(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161901
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】候補ターゲットプライマリセカンダリセルの評価を処理する通信装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 36/24 20090101AFI20241113BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20241113BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20241113BHJP
【FI】
H04W36/24
H04W16/32
H04W72/0457 110
【審査請求】有
【請求項の数】35
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024074995
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】63/464,638
(32)【優先日】2023-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/636,163
(32)【優先日】2024-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】509352749
【氏名又は名称】宏碁股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】林 榮懋
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE24
(57)【要約】 (修正有)
【課題】通信装置の複数の候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理する方法を提供する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、方法は、通信装置が、ネットワークから、それぞれ複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を受信するステップ(302)と、複数のECを評価して第一評価イベントを取得するステップ(304)と、第一評価イベントに従って複数のCTPSのうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行するステップ(306)と、第一評価イベントに従って第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行した後、複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定するステップ(308)と、少なくとも1つのECを評価して第二評価イベントを取得するステップ(310)と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置(14、20)の複数の候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理する方法であって、
ネットワーク(12、20)から、それぞれ前記複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を受信するステップ(302)と、
前記複数のECを評価して第一評価イベントを取得するステップ(304)と、
前記第一評価イベントに従って前記複数のCTPSのうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行するステップ(306)と、
前記第一評価イベントに従って前記第一CTPSを用いて前記第一PSCell手順を実行した後、前記複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定するステップ(308)と、
前記少なくとも1つのECを評価して第二評価イベントを取得するステップ(310)と、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記複数のECを評価して前記第一評価イベントを取得するステップは、
前記複数のECが満たされているか否かを判定するステップと、
前記複数のECが満たされているか否かを判定したことに応答して、前記第一評価イベントを取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記設定は、複数の設定識別子(ID)を更に含み、前記複数の設定IDは、それぞれ前記複数のCTPSに対応する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記設定は、複数のCTPS設定を更に含み、前記複数のCTPS設定は、それぞれ前記複数のCTPSに対応する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第一評価イベントに従って前記複数のCTPSのうちの前記第一CTPSを用いて前記第一PSCell手順を実行するステップは、
前記複数のECのうちの1つのECが満たされていることに応答して、前記複数のCTPS設定のうちの1つのCTPS設定に従って前記第一CTPSを用いて前記第一PSCell手順を実行するステップ
を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一CTPSは、前記CTPS設定及び前記ECに対応する、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第一PSCell手順は、条件付きPSCell変更(CPC)手順又は条件付きPSCell追加(CPA)手順を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する前記少なくとも1つのECを再設定するステップは、
前記ネットワーク(12、20)からのEC設定に従って前記複数のECのうちの前記少なくとも1つのECを再設定するステップ
を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのECを再設定するステップは、
対応する設定IDがEC設定内に示される前記少なくとも1つのECを再設定するステップと、
前記少なくとも1つのECに対応する前記少なくとも1つのCTPSが評価に適用可能なセルであると決定するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記EC設定は、前記設定に含まれるか又は専用制御シグナリングを介して受信される、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記EC設定は、前記少なくとも1つのECと、前記少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つの設定IDと、を含む、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記設定は、複数のリストを更に含み、前記複数のリストは、それぞれ前記複数のCTPSに対応する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のCTPSのうちの前記少なくとも1つのCTPSに対応する前記少なくとも1つのECを再設定するステップは、
前記複数のリストから前記第一CTPSに対応するリストを選択するステップと、
前記リストに従って前記少なくとも1つのECを再設定するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記リストは、前記少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つのCTPS ID及び少なくとも1つの設定IDのうちの少なくとも一方を含む、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記リストに従って前記少なくとも1つのECを再設定するステップは、
対応する設定IDが前記リスト内に示される前記少なくとも1つのECを再設定するステップと、
前記少なくとも1つのECに対応する前記少なくとも1つのCTPSが評価に適用可能なセルであると決定するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのECを評価して前記第二評価イベントを取得するステップは、
前記少なくとも1つのECが満たされているか否かを判定するステップと、
前記少なくとも1つのECが満たされているか否かを判定したことに応答して、前記第二評価イベントを取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記ネットワーク(12、20)は、マスターノード(MN)又はセカンダリノード(SN)を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第二評価イベントに従って前記複数のCTPSのうちの第二CTPSを用いて第二PSCell手順を実行するステップ
を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第二PSCell手順は、CPC手順又はCPA手順を含む、ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ネットワーク(12、20)から前記設定を受信する前に、前記ネットワーク(12、20)及び前記複数のCTPSとネゴシエートするステップ
を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記通信装置(14、20)は、前記通信装置(14、20)の現在PSCellが前記設定内にないことに応答して、前記複数のECを評価して前記第一評価イベントを取得する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
複数の候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理する通信装置(14、20)であって、
少なくとも1つの記憶装置(210)と、
前記少なくとも1つの記憶装置(210)に結合された少なくとも1つの処理回路(200)と、
を含み、
前記少なくとも1つの記憶装置(210)は、命令を記憶し、前記少なくとも1つの処理回路(200)は、前記命令を実行して請求項1~21のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、ことを特徴とする通信装置(14、20)。
【請求項23】
ネットワーク(12、20)の複数の候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理する方法であって、
それぞれ前記複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を通信装置(14、20)に送信するステップ(1402)と、
EC設定を前記通信装置(14、20)に送信するステップ(1404)と、
を含み、
前記設定及び前記EC設定により、前記通信装置(14、20)は、前記複数のCTPSうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行した後、前記複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定することができる、ことを特徴とする方法。
【請求項24】
前記設定は、複数の設定識別子(ID)を更に含み、前記複数の設定IDは、それぞれ前記複数のCTPSに対応する、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記設定は、複数のCTPS設定を更に含み、前記複数のCTPS設定は、それぞれ前記複数のCTPSに対応する、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第一PSCell手順は、条件付きPSCell変更(CPC)手順又は条件付きPSCell追加(CPA)手順を含む、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記EC設定は、前記少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つの設定IDを示す、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記EC設定は、前記設定に含まれるか又は専用制御シグナリングを介して受信される、ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記EC設定は、前記少なくとも1つのECと、前記少なくとも1つの設定IDと、を含む、ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記設定は、複数のリストを更に含み、前記複数のリストは、それぞれ前記複数のCTPSに対応する、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記複数のリストのうちの1つのリストにより、前記通信装置(14、20)は、前記少なくとも1つのECを再設定することができ、前記リストは、前記第一CTPSに対応する、ことを特徴とする請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記リストは、前記少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つのCTPS ID及び少なくとも1つの設定IDのうちの少なくとも一方を含む、ことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記リストは、前記少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つの設定IDを示す、ことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記ネットワーク(12、20)は、マスターノード(MN)又はセカンダリノード(SN)を含む、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項35】
前記設定を前記通信装置(14、20)に送信する前に、前記通信装置(14、20)及び前記複数のCTPSとネゴシエートするステップ
を更に含む、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムで使用される装置及び方法に関し、特に、候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理する通信装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))Rel-8規格及び/又は3GPP Rel-9規格をサポートするロングタームエボリューション(LTE(登録商標))システムは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)の後継として、UMTSのパフォーマンスを更に強化してユーザの増加するニーズを満たすために、3GPPによって開発されている。
【0003】
LTE-アドバンスト(LTE-A)システムは、その名が示すとおり、進化型LTEシステムである。LTE-Aシステムは、電力状態間のより高速な切り替えを目標とし、進化型ノードB(eNB)のカバレッジエッジでのパフォーマンスを向上させ、ピークデータレート及びスループットを向上させ、キャリアアグリゲーション(CA)、アップリンク(UL)多入力多出力(UL-MIMO)などの先進の技術を含む。
【0004】
3GPP Rel-17規格及び/又は3GPP Rel-18規格をサポートする次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)は、LTE-Aシステムを更に強化するために開発されている。NG-RANは、1つ以上の次世代ノードB(gNB)を含み、より広い動作帯域、異なる周波数範囲に対する異なるヌメロロジー、大規模MIMO、先進の通信路符号化などの特性を有している。
【0005】
デュアルコネクティビティ(DC)では、ユーザ装置(UE)は、マスターノード(MN)及びセカンダリノード(SN)に同時に接続される。MN及びSNは、それぞれプライマリセル(PCell)及びプライマリセカンダリセル(PSCell)に対応する。UEは、長時間移動するか又は高速に移動するため、条件付きプライマリセカンダリセル(PSCell)変更(CPC)手順又は条件付きPSCell追加(CPA)手順を頻繁に実行する。しかしながら、CPC手順又はCPA手順を実行する前に、どの候補ターゲットPSCell(CTPS)が次のPSCellになるかを評価することは、電力を消費し、負荷が大きい。したがって、CTPSの評価をどのように処理するかは、解決すべき重要な問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この点を考慮して、本発明は、上記問題を解決するために、候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理する通信装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これは、独立請求項に記載のCTPSの評価を処理する通信装置及び方法によってそれぞれ達成される。従属請求項は、対応する更なる開発及び改良に関するものである。
【0008】
以下の詳細な説明からより明らかになるように、請求項に記載の通信装置の複数のCTPSの評価を処理する方法は、ネットワークから、それぞれ前記複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を受信するステップと、前記複数のECを評価して第一評価イベントを取得するステップと、前記第一評価イベントに従って前記複数のCTPSのうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行するステップと、前記第一評価イベントに従って前記第一CTPSを用いて前記第一PSCell手順を実行した後、前記複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定するステップと、前記少なくとも1つのECを評価して第二評価イベントを取得するステップと、を含む。
【0009】
請求項に記載の通信装置は、少なくとも1つの記憶装置と、前記少なくとも1つの記憶装置に結合された少なくとも1つの処理回路と、を含む。前記少なくとも1つの記憶装置は、命令を記憶し、前記少なくとも1つの処理回路は、ネットワークから、それぞれ前記複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を受信する命令と、前記複数のECを評価して第一評価イベントを取得する命令と、前記第一評価イベントに従って前記複数のCTPSのうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行する命令と、前記第一評価イベントに従って前記第一CTPSを用いて前記第一PSCell手順を実行した後、前記複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定する命令と、前記少なくとも1つのECを評価して第二評価イベントを取得する命令と、を実行するように構成される。
【0010】
請求項に記載のネットワークの複数のCTPSの評価を処理する方法は、それぞれ前記複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を通信装置に送信するステップと、EC設定を前記通信装置に送信するステップと、を含み、前記設定及び前記EC設定により、前記通信装置は、前記複数のCTPSうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行した後、前記複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
以下では、以下の図面を参照して、例として本発明を更に説明する。
【0012】
【
図1】本発明の一実施例に係る無線通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る通信装置の概略図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るプロセスのフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図5】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図6】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図7】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図8】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図9】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図10】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図11】本発明の一実施例に係るプロセスのフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図13】本発明の一実施例に係るプロセスのシーケンス図である。
【
図14】本発明の一実施例に係るプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施例に係る無線通信システム10の概略図である。無線通信システム10は、簡単に、ネットワーク12及び複数の通信装置14から構成される。無線通信システム10は、時分割複信(TDD)モード、周波数分割複信(FDD)モード、TDD-FDDジョイントオペレーションモード、非地上ネットワーク(NTN)モード又はライセンス補助アクセス(LAA)モードをサポートしてもよい。即ち、ネットワーク12及び通信装置14は、FDDキャリア、TDDキャリア、ライセンスキャリア(ライセンスサービングセル)及び/又はアンライセンスキャリア(アンライセンスサービングセル)を介して相互に通信してもよい。更に、無線通信システム10は、キャリアアグリゲーション(CA)をサポートしてもよい。即ち、ネットワーク12及び通信装置14は、プライマリセル(例えば、プライマリコンポーネントキャリア)及び1つ以上のセカンダリセル(例えば、セカンダリコンポーネントキャリア)を含む複数のサービングセル(例えば、複数のサービングキャリア)を介して相互に通信してもよい。
【0014】
図1において、ネットワーク12及び通信装置14は、無線通信システム10の構造を示すために簡単に利用される。実際には、ネットワーク12は、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)における少なくとも1つのノードB(NB)を含むユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)であってもよい。一実施例では、ネットワーク12は、ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTE-アドバンスト(LTE-A)システム、進化型LTE-Aシステムなどにおける少なくとも1つの進化型NB(eNB)及び/又は少なくとも1つの中継ノードを含む進化型UTRAN(E-UTRAN)であってもよい。一実施例では、ネットワーク12は、少なくとも1つの次世代ノードB(gNB)及び/又は少なくとも1つの第五世代(5G)基地局(BS)を含む次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)であってもよい。一実施例では、ネットワーク12のgNB又は5G BSは、NTNゲートウェイ及びNTNペイロードを含んでもよい。一実施例では、ネットワーク12は、通信装置14と通信するための特定の通信規格に準拠する任意のBSであってもよい。
【0015】
新しい無線技術(NR)は、パフォーマンスがより優れた統合エアインタフェースを提供するために5Gシステム(又は5Gネットワーク)のために定義された規格である。gNBは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼低遅延通信(URLLC)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)などの先進の機能をサポートする5Gシステムを実現するために導入される。eMBBは、帯域幅がより広くて遅延が低/中程度であるブロードバンドサービスを提供する。URLLCは、より高い信頼性と低い遅延の特性を用途(例えば、エンドツーエンド通信)に提供する。用途の例としては、産業用インターネット、スマートグリッド、インフラストラクチャ保護、遠隔手術、高度道路交通システム(ITS)などが挙げられる。mMTCは、数十億の接続された装置及び/又はセンサーを含む5Gシステムのモノのインターネット(IoT)をサポートすることができる。
【0016】
更に、ネットワーク12は、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANのうちの少なくとも1つと、コアネットワークと、を含んでもよく、コアネットワークは、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(S-GW)、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)、自己組織化ネットワーク(SON)サーバー及び/又は無線ネットワークコントローラ(RNC)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、ユーザプレーン機能(UPF)、認証サーバー機能(AUSF)などのネットワークエンティティを含んでもよい。一実施例では、ネットワーク12が通信装置14によって送信された情報を受信した後、情報をUTRAN/E-UTRAN/NG-RANによってのみ処理し、情報に対応する判断をUTRAN/E-UTRAN/NG-RANで行う。一実施例では、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANが情報をコアネットワークに転送し、コアネットワークが情報を処理した後、この情報に対応する判断をコアネットワークで行う。一実施例では、情報をUTRAN/E-UTRAN/NG-RANとコアネットワークの両方によって処理し、UTRAN/E-UTRAN/NG-RAN及びコアネットワークによって調整及び/又は協力が実行された後にこれらの判断を行う。
【0017】
通信装置14は、ユーザ装置(UE)、超小口径端末(VSAT)、低コストの装置(例えば、マシンタイプ通信(MTC)装置)、端末間(D2D)通信装置、狭帯域モノのインターネット(IoT)(NB-IoT)、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック、ポータブルコンピュータシステム、又はそれらの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク12及び通信装置14は、方向(即ち、送信方向)に応じて送信機又は受信機として見られ、例えば、アップリンク(UL)の場合、通信装置14が送信機であり、ネットワーク12が受信機であり、ダウンリンク(DL)の場合、ネットワーク12が送信機であり、通信装置14が受信機である。
【0018】
図2は、本発明の一実施例に係る通信装置20の概略図である。通信装置20は、
図1に示される通信装置14又はネットワーク12であってもよいが、本明細書において限定されない。通信装置20は、マイクロプロセッサ又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの少なくとも1つの処理回路200と、少なくとも1つの記憶装置210と、少なくとも1つの通信インタフェース装置220と、を含んでもよい。少なくとも1つの記憶装置210は、少なくとも1つの処理回路200によってアクセスされ実行されるプログラムコード214を記憶できる任意のデータ記憶装置であってもよい。少なくとも1つの記憶装置210の例としては、加入者識別モジュール(SIM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスクROM(DVD-ROM)、ブルーレイディスクROM(BD-ROM)、磁気テープ、ハードディスク、光データ記憶装置、不揮発性記憶装置、非一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、有形的表現媒体)などが挙げられるが、これらに限定されない。少なくとも1つの通信インタフェース装置220は、好ましくは、少なくとも1つの送受信機であり、少なくとも1つの処理回路200の処理結果に従って信号(例えば、データ、メッセージ及び/又はパケット)を送受信するために使用される。
【0019】
図3は、本発明の一実施例に係るプロセス30のフローチャートである。プロセス30は、複数の候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理するために、通信装置(例えば、
図1の通信装置14又は
図2の通信装置20)において利用されてもよい。プロセス30は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップ300~ステップ312を含む。
ステップ300では、開始する。
ステップ302では、ネットワークから、それぞれ複数のCTPSに対応する複数の実行条件(EC)を含む設定を受信する。
ステップ304では、複数のECを評価して第一評価イベントを取得する。
ステップ306では、第一評価イベントに従って複数のCTPSのうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行する。
ステップ308では、第一評価イベントに従って第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行した後、複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定する。
ステップ310では、少なくとも1つのECを評価して第二評価イベントを取得する。
ステップ312では、終了する。
【0020】
プロセス30によれば、通信装置は、ネットワークから、それぞれ複数のCTPSに対応する複数のECを含む設定を受信する。その後、通信装置は、複数のECを評価して第一評価イベントを取得し、第一評価イベントに従って複数のCTPSのうちの第一CTPSを用いて第一PSCell手順(例えば、初期PSCell手順)を実行する。通信装置は、第一評価イベントに従って第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行した後、複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定(例えば、決定(determine)、選択、置換)する。通信装置は、少なくとも1つのEC(例えば、再設定されたEC)を評価して第二評価イベントを取得する。即ち、通信装置は、全てのECを評価しなくてもよい。これにより、通信装置の電力消費及び負荷が改善される。
【0021】
プロセス30の実現は、上記説明に限定されない。以下の実施例は、プロセス30を実現するために適用されてもよい。
【0022】
一実施例では、ステップ304は、通信装置によって、複数のECが満たされているか否かを判定するステップと、複数のECが満たされているか否かを判定したことに応答して、第一評価イベントを取得するステップと、を含む。一実施例では、設定は、ネットワークによって生成される拡張選択的アクティベーション(eSA)設定であってもよい。一実施例では、設定は、複数の設定識別子(ID)を更に含む。一実施例では、複数の設定IDは、それぞれ複数のCTPSに対応する。一実施例では、設定は、複数のCTPS設定を更に含む。一実施例では、複数のCTPS設定は、それぞれ複数のCTPSに対応する。
【0023】
一実施例では、ステップ306は、通信装置によって、複数のECのうちの1つのECが満たされていることに応答して、複数のCTPS設定のうちの1つのCTPS設定に従って第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行するステップを含む。一実施例では、第一CTPSは、CTPS設定及びECに対応する。一実施例では、第一PSCell手順は、条件付きプライマリセカンダリセル(PSCell)変更(CPC)手順又は条件付きPSCell追加(CPA)手順を含む(例えば、このような変更手順又は追加手順である)。
【0024】
一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、ネットワークからのEC設定に従って複数のECのうちの少なくとも1つのECを再設定するステップを含む。例えば、通信装置は、複数のECを解放し(release)、ネットワークからEC設定を受信し、EC設定に従って少なくとも1つのECを再設定する。一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、対応する設定IDがEC設定内に示される少なくとも1つのECを再設定するステップと、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つのCTPSが評価に適用可能なセルであると決定するステップと、を含む。一実施例では、EC設定は、設定に含まれるか又は専用制御シグナリング(例えば、無線リソース制御(RRC)メッセージ)を介して受信される。一実施例では、EC設定は、少なくとも1つのECと、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つの設定IDと、を含む。一実施例では、通信装置は、第一評価イベントに従って第一CTPSを用いて第一PSCell手順を実行した後、複数のCTPS設定及び複数の設定IDを保持する。
【0025】
一実施例では、設定は、複数の評価状態(ES)を更に含む。一実施例では、複数のESは、それぞれ複数のECに対応する。一実施例では、複数のESのそれぞれは、対応するECが評価されているか又は評価されていないかを示す。例えば、「アクティブ」であるESは、対応するECが評価されていることを示し、「非アクティブ」であるESは、対応するECが評価されていないことを示す。
【0026】
一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、複数のESを「アクティブ」及び「非アクティブ」のうちの一方である第一状態に設定するステップと、ネットワークから、複数のESのうちの少なくとも1つの第一ESを示す第一インジケータを受信するステップと、第一インジケータに従って、少なくとも1つの第一ESを第一状態から「アクティブ」及び「非アクティブ」のうちの他方である第二状態に変更するステップと、複数のESのうちの「アクティブ」である少なくとも1つの第二ESに対応する少なくとも1つのECを決定するステップと、を含む。即ち、通信装置は、複数のESをアクティブ化/非アクティブ化し(即ち、複数のESを「アクティブ/非アクティブ」に再設定する)、第一インジケータに従って複数のESを更新する。
【0027】
一実施例では、第一インジケータは、アクティブ化インジケータ又は非アクティブ化インジケータを含む(例えば、アクティブ化インジケータ又は非アクティブ化インジケータである)。アクティブ化インジケータは、少なくとも1つの第一ESがアクティブ化されていることを示す。非アクティブ化インジケータは、少なくとも1つの第一ESが非アクティブ化されていることを示す。一実施例では、第一インジケータは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)又はRRCメッセージであってもよい。一実施例では、第一インジケータがアクティブ化インジケータを含む(例えば、アクティブ化インジケータである)場合、少なくとも1つの第一ESは、少なくとも1つの第二ESと同じである。一実施例では、第一インジケータが非アクティブ化インジケータを含む(例えば、非アクティブ化インジケータである)場合、少なくとも1つの第一ESは、少なくとも1つの第二ESと異なる。
【0028】
一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、複数のESを保持するステップと、ネットワークから、複数のECに対応する複数の更新されたESを示す第二インジケータを受信するステップと、第二インジケータに従って複数のESを複数の更新されたESに変更するステップと、複数のESのうちの「アクティブ」である少なくとも1つのESに対応する少なくとも1つのECを決定するステップと、を含む。即ち、第二インジケータは、複数のESに対応する複数の更新された状態を示し、通信装置は、第二インジケータに従って複数のESを更新する。複数の更新された状態のそれぞれは、「アクティブ」又は「非アクティブ」である。
【0029】
一実施例では、第二インジケータは、ESインジケータを含む(例えば、ESインジケータである)。一実施例では、第二インジケータは、複数の設定ID及び複数の更新されたESを含む。一実施例では、第二インジケータは、ビットマップを含む(例えば、ビットマップである)。一実施例では、ビットマップは、それぞれ複数のESに対応する複数の更新された状態を示す複数のビットを含む。例えば、「1」であるビットは、対応する更新された状態が「アクティブ」であることを示し、「0」であるビットは、対応する更新された状態が「非アクティブ」であることを示す。例えば、「0」であるビットは、対応する更新された状態が「アクティブ」であることを示し、「1」であるビットは、対応する更新された状態が「非アクティブ」であることを示す。例えば、「1」であるビットは、対応する更新された状態が「変更される」ことを示し、「0」であるビットは、対応する更新された状態が「保持された」ことを示す。例えば、「0」であるビットは、対応する更新された状態が「変更される」ことを示し、「1」であるビットは、対応する更新された状態が「保持された」ことを示す。一実施例では、第二インジケータは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)又はRRCメッセージであってもよい。
【0030】
一実施例では、設定は、複数のセルリストを更に含む。セルリストは、評価されるECを決定する(例えば、判断する)ためのトリガ条件(TC)である。CTPSのTCが満たされていることは、通信装置の現在PSCellのIDがCTPSに対応するセルリスト内にあることを意味する。それ以外の場合、CTPSのTCが満たされていない。一実施例では、複数のセルリストは、それぞれ複数のEC及び複数のCTPSに対応する。一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、複数のセルリストから、それぞれが第一CTPSのCTPS IDを含む少なくとも1つのセルリストを選択するステップと、少なくとも1つのセルリストに対応する少なくとも1つのECを決定するステップと、を含む。即ち、通信装置は、通信装置の現在PSCellのIDが複数のセルリスト内にあるか否かを判定(例えば、チェック)する。一実施例では、セルリストは、ヌルエントリであってもよい(即ち、CTPS IDを含まなくてもよい)。一実施例では、通信装置は、CTPSに対応するセルリストがヌルエントリである場合、CTPSを用いてCPA手順を実行する。一実施例では、通信装置は、CTPSに対応するセルリストがヌルエントリではない場合、CTPSを用いてCPC手順を実行する。
【0031】
一実施例では、設定は、複数のリストを更に含む。複数のリストは、複数の評価リストと呼ばれてもよい。一実施例では、複数のリストは、それぞれ複数のCTPSに対応する。一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、複数のリストから第一CTPS(例えば、通信装置の現在PSCell)に対応するリストを選択するステップと、リストに従って少なくとも1つのECを再設定するステップと、を含む。一実施例では、リストは、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つのCTPS ID及び少なくとも1つの設定IDのうちの少なくとも一方を含む。即ち、リストは、評価されるECを示す。一実施例では、ステップ308は、通信装置によって、対応する設定IDがリスト内に示される少なくとも1つのECを再設定するステップと、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つのCTPSが評価に適用可能なセルであると決定するステップと、を含む。
【0032】
一実施例では、ステップ310は、通信装置によって、少なくとも1つのECが満たされているか否かを判定するステップと、少なくとも1つのECが満たされているか否かを判定したことに応答して、第二評価イベントを取得するステップと、を含む。
【0033】
一実施例では、設定は、閾値を更に含む。閾値は、通信装置が複数のEC又は少なくとも1つのECを評価するか否かを判定(例えば、判断)するための評価条件である。一実施例では、評価条件が満たされていることは、通信装置の現在PSCellの信号品質が閾値よりも小さい(又は閾値を下回る)ことを意味する。それ以外の場合、評価条件が満たされていない。一実施例では、通信装置は、複数のECを評価して、評価条件が満たされていることに応答して、第一評価イベントを生成する。一実施例では、通信装置は、少なくとも1つのECを評価して、評価条件が満たされていることに応答して、第二評価イベントを生成する。一実施例では、通信装置は、評価条件が満たされていないことに応答して、複数のEC又は少なくとも1つのECを評価しない。一実施例では、信号品質は、信号対雑音比(SNR)又は信号電力であってもよいが、本明細書において限定されない。
【0034】
一実施例では、ネットワークは、マスターノード(MN)又はセカンダリノード(SN)を含む(例えば、マスターノード(MN)又はセカンダリノード(SN)である)。一実施例では、通信装置は、第二評価イベントに従って複数のCTPSのうちの第二CTPSを用いて第二PSCell手順(例えば、後続PSCell手順)を実行する。一実施例では、第二PSCell手順は、CPC手順又はCPA手順を含む(例えば、CPC手順又はCPA手順である)。一実施例では、通信装置は、ネットワークから設定を受信する前に、ネットワーク及び複数のCTPSとネゴシエートする。ネゴシエート中に、複数のCTPSは、複数のCTPS設定をそれぞれ通信装置及びネットワークに提供する。一実施例では、通信装置は、通信装置の現在PSCellが設定内にないことに応答して、複数のECを評価して第一評価イベントを取得する。即ち、通信装置は、現在PSCellに関する情報(例えば、設定ID、EC及び/又はCTPS設定)が設定に含まれない場合、設定に含まれる全てのECを評価する。
【0035】
図4は、本発明の一実施例に係るプロセス40のシーケンス図である。
図4において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、ネットワークNW及びCTPSのCTPS1~CTPS3とネゴシエートする(ステップ400)。その後、ネットワークNWは、eSA設定を通信装置に送信する(ステップ402)。表1で参照できるeSA設定は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS1~CTPS3のECとしてのEC1~EC3を評価し(ステップ404)、ECとしてのEC2が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS2を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ406)。通信装置CDは、CPC手順又はCPA手順を実行した後、ECとしてのEC1~EC3を解放し得る(ステップ408)。したがって、eSA設定が表1から表2に変更される。
【表1】
【表2】
【0036】
図4において、通信装置CDは、ネットワークNWからEC設定を受信する(ステップ410)。表3で参照できるEC設定は、設定ID(1及び3)と、EC(EC1及びEC3)と、を含む。通信装置CDは、EC設定に従ってECとしてのEC1及びEC3を再設定する(ステップ412)。したがって、eSA設定が表2から表4に変更される。通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3のECとしてのEC1及びEC3を評価し(ステップ414)、対応するEC(ECとしてのEC1又はEC3)が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS1又はCTPS3を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ416)。
【表3】
【表4】
【0037】
図5は、本発明の一実施例に係るプロセス50のシーケンス図である。
図5において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、ネットワークNW及びCTPSのCTPS1~CTPS3とネゴシエートする(ステップ500)。その後、ネットワークNWは、eSA設定を通信装置に送信する(ステップ502)。表5で参照できるeSA設定は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、「アクティブ/非アクティブ」であるESと、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS2の「アクティブ」であるESに起因してCTPSとしてのCTPS2のECとしてのEC2のみを評価し(ステップ504)、ECとしてのEC2が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS2を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ506)。CPC手順又はCPA手順を実行した後、通信装置CDは、全てのESを非アクティブ化する(ステップ508)。したがって、eSA設定が表5から表6に変更される。
【表5】
【表6】
【0038】
図5において、ネットワークNWは、通信装置CDにアクティブ化インジケータを送信する(ステップ510)。表7で参照できるアクティブ化インジケータは、CTPS(CTPS1及びCTPS3)の設定ID(1及び3)を含む。アクティブ化インジケータは、どのESがアクティブ化されるかを通知するために使用される。通信装置CDは、アクティブ化インジケータに従ってESとしてのES1及びES3を更新する(ステップ512)。したがって、eSA設定が表6から表8に変更される。通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3の「アクティブ」であるESに起因してECとしてのEC1及びEC3を評価し(ステップ514)、対応するEC(ECとしてのEC1又はEC3)が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS1又はCTPS3を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ516)。
【表7】
【表8】
【0039】
図6は、本発明の一実施例に係るプロセス60のシーケンス図である。
図6において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。ステップ600~ステップ606については、ステップ500~ステップ506を参照することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。CPC手順又はCPA手順を実行した後、通信装置CDは、全てのESをアクティブ化する(ステップ608)。したがって、eSA設定が表5から表9に変更される。
【表9】
【0040】
図6において、ネットワークNWは、通信装置CDに非アクティブ化インジケータを送信する(ステップ610)。表10で参照できる非アクティブ化インジケータは、CTPS(CTPS2)の設定ID(2)を含む。非アクティブ化インジケータは、どのESが非アクティブ化されるかを通知するために使用される。通信装置CDは、非アクティブ化インジケータに従ってESとしてのES2を更新する(ステップ612)。したがって、eSA設定が表9から表11に変更される。ステップ614及びステップ616については、ステップ514及びステップ516を参照することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。
【表10】
【表11】
【0041】
図7は、本発明の一実施例に係るプロセス70のシーケンス図である。
図7において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPSとしてのCTPS1~CTPS3と、を含む。ステップ700~ステップ706については、ステップ500~ステップ506を参照することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。CPC手順又はCPA手順を実行した後、通信装置CDは、全てのESを保持する(ステップ708)。したがって、eSA設定が変更されない。その後、ネットワークNWは、通信装置CDにESインジケータを送信する(ステップ710)。一実施例では、表12で参照できるESインジケータは、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、「アクティブ/非アクティブ化」である更新されたESと、を含む。一実施例では、ESインジケータは、ビットマップ「101」を含む。「1」であるビットは、対応するCTPSのESの更新された状態が「アクティブ」であることを示し、「0」であるビットは、対応するCTPSのESの更新された状態が「非アクティブ」であることを示す。したがって、ビットマップ「101」を含むESインジケータは、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3の「アクティブ」であるESを示し、CTPSとしてのCTPS2の「非アクティブ」であるESを示す。
【表12】
【0042】
その後、通信装置CDは、ESインジケータに従ってESを更新する(ステップ712)。したがって、eSA設定が表5から表13に変更される。ステップ714及びステップ716については、ステップ514及びステップ516を参照することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。
【表13】
【0043】
図8は、本発明の一実施例に係るプロセス80のシーケンス図である。
図8において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、ネットワークNW及びCTPSとしてのCTPS1~CTPS3とネゴシエートする(ステップ800)。その後、ネットワークNWは、eSA設定を通信装置に送信する(ステップ802)。表14で参照できるeSA設定は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、CTPS IDリスト(CTPS_ID_List1~CTPS_ID_List3)を有するTCと、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List1は、CTPSとしてのCTPS2及びCTPS3のCTPS IDを含み、CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List2は、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3のCTPS IDを含み、CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List3は、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS2のCTPS IDを含む。
【表14】
【0044】
図8において、通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS1~CTPS3のECとしてのEC1~EC3を評価し(ステップ804)、ECとしてのEC2が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS2を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ806)。CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List1及びCTPS_ID_List3がCTPSとしてのCTPS2(即ち、通信装置の現在PSCell)のCTPS IDを含むため、通信装置CDは、CTPS IDリストのCTPS_ID_List1及びCTPS_ID_List3を選択し、CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List1及びCTPS_ID_List3に対応するECとしてのEC1及びEC3を決定する(ステップ808)。通信装置CDは、ECとしてのEC1及びEC3を評価し(ステップ810)、対応するEC(ECとしてのEC1又はEC3)が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS1又はCTPS3を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ812)。
【0045】
図9は、本発明の一実施例に係るプロセス90のシーケンス図である。
図9において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、ネットワークNW及びCTPSとしてのCTPS1~CTPS3とネゴシエートする(ステップ900)。その後、ネットワークNWは、eSA設定を通信装置に送信する(ステップ902)。
【0046】
表15で参照できるeSA設定は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、設定IDリスト(Config_ID_List1~Config_ID_List3)を有する評価リストと、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。設定IDリストとしてのConfig_ID_List1は、設定ID2及びID3を含み、設定IDリストとしてのConfig_ID_List2は、設定ID1及びID3を含み、設定IDリストとしてのConfig_ID_List3は、設定ID1及びID2を含む。表16で参照できるeSA設定は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、CTPS IDリスト(CTPS_ID_List4~CTPS_ID_List6)を有する評価リストと、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List4は、CTPSとしてのCTPS2及びCTPS3のCTPS IDを含み、CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List5は、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3のCTPS IDを含み、CTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List6は、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS2のCTPS IDを含む。
【表15】
【表16】
【0047】
図9において、通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS1~CTPS3のECとしてのEC1~EC3を評価し(ステップ904)、ECとしてのEC2が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS2を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ906)。通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS2の評価リスト(例えば、設定ID1及びID3を含む設定IDリストとしてのConfig_ID_List2、又はCTPSとしてのCTPS1及びCTPS3のCTPS IDを含むCTPS IDリストとしてのCTPS_ID_List5)を選択する(ステップ908)。CTPSとしてのCTPS2の評価リストがCTPSとしてのCTPS1及びCTPS3を示しているため、通信装置CDは、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3に対応するECとしてのEC1及びEC3を決定する(ステップ910)。ステップ912及びステップ914については、ステップ810及びステップ812を参照することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。
【0048】
図10は、本発明の一実施例に係るプロセス100のシーケンス図である。
図10において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、ネットワークNW及びCTPSとしてのCTPS1~CTPS3とネゴシエートする(ステップ1000)。その後、ネットワークNWは、eSA設定を通信装置に送信する(ステップ1002)。表17で参照できるeSA設定は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含み、閾値Tを有する評価条件を更に含む。
【表17】
【0049】
図10において、通信装置CDは、評価条件が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS1~CTPS3のECとしてのEC1~EC3を評価する(ステップ1004)。即ち、通信装置CDは、通信装置CDの現在PSCellの信号品質が閾値Tよりも小さい場合、ECとしてのEC1~EC3を評価する。通信装置CDは、ECとしてのEC2が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS2を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ1006)。その後、通信装置CDは、評価条件が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS1及びCTPS3のECとしてのEC1及びEC3を評価し(ステップ1008)、対応するEC(ECとしてのEC1又はEC3)が満たされていることに応答して、CTPSとしてのCTPS1又はCTPS3を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ1010)。
【0050】
図11は、本発明の一実施例に係るプロセス110のフローチャートである。プロセス110は、複数の候補ターゲットプライマリセカンダリセル(PSCell)(CTPS)の評価を処理するために、通信装置(例えば、
図1の通信装置14又は
図2の通信装置20)において利用されてもよい。プロセス110は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップ1100~ステップ1108を含む。
ステップ1100では、開始する。
ステップ1102では、ネットワークから、それぞれ複数のCTPSに対応する複数の第一実行条件(EC)及び複数の緩和測定条件(RMC)を含む設定を受信する。
ステップ1104では、複数の第一ECのうちの少なくとも1つの第一ECを評価して、複数のRMCのうちの少なくとも1つのRMCが満たされていることに応答して、評価イベントを生成する。
ステップ1106では、評価イベントに従って複数のCTPSのうちの1つのCTPSを用いてPSCell手順を実行する。
ステップ1108では、終了する。
【0051】
プロセス110によれば、通信装置は、ネットワークから、それぞれ複数のCTPSに対応する複数の第一EC及び複数のRMCを含む設定を受信する。その後、通信装置は、複数の第一ECのうちの少なくとも1つの第一ECを評価して、複数のRMCのうちの少なくとも1つのRMCが満たされていることに応答して、評価イベントを生成する。通信装置は、評価イベントに従って複数のCTPSのうちの1つのCTPSを用いてPSCell手順(初期PSCell手順又は後続PSCell手順)を実行する。即ち、複数のRMCは、複数の第一ECを評価するためのトリガ条件である。通信装置は、対応するRMCが満たされている場合、ECを評価する。これにより、通信装置の電力消費及び負荷が改善される。
【0052】
プロセス110の実現は、上記説明に限定されない。以下の実施例は、プロセス110を実現するために適用されてもよい。
【0053】
一実施例では、ステップ1104は、通信装置によって、少なくとも1つの第一ECが満たされているか否かを判定するステップと、少なくとも1つの第一ECが満たされているか否かを判定したことに応答して、評価イベントを生成するステップと、を含む。
【0054】
一実施例では、設定は、ネットワークによって生成される拡張選択的アクティベーション(eSA)設定であってもよい。一実施例では、設定は、複数の設定IDを更に含む。一実施例では、複数の設定IDは、それぞれ複数のCTPSに対応する。一実施例では、設定は、複数のCTPS設定を更に含む。一実施例では、複数のCTPS設定は、それぞれ複数のCTPSに対応する。
【0055】
一実施例では、ステップ1106は、通信装置によって、複数の第一ECのうちの1つのECが満たされていることに応答して、複数のCTPS設定のうちの1つのCTPS設定に従ってCTPSを用いてPSCell手順を実行するステップを含む。一実施例では、CTPSは、CTPS設定及びECに対応する。一実施例では、PSCell手順は、CPC手順又はCPA手順を含む(例えば、CPC手順又はCPA手順である)。
【0056】
一実施例では、複数の第一ECは、それぞれ複数のRMCに対応する。一実施例では、複数のRMCは、それぞれ複数の基準シンボル受信電力(RSRP)閾値を含む。CTPSのRMCが満たされていることは、CTPSのRSRPがRMCのRSRP閾値よりも小さい(又は閾値を下回る)ことを意味する。
【0057】
表18は、以下のような設定の実施形態である。通信装置に3つのCTPSがあると仮定すると、表18は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、RSRP閾値(RSRP_T1~RSRP_T3)を有するRMCと、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。プロセス110において、通信装置は、ネットワークから表18を受信してもよく、表18に従ってステップ1104~1106を実行してもよい。
【表18】
【0058】
一実施例では、複数のRMCは、それぞれ複数の緩和パラメータを含む。即ち、複数の緩和パラメータは、それぞれ複数のRMCで設定される。一実施例では、複数の緩和パラメータは、整数である。
【0059】
一実施例では、ステップ1104は、通信装置によって、少なくとも1つのRMCが満たされていることに応答して、少なくとも1つの第一ECの少なくとも1つの評価測定の少なくとも1つの第一測定期間(例えば、通常測定期間)を、複数の緩和パラメータのうちの少なくとも1つの緩和パラメータだけ延長して、少なくとも1つの第二測定期間(例えば、緩和された測定期間)を生成するステップと、少なくとも1つの第二測定期間に従って少なくとも1つの第一ECを評価して評価イベントを生成するステップと、を含む。一実施例では、少なくとも1つの第一ECは、少なくとも1つのRMCに対応する。一実施例では、少なくとも1つの第一測定期間は、少なくとも1つの第一ECに含まれる。一実施例では、少なくとも1つの第一ECの少なくとも1つの評価測定は、少なくとも1つの第一ECを評価するために使用される。即ち、通信装置は、少なくとも1つの評価測定を実行することにより少なくとも1つの第一ECを評価する。
【0060】
表19は、以下のような設定の実施形態である。通信装置に3つのCTPSがあると仮定すると、表19は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、RSRP閾値(RSRP_T1~RSRP_T3)及び緩和パラメータ(RP1~RP3)を有するRMCと、EC(EC1~EC3)と、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。通信装置は、表19に従って測定期間を調整し、ECを評価する。例えば、通信装置は、CTPSとしてのCTPS1のPSRPがRSRP閾値としてのRSRP_T1よりも小さいことに応じて、ECとしてのEC1の測定期間を緩和パラメータRP1だけ延長する。例えば、通信装置は、CTPSとしてのCTPS2のPSRPがRSRP閾値としてのRSRP_T2よりも小さいことに応じて、ECとしてのEC2の測定期間を緩和パラメータRP2だけ延長する。例えば、通信装置は、CTPSとしてのCTPS3のPSRPがRSRP閾値としてのRSRP_T3よりも小さいことに応じて、ECとしてのEC3の測定期間を緩和パラメータRP3だけ延長する。
【表19】
【0061】
一実施例では、設定は、複数の第二ECを更に含み、複数の第二ECは、それぞれ複数のRMCに対応する。即ち、ネットワークは、単一のCTPSの複数のECを設定してもよい。一実施例では、複数の第一EC(例えば、通常EC)は、それぞれ複数の第一測定期間(例えば、通常測定期間)を含む。一実施例では、複数の第二EC(例えば、緩和されたEC)は、それぞれ複数の第二測定期間(例えば、緩和された測定期間)を含む。一実施例では、第一ECにおける第一測定期間は、第二ECにおける第二測定期間よりも小さく(又は第二測定期間を下回る)、第一ECと第二ECは、同じRMCに対応する。一実施例では、ステップ1104は、「少なくとも1つの第一ECの代わりに、複数の第二ECのうちの少なくとも1つの第二ECを評価して、少なくとも1つのRMCが満たされていることに応答して、評価イベントを生成する」と置換されてもよい。即ち、少なくとも1つの第二ECは、評価のために用いられる。一実施例では、少なくとも1つの第二ECは、少なくとも1つのRMCに対応する。
【0062】
表20は、以下のような設定の実施形態である。通信装置に3つのCTPSがあると仮定すると、表20は、CTPS(CTPS1~CTPS3)の設定ID(1~3)と、RSRP閾値(RSRP_T1~RSRP_T3)を有するRMCと、通常EC(N_EC1~N_EC3)及び緩和されたEC(R_EC1~R_EC3)を有するECと、CTPS設定(CTPS_Config1~CTPS_Config3)と、を含む。例えば、通信装置は、CTPSとしてのCTPS1のPSRPがRSRP閾値としてのRSRP_T1よりも小さいことに応答して、通常ECとしてのN_EC1の代わりに緩和されたECとしてのR_EC1を評価してもよい。例えば、通信装置は、CTPSとしてのCTPS2のPSRPがRSRP閾値としてのRSRP_T2よりも小さいことに応答して、通常ECとしてのN_EC2の代わりに緩和されたECとしてのR_EC2を評価してもよい。例えば、通信装置は、CTPSとしてのCTPS3のPSRPがRSRP閾値としてのRSRP_T3よりも小さいことに応答して、通常ECとしてのN_EC3の代わりに緩和されたECとしてのR_EC3を評価してもよい。
【表20】
【0063】
一実施例では、通信装置は、少なくとも1つのRMCが満たされていることに応答して、レポートをネットワークに送信する。一実施例では、レポートは、少なくとも1つのCTPS IDを含み、少なくとも1つのCTPS IDは、少なくとも1つのRMCに対応する。一実施例では、ネットワークは、レポートに従って少なくとも1つの第一ECを再設定するか否かを判定する。一実施例では、ネットワークは、少なくとも1つの第一ECを再設定することに応答して、EC設定を通信装置に送信する。一実施例では、EC設定は、少なくとも1つの再設定された第一ECと、少なくとも1つの再設定された第一ECに対応する少なくとも1つの設定IDと、を含む。
【0064】
一実施例では、通信装置は、設定を受信する前及び/又は少なくとも1つの第一ECを評価した後に、優先情報をネットワークに送信する。一実施例では、PSCell手順は、初期PSCell手順又は後続PSCell手順である。一実施例では、優先情報は、通信装置が評価目標(例えば、CTPSのEC)を調整すること又は後続PSCell手順の評価測定(例えば、測定期間)を調整することを優先させることをネットワークに通知するために使用される。一実施例では、優先情報は、予め定義されたUEプロファイルに従って通信装置のアプリケーション層から生成される。一実施例では、ネットワークは、優先情報に従って複数の第一ECを再設定するか否かを判定する。一実施例では、ネットワークは、少なくとも1つの第一ECを再設定することに応答して、EC設定を通信装置に送信する。一実施例では、EC設定は、少なくとも1つの再設定された第一ECと、少なくとも1つの再設定された第一ECに対応する少なくとも1つの設定IDと、を含む。
【0065】
一実施例では、設定は、閾値を更に含む。閾値は、通信装置が少なくとも1つの第一ECを評価するか否かを判定(例えば、判断)するための評価条件である。一実施例では、評価条件が満たされていることは、通信装置の現在PSCellの信号品質が閾値よりも小さい(又は閾値を下回る)ことを意味する。それ以外の場合、評価条件が満たされていない。一実施例では、通信装置は、評価条件及び少なくとも1つのRMCが満たされていることに応答して、少なくとも1つの第一ECを評価して評価イベントを生成する。一実施例では、通信装置は、評価条件が満たされていないことに応答して、少なくとも1つの第一ECを評価しない。一実施例では、信号品質は、信号対雑音比(SNR)又は信号電力であってもよいが、本明細書において限定されない。
【0066】
一実施例では、ネットワークは、マスターノード(MN)又はセカンダリノード(SN)を含む(例えば、マスターノード(MN)又はセカンダリノード(SN)である)。一実施例では、通信装置は、ネットワークから設定を受信する前に、ネットワーク及び複数のCTPSとネゴシエートする。ネゴシエート中に、複数のCTPSは、それぞれ複数のCTPS設定を通信装置及びネットワークに提供する。
【0067】
図12は、本発明の一実施例に係るプロセス120のシーケンス図である。
図12において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、ネットワークNW及びCTPSとしてのCTPS1~CTPS3とネゴシエートする(ステップ1200)。その後、ネットワークNWは、eSA設定を通信装置CDに送信する(ステップ1202)。eSA設定については、表18を参照することができるが、簡潔にするために本明細書において説明しない。通信装置CDは、第一ECを評価して、第一ECに対応する第一RMC(例えば、第一RSRP閾値)が満たされていることに応答して、第一評価イベントを生成し(ステップ1204)、第一RMCに対応する第一CTPS IDを含む第一レポートをネットワークNWに送信する(ステップ1206)。通信装置CDは、第一ECが満たされていることに応答して、第一ECに対応する第一CTPS(例えば、CTPSとしてのCTPS1~CTPS3のうちの1つ)を用いてCPC手順を実行する(ステップ1208)。
【0068】
図12において、通信装置CDは、第二ECを評価して、第二ECに対応する第二RMC(例えば、第二RSRP閾値)が満たされていることに応答して、第二評価イベントを生成し(ステップ1210)、第二RMCに対応する第二CTPS IDを含む第二レポートをネットワークNWに送信する(ステップ1212)。ネットワークNWは、第二レポートに従ってECを再設定し(ステップ1214)、再設定されたECを含むEC設定を通信装置CDに送信する(ステップ1216)。したがって、通信装置CDは、EC設定に従ってeSA設定におけるECを再設定する(ステップ1218)。
【0069】
図13は、本発明の一実施例に係るプロセス130のシーケンス図である。
図13において、ネットワークNWと、通信装置CDと、通信装置CDの3つのCTPS(CTPS1~CTPS3)と、を含む。通信装置CDは、優先情報をネットワークNWに送信する(ステップ1300)。ステップ1302~ステップ1306については、ステップ1200~ステップ1204を参照することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。通信装置CDは、優先情報をネットワークNWに送信し(ステップ1308)、第一ECが満たされていることに応答して、第一ECに対応する第一CTPS(例えば、CTPSとしてのCTPS1~CTPS3のうちの1つ)を用いてCPC手順又はCPA手順を実行する(ステップ1310)。
【0070】
図13において、通信装置CDは、第二ECに対応する第二RMC(例えば、第二RSRP閾値)が満たされていることに応答して、第二ECを評価して第二評価イベントを生成する(ステップ1312)。通信装置CDは、優先情報をネットワークNWに送信する(ステップ1314)。ネットワークNWは、優先情報に従ってECを再設定し(ステップ1316)、再設定されたECを含むEC設定を通信装置CDに送信する(ステップ1318)。したがって、通信装置CDは、EC設定に従ってeSA設定におけるECを再設定する(ステップ1320)。
【0071】
図14は、本発明の一実施例に係るプロセス140のフローチャートである。プロセス140は、複数のCTPSの評価を処理するために、ネットワーク(例えば、
図1のネットワーク12)において利用されてもよい。プロセス140は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップ1400~ステップ1406を含む。
ステップ1400では、開始する。
ステップ1402では、それぞれ複数のCTPSに対応する複数のECを含む設定を通信装置に送信する。
ステップ1404では、EC設定を通信装置に送信する。
ステップ1406では、終了する。
【0072】
プロセス140によれば、ネットワークは、それぞれ複数のCTPSに対応する複数のECを含む設定を通信装置に送信する。その後、ネットワークは、EC設定を通信装置に送信する。設定及びEC設定により、通信装置は、複数のCTPSうちの第一CTPS(例えば、通信装置の現在PSCell)を用いて第一PSCell手順を実行した後、複数のCTPSのうちの少なくとも1つのCTPSに対応する少なくとも1つのECを再設定することができる。即ち、送信された設定及びEC設定は、評価される少なくとも1つのECを再設定する(例えば、決定する)ために使用/適用されてもよい。通信装置は、送信された設定及びEC設定に従って全てのECを評価しなくてもよい。これにより、通信装置の電力消費及び負荷が改善される。
【0073】
プロセス140の実現は、上記説明に限定されない。以下の実施例は、プロセス140を実現するために適用されてもよい。
【0074】
一実施例では、設定は、複数の設定IDを更に含み、複数の設定IDは、それぞれ複数のCTPSに対応する。一実施例では、設定は、複数のCTPS設定を更に含む。一実施例では、複数のCTPS設定は、それぞれ複数のCTPSに対応する。一実施例では、第一PSCell手順は、CPC手順又はCPA手順を含む(例えば、CPC手順又はCPA手順である)。
【0075】
一実施例では、EC設定は、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つの設定IDを示す。一実施例では、EC設定は、設定に含まれるか又は専用制御シグナリング(例えば、RRCメッセージ)を介して受信される。一実施例では、EC設定は、少なくとも1つのECと、少なくとも1つの設定IDと、を含む。
【0076】
一実施例では、設定は、複数のリストを更に含む。複数のリストは、複数の評価リストと呼ばれてもよい。一実施例では、複数のリストは、それぞれ複数のCTPSに対応する。一実施例では、複数のリストのうちの1つのリストにより、通信装置は、少なくとも1つのECを再設定することができる。一実施例では、リストは、第一CTPSに対応する。一実施例では、リストは、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つのCTPS ID及び少なくとも1つの設定IDのうちの少なくとも一方を含む。一実施例では、リストは、少なくとも1つのECに対応する少なくとも1つの設定IDを示す。即ち、リストは、評価されるECを示す。
【0077】
一実施例では、ネットワークは、MN又はSNを含む(例えば、MN又はSNである)。一実施例では、ネットワークは、設定を通信装置に送信する前に、通信装置及び複数のCTPSとネゴシエートする。ネゴシエート中に、複数のCTPSは、それぞれ複数のCTPS設定を通信装置及びネットワークに提供する。
【0078】
プロセス30の実施例は、プロセス140に適用することができ、簡潔にするために本明細書において説明しない。
【0079】
上記「決定する」という操作は、「算定する」、「計算する」、「取得する」、「生成する」、「出力する」、「使用する」、「選ぶ/選択する」、「判断する」又は「ように構成される」という操作に置換されてもよい。上記「検出する」という操作は、「監視する」、「受信する」、「感知する」、「取得する」という操作に置換されてもよい。上記「に従って」という表現は、「に応答して」に置換されてもよい。上記「に関連する」という表現は、「の」又は「に対応する」に置換されてもよい。上記「を介して」という用語は、「上」、「内」又は「に」に置換されてもよい。上記の「場合」という用語は、「次第」、「後」及び「に応答して」に置換されてもよい。
【0080】
上記説明、ステップ及び/又は示唆されたステップを含むプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア(ハードウェアデバイスと、ハードウェアデバイス上に読み取り専用ソフトウェアとして存在するコンピュータ命令及びデータとの組み合わせとして知られる)、電子システム又はそれらの組み合わせであり得る手段によって実現されてもよい。この手段の一例としては、通信装置20が挙げられる。
【0081】
ハードウェアの例としては、アナログ回路、デジタル回路及び/又は混合回路が挙げられてもよい。例えば、ハードウェアは、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス、結合されたハードウェアコンポーネント又はそれらの組み合わせを含んでもよい。別の例では、ハードウェアは、汎用プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0082】
ソフトウェアの例としては、記憶ユニット、例えば、コンピュータ可読媒体に保持される(例えば、記憶される)コードのセット、命令のセット及び/又は機能のセットが挙げられてもよい。コンピュータ可読媒体は、SIM、ROM、フラッシュメモリ、RAM、CD-ROM/DVD-ROM/BD-ROM、磁気テープ、ハードディスク、光データ記憶装置、不揮発性記憶ユニット又はそれらの組み合わせを含んでもよい。コンピュータ可読媒体(例えば、記憶ユニット)は、少なくとも1つのプロセッサに内部的に(例えば統合される)又は外部的に(例えば分離される)ように結合されてもよい。1つ以上のモジュールを含み得る少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ可読媒体内のソフトウェアを実行してもよい(例えば、コンピュータ可読媒体内のソフトウェアを実行するように構成されてもよい)。コードのセット、命令のセット及び/又は機能のセットにより、少なくとも1つのプロセッサ、モジュール、ハードウェア及び/又は電子システムは、関連するステップを行ってもよい。
【0083】
電子システムの例としては、システムオンチップ(SoC)、システムインパッケージ(SiP)、コンピュータオンモジュール(CoM)、コンピュータプログラム製品、装置、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック又はポータブルコンピュータシステム及び通信装置20などが挙げられてもよい。
【0084】
要約すると、本発明の実施形態は、CTPSの評価を処理する通信装置及び方法を提供する。通信装置は、評価目標(例えば、CTPSのEC)を調整するか又は後続PSCell手順の評価測定(例えば、測定期間)を調整する。これにより、評価を行うための通信装置の電力消費及び負荷が改善される。
【外国語明細書】