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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161891
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3205 20060101AFI20241113BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20241113BHJP
   H01L 29/417 20060101ALI20241113BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
H01L21/88 J
H01L29/78 301X
H01L29/78 301S
H01L29/50 M
H01L21/90 B
H01L29/78 301Y
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024069982
(22)【出願日】2024-04-23
(31)【優先権主張番号】10-2023-0059108
(32)【優先日】2023-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 喜 燮
(72)【発明者】
【氏名】ゾ 健 浩
(72)【発明者】
【氏名】金 寶 美
(72)【発明者】
【氏名】趙 恩 浩
【テーマコード(参考)】
4M104
5F033
5F140
【Fターム(参考)】
4M104AA01
4M104AA02
4M104BB01
4M104BB02
4M104BB16
4M104BB18
4M104BB30
4M104BB31
4M104BB33
4M104CC01
4M104CC05
4M104EE03
4M104EE16
4M104EE17
4M104FF04
4M104FF11
4M104GG09
4M104GG14
5F033HH04
5F033HH08
5F033HH19
5F033HH20
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5F033HH33
5F033HH34
5F033JJ01
5F033JJ04
5F033JJ08
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5F033JJ20
5F033JJ33
5F033JJ34
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5F033KK04
5F033KK08
5F033KK19
5F033KK20
5F033KK33
5F033KK34
5F033MM12
5F033MM18
5F033MM19
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5F033NN33
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5F033QQ09
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5F033QQ37
5F033QQ47
5F033WW01
5F033XX03
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5F140AA40
5F140AC36
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5F140BA03
5F140BA05
5F140BA06
5F140BA10
5F140BB05
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5F140BD07
5F140BD11
5F140BD12
5F140BF04
5F140BF05
5F140BF07
5F140BF10
5F140BG04
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5F140BG12
5F140BG14
5F140BH06
5F140BJ27
5F140BJ28
5F140BK05
5F140BK18
5F140CB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】向上した電気的特性を有し、工程が容易な半導体素子を提供する。
【解決手段】半導体措置100は、X方向に延長され活性領域を含む基板101、基板内に配置され活性領域の上面を露出させる素子分離層105、Y方向に延長される複数のゲート構造物、ゲート構造物の外側に活性領域上に配置される複数のソース/ドレイン領域150、ソース/ドレイン領域と接続される複数のコンタクトプラグ170、ソース/ドレイン領域の内のY方向に隣接したソース/ドレイン領域間に配置され、コンタクトプラグ170の内の少なくとも一つと接続される第1電力構造物VS1、第1電力構造物の下に基板を貫通し第1電力構造物と接続される第2電力構造物VS2及びソース/ドレイン領域の表面を覆い第1電力構造物の側面の一部を覆う側面誘電層155を有する。第1電力構造物は、上端で第1幅W1を有し下端で第1幅と同一かそれより大きい第2幅W2を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延長される活性領域を含む基板と、
前記基板内に配置され前記活性領域を定義し、前記活性領域の上面を露出させる素子分離層と、
前記活性領域上にあり、前記活性領域と交差して第2方向に延長される複数のゲート構造物と、
前記ゲート構造物の外側にて、前記活性領域上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域上にあり、ソース/ドレイン領域を一部リセスして前記ソース/ドレイン領域と接続される複数のコンタクトプラグと、
前記ソース/ドレイン領域の内の前記第2方向に沿って互いに隣接したソース/ドレイン領域間に配置され、前記コンタクトプラグの内の少なくとも一つと接続される第1電力構造物と、
前記第1電力構造物の下にあり、前記基板を貫通して前記第1電力構造物と接続される第2電力構造物と、
前記ソース/ドレイン領域の表面を覆い、前記素子分離層の上面に沿って水平に延長され、前記第1電力構造物の側面の一部を覆う側面誘電層と、を有し、
前記第1電力構造物は、上端で第1幅を有し、下端で前記第1幅と同一であるかそれより大きい第2幅を有することを特徴とする半導体素子。
【請求項2】
前記第1電力構造物の前記上端は、前記ソース/ドレイン領域の上端のレベルより高いレベルに位置することを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第1電力構造物は、少なくとも一部が前記ソース/ドレイン領域と重畳するレベルに位置することを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記第1電力構造物及び前記第2電力構造物は、一体からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第1電力構造物は、上面及び側面をなす第1バリア層を含み、
前記第1バリア層は、前記第1電力構造物の側面から前記第2電力構造物の側面に連続的に延長されることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記第2電力構造物は、上端で第3幅を有し、下端で前記第3幅より大きい第4幅を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記活性領域上に、前記基板の上面に垂直な第3方向に沿って互いに離隔し、前記ゲート構造物の一部を間に挟んで配置される複数のチャネル層をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
第1方向に延長される活性領域を含む基板と、
前記活性領域上にあり、前記活性領域と交差して第2方向に延長されるゲート構造物と、
前記ゲート構造物の外側にあり、前記活性領域上に配置されるソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域上に配置され、前記ソース/ドレイン領域と接続されるコンタクトプラグと、
前記ソース/ドレイン領域の前記第2方向に沿った一側に配置され、前記コンタクトプラグと接続される第1電力構造物と、
前記基板を貫通して前記第1電力構造物と接続される第2電力構造物と、を有し、
前記第1電力構造物及び前記第2電力構造物は、その間に界面がなく一体であり、
前記第1電力構造物は、上端で第1幅を有し、下端で前記第1幅と同一であるかそれより大きい第2幅を有することを特徴とする半導体素子。
【請求項9】
前記第1電力構造物と前記第2電力構造物との間に、側面傾斜の変更による折曲部があることを特徴とする請求項8に記載の半導体素子。
【請求項10】
第1方向に延長される活性領域を含む基板と、
前記活性領域上にあり、前記活性領域と交差して第2方向に延長されるゲート構造物と、
前記ゲート構造物の外側にあり、前記活性領域上に配置されるソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域上に配置され、前記ソース/ドレイン領域と接続されるコンタクトプラグと、
前記ソース/ドレイン領域の前記第2方向に沿った一側に配置され、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向に延長され、前記コンタクトプラグと接続され前記基板を貫通する電力構造物と、を有し、
前記電力構造物は、上端で第1幅を有し、下端で前記第1幅より大きい第2幅を有することを特徴とする半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子に関し、特に、向上した電気的特性を有し、工程が容易な半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子に対して、高性能、高速化及び/又は多機能化などの要求が増加しながら、半導体素子の集積度が増加している。
半導体素子の高集積化の傾向により、パワーレールをウェーハの後面上に配置するバックサイドパワー伝達ネットワーク(Back Side Power Delivery Network、BSPDN)構造を有する半導体素子が開発されている。
【0003】
また、平面状(planar)MOSFET(metal oxide semiconductor FET)のサイズ縮小による動作特性の限界を克服するために、3次元構造のチャネルを備えるFinFETを含む半導体素子を開発が課題となっており、それに対する努力が進行している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の半導体素子における課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、向上した電気的特性を有し、工程が容易な半導体素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明による半導体素子は、第1方向に延長される活性領域を含む基板と、前記基板内に配置され前記活性領域を定義し、前記活性領域の上面を露出させる素子分離層と、前記活性領域上にあり、前記活性領域と交差して第2方向に延長される複数のゲート構造物と、前記ゲート構造物の外側にて、前記活性領域上に配置される複数のソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上にあり、ソース/ドレイン領域を一部リセスして前記ソース/ドレイン領域と接続される複数のコンタクトプラグと、前記ソース/ドレイン領域の内の前記第2方向に沿って互いに隣接したソース/ドレイン領域間に配置され、前記コンタクトプラグの内の少なくとも一つと接続される第1電力構造物と、前記第1電力構造物の下にあり、前記基板を貫通して前記第1電力構造物と接続される第2電力構造物と、前記ソース/ドレイン領域の表面を覆い、前記素子分離層の上面に沿って水平に延長され、前記第1電力構造物の側面の一部を覆う側面誘電層と、を有し、前記第1電力構造物は、上端で第1幅を有し、下端で前記第1幅と同一であるかそれより大きい第2幅を有することを特徴とする。
【0006】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体素子は、第1方向に延長される活性領域を含む基板と、前記活性領域上にあり、前記活性領域と交差して第2方向に延長されるゲート構造物と、前記ゲート構造物の外側にあり、前記活性領域上に配置されるソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上に配置され、前記ソース/ドレイン領域と接続されるコンタクトプラグと、前記ソース/ドレイン領域の前記第2方向に沿った一側に配置され、前記コンタクトプラグと接続される第1電力構造物と、前記基板を貫通して前記第1電力構造物と接続される第2電力構造物と、を有し、前記第1電力構造物及び前記第2電力構造物は、その間に界面がなく一体であり、前記第1電力構造物は、上端で第1幅を有し、下端で前記第1幅と同一であるかそれより大きい第2幅を有することを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による半導体素子は、第1方向に延長される活性領域を含む基板と、前記活性領域上にあり、前記活性領域と交差して第2方向に延長されるゲート構造物と、前記ゲート構造物の外側にあり、前記活性領域上に配置されるソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域上に配置され、前記ソース/ドレイン領域と接続されるコンタクトプラグと、前記ソース/ドレイン領域の前記第2方向に沿った一側に配置され、前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向に延長され、前記コンタクトプラグと接続され前記基板を貫通する電力構造物と、を有し、前記電力構造物は、上端で第1幅を有し、下端で前記第1幅より大きい第2幅を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る半導体素子によれば、ダミーチャネル構造物を用いて形成した第1電力構造物を含むことで、向上した電気的特性を有し、工程が容易な半導体素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す平面図である。
図2a】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す断面図である。
図2b】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す断面図である。
図2c】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す断面図である。
図3a】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図3b】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図3c】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図4a】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図4b】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図5】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図6】本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図7a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図7b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図8a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図8b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図9a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図9b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図10a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図10b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図11a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図11b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図12a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図12b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図12c】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図13a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図13b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図13c】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図14a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図14b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図14c】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図15a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図15b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図15c】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図16a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図16b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図17a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図17b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図18a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図18b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図19a】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図19b】本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係る半導体素子を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0011】
以下において、「上」、「上部」、「上面」、「下」、「下部」、「下面」、「側面」などの用語は、図面符号で表記して別途指称される場合を除いて、図面を基準として指称するものと理解する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す平面図であり、図2a~図2cは、本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す断面図である。
図2a~図2cは、それぞれ図1の半導体素子をI-I’線、II-II’線、及びIII-III’線に沿って切断した断面図である。
説明の便宜のために、図1では、半導体素子の一部の構成要素のみを示した。
【0013】
図1図2cを参照すると、半導体素子100は、活性領域105を含む基板101、活性領域105上に互いに垂直に離隔して配置される第1~第4チャネル層(141、142、143、144)を含むチャネル構造物140、活性領域105と交差して延長され、ゲート電極165をそれぞれ含むゲート構造物160、チャネル構造物140と接触するソース/ドレイン領域150、ソース/ドレイン領域150上においてソース/ドレイン領域150と接続されるコンタクトプラグ170、コンタクトプラグ170の内の少なくとも一つと接続される第1電力構造物VS1、第1電力構造物VS1と接続される第2電力構造物VS2、及びソース/ドレイン領域150の表面を覆う側面誘電層155を含む。
半導体素子100は、素子分離層110、内部スペーサ層130、及び層間絶縁層190をさらに含む。
【0014】
基板101は、X方向とY方向に延長される上面を有する。
基板101は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体、又はII-VI族化合物半導体を含む。
例えば、IV族半導体は、シリコン、ゲルマニウム又はシリコン-ゲルマニウムを含む。
基板101は、バルクウェーハ、エピタキシャル層、SOI(Silicon On Insulator)層、又はSeOI(Semiconductor On Insulator)層などで提供される。
【0015】
基板101は、上部に配置される活性領域105を含む。
但し、説明方式によって、活性領域105は、基板101と別途の構成で説明することも可能である。
活性領域105は、第1方向、例えばX方向に延長して配置される。
活性領域105は、基板101の一部において上面から所定深さで定義される。
活性領域105は、基板101の一部からなってもよく、基板101から成長したエピタキシャル層を含んでもよい。
活性領域105のそれぞれは、上部に突き出した活性フィン(fin)を含む。
活性領域105は、チャネル構造物140と共にトランジスタのチャネル領域が形成される活性構造物をなす。
活性領域105は、それぞれ不純物領域を含む。
不純物領域は、トランジスタのウェル領域の少なくとも一部をなす。
【0016】
Y方向に沿って隣接する活性領域105の間には、素子分離層110が配置される。
活性領域105の上面は、素子分離層110の上面より高いレベルに位置する。
ゲート構造物160の両側では活性領域105が一部リセスされ、リセス領域上にソース/ドレイン領域150がそれぞれ配置される。
【0017】
素子分離層110は、活性領域105の間を満たし、基板101において活性領域105を定義する。
素子分離層110は、例えば、シャロートレンチアイソレーション(shallow trench isolation、STI)工程によって形成される。
素子分離層110は、活性領域105の上面を露出させ、上部を一部露出させる。
素子分離層110は、絶縁物質からなり得る。
素子分離層110は、例えば、酸化物、窒化物、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0018】
ゲート構造物160は、活性領域105上において、活性領域105と交差して第2方向、例えばY方向に延長して配置される。
ゲート構造物160のゲート電極165と交差する活性領域105及びチャネル構造物140にはトランジスタのチャネル領域が形成される。
ゲート構造物160の内の一部は、Y方向に沿って一直線上に配置され、互いに離隔して配置される。
【0019】
ゲート構造物160のそれぞれは、ゲート誘電層162、ゲートスペーサ層164、及びゲート電極165を含む。
本発明の実施形態において、ゲート構造物160のそれぞれは、ゲート電極165の上面上のキャッピング層をさらに含む。
又は、ゲート構造物160上の層間絶縁層190の一部は、ゲートキャッピング層として指称され得る。
【0020】
ゲート誘電層162は、活性領域105とゲート電極165との間及びチャネル構造物140とゲート電極165との間に配置され、ゲート電極165の面の内の少なくとも一部を覆うように配置される。
例えば、ゲート誘電層162は、ゲート電極165の最上面を除いた全ての面を取り囲むように配置される。
ゲート誘電層162は、ゲート電極165とゲートスペーサ層164との間に延長されるが、これに限定されない。
ゲート誘電層162は、酸化物、窒化物又は高誘電率(high-k)物質を含み得る。
上記高誘電率物質は、シリコン酸化膜(SiO)より高い誘電定数(dielectric constant)を有する誘電物質を意味する。
【0021】
上記高誘電率物質は、例えば、アルミニウム酸化物(Al)、タンタル酸化物(Ta)、チタン酸化物(TiO)、イットリウム酸化物(Y)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、ジルコニウムシリコン酸化物(ZrSi)、ハフニウム酸化物(HfO)、ハフニウムシリコン酸化物(HfSi)、ランタン酸化物(La)、ランタンアルミニウム酸化物(LaAl)、ランタンハフニウム酸化物(LaHf)、ハフニウムアルミニウム酸化物(HfAl)、及びプラセオジミウム酸化物(Pr)の内のいずれか一つであり得る。
実施形態によって、ゲート誘電層162は、多層構造からなり得る。
【0022】
ゲート電極165は、導電性物質を含み、例えば、チタン窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、又はタングステン窒化膜(WN)のような金属窒化物、及び/又はアルミニウム(Al)、タングステン(W)、又はモリブデン(Mo)などの金属物質又はドーピングされた(doped)ポリシリコンのような半導体物質を含み得る。
実施形態によって、ゲート電極165は、多層構造でなり得る。
【0023】
ゲートスペーサ層164は、チャネル構造物140上にあり、ゲート電極165の両側面上に配置される。
ゲートスペーサ層164は、ソース/ドレイン領域150とゲート電極165とを絶縁させる。
実施形態によって、ゲートスペーサ層164の上端の形状は、多様に変更され得、ゲートスペーサ層164は、多層構造でなることもできる。
例えば、ゲートスペーサ層164のそれぞれは、最外側に配置され、側面誘電層155から延長された層を含む。
ゲートスペーサ層164は、酸化物、窒化物、及び酸窒化物の内の少なくとも一つを含み得、例えば、低誘電率膜からなる。
【0024】
チャネル構造物140は、活性領域105がゲート構造物160と交差する領域において、活性領域105上に配置される。
チャネル構造物140のそれぞれは、z方向に互いに離隔して配置される2個以上の複数のチャネル層である第1~第4チャネル層(141、142、143、144)を含む。
チャネル構造物140は、ソース/ドレイン領域150と接続される。
【0025】
チャネル構造物140は、Y方向において活性領域105と同一であるか、小さい幅を有し、X方向においてゲート構造物160と同一であるか類似した幅を有する。
Y方向に沿った断面において、第1~第4チャネル層(141、142、143、144)の内の下部に配置されたチャネル層は、上部に配置されたチャネル層と同一であるかそれより大きい幅を有する。
一部の実施形態において、チャネル構造物140は、X方向においてゲート構造物160の下に側面が位置するように、ゲート構造物160に比べて減少した幅を有することもできる。
【0026】
チャネル構造物140は、半導体物質からなり、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)の内の少なくとも一つを含む。
チャネル構造物140は、例えば、活性領域105と同一の物質からなり得る。
一つのチャネル構造物140をなすチャネル層の個数及び形状は、実施形態で多様に変更され得る。
【0027】
半導体素子100では、ゲート電極165が活性領域105とチャネル構造物140の間、チャネル構造物140の第1~第4チャネル層(141、142、143、144)の間、及びチャネル構造物140上に配置される。
これにより、半導体素子100は、ゲート-オール-アラウンド(Gate-All-Around)型電界効果トランジスタであるMBCFET(登録商標)(Multi Bridge Channel FET)構造のトランジスタを含む。
但し、一部の実施形態において、半導体素子100は、チャネル構造物140を含まなくてもよく、例えば、FinFET構造を有し得る。
【0028】
ソース/ドレイン領域150は、ゲート構造物160の両側において、チャネル構造物140と接するようにそれぞれ配置される。
ソース/ドレイン領域150は、活性領域105の上部が一部リセスされた領域に配置される。
図2aに示すように、ソース/ドレイン領域150の内の少なくとも一部は、コンタクトプラグ170及び第1電力構造物VS1を通じて第2電力構造物VS2と電気的に接続され、第2電力構造物VS2から電力を印加する。
【0029】
ソース/ドレイン領域150の上面は、チャネル構造物140上のゲート構造物160の下面と同一であるか類似したレベルに位置するが、ソース/ドレイン領域150の上面のレベルは、実施形態で多様に変更され得る。
ソース/ドレイン領域150は、Y方向に沿った断面において、図2aに示すように多角形状を有するか、楕円形などの形状を有するが、図に示した形状に限定されない。
ソース/ドレイン領域150は、半導体物質、例えばシリコン(Si)及び/又はゲルマニウム(Ge)を含み、不純物をさらに含む。
【0030】
内部スペーサ層130は、Z方向に沿って第1~第4チャネル層(141、142、143、144)の間でゲート電極165と並んで配置される。
ゲート電極165は、内部スペーサ層130によってソース/ドレイン領域150と安定して離隔し、電気的に分離する。
内部スペーサ層130は、ゲート電極165と向かい合う側面がゲート電極165に向かって内側に凸状にラウンドした形態を有するが、これに限定されない。
内部スペーサ層130は、酸化物、窒化物、及び酸窒化物の内の少なくとも一つを含み得、例えば、低誘電率膜からなる。
但し、一部の実施形態において、内部スペーサ層130は省略されてもよい。
【0031】
コンタクトプラグ170は、ソース/ドレイン領域150上に配置される。
コンタクトプラグ170は、層間絶縁層190を貫通してソース/ドレイン領域150と接続される。
コンタクトプラグ170は、縦横比により基板101に向かって幅が減少するように傾いた側面を有するが、これに限定されない。
コンタクトプラグ170の下端は、ソース/ドレイン領域150の下端のレベルより高いレベルに位置する。
コンタクトプラグ170は、ソース/ドレイン領域150を一部リセスして、ソース/ドレイン領域150の上面を含む表面の一部と接触するように配置される。
図2aに示すように、コンタクトプラグ170は、Y方向に沿って隣接するソース/ドレイン領域150を共に接続するように配置される。
但し、実施形態において、ソース/ドレイン領域150にコンタクトプラグ170が接続される形態は多様に変更され得る。
図示しない領域においてゲート電極165上にも別途のゲートコンタクトプラグがさらに配置される。
【0032】
コンタクトプラグ170のそれぞれは、側面及び下面をなすコンタクトバリア層172及びコンタクトバリア層172上のコンタクト導電層175を含む。
コンタクトバリア層172は、第1電力構造物VS1の上面を覆い、第1電力構造物VS1と直接接触する。
一部の実施形態において、コンタクトプラグ170のそれぞれは、下面をなす金属-半導体化合物層、例えば金属シリサイド層をさらに含む。
コンタクトバリア層172は、例えば、チタン窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、又はタングステン窒化膜(WN)のような金属窒化物を含み得る。
コンタクト導電層175は、例えば、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、又はモリブデン(Mo)などの金属物質を含み得る。
例示的な実施形態において、コンタクトプラグ170を構成する導電層の個数及び配置形態は、多様に変更され得る。
【0033】
第1電力構造物VS1は、コンタクトプラグ170の内の少なくとも一つと第2電力構造物VS2を接続するように配置される。
図2aに示すように、第1電力構造物VS1は、Y方向に沿って隣接するソース/ドレイン領域150の間で第3方向、例えばZ方向に延長して配置される。
第1電力構造物VS1は、層間絶縁層190及び素子分離層110を貫通して配置される。
第1電力構造物VS1は、図1に示すように、平面図上において四角形状を有するが、これに限定されない。
一部の実施形態において、第1電力構造物VS1は、平面図上において楕円形又は円形の形状を有することもできる。
一部の実施形態において、第1電力構造物VS1は、Y方向に沿って隣接するゲート構造物160の間でX方向に沿って延長して配置され得る。
【0034】
第1電力構造物VS1は、基板101に向かって幅が増加するように傾いた側面を有する。
本実施形態の第1電力構造物VS1において、上端の第1幅W1は、下端の第2幅W2より小さい。
第1電力構造物VS1の側面は、水平線、例えば、基板101の下面を基準として第1傾斜θ1を有し、これは、活性領域105の側面の傾斜と実質的に同一である。
本実施形態において、第1傾斜θ1は、90度より小さい。
これは、かかる第1電力構造物VS1の形状は、第1電力構造物VS1が第1~第4チャネル層(141、142、143、144)を含むダミーチャネル構造物DS(図8b参照)を用いて製造されるためである。
これについては、後述にて図7a~図19bを参照してさらに詳しく説明する。
【0035】
第1電力構造物VS1は、上端又は上面を通じてコンタクトプラグ170と接続され、下端又は下面を通じて第2電力構造物VS2と接続される。
第1電力構造物VS1の上端は、ソース/ドレイン領域150の上端のレベルより高いレベルに位置する。
活性領域105の下面からソース/ドレイン領域150の中心における上端までの高さD1は、活性領域105の下面から第1電力構造物VS1の中心における上端までの高さD2より小さい。
第1電力構造物VS1は、少なくとも一部がソース/ドレイン領域150と重畳するレベルに位置する。
すなわち、第1電力構造物VS1は、Y方向に沿ってソース/ドレイン領域150と重畳する。
第1電力構造物VS1の下端は、ソース/ドレイン領域150の下面のレベルより低いレベルに位置し、活性領域105の上面のレベルより低いレベルに位置する。
第1電力構造物VS1の下端は、基板101の下面のレベルより高いレベルに位置する。
【0036】
第2電力構造物VS2は、基板101を貫通して第1電力構造物VS1の下面と接続される。
第2電力構造物VS2は、基板101の下面の下に配置された別途の電力配線ラインと接続される。
第2電力構造物VS2は、図1に示すように、平面図上において四角形状を有するが、これに限定されない。
一部の実施形態において、第2電力構造物VS2は、平面図上において楕円形又は円形の形状を有してもよい。
一部の実施形態において、第2電力構造物VS2は、X方向又はY方向に沿って延長されるライン状を有し得る。
【0037】
第2電力構造物VS2は、基板101の上面又は活性領域105の上面に向かって幅が減少するように傾いた側面を有する。
第2電力構造物VS2において、上端の第2幅W2は、下端の第3幅W3より小さく、第1電力構造物VS1の下端の幅W2と同一である。
第2電力構造物VS2の側面は、水平線、例えば基板101の下面を基準として第2傾斜θ2を有し、これは、第1電力構造物VS1の第1傾斜θ1と異なる。
例えば、第2傾斜θ2は、第1傾斜θ1より小さい。
これにより、第1電力構造物VS1と第2電力構造物VS2との間には、側面傾斜の変更による折曲部が形成される。
一部の実施形態において、第2電力構造物VS2と基板101との間に絶縁性ライナー層がさらに配置され得る。
【0038】
第1電力構造物VS1及び第2電力構造物VS2は、一体からなることができ、これを併せて電力構造物と指称される。
第1電力構造物VS1と第2電力構造物VS2との間には、界面がなくてよい。
例えば、第1電力構造物VS1と第2電力構造物VS2は、第1電力構造物VS1及び第2電力構造物VS2をなす物質層によっては区分されなくてよい。
上記電力構造物は、垂直バリア層182及び垂直導電層185を含む。
垂直バリア層182は、第2電力構造物VS2の側面、及び第1電力構造物VS1の側面及び上面をなすように配置される。
垂直バリア層182は、第1電力構造物VS1の側面と第2電力構造物VS2の側面との間で連続的に延長される。
垂直導電層185は、垂直バリア層182の下面及び側面上に配置される。
【0039】
垂直バリア層182は、例えば、チタン窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、又はタングステン窒化膜(WN)のような金属窒化物を含む。
垂直導電層185は、導電性物質、例えば、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、又はタングステン(W)などの金属物質を含み得る。
【0040】
側面誘電層155は、ソース/ドレイン領域150の露出した表面を覆い、素子分離層110の上面に沿って延長され、第1電力構造物VS1の側面の一部を覆う。
側面誘電層155は、ソース/ドレイン領域150と層間絶縁層190との間に介在する。
図2aに示すように、側面誘電層155は、素子分離層110の上面に沿って水平に延長され、素子分離層110上において第1電力構造物VS1の側面を覆いながら上部に延長される。
【0041】
側面誘電層155は、酸化物、窒化物、及び酸窒化物の内の少なくとも一つを含み得、例えば、低誘電率物質を含む。
側面誘電層155は、複数の誘電層を含むことができ、例えば、ソース/ドレイン領域150から順次に積層された低誘電率物質層、例えばSiOCN層及びSiN層を含む。
【0042】
層間絶縁層190は、ソース/ドレイン領域150及びゲート構造物160を覆うように配置される。
層間絶縁層190は、酸化物、窒化物、及び酸窒化物の内の少なくとも一つを含み得、例えば、低誘電率物質を含む。
実施形態によって、層間絶縁層190は、複数の絶縁層を含み得る。
【0043】
半導体素子100は、第2電力構造物VS2が上部に位置するように図2a~図2cの構造が上下反転してパッケージングされるが、半導体素子100のパッケージング形態はこれに限定されない。
半導体素子100は、ソース/ドレイン領域150の下に配置される第2電力構造物VS2を含むため、集積度が向上する。
また、第1電力構造物VS1が基板101に向かいながら幅が増加する構造を有するため、第2電力構造物VS2との接触抵抗が改善される。
第2電力構造物VS2は、第1電力構造物VS1に自己-整列(self-aling)された構造を有するため、信頼性が確保される。
【0044】
以下の本発明の実施形態に対する説明において、図1図2cを参照して、上述した説明と重複する説明は省略する。
図3a~図3cは、本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図3a~図3cは、図2aに対応する領域を示す。
【0045】
図3aを参照すると、半導体素子100aにおいて、第1電力構造物VS1の側面の第1傾斜θ1’が図2aの実施形態と異なる。
本実施形態において、第1傾斜θ1’は、90度と実質的に同一であり、第2電力構造物VS2の側面の第2傾斜θ2より大きい。
活性領域105の側面も、基板101の下面を基準として90度と実質的に同一であるが、これに限定されない。
第1電力構造物VS1の下端の幅は、上端の幅と実質的に同一である。
このように、実施形態において、第1電力構造物VS1の側面の傾斜は、第1電力構造物VS1の下端の幅が上端の幅より小さくならない範囲で多様に変更され得る。
【0046】
図3bを参照すると、半導体素子100bにおいて、第2電力構造物VS2の上端の第4幅W4は、第1電力構造物VS1の下端の第2幅W2と異なる。
本実施形態において、第4幅W4は、第2幅W2より大きく、第2電力構造物VS2の下端の第3幅W3より小さい。
これにより、第1電力構造物VS1と第2電力構造物VS2との間で幅が非連続的に変更され得、これによる段差が形成される。
垂直バリア層182及び垂直導電層185は、第1電力構造物VS1と第2電力構造物VS2との間で上記段差によって水平に延長される領域を含む。
【0047】
図3cを参照すると、半導体素子100cにおいて、第2電力構造物VS2の上端の第4幅W4は、図3bの実施形態のように、第1電力構造物VS1の下端の第2幅W2より大きい。
但し、本実施形態において、第2電力構造物VS2は、中心垂直軸が第1電力構造物VS1の中心垂直軸とシフトされ配置される。
【0048】
このような構造は、例えば、半導体素子100cの製造工程中に、第2電力構造物VS2が第1電力構造物VS1に対して誤整列(mis-align)されて形成された構造である。
但し、この場合も、第2電力構造物VS2は、第1電力構造物VS1に自己-整列されて一体で形成することができるため、互いに安定して接続することができる。
【0049】
図4a及び図4bは、本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図4a及び図4bは、図2aに対応する領域を示す。
【0050】
図4aを参照すると、半導体素子100dにおいて、コンタクトプラグ170’は、コンタクトバリア層172(図2a参照)を含まない。
これにより、コンタクトプラグ170’において、図2aのコンタクト導電層175に対応する導電層が直接第1電力構造物VS1の垂直バリア層182と接触することができる。
【0051】
図4bを参照すると、半導体素子100eは、図4aの実施形態のように、コンタクトプラグ170’は、コンタクトバリア層172(図2a参照)を含まず、図4aの実施形態と異なり、第1電力構造物VS1及び第2電力構造物VS2も垂直バリア層182を含まない。
これにより、コンタクトプラグ170’において、図2aのコンタクト導電層175に対応する導電層が直接垂直導電層185と接触することができる。
【0052】
このように、実施形態において、第1電力構造物VS1及び第2電力構造物VS2を含む電力構造物及びコンタクトプラグ170’において、バリア層を含むか否かは、多様に変更され得る。
一部の実施形態において、コンタクトプラグ170は、図2aのようにコンタクトバリア層172を含み、上記電力構造物は、垂直バリア層182を含まない。
【0053】
図5は、本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図5は、図2aに対応する領域を示す。
図5を参照すると、半導体素子100fにおいて、誘電層155fは、第1電力構造物VS1の側面に沿って延長されない。
誘電層155fは、ソース/ドレイン領域150の表面を覆い素子分離層110の上面に沿って延長され、第1電力構造物VS1の側面と接触するが、第1電力構造物VS1の側面に沿って上部に延長されない。
【0054】
本実施形態において、第1電力構造物VS1は、誘電層155fと接触する領域において、誘電層155fの厚さほど幅が変更される。
第1電力構造物VS1は、誘電層155fと接触する領域上において、誘電層155fの厚さほど幅が拡張した形状を有する。
【0055】
図6は、本発明の実施形態による半導体素子の概略構成を示す概略断面図である。
図6は、図2aに対応する領域を示す。
図6を参照すると、半導体素子100gでは、コンタクトプラグ170g1、170g2の配置形態が図2aの実施形態と異なる。
【0056】
コンタクトプラグ(170g1、170g2)は、Y方向に沿って隣接したソース/ドレイン領域150にそれぞれ配置される。
これにより、第1電力構造物VS1は、一つのソース/ドレイン領域150とコンタクトプラグ170g1を通じて電気的に接続される。
他のソース/ドレイン領域150も同様に、コンタクトプラグ170g2を通じて第1電力構造物VS1と接続されるが、これに限定されない。
【0057】
図7a~図19bは、本発明の実施形態による半導体素子の製造方法を説明するための工程手順に従って示す図である。
図7a~図19bでは、図1図2cの半導体素子を製造するための製造方法の一実施形態を説明する。
図7a、図8a、図9a、図10a、図11a、図12a、図13a、図14a、図15a、図16a、図17a、図18a、及び図19aは、図2aに対応する断面を示し、 図7b、図8b、図9b、図10b、図11b、図12b、図13b、図14b、図15b、図16b、図17b、図18b、及び図19bは、図2bに対応する断面を示し、図12c、図13c、図14c、及び図15cは、図2cに対応する断面を示す。
【0058】
図7a及び図7bを参照すると、基板101上に水平犠牲層120及び第1~第4チャネル層(141、142、143、144)を交互に積層し、第1マスク層ML1を形成する。
水平犠牲層120は、後続工程を通じて、図2b及び図2cのように、第4チャネル層144下のゲート誘電層162及びゲート電極165に交替される層である。
水平犠牲層120は、第1~第4チャネル層(141、142、143、144)に対してそれぞれエッチング選択性を有する物質からなる。
【0059】
第1~第4チャネル層(141、142、143、144)は、水平犠牲層120と異なる物質を含む。
水平犠牲層120及び第1~第4チャネル層(141、142、143、144)は、例えば、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、及びゲルマニウム(Ge)の内の少なくとも一つを含む半導体物質を含み、互いに異なる物質を含み、不純物を含んでも含まなくてもよい。
例えば、水平犠牲層120は、シリコンゲルマニウム(SiGe)を含み、第1~第4チャネル層(141、142、143、144)は、シリコン(Si)を含む。
【0060】
水平犠牲層120及び第1~第4チャネル層(141、142、143、144)は、基板101からエピタキシャル成長工程を行うことで形成する。
水平犠牲層120と交互に積層されるチャネル層(141、142、143、144)の層数は、実施形態で多様に変更することができる。
【0061】
第1マスク層ML1は、例えば、ハードマスク層であり、後続工程のために第4チャネル層144上に形成する。
【0062】
図8a及び図8bを参照すると、活性領域105を含む活性構造物AS及びダミーチャネル構造物DSを形成する。
活性構造物AS及びダミーチャネル構造物DSは、第1マスク層ML1を用いて、水平犠牲層120、第1~第4チャネル層(141、142、143、144)、及び基板101の上部領域をパターニングして形成する。
活性構造物AS及びダミーチャネル構造物DSは、互いに交互に積層される水平犠牲層120及び第1~第4チャネル層(141、142、143、144)を含み、基板101の一部が除去されて基板101から突き出して形成される活性領域105をさらに含む。
【0063】
図8aに示すように、活性構造物ASは、一方向、例えば、X方向に延長されるライン状で形成され、Y方向に互いに離隔して形成される。
ダミーチャネル構造物DSは、第1電力構造物VS1(図1及び図2a参照)に対応する領域に形成される。
Y方向において、ダミーチャネル構造物DSの幅は、活性構造物ASの幅より大きいが、これに限定されない。
本実施形態において、縦横比によって、活性構造物ASの側面及びダミーチャネル構造物DSの側面は、下部に向かいながら幅が増加するように傾いた形態を有する。
図3aの実施形態の場合、本段階において、活性構造物ASの側面及びダミーチャネル構造物DSの側面が垂直な形態を有するように形成することで製造される。
【0064】
図9a及び図9bを参照すると、活性構造物ASとダミーチャネル構造物DSとの間に予備素子分離層110Pを形成し、第1マスク層ML1を除去する。
予備素子分離層110Pは、活性構造物ASとダミーチャネル構造物DSとの間に絶縁物質を満たして形成する。
予備素子分離層110Pを形成した後、第1マスク層ML1を除去する。
【0065】
図10a及び図10bを参照すると、第2マスク層ML2を形成し、ダミーチャネル構造物DSを除去する。
第2マスク層ML2は、ダミーチャネル構造物DSを露出させるように形成する。
露出したダミーチャネル構造物DSは、エッチング工程を通じて除去される。
これにより、ダミーチャネル構造物DSが除去された領域には第1開口部OP1が形成される。
以後、第2マスク層ML2を除去する。
【0066】
図11a及び図11bを参照すると、第1開口部OP1に垂直犠牲層115を形成してダミー垂直構造物DS’を形成する。
垂直犠牲層115は、予備素子分離層110Pと異なる物質を含み、例えば、シリコン窒化物を含む。
第1開口部OP1に垂直犠牲層115を満たした後、平坦化工程を行う。
垂直犠牲層115は、ダミー垂直構造物DS’をなす。
【0067】
図12a~図12cを参照すると、素子分離層110を形成し、活性構造物AS上に犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164を形成する。
素子分離層110は、予備素子分離層110Pを一部リセスして形成する。
素子分離層110の上面は、活性領域105の上面より低いレベルに位置する。
活性構造物AS及びダミー垂直構造物DS’は、素子分離層110上に突き出す。
【0068】
犠牲ゲート構造物200は、後続工程を通じて図2b及び図2cのように、チャネル構造物140上においてゲート誘電層162及びゲート電極165が配置される領域に形成される犠牲構造物である。
犠牲ゲート構造物200は、活性構造物ASと交差して一方向に延長されるライン状を有する。
図12aに示すように、犠牲ゲート構造物200は、例えば、Y方向に延長され、X方向に互いに離隔して配置される。
【0069】
犠牲ゲート構造物200は、順次に積層される第1及び第2犠牲ゲート層(202、205)及びマスクパターン層206を含む。
第1及び第2犠牲ゲート層(202、205)は、マスクパターン層206を用いてパターニングされる。
第1及び第2犠牲ゲート層(202、205)は、それぞれ、絶縁層及び導電層であるが、これに限定されず、第1及び第2犠牲ゲート層(202、205)が一つの層からなることもできる。
例えば、第1犠牲ゲート層202は、シリコン酸化物を含み、第2犠牲ゲート層205は、ポリシリコンを含む。
マスクパターン層206は、シリコン酸化物及び/又はシリコン窒化物を含む。
【0070】
ゲートスペーサ層164は、犠牲ゲート構造物200の両側壁上に形成する。
ゲートスペーサ層164は、低誘電率物質からなり、例えば、SiO、SiN、SiCN、SiOC、SiON、及びSiOCNの内の少なくとも一つを含み得る。
【0071】
図13a~図13cを参照すると、ソース/ドレイン領域150及び側面誘電層155を形成する。
理解を助けるために、図13aにおいて側面誘電層155を省略して図に示した。
先ず、犠牲ゲート構造物200及びゲートスペーサ層164をマスクとして用いて、露出した水平犠牲層120及び第1~第4チャネル層(141、142、143、144)の一部を除去してリセス領域を形成する。
本段階において、第1~第4チャネル層(141、142、143、144)は、X方向に沿って限定した長さを有するチャネル構造物140をなす。
次に、上記リセス領域を通じて露出した水平犠牲層120を側面から一部除去し、図2cの内部スペーサ層130を形成する。
【0072】
ソース/ドレイン領域150は、上記リセス領域内に形成され、活性領域10及びチャネル構造物140の側面から、例えば、選択的エピタキシャル工程によって成長して形成される。
ソース/ドレイン領域150は、イン-サイチュ(in-situ)ドーピングによって不純物を含み、互いに異なるドーピング元素及び/又はドーピング濃度を有する複数の層を含むこともできる。
側面誘電層155は、製造された全体構造物上にコンフォーマルに形成される。
側面誘電層155は、例えば、低誘電率物質及びシリコン窒化物の二重層である。
側面誘電層155の一部は、ゲートスペーサ層164をなす。
【0073】
図14a~図14cを参照すると、層間絶縁層190を一部形成し、水平犠牲層120及び犠牲ゲート構造物200を除去する。
層間絶縁層190は、犠牲ゲート構造物200及びソース/ドレイン領域150を覆う絶縁膜を形成し、平坦化工程を行うことで形成される。
【0074】
水平犠牲層120及び犠牲ゲート構造物200は、ゲートスペーサ層164、層間絶縁層190、チャネル構造物140、及び内部スペーサ層130(図2c参照)に対して選択的に除去される。
先ず、犠牲ゲート構造物200を除去して上部ギャップ領域URを形成した後、上部ギャップ領域URを通じて露出した水平犠牲層120を除去して下部ギャップ領域LRを形成する。
上記除去工程中に、ソース/ドレイン領域150は、層間絶縁層190及び内部スペーサ層130(図2c参照)によって保護される。
【0075】
図15a~図15cを参照すると、ゲート誘電層162及びゲート電極165を形成してゲート構造物160を形成する。
ゲート誘電層162及びゲート電極165は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRを満たすように形成する。
【0076】
ゲート誘電層162は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRの内面をコンフォーマルに覆うように形成される。
ゲート電極165は、上部ギャップ領域UR及び下部ギャップ領域LRを完全に埋め込むように形成した後、ゲート誘電層162及びゲートスペーサ層164と共に上部ギャップ領域URにおいて、上部から所定深さで除去することもできる。
ゲート誘電層162、ゲート電極165、及びゲートスペーサ層164は、Y方向に連続的に延長して形成した後、エッチング工程によって一部領域を除去する。
これにより、Y方向に互いに分離したゲート構造物160が形成される。
【0077】
図16a及び図16bを参照すると、コンタクトプラグ170を形成する。
コンタクトプラグ170は、層間絶縁層190を一部除去してコンタクトホールを形成した後、導電物質を蒸着して形成する。
上記コンタクトホールの形成時に、ソース/ドレイン領域150は、一部リセスされる。
垂直犠牲層115も一部リセスされるが、相対的にエッチングが少なくなる。
これにより、垂直犠牲層115の上端は、ソース/ドレイン領域150の上端より高いレベルに位置する。
上記コンタクトホール内にコンタクトバリア層172及びコンタクト導電層175を順次に形成してコンタクトプラグ170を形成する。
【0078】
図17a及び図17bを参照すると、基板101を一部除去し、基板101を貫通する第2開口部OP2を形成する。
先ず、コンタクトプラグ170上にビア及び配線ラインをさらに形成する。
以後の工程は、基板101が上部に位置するように別途のキャリア基板を付着した後、行われる。
【0079】
基板101の上面から所定厚さで基板101を除去する。
基板101は、例えば、ラッピング(lapping)、グラインディング(grinding)、又はポリッシング(polishing)工程によって除去され、薄型化(thinning)される。
基板101が除去される厚さは、実施形態で多様に変更され得る。
【0080】
第2開口部OP2は、第2電力構造物VS2(図1及び図2a参照)に対応する位置で基板101を貫通して形成する。
第2開口部OP2を通じてダミー垂直構造物DS’をなす垂直犠牲層115が露出される。
【0081】
図18a及び図18bを参照すると、垂直犠牲層115を除去して第3開口部OP3を形成する。
垂直犠牲層115は、例えば、湿式エッチング工程を用いて選択的に除去される。
第3開口部OP3は、第2開口部OP2と接続される。
第3開口部OP3の内側壁を通じて側面誘電層155が露出される。
一部の実施形態において、第3開口部OP3を通じて露出した側面誘電層155の一部も本段階で除去することができる。
図5の実施形態の場合、本段階において、垂直犠牲層115が除去された後、露出した側面誘電層155が全て除去されて製造することができる。
【0082】
図19a及び図19bを参照すると、第2開口部OP2及び第3開口部OP3内に垂直バリア層182を形成する。
垂直バリア層182は、第2開口部OP2を通じて露出した基板101の表面を覆い、第3開口部OP3を通じて露出した素子分離層110、側面誘電層155、及びコンタクトプラグ170の表面を覆うようにコンフォーマルに形成される。
【0083】
次に、図1及び図2aを共に参照すると、垂直バリア層182上に垂直導電層185を形成する。
垂直導電層185は、第2開口部OP2及び第3開口部OP3を満たす。
これにより、垂直バリア層182及び垂直導電層185をそれぞれ含む第1電力構造物VS1及び第2電力構造物VS2が形成される。
以後、平坦化工程が行われる。
これにより、図1図2cの半導体素子100が製造される。
【0084】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0085】
100、100a~100g 半導体素子
101 基板
105 活性領域
110 素子分離層
120 水平犠牲層
130 内部スペーサ層
140 チャネル構造物
141、142、143、144 (第1~第4)チャネル層
150 ソース/ドレイン領域
155 側面誘電層
155f 誘電層
160 ゲート構造物
162 ゲート誘電層
164 ゲートスペーサ層
165 ゲート電極
170、170’、170g1、170g2 コンタクトプラグ
172 コンタクトバリア層
175 コンタクト導電層
182 垂直バリア層
185 垂直導電層
190 層間絶縁層
VS1 第1電力構造物
VS2 第2電力構造物
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図5
図6
図7a
図7b
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
図12a
図12b
図12c
図13a
図13b
図13c
図14a
図14b
図14c
図15a
図15b
図15c
図16a
図16b
図17a
図17b
図18a
図18b
図19a
図19b