(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162008
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】樹脂成形体、樹脂成形体を製造する製造装置および樹脂成形体の製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 45/16 20060101AFI20241114BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20241114BHJP
B29L 9/00 20060101ALN20241114BHJP
【FI】
B29C45/16
B29C45/26
B29L9:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077127
(22)【出願日】2023-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002424
【氏名又は名称】ケー・ティー・アンド・エス弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】近藤 光弘
【テーマコード(参考)】
4F202
4F206
【Fターム(参考)】
4F202AD11
4F202AR12
4F202CA11
4F202CB01
4F202CB13
4F202CB22
4F202CB28
4F202CK19
4F206AD11
4F206AG03
4F206AR12
4F206JA07
4F206JB22
4F206JB28
4F206JC01
4F206JF01
4F206JF05
4F206JF06
4F206JF23
4F206JL02
4F206JN12
4F206JQ81
(57)【要約】
【課題】新規の樹脂成形体、樹脂成形体を製造する製造装置および樹脂成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂成形体は、樹脂を含む基材と、前記基材の表面に形成されたプライマー層と、前記プライマー層の表面に形成された、厚さ100マイクロメートルから1000マイクロメートルまでの塗膜層と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂を含む基材と、
前記基材の表面に形成されたプライマー層と、
前記プライマー層の表面に形成された、厚さ100マイクロメートルから1000マイクロメートルまでの塗膜層と、
を備える、樹脂成形体。
【請求項2】
前記基材は、結晶性樹脂を含む、
請求項1に記載の樹脂成形体。
【請求項3】
前記塗膜層は、第1材料と前記第1材料と異なる第2材料とが混合して硬化した塗料を含む、
請求項1または2に記載の樹脂成形体。
【請求項4】
第1型と、
前記第1型との間に第1キャビティを形成し、前記第1キャビティ内にプライマー層と樹脂材料を受け入れて、表面に前記プライマー層が形成された基材を形成する第2型と、
前記第1型との間に第2キャビティを形成し、前記第2キャビティ内に前記基材と塗料とを受け入れて、前記プライマー層の表面に塗膜層を形成する第3型と、
前記第1型および前記基材を、前記第2型に対応する位置から前記第3型に対応する位置に、前記第2型および前記第3型に対して相対的に移動させる移動手段と、
を備える、樹脂成形体を製造する製造装置。
【請求項5】
第1型と第2型との間に形成される第1キャビティ内にプライマー層を配置する工程と、
前記第1キャビティ内に樹脂材料を注入して、表面に前記プライマー層が形成された基材を形成する工程と、
前記第1型と第3型との間に形成される第2キャビティ内に前記基材を配置する工程と、
前記第2キャビティ内に塗料を注入して、前記プライマー層の表面に塗膜層を形成する工程と、
を備える、樹脂成形体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂成形体、樹脂成形体を製造する製造装置および樹脂成形体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、樹脂成形体を成形する金型内において樹脂成形体の塗膜層を形成する塗装方法を開示している。この塗装方法は、インモールドコーティング方法と称され、揮発性有機化合物の使用を削減でき、環境によい塗装方法として知られている。
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、新規の樹脂成形体、樹脂成形体を製造する製造装置および樹脂成形体の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る樹脂成形体は、樹脂を含む基材と、前記基材の表面に形成されたプライマー層と、前記プライマー層の表面に形成された、厚さ100マイクロメートルから1000マイクロメートルまでの塗膜層と、を備える。
【0006】
また、本開示に係る樹脂成形体を製造する製造装置は、第1型と、前記第1型との間に第1キャビティを形成し、前記第1キャビティ内にプライマー層と樹脂材料を受け入れて、表面に前記プライマー層が形成された基材を形成する第2型と、前記第1型との間に第2キャビティを形成し、前記第2キャビティ内に前記基材と塗料とを受け入れて、前記プライマー層の表面に塗膜層を形成する第3型と、前記第1型および前記基材を、前記第2型に対応する位置から前記第3型に対応する位置に、前記第2型および前記第3型に対して相対的に移動させる移動手段と、を備える、樹脂成形体を製造する製造装置。
【0007】
さらに、本開示に係る樹脂成形体の製造方法は、第1型と第2型との間に形成される第1キャビティ内にプライマー層を配置する工程と、前記第1キャビティ内に樹脂材料を注入して、表面に前記プライマー層が形成された基材を形成する工程と、前記第1型と第3型との間に形成される第2キャビティ内に前記基材を配置する工程と、前記第2キャビティ内に塗料を注入して、前記プライマー層の表面に塗膜層を形成する工程と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、新規の構造体および樹脂成形体を製造する製造装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
以下、本開示の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。
【0011】
図1および
図2に示すように、樹脂成形体1は、基材2と、プライマー層4と、塗膜層6と、を備える。本実施形態の樹脂成形体1は、自動車の内装に用いる加飾パネルや、バンパーなどの外装部材として用いる樹脂部材である。樹脂成形体1は、表面1aと裏面1bとを有する。樹脂成形体1が自動車の内装部材である場合、表面1aが自動車の車内に向けて組付けられる。また、樹脂成形体1が自動車の外装部材である場合、表面1aが自動車の外に向けて配置される。
【0012】
図2に示すように、基材2は、表面2aと裏面2bとを有する。裏面2bは、樹脂成形体1の裏面1bを形成する。
【0013】
基材2は、プライマー層4および塗膜層6の土台となる樹脂部材である。基材2は、結晶性樹脂または非晶性樹脂を含む樹脂材料である。本実施形態の基材2は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性の結晶性樹脂材料を含む。これに限らず、基材2は、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)、などの熱可塑性の非晶性樹脂材料を含んでもよい。
【0014】
プライマー層4は、基材2の表面2aに形成される。プライマー層4は、表面4aと裏面4bとを有する。裏面4bは、基材2の表面2aに接している。
【0015】
プライマー層4は、基材2に対する塗膜層6の接着強度を高める接着促進剤を含む。本実施形態では、接着促進剤は、基材2を形成する樹脂材料に応じて選択される。例えば、基材2の樹脂材料がポリプロピレンである場合、プライマー層4の接着促進剤は、ポリプロピレン樹脂向けの塩素化ポリプロピレンまたは酸変性ポリプロピレンである。
【0016】
プライマー層4の厚さは、5マイクロメートル以上である。プライマー層4が上記の厚さを有することで、プライマー層4が凹凸を有する基材2の表面2aに形成された場合でも、プライマー層4の厚さが薄くなり過ぎることが抑制される。
【0017】
塗膜層6は、プライマー層4の表面4aに形成される。塗膜層6は、表面6aと裏面6bとを有する。表面6aは、樹脂成形体1の表面1aを形成する。裏面6bは、プライマー層4の表面4aに接している。
【0018】
塗膜層6の厚さは、100マイクロメートルから1000マイクロメートルまでである。塗膜層6は、塗料を含む。塗料は、第1材料と、第1材料と異なる第2材料とを混合し、硬化させた二液混合型の樹脂系塗料である。硬化は、異なる材料が混合されることによって反応し硬化すること、および、二つの異なる材料が混合されたのち、温度が低下することによって硬化することを含む。第1材料は、例えば、ウレタン樹脂および着色成分を含む主剤である。第2材料は、例えば、ポリイソシアネートを含む硬化剤である。
【0019】
これに限らず、塗料は、メラミン樹脂に着色成分を混合した一液型の樹脂系塗料、三液以上の材料を混合する三液型の樹脂系塗料であってもよい。
【0020】
本実施形態の塗膜層6は、樹脂成形体1の表面1aの一部または全部に表れる意匠を構成する。意匠は、色彩、模様、文字、図形若しくは記号またはこれらの組み合わせである。
【0021】
これに限らず、塗膜層6は、クリア層または着色成分を含んだカラークリア層であってもよい。さらに、塗膜層6は、光を反射する、もしくは透過する雲母(うんも、マイカ)片、または、金属的な光沢を出すために光を反射させる金属片または金属粉末を含んでもよい。これにより、樹脂成形体1の意匠性を向上させることができる。
【0022】
さらに、塗膜層6は、光透過を防止する染料または顔料によって形成されてもよい。これにより、塗膜層6は、プライマー層4および基材2への光透過を防止することができる。このため、プライマー層4および基材2の耐候性を向上させることができる。ひいては、樹脂成形体1の耐候性を向上させることができる。
【0023】
また、本実施形態の塗膜層6は、プライマー層4の表面4aの全面を覆う。
【0024】
次に、
図3を用いて樹脂成形体1を製造する製造装置10について説明する。
【0025】
図3に示すように、製造装置10は、第1型11と、第2型12と、第3型13と、第1インジェクタ14と、第2インジェクタ15と、移動手段16と、を備える樹脂射出成形用装置である。
【0026】
図3(a)に示すように、本実施形態の第1型11は、第1位置において第2型12と型閉じする。第1型11と第2型12は、型閉じすることによって第1キャビティ10aを形成する。第1キャビティ10aは、プライマー層4と樹脂材料とを受け入れて、表面2aにプライマー層4が形成された基材2を形成する(
図4を参照)。
【0027】
第2型12は、第1キャビティ10aに樹脂材料を注入する第1注入部12aと、第1キャビティ面12bと、を有する。第1注入部12aは、第1キャビティ面12bを迂回するように形成されている。第1キャビティ面12bは、第1キャビティ10a内に挿入されたプライマー層4を固定する。
【0028】
第1注入部12aは、第1インジェクタ14から射出された樹脂材料を、第1キャビティ10a内に注入する。本実施形態では、第1注入部12aは、第1キャビティ10aに設けられたサイドゲートに接続する。
【0029】
つまり、第2型12は、第1キャビティ10a内に挿入されたプライマー層4が固定される第1キャビティ面12bと、第1キャビティ面12bを迂回して第1キャビティ10a内に樹脂材料を注入する第1注入部12aと、を有する。
【0030】
図3(b)に示すように、本実施形態の第1型11は、第1位置から、第1位置と異なる第2位置に移動可能に構成されたおり、第2位置において第3型13と型閉じする。第1型11と第3型13は、型閉じすることによって第2キャビティ10bを形成する。第2キャビティ10bは、表面2aにプライマー層4が形成された基材2と、塗料61とを受け入れて、樹脂成形体1を形成する(
図6(a)を参照)。
【0031】
本実施形態では、第2型12と第3型13は一体に形成される。これに限らず、第2型12と第3型13は、別体に形成されてもよい。
【0032】
第3型13は、第2キャビティ10bに塗料61を注入する第2注入部13aと、第2キャビティ面13bと、を有する。
【0033】
第2注入部13aは、第2インジェクタ15から射出された塗料61を、第2キャビティ10b内に注入する。本実施形態では、第2注入部13aは、第2キャビティ10bに設けられたサイドゲートに接続する。
【0034】
移動手段16は、第1型11を第2型12および第3型13に対して相対的に移動させる。移動手段16は、第1型11を、第2型12と型閉じする第1位置と、第3型13と型閉じする第2位置の間で移動させる。
【0035】
本実施形態の移動手段16は、Z方向に沿って延びる軸Cを中心に第1型11を回転させる。移動手段16は、例えば、第1型11に固定されたアクチュエータである。第1型11は、移動手段16と一体に回転し、
図3(a)に示す第1位置と
図3(b)に示す第2位置との間を移動する。
【0036】
これに限らず移動手段16は、第1型11をX方向に沿ってスライドさせてもよい。移動手段16は、第1型11を第1位置および第2位置の間で移動可能に構成されればよい。
【0037】
次に、
図4から
図6を用いて樹脂成形体1の製造方法について説明する。樹脂成形体1の製造方法は、第1配置工程と、第1射出工程と、第2配置工程と、第2射出工程と、を備える。
【0038】
まず、
図4(a)に示すように、第1配置工程では、第2型12の第1キャビティ面12bに、プライマー層4およびキャリアフィルム41が固定される。
【0039】
キャリアフィルム41は、表面41aと裏面41bとを有する。本実施形態のキャリアフィルム41は、表面41aに離型剤を塗布した離型シートである。キャリアフィルム41の表面41aには、プライマー層4の表面4aが配置される。キャリアフィルム41の裏面41bは、第1キャビティ面12bに隙間なく密着される。キャリアフィルム41は、例えば、第2型12側に真空引きされることによって、第1キャビティ面12bの形状に合わせて密着されてもよい。
【0040】
本実施形態のプライマー層4は、予めキャリアフィルム41の表面41aに印刷された印刷層である。
【0041】
さらに、
図4(b)に示すように、第1型11と第2型12との間に第1キャビティ10aを形成する。具体的には、移動手段16は、第1型11を第1位置まで移動させて、第1型11と第2型12を型閉じする。これにより、プライマー層4は、第1キャビティ10a内に配置され、プライマー層4の裏面4bは、第1型11側に配置される。
【0042】
次に、
図4(c)に示すように、第1射出工程では、第1注入部12aから第1キャビティ10a内に樹脂材料を注入する。樹脂材料は、表面2aにプライマー層4が形成された基材2を形成する。
【0043】
次に、
図5(a)に示すように、移動手段16は、第1型11を第1位置から移動させて、型開きする。基材2とプライマー層4は、第1型11に固定されたまま、第1型11とともに移動する。一方、キャリアフィルム41は、第2型12の第1キャビティ面12bに固定される。これにより、キャリアフィルム41は、プライマー層4の表面4aから剥離され、プライマー層4は、キャリアフィルム41から基材2に転写される。その後、キャリアフィルム41は、第2型12から除去される。
【0044】
次に、
図5(b)に示すように、第2配置工程では、移動手段16は、第1型11と、第1型11に固定された基材2およびプライマー層4を、軸Cを中心に回転させる。これにより、第1型11は、第2型12に対応する第1位置から第3型13に対応する第2位置に移動する。
【0045】
さらに、
図5(c)に示すように、第1型11と第3型13の間に形成される第2キャビティ10b内に基材2およびプライマー層4を配置する。移動手段16は、第1型11、基材2およびプライマー層4を移動させて、第1型11を第2位置(
図3(b)を参照)まで移動させて、第1型11と第3型13を型閉じする。これにより、第1型11と第3型13の間に、第2キャビティ10bが形成される。
【0046】
次に、
図6(a)に示すように、第2射出工程では、第2注入部13aから第2キャビティ10b内に塗料61を注入して、プライマー層4の表面4aに塗膜層6を形成する。第2注入部13aから注入された塗料61は、プライマー層4の表面4aの全面を覆う。これにより、基材2、プライマー層4および塗膜層6が一体化される。
【0047】
さらに、
図6(b)に示すように、移動手段16は、第1型11を第2位置から移動させて、型開きする。本実施形態では、基材2、プライマー層4および塗膜層6は、第1型11に固定されたまま第1型11とともに移動する。
【0048】
最後に、
図6(c)に示すように、基材2、プライマー層4および塗膜層6を第1型11から脱型し、樹脂成形体1が形成される。
【0049】
以上説明した通り、本開示によれば、新規の樹脂成形体および樹脂成形体を製造する製造装置を提供できる。
【0050】
本実施形態では、プライマー層4が塗膜層6の基材2への接着性を高めるので、基材2の樹脂材料の選択に関して設計自由度を高めることができる。例えば、結晶性樹脂材料のような難接着性樹脂材料が基材2の樹脂材料に採用され得る。通常の塗布方法では、塗膜層6の樹脂材料が溶媒を含むため、溶媒にプライマー成分を混入することができる。一方、インモールドコーティング方法では、塗膜層6の樹脂材料が溶媒をほとんど含まないため、溶媒にプライマー成分を混入する方策は採用されにくい。本実施形態のインモールドコーティング方法では、塗膜層6と基材2の間にプライマー層4を形成するので、塗膜層6の基材2への接着性を高めることができる。さらに、インモールドコーティング方法によれば、通常の塗装方法では垂下により形成できない厚い塗膜層6(例えば、100マイクロメートル以上の厚さの塗膜層)を形成することができ、樹脂成形体1の耐久性が向上する。
【0051】
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
【0052】
本実施形態の樹脂成形体1は、基材2の表面2aに接してプライマー層4が形成されたが、本開示はこれに限定されない。基材2とプライマー層4の間には、樹脂材料またはその他の材料で形成された層が設けられてもよい。
【0053】
さらに本実施形態の樹脂成形体1は、プライマー層4の表面4aに接して塗膜層6が形成されたが、本開示はこれに限定されない。プライマー層4と塗膜層6の間には、樹脂材料またはその他の材料で形成された層が設けられてもよい。例えば、プライマー層4と塗膜層6の間にはキャリアフィルム41が残留してもよい。この場合、塗膜層6は、プライマー層4の表面に、キャリアフィルム41を介して形成されることになる。
【0054】
また、プライマー層4とキャリアフィルム41の間には加飾層が設けられてもよい。この場合、塗膜層6は、クリア層またはカラークリア層であってもよい。これにより、加飾層の意匠は塗膜層6を透過して、樹脂成形体1の表面1aに表れる。
【0055】
本実施形態の第1注入部12aは、第2型12に設けられており、第1キャビティ10aに設けられたサイドゲートに接続されたが、本開示はこれに限定されない。第1注入部12aが、第1型11および第2型12に設けられており、第1型11に設けられたゲートに接続されていてもよい。
【0056】
本実施形態の第1型11は、第2型12と第3型13の2つの型に対して1つ設けられたが、本開示はこれに限定されない。上記の2つの型に対応するように2つ設けられており、移動手段16により一方の第1型11が第1位置から第2位置に移動する場合に、他方の第1型11が第2位置から第1位置に移動するように配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1 :樹脂成形体
2 :基材
2a :表面
2b :裏面
4 :プライマー層
4a :表面
4b :裏面
6 :塗膜層
10 :製造装置
10a :第1キャビティ
10b :第2キャビティ
11 :第1型
12 :第2型
12a :第1注入部
12b :第1キャビティ面
13 :第3型
13a :第2注入部
16 :移動手段