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特開2024-161973施術強度リクエスト装置及び施術強度リクエストシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024161973
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】施術強度リクエスト装置及び施術強度リクエストシステム
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A61H7/00 102
A61H7/00 300Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077082
(22)【出願日】2023-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】523171250
【氏名又は名称】瀬沼 豪
(74)【代理人】
【識別番号】110001793
【氏名又は名称】弁理士法人パテントボックス
(72)【発明者】
【氏名】瀬沼 豪
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AA01
4C100AD40
4C100BA06
4C100BA09
4C100BA10
4C100BB01
4C100BB02
4C100CA01
4C100CA13
(57)【要約】
【課題】施術者によるマッサージ・リラクゼーションの場において、被施術者から施術者に対する施術強度加減に関する意思伝達を容易化する。
【解決手段】本発明に係る施術強度リクエスト装置では、被施術者が施術者に施術強度をリクエストするための施術強度リクエスト装置であって、施術強度の入力を受け付ける端末装置と、施術強度を表示する表示装置と、を有する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施術者が施術者に施術強度をリクエストするための施術強度リクエスト装置であって、
前記施術強度の入力を受け付ける端末装置と、
前記施術強度を表示する表示装置と、
を有することを特徴とする施術強度リクエスト装置。
【請求項2】
前記端末装置は、
前記被施術者により操作される操作部を備え、
前記表示装置に前記操作に対応した前記施術強度を示す信号又は値を送信し、
前記表示装置は、
前記端末装置から前記施術強度を示す信号又は値を受信し、
前記施術者に信号又は値が示す前記施術強度を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の施術強度リクエスト装置。
【請求項3】
前記施術強度は、複数段階の異なる施術強度を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の施術強度リクエスト装置。
【請求項4】
前記表示装置は、
前記施術強度を表示してから所定時間経過後に、表示された前記施術強度を初期の施術強度にリセットすること、
を特徴とする請求項1に記載の施術強度リクエスト装置。
【請求項5】
前記被施術者と、該被施術者により入力された前記施術強度を含む施術履歴情報とを対応付けて記憶した記憶装置と、有し、
前記表示装置は、
前記被施術者に対応付けられた前記施術履歴情報を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の施術強度リクエスト装置。
【請求項6】
被施術者が施術者に施術強度をリクエストするための施術強度リクエストシステムであって、
前記施術強度の入力を受け付ける端末装置と、
表示装置に、前記施術強度を表示するアプリケーションプログラムと、
を有することを特徴とする施術強度リクエストシステム。
【請求項7】
前記被施術者と、該被施術者により入力された前記施術強度を含む施術履歴情報とを対応付けて記憶した記憶装置と、有し、
前記アプリケーションプログラムは、
表示装置に、前記被施術者に対応付けられた前記施術履歴情報を表示すること、
を特徴とする請求項6に記載の施術強度リクエストシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施術強度リクエスト装置及び施術強度リクエストシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、マッサージ機が広く普及している。マッサージ機においては、ユーザが手元操作により好みのマッサージ強度に手動調整を行ったり、マッサージ機がユーザ体形等に応じたマッサージ強度に自動調整するものもある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
その一方、近年においては、整体院、接骨院、マッサージ店、エステ店など、施術者による人的なマッサージによる施術市場規模も増加傾向となっている。このような施術者によるマッサージの現場においては、施術者は例えば「力加減はいかがですか?」「力加減のお好みあったら仰ってくださいね。」などと被施術者に尋ねたり、もしくは実際に被施術者の反応を見ながら、揉み加減をその被施術者が好む丁度良いマッサージの強度に調整しながら施術を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-036716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような施術者によるマッサージ・リラクゼーションの場において、被施術者サイドからすると、施術者に好みの施術強度(例えば揉み加減)を気軽に伝えにくいという場合がある。人によってまた日や部位によっても施術して欲しい強度は異なるが、そうかといってその都度施術者に何度も例えば「もっと強くして欲しい。」、「もう少し弱くお願いします。」といったリクエストを口頭では言いにくかったり、人によっては気が引けてしまって一度のリクエストすら口にできないといったこともある。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、施術者によるマッサージ・リラクゼーションの場において、被施術者から施術者に対する施術強度加減に関する意思伝達を容易化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る施術強度リクエスト装置は、被施術者が施術者に施術強度をリクエストするための施術強度リクエスト装置であって、前記施術強度の入力を受け付ける端末装置と、前記施術強度を表示する表示装置と、を有する。
【0008】
また上記の課題を解決するため、本発明に係る施術強度リクエストシステムは、被施術者が施術者に施術強度をリクエストするための施術強度リクエストシステムであって、前記施術強度の入力を受け付ける端末装置と、表示装置に、前記施術強度を表示するアプリケーションプログラムと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によれば、被施術者から施術者に対する施術強度加減に関する意思伝達を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る施術強度リクエスト装置の構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る施術強度リクエスト装置の利用態様例を示す図である。
図3】本実施形態に係る強度表示インジケーター20の施術強度表示例を示す図である。
図4】本実施形態に係る施術強度リクエスト装置100の機能構成例を示す図である。
図5】本実施形態に係る施術強度リクエストシステムの構成例を示す図である。
図6】本実施形態に係る施術強度リクエストシステムの利用態様例を示す図である。
図7】本実施形態に係る情報処理装置の施術強度表示例を示す図である。
図8】本実施形態に係る施術強度リクエストシステム100bの機能構成例を示す図である。
図9】本実施形態に係る顧客DB/施術履歴DBのデータ構成例を示す図である。
図10】本実施形態に係る表示装置の施術履歴管理画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る施術強度リクエスト装置の構成例を示す図である。図2は、本実施形態に係る施術強度リクエスト装置の利用態様例を示す図である。本実施形態に係る施術強度リクエスト装置100は、強度リクエスト端末10及び強度表示インジケーター20を含み、相互に有線30又は無線(例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標))30により接続される。
【0012】
強度リクエスト端末10は、被施術者Bが施術者Aにリクエストしたい施術強度(力加減)を指示する端末装置である。被施術者Bは、施術中、リング状の支持部10rに指を通して強度リクエスト端末10を支持する。強度リクエスト端末10を指はめ型としたのは、手持ち型では施術中に被施術者が寝てしてしまう等により、落下させて施術を妨げる可能性を防止するためである。被施術者Bは、強度リクエスト端末10の「もっと強く」ボタン10u及び「もっと弱く」ボタン10dを操作し、施術者Aに好みの施術強度を指示する。
【0013】
強度表示インジケーター20は、被施術者Bにより指示された施術強度を、例えば通知音とともにLED等により表示する表示装置である。強度表示インジケーター20は、強度リクエスト端末10から施術強度を示す信号を受信し、受信信号に応じた施術強度を段階的にLED表示する。
【0014】
図3は、本実施形態に係る強度表示インジケーター20の施術強度表示例を示す図である。本実施形態に係る強度表示インジケーター20の施術強度の表示状態は、施術強度が弱い順に、例えば「とても弱く(-3)」、「弱く(-2)」、「やや弱く(-1」、「丁度良い(初期値0)」、「やや強く(+1)」、「強く(+2)」、「とても強く(+3)」といった7段階の強弱度(及び強度値)を有している。施術中において、被施術者Bは施術強度が丁度良い場合には、強度リクエスト端末10を操作しない。このとき、強度表示インジケーター20における施術強度の表示状態は、「丁度良い(初期値0)」を示すLEDが点灯表示している。なお、「丁度良い(初期値0)」の場合、LEDが非点灯表示としてもよい。
【0015】
ここで、被施術者Bは施術強度が弱いと感じる場合、「もっと強く」ボタン10uを1回ないし複数回押下する。強度リクエスト端末10は、強度表示インジケーター20に対して、押下操作に応じた施術強度を示す信号(例えばup信号1回、2回又は3回、もしくは+1、+2又は+3)を送信する。このとき、強度表示インジケーター20における施術強度の表示状態は、通知音とともに、例えば1回押下の場合は初期値0から1段階アップし、「やや強く(+1)」を示すLEDが点灯表示する。また例えば、「もっと強く」ボタン10uを複数回押下した場合は、初期値0から当該複数段階アップし、「強く(+2)」ないし「とても強く(+3)」を示すLEDが点灯表示する。その後、点灯表示を数十秒間(例えば20秒間)ホールドして、元の表示(=初期値0)を示すLEDの点灯表示、またはLED非点灯表示に戻る。
【0016】
一方、被施術者Bは施術強度が強い(痛い)と感じる場合、「もっと弱く」ボタン10dを1回ないし複数回押下する。強度リクエスト端末10は、強度表示インジケーター20に対して、押下操作に応じた施術強度を示す信号(例えばdown信号1回、2回又は3回、もしくは-1、-2又はー3)を送信する。このとき、強度表示インジケーター20における施術強度の表示状態は、例えば1回押下の場合は初期値0から1段階ダウンし、「やや弱く(-1)」を示すLEDが点灯表示する。また例えば、「もっと弱く」ボタン10dを複数回押下した場合は、初期値0から当該複数段階アップし、「弱く(-2)」ないし「とても弱く(-3)」を示すLEDが点灯表示する。その後、数十秒間(例えば20秒間)ホールドして、元の表示(=初期値0)を示すLEDの点灯表示、またはLED非点灯表示に戻る。
【0017】
以上、本実施形態に係る施術強度リクエスト装置100によれば、被施術者Bは、施術中に、強度リクエスト端末10を操作することで、施術者Aに好みの施術強度を容易にリクエストすることができる。一方、施術者は、強度表示インジケーター20のLED表示状態の目視等により、被施術者Bの好む施術強度を容易に把握可能であるので、被施術者の好む施術強度に沿って施術を実施することが可能である。
【0018】
(構成)
図4は、本実施形態に係る施術強度リクエスト装置100の機能構成例を示す図である。施術強度リクエスト装置100は、主な機能部として、強度リクエスト端末10の操作部101、入力受付部102、送信部103を有し、強度表示インジケーター20は、受信部201、表示部202、リセット部203を有する。
【0019】
操作部101は、被施術者により操作される操作部であり、例えば「もっと強く」ボタン10u及び「もっと弱く」ボタン10dにより実現される。
【0020】
入力受付部102は、被施術者からの操作部に対する操作により、施術強度(例えば「とても弱く(-3)」、「弱く(-2)」、「やや弱く(-1」、「丁度良い(初期値0)」、「やや強く(+1)」、「強く(+2)」、「とても強く(+3)」)といった多段階ある施術強度)の入力を受け付ける。
【0021】
送信部103は、強度表示インジケーター20に被施術者の操作部に対する操作に対応した施術強度を示す信号又は値を送信する。例えば信号としては施術強度のup信号又はdown信号、もしくは値としては施術強度を示す-3、-2、-1、0、+1、+2又は+3の値である。
【0022】
受信部201は、強度リクエスト端末10から施術強度を示す信号又は値を受信する。
【0023】
表示部202は、施術者に施術強度を音及びLED等により表示する。
【0024】
リセット部203は、リクエストされた施術強度を表示してから所定時間経過後に、表示された施術強度を初期の施術強度(例えば「丁度良い(初期値0)」を示すLED、又はLED非点灯)にリセットする。
【0025】
なお、各機能部は、強度リクエスト端末10及び強度表示インジケーター20を構成する制御回路等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。
【0026】
[実施形態2]
図5は、本実施形態に係る施術強度リクエストシステムの構成例を示す図である。図6は、本実施形態に係る施術強度リクエストシステムの利用態様例を示す図である。本実施形態に係る施術強度リクエストシステム100bは、強度リクエスト端末10、情報処理装置40、及び顧客/施術履歴DB50を含み、相互に有線30又は無線(例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標))30により接続される。
【0027】
強度リクエスト端末10は、上述の実施形態1と同様に、被施術者Bが施術者Aにリクエストしたい施術強度(力加減)を指示する端末装置である。被施術者Bは、施術中、リング状の支持部10rに指を通して強度リクエスト端末10を支持する。被施術者Bは、強度リクエスト端末10の「もっと強く」ボタン10u及び「もっと弱く」ボタン10dを操作し、施術者Aに好みの施術強度を指示する。
【0028】
情報処理装置40は、被施術者Bにより指示された施術強度を、表示画面に表示するコンピュータ装置である。情報処理装置40は、強度リクエスト端末10から施術強度を示す信号を受信し、受信信号に応じた施術強度を段階的に画面表示する。本実施形態に係る情報処理装置40は、例えばタブレット端末、PC及びモニターなどにより実現しうる。また、情報処理装置40には、強度リクエスト端末10から被施術者Bにより指示された施術強度を受信し画面表示するために、予め所定のアプリケーションプログラム(汎用ウェブブラウザ、専用アプリケーション等)がインストールされる。
【0029】
顧客DB/施術履歴DB50は、顧客(被施術者)の顧客情報及び施術履歴を記憶したデータベースである。なお、顧客DB/施術履歴DB50は、例えば情報処理装置40が備える記憶装置、情報処理装置40とは別の施設内サーバの記憶装置、又は施設外部のクラウドサーバ内の記憶装置に記憶されうる。
【0030】
図7は、本実施形態に係る情報処理装置の施術強度表示例を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置40の施術強度の表示状態は、一例としては上述の実施形態と同様でよく、施術強度が弱い順に、例えば「とても弱く(-3)」、「弱く(-2)」、「やや弱く(-1」、「丁度良い(初期値0)」、「やや強く(+1)」、「強く(+2)」、「とても強く(+3)」といった7段階の強弱度(及び強度値)を有している。施術中において、被施術者Bは施術強度が丁度良い場合には、強度リクエスト端末10を操作しない。このとき、情報処理装置40における施術強度の表示状態として、指示画像40aは、強度メーター40b中、「丁度良い(初期値0)」の施術強度を指し示している。
【0031】
ここで、被施術者Bは施術強度が弱いと感じる場合、「もっと強く」ボタン10uを1回ないし複数回押下する。強度リクエスト端末10は、情報処理装置40に対して、押下操作に応じた施術強度を示す信号(例えばup信号1回、2回又は3回、もしくは+1、+2又は+3)を送信する。このとき、情報処理装置40における施術強度の表示状態として、通知音とともに、「丁度良い(初期値0)」を指し示す指示画像40aが1段階アップ(移動)し、「やや強く(+1)」を指し示す。また例えば、「もっと強く」ボタン10uを複数回押下した場合は、指示画像40aは当該複数段階アップし、「強く(+2)」ないし「とても強く(+3)」を指し示す。その後、数十秒間(例えば20秒間)ホールドして、元の表示(=初期値0)を示す表示に戻る。
【0032】
一方、被施術者Bは施術強度が強いと感じる場合、「もっと弱く」ボタン10dを1回ないし複数回押下する。強度リクエスト端末10は、情報処理装置40に対して、押下操作に応じた施術強度を示す信号(例えばdown信号1回、2回又は3回、もしくは-1、-2又はー3)を送信する。このとき、情報処理装置40における施術強度の表示状態として、通知音とともに、「丁度良い(初期値0)」を指し示す指示画像40aが段階ないし複数段階ダウン(移動)し、当該押下操作に応じた施術強度を指し示す。その後、数十秒間(例えば20秒間)ホールドして、元の表示(=初期値0)を示す表示に戻る。
【0033】
(構成)
図8は、本実施形態に係る施術強度リクエストシステム100bの機能構成例を示す図である。施術強度リクエストシステム100bは、主な機能部として、強度リクエスト端末10の操作部101、入力受付部102、送信部103を有し、情報処理装置40は、受信部401、表示部402、リセット部403、施術履歴表示部404、及び記憶部405を有する。なお、強度リクエスト端末10の操作部101、入力受付部102、及び送信部103、並びに、情報処理装置40の受信部401、表示部402、及びリセット部403については、図4に示した通りであり説明を省略する。
【0034】
施術履歴表示部404は、顧客IDや顧客の氏名など被施術者の識別子に基づいて、被施術者毎に対応付けられた前記施術履歴情報を顧客/施術履歴DB50から取得し表示する。
【0035】
記憶部405は、被施術者と、被施術者により入力された施術強度を含む施術履歴情報とを対応付けて顧客/施術履歴DB50に記憶する。
【0036】
なお、強度リクエスト端末10の各機能部は、強度リクエスト端末10を構成する制御回路等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。
【0037】
また、情報処理装置40の各機能部は、情報処理装置40を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部405のDBは、ネットワーク上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0038】
(データベース)
図9は、本実施形態に係る顧客DB/施術履歴DBのデータ構成例を示す図である。顧客DBは、被施術者としての顧客の顧客情報が登録されたDBである。本実施形態に係る顧客DBは、例えば「顧客ID」、「氏名」、「性別」、「年齢」、「住所」、「メールアドレス」などのデータ項目を有する。
【0039】
「顧客ID」は、一の顧客毎(被施術者毎)に付番される固有の識別子である。「氏名」、「性別」、「年齢」、「住所」、「メールアドレス」は、それぞれ顧客の氏名、性別、年齢、住所、メールアドレスである。
【0040】
施術履歴DBは、顧客の過去の施術履歴が登録されたDBである。本実施形態に係る施術履歴DBは、例えば「施術日」、「顧客ID」、「氏名」、「利用店舗ID」、「施術者ID」、「施術コース」、「施術強度リクエスト履歴」などのデータ項目を有する。
【0041】
「施術日」は、顧客に対して施術を行った日である。「顧客ID」及び「氏名」は、施術を行った顧客の顧客ID及び氏名である。「利用店舗ID」は、施術を行った店舗のIDである。「施術者ID」は、施術を行った施術者のIDである。「施術コース」は、顧客が施術を受けたコース名等である。「施術強度リクエスト履歴」は、施術強度リクエストシステム100bを用いて顧客が施術中にリクエストした施術強度の過去履歴データである。「施術強度リクエスト履歴」は、例えば「-3」、「-2」、「-1」、「+1」、「0」、「+2」、「+3」といった7段階の強度値で示される。なお、顧客DB/施術履歴DBに示すデータ項目はあくまで一例であり、「利用店舗名」、「施術者名」、「料金」など、他のデータ項目を有していてもよい。
【0042】
(施術履歴管理機能)
図10は、本実施形態に係る表示装置の施術履歴管理画面例を示す図である。施術履歴管理画面は、顧客/施術履歴DB50に基づいて生成され表示される。施術者は、例えば施術受付時に顧客の所持する診察券から顧客IDを読み込んだり、顧客の氏名から検索するなどして、顧客/施術履歴DB50から当該顧客の施術履歴を特定し取得し、情報処理装置40の施術履歴管理画面に表示する。本実施形態に係る施術履歴管理画面は、顧客情報41、施術日、施術者及び施術強度リクエスト履歴を含む施術履歴情報42、並びに強度値平均45の表示項目を有している。
【0043】
施術強度リクエスト履歴は、例えば顧客/施術履歴DB50の施術強度リクエスト履歴における強度値を、強度メーター43上にプロット44した形式で表示される。強度値平均45は、施術履歴DB50の施術強度リクエスト履歴における強度値の平均値を示す。また強度メーター46は、施術強度リクエスト履歴における全強度値を、リクエスト回数が多いほどメーター幅を広くとって表現した識別表示である。例えば「顧客ID:C0001」の「鈴木一郎」の場合において、施術強度リクエスト履歴によれば、最も多く強度値+2のリクエストを3回しているため、強度メーター46において、強度値+2に対応する位置のメーター幅が最も広く表示されている。
【0044】
施術者は「顧客ID:C0001」の「鈴木一郎」の施術を今回開始するに際し、情報処理装置40の施術履歴管理画面から当該顧客の施術強度リクエスト履歴を確認することができる。施術履歴管理画面においては、当該顧客が過去にリクエストした施術強度が視覚的及び数値的に一見して容易に把握可能であるため、今回当該顧客の施術に活用することが可能である。具体的に、今回の顧客「鈴木一郎」は、過去に+1(1回)、+2(3回)、+3(1回)の強度値をリクエストしていることから、施術者は当該顧客の好みの施術強度は、+2程度の強めであることを施術開始時点において把握可能である。
【0045】
但し、人的なマッサージ・施術の場合、マッサージ機のように、当該顧客に対しては常に同じ強度で施術すればよいといった強度の一義的な定量化(数値化)は必ずしも望ましくない。被施術者の状態は日によって様々であるため、例えば前回は強く揉んで欲しかったが、今日は同じ強さでは痛がってしまう場合もある。また施術者側も力の入りやすい日とそうでない日がある。さらに担当する施術者によっても、強めや弱めの強度は主観的であるし、各々の力は一定ではないし、技術も一定ではない。従って、今回の顧客「鈴木一郎」に対して、施術者は、当該顧客の好みの施術強度は、+2程度の強めであることを把握しつつ、施術開始時点においてはその強めの力加減から始めてみて、最終的に顧客のリクエストに応えながら最終的に顧客が満足しうる最適な力加減を探っていくことが望ましい。
【0046】
また、施術履歴情報42には過去に担当した施術者が表示されるため、今回の施術者は、過去その施術者との関係で、施術開始時点において当該顧客の好みの施術強度を捉えることも可能である。例えば前回担当した施術者は力加減が弱めの女性であり、顧客が過去にリクエストした施術強度が+3であった場合、今回の男性施術者は自身としては施術強度が+2程度の施術強度から施術を始めることができる。なおこのような観点から、施術履歴情報42には過去に担当した施術者名の他、予め登録された施術者の性別及び/又は施術者毎の施術強度値(基準値)を更に表示してもよい。例えば前回と今回の施術者の施術強度値(基準値)が同じであれば、前回(以前)の施術者に対し顧客が過去にリクエストした施術強度が+3であった場合、今回の施術者は自身としても施術強度が+3程度の施術強度から施術を始めることができる。
【0047】
以上、本実施形態に係る施術強度リクエストシステム100bによれば、被施術者Bは、施術中に、強度リクエスト端末10を操作することで、施術者Aに好みの施術強度を容易にリクエストすることができる。一方、施術者は、強度表示インジケーター20のLED表示状態の目視により、被施術者Bの好む施術強度を容易に把握可能であるので、顧客の好む施術強度に沿って施術を実施することが可能である。
【0048】
また施術者は、情報処理装置40の施術履歴管理画面から当該顧客の施術強度リクエスト履歴を確認することができる。施術履歴管理画面においては、当該顧客が過去にリクエストした施術強度が視覚的及び数値的に一見して容易に把握可能であるため、今回当該顧客の施術に活用することが可能である。
【0049】
以下の実施形態についても言及する。
・強度リクエスト端末10の「もっと強く」ボタン10u及び「もっと弱く」ボタン10dは押下回数により施術強度を指示する他、押下時間の長さにより施術強度を段階的にアップ又はダウンするようにしてもよい。例えば「もっと強く」ボタン10uを2秒間押下し続けた場合、「もっと強く」ボタン10uを1回押下した操作と同様となる。更に「もっと強く」ボタン10uを2秒間押下し続け合計4秒間となった場合、「もっと強く」ボタン10uを2回押下した操作と同様となる。また例えば「もっと弱く」ボタン10dを2秒間押下し続けた場合、「もっと弱く」ボタン10dを1回押下した操作と同様となる。更に「もっと弱く」ボタン10dを2秒間押下し続け合計4秒間となった場合、「もっと弱く」ボタン10dを2回押下した操作と同様となる。
【0050】
・強度表示インジケーター20(非図示の音声出力部を備える)及び情報処理装置40は、強度リクエスト端末10から施術強度を示す信号を受信し、施術強度の表示状態が変更された場合、施術者Aにこれを報知するための所定の音声を出力してもよい。所定の音声は、通知音(ピッ、ピッピッ、ピッピッピッ等)のほか、例えば「とても弱くしてください。」、「弱くしてください。」、「やや弱くしてください。」、「丁度良いです。」、「やや強くしてください。」、「強くしてください。」、「とても強くしてください。」といったように、施術強度に応じた会話音声のものでもよい。また、強い+のリクエストでは「ドミソ・・」、弱い-のリクエストでは「ソミド・・」、といった音階で表してもよい。
【0051】
・強度表示インジケーター20のLEDは、被施術者にリクエストされた施術強度に対応した点灯表示後は、所定時間経過後(例えば20秒後等)に、非点灯状態になる。つまり、強度表示インジケーター20における施術強度の表示状態は点灯表示後にリセットされる。これにより被施術者は次回施術強度をリクエストする場合に、あくまで現時点受けている施術の力加減を基準として(前回の施術強度とは関係なく)、もっと強くなのかもしくはもっと弱くなのかといったように施術強度をリクエストすることができる。なおこれに対して、強度表示インジケーター20のLEDが、被施術者にリクエストされた施術強度に対応した点灯表示後、リセットはせずに、当該点灯状態を維持するようにしてもよい。この場合、被施術者は前回の施術強度を基準として、もっと強くなのかもしくはもっと弱くなのかといったように施術強度をリクエストすることができる。
【0052】
・情報処理装置40の指示画像40aについては、被施術者にリクエストされた施術強度を指し示した後、所定時間経過後(例えば20秒後等)に、初期位置である「丁度良い(初期値0)」を指し示す状態にする。つまり、情報処理装置40における施術強度の表示状態はリセットされる。一方、情報処理装置40の指示画像40aが、リセットはせずに、被施術者にリクエストされた施術強度位置を継続して指し示すようにしてもよい。
【0053】
・強度表示インジケーター20及び情報処理装置40は、コンセントからの供給電源、もしくは、内部電池により駆動しうる。また強度リクエスト端末10は、強度表示インジケーター20及び情報処理装置40との通信が有線による場合に強度表示インジケーター20側及び情報処理装置40側からの給電により軽量化することがより望ましい。強度リクエスト端末10は無線による場合には内部電池により駆動しうる。
【0054】
・本実施形態に係る情報処理装置40の施術強度の表示状態は、指示画像40a及び強度メーター40bにより表示される他、施術強度が弱い順に、例えば「とても弱く(-3)」、「弱く(-2)」、「やや弱く(-1」、「丁度良い(初期値0)」、「やや強く(+1)」、「強く(+2)」、「とても強く(+3)」といった7段階のメッセージないし数値により、画面上に表示してもよい。
【0055】
<総括>
以上、本実施形態に係る施術強度リクエスト装置100及び施術強度リクエストシステム100bによれば、施術者によるマッサージ・リラクゼーションの場において、被施術者から施術者に対する施術強度加減に関する意思伝達を容易化することが可能となる。
【0056】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0057】
10 強度リクエスト端末(操作部)
20 強度表示インジケーター
40 情報処理装置
30 有線/無線ネットワーク
50 顧客/施術履歴DB
100 施術強度リクエスト装置(全体)
100b 施術強度リクエストシステム(全体)
101 操作部
102 入力受付部
103 送信部
401 受信部
402 表示部
403 リセット部
404 施術履歴表示部
405 記憶部

図1
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図10