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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016221
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】コンテクストタッピングエンジン
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/445 20180101AFI20240130BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20240130BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20240130BHJP
   G06N 20/10 20190101ALI20240130BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240130BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20240130BHJP
【FI】
G06F9/445 130
H04L9/32 100E
G06N20/00 130
G06N20/10
G06K7/10 252
G06K7/10 216
G06Q20/32 300
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023192008
(22)【出願日】2023-11-10
(62)【分割の表示】P 2021555005の分割
【原出願日】2020-03-16
(31)【優先権主張番号】16/359,987
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519111877
【氏名又は名称】キャピタル・ワン・サービシーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Capital One Services, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100221556
【弁理士】
【氏名又は名称】金田 隆章
(72)【発明者】
【氏名】ルール,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ヘリントン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ハート,コリン
(72)【発明者】
【氏名】ヘン,メリッサ ヨーマンス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】非接触カードのタップに応じてコンピューティングデバイスで実行するアクションを動的に決定する方法を提供する。
【解決手段】方法は、アカウントに関連付けられた資格情報を認証することと、アカウントに関連付けられた非接触カードのタップを検出することと、非接触カードからアクションデータを受信することと、アプリケーションの現在の出力に基づいてアプリケーションのコンテキストを決定することと、アクションデータと決定されたコンテキストと機械学習モデルとに基づいて非接触カードのタップに関連付けられた第1のアクションを決定することと、非接触カードのタップに基づいて第1のアクションの実行を開始することと、を含む。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ回路と、
命令を格納するメモリと、を備えた装置であって、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
前記プロセッサ回路で実行されるアプリケーションが、アカウントに関連付けられた資格情報を認証することと、
前記アプリケーションが、前記装置への前記アカウントに関連付けられた非接触カードのタップを検出することと、
前記アプリケーションが、前記非接触カードの通信インターフェースから、前記装置への前記非接触カードの前記タップに関連付けられたアクションを決定するために少なくとも部分的に使用されるアクションデータを受信することと、
前記アプリケーションが、前記アプリケーションの現在の出力に少なくとも部分的に基づいて、前記アプリケーションのコンテキストを決定することと、
前記アプリケーションが、前記アクションデータ、前記決定されたコンテキスト、および前記アカウントに関連付けられたデータに基づいて、前記装置への前記非接触カードの前記タップに関連付けられた前記アクションとして第1のアクションを決定することであって、前記第1のアクションは、前記アプリケーションおよび前記プロセッサ回路で実行されるオペレーティングシステム(OS)の少なくとも1つに関連付けられる、ことと、
前記アプリケーションが、前記装置への前記非接触カードの前記タップに基づいて、前記第1のアクションの実行を開始することと、
を実行させる、
装置。
【請求項2】
前記メモリは、命令を格納しており、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
機械学習(ML)モデルを受信することであって、前記MLモデルは、複数のデバイスへの複数の非接触カードの複数のタップに応答して実行される複数のアクションを記述するトレーニングデータに基づいて生成され、前記非接触カードは、前記複数の非接触カードのうちの前記アカウントの1つに関連付けられる、ここと、
前記アプリケーションが、前記アクションデータ、前記決定されたコンテキスト、および前記MLモデルに基づいて、予測アクションを生成することと、
前記装置への前記非接触カードの前記タップに基づいて、前記予測アクションを前記第1のアクションとして決定することと、
を実行させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記メモリは、命令を格納しており、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
機械学習(ML)モデルを受信することであって、前記MLモデルは、前記装置への前記アカウントに関連付けられた前記非接触カードの複数のタップに応答して実行される複数のアクションを記述するトレーニングデータに基づいて生成される、ことと、
前記アプリケーションが、前記アクションデータ、前記決定されたコンテキスト、および前記MLモデルに基づいて、予測アクションを生成することと、
前記装置への前記非接触カードの前記タップに基づいて、前記予測アクションを前記第1のアクションとして決定することと、
を実行させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記メモリは、命令を格納しており、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
前記アプリケーションの前記現在の出力に関連付けられた少なくとも1つの機能および少なくとも1つの非接触カードに基づいて、前記アプリケーションの前記コンテキストを決定することであって、前記アプリケーションの前記現在の出力は、前記装置のディスプレイに出力されたページを備える、こと、
を実行させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記メモリは、命令を格納しており、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
前記アプリケーションが、前記アカウントに関連付けられた前記データで指定されたユーザ定義アクションを決定することと、
前記アプリケーションが、前記ユーザ定義アクションを前記第1のアクションとして決定することと、
を実行させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記メモリは、命令を格納しており、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
前記装置への前記非接触カードの前記タップおよび前記アプリケーションの前記コンテキストに関連付けるためのユーザ定義アクションを指定する入力を受信することと、
前記非接触カードのメモリに、前記装置への前記非接触カードの前記タップおよび前記アプリケーションの前記コンテキストに関連付けられた前記ユーザ定義アクションの指示を格納することと、
を実行させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記メモリは、命令を格納しており、
前記命令は、前記プロセッサ回路によって実行されると、前記プロセッサ回路に、
前記アプリケーションが、前記アクションデータは、ユニフォームリソースロケータ(URL)を備えることを決定することであって、前記第1のアクションの実行を開始することは、前記URLに関連付けられた動作を実行することを含む、こと、
を実行させる、
請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第1のアクションは、(i)電話、(ii)前記アプリケーションのページのロード、(iii)前記OSのコンポーネントのアクティブ化、(iv)前記OS上で実行されている異なるアプリケーションの機能へのアクセス、および(v)前記非接触カードのアクティブ化のうちの1つまたは複数を備える、
請求項1に記載の装置。
【請求項9】
コンピュータ可読プログラムコードが具体化された非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサ回路によって実行可能な前記コンピュータ可読プログラムコードは、前記プロセッサ回路に、
前記プロセッサ回路で実行されるアプリケーションが、アカウントに関連付けられた資格情報を認証することと、
前記アプリケーションが、デバイスへの前記アカウントに関連付けられた非接触カードのタップを検出することと、
前記アプリケーションが、前記非接触カードの通信インターフェースから、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップに関連付けられたアクションを決定するために少なくとも部分的に使用されるアクションデータを受信することと、
前記アプリケーションが、前記アプリケーションの現在の出力に少なくとも部分的に基づいて、前記アプリケーションのコンテキストを決定することと、
前記アプリケーションが、前記アクションデータ、前記決定されたコンテキスト、および機械学習(ML)モデルに基づいて、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップに関連付けられた前記アクションとして第1のアクションを決定することであって、前記第1のアクションは、前記アプリケーションおよび前記プロセッサ回路で実行されているオペレーティングシステム(OS)の少なくとも1つによって実行されるアクションを備える、ことと、
前記アプリケーションが、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップに基づいて、前記第1のアクションの実行を開始することと、
を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記プロセッサ回路によって実行可能なコンピュータ可読プログラムコードであって、前記プロセッサ回路に、
複数のデバイスへの複数の非接触カードの複数のタップに応答して実行される複数のアクションを記述するトレーニングデータに基づいて、前記MLモデルを生成することであって、前記非接触カードは、前記複数の非接触カードのうちの1つの前記アカウントに関連付けられる、こと、
を実行させるコンピュータ可読プログラムコードをさらに含む、請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記プロセッサ回路によって実行可能なコンピュータ可読プログラムコードであって、前記プロセッサ回路に、
前記アプリケーションの現在の出力に関連付けられた少なくとも1つの機能および少なくとも1つの非接触カードに基づいて前記アプリケーションの前記コンテキストを決定することであって、前記アプリケーションの現在の出力は、前記デバイスのディスプレイに出力されたページを備え、前記第1のアクションは、(i)電話、(ii)前記アプリケーションのページのロード、(iii)前記OSのコンポーネントのアクティブ化、(iv)前記OS上で実行されている異なるアプリケーションの機能へのアクセス、および(v)前記非接触カードのアクティブ化のうちの1つまたは複数を備える、こと、
を実行させるコンピュータ可読プログラムコードをさらに含む、請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記プロセッサ回路によって実行可能なコンピュータ可読プログラムコードであって、前記プロセッサ回路に、
前記アプリケーションが、前記アカウントに関連付けられたデータで指定されたユーザ定義アクションを決定することと、
前記アプリケーションが、前記ユーザ定義アクションを前記第1のアクションとして決定することと、
を実行させるコンピュータ可読プログラムコードをさらに含む、請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記プロセッサ回路によって実行可能なコンピュータ可読プログラムコードであって、前記プロセッサ回路に、
前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップおよび前記アプリケーションの前記コンテキストに関連付けるためのユーザ定義アクションを指定する入力を受信することと、
前記非接触カードのメモリに、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップおよび前記アプリケーションの前記コンテキストに関連付けられている前記ユーザ定義アクションの指示を格納することと、
を実行させるコンピュータ可読プログラムコードをさらに含む、請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記プロセッサ回路によって実行可能なコンピュータ可読プログラムコードであって、前記プロセッサ回路に、
前記アプリケーションが、前記アクションデータは、ユニフォームリソースロケータ(URL)を備えることを決定することであって、前記第1のアクションの実行を開始することは、前記URLに関連付けられた動作を実行することを含む、こと、
を実行させるコンピュータ可読プログラムコードをさらに含む、請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
デバイスのプロセッサ回路で実行されるアプリケーションが、アカウントに関連付けられた資格情報を認証することと、
前記アプリケーションが、前記デバイスへの前記アカウントに関連付けられた非接触カードのタップを検出することと、
前記アプリケーションが、前記非接触カードの通信インターフェースから、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップに関連付けられたアクションを決定するために少なくとも部分的に使用されるアクションデータを受信することと、
前記アプリケーションが、前記アプリケーションの現在の出力に少なくとも部分的に基づいて、前記アプリケーションのコンテキストを決定することと、
前記アプリケーションが、前記アクションデータ、前記決定されたコンテキスト、および機械学習(ML)モデルに基づいて、前記非接触カードの前記タップに関連付けられた前記アクションとして第1のアクションを決定することであって、前記第1のアクションは、前記アプリケーションおよび前記プロセッサ回路で実行されているオペレーティングシステム(OS)の少なくとも1つによって実行されるアクションを備える、ことと、
前記アプリケーションが、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップに基づいて、前記第1のアクションの実行を開始することと、
を含む、方法。
【請求項16】
前記方法は、
複数のデバイスへの複数の非接触カードの複数のタップに応答して実行される複数のアクションを記述するトレーニングデータに基づいてMLモデルを生成することであって、前記非接触カードは、前記複数の非接触カードのうちの1つの前記アカウントに関連付けられる、こと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、
前記アプリケーションの前記現在の出力に関連付けられた少なくとも1つの機能および少なくとも1つの非接触カードに基づいて前記アプリケーションの前記コンテキストを決定することであって、前記アプリケーションの前記現在の出力は、前記デバイスのディスプレイに出力されたページを備え、前記第1のアクションは、(i)電話、(ii)前記アプリケーションのページのロード、(iii)前記OSのコンポーネントのアクティブ化、(iv)前記OS上で実行されている異なるアプリケーションの機能へのアクセス、および(v)前記非接触カードのアクティブ化のうち1つまたは複数を備える、こと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記アプリケーションが、前記アカウントに関連付けられた前記データで指定されたユーザ定義アクションを決定することと、
前記アプリケーションが、前記ユーザ定義アクションを前記第1のアクションとして決定することと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、
前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップおよび前記アプリケーションの前記コンテキストに関連付けるためのユーザ定義アクションを指定する入力を受信することと、
前記非接触カードのメモリに、前記デバイスへの前記非接触カードの前記タップおよび前記アプリケーションの前記コンテキストに関連付けられている前記ユーザ定義アクションの指示を格納することと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記アプリケーションが、前記アクションデータは、ユニフォームリソースロケータ(URL)を備えることを決定することであって、前記第1のアクションの実行を開始することは、前記URLに関連付けられた動作を実行することを含む、こと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、一般に、非接触カード、より具体的には、非接触カード用のコンテキストタッピングエンジンに関する。
【0002】
関連出願
この出願は、2019年3月20日に出願された「コンテクストタッピングエンジン」という名称の米国特許出願第16/359,987号の優先権を主張する。前述の出願の内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
多くの場合、非接触カードをコンピューティングデバイスにタップすると、コンピューティングデバイスが事前定義されたアクションを実行し得る。しかしながら、事前定義されたアクションは静的であるため、ユーザが実行したい意図されたアクションを考えると、関連性がない場合がある。同様に、事前定義されたアクションは、コンピューティングデバイスのコンテキストを考えると関連性がない場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に開示される実施形態は、コンテクストタッピングエンジンのためのシステム、方法、製造品、およびコンピュータ可読媒体を提供する。一例によれば、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションは、アカウントに関連付けられた資格情報を認証し、アカウントに関連付けられた非接触カードのコンピューティングデバイスへのタップを検出し得る。アプリケーションは、非接触カードの通信インターフェースから、コンピューティングデバイスへの非接触カードのタップに関連付けられたアクションを決定するために少なくとも部分的に使用されるアクションデータを受信し得る。アプリケーションは、アプリケーションの現在の出力に少なくとも部分的に基づいて、アプリケーションのコンテキストを決定し得る。アプリケーションは、アクションデータ、決定されたコンテキスト、およびアカウントに関連付けられたデータに基づいて、コンピューティングデバイスへの非接触カードのタップに関連付けられた第1のアクション、アプリケーションの少なくとも1つに関連付けられた第1のアクション、およびプロセッサ回路で実行されているオペレーティングシステム(OS)を決定し得る。アプリケーションは、コンピューティングデバイスへの非接触カードのタップに基づいて第1のアクションの実行を開始し得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】コンテクストタッピングエンジンを提供するためのシステムの実施形態を示している。
図2A】コンテクストタッピングエンジンの実施形態を示している。
図2B】コンテクストタッピングエンジンの実施形態を示している。
図3A】コンテクストタッピングエンジンの実施形態を示している。
図3B】コンテクストタッピングエンジンの実施形態を示している。
図4】コンテキストタッピングエンジンのルールを規定する例を示している。
図5A】非接触カードの例を示している。
図5B】非接触カードの例を示している。
図6】第1の論理フローの実施形態を示している。
図7】第2の論理フローの実施形態を示している。
図8】第3の論理フローの実施形態を示している。
図9】コンピューティングアーキテクチャの実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書に開示される実施形態は、非接触カードのタップをコンピューティングデバイスに解釈して、タップに応答してコンピューティングデバイス上で実行するアクションを動的に決定するコンテキストタッピングエンジンを提供する。コンテキストタッピングエンジンは、実行するアクションを決定するときに、任意の数とタイプの要素を考慮し得る。例えば、コンテキストタッピングエンジンは、デフォルトアクション、ユーザ定義アクション、コンテキスト決定アクション、および/または予測アクションの1つまたは複数を考慮して、特定のタップに応答して実行するアクションを決定し得る。デフォルトアクションは、非接触カードのメモリで指定されたデフォルトアクションであり得る。ユーザ定義アクションは、ユーザが定義し、非接触カードのメモリに格納されるアクションであり得る。コンテキスト決定アクションは、コンピューティングデバイスの現在のコンテキストに少なくとも部分的に基づいて、コンピューティングデバイスによって動的に生成されるアクションを備え得る。予測アクションは、複数のユーザからの少なくとも部分的な履歴データに基づいてコンピューティングデバイスによって生成されるアクションを備え得る。そうすることで、コンピューティングデバイスへの非接触カードのタップに応答して、関連する様々なアクションを実行し得る。
【0007】
例えば、ユーザは、新しい非接触カードを受け取り、非接触カードをスマートフォンにタップし得る。タップに応答して、スマートフォンは、アカウント管理アプリケーションのカードアクティベーションページを開き得る。これにより、ユーザは、カードをアクティブにし得る。スマートフォンは、非接触カードのメモリ内のアクションデータとして指定されたユニフォームリソースロケータ(URL)に基づいてカードアクティベーションページを開き得る。カードがアクティブ化されると、ユーザは、カードをスマートフォンに再度タップし得る。次に、スマートフォンは、アカウント管理アプリケーションのコンテキストに基づいて、アカウントアプリケーションのアカウント残高ページを開くことを決定し得る。非接触カードの他のタップに応答して、スマートフォンは、機械学習を活用して、タップに関連付けられたアクションを予測し得る。例えば、スマートフォンは、アカウント管理アプリケーションのユーザ定義アクションページをロードすることを予測し得る。ユーザ定義アクションページで、ユーザは、アクション(例えば、顧客サービスの呼び出し)を規定し得、これは、非接触カードのメモリに格納され得る。ユーザ定義アクションは、満たされた場合に、スマートフォンにユーザ定義アクション(例えば、顧客サービスの呼び出し)を実行させる1つまたは複数のルール(または基準)を含み得る。
【0008】
本明細書で使用される表記法および命名法を一般的に参照して、以下の詳細な説明の1つまたは複数の部分は、コンピュータまたはコンピュータのネットワーク上で実行されるプログラム手順に関して提示され得る。これらの手順の説明および表現は、当業者によって、それらの作業の実体を当業者に最も効果的に伝えるために使用される。手順はここにあり、一般に、望ましい結果につながる自己矛盾のない一連の演算であると考えられている。これらの演算は、物理量の物理的な操作を必要とする演算である。通常、必ずしもそうとは限らないが、これらの量は、格納、転送、結合、比較、およびその他の方法で操作できる電気信号、磁気信号、または光信号の形をとる。主に一般的な使用法の理由から、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数値などと呼ぶと便利な場合がある。しかしながら、これらおよび類似の用語はすべて、適切な物理量に関連付けられており、これらの量に適用される便利なラベルにすぎないことに留意すべきである。
【0009】
さらに、これらの操作は、加算または比較などの用語で呼ばれることが多く、これらは、一般に、人間のオペレータによって実行される知的な演算に関連付けられている。しかしながら、1つまたは複数の実施形態の一部を形成する本明細書に記載の演算のいずれにおいても、人間のオペレータのそのような能力は、必要ではなく、またはほとんどの場合望ましいものではない。むしろ、これらの演算は、機械演算である。様々な実施形態の演算を実行するための有用な機械は、本明細書の教示に従って書かれた、その中に格納されたコンピュータプログラムによって選択的にアクティブ化または構成されたデジタルコンピュータを含み、および/または必要な目的のために特別に構築された装置またはデジタルコンピュータを含む。様々な実施形態はまた、これらの演算を実行するための装置またはシステムに関する。これらの装置は、必要な目的のために特別に構築され得る。これらの様々な機械に必要な構造は、与えられた説明から明らかになる。
【0010】
ここで、図面を参照する。ここで、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を参照するために使用される。以下の説明では、説明の目的で、それらを完全に理解するために、多くの具体的な詳細が示されている。しかしながら、新規の実施形態は、これらの特定の詳細なしで実施できることは明らかであろう。他の例では、その説明を容易にするために、周知の構造およびデバイスがブロック図の形で示されている。意図は、請求の範囲内のすべての修正、均等物、および代替案をカバーすることである。
【0011】
図1は、開示された実施形態に対応する、例示的なシステム100の概略図を示している。示されるように、システム100は、1つまたは複数の非接触カード101および1つまたは複数のモバイルデバイス110を含む。非接触カード101は、クレジットカード、デビットカード、ATMカード、ギフトカードなどの任意のタイプの支払いカードを代表するものである。非接触カード101は、NFC、EMV標準、または無線通信における他の短距離プロトコルを介して、またはNFCデータ交換フォーマット(NDEF)タグを使用してモバイルデバイス110と通信するように構成された、無線周波数識別(RFID)チップなどの1つまたは複数のチップ(図示せず)を備え得る。本明細書では通信プロトコルの例としてNFCが使用されているが、本開示は、EMV標準、ブルートゥース(登録商標)、および/またはWi-Fiなどの他のタイプの無線通信にも同様に適用可能である。モバイルデバイス110は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、ラップトップ、ポータブルゲームデバイスなどのような、任意のタイプのネットワーク対応コンピューティングデバイスを代表するものである。
【0012】
示されるように、非接触カードのメモリ102は、アクションデータ103のデータストアを含む。アクションデータ103は、モバイルデバイス110上でアクションを実行するためにアカウントアプリケーション113のタッピングエンジン115によって解釈され得る任意のタイプのデータを表す。例えば、アクションデータ103は、ウェブサイト、アプリケーション(例えば、アカウントアプリケーション113および/または他のアプリケーション114)、アプリケーションページ(例えば、アカウントアプリケーション113および/またはモバイルデバイス110の他のアプリケーション114)、OS112のコンポーネント、または他のコンピューティングリソースに向けられたURLを含み得る。タッピングエンジン115によって受信されると、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110に、URLによって指定されたリソースをロードさせ得る。
【0013】
他の例として、アクションデータ103は、タッピングエンジン115が関連するアクションを決定することを可能にするルール、条件、および/または他のデータを含み得る。例えば、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストを決定し、モバイルデバイス110のコンテキストおよびアクションデータ103に基づいてコンテキストアクションを決定し得る。他の例として、タッピングエンジン115は、履歴データに基づいてユーザの意図を予測する予測アクション(例えば、ユーザおよび/または他のユーザによって実行された以前のアクション)を生成し得る。次に、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110上でコンテキストアクションおよび/または予測アクションの実行を開始し得る。
【0014】
さらに、アクションデータ103は、モバイルデバイス110上でユーザ定義アクションを実行するためにタッピングエンジン115によって解釈され得るユーザ定義アクションを格納し得る。アクションデータ103内のユーザ定義アクションは、URL、ならびにタッピングエンジン115がユーザ定義アクションを実行する前に満たされなければならない1つまたは複数のルールまたは他の条件を含み得る。
【0015】
示されるように、モバイルデバイス110のメモリ111は、オペレーティングシステム(OS)112のインスタンスを含む。オペレーティングシステム112の例は、アンドロイド(登録商標)OS、iOS(登録商標)、Linux(登録商標)、およびウィンドウズ(登録商標)オペレーティングシステムを含む。示されるように、OS112は、アカウントアプリケーション113および1つまたは複数の他のアプリケーション114を含む。アカウントアプリケーション113は、ユーザが、アカウント残高の表示、アイテムの購入、および支払いの処理などの様々なアカウント関連の操作を実行することを可能にする。最初に、ユーザは、認証資格情報を使用して認証して、アカウントアプリケーション113の特定の機能にアクセスし得る。例えば、認証資格情報は、ユーザ名およびパスワード、生体認証資格情報などを含み得る。
【0016】
示されるように、アカウントアプリケーション113は、タッピングエンジン115およびルール116のデータストア、ユーザプロファイル117、機械学習(ML)モデル118、およびアカウントデータ119を含む。タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110への非接触カード101のタップに関連付けられたアクションを決定するように構成される。前述のように、タッピングエンジン115は、タップに関連付けられた事前定義されたアクション、タップに関連付けられたユーザ定義アクションを決定し、タップに関連付けられたコンテキストアクションを生成し、タップに関連付けられた予測アクションを生成するように構成される。一般に、非接触カード101がモバイルデバイス110にタップされる(例えば、無線通信範囲に持ち込まれる)とき、モバイルデバイス110は、非接触カード101の通信インターフェース(例えば、NFC、ブルートゥース(登録商標)、EMVなど)からアクションデータ103の1つまたは複数のレコードを受信し得る。
【0017】
タッピングエンジン115は、アクションデータ103に少なくとも部分的に基づいて、モバイルデバイス110上で実行するアクションを決定し得る。例えば、アクションデータ103は、URLを指定し得る。いくつかの実施形態では、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110上で実行するアクションを決定するときに、モバイルデバイス110のコンテキストをさらに決定し得る。タッピングエンジン115は、どのアプリケーションがモバイルデバイス110上で実行されているか、どのアプリケーションがモバイルデバイス110のディスプレイのフォアグラウンドにあるか、フォアグラウンドのアプリケーションにどのような機能が関連付けられているか、デバイスのディスプレイに表示されているデータを解析すること、ユーザプロファイル117のデータ、および/またはアカウントデータ119のデータ(例えば、トランザクションデータ、購入データなど)など、モバイルデバイス110の任意の属性に基づいてコンテキストを決定し得る。
【0018】
さらに、いくつかの実施形態では、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110上で実行するアクションを決定するときのユーザの意図を反映する予測アクションを生成し得る。例えば、ユーザは、非接触カード101をモバイルデバイス110にタップした後、アカウントステートメントページに繰り返しアクセスし得る。そのような例では、タッピングエンジン115は、ユーザによる非接触カード101のモバイルデバイス110へのタップを検出した後、アカウントステートメントページをロードし得る。他の例として、タッピングエンジン115は、トレーニングデータに基づいてトレーニングされたMLモデル118を活用し得る。トレーニングデータは、複数の異なるユーザによるデバイスへの非接触カードのタップに応答して実行された履歴アクションを記述し得る。トレーニングデータに基づくトレーニング中に、機械学習(ML)アルゴリズムは、MLモデル118を生成し得る。MLモデル118を使用して、モバイルデバイス110への非接触カード101の所与のタップについて予測アクションを生成し得る。例えば、タッピングエンジン115は、アクションデータ103、決定されたコンテキスト、ルール116、ユーザプロファイル117、および/またはアカウントデータ119のうちの1つまたは複数をMLモデル118に提供し得、これは、1つまたは複数の予測アクションを生成し得る。MLモデル118は、各予測アクションのスコアをさらに計算し得、スコアは、アクションがユーザによって意図されたアクションである可能性を反映する。次に、タッピングエンジン115は、最高のスコアを有する予測アクションを選択し、選択された予測アクションの実行を開始し得る。
【0019】
述べたように、いくつかの実施形態では、アクションデータ103は、デフォルトのアクションを指定する(例えば、使用のためにアクティブ化されていない非接触カード101がモバイルデバイス110にタップされたときに、アカウントアプリケーション113のカードアクティベーションページをロードする)。したがって、そのような例では、タッピングエンジン115は、非アクティブなカードのタップに応答して、アカウントアプリケーション113のアカウントアクティベーションページをロードする。他の例として、アクションデータ103は、カードがアクティブ化されていないことを反映するフラグを含み得、タッピングエンジン115は、カードがアクティブ化されていないことを示すフラグを検出すると、アカウントアクティベーションページをロードする。さらに他の例として、タッピングエンジン115は、タッピングエンジン115が、アカウントアクティベーションページをロードするためにカード101と以前に通信していないことを決定し得る。他の例では、フラグは、非接触カード101の発行者によって維持されるサーバに格納され得る。サーバに格納されているフラグは、カードが顧客に送信されたが、まだアクティブ化されていないことを示し得る。タッピングエンジン115は、サーバからフラグを受信し、それに応じてアカウントアクティベーションページをロードし得る。カードがアクティブ化されると、異なるアクションがアクションデータ103として格納され得る。異なるアクションは、非接触カード101自体、アカウントアプリケーション113、および/またはユーザによって生成され得る。
【0020】
他の実施形態では、アクションデータ103は、電話番号で顧客サービス部門に電話をかけるなどのユーザ定義アクションを指定する。アクションデータ103に格納されたURLは、OS112の電話アプリケーション(例えば、他のアプリケーション114のうちの1つ)を開き、顧客サービス部門の電話番号をダイヤルするように指定し得る。そのような例では、タッピングエンジン115は、電話アプリケーションを開き、非接触カード101のタップに基づいてアクションデータ103の受信に応答するユーザのために顧客サービス部門の電話番号をダイヤルする。
【0021】
他の例として、アクションデータ103は、一般的であり、関連するアクションを決定するために(例えば、コンテキストおよび/または予測を使用して)タッピングエンジン115によって解釈される。例えば、ユーザがアカウントアプリケーション113のホームページを見ながら非接触カード101をモバイルデバイス110にタップすると、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストが関連するアカウントに関連していると決定し得る(例えば、ホームページのURLに基づいて、ホームページに出力されるテキストの概念を決定するなど)。それに応じて、タッピングエンジン115は、アカウントアプリケーション113のアカウント残高ページをロードでき、これにより、ユーザは、自分のアカウント残高および他の詳細なアカウント情報を見ることができる。したがって、タッピングエンジン115は、ユーザによって実行されたアクションを監視し、アクションの指示を(決定されたコンテキストとともに)ユーザプロファイル117および/またはアカウントデータ119に格納し得る。他の例として、非接触カード101がモバイルデバイス110にタップされると、タッピングエンジン115は、アカウントデータ119が、事前定義された時間内(例えば、30秒、1分など)に非接触カード101を使用して(例えば、他のアプリケーション114のウェブブラウザを使用して)購入が行われたことを反映していると決定し得る。したがって、タッピングエンジン115は、購入に関連するアクションを実行し得る。例えば、タッピングエンジン115は、期日に購入の支払いをプログラムでスケジュールし得る。他の例として、タッピングエンジン115は、顧客が報酬ポイントを使用して購入の支払いをすることを可能にする報酬ページをロードし得る。さらに他の例として、タッピングエンジン115は、アプリケーション内の1つまたは複数のフォームフィールドの存在に基づいて、関連するアクションを決定し得る。例えば、タッピングエンジン115は、ウェブブラウザのフォームフィールドが現在アカウント番号フィールドを含むことを決定し得る。タッピングエンジン115は、フォームフィールドのメタデータの読み取り、ウェブブラウザでのウェブページのソースコードの読み取り、ウェブページのドキュメントオブジェクトモデル(DOM)などの任意の適切な手段によってアカウント番号フィールドを識別し得る。したがって、そのような例では、タッピングエンジン115は、非接触カード101をデバイス110にタップして、カード101のアカウント番号をアカウント番号フィールドにコピーすることを指定する通知を出力し得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、タップに応答してアクションが実行されると、タッピングエンジン115および/またはアカウントアプリケーション113は、アクションが実行されたことを示す通知をユーザに出力し得る。追加の通知は、ユーザ定義アクションおよび/またはユーザが選択できる1つまたは複数の事前定義されたアクションを含む、任意のアクションをカードタップにリンクできることをユーザに指定し得る。
【0023】
ルール116は、一般に、タップに応答するアクションを決定するためにタッピングエンジン115によって使用され得る1つまたは複数のルールを含む。例えば、ルール116のルールは、ユーザが指定された時間内に映画チケットに10ドルを超えて費やした場合に、報酬ポイントを伴う映画チケットの支払いを指定し得る。そのような例では、タッピングエンジン115は、非接触カード101のタップを検出し、アカウントデータ119内のユーザの支出データを解析して、ユーザが指定された時間内に映画チケットに20ドルを費やしたと決定し得る。それに応答して、タッピングエンジン115は、報酬ポイントを伴う映画チケットの支払い、またはユーザが報酬ポイントを伴う映画チケットの支払いを可能にするアカウントアプリケーション113のページのロードを含み得るコンテキストアクションをプログラム的に生成し得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、非接触カード101は、アクションデータ103の複数の要素をデバイス110に送信し得る。例えば、暗号化されたパッケージは、アクションデータ103の複数の要素と、アクションデータ103の異なる要素を解析するためにタッピングエンジン115によって使用される区切り文字および/またはメタデータを含み得る。そのような例では、単一のパッケージを復号し、解析し、1つまたは複数の目的(例えば、URLにアクセスする、電話番号に電話する、および/またはフォームフィールドに入力する)に使用し得る。例えば、アクションデータ103の複数の要素がコンマ区切り文字で区切られている場合、タッピングエンジン115は、コンマ区切り文字に基づいて各要素を解析し、アクションデータの各要素に関連付けられた1つまたは複数の操作を実行し得る。
【0025】
図2Aは、一実施形態に係る、非接触カード101のモバイルデバイス110へのタップに応答するアクションを決定するタッピングエンジン115の例を示す概略図200である。示されるように、モバイルデバイス110上のアカウントアプリケーション113は、顧客サービスの問題についてのよくある質問(FAQ)を含む顧客サービスページを出力している。非接触カード101がモバイルデバイス110にタップされると、非接触カード101は、アクションデータ103をモバイルデバイス110に送信し得る。しかしながら、アクションデータ103は、実行するアクション(例えば、アプリケーション、ページなどのURLへのアクセス)を指定し得ない。したがって、タッピングエンジン115は、タップに応答して実行するアクションを決定し得る。
【0026】
少なくとも1つの実施形態では、タッピングエンジン115は、実行するアクションを決定するためにモバイルデバイス110のコンテキストを決定する。例えば、タッピングエンジン115は、アカウントアプリケーション113の顧客サービスページが現在モバイルデバイス110に表示されていることを決定し得る。例えば、タッピングエンジン115は、顧客サービスページのテキストを解析し、顧客サービスに関連する概念を検出し得る。したがって、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストが顧客サービスに関連していると決定し得る。したがって、タッピングエンジン115は、顧客サービスへの電話の開始、アカウントアプリケーション113へのより詳細な顧客サービスページのロードなど、顧客サービスに関連するアクションを実行することを決定し得る。
【0027】
追加的および/または代替的に、タッピングエンジン115は、MLモデル118を活用して、モバイルデバイス110への非接触カード101のタップに関連付けられたアクションを決定し得る。例えば、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストを説明するデータをMLモデル118に提供し得る(例えば、顧客サービスページが表示されること、コンテキストが顧客サービス、アプリケーションの履歴に関連すること、および/またはモバイルデバイス110などに表示するために出力されたページ)。さらに、MLモデル118は、関連するユーザ応答によって実行されたタップアクションの履歴、および/または複数のユーザによって実行されたタップアクションの履歴を考慮し得る。例えば、タップアクションの履歴は、顧客サービスのFAQページが表示されているときに非接触カード101のタップに応答して実行される最も頻繁なアクションが顧客サービスへのダイヤルであることを示し得る。MLモデル118は、ルール116、ユーザプロファイル117、および/またはアカウントデータ119をさらに考慮し得る。次に、MLモデル118は、実行する1つまたは複数の候補アクションを生成し、非接触カード101のモバイルデバイス110へのタップに応答して実行するアクションとして、最高のスコアを有する候補アクションを返し得る。
【0028】
図2Bは、タッピングエンジン115が、ユーザに代わって顧客サポートにダイヤルするために電話アプリケーションを開くことを決定する実施形態を示す概略図210である。したがって、タッピングエンジン115は、OS112の電話アプリケーションの開放を開始し、電話アプリケーションに、顧客サポートに関連付けられた電話番号をダイヤルさせ得る。例えば、タッピングエンジン115は、図2Aのモバイルデバイス110の決定されたコンテキストに基づいて顧客サポートにダイヤルすることを決定し得る。追加的および/または代替的に、MLモデル118は、顧客サポートを呼び出すことが、(各候補アクションについて計算されたスコアに基づいて)ユーザによって実行されることが最も可能性が高いアクションであると決定し得る。追加的および/または代替的に、タッピングエンジン115は、ルール116(および/またはユーザプロファイル117)で指定されたルールに基づいて顧客サポートを呼び出すことを決定し得、ルールは、アカウントアプリケーション113の顧客サービス関連のページが表示されたときに顧客サービスを呼び出すことを指定している。
【0029】
図3Aは、一実施形態に係る、非接触カード101のモバイルデバイス110へのタップに応答するアクションを決定するタッピングエンジン115の例を示す概略図300である。前述のように、非接触カード101がモバイルデバイス110にタップされると、非接触カード101は、アクションデータ103をモバイルデバイス110に送信し得る。しかしながら、アクションデータ103は、一般的であり、実行するアクションを指定し得ない。したがって、タッピングエンジン115は、タッピングに応答して実行するアクションを決定し得る。
【0030】
示されるように、モバイルデバイス110上のアカウントアプリケーション113は、ユーザのもう1つのアカウントの指示を含むホームページを出力している。タッピングエンジン115は、アカウントアプリケーション113から、ホームページが表示のために出力されているという指示を受信し得る。タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストに基づいてアクションを決定し得る。述べたように、タッピングエンジン115は、アカウントアプリケーション113のホームページが表示されていることを決定することによってコンテキストを決定し得る。タッピングエンジン115は、ホームページの出力(例えば、任意のテキストおよび/または画像)を解析して、ホームページに関連付けられた概念を決定することによって、コンテキストをさらに決定し得る。したがって、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストがユーザのアカウントに関連していると決定し得る。決定されたコンテキストに基づいて、タッピングエンジン115は、アカウントアプリケーション113の詳細なアカウントページにアクセスすることを決定し得る。
【0031】
図3Bは、タッピングエンジン115が、アカウントアプリケーション113に、非接触カード101に関連付けられたアカウントの詳細ページを(例えば、非接触カード101のアカウント番号に基づいて)ロードさせた実施形態を示す概略図310である。述べたように、タッピングエンジン115は、モバイルデバイスのコンテキストに基づいて、タップに応答するアカウントの詳細ページをロードすることを決定し得る。追加的および/または代替的に、ユーザは、ホームページが表示されている間に非接触カード101がタップされたときにアカウント詳細ページをロードすることを示すルール116を指定し得る。追加的および/または代替的に、タッピングエンジン115は、MLモデル118に基づいて、ユーザがタップに応答してアカウント詳細ページをロードすることを意図していると予測し得る。
【0032】
図4は、一実施形態に係る、非接触カード101のアクションデータ103に格納するための例示的なユーザ定義アクションを示す概略図400である。示されるように、アカウントアプリケーション113のグラフィカルユーザインターフェースは、ユーザがアクションを規定することを可能にする。例えば、GUI要素401において、ユーザは、アカウントアプリケーション113がホームページ(例えば、図3Aのホームページ)を出力している間に、アクションが非接触カード101のタップに適用されることを指定した。さらに、GUI要素402において、ユーザは、アカウントアプリケーション113がホームページを出力している間に非接触カード101をタップすることにより、アカウントに関連付けられた詳細残高ページ(例えば、図3Bのアカウント詳細ページ)をロードする必要があることを指定した。GUI要素401で提供される入力は、ユーザによって手動で入力され、および/または複数のオプション(例えば、オプションのドロップダウンリスト)からユーザによって選択され得る。提出されると、アカウントアプリケーション113は、アクションデータ103-1を生成し、これは、非接触カード101に送信される。次に、非接触カード101は、アクションデータ103-1をアクションデータ103のレコードとして非接触カード101のメモリに格納し得る。一実施形態では、アクションデータ103-1は、アカウントアプリケーション113のアカウント詳細ページに向けるURLを含む。しかしながら、他の実施形態では、アクションデータ103-1は、追加情報を含む(例えば、アカウントアプリケーション113のホームページがモバイルデバイス110上で現在開いている場合、アカウント詳細ページへのURLに従うべきであることを指定するルール)。
【0033】
図5Aは、クレジットカード、デビットカード、および/またはギフトカードなどの支払いカードを備え得る非接触カード101を示している。示されているように、非接触カード101は、カード101の表面または裏面に表示されるサービスプロバイダ502によって発行され得る。いくつかの例では、非接触カード101は、支払いカードとは関係がなく、識別カードを備え得るが、これに限定されない。いくつかの例では、支払いカードは、デュアルインターフェース非接触支払いカードを備え得る。非接触カード101は、プラスチック、金属、および他の材料で構成される単一層または1つまたは複数の積層層を含み得る基板510を備え得る。例示的な基板材料は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニルアセテート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、陽極酸化チタン、パラジウム、金、カーボン、紙、および生分解性材料を含む。いくつかの例では、非接触カード101は、ISO/IEC7810規格のID-1フォーマットに準拠する物理的特性を有し得、そうでなければ、非接触カードは、ISO/IEC14443規格に準拠し得る。しかしながら、本開示に係る非接触カード101は異なる特性を有し得、本開示は、支払いカードに非接触カードを実施する必要がないことを理解されたい。
【0034】
非接触カード101は、カードの表面および/または裏面に表示される識別情報515、および接触パッド520も含み得る。接触パッド520は、モバイルデバイス110、ユーザデバイス、スマートフォン、ラップトップ、デスクトップ、またはタブレットコンピュータなどの他の通信デバイスとの接触を確立するように構成され得る。非接触カード101は、処理回路、アンテナ、および図5Aには示されていない他のコンポーネントも含み得る。これらのコンポーネントは、接触パッド520の背後または基板510上の他の場所に配置され得る。非接触カード101はまた、カードの裏面に位置し得る磁気ストリップまたはテープを含み得る(図5Aには示されていない)。
【0035】
図5Bに示されるように、非接触カード101の接触パッド520は、マイクロプロセッサ530およびメモリ102を含む、情報を格納および処理するための処理回路525を含み得る。処理回路525は、プロセッサ、メモリ、エラーおよびパリティ/CRCチェッカ、データエンコーダ、衝突防止アルゴリズム、コントローラ、コマンドデコーダ、セキュリティプリミティブ、および本明細書に記載の機能を実行するために必要な改ざん防止ハードウェアを含む追加のコンポーネントを含み得ることが理解される。
【0036】
メモリ102は、リードオンリーメモリ、ライトワンスリードマルチプルメモリ、またはリード/ライトメモリ、例えば、RAM、ROM、およびEEPROMであり得、非接触カード101は、これらのメモリの1つまたは複数を含み得る。リードオンリーメモリは、工場出荷時に読み取り専用または1回限りのプログラムが可能であり得る。1回限りのプログラムにより、一度書き込んで何度も読み取ることができる。ライトワンス/リードマルチプルメモリは、メモリチップが工場から出荷された後のある時点でプログラムされ得る。メモリは、一度プログラムされると、書き換えられないかもしれないが、何度も読み取られ得る。リード/ライトメモリは、工場出荷後に何度もプログラムおよび再プログラムされ得る。リード/ライトメモリはまた、工場出荷後に何度も読み取られ得る。
【0037】
メモリ102は、アクションデータ103、1つまたは複数のアプレット540、1つまたは複数のカウンタ504、および1つまたは複数の顧客識別子507を格納するように構成され得る。1つまたは複数のアプレット540は、Java(登録商標)カードアプレットなど、1つまたは複数の非接触カード上で実行するように構成された1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを備え得る。しかしながら、アプレット540は、Javaカードアプレットに限定されず、代わりに、非接触カードまたは限られたメモリを有する他のデバイス上で動作可能な任意のソフトウェアアプリケーションであり得ることが理解される。1つまたは複数のカウンタ504は、整数を格納するのに十分な数値カウンタを備え得る。顧客識別子507は、非接触カード101のユーザに割り当てられた一意の英数字識別子を備え得、識別子は、非接触カードのユーザを他の非接触カードユーザと区別し得る。いくつかの例では、顧客識別子507は、顧客とその顧客に割り当てられたアカウントの両方を識別し、さらに顧客のアカウントに関連付けられた非接触カードを識別し得る。
【0038】
前述の例示的な実施形態のプロセッサおよびメモリ要素は、接触パッドを参照して説明されているが、本開示は、それに限定されない。これらの要素は、パッド520の外部に、またはそれから完全に分離して、または接触パッド520内に位置するプロセッサ530およびメモリ102要素に加えて、さらなる要素として実施され得ることが理解される。
【0039】
いくつかの例では、非接触カード101は、1つまたは複数のアンテナ555を備え得る。1つまたは複数のアンテナ555は、非接触カード101内および接触パッド520の処理回路525の周りに配置され得る。例えば、1つまたは複数のアンテナ555は、処理回路525と一体化され得、1つまたは複数のアンテナ555は、外部ブースターコイルと共に使用され得る。他の例として、1つまたは複数のアンテナ555は、接触パッド520および処理回路525の外部にあり得る。
【0040】
一実施形態では、非接触カード101のコイルは、空芯変圧器の二次側として機能し得る。端末は、電力または振幅変調を切断することによって非接触カード101と通信し得る。非接触カード101は、1つまたは複数のコンデンサを介して機能的に維持され得る非接触カードの電源接続におけるギャップを使用して、端末から送信されるデータを推測し得る。非接触カード101は、非接触カードのコイルまたは負荷変調の負荷を切り替えることにより、通信を返し得る。負荷変調は、干渉によって端末のコイルで検出され得る。より一般的には、アンテナ555、処理回路525、および/またはメモリ102を使用して、非接触カード101は、NFC、ブルートゥース(登録商標)、および/またはWi-Fi通信を介して通信するための通信インターフェースを提供する。
【0041】
上で説明したように、非接触カード101は、Javaカードなどのメモリが限られているスマートカードまたは他のデバイス上で動作可能なソフトウェアプラットフォーム上に構築され得、1つまたは複数のアプリケーションまたはアプレットは、安全に実行され得る。アプレットは、非接触カードに追加され、様々なモバイルアプリケーションベースの使用事例で多要素認証(MFA)用のワンタイムパスワード(OTP)を提供し得る。アプレットは、モバイルNFCリーダ(例えば、モバイルデバイス110の)などのリーダからの近距離データ交換要求などの1つまたは複数の要求に応答し、NDEFテキストタグとしてエンコードされた暗号的に安全なOTPを備えるNDEFメッセージを生成するように構成され得る。
【0042】
NDEFOTPの一例は、NDEFショートレコードレイアウト(SR=1)である。このような例では、1つまたは複数のアプレット540は、OTPをNDEFタイプ4のよく知られたタイプのテキストタグとしてエンコードするように構成され得る。いくつかの例では、NDEFメッセージは、1つまたは複数のレコードを備え得る。アプレット540は、OTPレコードに加えて、1つまたは複数の静的タグレコードを追加するように構成され得る。
【0043】
いくつかの例では、非接触カード101およびサーバ120は、カードが適切に識別され得るように特定のデータを含み得る。非接触カード101は、1つまたは複数の一意の識別子(図示せず)を含み得る。読み取り動作が行われるたびに、カウンタ104は、インクリメントするように構成され得る。いくつかの例では、非接触カード101からのデータが(例えば、モバイルデバイス110によって)読み取られるたびに、カウンタ104は、検証のためにサーバに送信され、カウンタ値104が等しいかどうかを決定する(検証の一部として)。
【0044】
いくつかの例では、1つまたは複数のアプレット540は、そのパーソナライズ状態を維持するように構成されて、ロック解除および認証された場合にのみパーソナライズを許可し得る。他の状態は、標準的な状態の事前パーソナライズを備え得る。終了状態に入ると、1つまたは複数のアプレット540は、パーソナライズデータを削除するように構成され得る。終了状態では、1つまたは複数のアプレット540は、すべてのアプリケーションプロトコルデータユニット(APDU)要求への応答を停止するように構成され得る。
【0045】
1つまたは複数のアプレット540は、認証メッセージで使用され得るアプレットバージョン(2バイト)を維持するように構成され得る。いくつかの例では、これは最上位バイトのメジャーバージョン、最下位バイトのマイナーバージョンとして解釈され得る。バージョンのそれぞれのルールは、認証メッセージを解釈するように構成されている。例えば、メジャーバージョンに関しては、これには、各メジャーバージョンが特定の認証メッセージレイアウトと特定のアルゴリズムを備えることが含まれ得る。マイナーバージョンの場合、これには、バグ修正、セキュリティ強化などに加えて、認証メッセージまたは暗号化アルゴリズムへの変更、静的タグコンテンツへの変更が含まれ得ない。
【0046】
いくつかの例では、1つまたは複数のアプレット540は、RFIDタグをエミュレートするように構成され得る。RFIDタグは、1つまたは複数の多形タグを含み得る。いくつかの例では、タグが読み取られるたびに、非接触カードの信頼性を示し得る様々な暗号化データが提示される。1つまたは複数のアプリケーションに基づいて、タグのNFC読み取りが処理され得、データがサーバに送信され得、そしてデータがサーバで検証され得る。
【0047】
いくつかの例では、非接触カード101およびサーバは、カードが適切に識別され得るように、特定のデータを含み得る。非接触カード101は、1つまたは複数の一意の識別子(図示せず)を備え得る。読み取り動作が行われるたびに、カウンタ504は、インクリメントするように構成され得る。いくつかの例では、非接触カード101からのデータが(例えば、モバイルデバイス110によって)読み取られるたびに、カウンタ504は、検証のためにサーバに送信され、カウンタ値504が等しいかどうかを決定する(検証の一部として)。
【0048】
1つまたは複数のカウンタ504は、リプレイ攻撃を防ぐように構成され得る。例えば、暗号文が取得されて再生された場合、カウンタ504が読み取られ、使用され、または他の方法で渡された場合、その暗号文は直ちに拒否される。カウンタ504が使用されていない場合、それは再生され得る。いくつかの例では、カード上でインクリメントされるカウンタは、トランザクション用にインクリメントされるカウンタとは異なる。非接触カード101は、非接触カード101上のアプレット540間に通信がないため、アプリケーショントランザクションカウンタ504を決定できない。いくつかの例では、非接触カード101は、トランザクションアプレットであり得る第1のアプレット540-1、および第2のアプレット540-2を備え得る。各アプレットは、カウンタ504を備え得る。
【0049】
いくつかの例では、カウンタ504は、同期し得ない。いくつかの例では、ある角度での読み取りなど、トランザクションを開始する偶発的な読み取りを考慮して、カウンタ504は、インクリメントし得るが、アプリケーションは、カウンタ504を処理しない。いくつかの例では、モバイルデバイス110がウェイクアップされると、NFCが有効にされ得、モバイルデバイス110は、利用可能なタグを読み取るように構成され得るが、読み取りに応答してアクションは取られない。
【0050】
カウンタ504の同期を維持するために、モバイルデバイス110がウェイクアップしたときに検出し、検出に起因して発生した読み取りがその後カウンタ504を前進させることを示すサーバと同期するように構成されるような、バックグラウンドアプリケーションなどのアプリケーションが実行され得る。他の例では、ハッシュされたワンタイムパスワードを利用して、同期ミスのウィンドウを受け入れ得る。例えば、10の閾値内にある場合、カウンタ504は、前進するように構成され得る。しかしながら、異なる閾値以内、例えば、10または1000以内の場合、1つまたは複数のアプリケーションを介して、ユーザがユーザのデバイスを介してタップ、ジェスチャ、またはその他の方法で1つまたは複数の回数を示すことを要求する再同期の実行要求が処理され得る。カウンタ504が適切なシーケンスで増加する場合、ユーザがそうしていることを知ることが可能である。
【0051】
非接触カード101は、カウンタ504、マスター鍵505、および多様化された鍵506を使用して鍵多様化技術を実行してデータを保護するように構成される(例えば、アクションデータ103をモバイルデバイス110に送信するとき)。一般に、サーバ(または非接触カード101の発行者によって所有および/または操作される他のコンピューティングデバイス)および非接触カード101は、同じマスター鍵505(マスター対称鍵とも呼ばれる)でプロビジョニングされ得る。より具体的には、各非接触カード101は、サーバ内に対応するペアを有する別個のマスター鍵505でプログラムされている。例えば、非接触カード101が製造されるとき、一意のマスター鍵505が、非接触カード101のメモリ102にプログラムされ得る。同様に、一意のマスター鍵505は、サーバのアカウントデータ119内の非接触カード101に関連付けられた顧客のレコードに格納され得る(または他の安全な場所に格納され得る)。マスター鍵は、非接触カード101とサーバ以外のすべての関係者から秘密にしておき得る。
【0052】
マスター鍵505は、鍵多様化を使用してセキュリティを強化するために、カウンタ504と組み合わせて使用され得る。カウンタ504は、非接触カード101とサーバとの間で同期される値を備える。カウンタ値504は、非接触カード101とサーバ(および/または非接触カード101とモバイルデバイス110)との間でデータが交換されるたびに変化する数を備え得る。非接触カード101とモバイルデバイス110との間のNFCデータ転送を可能にするために、アカウントアプリケーション113は、非接触カード101がモバイルデバイス110のカードリーダ120に十分に近いときに非接触カード101と通信し得る。カードリーダ120は、非接触カード101から読み取りおよび/または非接触カード101と通信するように構成され得る(例えば、NFC、ブルートゥース(登録商標)、RFIDなどを介して)。したがって、例示的なカードリーダ120は、NFC通信モジュール、ブルートゥース(登録商標)通信モジュール、および/またはRFID通信モジュールを含む。
【0053】
例えば、ユーザは、非接触カード101をモバイルデバイス110にタップでき、それにより、非接触カード101をモバイルデバイス110のカードリーダ120に十分に近づけて、非接触カード101とモバイルデバイスの110のカードリーダ120との間のNFCデータ転送を可能にする。モバイルデバイス110と非接触カード101との間で通信が確立された後、非接触カード101は、メッセージ認証コード(MAC)暗号文を生成する。いくつかの例では、これは、非接触カード101がアカウントアプリケーション113によって読み取られるときに発生し得る。特に、これは、NFCデータ交換フォーマットに従って作成され得る近距離無線データ交換(NDEF)タグのNFC読み取りなどの読み取り時に発生し得る。例えば、アカウントアプリケーション113および/またはカードリーダ120などのリーダは、NDEF生成アプレットのアプレットIDを用いて、アプレット選択メッセージなどのメッセージを送信し得る。選択が確認されると、選択ファイルメッセージのシーケンスとそれに続く読み取りファイルメッセージが送信され得る。例えば、シーケンスは、「機能ファイルの選択」、「機能ファイルの読み取り」、および「NDEFファイルの選択」を含み得る。この時点で、非接触カード101によって維持されるカウンタ値504は、更新またはインクリメントされ得、その後に「NDEFファイルの読み取り」が続き得る。この時点で、ヘッダと共有秘密を含むメッセージが生成され得る。次に、セッション鍵は、生成され得る。MAC暗号文は、メッセージから作成され得、これは、ヘッダと共有秘密を含み得る。次に、MAC暗号文をランダムデータの1つまたは複数のブロックと連結し、MAC暗号文と乱数(RND)をセッション鍵で暗号化し得る。その後、暗号文とヘッダを連結し、ASCII16進数として符号化して、NDEFメッセージ形式で返し得る(「NDEFファイルの読み取り」メッセージに応答)。いくつかの例では、MAC暗号文は、NDEFタグとして送信され得、他の例では、MAC暗号文は、ユニフォームリソースインジケータとともに(例えば、フォーマットされた文字列として)含まれ得る。次に、非接触カード101は、MAC暗号文をモバイルデバイス110に送信し得、これは、次に、以下に説明するように、検証のためにMAC暗号文をサーバに転送し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、モバイルデバイス110は、MAC暗号文を検証し得る。
【0054】
より一般的には、データを送信する準備をするとき(例えば、サーバおよび/またはモバイルデバイス110に)、非接触カード101は、カウンタ値504をインクリメントし得る。次に、非接触カード101は、暗号化アルゴリズムへの入力としてマスター鍵505およびカウンタ値504を提供し得、これは、出力として多様化された鍵506を生成する。暗号化アルゴリズムは、暗号化アルゴリズム、ハッシュベースのメッセージ認証コード(HMAC)アルゴリズム、暗号ベースのメッセージ認証コード(CMAC)アルゴリズムなどを含み得る。暗号化アルゴリズムの非限定的な例は、3DESまたはAES128などの対称暗号化アルゴリズム、HMAC-SHA-256などの対称HMACアルゴリズム、AES-CMACなどの対称CMACアルゴリズムを含み得る。次に、非接触カード101は、多様化された鍵506を使用してデータ(例えば、顧客識別子507および他の任意のデータ)を暗号化し得る。次に、非接触カード101は、暗号化されたデータをモバイルデバイス110のアカウントアプリケーション113に送信し得る(例えば、NFC接続、ブルートゥース(登録商標)接続などを介して)。次に、モバイルデバイス110のアカウントアプリケーション113は、暗号化されたデータをネットワーク(例えば、インターネット)を介してサーバに送信し得る。少なくとも1つの実施形態では、非接触カード101は、暗号化されたデータと共にカウンタ値504を送信する。そのような実施形態では、非接触カード101は、暗号化されたカウンタ値504、または暗号化されていないカウンタ値504を送信し得る。
【0055】
暗号化された顧客ID507を受信すると、サーバは、暗号化への入力としてカウンタ値504を使用し、暗号化のための鍵としてマスター鍵505を使用して、同じ対称暗号化を実行し得る。前述のように、カウンタ値504は、モバイルデバイス110から受信されたデータ、または非接触カード101の鍵多様化を実施するためにサーバによって維持されるカウンタ値504で指定され得る。暗号化の出力は、非接触カード101によって作成されたものと同じ多様化された鍵値506であり得る。次に、サーバは、多様化された鍵506を使用してネットワークを介して受信された暗号化された顧客ID507を復号し得、これは、非接触カード101によって送信されたデータ(例えば、少なくとも顧客識別子507)を明らかにする。そうすることにより、サーバは、例えば、復号された顧客ID507をアカウントのアカウントデータ内の顧客IDと比較することによって、モバイルデバイス110を介して非接触カード101によって送信されたデータを検証できる。
【0056】
非接触カード101の作成プロセス中に、2つの暗号化鍵がカードごとに一意に割り当てられ得る。暗号化鍵は、データの暗号化と復号の両方で使用され得る対称鍵を備え得る。トリプルDES(3DES)アルゴリズムは、EMVで使用され得、非接触カード101のハードウェアで実施される。鍵多様化プロセスを使用することにより、鍵を必要とする各エンティティの一意に識別可能な情報に基づいて、マスター鍵から1つまたは複数の鍵を導出し得る。
【0057】
いくつかの例では、脆弱性の影響を受けやすい3DESアルゴリズムの欠陥を克服するために、セッション鍵(セッションごとの一意の鍵など)を導出できるが、マスター鍵を使用するのではなく、カードから派生した一意の鍵、およびカウンタを多様化データとして使用し得る。例えば、非接触カード101が動作中に使用されるたびに、メッセージ認証コード(MAC)を作成するため、および暗号化を実行するために、異なる鍵を使用し得る。これにより、3層の暗号化が実現する。セッション鍵は、1つまたは複数のアプレットによって生成され、1つまたは複数のアルゴリズム(EMV4.3Book2A1.3.1 Common Session Key Derivationで規定されている)でアプリケーショントランザクションカウンタを使用して導出され得る。
【0058】
さらに、各カードのインクリメントは一意であり、パーソナライズによって割り当てられるか、またはいくつかの識別情報によってアルゴリズムによって割り当てられ得る。例えば、奇数のカードは、2ずつインクリメントし、偶数のカードは5ずつインクリメントし得る。いくつかの例では、インクリメントは、1枚のカードが1、3、5、2、2、…の繰り返しで順番にインクリメントするように、シーケンシャルリードでも変化し得る。特定のシーケンスまたはアルゴリズムシーケンスは、パーソナライズ時に、または一意の識別子から導出された1つまたは複数のプロセスから規定され得る。これにより、リプレイ攻撃者が少数のカードインスタンスから一般化するのが難しくなり得る。
【0059】
認証メッセージは、16進ASCIIフォーマットのテキストNDEFレコードのコンテンツとして配信され得る。他の例では、NDEFレコードは、16進フォーマットで符号化され得る。
【0060】
図6は、論理フロー600の実施形態を示している。論理フロー600は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によって実行される動作のいくつかまたはすべてを表し得る。例えば、論理フロー600は、コンピューティングデバイスへの非接触カード101のタップに基づいて実行するアクションを決定するための動作のいくつかまたはすべてを含み得る。この文脈において、実施形態は、限定されない。
【0061】
示されるように、論理フロー600は、ブロック610で始まり、モバイルデバイス110上で実行されるアカウントアプリケーション113は、アカウントに関連付けられた資格情報を認証する。例えば、アカウントアプリケーション113にアクセスしようとするユーザは、アカウントアプリケーション113内の自分のアカウントにアクセスするために、指紋、ログイン/パスワードの組み合わせ、または他の資格情報を提供し得る。いくつかの実施形態では、アカウントアプリケーション113は、アカウントに関連付けられたトランザクションデータを受信し得る(例えば、アカウントのトランザクションを処理するサーバから)。ブロック620で、アカウントアプリケーション113および/またはタッピングエンジン115は、モバイルデバイス110への非接触カード101のタップを検出し得る。例えば、非接触カード101およびモバイルデバイス110は、ブロック620でNFC通信範囲内に入り得る。ブロック630で、アカウントアプリケーション113は、非接触カード101の通信インターフェースを介して、非接触カード101のアクションデータ103を受信する。次に、アカウントアプリケーション113は、アクションデータ103をタッピングエンジン115に提供し得る。一実施形態では、非接触カード101は、1つまたは複数の鍵多様化技術を使用して(例えば、カウンタ504、マスター鍵505、および多様化された鍵506を使用して)アクションデータ103を暗号化する。次に、アカウントアプリケーション113は、暗号化されたアクションデータ103を検証し、および/または検証のために暗号化されたアクションデータ103をサーバに転送し得る。
【0062】
ブロック640で、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストを決定する。コンテキストは、OS112、アカウントアプリケーション113、および/または他のアプリケーション114のコンテキストを含み得る。例えば、コンテキストは、どのアプリケーション(および/またはOS1112のコンポーネント)がモバイルデバイス110上に表示するために出力されるか、およびどの機能および/またはアクションが表示のために出力されるアプリケーションに関連付けられるかを決定することを含み得る。ブロック650で、タッピングエンジン115は、任意選択で、1つまたは複数のMLモデル118に基づいて1つまたは複数の予測アクションを生成し得る。述べたように、MLモデル118は、トレーニングデータに基づいてトレーニングされ得、トレーニングデータは、現在のユーザおよび/または複数の他のユーザの過去のタッピングデータを含む。そうすることにより、MLモデル118は、ブロック620でのモバイルデバイス110への非接触カード101のタップに関連付けられた1つまたは複数の意図されたアクションを正確に予測できる。
【0063】
ブロック660で、タッピングエンジン115は、ブロック620でのモバイルデバイス110への非接触カード101のタップに関連付けられたアクションを決定する。一般に、タッピングエンジン115は、アクションデータ103、認証されたアカウントのアカウントデータ119、決定されたコンテキスト、ルール116、および/またはユーザプロファイル117のうちの1つまたは複数に基づいてアクションを決定し得る。例えば、述べたように、いくつかの実施形態では、アクションデータ103は、アクションを指定する(例えば、アカウントアプリケーション113および/または他のアプリケーション114を使用して、指定されたURLでコンテンツをロードする)。他の例として、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のコンテキストが非アクティブな非接触カード101のアクティブ化に関連していると決定し、ユーザが非接触カード101をアクティブ化できるようにするアカウントアプリケーション113のページをロードし得る。さらに他の例として、MLモデル118は、1つまたは複数の候補アクションおよび関連するスコアを生成し得る。タッピングエンジン115は、最高のスコアを有する候補アクションを選択し得る。
【0064】
ブロック670で、OS112、アカウントアプリケーション113、および/またはタッピングエンジン115は、ブロック660で決定されたアクションの実行を開始する。例えば、OS112の電話アプリケーションが開かれ、電話番号がユーザのためにダイヤルされ得る。他の例として、アカウントアプリケーション113のページを開き得る。さらに他の例として、ウェブページは、ウェブブラウザによってロードされ得る。ブロック680で、アカウントアプリケーション113は、任意選択で、非接触カード101のタップに対するユーザ定義アクションを指定する入力を受信し得る。ブロック690で、ユーザ定義アクションは、アクションデータ103として、非接触カード101のメモリに格納され得る。そうすることにより、モバイルデバイス110への非接触カード101のその後のタップに応答して、ユーザ定義アクションを実行できる。
【0065】
図7は、論理フロー700の実施形態を示している。論理フロー700は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によって実行される動作のいくつかまたはすべてを表し得る。例えば、論理フロー700は、コンピューティングデバイスのコンテキストを決定するための動作のいくつかまたはすべてを含み得る。この文脈において、実施形態は、限定されない。
【0066】
示されるように、論理フロー700は、ブロック710で始まり、タッピングエンジン115は、OS112のフォアグラウンドにある1つまたは複数のアプリケーションを決定する。他の言い方をすれば、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110のディスプレイ上に表示される1つまたは複数のアプリケーションを決定する。ブロック720で、タッピングエンジン115は、ブロック710で決定された1つまたは複数のアプリケーションの現在の出力を決定する。例えば、タッピングエンジン115は、ページのURLに基づいて、どのページがウェブブラウザに出力されるかを決定し得る。他の例として、タッピングエンジン115は、アプリケーションによって出力されたテキストを解析し得る。他の例として、タッピングエンジン115は、アカウントアプリケーション113のどのページが現在表示のために出力されているかを決定し得る。
【0067】
ブロック730で、タッピングエンジン115は、ブロック710で決定された1つまたは複数のアプリケーションに関連付けられた1つまたは複数の機能を決定する。例えば、タッピングエンジン115は、ウェブブラウザのURLに基づいて、ウェブページが1つのアカウントから他のアカウントへの資金の転送に関連付けられていることを決定し得る。他の例として、タッピングエンジン115は、出力されているアカウントアプリケーション113のページに関連付けられた機能を決定し得る。さらに他の例として、タッピングエンジン115は、アプリケーションによって出力されたテキスト内の概念を決定し、概念に基づいて機能を決定し得る。
【0068】
ブロック740で、タッピングエンジン115は、任意選択で、関連するアカウントデータ119を決定する。例えば、アカウントデータ119は、購入、トランザクション、カードのアクティベーション、または他のアカウント関連の操作を反映し得る。タッピングエンジン115は、コンテキストを決定するときにアカウントデータ119を考慮し得る(例えば、ユーザが非接触カード101で最近購入を完了した場合、コンテキストは、購入を含み得る)。ブロック750で、タッピングエンジン115は、ブロック710~740で行われた決定のうちの1つまたは複数に基づいて、モバイルデバイス110のコンテキストを決定する。そうすることにより、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110への非接触カード101のタップに応答して実行するアクションを決定できる。
【0069】
図8は、論理フロー800の実施形態を示している。論理フロー800は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態によって実行される動作のいくつかまたはすべてを表し得る。例えば、論理フロー800は、コンピューティングデバイスへの非接触カード101のタップに応答してアクションを実行するための動作のいくつかまたはすべてを含み得る。この文脈において、実施形態は、限定されない。
【0070】
示されるように、論理フロー800は、ブロック810で始まり、タッピングエンジン115は、非接触カード101から受信されたアクションデータ103(例えば、図6のブロック630で)がURLを指定すると決定する。それに応答して、タッピングエンジン115は、URLにアクセスさせて、そのURLによって指定されたアクションの実行を開始する。例えば、URLが電話番号用である場合、タッピングエンジン115により、OS112が電話アプリケーションを開き、電話番号をダイヤルし得る。他の例として、URLがウェブサイトに対するものである場合、タッピングエンジン115により、OS112がウェブブラウザを起動し、URLをロードし得る。
【0071】
ブロック820で、タッピングエンジン115は、ユーザ定義アクションが指定されていることを決定し得る(例えば、ユーザプロファイル117において)。次に、タッピングエンジン115は、ユーザ定義アクションの実行を開始し得る。例えば、ユーザプロファイル117におけるユーザ定義アクションは、アカウントアプリケーション113のホームページをデフォルトのアクションとしてロードするように指定し得る。したがって、タッピングエンジン115は、非接触カード101のモバイルデバイス110へのタップに応答してホームページをロードし得る。ブロック830で、タッピングエンジン115は、ルール116によって指定されたアクションの実行を開始する。例えば、デフォルトルール116は、アクションデータ103によってアクションが指定されていない場合、および/またはユーザ定義アクションが指定されていない場合に、アカウントアプリケーション113のアカウント詳細ページをロードするように指定し得る。
【0072】
ブロック840で、タッピングエンジン115は、任意選択で、モバイルデバイス110のコンテキストに基づいて1つまたは複数の候補アクションを決定し得る。例えば、タッピングエンジン115は、候補アクションとアプリケーション、機能、および/またはコンテキストとの間のマッピングを参照し得る。次に、タッピングエンジン115は、モバイルデバイス110への非接触カード101のタップに応答して実行するための候補アクションのうちの1つまたは複数を選択し得る。ブロック850で、タッピングエンジン115は、現在のユーザに関連付けられたトレーニングデータに基づいてトレーニングされたMLモデル118に基づいて、1つまたは複数の予測アクションを生成する。そうすることで、候補アクションを生成するときに現在のユーザのアクションが考慮される。
【0073】
ブロック860で、タッピングエンジン115は、現在のユーザを含み得る複数のユーザに関連付けられたトレーニングデータに基づいてトレーニングされたMLモデル118に基づいて1つまたは複数の予測アクションを生成する。そうすることで、候補アクションを生成するときにすべてのユーザのアクションが考慮される。ブロック870で、タッピングエンジン115は、任意選択で、ブロック840で決定された候補アクションの1つまたは複数、および/またはブロック850および/または860で生成された予測アクションの実行を開始する。
【0074】
いくつかの例では、非接触カード101は、1つまたは複数のコンピュータキオスクまたは端末などのデバイスにタップされて、コーヒなどの購入に応答する取引アイテムを受け取るために身元を確認し得る。非接触カード101を使用することにより、ロイヤルティプログラムにおいて身元を証明する安全な方法が確立され得る。例えば、報奨、クーポン、オファなどを入手するための身元の安全な証明、または特典の受領は、単にバーカードをスキャンするのとは異なる方法で確立される。例えば、非接触カード101と、1つまたは複数のタップジェスチャを処理するように構成されたデバイスとの間で、暗号化されたトランザクションが発生し得る。上で説明したように、1つまたは複数のアプリケーションは、ユーザの身元を検証し、ユーザに、例えば、1つまたは複数のタップジェスチャを介してアクションまたは応答させるように構成され得る。いくつかの例では、ボーナスポイント、ロイヤルティポイント、報酬ポイント、ヘルスケア情報などのデータを非接触カードに書き戻し得る。
【0075】
いくつかの例では、非接触カード101は、モバイルデバイス110などのデバイスにタップされ得る。上で説明したように、ユーザの身元は、身元の検証に基づいてユーザに望ましい利益を付与する1つまたは複数のアプリケーションによって検証され得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、認証通信プロトコルの例は、トランザクションカードと販売時点情報管理装置との間で一般的に実行されるEMV規格のオフライン動的データ認証プロトコルを、いくつかの変更を加えて模倣し得る。例えば、認証プロトコルの例は、カード発行者/支払い処理業者自体との支払いトランザクションを完了するために使用されないため、一部のデータ値は不要であり、認証は、カード発行者/支払い処理業者へのリアルタイムのオンライン接続を必要とせずに実行され得る。当技術分野で知られているように、販売時点情報管理(POS)システムは、トランザクション値を含むトランザクションをカード発行者に提出する。発行者がトランザクションを承認するか拒否するかは、カード発行者がトランザクション値を認識しているかどうかに基づき得る。一方、本開示の特定の実施形態では、モバイルデバイスから発生するトランザクションは、POSシステムに関連付けられたトランザクション値を欠いている。したがって、いくつかの実施形態では、ダミーのトランザクション値(すなわち、カード発行者が認識でき、アクティベーションを行うのに十分な値)が、認証通信プロトコル例の一部として渡され得る。POSベースのトランザクションは、トランザクションの試行回数(例えば、トランザクションカウンタ)に基づいてトランザクションを拒否し得る。バッファ値を超える試行回数が行われると、ソフト拒否が生じ得る。ソフト拒否は、トランザクションを受け入れる前に、さらに検証が必要である。いくつかの実施では、正当なトランザクションの拒否を避けるために、トランザクションカウンタのバッファ値が変更され得る。
【0077】
いくつかの例では、非接触カード101は、受信者デバイスに応じて情報を選択的に通信し得る。タップされると、非接触カード101は、タップが向けられたデバイスを認識し得、この認識に基づいて、非接触カードは、そのデバイスに適切なデータを提供し得る。これにより、非接触カードは、支払いやカード認証などの即時のアクションまたはトランザクションを完了するために必要な情報のみを送信できるという利点がある。データの送信を制限し、不要なデータの送信を回避することで、効率とデータのセキュリティの両方を向上させ得る。情報の認識と選択的な通信は、カードのアクティベーション、残高の転送、アカウントへのアクセス試行、商取引、段階的な不正行為の抑制など、様々なシナリオに適用され得る。
【0078】
非接触カード101のタップが、AppleのiOS(登録商標)オペレーティングシステムを実行しているデバイス、例えば、iPhone(登録商標)、iPod(登録商標)、またはiPad(登録商標)に向けられている場合、非接触カードは、iOS(登録商標)オペレーティングシステムを認識し、このデバイスと通信するための適切なデータを送信し得る。例えば、非接触カード101は、例えば、NFCを介してNDEFタグを使用してカードを認証するために必要な暗号化された識別情報を提供し得る。同様に、非接触カードタップがAndroid(登録商標)オペレーティングシステムを実行しているデバイス、例えば、Android(登録商標)スマートフォンまたはタブレットに向けられている場合、非接触カードは、Android(登録商標)オペレーティングシステムを認識し、このデバイスと通信するための適切なデータを送信し得る(本明細書に記載されている方法による認証に必要な暗号化された身元情報など)。
【0079】
他の例として、非接触カードタップは、キオスク、チェックアウトレジスタ、支払いステーション、または他の端末を含むがこれらに限定されないPOSデバイスに向けられ得る。タップが実行されると、非接触カード101は、POSデバイスを認識し、アクションまたはトランザクションに必要な情報のみを送信し得る。例えば、商取引を完了するために使用されるPOSデバイスを認識すると、非接触カード101は、EMV規格の下でトランザクションを完了するために必要な支払い情報を通信し得る。
【0080】
いくつかの例では、トランザクションに参加するPOSデバイスは、例えば、デバイス固有情報、ロケーション固有情報、トランザクション固有情報など、非接触カードによって提供される追加情報を要求または指定し得る。例えば、POSデバイスが非接触カードからデータ通信を受信すると、POSデバイスは、非接触カードを認識し、アクションまたはトランザクションを完了するために必要な追加情報を要求し得る。
【0081】
いくつかの例では、POSデバイスは、特定の非接触カードに精通している、または特定の非接触カードトランザクションの実行に慣れている認可された業者または他のエンティティと提携し得る。しかしながら、そのような提携は、記載された方法の実施には必要とされないことが理解される。
【0082】
ショッピングストア、食料品店、コンビニエンスストアなどのいくつかの例では、非接触カード101は、アプリケーションを開かなくてもモバイルデバイスにタップされて、1つまたは複数の購入をカバーするために1つまたは複数の報酬ポイント、ロイヤルティポイント、クーポン、オファなどを利用したいという希望または意図を示し得る。このようにして、購入の背後にある意図が提供される。
【0083】
いくつかの例では、1つまたは複数のアプリケーションは、ユーザの身元を検証するために、午後3時51分に起動が発生したこと、午後3時56分にトランザクションが処理されたこと、または行われたことなど、非接触カード101の1つまたは複数のタップジェスチャを介して起動されたことを決定するように構成され得る。
【0084】
いくつかの例では、1つまたは複数のアプリケーションは、1つまたは複数のタップジェスチャに応答する1つまたは複数のアクションを制御するように構成され得る。例えば、1つまたは複数のアクションは、報酬の収集、ポイントの収集、最も重要な購入の決定、最も安価な購入の決定、および/またはリアルタイムでの他のアクションへの再構成を備え得る。
【0085】
いくつかの例では、生体認証/ジェスチャ認証としてタップ動作に関するデータを収集し得る。例えば、暗号的に安全で傍受されにくい一意の識別子は、1つまたは複数のバックエンドサービスに送信され得る。一意の識別子は、個人に関する二次情報を検索するように構成され得る。二次情報は、ユーザに関する個人を特定できる情報を備え得る。いくつかの例では、二次情報は、非接触カード内に格納され得る。
【0086】
いくつかの例では、デバイスは、複数の個人間で請求書を分割したり、支払いをチェックしたりするアプリケーションを備え得る。例えば、各個人が非接触カードを所持し、同一の発行金融機関の顧客であってもよいが、必須ではない。これらの個人のそれぞれは、購入を分割するために、アプリケーションを介してデバイスでプッシュ通知を受信し得る。支払いを示すために1回だけカードをタップするのではなく、他の非接触カードが使用され得る。いくつかの例では、異なる金融機関を持っている個人は、カードをタップする個人からの1つまたは複数の支払い要求を開始するための情報を提供する非接触カード101を所有し得る。
【0087】
いくつかの例では、本開示は非接触カードのタップに言及する。しかしながら、本開示はタップに限定されず、本開示は他のジェスチャ(例えば、カードのウェーブまたは他の動き)を含むことを理解されたい。
【0088】
図9は、前述の様々な実施形態を実施するのに適したコンピューティングシステム902を備える例示的なコンピューティングアーキテクチャ900の実施形態を示している。様々な実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ900は、電子デバイスの一部として構成され、または実施され得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングアーキテクチャ900は、例えば、システム100の1つまたは複数のコンポーネントを実施するシステムを表し得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム902は、例えば、システム100のモバイルデバイス110を表し得る。実施形態は、この文脈に限定されない。より一般的には、コンピューティングアーキテクチャ900は、本明細書で説明されるすべての論理、アプリケーション、システム、方法、装置、および機能を実施するように構成される。
【0089】
このアプリケーションで使用される用語「システム」、「コンポーネント」および「モジュール」は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかのコンピュータ関連エンティティを指すことを意図しており、その例は、例示的なコンピューティングアーキテクチャ900によって提供される。例えば、コンポーネントは、コンピュータプロセッサ上で実行されるプロセス、コンピュータプロセッサ、ハードディスクドライブ、(光学および/または磁気記憶媒体の)複数のストレージドライブ、オブジェクト、実行可能なもの、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであり得るが、これらに限定されない。例として、サーバ上で実行されているアプリケーションとサーバの両方は、コンポーネントであり得る。1つまたは複数のコンポーネントは、プロセスおよび/または実行スレッド内に常駐し得、コンポーネントは、1台のコンピュータにローカライズされ、および/または2台以上のコンピュータ間で分散され得る。さらに、コンポーネントは、様々なタイプの通信媒体によって互いに通信可能に結合され、動作を調整し得る。調整には、情報の一方向または双方向の交換が含まれ得る。例えば、コンポーネントは、通信媒体を介して通信される信号の形で情報を通信し得る。情報は、様々な信号線に割り当てられた信号として実施され得る。このような割り当てでは、各メッセージは、信号である。しかしながら、さらなる実施形態は、代替としてデータメッセージを使用し得る。このようなデータメッセージは、様々な接続を介して送信され得る。接続例は、パラレルインターフェース、シリアルインターフェース、およびバスインターフェースを含む。
【0090】
コンピューティングシステム902は、1つまたは複数のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インターフェース、発振器、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)コンポーネント、電源などの様々な一般的なコンピューティング要素を含む。しかしながら、実施形態は、コンピューティングシステム902による実施に限定されない。
【0091】
図9に示されるように、コンピューティングシステム902は、プロセッサ904、システムメモリ906、およびシステムバス908を含む。プロセッサ904は、AMD(登録商標)Athlon(登録商標)、Duron(登録商標)およびOpteron(登録商標)プロセッサ、ARM(登録商標)アプリケーション、組み込みおよびセキュアプロセッサ、IBM(登録商標)およびMotorola(登録商標)DragonBall(登録商標)およびPowerPC(登録商標)プロセッサ、IBMおよびSony(登録商標)Cellプロセッサ、Intel(登録商標)Celeron(登録商標)、Core(登録商標)、Core(2)Duo(登録商標)、Itanium(登録商標)、Pentium(登録商標)、Xeon(登録商標)、およびXScale(登録商標)プロセッサおよび類似のプロセッサを含むがこれらに限定されない、様々な市販のコンピュータプロセッサのいずれかであり得る。デュアルマイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、およびその他のマルチプロセッサアーキテクチャも、プロセッサ904として使用し得る。
【0092】
システムバス908は、システムメモリ906からプロセッサ904を含むがこれらに限定されないシステムコンポーネントにインターフェースを提供する。システムバス908は、様々な市販のバスアーキテクチャのいずれかを使用して、メモリバス(メモリコントローラの有無にかかわらず)、周辺バス、およびローカルバスにさらに相互接続し得るいくつかのタイプのバス構造のいずれかであり得る。インターフェースアダプタは、スロットアーキテクチャを介してシステムバス908に接続し得る。スロットアーキテクチャの例は、アクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)、カードバス、(拡張)業界標準アーキテクチャ((E)ISA)、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)、NuBus、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(拡張)(PCI(X))、PCI Express、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)などを含むがこれらに限定されない。
【0093】
システムメモリ906は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、1つまたはより多くのフラッシュアレイ)、強誘電性ポリマーメモリ、オボニックメモリ、相変化または強誘電性メモリなどのポリマーメモリ、シリコン酸化物窒化物酸化物シリコン(SONOS)メモリ、磁気または光カード、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)ドライブなどのデバイスのアレイ、ソリッドステートメモリデバイス(例えば、USBメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD))、および情報の格納に適したその他のタイプの記憶媒体などの1つまたは複数の高速メモリユニットの形式の様々なタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。図9に示される図示の実施形態では、システムメモリ906は、不揮発性メモリ910および/または揮発性メモリ912を含み得る。不揮発性メモリ910には、基本入出力システム(BIOS)が格納され得る。
【0094】
コンピューティングシステム902は、内部(または外部)ハードディスクドライブ(HDD)914、リムーバブル磁気ディスク918からの読み取りまたはリムーバブル磁気ディスク918への書き込みを行う磁気フロッピディスクドライブ(FDD)916、およびリムーバブル光ディスク922(例えば、CD-ROMまたはDVD)からの読み取りまたはリムーバブル光ディスク922への書き込みを行う光ディスクドライブ920を含む、1つまたは複数の低速メモリユニットの形式の様々なタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。HDD914、FDD916、および光ディスクドライブ920は、それぞれ、HDDインターフェース924、FDDインターフェース926、および光学ドライブインターフェース928によってシステムバス908に接続され得る。外部ドライブ実施用のHDDインターフェース924は、ユニバーサルシリアルバス(USB)およびIEEE1394インターフェース技術の少なくとも一方または両方を含み得る。コンピューティングシステム902は、一般に、図1図8を参照して本明細書で説明されるすべての論理、システム、方法、装置、および機能を実施するように構成される。
【0095】
ドライブおよび関連するコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造、コンピュータ実行可能命令などの揮発性および/または不揮発性ストレージを提供する。例えば、多数のプログラムモジュールは、オペレーティングシステム930、1つまたは複数のアプリケーションプログラム932、他のプログラムモジュール934、およびプログラムデータ936を含む、ドライブおよびメモリユニット910、912に格納され得る。一実施形態では、1つまたは複数のアプリケーションプログラム932、他のプログラムモジュール934、およびプログラムデータ936は、例えば、システム100の様々なアプリケーションおよび/またはコンポーネント、例えば、オペレーティングシステム112、アカウントアプリケーション113、他のアプリケーション114、タッピングエンジン115を含み得る。
【0096】
ユーザは、1つまたは複数の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード938およびマウス940などのポインティングデバイスを介して、コンピューティングシステム902にコマンドと情報を入力し得る。その他の入力デバイスには、マイク、赤外線(IR)リモートコントロール、無線周波数(RF)リモートコントロール、ゲームパッド、スタイラスペン、カードリーダ、ドングル、指紋リーダ、グラブ、グラフィックタブレット、ジョイスティック、キーボード、網膜リーダ、タッチスクリーン(例えば、容量性、抵抗性など)、トラックボール、トラックパッド、センサ、スタイラスなどを含み得る。これらおよび他の入力デバイスは、システムバス908に結合された入力デバイスインターフェース942を介してプロセッサ904に接続されることがよくあるが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェースなどの他のインターフェースによって接続され得る。
【0097】
モニタ944または他のタイプの表示デバイスも、ビデオアダプタ946などのインターフェースを介してシステムバス908に接続されている。モニタ944は、コンピューティングシステム902の内部または外部にあり得る。モニタ944に加えて、コンピュータは通常、スピーカ、プリンタなどの他の周辺出力デバイスを含む。
【0098】
コンピューティングシステム902は、リモートコンピュータ948などの1つまたは複数のリモートコンピュータへの有線および/または無線通信を介した論理接続を使用して、ネットワーク環境で動作し得る。リモートコンピュータ948は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースの娯楽機器、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードであり得、通常、コンピューティングシステム902に関連して記載された要素の多くまたはすべてを含むが、簡潔にするために、メモリ/ストレージデバイス950のみが示されている。示されている論理接続には、ローカルエリアネットワーク(LAN)952および/またはより大きなネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)954への有線/無線接続が含まれる。このようなLANおよびWANネットワーク環境は、オフィスや企業では一般的であり、イントラネットなどの企業規模のコンピュータネットワークを容易にする。これらはすべて、例えば、インターネットなどのグローバル通信ネットワークに接続し得る。実施形態では、図1のネットワーク130は、LAN952およびWAN954のうちの1つまたは複数である。
【0099】
LANネットワーキング環境で使用される場合、コンピューティングシステム902は、有線および/または無線通信ネットワークインターフェースまたはアダプタ956を介してLAN952に接続される。アダプタ956は、アダプタ956の無線機能と通信するためにその上に配置された無線アクセスポイントを含み得るLAN952への有線および/または無線通信を容易にし得る。
【0100】
WANネットワーキング環境で使用される場合、コンピューティングシステム902は、モデム958を含み得るか、またはWAN954上の通信サーバに接続されるか、またはインターネットを経由するなど、WAN954上で通信を確立するための他の手段を有する。モデム958は、内部または外部であり、有線および/または無線デバイスであり、入力デバイスインターフェース942を介してシステムバス908に接続する。ネットワーク環境では、コンピューティングシステム902に関して示されたプログラムモジュール、またはその一部は、リモートメモリ/ストレージデバイス950に格納され得る。示されたネットワーク接続は例示であり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段を使用できることが理解されるであろう。
【0101】
コンピューティングシステム902は、無線通信(例えば、IEEE802.16無線変調技術)で動作可能に配置された無線デバイスなど、IEEE802規格ファミリを使用して有線および無線デバイスまたはエンティティと通信するように動作可能である。これには、少なくともWi-Fi(または無線フィデリティ)、WiMax、ブルートゥース(登録商標)ワイヤレステクノロジなどが含まれる。したがって、通信は、従来のネットワークと同様に事前定義された構造、または少なくとも2つのデバイス間での単なるアドホック通信であり得る。Wi-Fiネットワークは、IEEE802.11x(a、b、g、nなど)と呼ばれる無線技術を用いて、安全で信頼性の高い高速な無線接続を提供する。Wi-Fiネットワークは、コンピュータを相互に接続したり、インターネットに接続したり、有線ネットワーク(IEEE802.3関連のメディアと機能を使用)に接続したりするために使用し得る。
【0102】
様々な実施形態は、ハードウェア要素、ソフトウェア要素、または両方の組み合わせを使用して実施され得る。ハードウェア要素の例には、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどが含まれ得る。ソフトウェアの例には、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、命令セット、計算コード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、単語、値、記号、またはそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。ハードウェア要素および/またはソフトウェア要素を使用して実施形態が実施されているかどうかの決定は、必要な計算速度、電力レベル、熱耐性、処理サイクルバジェット、入力データ速度、出力データ速度、メモリリソース、データバス速度、およびその他の設計または性能の制約などの任意の数の要因に従って変化し得る。
【0103】
少なくとも1つの実施形態の1つまたは複数の態様は、プロセッサ内の様々な論理を表す機械可読媒体に格納された代表的な命令によって実施でき、機械によって読み取られると、機械は、本明細書で説明する技術を実行する論理を製造する。「IPコア」として知られるこのような表現は、有形の機械可読媒体に格納され、論理またはプロセッサを作成する製造機械にロードするために、様々な顧客または製造施設に提供される。いくつかの実施形態は、例えば、機械によって実行された場合に、実施形態に従った方法および/または動作を機械に実行させることができる命令または命令セットを格納することができる機械可読媒体または物品を使用して実施され得る。そのような機械は、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサなどを含むことができ、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の適切な組み合わせを使用して実施し得る。機械可読媒体または物品は、例えば、任意の適切なタイプのメモリユニット、メモリデバイス、メモリ物品、メモリ媒体、ストレージデバイス、ストレージ物品、ストレージ媒体および/またはストレージユニット、例えば、メモリ、リムーバブルまたは非リムーバブルな媒体、消去可能または消去不可能な媒体、書き込み可能または再書き込み可能な媒体、デジタルまたはアナログ媒体、ハードディスク、フロッピディスク、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、コンパクトディスクレコーダブル(CD-R)、コンパクトディスクリライタブル(CD-RW)、光ディスク、磁気メディア、光磁気メディア、リムーバブルメモリカードまたはディスク、各種デジタルバーサタイルディスク(DVD)、テープ、カセットなどを含み得る。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、暗号化コードなどの適切なタイプのコードを含むことができ、任意の適切な高レベル、低レベル、オブジェクト指向、視覚的、コンパイル型および/または解釈型のプログラミング言語を使用して実施され得る。
【0104】
例示的な実施形態の前述の説明は、例示および説明を目的として提示された。網羅的であること、または本開示を開示された正確な形式に限定することを意図していない。この開示に照らして、多くの修正および変更が可能である。本開示の範囲は、この詳細な説明ではなく、添付の請求の範囲によって限定されることが意図されている。本出願の優先権を主張する将来の出願は、開示された主題を異なる方法で主張し得、一般に、本明細書で様々に開示または実証されるように、1つまたは複数の限定の任意のセットを含み得る。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータで実現する方法であって、
デバイスのプロセッサが、非接触カードから、ユニフォームリソースロケータ(URL)を含むアクションデータを受信することと、
前記プロセッサが、前記アクションデータに基づいて、前記URLに関連付けられたアプリケーションを決定することと、
前記プロセッサが、前記アプリケーションが前記URLに関連付けられていることの決定に基づいて、前記アプリケーションを開くことと、を含み、
前記アプリケーションは、前記非接触カードに関連付けられた機能を提供する、
方法。
【請求項2】
前記アクションデータが前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられていることを、前記プロセッサが決定することと、
前記アクションデータが前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられていることの決定に基づいて、前記プロセッサが、前記アプリケーションのカードアクティベーションページを開くことと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、前記アプリケーションの前記カードアクティベーションページが、前記非接触カードのアクティブ化を開始することをさらに含み、
前記非接触カードの前記アクティブ化は、前記非接触カードに関連付けられた前記機能である、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記非接触カードがアクティブ化されたことを指定する通知を出力することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記アクションデータにおいて指定されたアクティブ化の指示に基づいて、前記アクションデータが、前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられることを決定する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記プロセッサが、前記アプリケーションを開く前に、モバイルオペレーティングシステム(OS)の構成要素が前記OSのフォアグラウンドにあることを決定し、
前記アプリケーションは、前記OSの構成要素が前記OSのフォアグラウンドにあることの前記決定に基づいて更に開かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アクションデータは、国際標準化機構(ISO)/国際電気標準会議(IEC)14443のフォーマットに従ってフォーマットされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アクションデータは、近距離無線通信(NFC)を介して受信され、前記アクションデータは、NFCデータ交換フォーマット(NDEF)である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
暗号文は、前記NFCを介して受信され、前記NDEFであり、
前記方法は、前記暗号文が前記アプリケーション又はサーバによって検証されたと前記アプリケーションが決定することを更に含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
デバイスのプロセッサが、非接触カードから、ユニフォームリソースロケータ(URL)を含むアクションデータを受信することと、
前記プロセッサが、前記アクションデータに基づいて、前記URLに関連付けられたアプリケーションを決定することと、
前記プロセッサが、前記アプリケーションが前記URLに関連付けられていることの決定に基づいて、前記アプリケーションを開くことと、
を実行させ、
前記アプリケーションは、前記非接触カードに関連付けられた機能を提供する、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記命令は、さらに、
前記アクションデータが前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられていることを、前記プロセッサが決定し、
前記アクションデータが前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられていることの決定に基づいて、前記プロセッサが、前記アプリケーションのカードアクティベーションページを開く
ようにコンピュータを構成する、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記命令は、さらに、前記アプリケーションの前記カードアクティベーションページが、前記非接触カードのアクティブ化を開始するように前記コンピュータを構成し、
前記非接触カードの前記アクティブ化は、前記非接触カードに関連付けられた前記機能である、
請求項11に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記命令は、さらに、前記プロセッサが、前記非接触カードがアクティブ化されたことを指定する通知を出力するように前記コンピュータを構成する、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記アクションデータにおいて指定されたアクティブ化の指示に基づいて、前記アクションデータが、前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられることを決定する、請求項11に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記命令は、前記プロセッサが、前記アプリケーションを開く前に、モバイルオペレーティングシステム(OS)の構成要素が前記OSのフォアグラウンドにあることを決定するようにコンピュータを構成し、
前記アプリケーションは、前記OSの構成要素が前記OSのフォアグラウンドにあることの前記決定に基づいて更に開かれる、
請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記アクションデータは、近距離無線通信(NFC)を介して受信され、前記アクションデータは、NFCデータ交換フォーマット(NDEF)である、請求項10に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
プロセッサと、
命令を格納するメモリと、を備えるコンピューティング装置であって、
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
デバイスのプロセッサが、非接触カードから、ユニフォームリソースロケータ(URL)を含むアクションデータを受信することと、
前記プロセッサが、前記アクションデータに基づいて、前記URLに関連付けられたアプリケーションを決定することと、
前記プロセッサが、前記アプリケーションが前記URLに関連付けられていることの決定に基づいて、前記アプリケーションを開くことと、
を実行させ、
前記アプリケーションは、前記非接触カードに関連付けられた機能を提供する、
コンピューティング装置。
【請求項18】
前記命令は、さらに、
前記アクションデータが前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられていることを、前記プロセッサが決定し、
前記アクションデータが前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられていることの決定に基づいて、前記プロセッサが、前記アプリケーションのカードアクティベーションページを開く
ように前記コンピューティング装置を構成する、請求項17に記載のコンピューティング装置。
【請求項19】
前記命令は、さらに、前記アプリケーションの前記カードアクティベーションページが、前記非接触カードのアクティブ化を開始するように前記コンピューティング装置を構成し、
前記非接触カードの前記アクティブ化は、前記非接触カードに関連付けられた前記機能である、
請求項18に記載のコンピューティング装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記アクションデータにおいて指定されたアクティブ化の指示に基づいて、前記アクションデータが、前記非接触カードをアクティブ化することに関連付けられることを決定し、
前記アクションデータは、近距離無線通信(NFC)を介して受信され、前記アクションデータは、NFCデータ交換フォーマット(NDEF)である、
請求項18に記載のコンピューティング装置。
【外国語明細書】