(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162317
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
H01L25/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077698
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】漢那 朝和
(72)【発明者】
【氏名】益田 明宜
(57)【要約】
【課題】本開示は、短絡耐量を向上させることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示による半導体装置は、絶縁基板と、絶縁基板上に設けられた第1回路パターン、第2回路パターン、第3回路パターン、および第4回路パターンと、第1回路パターン上に設けられた半導体チップおよび第1電極と、第2回路パターン上に設けられた第2電極と、第3回路パターン上に設けられた第3電極と、第4回路パターン上に設けられた第4電極とを備え、半導体チップに設けられたパットと第2回路パターンとは第1配線を介して接続され、半導体チップの表面と第3回路パターンとは第2配線を介して接続され、半導体チップの表面と第4回路パターンとは第3配線を介して接続され、第2配線および第3配線は半導体チップの表面を基準として同一方向かつ平行に設けられ、第1配線は第3配線とは逆方向に設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、
前記絶縁基板上に設けられた第1回路パターン、第2回路パターン、第3回路パターン、および第4回路パターンと、
前記第1回路パターン上に設けられた半導体チップおよび第1電極と、
前記第2回路パターン上に設けられた第2電極と、
前記第3回路パターン上に設けられた第3電極と、
前記第4回路パターン上に設けられた第4電極と、
を備え、
前記半導体チップに設けられたパットと前記第2回路パターンとは、第1配線を介して接続され、
前記半導体チップの表面と前記第3回路パターンとは、第2配線を介して接続され、
前記半導体チップの表面と前記第4回路パターンとは、第3配線を介して接続され、
前記第2配線および前記第3配線は、前記半導体チップの表面を基準として同一方向かつ平行に設けられ、
前記第1配線は、前記第3配線とは逆方向に設けられている、半導体装置。
【請求項2】
前記第4回路パターンは、前記第1回路パターンと前記第3回路パターンとの間に設けられ、
前記第3配線は、前記第2配線よりも短い、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体チップは、スイッチング素子と還流素子とを別個に含み、
前記スイッチング素子の表面と前記還流素子の表面とを接続する第4配線は、前記第2配線および前記第3配線とは逆方向に設けられている、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2配線は、前記第3配線の上方を通過するように設けられている、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1電極は、コレクタ電極であり、
前記第2電極は、ゲート電極であり、
前記第3電極は、第1エミッタ電極であり、
前記第4電極は、第2エミッタ電極である、請求項1または2に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置のスイッチング動作時において、第1エミッタ配線からの相互誘導によって第2エミッタ配線に誘導起電力を発生させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、第1エミッタ配線からの相互誘導によって第2エミッタ配線だけでなくゲート配線にも誘導起電力が発生する。ゲート配線で発生する誘導起電力は、第2エミッタ配線で発生する誘導起電力を打ち消す方向にはたらく。従って、ゲート電圧の上昇を抑制する効果が減少し、半導体装置の短絡耐量が低下するという問題があった。
【0005】
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、短絡耐量を向上させることが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示による半導体装置は、絶縁基板と、絶縁基板上に設けられた第1回路パターン、第2回路パターン、第3回路パターン、および第4回路パターンと、第1回路パターン上に設けられた半導体チップおよび第1電極と、第2回路パターン上に設けられた第2電極と、第3回路パターン上に設けられた第3電極と、第4回路パターン上に設けられた第4電極とを備え、半導体チップに設けられたパットと第2回路パターンとは、第1配線を介して接続され、半導体チップの表面と第3回路パターンとは、第2配線を介して接続され、半導体チップの表面と第4回路パターンとは、第3配線を介して接続され、第2配線および第3配線は、半導体チップの表面を基準として同一方向かつ平行に設けられ、第1配線は、第3配線とは逆方向に設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、短絡耐量を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る半導体装置の構成の一例を示す上面図である。
【
図3】相互誘導によって生じる誘導起電力の方向を説明するための図である。
【
図4】実施の形態3に係る半導体装置の構成の一例を示す上面図である。
【
図6】実施の形態4に係る半導体装置の構成の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の構成の一例を示す上面図である。
【0010】
絶縁基板1の表面上には、コレクタパターン3(第1回路パターン)と、ゲートパターン6(第2回路パターン)と、第1エミッタパターン9(第3回路パターン)と、第2エミッタパターン12(第4回路パターン)とが設けられている。第1エミッタパターン9および第2エミッタパターン12は、コレクタパターン3を基準として同一方向に設けられている。ゲートパターン6は、コレクタパターン3を基準として、第2エミッタパターン12とは反対側に設けられている。
【0011】
コレクタパターン3上には、半導体チップ2およびコレクタ電極4(第1電極)が設けられている。コレクタパターン3と、半導体チップ2およびコレクタ電極4とは、電気的に接続されている。コレクタ電極4は、図示しない外部の配線に接続されている。
【0012】
第1エミッタパターン9上には、第1エミッタ電極10(第3電極)が設けられている。第1エミッタパターン9と第1エミッタ電極10とは、電気的に接続されている。第1エミッタパターン9と半導体チップ2の表面とは、第1エミッタ配線8(第2配線)を介して電気的に接続されている。第1エミッタ電極10は、図示しない外部の配線に接続されている。
【0013】
第2エミッタパターン12上には、第2エミッタ電極13(第4電極)が設けられている。第2エミッタパターン12と第2エミッタ電極13とは、電気的に接続されている。第2エミッタパターン12と半導体チップ2の表面とは、第2エミッタ配線11(第3配線)を介して電気的に接続されている。第1エミッタ配線8および第2エミッタ配線11は、半導体チップ2の表面を基準として同一方向かつ平行に設けられている。
【0014】
ゲートパターン6上には、ゲート電極7(第2電極)が設けられている。ゲートパターン6とゲート電極7とは、電気的に接続されている。ゲートパターン6と半導体チップ2の表面に設けられたゲートパットとは、ゲート配線5(第1配線)を介して電気的に接続されている。ゲート配線5は、第2エミッタ配線11とは逆方向に設けられている。
【0015】
図1に示す半導体装置において、ゲート電極7および第2エミッタ電極13にゲート信号を入力し、当該ゲート信号が示す電圧値に応じてコレクタ電極4と第1エミッタ電極10との間の電圧および電流を制御することができる。
【0016】
絶縁基板1は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素などのセラミックス、またはエポキシ樹脂などによる絶縁層で構成されている。絶縁基板1の裏面には銅パターンが設けられ、絶縁基板1の表面にはコレクタパターン3、ゲートパターン6、第1エミッタパターン9、および第2エミッタパターン12が設けられている。
図1の例では半導体装置が絶縁基板1を備える場合について示しているが、これに限るものではない。表面に配線パターンを設ければよいため、裏面に金属パターンを設けずに銅ベース板と一体化した樹脂絶縁銅ベース板であってもよい。この場合、樹脂絶縁銅ベース板の表面に配線パターンが設けられることになる。
【0017】
半導体チップ2を構成する材料としては、例えば、珪素(Si)またはワイドバンドギャップ半導体である炭化珪素(SiC)を用いることができる。これらを基板材料として用いたSi半導体素子またはSiC半導体素子は、半導体チップ2に相当する。
【0018】
また、半導体チップ2を構成する材料としてワイドバンドギャップ半導体を用いた場合、ワイドバンドギャップ半導体は許容電流密度が高くかつ電力損失が低いため、半導体装置の小型化が可能となる。半導体チップ2としては、例えば、大電流を制御するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、およびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの電力制御用半導体素子(スイッチング素子)、あるいは還流用のダイオードなどが挙げられる。
【0019】
コレクタ電極4、ゲート電極7、第1エミッタ電極10、および第2エミッタ電極13は、銅製の板状電極で構成されており、図示しないケースにインサート成型またはアウトサート成型されている。
【0020】
上述の通り、コレクタ電極4、ゲート電極7、第1エミッタ電極10、および第2エミッタ電極13は、コレクタパターン3、ゲートパターン6、第1エミッタパターン9、および第2エミッタパターン12にそれぞれ電気的に接続されている。これらの接続方法は、はんだ付け、超音波接合、金属配線を介した接合など、電気的に接続可能な方法であればどのような方法であってもよい。
【0021】
図2は、
図1に示す半導体装置の回路図である。
図2において、L1は、第1エミッタ配線8の寄生インダクタンスを示している。L2は、第2エミッタ配線11の寄生インダクタンスを示している。Lgは、ゲート配線5の寄生インダクタンスを示している。Icは、第1エミッタ配線8を流れる電流(主電流)を示している。Igは、第2エミッタ配線11を流れる電流(ゲート電流)を示している。e2は、第2エミッタ配線11において発生する誘導起電力を示している。
【0022】
実施の形態1に係る半導体装置の特徴は、第1エミッタ配線8と第2エミッタ配線11とを平行かつ同一方向に設け、ゲート配線5を第2エミッタ配線11とは逆方向に設けることである。第1エミッタ配線8に半導体チップ2の表面を基準とした大きな電流が流れた場合、第2エミッタ配線11において第2エミッタパターン12を基準として相互誘導による誘導起電力(
図2に示すe2)が発生する。この誘導起電力によって、半導体チップ2をターンオンするときに生じるゲート電圧の上昇を抑制することが可能となる。これにより、短絡電流の上昇を抑えることができるため、半導体装置の短絡耐量が向上する。
【0023】
図3は、相互誘導によって生じる誘導起電力の方向を説明するための図である。
図3において、Iaは、導体Aをx1からx2の方向に流れる電流を示している。Ibは、導体Bをx1からx2の方向に流れる電流を示している。ebは、導体Bにおいてx2からx1の方向に発生する誘導起電力を示している。導体Bにおいて誘導起電力ebが発生しているとき、導体Aに流れる電流Iaは時間的に増加しているものとする。
【0024】
図3に示すように、平行に配置された2つの導体A,Bのそれぞれを流れる電流Ia,Ibの方向が同じであり、かつ導体Aを流れる電流Iaが時間的に増加している場合、電流の時間変化量(dia/dt)に比例して、導体Bに流れる電流を抑制する方向に誘導起電力ebが発生する。
【0025】
特許文献1では、主電流が流れるエミッタ配線と制御信号を入力するエミッタ制御配線とを平行かつ同一方向に設ける半導体装置の構成例が開示されているが、この構成ではゲート配線とエミッタ制御配線とが平行かつ同一方向に設けられている。エミッタ配線を流れる電流から相互誘導によってエミッタ制御配線において発生した誘導起電力(ゲート電圧の上昇を抑制する方向の誘導起電力)は、ゲート配線において発生する誘導起電力によって打ち消されるため、短絡電流の上昇を抑制することができず、短絡耐量の向上を期待することができない。
【0026】
一方、実施の形態1に係る半導体装置の構成では、第1エミッタ配線8(上記のエミッタ配線に相当)と第2エミッタ配線11(上記のエミッタ制御配線に相当)とが平行かつ同一方向に設けられており、かつゲート配線5が第2エミッタ配線11とは逆方向に設けられている。従って、第1エミッタ配線8からの相互誘導によって発生する誘導起電力は、ゲート配線5には発生せず、第2エミッタ配線11のみに発生するため、短絡電流の上昇を抑え、半導体装置の短絡耐量を向上させることができる。
【0027】
図1では、本開示に係る半導体装置の最小構成である1in1モジュールについて説明したが、2in1または6in1など回路構成を拡張した場合であっても本開示を適用することができる。また、半導体チップ2の並列接続数が2つ以上の場合であっても本開示を適用することができる。
【0028】
<実施の形態2>
実施の形態2に係る半導体装置は、
図1に示す半導体装置と同様である。実施の形態2では、第2エミッタパターン12がコレクタパターン3と第1エミッタパターン9との間に設けられ、第2エミッタ配線11が第1エミッタ配線8よりも短いことを特徴としている。
【0029】
第2エミッタ配線11を第1エミッタ配線8よりも短くすることによって、ゲート信号で生じる直流成分の損失を小さくすることができる。
【0030】
<実施の形態3>
図4は、実施の形態3に係る半導体装置の構成の一例を示す上面図である。実施の形態3に係る半導体装置では、実施の形態1,2に係る半導体装置(
図1参照)が備える半導体チップ2が、スイッチング素子14と還流素子15との別個で構成されていることを特徴としている。
【0031】
還流素子15は、スイッチング素子14を基準としてコレクタパターン3上のゲートパターン6側に設けられている。また、還流素子15は、第3エミッタ配線16(第4配線)を介してスイッチング素子14の表面に接続されている。第3エミッタ配線16は、第2エミッタ配線11とは逆方向に設けられている。
【0032】
図5は、
図4に示す半導体装置の回路図である。
図5において、L3は、第3エミッタ配線16の寄生インダクタンスを示している。Lgは、ゲート配線5の寄生インダクタンスを示している。e3は、ゲート配線5において生じる誘導起電力を示している。Irは、還流素子15に流れる逆回復電流を示している。
【0033】
還流素子15が逆回復動作をするとき、還流素子15の表面を基準として第3エミッタ配線16に逆回復電流Irが流れ、相互誘導によってゲート配線5においてゲートパットを基準とした誘導起電力e3が発生する。誘導起電力e3はスイッチング素子14をターンオフする方向にはたらくため、還流素子15の逆回復動作中にスイッチング素子14が誤動作によってターンオンすることを防止することができる。
【0034】
<実施の形態4>
図6は、実施の形態4に係る半導体装置の構成の一例を示す側面図である。
図7は、
図6に示す半導体装置の上面図である。
【0035】
実施の形態4に係る半導体装置では、第1エミッタ配線8が第2エミッタ配線11の上方を通過するように設けられていることを特徴としている。その他の構成は実施の形態1に係る半導体装置(
図1参照)と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0036】
第2エミッタ配線11の上方を通過するように第1エミッタ配線8を設けることによって、実施の形態1に係る半導体装置(
図1参照)よりもエミッタ配線に使用する金属配線の本数を増やすことができ、半導体装置の信頼性の向上を期待することができる。
【0037】
なお、
図6は、実施の形態1に係る半導体装置(
図1参照)をベースとする構成について説明したが、実施の形態3に係る半導体装置(
図4参照)をベースとする構成であってもよい。実施の形態3に係る半導体装置(
図4参照)をベースとする構成であっても、実施の形態4と同様の効果が得られる。
【0038】
なお、本開示の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
【0039】
<付記>
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0040】
(付記1)
絶縁基板と、
前記絶縁基板上に設けられた第1回路パターン、第2回路パターン、第3回路パターン、および第4回路パターンと、
前記第1回路パターン上に設けられた半導体チップおよび第1電極と、
前記第2回路パターン上に設けられた第2電極と、
前記第3回路パターン上に設けられた第3電極と、
前記第4回路パターン上に設けられた第4電極と、
を備え、
前記半導体チップに設けられたパットと前記第2回路パターンとは、第1配線を介して接続され、
前記半導体チップの表面と前記第3回路パターンとは、第2配線を介して接続され、
前記半導体チップの表面と前記第4回路パターンとは、第3配線を介して接続され、
前記第2配線および前記第3配線は、前記半導体チップの表面を基準として同一方向かつ平行に設けられ、
前記第1配線は、前記第3配線とは逆方向に設けられている、半導体装置。
(付記2)
前記第4回路パターンは、前記第1回路パターンと前記第3回路パターンとの間に設けられ、
前記第3配線は、前記第2配線よりも短い、付記1に記載の半導体装置。
(付記3)
前記半導体チップは、スイッチング素子と還流素子とを別個に含み、
前記スイッチング素子の表面と前記還流素子の表面とを接続する第4配線は、前記第2配線および前記第3配線とは逆方向に設けられている、付記1または2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記第2配線は、前記第3配線の上方を通過するように設けられている、付記1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記5)
前記第1電極は、コレクタ電極であり、
前記第2電極は、ゲート電極であり、
前記第3電極は、第1エミッタ電極であり、
前記第4電極は、第2エミッタ電極である、付記1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【符号の説明】
【0041】
1 絶縁基板、2 半導体チップ、3 コレクタパターン、4 コレクタ電極、5 ゲート配線、6 ゲートパターン、7 ゲート電極、8 第1エミッタ配線、9 第1エミッタパターン、10 第1エミッタ電極、11 第2エミッタ配線、12 第2エミッタパターン、13 第2エミッタ電極、14 スイッチング素子、15 還流素子、16 第3エミッタ配線。