(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161953
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】基板装置
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20241114BHJP
H01R 13/629 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/629
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077041
(22)【出願日】2023-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】株式会社TMEIC
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100207192
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 健一
(72)【発明者】
【氏名】市川 聡一朗
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB02
5E021FC38
5E021HC19
5E021JA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】誤挿入を防止する基板装置を提供する。
【解決手段】基板装置10は、制御基板11と、基板側コネクタ12と、伝送モジュール基板と、マウンティングキットと、を有する。伝送モジュール基板は、伝送側コネクタを有する。伝送モジュール基板は、制御基板11に平行に離間して制御基板11に取り付けられる。マウンティングキットは、伝送モジュール基板を両横端位置で制御基板にそれぞれ取り付ける。一対のマウンティングキットは、伝送モジュール基板を挟むBパーツ31とTパーツとをそれぞれ備える。Bパーツ31は、伝送モジュール基板を載置する載置面32aと、伝送モジュール基板の両横端位置に当接する取付位置挟規制部と、を有する。Tパーツは、Bパーツに当接する取付当接面と、取付位置向規制部の取付当接面に形成される取付位置向規制部と、を有する。取付位置向規制部は、Bパーツに対するTパーツの取り付け位置を規制する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御基板と、
前記制御基板の基板面と平行な複数本のピンを挿抜する基板側コネクタと、
前記基板側コネクタに挿抜する伝送側コネクタを有し前記制御基板に平行に離間した状態で前記制御基板に取り付けられる伝送モジュール基板と、
前記伝送モジュール基板を前記制御基板に対して前記ピンに平行な取付方向と交差する前記伝送モジュール基板の両横端位置で前記制御基板にそれぞれ取り付ける一対のマウンティングキットと、
を有し、
一対の前記マウンティングキットは、記制御基板に取り付けられるBパーツと、前記Bパーツとの間で前記伝送モジュール基板を挟むTパーツと、
をそれぞれ備え、
前記Bパーツは、
前記制御基板に平行に離間した状態で前記伝送モジュール基板を載置する載置面と、
前記伝送モジュール基板の前記両横端位置に当接する取付位置挟規制部と、
を有し、
前記Tパーツは、
前記伝送モジュール基板の前記両横端位置よりも前記取付方向に交差する方向の外方で前記Bパーツに当接する取付当接面と、
前記取付当接面に形成されて、前記Bパーツに対する前記Tパーツの取り付け位置を規制するとともに、前記取付方向に交差する前記伝送モジュール基板の両外位置で前記Bパーツに対して取り付ける前記Tパーツの組み合わせ位置を規制する取付位置向規制部と、
を有する、
する基板装置。
【請求項2】
前記Bパーツは、前記制御基板に対する前記Bパーツの取り付け位置を規制する取付位置規制部を有する、
請求項1記載の基板装置。
【請求項3】
前記取付位置挟規制部は、前記取付方向に交差する方向で前記伝送モジュール基板に当接する取付位置横挟規制部を有する、
請求項1記載の基板装置。
【請求項4】
前記取付位置挟規制部は、前記両横端位置よりも前記取付方向に交差する方向の外方で前記伝送モジュール基板の基板面に当接する取付位置縦挟規制部を有する、
請求項1記載の基板装置。
【請求項5】
前記取付位置縦挟規制部は、前記制御基板に面した前記伝送モジュール基板の基板面に当接する下斜面を有する、
請求項4記載の基板装置。
【請求項6】
前記取付位置縦挟規制部は、前記制御基板から離間する前記伝送モジュール基板の基板面に当接する上斜面を有する、
請求項4記載の基板装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板装置は、制御基板に、伝送モジュール基板を取り付ける。制御基板と伝送モジュール基板とは、制御基板表面に平行な複数本のピンを有する雄コネクタおよび雌コネクタによって接続される。
【0003】
制御基板と伝送モジュール基板との接続においては、雄コネクタのピンに対応する位置に雌コネクタを挿入する。雄コネクタと雌コネクタとの位置がずれた場合には、誤挿入の可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07-135051号公報
【特許文献2】特開2013-229276号公報
【特許文献3】特開平06-163107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、誤挿入を防止することが可能な基板装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の基板装置は、制御基板と、基板側コネクタと、伝送モジュール基板と、マウンティングキットと、を有する。基板側コネクタは、前記制御基板の基板面と平行な複数本のピンを挿抜する。伝送モジュール基板は、前記基板側コネクタに挿抜する伝送側コネクタを有する。伝送モジュール基板は、前記制御基板に平行に離間した状態で前記制御基板に取り付けられる。マウンティングキットは、前記伝送モジュール基板を前記制御基板に対して前記ピンに平行な取付方向と交差する前記伝送モジュール基板の両横端位置で前記制御基板にそれぞれ取り付ける一対が設けられる。
一対の前記マウンティングキットは、Bパーツと、Tパーツと、をそれぞれ備える。Bパーツは、記制御基板に取り付けられる。Tパーツは、前記Bパーツとの間で前記伝送モジュール基板を挟む。
前記Bパーツは、載置面と、取付位置挟規制部と、を有する。載置面は、前記制御基板に平行に離間した状態で前記伝送モジュール基板を載置する。取付位置挟規制部は、前記伝送モジュール基板の前記両横端位置に当接する。
Tパーツは、取付当接面と、取付位置向規制部と、を有する。取付当接面は、前記伝送モジュール基板の前記両横端位置よりも前記取付方向に交差する方向の外方で前記Bパーツに当接する。取付位置向規制部は、前記取付当接面に形成される。取付位置向規制部は、前記Bパーツに対する前記Tパーツの取り付け位置を規制する。取付位置向規制部は、前記取付方向に交差する前記伝送モジュール基板の両外位置で前記Bパーツに対して取り付ける前記Tパーツの組み合わせ位置を規制する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】実施形態の基板装置の制御基板とBパーツとを示す斜視図。
【
図5】実施形態の基板装置の組み立て時に制御基板を示す上面図。
【
図6】実施形態の基板装置の組み立て時に制御基板を示す正面図。
【
図7】実施形態の基板装置の組み立て時に制御基板を示す側面図。
【
図8】実施形態の基板装置の組み立て時に制御基板にBパーツを取り付けた状態を示す上面図。
【
図9】実施形態の基板装置の組み立て時に制御基板にBパーツを取り付けた状態を示す正面図。
【
図10】実施形態の基板装置の組み立て時に制御基板にBパーツを取り付けた状態を示す側面図。
【
図11】実施形態の基板装置の組み立て時に伝送モジュール基板を取り付けた状態を示す上面図。
【
図12】実施形態の基板装置の組み立て時に伝送モジュール基板を取り付けた状態を示す正面図。
【
図13】実施形態の基板装置の組み立て時に伝送モジュール基板を取り付けた状態を示す側面図。
【
図14】実施形態の基板装置と伝送モジュール基板との傾きおよび寸法を示す上面図。
【
図15】実施形態の基板装置において制御基板と伝送モジュール基板との傾きおよび寸法を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の基板装置を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における基板装置を示す上面図である。
図2は、本実施形態における基板装置を示す正面図である。
図3は、本実施形態における基板装置を示す側面図である。図において、符号10は、基板装置である。
以下、3次元空間で互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の各軸方向は、各軸に平行な方向である。例えば
図1に示すように、X軸方向は後述する伝送モジュール基板20の取付方向に対して直交する左右方向に平行である。Y軸方向は伝送モジュール基板20の取付方向である前後方向に平行である。Z軸方向は伝送モジュール基板20の上下方向に平行である。
【0009】
本実施形態に係る基板装置10は、例えば、モータ制御や、プログラム可能な論理回路の制御装置との接続が可能なドライブ装置に用いられる。基板装置10は、拡張可能である。基板装置10は、プラントの制御に用いるドライブとすることができる。
基板装置10は、
図1~
図3に示すように、制御基板11と、伝送モジュール基板20と、マウンティングキット30と、を有する。
【0010】
制御基板11は、マウンティングキット30が取り付けられる。マウンティングキット30には、伝送モジュール基板20が取り付けられる。制御基板11は、Z軸方向に平面視して伝送モジュール基板20よりも大きい輪郭形状を有する。制御基板11は、Z軸方向に見て略矩形の輪郭形状を有する。制御基板11の輪郭形状は、これに限定されない。
制御基板11は、基板面11aがX軸方向およびY軸方向に沿って延在する。制御基板11は、Z軸方向視した輪郭形状のうち、端部がX軸方向およびY軸方向に沿って延在する。
制御基板11は、基板側コネクタ12以外にも電気部品が取り付けられる。これらの電気部品は図示を省略する。
【0011】
制御基板11は、伝送モジュール基板20と電気的に接続される。制御基板11は、基板側コネクタ12を有する。基板側コネクタ12は、伝送側コネクタ22と電気的に接続される。伝送側コネクタ22は、伝送モジュール基板20に配置される。制御基板11と伝送モジュール基板20とは、互いに平行に取り付けられる。
マウンティングキット30および伝送モジュール基板20は、制御基板11の基板面11aに取り付けられる。基板面11aは、Z軸方向にみて、制御基板11の上面である。
【0012】
基板側コネクタ12は、制御基板11に取り付けられる。基板側コネクタ12は、基板面11aに取り付けられる。基板側コネクタ12は、配線等を介して電気的に制御基板11に接続される。基板側コネクタ12と制御基板11とを接続する配線等はその図示を省略する。
基板側コネクタ12は、Z軸方向に平面視して伝送モジュール基板20に隣接して配置される。基板側コネクタ12は、X軸方向に延在する。基板側コネクタ12は、後述するようにY軸方向を抜き差し方向とする。基板側コネクタ12は、複数のピン12aを有する(
図4参照)。
【0013】
X軸方向において、基板側コネクタ12の中心を通りY軸方向に沿った直線を中心位置(中心線)Cとする。中心線Cは、伝送モジュール基板20を制御基板11に取り付ける際に伝送モジュール基板20と制御基板11との相対移動方向である取付方向に沿って延在する。中心線Cは、基板側コネクタ12と伝送側コネクタ22との抜き差し方向に沿っている。中心線Cは、以下の説明でYZ面として扱うことがある。
【0014】
ピン12aは、X方向に複数本配置される。複数のピン12aは、いずれもコネクタ本体12bからY軸方向に突出する。コネクタ本体12bは、Y軸方向に上面視して矩形輪郭を有する。複数のピン12aは、いずれも互いに平行である。複数のピン12aは、いずれも基板面11aに平行である。複数のピン12aは、いずれも互いに離間する。複数のピン12aは、いずれも同じX軸方向の離間距離Teを有する。複数のピン12aは、いずれもY軸方向に延在する。複数のピン12aは、いずれも伝送モジュール基板20の貫前方向に延在する。複数のピン12aが延在する方向は、伝送モジュール基板20の貫前方向を規定する。
【0015】
複数のピン12aは、いずれも同じY軸方向長さを有する。複数のピン12aは、X軸方向において、いずれもY軸方向の基端位置が同じとなるように配置される。複数のピン12aは、X軸方向において、いずれも同じY軸方向の先端位置となるように配置される。複数のピン12aは、いずれも先端がX-Z平面に沿った平面に位置する。
【0016】
ピン12aは、Y方向に複数段配置される。たとえば、ピン12aは、Y方向に2段配置される。複数のピン12aは、いずれもY軸方向に同じ基端位置に配置される。複数のピン12aは、Z軸方向において、いずれもY軸方向の基端位置が同じとなるように配置される。複数のピン12aは、Z軸方向において、いずれも同じY軸方向の先端位置となるように配置される。ピン12aの配置は、これに限定されない。
【0017】
制御基板11は、取付孔13a、取付孔13b、取付孔13cを備える。
取付孔13aは、中心線Cを挟んで線対称な位置に形成される。取付孔13bは、中心線Cを挟んで線対称な位置に形成される(
図5参照)。取付孔13cは、は、中心線Cを挟んで線対称な位置に形成される。取付孔13a、取付孔13c、取付孔13bは、Y軸方向に沿って並んで列を形成している。取付孔13a、取付孔13c、取付孔13bの列は、中心線Cに対して両側に配置される。
【0018】
伝送モジュール基板20は、制御基板11に取り付けられる。伝送モジュール基板20は、制御基板11の隅部に近接して取り付けられる。伝送モジュール基板20は、制御基板11と電気的に接続される。伝送モジュール基板20は、外部接続コネクタ21を有する。外部接続コネクタ21は、外部のPLC(Programmable Logic Controller)等に接続される。伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22を有する。伝送側コネクタ22は、基板側コネクタ12に接続される。
伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22および外部接続コネクタ21以外にも電気部品が取り付けられる。これらの電気部品は図示を省略する。
【0019】
伝送モジュール基板20は、基板面20aがX軸方向およびにY軸方向に沿って延在する。伝送モジュール基板20の基板面20aは、制御基板11の基板面11aに平行に取り付けられる。伝送モジュール基板20と制御基板11とは、互いにZ軸方向に離間する。基板面20aと基板面11aとは、互いに平行である。基板面20aと基板面11aとは、互いにZ軸方向に離間する。基板面20aは、Z軸方向にみて、伝送モジュール基板20の上面である。
【0020】
伝送モジュール基板20は、Z軸方向に平面視して制御基板11よりも小さい輪郭形状を有する。伝送モジュール基板20は、Z軸方向に平面視して略矩形の輪郭形状を有する。伝送モジュール基板20の輪郭形状は、制御基板11に取り付けられた状態で、中心線Cに対して線対称な構成とされる。伝送モジュール基板20の輪郭形状は、これに限定されない。
伝送モジュール基板20は、Z軸方向視した輪郭形状のうち、端部がX軸方向およびY軸方向に沿って延在する。伝送モジュール基板20は、Z軸方向視した輪郭形状のうち、X軸方向およびY軸方向に沿った端部の辺が、制御基板11の輪郭形状における辺と平行に取り付けられる。
【0021】
伝送側コネクタ22および外部接続コネクタ21は、伝送モジュール基板20のY方向における端部に配置される。
【0022】
伝送側コネクタ22は、伝送モジュール基板20のY方向における前方端部に配置される。伝送側コネクタ22は、伝送モジュール基板20のZ軸方向視した輪郭形状のうち、X方向に延在する前方端部と平行に配置される。伝送側コネクタ22のX軸方向に沿った寸法は、伝送モジュール基板20のZ軸方向視した輪郭形状のうち、前方端部のほぼ全長と等しい。Z軸方向における伝送側コネクタ22の厚さ寸法は、伝送モジュール基板20の厚さ寸法よりも大きい。
【0023】
伝送側コネクタ22は、基板面20aよりも、Z軸方向で制御基板11に近接して配置される。伝送側コネクタ22は、伝送モジュール基板20から、Z軸方向に制御基板11に近接して突出する。伝送側コネクタ22は、Z軸方向の厚さ寸法Tt22が伝送モジュール基板20の厚さ寸法Ttよりも大きい(
図15参照)。伝送側コネクタ22は、基板面20aから裏面20bに向かう方向において、裏面20bから突出する。
伝送側コネクタ22は、基板側コネクタ12に対する抜き差し方向がY軸方向である。伝送側コネクタ22は、基板側コネクタ12に対する抜き差し方向が基板面11aと平行な方向である。伝送側コネクタ22は、基板側コネクタ12に対する抜き差し方向が基板面20aと平行な方向である。
【0024】
外部接続コネクタ21は、伝送モジュール基板20のY方向における後方端部に配置される。外部接続コネクタ21は、伝送モジュール基板20のZ軸方向視した輪郭形状のうち、X方向に延在する後方端部と平行に配置される。外部接続コネクタ21のX軸方向に沿った寸法は、伝送モジュール基板20のZ軸方向視した輪郭形状のうち、後方端部の全長よりも短い。外部接続コネクタ21は、外部のコネクタを固定するボルト等の固定部21aを有していてもよい。外部接続コネクタ21は、外部のコネクタに対する抜き差し方向がY軸方向である。
【0025】
伝送側コネクタ22および外部接続コネクタ21は、互いに平行である。
外部接続コネクタ21は、基板面20aよりも、Z軸方向で制御基板11から離間して配置される。外部接続コネクタ21は、伝送モジュール基板20から、Z軸方向に制御基板11から離間するように突出する。外部接続コネクタ21は、外部のコネクタに対する抜き差し方向が基板面20aと平行な方向である。外部接続コネクタ21は、外部のコネクタに対する抜き差し方向が基板面20aと平行な方向である。外部接続コネクタ21は、外部のコネクタに対する抜き差し方向がこれに限定されない。
【0026】
マウンティングキット30は、伝送モジュール基板20を制御基板11に固定する。マウンティングキット30は、X軸方向における伝送モジュール基板20の両横端を固定する。マウンティングキット30は、X軸方向における伝送モジュール基板20の両横端に接触する。マウンティングキット30は、伝送モジュール基板20のX軸方向における両横端に対応して一対が配置される。
【0027】
一対のマウンティングキット30は、伝送モジュール基板20を制御基板11に対して取り付ける。一対のマウンティングキット30は、X軸方向における伝送モジュール基板20の両横端位置で伝送モジュール基板20を制御基板11に対して取り付ける。
一対のマウンティングキット30は、Y軸方向における前端部と、基板側コネクタ12とが、Y軸方向の離間距離Tcを有する(
図4参照)。離間距離Tcは、Y軸方向におけるマウンティングキット30の前端部とピン12aの先端との距離である。
【0028】
一対のマウンティングキット30は、X軸方向における伝送モジュール基板20の中心線Cに対して、その両側で線対称に配置される。一対のマウンティングキット30は、伝送モジュール基板20のX軸方向における両端に沿ってそれぞれ配置される。一対のマウンティングキット30は、Y軸方向に沿ってそれぞれ延在する。
一対のマウンティングキット30は、X軸方向において、互いに離間している。X軸方向における一対のマウンティングキット30の離間距離は、伝送モジュール基板20のX方向寸法よりも若干狭い。
【0029】
一対のマウンティングキット30は、中心線Cに対して線対称な構成とされる。一対のマウンティングキット30は、Y軸方向においてそれぞれの構成部分の中心線Cから離間する距離が互いに等しい。
【0030】
以下、
図1における右側のマウンティングキット30について説明する。なお、
図1における左側のマウンティングキット30については、対応する構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0031】
マウンティングキット30は、Bパーツ31と、Tパーツ41と、をそれぞれ備える。Bパーツ31は、制御基板11に取り付けられる。Bパーツ31は、基板面11aに取り付けられる。Bパーツ31は、Z軸方向の上方に伝送モジュール基板20が接触する。Bパーツ31は、伝送モジュール基板20と制御基板11とに挟まれる。
Tパーツ41は、Bパーツ31との間で伝送モジュール基板20を挟む。Bパーツ31とTパーツ41とは、いずれもY軸方向に沿って延在する。
【0032】
図4は、本実施形態における制御基板11とBパーツ31とを示す斜視図である。
Bパーツ31は、Z軸方向の裏面32bに制御基板11が接触する。Bパーツ31は、Z軸方向の載置面(上面)32aに伝送モジュール基板20が接触する。Bパーツ31は、ボルトBにより制御基板11に固定される。ボルトBは、制御基板11に形成された貫通孔である取付孔13cに螺合される。
Bパーツ31は、載置部32と、起立部33と、張出部34とを有する。
【0033】
載置部32は、Y軸方向に延在する。起立部33は、Y軸方向における載置部32の前端からZ軸方向の上方に起立する。張出部34は、Z軸方向における起立部33の上端からX軸方向における中心線Cに近接する向きに張り出す。
【0034】
載置部32は、ZX面における断面が矩形形状を有する。載置部32は、Z軸方向の厚さ寸法Tgを有する。載置部32は、伝送モジュール基板20におけるX軸方向の端部に沿って延在する。載置部32は、伝送モジュール基板20の裏面20bに接触する。載置部32は、X軸方向に所定の幅寸法を有する。載置部32は、Z軸方向視した伝送モジュール基板20の輪郭のうち、X軸方向における内方および外方にわたって延在する。
【0035】
載置部32は、載置面32aと、裏面32bと、を有する。載置部32は、ボルトBの貫通孔36cを有する。ボルトBの貫通孔36cは、Z軸方向において、載置面32aから裏面32bまでを貫通する。貫通孔36cは、ボルトBの締結位置36cと一致する。
【0036】
載置面32aは、伝送モジュール基板20の裏面20bに接触する。載置面32aは、載置部32のZ軸方向上面に形成される。載置面32aは、載置部32のZ軸方向上面のうち中心線Cに近接する領域に形成される。
裏面32bは、制御基板11の基板面11aに接触する。裏面32bは、載置部32のZ軸方向下面に形成される。裏面32bは、制御基板11が接触する。裏面32bは、載置部32の下端から、起立部33の下端まで延在している。
【0037】
載置面32aは、載置部32のZ軸方向上面に形成される。載置面32aは、XY平面に沿った平面を形成している。載置面32aは、Y軸方向に延在する。載置面32aは、X軸方向に所定の幅寸法を有する。載置面32aは、Z軸方向視した伝送モジュール基板20の輪郭のうち、X軸方向における内方および外方にわたって延在する。載置面32aは、基板面11aと平行である。載置面32aは、基板面11aからZ軸方向に所定距離離間している。載置面32aは、基板面11aからZ軸方向に所定距離離間している。
【0038】
伝送モジュール基板20の裏面20bは、その縁部が載置面32aに載置される。伝送モジュール基板20の裏面20bは、その縁部が載置面32aに接触する。
載置面32aは、Z軸方向視した伝送モジュール基板20の輪郭の外方に、伝送モジュール基板20の接触しない取付当接面32cを有する。
【0039】
取付当接面32cは、載置部32のZ軸方向上面に形成される。取付当接面32cは、基板面11aと平行である。取付当接面32cは、XY平面に沿った平面を形成している。取付当接面32cは、載置面32aと連続している。取付当接面32cは、載置面32aと同一のXY平面上にある。取付当接面32cは、載置面32aと面一である。取付当接面32cは、基板面11aからZ軸方向に所定距離離間している。取付当接面32cと載置面32aとの境界線Gは、Y軸方向に延在する。取付当接面32cは、境界線Gよりも中心線Cから離間した位置にある。載置面32aは、境界線Gよりも中心線Cに近接する位置にある。
なお、境界線Gは、伝送モジュール基板20の輪郭に沿っている。境界線Gは、伝送モジュール基板20の輪郭の移動に対応した直線である。境界線Gは、伝送モジュール基板20の輪郭に対応して、直線ではない場合もある。
【0040】
取付当接面32cは、一対の向規制凹部35aおよび向規制凹部35bを有する。向規制凹部35aおよび向規制凹部35bは、取付位置向規制部を構成する。
向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、取付当接面32cにおいて、X軸方向に互いに離間して配置される。向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、X軸方向における取付当接面32cの両端にそれぞれ近接する。向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、いずれも取付当接面32cからZ軸方向に凹んでいる。
【0041】
向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、Z軸方向に見て互いに異なる輪郭形状を有する。たとえば、向規制凹部35aの輪郭形状は、向規制凹部35bの輪郭形状に対して、X軸方向寸法を短くすることができる。あるいは、向規制凹部35aの輪郭形状は、向規制凹部35bの輪郭形状に対して、Y軸方向寸法を長くすることができる。このような輪郭形状は一例であり、向規制凹部35aの輪郭形状と、向規制凹部35bの輪郭形状とが異なり、正しくない向きでTパーツ41を載置しただけでは、Bパーツ31に取付固定できないような相対形状の差異を有していればよい。
【0042】
向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、後述するTパーツ41に形成された向規制凸部42aと向規制凸部42bとに対応する。向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、後述するTパーツ41に形成された向規制凸部42aと向規制凸部42bとが嵌め込み可能である。向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、後述するTパーツ41に正しい向きに嵌め込んだ状態で、向規制凸部42aと向規制凸部42bとが収納可能である。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、取付位置向規制部を構成する。
【0043】
ここで、向規制凹部35aに向規制凸部42aが収納可能、および、向規制凹部35bに向規制凸部42bが収納可能であるとは、後述するTパーツ41の下面である取付当接面41bと取付当接面32cとが平行に接触している状態に対応する。向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、このような嵌め合いに関する条件を有する。
【0044】
さらに、向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、Y軸方向において、取付当接面32cの中央付近に位置するボルトBの締結位置36cに対して、互いに異なる離間距離を有していてもよい。
向規制凹部35aと、ボルトBの締結位置36cと、向規制凹部35bとは、Y軸方向においてこの順に並んで位置する。Y軸方向において、ボルトBと向規制凹部35aとの離間距離は、ボルトBと向規制凹部35bとの離間距離とは異なることができる。
【0045】
さらに、向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、X軸方向において互いに異なる配置とされていてもよい。X軸方向において互いに異なる配置とは、X軸方向において、中心線Cと向規制凹部35aとの離間距離が、中心線Cと向規制凹部35bとの離間距離とは異なることを意味する。
【0046】
向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、Z軸方向に見て互いに異なる輪郭形状とすることができる。
図4において、向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、いずれも矩形輪郭として示されているが、この形状に限定されない。例えば、向規制凹部35aは矩形の輪郭形状とし、向規制凹部35bはこの矩形にはまらない三角形の輪郭形状とすることなどを提示できる。
【0047】
向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、Z軸方向の深さ寸法が互いに異なることができる。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Z軸方向の長さ寸法が互いに異なることができる。例えば、向規制凹部35aの深さ寸法が、向規制凹部35bの深さ寸法よりも小さくすることができる。例えば、向規制凸部42aの長さ寸法が、向規制凸部42bの長さ寸法よりも小さくすることができる。
【0048】
この場合、Tパーツ41が誤った向きに載置された場合、また、Z軸方向寸法の小さい向規制凸部42aが、Z軸方向寸法の大きい向規制凹部35bに挿入される。Z軸方向寸法の大きい向規制凸部42bが、Z軸方向寸法の小さい向規制凹部35aに挿入される。向規制凸部42bは、向規制凹部35aの底部に当接する。
取付当接面41bと取付当接面32cとが斜めに傾き、取付当接面41bと取付当接面32cとは、互いに接触しない領域が発生する。取付当接面41bと取付当接面32cとは、互いに全面が接触している状態にならない。これにより、Tパーツ41が誤った向きに載置されていることを判別可能とすることができる。なお、向規制凹部35aと向規制凹部35bとのZ軸方向の深さ寸法は、この条件に限定されない。
【0049】
マウンティングキット30は、中心線Cに対して線対称な構成とされるが、向規制凹部35aと向規制凹部35bとのみは、この構成に当てはまらない。つまり、
図1で右側のBパーツ31に取り付けられるTパーツ41は、
図1で左側のBパーツ31には取り付けられないように構成される。
【0050】
この構成を実現するために、
図4において、中心線Cより上側に示す向規制凹部35aおよび向規制凹部35bは、中心線Cより下側に示す向規制凹部35a1および向規制凹部35b1に対して、異なる輪郭形状および/または配置を有する。この輪郭形状および/または配置の違いは、上述した向規制凹部35aおよび向規制凹部35bの嵌め合いに関する条件に準ずることができる。
【0051】
裏面32bには、後述する制御基板11の取付孔13aおよび取付孔13bに挿入される向規制凸部36aと向規制凸部36bとが形成される。向規制凸部36aと取付孔13aは互いに対応する形状を有する。向規制凸部36bと取付孔13bとは互いに対応する形状を有する。向規制凸部36aは、取付孔13aに差し込まれる。向規制凸部36bは、取付孔13bに差し込まれる。
【0052】
向規制凸部36aは、裏面32bにおいて、Y軸方向の端部付近に位置する。向規制凸部36aは、Y軸方向において、Z軸方向視して起立部33に重なる位置であってもよい。向規制凸部36aは、Y軸方向において、Z軸方向視して起立部33に重ならない位置であってもよい。向規制凸部36aは、取付孔13aに挿入した際に、先端が制御基板11の裏面11bから若干突出してもよい。向規制凸部36aは、取付孔13aに挿入した際に、先端が制御基板11の裏面11bよりも若干凹んでいてもよい。向規制凸部36aは、取付孔13aに挿入した際に、先端が制御基板11の裏面11bと面一であってもよい。
【0053】
向規制凸部36bは、裏面32bにおいて、Y軸方向の端部付近に位置する。向規制凸部36aと向規制凸部36bとは、裏面32bにおいて、Y軸方向の両端付近にそれぞれ位置する。向規制凸部36bは、取付孔13bに挿入した際に、先端が制御基板11の裏面11bから若干突出してもよい。向規制凸部36bは、取付孔13bに挿入した際に、先端が制御基板11の裏面11bよりも若干凹んでいてもよい。向規制凸部36bは、取付孔13bに挿入した際に、先端が制御基板11の裏面11bと面一であってもよい。
【0054】
これら向規制凸部36aと向規制凸部36bと取付孔13aと取付孔13bとの関係は、上述した向規制凹部35aと向規制凹部35bと向規制凸部42aと向規制凸部42bとの関係に準じた条件を有することができる。関係に準じた条件とは、X軸方向位置、Y軸方向位置、Z軸方向視した輪郭形状である。
【0055】
向規制凸部36aと向規制凸部36bとは、マウンティングキット30を制御基板11に固定する。具体的には、向規制凸部36aおよび向規制凸部36bは、それらの先端を取付孔13aおよび取付孔13bの周囲の裏面11bに固定される。向規制凸部36aの先端は、取付孔13aの周囲の裏面11bに固定される。向規制凸部36bの先端は、取付孔13bの周囲の裏面11bに固定される。向規制凸部36aおよび向規制凸部36bの固定は、ポッティング加工とすることができる。ポッティングは、粘性のある樹脂を塗布した後に硬化等により固定するものである。あるいは、向規制凸部36aおよび向規制凸部36bの固定としては、外周面に螺条を形成して、ナットを用いて螺合することもできる。
【0056】
起立部33は、Y軸方向におけるBパーツ31の前端部に位置する。起立部33は、載置部32から制御基板11よりもZ軸方向に沿って離間する向きに起立する。起立部33は、XY面における断面が略矩形である。起立部33は、載置部32と一体として形成される。
【0057】
起立部33は、内向当接面33aを有する。内向当接面33aは、中心線Cに近接する起立部33の側面である。内向当接面33aは、平面である。内向当接面33aは、中心線Cを挟んで対となるBパーツ31の内向当接面33aに対向する。内向当接面33aは、中心線Cと平行である。内向当接面33aは、Z軸方向に延在する。内向当接面33aは、Y軸方向に延在する。中心線Cを挟んで対となる内向当接面33aにおいて、X軸方向における離間距離Tdは、後述するように、あらかじめ所定の範囲に設定される。
【0058】
内向当接面33aは、取付位置挟規制部を構成する。内向当接面33aは、取付位置横挟規制部を構成する。
一対の内向当接面33aは、取り付け時に伝送モジュール基板20の両横端位置にそれぞれ当接する。一対の内向当接面33aは、Y軸方向からX軸方向に向かう伝送モジュール基板20の傾きを規制する。内向当接面33aは、Y軸方向の寸法Ta1が後述するように、あらかじめ所定の範囲に設定される。
【0059】
張出部34は、Z軸方向における起立部33の上端に位置する。張出部34は、起立部33の上端からX軸方向で中心線Cに近接する向きに張り出している。X軸方向における起立部33から張り出す張出部34の寸法は、特に限定されない。X軸方向における張出部34の寸法は、内向当接面33aから張出部34の先端までの距離である。X軸方向における張出部34の寸法は、後述するように伝送モジュール基板20を位置規制可能な範囲である。
【0060】
Z軸方向における張出部34の厚さ寸法は、特に限定されない。張出部34の厚さ寸法は、後述するように伝送モジュール基板20を位置規制可能な強度を有する範囲である。Y軸方向における張出部34の長さ寸法は、内向当接面33aの寸法Ta1と等しく設定される。
【0061】
張出部34は、下向当接斜面34aと、下面34bと、を有する。下向当接斜面34aと下面34bとは、いずれも張り出した張出部34において、Z軸方向の下方に形成される。下向当接斜面34aと下面34bとは、Y軸方向に隣接する。下向当接斜面34aと下面34bとは、Y軸方向に連続して位置する。下向当接斜面34aと下面34bとは、いずれも平面である。
【0062】
下向当接斜面34aは、Y軸方向において、載置部32に近接する位置の張出部34に形成される。下面34bは、Y軸方向において、載置部32から離間する位置の張出部34に形成される。
下向当接斜面34aは、Y軸方向の前端部が、下面34bの後端部に接続されている。
【0063】
下面34bは、載置面32aと平行である。下面34bは、基板面11aと平行である。下面34bは、平面である。下面34bは、XY面に沿って延在する。Y軸方向における下面34bの長さ寸法Ta2は、内向当接面33aは、Y軸方向の寸法Ta1よりも小さい。
【0064】
下面34bは、載置面32aとZ軸方向において離間している。張出部34と載置部32とは、Z軸方向において離間している。下面34bと載置面32aとのZ軸方向における離間距離は、伝送モジュール基板20の厚さ寸法に等しい。
【0065】
下面34bは、Bパーツ31を制御基板11に取り付けた際に、基板面11aとZ軸方向において離間している。張出部34と基板面11aとは、Z軸方向において離間している。基板面11aから下面34bまでのZ軸方向における高さ寸法Tbは、内向当接面33aの高さ寸法に等しい。下面34bと基板面11aとのZ軸方向における離間距離Tbは、基板面11aと基板面20aとのZ軸方向における離間距離に等しい。
【0066】
下向当接斜面34aは、Y軸に対して平行である。下向当接斜面34aは、下面34bに対して傾斜している。下向当接斜面34aは、下面34bからY軸方向に離間するにつれて、Z軸方向で上方に向かうように傾斜している。下向当接斜面34aは、Y軸方向において、下面34bに接続している端部から張出部34の端部に向かう方向に上向きに傾いている。下向当接斜面34aは、Y軸方向において、基板側コネクタ12に近接するにしたがって基板面11aとの離間距離が小さくなるように傾斜している。下向当接斜面34aは、矩形輪郭を有する。
下向当接斜面34aは、取付位置縦規制部を構成する。下向当接斜面34aは、取付位置縦挟規制部を構成する。下向当接斜面34aは、伝送モジュール基板20の取り付け時に、伝送モジュール基板20の両横端位置付近となる基板面20aに当接する。
【0067】
Bパーツ31は、上向当接斜面37aを有する。上向当接斜面37aは、取付位置縦規制部を構成する。上向当接斜面37a取付位置縦挟規制部を構成する。上向当接斜面37aは、伝送モジュール基板20の取り付け時に、伝送モジュール基板20の両横端位置付近となる裏面20bに当接する。
【0068】
上向当接斜面37aは、載置部32に形成される。上向当接斜面37aは、Y軸方向において、載置面32aの前端に隣接している。上向当接斜面37aは、平面である。上向当接斜面37aは、X軸方向において、取付当接面32cよりも中心線Cに近接する。上向当接斜面37aは、Z軸方向にみて、取付当接面32cに隣接する。上向当接斜面37aは、Z軸方向にみて、起立部33よりも基板側コネクタ12からY軸方向に離間した位置にある。
【0069】
上向当接斜面37aは、Z軸方向に傾斜している。上向当接斜面37aは、Y軸方向における後端部が載置面32aの前端部に接続されている。上向当接斜面37aは、Y軸方向における前端部が基板面11aに接している。
上向当接斜面37aは、Y軸に対して平行である。上向当接斜面37aは、載置面32aに対して傾斜している。
【0070】
上向当接斜面37aは、載置面32aからY軸方向に離間するにつれて、Z軸方向で下方に向かうように傾斜している。上向当接斜面37aは、Y軸方向において、載置面32aに接続している後端部から起立部33に近接する方向に下向きに傾いている。上向当接斜面37aは、Y軸方向において、基板側コネクタ12に近接するにしたがって基板面11aとの離間距離が小さくなるように傾斜している。上向当接斜面37aは、矩形輪郭を有する。
【0071】
上向当接斜面37aは、Z軸方向にみた矩形輪郭のうち、中心線Cから離間する端部が、取付当接面32cのZ軸方向にみた輪郭と一致する。
上向当接斜面37aは、Y軸方向の前端部が、X軸方向に延在する。上向当接斜面37aは、Y軸方向の前端部が、Z軸方向にみた張出部34の後端部から離間している。上向当接斜面37aは、Y軸方向の前端部が、Z軸方向にみた張出部34の後端部と平行である。
【0072】
上向当接斜面37aは、下向当接斜面34aに対向する。上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、伝送モジュール基板20の取り付け時に、伝送モジュール基板20の両横端位置付近に当接する。
上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、対となって取付位置縦規制部を構成する。上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、対となって取付位置挟規制部を構成する。上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、対となって取付位置縦挟規制部を構成する。
【0073】
これにより、上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、伝送モジュール基板20の取り付け時に、伝送モジュール基板20の制御基板11に対する挿抜角度を規制する。上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、伝送モジュール基板20の取り付け時に、YZ面内における制御基板11に対する伝送モジュール基板20の角度を規制する。
【0074】
Tパーツ41は、Y軸方向に延在する。Tパーツ41は、Y軸方向で、載置部32にほぼ等しい長さ寸法を有する。Tパーツ41は、Y軸方向における前端部が起立部33の後端部にほぼ当接する。Tパーツ41は、Y軸方向における後端部が載置部32の後端部とほぼ等しい位置にある。
Tパーツ41は、X軸方向で、載置部32よりも若干小さいかほぼ等しい幅寸法を有する。Tパーツ41は、X軸方向において中心線Cから離間する横端部が、Z軸方向にみて載置部32の横端部と重なる位置にある。
【0075】
Tパーツ41は、取付当接面41bと、取付押当接面41cと、向規制凸部42aと、向規制凸部42bと、ボルトB1の貫通孔を有する。
【0076】
取付当接面41bと取付押当接面41cとは、Tパーツ41のZ軸方向で下方となる下面である。
取付当接面41bは、平面に形成される。取付当接面41bは、Z軸方向に見て取付当接面32cに対応する輪郭形状を有する。取付当接面41bは、その全領域が取付当接面32cに当接する。取付当接面41bは、伝送モジュール基板20の両横端位置よりもX軸方向の外方でBパーツ31に当接する。
【0077】
取付押当接面41cは、平面に形成される。取付押当接面41cは、取付当接面41bに隣接する。取付押当接面41cは、Z軸方向にみて載置面32aと重なる領域を有する。取付押当接面41cと取付当接面41bとの境界線は、Z軸方向にみて取付当接面32cと載置面32aとの境界線Gに重なる部分を有する。取付押当接面41cは、取付当接面41bよりもX軸方向において中心線Cに近接する内方に位置する。
【0078】
取付押当接面41cは、取付当接面41bよりもZ軸方向で基板面11aから離間する上方に位置する。取付押当接面41cと取付当接面41bとは段差を形成する。
取付押当接面41cは、伝送モジュール基板20の両横端位置で基板面20aに当接する。
【0079】
向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、取付当接面41bに形成される。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、取付位置向規制部を構成する。
向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、取付押当接面41cにおいて、X軸方向に互いに離間して配置される。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、X軸方向における取付当接面41bの両端にそれぞれ近接する。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、いずれも取付当接面41bからZ軸方向で下方に突出している。
【0080】
向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Z軸方向に見て互いに異なる断面輪郭形状を有する。たとえば、向規制凸部42aの断面輪郭形状は、向規制凸部42bの断面輪郭形状に対して、X軸方向寸法を短くすることができる。あるいは、向規制凸部42aの断面輪郭形状は、向規制凸部42bの輪郭形状に対して、Y軸方向寸法を長くすることができる。このような断面輪郭形状は一例であり、向規制凸部42aの断面輪郭形状と、向規制凸部42bの断面輪郭形状とが異なり、誤った向き(姿勢)でTパーツ41をBパーツ31および基板面20aに載置しただけでは、Bパーツ31にTパーツ41を取付固定できないような相対形状の差異を有していればよい。
【0081】
向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Bパーツ31に形成された向規制凹部35aと向規制凹部35bとに対応する。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Bパーツ31に形成された向規制凹部35aと向規制凹部35bとに嵌め込み可能である。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Tパーツ41を正しい位置でBパーツ31に嵌め込んだ状態で、向規制凹部35aと向規制凹部35bとに収納可能である。
【0082】
ここで、向規制凸部42aが向規制凹部35aに収納可能、および、向規制凸部42bが向規制凹部35bに収納可能であるとは、Tパーツ41とBパーツ31とが伝送モジュール基板20を一固定可能な正しい姿勢に対応する。つまり、Tパーツ41とBパーツ31との正しい姿勢とは、取付当接面41bと取付当接面32cとが平行に接触している状態、かつ、取付押当接面41cと基板面20aとが平行に接触している状態に対応する。向規制凸部42aと向規制凹部35a、向規制凸部42bと向規制凹部35bとは、このような嵌め合いに関する条件を有する。
【0083】
さらに、向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Y軸方向において、取付当接面41bの中央付近に位置するボルトB1の締結位置に対して、互いに異なる離間距離を有していてもよい。
向規制凸部42aと、ボルトB1の締結位置と、向規制凸部42bとは、Y軸方向においてこの順に並んで位置する。Y軸方向において、ボルトB1と向規制凸部42aとの離間距離は、ボルトB1と向規制凸部42bとの離間距離とは異なることができる。
なお、ボルトBとボルトB1とは、Z軸方向にみて異なる位置に配置されることができる。ボルトBとボルトB1とは、兼用することもできる。
【0084】
さらに、向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、X軸方向において互いに異なる配置とされていてもよい。X軸方向において互いに異なる配置とは、X軸方向において、中心線Cと向規制凸部42aとの離間距離が、中心線Cと向規制凸部42bとの離間距離とは異なることを意味する。
【0085】
向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Z軸方向に見て互いに異なる断面輪郭形状とすることができる。向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、いずれも矩形断面輪郭として示されているが、この形状に限定されない。例えば、向規制凸部42aは矩形の輪郭形状とし、向規制凸部42bはこの矩形にはまらない三角形の断面輪郭形状とすることなどを提示できる。
【0086】
向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、Z軸方向の長さ寸法が互いに異なることができる。向規制凹部35aと向規制凹部35bとは、Z軸方向の深さ寸法が互いに異なることができる。例えば、向規制凸部42aの長さ寸法が、向規制凸部42bの長さ寸法よりも小さくすることができる。例えば、向規制凸部42aの長さ寸法は、向規制凹部35aの深さ寸法に対応する。向規制凸部42bの長さ寸法は、向規制凹部35bの深さ寸法に対応する。
【0087】
この場合、Tパーツ41が誤った向きでBパーツ31に載置された場合、Z軸方向寸法の大きい向規制凸部42bが、Z軸方向寸法の小さい向規制凹部35aに挿入される。向規制凸部42bは、向規制凹部35aの底部に当接する。
取付当接面41bと取付当接面32cとが斜めに傾く。取付当接面41bと取付当接面32cとの間には、互いに接触しない領域が発生する。取付当接面41bと取付当接面32cとは、互いに全面が接触している状態にならない。また、取付押当接面41cと裏面20bとは、互いに全面が接触している状態にならない。これにより、Tパーツ41が誤った向きでBパーツ31に載置されていることを判別可能とすることができる。なお、向規制凸部42aと向規制凸部42bとのZ軸方向の長さ寸法は、この条件に限定されない。
【0088】
マウンティングキット30は、中心線Cに対して線対称な構成とされるが、向規制凹部35aと向規制凹部35bと同様に、向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、この構成に当てはまらない。つまり、
図1で右側のBパーツ31に取り付けられるTパーツ41は、
図1で左側のBパーツ31には取り付けられないように構成される。
【0089】
この構成を実現するために、
図4において、中心線Cより上側に示す向規制凸部42aおよび向規制凸部42bは、中心線Cより下側に示す向規制凸部42a1および向規制凸部42b1に対して、異なる輪郭形状および/または配置を有する。この輪郭形状および/または配置の違いは、上述した向規制凸部42aおよび向規制凸部42bの嵌め合いに関する条件に準ずることができる。
向規制凸部42a1と向規制凸部42b1と向規制凸部42aと向規制凸部42bとは、取付位置向規制部として、Bパーツ31に対して取り付けるTパーツ41の組み合わせ位置および組み合わせ姿勢を規制する。
【0090】
以下、本実施形態の基板装置において、制御基板11に、マウンティングキット30によって伝送モジュール基板20を取り付ける方法について説明する。
図5は、本実施形態の基板装置における制御基板を示す上面図である。
図6は、本実施形態の基板装置における制御基板を示す正面図である。
図7は、本実施形態の基板装置における制御基板を示す側面図である。
【0091】
まず、制御基板11を準備する。制御基板11には、基板側コネクタ12が備えられる。基板側コネクタ12の配置により、中心線Cが設定される。制御基板11には、取付孔13a、取付孔13b、取付孔13cが形成されている。
【0092】
図8は、本実施形態の基板装置における制御基板にBパーツを取り付けた状態を示す上面図である。
図9は、本実施形態の基板装置における制御基板にBパーツを取り付けた状態を示す正面図である。
図10は、本実施形態の基板装置における制御基板にBパーツを取り付けた状態を示す側面図である。
次に、制御基板11に一対のBパーツ31を取り付ける。
【0093】
制御基板11に対するBパーツ31の組み合わせ位置および組み合わせ姿勢を、取付位置向規制部によって位置規制する。制御基板11に対するBパーツ31の組み合わせ位置および組み合わせ姿勢を、向規制凸部36aと向規制凸部36bと取付孔13aと取付孔13bとによって、制御基板11に対して規制する。
【0094】
Bパーツ31は、Y軸方向で起立部33が基板側コネクタ12に近接する姿勢とする。Bパーツ31は、X軸方向で張出部34が中心線Cに向けて張り出す姿勢とする。
取付孔13aに対応する向規制凸部36aを挿入する。取付孔13bに対応する向規制凸部36bを挿入する。これにより、Bパーツ31を基板側コネクタ12に対して正しい位置に位置規制する。
向規制凸部36aをポッティング等の手法により制御基板11に固定する。向規制凸部36bをポッティング等の手法により制御基板11に固定する。取付孔13cにボルトBを締結する。
これにより、一対のBパーツ31を正しい位置で制御基板11に固定する。
【0095】
図11は、本実施形態の基板装置におけるBパーツに伝送モジュール基板を取り付けた状態を示す上面図である。
図12は、本実施形態の基板装置におけるBパーツに伝送モジュール基板を取り付けた状態を示す正面図である。
図13は、本実施形態の基板装置におけるBパーツに伝送モジュール基板を取り付けた状態を示す側面図である。
次に、一対のBパーツ31に伝送モジュール基板20を取り付ける。
【0096】
基板側コネクタ12に対する伝送側コネクタ22の挿入姿勢を、取付位置挟規制部によって正しい姿勢に維持して挿入可能とする。
基板側コネクタ12に対する伝送側コネクタ22のX軸方向における挿入姿勢を、取付位置横挟規制部によって正しい姿勢に維持して挿入可能とする。基板側コネクタ12に対する伝送側コネクタ22のZ軸方向における挿入姿勢を、取付位置縦挟規制部および載置面32aによって正しい姿勢に維持して挿入可能とする。
【0097】
伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22が前向きとなるように、Y軸方向に沿って移動させる。伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22が上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとの間を通過するように挿入する。上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとは、対となって取付位置縦挟規制部を構成する。伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22が中心線Cの両側位置にある内向当接面33aの間を通過するように挿入する。中心線Cの両側位置にある内向当接面33aは、対となって取付位置横挟規制部を構成する。
【0098】
取付位置縦挟規制部への伝送側コネクタ22の挿入時に、伝送モジュール基板20は、基板面20aが基板面11aに対して傾斜している。取付位置縦挟規制部への伝送側コネクタ22の挿入時に、基板面20aが伝送側コネクタ22に対して外部接続コネクタ21がZ軸方向で基板面11aに離間するように傾斜している。伝送側コネクタ22の挿入時に、伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22のX軸方向の両横端が、Y軸方向に基板側コネクタ12のX軸方向の両横端に対して等距離となる姿勢とする。
【0099】
この姿勢で伝送モジュール基板20をさらにY軸方向で前向きに移動する。同時に、伝送モジュール基板20は、基板面20aが基板面11aに対して平行に近づくように傾斜を小さくする。伝送側コネクタ22は、基板側コネクタ12に次第に近接する。
【0100】
伝送モジュール基板20が、さらにY軸方向で前向きに移動すると、伝送モジュール基板20のX軸方向の両横端が、下向当接斜面34aと上向当接斜面37aとの間に挟まれる。下向当接斜面34aが基板面20aに当接する。上向当接斜面37aが裏面20bに当接する。あるいは、伝送モジュール基板20が下向当接斜面34aまたは上向当接斜面37aに当接する。または、伝送モジュール基板20が下向当接斜面34aと上向当接斜面37aとに当接する。
これにより、伝送モジュール基板20は、基板面20aが基板面11aに対して所定の傾斜角度範囲を維持した状態で、Y軸方向で前向きに移動する。
【0101】
同時に、伝送モジュール基板20が、さらにY軸方向で前向きに移動すると、伝送モジュール基板20のX軸方向の両横端が、X軸方向で内向当接面33aに挟まれる。伝送モジュール基板20のX軸方向の両横端は、それぞれ内向当接面33aに沿って姿勢が制御される。伝送モジュール基板20のX軸方向の両横端は、それぞれ内向当接面33aに沿った姿勢を維持する。つまり、伝送モジュール基板20のX軸方向の両横端は、いずれもY軸方向に沿った姿勢を維持する。
【0102】
これにより、伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とがZ軸方向にみて互いにほぼ平行な位置を維持した状態で、Y軸方向で前向きに移動する。同時に、伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とがX軸方向に正しい位置を維持した状態で、Y軸方向で前向きに移動する。
【0103】
伝送モジュール基板20が、さらにY軸方向で前向きに移動すると、伝送側コネクタ22がY軸方向で張出部34から離間する。伝送側コネクタ22は、基板側コネクタ12のピン12aの先端に近接する。
伝送モジュール基板20の傾斜を小さくすると、伝送モジュール基板20は、横端部における裏面20bが載置面32aに当接する。伝送モジュール基板20は、横端部における裏面20bが上向当接斜面37aの後端のみに接触する。
【0104】
同時に、伝送モジュール基板20の傾斜を小さくすると、伝送モジュール基板20は、横端部における基板面20aが張出部34の下面34bに沿った姿勢となる。あるいは、伝送モジュール基板20の傾斜を小さくすると、伝送モジュール基板20は、横端部における基板面20aが張出部34の下面34bに当接する。伝送モジュール基板20は、横端部における基板面20aが下向当接斜面34aの前端のみに接触する。
【0105】
これにより、伝送モジュール基板20は、基板面20aが基板面11aと平行となる。
伝送モジュール基板20は、基板面20aが下面34bに当接する。伝送モジュール基板20は、裏面20bが載置面32aに当接する。伝送モジュール基板20は、両横端部が下面34bと載置面32aとの間に挟まれる。
【0106】
伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22を基板側コネクタ12に対する正しい挿入姿勢となる。つまり、伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22の挿入方向がピン12aに平行な姿勢となる。伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22の挿入位置が多数本のピン12aに対してX軸方向に対応する正しい姿勢となる。伝送モジュール基板20は、伝送側コネクタ22の挿入位置が多段のピン12aに対してZ軸方向に対応する正しい姿勢となる。
【0107】
伝送モジュール基板20が、さらにY軸方向で前向きに移動すると、伝送モジュール基板20は、裏面20bが載置面32aに当接した状態を維持したままY軸方向に移動する。伝送モジュール基板20のX軸方向の両横端は、それぞれ内向当接面33aに沿った姿勢を維持したままY軸方向に移動する。
これにより、伝送モジュール基板20が、さらにY軸方向で前向きに移動すると、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが正しい挿入姿勢で挿入される。伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とは、誤挿入を発生することがない。
【0108】
伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが挿入された状態で、伝送モジュール基板20は、取付当接面32cを覆っていない。伝送モジュール基板20の横端部は、境界線Gに沿った位置にある。
伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが挿入された状態で、伝送モジュール基板20は、基板面20aが基板面11aと平行となる。伝送モジュール基板20は、基板面20aが下面34bに当接する。伝送モジュール基板20は、裏面20bが載置面32aに当接する。伝送モジュール基板20は、両横端部が下面34bと載置面32aとの間に挟まれた状態を維持する。
【0109】
次に、
図1~
図3に示すように、Bパーツ31と伝送モジュール基板20とに一対のTパーツ41を取り付ける。
Bパーツ31に対するTパーツ41の組み合わせ位置および組み合わせ姿勢を、取付位置向規制部である向規制凸部42a1と向規制凸部42b1と向規制凸部42aと向規制凸部42bとによって、制御基板11に対して規制する。Tパーツ41の組み合わせ位置および組み合わせ姿勢を、取付位置向規制部によって、Bパーツ31と伝送モジュール基板20とに対して規制する。
【0110】
Tパーツ41は、Y軸方向で向規制凸部42aが基板側コネクタ12に近接する姿勢とする。Tパーツ41は、X軸方向で取付押当接面41cが取付当接面41bよりも中心線Cに近接する姿勢とする。
向規制凹部35aに対応する向規制凸部42aを挿入する。向規制凹部35bに対応する向規制凸部42bを挿入する。
【0111】
同様に、向規制凹部35a1に対応する向規制凸部42a1を挿入する。向規制凹部35b1に対応する向規制凸部42b1を挿入する。
これらにより、中心線Cの両側位置でTパーツ41をBパーツ31および伝送モジュール基板20に対して正しい位置に位置規制する。中心線Cの両側位置でTパーツ41をBパーツ31および伝送モジュール基板20に対して正しい姿勢に位置規制する。
【0112】
さらに、Tパーツ41をBパーツ31および伝送モジュール基板20に対してZ軸方向の下向きに押圧する。取付当接面41bを載置面32aに接触させる。取付押当接面41cを基板面20aに接触させる。取付押当接面41cと取付当接面41bとで形成される段差を伝送モジュール基板20の両横端部に当接させる。
さらに、ボルトB1を締結して、基板装置10の組み立てを完了する。
【0113】
本実施形態の基板装置10は、取付位置向規制部によって制御基板11に対するBパーツ31の取り付け位置および取り付け姿勢を容易に正しく設定することが可能となる。基板装置10は、取付位置向規制部によって制御基板11およびBパーツ31に対するTパーツ41の取り付け位置および取り付け姿勢を容易に正しく設定することが可能となる。
【0114】
これにより、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが正しい挿入姿勢で挿入できる。伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが誤った挿入姿勢で挿入されることがない。伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12との誤挿入を容易に防止することができる。
【0115】
基板装置10は、取付位置挟規制部によって制御基板11に対する伝送モジュール基板20の取り付け位置および取り付け姿勢を容易に正しく設定することが可能となる。
基板装置10は、取付位置縦挟規制部によって制御基板11に対する伝送モジュール基板20のZ軸方向における取り付け位置および取り付け姿勢を容易に正しく設定することが可能となる。基板装置10は、取付位置横挟規制部によって制御基板11に対する伝送モジュール基板20のX軸方向における取り付け位置および取り付け姿勢を容易に正しく設定することが可能となる。
【0116】
基板装置10は、マウンティングキット30によって、多段に構成されたピン12aを有する伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが段違いの誤挿入を防止することができる。基板装置10は、マウンティングキット30によって、多段に構成されたピン12aを有する伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とがZ軸方向における誤挿入を防止することができる。
【0117】
基板装置10は、マウンティングキット30によって、X軸方向に多数本が配置されたピン12aを有する伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが、基板面11aに沿って隣接するピン12aに対する誤挿入を防止することができる。基板装置10は、マウンティングキット30によって、多段に構成されたピン12aを有する伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とがX軸方向における誤挿入を防止することができる。
【0118】
基板装置10は、マウンティングキット30において、上向当接斜面37aと下向当接斜面34aとが互いに対向して傾斜しているため、伝送モジュール基板20の取り付け時に伝送モジュール基板20の進行を妨げないようにすることができる。基板装置10は、伝送モジュール基板20を挿入しやすいようにすることができる。基板装置10は、組み立てにおける容易性を向上することができる。
【0119】
基板装置10は、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12との挿入時に、伝送モジュール基板20が、基板面20aが基板面11aと平行となる。基板装置10は、伝送モジュール基板20が、基板面20aが下面34bに当接する。基板装置10は、伝送モジュール基板20が、裏面20bが載置面32aに当接する。基板装置10は、伝送モジュール基板20の両横端部が、下面34bと載置面32aとの間に挟まれた状態を維持する。これにより、Z軸方向において伝送モジュール基板20の挿入方向がぶれない状態を維持することができる。
【0120】
基板装置10は、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12との挿入時に、伝送モジュール基板20が、中心線Cの両側位置にある内向当接面33aの間を移動する。基板装置10は、伝送モジュール基板20の両横端部が、中心線Cの両側位置にある内向当接面33aに沿って移動する。基板装置10は、伝送モジュール基板20の両横端部が、中心線Cの両側位置にある内向当接面33aの間に挟まれた状態を維持する。これにより、X軸方向において伝送モジュール基板20の挿入方向がぶれない状態を維持することができる。
【0121】
基板装置10は、その組み立て工程において、伝送モジュール基板20の取付工程における誤挿入確認工程をおこなう必要がない。伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とが正しく挿入されているかを確認する工程をおこなうことなく、電源投入や出荷をおこなうことができる。これにより、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12との誤挿入に起因して制御基板11あるいは伝送モジュール基板20が過電圧等によって破損することがない。
【0122】
基板装置10は、マウンティングキット30を交換するだけで、上記の作用効果を奏することができる。
また、基板装置10は、誤挿入確認用の治具を用いる必要がない。さらに、基板装置10は、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12との挿入姿勢規制用の治具等を用いる必要がない。
基板装置10は、部品点数を増加することなく、上記の作用効果を奏することができる。
【0123】
以下、マウンティングキット30における寸法設定について説明する。
【0124】
図14は、本実施形態の基板装置寸法等の関係を示す上面図である。
図15は、本実施形態の基板装置寸法等の関係を示す側面図である。
マウンティングキット30に関しては、
図4,
図14,
図15に示すように、以下の寸法を設定する。
・Y軸方向における内向当接面33aの長さ寸法Ta1
・Y軸方向における下面34bの長さ寸法Ta2
・Z軸方向における基板面11aから下面34bまでの高さ寸法Tb
・Y軸方向におけるBパーツ31の前端部とピン12aの先端との離間距離Tc
・X軸方向における中心線Cを挟んだ内向当接面33aの間の離間距離Td
【0125】
高さ寸法Tbは、伝送モジュール基板20がZ軸方向に動かないために設定する。離間距離Tdは、伝送モジュール基板20がX軸方向に動かないために設定する。離間距離Tcは、伝送側コネクタ22と基板側コネクタ12とを誤挿入しないために設定する。長さ寸法Ta2は、伝送モジュール基板20を中心線Cに沿った姿勢にするために設定する。長さ寸法Ta1は、伝送モジュール基板20をZ軸方向に押さえるために必要な強度のために設定する。
【0126】
ここで、離間距離Tdは、X軸方向における伝送モジュール基板20の幅寸法Tfと、X軸方向における隣接するピン12aの間の離間距離Teと、に対して、
Td=Tf+Te/2
を満たす関係とする。
【0127】
離間距離Tbは、載置部32のZ軸方向の厚さ寸法Tgと、伝送モジュール基板20厚さ寸法Ttと、若干の遊びαと、に対して、
Tb=Tg+Tt+α
を満たす関係とする。
また、離間距離Tbは、伝送側コネクタ22のZ軸方向の厚さ寸法Tt22よりも大きい(
図15)。
【0128】
長さ寸法Ta1と離間距離Tcとには、次のように相互関係を設定する。
まず、取付位置横挟規制部によって向きを規制された伝送モジュール基板20の挿入の角度θの範囲を、ピン12aに対して伝送側コネクタ22が正しく挿入できる範囲に設定する。
角度θを設定する際、上述したように離間距離Tdを設定しておく。
角度θを設定する際、離間距離Tcを決める。
角度θと離間距離Tcとの設定によって、伝送モジュール基板20の横端部が当接する起立部33の前端部のX軸方向位置を規定する。(
図14)
同時に、中心線Cを挟んで反対の伝送モジュール基板20の横端部が当接する起立部33の後端部のX軸方向位置を規定する。
さらに、取付位置規制部におけるそれぞれの面を延長して交わる位置を設定する。
【0129】
マウンティングキット30に関しては、
図15に示すように、以下の値を設定する。
・上向当接斜面37aが基板面11aとのなす角度φ1
・下向当接斜面34aが基板面11aとのなす角度φ2
ここで、挿入時における伝送モジュール基板20の基板面20aが基板面11aとのなす角度φの範囲を、取付位置縦挟規制部に対して伝送モジュール基板20が挿入可能な範囲に設定する。
角度φ1は、角度φの最大値と等しいかやや小さい。
角度φ2は、角度φの最小値と等しいかやや大きい。
なお、
図15において、伝送側コネクタ22の上面は、下向当接斜面34aの全面に当接している。伝送側コネクタ22の上面は、下向当接斜面34aと平行である。角度φは角度φ2と等しい。
また、
図15において、伝送側コネクタ22の下面は、下面のY軸方向における前端が基板面11aに当接している。伝送側コネクタ22の下面は、Y軸方向における後端が上向当接斜面37aから離間している。
【0130】
実施形態を説明したが、実施形態の構成は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態の構成は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態の構成やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0131】
10…基板装置、11…制御基板、11a…基板面、11b…裏面、12…基板側コネクタ、12a…ピン、12b…コネクタ本体、13a,13b,13c…取付孔、20…伝送モジュール基板、20a…基板面、20b…裏面、21…外部接続コネクタ、22…伝送側コネクタ、30…マウンティングキット、31…Bパーツ、32…載置部、32a…載置面(上面)32b…裏面、32c…取付当接面、33…起立部、33a…内向当接面、34…張出部、34a…下向当接斜面、34b…下面、35a,35a1…向規制凹部、35b,35b1…向規制凹部、36a,36b…向規制凸部、36c…貫通孔(締結位置)、37a…上向当接斜面、41…Tパーツ、41b…取付当接面、41c…取付押当接面、42a,42a1…向規制凸部、42b,42b1…向規制凸部、B,B1…ボルト、C…中心位置(中心線)