IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

2024-161755作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械
<>
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図1
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図2
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図3
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図4
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図5
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図6
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図7
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図8
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図9
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図10
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図11
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図12
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図13
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図14
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図15
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図16
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図17
  • -作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161755
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/00 20060101AFI20241113BHJP
   B60L 53/53 20190101ALI20241113BHJP
   B60L 53/57 20190101ALI20241113BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20241113BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20241113BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
E02F9/00 C
B60L53/53
B60L53/57
B60L53/68
B60L58/12
H02J7/00 P
H02J7/00 X
H02J7/00 303C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076744
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】冨樫 良一
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA04
5G503BA04
5G503BB01
5G503CA08
5G503DA13
5G503EA05
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
5H125AA12
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC08
5H125BC24
5H125CC04
5H125EE27
5H125EE55
(57)【要約】
【課題】作業機械のバッテリを充電すること。
【解決手段】作業機械の管理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、作業現場に存在する複数の作業機械のそれぞれのバッテリの残容量を取得し、バッテリの充電が必要な第1作業機械が存在するか否かを判定し、前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械が存在するか否かを判定し、第1作業機械及び第2作業機械が存在すると判定した場合、第2作業機械に第1作業機械のバッテリを充電させる充電指令を出力する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
作業現場に存在する複数の作業機械のそれぞれのバッテリの残容量を取得し、
バッテリの充電が必要な第1作業機械が存在するか否かを判定し、
前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械が存在するかを判定し
前記第1作業機械及び前記第2作業機械が存在すると判定した場合、前記第2作業機械に前記第1作業機械のバッテリを充電させる充電指令を出力する、
作業機械の管理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記バッテリの残容量が閾値以下である第1作業機械を、バッテリの充電が必要な第1作業機械であると判定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、複数の作業機械のそれぞれの予定作業とバッテリの残容量とに基づいて、バッテリの充電が必要な第1作業機械が存在するか否かを判定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記予定作業の終了までにバッテリの残容量が無くなると判定した作業機械を、バッテリの充電が必要な第1作業機械であると判定する、
請求項3に記載の作業機械の管理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記予定作業に要する時間又は負荷に基づいて、バッテリの充電が必要な第1作業機械が存在するか否かを判定する、
請求項4に記載の作業機械の管理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記第1作業機械のバッテリの残容量よりも多い残容量のバッテリを有する作業機械を、前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械であると判定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記バッテリの残容量が閾値以上である第2作業機械を、前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械であると判定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、複数の作業機械のそれぞれの予定作業とバッテリの残容量とに基づいて、前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械が存在するかを判定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記予定作業の終了においてバッテリの残容量が余ると判定した作業機械を、前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械であると判定する、
請求項8に記載の作業機械の管理システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記予定作業に要する時間又は負荷に基づいて、前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械が存在するか否かを判定する、
請求項9に記載の作業機械の管理システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第2作業機械が複数存在する場合、前記残容量が最も多いバッテリを有する前記第2作業機械に前記第1作業機械のバッテリを充電させる、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記第1作業機械の位置及び前記第2作業機械の位置を取得し、
前記第2作業機械が複数存在する場合、前記第1作業機械の位置及び前記第2作業機械の位置に基づいて、前記第1作業機械のバッテリを充電させる前記第2作業機械を決定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項13】
複数の作業機械のそれぞれの作業計画を記憶するストレージを備え、
前記プロセッサは、
前記作業計画に基づいて、前記第2作業機械の電力使用量の予測値を算出し、
前記第2作業機械が複数存在する場合、前記電力使用量の予測値に基づいて、前記第1作業機械のバッテリを充電させる前記第2作業機械を決定する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記電力使用量の予測値が最も少ない第2作業機械に前記第1作業機械のバッテリを充電させる、
請求項13に記載の作業機械の管理システム。
【請求項15】
プロセッサは、
前記作業計画に基づいて、前記第2作業機械の作業が終了するときのバッテリの残容量の予測値を算出し、
前記第2作業機械が複数存在する場合、前記バッテリの残容量の予測値に基づいて、前記第1作業機械のバッテリを充電させる前記第2作業機械を決定する、
請求項13に記載の作業機械の管理システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、
前記バッテリの残容量の予測値が最も多い第2作業機械に前記第1作業機械のバッテリを充電させる、
請求項15に記載の作業機械の管理システム。
【請求項17】
前記プロセッサは、
前記第2作業機械の車載コントローラに前記充電指令を送信する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項18】
前記第2作業機械は、受信した前記充電指令に基づいて、前記第1作業機械のバッテリを有線充電する、
請求項1に記載の作業機械の管理システム。
【請求項19】
作業現場に存在する複数の作業機械のそれぞれのバッテリの残容量を取得することと、
前記バッテリの充電が必要な第1作業機械が存在するか否かを判定することと、
前記第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械が存在するか否かを判定することと、
前記第1作業機械及び前記第2作業機械が存在すると判定した場合、前記第2作業機械に前記第1作業機械のバッテリを充電させる充電指令を出力することと、を含む、
作業機械の管理方法。
【請求項20】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
作業現場に存在する他の作業機械のバッテリの残容量を取得し、
バッテリの充電が必要な他の作業機械が存在するか否かを判定し、
バッテリの充電が必要な他の作業機械が存在すると判定した場合、他の作業機械のバッテリを充電させる充電指令を出力する、
作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械の管理システム、作業機械の管理方法、及び作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両間の無線エネルギー伝送に係る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2021/0323420号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業機械は、作業現場において稼働する。電動式の作業機械は、バッテリを有する。バッテリは、充電ステーションにおいて充電される。充電ステーションを利用する方法とは別の方法で作業機械のバッテリを充電できる技術が要望される。
【0005】
本開示は、作業機械のバッテリを充電することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、作業機械の管理システムが提供される。作業機械の管理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、作業現場に存在する複数の作業機械のそれぞれのバッテリの残容量を取得し、バッテリの充電が必要な第1作業機械が存在するか否かを判定し、第1作業機械のバッテリを充電可能なバッテリを有する第2作業機械が存在するか否かを判定し、第1作業機械及び第2作業機械が存在すると判定した場合、第2作業機械に第1作業機械のバッテリを充電させる充電指令を出力する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、作業機械のバッテリが充電される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る作業機械の管理システムを示す図である。
図2図2は、実施形態に係るショベルを示す図である。
図3図3は、実施形態に係るブルドーザを示す図である。
図4図4は、実施形態に係るダンプトラックを示す図である。
図5図5は、実施形態に係る作業機械の制御システムを示す図である。
図6図6は、実施形態に係る管理サーバ及び車載コントローラを示すブロック図である。
図7図7は、実施形態に係る車々間充電の第1例を説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係る車々間充電の第2例を説明するための図である。
図9図9は、実施形態に係る車々間充電の第3例を説明するための図である。
図10図10は、実施形態に係る有線充電方式の一例を説明するための図である。
図11図11は、実施形態に係る無線充電方式の一例を説明するための図である。
図12図12は、実施形態に係る作業機械の管理方法を示すフローチャートである。
図13図13は、実施形態に係るショベルを示す図である。
図14図14は、実施形態に係るバッテリの充電方法を説明するための図である。
図15図15は、実施形態に係るショベルを示す図である。
図16図16は、実施形態に係るバッテリの充電方法を説明するための図である。
図17図17は、実施形態に係るショベルを示す図である。
図18図18は、実施形態に係るバッテリの充電方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
【0011】
<管理システムの概要>
図1は、実施形態に係る作業機械2の管理システム1を示す図である。管理システム1は、作業現場3で稼動する作業機械2を管理する。実施形態において、作業機械2は、バッテリを動力源とする電動式の作業機械である。作業現場3に複数の作業機械2が存在する。図1に示す例において、作業現場3に存在する作業機械2は、ショベル2Aと、ブルドーザ2Bと、ダンプトラック2Cとを含む。
【0012】
実施形態において、作業機械2に操作者は搭乗しない。作業機械2は、遠隔操作される。作業機械2の外部に遠隔操作室4が設置される。遠隔操作室4は、作業現場3の遠隔地に設置される。作業機械2を遠隔操作するための情報端末5及び遠隔操作装置6のそれぞれが遠隔操作室4に配置される。情報端末5及び遠隔操作装置6のそれぞれは、作業機械2の外部に存在する。情報端末5は、遠隔操作室4に配置されるコンピュータシステムを含む。
【0013】
遠隔操作装置6は、遠隔操作室4において操作者に操作される。遠隔操作装置6は、操作者に操作されることにより、作業機械2を遠隔操作する操作信号を生成する。遠隔操作装置6において生成された操作信号は、情報端末5に入力される。情報端末5は、遠隔操作装置6からの操作信号に基づいて、遠隔操作指令を生成する。情報端末5は、通信システム7を介して遠隔操作指令を作業機械2に送信する。
【0014】
作業機械2は、作業機械2の外部に存在する情報端末5から送信される遠隔操作指令に基づいて動作する。作業機械2及び作業現場3の少なくとも一方に、作業現場3の画像データを取得するカメラが設けられる。作業現場3の画像データは、通信システム7を介して情報端末5に送信され、情報端末5の表示装置に表示される。操作者は、作業現場3の画像データを確認しながら、遠隔操作装置6を操作することができる。
【0015】
通信システム7は、公衆通信回線を含んでもよいし特定通信回線を含んでもよい。通信システム7として、携帯電話通信網又は衛星通信網が例示される。なお、通信システム7は、インターネット(internet)を含んでもよいし、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)を含んでもよい。
【0016】
管理システム1は、管理サーバ8を有する。管理サーバ8は、コンピュータシステムを含む。管理サーバ8は、通信システム7を介して作業機械2と通信することができる。管理サーバ8は、作業機械2の稼働データを収集する。管理サーバ8は、作業機械2に制御指令を出力する。
【0017】
<作業機械>
図2は、実施形態に係るショベル2Aを示す図である。ショベル2Aは、旋回体9と、走行体10と、作業機11と、作業機シリンダ12とを有する。
【0018】
旋回体9は、走行体10に旋回可能に支持される。走行体10は、旋回体9を支持して走行する。走行体10は、一対の履帯10Aを有する。履帯10Aが回転することにより、ショベル2Aが走行する。
【0019】
作業機11は、旋回体9に連結される。作業機11は、旋回体9に連結されるブーム11Aと、ブーム11Aに連結されるアーム11Bと、アーム11Bに連結されるバケット11Cとを含む。作業機シリンダ12は、ブーム11Aを動作させるブームシリンダ12Aと、アーム11Bを動作させるアームシリンダ12Bと、バケット11Cを動作させるバケットシリンダ12Cとを含む。
【0020】
図3は、実施形態に係るブルドーザ2Bを示す図である。ブルドーザ2Bは、車体13と、走行体14と、掘削作業機15と、リッパ作業機16と、作業機シリンダ17と、リッパシリンダ18とを有する。
【0021】
車体13は、走行体14に支持される。走行体14は、車体13を支持して走行する。走行体14は、一対の履帯14Aを有する。履帯14Aが回転することにより、ブルドーザ2Bが走行する。
【0022】
掘削作業機15は、作業対象の掘削作業、押土作業、又は整地作業を実施する。掘削作業機15は、車体13に取り付けられる。掘削作業機15の少なくとも一部は、車体13の前方に配置される。掘削作業機15は、掘削ブレード15Aを含む。作業機シリンダ17は、掘削ブレード15Aを動作させる。
【0023】
リッパ作業機16は、作業対象のリッピング作業を実施する。リッパ作業機16の作業対象は、作業現場の地面を含む。リッパ作業機16は、車体13に取り付けられる。リッパ作業機16の少なくとも一部は、車体13の後方に配置される。リッパ作業機16は、シャンク16Aを含む。リッパシリンダ18は、シャンク16Aを動作させる。
【0024】
図4は、実施形態に係るダンプトラック2Cを示す図である。図4に示すように、ダンプトラック2Cは、車体19と、走行装置20と、ダンプボディ21と、ホイストシリンダ22とを有する。
【0025】
走行装置20は、複数の車輪20Aと、車輪20Aを操舵する操舵装置とを有する。ホイストシリンダ22は、ダンプボディ21を昇降させる。ホイストシリンダ22の一端部は、不図示のブラケットを介して車体19に回動可能に連結される。ホイストシリンダ22の他端部は、不図示のブラケットを介してダンプボディ21に回動可能に連結される。ダンプボディ21は、積荷が積み込まれる部材である。ダンプボディ21は、ホイストシリンダ22の作動により昇降する。
【0026】
<制御システム>
図5は、実施形態に係る作業機械2の制御システム30を示す図である。作業機械2は、制御システム30を有する。制御システム30は、バッテリ31と、充電装置32と、DC/DCコンバータ33と、インバータ34と、電動モータ35と、油圧ポンプ36と、メインバルブ37と、油圧アクチュエータ38と、給電装置39と、車載コントローラ40と、バッテリセンサ41と、位置センサ42と、通信機43とを有する。
【0027】
制御システム30は、ショベル2Aに搭載される制御システム30Aと、ブルドーザ2Bに搭載される制御システム30Bと、ダンプトラック2Cに搭載される制御システム30Cとを含む。制御システム30Aと、制御システム30Bと、制御システム30Cとは、相互に同等の構造及び機能である。
【0028】
ショベル2Aの制御システム30Aは、バッテリ31Aと、充電装置32Aと、DC/DCコンバータ33Aと、インバータ34Aと、電動モータ35Aと、油圧ポンプ36Aと、メインバルブ37Aと、油圧アクチュエータ38Aと、給電装置39Aと、車載コントローラ40Aと、バッテリセンサ41Aと、位置センサ42Aと、通信機43Aとを有する。
【0029】
ブルドーザ2Bの制御システム30Bは、バッテリ31Bと、充電装置32Bと、DC/DCコンバータ33Bと、インバータ34Bと、電動モータ35Bと、油圧ポンプ36Bと、メインバルブ37Bと、油圧アクチュエータ38Bと、給電装置39Bと、車載コントローラ40Bと、バッテリセンサ41Bと、位置センサ42Bと、通信機43Bとを有する。
【0030】
ダンプトラック2Cの制御システム30Cは、バッテリ31Cと、充電装置32Cと、DC/DCコンバータ33Cと、インバータ34Cと、電動モータ35Cと、油圧ポンプ36Cと、メインバルブ37Cと、油圧アクチュエータ38Cと、給電装置39Cと、車載コントローラ40Cと、バッテリセンサ41Cと、位置センサ42Cと、通信機43Cとを有する。
【0031】
バッテリ31Aとバッテリ31Bとバッテリ31Cとは、同等の機能である。以下の説明においては、バッテリ31Aとバッテリ31Bとバッテリ31Cとを適宜、バッテリ31、と総称する。充電装置32、DC/DCコンバータ33、インバータ34、電動モータ35、油圧ポンプ36、メインバルブ37、油圧アクチュエータ38、給電装置39、車載コントローラ40、バッテリセンサ41、位置センサ42、及び通信機43についても同様である。
【0032】
バッテリ31は、作業機械2に搭載される内蔵バッテリである。バッテリ31は、二次電池を含む。実施形態において、バッテリ31は、リチウムイオンバッテリ(LiB:Lithium ion Battery)を含む。
【0033】
充電装置32は、作業機械2の外部に設けられた外部電源23に接続される。外部電源23は、他の作業機械2のバッテリ31、作業現場3に設置された大型バッテリパック、及び充電ステーションの少なくとも一つを含む。充電装置32は、外部電源23から供給された電力によりバッテリ31を充電する。
【0034】
DC/DCコンバータ33は、バッテリ31からの電圧を昇圧する。DC/DCコンバータ33は、バッテリ31からの直流電流をインバータ34に供給する。
【0035】
インバータ34は、DC/DCコンバータ33からの直流電流を三相交流電流に変換して電動モータ35に供給する。電動モータ35は、インバータ34から供給された三相交流電流に基づいて駆動される。
【0036】
電動モータ35は、作業機械2の動力源である。電動モータ35は、バッテリ31からの電力に基づいて駆動する。
【0037】
油圧ポンプ36は、電動モータ35により駆動される。油圧ポンプ36は、作動油を吐出する。油圧ポンプ36から吐出された作動油は、メインバルブ37を介して、油圧アクチュエータ38に供給される。ショベル2Aの油圧アクチュエータ38Aは、作業機シリンダ12を含む。ブルドーザ2Bの油圧アクチュエータ38Bは、作業機シリンダ17及びリッパシリンダ18を含む。ダンプトラック2Cの油圧アクチュエータ38Cは、ホイストシリンダ22を含む。
【0038】
なお、油圧アクチュエータ38の代わりに電動アクチュエータが作業機械2に設けられてもよい。作業機シリンダ12が電動シリンダでもよい。作業機シリンダ17及びリッパシリンダ18のそれぞれが電動シリンダでもよい。ホイストシリンダ22が電動シリンダでもよい。油圧アクチュエータ38の代わりに電動アクチュエータが作業機械2に設けられる場合、油圧ポンプ36及びメインバルブ37は省略される。
【0039】
給電装置39は、作業機械2の外部に設けられた給電対象24に接続される。給電装置39は、バッテリ31からの電力を給電対象24に供給する。給電対象24は、他の作業機械2のバッテリ31を含む。給電装置39は、バッテリ31から供給された電力により他の作業機械2のバッテリ31を充電する。
【0040】
車載コントローラ40は、コンピュータシステムを含む。車載コントローラ40は、少なくとも充電装置32及び給電装置39を制御する。
【0041】
バッテリセンサ41は、バッテリ31の電圧を検出する電圧センサを含む。位置センサ42は、作業機械2の位置を検出する。作業機械2の位置は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して検出される。全地球航法衛星システムは、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)を含む。全地球航法衛星システムは、緯度、経度、及び高度の座標データで規定されるグローバル座標系の位置を検出する。グローバル座標系とは、地球に固定された座標系をいう。位置センサ42は、GNSS受信機を含む。位置センサ42は、グローバル座標系における作業機械2の位置を検出する。通信機43は、管理サーバ8と無線通信する。
【0042】
<管理サーバ及び車載コントローラ>
図6は、実施形態に係る管理サーバ8及び車載コントローラ40を示すブロック図である。管理サーバ8及び車載コントローラ40のそれぞれは、コンピュータシステムを含む。管理サーバ8は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ44と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ45と、ストレージ46と、入出力回路を含むインターフェース47とを有する。管理サーバ8の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ46に記憶されている。プロセッサ44は、コンピュータプログラムをストレージ46から読み出してメインメモリ45に展開し、コンピュータプログラムに従って処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介して管理サーバ8に配信されてもよい。
【0043】
車載コントローラ40は、プロセッサ48と、メインメモリ49と、ストレージ50と、インターフェース51とを有する。
【0044】
プロセッサ48は、残容量算出部48Aと、位置データ送信部48Bと、充電制御部48Cと、給電制御部48Dと、走行制御部48Eとを有する。
【0045】
残容量算出部48Aは、バッテリセンサ41の検出データに基づいて、バッテリ31の残容量を算出する。バッテリ31の残容量は、バッテリ31の充電率(SOC:State Of Charge)とみなされてもよい。バッテリ31の充電率とは、満充電容量に対する残容量の比率をいう。バッテリセンサ41は、バッテリ31の電圧を検出する。残容量算出部48Aは、バッテリセンサ41の検出データに基づいて、バッテリ31の残容量を算出することができる。残容量算出部48Aは、算出したバッテリ31の残容量を管理サーバ8に送信する。バッテリ31の残容量は、通信システム7を介して管理サーバ8に送信される。
【0046】
位置データ送信部48Bは、位置センサ42の検出データを取得する。位置センサ42の検出データは、作業機械2の位置を示す。位置データ送信部48Bは、取得した作業機械2の位置を管理サーバ8に送信する。作業機械2の位置は、通信システム7を介して管理サーバ8に送信される。
【0047】
充電制御部48Cは、充電装置32を制御する。充電制御部48Cは、外部電源23から供給された電力に基づいてバッテリ31を充電する。
【0048】
給電制御部48Dは、給電装置39を制御する。給電制御部48Dは、バッテリ31から供給された電力に基づいて給電対象24に給電する。
【0049】
走行制御部48Eは、作業機械2の走行を制御する。車載コントローラ40Aの走行制御部48Eは、走行体10を制御する。車載コントローラ40Bの走行制御部48Eは、走行体14を制御する。車載コントローラ40Cの走行制御部48Eは、走行装置20を制御する。
【0050】
プロセッサ44は、残容量受信部44Aと、位置データ受信部44Bと、アサイン部44Cとを有する。ストレージ46は、作業計画記憶部46Aを有する。
【0051】
作業計画記憶部46Aは、複数の作業機械2のそれぞれの作業計画を記憶する。作業計画は、例えば作業現場3の管理者によって作成される。作業機械2が作業現場3で稼働する前に、作業計画が作業計画記憶部46Aに記憶される。
【0052】
作業計画は、例えば作業機械2の1日の作業計画である。作業計画記憶部46Aには、例えば午前9時から午後5時まで稼働する作業機械2の作業計画が記憶される。
【0053】
残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量を取得する。残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれから送信されたバッテリ31の残容量を受信する。インターフェース47に通信機52が接続される。残容量受信部44Aは、作業機械2から送信されたバッテリ31の残容量を、通信システム7及び通信機52を介して受信する。
【0054】
位置データ受信部44Bは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれの位置を取得する。位置データ受信部44Bは、作業機械2から送信された作業機械2の位置を受信する。位置データ受信部44Bは、作業機械2から送信された作業機械2の位置を、通信システム7及び通信機52を介して受信する。
【0055】
アサイン部44Cは、複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量に基づいて、第2の作業機械2から第1の作業機械2のバッテリ31に充電させる充電指令を出力する。アサイン部44Cは、充電が必要な第1の作業機械2のバッテリ31が、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2により充電されるように、充電指令を出力する。アサイン部44Cは、例えば、残容量が少ない第1の作業機械2のバッテリ31が、残容量が多いバッテリ31を搭載している第2の作業機械2により充電されるように、充電指令を出力する。
【0056】
アサイン部44Cは、複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量と複数の作業機械2のそれぞれの位置とに基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31が第2の作業機械2により充電されるように、充電指令を出力してもよい。
【0057】
アサイン部44Cは、複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量と複数の作業機械2のそれぞれの作業計画とに基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31が第2の作業機械2により充電されるように、充電指令を出力してもよい。
【0058】
アサイン部44Cは、複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量と複数の作業機械2のそれぞれの作業状況とに基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31が第2の作業機械2により充電されるように、充電指令を出力してもよい。
【0059】
<車々間充電>
実施形態においては、作業現場3において、充電が必要な第1の作業機械2のバッテリ31が、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2により充電される。管理サーバ8の残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量を取得する。残容量受信部44Aは、複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量に基づいて、バッテリ31の充電が必要な第1の作業機械2が存在するか否かを判定する。残容量受信部44Aは、複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量に基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2が存在するか否かを判定する。アサイン部44Cは、第1の作業機械2及び第2の作業機械2が存在すると判定した場合、第2の作業機械2に第1の作業機械2のバッテリ31を充電させる充電指令を出力する。
【0060】
(第1例)
例えば、作業現場3において、少ない残容量の第1の作業機械2のバッテリ31が、多い残容量のバッテリ31を有する第2の作業機械2により充電される。
【0061】
作業機械2の始業前に、作業機械2のバッテリ31が充電ステーションにおいて充電される。バッテリ31は、充電ステーションにおいて満充電される。バッテリ31が満充電された後、作業機械2は、作業現場3において稼働する。作業機械2が作業現場3において稼働することにより、バッテリ31の電力が消費されるので、バッテリ31の残容量は徐々に少なくなる。
【0062】
例えば作業機械2の作業内容によって、同一の稼働時間でも複数の作業機械2のそれぞれにおいてバッテリ31の残容量に差が生じる可能性がある。例えば複数の作業機械2のそれぞれが午前9時から午後5時まで作業現場3で稼働する場合において、午後1時の時点においてバッテリ31の残容量が多い作業機械2とバッテリ31の残容量が少ない作業機械2とが存在する可能性がある。充電ステーションが作業現場3に存在しない場合、始業後に充電ステーションでバッテリ31を充電することが困難となる。
【0063】
実施形態においては、複数の作業機械2の間で電力の受け渡しが行われる。残容量が多いバッテリ31を搭載している作業機械2が、残容量が少ない作業機械2のバッテリ31を充電する。
【0064】
図7は、実施形態に係る車々間充電の第1例を説明するための図である。管理サーバ8の残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量を取得する。残容量受信部44Aは、バッテリ31の残容量が予め定められている第1の閾値以下である第1の作業機械2が存在するか否かを判定する。
【0065】
バッテリ31の残容量が少ない第1の作業機械2が存在すると判定した場合、残容量受信部44Aは、第1の作業機械2のバッテリ31の残容量よりも多い残容量のバッテリ31を有する第2の作業機械2が存在するか否かを判定する。
【0066】
図7に示す例において、ブルドーザ2Bがバッテリ31Bの残容量が第1の閾値以下である第1の作業機械2である。ダンプトラック2Cがブルドーザ2Bのバッテリ31Bの残容量よりも多い残容量のバッテリ31Cを有する第2の作業機械2である。アサイン部44Cは、バッテリ31Bの残容量が第1の閾値以下であるブルドーザ2Bを、バッテリ31の充電が必要な第1の作業機械2であると判定する。アサイン部44Cは、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bの残容量よりも多い残容量のバッテリ31Cを有するダンプトラック2Cを、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2であると判定する。第1の作業機械2であるブルドーザ2B及び第2の作業機械2であるダンプトラック2Cが存在すると判定された場合、アサイン部44Cは、ダンプトラック2Cにブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる充電指令を出力する。
【0067】
アサイン部44Cから出力された充電指令は、ダンプトラック2Cの車載コントローラ40Cに送信される。ダンプトラック2Cの走行制御部48Eは、ブルドーザ2Bの位置に基づいて、ダンプトラック2Cがブルドーザ2Bに接近するように、ダンプトラック2Cの走行装置20を制御する。ダンプトラック2Cとブルドーザ2Bとが接近した後、ダンプトラック2Cの給電制御部48Dは、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bが充電されるように、給電装置39Cを制御する。
【0068】
ブルドーザ2Bのバッテリ31Bの残容量よりも多い残容量のバッテリ31を有する第2の作業機械2が作業現場3に複数存在する場合、アサイン部44Cは、残容量が最も多いバッテリ31を有する第2の作業機械2にブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる。残容量が多いバッテリ31Cを有するダンプトラック2Cが作業現場3に複数存在する場合、アサイン部44Cは、残容量が最も多いバッテリ31Cを有するダンプトラック2Cにブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる。
【0069】
(第2例)
図8は、実施形態に係る車々間充電の第2例を説明するための図である。管理サーバ8の残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量を取得する。残容量受信部44Aは、バッテリ31の残容量が予め定められている第1の閾値以下である第1の作業機械2が存在するか否かを判定する。
【0070】
バッテリ31の残容量が少ない第1の作業機械2が存在すると判定した場合、残容量受信部44Aは、第1の作業機械2のバッテリ31の残容量よりも多い残容量のバッテリ31を有する第2の作業機械2が存在するか否かを判定する。
【0071】
図8に示す例において、ブルドーザ2Bがバッテリ31Bの残容量が閾値以下である第1の作業機械2である。ダンプトラック2C1及びダンプトラック2C2がブルドーザ2Bのバッテリ31Bの残容量よりも多い残容量のバッテリ31Cを有する第2の作業機械2である。
【0072】
位置データ受信部44Bは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれの位置を取得する。第2の作業機械2であるダンプトラック2Cが複数存在すると判定された場合、アサイン部44Cは、ブルドーザ2Bの位置及び複数のダンプトラック2C(2C1,2C2)のそれぞれの位置に基づいて、ブルドーザ2Bのバッテリ31Cを充電させるダンプトラック2Cを決定する。
【0073】
アサイン部44Cは、ブルドーザ2Bの位置と複数のダンプトラック2C(2C1,2C2)のそれぞれの位置とに基づいて、ブルドーザ2Bと複数のダンプトラック2C(2C1,2C2)のそれぞれとの距離を算出する。アサイン部44Cは、ブルドーザ2Bとの距離が最も短いダンプトラック2Cにブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる。
【0074】
図8に示す例において、アサイン部44Cは、ブルドーザ2Bの位置とダンプトラック2C1の位置とに基づいて、ブルドーザ2Bとダンプトラック2C1との第1距離を算出する。アサイン部44Cは、ブルドーザ2Bの位置とダンプトラック2C2の位置とに基づいて、ブルドーザ2Bとダンプトラック2C2との第2距離を算出する。第1距離が第2距離よりも短い場合、アサイン部44Cは、ダンプトラック2C1にブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる充電指令を出力する。
【0075】
(第3例)
図9は、実施形態に係る車々間充電の第3例を説明するための図である。管理サーバ8の残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量を取得する。アサイン部44Cは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれの作業計画を取得する。残容量受信部44Aは、バッテリ31の残容量が予め定められている第1の閾値以下である第1の作業機械2が存在するか否かを判定する。
【0076】
バッテリ31の残容量が少ない第1の作業機械2が存在すると判定した場合、残容量受信部44Aは、第1の作業機械2のバッテリ31の残容量よりも多い残容量のバッテリ31を有する第2の作業機械2が存在するか否かを判定する。
【0077】
図9に示す例において、ブルドーザ2Bがバッテリ31Bの残容量が第1の閾値以下である第1の作業機械2である。ダンプトラック2C3及びダンプトラック2C4がブルドーザ2Bのバッテリ31Bの残容量よりも多い残容量のバッテリ31Cを有する第2の作業機械2である。
【0078】
第2の作業機械2であるダンプトラック2Cが複数存在すると判定された場合、アサイン部44Cは、複数のダンプトラック2Cのそれぞれの作業計画に基づいて、複数のダンプトラック2Cのそれぞれの電力使用量の予測値を算出する。アサイン部44Cは、複数のダンプトラック2C(2C3,2C4)の電力使用量の予測値に基づいて、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させるダンプトラック2Cを決定する。
【0079】
例えば午後1時の時点において、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる場合、アサイン部44Cは、午後1時から午後5時までのダンプトラック2C3の作業計画に基づいて、午後1時から午後5時までのダンプトラック2C3の電力使用量を予測する。アサイン部44Cは、午後1時から午後5時までのダンプトラック2C4の作業計画に基づいて、午後1時から午後5時までのダンプトラック2C4の電力使用量を予測する。
【0080】
作業機械2の作業内容によって、バッテリ31の電力使用量が変化する。例えば、午後1時から午後5時までの期間においてダンプトラック2C3が実施予定の運搬作業が少ない場合、ダンプトラック2C3の電力使用量の予測値は少ない。午後1時から午後5時までの期間においてダンプトラック2C4が実施予定の運搬作業が多い場合、ダンプトラック2C4の電力使用量の予測値は多い。
【0081】
アサイン部44Cは、電力使用量の予測値が最も少ないダンプトラック2Cにブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる。
【0082】
図9に示す例において、アサイン部44Cは、ダンプトラック2C3の作業計画に基づいて、ダンプトラック2C3の電力使用量の第1予測値を算出する。アサイン部44Cは、ダンプトラック2C4の作業計画に基づいて、ダンプトラック2C4の電力使用量の第2予測値を算出する。第1予測値が第2予測値よりも少ない場合、アサイン部44Cは、ダンプトラック2C3にブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる充電指令を出力する。ダンプトラック2C3の電力使用量の予測値が少ないので、ダンプトラック2C3のバッテリ31Cからブルドーザ2Bのバッテリ31Bに電力が供給されても、ダンプトラック2C3は、午後5時まで稼働することができる。
【0083】
なお、第2の作業機械2であるダンプトラック2Cが複数存在すると判定された場合、アサイン部44Cは、複数のダンプトラック2Cのそれぞれの作業計画に基づいて、複数のダンプトラック2Cのそれぞれの作業が終了するときのダンプトラック2Cのバッテリ31Cの残容量の予測値を算出してもよい。アサイン部44Cは、複数のダンプトラック2C(2C3,2C4)の作業が終了するときのバッテリ31Cの残容量の予測値に基づいて、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させるダンプトラック2Cを決定してもよい。アサイン部44Cは、バッテリ31Cの残容量の予測値が最も多いダンプトラック2Cにブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる。
【0084】
アサイン部44Cは、複数のダンプトラック2C(2C3,2C4)のそれぞれの作業計画に基づいて、例えば午後5時における複数のダンプトラック2C(2C3,2C4)のバッテリ31Cの残容量の予測値を算出する。アサイン部44Cは、ダンプトラック2C3の作業計画に基づいて、ダンプトラック2C3の作業が終了する午後5時におけるダンプトラック2C3のバッテリ31Cの残容量の第3予測値を算出する。アサイン部44Cは、ダンプトラック2C4の作業計画に基づいて、ダンプトラック2C4の作業が終了する午後5時におけるダンプトラック2C4のバッテリ31Cの残容量の第4予測値を算出する。第3予測値が第4予測値よりも多い場合、アサイン部44Cは、ダンプトラック2C3にブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電させる充電指令を出力する。ダンプトラック2C3のバッテリ31Cの残容量の予測値が多いので、ダンプトラック2C3のバッテリ31Cからブルドーザ2Bのバッテリ31Bに電力が供給されても、ダンプトラック2C3は、午後5時まで稼働することができる。
【0085】
(第4例)
なお、第2の作業機械2が複数存在する場合、アサイン部44Cは、複数の第2の作業機械2のそれぞれの稼働データに基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31を充電させる第2の作業機械2を決定してもよい。
【0086】
上述のように、管理サーバ8は、作業機械2の稼働データを収集する。稼働データは、作業機械2の稼働状況を含む。稼働状況は、作業機械2が稼働中であること又は休止中であることを含む。作業機械2には、稼働データを検出する状態センサが設けられている。アサイン部44Cは、状態センサの検出データに基づいて、作業機械2が稼働中であるか休止中であるかを判定することができる。
【0087】
アサイン部44Cは、複数の第2の作業機械2のそれぞれの稼働データに基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31を充電させる第2の作業機械2を決定してもよい。上述のように、管理サーバ8は、作業機械2の稼働データを収集する。稼働データは、作業機械2の稼働状況を含む。稼働状況は、作業機械2が稼働中であること又は休止中であることを含む。作業機械2には、稼働データを検出する状態センサが設けられている。アサイン部44Cは、状態センサの検出データに基づいて、作業機械2が稼働中であるか休止中であるかを判定することができる。アサイン部44Cは、例えば休止中の第2の作業機械2に第1の作業機械2のバッテリ31を充電させる充電指令を出力してもよい。
【0088】
(第5例)
アサイン部44Cは、複数の作業機械2のそれぞれの予定作業とバッテリ31の残容量とに基づいて、バッテリ31の充電が必要な第1の作業機械2が存在するか否かを判定してもよい。複数の作業機械2のそれぞれの予定作業は、上述の作業計画に基づいて決定される。アサイン部44Cは、予定作業の終了までにバッテリ31の残容量が無くなると判定した作業機械2を、バッテリ31の充電が必要な第1の作業機械2であると判定してもよい。アサイン部44Cは、予定作業に要する時間又は負荷に基づいて、予定作業の終了までにバッテリ31の残容量が無くなるか否かを判定する。予定作業に要する時間が長いほど、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が無くなる可能性が高くなる。予定作業に要する負荷が高いほど、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が無くなる可能性が高くなる。アサイン部44Cは、予定作業に要する時間又は負荷に基づいて、予定作業の終了までにバッテリ31の残容量が無くなると判定した作業機械2を、バッテリ31の充電が必要な第1の作業機械2であると判定する。
【0089】
(第6例)
アサイン部44Cは、バッテリ31の残容量が予め定められている第2の閾値以上である作業機械を、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械であると判定してもよい。第2の閾値は、上述の第1の閾値よりも大きい値である。
【0090】
(第7例)
アサイン部44Cは、複数の作業機械2のそれぞれの予定作業とバッテリ31の残容量とに基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2が存在するか否かを判定してもよい。複数の作業機械2のそれぞれの予定作業は、上述の作業計画に基づいて決定される。アサイン部44Cは、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が余ると判定した作業機械2を、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2であると判定してもよい。アサイン部44Cは、予定作業に要する時間又は負荷に基づいて、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が余るか否かを判定する。予定作業に要する時間が短いほど、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が余る可能性が高くなる。予定作業に要する負荷が低いほど、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が余る可能性が高くなる。アサイン部44Cは、予定作業に要する時間又は負荷に基づいて、予定作業の終了においてバッテリ31の残容量が余ると判定した作業機械2を、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2であると判定する。
【0091】
(第8例)
なお、アサイン部44Cからの充電指令によらずに、第2の作業機械2の車載コントローラ40が、作業現場3に存在する他の作業機械2のバッテリ31の残容量を取得し、バッテリ31の充電が必要な他の作業機械2が存在するか否かを判定し、バッテリ31の充電が必要な他の作業機械2が存在すると判定した場合、他の作業機械2のバッテリ31を充電させる充電指令を出力してもよい。例えば、大容量のバッテリ31が搭載された充電用の作業機械2(第2の作業機械2)が作業現場3に配置され、その充電用の作業機械2が作業現場3に存在する他の作業機械2のバッテリ31の残容量を収集し、残容量が少ない他の作業機械2のバッテリ31を充電してもよい。
【0092】
<充電方式>
ダンプトラック2Cがブルドーザ2Bのバッテリ31Bを充電する場合、ダンプトラック2Cは、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを有線充電してもよいし、無線充電してもよい。
【0093】
図10は、実施形態に係る有線充電方式でバッテリ31Bを充電する方法を説明するための図である。ダンプトラック2Cの給電制御部48Dは、アサイン部44Cから受信した充電指令に基づいて、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを有線充電する。ダンプトラック2Cの給電装置39Cに給電アーム25の基端部が接続される。給電アーム25の先端部は、ブルドーザ2Bの給電ポートに接続される。ブルドーザ2Bの給電ポートは、ブルドーザ2Bの充電装置32Bに接続される。ダンプトラック2Cの給電装置39Cは、給電アーム25がブルドーザ2Bの給電ポートに接続された状態で、ブルドーザ2Bの充電装置32Bに電力を供給する。給電装置39Cは、バッテリ31Cからの電力を、給電アーム25を介して充電装置32Bに供給する。ダンプトラック2Cのバッテリ31Cからの電力が充電装置32Bに供給されることにより、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bが充電される。
【0094】
図11は、実施形態に係る無線充電方式の一例を説明するための図である。ダンプトラック2Cの給電制御部48Dは、アサイン部44Cから受信した充電指令に基づいて、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bを無線充電する。ダンプトラック2Cにワイヤレス給電器26Cが設けられ、ブルドーザ2Bにワイヤレス受電器26Bが設けられる。ダンプトラック2Cにおいて、ワイヤレス給電器26Cは、給電装置39Cに接続される。ブルドーザ2Bにおいて、ワイヤレス受電器26Bは、充電装置32Bに接続される。給電装置39Cは、バッテリ31Cからの電力をワイヤレス給電器26Cに供給する。ワイヤレス給電器26Cは、バッテリ31Cからの電力をワイヤレス受電器26Bに無線給電する。ワイヤレス受電器26Bに供給された電力は、充電装置32Bに供給される。ダンプトラック2Cのバッテリ31Cからの電力が充電装置32Bに供給されることにより、ブルドーザ2Bのバッテリ31Bが充電される。
【0095】
<管理方法>
図12は、実施形態に係る作業機械2の管理方法を示すフローチャートである。管理サーバ8の残容量受信部44Aは、作業現場3に存在する複数の作業機械2のそれぞれのバッテリ31の残容量を受信する(ステップS1)。
【0096】
残容量受信部44Aは、バッテリ31の残容量が予め定められている閾値以下である第1の作業機械2が存在するか否かを判定する(ステップS2)。
【0097】
ステップS2において、第1の作業機械2が存在しないと判定された場合(ステップS2:No)、ステップS1の処理に戻る。ステップS2において、第1の作業機械2が存在すると判定された場合(ステップS2:Yes)、残容量受信部44Aは、第1の作業機械2のバッテリ31の残容量よりも多い残容量のバッテリ31を有する第2の作業機械2が存在するか否かを判定する(ステップS3)。
【0098】
ステップS3において、第2の作業機械2が存在しないと判定された場合(ステップS3:No)、ステップS1の処理に戻る。ステップS3において、第2の作業機械2が存在すると判定された場合(ステップS3:Yes)、位置データ受信部44Bは、作業現場3に存在する第1の作業機械2の位置及び第2の作業機械2の位置を受信する(ステップS4)。
【0099】
アサイン部44Cは、第2の作業機械2の作業計画を作業計画記憶部46Aから取得する。アサイン部44Cは、作業計画に基づいて、第2の作業機械2の電力使用量を予測する(ステップS5)。
【0100】
第2の作業機械2が複数存在する場合、アサイン部44Cは、第1の作業機械2の位置及び第2の作業機械2の位置に基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31を充電させる第2の作業機械2を決定する。また、アサイン部44Cは、第2の作業機械2の電力使用量の予測値に基づいて、第1の作業機械2のバッテリ31を充電させる第2の作業機械2を決定する(ステップS6)。
【0101】
アサイン部44Cは、ステップS6において決定した第2の作業機械2が第1の作業機械2のバッテリ31を充電するように充電指令を出力する(ステップS7)。
【0102】
アサイン部44Cは、ステップS6において決定した第2の作業機械2の車載コントローラ40に充電指令を送信する。充電指令を受信した車載コントローラ40は、第2の作業機械2を第1の作業機械2に接近させた後、第2の作業機械2の給電装置39から第1の作業機械2の充電装置32に電力を供給させる。
【0103】
なお、アサイン部44Cは、作業機械2を遠隔操作するための情報端末5に充電指令を送信してもよい。充電指令が情報端末5に受信されると、充電指令を受信したことを示すメッセージが情報端末5のディスプレイに表示される。操作者は、ディスプレイのメッセージを確認した後、第2の作業機械2が第1の作業機械2のバッテリ31を充電するように、作業機械2を遠隔操作してもよい。
【0104】
<効果>
以上説明したように、実施形態によれば、作業現場3に存在する複数の作業機械2が車々充電する。充電が必要な第1の作業機械2のバッテリ31は、第1の作業機械2のバッテリ31を充電可能なバッテリ31を有する第2の作業機械2により充電される。これにより、例えば作業現場3又は作業現場3の近傍に充電ステーションが存在しなくても、第1の作業機械2のバッテリ31が充電される。そのため、第1の作業機械2は、稼働し続けることができる。
【0105】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0106】
<管理方法>
図13は、実施形態に係るショベル2Aを示す図である。図13に示す例において、ショベル2Aに外部電源27が接続される。外部電源27は、商用電源又は大型バッテリパックである。ショベル2Aの充電装置32Aは、ケーブル28を介して外部電源27に接続される。ショベル2Aの給電装置39Aは、外部電源27に接続可能である。実施形態において、ショベル2Aの給電装置39Aは、バッテリ31A、充電装置32A、及びケーブル28を介して、外部電源27に接続される。
【0107】
ショベル2Aの給電装置39Aは、充電装置32Aがケーブル28を介して外部電源27に接続されている状態で、給電対象であるダンプトラック2Cに電力を供給する。実施形態において、ショベル2Aの給電装置39Aは、外部電源27からケーブル28を介して充電装置32Aに電力が供給されている状態で、給電対象であるダンプトラック2Cに電力を供給する。ダンプトラック2Cのバッテリ31Cは、ショベル2Aから供給される電力により充電される。
【0108】
図14は、実施形態に係るバッテリ31Cの充電方法を説明するための図である。ショベル2Aは、作業機11を用いてバッテリ31Cを有するダンプトラック2Cに積荷を積み込む積込作業を実施する。図14に示すように、積込作業が実施される場合、ダンプトラック2Cは、ショベル2Aの隣の積込位置に進入する。積込作業において、ダンプトラック2Cは、積込位置で停車する。
【0109】
ショベル2Aの給電装置39Aは、積込作業の最中にダンプトラック2Cに電力を供給する。図14に示す例において、給電装置39Aは、ダンプトラック2Cに有線給電する。ショベル2Aの給電装置39Aに給電アーム29の基端部が接続される。給電アーム29の基端部は、走行体10に接続される。給電アーム29は、走行体10から延びる。給電アーム29の先端部は、ダンプトラック2Cの給電ポートに接続される。ダンプトラック2Cの給電ポートは、ダンプトラック2Cの充電装置32Cに接続される。ショベル2Aの給電装置39Aは、給電アーム29がダンプトラック2Cの給電ポートに接続された状態で、ダンプトラック2Cの充電装置32Cに電力を供給する。ショベル2Aの給電装置39Aは、バッテリ31Aからの電力を、給電アーム29を介して充電装置32Cに供給する。ショベル2Aのバッテリ31Aからの電力がダンプトラック2Cの充電装置32Cに供給されることにより、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cが充電される。
【0110】
積込作業において、ダンプトラック2Cは、積込位置で停車する。積込作業において、ショベル2Aの旋回体9及び作業機11は動作するものの、走行体10は実質的に停止する。また、給電アーム29は、走行体10から延びる。そのため、積込作業の最中に、ショベル2Aは、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cを充電することができる。
【0111】
積込作業が終了すると、給電アーム29がダンプトラック2Cの給電ポートから外される。給電アーム29が給電ポートから外された後、ダンプトラック2Cは、走行を開始して、積込位置から退去する。ダンプトラック2Cが積込位置から退去した後、次のダンプトラック2Cが積込位置に進入する。ショベル2Aは、次のダンプトラック2Cに積荷を積み込む積込作業を開始する。積込作業において、ダンプトラック2Cの給電ポートに給電アーム29が接続され、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cが充電される。
【0112】
ショベル2Aの充電装置32Aは、ケーブル28を介して外部電源27に接続される。充電装置32Aは、外部電源27からの電力により、ショベル2Aのバッテリ31Aを常時又は定期的に充電する。これにより、ショベル2Aは、バッテリ31Aの電力で複数のダンプトラック2Cのそれぞれのバッテリ31Cを充電することができる。
【0113】
<効果>
以上説明したように、ショベル2Aの給電装置39Aは、充電装置32Aが外部電源27に接続されている状態で、給電対象であるダンプトラック2Cに電力を供給する。ショベル2Aのバッテリ31Aは、外部電源27から供給された電力により充電される。ショベル2Aのバッテリ31Aからダンプトラック2Cに供給された電力により、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cが充電される。ショベル2Aの充電装置32Aは、外部電源27からの電力により、ショベル2Aのバッテリ31Aを常時又は定期的に充電する。これにより、ショベル2Aは、バッテリ31Aの電力で複数のダンプトラック2Cのそれぞれのバッテリ31Cを順次充電することができる。
【0114】
積込作業においては、ダンプトラック2Cが停車するので、ショベル2Aは、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cを円滑に充電することができる。積込作業においては、ダンプトラック2Cは数分間停車する可能性がある。ダンプトラック2Cは、停車時間をバッテリ31Cの充電にあてることができる。
【0115】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0116】
図15は、実施形態に係るショベル2Aを示す図である。図15に示すように、ショベル2Aの充電装置32Aがケーブル28を介して外部電源27に接続される。
【0117】
ショベル2Aの給電装置39Aは、ケーブル62を介して走行ロボット60に接続される。走行ロボット60は、給電アーム61を有する。バッテリ31Aからの電力は、給電装置39A、ケーブル62、及び走行ロボット60を介して給電アーム61に供給される。給電装置39Aは、走行ロボット60の給電アーム61がダンプトラック2Cの給電ポートに接続された状態で電力を供給する。
【0118】
図16は、実施形態に係るバッテリ31Cの充電方法を説明するための図である。積込作業において、ダンプトラック2Cは、積込位置で停車する。
【0119】
ショベル2Aの給電装置39Aは、積込作業の最中にダンプトラック2Cに電力を供給する。積込作業において、走行ロボット60がダンプトラック2Cの近傍に走行する。走行ロボット60は、ダンプトラック2Cの給電ポートに接近した後、給電アーム61の先端部をダンプトラック2Cの給電ポートに接続する。ショベル2Aの給電装置39Aは、給電アーム61がダンプトラック2Cの給電ポートに接続された状態で、ダンプトラック2Cの充電装置32Cに電力を供給する。ショベル2Aの給電装置39Aは、バッテリ31Aからの電力を、ケーブル62、走行ロボット60は、及び給電アーム61を介して充電装置32Cに供給する。ショベル2Aのバッテリ31Aからの電力がダンプトラック2Cの充電装置32Cに供給されることにより、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cが充電される。
【0120】
積込作業が終了すると、給電アーム61がダンプトラック2Cの給電ポートから外される。給電アーム61が給電ポートから外された後、ダンプトラック2Cは、走行を開始して、積込位置から退去する。
【0121】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0122】
図17は、実施形態に係るショベル2Aを示す図である。図17に示すように、ショベル2Aの充電装置32Aがケーブル28を介して外部電源27に接続される。
【0123】
実施形態において、ショベル2Aの給電装置39Aは、ダンプトラック2Cに無線給電する。ショベル2Aの給電装置39Aに、ケーブル64を介して充電パッド63が接続される。バッテリ31Aからの電力は、給電装置39A、及びケーブル62を介して充電パッド63に供給される。
【0124】
図18は、実施形態に係るバッテリ31Cの充電方法を説明するための図である。充電パッド63は、積込位置に設置される。充電パッド63は、地面に設置される。ダンプトラック2Cは、充電パッド63を跨ぐにように積込位置に進入する。積込作業において、ダンプトラック2Cは、積込位置で停車する。ダンプトラック2Cは、充電パッド63の上方に位置付けられる。
【0125】
ショベル2Aの給電装置39Aは、積込作業の最中にダンプトラック2Cに電力を供給する。ショベル2Aの給電装置39Aは、ダンプトラック2Cが充電パッド63の上方に位置付けられた状態で、充電パッド63に電力を供給する。ショベル2Aの給電装置39Aは、バッテリ31Aからの電力を、ケーブル64を介して充電パッド63に供給する。
【0126】
充電パッド63は、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cを充電する。充電パッド63は、ダンプトラック2Cの少なくとも一部に接触してバッテリ31Cを充電する接触式充電パッドでもよいし、ダンプトラック2Cに接触せずにバッテリ31Cを充電する非接触式充電パッド(ワイヤレス充電パッド)でもよい。接触式充電パッドは、ダンプトラック2Cに設けられている受電端子に接続される給電端子を有する。接触式充電パッドによれば、バッテリ31Cを高速充電できる。ワイヤレス充電パッドは、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cを無線充電する。ダンプトラック2Cがワイヤレス充電パッドの上方に位置付けられることにより、ワイヤレス充電パッドとダンプトラック2Cのバッテリ31Cをとの距離は短くなる。これにより、ワイヤレス充電パッドは、ダンプトラック2Cのバッテリ31Cを無線充電することができる。
【0127】
積込作業が終了すると、ダンプトラック2Cは、走行を開始して、積込位置から退去する。ダンプトラック2Cが積込位置から退去して、充電パッド63とダンプトラック2Cとが離れると、バッテリ31Cの充電が終了する。
【符号の説明】
【0128】
1…管理システム、2…作業機械、2A…ショベル、2B…ブルドーザ、2C…ダンプトラック、2C1…ダンプトラック、2C2…ダンプトラック、2C3…ダンプトラック、2C4…ダンプトラック、3…作業現場、4…遠隔操作室、5…情報端末、6…遠隔操作装置、7…通信システム、8…管理サーバ、9…旋回体、10…走行体、10A…履帯、11…作業機、11A…ブーム、11B…アーム、11C…バケット、12…作業機シリンダ、12A…ブームシリンダ、12B…アームシリンダ、12C…バケットシリンダ、13…車体、14…走行体、14A…履帯、15…掘削作業機、15A…掘削ブレード、16…リッパ作業機、16A…シャンク、17…作業機シリンダ、18…リッパシリンダ、19…車体、20…走行装置、20A…車輪、21…ダンプボディ、22…ホイストシリンダ、23…外部電源、24…給電対象、25…給電アーム、26B…ワイヤレス受電器、26C…ワイヤレス給電器、27…外部電源、28…ケーブル、29…給電アーム、30…制御システム、30A…制御システム、30B…制御システム、30C…制御システム、31…バッテリ、31A…バッテリ、31B…バッテリ、31C…バッテリ、32…充電装置、32A…充電装置、32B…充電装置、32C…充電装置、33…DC/DCコンバータ、33A…DC/DCコンバータ、33B…DC/DCコンバータ、33C…DC/DCコンバータ、34…インバータ、34A…インバータ、34B…インバータ、34C…インバータ、35…電動モータ、35A…電動モータ、35B…電動モータ、35C…電動モータ、36…油圧ポンプ、36A…油圧ポンプ、36B…油圧ポンプ、36C…油圧ポンプ、37…メインバルブ、37A…メインバルブ、37B…メインバルブ、37C…メインバルブ、38…油圧アクチュエータ、38A…油圧アクチュエータ、38B…油圧アクチュエータ、38C…油圧アクチュエータ、39…給電装置、39A…給電装置、39B…給電装置、39C…給電装置、40…車載コントローラ、40A…車載コントローラ、40B…車載コントローラ、40C…車載コントローラ、41…バッテリセンサ、41A…バッテリセンサ、41B…バッテリセンサ、41C…バッテリセンサ、42…位置センサ、42A…位置センサ、42B…位置センサ、42C…位置センサ、43…通信機、43A…通信機、43B…通信機、43C…通信機、44…プロセッサ、44A…残容量受信部、44B…位置データ受信部、44C…アサイン部、45…メインメモリ、46…ストレージ、46A…作業計画記憶部、47…インターフェース、48…プロセッサ、48A…残容量算出部、48B…位置データ送信部、48C…充電制御部、48D…給電制御部、48E…走行制御部、49…メインメモリ、50…ストレージ、51…インターフェース、52…通信機、60…走行ロボット、61…給電アーム、62…ケーブル、63…充電パッド、64…ケーブル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18