(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162102
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0208 20230101AFI20241114BHJP
【FI】
G06Q30/0208
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077317
(22)【出願日】2023-05-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.2022年5月9日 https://spend.ponta.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=TC-000006にて発表 2.2023年1月30日 https://spend.ponta.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=TC-000011にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】509286983
【氏名又は名称】株式会社ロイヤリティマーケティング
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】相澤 光紀
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】商品の販売や役務の提供に付随して付与されるポイントの交換を支援するための情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】特典交換システムは、特典管理装置、商品管理装置、店舗管理装置、ユーザ端末を備え、特典交換装置は、特定のポイントサービスが提供するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換申込を受け付ける申込管理部と、前記受け付けた交換申込に基づいてクーポンを提供するクーポン提供部と、を備え、前記1または複数の店舗は、前記特定のポイントサービスが提供するポイントを利用できない店舗を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特典交換を支援する情報処理装置であって、
特定のポイントサービスが提供するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換申込を受け付ける申込管理部と、
前記交換申込があったクーポンをユーザ端末に提供するクーポン提供部と、を備え、
前記1または複数の店舗は、前記特定のポイントサービスが提供するポイントを利用できない店舗を含む、
情報処理装置。
【請求項2】
前記申込管理部は、所定の条件を満足した場合に、前記交換申込を受け付ける、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記1または複数の店舗で利用できるクーポンの在庫数が所定の値であることを含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記クーポン提供部は、前記交換申込があったクーポンにアクセスするためのアクセス情報を前記ユーザ端末に提供する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記1または複数の店舗が発行するクーポンを取得するクーポン取得部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理装置が具備する前記各部としてプロセッサを動作させる情報処理プログラム。
【請求項7】
情報処理装置により特典交換を支援する情報処理方法であって、
特定のポイントサービスが提供するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換申込を受け付けること、
前記交換申込があったクーポンをユーザ端末に提供することと、を備え、
前記1または複数の店舗は、前記特定のポイントサービスが提供するポイントを利用できない店舗を含む、
情報処理方法。
【請求項8】
特典交換を支援する情報処理装置であって、
特定のポイントサービスが提供するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換を申し込む特典申込部と、
前記交換を申し込んだクーポンを取得するクーポン取得部と、
前記取得したクーポンを表示するクーポン表示処理部と、を備え、
前記1または複数の店舗は、前記特定のポイントサービスが提供するポイントを利用できない店舗を含む、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特典交換を支援するための情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
販促や顧客の獲得の手段として、商品の販売または役務の提供に付随して、実在の店舗や仮想店舗において特典との交換等に使用できるポイント(マイレージ、トレーディング・スタンプ等も含む。)を発行するポイントサービスが普及している。ポイントサービスには、店舗が自社の商品や役務に対してポイントを提供するサービスや、ポイント発行者が複数の提携店舗が取り扱う商品や役務に対してポイントを提供するサービスなどがある。
【0003】
ユーザは、特定のポイントサービスにもとで取得したポイントを利用して種々の特典を受けることができる。例えば、ユーザは、商品や役務を購入したときの支払いにポイントを利用したり、ポイント数に応じた商品や役務を入手したりすることができる。また、ユーザは、商品や役務を購入するときに利用できるクーポンと交換することもできる。ポイントをクーポンに交換したユーザは、例えば、そのクーポンが利用できる店舗に赴き、商品の購入時にクーポンを利用して、割引、引換などといった特典を受けることができる。
【0004】
近年、1人のユーザが複数のポイントサービスを利用することも多なっている。ユーザにとっては、複数のポイントサービスにより発行されたポイントを特典に交換したり、あるいはクーポンを発行したりする場合の手続きが煩雑になる傾向にある。
【0005】
特許文献1には、利用するポイントカードの数が多くなるほど、利用者にとってはポイントカードの数が増加して管理が煩雑になるといった課題を解決するため、二以上のポイント発行者が発行するポイントカードを利用する会員が、ポイント交換中継サーバにポイント交換を申込み、コンビニの店舗端末でクーポンを受け取ることが知られている。
【0006】
特許文献2には、ユーザが利用可能なクーポンを簡単に管理できるように、自己の携帯電話機をサーバに接続して特典情報としてクーポン券の二次元コードをダウンロードし、携帯電話機を店舗に持参して特典を取得することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009-282793号公報
【特許文献2】特開2003-141402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術では、あるポイントサービスが発行するポイントは、そのポイントサービスに参加している店舗でしか利用できないために、ユーザがポイントを利用しようとする場合、自分の所有するポイントがどの店舗で利用できるかを確かめながら利用する必要があった。このため、ユーザがポイントを利用するときに手間がかかるという問題があった。また、ポイント発行者、店舗あるいは商品メーカにとっても、あるポイントサービスのもとで発行されたポイントの利用範囲が同じポイントサービスに関連する店舗や流通に限られるため、ポイントの利用や商品等の販売を促進したいというニーズがあった。
【0009】
本発明は、上記事情に着目してなされたもので、商品の販売や役務の提供に付随して付与されるポイントの交換を支援することを目的とし、店舗横断的に特典交換が可能になるように構成された情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本開示に係る特典交換を支援する情報処理装置(特典管理装置)の第1態様は、特定のポイントサービスが提供するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換申込を受け付ける申込管理部と、前記交換申込があったクーポンをユーザ端末に提供するクーポン提供部と、を備え、前記1または複数の店舗は、前記特定のポイントサービスが提供するポイントを利用できない店舗を含むことを特徴とする。
【0011】
本開示に係る情報処理装置の第2態様は、前記申込管理部は、所定の条件を満足した場合に、前記交換申込を受け付けることを特徴とする。
【0012】
本開示に係る情報処理装置の第3態様は、前記所定の条件は、前記1または複数の店舗で利用できるクーポンの在庫数が所定の値であることを含むことを特徴とする。
【0013】
本開示に係る情報処理装置の第4態様は、前記交換申込があったクーポンにアクセスするためのアクセス情報を前記ユーザ端末に提供することを特徴とする。
【0014】
本開示に係る情報処理装置の第5態様は、前記1または複数の店舗が発行するクーポンを取得するクーポン取得部をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
本開示に係る情報処理装置(ユーザ端末)の第6態様は、特定のポイントサービスが提供するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換を申し込む特典申込部と、前記交換を申し込んだクーポンを受信するクーポン受信部と、前記取得したクーポンを表示するクーポン表示処理部と、を備え、前記1または複数の店舗は、前記特定のポイントサービスが提供するポイントを利用できない店舗を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本開示の第1態様によれば、ユーザは、特定のポイントサービスにおいて貯めたポイントと交換したクーポンを、特定のポイントサービスによるポイントを利用できない店舗においても利用できることから、特定のポイントサービスで取得したポイントを店舗横断的に利用することができる。ポイント発行者(「特典管理者」ともいう。)にとっては、店舗横断的にクーポンを利用できるようにすることにより、ポイントの利用を促進することでき、会員ロイヤリティを向上させることができる。店舗あるいは流通にとっては、クーポンを利用してユーザの来店を促進することができる。また、商品メーカにとっても、クーポンの対象商品に対するユーザの認知度や関心度を向上させることができる。
【0017】
本開示の第2態様によれば、ポイントとクーポンを交換する場合、発行するクーポンに条件を設定できるため、特典管理者は、クーポンの管理が容易になる。
【0018】
本開示の第3態様によれば、発行するクーポン毎に在庫を適切に管理することができる。
【0019】
本開示の第4態様によれば、特典管理者にとってはクーポンの発行処理が容易になり、ユーザにとっても、必要な時に、ポイントに交換されたクーポンの情報に容易にアクセスできることから、クーポンの利便性が高まる。
【0020】
本開示の第5態様によれば、特定のポイントサービスに参加する店舗に限らず、任意の店舗からクーポンを事前に仕入れることにより、店舗横断的なクーポンを準備することができる。
【0021】
本開示の第6態様によれば、ユーザは、クーポンの引換先の店舗のうち任意の店舗を選択して、その店舗で利用できるクーポンを取得できることから、ユーザが所有するポイントがどの店舗で利用できるかを確かめることなく、店舗横断的にポイントを特典に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る情報処理装置が適用された特典交換支援システム1の全体構成の一例を示す俯瞰図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係る特典管理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係るクーポン仕入テーブルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係る特典管理テーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係るユーザ端末における画面遷移の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態に係る商品管理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態に係る店舗管理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態に係る特典交換支援システム1全体の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施形態の情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムについて、図面を参照して以下に説明する。なお、以下の説明において、既に説明済みである構成と同一または類似した構成及び要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0024】
(1)特典交換支援システム1の全体構成
図1は、本開示の実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが適用された特典交換支援システム1の全体構成の一例を示す俯瞰図である。
図1に示す特典交換支援システム1は、特典管理装置2と、X商品メーカ、Y商品メーカにより利用される商品管理装置3X、3Yと、A店舗~C店舗により利用される店舗管理装置4A~4Cと、ユーザ(または、「消費者」ともいう。)が使用するユーザ端末5を含んでおり、これらの情報処理装置は、インターネットのようなネットワーク6を介して接続されている。
【0025】
ここで、A店舗は、ポイントサービスAに参加しているが、他のポイントサービスには参加していない店舗とする。B店舗、C店舗もそれぞれポイントサービスB、Cのみに参加している店舗とする。A店舗~C店舗は、任意の形態の店舗でよく、例えば、個人または個人企業による小規模な店舗、 ショッピングセンターのような大規模小売店舗、百貨店などを含む。コンビニエンスストアのようにフランチャイズが形成されている場合には、特定のフランチャイザーが管理する直営店や加盟店であってもよい。さらに、店舗は、実店舗に限らず、ネットワーク上の仮想店舗であってもよい。ここでは、説明を簡単にするために、各店舗が一つのポイントサービスに参加しているものとして説明するが、各店舗が複数のポイントサービスに参加してもよい。
【0026】
ポイントサービスAの会員になっているユーザは、ポイントサービスAに参加しているA店舗では、商品や役務(以下、商品や役務を「商品等」ともいう。)の購入時にポイントを利用したり、支払った金額に相当するポイントを貯めたりすることができる。一方、ユーザは、ポイントサービスB、Cに参加するB店舗、C店舗で商品等を購入しても、ポイントAを利用したり貯めたりすることはできない。
【0027】
特典交換支援システム1は、本特典交換サービスを実施するにあたり、実施調整フェーズ、実施準備フェーズ、実施フェーズを実行する。特典交換支援システム1は、特典管理装置2と、商品管理装置3X、3Yと、店舗管理装置4A~4Cと、ユーザ端末5がネットワーク6を介してそれぞれの役割を分担することにより、これらの各フェーズを実行する。
【0028】
特典管理装置2は、特典交換を支援する情報処理装置であって、ネットワーク6を介して、商品管理装置3、店舗管理装置4およびユーザ端末5と通信可能に接続されている。ここでは、特典管理装置2は、特定のポイント発行会社により運営されるポイントサービス、例えば、ポイントAの発行会社により運営されるポイントサービスAを管理するための情報処理装置とする。特典管理装置2は、ポイントサービスAの下で発行されたポイントAと、A店舗~C店舗から仕入れたクーポンとの特典交換を支援する。
【0029】
特典管理装置2は、対象商品の実施調整フェーズにおいて、商品管理装置3に対し、店舗および店舗に関連する流通との調整、および、ポイント交換の対象となる商品や当該商品の説明用資料の準備を依頼する。特典管理装置2は、実施準備フェーズにおいて、1または複数の店舗が発行するクーポンを各店舗の店舗管理装置4から取得する。すなわち、特典管理装置2は、ポイントサービスAに参加していないB店舗、C店舗からもクーポンを取得する。
【0030】
特典管理装置2は、ポイント交換サービスの実施フェーズにおいて、特典告知、顧客誘導、申込管理、クーポン提供、購買情報分析などの処理を実行する。特典管理装置2は、メルマガやアプリバナーなどの媒体広告あるいはSNS等の外部メディアによるウェブページ上でユーザにポイント交換サービスについての告知を行い、告知をクリックしたユーザをランディングページ(Landing Page、以下、「LP」ともいう。)に流入させる。ランディングページは、ユーザを特典交換サイトに誘導するためのページであり、ユーザに対して特典交換の説明を表示する。ユーザがランディングページに対して所定の操作を行うと、特典交換サイトに遷移する。特典交換サイトでは、ユーザから、ユーザの所有するポイントと、1または複数の店舗で利用できるクーポンとの交換申込を受け付け、当該申込に応じた処理を行う。ユーザによる申込が所定の特典交換条件を満足した場合には、申込を承認し、申込があったクーポンに係るの情報をユーザ端末5に送信する。特典管理装置2は、指定された店舗にてユーザがクーポンを利用した場合、店舗からクーポンの利用情報と商品情報を取得し、分析する。
【0031】
商品管理装置3は、商品メーカによって利用される情報処理装置であり、管理装置31と記憶装置32を備える。商品管理装置3は、対象商品の実施調整フェーズにおいて、特典管理装置2および店舗管理装置4と連携し、クーポンの対象となっている商品等の準備、および、商品等を店舗あるいは流通へ納入(配荷)する準備を支援する。商品管理装置3は、対象商品の実施準備フェーズにおいて、対象商品を説明する資料を入稿物として特典管理装置2に送信する。また、商品管理装置3は、商品の手配を支援し、店舗および流通に対して商品配荷を依頼する。なお、商品管理装置3は、これらの調整、準備のための処理に以外にも、商品の生産、仕入れ、保管、配送などに関する処理を行ってもよいし、在庫管理装置など、他の装置と連携するように構成されていてもよい。
【0032】
店舗管理装置4は、コンビニエンスストアなどの店舗に関連付けられた情報処理装置であり、管理装置41と記憶装置42を備える。店舗管理装置4は、各店舗が利用してもよいし、フランチャイズを構成する店舗の場合には、フランチャイザーが利用してもよい。店舗管理装置4Aは、ポイントサービスAに参加しているA店舗が利用する情報処理装置、店舗管理装置4BはポイントサービスBに参加しているB店舗が利用する情報処理装置、店舗管理装置4CはポイントサービスCに参加しているC店舗が利用する情報処理装置とし、これらの店舗管理装置4は、ネットワーク6を介して特典管理装置2と通信可能に接続される。
【0033】
店舗管理装置4は、クーポンの発行と利用を管理する。例えば、店舗管理装置4は、特典管理装置2からクーポン発行依頼を受けた時、クーポンに対応する対象商品等の配荷状況などから対象商品を提供できる状況にあることを判定し、商品を提供できる場合には、特典管理装置2に対してクーポンを発行する。また、ユーザがクーポンを店舗にて提示したときには、クーポンに対応する値引きや割引などの特典をユーザに提供する。店舗管理装置4は、クーポンが利用された場合には、クーポンの利用日時や利用されたクーポンを識別するための情報をクーポン利用履歴として記録する。なお、店舗管理装置4は、クーポンの発行と利用の管理以外にも、商品等の購買情報、ポイント利用情報などを管理するように構成されていてもよいし、他のPOS装置などと連携するように構成されてもよい。
【0034】
ユーザ端末5は、ユーザにより利用される情報処理装置である。ユーザ端末5は、特典管理装置2とネットワーク6を介して通信可能に接続されており、特典管理装置2が提供する特典告知やランディングページ(LP)のアクセス、特典申込み、クーポン保管、クーポン表示処理を実行する。ランディングページは、広告などを経由してユーザが最初に着地するページのことであり、特典交換サイトへの入り口にあたる。ユーザ端末5は、特典交換ページにおいて、自分が所有しているポイントと、所望のクーポンとの交換を申し込むことができ、申込みが承認されると、クーポンを取得することができる。ユーザは、取得したクーポンをユーザ端末5の表示部59に表示し、店舗に提示することにより、クーポンに対応した特典を受けることができる。
【0035】
なお、本実施形態では、ユーザ端末5にインストールされたアプリケーションにより、特典管理装置2により提供される特典告知、ランディングページ、特典交換サイトにアクセスするものとして説明するが、このようなアプリケーションに代えて、ユーザ端末5に備えられたウェブブラウザにより特典管理装置2が提供する特典告知、ランディングページ、特典交換サイトなどにアクセスして同様の処理を実現するように構成してもよい。
【0036】
(2)ハードウェア構成
(2-1)特典管理装置2
特典管理装置2は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信インタフェース(通信I/F)24と、入出力インタフェース(入出力I/F)25と、これらを接続するバス26とを備えている。プロセッサ21は、特典管理装置2全体の動作を制御する。プロセッサ21は、例えば、CPU、MPU、GPU等の汎用プロセッサであってもよいが、汎用プロセッサに限らず、ASICまたはFPGA等の専用プロセッサであってもよい。メモリ22は、主記憶装置であり、RAM等を含む。ストレージ23は、補助記憶装置であり、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)等の不揮発性記憶装置を含む。通信インタフェース(通信I/F)24は、有線または無線の通信インタフェースであり、ネットワーク6を介して店舗管理装置4、商品管理装置3、ユーザ端末5等と通信するためのモジュールである。なお、ネットワーク6は、例えばインターネットであり、LAN、WAN、移動通信網、有線電話網、FTTH、CATV網等のアクセス網を含み得る。入出力インタフェース(入出力I/F)25は、外部装置から入力データを取り込んだり、出力データを外部装置に出力したりする。
【0037】
(2-2)商品管理装置3
商品管理装置3は、少なくとも、プロセッサと、メモリと、ストレージと、通信インタフェース(通信I/F)と、入出力インタフェース(入出力I/F)と、これらを接続するバスとを備える。なお、商品管理装置3は、1台の情報処理装置でなくてもよく、例えば、複数の情報処理装置に分散されていたり、1台の情報処理装置を他の処理と共用して使用してもよい。
【0038】
(2-3)店舗管理装置4
店舗管理装置4は、少なくとも、プロセッサと、メモリと、ストレージと、通信インタフェース(通信I/F)と、入出力インタフェース(入出力I/F)と、これらを接続するバスとを備える。店舗管理装置4は、1台の情報処理装置でなくてもよく、例えば、複数の情報処理装置に分散されていたり、1台の情報処理装置を他の処理と共用して使用してもよい。
【0039】
(2-4)ユーザ端末5
ユーザ端末5は、プロセッサ51と、メモリ52と、ストレージ53と、カメラ54と、通信インタフェース(通信I/F)55と、入出力インタフェース(入出力I/F)56と、タッチスクリーン57と、これらを接続するバス50とを備える。ここで、ストレージ53は、オペレーティングシステム(OS)、ウェブブラウザ、アプリケーションプログラム、各種データなどを記憶する。また、タッチスクリーン57は、入力部58と表示部59を備える。ユーザ端末5は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯端末である。ユーザ端末5は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型コンピュータであってもよい。また、ユーザ端末5は、据置型コンピュータによりクーポンを申し込み、携帯端末によりクーポンを受信するといったように、携帯端末と据置型コンピュータを組み合わせた形態を総称した情報処理装置でもよい。
【0040】
(3)機能構成
(3-1)特典管理装置2
図2は、本実施形態に係る特典管理装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の特典管理装置2は、機能構成として、特典管理部200と、記憶部210と、通信制御部220を備える。通信制御部220は、特典管理部200からの指示にしたがって、店舗管理装置4、商品管理装置3、ユーザ端末5とのネットワーク6を介した通信を制御する。
【0041】
(3-1-1)記憶部210
記憶部210は、特典交換を支援するための情報を記憶するものであり、仕入情報記憶部211、特典情報記憶部212、会員情報記憶部213を備える。仕入情報記憶部211は、クーポン仕入テーブルなど、特典交換のために仕入れたクーポンに関する情報を記憶する。特典情報記憶部212は、特典管理テーブルなど、特典交換を実施するための管理情報を記憶する。会員情報記憶部213は、ポイントサービスに加入している会員の属性、所有ポイント数など、ポイントサービスの会員情報を記憶する。
【0042】
(3-1-2)特典管理部200
特典管理部200は、プロセッサ21がメモリ22に記憶されたプログラムを実行することにより、商品調整・準備部201、クーポン取得部202、特典告知部203、顧客誘導部204、申込管理部205、クーポン提供部206、購買情報分析部207として機能する。
【0043】
商品調整・準備部201は、対象商品の実施調整フェーズにおいて、商品管理装置3や店舗管理装置4と連携することにより、特典交換サービスを実施するための事前調整を実行する。商品調整・準備部201は、商品管理装置3に対して、クーポンの適用対象となる商品等の準備を依頼する。例えば、商品調整・準備部201は、クーポンの適用となる対象商品等を提示する。商品管理装置3は、店舗あるいは店舗に関連する流通に対して、対象商品等を納入(配荷)できることを確認する。商品調整・準備部201は、これらの事前調整の情報を収集し、商品の準備や配荷が可能であると判定することにより、特典交換サービスの実施内容を確定する。
【0044】
商品調整・準備部201は、実施準備フェーズにおいて、特典交換サービスを実施するための準備を実行する。商品調整・準備部201は、商品管理装置3に対して、特典告知や特典交換ページで使用するための商品説明用の電子データを入稿物として特典管理装置2に送信するよう指示する。特典管理装置2は、商品説明用の入稿物を受信すると、これら入稿物を告知時に配信できるように設定したり、特典交換ページに掲載できるよう設定したりする。商品調整・準備部201は、商品管理装置3に対して、店舗または流通に対して商品を手配するように指示する。
【0045】
クーポン取得部202は、各店舗が利用する店舗管理装置4に対して、クーポンの発行を依頼する。クーポン取得部202は、各店舗管理装置4から送信されるクーポンの内容を確認してクーポンを取得し、当該クーポンの情報をクーポン仕入テーブルに記録する。クーポン取得部202は、ポイントサービスAに参加していない店舗に対してもクーポンの発行を依頼し、当該クーポンを取得する。
【0046】
図3は、クーポン仕入テーブルの一例を示す図である。クーポン仕入テーブルの各レコードには、特典コード、クーポンの仕入日、クーポンの仕入元、仕入元の店舗が付与したクーポンコード、クーポン対象商品である仕入商品、クーポン種別、クーポン単価、仕入れたクーポン数量、クーポン利用期限などが含まれる。
【0047】
特典コードは、本特典交換サービスの対象となる特典を識別するためにユニークに設定されたコードである。仕入日は、店舗からクーポンを購入した日付が記入される。仕入元には、クーポンを仕入れた店舗が、例えば、A店舗、B店舗のように記録される。クーポンコードには、仕入元の店舗がクーポンを識別するために付与したクーポンコードが記録される。仕入商品には、クーポンが適用される対象商品を記録する。クーポン種別には、割引、引換、無料お試し、お誕生日、ご当地などのクーポンの種別が記入される。クーポン単価、クーポン数量には、仕入れたクーポンの単価、数量が記録される。店舗が発行したクーポンに利用期限がある場合には、クーポン利用期限に利用期限が記録される。
【0048】
図3の例では、例えば、4月14日にA店舗からクーポンコードA01の割引クーポンを仕入れている。このクーポンは、「季節限定○○チョコ」に適用され、1枚200円で10,000個仕入れている。また、4月28日にはA店舗から、5月28日にはB店舗から、「〇〇クッキー」に適用される引換クーポンを合計8,000個仕入れている。このように、クーポン仕入テーブルには、複数の店舗から、同じ商品に適用されるクーポンを仕入れたことも記録される。
【0049】
クーポン取得部202は、クーポン仕入れテーブルの内容に基づいて、特典交換を行うための台帳となる特典管理テーブルを生成し、特典情報記憶部212に格納する。なお、クーポン取得部202が特典管理テーブルを生成する構成に代えて、例えば、特典告知部203、顧客誘導部204、申込管理部205のいずれかが生成してもよい。
【0050】
図4は、特典管理テーブルの一例を示す図である。特典管理テーブルの各レコードには、特典コード、クーポン対象商品、クーポン種別、引換先、交換ポイント、先着個数、クーポン申込累計数、クーポン在庫数、クーポン利用期限、クーポンのグループを表すクーポングループコードなどが記録される。
【0051】
特典コードは、クーポン仕入れテーブルの特典コードに対応するものであり、本特典交換サービスの対象となる特典を識別するためにユニークに設定されたコードである。クーポン対象商品、クーポン種別は、クーポン仕入れテーブルから転記される。引換先は、クーポンを利用できる店舗が記録される。例えば、引換先は、クーポン仕入れテーブルの「仕入元」の店舗であり、クーポンを発行した店舗が商品と引き換えるときの店舗として記録される。交換ポイント、先着個数、利用期限、クーポングループコードは、特典管理者により設定される。交換ポイントには、クーポンを取得するために必要なポイント数が設定される。この実施形態では、特典管理者はポイントサービスAを運営していることから、交換ポイントは、ポイントサービスAのポイント数となる。クーポン申込累計数には、承認されたクーポンの申込の累計数が記録される。クーポン申込累計数は、ユーザからの申込が承認されるたびにカウントアップされる。クーポン在庫数には、ユーザに提供できるクーポンの残数が記録される。クーポン在庫数は、ユーザによる申込が承認されるたびにカウントダウンされる。利用期限には、クーポン仕入れテーブルに記録されたクーポン利用期限の範囲内で設定することができる。
【0052】
クーポングループコードは、複数の店舗が1つの対象商品に対して同じ内容のクーポンを発行した場合、これら同じ内容のクーポンを1つのグループとして管理するための情報であり、該当する複数のクーポンについて、1つのクーポングループコードが割り当てられる。例えば、〇〇クッキーのクーポンは、A店舗とB店舗により発行されていることから、A店舗とB店舗の〇〇クッキーのクーポンには同じクーポングループコード(KK01)が設定される。クーポングループコードを用いることにより、クーポンを発行する店舗が複数ある場合であっても、先着個数や在庫数などをグループ単位で管理することができる。グルーピングの仕方として、複数の店舗が〇〇クッキーのような同じ商品について発行されたクーポンをグループとする以外にも、「お菓子類」のように同じカテゴリーで分類化された商品群について発行されたクーポンをグループ化するなど、任意の商品や商品群についてグルーピングを設定することできる。あるいは、複数の店舗の内、任意の店舗が発行するクーポンについてクーポングループを設定してもよい。
【0053】
特典告知部203は、ネットワーク6を介して、ユーザに本特典交換サービスが実施されていることを告知する。特典告知部203は、例えば、メルマガやアプリバナーあるいはSNS等の外部サービスにおいて、本特典交換サービスを実施している旨の広告を表示し、本特典交換サービスに興味を持ったユーザを集客する。ユーザが、この広告をクリックすると、特典告知部203は、顧客誘導部204を起動し、ユーザを本特典交換サービスのランディングページに流入させる。
【0054】
図5は、ユーザ端末5に表示される画面の遷移を示した図である。
図5(a)は、ユーザ端末5の表示部59に表示されるメルマガ、アプリバナー、SNS等の外部メディアを図示しており、これらの広告媒体あるいはウェブページを利用して、ユーザに対して本特典交換サービスを実施していることを告知する。特典告知部203は、ユーザがこれらの特典告知をクリックしたことを検出すると、ユーザをランディングページに流入させる。
【0055】
顧客誘導部204は、特典告知から流入したユーザを特典交換のアクションに誘導するために、特典交換を紹介したランディングページ(LP)をユーザ端末5に表示する。ランディングページでは、本特典交換サービスの概要を説明する。顧客誘導部204は、ユーザがランディングページ上で所定の操作が行われたことを検出すると、申込管理部205を起動して特典交換ページに遷移する。
【0056】
図5(b)は、ランディングページの一例を示す図である。ランディングページには、
図5(b)に例示されるように、「季節限定商品の〇円引クーポンを△ポイントで引き換え実施中! お好きな店舗で引換可」といった説明が表示される。また、特典交換ページに移行するための「引換」ボタンも表示される。ユーザが「引換」ボタンをタッチすると、特典交換ページに移行する。
【0057】
申込管理部205は、起動されると、ランディングページから送客されたユーザにログイン操作を要求し、ポイントサービスAのポイント会員であることを確認する。会員登録がなされていないユーザに対しては、新規会員登録を要求してもよい。申込管理部205は、ユーザによるログイン操作を受け付け、会員認証を行うと、特典交換申込に必要な処理を実行する。なお、ユーザによるログイン操作は、例えば、ユーザ端末5のアプリケーション起動時など、申込管理よりも早い段階で要求してもよい。
【0058】
申込管理部205は、ユーザの会員認証を行うと、特典交換管理テーブルに基づいて特典交換ページをユーザ端末5に表示させる。特典交換ページには、例えば、クーポンの適用対象となる商品等の名称、引換先、クーポンとの交換に必要となるポイント数(Pt)、先着個数、および、特典交換を申し込むための申込チェックボックスが表示される。また、申込チェックボックスにレ点を入れたクーポンとポイントとの交換を申込むための「カートに入れる」ボタンが表示される。ユーザは、所望するクーポンに対応する申込チェックボックスにレ点を入れ、「カートに入れる」ボタンをタッチすることにより、当該クーポンを所定のカートに入れる。ユーザは、カート画面(図示せず)に表示された「申込」ボタンをタッチすることにより、ポイント交換申込を行うことができる。また、複数の店舗が1つの対象商品に対してクーポンを発行している場合には、該当する店舗が発行するクーポンに対応する申込チェックボックスにレ点を入れることにより、所望の店舗で利用できるクーポンを選択することができる。
【0059】
なお、本実施形態では、「カートに入れる」ボタンを表示し、「カート」の内容を表示する画面から交換を申し込むようにしたが、「カートに入れる」ボタンに代えて「申込」ボタンを表示し、「申込」ボタンがタッチされることにより、対象商品ごとにポイントの交換を申し込むように構成してもよい。
【0060】
申込管理部205は、特典交換ページにおいて、所定のクーポンの申込チェックボックスにチェックが入力され、「カートに入れる」ボタンがタッチされたとき、ユーザによる申込が所定の特典交換条件を満足するか否かを判定する。特典交換条件を満足する場合には、その申込を承認する。一方、特典交換条件を満足しない場合には、その申込を否認し、当該クーポンの申込処理を終了する。なお、「カートに入れる」ボタンが押下された時点に代えて、チェックボックスにチェックが入力された時点で特典交換条件を判定してもよいし、また、カート画面において申込ボタンがタッチされたときに特典交換条件を判定してもよい。以下、特典交換条件としては、例えば、クーポン交換に必要なポイント数、先着個数、在庫数に関する条件を例示するが、特典条件としてはこれらに限られない。
【0061】
申込管理部205は、ユーザが所有するポイント数について、特典交換条件を満足するか否かを判定する。申込管理部205は、ユーザのログイン情報に基づいて、会員情報記憶部213からユーザが所有するポイント数を読み出し、ユーザのポイント数が、対象商品のクーポンとの交換に必要なクーポン数を超えているかを判定する。ユーザのポイント数が不足する場合には、特典交換条件を満足しないと判定し、申込を受け付けることができない旨の表示を行って申込処理を終了する。このとき、ユーザから他の対象商品についての交換申込を受け付けるために特典交換ページに戻ってもよい。一方、申込管理部205は、ユーザのポイント数が、対象商品のクーポンとの交換に必要なクーポン数を超えている場合には、ポイント数についての特典交換条件を満足したと判定する。
【0062】
次に、申込管理部205は、クーポン発行の先着個数について、特典交換条件を満足するか否かを判定する。ポイント管理テーブルでは、各クーポンについてクーポン申込累計数が記録されていることから、今回のユーザによるクーポン発行順位は、このクーポン申込累計数に1を加えることで算出できる。ポイント管理テーブルにより算出された今回のユーザによるクーポン発行順位が、特典交換テーブルに表示された先着個数を超える場合には、先着個数についての特典交換条件を満足しないと判定し、先着個数を超えた旨の表示を行って申込処理を終了する。一方、今回のユーザによるクーポン発行が先着個数以下の場合には、特典交換条件を満足すると判定する。なお、特典交換テーブルに、現在の申込累計数を表示するようにしてもよい。なお、ユーザから複数のクーポンを申込を受け付けたことにより先着個数を超えた場合には、複数のクーポンの申込を一括して終了してもよいし、先着個数を満たさない申込のみを終了してもよい。
【0063】
先着個数は、クーポンの配布上限数に相当するものであり、仕入れたクーポン数量以下の数量が設定される。先着個数を設定できるようにしたことにより、特典交換サービスで提供するクーポンの上限数を容易に管理することができる。
【0064】
また、申込管理部205は、クーポンの在庫数について、特典交換条件を満足するか否かを判定する。申込管理部205は、特典管理テーブルに記録された各クーポンの在庫数を読み出し、在庫数が所定の値の時、例えばゼロのとき、在庫数についての特典交換条件を満足しないと判定し、在庫がない旨の表示を行って申込処理を終了する。また、申込管理部205は、在庫数の所定の値として、所定のしきい値を設定しておき、在庫数がこのしきい値よりも大きい場合に、特典交換条件を満足すると判定してもよい。なお、在庫数がゼロになった場合、あるいは、在庫数が所定のしきい値あるいはしきい値以下になった場合には、当該対象商品の特典交換ページ(個別ページ)に「売り切れ」の表示を行い、当該対象商品については申込を締め切ったことをユーザに提示してもよい。
【0065】
在庫数は、店舗より仕入れたクーポン数量以下の数量が設定され、申込管理部205がユーザからの交換申込を承認するごとにカウントダウンされる。在庫数の初期値は、当該クーポンの先着個数と等しく設定してもよいが、在庫数と先着個数を異なる値に設定することもできる。例えば、後述するように、複数の店舗からのクーポンをグループとして管理する場合には、先着個数にグループ全体の配布上限数を設定し、在庫数には、各店舗から仕入れたクーポンの在庫数を設定してもよい。
【0066】
申込管理部205は、1つの対象商品に対して複数の店舗が発行したクーポン、すなわち、特典交換テーブルで同じクーポングループコードが付与された複数のクーポンを1つのグループとして管理することができる。例えば、申込管理部205は、グループ単位で、発行されるクーポンの先着個数、申込累計数、在庫数などを管理することができる。ユーザは、グループ化された複数のクーポンのうち、所望の店舗が発行する1つのクーポンを選択し、ポイントとの交換を申し込むことができる。このとき、1つのグループ全体の先着個数が設定されている場合には、この先着個数が特典交換条件として利用される。また、クーポングループをキーにして、過去にそのユーザが同一のクーポングループの商品(クーポン)を交換したことがあるかを特典交換条件とすることもできる。例えば、過去に、同一のクーポングループのクーポンを交換したことがある場合には、再度の交換を禁止するように設定することもできる。このように、クーポングループを設定することによって、店舗横断あるいは商品横断な特典交換条件を設定することができる。
【0067】
図5(c)は、特典交換ページの一例を示す図であり、対象商品ごとに個別ページが設けられている。例えば、対象商品が「季節限定〇〇チョコ!!」の個別ページには、特典管理テーブルに基づいて、引換先にA店舗、ポイントPtに20(ポイント)、先着個数に10,000(個)が設定されている。ユーザが当該クーポンを申し込む場合には、申込チェックボックスに「レ」を入力し、「カートに入れる」ボタンをタッチする。申込管理部205は、ユーザからポイント交換の申込みが特典交換条件を満足するか否かを判定する。申込管理部205は、特典交換条件を満足すると判定した場合には、当該申込みを承認するとともに、特典交換管理テーブルの申込累計数を1だけ増加し、在庫数を1だけ減ずる。特典管理装置2は、在庫数が所定のしきい値を下回った場合には、その店舗のクーポンについては「売り切れ」表示を行い、それ以降の特典交換申込を受け付けないように構成される。
【0068】
対象商品が「○○クッキー」の個別ページには、特典管理テーブルに基づいて、引換先にA店舗とB店舗、ポイントPtに10(ポイント)、先着個数に合計8,000(個)が設定されている。この例では、「○○クッキー」のクーポンがA店舗またはB店舗から提供されており、同じクーポングループコードが設定されているため、「○○クッキー」のクーポンは一つのグループとして管理される。例えば、このグループについての申込累計数が先着個数8,000(個)を越えた場合には、全ての引換先について「売り切れ」表示がなされ、「〇〇クッキー」のクーポンについて、それ以降の交換申込を受け付けないように構成される。また、「〇〇クッキー」のクーポンの在庫数は、A店舗とB店舗が発行したクーポンのそれぞれについて記録されており、例えば、A店舗が発行するクーポンの在庫数が所定のしきい値、たとえばゼロになったとすると、A店舗が発行するクーポンについては「売り切れ」表示を行い、B店舗が発行するクーポンについては申し込み可能としてもよい。
【0069】
ここでは、特典交換条件として、ユーザが所有するポイント数、先着個数、在庫数を例示したが、他の特典交換条件を設定してもよい。例えば、本特典交換サービスを利用して、一回の申込により交換できるクーポン数を制限することができる。例えば、特典交換テーブルの申込チェックボックスに記入されるレ点の数をチェックし、制限個数を超える申込がなされた場合には、その申込を受け付けないようにしてもよい。また、対象商品が年齢制限のある商品の場合には、会員情報データベースから年齢情報を取得して申込の可否を判定してもよい。
【0070】
また、申込管理部205は、特典交換ページとともに、当該ユーザの会員情報に基づいて、ユーザにとって有利なクーポンをレコメンドしてもよい。例えば、会員情報記憶部213から当該ユーザの誕生日、出身地、趣味嗜好などを取得し、特典交換サービスのクーポンの中に、お誕生日クーポン、ご当地クーポン、あるいは、趣味嗜好にあったクーポンがあれば、これらのクーポンをレコメンドする表示を行ってもよい。また、クーポンが使える店舗の住所とユーザの住所とを比較することにより、ユーザの住所から近い店舗が発行しているクーポンをレコメンドする表示を行ってもよい。
【0071】
クーポン提供部206は、特典交換の申込が承認されたクーポンについて、特典コード、クーポン対象商品、店舗が付与したクーポンコード、クーポン種別、引換先などを収集し、一次元バーコードコード形式あるいは二次元バーコードコード形式のクーポンバーコードとして、特典管理装置2の特典情報記憶部212に記憶する。クーポン提供部206は、交換申込があったクーポンにアクセスするためのアクセス情報として、特典情報記憶部212に記憶されたクーポンバーコードにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を、申込完了メールとともにユーザ端末5に送信する。
【0072】
本実施形態では、クーポンバーコードにアクセスするためのURLを送信するようにしたが、電子化されたクーポンバーコード画像自体をメールによりユーザ端末5に送信してもよい。また、クーポンバーコードが記載された紙媒体をユーザに郵送してもよい。
【0073】
ユーザは、ユーザ端末5に送信されたURLにより、特典管理装置2から一次元バーコードコード形式あるいは二次元バーコードコード形式のクーポンバーコードを取得する。ユーザは、取得したクーポンバーコードをユーザ端末5の表示部59に表示させ、引換先として指定した店舗にて提示する。店舗は、表示されたクーポンバーコードが当該店舗で発行されたものかを確認し、対象商品等について、割引や引換などクーポンで指定された特典を適用する。
【0074】
購買情報分析部207は、クーポンが利用された店舗から、顧客のクーポン利用情報や購買情報を収集することにより、クーポンの効果や有効性を判定することができる。例えば、クーポンを配布する前と、配布した後における商品の販売数の変化から、クーポンの効果を測定することができる。また、特典管理装置2は、同じ対象商品であってもどの店舗のクーポンが利用されたかを判定できることから、店舗あるいは流通間の比較を行うことができる。さらに、クーポンの利用により他の商品も併せて購入することが期待できることから、客単価の上昇も分析できる。
【0075】
購買情報分析部207は、クーポンが利用された店舗からの情報に加えて、ユーザの会員情報を加味することにより、さらに詳細なマーケット動向、集客効果、客単価の変動、あるいは、告知媒体による広告効果などを分析することができる。例えば、会員情報を利用して、クーポンを利用する性別、年代、客層などの顧客属性を特定できることから、対象商品について、どのような属性の顧客がどのような商品を求めているかを分析できる。これらの分析結果は、商品管理装置3あるいは店舗管理装置4にレポートとして送信してもよい。
【0076】
(3-2)商品管理装置3
図6は、商品管理装置3の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の商品管理装置3は、クーポンの対象商品を提供する商品メーカ側に設置され、機能構成として、商品管理部300、商品情報記憶部310、通信制御部320を備える。商品情報記憶部310には、商品の在庫、配荷、商品説明用資料などが記録されるが、商品の生産、仕入れ、保管、配送などに関する情報を記憶してもよい。通信制御部320は、商品管理部300からの指示にしたがって、特典管理装置2、店舗管理装置4とのネットワーク6を介した通信を制御する。商品管理部300は、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、流通調整処理部301、入稿物準備部302、商品手配部303として機能する。
【0077】
流通調整処理部301は、実施調整フェーズにおいて、特典管理装置2から商品候補の提示、商品の配荷などの流通調整の依頼を受信し、店舗管理装置4と連携して商品の配荷あるいは流通の調整を実行する。
【0078】
入稿物準備部302は、特典交換サービスの実施準備フェーズにおいて、特典交換の対象となった商品を説明するための説明ページを準備する。説明ページには、例えば、商品の名称、概観写真、特徴機能、注意事項などが記載される。説明ページは、特典管理装置2がユーザ端末5に提供する特典告知あるいは特典交換サイトにおいて、特典交換の対象となる商品を説明するために用いられる。
【0079】
商品手配部303は、特典管理装置2からの商品手配指示に応答して、店舗管理装置4に対する商品手配を実行する。商品手配部303は、対象商品の説明ページを入稿物として特典管理装置2に送信する。この入稿物は、特典管理装置2により、特典告知あるいは特典交換サイトにおいて対象商品を説明するために利用される。例えば、告知ページや特典交換ページから商品説明ページへのリンクを設定しておき、ユーザから商品の説明を要求する操作が行われた場合、商品説明ページを配信できるように設定してもよい。
【0080】
(3-3)店舗管理装置4
図7は、店舗管理装置4の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の店舗管理装置4は、機能構成として、店舗管理部400、クーポン情報記憶部410、通信制御部420を備える。通信制御部420は、店舗管理部400からの指示にしたがって、特典管理装置2、商品管理装置3、ユーザ端末5とのネットワーク6を介した通信を制御する。店舗管理装置4は、店舗内に設置された情報処理装置であってもよいが、設置場所は店舗内に限らず、当該店舗の管理をできるような場所に情報処理装置が設置されていればよい。店舗が、フランチャイズ店のように特定の流通を構成する店舗である場合には、その流通全体を管理する情報処理装置であってもよい。
【0081】
クーポン情報記憶部410は、店舗における購買データとともに、クーポン発行情報、クーポン利用情報、クーポン在庫情報を記憶する。クーポン発行情報としては、店舗が既に発行したクーポンコードあるいはこれから発行できるクーポンコードを含む情報が記録される。この情報には、クーポン種別(割引、引換など)、対象商品、発行日(発行予定日)、有効期限などが含まれる。クーポン利用情報としては、店舗において発行したクーポンがユーザにより利用されたとき、特典コード、クーポンコード、利用日時、利用者情報などのクーポン利用履歴が記録される。
【0082】
店舗管理部400は、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、クーポン発行部401、クーポン通知部402、クーポン管理部403として機能する。
【0083】
クーポン発行部401は、特典管理装置2からクーポン発行要求を取得する。クーポン発行依頼には、特典が適用される対象商品等、クーポン種別、クーポン枚数、クーポンの単価、有効期限などが含まれる。クーポン発行部401は、対象商品の在庫状況、商品メーカからの配荷状況を確認し、クーポン発行要求を承認できる場合には、クーポン発行要求に対応するクーポンを準備する。なお、クーポン発行部401は、クーポンコード、クーポン対象商品、クーポン種別、クーポン単価を含むクーポンを発行する。
【0084】
クーポン通知部402は、特典管理装置2からのクーポン発行依頼に対して、クーポン発行部401により発行されたクーポンを特典管理装置2に送付する。
【0085】
クーポン管理部403は、ユーザによるクーポンが提示されたとき、クーポンコード、クーポン対象商品、使用回数、使用期限などをチェックすることにより、提示されたクーポンの認証を行う。また、クーポン管理部403は、クーポン発行部401により発行されたクーポンの発行情報、店舗でクーポンが利用されたときのクーポン利用情報、クーポンの在庫情報などを管理する。なお、クーポン管理部403は、特典管理装置2からクーポンの発行情報、利用情報あるいは在庫情報の取得要求があったとき、特典管理装置2に対してクーポン利用情報を提供してもよい。
【0086】
(3-4)ユーザ端末5
図8は、ユーザ端末5の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態のユーザ端末5は、機能構成として、特典交換処理部500、クーポン保管部510、通信制御部520を備える。通信制御部520は、ユーザ端末5からの指示にしたがって、特典管理装置2とのネットワーク6を介した通信を制御する。
【0087】
クーポン保管部510は、ユーザが特典交換サイトに記録されたクーポンバーコードにアクセスするためのURL、クーポンの利用履歴などを記録する。クーポン保管部510が保管するクーポンの利用履歴には、特典コード、クーポン対象商品、クーポンコード、クーポン種別、引換先、クーポン利用日などの情報も含まれる。
【0088】
特典交換処理部500は、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより、特典告知・LPアクセス部501、特典申込部502、クーポン受信部503、クーポン表示処理部504として機能する。
【0089】
特典告知・LPアクセス部501は、特典管理者が提供するメルマガ、アプリバナーの広告あるいはSNS等の外部メディアのウェブページをユーザ端末5の表示部59に表示する。これらの広告媒体やウエブには、本特典交換サービスについての概要が告知される。告知した特典交換についてユーザが興味を示した場合、例えば、ユーザ端末5が広告をクリックした場合には、特典管理装置2から
図5(b)のようなランディングページ(LP)を受信し、ユーザ端末5の表示部59に表示する。
【0090】
特典申込部502は、ユーザがランディングページに表示された「引換」ボタンにタッチしたことに応答して起動される。特典申込部502は、特典管理装置2から特典交換ページを取得し、
図5(c)に示すような特典交換ページを表示する。ユーザは、特典交換ページに表示された1または複数の店舗で利用できるクーポンのうち所望のクーポンを選択し、申込チェックボックスにレ点を入れ、「カートに入れる」ボタンにタッチする。そして、カート画面において「申込」ボタンを押下することに応答して、ユーザが選択した特典内容とユーザが所有するポイントとの交換申込要求を特典管理装置2に送信する。
【0091】
クーポン受信部503は、特典申込部502から申し込んだクーポンを特典管理装置2から受信する。ユーザは、特典管理装置2から送信されたURLにより、特典管理装置2から、特典コード、クーポン対象商品、クーポンコード、クーポン種別、引換先などの情報を含むクーポンバーコードを取得し、ユーザ端末5の表示部59に表示することができる。クーポンバーコードは、一次元あるいは二次元のバーコードであってもよい。
【0092】
図5(d)は、特典管理装置2から取得したクーポンバーコードを引換先の店舗にて提示することを図示している。ユーザは、ユーザ端末5のクーポン表示処理部504を起動し、クーポン保管部510に保管されたクーポンにアクセスするためのアクセス情報(URL)により特典管理装置2からクーポンバーコードを取得し、ユーザ端末5の表示部59に表示させる。店舗は、表示部59に表示されたクーポンバーコードを読み取って、クーポンの対象商品、特典内容、引換先のチェックを行い、クーポン内容に対応する特典をユーザに付与する。
【0093】
(4)特典交換支援システム1の動作
(4-1)特典交換支援システム1の動作
図9は、特典交換支援システム1全体の動作フローの一例を示す図である。
【0094】
特典管理装置2の商品調整・準備部201は、特典交換サービスを実施するための実施調整フェーズと実施準備フェーズを実行する。
【0095】
商品調整・準備部201は、実施調整フェーズにおいて、商品メーカ側の商品管理装置3に対して、商品の配荷・流通関連依頼を送付する(S901)。商品管理装置3は、特典管理装置2による配荷・流通関連依頼に応答して、特典交換の対象候補となる商品の生産準備を行って商品の準備を行うとともに、店舗管理装置4に対して配荷などの流通調整を依頼する。このとき、少なくとも2以上の異なる流通に対して調整を行う。商品メーカ側では、この依頼に対して、商品メーカ内での商品の準備、2以上の流通について配荷可能性の確認を行い、特典管理装置2に回答する。特典交換サービスの実施内容が確定すると、特典交換支援システム1は、実施準備フェーズに移行する。
【0096】
商品調整・準備部201は、実施準備フェーズにおいて、クーポン交換の対象商品の情報を店舗管理装置4に送信し、店舗に対して商品配荷を依頼する(S902)。また、商品管理装置3は、商品の概要を説明した入稿物を特典管理装置2に送信する(S903)。特典管理装置2は、この入稿物を告知において配信できるように設定し、また、特典交換ページで掲載できるように設定する。
【0097】
特典交換支援システム1は、商品調整・準備部201による特典交換サービスの実施調整フェーズと実施準備フェーズを実行すると、クーポン取得、特典告知、顧客誘導、申込管理、クーポン提供を実行する。
【0098】
クーポン取得部202は、店舗管理装置4に対してクーポン発行依頼を送信する(S904)。店舗管理装置4は、クーポン発行の手続きを実行する。そして、クーポン取得部202は、店舗管理装置4からクーポンを取得する(S905)。
【0099】
特典告知部203は、ユーザ端末5に対して、メルマガ、アプリバナーのような広告媒体あるいはSNS等の外部メディアを用いて、本特典交換サービスについての特典告知を配信する(S906)。告知には、商品管理装置3から入稿された対象商品の商品説明ページへのリンクが設定されており、ユーザから商品説明ページへのアクセス要求があった場合(S907)、ランディングページへの遷移を行う。
【0100】
ユーザが、ユーザ端末5に表示された告知(広告)にタッチすると、特典管理装置2の顧客誘導部204が起動され、ユーザ端末5に対して、特典交換サービスへのランディングページ(LP)を送信する(S908)。ランディングページには、本特典交換サービスの概要とともに、特典交換へ進むための「引換」ボタンが表示される。ユーザが「引換」ボタンをタッチすると、申込管理部205が起動される。
【0101】
申込管理部205は、ユーザからログイン情報を取得し(S909)、ユーザがポイント会員であることの認証を行う。ユーザ認証が行われると、ユーザ端末5に対して特典交換ページを送信する(S910)。特典交換ページには、特典交換対象となる商品ごとに、商品名、クーポンの引換先、交換ポイント数、先着個数、申込チェックボックス、および「カートに入れる」ボタンが表示される。ここで、商品名から、商品管理装置3からの入稿物である商品の概要説明ページにリンクできるようにしてもよい。
【0102】
ユーザ端末5から「申込」要求が送信されると(S911)、申込管理部205は申込受付処理を実行する。申込管理部205は、ユーザによる特典交換の申込が特典交換条件を満足するか否かを判定し、ユーザによる交換申込が特典交換条件を満足したことに応答して、クーポン提供部206を起動する。特典交換条件の判定には、ユーザの所有するポイント数のチェック、クーポンの先着個数のチェック、在庫数のチェックなどが含まれる。一方、特典交換条件を満足しない場合には、当該クーポンの申込処理を終了する。
【0103】
クーポン提供部206は、ユーザにより申し込みがあったクーポン対象商品について、特典管理テーブルより、特典コード、クーポン対象商品名、クーポンコード、クーポン種別、引換先を抽出し、これらの情報を一次元バーコードあるいは二次元バーコードとしてコード化して特典管理装置2に格納し、ユーザ端末5には当該格納位置を示すURLをアクセス情報として送信する(S912)。
【0104】
ユーザ端末5のクーポン受信部503は、特典管理装置2から送信されたアクセス情報を受信し、ユーザ端末5内のクーポン保管部510に記憶する。ユーザは、取得したクーポンを利用して対象商品を入手する場合、ユーザ端末5に記憶されたクーポンにアクセスするためのアクセス情報(URL)により特典管理装置2にアクセスし、クーポンバーコードを取得して表示部59に表示させる(S913)。
【0105】
店舗側のPOS装置は、当該クーポンを読み取って、クーポンに含まれる対象商品、クーポンコード、クーポン種別、利用期限を読み取り、当該店舗が発行したクーポンと一致するかを判定する。これらの情報が一致する場合には、対象商品に対してクーポンを適用する。POS装置は、店舗管理装置4を介して、利用されたクーポンの情報を特典管理装置2に報告する(S914)。
【0106】
特典管理装置2の購買情報分析部207は、店舗管理装置4から送信されたクーポンの利用情報を取得し、クーポンの利用状況や効果を測定する。
【0107】
購買情報分析部207は、クーポンによる対象商品のマーケット分析、集客効果、客単価の変動、あるいは、告知媒体による広告効果などを分析することができる。例えば、対象商品について、どの客層がどのような商品を求めているかを分析できることから、対象商品についてのマーケット分析が可能になる。また、同じ対象商品について自店舗と他店舗のクーポンの利用情報を比較できることから、クーポン配布による自店舗での集客効果を測定することができる。クーポンの利用により他の商品も併せて購入することが期待できることから、客単価の上昇も分析できる。
【0108】
本実施形態の特典交換支援システム1によれば、ユーザにとっては、1つのポイントサービスの下で取得したポイントを店舗横断的に利用することができ、商品メーカにとっては商品の認知度や関心度の向上、店舗や流通にとっては顧客獲得、ポイント発行者にとってはポイント利用促進を図ることができる。
【0109】
本実施形態では、1つの特典管理装置2、3つの店舗装置、2つの商品メーカ装置、1つのユーザ端末5を備えた広告管理システムを例示したが、これらの装置の数は任意でよい。また、商品メーカ、店舗、特典管理者は、それぞれ別個の主体として説明したが、例えば、商品メーカと店舗が同一の者であってもよい。また、特典管理装置2、店舗管理装置4、商品管理装置3のそれぞれが記憶部を備え、記憶部には特定のデータを記憶する構成を例示したが、このような構成に限定されるものではなく、ネットワーク上で必要なデータをアクセスできるように構成されていればよい。
【0110】
本開示は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1…特典交換支援システム、2…特典管理装置、21…プロセッサ、22…メモリ、23…ストレージ、24…通信I/F、25…入出力I/F、3…商品管理装置、31…管理装置、32…記憶装置、4…店舗管理装置、41…管理装置、42…記憶装置、5…ユーザ端末、50…バス、51…プロセッサ、52…メモリ、53…ストレージ、54…カメラ、55…通信I/F、56…入出力I/F、57…タッチスクリーン、58…入力部、59…表示部、6…ネットワーク、200…特典管理部、201…商品調整・準備部、202…クーポン取得部、203…特典告知部、204…顧客誘導部、205…申込管理部、206…クーポン提供部、207…購買情報分析部、210…記憶部、211…仕入情報記憶部、212…特典情報記憶部、213…会員情報記憶部、300…商品管理部、301…流通調整処理部、302…入稿物準備部、303…商品手配部、310…商品情報記憶部、320…通信制御部、400…店舗管理部、401…クーポン発行部、402…クーポン通知部、403…クーポン管理部、410…クーポン情報記憶部、420…通信制御部、500…特典交換処理部、501…特典告知・LPアクセス部、502…特典申込部、503…クーポン受信部、504…クーポン表示処理部、510…クーポン保管部、520…通信制御部