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▶ 白井 延治の特許一覧

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  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図1
  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図2
  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図3
  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図4
  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図5
  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図6
  • 特開-巻き取り式粘着クリーナー 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161865
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】巻き取り式粘着クリーナー
(51)【国際特許分類】
   A47L 25/00 20060101AFI20241113BHJP
【FI】
A47L25/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023086532
(22)【出願日】2023-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】302034916
【氏名又は名称】白井 延治
(72)【発明者】
【氏名】白井 延治
(57)【要約】
【課題】連続的に簡便に使用できる巻き取り型の粘着クリーナーを提供する。
【解決手段】開閉蓋を有する直方体形状の中空ケースを設け、該ケースの長手方向両側面適所にスリットを設け、該ケース表裏にまたがる巻取軸を架設し、該ケース内に位置する粘着テープを上記スリットから繰り出してケース下面に沿わせた後、他方のスリットよりケース内に導入して巻取軸に巻回することにより、ケース下方の粘着テープ面にてゴミを除去するとともに、連続的に粘着テープを繰り出してゴミを除去できるよう構成したことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉蓋を有する直方体形状の中空ケースを設け、該ケースの長手方向両側面適所にスリットを設け、該ケース表裏にまたがる巻取軸を架設し、該ケース内に位置する粘着テープを上記スリットから繰り出してケース下面に沿わせた後、他方のスリットよりケース内に導入して巻取軸に巻回することにより、ケース下方の粘着テープ面にてゴミを除去するとともに、連続的に粘着テープを繰り出してゴミを除去できるよう構成したことを特徴とする巻き取り式粘着クリーナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、使用後の粘着テープを巻き取るタイプの巻き取り式粘着クリーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、回動可能なローラーに粘着テープを巻いて、これを転がすタイプのものはあったが、本発明に示すような巻き取り式の粘着クリーナーは見当たらない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来の粘着クリーナーは、持ち手の付いた柄の先に、粘着紙を巻回したローラーを有し、このローラーを掃除しようとする面に押し当てて転がし、ゴミを粘着紙に粘着させて取り、ある程度のゴミ量を捕獲した後は、このローラーの粘着紙を切り込みから指で剥がして捨てて、新しい粘着面を露出させ、再びゴミ除去作業を行うというものであるが、以下のような問題点を有している。
1.ゴミで汚れた粘着紙を指で剥がさねばならず、不衛生である。
2.粘着紙がすぐにゴミでいっぱいになり、頻繁に上記作業が必要となり、煩わしい。
3.従って、このゴミ取り用具からは捨てるための紙が作業中多く発生する。
本発明は、以上のような従来からの粘着ゴミ取り用具の欠点を解決するために発明されたものであって、使用後の粘着テープを巻回する方式とし、使用前後の粘着テープをケース内に位置させることにて、前記問題点を解消し得る新規かつ有用なる手段を提供することを目的として発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題を解決する手段として本発明は以下の構成とした。すなわち、
開閉蓋を有する直方体形状の中空ケースを設け、該ケースの長手方向両側面適所にスリットを設け、該ケース表裏にまたがる巻取軸を架設し、該ケース内に位置する粘着テープを上記スリットから繰り出してケース下面に沿わせた後、他方のスリットよりケース内に導入して巻取軸に巻回することにより、ケース下方の粘着テープ面にてゴミを除去するとともに、連続的に粘着テープを繰り出してゴミを除去できるよう構成する。
本発明は以上の構成よりなる巻き取り式粘着クリーナーである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は下記の効果を有する。
1.連続的に粘着テープを繰り出せるので、従来品のような使用の度に汚れた粘着テープ を剥ぎ取る必要がない。
2.汚れたテープ面に手を触れることなく使用できて衛生的である。
3.構造簡単にて扱いやすく、比較的安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の平面図
図2】本発明の内部構造説明図(正面視)
図3】本発明の左側面図
図4】本発明の右側面図
図5】本発明の他例説明図
図6】本発明の他例要部拡大説明図
図7】本発明の別例の要部拡大説明図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図において、1は直方体形状の半透明合成樹脂製のケース、2はケース蓋でケース下部にヒンジ形式で開閉可能に設けられる。3はケースおよびケース蓋に貫通して設けられる貫通孔、4はこの貫通孔にその両端を突出させて、この貫通孔内にて回動可能に位置する巻取軸で、その中間は大径となっており、この大径部はテープ巻回部5となる。
6は繰り出しスリットで、ケース正面視における左側面に水平に設けられる。
7は繰り出し部ガイドバーで、正面視略半円形とした棒体であってその上面を上記繰り出しスリットの下端に一致させてケースに固着される。
【0008】
8は繰り込みスリット、9は繰り込み部ガイドバーで前記の繰り出しスリットと繰り出し部ガイドバー同様に、ケース正面視における右側面に水平に設けられる。
10は底板で、ケース底面に固着される木板製の平板である。20は市販の粘着テープ、21は使用済みの粘着テープである。
以上が本発明の一実施形態である。
【0009】
次ぎに、本発明の使用について説明する。
本発明を使用するにはまず、ケースの蓋を開いて粘着テープ20を図2のごとく入れてそのテープ端を引き出して繰り出しスリット6から外に引き出し、底板の下面を沿わせて繰り込みスリット8よりケース内に導き、巻取軸4のテープ巻回部5に、そのテープ端を後述の切り込み方式にて固定し、ケース蓋をケースに留める。
以上で準備が完了する。
【0010】
使用時はケース下方の粘着テープ下面(粘着面)で掃除しようとする床面や壁面等その他に軽く押し当てると、粘着面にゴミが付着して除去できる。
以上の作業を繰り返すと、テープ粘着面にゴミが多量に付着して粘着効果が低下するので、巻取軸を指でつまんで回すと、粘着テープにテンションが加わって回転し、汚れたテープは巻回部5に巻き取られ、ケース下方には新たなテープが繰り出されて初期状態となって再度ゴミ取り作業を行うことができる。粘着テープを使い切ったときは、蓋を開けて使用済みの粘着テープを巻取軸から取り外して廃棄する。また、最初にセットした市販の粘着テープの芯も除去する。
【0011】
図5図7は、本発明の他例と別例を示すものであり、巻取軸の逆回転を防ぐために、ストッパー先端を巻取軸に押圧接触させるための付勢手段を有するものである。
図5および図6は他例を示すもので、30は溝付き巻取軸で、既述の巻取軸の一方の突出部外周面に、平行等間隔にて多数の溝を形成したものである。31はストッパーで、金属線の先端部を鈍角に折曲し、他端は底板側面にねじ込んだビスによるストッパー固定部32に回動可能に巻き付けたものである。
33はゴム紐固定部で、底板側面にねじ込んだビス部分である。34はゴム紐で、その一端は上記のゴム紐固定部に止め、他端は前記ストッパーの中間位置に固着される。
【0012】
巻取軸は使用中に逆回りすることが有り、そうなると底板に沿って位置している粘着テープがたるんでしまい、不都合となる。これを防ぐために上記構造を設けたのである。
上記構造では、ストッパー端は巻取軸周面に押圧接触する仕組みとなっており、巻取軸の回転にてこの溝内にストッパー端が位置することとなる。この状態にて、この巻取軸が時計方向に回ろうとすると、ストッパー端の傾斜角度にて回動は阻止される。
しかし反時計方向ではその回動に影響はない。従って、粘着テープの緩みは防止される。
【0013】
図7は本発明の別例を示すもので、40は鋼線によるストッパー、41はこのストッパーの折曲によるストッパー水平部である。このストッパーの中間部は一巻きした環状で、この環状部がビスにて保持されてストッパー保持部42となる。その先は一巻きした環状部で、その環状部がビスにて保持されてストッパ-先保持部43となる。
前例がゴム紐張力にてストッパー先を溝付き巻取軸に押圧接触させているのに対し、本例はストッパーとしての鋼線の弾力にて押圧接触させている点が異なるのみで、機能的には前例同様である。
【0014】
以上本発明について記したが、本発明は使用後の粘着テープを巻き取り式にしたところにその特徴を有するものである。なお、巻取軸の大径部に切り込みを入れて、テープ端をこの切り込みに差し込んでとめる方式を用いてもよい、本発明では繰り出し部と繰り込み部のスリット近傍に曲面を有するガイドバーを設けており、これにより粘着テープのスムースな繰り出しと繰り込みを可能としている。なお、既例においてはケ-ス下部に底板を付設しているが、他にケース底部を厚く形成して底板に代えるものとしてもよい。
本発明は、床面等のゴミ除去以外に、ペットに直接当ててペットの抜け毛を直接除去することも可能である。
以上のごとく、本発明によって新規かつ有用なる粘着クリーナーを得ることができる。
【符号の説明】
【0015】
1 ケース
2 ケース蓋
3貫通孔
4巻取軸
5テープ巻回部
6繰り出しスリット
7繰り出し部ガイドバー
8繰り込みスリット
9繰り込み部ガイドバー
10底板
20粘着テープ
21使用済み粘着テープ
30溝付き巻取軸
31 ストッパー
32ストッパー固定部
33ゴム紐固定部
34ゴム紐
40 ストッパー
41ストッパー水平部
42ストッパー保持部
43ストッパー先保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7