(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161785
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20241113BHJP
H01H 36/00 20060101ALN20241113BHJP
【FI】
G06F3/041 480
H01H36/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076808
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 達也
【テーマコード(参考)】
5G046
【Fターム(参考)】
5G046AB02
5G046AC57
5G046AD02
5G046AD03
5G046AE05
(57)【要約】
【課題】加振対象が相対的に大型化される場合でも、アクチュエータのコスト増加を抑制して、好適な触覚を付与できる操作装置を提供する。
【解決手段】操作者によってタッチ操作される操作面111aを形成するカバー111と、カバーの背面側に設けられ、タッチ操作の状態を検出するタッチパネル112と、操作面およびタッチパネルを加振対象110として加振するアクチュエータ120と、タッチ操作に応じて、アクチュエータを作動させて、操作面を振動させることで、操作者に対して触覚を付与する制御部と、を備える操作装置であって、加振対象は、外周部を覆う外枠130を有しており、加振対象と外枠は、加振対象および外枠の剛性よりも低い剛性を有する弾性部材によって接続されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者によってタッチ操作される操作面(111a)を形成するカバー(111)と、
前記カバーの背面側に設けられ、前記タッチ操作の状態を検出する検出部(112)と、
前記操作面および前記検出部を加振対象(110)として加振するアクチュエータ(120)と、
前記タッチ操作に応じて、前記アクチュエータを作動させて、前記操作面を振動させることで、前記操作者に対して触覚を付与する制御部と、を備える操作装置であって、
前記加振対象は、外周部を覆う外枠(130)を有しており、
前記加振対象と前記外枠は、前記加振対象および前記外枠の剛性よりも低い剛性を有する弾性部材によって接続された操作装置。
【請求項2】
前記加振対象および前記外枠は、前記操作面の拡がる方向に複数組み、設けられた請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記検出部は、タッチパネルであり、
前記タッチパネルの背面側に、前記タッチ操作に関連する画像を表示する表示部(113)が設けられ、
前記画像が、前記タッチパネルおよび前記カバーを透過して前記操作者に視認される請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記加振対象の背面側に前記加振対象を覆うように配置された背面フレーム(150)が設けられており、
前記弾性部材を、第1弾性部材(140)とした場合に、
前記外枠と前記背面フレームは、前記外枠および前記背面フレームの剛性よりも低い剛性を有する第2弾性部材(160)によって接続された請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項5】
前記アクチュエータは、1組みの前記加振対象に対して、1つ以上設定された請求項2に記載の操作装置。
【請求項6】
前記操作面は、平面、曲面、あるいは平面と曲面との組み合わせにて形成された請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項7】
前記アクチュエータの振動方向は、前記操作面に対して垂直方向である請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項8】
前記カバーは、前記外枠との隙間を塞ぐように、前記外枠に向けて延設された請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項9】
前記カバーは、前記複数組みの前記加振対象に対して1枚で設定された請求項2に記載の操作装置。
【請求項10】
前記弾性部材は、前記加振対象の外周に沿って連続的に設定された請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
操作装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の操作装置(触感呈示装置)では、操作者のタッチ入力を検出するタッチセンサと、タッチセンサのタッチ面に対する押圧荷重を検出する荷重検出部と、タッチ面を振動させる触感呈示部と、触感呈示部の駆動を制御する制御部とを備えている。
【0003】
制御部は、検出された押圧荷重が触感を呈示する基準を満たしたときに、タッチ面を押圧している押圧対象(操作者の指等)に対して、押圧位置に依存しない一定振幅の振動による触感を呈示するように、タッチ面上の位置に応じたサイズのエリア毎に設定された駆動調整情報に基づいて、触感呈示部の駆動を押圧位置に応じて制御するようになっている。
【0004】
これにより、ユーザのタッチ位置に関わらず、ユーザに対して同一の触感を呈示できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、加振対象(タッチ面等)の大型化を図る場合、加振対象の重量、面積が増加するので、振動部位によっては、得られる振動加速度が小さくなる、更には、振動面内の振動加速度のばらつきが大きくなる。よって、触覚付与に必要な振動加速度を得るために、また、振動加速度のばらつきを軽減するために、アクチュエータ(振動素子等)の体格を大きくする、あるいは設定数を増やす等の必要があり、コスト増加となってしまう。
【0007】
本開示の目的は、上記問題に鑑み、加振対象が相対的に大型化される場合でも、アクチュエータのコスト増加を抑制して、好適な触覚を付与できる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
【0009】
本開示では、操作者によってタッチ操作される操作面(111a)を形成するカバー(111)と、
カバーの背面側に設けられ、タッチ操作の状態を検出する検出部(112)と、
操作面および検出部を加振対象(110)として加振するアクチュエータ(120)と、
タッチ操作に応じて、アクチュエータを作動させて、操作面を振動させることで、操作者に対して触覚を付与する制御部と、を備える操作装置であって、
加振対象は、外周部を覆う外枠(130)を有しており、
加振対象と外枠は、加振対象および外枠の剛性よりも低い剛性を有する弾性部材によって接続されている。
【0010】
本開示によれば、外枠は、加振対象から切り離された形で、弾性部材によって接続されるので、アクチュエータにとっては、外枠の分だけ加振負荷を軽くすることができる。よって、加振対象がサイズアップ(相対的な大型化)されても、振動加速度が小さくなること、または振動加速度のばらつきが大きくなることを抑制することができ、アクチュエータのコスト増加を抑制して、操作者に好適な触覚を付与することができる。
【0011】
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態の操作装置を示す断面図である。
【
図6】第2実施形態の操作装置を示す断面図である。
【
図7】第3実施形態の操作装置を示す断面図である。
【
図8】その他の実施形態における操作面の形状を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
【0014】
(第1実施形態)
第1実施形態の操作装置100を、
図1~
図5に示す。本実施形態の操作装置100は、例えば、車両に搭載されており、操作者(運転者や同乗者等の乗員)の指によるタッチ操作によって、車両の各種機能部に対する入力を行うための装置となっている。そして、入力操作を実施している時に、操作者の指には、振動による触覚が付与されるようになっている。車両の各種機能部は、例えば、車両用空調装置、カーナビゲーション装置、あるいはオーディオ装置等である。
【0015】
操作装置100は、
図1に示すように、加振対象110、アクチュエータ120、外枠130、第1弾性部材140、背面フレーム150、第2弾性部材160、および制御部(図示省略)等を備えている。操作装置100は、操作者側となる操作面111aが立ち姿勢となって、操作者と対向するように配置されている。
図1は、操作装置100を上方から見た場合の断面図となっている。
【0016】
加振対象110は、アクチュエータ120によって、振動が付与される部位であり、カバー111、タッチパネル112、表示部113、および背面カバー114等が積層されて形成されている。ここでは、加振対象110は、操作面111aの拡がる方向に複数組み(例えば4組み)設けられて、表示部113による画面は、相対的に大型化されたものとなっている。複数の加振対象110は、例えば、左右方向に2列、上下方向に2列の配置となっている。尚、複数組みの加振対象110の配置は、例えば、左右方向に1列となるように配置されてもよい。また、加振対象110は、1組みの場合でもよい。
【0017】
カバー111は、透光性を有し、操作者に対向する操作面111aを形成すると共に、タッチパネル112の表面を保護する板部材となっている。カバー111の材料としては、例えば、透明なガラス、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、あるいはPC(ポリカーボネート樹脂)等が使用されている。カバー111は、平面を成しており、
図2(a)に示すように、各タッチパネル112、表示部113、背面カバー114(複数の加振対象110)に対して、すべてを覆うように、1枚の板部材から形成されている。
【0018】
カバー111の正面形状は、例えば、複数組みの加振対象110におけるタッチパネル112や表示部113の外形形状よりも所定量、大きく設定されている。そして、カバー111の外周端部は、後述する外枠130との隙間をできるだけ塞ぐように、タッチパネル112、表示部113、および背面カバー114よりも、外枠130に向けて延設されている。
【0019】
尚、
図2(b)に示すように、カバー111は、加振対象110ごとに分割されたものとしてもよい。
【0020】
タッチパネル112は、例えば、操作者の指によるタッチ操作時の指の近接状態に伴って変化する静電容量に基づいて、タッチ操作の状態(押圧状態やタッチ位置等)を検出する検出部となっている。タッチパネル112は、表示部113の表示面の全体に渡るように設けられており、カバー111の背面側に接合されている。タッチパネル112は、透明な部材から形成されている。タッチパネル112でのタッチ操作による入力信号は、図示しない制御部に出力されるようになっている。
【0021】
表示部113は、表示面にマトリックス配置される複数の画素の発光によって、所定の画像(各種機能部の情報や操作用のスイッチ等の画像)を表示するようになっている。表示部113における所定の画像の表示状態は、図示しない表示制御部によって制御されるようになっている。
【0022】
表示部113としては、例えば、バックライトを用いた液晶ディスプレイや、自発光式の有機ELディスプレイ等が使用されている。有機ELパネルの「EL」は、Electro Luminescenceの略表示である。有機ELパネルは、OLED(Organic Light Emitting Diode)とも表示される。表示部113は、正面形状が矩形状を成しており、タッチパネル112の背面側に接合されている。カバー111、およびタッチパネル112は、透光性を有することから、表示部113によって形成される所定の画像は、透過して操作者に視認されるようになっている。
【0023】
背面カバー114は、表示部113の背面側に設けられて、表示部113を覆う板状の部材となっている。背面カバー114は、後述する外枠130に対して、内側に配置される枠内部材を形成している。背面カバー114は、例えば、金属材料、あるいは樹脂材料等によって形成されている。
【0024】
上記の表示部113と背面カバー114は、接着部材115によって接合されている。接着部材115は、接着剤や粘着剤等が使用されている。
図3(a)に示すように、接着部材115は、表示部113および背面カバー114に対して、全体に渡って設けられている。
【0025】
尚、接着部材115は、
図3(b)~
図3(d)に示すように、表示部113および背面カバー114に対して、部分的に設けられるようにしてもよい。
【0026】
アクチュエータ120は、
図4(a)に示すように、各加振対象110の背面カバー114の背面の例えば中央にそれぞれ1つずつ設けられて、各加振対象110を加振する部材となっている。アクチュエータ120は、例えば、電磁型のものが使用されており、図示しない制御部によって、タッチパネル112における操作者のタッチ操作に基づいて作動されるようになっている。アクチュエータ120は、例えば、タッチ操作のあった加振対象110に対して振動を付与する。アクチュエータ120による振動方向は、例えば、操作面111aに対して垂直方向となっている。
【0027】
尚、アクチュエータ120は、
図4(b)に示すように、タッチ操作のあった加振対象110に限らず、同時に複数の加振対象110に振動を付与するようにしてもよい。あるいは、アクチュエータ120は、
図4(c)に示すように、各加振対象110に対して、それぞれ複数、設けられるようにして、タッチ操作のあった加振対象110のアクチュエータ120の全部が作動されるようにしてもよい。あるいは、
図4(d)に示すように、
図4(c)に対して、各加振対象110内の複数のアクチュエータ120のうち、よりタッチ操作の位置に近いほうのアクチュエータ120が作動されるようにしてもよい。
【0028】
また、アクチュエータ120は、電磁型のものに代えて、圧電型や静電型等のものを使用してもよい。
【0029】
外枠130は、加振対象110の外周部を覆う(囲う)部材であり、例えば、金属材料、あるいは樹脂材料等によって形成されている。外枠130の内周側には、操作者側とは反対側に凹む段部131が設けられている。カバー111の外周端部は、段部131の空間(外枠130)に向けて延設されており、カバー111の外周端部と外枠130との隙間が所定隙間以下となるように設定されている。カバー111の外周領域と段部131との間には、弾性接着剤132が設けられている。弾性接着剤132の剛性は、カバー111および外枠130の剛性よりも低く設定されている。
【0030】
第1弾性部材140(弾性部材)は、加振対象110と外枠130とを接続する部材である。第1弾性部材140の剛性は、加振対象110および外枠130の剛性よりも低く設定されている。第1弾性部材140は、例えば、バネ部材、ゴム部材、あるいは軟質樹脂部材等から形成されている。通常、加振対象110には、直接的に外枠130が接合されるところ、本実施形態では、外枠130は、加振対象110から切り離されており、加振対象110は、第1弾性部材140を介して外枠130に接続(弾性支持)されている。第1弾性部材140は、
図5(a)に示すように、加振対象110の外周の全領域に渡って設けられている。
【0031】
尚、
図5(b)に示すように、第1弾性部材140は、加振対象110の外周の全領域に対して、部分的に懸架するように設けられるようにしてもよい。
【0032】
背面フレーム150は、加振対象110の背面側で、加振対象110の全体を覆うように配置された板状の部材である。背面フレーム150は、例えば、金属材料、あるいは樹脂材料等によって形成されている。背面フレーム150には、例えば、取付けステー等が設けられて車両に固定されるようになっている。
【0033】
第2弾性部材160は、外枠130と背面フレーム150とを接続する部材である。第2弾性部材160の剛性は、外枠130および背面フレーム150の剛性よりも低く設定されている。第2弾性部材160は、第1弾性部材140と同様に、例えば、バネ部材、ゴム部材、あるいは軟質樹脂部材等から形成されている。
【0034】
制御部は、タッチパネル112に対するタッチ操作に応じて、アクチュエータ120を作動させて、操作面111aを振動させることで、操作者に対して触覚を付与する部位である。
【0035】
本実施形態の操作装置100の構成は、以上のようになっており、以下、作用および作用効果について説明する。
【0036】
操作装置100が作動されると、表示制御部は、表示部113に対して、車両の各種機能部の情報や操作用のスイッチ等の画像を表示させる。操作者には、表示部113の画像が視認される。
【0037】
また、制御部は、タッチパネル112におけるスイッチ画像に対する入力信号(タッチ操作)を受け、アクチュエータ120に対する通電のオンオフを制御する。制御部は、タッチパネル112に対する操作者の指操作があったときに、アクチュエータ120を作動させて、加振対象110を振動させることで、操作面111aを介して、操作者の指に触覚を付与する。
【0038】
本実施形態によれば、外枠130は、加振対象110から切り離された形で、第1弾性部材140によって接続されるので、アクチュエータ120にとっては、外枠130の分だけ加振負荷を軽くすることができる。よって、加振対象110がサイズアップ(相対的な大型化)されても、振動加速度が小さくなること、または振動加速度のばらつきが大きくなることを抑制することができ、アクチュエータ120のコスト増加を抑制して、操作者に好適な触覚を付与することができる。
【0039】
また、例えば、特許文献1の技術において、1つの加振対象110にて大型化した場合に、アクチュエータ120の作動に伴って、例えば、中央部を支点として、隣の振動面に振動が伝わる「シーソー挙動」が発生する場合があった。シーソー挙動は、支点付近の振幅は小さく、支点から離れた位置ほど振幅が大きくなるため振動面内の振動加速度のばらつきが大きくなる。しかしながら、本実施形態のように加振対象110を複数の加振対象110から構成した場合では、1つの加振対象110の場合に比べて、それぞれの加振対象110の振動面を小さくすることができるので、上記のシーソー挙動の発生を抑えることができる。
【0040】
また、1つの加振対象110にて大型化した場合に、加振対象110の振動面積に比例して発生する振動音が増加してしまうところ、加振対象110を複数の加振対象110から構成した場合では、それぞれの加振対象110の振動面を小さくすることができるので、発生する振動音を低減することができる。
【0041】
また、加振対象110の背面側で、外枠130に対して、第2弾性部材160によって支持される背面フレーム150を設けるようにしているので、車両への搭載が容易となる。
【0042】
また、複数の加振対象110に対してそれぞれアクチュエータ120を設けることで、タッチ操作された領域ごとに振動制御することが可能となる。
【0043】
また、アクチュエータ120の振動方向を操作面111aに対して垂直方向とすることで、操作者に対して好適な触覚を与えることができる。
【0044】
また、カバー111の外周端部を外枠130に向けて延設し、外枠130との隙間をできるだけ塞ぐように(所定隙間以下となるように)しているので、操作装置100としての見栄えを向上すると共に、異物の侵入を抑制することができる。
【0045】
また、複数の加振対象110に対して、1つのカバー111で対応することで、余分な隙間を設けることなく、全体の見栄えを向上させることができる。
【0046】
(第2実施形態)
第2実施形態の操作装置100Aを
図6に示す。第2実施形態の操作装置100Aは、上記第1実施形態の操作装置100に対して、加振対象110Aは、1つの設定となっており、加振対象110A内では、表示部113が廃止されている。表示部113は、例えば、車両のセンターディスプレイが使用される。
【0047】
操作装置100Aは、例えば、操作面111aが上向きとなるように、車両のセンターコンソールに配置される。タッチパネル112におけるタッチ操作における指の位置は、センターディスプレイの画像と連動されており、例えば、カーソルとして画像に重なるように表示される。そして、操作者は、狙いのスイッチ画像(カーソル表示されたスイッチ画像)に対して押込むようにタッチ操作すると各種機能部に対する入力が可能となる。
【0048】
このように、操作装置100Aは、いわゆるタッチパッドとして使用可能とするものであり、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。即ち、外枠130が第1弾性部材140によって加振対象110と接続されることで、加振対象110の重量を軽減して、アクチュエータ120による振動加速度を確実に得ることができる。
【0049】
(第3実施形態)
第3実施形態の操作装置100Bを
図7に示す。第3実施形態の操作装置100Bは、上記第1実施形態の操作装置100に対して、背面フレーム150および第2弾性部材160を廃止したものである。操作装置100Bは、本開示における最小単位の構成である。操作装置100Bにおいては、外枠130が車両に固定される部位となる。
【0050】
尚、表示部113は、上記第2実施形態と同様に、操作装置100Bから廃止したもの(タッチパッド)としてもよい。
【0051】
操作装置100Bにおいても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。即ち、外枠130が第1弾性部材140によって加振対象110と接続されることで、加振対象110の重量を軽減して、アクチュエータ120による振動加速度を確実に得ることができる。
【0052】
(その他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、更に請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
【0053】
上記の各実施形態では、操作面111aは、平面を形成するようにしたが、これに限らず、
図8に示すように、曲面、あるいは平面と曲面との組み合わせによって形成されるものとしてもよい。これにより、車両への搭載状態における意匠性の向上や、画像の視認性の向上が得られる。
【0054】
尚、
図8(a)は、操作者に対して中央側がへこむ凹面としたもの、
図8(b)は、操作者に対して中央側が突出する凸面としたもの、
図8(c)は、S字状(凹面と凸面の組み合わせ)としたもの、
図8(d)は、平面と曲面(凹面)とを組み合わせたものである。
【0055】
また、上記の各実施形態では、操作者のタッチ操作の状態を検出する検出部としてタッチパネル112を用いたものとして説明したが、これに限定されるものではない。タッチパネル112に代えて、タッチ操作による操作面111aの移動距離を用いた距離センサや、タッチ操作による押圧荷重を用いた荷重センサ等を用いたものとしてもよい。
【0056】
また、上記の各実施形態では、操作装置100、100A、100Bは、車両に搭載されるものとして説明したが、これに限らず、家庭用や商業用等にも適用可能である。
【符号の説明】
【0057】
100、100A、100B 操作装置
110、110A 加振対象
111 カバー
111a 操作面
112 タッチパネル(検出部)
113 表示部
120 アクチュエータ
130 外枠
140 第1弾性部材(弾性部材)
150 背面フレーム
160 第2弾性部材