(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162343
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】X線診断装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20240101AFI20241114BHJP
【FI】
A61B6/00 330Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077744
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】大橋 利多
(72)【発明者】
【氏名】諸見里 塁
(72)【発明者】
【氏名】奥村 勇介
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 考宏
(72)【発明者】
【氏名】高橋 大輔
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA08
4C093CA15
4C093DA06
4C093EC15
4C093ED30
(57)【要約】
【課題】X線診断装置において、乳房のポジショニングをより容易に行うこと。
【解決手段】実施形態に係るX線診断装置は、X線発生器と、X線検出器と、撮影台と、アームと、昇降台とを備える。X線発生器は、X線を発生させるためのものである。X線検出器は、X線を検出するためのものである。撮影台は、X線検出器を備え、被検体の乳房を載置する。アームは、X線発生器と撮影台とを保持する。昇降台は、被検体の足部を支持し、当該被検体を昇降可能とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を発生させるためのX線発生器と、
前記X線を検出するためのX線検出器と、
前記X線検出器を備え、被検体の乳房を載置する撮影台と、
前記X線発生器と前記撮影台とを保持するアームと、
前記被検体の足部を支持し、当該被検体を昇降可能な昇降台と、
を備えるX線診断装置。
【請求項2】
オペレータの操作により前記撮影台を前記乳房の位置に移動させた後、前記昇降台と、前記アームとを連動して昇降させるように制御する制御部をさらに備える、
請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項3】
オペレータの操作により前記乳房の位置がオペレータに合うように前記昇降台を昇降させた後、当該昇降台を昇降させることなく、前記アームを昇降させるように制御する制御部をさらに備える、
請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項4】
オペレータの操作により前記昇降台の上昇量を設定可能な操作部をさらに備える、
請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項5】
前記操作部は、前記X線発生器の近傍に設けられたスイッチである、
請求項4に記載のX線診断装置。
【請求項6】
前記被検体の身長と、オペレータの身長と、前記乳房の位置を当該オペレータに合わせるための補正量とに基づいて、前記昇降台の上昇量を算出する制御部をさらに備える、
請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項7】
前記撮影台との間で前記被検体の乳房を圧迫するための圧迫板をさらに備え、
X線撮影の終了後に前記昇降台を下降させると共に、前記撮影台と前記圧迫板とが前記乳房を圧迫している場合に前記昇降台を昇降させない制御部をさらに備える、
請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項8】
前記昇降台は、
前記被検体の足部を支持する天板と、
前記天板の周囲に立設された複数の支柱と、
前記複数の支柱間に架設された固定部と、
前記固定部の一部が空いた箇所に開閉可能に設置された可動部と、
を有する、
請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項9】
前記昇降台の長手方向において、当該昇降台の端部から前記撮影台の直下までの距離は、オペレータの腕の長さよりも短い、
請求項1に記載のX線診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線診断装置によりマンモグラフィの撮影を行う際には、撮影部位である乳房を十分に圧迫して伸展させて厚みを均等にするポジショニングが非常に重要である。ポジショニングの良し悪しが乳房のX線画像の画質や診断能に大きく影響する。正しいポジショニングを実現するために、オペレータは、被検体の背後や側面から、乳房に手を伸ばして、時間をかけて丁寧にアシストする。
【0003】
正しいポジショニングを行うために、X線診断装置は、アームに設けられた撮影台の高さを乳房の位置に合わせるために、アームの昇降機構を備えている。そのため、被検体は自然な立位姿勢で良いため、被検体の姿勢に対する負担は少ない。
【0004】
一方、オペレータは、被検体の背後から乳房を支持するために、中腰の作業を強いられる。また、被検体との伸長差があるため、オペレータの中腰の姿勢もバラバラである。そのため、オペレータは、腰が痛くなる等、身体的な負担が大きいという問題がある。特に、圧迫状態の乳房のMLO(Medio-Lateral-Oblique;内外側斜位)撮影では、CC(Cranial-Caudal;頭尾)撮影の場合よりもポジショニングが難しく、時間を要するため、オペレータの負担がより大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、X線診断装置において、乳房のポジショニングをより容易に行うことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限らない。後述する各実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係るX線診断装置は、X線発生器と、X線検出器と、撮影台と、アームと、
昇降台とを備える。X線発生器は、X線を発生させるためのものである。X線検出器は、X線を検出するためのものである。撮影台は、X線検出器を備え、被検体の乳房を載置する。アーム15は、X線発生器と撮影台とを保持する。昇降台は、被検体の足部を支持し、当該被検体を昇降可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1(A)は、比較例に係るマンモグラフィ装置の使用における、オペレータの姿勢の例を示す図、
図1(B)は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置の使用における、オペレータの姿勢の例を示す図。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置の外観を示す斜視図。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成を示すブロック図。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る処理回路の処理を示すフローチャート。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る昇降台の大きさを説明するための図。
図5(A)は、被検体の右乳房をX線撮影する場合の図。
図5(B)は、被検体の左乳房をX線撮影する場合の図。
【
図6】
図6は、第2実施形態に係る処理回路の処理を示すフローチャート。
【
図7】
図7は、第3実施形態に係るマンモグラフィ装置の外観を示す図。
図7(A)は、マンモグラフィ装置の上面図。
図7(B)は、昇降台の斜視図。
【
図8】
図8は、第4実施形態に係る処理回路の処理を示すフローチャート。
【
図9】
図9は、アームを上下動させる機構の変形例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、X線診断装置の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
〔第1実施形態〕
第1実施形態は、昇降台17を備えるマンモグラフィ装置1に関する。マンモグラフィ装置1は、X線診断装置の一例である。マンモグラフィ装置1は、X線撮影のための検査室に設置されている。
【0011】
図1は、オペレータTのポジショニング時の姿勢の説明図である。
図1(A)は、比較例に係るマンモグラフィ装置の使用における、オペレータTのポジショニング時の姿勢の例を示す。
図1(B)は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置の使用における、オペレータTのポジショニング時の姿勢の例を示す。
【0012】
図1(A)に示すように、被検体Pは、オペレータTよりも背が低い。従って、オペレータTは、被検体Pの背後から乳房のポジショニングを行うときに、両足を広げて屈む必要がある。従って、オペレータTの負担が大きい。
【0013】
一方、
図1(B)に示すように、被検体Pは、オペレータTよりも背が低いが、昇降台17に載っている。昇降台17の高さの調整により、オペレータTは、被検体Pの背後から乳房のポジショニングを行うときに、通常の立位姿勢でよく、屈む必要がなくなる。従って、オペレータTは、負担を受けることなく、乳房のポジショニングをより容易に行うことができる。
【0014】
図2は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1の外観を示す斜視図である。
図2に示すように、マンモグラフィ装置1は、撮影装置11、画像処理装置12、昇降台17、及び、高電圧発生装置32から構成される。
【0015】
撮影装置11は、アーム15、及び、スタンド16から構成される筐体である。なお、撮影装置11の内部構成の詳細については、
図3のブロック図を用いて詳述する。
【0016】
アーム15は、接続部を介して回転可能にスタンド16に支持され、X線管20と撮影台26とを保持する筐体である。アーム15は、さらに、昇降スイッチ13、フェイスガード23、圧迫板24、ブッキー装置25、フットスイッチ27、及び、アーム調整スイッチ29を備える。
【0017】
昇降スイッチ13は、X線管20の近傍に設けられたスイッチである。昇降スイッチ13は、昇降台17の上下方向の位置を調整するためのスイッチである。
図2に示すように、昇降スイッチ13は、X線管20の側方に設けられる。昇降スイッチ13は、操作部の一例である。
【0018】
X線管20は、高電圧発生装置32から高電圧の供給を受けてX線を発生させた上で、当該X線を、被検体Pの乳房を介して撮影台26に向って照射するための真空管である。X線管20は、X線発生器の一例である。
フェイスガード23は、撮影時に被検体Pの頭部によってX線が遮蔽されることを防ぐ防護器具である。
【0019】
圧迫板24は、X線撮影時に撮影台26との間で被検体Pの乳房を圧迫するために、撮影台26の上方に設けられる圧迫器具である。圧迫板24は、透明な樹脂で形成されており、撮影台26に対して接離可能に支持されている。そして、圧迫板24を撮影台26に向って移動させることによって被検体Pの乳房を圧迫し、撮影台26に載置された乳房の厚さを薄く略均一にすることが可能である。
【0020】
圧迫板24は、ハンドスイッチ(図示せず)がオペレータTによって操作されると、圧迫板24を上下方向に移動させるためのモータからなる駆動機構(
図3の圧迫板駆動装置34)が駆動することによって上下方向に移動する。また、第1実施形態における圧迫板24は、フットスイッチ27を用いて降下させることが可能である。
【0021】
ブッキー装置25は、グリッド等からなり、撮影時に被検体PにX線が入射することによって生じた散乱X線を除去し、一方で被検体Pの乳房を通過した散乱していないX線(直接X線)を透過させるための器具である。
【0022】
撮影台26は、FPD(平面検出器:Flat Panel Detector)26a(
図3参照)を内蔵し、被検体Pの乳房を載置する。
【0023】
FPD26aは、被検体Pの乳房を透過したX線を検出するための機器である。FPD26aは、X線検出器の一例である。FPD26aは、複数の検出素子が二次元に配列されている。FPD26aの各検出素子間には、走査線と信号線とが直交するように配設されている。FPD26aから出力されるアナログ信号(ビデオ信号)は、データ収集回路36によりデジタル信号に変換され、画像処理装置12に出力される。以下、データ収集回路36から出力されるデジタル信号を投影データと呼ぶものとする。
【0024】
フットスイッチ27は、ハンドスイッチの代わりに、圧迫板24を上下方向に移動させるためのスイッチであってもよい。また、フットスイッチ27は、昇降スイッチ13の代わりに、昇降台17の上下方向の位置を調整するためのスイッチであってもよい。オペレータTは、フットスイッチ27を足で踏むことにより、昇降台17の昇降を操作することが可能である。フットスイッチ27は、操作部の一例である。なお、フットスイッチ27は、昇降台17に加えて、アーム15の上下方向の位置を調整するためのスイッチであってもよい。
以下の説明では、昇降スイッチ13が昇降台17の上下方向の位置を調整するためのスイッチとする。また、ハンドスイッチが圧迫板24を上下方向に移動させるためのスイッチとする。
【0025】
アーム調整スイッチ29は、アーム15を上下に移動したり回転したりするためのスイッチである。アーム調整スイッチ29は、例えば、
図2に示すように撮影装置11の筐体の側面に配置される。
【0026】
画像処理装置12は、撮影装置11から出力される投影データに対して各種の画像処理を行うと共に、画像処理によって生成された画像データを表示する装置である。画像処理装置12の内部構成に関しては、
図3のブロック図を用いて詳述する。
【0027】
昇降台17は、スタンド16の前方であって、被検体Pが立位する位置に設置される。昇降台17は、被検体Pの足部を支持し、当該被検体Pを昇降可能とする。昇降台17は、昇降用のモータを内蔵しており、昇降台駆動装置35によるモータの駆動により昇降する。なお、昇降台17は、
図2に示すようにマンモグラフィ装置1に連結されずに独立した構成でもよいし、又は、マンモグラフィ装置1のスタンド16に連結される構成でもよい。
【0028】
高電圧発生装置32は、X線管20の陰極から発生する熱電子を加速するために、陽極と陰極との間に印加する高電圧を発生させてX線管20に出力するための電源装置である。
【0029】
なお、
図9は、アーム15を上下動させる機構の変形例を示す斜視図である。
図9(B)では、スタンド16bの前面上部に切り欠き19が設けられている。切り欠き19に沿って上下動する上下動機構(図示せず)が設けられている。アーム15は、当該上下動機構に回転可能に設けられる。従って、当該上下動機構が上下動することにより、アーム15が上下動する。
【0030】
一方、
図9(A)に示すように、上述した上下動機構にカバー18が付設されていてもよい。
【0031】
図3は、第1実施形態に係るマンモグラフィ装置1の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、マンモグラフィ装置1は、撮影装置11及び画像処理装置12を有する。
【0032】
撮影装置11は、
図2に示す構成要素に加えて、アーム駆動装置33と、圧迫板駆動装置34と、データ収集回路36と、記憶回路40と、処理回路42とを有する。
【0033】
アーム駆動装置33は、処理回路42のアーム駆動制御機能42cからの駆動信号を読み込んで、アーム15を回転運動、上下運動させる。アーム駆動装置33は、複数のモータ等の動力源によって構成される。
【0034】
圧迫板駆動装置34は、処理回路42の圧迫板駆動制御機能42dからの駆動信号を読み込んで、圧迫板24を床面に対して鉛直方向に上下運動させる。圧迫板駆動装置34は、複数のモータ等の動力源によって構成される。
【0035】
データ収集回路36は、FPD26aから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、投影データとして画像処理装置12や処理回路42に出力する電気回路である。
【0036】
記憶回路40は、投影データから生成されるマンモグラフィ画像や処理回路42によって行われる各機能をプログラムの形式で保存する。記憶回路40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって構成される。
【0037】
処理回路42は、システム制御機能42aと、X線制御機能42bと、アーム駆動制御機能42cと、圧迫板駆動制御機能42dと、昇降制御機能42eとから構成される。
【0038】
システム制御機能42aは、昇降スイッチ13と、フットスイッチ27と、高電圧発生装置32と、アーム駆動装置33と、圧迫板駆動装置34と、昇降台駆動装置35と、データ収集回路36と、記憶回路40と、画像処理装置12を統括して制御する。
【0039】
X線制御機能42bは、システム制御機能42aからの情報を読み込んで、高電圧発生装置32における管電流、管電圧、照射時間等のX線照射条件の制御を行う。
【0040】
アーム駆動制御機能42cは、アーム調整スイッチ29を介してオペレータTから入力された情報を読み込んで、アーム15の駆動に係る制御を行う。アーム駆動制御機能42cは、制御部の一例である。
【0041】
圧迫板駆動制御機能42dは、ハンドスイッチを介してオペレータTから入力された情報を読み込んで、圧迫板駆動装置34を駆動させることで、圧迫板24を降下させる。また、圧迫板駆動制御機能42dは、システム制御機能42aからの入力情報を読み込んで被検体Pの乳房の撮影が終了したことを検出すると、再度、圧迫板駆動装置34を駆動させて、圧迫板24を上昇させる。
【0042】
昇降制御機能42eは、昇降スイッチ13を介してオペレータTから入力された情報を読み込んで、昇降台17の駆動に係る制御を行う。昇降制御機能42eは、制御部の一例である。なお、昇降スイッチ13は、オペレータTの操作により昇降台17の上昇量を設定可能であってもよい。この場合、昇降制御機能42eは、昇降スイッチ13から上昇量を取得し、当該上昇量に応じて昇降台17を上昇させる。
【0043】
なお、昇降制御機能42eは、被検体Pの身長Hpと、オペレータTの身長Htと、昇降台17の上に立位する被検体Pの乳房の位置をオペレータTに合わせるための補正量Cとに基づいて、昇降台17の上昇量Uを算出してもよい。
【0044】
記憶回路40は、被検体Pの識別情報(例えば、患者ID(identification))と被検体Pの身長Hpとを対応付けたテーブルを記憶し、また、オペレータTの識別情報(例えば、医療従事者ID)とオペレータTの身長Ht及び補正量Cとを対応付けたテーブルを記憶する。その場合、昇降制御機能42eは、例えば、そのときのX線撮影に係る被検体Pの身長Hpと、オペレータTの身長Ht及び補正量Cを記憶回路40から読み出して、それらの数値データから上昇量Uを算出する。
さらに、昇降制御機能42eは、算出した上昇量Uを、被検体Pと、オペレータTとに対応付けたテーブルを記憶回路40に記憶させてもよい。その場合、昇降制御機能42eは、例えば、そのときのX線撮影に係る被検体Pと、オペレータTとに対応付けられた上昇量Uを記憶回路40から読み出す。
【0045】
オペレータTが被検体Pよりも身長が大きい(Ht>Hp)場合に、互いの上半身が略同じ高さになるように、昇降台17の高さが調整される。従って、以下の式1により、上昇量Uが求められる。
U = Ht - Hp ・・・ 式1
【0046】
互いの上半身が略同じ高さになるようにすると、オペレータTが乳房のポジショニングを行う際に、オペレータTの腕は略水平になる。ただし、オペレータTによっては、ポジショニングの際に、自分の腕が上がった方がやりやすい人もいれば、自分の腕が下がった方がやりやすい人もいる。そこで、その違いを吸収するのが補正量Cである。この場合、以下の式2により、昇降台17の上昇量Uが求められる。
U = Ht - Hp + C・・・ 式2
【0047】
また、昇降台17がない場合にオペレータTが屈んでいたときの頭部の高さをHtjとすると、以下の式3により、昇降台17の上昇量Uが求められる。
U = Ht - Htj + C・・・ 式3
なお、オペレータTが被検体Pよりも身長が小さいか同じ(Ht≦Hp)場合、昇降台17の高さは調整されず、昇降台17は最下位置(例えば、床面レベル)になる。
【0048】
処理回路42の構成要素である、システム制御機能42a、X線制御機能42b、アーム駆動制御機能42c、圧迫板駆動制御機能42d、及び、昇降制御機能42eにて行われる各処理機能は、コンピュータにて実行可能なプログラムの形態で記憶回路40に記録されている。処理回路42は、プログラムを記憶回路40から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路4は、
図3の処理回路42内に示された各機能を有することとなる。なお、
図3においては、単一の処理回路42にて、システム制御機能42a、X線制御機能42b、アーム駆動制御機能42c、圧迫板駆動制御機能42d、及び、昇降制御機能42eにて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数のプロセッサがプログラムを実現することにより機能を実現するものとしても構わない。
【0049】
画像処理装置12は、処理回路52と、表示装置54とを有する。また、処理回路52は、画像処理機能52aを有する。例えば、処理回路52は、プロセッサによって実現される。
【0050】
画像処理機能52aは、システム制御機能42aによる制御に従って、撮影装置11のデータ収集回路36から出力される投影データに対して対数変換処理(LOG処理)等の処理を行う他、拡大/階調/空間フィルタ処理、時系列に蓄積された投影データの最小値/最大値トレース処理、ノイズを除去するための加算処理等の各種の画像処理を施す。さらに、画像処理機能52aは、上記の画像処理が施された投影データを用いて、オートウィンドウ機能(階調変換処理)のパラメータに従って表示装置54に表示するための画像(以下、表示画像と呼ぶ)を生成する。更に、この表示画像に種々のパラメータの文字情報や目盛等を付加して表示装置54に出力する。
【0051】
表示装置54は、画像処理機能52aから出力される表示画像を、種々のパラメータの文字情報や目盛等と共に表示する。表示装置54は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等で構成される。
【0052】
図3に示すように、マンモグラフィ装置1は、昇降台駆動装置35をさらに備える。昇降台駆動装置35は、処理回路42の昇降制御機能42eからの駆動信号を読み込んで、昇降台17を上下運動させる。昇降台駆動装置35は、複数のモータ等の動力源によって構成される。
【0053】
図4は、第1実施形態に係る処理回路42の処理を示すフローチャートである。第1実施形態では、昇降台17の上に被検体Pが立位した状態で、アーム駆動制御機能42cは、オペレータTの操作により、アーム15に保持された撮影台26を被検体Pの乳房の位置に移動させる。その後、昇降制御機能42eは、昇降台17と、アーム15とを連動して昇降させるように制御する。以下に、X線撮影の開始前から乳房のポジショニングまでの処理の詳細を説明する。
【0054】
ステップS1で、マンモグラフィ装置1は、X線撮影が開始される前に、昇降台17の上に被検体Pを乗せる。被検体Pより前の被検体に対するX線撮影後に、昇降台17は最下位置(例えば、床面レベル)まで下降している(後述のステップS7参照)。そのため、被検体PのX線撮影直前には昇降台17に段差が形成されることがないので、被検体Pは、検査を受ける際に床面から昇降台17の上に容易に乗ることができる。
【0055】
ステップS2で、オペレータTによるアーム調整スイッチ29の操作に応じて、アーム駆動制御機能42cは、アーム15を上下させる。オペレータTは、本機能を用いて、アーム15に固定されている撮影台26を、昇降台17の上に立位している被検体Pの乳房の位置に移動させる。MLO撮影の場合、撮影台26の上面は斜めに設定されるので、撮影台26を移動させる先は、乳房の外側斜め下の位置である。CC撮影の場合、撮影台26の上面は水平に設定されるので、撮影台26を移動させる先は、乳房の高さ位置である。
【0056】
ステップS3で、昇降制御機能42eは、例えば、被検体Pの身長と、オペレータTの身長とに基づいて、昇降台17の高さ調整が必要か否かを判定する。被検体PがオペレータTよりも低ければ、昇降台17の高さ調整が必要である。何故なら、昇降台17が最下位置にあると、オペレータTが被検体Pの乳房をポジショニングするのに屈まなければならないからである。昇降台17の高さ調整が必要な場合(ステップS3のYES)、昇降制御機能42eは、ステップS4に進む。
【0057】
一方、被検体PがオペレータTと身長が同じか、より高ければ、昇降台17の高さ調整は必要でない。何故なら、昇降台17が最下位置にあっても、オペレータTが被検体Pの乳房をポジショニングするのに屈まなくてもよいからである。昇降台17の高さ調整が必要でない場合(ステップS3のNO)、昇降制御機能42eは、ステップS5に進む。
【0058】
なお、昇降台17の高さ調整が必要か否かをオペレータTが判断してもよい。その場合、オペレータTは、当該判断結果をマンモグラフィ装置1に入力する。マンモグラフィ装置1は、オペレータTの判断結果を取得し、当該判断結果に応じて、処理を進める。これにより、オペレータTは、X線撮影(詳細には、被検体Pの乳房のポジショニング)に係る、次の操作を円滑に行うことができる。
【0059】
ステップS4で、昇降制御機能42eは、昇降台17と、アーム15とを連動させて昇降可能とする。昇降制御機能42eは、例えば、オペレータTの操作による、昇降スイッチ13の変位量や押圧時間に応じて、昇降台17と、アーム15(詳細には、アーム15に固定された撮影台26)とを一体的に移動させて高さを調整する。換言すれば、昇降制御機能42eは、昇降台17と、アーム15との位置関係を維持した状態で両者を移動させる。オペレータTは、本機能を用いて、被検体Pの乳房をポジショニングしやすい高さ(例えば、手をゆるく伸ばしたときにちょうど乳房に届く高さ)に調整する。乳房の高さを調整した後、ステップS5に進む。
【0060】
ステップS5で、圧迫板駆動制御機能42dは、オペレータTの操作による、ハンドスイッチの変位量や押圧時間に応じて、圧迫板24を下降させて、撮影台26に接近させる。撮影台26及び昇降台17の調整が終了したら、オペレータTは、本機能を用いて、圧迫板24と、撮影台26との間で被検体Pの乳房を圧迫、伸長するポジショニングを行う。これによれば、オペレータTは、被検体Pよりも背が高くても腰を屈める必要がなくなる。従って、オペレータTは、被検体Pの乳房のポジショニングに集中することができるし、ひいては、適切なポジショニングを行うことができる。
【0061】
ステップS6で、システム制御機能42aは、X線撮影を行う。
ステップS7で、昇降制御機能42eは、X線撮影の終了後に、昇降台17を最下位置(例えば、床面レベル)まで下降させる。
ステップS8で、マンモグラフィ装置1は、昇降台17から被検体Pを降ろす。ステップS7により、昇降台17が最下位置まで下降しているため、段差が存在することもないので、被検体Pは検査を受けた後に昇降台17から床面に容易に降りることができる。
【0062】
図5は、第1実施形態に係る昇降台17の大きさを説明するための図である。
図5は、昇降台17の上面図を示す。昇降台17の被検体載置面は、被検体Pが乗っても安全な大きさにする。以下に、昇降台17の大きさの詳細を説明する。なお、昇降台17の長手方向は、例えば、撮影台26に対向する被検体Pの左右方向である。
【0063】
図5(A)は、被検体Pの右乳房RBをX線撮影する場合の図である。右乳房RBのX線撮影では、被検体Pは昇降台17上の左側に寄った位置に立位するので、そのためのスペースを昇降台17上に確保する必要がある。一方、オペレータTは、左手で右乳房RBをポジショニングするために、左手が昇降台17の左側から右乳房RBに届く必要がある。換言すれば、昇降台17の長手方向において、昇降台17の左端から撮影台26の直下までの距離は、オペレータTの左腕の長さよりも短くなるように設定される。なお、右乳房RBの位置は、撮影台26の位置により決まる。
従って、被検体Pが昇降台17上の左側に寄るためのスペースをできる限り確保しつつ、オペレータTの左手が昇降台17の左側から右乳房RBに届くように、昇降台17の左端位置が規定される。
【0064】
図5(B)は、被検体Pの左乳房LBをX線撮影する場合の図である。左乳房LBのX線撮影では、被検体Pは昇降台17上の右側に寄った位置に立位するので、そのためのスペースを昇降台17上に確保する必要がある。一方、オペレータTは、右手で左乳房LBをポジショニングするために、右手が昇降台17の右側から左乳房LBに届く必要がある。換言すれば、昇降台17の長手方向において、昇降台17の右端から撮影台26の直下までの距離は、オペレータTの右腕の長さよりも短くなるように設定される。なお、左乳房LBの位置は、撮影台26の位置により決まる。
従って、被検体Pが昇降台17上の右側に寄るためのスペースをできる限り確保しつつ、オペレータTの右手が昇降台17の右側から左乳房LBに届くように、昇降台17の右端位置が規定される。
上記のように、昇降台17の左端位置と、右端位置とが規定されることにより、昇降台17の左右の幅の長さが規定される。
【0065】
さらに、昇降台17の前端位置は、撮影台26の胸壁面に被検体Pの乳房の下部が当接した状態で、被検体Pの足の爪先が収まるように規定される。また、昇降台17の後端位置は、被検体Pの乳房が撮影台26に載置された状態から、被検体Pが少し後退しても落ちないように規定される。
上記のように、昇降台17の前端位置と、後端位置とが規定されることにより、昇降台17の前後の幅の長さが規定される。
【0066】
第1実施形態によれば、オペレータTが被検体Pの乳房のポジショニングを行うときに、オペレータTと、被検体Pの乳房との高低差を適切に調整することができる。その結果、オペレータTは、腰を屈めなくて済むので、負担が軽減するし、むしろ楽な姿勢でポジショニングを行うことができる。また、オペレータTは、ポジショニングに集中できるので、良好なポジショニングでのX線撮影が可能になる。従って、X線撮影画像の画質の向上、診断能の向上、ポジショニングのミスによる再撮影の防止という効果を奏する。
また、昇降台17の長手方向において、当該昇降台17の端部から撮影台26の直下までの距離は、オペレータTの腕の長さよりも短いため、昇降台17の大規模化を抑止できるので、X線撮影のときにオペレータTは制約なく昇降台17の周囲を動き回ることができる。
【0067】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、アーム15及び撮影台26を調整する順序を変更したものである。
図6は、第2実施形態に係る処理回路42の処理を示すフローチャートである。第2実施形態では、昇降台17の上に被検体Pが立位した状態で、昇降制御機能42eは、オペレータTの操作により被検体Pの乳房の位置がオペレータTに合うように昇降台17を昇降させる。その後、アーム駆動制御機能42cは、昇降台17を昇降させることなく、アーム15を昇降させるように制御する。以下に、X線撮影の開始前から乳房のポジショニングまでの処理の詳細を説明する。なお、
図4にて説明した詳細については、適宜割愛する。
【0068】
ステップS11で、マンモグラフィ装置1は、X線撮影が開始される前に、昇降台17の上に被検体Pを乗せる。本処理は、
図4のステップS1と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0069】
ステップS12で、昇降制御機能42eは、例えば、被検体Pの身長と、オペレータTの身長とに基づいて、昇降台17の高さ調整が必要か否かを判定する。昇降台17の高さ調整が必要な場合(ステップS12のYES)、昇降制御機能42eは、ステップS13に進む。昇降台17の高さ調整が必要でない場合(ステップS12のNO)、昇降制御機能42eは、ステップS14に進む。本処理は、
図4のステップS3と同様である。
【0070】
ステップS13で、昇降制御機能42eは、昇降台17を単体で昇降可能とする。昇降制御機能42eは、例えば、オペレータTの操作による、昇降スイッチ13の変位量や押圧時間に応じて、昇降台17を昇降可能とする。オペレータTは、本機能を用いて、被検体Pの乳房をポジショニングしやすい高さ(例えば、手をゆるく伸ばしたときにちょうど乳房に届く高さ)に調整する。乳房の高さを調整した後、ステップS14に進む。
【0071】
ステップS14で、オペレータTによるアーム調整スイッチ29の操作に応じて、アーム駆動制御機能42cは、アーム15を上下させる。オペレータTは、本機能を用いて、アーム15に固定されている撮影台26を、昇降台17の上に立位している被検体Pの乳房の位置に移動させる。本処理は、
図4のステップS2と同様であるが、昇降台17の高さが調整済である点が異なる。
【0072】
ステップS15で、圧迫板駆動制御機能42dは、オペレータTの操作による、ハンドスイッチの変位量や押圧時間に応じて、圧迫板24を下降させて、撮影台26に接近させる。昇降台17及び撮影台26の調整が終了したら、オペレータTは、本機能を用いて、圧迫板24と、撮影台26との間で被検体Pの乳房を圧迫、伸長させるポジショニングを行う。本処理は、
図4のステップS5と同様である。
【0073】
ステップS16で、システム制御機能42aは、X線撮影を行う。本処理は、
図4のステップS6と同様である。
ステップS17で、昇降制御機能42eは、昇降台17を最下位置(例えば、床面レベル)まで下降させる。本処理は、
図4のステップS7と同様である。
ステップS18で、マンモグラフィ装置1は、昇降台17から被検体Pを降ろす。本処理は、
図4のステップS8と同様である。
【0074】
第2実施形態によれば、アーム15及び撮影台26を調整する順序を選択可能とすることにより、オペレータTは、同じマンモグラフィ装置1を使用したとしても、各々が慣れたワークフローを実施することができる。
【0075】
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、昇降台17が支柱17b等を備えた構成に関する。
図7は、第3実施形態に係るマンモグラフィ装置1の外観を示す図である。
図7(A)は、マンモグラフィ装置1の上面図である。
図7(B)は、昇降台17の斜視図である。
【0076】
昇降台17は、天板17aと、支柱17bと、固定バー17cと、可動バー17dとを有する。天板17aは、昇降台17の上側に設けられ、被検体Pをその足部で支持する。複数の支柱17bは、天板17aの周囲に立設される。
図7(B)に示すように、4本の支柱17b1、17b2、17b3、及び、17b4が、各々天板17aの4隅に立設されている。オペレータTが天板17a上の被検体Pを操作しやすく、かつ、被検体Pの天板17aからの落下を防止するため、各支柱17bは、被検体Pの腰程度の高さであることが好適である。
【0077】
固定バー17cは、複数の支柱17b間に架設される。固定バー17cは、固定部の一例である。
図7(B)に示すように、固定バー17c1は、支柱17b1の上端と、支柱17b2の上端との間に架設される。固定バー17c2は、支柱17b2の上端と、支柱17b3の上端との間に、可動バー17dを介して架設される。固定バー17c3は、支柱17b3の上端と、支柱17b4の上端との間に架設される。なお、支柱17b1の上端と、支柱17b4の上端との間に、固定バー17cは架設される必要はない。
【0078】
各支柱17bが被検体Pの腰程度の高さなので、支柱17bの上端間に架設される固定バー17c1及び17c2も同じ高さである。従って、オペレータTは、固定バー17c1及び17c2があっても、支障なく乳房のポジショニングを行うことができる。
【0079】
可動バー17dは、固定バー17C2の一部が空いた箇所に、固定バー17C2との固定軸中心に回転可能に設置される。つまり、可動バー17dは、被検体Pの出入口を開閉可能に設置される。可動バー17dは、可動部の一例である。可動バー17dは、一方の端部が固定バー17c2の端部に設けられ、当該一方の端部を中心に回転可能である。
【0080】
第3実施形態によれば、可動バー17dは被検体Pの出入口を開閉可能なので、被検体Pは出入口を開けた状態で天板17a上に出入りすることができる。そして、被検体Pが天板17a上に立位している間には、可動バー17dにより出入口を閉にする。これにより、天板17a上に立位している被検体Pの落下を防止できるので被検体Pの安全性の向上を図ることができる。
【0081】
〔第4実施形態〕
第4実施形態は、乳房のポジショニング後の昇降台17の処理に関する。
図8は、第4実施形態に係る処理回路42の処理を示すフローチャートである。第4実施形態では、昇降制御機能42eは、X線撮影の終了後に昇降台17を下降させると共に、撮影台26と圧迫板24とが被検体Pの乳房を圧迫している場合に昇降台17を昇降させない。以下に、詳細を説明する。
【0082】
ステップS21で、処理回路42は、圧迫板駆動装置34から圧迫板24の位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて、被検体Pの乳房が圧迫中か否かを判定する。被検体Pの乳房が圧迫中である場合(ステップS21のYES)、処理回路42は、ステップS22に進む。被検体Pの乳房が圧迫中でない場合(ステップS21のNO)、処理回路42は、ステップS23に進む。
【0083】
ステップS22で、昇降制御機能42eは、昇降台駆動装置35を通じて、昇降台17の昇降を禁止する。これにより、昇降台17の、不安全な昇降を抑制することができる。
【0084】
ステップS23で、昇降制御機能42eは、昇降台駆動装置35を通じて、昇降台17を最下位置(例えば、床面レベル)まで下降させる。被検体Pの乳房が一旦圧迫された後、圧迫中でなくなるということは、すべてのX線撮影が終了し、圧迫板24が退避を完了したということである。昇降台17が下降することにより、天板17aが床面に近付くので、被検体Pは検査後に容易に退避することができる。
【0085】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、X線診断装置において、乳房のポジショニングをより容易に行うことができる。
【0086】
なお、アーム駆動制御機能42c、及び、昇降制御機能42eは、制御部の一例である。
【0087】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0088】
1…マンモグラフィ装置
13…昇降スイッチ
15…アーム
17…昇降台
17a…天板
17b…支柱
17c…固定バー
17d…可動バー
20…X線管
24…圧迫板
26…撮影台
26a…FPD
27…フットスイッチ
29…アーム調整スイッチ
42c…アーム駆動制御機能
42e…昇降制御機能