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特開2024-161902情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161902
(43)【公開日】2024-11-20
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20241113BHJP
   G06F 16/9038 20190101ALI20241113BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F16/9038
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024075016
(22)【出願日】2024-05-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-28
(31)【優先権主張番号】P 2023076838
(32)【優先日】2023-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】517255566
【氏名又は名称】株式会社エクサウィザーズ
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 駿
(72)【発明者】
【氏名】神山 光
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 玄太
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175EA01
5B175JB02
(57)【要約】
【課題】処理の結果への理解度をより向上させる。
【解決手段】
一実施形態に係る情報処理方法によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、を含む。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用する情報及び使用した情報の少なくとも一方である使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項2】
前記入力部は、自然言語にて入力された前記入力文が入力可能である、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記中間部は、前記使用情報として文献情報を表示する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記中間部は、前記文献情報の要約を表示する、
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記中間部は、前記文献情報における前記処理に使用した部分を抽出して表示する、
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記中間部は、前記使用情報を選択可能に表示する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記中間部は、前記処理において使用するための前記使用情報以外の任意情報を検索するための任意情報検索入力部を表示する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記出力部は、前記中間部に表示された前記使用情報の選択状況に応じて処理内容が変化する前記処理の結果を表示する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、
前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
を含む情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
情報処理装置が実行する情報処理システムであって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
を行う情報処理システム。
【請求項12】
情報処理装置に、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、
前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、
を含む情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
情報処理装置が実行する情報処理システムであって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、
前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、
を行う情報処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
引用文献1には、情報提供に関する情報処理方法が開示されている。この情報処理方法は、ユーザから入力された質問に応じて、当該質問に対応する質問候補とユーザが他の質問候補の出力を要求するための選択肢とを表示画面に出力し、前記表示画面に出力された前記質問候補及び前記選択肢の中からユーザの選択を受け付け、前記選択に基づいて、回答を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-166258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記先行技術の場合、ユーザの質問に対する処理の結果である回答がどのような処理に基いて出力されたかユーザは知ることができず、回答が信頼に値するものなのか否かを判別することが困難となる場合があり、この点で改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、処理の結果への理解度をより向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る情報処理方法によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、を含む。
【0007】
一実施形態に係る情報処理方法によれば、前記情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、を含む。
【0008】
一実施形態に係るプログラムによれば、情報処理装置に、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、を含む情報処理方法を実行させる。
【0009】
一実施形態に係る情報処理システムによれば、情報処理装置が実行する情報処理システムであって、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、を行う。
【0010】
一実施形態に係るプログラムによれば、前記情報処理装置に、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、を含む。
【0011】
一実施形態に係る情報処理システムによれば、前記情報処理装置が実行する情報処理システムであって、前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、を行う。
【発明の効果】
【0012】
一実施形態によれば、処理の結果への理解度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係る利用者端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る利用者端末の機能構成の一例を示す図である。
図6】実施形態に係る情報処理システムが実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係る撮影装置が撮影した画像の一例を示す概略図である。
図8】実施形態に係る情報処理システムの処理の流れの一例を表す図である。
図9】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図10】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図11】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図12】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図13】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図14】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図15】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図16】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図17】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図18】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図19】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図20】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
図21】実施形態に係る利用者端末の入力及び出力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1図21を用いて、本発明に係る情報処理システムの一実施形態について説明する。なお、各図において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0015】
(システム概要)
まず、本実施形態に係る情報処理システム10の概要について説明する。本実施形態に係る情報処理システム10は、質問を入力すると当該質問に対して回答を生成するためのシステムである。本実施形態では、一例として、株主総会や各種会議などで参加者からの質問を自然言語にて入力すると、これに対する回答を生成するシステムを想定している。このシステムに質問として入力する文が請求項1に記載の「処理内容を指示するための入力文」に相当する。また、システムが出力する回答が請求項1に記載の「入力文に基いて処理された処理の結果」に相当する。
【0016】
情報処理システム10は、ユーザUにより入力文が入力されると、入力文に基いて大規模言語モデルが各種文献やデータベース等を参照した上で処理を行い、結果を出力する。この各種文献やデータベース等、処理において使用する情報又は使用した情報の少なくとも一方が請求項1に記載の「使用情報」に相当する。また、情報処理システム10は、使用情報をユーザUに選択可能に提示すると共に、選択された使用情報に応じて再度入力文に基いて処理を行い、当該処理の結果を生成する。
【0017】
また、情報処理システム10は、入力文として所定の条件を入力すると、使用情報に基いて回答として質問例を生成することも可能なシステムである。つまり、情報処理システム10は、想定問答が生成可能である。
【0018】
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム10は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続された、利用者端末12と、サーバ14と、を備える。ネットワークNは、例えば、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、インターネット、公衆回線網、モバイルデータ通信網、又はこれらの組み合わせである。
【0019】
利用者端末12は、ユーザUが使用する各種情報の入力及び表示のための操作を行う情報処理装置の一例である。利用者端末12は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、サーバ装置、マイクロコンピュータ、ウェアラブルデバイス、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0020】
サーバ14は、利用者端末12から入力された入力文の情報を取得し、当該入力文情報を基に各種文献やデータベース等を参照した上で処理を行い、結果を出力する情報処理装置の一例である。サーバ14は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、サーバ装置、マイクロコンピュータ、又はこれらの組み合わせであってもよい。サーバ14の具体的な構成及び作用については、後述する。
【0021】
(ハードウェア構成-サーバ)
図2は、サーバ14のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ14は、バスBを介して相互に通信可能に接続された、プロセッサ20と、メモリ22と、ストレージ24と、通信I/F26と、を備える。
【0022】
プロセッサ20は、ストレージ24に記憶された各種プログラムをメモリ22に展開して実行することにより、サーバ14の各構成を制御し、サーバ14の機能を実現する。プロセッサ20が実行するプログラムは、OS(Operating System)及び後述する各種プログラムを含むが、これに限られない。プロセッサ20がこれらプログラムを実行することにより、本実施形態に係る情報処理方法の一部が実現される。プロセッサ20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、又はこれらの組み合わせである。
【0023】
メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はこれらの組み合わせである。ROMは、例えば、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、又はこれらの組み合わせである。RAMは、例えば、DRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)、又はこれらの組み合わせである。
【0024】
ストレージ24は、OS、後述する各種プログラム、及び各種のデータを記憶する。ストレージ24は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、SCM(Storage Class Memories)、又はこれらの組み合わせである。
【0025】
通信I/F26は、サーバ14を、ネットワークNを介して、利用者端末12や撮影装置16を含む外部装置に接続し、通信を制御するためのインタフェースである。通信I/F26は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Ethernet(登録商標)、又は光通信(例えば、Fibre Channel)に準拠したアダプタであるが、これに限られない。
【0026】
(ハードウェア構成-利用者端末)
図3は、利用者端末12のハードウェア構成を示すブロック図である。利用者端末12は、バスBを介して相互に通信可能に接続された、プロセッサ20と、メモリ22と、ストレージ24と、通信I/F26と、入出力I/F28と、出力装置30と、入力装置32と、を備える。通信I/F26は、利用者端末12を、ネットワークNを介して、サーバ14を含む外部装置に接続し、通信を制御するためのインタフェースである。通信I/F26は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Ethernet(登録商標)、又は光通信(例えば、Fibre Channel)に準拠したアダプタであるが、これに限られない。
【0027】
入出力I/F28は、利用者端末12に入力装置32及び出力装置30を接続するためのインタフェースである。入力装置32は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、マイク、スキャナ、カメラ、各種センサ、操作ボタン、又はこれらの組み合わせである。ユーザインタフェースとしての出力装置30は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ、バイブレータ、又はこれらの組み合わせである。本実施形態では、一例として出力装置30と入力装置32とは、一体的に構成されたタッチパネルディスプレイとされている。
【0028】
なお、本実施形態において、プログラムは、サーバ14の製造段階でメモリ22又はストレージ24に書き込まれてもよいし、ネットワークNを介してサーバ14に提供されてもよいし、図示しないディスクメディアなどの非一時的でコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介してサーバ14に提供されてもよい。
【0029】
(機能構成-サーバ)
次に、サーバ14の機能構成について説明する。図4は、サーバ14の機能構成の一例を示す図である。各種プログラムを実行する際に、サーバ14は上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。サーバ14は、サーバ14が実現する機能構成として、記憶部31と、処理部33と、通信部34と、を有している。各機能構成は、プロセッサ20がメモリ22又はストレージ24に記憶されたプログラム36を読み出し、実行することで実現される。
【0030】
記憶部31は、メモリ22及びストレージ24により実現される。記憶部31には、プログラム36と、学習モデル38と、推定情報DB40と、ユーザDB42と、使用情報DB44と、結果DB46と、が格納される。
【0031】
学習モデル38は、少なくとも一つの学習済み機械学習モデルにより構成されている。この学習モデル38、一例として、大規模言語モデルとされ、インターネット上の記事、書籍及びウェブサイトなどからの大量のテキストデータを学習させたモデルとされており、入力文としてプロンプトと称されるテキストデータを入力すると、プロンプトに応じた情報処理を使用情報を利用して実行し結果としてテキストデータを含む各種データ生成し当該データを処理の結果として出力する。
【0032】
推定情報DB40は、後述する使用情報の信頼度を推定した情報が格納されるデータベースである。一例として、使用情報が掲載された文献情報の発行者や著者、発行形態などから当該使用情報に対する信頼度を学習モデル38が推定して推定結果を推定情報DB40へ格納する。なお、本実施形態では学習モデル38が推定する構成とされているが、これに限らず、ルールベース等他の手法を用いて推定してもよく、また信頼度以外を推定してもよい。
【0033】
ユーザDB42は、情報処理システム10を利用するにあたり利用登録したユーザUの各種情報が格納されるデータベースである。格納される各種情報の例として、一意に識別するためのユーザ識別情報、興味情報などのユーザ嗜好情報、これまでの利用状況など含むユーザ履歴情報、職業、役職、権限などのユーザ属性情報などが含まれる。
【0034】
使用情報DB44は、処理において使用する情報及び使用した情報の少なくとも一方である使用情報が格納されるデータベースである。この使用情報は、前述のように書籍、インターネット、記憶部31などの情報源から取得される情報であり、テキスト情報や画像情報などが含まれる。なお、使用情報DB44に格納される使用情報は、非構造化データと、構造化データとが含まれている。ここで、「非構造化データ」とは、あらかじめ定義された方法で構造化されることなく保存されるデータをいう。一方、「構造化データ」は、ファイルやレコードの中の決まったフィールドに存在するデータをいう。「構造化データ」には「半構造化データ」も含まれる。また、使用情報DB44に格納される使用情報は、推定情報DB40に格納された情報と紐付けた上で格納が可能とされている。
【0035】
結果DB46は、プロンプトに基いて使用情報を利用して処理を実行した結果(処理の実行結果又は処理結果とも言う)を示す情報を格納するデータベースである。処理結果は、テキスト情報や画像情報を含む各種情報であり、結果DB46には、処理結果、プロンプト、使用情報及び任意情報が互いに紐付けられて格納されている。
【0036】
処理部33は、プロセッサ20がメモリ22(図2参照)からプログラム36を読み出して実行し、他のハードウェア構成と協働することにより実現される。処理部33は、情報取得部50と、生成部52と、使用情報制御部54と、出力部56と、を備える。
【0037】
情報取得部50は、処理部33での処理において必要となる各種情報を取得する。具体的には、利用者端末12、記憶部31及び外部のデータソースの少なくとも一方から処理に必要な非構造化データを含むプロンプト及び使用情報を検索し取得する。情報取得部50によるプロンプトの取得は、プロンプトを入力するための入力部IPを利用者端末12の出力装置30に表示させると共に、当該入力部IPに入力され利用者端末12から送信されたプロンプトを受信することにより実行される。つまり、情報取得部50は、請求項11に記載の「入力部表示ステップ」を実行する入力部表示部に相当する。なお、使用情報を取得する際は、プロンプトを取得して当該プロンプトを学習モデル38を利用した解析を行い、解析結果から当該プロンプトに対応する処理に必要又は参照すべき使用情報を決定して取得する。
【0038】
また、情報取得部50は、ログインし情報処理システム10の操作を行っているアカウント情報を取得する。さらに、情報取得部50は、使用情報以外にもユーザUが検索(任意情報検索入力部SPを利用した検索、詳細は後述する)を行った結果の情報である任意情報を取得可能とされている。この任意情報は、使用情報と同様に利用者端末12、記憶部31及び外部のデータソースの少なくとも一方から取得される非構造化データを含む情報である。
【0039】
生成部52は、プロンプトに基づいて学習モデル38による情報処理を行う。このプロンプトに基づく処理は、プロンプトに基いて選択される使用情報やユーザUに指定される使用情報及び任意情報を用いて学習モデル38が処理結果を生成する。なお、生成部52は、ユーザUにより使用情報及び任意情報の少なくとも一方の選択が変更されると、変更後の選択された使用情報及び任意情報の少なくとも一方に基いて再度処理(再生成、再処理ともいう)を行う。つまり、生成部52は、請求項13に記載の「再処理ステップ」を実行する再処理部に相当する。
【0040】
使用情報制御部54は、プロンプトに基いて大規模言語モデルが参照する使用情報を検索及び取得する。また、使用情報制御部54は、使用情報をユーザUに選択可能に提示するための処理を行うと共に、選択された使用情報に応じて再度検索及び入力文に基いて処理を行い、当該処理の結果を生成する。なお、使用情報制御部54は、使用情報を表示するための中間部MP(図9等参照)を利用者端末12の出力装置30に表示させると共に、使用情報の選択状態を判定する。つまり、使用情報制御部54は、請求項11に記載の「中間部表示ステップ」を実行する中間部表示部に相当すると共に、請求項13に記載の「判定ステップ」を実行する判定部に相当する。
【0041】
出力部56は、生成部52の処理結果を利用者端末12に出力するように制御する。また、出力部56は、使用情報制御部54にて処理された使用情報の選択可能な提示を利用者端末12にて出力するように制御する。出力部56による処理結果の出力は、処理結果を表示するための出力部OP(図9等参照)を利用者端末12の出力装置30に表示させるように利用者端末12に情報を送信することにより実行される。つまり、出力部56は、請求項11に記載の「出力部表示ステップ」を実行する出力部表示部に相当する。また、出力部56は、生成部52が再処理を行った場合に当該内容を出力部OPに表示(更新)させる。つまり、出力部56は、請求項13に記載の「結果更新ステップ」を実行する結果更新部に相当する。
【0042】
通信部34は、通信I/F26により実現される。通信部34は、ネットワークNを介して、利用者端末12との間で情報の送受信を行う。通信部34は、利用者端末12から入力された情報を受信する。また、通信部34は、利用者端末12に対して情報を送信し、利用者端末12からユーザUによるリクエストを受信する。
【0043】
(機能構成-利用者端末)
次に、利用者端末12の機能構成について説明する。図5は、利用者端末12の機能構成の一例を示す図である。各種プログラムを実行する際に、利用者端末12は上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。利用者端末12は、利用者端末12が実現する機能構成として、プログラム36が記憶された記憶部60と、処理部62と、通信部64と、を有している。各機能構成は、プロセッサ20がメモリ22又はストレージ24に記憶されたプログラム36を読み出し、実行することで実現される。
【0044】
記憶部60は、メモリ22及びストレージ24により実現される。記憶部60には、プログラム36が格納される。
【0045】
処理部62は、プロセッサ20がメモリ22及びストレージ24(図3参照)からプログラム36を読み出して実行し、他のハードウェア構成と協働することにより実現される。処理部62は、情報取得制御部66と、表示部70と、を備える。
【0046】
情報取得制御部66は、利用者端末12を通じてユーザUにより入力されるプロンプトや使用情報の選択情報等の各種情報を取得し、サーバ14へ送信する。
【0047】
表示部70は、サーバ14から受信した処理結果や使用情報の選択を行うための画面等各種画面を出力装置30に表示するための処理を行う。
【0048】
通信部64は、通信I/F26により実現される。通信部34は、ネットワークNを介して、サーバ14との間で情報の送受信を行う。通信部64は、サーバ14から送信された情報を受信する。また、通信部34は、サーバ14に対して情報を送信し、利用者端末12からのユーザUによるリクエストを送信する。
【0049】
図7は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。
情報処理システム10にて処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部IPをユーザインタフェースに表示させる一例は、図7に示す通りである。
【0050】
図8は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。
情報処理システム10にて入力部IPと、入力文に基いて処理された処理の結果を表示するための出力部OPをユーザインタフェースに表示させる一例は、図8に示す通りである。なお、図8における出力部OPは、処理の結果を生成中の状態を示している。
【0051】
図9は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、処理において使用した使用情報を表示するための中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図9に示す通りである。なお、図9における中間部MPに示されている「検索項目」及び「検索結果」に示されている文献情報(例:『統合報告書「ExaWizards Integrated Report 2022」60pより』)を含む各項目が、請求項1に記載の「使用情報」に相当する。また、中間部MPには、文献情報の要約Sが示されると共に、処理において使用した使用情報には選択済み(図中チェックボタン参照)とされている。換言すると、文献において処理に使用した部分を使用情報として抽出して表示が可能とされている。
【0052】
図10は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図10に示す通りである。なお、図10における中間部MPでは、図9に対して検索項目における「市場動向や競合環境」について選択がされていない(非選択)状態が異なる点とされている。つまり、中間部MPは、使用情報が選択可能に表示される。
【0053】
図11は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図11に示す通りである。なお、図11における中間部MPでは、回答を生成する処理において使用するための使用情報以外の任意情報を検索するための任意情報検索入力部SPが表示される。
【0054】
図12は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図12に示す通りである。なお、図12における中間部MPでは、任意情報検索入力部SPに検索文を入力している状態が表示されている。
【0055】
図13は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図13に示す通りである。なお、図13における中間部MPでは、図12に示される任意情報検索入力部SPに入力した検索文を確定した状態が表示されている。
【0056】
図14は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図14に示す通りである。なお、図14における中間部MPでは、図12に示される任意情報検索入力部SPに入力した検索文を基に任意情報を検索する状態が表示されている。
【0057】
図15は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図15に示す通りである。なお、図15における中間部MPでは、検索された任意情報の結果Rが選択可能とされた状態が表示されている。
【0058】
図16は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、出力部OPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図16に示す通りである。なお、図16における出力部OPでは、任意情報の結果Rに基いて再度処理の結果を生成中の状態を示している。また、図示しないが、選択されていると判定された使用情報を基に再度処理を実行することも可能とされている。これら再度処理が行われているステップが請求項9に記載の「再処理ステップ」に相当すると共に、再処理ステップでの処理の結果を出力部に表示させる結果更新ステップが実行可能とされている。
【0059】
図17は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPをユーザインタフェースに表示させる一例は、図17に示す通りである。なお、図17における入力部IPでは、質問例を生成することを目的として質問を生成するためのトリガとなる条件を入力文として入力した状態を示している。
【0060】
図18は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図18に示す通りである。なお、図18における中間部MPでは、入力文であるトリガとなる条件を基に使用情報としてのトリガ情報を生成している状態を示している。
【0061】
図19は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、中間部MPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図19に示す通りである。なお、図19における中間部MPでは、入力文であるトリガとなる条件を基に生成されたトリガ情報を選択可能に表示した状態を示している。
【0062】
図20は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、中間部MPと、出力部OPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図20に示す通りである。なお、図20における出力部OPでは、選択されたトリガ情報を基に処理の結果である質問例を生成している状態を示している。
【0063】
図21は、利用者端末12にて表示される画面の一例を示す概略図である。情報処理システム10にて入力部IPと、中間部MPと、出力部OPとをユーザインタフェースに表示させる一例は、図21に示す通りである。なお、図21における出力部OPでは、生成された質問例を表示した状態を示している。
【0064】
図6は、情報処理システム10が実行する処理に関する図である。プロセッサ20がストレージ24に記憶されたプログラム36を読み出して、メモリ22に展開して実行することにより、処理が行われる。なお、図示しないが、プロセッサ20は、情報処理システム10の作動終了操作情報、又は実行中の判定処理において利用者端末12より操作終了の情報(これらを単に「終了操作」と称する)を受信した場合は、処理中のプログラム36に基づく処理を終了する。
【0065】
プロセッサ20は、入力文(プロンプト)を入力するための入力部IP(図7参照)を利用者端末12の出力装置30に表示させる。そして、プロセッサ20は、入力部IPに入力文が入力されたか否かを判定する(ステップS102)。入力部が入力されていない場合(ステップS102:NO)、プロセッサ20は、ステップS100へ処理を移行する。一方、入力文が入力された場合(ステップS102:YES)、プロセッサ20は、当該入力文を解析し(ステップS104)、解析結果に基いて使用情報を取得する(ステップS106)。
【0066】
プロセッサ20は、プロンプトを基に使用情報を使用して処理結果としての回答を生成し(ステップS108)、当該回答を表示するための出力部OPを表示する(ステップS110、図9参照)。
【0067】
プロセッサ20は、処理において使用した使用情報を表示するための中間部MP(図9参照)を表示する(ステップS112)と共に、任意情報検索入力部SP(図11参照)を表示する(ステップS114)。
【0068】
プロセッサ20は、使用情報の選択がされた後にユーザUより検索の指示がされたか否かを判定する(ステップS116)。検索の指示がされていない場合(ステップS116:NO)、プロセッサ20は、後述するステップS120へ処理を移行する。一方、検索の指示がされた場合(ステップS116:YES)、プロセッサ20は、使用情報の選択された情報及び任意情報検索入力部SPに入力されたキーワードや検索文を基に検索を行う(ステップS118)。
【0069】
プロセッサ20は、任意情報検索入力部SPに入力された内容を基に検索された任意情報の結果Rを選択可能に表示すると共に、選択されたか否かを判定する(ステップS120)。選択されない(非選択の)場合(ステップS120:NO)、プロセッサ20は、ステップS124へ処理を移行する。一方、選択された場合(ステップS120:YES)、プロセッサ20は、任意情報の結果Rに基いて再度処理の結果を生成する(ステップS122)。なお、任意情報の結果Rの選択された場合に再度処理の結果を生成する構成とされているが、これに限らず、選択後、再生成するための別の操作が行われた際に再度処理の結果を生成する構成としてもよい。そして、プロセッサ20は、処理を終了する操作がされたか否かを判定する(ステップS124)。操作を終了する操作がされていない場合(ステップS124:NO)、ステップS116へ処理を移行する。一方、操作を終了する操作がされた場合(ステップS124:YES)、プロセッサ20は、プログラム36に基づく処理を終了する。
【0070】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0071】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを利用者端末等に移譲させてもよい。逆に利用者端末の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0072】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0073】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0074】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0075】
以上を換言すると、本発明が適用されるプログラムは、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用されるプログラムは、情報処理装置に、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、を含む処理を実行する。
【0076】
これにより、処理の結果への理解度をより向上させることができる。すなわち、ユーザUは、入力文に対する処理結果がどのような使用情報に基づいたのかを中間部に表示される情報から把握することができる。したがって、処理結果として得られる回答が信頼に値するものなのか否かを判別すること容易となり、理解度を向上させることができる。
【0077】
また、入力部IPは、自然言語にて入力された入力文が入力可能であることから、プログラミング言語等を入力する場合と比べて入力が容易となる。つまり、利用の際のハードルが低くなるため、様々なユーザUが利用可能となる。
【0078】
さらに、中間部MPは、使用情報として文献情報を表示することから、文献情報の発行者や著者、発行形態などから当該使用情報に対する信頼度を推定することができる。これにより、処理の結果への信頼度も把握することができる。
【0079】
さらにまた、中間部MPは、文献情報の要約を表示することから、文献情報の内容の把握が容易となる。これにより、使用情報が適切な文献から取得されたものなのか否かの把握が可能となるので、処理の結果への信頼度がより把握し易くなる。
【0080】
また、中間部MPは、文献情報における処理に使用した部分を抽出して表示することから、文献情報における使用情報の前後の内容との関係性も把握することが可能となる。これにより、処理の結果への理解度を一層向上させることができる。
【0081】
さらに、中間部MPは、使用情報を選択可能に表示することから、使用する使用情報をユーザUが任意に選択及び非選択することができる。これにより、処理結果をよりユーザUが望むものにすることができる。
【0082】
さらにまた、中間部MPは処理において使用するための使用情報以外の任意情報を検索するための任意情報検索入力部SPを表示することから、使用情報として中間部MPに表示された情報が適切ではない場合に任意情報を検索して当該任意情報を参照及び利用した処理を行うようにすることが可能となる。これにより、所望する処理結果が一層得やすくなる。
【0083】
また、出力部OPは、中間部MPに表示された使用情報の選択状況に応じて処理内容が変化する処理の結果を表示することから、ユーザUは当初の処理結果が所望するものではない場合に中間部MPに表示された使用情報の選択を調整してそれにより変化する処理結果を出力部OPにて把握することができる。これにより、所望する処理結果がより一層得やすくなる。
【0084】
さらに、入力部IPでは、質問例を生成することを目的として質問を生成するためのトリガとなる条件を入力文として入力可能とされていると共に、中間部MPでは、入力文であるトリガとなる条件を基に生成されたトリガ情報を選択可能に表示し、出力部OPでは、生成された質問例を表示可能とされている(図21参照)。これにより、トリガとなる条件を入力しそれに基づくトリガ情報を選択することで、質問及びそれに対する回答を生成することができる。つまり、所望する内容にそった想定問答を生成することが容易となる。
【0085】
<付記>
本実施形態は、以下の開示を含む。
【0086】
(付記1)
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用する情報及び使用した情報の少なくとも一方である使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
を含む情報処理方法。
【0087】
(付記2)
前記入力部は、自然言語にて入力された前記入力文が入力可能である、
付記1に記載の情報処理方法。
【0088】
(付記3)
前記中間部は、前記使用情報として文献情報を表示する、
付記1に記載の情報処理方法。
【0089】
(付記4)
前記中間部は、前記文献情報の要約を表示する、
付記3に記載の情報処理方法。
【0090】
(付記5)
前記中間部は、前記文献情報における前記処理に使用した部分を抽出して表示する、
付記3に記載の情報処理方法。
【0091】
(付記6)
前記中間部は、前記使用情報を選択可能に表示する、
付記1に記載の情報処理方法。
【0092】
(付記7)
前記中間部は、前記処理において使用するための前記使用情報以外の任意情報を検索するための任意情報検索入力部を表示する、
付記1に記載の情報処理方法。
【0093】
(付記8)
前記出力部は、前記中間部に表示された前記使用情報の選択状況に応じて処理内容が変化する前記処理の結果を表示する、
付記1に記載の情報処理方法。
【0094】
(付記9)
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、
前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、
を含む情報処理方法。
【0095】
(付記10)
情報処理装置に、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
を含む情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【0096】
(付記11)
情報処理装置が実行する情報処理システムであって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
を行う情報処理システム。
【0097】
(付記12)
情報処理装置に、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、
前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、
を含む情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【0098】
(付記13)
前記情報処理装置が実行する情報処理システムであって、
前記情報処理装置が行う処理の内容を指示するための入力文を入力するための入力部をユーザインタフェースに表示させる入力部表示ステップと、
前記入力文に基いて処理された前記処理の結果を表示するための出力部を前記ユーザインタフェースに表示させる出力部表示ステップと、
前記処理において使用した使用情報を選択可能に表示するための中間部を前記ユーザインタフェースに表示させる中間部表示ステップと、
前記使用情報の選択状態を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて選択されていると判定された前記使用情報を基に再度処理を実行する再処理ステップと、
前記再処理ステップでの前記処理の結果を前記出力部に表示させる結果更新ステップと、
を行う情報処理システム。
【符号の説明】
【0099】
10情報処理システム
12利用者端末(情報処理装置)
14サーバ(情報処理装置)
30出力装置(ユーザインタフェース)
IP入力部
OP出力部
MP中間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図18
図19
図20
図21