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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161837
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】描画用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/50 20180101AFI20241113BHJP
   F21S 43/27 20180101ALI20241113BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20241113BHJP
   F21S 43/13 20180101ALI20241113BHJP
   F21W 103/60 20180101ALN20241113BHJP
   F21Y 115/00 20160101ALN20241113BHJP
【FI】
F21S43/50
F21S43/27
F21S43/20
F21S43/13
F21W103:60
F21Y115:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076924
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100099999
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 隆
(72)【発明者】
【氏名】谷 健太郎
(57)【要約】
【課題】描画用配光パターンを形成するように構成された描画用灯具において、周囲に違和感を与えてしまうことなく描画用配光パターンを形成可能な構成とする。
【解決手段】光源ユニット20からの出射光を、遮光板40に形成された第1~第3開口部40a~40cおよび投影レンズ30を介して灯具前方へ向けて照射する構成とする。その際、投影レンズ30が灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置された構成とする。これにより灯具前方路面に所望する形状の描画用配光パターンを容易に形成可能とする。その上で、投影レンズ30として、その外周縁部の上部領域に、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部32が形成された構成とする。これにより、描画用灯具10の点灯時に投影レンズ30自体が発光して見えてしまうのを効果的に抑制し、他の車両や歩行者等に無用の違和感を与えてしまわないようにする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子からの出射光を、投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、描画用配光パターンを形成するように構成された描画用灯具において、
上記発光素子と上記投影レンズとの間に、上記発光素子から上記投影レンズへ向かう光の一部を遮光するための遮光板が配置されており、
上記遮光板に、上記発光素子からの出射光を上記投影レンズに入射させるための開口部が形成されており、
上記投影レンズは、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置されており、
上記投影レンズの外周縁部の上部領域に、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部が形成されている、ことを特徴とする描画用灯具。
【請求項2】
上記板状部の前端部に、上方へ向けて延びる板状延長部が形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の描画用灯具。
【請求項3】
上記板状部の表面に、光拡散処理が施されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の描画用灯具。
【請求項4】
上記投影レンズの外周縁部に環状フランジ部が形成されており、
上記板状部は、上記環状フランジ部に沿って周方向に延びるように形成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の描画用灯具。
【請求項5】
上記遮光板は、鉛直面に対して前傾した状態で配置されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の描画用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、描画用配光パターンを形成するように構成された描画用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、描画用配光パターン(すなわち灯具前方路面等に文字や記号等の描画を行うための配光パターン)を形成するための描画用灯具として、発光素子からの出射光を、投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射するように構成されたものが知られている。
【0003】
「特許文献1」には、車載用の描画用灯具として、投影レンズが灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で車両に装着されるように構成されたものが記載されている。
【0004】
この「特許文献1」に記載された描画用灯具においては、発光素子と投影レンズとの間に、発光素子から投影レンズへ向かう光の一部を遮光するための遮光板が配置されており、この遮光板に形成された開口部を介して投影レンズに入射した発光素子からの出射光によって描画用配光パターンを形成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-60067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような車載用の描画用灯具からの照射光によって描画用配光パターンを形成することにより、夜間の車両走行時等に周囲に対して自車の意思表示を行うことが可能となり、これにより他の車両や歩行者等に注意喚起を促すことが可能となる。
【0007】
しかしながら、描画用灯具の点灯時にその投影レンズが発光して見えてしまうと好ましくない場合がある。例えば、描画用灯具がフロントターンシグナルランプあるいはバックアップランプの点灯と同期して点灯する構成となっているような場合には、フロントターンシグナルランプやバックアップランプが本来の装着位置で発光して見えるだけでなく描画用灯具の投影レンズも別の位置で発光して見えてしまうので、他の車両や歩行者等に違和感を与えてしまうおそれがある。
【0008】
このような問題は、車載用以外の描画用灯具においても同様に生じ得る問題である。
【0009】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、描画用配光パターンを形成するように構成された描画用灯具において、周囲に違和感を与えてしまうことなく描画用配光パターンを形成することができる描画用灯具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、投影レンズの構成に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0011】
すなわち、本願発明に係る描画用灯具は、
発光素子からの出射光を、投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、描画用配光パターンを形成するように構成された描画用灯具において、
上記発光素子と上記投影レンズとの間に、上記発光素子から上記投影レンズへ向かう光の一部を遮光するための遮光板が配置されており、
上記遮光板に、上記発光素子からの出射光を上記投影レンズに入射させるための開口部が形成されており、
上記投影レンズは、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置されており、
上記投影レンズの外周縁部の上部領域に、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部が形成されている、ことを特徴とするものである。
【0012】
上記「描画用灯具」は、車載用の灯具であってもよいし、車載用以外の用途に用いられる灯具であってもよい。
【0013】
上記「投影レンズ」は、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置されていれば、その具体的な形状やその具体的な傾斜角度等は特に限定されるものではない。
【0014】
上記「遮光板」は、発光素子と投影レンズとの間において、発光素子から投影レンズへ向かう光の一部を遮光するように構成されていれば、その具体的な配置は特に限定されるものではない。
【0015】
上記「開口部」は、発光素子からの出射光を投影レンズに入射させ得るように形成されていれば、その具体的な開口形状は特に限定されるものではない。
【0016】
上記「板状部」は、投影レンズの外周縁部の上部領域において灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びるように形成されていれば、その具体的な形状は特に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
本願発明に係る描画用灯具は、発光素子からの出射光を、遮光板に形成された開口部および投影レンズを介して灯具前方へ向けて照射することにより、描画用配光パターンを形成する構成となっているが、投影レンズは灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置されており、かつ、この投影レンズの外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部が形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0018】
すなわち、本願発明に係る描画用灯具においては、遮光板に発光素子からの出射光を投影レンズに入射させるための開口部が形成されており、かつ、投影レンズが灯具正面方向に対して下向き傾斜した状態で配置されているので、灯具前方路面に所望する形状の描画用配光パターンを形成することが容易に可能となる。
【0019】
その上で、投影レンズの外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部が形成されているので、描画用灯具の点灯時に投影レンズ自体が発光して見えてしまうのを効果的に抑制することができる。そしてこれにより、描画用灯具の点灯時に、他の車両や歩行者等に無用の違和感を与えてしまわないようにすることができる。
【0020】
このように本願発明によれば、描画用配光パターンを形成するように構成された描画用灯具において、周囲に違和感を与えてしまうことなく描画用配光パターンを形成することができる。
【0021】
上記構成において、さらに、投影レンズの構成として、その板状部の前端部に上方へ向けて延びる板状延長部が形成されたものとすれば、描画用灯具の点灯時に投影レンズ自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0022】
上記構成において、さらに、投影レンズの構成として、その板状部の表面に光拡散処理が施されたものとすれば、描画用灯具の点灯時に投影レンズ自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0023】
上記構成において、さらに、投影レンズの構成として、その外周縁部に環状フランジ部が形成されたものとした上で、この環状フランジ部に沿って板状部が周方向に延びるように形成された構成とすれば、投影レンズの成形性を十分に維持した上で、描画用灯具の点灯時に投影レンズ自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0024】
上記構成において、さらに、遮光板が鉛直面に対して前傾した状態で配置された構成とすれば、その開口部を投影レンズに対して適切な向きで配置することが容易に可能となり、これにより発光素子からの出射光を効率良く投影レンズに入射させることが可能となる。したがって、描画用配光パターンを鮮明で明るい配光パターンとして形成することが容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本願発明の一実施形態に係る描画用灯具を示す正面図
図2図1のII-II線断面図(その1)
図3図1のII-II線断面図(その2)
図4図2のIV-IV線断面図
図5】上記描画用灯具の主要構成要素を分解して示す正面図
図6】上記主要構成要素を分解して示す斜視図
図7】上記描画用灯具を車両に搭載された状態で示す側面図
図8】上記描画用灯具を車両に搭載された状態で示す平面図
図9】上記実施形態の第1変形例を示す、図2と同様の図
図10】上記実施形態の第2変形例を示す、図2と同様の図
図11】上記実施形態の第3変形例を示す、図1と同様の図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
【0027】
図1は、本願発明の一実施形態に係る描画用灯具10を示す正面図である。また、図2、3は、図1のII-II線断面図であり、図4は、図2のIV-IV線断面図である。
【0028】
図1~4において、Xで示す方向が「灯具前方」(車両としては「後方」)であり、Yで示す方向が「灯具前方」と直交する「左方向」(灯具正面視では「右方向」、車両としても「右方向」)であり、Zで示す方向が「上方向」である。図1~4以外の図においても同様である。
【0029】
本実施形態に係る描画用灯具10の具体的な構成を説明する前に、その概要について説明する。
【0030】
図7、8は、描画用灯具10を車両100に搭載された状態で示す側面図および平面図である。
【0031】
図7、8に示すように、描画用灯具10は、車両100の後端部に車幅方向に間隔をおいて2箇所に搭載された状態で、車両後方へ向けて斜め下向きに光照射を行うように構成されている。これら左右1対の描画用灯具10は、バックアップランプ(図示せず)の点灯と同期して点灯するように構成されている。
【0032】
左右1対の描画用灯具10は、いずれも同様の構成を有しており、その照射光によって灯具前方路面(すなわち車両後方路面)2に3つの描画用配光パターンPAa、PAb、PAcからなる描画用配光パターンPAを形成するように構成されている(これについては後述する)。
【0033】
次に、描画用灯具10の具体的な構成について説明する。
【0034】
図1~4に示すように、描画用灯具10は、ランプボディ12とその前端開口部に装着された素通し状の透光カバー14とで形成される灯室内に、光源ユニット20の一部と、投影レンズ30と、遮光板40と、集光レンズ50と、ブラケット60とが組み込まれた構成となっている。そして、この描画用灯具10は、光源ユニット20からの出射光を、投影レンズ30を介して灯具前方へ向けて照射することにより、上記描画用配光パターンPAを形成するように構成されている。
【0035】
図5は、描画用灯具10の主要構成要素を分解して示す正面図であり、図6は、上記主要構成要素を分解して示す斜視図である。
【0036】
図5、6にも示すように、光源ユニット20は、3つの発光素子22を備えており、ランプボディ12に対して着脱可能に支持されている。3つの発光素子22は、いずれも同一サイズの正方形の発光面を有する白色発光ダイオードであって、上下方向に等間隔をおいて配置された状態で共通の基板24に搭載されている。この基板24はプラグ26に支持されている。
【0037】
光源ユニット20は、そのプラグ26においてランプボディ12の後壁部に回転装着されており、これにより3つの発光素子22が灯室内において灯具正面方向を向いた状態で配置されるように構成されている。
【0038】
なお、図1~6においては、中央に位置する発光素子22の発光中心を通るようにして灯具前後方向に延びる基準軸線Ax0を1点鎖線で示している。
【0039】
図1~4に示すように、投影レンズ30は、前面30aが凸曲面で構成されるとともに後面30bが平面で構成された平凸レンズであって、その前面30aの外周縁部には環状フランジ部30cが形成されている。
【0040】
投影レンズ30は、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置されている。具体的には、この投影レンズ30は、その光軸Axが灯具正面方向に対して(すなわち基準軸線Ax0に対して)10~20°程度(例えば13.5°程度)下向きに傾斜した方向に延びるように配置されており、その後側焦点Fは基準軸線Ax0の真下に位置している。そして、この投影レンズ30は、その下部領域においてランプボディ12に支持されるとともに、その上部領域においてブラケット60に支持されている。
【0041】
本実施形態の投影レンズ30は、その環状フランジ部30cの上部領域に、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部32が一体的に形成された構成となっている。
【0042】
板状部32は、環状フランジ部30cに沿って周方向に延びるように形成されており、かつ、投影レンズ30の前面30aよりも灯具前方まで延びるように形成されている。この板状部32は、投影レンズ30の光軸Axを含む断面形状が、光軸Axと略平行(具体的には灯具前方へ向けて光軸Axから多少離れる方向)に延びる直線形状に設定されている。そして、この板状部32には、その前端面32aおよび外周面32bにフロスト加工やシボ加工等の光拡散処理(あるいは複数の拡散レンズ素子の形成等による光拡散処理)が施されている。
【0043】
遮光板40は、光源ユニット20と投影レンズ30との間に配置されており、光源ユニット20から投影レンズ30へ向かう光の一部を遮光するように構成されている。この遮光板40は、灯具正面視において正方形に近い矩形状の外形形状を有する平板状部材として構成されており、基準軸線Ax0と直交する鉛直面に対して前傾した状態で配置されている、具体的には、この遮光板40は、その前傾角度が投影レンズ30の前傾角度と同じ値に設定されており、かつ、投影レンズ30の後側焦点面に沿って延びるように配置されている。
【0044】
遮光板40は、その下部領域においてランプボディ12に支持されるとともに、その上部領域においてブラケット60に支持されている。
【0045】
遮光板40には、光源ユニット20からの出射光を投影レンズ30に入射させるための開口部として、3つの第1、第2および第3開口部40a、40b、40cが形成されている。
【0046】
第1開口部40aは、遠距離描画用の開口部であって、投影レンズ30の後側焦点Fに近い位置に形成されている。具体的には、この第1開口部40aは、逆等脚台形状の開口形状を有しており、その下端面の左右方向の中心に投影レンズ30の後側焦点Fが位置するように形成されている。
【0047】
第2開口部40bは、近距離描画用の開口部であって、第1開口部40aよりも上方側の位置に形成されている。具体的には、この第2開口部40bは、基準軸線Ax0よりも上方側の位置に形成されており、かつ、第1開口部40aよりも大きい逆等脚台形状の開口形状を有している。その際、この第2開口部40bは、その両側端面が第1開口部40aの両側端面の延長線上に位置するように形成されている。
【0048】
第3開口部40cは、中距離描画用の開口部であって、第1開口部40aと第2開口部40bとの間において、第2開口部40bよりもやや第1開口部40a寄りの位置に配置されている。具体的には、この第3開口部40cは、その上端面が上下方向に関して基準軸線Ax0と略同じ位置になるように形成されている。その際、この第3開口部40cは、第1開口部40aよりは大きいが第2開口部40bよりは小さい逆等脚台形状の開口形状を有しており、かつ、その両側端面が第1開口部40aの両側端面の延長線上に位置するように形成されている。
【0049】
集光レンズ50は、光源ユニット20と遮光板40との間に配置されており、光源ユニット20からの出射光を第1~第3開口部40a~40cへ向けて集光させるように構成されている。
【0050】
具体的には、集光レンズ50は、基準軸線Ax0と直交する鉛直面に沿って延びるように配置された板状部52と、この板状部52の後面に形成された凸レンズ部54と、板状部52の前面に形成された第1および第2レンズ部56A、56Bとを備えている。
【0051】
第1レンズ部56Aは、凸レンズ部54の下部領域54Lからの入射光を第1および第3開口部40a、40cへ向けて出射させるように構成されている。具体的には、この第1レンズ部56Aは全周均一な凸曲面状に形成されており、これにより凸レンズ部54の下部領域54Lからの入射光を第1および第3開口部40a、40cへ向けて集光させるように構成されている。
【0052】
一方、第2レンズ部56Bは、凸レンズ部54の上部領域54Uからの入射光を第2開口部40bへ向けて出射させるように構成されている。具体的には、この第2レンズ部56Bは、基準軸線Ax0と直交する鉛直面に対して後傾した直線に近い凸曲線状の鉛直断面形状を有しており、これにより凸レンズ部54の上部領域54Uからの入射光を第2開口部40bへ向けて下方側に偏向させるように構成されている。この第2レンズ部56Bは、水平断面形状に関しては左右均等な凸曲線状に設定されており、これにより凸レンズ部54の上部領域54Uからの入射光を水平方向に関して基準軸線Ax0寄りの方向へ多少集光させるように構成されている。
【0053】
第1レンズ部56Aは、灯具正面視において円形状の外形形状を有している。一方、第2レンズ部56Bは、灯具正面視において等脚台形状の外形形状を有しており、その下端縁は第1レンズ部56Aの上端部と交差して水平方向に延びるように形成されている。
【0054】
凸レンズ部54における下部領域54Lと上部領域54Uとの境界位置は、基準軸線Ax0と第2レンズ部56Bの下端縁との中間位置に設定されている。
【0055】
また、凸レンズ部54における鉛直方向の曲率は、下部領域54Lよりも上部領域54Uの方が小さい値に設定されている。これにより凸レンズ部54は、光源ユニット20からの出射光を下部領域54Lにおいては上部領域54Uよりも水平方向により近い方向へ向かう光として入射させるように構成されている。
【0056】
一方、凸レンズ部54は、水平方向に関しては左右均等の凸曲線状の断面形状を有しており、これにより光源ユニット20からの出射光を基準軸線Ax0と略平行な光として入射させるように構成されている。
【0057】
集光レンズ50は、その板状部52においてランプボディ12に支持されている。
【0058】
ブラケット60は、投影レンズ30および遮光板40の上部領域を支持するとともに、集光レンズ50の板状部52の上部領域に灯具前方側から当接するように配置された状態で、ランプボディ12に支持されている。
【0059】
図2、4においては、3つの発光素子22の各々の発光中心からの出射光の光路を示しており、図3においては、中央に位置する発光素子22の発光中心からの出射光の光路を示している。
【0060】
その際、図2は、3つの発光素子22からの出射光が第1~第3開口部40a~40cの中心位置を通過する場合の光路を示している。また、図3は、中央の発光素子22からの出射光が第1~第3開口部40a~40cの中心位置および上下両端位置を通過する場合の光路を示している。さらに、図4は、3つの発光素子22からの出射光が第1~第3開口部40a~40cの左右両端位置を通過する場合の光路を示している。
【0061】
次に、図7、8に示す描画用配光パターンPAについて説明する。
【0062】
描画用配光パターンPAを構成する3つの描画用配光パターンPAa~PAcは、いずれも灯具前後方向に長い略矩形状の配光パターンであって、略同一サイズでかつ直列配置で略等間隔をおいて、灯具前方路面2の遠距離領域、近距離領域および中距離領域に形成されている。
【0063】
遠距離領域に形成される描画用配光パターンPAaは、光源ユニット20からの出射光(正確には3つの発光素子22からの出射光)が、集光レンズ50、遮光板40の第1開口部40aおよび投影レンズ30を介して灯具前方へ向けて照射されることにより形成される配光パターンである。
【0064】
この描画用配光パターンPAaは、遮光板40に形成された逆等脚台形状の開口形状を有する第1開口部40aの反転投影像として形成される。
【0065】
その際、第1開口部40aは、3つの第1~第3開口部40a~40cのうち最も下方側に位置しているので、描画用配光パターンPAaは灯具前方路面2の遠距離領域に形成される。具体的には、第1開口部40aは、その下端面の左右方向の中心が投影レンズ30の後側焦点Fに位置するように形成されているので、投影レンズ30からの出射光は、その光軸Axよりも僅かに下向きの略平行光として灯具前方へ向けて照射され、これにより描画用配光パターンPAbは投影レンズ30の下向き傾斜角に略対応した位置に略矩形状の配光パターンとして形成される。
【0066】
また、光源ユニット20からの出射光のうち、第1開口部40aを介して投影レンズ30に入射する光は、集光レンズ50に対してその凸レンズ部54の下部領域54Lから入射して第1レンズ部56Aから出射した収束光であるので、描画用配光パターンPAaは灯具前方路面2の遠距離領域に形成されるにもかかわらず、十分な鮮明度および明るさを有する配光パターンとして形成される。
【0067】
近距離領域に形成される描画用配光パターンPAbは、光源ユニット20からの出射光が、集光レンズ50、遮光板40の第2開口部40bおよび投影レンズ30を介して灯具前方へ向けて照射されることにより形成される配光パターンである。
【0068】
この描画用配光パターンPAbは、遮光板40に形成された逆等脚台形状の開口形状を有する第2開口部40bの反転投影像として形成される。
【0069】
その際、第2開口部40bは、3つの第1~第3開口部40a~40cのうち最も上方側に位置しているので、描画用配光パターンPAbは灯具前方路面2の近距離領域に形成される。具体的には、第2開口部40bは、第1開口部40aよりも大きい開口形状を有しているので、描画用配光パターンPAbは近距離領域に形成されるにもかかわらず、描画用配光パターンPAaと略同一サイズの略矩形状の配光パターンとして形成される。
【0070】
また、光源ユニット20からの出射光のうち、第2開口部40bを介して投影レンズ30に入射する光は、集光レンズ50に対してその凸レンズ部54の上部領域54Uから入射して第2レンズ部56Bから出射した光であるので、描画用配光パターンPAbは灯具前方路面2の近距離領域に形成されるにもかかわらず、描画用配光パターンPAaと略程度の鮮明度および明るさを有する配光パターンとして形成される。
【0071】
中距離領域に形成される描画用配光パターンPAcは、光源ユニット20からの出射光が、集光レンズ50、遮光板40の第3開口部40cおよび投影レンズ30を介して灯具前方へ向けて照射されることにより形成される配光パターンである。
【0072】
この描画用配光パターンPAcは、遮光板40に形成された逆等脚台形状の開口形状を有する第3開口部40cの反転投影像として形成される。
【0073】
その際、第3開口部40cは、第1開口部40aと第2開口部40bとの間に位置しているので、描画用配光パターンPAcは灯具前方路面2の中距離領域に形成される。具体的には、第3開口部40cは、第1開口部40aよりも大きく第2開口部40bよりも小さい開口形状を有しているので、描画用配光パターンPAcは中距離領域に形成されるにもかかわらず、描画用配光パターンPAa、PAbと略同一サイズの略矩形状の配光パターンとして形成される。
【0074】
また、光源ユニット20からの出射光のうち、第3開口部40cを介して投影レンズ30に入射する光は、集光レンズ50に対してその凸レンズ部54の下部領域54Lから入射して第1レンズ部56Aから出射した収束光となるが、第3開口部40cは第1開口部40aに対して灯具前方側に変位しているので、その分だけ明るさが減少する。このため、描画用配光パターンPAcは中距離領域に形成されるにもかかわらず、遠距離領域に形成される描画用配光パターンPAaと略程度の鮮明度および明るさを有する配光パターンとして形成される。
【0075】
図2~4において、光源ユニット20からの出射光が第1~第3開口部40a~40cを通過する際、その一部が第1~第3開口部40a~40cの内周面で反射すること等によって制御されない光となって投影レンズ30に到達し、これが灯具前方へ向けて迷光として照射されてしまうことが考えられる。そして、このような迷光が灯具前方へ向けて上向きの光として照射されてしまうと、灯具前方から(すなわち車両後方から)描画用灯具10を観察したとき、その投影レンズ30の上部領域が光って見えてしまうこととなる。
【0076】
しかしながら、投影レンズ30の環状フランジ部30cの上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部32が形成されており、その前端面32aおよび外周面32bには光拡散処理が施されているので、投影レンズ30から上向きに出射する迷光は板状部32で遮光または減光され、これにより描画用灯具10の点灯時に灯具前方から投影レンズ30自体が発光しまうのが効果的に抑制される。
【0077】
次に本実施形態の作用について説明する。
【0078】
本実施形態に係る描画用灯具10は、光源ユニット20からの出射光(すなわち3つの発光素子22からの出射光)を遮光板40に形成された第1~第3開口部40a~40cおよび投影レンズ30を介して灯具前方へ向けて照射することにより描画用配光パターンPAを形成する構成となっているが、投影レンズ30は灯具正面方向に対して下向きに傾斜した状態で配置されており、かつ、この投影レンズ30の外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部32が形成されているので、次のような作用効果を得ることができる。
【0079】
すなわち、本実施形態に係る描画用灯具10においては、遮光板40に光源ユニット20からの出射光を投影レンズ30に入射させるための第1~第3開口部40a~40cが形成されており、かつ、投影レンズ30が灯具正面方向に対して下向き傾斜した状態で配置されているので、灯具前方路面に所望する形状の描画用配光パターンPAを形成することが容易に可能となる。
【0080】
その上で、投影レンズ30の外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部32が形成されているので、描画用灯具10の点灯時に投影レンズ30自体が発光して見えてしまうのを効果的に抑制することができる。そしてこれにより、描画用灯具10の点灯時に、他の車両や歩行者等に無用の違和感を与えてしまわないようにすることができる。
【0081】
このように本実施形態によれば、描画用配光パターンPAを形成するように構成された描画用灯具10において、周囲に違和感を与えてしまうことなく描画用配光パターンPAを形成することができる。
【0082】
その際、本実施形態の投影レンズ30は、その板状部32の表面(具体的には前端面32aおよび外周面32b)に光拡散処理が施された構成となっているので、描画用灯具10の点灯時に投影レンズ30自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0083】
また、本実施形態の投影レンズ30は、その外周縁部に環状フランジ部30cが形成されており、そして、この環状フランジ部30cに沿って板状部32が周方向に延びるように形成されているので、投影レンズ30の成形性を十分に維持した上で、描画用灯具10の点灯時に投影レンズ30自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0084】
さらに、本実施形態に係る描画用灯具10においては、遮光板40が鉛直面に対して前傾した状態で配置されているので、その第1~第3開口部40a~40cを投影レンズ30に対して適切な向きで配置することが容易に可能となり、これにより光源ユニット20からの出射光を効率良く投影レンズ30に入射させることが可能となる。したがって、描画用配光パターンPAを鮮明で明るい配光パターンとして形成することが容易に可能となる。
【0085】
上記実施形態においては、投影レンズ30の板状部32として、光軸Axを含む断面形状が直線形状に設定されているものとして説明したが、これ以外の形状(例えば曲線形状や折れ線形状等)に設定された構成とすることも可能である。
【0086】
上記実施形態においては、投影レンズ30の外周縁部に環状フランジ部30cが形成されており、この環状フランジ部30cから板状部32が延びるように形成されているものとして説明したが、投影レンズ30の前面30aの外周縁部から直接板状部32が延びるように形成された構成とすることも可能である。
【0087】
上記実施形態においては、投影レンズ30の板状部32の前端面32aおよび外周面32bに光拡散処理が施されているものとして説明したが、前端面32aまたは外周面32bのみに光拡散処理が施された構成や、このような光拡散処理が全く施されていない構成を採用した場合であっても、投影レンズ30に板状部32が形成されていることによって描画用灯具10の点灯時に投影レンズ30自体が発光して見えてしまうのを一定程度抑制することが可能である。
【0088】
上記実施形態においては、光源ユニット20が3つの発光素子22を備えているものとして説明したが、2つ以下または4つ以上の発光素子22を備えた構成とすることも可能であり、また、発光素子22が光源ユニット20に組み込まれていない構成を採用することも可能である。
【0089】
上記実施形態においては、3つの発光素子22の発光色が白色であるものとして説明したが、これ以外の発光色(例えば青色や緑色等)を採用することも可能である。
【0090】
上記実施形態においては、描画用灯具10が、車両100の後端部に搭載された状態で車両後方へ向けて斜め下向きに光照射を行うように構成されているものとして説明したが、車両100の前端部に搭載された状態で車両前方へ向けて斜め下向きに光照射を行うように構成されたものとすることも可能である。
【0091】
上記実施形態においては、描画用灯具10からの照射光によって灯具前方路面2に描画用配光パターンPAを形成するものとして説明したが、灯具前方に配置された壁面や灯具前方へ向けて延びる壁面等に描画用配光パターンを形成する構成とすることも可能である。
【0092】
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0093】
まず、上記実施形態の第1変形例について説明する。
【0094】
図9は、本変形例に係る描画用灯具110を示す、図2と同様の図である。
【0095】
図9に示すように、本変形例に係る描画用灯具110の基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、投影レンズ130の構成が上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0096】
すなわち、本変形例の投影レンズ130も、上記実施形態の投影レンズ30と同様、前面130aが凸曲面で構成されるとともに後面130bが平面で構成された平凸レンズであって、その前面130aの外周縁部には環状フランジ部130cが形成されており、さらに、この環状フランジ部130cの上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部132が一体的に形成された構成となっている。
【0097】
その上で、本変形例の投影レンズ130は、その板状部132の前端部に上方へ向けて延びる板状延長部132Eが形成された構成となっている。この板状延長部132Eは、投影レンズ130の光軸Axと略直交する平面に沿って略一定の長さで延びるように形成されている。
【0098】
そして、本変形例の投影レンズ130においては、その板状部132の前端面132aおよび板状延長部132Eの前面132Eaに光拡散処理が施されている。すなわち、本変形例の投影レンズ130は、上記実施形態の投影レンズ30における板状部32の外周面32bの代わりに、板状延長部132Eの前面132Eaに光拡散処理が施された構成となっている。
【0099】
本変形例に係る描画用灯具110においても、その投影レンズ130の外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部132が形成されており、かつ、この板状部132の前端部には、上方へ向けて延びる板状延長部132Eが形成されているので、描画用灯具110の点灯時に投影レンズ130自体が発光して見えてしまうのを効果的に抑制することができる。
【0100】
その際、投影レンズ130における板状部132の前端面132aおよび板状延長部132Eの前面132Eaには光拡散処理が施されているので、描画用灯具110の点灯時に投影レンズ130自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0101】
次に、上記実施形態の第2変形例について説明する。
【0102】
図10は、本変形例に係る描画用灯具210を示す、図2と同様の図である。
【0103】
図10に示すように、本変形例に係る描画用灯具210の基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、投影レンズ230の構成が上記実施形態の場合と一部異なっており、これに伴ってブラケット260の構成も上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0104】
すなわち、本変形例の投影レンズ230も、上記実施形態の投影レンズ30と同様、前面230aが凸曲面で構成されるとともに後面230bが平面で構成された平凸レンズであって、その前面230aの外周縁部には環状フランジ部230cが形成されており、さらに、この環状フランジ部230cの上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部232が一体的に形成された構成となっている。
【0105】
また、本変形例の投影レンズ230においても、上記第1変形例の投影レンズ130と同様、板状部232の前端部に上方へ向けて延びる板状延長部232Eが形成された構成となっている。この板状延長部232Eは、上記第1変形例の板状延長部132Eと同様、投影レンズ230の光軸Axと略直交する平面に沿って略一定の長さで延びるように形成されている。
【0106】
ただし、本変形例の投影レンズ230においては、上記第1変形例の投影レンズ130のように板状部132の前端面132aおよび板状延長部132Eの前面132Eaに光拡散処理が施された構成とはなっていない。
【0107】
一方、本変形例においても、投影レンズ230は、その上部領域においてブラケット260に支持されている。ただし、本変形例のブラケット260は、投影レンズ230の板状部232を覆うように形成された延長カバー部260Eを備えている。この延長カバー部260Eは、板状部232の外周面に沿って周方向に延びるように形成されており、その前端面は板状延長部232Eの後面近傍に位置している。
【0108】
本変形例に係る描画用灯具210においても、その投影レンズ230の外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部232が形成されており、かつ、この板状部232の前端部には、上方へ向けて延びる板状延長部232Eが形成されているので、描画用灯具210の点灯時に投影レンズ230自体が発光して見えてしまうのを効果的に抑制することができる。
【0109】
その際、投影レンズ230は、その板状部232がブラケット260の延長カバー部260Eによって覆われているので、描画用灯具210の点灯時に投影レンズ230自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0110】
また、投影レンズ230は、その板状部232の前端部に上方へ向けて延びる板状延長部232Eが形成されているので、灯具前方からブラケット260の延長カバー部260Eが直接見えてしまわないようにすることができる。
【0111】
次に、上記実施形態の第3変形例について説明する。
【0112】
図11は、本変形例に係る描画用灯具310を示す、図1と同様の図である。
【0113】
図11に示すように、本変形例に係る描画用灯具310の基本的な構成は上記実施形態の場合と同様であるが、投影レンズ330の構成が上記実施形態の場合と一部異なっており、これに伴ってブラケット360の構成も上記実施形態の場合と一部異なっている。
【0114】
すなわち、本変形例の投影レンズ330も、上記実施形態の投影レンズ30と同様、前面330aが凸曲面で構成されるとともに後面330bが平面で構成された平凸レンズであって、その前面330aの外周縁部には環状フランジ部330cが形成されており、さらに、この環状フランジ部330cの上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部332が一体的に形成された構成となっている。
【0115】
ただし、本変形例の板状部332は、環状フランジ部330cに沿って周方向に延びるのではなく、光軸Axを含む鉛直断面形状を維持したまま水平方向に平板状に延びるように形成されている。また本変形例においても、投影レンズ330は、その上部領域においてブラケット360に支持されているが、このブラケット360は、環状フランジ部330cの後面に沿って水平方向に延びるように形成されている。
【0116】
一方、本変形例の投影レンズ330も、上記実施形態の投影レンズ30と同様、その板状部332の前端面332aおよび外周面332bに光拡散処理が施された構成となっている。
【0117】
本変形例に係る描画用灯具310においても、その投影レンズ330の外周縁部の上部領域には、灯具正面方向に対して下向きに傾斜した方向に延びる板状部332が形成されているので、描画用灯具310の点灯時に投影レンズ330自体が発光して見えてしまうのを効果的に抑制することができる。
【0118】
その際、投影レンズ330は、その板状部332の前端面332aおよび外周面332bに光拡散処理が施された構成となっているので、描画用灯具310の点灯時に投影レンズ330自体が発光して見えてしまうのをより一層効果的に抑制することができる。
【0119】
なお、上記実施形態およびその変形例において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
【0120】
また本願発明は、上記実施形態およびその変形例に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
【符号の説明】
【0121】
2 灯具前方路面
10、110、210、310 描画用灯具
12 ランプボディ
14 透光カバー
20 光源ユニット
22 発光素子
24 基板
26 プラグ
30、130、230、330 投影レンズ
30a、130a、230a、330a 前面
30b、130b、230b、330b 後面
30c、130c、230c、330c 環状フランジ部
32、132、232、332 板状部
32a、132a、332a 前端面
32b、332b 外周面
40 遮光板
40a 第1開口部(開口部)
40b 第2開口部(開口部)
40c 第3開口部(開口部)
50 集光レンズ
52 板状部
54 凸レンズ部
54L 下部領域
54U 上部領域
56A 第1レンズ部
56B 第2レンズ部
60、260、360 ブラケット
100 車両
132E、232E 板状延長部
132Ea 前面
260E 延長カバー部
Ax 光軸
Ax0 基準軸線
F 後側焦点
PA、PAa、PAb、PAc 描画用配光パターン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11