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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161856
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】玩具銃
(51)【国際特許分類】
   F41B 11/72 20130101AFI20241113BHJP
   F41B 11/89 20130101ALI20241113BHJP
   A63H 25/00 20060101ALI20241113BHJP
   A63H 33/18 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
F41B11/72
F41B11/89
A63H25/00
A63H33/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023076960
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】592153584
【氏名又は名称】株式会社東京マルイ
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】岩澤 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】岩澤 茂
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150BB01
2C150CA13
2C150DH01
2C150EB19
(57)【要約】
【課題】より高品質の玩具銃を提供すること。
【解決手段】インナーバレルと、マガジンから給弾されたBB弾をインナーバレルに送り込むチャンバと、チャンバ内にBB弾が装填されている状態では、ユーザ側の退避位置に移動し、チャンバ内にBB弾が残っていない状態では、銃口側に移動する移動部材を先端に備えたノズルと、ノズルの後端に連結されるシリンダと、ノズルをシリンダ側に付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする玩具銃。
【選択図】 図7B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インナーバレルと、
マガジンから給弾されたBB弾を前記インナーバレルに送り込むチャンバと、
前記チャンバ内に前記BB弾が装填されている状態では、ユーザ側の退避位置に移動し、前記チャンバ内に前記BB弾が残っていない状態では、銃口側に移動する移動部材を先端に備えたノズルと、
前記ノズルの後端に連結されるシリンダと、
前記ノズルを前記シリンダ側に付勢する付勢手段と、
を備えた玩具銃。
【請求項2】
前記付勢手段は、後退用スプリングである請求項1に記載の玩具銃。
【請求項3】
前記後退用スプリングが、前記インナーバレル側から見て前記ノズルの手前左右に一つずつ設けられた請求項2に記載の玩具銃。
【請求項4】
前記後退用スプリングは、前記ノズルと前記チャンバに狭持されている請求項2に記載の玩具銃。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具銃に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、複数のBB弾を同時に発射できる玩具銃が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-167703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、シリンダとノズルとの連結力が弱い場合に、ノズルのシリンダ方向への動きが悪くなることがあった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明にあっては、
インナーバレルと、
マガジンから給弾されたBB弾を前記インナーバレルに送り込むチャンバと、
前記チャンバ内に前記BB弾が装填されている状態では、ユーザ側の退避位置に移動し、前記チャンバ内に前記BB弾が残っていない状態では、銃口側に移動する移動部材を先端に備えたノズルと、
前記ノズルの後端に連結されるシリンダと、
前記ノズルを前記シリンダ側に付勢する付勢手段と、
を備えた玩具銃である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より高品質の玩具銃を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図2】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図3】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図4】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図5】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図6】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7A】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7B】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す部分破断拡大斜視図である。
図7C】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7D】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7E】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7F】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7G】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7H】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7I】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7J】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図7K】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図8】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図9】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図10】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図11】第1実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図12】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図13】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図14】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図15】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図16】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図17】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図18】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図19】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図20】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図21】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
図22】第2実施形態に係る玩具銃の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての玩具銃100について、図1から図11を用いて説明する。玩具銃100は、ショットガンを模したガスブローバックの玩具銃であり、3つのBB弾を同時に発射可能であって、マガジン101とレシーバー等を含む銃本体102とを備える。
【0011】
図1は、最終弾の一つ前の発射直後の、銃を構えたユーザの左側から見た玩具銃100の構成を示す部分断面図である。マガジン101内に最終弾141が残っている状態であり、ボルト128を後退させる前の状態である。
【0012】
マガジン101は、ガスを収容するガス収容部111と、銃本体102側に設けられたノッカ121に押圧されてガス収容部111内のガスを銃本体102側へ放出させるバルブ112と、BB弾140を収容するBB弾収容部113とを備える。
【0013】
マガジン101は、さらに、フォロワ114と、リンクパーツ115を備える。フォロワ114は、スプリング117に付勢されて、BB弾収容部113に収納されたBB弾140を1つずつ銃本体102側へ給弾する。フォロワ114は、BB弾収容部113に収納された最終弾141が銃本体102側へ給弾された際、終端位置(図中上方)へ移動する。
【0014】
図1では、リンクパーツ115は、ノッカ121によるバルブ112の押圧を回避しない第1位置に配置されている。
【0015】
銃本体102は、さらに、ノッカ121を前後動させるハンマ130と、ハンマ130を図中時計回りに回転させた状態で一時的に保持するディスコネクタ131と、ディスコネクタ131を操作するためのトリガ132とを備える。
【0016】
ノッカ121は、不図示のスプリングにより後方(ユーザ側)に押し下げる方向に付勢されている。ハンマ130の後方部は、ハンマスプリング(不図示)の弾性力により、前方(銃口側)に付勢されており、これによりハンマ130は回転軸を中心に図中反時計回りに付勢されている。
【0017】
銃本体102は、インナーバレル122と、チャンバ123と、ノズル124と、シリンダ125と、移動部材126と、連携部材127とを備える。
【0018】
銃本体102は、インナーバレル122を少なくとも2本(本実施形態では3本)備えている。チャンバ123は、インナーバレル122のユーザ側後端(バレルベース133)に連結されており、マガジン101から給弾された3つのBB弾を分岐させて3本のインナーバレル122のそれぞれに送り込む。
【0019】
ノズル124は、前後にスライド移動するシリンダ125の先端部分と連結分離可能に配置されている。シリンダ125の前端部分の円柱部は、ノズル124の後端部分に設けられた円孔に緩挿されている。ノズル124は、シリンダ125により前方方向に付勢されると、チャンバ123と連結した状態でガスの噴出口となって、装填位置にあるBB弾140に対して、発射するための付勢力を与える。
【0020】
図1のように、弾を発射した直後では、BB弾140は、ノズル124の内部には送り込まれず、待機状態となる。
【0021】
ノズル124は、内部において前後に移動可能な移動部材126を内包している。移動部材126は、チャンバ123内にBB弾が1つでも装填されている状態では、ノズル124内においてユーザ側(図1右側)の退避位置に移動するが、図1のようにチャンバ123内にBB弾が残っていない状態では、銃口側(図1左側)に移動する。図1は、弾を発射した直後であるため、移動部材126が後退した位置(図中右側)にある。
【0022】
連携部材127は、ノズル124に対して、回動可能に固定されている。移動部材126が退避位置にあるため、連携部材127は回動できず、下側の位置にある。
【0023】
そのため昇降部材116も下方位置にあり、リンクパーツ115の図中左端は、例えばスプリングのような付勢部材118に抗して、下方位置にあり、全体として、第1位置に配置されている。これにより、ノッカ121は、バルブ112の押圧を回避しない状態となる。
【0024】
銃本体102はさらに、前後にスライド移動するボルト128を備えている。ボルト128は、スプリング129により前方に付勢されており、シリンダ125をスライド移動可能に内包している。
【0025】
図2は、図1の状態から、ボルト128がスプリング129の付勢力に抗してガス圧で後方に移動した弾装填準備状態を示す。ボルト128の下面がハンマ130に接触し、ハンマ130が不図示のばねに抗して図中時計回りに回動し、ディスコネクタ131と係合する。ハンマ130の回動によりノッカ121はバルブ112から離間する。
【0026】
シリンダ125は、ボルト128の内部をスライド移動可能なため、図2の状態までは、ノズル124と係合したまま、動かない。
【0027】
図2の状態ではシリンダ125はボルト128に引っ張られて若干後退している。そして、ノズル124が後退したことによりBB弾140および最終弾141がノズル124の前方空間に送り込まれる。ノズル124の前方空間に送られたBB弾140および最終弾141により移動部材126が後方の退避位置に押される。移動部材126が後方の退避位置に移動することにより、連携部材127は、時計回りの回動が不可能となる。一方、最終弾141が給弾されたことによりマガジン101のフォロワ114が上昇する。マガジン101内に設けられた付勢部材118が昇降部材116およびリンクパーツ115の端部を押し上げるため、フォロワ114の上昇とは関係なく給弾のたびに2つのリンクパーツ115をそれぞれ回動させ、ノッカ121を上方の回避位置へと移動させる。
【0028】
この状態では、移動部材126が後方の退避位置に移動することにより、連携部材127は、時計回りの回動が不可能となり、弱いトーションバネなどの弾性体(不図示)により下の位置になる。ノズル124全体が後方に移動しているため、昇降部材116は、連携部材127から下向きの力を受けなくなり、上方に移動できる。
【0029】
図3は、ボルト128がスプリング129に抗してユーザ側へ最大限後退させた状態を示す図である。図2の状態から図3の状態にボルト128が移動すると、シリンダ125が図中右側に付勢され、ノズル124から離脱する。
【0030】
図4は、図3の状態からボルト128が前進して、シリンダ125がノズル124と結合した状態を示す。移動部材126がBB弾140および最終弾141の押圧力で後方に押されているので、連携部材127が図中時計回りに回転できない。
【0031】
図5は、図4の状態からさらに、ボルト128が銃口側に前進した状態を示す。この状態では、ノズル124がBB弾140および最終弾141をチャンバ123内に押し込む。ノズル124が前進していく時に、移動部材126に遮られて回転できない連携部材127が昇降部材116を押し下げる。昇降部材116が、付勢部材118の付勢力に抗してリンクパーツ115を押し下げ、ノッカ121がバルブを押せる位置に戻る。
【0032】
図6は、図5の状態から、トリガ132を引いた状態を示す。ノッカ121は、ハンマ130に押されて前方(銃口側)に移動し、バルブ112を押圧して、ガスをシリンダ125内に送り込む。シリンダ125内のガスは、ノズル124を介してチャンバ123に送り込まれ、BB弾140および最終弾141を発射させる。
【0033】
図7Aは、ボルト128がガス圧を受けて後退(ブローバック)している途中の状態を示している。シリンダ125もボルト128に引っ張られて後退する。このとき、ノズル124は、シリンダ125による前方への付勢力から開放され、ロックが外れて付勢手段としての後退用スプリングの付勢力により、一定位置まで後退する。
【0034】
図7Bは、シリンダ125とノズル124の形状およびそれらの位置関係を説明するための斜視図である。この図では、わかりやすいように、シリンダ125の先端の円筒部分が、ノズル124の後方に設けられた円孔から離脱した状態を示している。ノズル124は、前後2つの部品が一体化したものであり、左右2つの後退用スプリング701、702により後方に付勢されて、レール703に沿って前後にスライド移動可能である。後退用スプリング701,702は、インナーバレル122側から見てノズル124の手前左右に一つずつ設けられており、ノズル124とチャンバ123に狭持されている。レール703は、ノズル124の中心軸(シリンダ125の中心軸と一致)上において、左右一対として設けられている。本図では、左側のレール703しか示されていないが、ノズル124の図中奥側にもう一つのレールが設けられている。図示したとおり後退用スプリング701,702は、レール703の斜め上方に設けられている。なお、後退用スプリングは、左右一つずつに限定されない。ノズル周囲に3つまたはそれ以上設けられてもよく、中心またはノズル周囲に一つ設けられた例も技術的には可能である。
【0035】
図7Cは、銃本体内部のノズル124を上方から見た部分断面図である(ノズルは断面ではない)。ノズル124は、上方からみると、ユーザから見て左右(図中上下)にそれぞれ一つずつ後退用スプリング701、702が設けられている。
【0036】
図7Dは、シリンダ125が後退し、それをおってノズル124も後退した状態を示す図である。後退用スプリング701、702の前端は、チャンバ123の後端面から突き出した突出部711、712に係止されており、その後端は、ノズル内部に係止されている。ノズル124は不図示のスライドレールに沿って後方に移動する。
【0037】
図7Eは、ノズル124が最後部位置まで後退して、銃本体に設けられた突き当て面721に突き当たった状態を示す図である。シリンダ125がガス圧によって後退する際にノズル124を引っ張る形で後退させることもできる。しかし、上記のように、後退用スプリング701、702を設けたことにより、シリンダ125とノズル124との間に設けられたOリングなどの圧力や摩擦に依存することなく、ノズル124を適正な位置まで後退させて、給弾を行うことが可能になる。
【0038】
次に、図7F図7Kを用いてノズルロック機能について説明する。図7Fは、シリンダ125が最前方に位置してノズル124と連結している状態を示すノズルの断面図であって、ノズル124の軸を通る水平面で切断した断面図である。ベアリングボール705,706、スプリング707,708およびロックピン709,710が連動してノズルロックとして機能する。
【0039】
ノズル124は、後退用スプリング701、702により常に後退方向の力を受けているが、ノズルロックによる静止力(ベアリングボール705,706が凹部741から離脱するために必要な力)は、後退用スプリング701、702の付勢力よりも強い。そのため、ノズル124は後退できない。ベアリングボール705,706はスプリング707,708およびロックピン709,710と連結しており、スプリング707,708により射手から見て左右方向外側に力を受けている。2つのロックピン709,710は、各スプリング707,708により内側に力を受けているが、その先端はシリンダ125の外周面に突き当たっている。つまり、シリンダ125の外周面がロックピン709,710を外側に付勢し、ロックピン709,710がスプリング707,708を外側に付勢し、さらにスプリング707,708がベアリングボール705,706を外側に付勢する。これによりベアリングボール705,706がしっかりとスライドレール703、704の凹部731、741(穴)にはまり込む。
【0040】
図7Gは、シリンダ125が手動またはブローバックにより後退し始めた直後の状態を示すノズル124の断面図であって、ノズル124の軸を通る水平面で切断した断面図である。シリンダ125が後退してノズル124の中心に設けられた円孔より離脱すると、ロックピンを外側に付勢する力がなくなり、ロックピンが開放されて、スプリングの弾性力により内側に移動する。これと同時に、スプリングおよびベアリングボール705,706も内側に移動する(または外側への力がなくなりフリーな状態になる)。ベアリングボール705、706がスライドレール703、704の凹部731、741から離脱すると、ノズルロックによる静止力がなくなり、ノズル124は、後退用スプリング701、702の弾性力により後方に付勢されて移動する。
【0041】
図7Hは、図7Gの状態の後で、ノズルロックが解除された状態を示すノズルの断面図であって、ノズル124の軸を通る水平面で切断した断面図である。ベアリングボール705,706による静止力がなくなると、ノズル124は、後退用スプリング701、702により後退方向の力を受けて後退を始める。
【0042】
図7Iは、図7Hの状態のさらに後で、ノズル124が最後方位置に移動した状態を示すノズルの断面図であって、ノズル124の軸を通る水平面で切断した断面図である。ノズル124は、後退用スプリング701、702の付勢力により後退するが、銃本体に設けられた突き当て面721に当接して静止する。この状態で給弾が行われる。
【0043】
逆に、図7Iの状態からシリンダ125が前進すると図7J図7Kのように、シリンダ125の先端がノズル124の後端と連結し、ロックピン709、710を外側に押し込み、そのためスプリング707、708を介してベアリングボール705,706が側方に移動する。
【0044】
シリンダ125がノズル124を前方に押し込むと、図7Fのようにベアリングボール705,706がノズルレール703、704の凹部にはまり込み、ノズル124は最前方位置でロックされる。
【0045】
ノズルロック機能により、シリンダ125に付勢されて前方に移動したノズル124が跳ね返る、リバウンドという現象(エラー)を防止できる。
【0046】
ノズル124とチャンバ123との間に空間ができるが、その空間にBB弾が入らないので(最終弾を打ち終わったのでBB弾は無い)移動部材126が前方に移動する。これにより、連携部材127が図中時計回りに回転することができるようになるので、昇降部材116は上方に移動できる。そして、付勢部材118に付勢されて、それぞれのリンクパーツ115が回動する。これにより、ノッカ121がバルブ112の押圧を回避する第2位置に移動する。
【0047】
ボルト128の後退により、ハンマ130が不図示のばねに抗して図中時計回りに回動し、ディスコネクタ131と係合する。ハンマ130の回動によりノッカ121はバルブ112から離間する。
【0048】
図8は、ボルト128がガス圧によって、スプリング129に抗してユーザ側へ最大限後退した状態を示す図である。図7Aの状態から図8の状態にボルト128が移動すると、シリンダ125がノズル124から離脱して、さらに後方(ユーザ側)に移動する。
【0049】
図9は、ボルト128がスプリング129の付勢力により前進してノズル124と結合した状態を示している。
【0050】
図10は、ボルト128がスプリング129の付勢力により最大限前進した状態を示している。図5と状況は似ているが、図5と異なり、チャンバ123内にBB弾が全くないため、移動部材126がノズル124内で前方に移動している。これにより移動部材126が連携部材127を遮らず、連携部材127が図中時計回りに回転できる。すなわち、昇降部材116が、付勢部材118の付勢力により、上方に維持される。結果として、リンクパーツ115が回動せず、ノッカ121は、第2位置のまま維持される。
【0051】
図11は、チャンバ123内にBB弾が入っていない状態でトリガ132を引いた状態を示す。この状態では、ノッカ121は、第2位置にあるため、ハンマ130がトリガ132から離脱して回動してノッカ121を銃口側に押圧しても、バルブ112を押すことはなく、ガスは噴射されない。
【0052】
以上、本実施形態の構成によれば、チャンバ内に弾がないときにバルブを叩けなくすることができるため、より安全な玩具銃を提供できる。
【0053】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る玩具銃1200について、図12図22を用いて説明する。図12図22は、本実施形態に係る玩具銃1200の構造および動作を説明するための図である。本実施形態に係る玩具銃1200は、上記第1実施形態と比べると、マガジン1201が、付勢部材118を有さず、フォロワ1214の下端の突起がリンクパーツ115と係合する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0054】
図12図22は、それぞれ図1図11に対応している。付勢部材118の代わりにフォロワ1214がリンクパーツ115および昇降部材116を押し上げるため、第1実施形態に比べて部品点数を少なくできるという効果がある。一方、第1実施形態は、スプリング117とは別に、付勢部材118を設けたので、それぞれの付勢力の調整が容易であるという効果がある。
【0055】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図7K
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22