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特開2024-162253情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162253
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241114BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077598
(22)【出願日】2023-05-10
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】505372446
【氏名又は名称】古屋 康裕
(74)【代理人】
【識別番号】100226997
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 知英
(72)【発明者】
【氏名】古屋 康裕
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】 ユーザが特定のURLにアクセスした際に、ユーザの位置情報によって出力されるデータが変わる情報処理装置を提供することが一例として挙げられる。
【解決手段】
情報処理装置1は、受信部10、位置情報取得部20、判断部30、特定部40、及び出力制御部50を備えている。受信部10は、ユーザ端末2からの操作により所定のURLにアクセスした際の第1アクセス情報を受信する。位置情報取得部20は、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から取得する。判断部30は、位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する。特定部40は、判断部30の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうちユーザ端末2に出力すべき所定のデータを特定する。出力制御部50は、特定部40により特定された所定のデータをユーザ端末2に出力させる。所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末からの操作により所定のURLにアクセスした際の第1アクセス情報を受信する受信部と、
前記受信部が前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得する位置情報取得部と、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する判断部と、
前記判断部の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定する特定部と、
前記特定部により特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させる出力制御部と、を備え、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記判断部は、前記ユーザ端末の測位位置が所定の位置から所定距離内であるときに、前記所定の基準を満たすと判断する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記受信部は、前記所定のURLが前記ユーザ端末で読み込まれること、前記所定のURLをコード化したQRコードが前記ユーザ端末で読み込まれること、及び前記ユーザ端末へ前記所定のURLが直接入力されることの少なくとも1つによって、前記第1アクセス情報を受信する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記所定のURLまたは前記QRコードは、イベント会場、スポーツ施設、交通施設、観光地、文化施設、墓地、土木構造物、商業施設、貯水施設、自然地形、及び建造物の少なくとも1つを含む特定のエリアに設けられている、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記判断部が前記位置情報を用いて前記所定の基準を満たすか否かを判断した後、前記受信部は、前記所定のURLへの再度のアクセスを示す第2アクセス情報を受信する、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記第1アクセス情報は、HTML形式のリクエスト情報を含む、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記位置情報取得部は、POSTメソッドにより、前記ユーザ端末の前記位置情報を前記ユーザ端末から取得する、情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置を実現するコンピュータが、
ユーザのユーザ端末から所定のURLにアクセスした旨の第1アクセス情報を受信し、
前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得し、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断し、
前記所定の基準を満たすか否かの判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定し、
特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させ、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置を実現するコンピュータに、
ユーザのユーザ端末から所定のURLにアクセスした旨の第1アクセス情報を受信する手順、
前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得する手順、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する手順、
前記所定の基準を満たすか否かの判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定する手順、
特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させる手順、を実行させ、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、予め所定の位置情報とURLとを紐づけて記憶部に記憶させておき、クライアント装置(端末)が取得する位置情報を用いて、当該位置情報に紐づいたURL(当該記憶部に記憶されている)を特定し、特定した当該URLに基づく画面を表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015―191640号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
観光地やイベント会場などで、ユーザが特定のURLにアクセスすることにより、現地限定のオリジナルデータが取得できる場合がある。しかし、ユーザが帰宅した後に当該URLにアクセスする場合(当該URLをこっそり写真で保存しておいたり、お気に入り登録しておいたりした場合など)や、当該URLをSNS(Social Networking Service)で見つけてアクセスする場合など、ユーザが現地を離れて当該URLにアクセスしても、当該オリジナルデータを入手することができる。これにより、現地に行った人がその場所でだけ手に入れることができるというオリジナルデータの価値が毀損されることが問題となっている。
【0005】
上記特許文献1は、端末が取得する位置情報を用いて当該位置情報に紐づいたURLを特定し、特定した当該URLに基づく画面を表示する技術に関するものであり、当該URLと表示される画面は1対1で紐づいている。そのため、上記特許文献1に関する技術を用いたとしても、上述した事態(ユーザが、観光地やイベント会場などの現地を離れて当該URLにアクセスしても、当該オリジナルデータを入手することができてしまう事態)を抑制することができない。
【0006】
本発明が解決しようとする課題としては、ユーザが特定のURLにアクセスした際に、ユーザの位置情報によって出力されるデータが変わる情報処理装置を提供することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、
ユーザのユーザ端末からの操作により所定のURLにアクセスした際の第1アクセス情報を受信する受信部と、
前記受信部が前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得する位置情報取得部と、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する判断部と、
前記判断部の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定する特定部と、
前記特定部により特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させる出力制御部と、を備え、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、情報処理装置である。
【0008】
請求項8に記載の発明は、
情報処理装置を実現するコンピュータが、
ユーザのユーザ端末から所定のURLにアクセスした旨の第1アクセス情報を受信し、
前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得し、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断し、
前記所定の基準を満たすか否かの判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定し、
特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させ、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、情報処理方法である。
【0009】
請求項9に記載の発明は、
情報処理装置を実現するコンピュータに、
ユーザのユーザ端末から所定のURLにアクセスした旨の第1アクセス情報を受信する手順、
前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得する手順、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する手順、
前記所定の基準を満たすか否かの判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定する手順、
特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させる手順、を実行させ、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る情報処理装置の概略を示すブロック図である。
図2】情報処理装置のハードウエア構成例を示す図である。
図3】第1実施形態に係る情報処理装置が第1画像又は第2画像をユーザ端末に出力させるまでのフロー図である。
図4】第1実施形態に係る第1画像を示すイメージ図である。
図5】第1実施形態に係る第2画像を示すイメージ図である。
図6】第2実施形態に係る情報処理装置が第1画像又は第2画像をユーザ端末に出力させるまでのフロー図の一部を示す図である。
図7】第3実施形態に係る情報処理装置の概略を示すブロック図である。
図8】第3実施形態に係る情報処理装置が第1画像又は第2画像をユーザ端末に出力させるまでのフロー図である。
図9】第4実施形態に係る情報処理装置が第1画像又は第2画像をユーザ端末に出力させるまでのフロー図である。
図10】第4実施形態に係るユーザ端末のディスプレイに表示された第1画像を含むHTML形式のデータのイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
なお、以下に示す説明において、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0013】
<第1実施形態>
(情報処理装置1、ユーザ端末2、記憶部3)
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置1の概略を示すブロック図である。図1を用いて、第1実施形態に係る情報処理装置1について説明する。第1実施形態において、情報処理装置1は、いわゆるクラウドサーバであってもよい。
【0014】
情報処理装置1は、通信ネットワーク101を介して、ユーザ端末2と通信可能である。ユーザ端末2は、ユーザの端末であり、ユーザが所有し、管理し、携帯し、又は使用している端末である。ユーザ端末2は、スマートフォン、タブレット、及びPC(パーソナルコンピューター)のいずれかを含んでいる。
【0015】
ユーザ端末2は、通信ネットワーク101を介して、情報処理装置1と通信可能な構成となっている。通信ネットワーク101は例えば、WiFi(登録商標)、4G又は5G回線での通信を含む。ユーザ端末2は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0016】
記憶部3は、種々のデータを記憶する。第1実施形態において、記憶部3は、情報処理装置1の外部に設けられている。なお、記憶部3は、情報処理装置1の内部に設けられていてもよい。
【0017】
(受信部10)
情報処理装置1は、受信部10、位置情報取得部20、判断部30、特定部40、出力制御部50、及び記憶領域設定部60を備えている。受信部10は、ユーザ端末2からの操作により、第1アクセス情報を受信する。第1アクセス情報は、ユーザがユーザ端末2を介して所定(特定)のURLにアクセスした際の情報である。第1アクセス情報は、ユーザがユーザ端末2を介して所定のURLにアクセスしたことを示す情報である。
【0018】
ユーザがユーザ端末2を介して上記所定のURLにアクセスすることにより、ユーザ端末2には所定のデータ(例えば画像データ)が出力される。上記所定のURLは、ユーザ端末2に所定の画像データの出力を促すURLである。また別の言い方をすると、上記所定のURLは、上記所定の画像データと対応するURLでもある。
【0019】
第1実施形態において、受信部10は、上記所定のURLがユーザ端末2で読み込まれること、上記所定のURLをコード化したQRコードがユーザ端末2で読み込まれること、及びユーザ端末2へ上記所定のURLが直接入力されることの少なくとも1つによって、第1アクセス情報を受信する。
【0020】
第1実施形態において、上記所定のURLまたは上記QRコードは、特定のエリアに設けられている。上記特定のエリアは、イベント会場(コンサートホール、映画館、展示会場、会議場、及び野外ライブ会場等)、スポーツ施設(競技場、野球場、サッカー場、体育館、及びスケートリンク等)、交通施設(駅、飛行場、バス停、及びサービスエリア等)、観光地(高層タワー、灯台、名所旧跡、記念碑、世界遺産、公園、庭園、広場、遺跡、及び神社仏閣、教会等)、文化施設(美術館、学校、動物園、水族館、博物館、及び記念館等)、墓地、土木構造物(ダム、橋、高速道路、港湾、及びトンネル等)、商業施設、貯水施設、自然地形(山、岬、半島、島、海岸、滝、池、湖、及び河川等)、及び建造物(高層ビル、倉庫、工場、校舎、園舎、住宅、マンション、及び洋館等)の少なくとも1つを含む。
【0021】
(位置情報取得部20)
位置情報取得部20は、受信部10が第1アクセス情報を受信した後、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から取得する。ユーザ端末2の位置情報は、例えば、ユーザ端末2のGPS(Global Positioning System)受信機から出力された情報から生成される。位置情報取得部20は、例えば、当該GPS受信機などを通じて、ユーザ端末2の位置情報を取得する。第1実施形態において、位置情報取得部20は、POSTメソッドにより、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から取得する。なお、第1実施形態において、位置情報取得部20は、同期通信により、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から取得してもよい。
【0022】
(判断部30)
判断部30は、ユーザ端末2の位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する。判断部30は、ユーザ端末2の測位位置が所定の位置から所定距離内であるときに、所定の基準を満たすと判断する。換言すると、所定の位置から所定の範囲内にユーザ端末2が存在しているときに、判断部30は上記所定の基準を満たすと判断する。
【0023】
(特定部40)
特定部40は、判断部30の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうちユーザ端末2に出力すべき所定のデータを特定する。所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む。複数の所定のデータは、予め記憶部3に記憶されていてもよい。特定部40は、予め記憶部3に記憶された複数の所定のデータを用いて、ユーザ端末2に出力すべき所定のデータを生成してもよい。
【0024】
(出力制御部50)
出力制御部50は、特定部40により特定された所定のデータを、ユーザ端末2に出力させる。第1実施形態において、所定のデータは、画像に関するデータである。出力制御部50は、特定部40により特定された画像に関するデータを、ユーザ端末2のディスプレイに出力させてもよい。
【0025】
(記憶領域設定部60)
記憶領域設定部60は、情報処理装置1内に一時記憶領域(いわゆるセッション)を設定(生成)し、当該一時記憶領域内に所定の情報を格納する。当該一時記憶領域内の所定の情報については後述する(後述の第1情報及び第2情報)。
【0026】
(ハードウエア構成例)
図2は、情報処理装置1のハードウエア構成例を示す図である。情報処理装置1は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0027】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0028】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0029】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0030】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどのリムーバブルメディア、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置であり、記録媒体を有している。ストレージデバイス1040の記録媒体は情報処理装置1の各機能(例えば、受信部10、位置情報取得部20、判断部30、特定部40及び出力制御部50)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は記憶部3としても機能してもよい。
【0031】
入出力インタフェース1050は、情報処理装置1と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0032】
ネットワークインタフェース1060は、情報処理装置1をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。情報処理装置1は、ネットワークインタフェース1060を介して、ユーザ端末2と通信してもよい。
【0033】
なお、ユーザ端末2のハードウエア構成も上記のように情報処理装置1のハードウエア構成例と同様であってもよい。
【0034】
(第1実施形態の動作例)
図3は、第1実施形態に係る情報処理装置1が第1画像71又は第2画像74をユーザ端末2に出力させるまでのフロー図である。第1実施形態において、ユーザは、例えば、高層タワー(観光地)の旅行者である。第1実施形態において、アクセスすることでユーザ端末2に第1画像71又は第2画像74(後述する)が出力されるURLをコード化したQRコードが、上記高層タワー(特定のエリア)の所定のポイントに設けられている。ユーザが、当該QRコードを、当該高層タワーにおける上記所定のポイントにおいてユーザ端末2で読み込むと、当該高層タワー限定のオリジナル画像(第1画像71)がユーザ端末2に出力される。これらを前提に第1実施形態の動作例について説明する。
【0035】
ステップS100において、ユーザはユーザ端末2を用いて、上記高層タワーにおける所定のポイントに配置されているQRコードを読み取る(ユーザ端末2は、当該QRコードを読み取る)。
【0036】
ステップS101において、ユーザ端末2は、上記QRコードをデコードし、デコードして得られたURLにアクセスする。そして、ステップS102において、ユーザ端末2は、画像リクエストを情報処理装置1に送信する。当該画像リクエストは、デコードして得られた上記URLに対応する画像データ(後述する第1画像71又は第2画像74)をユーザ端末2に出力するためのリクエストである。なお、第1実施形態において、ユーザ端末2は、GETメソッドにより、上記画像リクエストを情報処理装置1に送信する。また、ユーザ端末2は、同期通信により、上記画像リクエストを情報処理装置1に送信する。
【0037】
ステップS103において、受信部10は、当該画像リクエストを含む第1アクセス情報(ユーザが上記URLにアクセスしたことを示す情報)をユーザ端末2から受信する。このようにして、受信部10は、ユーザ端末2からの操作(QRコードの読み取り)により、デコードして得られた上記URL(所定のURL)にアクセスした際の第1アクセス情報を受信する。
【0038】
ステップS104において、記憶領域設定部60は、所定の一時記憶領域(いわゆるセッション)が既に設定されている否かを判断する。上記所定の一時記憶領域は、後述するステップS105で設定される一時記憶領域である。
【0039】
上記所定の一時記憶領域が既に設定されている場合(ステップS104でYES)、ステップS118に進む。ステップS118については、後述する。上記所定の一時記憶領域が設定されていない場合(ステップS104でNO)、ステップS105に進む。
【0040】
ステップS105において、記憶領域設定部60は、後述するステップS112又はステップS114で示される情報(第1情報、第2情報)を格納するための一時記憶領域(=上記所定の一時記憶領域)を設定(生成)する。
【0041】
ステップS106において、情報処理装置1は、所定のスクリプトをユーザ端末2に送信する。上記所定のスクリプトには、ユーザ端末2がユーザ端末2の位置情報を取得し、取得した位置情報を情報処理装置1に送信するような指示が少なくとも含まれている。
【0042】
ステップS107において、ユーザ端末2は上記所定のスクリプトを受信し、ユーザ端末2のディスプレイにローディング画面を表示する。当該ローディング画面は、ユーザ端末2が情報処理装置1と通信中であることを示す画面であって、ユーザに待機することを示唆するための待機画面である。
【0043】
ステップS108において、ユーザ端末2は、上記スクリプトを実行し、ユーザ端末2の位置情報を取得する。
【0044】
ステップS109において、ユーザ端末2は、POSTメソッドにより、ステップS108において取得したユーザ端末2の位置情報を情報処理装置1(位置情報取得部20)に送信する。また、ユーザ端末2は、同期通信により、上記位置情報を情報処理装置1に送信する。
【0045】
ステップS110において、位置情報取得部20は、POSTメソッドにより、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から受信する。なお、位置情報取得部20は、同期通信により、上記位置情報をユーザ端末2から受信してもよい。
【0046】
ステップS111において、判断部30は、ステップS110で取得したユーザ端末2の位置情報を用いて、所定の基準を満たすか否かを判断する。第1実施形態において、判断部30は、ユーザ端末2の測位位置が所定の位置から所定距離内であるときに、所定の基準を満たすと判断してもよい。
【0047】
例えば、ユーザ端末2の測位位置が、上記高層タワーが存在している位置(=上記所定の位置(例えば経度と緯度によって示される)に相当)から半径30[m]以内(所定距離内)である場合、判断部30は、上記所定の基準を満たすと判断してもよい。なお、上記所定の基準に関する情報(上記高層タワーの位置情報(緯度と経度)、及び所定距離の具体的な数値(半径30[m]以内)等)については、記憶部3に予め記憶されていてもよい。
【0048】
判断部30が上記所定の基準を満たさないと判断した場合(ステップS111においてNO)、ステップS114に進む。ステップS114については後述する。判断部30が所定の基準を満たすと判断した場合(ステップS111においてYES)、ステップS112に進む。
【0049】
ステップS112において、記憶領域設定部60は、ステップS105において設定した一時記憶領域に、第1情報を格納する(設定する)。第1情報は、上記所定の基準を満たしていることを示す情報である。
【0050】
その後、ステップS113において、特定部40(情報処理装置1)は、複数の画像データの中から、ユーザ端末2に出力すべき第1画像71を特定する。第1画像71は、判断部30が上記所定の基準を満たすと判断した場合にユーザ端末2に出力すべき画像データである。このようにして、特定部40は、判断部30の判断結果(上記所定の基準を満たすか否か)を用いて、複数の所定のデータ(画像データ)のうちユーザ端末2に出力すべき所定のデータ(第1画像71)を特定する。なお、特定部40は、予め記憶部3に記憶された複数の画像データの中から第1画像71を特定してもよいし、後述する所定の情報を付加して第1画像71を生成し、ユーザ端末2に出力すべき画像データとして第1画像71を特定してもよい。
【0051】
図4は、第1実施形態に係る第1画像71を示すイメージ図である。第1実施形態において、第1画像71は、当該高層タワー限定のオリジナル画像である。第1画像71は、上記高層タワーに設けられたQRコードを、上記高層タワーの現地で読み込むことのみにより、得られる画像データである。例えば、上記QRコードを写真で保存して、上記高層タワーから所定距離離れた場所で読み込んでも第1画像71は得られない。
【0052】
第1実施形態において、特定部40は、予め記憶部3に記憶された限定画像72に、所定の情報(ユーザのURLへのアクセス時刻情報73など)を付加して、第1画像71を生成してもよい。
【0053】
図3に戻り、ステップS116において、出力制御部50は、ステップS113で特定部40により特定された第1画像71に関するデータを、ユーザ端末2に送信(出力)する。
【0054】
そして、ステップS117において、ユーザ端末2は、ステップS116で出力制御部50が送信した第1画像71に関するデータを受信し、ユーザ端末2のディスプレイに第1画像71を表示させる。このようにして、出力制御部50は、特定部40により特定された第1画像71に関するデータを、ユーザ端末2に出力(表示)させる。なお、ユーザ端末2に出力された第1画像71は、ユーザ端末2に保存可能である。
【0055】
(第2画像74)
判断部30が上記所定の基準を満たさないと判断した場合(ステップS111においてNO)、ステップS114に進む。ステップS114において、記憶領域設定部60は、ステップS105において設定した一時記憶領域に、第2情報を格納する。第2情報は、上記所定の基準を満たしていないことを示す情報である。
【0056】
その後、ステップS115において、特定部40(情報処理装置1)は、複数の画像データの中から、ユーザ端末2に出力すべき第2画像74を特定する。第2画像74は、判断部30が上記所定の基準を満たさないと判断した場合にユーザ端末2に出力すべき画像データである。このようにして、特定部40は、判断部30の判断結果(上記所定の基準を満たすか否か)を用いて、複数の所定のデータ(画像データ)のうちユーザ端末2に出力すべき所定のデータ(第2画像74)を特定する。なお、特定部40は、予め記憶部3に記憶された複数の画像データの中から第2画像74を特定してもよいし、後述する所定の情報を付加して第2画像74を生成し、ユーザ端末2に出力すべき画像データとして第2画像74を特定してもよい。
【0057】
図5は、第1実施形態に係る第2画像74を示すイメージ図である。第1実施形態において、特定部40は、予め記憶部3に記憶された限定画像72に、所定の情報(ユーザのURLへのアクセス時刻情報73、及びNG画像75など)を付加して、第2画像74を生成してもよい。第1実施形態において、第2画像74は、上記高層タワーに設けられたQRコードを、上記高層タワー以外の場所(上記高層タワーから一定距離離れた場所)で読み込むことで得られる画像である。第1実施形態において、第2画像74は、当該高層タワー限定のオリジナル画像が手に入れられなかったことを示す画像である。なお、第2画像74は、図5に示すNG画像75(バツ印)だけで構成されていてもよい。
【0058】
図3に戻り、ステップS116において、出力制御部50は、ステップS115で特定部40により特定された第2画像74に関するデータを、ユーザ端末2に送信(出力)する。
【0059】
そして、ステップS117において、ユーザ端末2は、ステップS116で出力制御部50が送信した第2画像74のデータを受信し、ユーザ端末2のディスプレイに第2画像74を表示させる。このようにして、出力制御部50は、特定部40により特定された第2画像74に関するデータを、ユーザ端末2に出力させる。
【0060】
(一時記憶領域が既に設定されている場合)
ステップS105における一時記憶領域が既に設定されている場合(ステップS104でYES)、ステップS118に進む。ステップS118では、記憶領域設定部60(情報処理装置1)は、当該一時記憶領域に第1情報が格納されているかを判断する。当該一時記憶領域に第1情報が格納されている場合(ステップS118でYES)、ステップS113に進む。当該一時記憶領域に第1情報が格納されていない場合(ステップS118でNO)、ステップS115に進む。
【0061】
ステップS104及びステップS118の処理が存在することにより、一度上記所定のURLにアクセスしたユーザに対して、再度同じ処理(ユーザ端末2の位置情報を取得し、所定の基準を満たすか否かを判断するなど)をしなくてもよくなる。これにより、情報処理装置1への負荷が低減し、ユーザへの第1画像71又は第2画像74の出力速度が速くなる。なお、第1実施形態において、ステップS104及びステップS118の処理はなくてもよい
【0062】
以上、第1実施形態に係る情報処理装置1は、受信部10と位置情報取得部20と判断部30と特定部40と出力制御部50とを備えている。1つのURLに対して1つの画像データが紐づいているのが通常であるが、上記構成を備えていることにより、同一のURLにアクセスした場合であっても、ユーザ端末2の位置情報によって出力されるデータが変わる。したがって、ユーザが特定のURLにアクセスした際に、ユーザの位置情報によって出力されるデータが変わる情報処理装置1を提供することができる。
【0063】
例えば、ある観光地(高層タワーなど)に設けられているQRコード(又はURL)を読み込むことで、当該観光地限定の画像データを入手できるとする。通常、当該観光地を訪れたユーザが当該QRコードを写真で保存しておいたり、当該URLをお気に入り登録しておいて、ユーザが帰宅後に当該QRコード又はURLにアクセスした場合や、当該QRコード又は当該URLをユーザがSNS(Social Networking Service)で見つけたり、友達に教えてもらったりして当該QRコード又は当該URLにアクセスする場合であっても、当該ユーザは当該観光地限定の画像データを入手できてしまう。
【0064】
しかし、第1実施形態に係る構成(受信部10と位置情報取得部20と判断部30と特定部40と出力制御部50)では、上記URLと画像データが1対1で紐づいているわけではなく、ユーザのユーザ端末2の位置情報に応じてユーザ端末2に出力するデータを変えることができる。そのため、現地(上記の場合は観光地)から離れてURL(又はQRコード)にアクセスしたユーザ端末2に対し、現地限定データを出力することを抑制することができる。言い換えれば、当該現地でURL(又はQRコード)にアクセスしたユーザ端末2に対してのみ、現地限定データを出力させることができる。
【0065】
したがって、現地限定のデータを出力するにあたって簡易な構成(URL又はQRコードの読み込み)を維持しつつ、現地から離れてアクセスしたユーザに対して、現地限定のデータを出力しない構成とすることができる。さらに、URL(又はQRコード)が誤って流出した場合であっても、URLに現地限定のデータが紐づいているわけではないので、現地から離れてアクセスしたユーザに対して、現地限定のデータを出力しない構成とすることができる。したがって、現地限定のデータの価値が毀損されることを抑制することができる。
【0066】
一般的に、ユーザ端末から情報処理装置に対して画像ファイルを要求する際には、位置情報を一緒に送ることは出来ない。よって、情報処理装置側では、位置情報を受け取ることができないため、位置情報が所定の基準を満たすかを判定することができず、上記のような作用効果を得ることはできない。
【0067】
仮に、例えば、簡易的に、HTMLとスクリプトにより位置情報が所定の基準を満たすかを判定して画像を表示させる仕組みを用いた場合、少し知識のあるユーザであれば、ソースコードを解読する事により、簡単に目的の画像を特定し、ダウンロードすることが可能である。
【0068】
一方、第1実施形態では、画像ファイルを要求しておきながらも、ユーザ端末2の位置情報を得ることができ、かつ、その判定のロジックは情報処理装置1側にあるため、不正に画像をダウンロードすることを抑制することができる。
【0069】
また、ユーザ端末2側には、画像ファイルだけが残るため、ソースコード等を解析して不正に画像をダウンロードすることは困難である。
【0070】
さらに、第1実施形態に係る判断部30は、ユーザ端末2の測位位置が所定の位置から所定距離内であるときに、所定の基準を満たすと判断する。これにより、現地(上記の場合は観光地)に行っていないユーザが現地限定データを入手することを効果的に抑制することができる。
【0071】
さらに、第1実施形態に係る受信部10は、URLがユーザ端末2で読み込まれること、URLをコード化したQRコードがユーザ端末2で読み込まれること、及びユーザ端末2へURLが直接入力されることの少なくとも1つによって、第1アクセス情報を受信する。これにより、簡易な構成で、現地限定のデータを出力させることができる。
【0072】
上記所定のURLまたは上記QRコードは、イベント会場、スポーツ施設、交通施設、観光地、文化施設、墓地、土木構造物、商業施設、貯水施設、自然地形、及び建造物の少なくとも1つを含む特定のエリアに設けられている。これにより、上記特定のエリアでのみ手に入る現地限定のデータ(コンテンツ)を、ユーザが不正に取得(現地に行っていないのに取得するなど)することを抑制することができる。また、他の例として、電子スタンプラリーシステムにおいても同様に、ユーザが不正に電子スタンプを取得することを抑制することができる(実際に現地に行かないと電子スタンプを取得することができない)。
【0073】
さらに、第1実施形態に係る位置情報取得部20は、POSTメソッドにより、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から取得する。これにより、ユーザ端末2の位置情報を安易に書き換えて送信されることを抑制することができる。そのため、現地限定のデータを不正に入手することを抑制することができる。
【0074】
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る情報処理装置1が第1画像71又は第2画像74をユーザ端末2に出力させるまでのフロー図の一部を示す図である。図6に示すフローは、図3の領域Dに含まれるフローの代わりに用いることができるフローである。第2実施形態において、図3の領域Dに含まれるフローが、図6の領域Eに示すフローに置き換えられている。
【0075】
第2実施形態において、あるライブ会場にX地点、Y地点、及びZ地点があるとして、X地点、Y地点、及びZ地点に設置してあるQRコードをその場で読み取ると、第1画像71がそれぞれ(X地点でのみ手に入る限定画像データ、Y地点でのみ手に入る限定画像データ、及びZ地点でのみ手に入る限定画像データ)出力されるとする。これらを前提に第2実施形態について説明する。
【0076】
図6におけるステップS110の処理は第1実施形態と同様である。ステップS111Xにおいて、第2実施形態に係る判断部30は、ステップS110で取得したユーザ端末2の位置情報を用いて、X地点に関する所定の基準を満たすか否かを判断する。第2実施形態において、判断部30は、ユーザ端末2の測位位置がライブ会場のX地点(例えば経度と緯度で表される)から所定距離内(例えばX地点から半径20[m]以内)であるときに、上記所定の基準を満たすと判断してもよい。
【0077】
判断部30が、ユーザ端末2の位置がX地点に関する所定の基準を満たすと判断した場合(ステップS111XでYES)、ステップS113Xに進み、特定部40は、X地点に関する第1画像71Xを特定する。第1画像71Xの特定の仕方は、第1実施形態と同様である。第2実施形態に係る第1画像71Xは、判断部30がX地点に関する所定の基準を満たすと判断した場合にユーザ端末2に出力すべき画像データである。第2実施形態に係る第1画像71Xは、X地点に設置してあるQRコードをユーザ端末2でその場で読み取ることで得られる画像である。
【0078】
なお、簡略化のため、第1実施形態で説明した一時記憶領域への第1情報の格納(ステップS112に相当する処理)は省略している(以下、ステップS113Y、及びステップS113Zでも同じ)。
【0079】
判断部30が、ユーザ端末2の位置がX地点に関する所定の基準を満たさない(例えば、ライブ会場のX地点から半径20[m]以内にユーザ端末2がない)と判断した場合(ステップS111XでNO)、ステップS111Yに進む。
【0080】
ステップS111YにおいてもステップS111Xと同様に、判断部30は、ステップS110で取得したユーザ端末2の位置情報を用いて、Y地点に関する所定の基準を満たすか否かを判断する。そして、判断部30が、ユーザ端末2の位置がY地点に関する所定の基準を満たすと判断した場合(ステップS111YでYES)、ステップS113Yに進み、特定部40は、Y地点に関する第1画像71Yを特定する。第2実施形態に係る第1画像71Yは、判断部30がY地点に関する所定の基準を満たすと判断した場合にユーザ端末2に出力すべき画像データである。第2実施形態に係る第1画像71Yは、Y地点に設置してあるQRコードをユーザ端末2でその場で読み取ることで得られる画像である。判断部30が、ユーザ端末2の位置がY地点に関する所定の基準を満たさないと判断した場合(ステップS111YでNO)、ステップS111Zに進む。
【0081】
ステップS111ZにおいてもステップS111Yと同様に、判断部30は、ステップS110で取得したユーザ端末2の位置情報を用いて、Z地点に関する所定の基準を満たすか否かを判断する。そして、判断部30が、ユーザ端末2の位置がZ地点に関する所定の基準を満たすと判断した場合(ステップS111ZでYES)、ステップS113Zに進み、特定部40は、Z地点に関する第1画像71Zを特定する。第2実施形態に係る第1画像71Zは、判断部30がZ地点に関する所定の基準を満たすと判断した場合にユーザ端末2に出力すべき画像データである。第2実施形態に係る第1画像71Zは、Z地点に設置してあるQRコードをユーザ端末2でその場で読み取ることで得られる画像である。判断部30が、ユーザ端末2の位置がZ地点に関する所定の基準を満たさないと判断した場合(ステップS111YでNO)、ステップS115に進む。
【0082】
ステップS115において、特定部40は、第2画像74を特定する。第2画像74の特定の仕方は、第1実施形態と同様である。なお、簡略化のため、第1実施形態で説明した一時記憶領域への第2情報の格納(ステップS114に相当する処理)は省略している。
【0083】
以上説明したように、複数地点(X地点、Y地点、及びZ地点)それぞれに対して、第1画像71が割当てられており、ユーザ端末2から取得した位置情報を用いて、X地点、Y地点、及びZ地点のそれぞれの所定の基準を満たすか、順に判断していく構成でもよい。もちろん、X地点、Y地点、及びZ地点よりも多くの地点(4つ以上の地点)があってもよい。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0084】
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係る情報処理装置1の概略を示すブロック図である。第3実施形態に係る情報処理装置1は、第1実施形態と異なり、リロード指示部70をさらに備えており、受信部10の一部の機能が第1実施形態と異なっている。
【0085】
リロード指示部70は、判断部30が位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断した後、ユーザ端末2(のブラウザ)に再度URL(ユーザ端末2に所定の画像データの出力を促すURL)を読み込ませる(ような指示を送る)。
【0086】
ユーザ端末2が再度上記URLを読み込む(アクセスする)ことにより、第3実施形態に係る受信部10は、上記URLへの再度のアクセスを示す第2アクセス情報を受信する。
【0087】
図8は、第3実施形態に係る情報処理装置1が第1画像71又は第2画像74をユーザ端末2に出力させるまでのフロー図である。第3実施形態に係る情報処理装置1の当該フローは、主にステップS109以降のフローが第1実施形態と異なっている。第1実施形態において、ユーザ端末2の最後の通信方式は、POSTメソッドであったが(第1実施形態に係るステップS109)、第3実施形態において、ユーザ端末2の最後の通信方式は、GETメソッドである(第3実施形態に係るステップS102)点が異なっている。
【0088】
以下、ユーザがはじめてステップS100に係るQRコードを読み取ったとき(つまりステップS105の一時記憶領域が未だ設定されていない)を想定して第3実施形態について説明する。
【0089】
ステップS100~ステップS102は、第1実施形態と同様である。ステップS103において、はじめはステップS101のURLへの1回目のアクセスなので、受信部10は、第1実施形態と同様に、画像リクエストを含む第1アクセス情報をユーザ端末2から受信する。
【0090】
次にステップS104において、ステップS105の一時記憶領域が未だ設定されていないため、「NO」に進む。ステップS105については第1実施形態と同様である。
【0091】
第3実施形態に係るステップS106において、情報処理装置1は、所定のスクリプトをユーザ端末2に送信する。上記所定のスクリプトには、ユーザ端末2がユーザ端末2の位置情報を取得し、取得した位置情報を情報処理装置1に送信し、ユーザ端末2の位置情報を用いた所定の基準を満たすか否かの判定完了の返信が情報処理装置1(リロード指示部70)からくるまで待機し、当該判定完了の返信がリロード指示部70からきたらユーザ端末2のブラウザを再読込するような指示が少なくとも含まれている。
【0092】
ステップS107、及びステップS108については第1実施形態と同様である。ステップS109において、ユーザ端末2は、POSTメソッドにより、ステップS108において取得したユーザ端末2の位置情報を情報処理装置1(位置情報取得部20)に送信する。また、ユーザ端末2は、非同期通信により、上記位置情報を情報処理装置1に送信する。
【0093】
S110においては、第1実施形態と異なり、位置情報取得部20は、非同期通信により、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から受信する。S110の後のステップS111~ステップS112、及びステップS114の処理は、第1実施形態と同様である。ステップS112及びステップS114の後のフローは第1実施形態と大きく異なっており、ステップS112又はステップS114の後はステップS300に進む。
【0094】
ステップS300において、リロード指示部70は、ステップS110で取得したユーザ端末2の位置情報を用いた所定の基準を満たすか否かの判断が終了し、一時記憶領域への第1情報又は第2情報の格納が終了した旨の情報(判定終了の返信)をユーザ端末2に送信する。
【0095】
そしてステップS301において、ユーザ端末2(のブラウザ)は、ステップS101に係るURLを再読込する。このようにして、リロード指示部70は、判断部30が位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断した後(ステップS111の後)、ユーザ端末2に再度上記URLを読み込ませる。なお、上記所定のスクリプトの指示にもあったように、ユーザ端末2は、上記判定完了の返信がリロード指示部70から来るまでの間、ローディング画面を表示したまま待機している(処理を進めるのを待っている)。
【0096】
ステップS301の後のステップS101において、ユーザ端末2は、上記QRコードをデコードして得られたURLに再度アクセスする。当該アクセスは、当該URLへの2回目のアクセスである。そして、ステップS102において、ユーザ端末2は、再度画像リクエストをGETメソッドかつ同期通信で情報処理装置1に送信する。
【0097】
そして、ステップS103において、受信部10は、当該画像リクエストを含む第2アクセス情報をユーザ端末2から受信する。第2アクセス情報は、上記URL(ステップS101に係るURL)への再度のアクセスを示す情報である。第2アクセス情報は、リロード指示部70により、ユーザ端末2が上記URLを再読込させられることにより、再度上記URLにアクセスしたことを示す情報である。このようにして、受信部10は、判断部30が位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断した後(ステップS111の後)、上記URLへの再度のアクセスを示す第2アクセス情報を受信する。
【0098】
そして、ステップS104において、記憶領域設定部60は、一時記憶領域が既に設定されている否かを判断する。1回目の上記URLへのアクセスの際に、ステップS105において、一時記憶領域が既に設定されているので、今回のステップS104では「YES」と判断され、ステップS118に進む。ステップS118以降のフローは、第1実施形態と同様である。
【0099】
第3実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。さらに、第3実施形態においては、リロード指示部70により、ユーザ端末2のブラウザを再読込させていることにより、最後の通信方式は、GETメソッドとなっている(第3実施形態に係る2回目のステップS102)。
【0100】
最後の通信方式がPOSTメソッドの場合、ユーザが端末のブラウザを操作してURLを再読込すると、再度データを送信してよいか(再度POSTしてよいか)の確認アラートが表示される(ブラウザの仕様)。しかし、第3実施形態において、リロード指示部70を備えることにより、最後の通信方式をGETメソッドとしている。これにより、上記確認アラートが表示されないため、ユーザがURLを再読込した場合の違和感が軽減される。
【0101】
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態に係る情報処理装置1が第1画像71又は第2画像74をユーザ端末2に出力させるまでのフロー図である。第4実施形態に係る情報処理装置1の構成は、第1実施形態と同じであるが、受信部10の一部の機能が第1実施形態と異なっている。また、第1実施形態、及び第3実施形態においては、画像リクエストを送った後にユーザ端末2の位置情報が所定の基準を満たすか否かを判断していたが、第4実施形態においては、ユーザ端末2の位置情報が所定の基準を満たすか否かを判断(ステップS111)した後に画像リクエストを送信(ステップS404)している点が大きく異なっている。
【0102】
第4実施形態に係るステップS100及びステップS101は、第1実施形態と同様である。ステップS101の後のステップS400において、ユーザ端末2は、HTML形式のリクエスト情報を情報処理装置1に送信する。上記HTML形式のリクエスト情報は、例えば、画像データ(イメージデータ)を含むHTMLデータをユーザ端末2に出力するためのリクエスト情報である。
【0103】
ステップS401において、受信部10は、当該HTML形式のリクエスト情報を含む第1アクセス情報をユーザ端末2から受信する。ステップS104~ステップS112、及びステップS114は第1実施形態と同様である。なお、第4実施形態において、一時記憶領域が既に設定されている場合(ステップS104でYES)、ステップS402に進む。
【0104】
ステップS112又はステップS114の後のステップS402において、情報処理装置1は、画像データ(イメージデータ)を含むHTML形式のデータをレスポンスとしてユーザ端末2に送信する。
【0105】
ステップS403では、ユーザ端末2は、当該HTML形式のデータを受信し、解析し、当該HTML形式のデータの中のイメージタグ(画像データ)を抽出し、ステップS404において、抽出した画像データに係る画像リクエストを情報処理装置1に送信する。
【0106】
ステップS405では、情報処理装置1は、当該画像リクエストを受信する。第4実施形態において、ステップS405の後は、ステップS118に進む。ステップS118の処理は第1実施形態と同様である。また、ステップS118の後のステップ113又はステップS115の処理も第1実施形態同様である。
【0107】
そしてステップS116において、ステップS404のリクエストに対するレスポンスとして、出力制御部50は、ステップS113又はステップS115で特定部40により特定された第1画像71又は第2画像74に関するデータを、ユーザ端末2に送信(出力)する。
【0108】
そして、ステップS117において、ユーザ端末2は、ステップS116で出力制御部50が送信した第1画像71又は第2画像74に関するデータを受信し、ユーザ端末2のディスプレイに第1画像71又は第2画像74を含む上記HTML形式のデータを表示させる。
【0109】
図10は、第4実施形態に係るユーザ端末2のディスプレイに表示された第1画像71を含むHTML形式のデータのイメージ図である。図10のようにHTML形式のデータを用いることにより、単純な画像データだけでなく多様な情報を出力することができる。第4実施形態に係る情報処理装置1は、例えば、電子スタンプラリーシステムに用いることができる。この場合、ユーザは、電子スタンプラリーイベントの参加者である。図10に示すように、例えば、ユーザは、ある高層タワーAに行き、当該高層タワーAに設けられたQRコードを読み込むことによって、第1画像71AがHTML形式のデータで出力された電子スタンプラリーシートに反映される。そして、例えば、ユーザは、ある別の高層タワーBに行き、当該高層タワーBに設けられたQRコードを読み込むことによって、第1画像71Bが当該電子スタンプラリーシートに反映される。このように、第4実施形態に係る情報処理装置1は、電子スタンプラリーシステムに用いることができる。
【0110】
また、上記で説明したように、第4実施形態においても、受信部10は、第1アクセス情報を受信し(ステップS401)、位置情報取得部20は、受信部10が第1アクセス情報を受信した後、ユーザ端末2の位置情報をユーザ端末2から取得し(ステップS110)、判断部30は、位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断し(ステップS111)、特定部40は、判断部の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうちユーザ端末2に出力すべき所定のデータを特定し(ステップS113又はステップS115)、出力制御部50は、特定部40により特定された所定のデータを、ユーザ端末2に出力させる(ステップS116、ステップS117)。
【0111】
第4実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。さらに、第1アクセス情報は、HTML形式のリクエスト情報を含むことにより、ユーザ端末2に出力させるデータにより多くの情報を付加できる。これにより、ユーザ端末2に多様な情報を出力することができる。さらに、第4実施形態においても、最後の通信方式がGETメソッドで終わっている(ステップS404)。これにより、確認アラートが表示されないため、仮にユーザがURLをブラウザで再読込した場合であっても、ユーザの違和感が軽減される。
【0112】
なお、第1実施形態から第4実施形態に係るフローの各処理は、適宜入れ替えたり、処理を省略したりしてもよい。
【0113】
なお、第1実施形態において、上記URL(ユーザ端末2に第1画像71又は第2画像74の出力を促すURL)が、高層タワー(特定のエリア)の所定のポイントに設けられていてもよい。その場合、ユーザがユーザ端末2を介して当該URLにアクセスすることにより、ユーザ端末2には第1画像71又は第2画像74(後述する)が出力される。
【0114】
以下、参考形態の例を付記する。
1. ユーザのユーザ端末からの操作により所定のURLにアクセスした際の第1アクセス情報を受信する受信部と、
前記受信部が前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得する位置情報取得部と、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する判断部と、
前記判断部の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定する特定部と、
前記特定部により特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させる出力制御部と、を備え、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、情報処理装置。
2. 1.に記載の情報処理装置において、
前記判断部は、前記ユーザ端末の測位位置が所定の位置から所定距離内であるときに、前記所定の基準を満たすと判断する、情報処理装置。
3. 1.又は2.に記載の情報処理装置において、
前記受信部は、前記所定のURLが前記ユーザ端末で読み込まれること、前記URLをコード化したQRコードが前記ユーザ端末で読み込まれること、及び前記ユーザ端末へ前記URLが直接入力されることの少なくとも1つによって、前記第1アクセス情報を受信する、情報処理装置。
4. 3.に記載の情報処理装置において、
前記所定のURLまたは前記QRコードは、イベント会場、スポーツ施設、交通施設、観光地、文化施設、墓地、土木構造物、商業施設、貯水施設、自然地形、及び建造物の少なくとも1つを含む特定のエリアに設けられている、情報処理装置。
5. 1.から4.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記判断部が前記位置情報を用いて前記所定の基準を満たすか否かを判断した後、前記受信部は、前記所定のURLへの再度のアクセスを示す第2アクセス情報を受信する、情報処理装置。
6. 1.から5.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1アクセス情報は、HTML形式のリクエスト情報を含む、情報処理装置。
7. 1.から6.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記位置情報取得部は、POSTメソッドにより、前記ユーザ端末の前記位置情報を前記ユーザ端末から取得する、情報処理装置。
8. 情報処理装置を実現するコンピュータが、
ユーザのユーザ端末から所定のURLにアクセスした旨の第1アクセス情報を受信し、
前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得し、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断し、
前記判断部の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定し、
特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させ、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、情報処理方法。
9. 情報処理装置を実現するコンピュータに、
ユーザのユーザ端末から所定のURLにアクセスした旨の第1アクセス情報を受信する手順、
前記第1アクセス情報を受信した後、前記ユーザ端末の位置情報を前記ユーザ端末から取得する手順、
前記位置情報を用いて所定の基準を満たすか否かを判断する手順、
前記判断部の判断結果を用いて、複数の所定のデータのうち前記ユーザ端末に出力すべき前記所定のデータを特定する手順、
特定された前記所定のデータを、前記ユーザ端末に出力させる手順、を実行させ、
前記所定のデータは、画像、動画、テキスト及び音に関するデータの少なくとも1つを含む、プログラム。
【符号の説明】
【0115】
1 情報処理装置
2 ユーザ端末
3 記憶部
10 受信部
20 位置情報取得部
30 判断部
40 特定部
50 出力部
60 記憶領域設定部
70 リロード指示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10