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特開2024-16235シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路並びに表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024016235
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路並びに表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240130BHJP
   G09G 3/3225 20160101ALI20240130BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240130BHJP
   G11C 19/28 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
G09G3/20 622E
G09G3/20 622D
G09G3/3225
G09F9/30 365
G09F9/30 338
G11C19/28 230
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023192619
(22)【出願日】2023-11-10
(62)【分割の表示】P 2020558431の分割
【原出願日】2019-01-02
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】512282165
【氏名又は名称】合肥▲シン▼晟光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI XINSHENG OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xinzhan Industrial Park,Hefei,Anhui,230012,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 雪▲歡▼
(72)【発明者】
【氏名】李 永▲謙▼
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路、アレイ基板並びに表示装置を提供する。
【解決手段】シフトレジスタは補償選択回路、保持回路及びN個のシフトレジスタ回路を備えうる。保持回路はブランキング入力信号を保持しうる。各シフトレジスタ回路はブランキング入力回路及び出力回路を備えうる。ブランキング入力回路は、ブランキング入力信号及びブランキング制御信号(CLKA)に応じてブランキングプルダウン信号を第1ノード(Q)に提供しうる。出力回路は、第1ノードの電圧に応じて、シフト信号出力端子(CR)からシフト信号を出力し、第1駆動信号出力端子(OUT)から第1駆動信号を出力しうる。補償選択回路は、補償選択制御信号(OE)及びN個のシフトレジスタ回路のうちの1個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号に応じて、保持回路及びN個のシフトレジスタ回路にブランキング入力信号を提供しうる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に適用されるシフトレジスタであって、画素補償選択回路、保持回路及びN個のシフトレジスタ回路を備え、Nは1よりも大きい自然数であり、
前記保持回路は、ブランキング入力信号を保持するように構成され、
前記N個のシフトレジスタ回路の各々は、ブランキング入力回路と出力回路とを備え、
前記ブランキング入力回路は、前記ブランキング入力信号及びブランキング制御信号に応じてブランキングプルダウン信号をブランキング入力回路と出力回路の間の第1ノード(Q)に提供するように構成され、
前記出力回路は、前記第1ノード(Q)の電圧に応じて、シフト信号出力端子からシフト信号を出力し、第1駆動信号出力端子から第1駆動信号を出力するように構成され、
前記画素補償選択回路は、補償選択制御信号及び前記N個のシフトレジスタ回路のうちの1個のシフトレジスタ回路により出力される前記シフト信号に応じて、画素補償選択回路とブランキング入力回路の間の第1制御ノード(H)を経由して前記保持回路及び前記N個のシフトレジスタ回路に前記ブランキング入力信号を提供するように構成され、
前記ブランキング制御信号は第1クロック信号であり、前記ブランキングプルダウン信号は第1電圧であり、前記ブランキング入力回路は前記第1ノード(Q)を介して前記出力回路に電気的に接続し、前記画素補償選択回路は前記第1制御ノード(H)を介して前記ブランキング入力回路に電気的に接続し、
前記画素補償選択回路は第1トランジスタと第1リーク防止トランジスタを含み、前記第1トランジスタの制御電極は補償選択制御信号端子に結合されて前記補償選択制御信号を受信し、前記第1トランジスタの第1電極は前記N個のシフトレジスタ回路のうちの1個のシフトレジスタ回路の前記シフト信号出力端子に結合され、前記第1トランジスタの第2電極は前記第1リーク防止トランジスタの第1電極に結合され、前記第1リーク防止トランジスタの制御電極は前記補償選択制御信号端子に結合されて前記補償選択制御信号を受信し、前記第1リーク防止トランジスタの第2電極は前記第1制御ノード(H)に結合されるシフトレジスタ。
【請求項2】
前記保持回路は第1コンデンサを備え、
前記第1コンデンサは、第1端子が前記第1制御ノード(H)に結合され、もう1つの端子が第2電圧端子に結合されて第2電圧を受信する請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項3】
前記ブランキング入力回路は第2トランジスタ及び第3トランジスタを備え、
前記第2トランジスタの制御電極は前記第1制御ノード(H)に結合され、前記第2トランジスタの第1電極は第1電圧端子に結合されて第1電圧を前記ブランキングプルダウン信号として受信し、前記第2トランジスタの第2電極は前記第3トランジスタの第1電極に結合され、
前記第3トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号を前記ブランキング制御信号として受信し、前記第3トランジスタの第2電極は前記第1ノード(Q)に結合される請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項4】
前記出力回路は第19トランジスタ、第22トランジスタ及び第2コンデンサを備え、
前記第19トランジスタの制御電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第19トランジスタの第1電極は第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号を受信し、前記第19トランジスタの第2電極は前記シフト信号出力端子に結合され、
前記第22トランジスタの制御電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第22トランジスタの第1電極は前記第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号を受信し、前記第22トランジスタの第2電極は前記第1駆動信号出力端子に結合され、
前記第2コンデンサは前記第1ノード(Q)と前記シフト信号出力端子との間に結合される請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項5】
各前記シフトレジスタ回路は表示入力回路をさらに備え、
前記表示入力回路は、表示入力信号に応じて表示プルダウン信号を前記第1ノード(Q)に提供するように構成される請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項6】
前記表示入力回路は第4トランジスタを備え、
前記第4トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合されて前記表示入力信号を受信し、前記第4トランジスタの第1電極は第1電圧端子に結合されて第1電圧を前記表示プルダウン信号として受信し、前記第4トランジスタの第2電極は前記第1ノード(Q)に結合される請求項5に記載のシフトレジスタ。
【請求項7】
各前記シフトレジスタ回路は第1制御回路、プルアップ回路及び第2制御回路をさらに備え、
前記第1制御回路は、前記第1ノード(Q)の電圧に応じてプルアップノードの電圧を制御するように構成され、
前記プルアップ回路は、前記プルアップノードの電圧に応じて、第2電圧端子からの第2電圧を前記第1ノード(Q)、前記シフト信号出力端子及び前記第1駆動信号出力端子に提供するように構成され、
前記第2制御回路は、前記ブランキング制御信号及び前記第1制御ノード(H)の電圧に応じて前記プルアップノードの電圧を制御し、前記表示入力信号に応じて前記プルアップノードの電圧を制御するように構成される請求項6に記載のシフトレジスタ。
【請求項8】
前記プルアップノードは第1プルアップノードを備え、
前記第1制御回路は、第7トランジスタ、及び第8トランジスタを備え、
前記第7トランジスタの制御電極及び第1電極は第3電圧端子に結合され、前記第7トランジスタの第2電極は前記第1プルアップノードに結合され、
前記第8トランジスタの制御電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第8トランジスタの第1電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第8トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記プルアップ回路は、第9トランジスタ、第20トランジスタ、及び第23トランジスタを備え、
前記第9トランジスタの制御電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第9トランジスタの第1電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第9トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第20トランジスタの制御電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第20トランジスタの第1電極は前記シフト信号出力端子に結合され、前記第20トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第23トランジスタの制御電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第23トランジスタの第1電極は前記第1駆動信号出力端子に結合され、前記第23トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第2制御回路は、第13トランジスタ、第14トランジスタ、及び第15トランジスタを備え、
前記第13トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号を前記ブランキング制御信号として受信し、前記第13トランジスタの第1電極は前記第1プルアップノードに結合され、
前記第14トランジスタの制御電極は前記第1制御ノード(H)に結合され、前記第14トランジスタの第1電極は前記第13トランジスタの第2電極に結合され、前記第14トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第15トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合されて前記表示入力信号を受信し、前記第15トランジスタの第1電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第15トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合される請求項7に記載のシフトレジスタ。
【請求項9】
前記プルアップノードは第2プルアップノードをさらに備え、
前記第1制御回路は、第10トランジスタ、及び第11トランジスタをさらに備え、
前記第10トランジスタの制御電極及び第1電極は第4電圧端子に結合され、前記第10トランジスタの第2電極は前記第2プルアップノードに結合され、
前記第11トランジスタの制御電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第11トランジスタの第1電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第11トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記プルアップ回路は、第12トランジスタ、第21トランジスタ、及び第24トランジスタをさらに備え、
前記第12トランジスタの制御電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第12トランジスタの第1電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第12トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第21トランジスタの制御電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第21トランジスタの第1電極は前記シフト信号出力端子に結合され、前記第21トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第24トランジスタの制御電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第24トランジスタの第1電極は前記第1駆動信号出力端子に結合され、前記第24トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第2制御回路は、第16トランジスタ、第17トランジスタ、及び第18トランジスタをさらに備え、
前記第16トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号を前記ブランキング制御信号として受信し、前記第16トランジスタの第1電極は前記第2プルアップノードに結合され、
前記第17トランジスタの制御電極は前記第1制御ノード(H)に結合され、前記第17トランジスタの第1電極は前記第16トランジスタの第2電極に結合され、前記第17トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第18トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合されて前記表示入力信号を受信し、前記第18トランジスタの第1電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第18トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合される請求項8に記載のシフトレジスタ。
【請求項10】
各前記シフトレジスタ回路はリセット回路をさらに備え、
前記リセット回路は、ブランキングリセット信号端子からのブランキングリセット信号に応じて前記第1ノード(Q)をリセットし、表示リセット信号端子からの表示リセット信号に応じて前記第1ノード(Q)をリセットするように構成される請求項7に記載のシフトレジスタ。
【請求項11】
前記リセット回路は第5トランジスタ及び第6トランジスタを備え、
前記第5トランジスタの制御電極は前記ブランキングリセット信号端子に結合され、前記第5トランジスタの第1電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第5トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第6トランジスタの制御電極は前記表示リセット信号端子に結合され、前記第6トランジスタの第1電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第6トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合される請求項10に記載のシフトレジスタ。
【請求項12】
前記出力回路は第25トランジスタ及び第3コンデンサをさらに備え、
前記第25トランジスタの制御電極は前記第1ノード(Q)に結合され、前記第25トランジスタの第1電極は第5クロック信号端子に結合されて第5クロック信号を受信し、前記第25トランジスタの第2電極は第2駆動信号出力端子に結合され、
前記第3コンデンサは前記第1ノード(Q)と前記第2駆動信号出力端子との間に結合される請求項9に記載のシフトレジスタ。
【請求項13】
前記プルアップ回路は第26トランジスタ及び第27トランジスタをさらに備え、
前記第26トランジスタの制御電極は前記第1プルアップノードに結合され、前記第26トランジスタの第1電極は前記第2駆動信号出力端子に結合され、前記第26トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合され、
前記第27トランジスタの制御電極は前記第2プルアップノードに結合され、前記第27トランジスタの第1電極は前記第2駆動信号出力端子に結合され、前記第27トランジスタの第2電極は前記第2電圧端子に結合される請求項12に記載のシフトレジスタ。
【請求項14】
前記シフトレジスタは1個の補償選択回路及び1個の保持回路を備える請求項1に記載のシフトレジスタ。
【請求項15】
ゲート駆動回路であって、M個の請求項1~14のいずれか一項に記載のシフトレジスタ及び第1サブクロック信号線を備え、
前記第1サブクロック信号線は各シフトレジスタに補償選択制御信号を提供するゲート駆動回路。
【請求項16】
第2サブクロック信号線及びブランキングリセット信号線をさらに備え、
第i個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号は、表示入力信号として第i+2個のシフトレジスタ回路に提供され、
前記第2サブクロック信号線は各シフトレジスタ回路に第1クロック信号を提供し、
前記ブランキングリセット信号線は各シフトレジスタ回路にブランキングリセット信号を提供し、
第i+3個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号は、表示リセット信号として第i個のシフトレジスタ回路に提供される請求項15に記載のゲート駆動回路。
【請求項17】
第3サブクロック信号線、第4サブクロック信号線、第5サブクロック信号線及び第6サブクロック信号線をさらに備え、
前記第3サブクロック信号線は第4i-3個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供し、
前記第4サブクロック信号線は第4i-2個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供し、
前記第5サブクロック信号線は第4i-1個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供し、
前記第6サブクロック信号線は第4i個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する請求項15又は16に記載のゲート駆動回路。
【請求項18】
第7サブクロック信号線、第8サブクロック信号線、第9サブクロック信号線及び第10サブクロック信号線をさらに備え、
前記第7サブクロック信号線は第4i-3個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供し、
前記第8サブクロック信号線は第4i-2個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供し、
前記第9サブクロック信号線は第4i-1個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供し、
前記第10サブクロック信号線は第4i個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する請求項15又は16に記載のゲート駆動回路。
【請求項19】
請求項15~18のいずれか一項に記載のゲート駆動回路を備えるアレイ基板。
【請求項20】
請求項19に記載のアレイ基板を備える表示装置。
【請求項21】
請求項1~14のいずれか一項に記載のシフトレジスタを駆動するための方法であって、
補償選択制御信号及びN個のシフト信号のうちの1個のシフト信号に応じて、ブランキング入力信号を提供するステップと、
前記ブランキング入力信号を保持するステップと、
前記ブランキング入力信号及びブランキング制御信号に応じてブランキングプルダウン信号を第1ノード(Q)に提供するステップと、
前記第1ノード(Q)の電圧に応じて、N個のシフト信号出力端子からN個のシフト信号を出力し、N個の第1駆動信号出力端子からN個の第1駆動信号を出力するステップと、を含むシフトレジスタを駆動するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示の技術分野に関し、具体的には、シフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路、アレイ基板並びに表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アレイ基板行駆動(Gate Driver on Array、GOAと略称する)技術は、ゲート駆動回路をアレイ基板上に作製して、画素回路を行ずつ走査する機能を実現する。ゲート駆動回路は、カスケード接続される複数のシフトレジスタを備えうる。シフトレジスタの出力端子が走査信号を出力して画素回路を駆動するとともに、カスケード信号を出力して次段のシフトレジスタを駆動する。
【0003】
表示分野、特に有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLEDと略称する)表示装置では、現在、ゲート駆動回路はゲート駆動チップに集積されている。チップ設計では、チップの面積はチップのコストに影響を与える主な要素である。通常、ゲート駆動回路は、検知回路、走査回路、及び検知回路と走査回路の出力を接続する接続回路(例えば、ORゲート回路)を備える。このようなゲート駆動回路は構造が非常に複雑で、高解像度及び狭額縁の要件を満たすことが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例はシフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路、アレイ基板並びに表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1態様によれば、シフトレジスタを提供する。シフトレジスタは補償選択回路、保持回路及びN個のシフトレジスタ回路を備えうる。保持回路は、ブランキング入力信号を保持するように構成される。N個のシフトレジスタ回路の各々は、ブランキング入力信号及びブランキング制御信号に応じてブランキングプルダウン信号を第1ノードに提供するように構成されるブランキング入力回路と、第1ノードの電圧に応じて、シフト信号出力端子からシフト信号を出力し、第1駆動信号出力端子から第1駆動信号を出力するように構成される出力回路と、を備える。補償選択回路は、補償選択制御信号及びN個のシフトレジスタ回路のうちの1個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号に応じて、第1制御ノードを経由して保持回路及びN個のシフトレジスタ回路にブランキング入力信号を提供するように構成される。Nは1よりも大きい自然数である。
【0006】
本開示の実施例では、保持回路は第1コンデンサを備える。第1コンデンサは第1端子が第1制御ノードに結合され、もう1つの端子が第2電圧端子に結合されて第2電圧を受信する。
【0007】
本開示の実施例では、補償選択回路は第1トランジスタを備える。第1トランジスタの制御電極は補償選択制御信号端子に結合されて補償選択制御信号を受信し、第1トランジスタの第1電極はN個のシフトレジスタ回路のうちの1個のシフトレジスタ回路のシフト信号出力端子に結合され、第1トランジスタの第2電極は第1制御ノードに結合される。
【0008】
本開示の実施例では、ブランキング入力回路は第2トランジスタ及び第3トランジスタを備える。第2トランジスタの制御電極は第1制御ノードに結合され、第2トランジスタの第1電極は第1電圧端子に結合されて第1電圧をブランキングプルダウン信号として受信し、第2トランジスタの第2電極は第3トランジスタの第1電極に結合される。第3トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号をブランキング制御信号として受信し、第3トランジスタの第2電極は第1ノードに結合される。
【0009】
本開示の実施例では、出力回路は第19トランジスタ、第22トランジスタ及び第2コンデンサを備える。第19トランジスタの制御電極は第1ノードに結合され、第19トランジスタの第1電極は第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号を受信し、第19トランジスタの第2電極はシフト信号出力端子に結合される。第22トランジスタの制御電極は第1ノードに結合され、第22トランジスタの第1電極は第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号を受信し、第22トランジスタの第2電極は第1駆動信号出力端子に結合される。第2コンデンサは第1ノードとシフト信号出力端子との間に結合される。
【0010】
本開示の実施例では、各シフトレジスタ回路は表示入力回路をさらに備える。表示入力回路は、表示入力信号に応じて表示プルダウン信号を第1ノードに提供するように構成される。
【0011】
本開示の実施例では、表示入力回路は第4トランジスタを備える。第4トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号を受信し、第4トランジスタの第1電極は第1電圧端子に結合されて第1電圧を表示プルダウン信号として受信し、第4トランジスタの第2電極は第1ノードに結合される。
【0012】
本開示の実施例では、各シフトレジスタ回路は第1制御回路、プルアップ回路及び第2制御回路をさらに備える。第1制御回路は、第1ノードの電圧に応じてプルアップノードの電圧を制御するように構成される。プルアップ回路は、プルアップノードの電圧に応じて、第2電圧端子からの第2電圧を第1ノード、シフト信号出力端子及び第1駆動信号出力端子に提供するように構成される。第2制御回路は、ブランキング制御信号及び第1制御ノードの電圧に応じてプルアップノードの電圧を制御し、表示入力信号に応じてプルアップノードの電圧を制御するように構成される。
【0013】
本開示の実施例では、プルアップノードは第1プルアップノードを備えうる。第1制御回路は第7トランジスタ及び第8トランジスタを備えうる。第7トランジスタの制御電極及び第1電極は第3電圧端子に結合され、第7トランジスタの第2電極は第1プルアップノードに結合される。第8トランジスタの制御電極は第1ノードに結合され、第8トランジスタの第1電極は第1プルアップノードに結合され、第8トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。プルアップ回路は第9トランジスタ、第20トランジスタ及び第23トランジスタを備えうる。第9トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第9トランジスタの第1電極は第1ノードに結合され、第9トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第20トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第20トランジスタの第1電極はシフト信号出力端子に結合され、第20トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第23トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第23トランジスタの第1電極は第1駆動信号出力端子に結合され、第23トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第2制御回路は第13トランジスタ、第14トランジスタ及び第15トランジスタを備えうる。第13トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号をブランキング制御信号として受信し、第13トランジスタの第1電極は第1プルアップノードに結合される。第14トランジスタの制御電極は第1制御ノードに結合され、第14トランジスタの第1電極は第13トランジスタの第2電極に結合され、第14トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第15トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号を受信し、第15トランジスタの第1電極は第1プルアップノードに結合され、第15トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0014】
本開示の実施例では、プルアップノードは第2プルアップノードをさらに備えうる。第1制御回路は第10トランジスタ及び第11トランジスタをさらに備える。第10トランジスタの制御電極及び第1電極は第4電圧端子に結合され、第10トランジスタの第2電極は第2プルアップノードに結合される。第11トランジスタの制御電極は第1ノードに結合され、第11トランジスタの第1電極は第2プルアップノードに結合され、第11トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。プルアップ回路は第12トランジスタ、第21トランジスタ及び第24トランジスタをさらに備えうる。第12トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第12トランジスタの第1電極は第1ノードに結合され、第12トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第21トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第21トランジスタの第1電極はシフト信号出力端子に結合され、第21トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第24トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第24トランジスタの第1電極は第1駆動信号出力端子に結合され、第24トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第2制御回路は第16トランジスタ、第17トランジスタ及び第18トランジスタをさらに備えうる。第16トランジスタの制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号をブランキング制御信号として受信し、第16トランジスタの第1電極は第2プルアップノードに結合される。第17トランジスタの制御電極は第1制御ノードに結合され、第17トランジスタの第1電極は第16トランジスタの第2電極に結合され、第17トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第18トランジスタの制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号を受信し、第18トランジスタの第1電極は第2プルアップノードに結合され、第18トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0015】
本開示の実施例では、各シフトレジスタ回路はリセット回路をさらに備える。リセット回路は、ブランキングリセット信号端子からのブランキングリセット信号に応じて第1ノードをリセットし、表示リセット信号端子からの表示リセット信号に応じて第1ノードをリセットするように構成される。
【0016】
本開示の実施例では、リセット回路は第5トランジスタ及び第6トランジスタを備えうる。第5トランジスタの制御電極はブランキングリセット信号端子に結合され、第5トランジスタの第1電極は第1ノードに結合され、第5トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第6トランジスタの制御電極は表示リセット信号端子に結合され、第6トランジスタの第1電極は第1ノードに結合され、第6トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0017】
本開示の実施例では、出力回路は第25トランジスタ及び第3コンデンサをさらに備えうる。第25トランジスタの制御電極は第1ノードに結合され、第25トランジスタの第1電極は第5クロック信号端子に結合されて第5クロック信号を受信し、第25トランジスタの第2電極は第2駆動信号出力端子に結合される。第3コンデンサは第1ノードと第2駆動信号出力端子との間に結合される。
【0018】
本開示の実施例では、プルアップ回路は第26トランジスタ及び第27トランジスタをさらに備えうる。第26トランジスタの制御電極は第1プルアップノードに結合され、第26トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子に結合され、第26トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。第27トランジスタの制御電極は第2プルアップノードに結合され、第27トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子に結合され、第27トランジスタの第2電極は第2電圧端子に結合される。
【0019】
本開示の実施例では、シフトレジスタは1個の補償選択回路及び1個の保持回路を備える。
【0020】
本開示の第2態様によれば、ゲート駆動回路を提供する。ゲート駆動回路はM個の請求項1~13のいずれか一項に記載のシフトレジスタ、及び第1サブクロック信号線を備えうる。第1サブクロック信号線は各シフトレジスタに補償選択制御信号を提供する。
【0021】
本開示の実施例では、ゲート駆動回路は第2サブクロック信号線及びブランキングリセット信号線をさらに備えうる。第i個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号は表示入力信号として第i+2個のシフトレジスタ回路に提供される。第2サブクロック信号線は各シフトレジスタ回路に第1クロック信号を提供する。ブランキングリセット信号線は各シフトレジスタ回路にブランキングリセット信号を提供する。第i+3個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号は、表示リセット信号として第i個のシフトレジスタ回路に提供される。
【0022】
本開示の実施例では、ゲート駆動回路は第3サブクロック信号線、第4サブクロック信号線、第5サブクロック信号線及び第6サブクロック信号線をさらに備えうる。第3サブクロック信号線は第4i-3個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。第4サブクロック信号線は第4i-2個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。第5サブクロック信号線は第4i-1個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。第6サブクロック信号線は第4i個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。
【0023】
本開示の実施例では、ゲート駆動回路は第7サブクロック信号線、第8サブクロック信号線、第9サブクロック信号線及び第10サブクロック信号線をさらに備えうる。第7サブクロック信号線は第4i-3個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。第8サブクロック信号線は第4i-2個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。第9サブクロック信号線は第4i-1個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。第10サブクロック信号線は第4i個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。
【0024】
本開示の第3態様によれば、アレイ基板を提供する。アレイ基板は本開示の第2態様に係るゲート駆動回路を備える。
【0025】
本開示の第4態様によれば、表示装置を提供する。表示装置は本開示の第3態様に係るアレイ基板を備える。
【0026】
本開示の第5態様によれば、本開示の第1態様に係るシフトレジスタを駆動するための方法を提供する。方法において、補償選択制御信号及びN個のシフト信号のうちの1個のシフト信号に応じて、ブランキング入力信号を提供し、ブランキング入力信号を保持する。ブランキング入力信号及びブランキング制御信号に応じてブランキングプルダウン信号を第1ノードに提供し、第1ノードの電圧に応じて、N個のシフト信号出力端子からN個のシフト信号を出力し、N個の第1駆動信号出力端子からN個の第1駆動信号を出力する。
【0027】
本開示の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例の図面を簡単に説明する。なお、以下説明される図面は単に本開示のいくつかの実施例に関するが、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は本開示の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。
図2図2は本開示の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。
図3図3は本開示の実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。
図4】(1)、(2)、(3)、(4)及び(5)はそれぞれ本開示の実施例に係るブランキング入力回路の例示的な回路図を示す。
図5】(1)、(2)及び(3)はそれぞれ本開示の実施例に係る表示入力回路の例示的な回路図を示す。
図6】(1)及び(2)はそれぞれ本開示の実施例に係る第2制御回路の例示的な回路図を示す。
図7図7は本開示の他の実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。
図8図8は本開示の実施例に係るゲート駆動回路の模式図を示す。
図9図9は本開示の実施例に係るゲート駆動回路の動作プロセスにおける各信号のタイミング図を示す。
図10図10は本開示の実施例に係るシフトレジスタを駆動するための方法の概略フローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の実施例の技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本開示の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は単に本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。説明される実施例をもとに、当業者が創造的な努力をせずに想到し得るほかの実施例はすべて本開示の範囲に属する。
【0030】
別途定義しない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は本開示の当業者が通常理解する意味を有するべきである。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似する単語は順序、数量又は重要性を示すものではなく、単に異なる構成部分を区別するためのものである。同様に、「1個」、「一」又は「該」等の類似する単語は数量を限定するものではなく、少なくとも1個が存在することを示す。「備える」又は「含む」等の類似する単語は、該単語の前に出現する素子又は物品が該単語の後に列挙される素子又は部品及びその同等体をカバーするが、ほかの素子又は部品を除外しない。「接続」又は「結合」等の類似する単語は物理的接続又は機械的接続に限定されず、電気的接続を含んでもよく、直接接続であってもよく中間媒体を介する間接接続であってもよい。「上」、「下」、「左」、「右」等は単に相対位置関係を示すためのものであり、説明対象の絶対位置が変化すると、該相対位置関係もその分変化する可能性がある。
【0031】
OLEDディスプレイパネルのサブ画素を補償する際に、サブ画素内に画素補償回路を設置して内部補償を行うことに加えて、検知トランジスタを設置して外部補償を行うようにしてもよい。外部補償を行う際に、ゲート駆動回路はディスプレイパネルのサブ画素に走査トランジスタ及び検知トランジスタ用の駆動信号をそれぞれ提供する必要がある。上述したように、ゲート駆動回路の検知回路は検知トランジスタ用の駆動信号を提供でき、走査回路はサブ画素が表示を行うように走査トランジスタ用の駆動信号を提供できる。例えば、1フレームの表示段階(Display)では、サブ画素が表示を行うように走査トランジスタ用の駆動信号を提供する。1フレームのブランキング段階(Blank)では、サブ画素を外部補償するように検知トランジスタ用の駆動信号を提供する。ブランキング段階では、ディスプレイパネルは表示しない。本開示の実施例では、「1フレーム」、「各フレーム」又は「特定のフレーム」は順に行われる表示段階及びブランキング段階を含む。
【0032】
外部補償方法において、ゲート駆動回路により出力される検知駆動信号は行ごとに順次走査され、例えば、第1フレームのブランキング段階では、ディスプレイパネルの第1行のサブ画素用の駆動信号を出力し、第2フレームのブランキング段階では、ディスプレイパネルの第2行のサブ画素用の駆動信号を出力し、以下同様に、各フレームで対応する1行のサブ画素の駆動信号を出力する頻度で行ごとに順次出力して、ディスプレイパネルを行ごとに順次補償する。
【0033】
しかしながら、上記行ごとに順次補償する方法を採用する場合、以下の表示不良の問題が発生する可能性がある。1、マルチフレームの走査表示中に行ごとに移動する1本の走査線がある。2、外部補償を行う時点が異なることによって、ディスプレイパネルの異なる領域の輝度差が比較的大きく、例えば、ディスプレイパネルの第100行のサブ画素を外部補償する際に、ディスプレイパネルの第10、11、12行のサブ画素が外部補償済みであるが、このとき、第10、11、12行のサブ画素の発光輝度が変化した可能性があり、例えば、発光輝度が低下し、その結果、ディスプレイパネルの異なる領域の輝度ムラを招き、特に大型ディスプレイパネルでは、このような問題はさらに明らかになる。
【0034】
上記問題に対して、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニットは、1行又は複数行のサブ画素をランダムに補償することができ、それにより行ごとに順次補償することによる走査線及び表示輝度ムラ等の表示不良の問題を回避することができるとともに、回路構造を簡素化する。
【0035】
本開示の実施例はシフトレジスタ及びその駆動方法、ゲート駆動回路、アレイ基板並びに表示装置を提供する。以下、図面を参照しながら本開示の実施例及びその例を詳細説明する。
【0036】
図1は本開示の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。図1に示すように、シフトレジスタ10は補償選択回路100、保持回路200及びN個のシフトレジスタ回路(300_1…300_N、以下、300と総称されてもよい)を備えうる。Nは1よりも大きい自然数である。
【0037】
本開示の実施例では、保持回路200はブランキング入力信号を保持しうる。例えば、保持回路200は第1制御ノードHと第2電圧端子V2との間に結合されうる。保持回路200は第1制御ノードHを経由してブランキング入力信号を受信し、ブランキング入力信号を保持しうる。実施例では、第2電圧端子は直流高レベル信号を提供し得、すなわち、第2電圧V2は高レベルである。
【0038】
各シフトレジスタ回路300はブランキング入力回路(310_1…310_N、以下、310と総称されてもよい)、及び出力回路(330_1…330_N、以下、330と総称されてもよい)を備えうる。
【0039】
ブランキング入力回路310はブランキング入力信号及びブランキング制御信号に応じてブランキングプルダウン信号を第1ノード(プルダウンノードとも呼ばれてもよい)(Q_1…Q_N、以下、Qと総称されてもよい)に提供して、第1ノードQの電圧を制御しうる。例えば、ブランキング入力回路310は第1制御ノードHに結合されてブランキング入力信号を受信し、第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号CLKAをブランキング制御信号として受信し、第1電圧端子に結合されて第1電圧V1をブランキングプルダウン信号として受信しうる。実施例では、第1電圧端子は直流低レベル信号を提供し得、すなわち第1電圧V1は低レベルである。
【0040】
出力回路330は第1ノードQの電圧に応じて、シフト信号出力端子(CR_1…CR_N、以下、CRと総称されてもよい)からシフト信号を出力し、第1駆動信号出力端子(OUT1_1…OUT1_N、以下、OUT1と総称されてもよい)から第1駆動信号を出力しうる。例えば、出力回路330は第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号CLKDを受信しうる。出力回路330は第1ノードQの電圧に応じて、第4クロック信号CLKDをシフト信号出力端子CR及び第1駆動信号出力端子OUT1に提供しうる。
【0041】
実施例では、1フレームの表示段階では、シフト信号は、例えば、上下段のシフトレジスタ回路のシフトを制御することに使用され得、第1駆動信号はディスプレイパネルの走査トランジスタを駆動して、表示するようにディスプレイパネルを駆動することに使用されうる。1フレームのブランキング段階では、第1駆動信号は、ディスプレイパネルのある行のサブ画素内の検知トランジスタを該行のサブ画素の駆動電流を検知するように駆動することに使用され得、それにより検知された駆動電流に基づいて補償する。
【0042】
補償選択回路100は補償選択制御信号端子からの補償選択制御信号OE及びN個のシフトレジスタ回路300のうちの1個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号CRに応じて、第1制御ノードHを経由して保持回路200及びN個のシフトレジスタ回路300にブランキング入力信号を提供しうる。
【0043】
実施例では、1フレームの表示段階では、補償選択制御信号OEのタイミングは補償選択回路100に提供されるシフト信号CRとタイミングが同じであるように設定されてもよい。例えば、図1に示すように、N個のシフトレジスタ回路300のうちの第1個のシフトレジスタ回路300_1により出力されるシフト信号CR_1を補償選択回路100に提供し、且つ補償選択制御信号OEの表示段階におけるタイミングを、シフト信号CR_1と同じであるように設定する。
【0044】
実施例では、1個の補償選択回路100及び1個の保持回路200はブランキングプルダウン信号をN個のシフトレジスタ回路のN個の第1ノードQに提供して、N個の駆動信号出力端子からN個の駆動信号を出力するようにしてもよい。1個の補償選択回路100及び1個の保持回路200が1個の第1ノードQにしかブランキングプルダウン信号を提供できない場合に比べて、本開示の実施例はゲート駆動回路の補償選択回路100及び保持回路200の数を減少させることができる。
【0045】
図2は本開示の他の実施例に係るシフトレジスタの概略ブロック図を示す。図2に示すように、シフトレジスタ20は補償選択回路100、保持回路200及びN個のシフトレジスタ回路300を備えうる。シフトレジスタ20のシフトレジスタ回路300の数は2個以上であるが、説明の便宜上、図2には1個のシフトレジスタ回路300_1のみが例示的に示されており、ほかのシフトレジスタ回路(300_2…300_N)の回路構造はシフトレジスタ回路300_1についての説明を参照すればよい。
【0046】
図2に示すように、シフトレジスタ回路300_1はブランキング入力回路310、表示入力回路320、出力回路330、第1制御回路340、プルアップ回路350、第2制御回路360、及びリセット回路370を備えうる。補償選択回路100、保持回路200及びブランキング入力回路310の回路構造は図1中の補償選択回路100、保持回路200、ブランキング入力回路310_1の回路構造と同じであり、既に上記で説明済みであるため、ここでは重複説明を省略する。
【0047】
実施例では、表示入力回路320は表示入力信号に応じて表示プルダウン信号を第1ノードQに提供して、第1ノードQの電圧を制御しうる。例えば、表示入力回路320は表示入力信号端子(STU_1…STU_N、以下、STUと総称されてもよい)に結合されて表示入力信号を受信し、第1電圧端子に結合されて第1電圧V1を表示プルダウン信号として受信しうる。
【0048】
実施例では、出力回路330は、第1駆動信号出力端子に加えて、第2駆動信号出力端子をさらに備えうる。出力回路330は第1ノードQの電圧に応じて、第2駆動信号出力端子OUT2から第2駆動信号を出力しうる。例えば、出力回路330は第5クロック信号端子に結合されて第5クロック信号CLKEを受信しうる。実施例では、出力回路330はさらに第1ノードQの電圧に応じて、第5クロック信号CLKEを第2駆動信号出力端子OUT2に提供しうる。また、出力回路510のほかの構造及び機能は図1中の出力回路330_1と同じであるため、ここでは重複説明を省略する。当業者であれば、駆動信号出力端子の数は2個に限定されず、2個以上でありうると理解できる。出力回路は第1ノードQの電圧及び対応するクロック信号に応じて、対応する駆動信号を出力しうる。
【0049】
第1制御回路340は第1ノードQの電圧に応じてプルアップノードQBの電圧を制御しうる。例えば、第1制御回路340は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信し、第3電圧端子に結合されて第3電圧V3を受信しうる。実施例では、第2電圧端子は直流高レベル信号を提供し得、すなわち、第2電圧V2は高レベルである。第1制御回路600は第1ノードQの電圧の制御下で、第2電圧V2及び第3電圧V3に応じてプルアップノードQBの電圧を制御しうる。
【0050】
さらに、第1制御回路340はさらに第4電圧端子に結合されて第4電圧V4を受信しうる。第3電圧端子及び第4電圧端子は直流低レベル信号を交互に提供し得、例えば、第3電圧V3及び第4電圧V4のうちの一方は低レベル、他方は高レベルである。実施例では、第1制御回路340は第1ノードQの電圧の制御下で、第2電圧V2及び第3電圧V3(又は第4電圧V4)に応じてプルアップノードQBの電圧を制御しうる。
【0051】
プルアップ回路350はプルアップノードQBの電圧に応じて、第2電圧端子からの第2電圧V2を第1ノードQ、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2に提供しうる。例えば、プルアップ回路350は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信しうる。それにより、プルアップ回路350は第1ノードQ、シフト信号出力端子CR及び対応する駆動信号出力端子をプルアップすることによって各端子のノイズを低減させることができる。
【0052】
第2制御回路360はブランキング制御信号及び第1制御ノードHの電圧に応じて、プルアップノードQBの電圧を制御しうる。例えば、第2制御回路360は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号CLKAをブランキング制御信号として受信し、第2電圧端子に結合されて第2電圧を受信しうる。実施例では、第2制御回路360は第1クロック信号CLKA及び第1制御ノードHの電圧の制御下で、第2電圧をプルアップノードQBに提供しうる。また、第2制御回路360はさらに表示入力信号STUに応じて、プルアップノードQBの電圧を制御しうる。例えば、第2制御回路360は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STU2を受信しうる。実施例では、第2制御回路360は表示入力信号STUの制御下で、第2電圧をプルアップノードQBに提供しうる。それにより、第2制御回路360はプルアップノードQBをプルアップしうる。
【0053】
また、リセット回路370はブランキングリセット信号端子からのブランキングリセット信号TRSTに応じて第1ノードQをリセットし、表示リセット信号端子からの表示リセット信号STDに応じて第1ノードQをリセットしうる。例えば、リセット回路370はブランキングリセット信号端子に結合されてブランキングリセット信号TRSTを受信し、表示リセット信号端子に結合されて表示リセット信号STDを受信し、第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信しうる。実施例では、リセット回路370はブランキングリセット信号TRSTに応じて第2電圧V2を第1ノードQに提供し、表示リセット信号STDに応じて第2電圧V2を第1ノードQに提供しうる。
【0054】
当業者であれば、図2中のシフトレジスタ20は第1制御回路340、プルアップ回路350、第2制御回路360及びリセット回路370を示しているが、上記例は本開示の保護範囲を限定するものではないと理解できる。実際の応用では、技術者は場合に応じて、上記各回路のうちの1個又は複数を使用する又は使用しないことを選択でき、上記各回路に基づく種々の組合せ変形はいずれも本開示の原理を逸脱しないため、ここでは詳細説明を省略する。
【0055】
以下、例示的な回路構造によって本開示に係るシフトレジスタを説明する。図3は本開示の実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。シフトレジスタは、例えば、図2に示されるシフトレジスタ20である。説明の便宜上、図3には、1個のシフトレジスタ回路300_1の回路構造のみが示されており、ほかのシフトレジスタ回路(300_2…300_N)の回路構造はシフトレジスタ回路300_1についての説明を参照すればよい。図3に示すように、シフトレジスタは第1トランジスタM1~第27トランジスタM27、及び第1コンデンサC1~第3コンデンサC3を備えうる。
【0056】
なお、本開示の実施例で採用されるトランジスタはいずれも薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は同じ特性を持つほかのスイッチングデバイスでありうる。本開示の実施例では、薄膜トランジスタを例に説明する。ここで採用されるトランジスタのソース、ドレインは構造上、対称的であってもよいため、そのソース、ドレインは構造上、同じでありうる。本開示の実施例では、トランジスタのゲート以外の2つの電極を区別するために、一方の電極を第1電極、他方の電極を第2電極として直接説明する。トランジスタのゲートは制御電極と呼ばれてもよい。また、トランジスタの特性に応じてトランジスタをN型及びP型トランジスタに大別できる。トランジスタがP型トランジスタである場合、オン電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又はほかの適切な電圧)、オフ電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又はほかの適切な電圧)である。トランジスタがN型トランジスタである場合、オン電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又はほかの適切な電圧)、オフ電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又はほかの適切な電圧)である。
【0057】
なお、本開示の実施例に係るシフトレジスタに採用されるトランジスタはいずれもP型トランジスタを例に説明される。本開示の実施例はこれに限定されず、例えば、シフトレジスタのトランジスタの少なくとも一部はN型トランジスタを採用してもよい。
【0058】
本開示の実施例では、プルアップノードQBは第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bのうちの少なくとも一方を備えうる。図3には、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bの両方を備える場合が示されている。なお、プルアップノードQBは第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bのうちの一方のみを備えてもよく、関連回路はその分調整すればよい。
【0059】
図3に示すように、補償選択回路100は第1トランジスタM1を備える。第1トランジスタM1の制御電極は補償選択制御信号端子に結合されて補償選択制御信号OEを受信し、第1トランジスタM1の第1電極はN個のシフトレジスタ回路のうちの1個のシフトレジスタ回路300_1のシフト信号出力端子CR_1に結合され、第1トランジスタM1の第2電極は第1制御ノードHに結合される。実施例では、補償選択制御信号OEが低レベルである場合、第1トランジスタM1がオンし、それによりシフト信号CR_1を第1制御ノードHに提供して、保持回路200及びN個のシフトレジスタ回路300にブランキング入力信号を提供することができる。
【0060】
保持回路200は第1コンデンサC1を備える。第1コンデンサは第1端子が第1制御ノードHに結合され、もう1つの端子が第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信する。
【0061】
ブランキング入力回路310は第2トランジスタM2及び第3トランジスタM3を備える。第2トランジスタM2の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第2トランジスタM2の第1電極は第1電圧端子に結合されて第1電圧V1をブランキングプルダウン信号として受信し、第2トランジスタM2の第2電極は第3トランジスタの第1電極に結合される。第3トランジスタM3の制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号CLKAをブランキング制御信号として受信し、第3トランジスタM3の第1電極は第2トランジスタM2の第2電極に結合され、第3トランジスタM3の第2電極は第1ノードQに結合される。実施例では、第1制御ノードHの電圧及び第1クロック信号CLKAがいずれも低レベルである場合、第2トランジスタM2及び第3トランジスタM3がオンし、第1電圧V1を第1ノードQに提供して、第1ノードQをプルダウンする。
【0062】
表示入力回路320は第4トランジスタM4を備える。第4トランジスタM4の制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STUを受信し、第4トランジスタM4の第1電極は第1電圧端子に結合されて第1電圧V1を表示プルダウン信号として受信し、第4トランジスタM4の第2電極は第1ノードQに結合される。実施例では、表示入力信号STUが低レベルである場合、第4トランジスタM4がオンし、第1電圧V1を第1ノードQに提供して、第1ノードQの電圧を低レベルにする。
【0063】
出力回路330は第19トランジスタM19、第22トランジスタM22、第25トランジスタM25、第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3を備える。第19トランジスタM19の制御電極は第1ノードQに結合され、第19トランジスタM19の第1電極は第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号CLKDを受信し、第19トランジスタM19の第2電極はシフト信号出力端子CRに結合される。第22トランジスタM22の制御電極は第1ノードQに結合され、第22トランジスタM22の第1電極は第4クロック信号端子に結合されて第4クロック信号CLKDを受信し、第22トランジスタM22の第2電極は第1駆動信号出力端子OUT1に結合される。第25トランジスタM25の制御電極は第1ノードQに結合され、第25トランジスタM25の第1電極は第5クロック信号端子に結合されて第5クロック信号CLKEを受信し、第25トランジスタM25の第2電極は第2駆動信号出力端子OUT2に結合される。第2コンデンサC2の第1端子は第1ノードQに結合され、第2コンデンサC2の第2端子はシフト信号出力端子CRに結合される。第3コンデンサC3の第1端子は第1ノードQに結合され、第3コンデンサC3の第2端子は第2駆動信号出力端子OUT2に結合される。
【0064】
実施例では、第1ノードQが低レベルである場合、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22、第25トランジスタM25がオンし、第4クロック信号CLKDをシフト信号出力端子CR及び第1駆動信号出力端子OUT1に提供し、第5クロック信号CLKEを第2駆動信号出力端子OUT2に提供する。
【0065】
第1制御回路340は第7トランジスタM7、第8トランジスタM8、第10トランジスタM10及び第11トランジスタM11を備える。第7トランジスタM7の制御電極及び第1電極は第3電圧端子に結合されて第3電圧V3を受信し、第7トランジスタM7の第2電極は第1プルアップノードQB_Aに結合される。第8トランジスタM8の制御電極は第1ノードQに結合され、第8トランジスタM8の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第8トランジスタM8の第2電極は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信する。第10トランジスタM10の制御電極及び第1電極は第4電圧端子に結合されて第4電圧V4を受信し、第10トランジスタM10の第2電極は第2プルアップノードQB_Bに結合される。第11トランジスタM11の制御電極は第1ノードQに結合され、第11トランジスタM11の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第11トランジスタM11の第2電極は第2電圧端子V2に結合されて第2電圧V2を受信する。
【0066】
なお、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A(又は第2プルアップノードQB_B)のみを備える場合、第1制御回路600は第7トランジスタM7及び第8トランジスタM8(又は、第10トランジスタM10及び第11トランジスタM11)を備えうる。具体的な回路構造は類似するため、ここでは重複説明を省略する。
【0067】
実施例では、第3電圧端子V3及び第4電圧端子V4は、低レベルを交互に提供するように構成されうる。すなわち、第3電圧端子V3が高レベルを提供する場合、第4電圧端子V4が低レベルを提供し、第10トランジスタM10がオンする。第3電圧端子V3が低レベルを提供する場合、第4電圧端子V4が高レベルを提供し、第7トランジスタM7がオンする。従って、第7トランジスタM7及び第10トランジスタM10のうちの一方のトランジスタのみがオン状態にある。このように、トランジスタの長時間オンによるパフォーマンスドリフトを回避することができる。
【0068】
第7トランジスタM7がオンする場合、第3電圧が第1プルアップノードQB_Aを充電でき、第10トランジスタM10がオンする場合、第4電圧が第2プルアップノードQB_Bを充電でき、それにより第1プルアップノードQB_A又は第2プルアップノードQB_Bの電圧を低レベルに制御する。第1ノードQの電圧が低レベルである場合、第8トランジスタM8及び第11トランジスタM11がオンする。例えば、トランジスタの設計では、第7トランジスタM7及び第8トランジスタM8(例えば、それらのサイズ比、閾値電圧等の構成)は、M7及びM8がいずれもオンする場合、第1プルアップノードQB_Aの電圧が第2電圧V2を経由して、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23及び第26トランジスタM26をオフに保持できる高レベルにプルアップできるように構成されてもよい。一方、第10トランジスタM10及び第11トランジスタM11(例えば、それらのサイズ比、閾値電圧等の構成)は、M10及びM11がいずれもオンする場合、第2プルアップノードQB_Bの電圧が第2電圧V2を経由して、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27をオフに保持できる高レベルにプルアップできるように構成されてもよい。
【0069】
図3に示すように、プルアップ回路350は第9トランジスタM9、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23、第12トランジスタM12、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24、第26トランジスタM26及び第27トランジスタM27を備える。
【0070】
第9トランジスタM9の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第9トランジスタM9の第1電極は第1ノードQに結合され、第9トランジスタM9の第2電極は第2電圧端子V2に結合されて第2電圧V2を受信する。第20トランジスタM20の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第20トランジスタM20の第1電極はシフト信号出力端子CRに結合され、第20トランジスタM20の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第23トランジスタM23の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第23トランジスタM23の第1電極は第1駆動信号出力端子OUT1に結合され、第23トランジスタM23の第2電極は第2電圧端子V2に結合されて第2電圧V2を受信する。第26トランジスタM26の制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第26トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子OUT2に結合され、第26トランジスタの第2電極は第2電圧端子V2に結合されて第2電圧V2を受信する。実施例では、第1プルアップノードQB_Aの電圧が低レベルである場合、第9トランジスタM9、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23、第26トランジスタがオンして、第1ノードQ、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2をプルアップする。
【0071】
第12トランジスタM12の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第12トランジスタM12の第1電極は第1ノードQに結合され、第12トランジスタM12の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第21トランジスタM21の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第21トランジスタM21の第1電極はシフト信号出力端子CRに結合され、第21トランジスタM21の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第24トランジスタM24の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第24トランジスタM24の第1電極は第1駆動信号出力端子OUT1に結合され、第24トランジスタM24の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第27トランジスタM27の制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第27トランジスタの第1電極は第2駆動信号出力端子OUT2に結合され、第27トランジスタの第2電極は第2電圧端子V2に結合される。実施例では、第2プルアップノードQB_Bの電圧が低レベルである場合、第12トランジスタM12、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27がオンして、第1ノードQ、シフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1及び第2駆動信号出力端子OUT2をプルアップする。
【0072】
なお、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A(又は第2プルアップノードQB_B)のみを備える場合、プルアップ回路700は第9トランジスタM9、第20トランジスタM20、第23トランジスタM23、及び第26トランジスタ(又は、第12トランジスタM12、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27)を備えうる。具体的な回路構造は同じであるため、ここでは重複説明を省略する。
【0073】
図3に示すように、第2制御回路360は第13トランジスタM13、第14トランジスタM14、第15トランジスタM15、第16トランジスタM16、第17トランジスタM17及び第18トランジスタM18を備えうる。
【0074】
第13トランジスタM13の制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号CLKAをブランキング制御信号として受信し、第13トランジスタM13の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合される。第14トランジスタM14の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第14トランジスタM14の第1電極は第13トランジスタM13の第2電極に結合され、第14トランジスタM14の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第15トランジスタM15の制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STU2を受信し、第15トランジスタM15の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第15トランジスタM15の第2電極は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信する。実施例では、第1クロック信号CLKA及び第1制御ノードHの電圧がいずれも低レベルである場合、第2電圧を第1プルアップノードQB_Aに提供する。また、表示入力信号STU2が低レベルである場合、第2電圧を第1プルアップノードQB_Aに提供する。
【0075】
第16トランジスタM16の制御電極は第1クロック信号端子に結合されて第1クロック信号CLKAをブランキング制御信号として受信し、第16トランジスタM16の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合される。第17トランジスタM17の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第17トランジスタM17の第1電極は第16トランジスタM16の第2電極に結合され、第17トランジスタM17の第2電極は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信する。第18トランジスタM18の制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STU2を受信し、第18トランジスタM18の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第18トランジスタM18の第2電極は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信する。実施例では、第1クロック信号CLKA及び第1制御ノードHの電圧がいずれも低レベルである場合、第2電圧を第2プルアップノードQB_Bに提供する。また、表示入力信号STU2が低レベルである場合、第2電圧を第2プルアップノードQB_Bに提供する。
【0076】
なお、プルアップノードQBが第1プルアップノードQB_A(又は第2プルアップノードQB_B)のみを備える場合、プルアップ回路700は第13トランジスタM13、第14トランジスタM14、及び第15トランジスタM15(又は、第16トランジスタM16、第17トランジスタM17及び第18トランジスタM18)を備えうる。具体的な回路構造は同じであるため、ここでは重複説明を省略する。
【0077】
また、図3に示すように、リセット回路370は第5トランジスタM5及び第6トランジスタM6を備えうる。第5トランジスタM5の制御電極はブランキングリセット信号端子に結合されてブランキングリセット信号TRSTを受信し、第5トランジスタM5の第1電極は第1ノードQに結合され、第5トランジスタM5の第2電極は第2電圧端子に結合されて第2電圧V2を受信する。実施例では、ブランキングリセット信号TRSTが低レベルである場合、第5トランジスタM5がオンし、第2電圧V2を第1ノードQに提供する。第6トランジスタM6の制御電極は表示リセット信号端子に結合されて表示リセット信号STDを受信し、第6トランジスタM6の第1電極は第1ノードQに結合され、第6トランジスタM6の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。実施例では、表示リセット信号STDが低レベルである場合、第6トランジスタM6がオンし、第2電圧V2を第1ノードQに提供する。
【0078】
なお、本開示の実施例では、シフトレジスタの各回路は上記回路構造に限定されず、以下、図面を参照しながら選択可能な回路の変形を例示的に説明し、該変形も非限定的である。
【0079】
図4(1)-(5)はそれぞれ本開示の複数の実施例に係るブランキング入力回路310の例示的な回路図を示す。
【0080】
図4(1)及び(2)に示すように、ブランキング入力回路310と図3中のブランキング入力回路310との相違点について、第2トランジスタの第1電極は異なるクロック信号端子に結合されて対応するクロック信号をブランキングプルダウン信号として受信する。例えば、第3クロック信号端子CLKC又は第1クロック信号端子CLKAが挙げられる。すなわち、ブランキングプルダウン信号は常に低レベルに保持される必要がなく、ブランキング制御信号CLKAが低レベルである期間にも低レベルであればよい。
【0081】
図4(3)に示すように、ブランキング入力回路310と図4(1)中のブランキング入力回路310との相違点について、ブランキング入力トランジスタM3_aをさらに備える。ブランキング入力トランジスタM3_aの制御電極は第2トランジスタの第2電極及び第3トランジスタの第1電極に結合され、ブランキング入力トランジスタM3_aの第1電極は第1電圧端子V1に結合され、ブランキング入力トランジスタM3_aの第2電極は第1ノードQに結合される。
【0082】
図4(4)に示すように、ブランキング入力回路310と図4(3)中のブランキング入力回路310との相違点について、第3トランジスタをトランジスタM3_b及びトランジスタM3_cに置換する。トランジスタM3_bの制御電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、トランジスタM3_cの制御電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、トランジスタM3_b及びトランジスタM3_cの第1電極はいずれも第2トランジスタの第2電極に結合され、トランジスタM3_b及びトランジスタM3_cの第2電極はいずれも第2電圧端子に結合される。
【0083】
図4(5)に示すように、ブランキング入力回路310と図4(3)中のブランキング入力回路310との相違点について、第3トランジスタをトランジスタM3_b、トランジスタM3_c及びトランジスタM3_dに置換する。トランジスタM3_bの制御電極は第1制御ノードHに結合され、トランジスタM3_bの第1電極はトランジスタM3_dの第2電極に結合され、トランジスタM3_bの第2電極は第2電圧端子に結合される。トランジスタM3_cの制御電極はトランジスタM3_bの第1電極に結合され、トランジスタM3_cの第1電極は第2トランジスタM2の第2電極に結合され、トランジスタM3_cの第2電極は第2電圧端子V2に結合される。トランジスタM3_dの制御電極及び第1電極は第3クロック信号端子CLKCに結合される。
【0084】
図5(1)、(2)及び(3)はそれぞれ本開示の複数の実施例に係る表示入力回路320の例示的な回路図を示す。
【0085】
図5(1)に示すように、表示入力回路320は第4トランジスタM4及び第4リーク防止トランジスタM4_bを備えうる。第4トランジスタM4の制御電極と第1電極及び第4リーク防止トランジスタM4_bの制御電極は表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STUを表示プルダウン信号として受信し、第4トランジスタM4の第2電極は第4リーク防止トランジスタM4_bの第1電極に結合され、第4リーク防止トランジスタM4_bの第2電極は第1ノードQに結合される。
【0086】
図5(2)に示すように、表示入力回路320は第4トランジスタM4及び第4リーク防止トランジスタM4_bを備えうる。第4トランジスタM4は制御電極が表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STUを受信し、第1電極が第1電圧端子に結合されて第1電圧V1を表示プルダウン信号として受信する。第4リーク防止トランジスタM4_bは制御電極及び第1電極が第4トランジスタM4の第2電極に結合され、第2電極が第1ノードQに結合される。
【0087】
図5(3)に示すように、表示入力回路320は第4トランジスタM4を備えうる。第4トランジスタは制御電極及び第1電極が表示入力信号端子に結合されて表示入力信号STU2を表示プルダウン信号として受信し、第2電極が第1ノードQに結合される。
【0088】
図6(1)及び(2)はそれぞれ本開示の複数の実施例に係る第2制御回路360の例示的な回路図を示す。
【0089】
図6(1)に示すように、第2制御回路360は第13トランジスタM13、第15トランジスタM15、第16トランジスタM16及び第18トランジスタM18を備える。第13トランジスタM13の制御電極は第1クロック信号端子CLKAに結合されて第1クロック信号をブランキング制御信号として受信し、第13トランジスタM13の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第13トランジスタM13の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第15トランジスタM15の制御電極は表示入力信号端子STUに結合され、第15トランジスタM15の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第15トランジスタM15の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第16トランジスタM16の制御電極は第1クロック信号端子CLKAに結合されて第1クロック信号をブランキング制御信号として受信し、第16トランジスタM16の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第16トランジスタM16の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第18トランジスタM18の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第18トランジスタM18の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第18トランジスタM18の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。図3中のシフトレジスタ20の第2制御回路800に比べて、第2制御回路360は第14トランジスタM14及び第17トランジスタM17を備えない。
【0090】
図6(2)に示すように、第2制御回路360は第15トランジスタM15及び第18トランジスタM18を備える。第15トランジスタM15の制御電極は表示入力信号端子STU2に結合され、第15トランジスタM15の第1電極は第1プルアップノードQB_Aに結合され、第15トランジスタM15の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。第18トランジスタM18の制御電極は表示入力信号端子に結合され、第18トランジスタM18の第1電極は第2プルアップノードQB_Bに結合され、第18トランジスタM18の第2電極は第2電圧端子V2に結合される。図3中のシフトレジスタ20の第2制御回路360に比べて、第2制御回路820は第13トランジスタM13、第14トランジスタM14、第16トランジスタM16及び第17トランジスタM17を備えない。
【0091】
図7は本開示の他の実施例に係るシフトレジスタの例示的な回路図を示す。図7に示すように、シフトレジスタと図3中のシフトレジスタとの相違点について、第2制御回路360は第13トランジスタM13、第15トランジスタM15、第16トランジスタM16及び第18トランジスタM18を備える(図6(1)中の第2制御回路360についての説明を参照)。また、シフトレジスタには、第1リーク防止トランジスタM1_b、第3リーク防止トランジスタM3_b、第5リーク防止トランジスタM5_b、第6リーク防止トランジスタM6_b、第9リーク防止トランジスタM9_b、第12リーク防止トランジスタM12_b、第28トランジスタM28及び第29トランジスタM29がさらに追加される。以下、第1リーク防止トランジスタM1_bを例にリーク防止の動作原理を説明する。
【0092】
第1リーク防止トランジスタM1_bの制御電極は第2クロック信号端子CLKBに結合され、第1リーク防止トランジスタM1_bの第1電極は第28トランジスタM28の第2電極に結合され、第1リーク防止トランジスタM1_bの第2電極は第1制御ノードHに結合される。第28トランジスタM28の制御電極は第1制御ノードHに結合され、第28トランジスタM28の第1電極は第2電圧端子V2に結合されて低レベルの第2電圧を受信する。第1制御ノードHが低レベルにある場合、第28トランジスタM28が第1制御ノードHのレベルの制御下でオンし、それにより第2電圧端子V2により入力される低レベル信号を第1リーク防止トランジスタM1_bの第1電極に入力でき、それにより第1リーク防止トランジスタM1_bの第1電極及び第2電極の両方を低レベルの状態にし、第1制御ノードHでの電荷が第1リーク防止トランジスタM1_bからリークすることを防止する。このとき、第1リーク防止トランジスタM1_bの制御電極が第1トランジスタM1の制御電極に結合されるため、第1トランジスタM1と第1リーク防止トランジスタM1_bとの結合によって上記第1トランジスタM1と同じ効果を実現できるとともに、リーク防止の効果を有する。
【0093】
同様に、第3リーク防止トランジスタM3_b、第5リーク防止トランジスタM5_b、第6リーク防止トランジスタM6_b、第9リーク防止トランジスタM9_b、第12リーク防止トランジスタM12_bがそれぞれ第29トランジスタM29に結合されてリーク防止構造を実現でき、それにより第1ノードQでの電荷のリークを防止することができる。第1ノードQのリークを防止する動作原理は上記第1制御ノードHのリーク防止の動作原理と同じであるため、ここでは詳細説明を省略する。
【0094】
本開示の実施例はシフトレジスタから構成されるゲート駆動回路をさらに提供する。図8に示すように、ゲート駆動回路30はM(Mは1よりも大きい整数)個のシフトレジスタを備えうる。任意の1個又は複数のシフトレジスタは本開示の実施例に係るシフトレジスタ10又はシフトレジスタ20の構造又はその変形を採用できる。なお、ゲート駆動回路30はM×N個のシフトレジスタ回路を有する。図8には、最初の2個のシフトレジスタ(A1、A2)が例示的に示されており、各シフトレジスタは、例えば、それぞれ2個のシフトレジスタ回路(N=2)を備える。図8に示すように、第1シフトレジスタA1は補償選択回路100、保持回路200(図示せず)、シフトレジスタ回路300_1(以下、第1シフトレジスタ回路SC1と呼称される)及び300_2(以下、第2シフトレジスタ回路SC2と呼称される)を備える。第2シフトレジスタA2は補償選択回路100、保持回路200(図示せず)、シフトレジスタ回路300_1(以下、第3シフトレジスタ回路SC3と呼称される)及び300_2(以下、第4シフトレジスタ回路SC4と呼称される)を備える。また、第3シフトレジスタ(第5シフトレジスタ回路SC5、及び第6シフトレジスタ回路SC6を備える)~第Mシフトレジスタの構造及び接続関係は類似するため、ここではその図示や説明を省略する。
【0095】
図8に示すように、第1シフトレジスタ回路SC1の表示入力信号端子STU及び第2シフトレジスタ回路SC2の表示入力信号端子STUはいずれも入力信号STUを受信する。また、第i個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号CRは、表示入力信号STUとして第i+2個のシフトレジスタ回路に提供される。例えば、第1シフトレジスタ回路SC1のシフト信号CRは第3シフトレジスタ回路SC3の表示入力信号STUとする。第2シフトレジスタ回路SC2のシフト信号CRは第4シフトレジスタ回路SC4の表示入力信号STUとする。
【0096】
ゲート駆動回路30は第1サブクロック信号線CLK_1及び第2サブクロック信号線CLK_2をさらに備える。第1サブクロック信号線CLK_1は各補償選択回路100に補償選択制御信号OEを提供する。第2サブクロック信号線CLK_2は各シフトレジスタ回路に第1クロック信号CLKAを提供する。
【0097】
各シフトレジスタの補償選択回路100は該シフトレジスタの第1個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号CRを受信し、それにより補償選択制御信号OE及び該シフト信号CRに応じて第1制御ノードHにブランキング入力信号を提供する。例えば、第1シフトレジスタA1の補償選択回路100は第1シフトレジスタ回路SC1のシフト信号出力端子に結合される。第2シフトレジスタA2の補償選択回路100は第3シフトレジスタ回路SC3のシフト信号出力端子に結合される。第3シフトレジスタA3の補償選択回路100は第5シフトレジスタ回路SC5のシフト信号出力端子(図示せず)に結合される。
【0098】
また、第i+3個のシフトレジスタ回路により出力されるシフト信号CRは表示リセット信号STDとして第i個のシフトレジスタ回路に提供される。例えば、第4シフトレジスタ回路SC4のシフト信号CRは第1シフトレジスタ回路SC1の表示リセット信号STDとされる。
【0099】
ゲート駆動回路30は、各シフトレジスタ回路にブランキングリセット信号TRSTを提供するブランキングリセット信号線TRSTをさらに備える。
【0100】
図8に示すように、ゲート駆動回路30は第3サブクロック信号線CLKD_1、第4サブクロック信号線CLKD_2、第5サブクロック信号線CLKD_3及び第6サブクロック信号線CLKD_4をさらに備えうる。実施例では、第3サブクロック信号線CLKD_1は第4i-3個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。第4サブクロック信号線CLKD_2は第4i-2個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。第5サブクロック信号線CLKD_3は第4i-1個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。第6サブクロック信号線CLKD_4は第4i個のシフトレジスタ回路に第4クロック信号を提供する。図8に示すように、第3サブクロック信号線CLKD_1は第1シフトレジスタ回路SC1及び第5シフトレジスタ回路SC5(図示せず)に第4クロック信号を提供する。第4サブクロック信号線CLKD_2は第2シフトレジスタ回路SC2及び第6シフトレジスタ回路SC6(図示せず)に第4クロック信号を提供する。第5サブクロック信号線CLKD_3は第3シフトレジスタ回路SC3及び第7シフトレジスタ回路SC7(図示せず)に第4クロック信号を提供する。第6サブクロック信号線CLKD_4は第4シフトレジスタ回路SC4及び第8シフトレジスタ回路SC8(図示せず)に第4クロック信号を提供する。
【0101】
また、ゲート駆動回路30は第7サブクロック信号線CLKE_1、第8サブクロック信号線CLKE_2、第9サブクロック信号線CLKE_3及び第10サブクロック信号線CLKE_4をさらに備えうる。実施例では、第7サブクロック信号線CLKE_1は第4i-3個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。第8サブクロック信号線CLKE_2は第4i-2個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。第9サブクロック信号線CLKE_3は第4i-1個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。第10サブクロック信号線CLKE_4は第4i個のシフトレジスタ回路に第5クロック信号を提供する。図8に示すように、第7サブクロック信号線CLKE_1は第1シフトレジスタ回路SC1及び第5シフトレジスタ回路SC5(図示せず)に第5クロック信号を提供する。第8サブクロック信号線CLKE_2は第2シフトレジスタ回路SC2及び第6シフトレジスタ回路SC6(図示せず)に第5クロック信号を提供する。第9サブクロック信号線CLKE_3は第3シフトレジスタ回路SC3及び第7シフトレジスタ回路SC7(図示せず)に第5クロック信号を提供する。第10サブクロック信号線CLKE_4は第4シフトレジスタ回路SC4及び第8シフトレジスタ回路SC8(図示せず)に第5クロック信号を提供する。
【0102】
なお、図8に示されるカスケード関係は単に一例であり、本開示の説明によると、実際の状況に応じてほかのカスケード方式を採用してもよい。
【0103】
以下、図9中の信号タイミング図を参照しながら、図8に示されるゲート駆動回路30の動作プロセスを説明する。実施例では、ゲート駆動回路30のシフトレジスタ(A1、A2等)は、例えば、図3に示されるシフトレジスタの回路構造を有する。
【0104】
図9図8に示されるゲート駆動回路30がディスプレイパネルの第5行のサブ画素をランダムに補償することに使用される場合の信号タイミング図を示す。信号STUは入力信号STUを表す。TRSTはブランキングリセット信号線TRSTに提供される信号を表す。信号OE及びCLKAはそれぞれ第1サブクロック信号線CLK_1及び第2サブクロック信号線CLK_2に提供される信号を表す。信号CLKD_1、CLKD_2、CLKD_3及びCLKD_4はそれぞれ第3サブクロック信号線CLKD_1、第4サブクロック信号線CLKD_2、第5サブクロック信号線CLKD_3及び第6サブクロック信号線CLKD_4に提供される信号を表す。信号CLKE_1、CLKE_2、CLKE_3及びCLKE_4はそれぞれ第7サブクロック信号線CLKE_1、第8サブクロック信号線CLKE_2、第9サブクロック信号線CLKE_3及び第10サブクロック信号線CLKE_4に提供される信号を表す。
【0105】
H<5>はゲート駆動回路30の第3シフトレジスタA3の第1制御ノードHの電圧を表し、第5シフトレジスタ回路SC5及び第6シフトレジスタ回路SC6(図示せず)にブランキング入力信号を提供する。Q<5>及びQ<6>はそれぞれ第5シフトレジスタ回路SC5及び第6シフトレジスタ回路SC6の第1ノードQの電圧を表す。
【0106】
OUT1<1>、OUT1<3>、OUT1<5>及びOUT1<8>はそれぞれゲート駆動回路30の第1シフトレジスタ回路SC1、第3シフトレジスタ回路SC3、第5シフトレジスタ回路SC5及び第8シフトレジスタ回路SC8の対応する第1駆動信号出力端子OUT1を表す。OUT2<5>はゲート駆動回路30の第5シフトレジスタ回路SC5の第2駆動信号出力端子OUT2を表す。なお、各段のシフトレジスタのシフト信号出力端子CRと駆動信号出力端子OUT1の電圧は同じである。
【0107】
また、上述したように、図3に示されるトランジスタはいずれもP型であり、第1電圧V1は低レベルであり、第2電圧V2は高レベルである。第3電圧V3及び第4電圧V4は低レベルを交互に提供する。
【0108】
なお、図9に示される信号タイミング図中の信号のレベルは単に例示的であり、実際のレベル値を代表するものではない。
【0109】
図9に示すように、1フレーム1Fは表示段階及びブランキング段階を含む。1フレーム1Fの開始前、ブランキングリセット信号線TRST及び第1サブクロック信号線CLK_1がいずれも低レベル信号を提供して、各シフトレジスタに低レベルのブランキングリセット信号TRST及び補償選択制御信号OEを提供し、各段のシフトレジスタの第1トランジスタM1及び各シフトレジスタ回路の第5トランジスタM5をオンする。それにより、ブランキング入力信号STU(高レベルの入力信号STU)を第1制御ノードHに提供して、第1制御ノードHの電圧を高レベルに制御する。第2電圧V2(高レベル)を第1ノードQに提供して、第1ノードQの電圧を高レベルに制御する。それにより、各段のの第1制御ノードH及び第1ノードQをリセットして、グローバルリセットを実現する。
【0110】
次に、1フレーム1Fが開始し、第3電圧V3が高レベルであり、第4電圧V4が低レベルである。第7トランジスタM7がオフし、第10トランジスタM10がオンする。ブランキングリセット信号線TRSTにより提供される信号が高レベルになり、第5トランジスタM5がオフする。
【0111】
以下、ゲート駆動回路30の第5シフトレジスタ回路SC5(第3シフトレジスタA3中)の動作プロセスを詳細説明する。第3シフトレジスタA3の補償選択回路100は補償選択制御信号OE及び第5シフトレジスタ回路SC5により出力されるシフト信号CR<5>を受信する。第5シフトレジスタ回路SC5は第3シフトレジスタ回路SC3により出力されるシフト信号CR<3>を、表示入力信号STUとして受信する。第5シフトレジスタ回路SC5は第8シフトレジスタ回路SC8により出力されるシフト信号CR<8>を、表示リセット信号STDとして受信する。
【0112】
1フレーム1Fの表示段階Displayでは、第1シフトレジスタ回路SC1の動作プロセスを以下の通り説明する。
【0113】
第1期間において、第1シフトレジスタ回路SC1の表示入力信号端子が低レベルの入力信号STUを受信し、第4トランジスタM4がオンし、第1シフトレジスタ回路SC1の第1ノードQ<1>を、第1電圧V1を経由して低レベルにプルダウンし、第2コンデンサC2で保持する。第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25が第1ノードQ<1>の電圧の制御下でオンする。第4クロック信号端子CLKD(第3サブクロック信号線CLKD_1に結合される)及び第5クロック信号CLKE(第7サブクロック信号線CLKE_1に結合される)がいずれも高レベルであるため、第1シフトレジスタ回路が高レベルのシフト信号CR<1>、第1駆動信号OUT1<1>及び第2駆動信号OUT2<1>を出力する。
【0114】
第2期間において、第4クロック信号端子CLKDが低レベル信号を入力し、第1ノードQ<1>の電位がブートストラップ効果によってさらにプルダウンされるため、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25がオンし続け、それによりシフト信号出力端子CR<1>及び第1駆動信号出力端子OUT1<1>がいずれも低レベルの信号を出力する。例えば、シフト信号出力端子CR<1>から出力される低レベル信号は上下段のシフトレジスタユニットの走査シフトに使用され得、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号出力端子OUT2<1>から出力される低レベル信号は、表示するようにディスプレイパネルのサブ画素ユニットを駆動することに使用されうる。
【0115】
第3期間において、第4クロック信号端子CLKDが高レベル信号を入力し、このとき、第1ノードQ<1>が低レベルを保持するため、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25がオンし続け、それによりシフト信号CR<1>、第1駆動信号OUT1<1>及び第2駆動信号OUT2<1>がいずれも高レベルである。第2コンデンサC2のブートストラップ作用によって、第1ノードQ<1>の電位も上昇する。
【0116】
第4期間において、第1シフトレジスタ回路の表示リセット信号端子STDが第4シフトレジスタ回路のシフト信号出力端子CR<4>に接続され、このとき、第4シフトレジスタ回路のシフト信号出力端子CR<4>が低レベルを出力するため、第1シフトレジスタ回路の表示リセット信号端子STDが低レベルを入力し、第6トランジスタM6がオンし、第1ノードQ<1>が高レベルにプルアップされ、第1ノードQ<1>のリセットが完了する。第1ノードQ<1>が高レベルであり、第11トランジスタM11がオフすると同時に、第4電圧端子V4により入力される低レベルが第2プルアップノードQBBの電圧を低レベルにすることができるため、第12トランジスタM12がオンし、さらに第1ノードQ<1>の電圧を高レベルに制御する。それと同時に、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24、第27トランジスタM27もオンし、それによりシフト信号出力端子CR<1>、第1駆動信号出力端子OUT1<1>及び第2駆動信号入力端子OUT2<1>をさらにプルアップする。
【0117】
第1シフトレジスタ回路がディスプレイパネルの第1行のサブ画素を駆動し表示が完了した後、以下同様に、第2、第3シフトレジスタ回路等がディスプレイパネルのサブ画素を行ごとに駆動して1フレームの表示駆動を行う。ここまで、1フレーム1Fの表示段階が終了する。
【0118】
また、第1フレーム1Fの表示段階Displayでは、さらにプルアップ制御ノードHを充電し、例えば、第1フレーム1Fでは第5行のサブ画素を補償する必要がある場合、第1フレーム1Fの表示段階Displayでは、さらに以下の操作を行う。以下、第5シフトレジスタ回路SC5及び関連シフトレジスタ回路の動作プロセスを説明する。
【0119】
第3期間において、第3シフトレジスタ回路SC3が低レベルのシフト信号CR<3>を出力して、第5シフトレジスタ回路SC5の表示入力信号STUを低レベルにする。第4トランジスタM4がオンし、第1電圧V1を第1ノードQ<5>に提供し、第1ノードQ<5>の電圧が低レベルになる。それにより、第8トランジスタM8及び第11トランジスタM11がオンする。高レベルの第2電圧V2によって第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bをプルアップする。また、表示入力信号STUが低レベルであるため、第15トランジスタM15及び第18トランジスタM18がオンし、高レベルの第2電圧V2をそれぞれ第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bに提供し、それにより第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bに対して補助プルアップを行うことができる。このとき、第20トランジスタM20、第21トランジスタM21、第23トランジスタM23、第24トランジスタM24、第26トランジスタM26及び第27トランジスタがいずれもオフする。
【0120】
また、第1ノードQ<5>が低レベルであり、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25をオンにし、第4クロック信号CLKD(第3サブクロック信号線CLKD_1に結合される)をシフト信号出力端子CR、第1駆動信号出力端子OUT1<5>に提供し、第5クロック信号CLKE(第7サブクロック信号線CLKE_1に結合される)を第2駆動信号出力端子OUT2<5>に提供し、それにより高レベル信号をそれぞれ出力する。
【0121】
第4期間において、表示入力信号STUが高レベルであり、第4トランジスタがオフする。第1ノードQ<5>が第2コンデンサC2の保持作用下で低レベルに保持される。第3サブクロック信号線CLKD_1によって第4クロック信号端子CLKDに低レベル信号を提供し、第7サブクロック信号線CLKE_1によって第5クロック信号端子CLKEに低レベル信号を提供する。第1ノードQ<5>の電圧がブートストラップ作用によってさらにプルダウンされる。第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25がオンし続け、それによりシフト信号出力端子CR<5>、第1駆動信号出力端子OUT1<5>及び第2駆動信号出力端子OUT2<5>がいずれも低レベル信号を出力する。また、第1プルアップノードQB_A及び第2プルアップノードQB_Bが高レベルを保持し、第20トランジスタM20、第21トランジスタM21、第23トランジスタM23、第24トランジスタM24、第26トランジスタM26及び第27トランジスタがオフし続ける。
【0122】
また、第3シフトレジスタA3では、第5シフトレジスタ回路SC5のシフト信号CR(OUT1<5>)が補償選択回路100(すなわち、第1トランジスタM1の第1電極)に提供され、補償選択制御信号OEの表示段階におけるタイミングがシフト信号CR(OUT1<5>)のタイミングと同じであるように設定される。それにより、第4期間において、補償選択制御信号OEが低レベル信号として提供される。このとき、すべてのシフトレジスタの第1トランジスタM1がオンする。第3シフトレジスタA3の第1トランジスタM1の第1電極が低レベルのシフト信号CR(OUT1<5>)を受信するため、第3シフトレジスタA3の第1制御ノードH<5>が低レベルになる。この場合、第3シフトレジスタA3が第1制御ノードH<5>を経由して保持回路200、第5シフトレジスタ回路SC5及び第6シフトレジスタ回路SC6に低レベルのブランキング入力信号を提供する。その後、第1コンデンサC1がブランキング入力信号を保持し、第1制御ノードH<5>の電圧を低レベルに保持する。
【0123】
第5期間において、第19トランジスタM19、第22トランジスタM22及び第25トランジスタM25がオンし続ける。第3サブクロック信号線CLKD_1によって第4クロック信号端子CLKDに高レベル信号を提供し、第7サブクロック信号線CLKE_1によって第5クロック信号端子CLKEに高レベル信号を提供して、シフト信号出力端子CR<5>、第1駆動信号出力端子OUT1<5>及び第2駆動信号出力端子OUT2<5>がいずれも高レベル信号を出力する。第2コンデンサC2と第3コンデンサC3の両端の電圧差が変化しないため、第1ノードQ<5>の電圧が大幅に上昇するが、依然として低レベルである。このとき、表示リセット信号STD(すなわち、OUT1<8>)が高レベルであるため、第1ノードQ<5>をプルアップすることなく、プルアップノードQを低いレベルに保持できる。
【0124】
第6期間において、第8シフトレジスタ回路SC8が低レベルのシフト信号CR<8>を出力して、第5シフトレジスタ回路の表示リセット信号STDを低レベル信号にし、第6トランジスタM6がオンし、それにより第1ノードQ<5>の電圧を高レベルにリセットする。また、第1ノードQ<5>の電圧が高レベルであるため、第11トランジスタM11がオフし、第2プルアップノードQB_Bの電圧が第10トランジスタM10によって低レベルにプルダウンされる。それにより、第12トランジスタM12がオンして、第1ノードQ<5>にノイズを放出する。また、第21トランジスタM21、第24トランジスタM24及び第27トランジスタM27がオンして、第2電圧V2をシフト信号出力端子CR<5>、第1駆動信号出力端子OUT1<5>及び第2駆動信号出力端子OUT2<5>に提供し、それにより高レベル信号をそれぞれ出力する。
【0125】
上記1フレーム1Fの表示段階では、第1クロック信号CLKAが常に低レベルに保持されるため、第3トランジスタM3がオフし続ける。第3トランジスタM3は第1ノードQに対する第1制御ノードHの影響を遮断できる。
【0126】
表示段階では、第5シフトレジスタ回路SC5の上記動作プロセスと同様に、第6シフトレジスタ回路SC6も第1制御ノードHを経由して、第3シフトレジスタA3の補償選択回路100により提供されるブランキング入力信号を受信する。第6シフトレジスタ回路SC6は第4サブクロック信号線CLKD_2により提供される第4クロック信号CLKD及び第8サブクロック信号線CLKE_2により提供される第5クロック信号CLKEに応じて、シフト信号及び駆動信号を出力する。
【0127】
次に、1フレーム1Fのブランキング段階Blankが開始する。第7期間において、第1制御ノードH<5>を低レベルに保持し、第2トランジスタM2がオンする。第1クロック信号CLKAが低レベル信号であり、第3トランジスタM3がオンする。それにより、第1電圧端子の第1電圧V1を第1ノードQ<5>に提供して、第1ノードQ<5>の電圧を低レベルにする。この期間において、第4クロック信号CLKD及び第5クロック信号端子CLKEがいずれも高レベル信号であり、シフト信号出力端子CR<5>、第1駆動信号出力端子OUT1<5>及び第2駆動信号出力端子OUT2<5>がいずれも高レベル信号を出力する。
【0128】
第8期間において、第1制御ノードH<5>の電圧を低レベルに保持し、第2トランジスタM2がオンし続ける。第1クロック信号CLKAが高レベル信号になり、第3トランジスタM3がオフする。このとき、出力回路は対応するクロック信号に応じて、対応する駆動信号を出力して、検知トランジスタの動作を駆動し得る。図9に示すように、第3サブクロック信号線CLKD_1により提供される第4クロック信号CLKDが低レベル信号であり、第1ノードQ<5>に対して二次電位降下を行い、シフト信号CR<5>及び第1駆動信号OUT1<5>がいずれも低レベルである。このとき、低レベルの第1駆動信号OUT1<5>はディスプレイパネルの第5行のサブ画素の検知トランジスタを駆動して該行のサブ画素の駆動電流を検知させることができ、それにより検知された駆動電流に基づいて補償する。また、第2駆動信号出力端子OUT2<5>は、第7サブクロック信号線CLKE_1により提供される第5クロック信号CLKEの制御下で第2駆動信号を出力する。
【0129】
また、第4サブクロック信号線CLKD_2が第6シフトレジスタ回路SC6に高レベルの第4クロック信号CLKDを提供し、第8サブクロック信号線CLKE_2が第6シフトレジスタ回路SC6に高レベルの第5クロック信号CLKEを提供するため、第6シフトレジスタ回路SC6が高レベルの第1駆動信号OUT1<6>及び第2駆動信号OUT2<6>を出力する。それにより、第3レジスタA3の第1プルアップノードH<5>が依然として低レベルであるが、第6行のサブ画素を補償しない。
【0130】
なお、第3シフトレジスタA3では、第5シフトレジスタ回路SC5及び第6シフトレジスタ回路SC6はいずれも補償選択モジュール100により提供されるブランキング入力信号(H<5>に対応する電圧)を受信する。あるフレームのブランキング段階では第5行及び第6行のサブ画素を同時に補償する必要がある場合、対応するサブクロック信号線により提供されるクロック信号を変更して、第6シフトレジスタ回路SC6が対応するクロック信号の制御下でブランキング段階で対応する駆動信号を出力して、検知トランジスタの動作を駆動し、それにより第6行のサブ画素を補償するようにしてもよい。これに基づいて、ゲート駆動回路30は複数行のサブ画素を同時に補償することができる。
【0131】
第9期間において、第4クロック信号CLKD及び第5クロック信号CLKEがいずれも高レベルになり、シフト信号出力端子CR<5>、第1駆動信号出力端子OUT1<5>及び第2駆動信号出力端子OUT2<5>がいずれも高レベル信号を出力する。第2コンデンサC2と第3コンデンサC3の両端の電圧差が変化しないため、第1ノードQ<5>の電圧が大幅に上昇するが、依然として低レベルである。
【0132】
第10期間において、ブランキングリセット信号線TRSTがブランキングリセット信号端子TRSTに低レベル信号を提供し、第5トランジスタM5がオンして、第1ノードQ<5>を高レベルにリセットする。補償選択制御信号OEも低レベルであり、第1トランジスタM1がオンし、高レベルのシフト信号CR<5>を使用して第1制御ノードH<5>の電圧をリセットする。
【0133】
1フレーム1Fにおける駆動タイミングが終了する。後続では、ほかのフレーム等のより多くの段階におけるゲート駆動回路の駆動は上記説明を参照すればよいため、ここでは詳細説明を省略する。
【0134】
なお、上記ランダム補償の動作原理を説明する際に、第1フレームのブランキング段階ではディスプレイパネルの第5行のサブ画素に対応する駆動信号を出力することを例に説明されるが、本開示ではそれを限定しない。例えば、あるフレームのブランキング段階ではディスプレイパネルの第i行のサブ画素を補償する必要がある場合、該フレームの表示段階では、補償選択制御信号OEのタイミングを、第i個のシフトレジスタ回路を備えるシフトレジスタの補償選択回路により受信されるシフト信号CRのタイミングと同じにし、それにより該シフトレジスタの第1制御ノードの電圧を制御し且つ該電圧を保持し、次に、ブランキング段階では、第i個のシフトレジスタ回路の対応する制御下で、第i個のシフトレジスタ回路が駆動信号を出力して、動作するように検知トランジスタを駆動し、それにより第i行のサブ画素を補償する。なお、ここでは、2個の信号のタイミングが同じであるとは、低レベルでの時間が同期であることを意味するが、必ずしも2個の信号の振幅が同じではない。
【0135】
他の態様によれば、本開示の実施例はアレイ基板をさらに提供する。アレイ基板は本開示の実施例に係るゲート駆動回路を備えうる。また、本開示の実施例は上記アレイ基板を備える表示装置をさらに提供する。実施例では、表示装置は液晶パネル、液晶テレビ、ディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー表示装置、携帯電話、タブレットPC、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータなど表示機能を有する任意の製品又は部材でありうる。
【0136】
また、本開示の実施例はシフトレジスタを駆動するための方法をさらに提供する。
【0137】
図10は本開示の実施例に係るシフトレジスタを駆動するための方法の概略フローチャートを示す。シフトレジスタは本開示の実施例に係る任意の適用可能なシフトレジスタでありうる。
【0138】
ステップ1010では、補償選択回路は補償選択制御信号及びN個のシフト信号出力端子により出力されるN個のシフト信号のうちの1個のシフト信号に応じて、保持回路及びシフトレジスタ回路にブランキング入力信号を提供しうる。実施例では、ある行のサブ画素を補償する必要がある場合、ステップ1010では、補償選択制御信号のタイミングを、対応するシフトレジスタ回路を備えるシフトレジスタの補償選択回路により受信されるシフト信号のタイミングと同じに制御し、それにより該シフトレジスタの第1制御ノードの電圧を制御するようにしてもよい。次に、補償選択回路は補償選択制御信号に応じて、受信されたシフト信号をブランキング入力信号として保持回路及びシフトレジスタ回路に提供する。
【0139】
ステップ1020では、保持回路は該ブランキング入力信号を保持する。
【0140】
また、実施例において、表示段階では、表示入力回路は表示入力信号に応じて表示プルダウン信号を第1ノードに提供しうる。第1ノードの電圧に応じて、N個のシフト信号出力端子からN個のシフト信号を出力し、N個の第1駆動信号出力端子からN個の第1駆動信号を出力する。該第1駆動信号は、表示するようにサブ画素を駆動することに使用されうる。
【0141】
ステップ1030では、ブランキング入力回路はブランキング入力信号及びブランキング制御信号に応じてブランキングプルダウン信号を第1ノードに提供しうる。
【0142】
ステップ1040では、第1ノードの電圧に応じて、N個のシフト信号出力端子からN個のシフト信号を出力し、N個の第1駆動信号出力端子からN個の第1駆動信号を出力する。それにより、該第1駆動信号はサブ画素を補償することに使用されうる。
【0143】
当業者であれば、以上の各ステップは順に説明されたが、方法の順序を限定するものではなく、本開示の実施例は任意の適切な順序で実施されてもよいと理解できる。
【0144】
以上、本開示の複数の実施形態を詳細説明したが、本開示の保護範囲を限定するものではない。明らかなように、当業者は本開示の精神及び範囲を逸脱せずに本開示の実施例に対して種々の変更、置換や変形を行うことができる。本開示の保護範囲は添付特許請求の範囲に定められる。
【符号の説明】
【0145】
10 シフトレジスタ
30 ゲート駆動回路
100 補償選択回路
200 保持回路
300_1 シフトレジスタ回路
300_N シフトレジスタ回路
310_1 ブランキング入力回路
310_N ブランキング入力回路
330_1 出力回路
330_N 出力回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】