカム部13Eと、四つの嵌合受部13Fと、を有している。言い換えると、ベース部材11は、嵌合受部13Fを有している。筒部13Cは、角筒状をなして上向きに延び、上向きに開放されている。係止部13Dは、いわゆるスナップフィットである。具体的には、係止部13Dは、帯状をなし上向きに延びる弾性変形部13Gと、弾性変形部13Gの先端部から筒部13Cに近づく向きに突出する爪部13Hと、を有している(
図5参照)。
【0025】
一対のカム部13Eは、円柱状をなしている。各カム部13Eは、係止部13Dが配置された筒部13Cの壁部に直交し、互いに反対に位置する壁部から外向きに突出して設けられている。各カム部13Eは、軸線を横向きにしつつ、各壁部の外面に直交する向きにされている。各カム部13Eは、同軸状に配置されている。
【0026】
四つの嵌合受部13Fは、筒部13Cの内側の閉塞壁13Aに設けられている。筒部13Cの内側の閉塞壁13Aは、筒部13Cの外側における閉塞壁13Aよりも上方に配置されている(
図5参照)。各嵌合受部13Fは、閉塞壁13Aから上向きに突出して設けられている。各嵌合受部13Fには、上下方向に貫通して貫通孔13Jが形成されている。
【0027】
図1に示すように、複数のバスバー14は、ケース12内に収容される部材であって、例えば、電源と負荷との間の導電路を構成する。各バスバー14は、平板状をなした金属をプレス加工することによって形成されている。各バスバー14は、互いに接触しないようにケース12内に配置されている。各バスバー14は、案内部16Bによって底壁16Aに対して変位しないようにされている。各バスバー14には、上向きに屈曲した起立部14Aが設けられている。
【0028】
各起立部14Aの上端部(先端部)には、一つずつ、連結部材14Cが設けられている。連結部材14Cは、例えば、平板状をなした金属をプレス加工することによって形成されている。連結部材14Cは、いわゆるファストン端子である。各連結部材14Cは、各バスバー14に導通可能に接続されている。各連結部材14Cは、上端から下向きに凹んで挿入凹部14Dが形成されている(
図5参照)。
【0029】
[リレーの構成]
リレー30は、例えば、プラグインタイプの機械式リレーである。リレー30は、ブロック状をなしている。リレー30は、嵌合部30Aを有している。嵌合部30Aは、四つの端子30Bを有している。各端子30Bは平板状の金属製であり、下向きに突出している。リレー30は、図示しない制御部によって許容状態と遮断状態とに切り替わる制御が実行され得る構成とされている。
【0030】
[カバー部材の構成]
図1に示すように、カバー部材50は、カバー部材本体部50Aと、操作部50Bと、を有している。カバー部材本体部50A、及び操作部50Bは、例えば、絶縁性を有した合成樹脂製である。
図3に示すように、カバー部材本体部50Aは、角筒状をなしたガイド部50Pと、ガイド部50Pの上端を閉鎖する上壁部50Qを有している。上壁部50Qには、上下方向に貫通して複数の開口部50Cが形成されている。ガイド部50Pを構成する側壁部のうち、互いに反対に位置する側壁部には、横向きに突出して一対の支持部50Dが設けられている。各支持部50Dは、自身が設けられた側壁に対して中心軸が直交する向きに延出している。各支持部50Dは、同軸状に配置されている。
【0031】
ガイド部50Pの内側には、収容壁部50Eが設けられている。収容壁部50Eは、下向きに開放された角筒状をなし、上壁部50Qから下向きに延びて設けられている。ガイド部50Pの内周面と、収容壁部50Eの外周面との間は、全周にわたって所定の寸法離間している。
【0032】
収容壁部50Eには、一対の係止片50Fが設けられている。各係止片50Fは、収容壁部50Eの側壁のうち、互いに反対に位置する側壁に設けられている。各係止片50Fは、いわゆるスナップフィットである。具体的には、各係止片50Fは、下向きに延びる弾性変形部50Gと、弾性変形部50Gの下端部(先端部)から内向きに突出する爪部50Hと、を有している。
【0033】
図4に示すように、操作部50Bは、一対のアーム部50Jと、操作部本体50Kと、を有している。一対のアーム部50Jは、平板状をなしており、互いに平行となるように配置されている。各アーム部50Jの一端部には、板厚方向に貫通して挿通孔50Lが形成されている。各アーム部50Jは、挿通孔50Lに支持部50Dが挿通されて係合し(
図6参照)、ガイド部50Pの側壁に沿うように配置されている。支持部50Dは、操作部50Bを回転可能に支持する。各アーム部50Jの一端部には、挿通孔50L周りにカム溝50Mが形成されている。各カム溝50Mは、各アーム部50Jの互いに対向する内側に形成されている。各カム溝50Mは、各アーム部50Jの一端部の外縁から、挿通孔50Lに向けて延びるように形成されており、その途中で挿通孔50Lに近づく向きに屈曲している。
【0034】
操作部本体50Kは、各アーム部50Jの他端部の各々に連なって設けられている。操作部本体50Kには、受け部13Bの係止部13Dが係止する被係止部50Nが設けられている。
【0035】
[回路構成体の組み立ての一例]
次に、回路構成体10の組み立ての一例について説明する。先ず、
図5に示すように、ケース本体16に複数のバスバー14を取り付ける。そして、各バスバー14の起立部14Aに、一つずつ連結部材14Cを取り付ける。そして、受け部13Bを上向きに突出させた姿勢にして蓋13を上方からケース本体16に取り付ける。このとき、各起立部14Aの先端部、及び各連結部材14Cは、受け部13Bの各嵌合受部13Fに下方から一つずつ収容される。
【0036】
次に、
図6に示すように、カバー部材本体部50Aに操作部50Bを取り付ける。具体的には、一対のアーム部50Jの各々の挿通孔50Lにガイド部50Pの支持部50Dを一つずつ挿通させ係合させる。これにより、操作部50Bは、支持部50Dに回転可能に支持される。アーム部50Jは、支持部50Dの中心軸に直交する向きに延びた向きとされる。このとき、カム溝50Mにおける、アーム部50Jの外縁から外向きに開放された部分を支持部50Dの直下に配置するように操作部50Bの姿勢を整える。
【0037】
次に、嵌合部30Aを下向きに突出した姿勢にしてリレー30をカバー部材本体部50Aの収容壁部50Eに収容する。言い換えると、リレー30にカバー部材50が取り付けられる。このとき、収容壁部50Eの一対の係止片50Fがリレー30に係止する。これによって、リレー30は、収容壁部50Eから脱落することが防止される。リレー30をカバー部材50に取り付けた状態において、開口部50Cは、リレー30の位置部を外部に露出させている(
図7参照)。
【0038】
次に、リレー30を取り付けたカバー部材50をベース部材11に取り付ける。
図7に示すように、嵌合部30Aの各端子30Bを各嵌合受部13Fに対応させた姿勢にして、リレー30を取り付けたカバー部材50を上方から受け部13Bに近づける。すると、受け部13Bの筒部13Cは、ガイド部50Pの内周面と、収容壁部50Eの外周面との間の空間に進入する。このとき、ガイド部50Pの内周面に筒部13Cの外周面が沿うように配置される。これにより、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合する前の状態において、ガイド部50Pは、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合する方向(上下方向)と直交する方向(横方向)の位置決めをする。そして、さらにリレー30を取り付けたカバー部材50を下向きに移動させると、カム溝50Mにカム部13Eが嵌合する。このとき、リレー30の嵌合部30Aの各端子30Bが嵌合受部13Fの各貫通孔13Jに上方から挿通される。
【0039】
次に、操作部50Bを操作して支持部50D周りに回転させる。具体的には、操作部本体50Kを受け部13Bの係止部13Dに接近させる。すると、カム溝50Mによってカム部13Eが支持部50Dに下方から近づくように引き寄せられる。これにより、各端子30Bは、バスバー14の連結部材14Cの挿入凹部14Dに挿入される。つまり、操作部50Bを操作したとき、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合する方向にカバー部材50及びリレー30を変位させる。
【0040】
そして、
図8に示すように、操作部本体50Kが受け部13Bの係止部13Dの先端部に至り、操作部50Bの被係止部50Nにベース部材11の爪部13Hが係止する。こうして嵌合部30Aが受け部13Bに嵌合され、回路構成体10の組み立てが完了する。
【0041】
リレー30を取り付けたカバー部材50をベース部材11から取り外す際には、操作部本体50Kを係止部13Dから離間させるように操作部50Bを支持部50D周りに回転させる。すると、カム溝50Mによってカム部13Eが支持部50Dから下向きに離間するように引き離される。こうして、リレー30を取り付けたカバー部材50をベース部材11から取り外すことができる。
【0042】
次に、本構成の効果を例示する。
回路構成体10は、嵌合部30Aを有するリレー30と、リレー30の嵌合部30Aが嵌合される嵌合受部13Fを有するベース部材11と、リレー30に取り付けられるカバー部材50と、を備えている。カバー部材50は、操作部50Bを有し、操作部50Bが操作されたときに、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合する方向にカバー部材50及びリレー30を変位させる。この構成によれば、操作部50Bが操作された場合に、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合する方向にカバー部材50及びリレー30を変位させるので、リレー30に触れることなく嵌合部30Aを嵌合受部13Fに嵌合させることができる。
【0043】
回路構成体10は、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合された状態において、操作部50Bがベース部材11に係止される。この構成によれば、操作部50Bがベース部材11に係止されることによって、カバー部材50がベース部材11から離脱することを防止する構成が可能となる。
【0044】
カバー部材50は、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合される前の状態において、嵌合部30Aが嵌合受部13Fに嵌合する方向と直交する方向の位置決めをするガイド部50Pを有する。この構成によれば、嵌合部30Aと嵌合受部13Fとの嵌合動作に円滑に移行することができる。
【0045】
カバー部材50は、リレー30の一部を露出させる開口部50Cを有する。この構成によれば、開口部50Cを介して、リレー30で生じた熱を逃がすことができる。
【0046】
カバー部材50は、操作部50Bを支持する支持部50Dを有している。操作部50Bは、一端部の挿通孔50Lが支持部50Dに回転可能に支持され、支持部50Dの中心軸に直交する向きに延びるアーム部50Jと、アーム部50Jの他端部に設けられた操作部本体50Kと、を有している。この構成によれば、操作部本体50Kに回転力を付与することができ、この回転力を、アーム部50Jを介して嵌合部30Aと嵌合受部13Fとを嵌合させる嵌合力に変換するような構成が可能となる。
【0047】
<他の実施形態>
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0048】
実施形態1とは異なり、一つのカバー部材に複数のリレーを設けた構成であってもよい。
【0049】
実施形態1とは異なり、絶縁部材に凹んで形成した凹部を設け、把持する手掛かりとして凹部を用いてもよい。
【0050】
操作部において、アーム部は、片側のみの構成であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
10 …回路構成体
11 …ベース部材
12 …ケース
13 …蓋
13A …閉塞壁
13B …受け部
13C …筒部
13D …係止部
13E …カム部
13F …嵌合受部
13G,50G…弾性変形部
13H,50H…爪部
13J …貫通孔
14 …バスバー
14A …起立部
14C …連結部材
14D …挿入凹部
16 …ケース本体
16A …底壁
16B …案内部
30 …リレー
30A …嵌合部
30B …端子
50 …カバー部材
50A …カバー部材本体部
50B …操作部
50C …開口部
50D …支持部
50E …収容壁部
50F …係止片
50J …アーム部
50K …操作部本体
50L …挿通孔
50M …カム溝
50N …被係止部
50P …ガイド部
50Q …上壁部