IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 特定非営利活動法人日本視覚障がい情報普及支援協会の特許一覧

特開2024-162327音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム
<>
  • 特開-音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム 図1
  • 特開-音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム 図2
  • 特開-音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム 図3
  • 特開-音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム 図4
  • 特開-音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162327
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/16 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
G06F3/16 690
G06F3/16 620
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077717
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】509269300
【氏名又は名称】特定非営利活動法人日本視覚障がい情報普及支援協会
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】能登谷 和則
(72)【発明者】
【氏名】岩井 一裕
(72)【発明者】
【氏名】森 正
(57)【要約】
【課題】 Webサイトの情報を聞き手が容易に理解できるよう音声によって読み上げることができる音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】 生成サーバ1が、既存Webサイトをプロジェクト管理し、既存のWebサイトから抽出した抽出コンテンツについてテンプレートを用いて、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリも登録して、抽出コンテンツのテキストデータをコード名とコードカテゴリを設定してから配置して、コード名、コードカテゴリ、テキストデータの順で音声内容のテキストデータを記憶し、ユーザ端末3がアクセスした音声読み上げ可能なWebサイトでは、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名を選択すると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、Webサイトのページを読み上げるものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存のWebサイトのページに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバを有する音声読み上げ可能なWebサイト作成システムであって、
前記生成サーバは、前記既存のWebサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、前記既存のWebサイトのページから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、前記コンテンツ内容の文字列を前記コード名と前記コードカテゴリを設定した後に配置して、前記コード名、前記コードカテゴリ、前記文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するものであり、
前記生成サーバは、前記プロジェクト毎に前記コード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、前記既存のWebサイトのページを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供することを特徴とする音声読み上げ可能なWebサイト作成システム。
【請求項2】
既存のWebサイトのページの更新を検出して更新のコンテンツ内容を前記生成サーバに送信する既存サイト情報処理装置を備え、
前記生成サーバは、更新のコンテンツ内容について前記抽出したコンテンツ内容と同様に処理を行い、前記更新のコンテンツ内容を反映した音声読み上げ可能なWebサイトを生成することを特徴とする請求項1記載の音声読み上げ可能なWebサイト作成システム。
【請求項3】
既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバを有する音声読み上げ可能なWebサイト作成システムであって、
前記生成サーバは、前記既存の印刷物のデータ又は前記既存の文書ファイルのデータを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、前記既存の印刷物のデータ又は前記既存の文書ファイルのデータから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、前記コンテンツ内容の文字列を前記コード名と前記コードカテゴリを設定した後に配置して、前記コード名、前記コードカテゴリ、前記文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するものであり、
前記生成サーバは、前記プロジェクト毎に前記コード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、前記既存の印刷物のデータ又は前記既存の文書ファイルのデータを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供することを特徴とする音声読み上げ可能なWebサイト作成システム。
【請求項4】
前記生成サーバは、既存の印刷物に2次元バーコードが印刷されている場合には、前記2次元バーコードを読み込んで、リンクするWebサイトのページを既存のWebサイトのページとして、音声読み上げ可能なWebサイトを生成することを特徴とする請求項1記載の音声読み上げ可能なWebサイト作成システム。
【請求項5】
既存のWebサイトのページに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバで動作する処理プログラムであって、
前記生成サーバを、前記既存のWebサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、前記既存のWebサイトのページから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、前記コンテンツ内容の文字列を前記コード名と前記コードカテゴリを設定した後に配置して、前記コード名、前記コードカテゴリ、前記文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するよう機能させ、
前記生成サーバを、前記プロジェクト毎に前記コード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、前記既存のWebサイトのページを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供するよう機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
前記生成サーバを、前記既存のWebサイトのページの更新のコンテンツ内容について前記抽出したコンテンツ内容と同様に処理を行い、前記更新のコンテンツ内容を反映した音声読み上げ可能なWebサイトを生成するよう機能させることを特徴とする請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバで動作するプログラムであって、
前記生成サーバを、前記既存の印刷物のデータ又は前記既存の文書ファイルのデータを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、前記既存の印刷物のデータ又は前記既存の文書ファイルのデータから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、前記コンテンツ内容の文字列を前記コード名と前記コードカテゴリを設定した後に配置して、前記コード名、前記コードカテゴリ、前記文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するよう機能させ、
前記生成サーバを、前記プロジェクト毎に前記コード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、前記既存の印刷物のデータ又は前記既存の文書ファイルのデータを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供するよう機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
前記生成サーバを、既存の印刷物に2次元バーコードが印刷されている場合には、前記2次元バーコードを読み込んで、リンクするWebサイトのページを既存のWebサイトのページとして、音声読み上げ可能なWebサイトを生成するよう機能させることを特徴とする請求項5記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声読み上げ可能なWebサイトを作成するシステムに係り、特に、視覚障がい者等の聞き手が使いやすく理解しやすい音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来、Webサイトに記述された文字を読み上げるソフトウェアがあった。
特に、スマートフォンでは、文字を読み上げるアプリケーション(アプリ)を利用してWebサイトのページを読み上げることがなされていた。
【0003】
[関連技術]
尚、関連する先行技術文献として、特許第4194741号公報「画面読み上げソフトを使用する利用者に向けたWebページ案内サーバー及び方法」(特許文献1)がある。
【0004】
特許文献1には、Webサイトをカテゴリー分類し、収集したWebページのマークアップ言語の記述構造を解析して、画面読み上げソフトで効果的に音声化される文章要素とそうでない要素の分量や比率などに基づいて音声化適性値を求め、クライアント上の画面読み上げソフトで音声化することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4194741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のWebサイトの文字を読み上げるソフトウェア又はアプリでは、サイト上の文字を順に読み上げるものの、聞き手に対して必要で重要な情報を整理して音声出力できるものとはなっていないという問題点があった。
【0007】
また、上記従来のソフトウェア等では、聞き手が読み上げ対象のコンテンツを容易に選択できるようになっておらず、使い勝手が悪いという問題点もあった。
【0008】
尚、特許文献1には、Webサイトの情報を聞き手が容易に理解できるよう音声によって読み上げることができるようにした構成についての記載がない。
【0009】
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、Webサイトの情報を聞き手が容易に理解できるよう音声によって読み上げることができる音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、既存のWebサイトのページに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバを有する音声読み上げ可能なWebサイト作成システムであって、生成サーバが、既存のWebサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存のWebサイトのページから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、コンテンツ内容の文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するものであり、生成サーバが、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、既存のWebサイトのページを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供することを特徴とする。
【0011】
本発明は、上記音声読み上げ可能なWebサイト作成システムにおいて、既存のWebサイトのページの更新を検出して更新のコンテンツ内容を生成サーバに送信する既存サイト情報処理装置を備え、生成サーバが、更新のコンテンツ内容について抽出したコンテンツ内容と同様に処理を行い、更新のコンテンツ内容を反映した音声読み上げ可能なWebサイトを生成することを特徴とする。
【0012】
本発明は、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバを有する音声読み上げ可能なWebサイト作成システムであって、生成サーバが、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、コンテンツ内容の文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するものであり、生成サーバが、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供することを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記音声読み上げ可能なWebサイト作成システムにおいて、生成サーバが、既存の印刷物に2次元バーコードが印刷されている場合には、2次元バーコードを読み込んで、リンクするWebサイトのページを既存のWebサイトのページとして、音声読み上げ可能なWebサイトを生成することを特徴とする。
【0014】
本発明は、既存のWebサイトのページに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバで動作する処理プログラムであって、生成サーバを、既存のWebサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存のWebサイトのページから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、コンテンツ内容の文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するよう機能させ、生成サーバを、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、既存のWebサイトのページを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供するよう機能させることを特徴とする。
【0015】
本発明は、上記プログラムにおいて、生成サーバを、既存のWebサイトのページの更新のコンテンツ内容について抽出したコンテンツ内容と同様に処理を行い、更新のコンテンツ内容を反映した音声読み上げ可能なWebサイトを生成するよう機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明は、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータに対して音声で読み上げ可能なWebサイトを生成する生成サーバで動作するプログラムであって、生成サーバを、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、コンテンツ内容の文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するよう機能させ、生成サーバを、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供するよう機能させることを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記プログラムにおいて、生成サーバを、既存の印刷物に2次元バーコードが印刷されている場合には、2次元バーコードを読み込んで、リンクするWebサイトのページを既存のWebサイトのページとして、音声読み上げ可能なWebサイトを生成するよう機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、生成サーバが、既存のWebサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存のWebサイトのページから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、コンテンツ内容の文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するものであり、生成サーバが、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、既存のWebサイトのページを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供する音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラムとしているので、タイトルとカテゴリが先に読み上げられて、その後に文字列を読み上げられるため、聞き手にとって分かりやすい音声内容を提供できる効果がある。
【0019】
本発明によれば、生成サーバが、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータから抽出したコンテンツ内容について予め用意されたテンプレートに、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリを登録すると、コンテンツ内容の文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶するものであり、生成サーバが、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名が選択されると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、既存の印刷物のデータ又は既存の文書ファイルのデータを読み上げる音声読み上げ可能なWebサイトを生成し、ユーザ端末に提供する音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラムとしているので、タイトルとカテゴリが先に読み上げられて、その後に文字列を読み上げられるため、聞き手にとって分かりやすい音声内容を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本システムの概略構成図である。
図2】読み上げるWebサイト新規生成・読み上げ処理を示すフロー図である。
図3】登録用のテンプレートを示す概略図である。
図4】音声読み上げ可能なWebサイトのカテゴリとコード名の一覧画面の概略図である。
図5】読み上げるWebサイト更新処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る音声読み上げ可能なWebサイト作成システム(本システム)は、既存のWebサイトから音声読み上げ可能なWebサイトを作成するものであり、Webサイト生成サーバが、既存Webサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存のWebサイトから抽出したコンテンツについてテンプレートを用いて、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリも登録して、抽出したコンテンツの文字列をコード名とコードカテゴリを設定した後に配置して、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容のテキストデータを記憶し、ユーザがアクセスした音声読み上げ可能なWebサイトでは、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名を選択すると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、Webサイトのページを読み上げるものであり、聞き手は該当する既存のWebサイトのコンテンツを容易に選択でき、更に、選択したコンテンツはコード名、コードカテゴリ、文字列が順に音声出力されるので、タイトルとカテゴリが先に読み上げられて、その後に文字列を読み上げられるため、聞き手にとって分かりやすい音声内容を提供できるものである。
【0022】
尚、本システムでは、ユーザ端末に音声読み上げ可能なWebサイトを表示させて、コード名の選択を行うものであるから、視覚障がい者であっても表示画面を多少は認識できる程度の視力を持った人を対象としており、また、全盲者であっても、介護者が代わりにユーザ端末を操作してコード名の選択を行うようにしてもよい。
【0023】
[本システム:図1
本システムについて図1を参照しながら説明する。図1は、本システムの概略構成図である。
本システムは、図1に示すように、音声読み上げ可能なWebサイトを生成するWebサイト生成サーバ(生成サーバ)1と、音声読み上げ対象の既存のWebサイトのデータを記憶すると共に対象ページからコンテンツ内容を抽出する既存サイト情報処理装置2と、読み上げ可能なWebサイトを表示して音声読み上げを実行する聞き手(ユーザ)のユーザ端末3と、ネットワーク4とを備えている。
【0024】
ここで、生成サーバ1と、既存サイト情報処理装置2と、ユーザ端末3とは、ネットワーク4に接続している。
既存サイト情報処理装置2とユーザ端末3とは、実際には複数存在して、ネットワーク4に接続しているが、図1では説明を簡単にするために、一台ずつ描画している。
【0025】
[本システムの各部]
本システムの各部について説明する。
[Webサイト生成サーバ(生成サーバ)1]
生成サーバ1は、既存サイト情報処理装置2から既存のWebサイトのコンテンツ内容を取得し、音声で読み上げる音声内容データを生成し、ユーザ端末3に提供するものである。
【0026】
生成サーバ1は、図1に示すように、制御部11と、記憶部12と、インタフェース部13とを備えている。
記憶部12は、処理プログラムを記憶すると共に、既存サイト情報処理装置2から取得したコンテンツ内容について音声で読み上げる音声内容データを記憶する。
インタフェース部13は、生成サーバ1をネットワーク1に接続するためのインタフェースである。
【0027】
制御部11は、記憶部12に記憶した処理プログラムを実行して、既存Webサイトのコンテンツ内容から後述するテンプレートを用いて整理し、音声読み上げ可能な音声内容データを生成し、ユーザ端末3が選択しやすくしたコンテンツ内容一覧表示画面を生成するものである。
【0028】
[既存サイト情報処理装置2]
既存サイト情報処理装置2は、音声読み上げ対象の既存のWebサイトのコンテンツを記憶し、ネットワーク4を介して通常はWebサイトのコンテンツをユーザに提供する情報処理装置である。尚、既存サイト情報処理装置2は、外部に記憶される既存Webサイトのコンテンツに対して動作するようにしてもよい。
【0029】
更に、既存サイト情報処理装置2は、既存Webサイトの対象ページを指定し、HTML配列を分析し、抽出コンテンツとしてテキストデータを取得し、そのテキストデータを文字列として生成サーバ1に送信する
具体的には、既存サイト情報処理装置2は、公的機関のWebサーバ、企業のWebサーバ等が該当する。
【0030】
[ユーザ端末3]
ユーザ端末3は、生成サーバ1にアクセスして音声読み上げ可能なWebサイトのコンテンツの一覧画面を表示し、その一覧画面から目的のコンテンツを選択し、当該コンテンツの音声読み上げが実行される。
また、ユーザ端末3は、既存サイト情報処理装置2にアクセスして文字及び画像によるWebサイトのコンテンツを表示することもできる。
ユーザ端末3は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等を想定している。
【0031】
[ネットワーク4]
ネットワーク4は、インターネットを想定している。
【0032】
[処理内容]
[読み上げるWebサイト新規生成・読み上げ処理:図2~4]
次に、本システムにおける処理について図2~4を参照しながら説明する。図2は、読み上げるWebサイト新規生成・読み上げ処理を示すフロー図であり、図3は、登録用のテンプレートを示す概略図であり、図4は、音声読み上げ可能なWebサイトのカテゴリとコード名の一覧画面の概略図である。
【0033】
本システムでは、図2に示すように、既存サイト情報処理装置2が既存Webサイトの対象ページを指定し、HTML配列を分析し、コンテンツ内容を抽出し、その抽出コンテンツのテキストデータを取得し、そのテキストデータを生成サーバ1に送信する(S1)。複数の既存Webサイトを既存サイト情報処理装置2で並行処理して生成サーバ1に送信することもできる。
【0034】
そして、生成サーバ1は、既存WebサイトをプロジェクトとしてプロジェクトIDを付与し(S2)、図3に示すように、予め用意したテンプレートを用いて、コード番号とタイトル名から成るコード名を当該テンプレートに登録し(S3)、更に、コードカテゴリもテンプレートに登録する(S4)。
【0035】
そして、生成サーバ1は、抽出コンテンツのテキストデータ(文字列)をテンプレートの内容欄にコード名とコードカテゴリを設定してから配置して(S5)、コード名、コードカテゴリ、文字列の順で音声内容データを記憶する(S6)。
【0036】
生成サーバ1は、図4(a)に示すように、ユーザ端末3のアクセスにより音声読み上げ可能なWebサイトをユーザ端末3に表示させると、カテゴリ一覧が表示され、カテゴリ一覧から目的のカテゴリを選択して、更に表示されるプロジェクトから目的のプロジェクトを選択すると、図4(b)に示すように、生成サーバ1は、選択されたプロジェクトに含まれるコード名の一覧を表示させ(S7)、目的のコード名が選択されると、選択されたコンテンツの音声内容データを音声出力させて読み上げる(S8)。
つまり、プロジェクト単位でコード名の一覧から容易に読み上げ対象のコンテンツを選択できるようになっている。
【0037】
尚、音声読み上げ可能なWebサイトのコンテンツの一覧画面は、例えば、当該Webサイトが地方自治体のものであれば、地方自治体のWebサイトに音声読み上げ可能なWebサイトをリンクさせ、そのリンクから音声読み上げ可能なWebサイトを表示させるようにしてもよい。
【0038】
[読み上げるWebサイト更新処理:図5
次に、既存Webサイトでデータの更新が為された場合の処理について図5を参照しながら説明する。図5は、読み上げるWebサイト更新処理を示すフロー図である。
既存Webサイトに対応して同期ツール(プログラム)が既存サイト情報処理装置2に設定されており、図5に示すように、その同期ツールが定期的に既存サイトの更新を検出し(S11)、検出された更新内容を分析して更新内容のコンテンツ(更新コンテンツ)を生成サーバ1に送信する(S12)。
【0039】
生成サーバ1は、更新コンテンツを抽出コンテンツと同様に、読み上げ可能なWebサイト用の音声内容データを生成して(S13)、記憶部12に記憶された音声内容データの更新を行う(S14)。
【0040】
[既存印刷物・文書ファイルのインポート]
生成サーバ1は、既存印刷物・文書ファイルについても既存印刷物のデータ又は文書ファイルのデータからテキストデータを抽出し、既存Webサイトのページと同様に、抽出コンテンツとして読み上げ可能なWebサイト用の音声内容を生成するものである。
【0041】
[ハイパーリンクの読み上げ]
生成サーバ1は、既存印刷物に2次元バーコードが印刷されている場合には、その印刷されている2次元バーコードを読み込んで、当該2次元バーコードがハイパーリンクするWebサイトで記述されているコンテンツ内容についても読み上げ可能なWebサイト用の音声内容データを生成する。
ここでは、既存印刷物に2次元バーコードが印刷されている場合を説明したが、既存Webサイトに2次元バーコードが表示されている場合にも、読み上げ可能なWebサイト用の音声内容データを生成するものである。
【0042】
そして、生成サーバ1は、既存印刷物の読み上げ可能なWebサイト用の音声内容データ(既存印刷物の音声内容データ)に、ハイパーリンク先のコンテンツの読み上げ可能なWebサイト用の音声内容データ(リンク先の音声内容データ)を関連付けてユーザ端末3に提供する。
尚、生成サーバ1は、既存印刷物の音声内容データの読み上げに続いて、リンク先の音声内容データの読み上げを行うようにしてもよい。
【0043】
[実施の形態の効果]
本システムによれば、生成サーバ1が、既存Webサイトを音声読み上げのプロジェクトとして管理し、既存のWebサイトから抽出した抽出コンテンツについてテンプレートを用いて、コード番号とタイトル名をコード名として登録し、コードカテゴリも登録して、抽出コンテンツのテキストデータをコード名とコードカテゴリを設定してから配置して、コード名、コードカテゴリ、テキストデータの順で音声内容のテキストデータを記憶し、ユーザ端末3がアクセスした音声読み上げ可能なWebサイトでは、プロジェクト毎にコード名を表示して、当該コード名を選択すると対応する音声内容のテキストデータを音声出力し、Webサイトのページを読み上げるようにしているので、聞き手は該当する既存のWebサイトのコンテンツを容易に選択でき、更に、選択したコンテンツはコード名、コードカテゴリ、テキストデータが順に音声出力されるので、タイトルとカテゴリが先に読み上げられて、その後に文字列を読み上げられるため、聞き手にとって分かりやすい音声内容を提供できる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、Webサイトの情報を聞き手が容易に理解できるよう音声によって読み上げることができる音声読み上げ可能なWebサイト作成システム及びプログラムに好適である。
【符号の説明】
【0045】
1…Webサイト生成サーバ(生成サーバ)、 2…既存サイト情報処理装置、 3…ユーザ端末、 4…ネットワーク、 11…制御部、 12…記憶部、 13…インタフェース部
図1
図2
図3
図4
図5