(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162078
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077261
(22)【出願日】2023-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】岩田 陽平
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA26
2C088CA31
2C088CA35
2C088EA49
(57)【要約】
【課題】所望する遊技機での遊技を確実に可能にするとともに、他の遊技者へも遊技の機会を与え、不要な制限を防止する。
【解決手段】遊技者による事前予約操作を受付け、その事前予約の対象となった遊技機での遊技を所定の時間禁止することで、事前予約を行った遊技者が遊技機に到着する前に他の遊技者が気付かずに遊技してしまうことを防止できるとともに、事前予約を行った遊技者が遊技を行わない場合であっても所定の時間経過後に遊技禁止が解除されるので必要以上に稼動が低下することを防止できる。更に、来店する可能性が低い遠隔地に存在する遊技者であっても遊技機に対する予約の事前申込を受付け、事前申込を行った後の所定タイミングにおける遊技者の位置に応じて予約を受付けることで、遠隔地からの移動時間に係る稼動低下を防止するとともに遠隔地からの遊技者への来店動機を提供することができる。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が所有する携帯端末と、各遊技機に対応して設けられ当該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置とを含む遊技場用システムにおいて、
前記携帯端末による事前予約操作を受付ける事前予約受付手段と、
前記事前予約受付手段により当該事前予約操作が受付けられた後の所定タイミングで遊技者が所望する遊技機を予約可能な予約手段と、
前記予約手段により遊技機が予約され予約状態へ移行してからの経過時間を計時する計時手段と、
前記計時手段により計時される経過時間が所定の時間を超えたか否か判定する経過時間判定手段と、
前記所定タイミングにおいて前記携帯端末により特定される遊技者の位置情報を判定する位置情報判定手段と、
を備え、
前記遊技用装置は、対応する遊技機が前記予約手段により予約された場合に、当該遊技機における遊技を禁止する禁止手段を備え、
前記禁止手段は、前記経過時間判定手段により所定の時間を超えたと判定された場合に前記禁止を解除するものであり、
前記予約手段は、前記位置情報判定手段により前記遊技者の位置情報が所定の位置であると判定された場合に遊技機を予約することを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
遊技者に対して報知を行う報知手段を備え、
前記予約手段は、前記位置情報判定手段により前記遊技者の位置情報が所定の位置でないと判定された場合に遊技機の予約を行わず、
前記報知手段は、前記予約手段により遊技機の予約を行わない場合に報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
【請求項3】
遊技機の状態が稼動状態であるか非稼動状態であるかを判定する稼動判定手段を備え、
前記予約手段は、前記位置情報判定手段により判定される前記遊技者の位置情報が所定の位置であり、前記稼動判定手段により対応する遊技機が非稼動状態であると判定された場合に当該遊技機を予約することを特徴とする請求項1に記載の遊技場用システム。
【請求項4】
前記報知手段は、前記稼動判定手段による判定の結果、前記予約手段による前記遊技機の予約を行うことができない場合に報知を行うことを特徴とする請求項3に記載の遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技場へ出向く前に所望の遊技機を予約することができるシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。このシステムでは、係る予約を自宅のパソコン等を利用して行うことにより遊技機を事前に確保することができるため、遊技者は安心して遊技場に出向くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記システムにより遊技機を事前に確保した場合であっても、遊技者が遊技場に到着する前に他の遊技者が気付かずに遊技してしまうといった事態が懸念される。そういった事態を防止するために確保された遊技機での遊技を禁止することが考えられるが、遊技場管理者によっては禁止することによる稼動の低下を極力減らしたいと考えるため、このような両者の相反するニーズに応えるのが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、所望する遊技機での遊技を確実に可能にするとともに、他の遊技者へも遊技の機会を与え、不要な制限を防止する遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、遊技者が所有する携帯端末(例えばスマートフォン31)と、各遊技機に対応して設けられ当該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(例えばカードユニット2)とを含む遊技場用システムにおいて、
前記携帯端末による事前予約操作を受付ける事前予約受付手段(例えば情報提供会社により運営される管理サーバ30)と、
前記事前予約受付手段により当該事前予約操作が受付けられた後の所定タイミング(例えば予約の指定時刻20分前)で遊技者が所望する遊技機を予約可能な予約手段(例えば管理サーバ30)と、
前記予約手段により遊技機が予約され予約状態へ移行してからの経過時間を計時する計時手段(例えばカードユニット2の内部タイマ)と、
前記計時手段により計時される経過時間が所定の時間を超えたか否か判定する経過時間判定手段(例えばカードユニット2)と、
前記所定タイミングにおいて前記携帯端末により特定される遊技者の位置情報(例えばGPS情報)を判定する位置情報判定手段(例えば管理サーバ30)と、
を備え、
前記遊技用装置は、対応する遊技機が前記予約手段により予約された場合に、当該遊技機における遊技を禁止(例えば紙幣挿入口23からの入金を禁止し、且つカード挿入口28へのICカードの挿入を禁止する予約状態に移行)する禁止手段を備え、
前記禁止手段は、前記経過時間判定手段により所定の時間(例えば20分)を超えたと判定された場合に前記禁止を解除する(例えば予約状態から元の状態に復帰する)ものであり、
前記予約手段は、前記位置情報判定手段により前記遊技者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)であると判定された場合に遊技機を予約することを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、遊技者による事前予約操作を受付け、その事前予約の対象となる遊技機での遊技を所定の時間禁止することで、事前予約を行った遊技者が遊技機に到着する前に他の遊技者が気づかずに遊技してしまうことを防止できるとともに、事前予約を行った遊技者が遊技を行わない場合であっても所定の時間経過後に遊技禁止が解除されるので必要以上に稼動が低下することを防止できる。さらに、来店する可能性が低い遠隔地に存在する遊技者であっても遊技機に対する予約の言わば事前申込として事前予約操作を受付け、事前申込を行った後の所定タイミングにおける遊技者の位置に応じて予約を受付けることで、遠隔地からの移動時間に係る稼動低下を防止するとともに遠隔地からの遊技者への来店動機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図8】携帯端末での予約状況に応じて表示されるメッセージ画面(その1)
【
図9】携帯端末での予約状況に応じて表示されるメッセージ画面(その2)
【
図10】携帯端末での予約状況に応じて表示されるメッセージ画面(その3)
【
図13】(a)及び(b)は、管理装置で管理されるアカウント情報及び遊技者情報を示す説明図
【
図14】(a)及び(b)は、管理装置で管理される予約情報及び非来店回数を示す説明図
【
図15】予約操作時のシステムにおける処理の概要を示すシーケンス図
【
図16】事前予約操作時のシステムにおける処理の概要を示すシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1において枠で囲った「A店」「B店」「C店」は、3つの遊技場A,B,Cを模式的に例示しており、共通する遊技場用システムが構築されていることから、以下では、A店たる遊技場Aの構成を中心に説明する。
【0010】
図1に示す遊技場用システムにおいて、遊技場A内には、パチンコ機やスロットマシンといった遊技機1が複数設置されており、各遊技機1に対応してカードユニット2が付設されている。これら遊技機1及びカードユニット2は2台ずつ中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6と接続されている。
また、各遊技機1の上方には、情報表示装置3が付設されている。情報表示装置3は液晶表示部3aを有し、遊技機1から出力される各種遊技信号(遊技情報)をカードユニット2及び中継装置4経由で受信して、各種の表示用情報を作成し、表示する。中継装置4は、遊技機1やカードユニット2、情報表示装置3の情報を収集する。
【0011】
管理装置6は、遊技場A内の例えば事務室等に設置されている。詳しい図示は省略するが、管理装置6の制御部は、CPU、ROMやRAMといった記憶部を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、当該制御部には、遊技場管理者が操作するキーボード6b、モニタ6a、プリンタ(図示せず)等が接続されている。
【0012】
管理装置6は、遊技機1側から出力される遊技信号をカードユニット2及び中継装置4を順次経由して受信することで、遊技機1毎の遊技情報、会員登録された会員毎の個人データを管理するとともに、遊技機1の稼動状態の他、カードユニット2、情報表示装置3等の遊技場A内の全ての機器の情報を管理する(自装置6の記憶部に記憶する)。
【0013】
なお、遊技場管理者とは遊技場Aの管理者のことであり、以下では単に「管理者」と称する。また、管理装置6の制御部(記録手段、稼動判定手段、非稼動時間計時手段)を単に「管理装置6」と称して説明を簡単化する。
また、
図1では省略しているが、数百台にわたる複数機種の遊技機1が管理装置6の管理対象となっており、遊技媒体の貸単価(種別としてのレート)が異なる複数の遊技機島が形成されるものとする。
【0014】
本実施形態の遊技機1は、例えば遊技媒体を情報のみで管理する所謂封入式パチンコ遊技機或いはメダルレス式スロットマシンで構成されるものとする。
具体的には、
図1左側に示すパチンコ機は、予め機内に封入された循環遊技媒体(例えば循環パチンコ玉)を使用する封入式のパチンコ遊技機である。遊技機1で用いられる遊技価値(遊技媒体)は仮想上のパチンコ玉であるが、機内の記憶部に記憶される遊技価値であり、従来の払出式の遊技機とは異なり、盤面11に打出された玉は循環し、入賞した場合であっても遊技機外に払出されず、遊技に応じて記憶部の遊技価値(遊技点数)が増減される。
【0015】
パチンコ機は、カードユニット2から遊技点数を受信すると、その遊技点数分のパチンコ玉を発射可能となり、遊技点数が「0」になった時点でパチンコ玉を発射不可能となる。パチンコ機は、計数操作(下記タッチパネルでのタッチ操作)に応じて遊技点数をカードユニット2へ送信して遊技点数を減算する。遊技機1は、情報表示操作(同タッチパネルでの操作)に応じて各種の遊技データ(大当り回数、特図抽選回数等)を情報表示部13に表示する。
【0016】
即ち、同
図1に示すように、パチンコ機は、パチンコ玉が発射される盤面11と、発射装置を構成する発射ハンドル12と、タッチパネルを表面に有するタッチパネル式の情報表示部13とを有する。盤面11には、液晶表示部14及びその表示部14における図柄表示部(特図表示部・普図表示部)と、特
図1始動口15と、特
図2始動口16と、大入賞口17とが設けられている。
パチンコ機において、所謂ヘソ(特
図1始動口15)へ入賞することで特
図1(或いは電チューへ入賞することで特
図2)での大当り抽選を行う。大当り抽選1回をスタートとも称する。大当り抽選で大当りに当選すると、大当り遊技が開始(大当り状態に移行)され、特図の種類に応じたラウンド(R)だけ大入賞口17が開放される。この場合、例えば1Rの上限入賞数は10個であり、大入賞口17に入賞すると、15点分の遊技点数が加算される。
【0017】
図1右側に示すスロットマシンは、実際のメダルを使用せずに遊技を可能とするメダルレス式スロットマシンである。また、スロットマシンは、機内の記憶部に記憶される遊技価値(遊技点数)を記憶・管理しており、その遊技点数として少なくとも1回のゲームを実行するために必要な規定数(例えば3点)が存することを条件にゲームを開始することができ、入賞した役の種類に応じて遊技者が得点数を獲得すると、メダルを払出すことなくデータ上の遊技点数として加算するといったように、その増減につき主となって管理する。
【0018】
スロットマシンは、カードユニット2から遊技点数を受信すると、その遊技点数分の得点を賭けることが可能となる。
即ち、同
図1に示すように、スロットマシンは、表示窓18、スタートレバー19、ストップ釦20(左ストップ釦、中ストップ釦および右ストップ釦)、タッチパネル式の情報表示部21、BET釦22等を有する。遊技者は、表示窓18を通じて内部に設けられたリールに描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者によってBET釦22を操作することで、クレジットメダルが所定枚数ベットされる(前記3点分の得点を賭ける)。その状態でスタートレバー19が操作されると、内部抽選を実行するとともに図柄の変動を開始させ(ゲームを開始させ)、ストップ釦20を操作することによって所謂引込制御によりリールの変動を停止する。
【0019】
スロットマシンでは、周知のように小役、リプレイ役のほか、ボーナス役(BB役及びRB役)等が設定されている。上記の内部抽選時に、何れかの役に内部当選した状態で遊技者によりストップ釦20が操作されたとき、予め設定されている有効ライン上にその内部当選役に対応する図柄が停止表示されると、入賞が発生する。そして、入賞が発生した場合には、入賞した役の種類に応じた遊技点数の付与等が行われる。例えば、3点入賞役、5点入賞役、10点入賞役、15点入賞役などがあり、入賞した役が15点入賞役の場合、15点の遊技点数が付与される。入賞した役がボーナス役(BB、RB)の場合、ボーナス状態(BB状態、RB状態)へ移行する。BB状態及びRB状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態(大当り状態)であり、小役について付与される遊技点数或いは当選確率が向上することから、一気に遊技点数を獲得することができる。
なお、スロットマシンの情報表示部21は、パチンコ機の情報表示部13と同様、前記計数操作のため計数釦の他、遊技点数や各種の稼動データ(ゲームの実行回数、ボーナスの発生回数など)の表示が可能である。
【0020】
上記のパチンコ機やスロットマシンといった遊技機1からは、カードユニット2へ次の遊技信号を含む各種遊技信号が送信(出力)される。
・アウト信号:遊技に使用した得点数を示す信号。
・セーフ信号:遊技の結果得られた得点数を示す信号。
・大当り信号:大当り状態の発生中に出力される信号。
なお、上記のように、遊技者が遊技により獲得した遊技価値であって、遊技機1側で主として管理される得点数を遊技点数、カードユニット2側で主として管理される得点数を持点数とも表記する。
【0021】
上記遊技信号は、何れもデータ項目(例えばアウト=前回データ送信時からの消費(使用、打込)価値(アウト)を1玉単位で示すデータ項目)として一括した、或いは複数の遊技情報を電文によりまとめたデータ信号としてもよい。この場合、所定期間(例えば200ms)単位でデータを集計し、その集計したデータやその時点における状態を特定可能な電文によるデータ信号を送信対象(出力対象)とすることができる。遊技信号は、係るデータ信号の他、パルス信号や状態信号等を含みうることは勿論である。また、遊技機1からは、遊技点数を使用した遊技の実行に応じて各種の遊技情報を信号出力にてカードユニット2側(中継装置4側)へ送信するものとし、上記の遊技信号に限らず、その機種によって様々な信号が出力される。
【0022】
カードユニット2については、
図1に示すようにパチンコ機の左側に配置されるパチンコ機用のものと、スロットマシンの右側に配置されるスロットマシン用のものとがあるが、説明の便宜上、両者に共通の構成要素に同一の符号を付して一括して説明する。
カードユニット2は、パチンコ機或いはスロットマシンといった各遊技機1に対応して設けられ当該遊技機1での遊技を可能にする遊技用装置であり、当該遊技機1の遊技状態や当該カードユニット2の状態(エラー状態等)を示す状態ランプ2Lと、紙幣(千円)が投入される紙幣挿入口23と、遊技者からの操作入力を受付けると共に各種の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部24と、貸出操作を行うための貸出釦25と、返却操作を行うための返却釦26と、再遊技操作を行うための再遊技釦27と、ICカード(図示略)が挿入されるカード挿入口28等を有する。
【0023】
図2は、カードユニット2を中心に示す機能ブロック図である。同図に示すように、カードユニット2は、制御部29(計時手段、経過時間判定手段、禁止手段、遊技者認証手段)と、送受信回路としてのI/F部29eとを有する。制御部29は、CPU29a、ROM29b、RAM29c、I/O29d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。I/F部29eは、対応する遊技機1での遊技点数を使用した遊技の実行に応じて各種の遊技情報を受付ける(信号出力等を受信する)とともに、管理装置6等との通信により設定情報等を受付ける。
【0024】
制御部29に接続された周辺部としては、上記した状態ランプ2Lを構成するLED、液晶表示部24及び当該表示部24上に設けられた前記タッチパネル、貸出釦25、再遊技釦27、返却釦26を含むとともに、遊技機1や管理装置6との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部29e、カード挿入口28に挿入されたICカードに記録されている各種情報を読取ったり、書込んだりするカードR/W(リーダライタ)28a、最大10枚のICカードをストック可能なカードストック部28b、及びICカードに記録されている各種情報を非接触にて読取り可能な近距離通信機能を有する近距離通信部2Cを含む。
【0025】
なお、ICカードとしては、遊技場Aの会員に配布される所謂会員カードと、不特定多数の一般遊技者に対して発行される一般カードとが想定され、何れも入金残高や持点数等を特定するための情報(会員IDや一般IDといったカードIDを含む)を記録するためのICチップ(図示略)を内蔵する記録媒体である。このうち会員カードの認証については、カードR/W28aと近距離通信部2Cとの双方で行うことができ、近距離通信部2Cは会員カードを翳し易い位置(例えば表示部24の近傍位置)にあるが、詳しくは後述する。
【0026】
カードユニット2は、以下のように動作する。
(1)遊技機1から上記した各種の遊技信号を受信して集計及び記憶すると共に中継装置4を経由して管理装置6や情報表示装置3へ送信する。遊技者の入金残高及び遊技点数も管理装置6へ送信する。管理装置6から各種設定情報(遊技機番号、機種名、得点単価等)を受信して記憶する。なお、機種名は、各種の機種(或いは機種グループ)を特定可能な名称として、例えばパチンコ機では「パチンコA,パチンコB、…」で表され(
図4、
図5等参照)、管理装置6において特定される遊技情報と対応付けて管理される。
【0027】
(2)紙幣が紙幣挿入口23に挿入されると、入金残高に加算して記憶する。ICカードがカード挿入口28に挿入されると、カードIDに対応付けられた入金残高及び持点数を読み出して表示する。例えばパチンコ機用カードユニット2では貸出釦25が操作されると、一定金額(例えば1000円)に対応する点数を250点ずつ遊技点数に変換して遊技機1へ送信する。再遊技釦27が操作されると、持点数を250点ずつ遊技点数に変換して遊技機1へ送信する。持点数、遊技点数、全得点数(持点数と遊技点数との合計)を記憶して表示する。遊技機1からの得点加算情報及び得点減算情報を受信し、記憶している得点数を、その受信した得点加算情報及び得点減算情報に応じて更新し、得点数の更新に応じて得点数情報を中継装置4へ送信する。
【0028】
(3)入金残高及び持点数の少なくとも何れか一方が存在する状態で返却釦26が操作されると、その入金残高及び持点数をICカードに記録して発行する。持点数を記録する場合、これを獲得した遊技機1に対応する種別情報(例えば前記種別としてのレート)も対応付けて記録する。遊技点数はICカードに記録せず、遊技機1側に残る。なお、持点数を持玉と称する場合もある。
(4)ICカードを最大10枚ストックしている。
【0029】
上記カードユニット2の制御部29(以下「カードユニット2」と略す)は、中継装置4とのシリアル通信により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉(持点数)、貸出玉数(前記貸出時の点数)、変換玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び記録媒体の受付や発行処理等の各種情報を特定可能とする。これらはパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。なお、遊技機1との通信は中継装置4を介さず、遊技機1とカードユニット2とで直接通信してもよいし、中継装置4を介して通信してもよい。
【0030】
管理装置6は、
図1に示すインターネット100(公衆通信回線)に接続可能となっており、センターに設置されている管理サーバ30とインターネット100等を介して通信可能である。遊技場B、Cでも遊技場Aの同等の構成が実現されており、遊技場B、Cの管理装置6(図示略)についても、遊技場Aの管理装置6と同様、管理サーバ30とインターネット100等を介して通信可能とされている。
【0031】
管理サーバ30は、例えば遊技場A~C外で情報提供会社により運営されている。管理サーバ30は、インターネット100を利用して各遊技場A~Cの管理装置6から各遊技機1の稼動状況に関する遊技情報を受信し、その遊技場IDや機種IDと対応付けて蓄積することで、各遊技機1の遊技情報の閲覧サービスサイトを提供する。
【0032】
なお、機種IDは、機種単位で設定される遊技機1の機種の識別情報であり、遊技場IDは、遊技場単位で設定される遊技場A~C固有の識別情報である。また、管理サーバ30は、遊技場A~Cに設置された複数機種の遊技機1に関する遊技情報を収集して記憶するデータ管理サーバである。
詳しい図示は省略するが、管理サーバ30の制御部(予約手段、事前予約受付手段、位置情報判定手段)は、CPU、ROMやRAMといった記憶部を有するマイクロコンピュータを主体に構成されており、各遊技場A~Cの管理装置6と通信を行うための通信手段や、モニタ、キーボード等を備えている。管理サーバ30の制御部(以下「管理サーバ30」と略す)は、自身の記憶部に前記収集した遊技情報の他、後述する予約に係る処理や遊技者の位置情報に係る判定処理を実行するためのプログラム等を記憶している。
【0033】
また、詳しくは以下で説明するように、
図1に示すスマートフォン31やタブレット31´等の遊技者が所有・所持するモバイル機器が管理サーバ30へアクセスしたときに、管理サーバ30は、少なくとも閲覧した遊技機1の機種IDを含むアクセスログを当該遊技者端末IDと対応付けて記憶する。ここで、遊技者端末IDとは、遊技者端末固有の識別情報であり、アクセスログとは、管理サーバ30への通信記録(アクセス履歴)である。
【0034】
遊技者が所有するモバイル機器は、インターネット100へ接続可能な携帯端末であり、管理サーバ30へアクセスして当該サーバ30により収集された前記遊技情報を閲覧可能である。
図1に例示するように、スマートフォン31或いはタブレット31´は、その閲覧に際して遊技情報等を表示する表示部31a或いは31a´、入力操作を受付けるタッチパネルといった入力手段等の、共通する機能を備えることから、以下では携帯端末についてスマートフォン31(携帯端末31とも称す)を中心に説明する。
【0035】
即ち、携帯端末31としての例えばスマートフォン31は、その前面にタッチパネルを有する表示部31aを備えており、表示部31aにてタッチ操作を含む各種の操作を行い、管理サーバ30へアクセスすることにより、係るサイト(ウェブサイト)上で前記遊技情報を閲覧することが可能である。
なお、管理サーバ30のサイトにアクセスして遊技情報を閲覧するためには、例えば会員登録してアカウントを取得し(後述する
図13のアカウントID参照)、月額利用料(例えば300円)を支払う必要がある。係るアカウントは、管理サーバ30にログインするためのアカウント情報であり、遊技者端末IDと一対一で関連付けて記録されるものとする。このため、アカウントは、遊技者端末IDとともに各遊技者の携帯端末31を一意に識別可能な識別情報として把握される。
【0036】
遊技者が何れかの遊技場A~Cに設置されている遊技機1の遊技情報を確認したい場合、会員登録を済ませた携帯端末31から管理サーバ30のサイトにアクセスしてログインする。これにより、遊技者は、携帯端末31の表示部31aで所望の遊技場A~Cに設置されている所望の遊技機1の遊技情報を閲覧することができる。
ここで、
図3は、携帯端末31の表示部31aに表示される画面32であって、図示しないメニュー画面にて「地域選択」を行い、その「地域選択」画面で所望の地域(都道府県市区)を選択したときに表示されるホール選択画面32を示している。
【0037】
ホール選択画面32は、選択地域の遊技場を一覧表示するもので、タイトル32a、選択地域32b、「ホール」釦32c、次頁釦32d、前画面戻る釦32eが表示される。「ホール」釦32cは、各遊技場A,B,C,…のホール名「AAA,BBB,CCC,…」を表す釦群からなる。次頁釦32dがタッチ操作されると、「次の5件」として当該選択地域における他のホール名を表す画面に遷移し(図示略)、前画面戻る釦32eがタッチ操作されると、前記地域選択画面に戻る。
また、「ホール」釦32cのうち何れかのホール名の釦がタッチ操作により選択されると、ホール選択画面32から
図4の機種選択画面33に遷移する。
【0038】
図4の機種選択画面33は、選択されたホール名の遊技場に設置されている機種を一覧表示するもので、タイトル33a、ホール名33b、「機種」釦33c、次頁釦33d、前画面戻る釦33eが表示される。「機種」釦33cは、各機種の機種名を表す釦群からなる。次頁釦33dがタッチ操作されると、「次の10件」として当該遊技場に設置されている他の機種名を表す画面に遷移し(図示略)、前画面戻る釦33eがタッチ操作されると、ホール選択画面32に戻る。
【0039】
また、「機種」釦33cのうち何れかの機種名の釦がタッチ操作により選択されると、機種選択画面33から
図5の機種別データ画面34に遷移する。なお、「機種」釦33cは、
図4に示すパチンコ機の機種「パチンコA~」の他、スロットマシンの機種(図示略)も選択可能に表示させることができるものとする。
【0040】
図5の機種別データ画面34は、選択された機種に該当する(所属する)遊技機1を一覧表示するもので、タイトル34a、機種34b、「台番」釦34cに対応した所定の遊技情報34d、前画面戻る釦34eが表示される。当該遊技場において機種34bに所属する全ての遊技機1が表示されない場合は、次頁釦(図示略)も表示される。次頁釦がタッチ操作されると、当該機種34bに所属する他の「台番」をその遊技機1の遊技情報34dとともに表す画面(図示略)に遷移する。前画面戻る釦34eがタッチ操作されると、機種選択画面33に戻る。
「台番」釦34cは、当該機種34bに所属する遊技機1毎の識別情報を表す釦群からなり、その釦群のうち何れかの「台番」釦34cがタッチ操作されると、
図6の指定台詳細データ画面35に遷移する。
【0041】
図6の指定台詳細データ画面35は、選択された台番の詳細データを表示するもので、タイトル35a、ホール名及び日付35b、機種名及び台番35c、当該台番の遊技機1に対応した遊技情報35d、差数グラフ35eが表示される。
差数グラフ35eにおける差数(数値データ)は、遊技機1側から出力される遊技信号等に基づき算出されるものであり、例えば1分経過する毎に、その遊技機1での遊技の進行に伴い遊技者に付与された遊技点数の大きさを示すセーフから、遊技者が遊技に使用した遊技点数の大きさを示すアウトを差し引いた数値データとして求められる。
【0042】
また、指定台詳細データ画面35には、「予約」釦35f並びに前画面戻る釦35gが表示される。このうち前画面戻る釦35gのタッチ操作により機種別データ画面34に戻り、「台番」釦34cを選択し直して、各台番の遊技情報35dや差数グラフ35eを指定台詳細データ画面35に表示させることができる。
こうして、遊技者は、所望の遊技場に設置されている所望の機種に所属する所望の遊技機1の詳細情報を、自身の携帯端末31(或いはタブレット31´)で確認することができる。
【0043】
そして、指定台詳細データ画面35の「予約」釦35fがタッチ操作されると、
図7の予約受付画面36に遷移する。これにより、携帯端末31では、予約受付画面36にて遊技者が所望する遊技機1(例えば
図7の2番台の機種Aのパチンコ機)の予約操作或いは事前予約操作を行うことができる。
この点、従来では「発明が解決しようとする課題」で述べたように、自宅のパソコン等を利用して遊技機1を事前に確保したとしても、遊技者が当該遊技場Aに到着する前に他の遊技者が気付かずに遊技してしまうといった事態が懸念される。そういった事態を防止するために当該遊技機1での遊技を禁止することが考えられる一方、管理者によっては禁止することによる稼動の低下を極力減らしたいと考えるため、このような両者の相反するニーズに応えるのが難しいという問題がある。
【0044】
そこで、本実施形態のカードユニット2は、対応する遊技機1について携帯端末31により予約操作が受付けられた場合に、当該遊技機1における遊技を所定の時間(例えば例えば20分)禁止する禁止手段として構成されており、管理サーバ30は、予約操作を受付ける際に当該携帯端末31の示す遊技者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km以上の位置)である場合に予約操作による遊技機1の予約を制限するようになっている。
【0045】
また、本実施形態の管理サーバ30は、携帯端末31により事前予約操作が受付けられた後の所定タイミング(例えば予約の指定時刻20分前)において、当該携帯端末31により特定される遊技者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)であると判定した場合に遊技機1を予約し、カードユニット2は、対応する遊技機1が予約された場合に、当該遊技機1における遊技を所定の時間(例えば20分)禁止するようになっている。
このように、本実施形態では携帯端末31での予約操作と事前予約操作は別異のものとして区別しており、以下では先ず「1.予約の操作及び制限と禁止手段」並びに「2.事前予約の操作及び予約タイミングと禁止手段」について夫々説明した後、「3.管理装置におけるデータの管理」、「4.システムにおける処理の流れ」について順に説明する。
【0046】
<1.予約の操作及び制限と禁止手段>
予約操作は、上記のように携帯端末31から管理サーバ30のサイトにアクセスして、所望の遊技場に設置されている所望の機種に所属する所望の遊技機1の詳細情報を確認した上で、
図7の予約受付画面36にて行うものとする。
【0047】
また、この場合、携帯端末31において遊技者の所望する地域と遊技場(
図3の選択地域32bと「ホール」釦32c)、並びに所望する機種と台番(
図4の「機種」釦33cと
図5の「台番」釦34c)を各々タッチ操作により指定した上で、その指定した遊技機1について予約操作と事前予約操作との何れかを選択的に行うことができる。このとき、
図6の「予約」釦35fで予約対象となる遊技機1(同図の例では2番台の機種Aのパチンコ機)を「予約遊技機」と称する。
【0048】
図7の予約受付画面36は、予約操作と事前予約操作との何れも可能な、来店予定を選択する欄を表示するもので、タイトル36a、対象機種及び台番の表示欄と操作案内欄36b、予約操作釦と事前予約操作釦を含む選択欄36c、「確定」釦36d、前画面戻る釦36eが表示される。
予約操作と事前予約操作の選択欄36cには、同図に示すように「今から行く」ときに予約操作される「今から行く」釦と、「後から行く」ときに事前予約操作される「後から行く」釦が設けられている。
【0049】
このうち、予約操作は、例えば所望する遊技場Aが10km未満の比較的近距離(そう遠くない距離)の範囲にあって、20分もかからずに来店できるような場合に、「今から行く」ものとして、その釦と「確定」釦36dを順にタッチ操作することにより行う。
管理サーバ30は、係るサイト上での携帯端末31による予約操作を受付けることで、遊技者(予約者)が所望する予約遊技機について、その台番等を含む予約情報を特定し、該当する遊技場の管理装置6に送信することにより予約が可能である。この場合、予約情報は、予約遊技機の台番や予約の時間に関する情報(
図14参照)の他、前記遊技場IDや前記アカウント情報等を含む(
図13参照)。
【0050】
一方、各遊技場において、管理装置6は各台番の遊技機1の状態が稼動状態であるか非稼動状態であるかを例えばアウト信号等に基づき判定するとともに、その非稼動状態であると判定されてからの経過時間を自装置6の内部タイマ(非稼動タイマ)にて計時しており、管理サーバ30は、係る経過時間が所定の時間(例えば15分)を超えた予約遊技機を対象として前記予約操作を受付ける。
【0051】
これは、予約の時点で予約遊技機が非稼動状態である必要があるものの、非稼動状態であるからといって予約操作を受付けると、却ってトラブルを生じさせる可能性もあることから、非稼動時間計時手段を設けて対処しようとするものである。例えば、トイレ休憩やタバコ休憩といった稼動状態への復帰を前提とする非稼動もあり、休憩から戻った際に予約遊技機として遊技禁止が設定されることにより遊技の再開ができなくなるという事態を想定して、前記15分の経過時間を設けている。
なお、トイレ休憩やタバコ休憩といった休憩状態を情報表示装置3や管理装置6で記録しておき、予約操作を受付ける際に、当該記録に基づき休憩状態か否かを判定し、予約の許否を判定してもよい。このように、非稼動状態に係る判定方法や判定主体は適宜変更しうるものであり、経過時間も実質的に休憩状態と判定しうる所定の時間に設定されていればよい。
【0052】
そして、カードユニット2は、管理サーバ30及び管理装置6を介して、対応する遊技機1が予約遊技機として予約されたことを示す情報を受信すると(予約操作の受付けを特定すると)、例えば紙幣挿入口23からの入金を禁止するとともにカード挿入口28へのICカードの挿入を禁止する(予約者の会員カード以外のカードをR/W28aで受付けない)予約状態に移行することで、予約者以外が当該遊技機1における遊技を禁止する。
【0053】
この後、カードユニット2は、予約者を認証する遊技者認証手段として機能し、例えば当該予約者の会員カードがカード挿入口28へ挿入されてカードR/W28aで読取られることにより(或いは近距離通信部2Cに翳されて読取られた会員IDの管理装置6への照合依頼により)、前記予約操作に対応する当該予約者(遊技者)が認証された場合に、予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除する。
また、カードユニット2において、予約状態へ移行してからの経過時間(つまり予約操作が受付けられてからの経過時間)を、自装置2の内部タイマで計時するとともに、その経過時間が所定の時間(例えば20分)を超えたと判定した場合に、予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除する。
【0054】
こうして、
図7の予約受付画面36で「今から行く」釦と「確定」釦36dによる予約操作に応じて、その予約遊技機について当該予約操作の受付けと、対応するカードユニット2での予約状態への移行が行われた場合には、
図8の左側(a)の画面37に遷移する。
同(a)の画面37は、予約操作により予約が完了したときの報知画面であり、タイトル37a、予約操作が受付けられた旨を示すメッセージ37y、前画面戻る釦37bが表示される。
【0055】
同(a)の画面37のメッセージ37yは、「パチンコA 2番台を予約しました。20分以内にご来店ください。ご来店下さらない場合、遊技機を開放いたしますので、予めご了承下さい。」と表示し、予約遊技機の機種や台番の確認のために、又、何らかの事情により「今から行く」ことができず或いは例えば20分以内に間に合わないときにカードユニット2の予約状態が解除されることを予め予約者に知らしめるものである。
【0056】
これに対し、上記の予約操作は、これを管理サーバ30にて受付ける際に予約者の位置情報が所定の位置である場合に当該予約操作による予約遊技機の予約が制限される。これは、予約操作の際に携帯端末31からGPS情報を取得し(遊技者の現在の位置情報を判定し)、その現在位置が遊技場IDの示す遊技場Aから所定範囲内(例えば遊技場Aから半径10km未満)に存在しない場合、当該10km以上離れた場所を例えば20分で来店できない所定の位置として、管理サーバ30による予約を不能とするものである。
【0057】
このように予約が制限される場合、
図7の予約受付画面36で「今から行く」釦で予約操作を行っても、対応するカードユニット2の予約状態への移行は行われず、同画面36から
図8の中央(b)の画面37に遷移する。
同中央(b)の画面37は、携帯端末31の位置情報との関係で予約ができなかった旨のメッセージ37n1を表示する点で、左側(a)の画面37と相違する。
同中央(b)の画面37のメッセージ37n1として、「お客様の現在地では遊技機の予約を行えませんでした。予約をご希望の場合は、遊技場のお近くにお越し下さい。」と表示されることから、予約者は例えば前画面戻る釦37bのタッチ操作で
図7の予約受付画面36を表示させて「後から行く」釦の事前予約操作を行い、或いは遊技場Aまで10km未満の位置まで移動する等して予約し直すことができる。
【0058】
或いは、携帯端末31の位置情報との関係で予約ができない場合、
図8の中央(b)の画面37を表示することなく、例えば
図7の予約受付画面36中の「今から行く」欄の表示を非活性化(グレーアウト)したり、非表示にして選択できないようにしてもよい。即ち、この場合でも、上記の予約操作(
図6の予約釦35fの操作や
図7の選択欄36cの「今から行く」釦の操作を含む)を受付ける際に、携帯端末31の位置情報に基づき所定時間後に来店できない(例えば遊技場Aから10km以上離れていて20分後に来店できない)と見込まれるため、その予約操作による遊技機1の予約は制限されることとなる。なお、この場合、「後から行く」釦で事前予約操作を行うことができ、又、予約者が遊技場Aに向かって移動することにより10km未満の位置まで近づいたときには、
図7の予約受付画面36中の「今から行く」欄の表示を活性化したり表示しうることは勿論である。
【0059】
これに対し、
図8の右側(c)の画面37は、上記した遊技機1の稼動状態との関係で(前記非稼動タイマがタイムアップしていない関係で)予約ができなかった旨のメッセージ37n2を表示する点で、他の(a)(b)の画面37と相違する。
即ち、
図7の予約受付画面36で「今から行く」釦で予約操作を行ったときに、その予約遊技機の前記非稼動時間計時手段による経過時間が所定の時間を超えていない場合には、
図8の右側(c)の画面37に遷移して「ご希望の遊技機が稼動中のため予約を行えませんでした。予約をご希望の場合は、他の遊技機をお選び下さい。」とのメッセージ37n2が表示されることから、例えば前画面戻る釦37b等のタッチ操作で、
図5の機種別データ画面34に戻って、台番選びから予約し直すことができる。
【0060】
或いは、遊技機1の稼動状態との関係で予約ができない場合、
図8の右側(c)の画面37を表示することなく、
図6の指定台詳細データ画面35中の「予約」釦35fの表示を非活性化したり、非表示にして選択できないようにしてもよい。即ち、前記非稼動タイマによる経過時間が所定の時間を超えた遊技機1を対象として携帯端末31での予約操作を受付けることから、稼動中の遊技機1について予約ができない旨を報知する構成であればよく、
図7の予約受付画面36で、その旨を報知してもよい。
【0061】
<2.事前予約の操作及び予約タイミングと禁止手段>
事前予約操作に係る構成については、上記した予約操作と同様の画面(例えば
図6、
図7の画面35,36)でタッチ操作が行われる等、共通する構成が採用されていることから、予約操作に係る構成と異なるところを中心に説明する。
【0062】
図7の予約受付画面36で示す、予約操作と事前予約操作の選択欄36cにおいて、例えば「今から行く」釦の非活性化により予約操作ができない場合でも、「後から行く」釦による事前予約操作が可能である。この場合、同選択欄36cにおける「16:00」の時刻及び「2時間後」の時間の表示は、「後から行く」場合の来店予定時刻及び何時間後に来店するか(来店までに要する所要時間)の何れかを任意に選択することが可能で、その選択した時刻又は時間をプルダウンメニューで任意に指定することができる。
【0063】
こうして、来店予定の時刻又は時間を指定し、「確定」釦36dをタッチ操作することで事前予約操作が完了する。この後、遊技者は予約者として、来店予定時刻又は所要時間までに当該遊技場に向かって移動することとなる。
また、携帯端末31において、事前予約操作が完了すると
図7の予約受付画面36から
図9の左側(a)の画面38に遷移する。同(a)の画面38は、来店予定の時刻を「16:00」に指定したときの遷移画面であり、タイトル38a、事前予約操作が受付けられた旨を示すメッセージ38y、前画面戻る釦38bが表示される。
【0064】
同(a)の画面37のメッセージ37yは、「パチンコA 2番台を事前予約しました。「16:00迄」にご来店ください。なお、上記時刻20分前に遊技場付近にお越しになられない場合、予約を行うことができません。また、上記時刻20分前にお申込みの遊技機が稼動中の場合も予約を行うことができませんので予めご了承下さい。」と表示することから、事前予約遊技機(事前予約操作の対象とされた遊技機)の台番や来店予定時刻等を確認することができ、又、何らかの事情により来店予定時刻に間に合いそうにないとき或いは当該20分前に事前予約遊技機が稼動中のときに、その予約ができないことを予め事前予約者(事前予約操作をした遊技者)に知らしめることができる。
【0065】
管理サーバ30は、係る携帯端末31による事前予約操作を受付けて、その事前予約遊技機の情報を該当する遊技場Aの管理装置6へ送信し、管理装置6は、事前予約遊技機の情報を受信すると、来店予定まで待機する。なお、事前予約遊技機の情報は、上記した予約情報と同様、予約時刻等の情報を含むものであり(
図14参照)、事前予約情報と称する。
また、管理サーバ30は、携帯端末31での事前予約操作を受付けた後の所定タイミングで遊技者が所望する事前予約遊技機を予約可能としている。
【0066】
例えば、管理サーバ30は、来店予定を時刻で指定した場合は指定時刻20分前、時間で指定した場合は指定時間経過20分前になったタイミングにおいて携帯端末31により特定される事前予約者の位置情報を判定する。このように、所定タイミングは、遊技禁止の解除を判定する所定時間(例えば20分)に基づいて設定するのが好ましい。
そして、管理サーバ30は、その所定タイミングにおける事前予約者の位置情報が遊技場Aから所定範囲内(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)に存在する場合、つまり10km未満の位置を20分で来店可能な所定の位置として判定された場合に事前予約遊技機を予約する。
【0067】
もっとも、この予約は、管理サーバ30により判定される事前予約者の位置情報が所定の位置であり、且つその時点で当該遊技場Aの管理装置6により対応する事前予約遊技機が非稼動であると判定された場合に行われる。それ故、この場合も、前記非稼動タイマにより例えば15分、事前予約遊技機の非稼動状態の継続を計時したことをもって、非稼動であるとみなして判定を行うようにしてもよい。
こうして、携帯端末31では、稼動判定手段としての管理装置6による判定の結果に応じて、管理サーバ30により事前予約遊技機の予約を行うことができる場合とできない場合の夫々について報知を行う。
【0068】
例えば、
図10の左側(a)の画面39は、事前予約操作による予約が完了したときの報知画面であり、タイトル39a、事前予約遊技機が予約された旨を示すメッセージ39y、前画面戻る釦39bが表示される。
これに対し、
図9の右側(b)の画面38は、事前予約遊技機が稼動中で予約を行うことができないときの報知画面であり、タイトル38a、事前予約遊技機の予約ができない旨を示すメッセージ38n、前画面戻る釦38bが表示される。このメッセージ38nで「ご希望の遊技機が稼動中のため予約を行えませんでした。またのご利用をお待ちしております。」と報知されることから、事前予約者は例えば前画面戻る釦38b等のタッチ操作で、
図5の機種別データ画面34に戻って、予約者として台番選びから予約し直すことができる。
【0069】
また、管理サーバ30は、所定タイミングにおいて事前予約者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)でないと判定された場合に事前予約遊技機の予約を行わない。このように、管理サーバ30により事前予約遊技機の予約を行わない場合に、携帯端末31において報知を行う。
図10の右側(b)の画面39は、事前予約者の位置情報との関係で予約が行われなかったときの報知画面であり、タイトル39a、事前予約遊技機が予約された旨を示すメッセージ39n、前画面戻る釦39bが表示される。このメッセージ39nで「お客様の現在地では遊技機の予約を行えませんでした。またのご利用をお待ちしております。」と報知されることから、事前予約者は予約ができなかったこと及びその理由を知ることができる。
【0070】
図10の左側(a)の画面39で示したように事前予約遊技機の予約が完了したときは、その旨を管理サーバ30から該当する遊技場Aの管理装置6へ送信する。これにより、管理装置6は、当該事前予約遊技機に対応するカードユニット2にその旨を通知して、そのカードユニット2を予約状態に移行させることにより、当該遊技機1における遊技を禁止する。
この後、カードユニット2は、予約操作が行われたときと同様、事前予約操作を行った事前予約者が認証された場合、並びに自装置2の内部タイマにより所定の時間(例えば20分)を超えたと判定された場合に予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除するようになっている。
【0071】
図11は、上記した予約遊技機や事前予約遊技機に対応するカードユニット2の表示部24に表示される予約状態の画面を例示している。
カードユニット2は、管理装置6から対応する遊技機1について予約操作や事前予約操作に基づく予約がなされたことを示す信号を受信した場合に、
図11に示す予約状態の画面を表示させる。同図に示すように、予約状態の画面には、「こちらの遊技機は予約されています。お客様が予約されている場合、認証を行って下さい。」とのメッセージと、遊技を禁止する「残り20分」の時間と、「入金残高」や「持玉数・貯玉数」とが表示される。「残り20分」の時間は、カードユニット2が予約状態から元の状態に復帰するまでの時間をカウントダウン表示するものであり、予約状態の画面は、元の状態に復帰することに伴い通常の表示画面(図示略)に戻る。
【0072】
図12は、予約遊技機や事前予約遊技機に対応する情報表示装置3の表示部3aに表示される予約状態の画面を例示している。情報表示装置3は、カードユニット2或いは管理装置6との間の通信により、対応する遊技機1について予約操作や事前予約操作に基づく予約がなされたことを特定した場合に、
図12に示す予約状態の画面を表示させる。
情報表示装置3でも、カードユニット2の予約状態の画面と同様のメッセージと、遊技を禁止する「残り20分」の時間と、が表示されることから、予約遊技機や事前予約遊技機として予約されていることを、来店した予約者や事前予約者、並びにその他の遊技者に対しても識別させることができる(
図1参照)。
【0073】
<3.管理装置におけるデータの管理>
図13、
図14は、管理装置6において集計・管理される各種データの一部を例示する説明図であり、管理装置6、モニタ6a及び前記プリンタは出力手段として、各種データの一部又は全部の表示出力及び印刷出力が可能である。
【0074】
このうち、
図13(a)及び(b)は、一の遊技者の会員属性データを、アカウント情報及び遊技者情報として示している。
図13(a)のアカウント情報は、前記サイト上でアカウント登録を行った遊技者の属性情報としての「氏名」「性別」「年齢」「住所」を含み、「アカウントID」と対応付けて管理装置6にて記録・管理されている。アカウントIDは、管理サーバ30から受信した前記アカウント情報に基づき特定されるアカウントの識別情報である。
図13(b)の遊技者情報は、前記サイト上で特定の遊技場における会員No.を登録している遊技者の会員IDである「会員No.」「氏名」「性別」「年齢」を含み、「アカウントID」と対応付けて管理装置6にて記録・管理されている。これにより、管理装置6では、会員登録を済ませた遊技者のアカウントIDと予約情報や事前予約情報との対応付けの他、予約者や事前予約者の認証に係る会員IDの管理等も可能である。
【0075】
図14(a)並びに(b)は、予約者や事前予約者の来店に関する情報を、予約情報(及び事前予約情報)並びに非来店回数と併せて示している。
図14(a)の情報は、携帯端末31で予約操作や事前予約操作が行われたときの「予約時刻」の他、「来店予定」「予定時間」「予約」「来店」を含み、「アカウントID」と対応付けて管理装置6にて記録・管理されている。このうち、「来店予定」は、「今すぐ」と「後で」の表記により、予約操作と事前予約操作の別(
図7の画面36の「今から行く」釦と「後から行く」釦の別)を表す。
【0076】
同図(a)の「予定時間」は、事前予約操作において時刻を指定した場合の指定時刻、或いは時間を指定した場合の指定時間を表し、予約操作についてはブランク「-」で表す。それ故、No.3であれば予約時刻である「14:15」の1時間後を「予定時間」として事前予約操作が行われていることが分る。
【0077】
同図(a)の「予約」は、事前予約操作が行われた場合に、その予約が完了しているか否か、及び来店不可判定を表示し、予約操作が行われた場合にブランク「-」で表す。それ故、No.2の「済」は、前記所定タイミングで来店可能(且つ非稼動状態により予約可能)と判定され、事前予約操作による予約が完了したことを示す。No.3の「不」は、所定タイミングで来店不可(又は稼動状態により予約不可)と判定され、事前予約操作による予約が行われなかったことを示す。No.4の「未」は、所定タイミングに至ってないこと、つまり予約時刻の「14:15」から2時間経過20分前(15:55)で予約前の状況を示す。
なお、同図(a)の「来店」欄における「済」と「未」は、予約者や事前予約者が来店したか否かを示しており、上記した遊技者認証手段等で判定することができる。
【0078】
図14(a)の情報は、予約者や事前予約者の「非来店回数」と「予約禁止」を含み、「アカウントID」毎に管理装置6にて記録・管理されている。
同図(a)の「非来店回数」は、予約操作や事前予約操作により予約したにも関わらず当該遊技場Aに来店せずに、カードユニット2における遊技禁止が解除された場合(予約状態への移行から20分の経過により解除された場合)、その解除された回数をカウントしたカウント値であり、管理装置6は、その非来店回数のカウント値と、予約者や事前予約者を識別する遊技者識別情報(例えばアカウントIDに関連付けられた会員ID)とを対応付けて記録している。
【0079】
同図(a)の「予約禁止」は、非来店回数のカウント値が所定回数以上となった遊技者についての、予約操作や事前予約操作による遊技機1の予約の、制限の有無を「0」と「1」で示している。即ち、管理装置6は、遊技者識別情報に対応する遊技者(予約者や事前予約者)における非来店回数のカウント値が所定回数(例えば5回)を超えた場合に、予約禁止フラグ「1」を付与して記録し、該当する遊技者の予約操作や事前予約操作による遊技機1の予約を制限する。
【0080】
この場合、管理装置6は、管理サーバ30等を介した通信により、該当する遊技者の携帯端末31におけるサイト上で(例えば
図6の画面35上で)「予約」釦35fを非活性化したり非表示にしたりする。更に、携帯端末31において、予約操作や事前予約操作による予約の受付が禁止されている旨を、その理由とともに認識可能に表示(報知)し、又、「予約」釦35fを表示するにしても、その「予約」釦35f押下後の図示しない次画面で予約の受付が禁止されている旨を表示するようにしてもよい。また、予約禁止の制限は、一週間や一か月、管理者による管理装置6での制限解除操作等により解除されるようにしてもよい。
【0081】
<4.システムにおける処理の流れ>
図15は、遊技者が予約者として予約操作を行う場合の遊技場用システムにおける処理の概要を示すシーケンス図である。なお、同図の符号「A1,A2,…D5,D6」は、携帯端末31、管理サーバ30、管理装置6、カードユニット2の夫々における処理ステップを示している。
【0082】
先ず遊技者は、携帯端末31にて前記サイトにアクセスして
図3~
図6の画面32~35を表示させ(A1)、そのアクセスの際に当該端末31の位置情報(GPS情報)を管理サーバ30へ送信する。
管理サーバ30は受信した位置情報に基づき、該当する遊技場A(例えば
図3の画面32で選択されたホール名AAA)からの距離を判定し(B1)、その位置情報の判定結果を携帯端末31へ送信する。
【0083】
携帯端末31は、例えば遊技場Aから半径10km未満の位置で来店可能であるとの判定結果を受信した場合(A2:YES)、所望する遊技機1(例えば
図7の画面36の「2番台」の予約遊技機)について、「今から行く」釦の表示を活性化させて予約操作を可能とする(A3)。
これに対し、例えば遊技場Aから半径10km以上の位置(所定の位置)で来店不可であるとの判定結果を受信した場合に(A2:NO)、「今から行く」釦を選択できないように非活性化し(或いは選択できるとしても
図8の中央(b)の画面37を表示して)、予約操作による予約遊技機の予約を制限する。
【0084】
管理サーバ30は、携帯端末31から予約操作を受付けることで(A2の予約操作に応じた予約情報を受信することで)、その予約情報を登録して(B2)、予約遊技機を予約可能に登録する。また、管理サーバ30は、予約情報の示す遊技場Aの管理装置6へ、当該予約情報を送信する。
なお、
図15での図示は省略するが、管理サーバ30と管理装置6との間で通信を行うことにより、前記非稼動タイマで計時される経過時間が所定の時間(例えば15分)を超えた予約遊技機を対象として予約操作を受付ける(予約遊技機を予約する)ようにしてもよい。この場合、携帯端末31では予約遊技機の稼動状態(予約の可否)に応じて
図8(a)(c)の何れかの画面37が表示されることとなる。
【0085】
管理装置6は、管理サーバ30から予約情報を受信して登録する(C1)。この場合、登録される予約情報は、
図14(a)に示す予約時刻等の時間に関する情報の他、予約者の会員IDに対応付けられるアカウントID(
図13(b)参照)、台番等を含む。
また、管理装置6は、予約情報の示す台番のカードユニット2に対して遊技禁止を指示する。
【0086】
これにより、予約遊技機に対応するカードユニット2は、例えば紙幣挿入口23からの入金を禁止するとともにカード挿入口28への予約者の会員カード以外のカードをR/W28aで受付けない予約状態に移行することで、予約遊技機における遊技を禁止する設定となる(D1)。
この後、カードユニット2は、予約状態へ移行してから所定の時間(例えば20分)を超えるまで待機し(D2:NO)、その待機時間中に例えば会員カードが近距離通信部2Cに翳されて読取られると(D3)、その認証情報(会員カードの会員ID)を管理装置6へ送信して照合を依頼する。
【0087】
管理装置6は、認証情報の照合依頼に応じて、近距離通信部2Cで認証に用いられた会員IDと一致する、登録された予約情報のアカウントIDに対応付けられた会員IDを照合し(C2)、その照合結果をカードユニット2へ送信する。
これにより、カードユニット2は、その照合結果として認証に用いられた会員カードが予約遊技機の予約者のものであることを示す場合(D4:YES)、予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除する(D6)。一方、認証に用いられた会員カードが予約遊技機の予約者のものでないことを示す場合(D4:NO)、遊技禁止を維持したまま、自装置2の表示部24でエラー表示を行う(D5)。
また、カードユニット2は、予約状態へ移行してから所定の時間(例えば20分)を超えたと判定した場合に(D2:YES)、予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除し(D6)、この処理を終了する。
【0088】
図16は、遊技者が事前予約者として事前予約操作を行う場合の遊技場用システムにおける処理の概要を示すシーケンス図である。
先ず遊技者は、携帯端末31にて前記サイトにアクセスして
図3~
図7の画面32~36を表示させ、同
図7の画面36で「後から行く」場合の時刻又は時間を指定して事前予約操作を行う(A11)。
【0089】
携帯端末31にて事前予約操作が行われると、その事前予約情報を管理サーバ30経由で(B11)、該当する遊技場Aの管理装置6へ送信する(C11)。この場合、管理装置6において、登録される事前予約情報は、
図14(a)に示す来店予定の「後で」として予約情報と区別され、事前予約者の会員IDに対応付けられるアカウントID(
図13(b)参照)、台番等を含む。
【0090】
この後、管理サーバ30は、所定タイミングに(例えば事前予約時に設定された来店予定である16:00の20分前。B12:YES)、事前予約操作を行った携帯端末31に対して、位置情報を送信するよう要求する。携帯端末31は、管理サーバ30からの要求に応じて自身31の位置情報を送信する。
【0091】
これにより、管理サーバ30は、所定タイミングにおいて携帯端末31の示す事前予約者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)であると判定した場合に事前予約遊技機を予約するとともに(B13)。その判定結果を携帯端末31及び管理装置6へ夫々送信する。
携帯端末31は、例えば遊技場Aから半径10km未満の位置で予約受付が可能であるとの判定結果を受信した場合(A12:YES)、その予約受付が完了した旨を
図10の左側(a)の画面39で報知する(A13)。なお、同画面39による報知は、後述する稼動判定手段による判定の結果(C13:NO)を待って行うようにしてもよい。
これに対し、例えば遊技場Aから半径10km未満の位置でなく予約受付が不能であるとの判定結果を受信した場合(A12:NO)、その予約を行わない旨を
図10の右側(b)の画面39で報知する。
【0092】
管理装置6は、上記のように位置情報に基づき予約受付が不能であるとの判定結果を受信した場合(C12:NO)、
図14(a)の「予約」欄を来店「不」可として記録し、当該事前予約情報を更新する(C14)。
一方、管理装置6は、位置情報に基づき予約受付が可能であるとの判定結果を受信した場合(C12:YES)、事前予約遊技機の状態が稼動状態であるか非稼動状態であるかを判定する(C13)。この場合、事前予約遊技機について前記非稼動タイマで計時される経過時間が所定の時間(例えば15分)を超えているものを非稼動状態にあると判定してもよい。
【0093】
管理装置6は、事前予約遊技機を稼動状態であると判定し(C13:YES)、その予約を行うことができない場合に、
図14(a)の「予約」欄を予約「不」可として記録し当該事前予約情報を更新するとともに(C14)、その旨を携帯端末31に送信する。これにより、携帯端末31では、
図9の右側(b)の画面38を表示させて事前予約遊技機の予約を行うことができない旨の報知を行う。
【0094】
管理装置6は、事前予約遊技機を非稼動状態であると判定し(C13:NO)、その予約を行う場合に、
図14(a)の「予約」欄を予約「済」として記録し当該事前予約情報を更新するとともに(C15)、対応するカードユニット2に対して遊技禁止を指示する。
これにより、対応するカードユニット2は、例えば紙幣挿入口23からの入金を禁止するとともにカード挿入口28への事前予約者の会員カード以外のカードをR/W28aで受付けない予約状態に移行することで、事前予約遊技機における遊技を禁止する設定となる(D11)。
【0095】
この後、カードユニット2は、予約状態へ移行してから所定の時間(例えば20分)を超えるまで待機し(D12:NO)、その待機時間中に例えば会員カードが近距離通信部2Cに翳されて読取られると(D13)、その認証情報(会員カードの会員ID)を管理装置6へ送信して照合を依頼する。
管理装置6は、認証情報の照合依頼に応じて、近距離通信部2Cで認証に用いられた会員IDと一致する、登録された事前予約情報のアカウントIDに対応付けられた会員IDを照合し(C16)、その照合結果をカードユニット2へ送信する。
【0096】
これにより、カードユニット2は、その照合結果として認証に用いられた会員カードが事前予約遊技機の事前予約者のものであることを示す場合(D14:YES)、予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除する(D16)。一方、認証に用いられた会員カードが事前予約遊技機の事前予約者のものでないことを示す場合(D14:NO)、遊技禁止を維持したまま、自装置2の表示部24でエラー表示を行う(D15)。
また、カードユニット2は、予約状態へ移行してから所定の時間(例えば20分)を超えたと判定した場合に(D12:YES)、予約状態から元の状態に復帰することで遊技禁止を解除し(D16)、この処理を終了する。
【0097】
以上説明したように、本実施形態の管理サーバ30は、携帯端末31による事前予約操作が受付けられた後の所定タイミング(例えば予約の指定時刻20分前)において、当該携帯端末31により特定される遊技者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)であると判定した場合に遊技機1を予約し、カードユニット2は、対応する遊技機1が管理サーバ30により予約された場合に、当該遊技機1における遊技を所定の時間(例えば20分)禁止する禁止手段として構成されている。
【0098】
これによれば、遊技者による事前予約操作を受付け、その事前予約の対象となる事前予約遊技機での遊技を所定の時間禁止することで、事前予約を行った遊技者(事前予約者)が遊技機に到着する前に他の遊技者が気づかずに遊技してしまうことを防止できるとともに、事前予約者が来店せずに遊技を行わない場合であっても所定の時間経過後に遊技禁止が解除されるので必要以上に稼動が低下することを防止できる。さらに、来店する可能性が低い遠隔地に存在する遊技者であっても、遊技機に対する予約の言わば事前申込として事前予約操作を受付け、事前申込を行った後の所定タイミングにおける遊技者の位置に応じて予約を受付けることで、遠隔地からの移動時間に係る稼動低下を防止するとともに遠隔地からの事前予約者への来店動機を提供することができる。
【0099】
管理サーバ30は、所定タイミングにおいて遊技者の位置情報(例えばGPS情報)が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)でないと判定した場合に遊技機1の予約を行わず、携帯端末31は報知手段として、遊技機1の予約が行われない場合に例えば
図10の右側(b)の画面39で報知を行う。
これによれば、事前申込を行った遊技者が所定タイミングになっても遊技場A付近にいない場合には予約の受付けによる遊技禁止を行わず、その旨を事前予約を行った遊技者に報知することで、来店する可能性が低い遊技者による遊技機1の予約を防止するとともに、それ以外の場合には事前申込を行った遊技者が来店するも他の遊技者に事前予約遊技機を遊技されていることによる不要なトラブルを未然に防止することができる。
【0100】
管理サーバ30は、所定タイミングにおいて判定される遊技者の位置情報が所定の位置(例えば遊技場Aから半径10km未満の位置)であり、且つ事前予約操作により対象とされた遊技機1が非稼動状態であると判定された場合に当該遊技機1を予約する。
この点、事前申込を行った遊技者が遊技場Aに接近するまで他の遊技者による遊技を禁止してしまうと却って稼動を低下させてしまう可能性がある。そこで、所定タイミングまでは対象の遊技機1の遊技を可能にし、所定タイミングにおいて対象の遊技機1が稼動中であれば事前予約者が遊技場A付近に接近していた場合であっても予約状態(前記禁止の状態)に設定しないことで、遊技中であるにも関わらず予約状態に設定されてしまい遊技者に不快感を抱かせるといった事態を未然に防止することができる。
【0101】
携帯端末31は報知手段として、遊技機1の状態が稼動状態であるか非稼動状態であるかの判定の結果に基づき当該遊技機1の予約を行うことができない場合に、例えば
図9の右側(b)の画面38で報知を行う。
これによれば、事前申込を行った遊技者も予約を行えなかったことを把握でき、不要なトラブルを未然に防止することができる。
【0102】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組み合せたり、各変形例を組み合わせるようにしてもよい。
上記実施形態において、対象とする遊技機1は封入式パチンコ遊技機やメダルレス式スロットマシンを想定しているが、遊技媒体を使用するパチンコ遊技機やスロットマシンを対象にしてもよい。
【0103】
携帯端末31を用いて閲覧サイト上で遊技機1を検索する場合、当該携帯端末31の位置情報に基づき、表示部31aに自端末31の位置や遊技場の位置を地図上に併せて表示し、その表示対象とされた遊技場の中から閲覧する遊技場(予約対象の遊技場)を選択できるようにしてもよい。
また、携帯端末31の表示部31aに前記地図を表示させる場合、当該携帯端末31の位置情報に基づく予約の許否を認識可能な態様で表示するようにしてもよい。
【0104】
来店予定で指定する時刻や時間は例示であり、どのように設定してもよい。例えば時刻であれば時分単位で指定できるようにしてもよいし、時間であれば10分単位や5分単位で指定できるようにしてもよい。
遊技禁止を解除する遊技者認証手段についてはどのような手段を採用してもよい。例えば、予め会員IDと遊技者の顔画像とを対応付けて登録しておき、カードユニット2に設けられたカメラ(図示略)により撮像した顔画像(来店した遊技者の撮像画像)と、予め登録した会員IDに対応する顔画像と、の照合により認証処理を行うことで、遊技禁止を解除するようにしてもよい。
【0105】
また、カードユニット2は、遊技場従業員の所有するリモコンによる操作で遊技禁止を解除できるように、その解除の指示を図示しないリモコン受光部にて受けるように構成してもよい。
予約の対象とする遊技機1を非稼動状態に移行してから所定の時間(例えば15分)を超えたものとしたが、例えば情報表示装置3やカードユニット2にて休憩状態に設定できるようにしておき、当該休憩状態であれば予約受付の対象としない(所定の時間以内或いは稼動状態とみなす)ようにしてもよい。
【0106】
以上、以下や超える、未満といった表現はその値を含めても、含めなくてもよいし、両者を包含するようにしてもよい。関連する設定情報や閾値は予め設定されていれば管理者が任意に設定しても、管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部や遊技機メーカ等)の管理サーバからダウンロードして設定してもよい。
【0107】
管理サーバ30についてはクラウド型サーバを用いてもよく、各処理についてはクラウド上で行ってもよい。また、管理サーバ30で行う処理を管理装置6やカードユニット2で行ってもよく、さらにその逆であってもよい。
事前予約操作を行った遊技者に対して、所定タイミングとは異なるタイミングで、選択した来店予定が迫っている旨報知するようにしてもよい。例えば、来店予定時刻が16:00であって所定タイミングが20分前であれば16:00の30分前に、当該遊技者の携帯端末31にて報知する。
【0108】
遊技者に対する遊技情報の閲覧サービスの提供を有償サービスとしたが、無償サービスとし、誰でも自由に利用できるようにしてもよい。遊技場外に設けた管理サーバ30は情報提供会社が運営することを前提としたが、遊技場自身が運営してもよい。
アカウントIDを会員IDと対応付けて登録したが、携帯端末固有のアカウントを取得しなくても閲覧サービスを利用可能にしてもよい。
【符号の説明】
【0109】
図面中、1は遊技機、2はカードユニット(遊技用装置、計時手段、経過時間判定、禁止手段、遊技者認証手段)、6は管理装置(記録手段、稼動判定手段、非稼動時間計時手段)、30は管理サーバ(予約手段、事前予約受付手段、位置情報判定手段)、31はスマートフォン(携帯端末、報知手段)、31´はタブレット(携帯端末、報知手段)である。