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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162064
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】コントローラー、及び荷車
(51)【国際特許分類】
   B62B 3/00 20060101AFI20241114BHJP
   B62B 5/00 20060101ALI20241114BHJP
   H01H 9/02 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B62B3/00 G
B62B5/00 L
H01H9/02 L
H01H9/02 D
B62B3/00 B
B62B5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077243
(22)【出願日】2023-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】000000309
【氏名又は名称】IDEC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】村上 拓也
(72)【発明者】
【氏名】高 英夫
【テーマコード(参考)】
3D050
5G052
【Fターム(参考)】
3D050EE08
3D050EE15
3D050GG06
3D050KK14
5G052AA35
5G052HC06
(57)【要約】
【課題】スイッチSWの操作性を向上するとともに、利用者がスイッチSWを安全に操作できるコントローラー10及び電動荷車1を提供することを目的とする。
【解決手段】利用者が把持するハンドル4に固定され、ケーブル固定部材11を介して電気的に接続された駆動機構部8を操作するためのコントローラー10であって、ケーブル固定部材11に電線9aを介して接続され、利用者による操作を受け付けるスイッチSWと、スイッチSWが上面に貫通装着されるパネル部材20と、パネル部材20の下面を覆うとともに、電線9aを収容するカバー部材30とが備えられ、カバー部材30の底部は、幅方向Yから見た側面視において、パネル部材20の上面部23に対して下方に離間した後方底部35と、後方底部35からパネル部材20へ向けて凹設され、ハンドル4が配置される円弧底部38とが備えられたことを特徴とする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が把持するハンドルに固定され、出力部を介して電気的に接続された所定機器を操作するためのコントローラーであって、
前記出力部に電線を介して接続され、前記利用者による操作を受け付ける操作受付部と、
該操作受付部が一方の主面に装着されるパネル部材と、
前記パネル部材の他方の主面を覆うとともに、前記電線を収容するカバー部材とが備えられ、
前記カバー部材の底部は、
前記ハンドルの軸方向から見た軸方向視において、前記パネル部材の主面に対して前記パネル部材の厚み方向に離間した離間底部と、
該離間底部から前記パネル部材へ向けて凹設され、前記ハンドルが配置される凹部とが備えられた
コントローラー。
【請求項2】
前記カバー部材の前記凹部に対して前記軸方向で隣接するとともに、前記パネル部材を前記ハンドルに固定する固定手段が備えられた
請求項1に記載のコントローラー。
【請求項3】
前記パネル部材は、
前記操作受付部が配置されるパネル本体と、
該パネル本体から前記軸方向へ延設した板状の板状固定部とが備えられ、
前記固定手段は、
前記パネル部材の前記板状固定部と、
前記パネル部材とは別体で、前記板状固定部を前記ハンドルに取り付ける取付部材とで構成された
請求項2に記載のコントローラー。
【請求項4】
前記パネル本体は、
前記一方の主面が前記カバー部材の端面に略一致するように配置され、
前記カバー部材は、
前記板状固定部が嵌合可能な大きさで前記端面を凹設した嵌合部が備えられた
請求項3に記載のコントローラー。
【請求項5】
前記操作受付部が装着された前記パネル部材及び前記出力部が装着された前記カバー部材を1つのコントローラー本体として、
前記軸方向に所定間隔を隔てて並置した複数の前記コントローラー本体と、
前記パネル部材に一体形成された板状で、前記パネル部材を前記軸方向に連結する連結部とが備えられた
請求項1に記載のコントローラー。
【請求項6】
前記連結部を前記ハンドルに取り付ける取付部材が備えられた
請求項5に記載のコントローラー。
【請求項7】
前記操作受付部は、
前記パネル部材と前記カバー部材の前記離間底部との間の空間へ向けて突出するように前記パネル部材に装着された
請求項1に記載のコントローラー。
【請求項8】
前記カバー部材の前記離間底部を第1離間底部として、
前記カバー部材は、
前記軸方向視において、前記パネル部材の主面に対して前記パネル部材の厚み方向に離間するとともに、前記凹部を介して前記第1離間底部に連結された第2離間底部が備えられた
請求項1に記載のコントローラー。
【請求項9】
前記パネル部材は、
前記軸方向視において、前記操作受付部が配置される第1パネル部と、
該第1パネル部における主面に交差する方向へ前記第1パネル部を延設して形成した第2パネル部とで構成された
請求項1に記載のコントローラー。
【請求項10】
ハンドルに固定された請求項1から請求項9のいずれか1つに記載のコントローラーと、
該コントローラーに電気的に接続された所定機器とが備えられた
荷車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばモーターの出力を駆動力とする電動の荷車のハンドルに固定され、モーターの動作を操作するようなコントローラー及び荷車に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物等を運搬する装置として、利用者が手押しする手押し台車などの荷車が知られているが、荷物の重量によっては利用者への負担が大きいという問題がある。そこで、昨今では、特許文献1のように、モーターの駆動力で車輪を回転させることで、利用者の負担を軽減する機構を備えた荷車が提案されている。
【0003】
ところで、特許文献1の荷車では、利用者が把持するハンドルに固定したコントローラーを介して、モーターの動作を操作可能にしている。
しかしながら、特許文献1は、コントローラーの操作面がハンドルに対して上方に離間しているため、ハンドルを把持した利用者の指先が操作面に配置した操作受付部に届き難いという問題がある。
【0004】
このため、特許文献1では、利用者が操作受付部を操作する際、ハンドルから手を放して操作受付部を操作するおそれがあり、安全性及び操作性の観点で改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-151247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑み、操作受付部の操作性を向上するとともに、利用者が操作受付部を安全に操作できるコントローラー及び荷車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、利用者が把持するハンドルに固定され、出力部を介して電気的に接続された所定機器を操作するためのコントローラーであって、前記出力部に電線を介して接続され、前記利用者による操作を受け付ける操作受付部と、該操作受付部が一方の主面に装着されるパネル部材と、前記パネル部材の他方の主面を覆うとともに、前記電線を収容するカバー部材とが備えられ、前記カバー部材の底部は、前記ハンドルの軸方向から見た軸方向視において、前記パネル部材の主面に対して前記パネル部材の厚み方向に離間した離間底部と、該離間底部から前記パネル部材へ向けて凹設され、前記ハンドルが配置される凹部とが備えられたことを特徴とする。
【0008】
またこの発明は、ハンドルに固定された上述のコントローラーと、該コントローラーに電気的に接続された所定機器とが備えられた荷車であることを特徴とする。
上記所定機器は、荷車の車輪を回転させるモーター、モーターに電力を供給する電源、荷物が載置される荷台を昇降させる昇降機構、あるいは音声などで報知する報知手段などのことをいう。
なお、荷車とは、台車、手押し車、ショッピングカート、あるいは所望される荷物の運搬に適した形状の台車などのことをいう。
【0009】
上記操作受付部は、押しボタンスイッチ、ジョイスティック、トグルスイッチ、ロッカースイッチ、セレクタスイッチ、キーロックスイッチ、あるいは非接触スイッチなどのことをいう。
【0010】
この発明によれば、ハンドルから手を放すことなく操作受付部を操作可能となるため、操作受付部の操作性を向上できるとともに、利用者に操作受付部を安全に操作させることができる。
【0011】
具体的には、離間底部からパネル部材へ向けて凹設されたカバー部材の凹部により、コントローラーは、パネル部材の厚み方向におけるカバー部材の長さを部分的に短くすることができる。
さらに、凹部にハンドルが配置されるため、コントローラーは、ハンドルに固定した際、凹部を設けていない場合に比べてパネル部材をハンドルに近づけることができる。
【0012】
このため、利用者は、例えばハンドルを把持したまま操作受付部を操作する、あるいはハンドルに手をかけたまま操作受付部を操作することができる。つまり、利用者は、ハンドルから手を放すことなく操作受付部を操作することができる。
よって、コントローラー及びコントローラーを備えた荷車は、操作受付部の操作性を向上できるとともに、利用者に操作受付部を安全に操作させることができる。
【0013】
この発明の態様として、前記カバー部材の前記凹部に対して前記軸方向で隣接するとともに、前記パネル部材を前記ハンドルに固定する固定手段が備えられてもよい。
この構成によれば、軸方向視におけるパネル部材とハンドルとの間に凹部及び固定手段が位置する場合に比べて、パネル部材をハンドルに確実に近づけて固定することができる。
【0014】
またこの発明の態様として、前記パネル部材は、前記操作受付部が配置されるパネル本体と、該パネル本体から前記軸方向へ延設した板状の板状固定部とが備えられ、前記固定手段は、前記パネル部材の前記板状固定部と、前記パネル部材とは別体で、前記板状固定部を前記ハンドルに取り付ける取付部材とで構成されてもよい。
【0015】
この構成によれば、パネル部材の板状固定部とハンドルとが取付部材によって連結されるため、形状の異なるハンドルへのパネル部材の固定を、取付部材の変更によって容易にすることができる。
これにより、コントローラーは、形状の異なるハンドルに固定する際、パネル部材及びカバー部材の変更を不要にできるため、部品の共通化を図ることができる。
【0016】
またこの発明の態様として、前記パネル本体は、前記一方の主面が前記カバー部材の端面に略一致するように配置され、前記カバー部材は、前記板状固定部が嵌合可能な大きさで前記端面を凹設した嵌合部が備えられてよい。
【0017】
この構成によれば、カバー部材の端面にパネル本体の他方の主面が当接する場合に比べて、少なくともパネル本体の厚み分だけパネル部材のパネル本体をハンドルに近づけることができる。
【0018】
この際、カバー部材の端面とパネル本体の一方の主面とが面一となるため、コントローラーは、カバー部材の端面にパネル部材の他方の主面が当接する場合に比べて、デザイン性の向上を図ることができる。
【0019】
さらに、カバー部材における軸方向の両端に嵌合部を設けることで、コントローラーは、例えば軸方向の一方側に突出した板状固定部を有するパネル部材と、軸方向の他方側に突出した板状固定部を有するパネル部材とを同じカバー部材で覆うことができる。
これにより、コントローラーは、カバー部材の共通化を図りながら、デザイン性及び操作受付部の操作性を向上することができる。
【0020】
またこの発明の態様として、前記操作受付部が装着された前記パネル部材及び前記出力部が装着された前記カバー部材を1つのコントローラー本体として、前記軸方向に所定間隔を隔てて並置した複数の前記コントローラー本体と、前記パネル部材に一体形成された板状で、前記パネル部材を前記軸方向に連結する連結部とが備えられてもよい。
【0021】
この構成によれば、パネル部材に一体形成された連結部を介して隣接するコントローラー本体を連結するため、複数のコントローラー本体を有する場合でもカバー部材の共通化を図ることができる。
さらに、コントローラーは、複数の操作受付部を軸方向に沿って並置することができる。
【0022】
このため、例えば2つのコントローラー本体を連結部で連結した場合、利用者は、一方のコントローラー本体の操作受付部を一方の手で操作し、他方のコントローラー本体の操作受付部を他方の手で操作することができる。
これにより、コントローラーは、操作受付部の操作性を損なうことなく、多機能化を図ることができる。
【0023】
またこの発明の態様として、前記連結部を前記ハンドルに取り付ける取付部材が備えられてもよい。
この構成によれば、コントローラー本体の間に取付部材が配置されるため、操作受付部の操作が取付部材によって阻害されることを防止できる。
これにより、コントローラーは、操作受付部の操作性をより向上できるため、操作受付部をより安全に操作させることができる。
【0024】
またこの発明の態様として、前記操作受付部は、前記パネル部材と前記カバー部材の前記離間底部との間の空間へ向けて突出するように前記パネル部材に装着されてもよい。
この構成によれば、パネル部材とカバー部材の凹部との間の空間へ向けて操作受付部が突出しないため、カバー部材の凹部をパネル部材に確実に近づけることができる。
【0025】
さらに、例えば利用者から見て手前側にカバー部材の離間底部が位置するように固定することで、コントローラーは、利用者の親指に近い位置に操作受付部を配置することができる。
【0026】
このため、利用者は、ハンドルから手を放すことなく操作受付部を確実かつ容易に操作することができる。
これにより、コントローラーは、操作受付部をより安全に操作させることができる。
【0027】
またこの発明の態様として、前記カバー部材の前記離間底部を第1離間底部として、前記カバー部材は、前記軸方向視において、前記パネル部材の主面に対して前記パネル部材の厚み方向に離間するとともに、前記凹部を介して前記第1離間底部に連結された第2離間底部が備えられてもよい。
【0028】
この構成によれば、利用者から見てハンドルよりも手前側とハンドルよりも奥側とにそれぞれ操作受付部を配置できるため、コントローラーの多機能化を図ることができる。
【0029】
さらに、コントローラーは、利用者から見てハンドルよりも手前側の操作受付部と、ハンドルよりも奥側の操作受付部とを、軸方向に直交する方向に離間して配置することができる。
【0030】
このため、利用者は、手前側の操作受付部と奥側の操作受付部とが近接配置された場合に比べて、手前側の操作受付部と奥側の操作受付部とを明確に区別して操作することができる。
【0031】
さらに、コントローラーは、利用者に近い手前の操作受付部を操作する利用者の指先が滑った際、利用者の指先が奥側の操作受付部に触れることを阻止できる。
よって、コントローラーは、操作受付部の誤操作を防止して、複数の操作受付部をより安全に操作させることができる。
【0032】
またこの発明の態様として、前記パネル部材は、前記軸方向視において、前記操作受付部が配置される第1パネル部と、該第1パネル部における主面に交差する方向へ前記第1パネル部を延設して形成した第2パネル部とで構成されてもよい。
【0033】
この構成によれば、第1パネル部だけでなく第2パネル部にも操作受付部を配置できるため、コントローラーの多機能化を図ることができる。
さらに、第2パネル部が利用者と対向するようにハンドルに固定することで、利用者の親指に近い位置に複数の操作受付部を配置することができる。
【0034】
このため、利用者は、ハンドルから手を放すことなく複数の操作受付部を確実かつ容易に操作することができる。
これにより、コントローラーは、複数の操作受付部をより安全に操作させることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明により、操作受付部の操作性を向上するとともに、利用者が操作受付部を安全に操作できるコントローラー及び荷車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】コントローラーを備えた電動荷車の概略を説明する説明図。
図2】ハンドルに取り付けたコントローラーの外観を示す平面図。
図3】後方上方視におけるコントローラーの外観を示す外観斜視図。
図4】後方下方視におけるコントローラーの外観を示す外観斜視図。
図5】分解状態におけるコントローラーの外観を示す分解斜視図。
図6図2中のA-A矢視断面図。
図7図2中のB-B矢視断面図。
図8】実施例2におけるコントローラーの外観を示す外観斜視図。
図9】コントローラーの外観を平面視で示す平面図。
図10】分解状態におけるコントローラーの外観を示す分解斜視図。
図11】別の実施形態におけるコントローラーの外観を示す外観斜視図。
図12】スイッチが異なるコントローラーの外観を示す外観斜視図。
図13】別の実施形態におけるコントローラーの外観を示す外観斜視図。
図14】別の実施形態におけるコントローラーの外観を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例0038】
本実施例1は、電動荷車1のハンドル4に固定され、利用者による操作を受け付けるコントローラー10について、図1から図7を用いて説明する。
なお、図1はコントローラー10を備えた電動荷車1の概略を説明する説明図を示し、図2はハンドル4に取り付けたコントローラー10の平面図を示し、図3は後方上方視におけるコントローラー10の外観斜視図を示している。
【0039】
さらに、図4は後方下方視におけるコントローラー10の外観斜視図を示し、図5はコントローラー10の分解斜視図を示し、図6図2中のA-A矢視断面図を示し、図7図2中のB-B矢視断面図を示している。
【0040】
また、図3中の上側をコントローラー10の上方とし、図3中の下側をコントローラー10の下方として、図中の矢印Xはコントローラー10の前後方向(以降、前後方向Xとする)を示し、図中の矢印Yは前後方向Xに平面視で直交する幅方向(以降、幅方向Yとする)を示している。
さらに、前後方向Xにおいて、利用者から見てハンドル4から離間する方向を前方Xfとし、ハンドル4から利用者に向かう方向を後方Xrとして説明する。
【0041】
まず、実施例1の電動荷車1は、例えば手押し台車を電動化した電動台車である。この電動荷車1は、図1に示すように、荷物Lが載置される荷台2と、荷台2を昇降させる昇降機構部(図示省略)と、荷台2に立設された一対の支柱部3と、支柱部3の上端を幅方向Yに連結するとともに、利用者が把持するハンドル4とを備えている。
【0042】
さらに、電動荷車1は、図1に示すように、荷台2の下面前方に設けた一対の自在キャスター5と、荷台2の下面後方に設けた一対の駆動輪6と、荷台2の下面中央に設けたバッテリー7とを備えている。
【0043】
加えて、電動荷車1は、図1に示すように、荷台2の下面に設けられ、駆動輪6に駆動力を伝達する駆動機構部8と、昇降機構部及び駆動機構部8に接続ケーブル9を介して電気的に接続され、ハンドル4に固定されたコントローラー10とを備えている。
【0044】
なお、昇降機構部は、図示を省略したモーター、モーターに連結されたリンク機構、及びモーターの動作を制御する制御部などで構成されている。
一方、電動荷車1の駆動機構部8は、図示を省略したモーター、モーターの出力を駆動力として駆動輪6に伝達する伝達部、及びこれらの動作を制御する制御部などで構成されている。
【0045】
このような電動荷車1は、利用者による操作を受け付けたコントローラー10が操作信号を出力するとともに、コントローラー10からの操作信号に基づいて昇降機構部の制御部、及び駆動機構部8の制御部がそれぞれ各部の動作を制御するように構成されている。
【0046】
例えば利用者が電動荷車1を前進または後進させる操作を行った場合、電動荷車1の駆動機構部8は、駆動輪6を操作に応じた方向に回転させて、利用者が電動荷車1を押す力を補助するよう構成されている。
【0047】
あるいは利用者が荷台2を昇降させる操作を行った場合、電動荷車1の昇降機構部は、利用者の操作に応じて荷台2を昇降させることで、荷積みや荷卸しを補助するよう構成されている。
【0048】
引き続き、上述した実施例1のコントローラー10について詳述する。実施例1のコントローラー10は、図2に示すように、幅方向Yに延びる略円筒状のハンドル4を把持した利用者の両手の間に位置するように、ハンドル4に固定されている。
なお、本実施例1では、図2に示すように、ハンドル4を把持した利用者が右手RHで操作可能な位置にコントローラー10を固定している。
【0049】
このようなコントローラー10は、図3及び図4に示すように、前後方向Xに長い平面視略矩形であって、幅方向Yに延びるハンドル4を上方から跨ぐように配設している。
詳述すると、コントローラー10は、図3から図5に示すように、利用者による操作を受け付ける複数のスイッチSWと、複数のスイッチSWが装着されるパネル部材20と、パネル部材20を下方から覆うカバー部材30とを備えている。
【0050】
さらに、コントローラー10は、図3から図5に示すように、複数のスイッチSWに接続する接続ケーブル9をカバー部材30に固定するケーブル固定部材11と、パネル部材20をハンドル4に取り付ける取付部材50とを備えている。
【0051】
まず、複数のスイッチSWは、図3に示すように、コントローラー10の上面に配設された照明付き押しボタンスイッチSW1及びジョイスティックSW2と、コントローラー10の後面に配設された2つの小型押しボタンスイッチSW3とで構成されている。
【0052】
この複数のスイッチSWのうち、照明付き押しボタンスイッチSW1が、図6に示すように、パネル部材20とカバー部材30とで構成された内部空間の前部に突出して配置されている。
【0053】
さらに、ジョイスティックSW2及び2つの小型押しボタンスイッチSW3が、図6に示すように、パネル部材20とカバー部材30とで構成された内部空間の後部に突出して配置されている。
【0054】
具体的には、照明付き押しボタンスイッチSW1は、例えばLEDなどの発光素子が内蔵された押しボタンスイッチで構成されている。この照明付き押しボタンスイッチSW1は、例えば昇降機構部及び駆動機構部8への電力の供給開始と、電力の供給停止と切り換える電源ボタンとして設けられている。なお、照明付き押しボタンスイッチSW1は、電力を供給している間、照明が点灯する。
【0055】
ジョイスティックSW2は、幅方向Yを回転軸として前後方向Xに傾倒するホイール型のジョイスティックであって、例えば親指などの指先で操作可能に構成されている。このジョイスティックSW2は、例えば駆動輪6の回転方向を切替えるとともに、駆動輪6の回転速度を調整する操作スイッチとして設けられている。
【0056】
なお、ジョイスティックSW2は、図3に示すように、指先が接触する突起部Pを、幅方向Yの一方側(利用者の右手側)から幅方向の他方側(利用者の左手側)へ向けて斜め上方に傾斜した上面を有する形状に形成することで、指先による操作性を向上している。
【0057】
2つの小型押しボタンスイッチSW3は、防水性を有する押しボタンスイッチで構成されている。この小型押しボタンスイッチSW3は、例えば一方が荷台2を上昇させる上昇スイッチとして設けられ、他方が荷台2を下降させる下降スイッチとして設けられている。
【0058】
また、コントローラー10のパネル部材20は、図3及び図4に示すように、所定の厚みを有する板材を折曲して形成した部材であって、複数のスイッチSWが装着されるパネル本体21と、取付部材50に固定する板状固定部22とで一体形成されている。
【0059】
より詳しくは、パネル部材20のパネル本体21は、図5及び図6に示すように、コントローラー10の上面となる上面部23と、コントローラー10の後面となる上方後面部24及び下方後面部25とで構成されている。
なお、上方後面部24及び下方後面部25は、ハンドル4の直径よりも長い上下方向の長さで形成されている。
【0060】
具体的には、上面部23は、図5及び図6に示すように、上下方向に厚みを有するとともに、ハンドル4の直径よりも長い前後方向Xの長さを有する平面視略矩形の平板状に形成されている。
【0061】
さらに、上面部23の四隅には、図5に示すように、パネル部材20をカバー部材30に締結固定するためのビス12が挿通するビス孔(符号省略)が上下方向に貫通形成されている。
【0062】
このような上面部23は、図6に示すように、前後方向Xにおける略中央の中央部分23aが、ハンドル4及び後述するカバー部材30の円弧底部38に上下方向で対向している。
【0063】
さらに、上面部23は、図6に示すように、ハンドル4よりも前方Xfの前方部分23bが、後述するカバー部材30の前方底部40と上下方向で対向している。この上面部23の前方部分23bには、図6に示すように、照明付き押しボタンスイッチSW1が厚み方向に貫通した状態で装着固定されている。
【0064】
加えて、上面部23は、図6に示すように、ハンドル4よりも後方Xrの後方部分23cが後述するカバー部材30の後方底部35及び前方傾斜部36に上下方向で対向している。この上面部23の後方部分23cには、図6に示すように、ジョイスティックSW2が厚み方向に貫通した状態で装着固定されている。
【0065】
また、上方後面部24は、図6に示すように、後述するカバー部材30の開口における後端縁に沿って、上面部23の後端から後方Xrかつ斜め下方へ向けて延設された板状に形成されている。この上方後面部24には、一方の小型押しボタンスイッチSW3が厚み方向に貫通した状態で装着固定されている。
【0066】
また、下方後面部25は、図6に示すように、後述するカバー部材30の開口における後端縁に沿って、上方後面部24の下端から下方へ延設された平板状に形成されている。この下方後面部25には、他方の小型押しボタンスイッチSW3が厚み方向に貫通した状態で装着固定されている。
【0067】
一方、パネル部材20の板状固定部22は、図3及び図7に示すように、上面部23の中央部分23aを幅方向Yの一方側(実施例1では利用者の左手側)へ向けて延設した平板状に形成されている。
【0068】
この板状固定部22には、図5に示すように、前後方向Xに長い平面視長楕円形状のボルト挿通孔22aが、前後方向Xに所定間隔を隔てた位置に2つ開口形成されている。
なお、ボルト挿通孔22aには、後述する取付部材50にパネル部材20を締結固定するためのボルト13が挿通される。
【0069】
また、コントローラー10のカバー部材30は、図5及び図6に示すように、パネル部材20によって閉塞される開口を上方及び後方Xrに有するとともに、幅方向Yで対向する一対の側壁部33及び凹凸形状の底部を有する略箱状に形成されている。
【0070】
さらに、カバー部材30の内部には、図5及び図6に示すように、ビス12が螺合する4つのボス部30aが底部から上方へ向けて立設されている。
このようなカバー部材30の内部には、接続ケーブル9を構成するとともに、照明付き押しボタンスイッチSW1、ジョイスティックSW2及び2つの小型押しボタンスイッチSW3にそれぞれ接続された複数の電線9aが収容されている。
【0071】
より詳しくは、カバー部材30は、図6に示すように、後方Xrの開口縁から下方へ僅かに延設された後面下部31と、後面下部31の下端から前方Xfへ延設された凹凸形状の底部と、底部の前端から上方へ向けて延設された前面部32と、幅方向Yで対向する一対の側壁部33(図5参照)とで構成されている。
【0072】
さらに、カバー部材30の底部は、図6に示すように、後面下部31の下端と前面部32の下端とを連結する後方傾斜部34、後方底部35、前方傾斜部36、後方壁部37、円弧底部38、前方壁部39及び前方底部40で構成されている。
【0073】
具体的には、後方傾斜部34は、図6に示すように、ハンドル4よりも後方Xrかつ下方の位置において、後面下部31の下端から前方Xfかつ斜め下方へ向けて延設された板状に形成されている。
【0074】
また、後方底部35は、図6に示すように、ハンドル4よりも後方Xrかつ下方の位置において、後方傾斜部34の前端から前方Xfへ向けて延設されている。この後方底部35は、ハンドル4の直径よりも長い上下方向の間隔を隔てた位置で、パネル部材20の上面部23の後端に対向配置されている。
【0075】
また、前方傾斜部36は、図6に示すように、ハンドル4よりも後方Xrかつ下方の位置において、後方底部35の前端から前方Xfかつ斜め上方へ向けて延設された板状に形成されている。
【0076】
この前方傾斜部36は、ハンドル4の直径よりも長い上下方向の間隔を隔てた位置で、パネル部材20の上面部23の後方部分23cに対向配置されている。
なお、前方傾斜部36には、接続ケーブル9を保持するケーブル固定部材11が厚み方向に貫通した状態で装着固定されている。
【0077】
また、後方壁部37は、図6に示すように、ハンドル4の後方Xrかつ下方の位置において、前方傾斜部36の上端から上方へ向けて延設された板状に形成されている。この後方壁部37は、コントローラー10をハンドル4に固定した際、ハンドル4の後方Xr側で、ハンドル4の外周面に近接するように形成されている。
【0078】
また、円弧底部38は、図6に示すように、前後方向Xに沿った縦断面における断面形状がパネル部材20の上面部23へ向けて突出した断面略円弧状であって、パネル部材20の上面部23における中央部分23aに上下方向で対向する位置に形成されている。
【0079】
この円弧底部38は、図6及び図7に示すように、後方壁部37の上端と後述する前方壁部39の上端とを連結するとともに、頂部が電線9aを挿通可能な上下方向の間隔を隔てて、パネル部材20の上面部23に近接するように形成されている。
【0080】
さらに、円弧底部38は、コントローラー10をハンドル4に固定した際、ハンドル4が近接配置されるとともに、後方壁部37と前方壁部39とでハンドル4を囲うように形成されている。
【0081】
また、前方壁部39は、図6に示すように、ハンドル4よりも前方Xfの位置において、円弧底部38の下端から下方へ向けて延設した板状に形成されている。この前方壁部39は、コントローラー10をハンドル4に固定した際、ハンドル4の前方Xf側で、ハンドル4の外周面に近接するように形成されている。
【0082】
また、前方底部40は、図6に示すように、ハンドル4よりも前方Xfかつ下方の位置において、前方壁部39の下端から前方Xfへ延設され、前面部32の下端に連結される板状に形成されている。
【0083】
この前方底部40は、ハンドル4の直径よりも長い上下方向の間隔を隔てた位置で、パネル部材20の上面部23における前方部分23bに対向配置されている。
なお、前方底部40は、後方底部35に対して上方の位置に位置している。
【0084】
また、一対の側壁部33は、図5に示すように、パネル部材20の外形に沿った上端縁及び後端縁を有するとともに、カバー部材30の底部に沿った下端縁を有する平板状に形成されている。
【0085】
詳述すると、カバー部材30の側壁部33は、図7に示すように、パネル部材20のパネル本体21における幅方向Yの長さよりも僅かに短い幅方向Yの間隔を隔てて対向配置されている。
【0086】
さらに、側壁部33には、図7に示すように、パネル部材20の下面を載置する載置面33aと、パネル部材20の板状固定部22が嵌合可能な一対の嵌合部分33bとが形成されている。
【0087】
具体的には、載置面33aは、図7に示すように、側壁部33の上端面からパネル部材20の厚みに略同じ上下方向の長さの範囲において、側壁部33の内面を側壁部33の外面へ向けてオフセットすることで形成している。
なお、載置面33aは、側壁部33の前端を連結する前面部32の上端近傍にも連続して形成されている。
【0088】
一方、一対の嵌合部分33bは、図5及び図7に示すように、円弧底部38と略同じ前後方向Xの位置において、一方の側壁部33の上端面、及び他方の側壁部33の上端面をそれぞれ下方へ凹設して形成している。
【0089】
この嵌合部分33bは、パネル部材20の板状固定部22に略同じ前後方向Xの長さで凹設されている。
このため、パネル部材20をカバー部材30に締結固定した際、パネル部材20の上面部23が、図7に示すように、カバー部材30の上端面に略一致する。
【0090】
そして、上述した構成のため、カバー部材30には、図6に示すように、パネル部材20の下面に対して下方へ膨出した第1収容部41及び第2収容部42と、第1収容部41及び第2収容部42に対して上方へ凹設された凹収容部43とが形成されている。
【0091】
具体的には、第1収容部41は、ジョイスティックSW2及び2つの小型押しボタンスイッチSW3が電線9aとともに内部に収容される部分であって、後面下部31、後方傾斜部34、後方底部35、前方傾斜部36、後方壁部37及び一対の側壁部33で構成されている。
【0092】
第2収容部42は、照明付き押しボタンスイッチSW1が電線9aとともに内部に収容される部分であって、前方壁部39、前方底部40、前面部32及び一対の側壁部33で構成されている。
【0093】
凹収容部43は、照明付き押しボタンスイッチSW1に接続された電線9aが内部に収容される部分であって、後方壁部37、円弧底部38、前方壁部39及び一対の側壁部33で構成されている。
さらに、凹収容部43は、ハンドル4が配置される空間を外部に構成している。
【0094】
また、コントローラー10のケーブル固定部材11は、例えばケーブルグラウンドで構成され、挿通された接続ケーブル9を保持するとともに、接続ケーブル9をカバー部材30に固定している。
【0095】
また、コントローラー10の取付部材50は、図6に示すように、上述したパネル部材20の板状固定部22とで、スイッチSWが装着されたパネル部材20とケーブル固定部材11が装着されたカバー部材30とを組み付けたコントローラー本体(符号省略)をハンドル4に固定する固定手段を構成している。
【0096】
この取付部材50は、図5及び図7に示すように、パネル部材20の板状固定部22を固定可能に形成されるとともに、ハンドル4を把持可能に構成されている。
具体的には、取付部材50は、例えば分割タイプのセットカラーで構成され、下方へ向けて突出した側面視半円状の取付下部51と、上方へ突出した側面視半円状の取付上部52と、取付下部51を取付上部52に固定するボルト53とを備えている。
【0097】
さらに、取付上部52の外周面における上部には、パネル部材20の主面に略平行な平面が形成されるとともに、ボルト13が螺合するネジ孔52aが前後方向Xに所定間隔を隔てて形成されている。
【0098】
このような構成の取付部材50は、図5及び図7に示すように、カバー部材30の円弧底部38をハンドル4に上方から重ねるように近接させた状態において、取付上部52の平面にパネル部材20の板状固定部22が固定されている。
さらに、取付部材50は、取付下部51と取付上部52とを組み付けてハンドル4を把持している。
【0099】
以上のように、実施例1の電動荷車1は、ハンドル4に固定された上述のコントローラー10と、コントローラー10に電気的に接続され、コントローラー10によって操作される昇降機構部及び駆動機構部8とを備えた荷車である。
【0100】
この実施例1のコントローラー10は、ケーブル固定部材11に電線9aを介して接続され、利用者による操作を受け付けるスイッチSWと、スイッチSWが上面に貫通装着されるパネル部材20と、パネル部材20の下面を覆うとともに、電線9aを収容するカバー部材30とを備えている。
【0101】
そして、カバー部材30の底部は、幅方向Yから見た側面視において、パネル部材20の上面部23に対して下方に離間した後方底部35と、後方底部35からパネル部材20へ向けて凹設され、ハンドル4が配置される円弧底部38とを備えている。
【0102】
この構成によれば、ハンドル4から手を放すことなくスイッチSWを操作可能となるため、スイッチSWの操作性を向上できるとともに、利用者にスイッチSWを安全に操作させることができる。
【0103】
具体的には、後方底部35からパネル部材20へ向けて凹設されたカバー部材30の円弧底部38により、コントローラー10は、上下方向におけるカバー部材30の長さを部分的に短くすることができる。
【0104】
さらに、円弧底部38にハンドル4が配置されるため、コントローラー10は、ハンドル4に固定した際、円弧底部38を設けていない場合に比べてパネル部材20をハンドル4に近づけることができる。
【0105】
このため、利用者は、例えばハンドル4を把持したままスイッチSWを操作する、あるいはハンドル4に手をかけたままスイッチSWを操作することができる。つまり、利用者は、ハンドル4から手を放すことなくスイッチSWを操作することができる。
【0106】
よって、コントローラー10及びコントローラー10を備えた電動荷車1は、スイッチSWの操作性を向上できるとともに、利用者にスイッチSWを安全に操作させることができる。
【0107】
また、コントローラー10は、カバー部材30の円弧底部38に対して幅方向Yで隣接するとともに、パネル部材20をハンドル4に固定する固定手段(板状固定部22及び取付部材50)が備えられている。
【0108】
この構成によれば、側面視におけるパネル部材20とハンドル4との間に円弧底部38及び固定手段が位置する場合に比べて、パネル部材20をハンドル4に確実に近づけて固定することができる。
【0109】
また、パネル部材20は、スイッチSWが配置されるパネル本体21と、パネル本体21から幅方向Yへ延設した板状の板状固定部22とを備えている。
そして、固定手段は、パネル部材20の板状固定部22と、パネル部材20とは別体で、板状固定部22をハンドル4に取り付ける取付部材50とで構成されている。
【0110】
この構成によれば、パネル部材20の板状固定部22とハンドル4とが取付部材50によって連結されるため、形状の異なるハンドル4へのパネル部材20の固定を、取付部材50の変更によって容易にすることができる。
【0111】
これにより、コントローラー10は、形状の異なるハンドル4に固定する際、パネル部材20及びカバー部材30の変更を不要にできるため、部品の共通化を図ることができる。
【0112】
また、パネル本体21は、上面がカバー部材30の上端面に略一致するように配置されている。一方、カバー部材30は、板状固定部22が嵌合可能な大きさで上端面を凹設した嵌合部分33bを備えている。
【0113】
この構成によれば、カバー部材30の上端面にパネル本体21の下面が当接する場合に比べて、少なくともパネル部材20の厚み分だけパネル部材20のパネル本体21をハンドル4に近づけることができる。
【0114】
この際、カバー部材30の上端面とパネル本体21の上面とが面一となるため、コントローラー10は、カバー部材30の上端面にパネル本体21の下面が当接する場合に比べて、デザイン性の向上を図ることができる。
【0115】
さらに、カバー部材30における幅方向Yの両端に嵌合部分33bを設けているため、コントローラー10は、例えば幅方向Yの一方側に突出した板状固定部22を有するパネル部材20と、幅方向Yの他方側に突出した板状固定部22を有するパネル部材20とを同じカバー部材30で覆うことができる。
これにより、コントローラー10は、カバー部材30の共通化を図りながら、デザイン性及びスイッチSWの操作性を向上することができる。
【0116】
また、スイッチSWが、第1収容部41の内部へ向けて突出するようにパネル部材20に装着されているため、コントローラー10は、凹収容部43へ向けてスイッチSWが突出することがない。
このため、コントローラー10は、カバー部材30の円弧底部38をパネル部材20に確実に近づけることができる。
【0117】
さらに、利用者から見て手前側にカバー部材30の第1収容部41が位置するように固定することで、コントローラー10は、利用者の親指に近い位置にジョイスティックSW2を配置することができる。
【0118】
このため、利用者は、ハンドル4から手を放すことなくジョイスティックSW2を確実かつ容易に操作することができる。
これにより、コントローラー10は、ジョイスティックSW2をより安全に操作させることができる。
【0119】
また、カバー部材30は、側面視において、パネル部材20の上面部23に対して下方へ離間するとともに、円弧底部38を介して後方底部35に連結された前方底部40を備えている。
【0120】
この構成によれば、利用者から見てハンドル4よりも手前側とハンドル4よりも奥側とにそれぞれスイッチSWを配置できるため、コントローラー10の多機能化を図ることができる。
【0121】
さらに、コントローラー10は、利用者から見てハンドル4よりも手前側のジョイスティックSW2と、ハンドル4よりも奥側の照明付き押しボタンスイッチSW1とを、前後方向Xに離間して配置することができる。
【0122】
このため、利用者は、手前側のジョイスティックSW2と奥側の照明付き押しボタンスイッチSW1とが近接配置された場合に比べて、手前側のジョイスティックSW2と奥側の照明付き押しボタンスイッチSW1とを明確に区別して操作することができる。
【0123】
さらに、コントローラー10は、ジョイスティックSW2を操作する利用者の指先が滑った際、利用者の指先が照明付き押しボタンスイッチSW1に触れることを阻止できる。
よって、コントローラー10は、スイッチSWの誤操作を防止して、複数のスイッチSWをより安全に操作させることができる。
【0124】
また、パネル部材20は、側面視において、スイッチSWが配置される上面部23と、上面部23における主面に交差する方向へ上面部23を延設して形成した上方後面部24及び下方後面部25とで構成されている。
【0125】
この構成によれば、上面部23だけでなく上方後面部24及び下方後面部25にもスイッチSWを配置できるため、コントローラー10の多機能化を図ることができる。
さらに、上方後面部24及び下方後面部25が利用者と対向するようにハンドル4に固定することで、利用者の親指に近い位置に複数のスイッチSWを配置することができる。
【0126】
このため、利用者は、ハンドル4から手を放すことなく複数のスイッチSWを確実かつ容易に操作することができる。
これにより、コントローラー10は、複数のスイッチSWをより安全に操作させることができる。
【実施例0127】
実施例2のコントローラー60は、上述した実施例1におけるパネル部材20及びカバー部材30からなるコントローラー本体を複数備えている。このような実施例2のコントローラー60について、図8から図10を用いて説明する。
【0128】
なお、図8は実施例2におけるコントローラー60の外観斜視図を示し、図9はコントローラー60の平面図を示し、図10は分解状態におけるコントローラー60の分解斜視図を示している。
【0129】
また、図10中において図示を明確にするため、ビス12の図示を省略している。
さらに、上述した実施例1と同じ構成は、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0130】
実施例2のコントローラー60は、図8から図10に示すように、利用者から見て右手側に位置する第1コントローラー本体61と、利用者から見て左手側に位置する第2コントローラー本体62とを幅方向Yに所定間隔を隔てて備えている。
【0131】
さらに、コントローラー60は、第1コントローラー本体61及び第2コントローラー本体62を連結する連結部63と、第1コントローラー本体61及び第2コントローラー本体62をハンドル4に取り付けるための取付部材50とを備えている。
【0132】
第1コントローラー本体61は、図10に示すように、スイッチSWが装着されたパネル部材70を、ケーブル固定部材11が装着されたカバー部材30に組み付けて構成している。
【0133】
具体的には、実施例2のパネル部材70は、実施例1におけるパネル部材20のパネル本体21と同様の構成であって、上面部71、上方後面部72及び下方後面部73で構成されている。
一方、実施例2のカバー部材30は、上述した実施例1と同様の構成のため、その詳細な説明を省略する。
【0134】
この第1コントローラー本体61には、実施例1と同様に、パネル部材70の上面部71における前方部分(符号省略)に照明付き押しボタンスイッチSW1が装着され、上面部71における後方部分(符号省略)にジョイスティックSW2が装着されている。
【0135】
なお、照明付き押しボタンスイッチSW1は電源ボタンとして設けられ、ジョイスティックSW2は駆動輪6の回転方向及び回転速度を調整する操作スイッチとして設けられている。
【0136】
また、第2コントローラー本体62は、第1コントローラー本体61と同様に、スイッチSWが装着されたパネル部材70を、ケーブル固定部材11が装着されたカバー部材30に組み付けて構成している。
【0137】
この第2コントローラー本体62には、図8から図10に示すように、上面部71における後方部分(符号省略)にジョイスティックSW4がスイッチSWとして装着されている。
このジョイスティックSW4は、例えば荷台2を昇降させる昇降スイッチとして設けられている。
【0138】
なお、ジョイスティックSW4は、ジョイスティックSW2とは左右対称形状に形成されている。具体的には、ジョイスティックSW4の突起部Pは、図8に示すように、幅方向Yの他方側(利用者の左手側)から幅方向の一方側(利用者の右手側)へ向けて斜め上方に傾斜した上面を有する形状に形成されている。
【0139】
また、コントローラー60の連結部63は、図9及び図10に示すように、第1コントローラー本体61のパネル部材70における上面部71の中央部分(符号省略)と、第2コントローラー本体62のパネル部材70における上面部71の中央部分(符号省略)とを連結している。
【0140】
この連結部63は、図9及び図10に示すように、上下方向に厚みを有する板状であって、幅方向Yに並置した2つのパネル部材70の中央部分(符号省略)に一体形成されている。
なお、連結部63は、カバー部材30の一対の嵌合部分33bに略同じ前後方向Xの長さに形成されている。
【0141】
さらに、連結部63には、図10に示すように、前後方向Xに長い平面視長楕円形状のボルト挿通孔63aが、前後方向Xに所定間隔を隔てた位置に2つ開口形成されている。
このボルト挿通孔63aには、取付部材50に連結部63を締結固定するためのボルト13が挿通される。
【0142】
また、コントローラー10の取付部材50は、図9に示すように、幅方向Yにおいて、第1コントローラー本体61と第2コントローラー本体62との間に配置され、上述した連結部63とで第1コントローラー本体61及び第2コントローラー本体62をハンドル4に固定する固定手段を構成している。
【0143】
以上のように、実施例2のコントローラー60は、利用者による操作を受け付けるスイッチSWと、スイッチSWが上面に貫通装着されるパネル部材70と、パネル部材20の下面を覆うカバー部材30とを備えている。
【0144】
そして、カバー部材30の底部は、パネル部材70の上面部71に対して下方に離間した後方底部35と、後方底部35からパネル部材70へ向けて凹設され、ハンドル4が配置される円弧底部38とを備えている。
【0145】
このため、実施例2のコントローラー60は、上述した実施例1と同様に、スイッチSWの操作性を向上できるとともに、利用者にスイッチSWを安全に操作させることができる。
【0146】
さらに、コントローラー60は、幅方向Yに所定間隔を隔てて並置した第1コントローラー本体61及び第2コントローラー本体62と、パネル部材70に一体形成された板状で、パネル部材70を幅方向Yに連結する連結部63とを備えている。
【0147】
この構成によれば、パネル部材70に一体形成された連結部63を介して第1コントローラー本体61と第2コントローラー本体62とを連結するため、カバー部材30の共通化を図ることができる。
加えて、連結部63がカバー部材30の一対の嵌合部分33bに略同じ前後方向Xの長さに形成されているため、コントローラー60は、カバー部材30の共通化をより確実にすることができる。
さらに、コントローラー60は、複数のスイッチSWを幅方向Yに沿って並置することができる。
【0148】
このため、利用者は、第1コントローラー本体61のジョイスティックSW2を右手で操作し、第2コントローラー本体62のジョイスティックSW4を左手で操作することができる。
これにより、コントローラー60は、スイッチSWの操作性を損なうことなく、多機能化を図ることができる。
【0149】
また、連結部63をハンドル4に取り付ける取付部材50を備えているため、コントローラー60は、第1コントローラー本体61と第2コントローラー本体62との間に取付部材50が配置することができる。
【0150】
このため、コントローラー60は、スイッチSWの操作が取付部材50によって阻害されることを防止できる。
これにより、コントローラー60は、スイッチSWの操作性をより向上できるため、スイッチSWをより安全に操作させることができる。
【0151】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の出力部は、実施形態のケーブル固定部材11に対応し、
以下同様に、
所定機器は、昇降機構部及び駆動機構部8に対応し、
操作受付部は、スイッチSWに対応し、
軸方向は、幅方向Yに対応し、
離間底部は、後方底部35に対応し、
凹部は、円弧底部38に対応し、
固定手段は、板状固定部22及び取付部材50に対応し、
嵌合部は、嵌合部分33bに対応し、
コントローラー本体は、第1コントローラー本体61及び第2コントローラー本体62に対応し、
第1離間底部は、後方底部35に対応し、
第2離間底部は、前方底部40に対応し、
第1パネル部は、上面部23に対応し、
第2パネル部は、上方後面部24及び下方後面部25に対応し、
荷車は、電動荷車1に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0152】
具体的には、上述した実施例1及び実施例2において、ハンドル4を幅方向Yに延びる略円筒状としたが、これに限定せず、適宜の形状のハンドルであってもよい。例えば利用者が把持する部分が略円筒状で、コントローラー10,60が固定される部分が断面略矩形の筒状であってもよい。
【0153】
また、実施例1及び実施例2の電動荷車1は一例であって、これに限定しない。例えば手押し車を電動化した電動荷車、ショッピングカートを電動化した電動荷車などであってもよい。あるいは、所望される荷物の運搬に適した形状の荷車であってもよい。
【0154】
また、昇降機構部及び駆動機構部8に接続するケーブル固定部材11を、コントローラー10,60の出力部として説明したが、コントローラー10,60は少なくとも出力部を備えていればよく、出力部に加えて入力部を別体で備えた構成し、あるいは出力部及び入力部が一体構成された入出力部を備えた構成であってもよい。
【0155】
また、挿通された接続ケーブル9を保持するケーブル固定部材11をカバー部材30に固定したが、これに限定せず、接続ケーブル9が接続されるコネクタをカバー部材30に固定してもよい。
この場合、接続ケーブル9が接続されるコネクタは、昇降機構部及び駆動機構部8に接続するための出力部としてだけでなく、例えば所定信号を出力する別の機器に接続するための入力部として設けられてもよい。
【0156】
この際、カバー部材30の内部において、スイッチSWに接続された電線9aを、カバー部材30に固定したコネクタに直接的に接続する、あるいは別のコネクタを介してカバー部材30に固定したコネクタに接続してもよい。
また、ケーブル固定部材11をカバー部材30の第1収容部41に固定したが、これに限定せず、ケーブル固定部材11をカバー部材30の第2収容部42に固定してもよい。
【0157】
また、実施例1及び実施例2において、前後方向Xに沿った縦断面における断面形状が上方へ突出した断面略円弧状の円弧底部38を備えたカバー部材30としたが、これに限定せず、後方底部35及び前方底部40に対して上方へ向けて凹設された底部であれば、パネル部材20の上面部23に略平行な平面の底部であってもよい。
【0158】
また、実施例1及び実施例2において、後方底部35を有する第1収容部41、円弧底部38を有する凹収容部43、及び前方底部40を有する第2収容部42を備えたカバー部材30としたが、これに限定せず、第1収容部41または第2収容部42のいずれか一方を備えたカバー部材であってもよい。
【0159】
また、取付部材50を分割タイプのセットカラーとしたが、これに限定せず、パネル部材20,70及びハンドル4に取り付け可能であれば、適宜の構成の取付部材であってもよい。
【0160】
また、実施例1において、ハンドル4を把持した利用者が右手で操作可能な位置にコントローラー10を固定したが、これに限定せず、ハンドル4を把持した利用者が左手で操作可能な位置にコントローラー10を固定してもよい。
【0161】
この場合、別の実施形態におけるコントローラー80の外観斜視図を示す図11のように、パネル部材20の板状固定部26が利用者から見て右手側へ向けて延設されたコントローラー80とする。
【0162】
また、実施例1において、幅方向Yの一方に延設された板状固定部22を有するパネル部材20としたが、これに限定せず、幅方向Yの両方向に延設された板状固定部22,26を有するパネル部材20であってもよい。この場合であっても、カバー部材30を変更することなく、2つの板状固定部22,26を有するパネル部材20をカバー部材30に締結することができる。
【0163】
また、実施例2において、第1コントローラー本体61及び第2コントローラー本体62を連結部63で連結したコントローラー60としたが、これに限定せず、3つ以上のコントローラー本体を連結部63で連結したコントローラーであってもよい。
【0164】
また、コントローラー10,60に装着したスイッチSWは、昇降機構部及び駆動機構部8の操作に限定せず、適宜の機器を操作対象としてもよい。例えば実施例2のコントローラー60において、ジョイスティックSW2を右側の駆動輪6における回転方向の切替え及び回転速度の調整を行う操作スイッチとし、ジョイスティックSW4を左側の駆動輪6における回転方向の切替え及び回転速度の調整を行う操作スイッチとしてもよい。
あるいは、コントローラー10,60に装着したスイッチSWは、駆動輪6の回転を規制するためのスイッチ、前照灯を操作するためのスイッチ、警告音を発報するためのスイッチなどであってもよい。
【0165】
また、昇降機構部及び駆動機構部8を操作するスイッチSWは、上述した実施例1及び実施例2に限定せず、適宜のスイッチであってもよい。
例えばスイッチSWが異なるコントローラー60の外観斜視図を示す図12のように、実施例2のコントローラー60において、第2コントローラー本体62のジョイスティックSW4に代えて2つの押しボタンスイッチSW5をパネル部材70の上面部71に備えてもよい。
【0166】
この場合、一方の押しボタンスイッチSW5を、荷台2を上昇させる上昇スイッチとし、他方の押しボタンスイッチSW5を、荷台2を下降させる下降スイッチとする。
【0167】
また、実施例1及び実施例2において、パネル部材20,70に装着されるスイッチSWを、照明付き押しボタンスイッチSW1、ジョイスティックSW2,SW4、及び小型押しボタンスイッチSW3としたが、これに限定しない。
【0168】
例えば別の実施形態におけるコントローラーの外観斜視図を示す図13のように、パネル部材20,70に装着されるスイッチSWは、非常停止ボタンSW6、カバー付き押しボタンスイッチSW7、セレクタスイッチSW8、あるいはキーロックスイッチSW9であってもよい。
【0169】
さらに、パネル部材20,70に装着されるスイッチSWは、形状が異なる押しボタンスイッチSW10(図13及び図14参照)、トグルスイッチ、ロッカースイッチ、あるいは非接触スイッチなどであってもよい。
そして、コントローラー10,60は、上述したスイッチSWが適宜に装着された構成であってもよい。
【0170】
また、コントローラー10,60は、上述した実施例1及び実施例2に限定せず、電気的に接続された所定機器が出力した信号に基づいて動作するブザーB(図13参照)などの動作部が追加された構成であってよい。この場合、コントローラー10,60のケーブル固定部材11は入出力部として構成される。
【0171】
また、ハンドル4に1つのコントローラー10,60を固定したが、これに限定せず、例えば実施例1のコントローラー10と、図11のコントローラー80とを幅方向Yに所定間隔を隔てて配置してハンドル4に固定してもよい。
【0172】
あるいは、図13及び図14のように、1つのコントローラー本体で構成された第1のコントローラー91と、2つのコントローラー本体で構成された第2のコントローラー92とを幅方向Yに近接して配置してハンドル4に固定してもよい。
【0173】
この場合、例えば第1のコントローラー91を配置したハンドル4に対して、スイッチSWを増設するために、第2のコントローラー92を追加で配置した構成であってもよい。
【0174】
なお、第1のコントローラー91及び第2のコントローラー92とは、図13及び図14のように幅方向Yに近接配置した状態に限定せず、幅方向Yに所定間隔を隔てて配置してもよい。
【0175】
さらに、第1のコントローラー91が利用者の右手側に位置し、第2のコントローラー92が利用者の左手側に位置する配置に限定せず、第1のコントローラー91が利用者の左手側に位置し、第2のコントローラー92が利用者の右手側に位置するように配置してよい。
【符号の説明】
【0176】
1…電動荷車
4…ハンドル
8…駆動機構部
9a…電線
10,60…コントローラー
11…ケーブル固定部材
20,70…パネル部材
21…パネル本体
22…板状固定部
23…上面部
24…上方後面部
25…下方後面部
30…カバー部材
33b…嵌合部分
35…後方底部
38…円弧底部
40…前方底部
50…取付部材
61…第1コントローラー本体
62…第2コントローラー本体
63…連結部
SW…スイッチ
Y…幅方向
図1
図2
図3
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図10
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図14