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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162365
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】衣類及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 27/10 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
A41D27/10 E
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077792
(22)【出願日】2023-05-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月1日に国内の実店舗、オンラインストア及び海外で販売した
(71)【出願人】
【識別番号】390033891
【氏名又は名称】株式会社三宅デザイン事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】近藤 悟史
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 勝
【テーマコード(参考)】
3B035
【Fターム(参考)】
3B035AA09
3B035AB05
3B035AB20
3B035AC06
(57)【要約】
【課題】 プリーツ衣類について、身頃と袖とが連結される袖ぐりの周囲のプリーツがおおむね均一の広がりを持つような衣類及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 プリーツ加工が施された身頃と、プリーツ加工が施され、前記身頃の袖ぐりに連結された袖と、前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を覆う被覆材と、を具備することを特徴とする衣類。プリーツ加工が施された身頃の袖ぐりに、プリーツ加工が施された袖を連結し、前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を被覆材で覆う手順を含むことを特徴とする衣類の製造方法。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリーツ加工が施された身頃と、
プリーツ加工が施され、前記身頃の袖ぐりに連結された袖と、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を覆う被覆材と、
を具備することを特徴とする衣類。
【請求項2】
前記所定部位が腋下に対応する部位であること、
を特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
前記所定部位が前記連結部位の全周の1/6~1/3であること、
を特徴とする請求項2に記載の衣類。
【請求項4】
プリーツ加工が施された身頃の袖ぐりに、プリーツ加工が施された袖を連結し、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を被覆材で覆う
手順を含むことを特徴とする衣類の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類及びその製造方法に関し、特にプリーツ加工が施される衣類及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記の特許文献1~3では、例えばブラウス、ワンピースなどの比較的薄手の衣類の製造工程において、生地又は生地片を折り畳んだ状態でプリーツ加工を施すことが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平6-41667号公報
【特許文献2】特開平10-204772号公報
【特許文献3】特開2001-234463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリーツ衣類91では、袖95,96を身頃92の袖ぐり945,946に縫合等により連結するときに、連結箇所をテープなどの被覆材953,963で覆って、身頃92及び袖95,96の生地の端をほつれ等から保護することがある。このようなパイピング処理は、通常、袖ぐり945,946の全周にわたって施される(図1(A)参照)。
【0005】
このとき、袖ぐり945,946の周囲では、通常、パイピング処理の始点と終点となる継ぎ目Sが腋下に対応する部分に位置し、パイピング処理時に継ぎ目Sの前後付近にテンションがかかってしまう。そのため、脇下のプリーツ幅(図1(B)の符号PP参照)が他の部分のプリーツ幅と比べて広がる傾向にあり、幅の揃った規則正しいプリーツの形成の観点からはなお改善の余地がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、プリーツ衣類について、身頃と袖とが連結される袖ぐりの周囲のプリーツがおおむね均一の広がりを持つような衣類及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決すべく、本発明は、
プリーツ加工が施された身頃と、
プリーツ加工が施され、前記身頃の袖ぐりに連結された袖と、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を覆う被覆材と、
を具備することを特徴とする衣類、を提供する。
【0008】
上記の構成を有する本発明の衣類では、前記所定部位が腋下に対応する部位であること、が好ましい。
【0009】
また、上記の構成を有する本発明の衣類では、前記所定部位が前記連結部位の全周の1/6~1/3であること、が好ましい。
【0010】
また、本発明は、
プリーツ加工が施された身頃の袖ぐりに、プリーツ加工が施された袖を連結し、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を被覆材で覆う
手順を含むことを特徴とする衣類の製造方法、をも提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、身頃と袖との連結部位のうち、腋下ないし袖下などの所定部位が被覆材で覆われていない。それゆえ、所定部位とそれ以外の部位におけるプリーツの幅がおおむね等しくなる。したがって、袖ぐりの周囲のプリーツがおおむね均一の広がりを持ち、規則正しい綺麗なプリーツ目をうむことができる。また、身頃と袖との連結部位においてパイピングされていない部分があることで、例えば腕を上げた時などにテンションがかからず生地が引っ張られず腕を動かし易い、といった利点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】従来のプリーツ衣類91の袖ぐり953,963周りの表側及び裏側の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係る衣類1の袖ぐり53,63周りの表側及び裏側を示す図である。
図3図2の腋下部分の拡大図である。
図4】衣類1の概略を示す前面図及び後面図である。
図5】衣類1を構成する生地31~34,41~44,51,52,61,62、71~74の一例を示す図である。
図6】生地31~34,41~44,51,52,61,62、71~74を連結して前身頃3及び後身頃4及び袖5,6を形成する工程を示す図である。
図7】プリーツ加工を施された身頃2及び袖5,6の一例を示す図である。
図8】肩部が連結された状態の身頃2の一例を示す図である。
図9】後側延長部41A,42Aが折り返して重ねられた状態の一例を示す図である。
図10】身頃2に袖5,6を連結した状態の一例を示す図である。
図11】袖ぐり45,46をパイピングした状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の代表的な実施形態に係る衣類及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もあり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0014】
1.衣類1の構成について
本実施形態に係る衣類1の構成を説明する。
ここでは、衣類1としてジャケットなどの上着を想定しているが、本発明はこれに限られるものではない。また、衣類1は長袖でも半袖でもよい。また、衣類1としてプリーツ加工を施された衣類を想定している。
【0015】
衣類1は、前身頃3及び後身頃4から構成される身頃2を含む(例えば図4参照)。本実施形態では、身頃2は、例えば図5に示すように複数の生地31~34,41~44,71~74から構成されるが、身頃2は主として1枚の生地から構成されてもよい。
【0016】
身頃2を構成する生地31~34,41~44,71~74は、天然繊維からなる生地でも化学繊維からなる生地でよく、また、織物、編物及び不織布のいずれでもよいが、ジャケット用としては比較的厚手の生地が好適である。本実施形態では、生地31~34,41~44,71~74は、ポリエステル繊維からなるジャージ生地を好適に利用可能であるが、これに限られるものではない。なお、生地31~34,41~44,71~74は、表地のほかに、裏地及び芯地を含んでもよいが、図面上、裏地及び芯地は省略されている。
【0017】
これらの生地31~34,41~44,71~74を縫合等の連結手段により繋ぎ合わせることで、身頃2が形成される。例えば肩部は、前身頃3の生地31,32を後身頃4の生地41,42と連結することで形成される。このとき、前身頃3の生地31,32と後身頃4の生地41,42は、その上端同士を連結するのではなく、生地31,32,41,42の上端側をやや余した状態で(例えば図8の一点鎖線に沿って)連結されてもよい。この上端側において余した部分によって、後述する前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aを形成することができる。
【0018】
例えば図2(A)、図4及び図7に示すように、身頃2にはプリーツ加工が施されている。図4及び図7において身頃2の上下(肩側から腰側)に延びる破線はプリーツを表している。これらの図では衣類1の全体にプリーツ加工が施されているが、プリーツ加工は部分的でもよい。
【0019】
例えば図5に示すように、前身頃3を構成する生地31,32の上端からは、前側延長部31A,32Aが延びていてもよい。つまり、前側延長部31A,32Aは前身頃3と一体化されていてもよい。更に言えば、前側延長部31A,32Aは、前身頃3を構成する生地31,32が連続的に延長されることで形成されてもよい。なお、前側延長部31A,32Aにもプリーツ加工が施されてもよい。
【0020】
前側延長部31A,32Aは、前身頃3の内面側に折り返される(例えば図9参照)。すなわち、前身頃3の生地31,32の上端部は、後身頃4の生地41,42との連結部位(ここでは図5の一点鎖線)を境にして折り返され、前身頃3の生地31,32と重ね合わされる。
【0021】
前側延長部31A,32Aは、折り返された状態で、袖ぐり45,46において前身頃3と縫合等の連結手段により連結されてもよい(例えば図10参照)。
また、前側延長部31A,32Aは、折り返された状態で、首回り31B,32Bにおいて前身頃3と縫合等の連結手段により連結されてもよい。
【0022】
他方、後身頃4を構成する生地41,42の上端からは後側延長部41A,42Aが延びていてもよい。つまり、後側延長部41A,42Aは後身頃4と一体化されていてもよい。更に言えば、後側延長部41A,42Aは、後身頃4を構成する生地が連続的に延長されることで形成されてもよい。なお、後側延長部41A,42Aにはプリーツ加工が施されてもよい。
【0023】
後側延長部41A,42Aは、後身頃4の内面側に折り返される。すなわち、後身頃4の生地の上端部は、前身頃3の生地との連結部位を境にして折り返され、後身頃4の生地と重ね合わされる。
【0024】
後側延長部41A,42Aはまた、折り返された状態で、袖ぐり45,46において後身頃4と縫合等の連結手段により連結されてもよい(例えば図10参照)。
後側延長部41A,42Aは、折り返された状態で、首回り41B,42Bにおいて後身頃4と縫合等の連結手段により連結されてもよい。
【0025】
したがって、身頃2の肩部と前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aとが重なり合って肩部の厚みが増す。これにより、別パーツを取り付けることなく肩パットと同様の機能を得ることができる。加えて、前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aにプリーツ加工が施されることで、肩部の厚みが更に増す。
【0026】
なお、前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aの形状としては、本発明の効果が得られる範囲であれば、種々の形状を採用してよいが、折り返して身頃2の肩部と重なり合った際に、端部(端辺)同士が揃って表側からの肩部の見た目がシンプルで美しいシルエットになる形状が好ましい。例えば、対向する2辺同士が互いに傾斜した細長い略矩形状であるのが好ましい(図5等参照)。
【0027】
例えば図4(A),(B)に示すように、衣類1は袖5,6を含む。袖5,6は、図示したように長袖でもよいし、あるいは半袖でもよい。
袖5,6を構成する生地51,52,61,62は、身頃2を構成する生地31~34,41~44,71~74と同じでもよいし、異なるものでもよい。また、生地51,52,61,62は、表地のほかに裏地及び芯地を含んでもよいが、図面上、裏地及び芯地は省略されている。
【0028】
袖5,6にはプリーツ加工が施されていてもよい。図4及び図7において袖5,6の上下(袖ぐりから袖口まで)に延びる破線はプリーツを表している。これらの図では衣類1の全体にプリーツ加工が施されているが、プリーツ加工は部分的でもよいし、全く施されていなくてもよい。
【0029】
袖5,6は身頃2の袖ぐり45,46に縫合等の手段により連結されている。
例えば図2(A)に示すように、身頃2と袖5,6との連結部位は部分的に被覆材53,63で覆われている。すなわち、被覆材53,63は、袖ぐり45,46にパイピング処理を施すものである。ただし、被覆材53,63は、身頃2と袖5,6との連結部位の全周にわたってパイピングを施すものではなく、連結部位の一部分は内面側に露出している(例えば図3及び図11参照)。
被覆材53,63として、例えばバイアステープなどのテープ状の生地を好適に利用することができる。
【0030】
より具体的には、被覆材53,63は、身頃2と袖5,6との連結部位のうち所定部位以外の部位を覆う。ここで、所定部位は例えば腋下ないし袖下に対応する部位である。この所定部位により、本来のパイピング処理によって袖ぐり45,46の周方向にかかるテンションを緩和させて逃がすことができ、腋下部分のプリーツが延びて他の部分のプリーツよりも広がることを効果的に抑制することができる。したがって、衣類1における特に腋下部分のシルエットがよく見える(図2(B)の符号P参照。併せて図1(B)の符号PP参照)。
【0031】
上述した所定部位は、身頃2と袖5,6との連結部位の全周の約1/6~約1/3であることが好ましい。逆に言えば、連結部位の全周の約4/5~約5/6にはパイピング処理が施されていることが好適である。このとき、身頃2と袖5,6との連結部位の保護(ほつれ防止など)と所定部位におけるプリーツの延びの抑制とを両立することができる。
【0032】
2.衣類1の製造工程について
上述した衣類1は、概ね次の工程で製造される。
- 生地の準備:ステップS1
- 生地の連結:ステップS2
- プリーツ加工:ステップS3
- 肩部等の形成:ステップS4
- 袖5,6の取付:ステップS5
以下、上記の各工程を詳細に説明する。
【0033】
(1)生地の準備:ステップS1
生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74を準備する。これらの生地は、表地、裏地、及び、芯地を含み、例えば図5のように型紙にしたがって裁断されている。このとき、身頃2を構成する生地31,32,41,42の上端部に、前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aを形成する余分を残しておいてもよい。
【0034】
(2)生地の連結:ステップS2
次いで、生地10を連結する。図6の例では、身頃2を構成する生地31~34,41~44,71~74と、袖5,6を構成する生地51,52,61,62とが、それぞれ互いに連結されて一体化されている。
【0035】
このとき、生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74には、しつけ線(しつけ糸、しつけ縫い)などのガイドを取り付けてもよい。ガイドは、生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74に所望のプリーツ加工を歪みなく正確にかつ効率的に施すために設けられる。
【0036】
(3)プリーツ加工:ステップS3
そして、生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74にプリーツ加工を施してもよい。本実施形態では、図6のような開いた状態の生地をプリーツ加工機に投入することで、生地にプリーツ加工を施すことができる。プリーツ加工機としては例えばクリスタルプリーツマシンを好適に利用できるが、これに限られるものではない。
なお、本実施形態では、プリーツ加工は生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74の連結後に行われるが、プリーツ加工済みの生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74を連結してもよい。
【0037】
図7は、プリーツ形成後の生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74の一例を示している。図7において破線はプリーツを示している。この図に示すように、プリーツ加工により生地31~34,41~44,51,52,61,62,71~74がプリーツ形成方向(各プリーツが並ぶ方向であり、ここでは生地の幅ないし横方向である。)に縮んでいる。
【0038】
(4)肩部等の形成及び袖5,6の取付:ステップS4
次いで、プリーツ形成済みの生地31~34,41~44,71~74において、前身頃3及び後身頃4の上端部同士を連結して、肩部を形成する。例えば、図8に示す一点鎖線に沿って前身頃3の生地31,32と後身頃4の生地41,42とを縫合することで、前身頃3及び後身頃4の上端側に前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aを形成してもよい。形成された前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aは、それぞれ前身頃3及び後身頃4の側に折り返される(図9参照)。
このとき、併せて、生地71~74を縫合するとともに後身頃4の首周りとも縫合して、襟部7を形成してもよい(例えば図10参照)。
【0039】
(5)袖5,6の取付:ステップS5
そして、プリーツ形成済みの生地51,52,61,62を縫い合わせて袖5,6を形成し、身頃2に袖5,6を取り付ける。例えば、身頃2の袖ぐり45,46に袖5,6を縫合する(図10参照)。併せて、前側延長部31A,32A及び後側延長部41A,42Aを、袖ぐり45,46及び首周り31B,32B,41B,42Bに縫合してもよい。
【0040】
更に、身頃2と袖5,6との連結部位に被覆材53,63を縫合等により取り付ける。このとき、被覆材53,63は、腋下あるいは袖下を除いた連結部位の全周にわたって取り付けることが好ましい(図2(A)及び図11参照)。
最後に、ボタンホールの形成及びボタンの取付等を行うと、例えば図4のような衣類1が完成する。
【0041】
以上のように、本実施形態では、身頃2と袖5,6との連結部位のうち、腋下部分などの所定部位がパイピングされない。それゆえ、特に腋下部分のプリーツが延びて他の部分のプリーツよりも広がることを効果的に抑止することができる。これにより、袖ぐり周りのプリーツの幅がより均一になり(つまり、規則正しい綺麗なプリーツ目を生成することができ)、シルエットが良く見える衣類及びその製造方法を提供することができる。
また、身頃2と袖5,6との連結部位においてパイピングされていない部分があることで、例えば腕を上げた時などにテンションがかからず生地が引っ張られず腕を動かし易い、といった効果をも得ることができる。
【0042】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、かかる設計変更した態様も全て本発明の技術的範囲に含まれる。
【0043】
例えば、衣類としては、ジャケットのほか、ベスト、コート、ブルゾン、シャツが挙げられる。また、表地としては、ジャージ生地のような編物のほか、布帛つまり織物が挙げられる。
【符号の説明】
【0044】
1 衣類
2 身頃
5,6 袖
45,46 袖ぐり
53,63 被覆材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-05-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリーツ加工が施された身頃と、
プリーツ加工が施され、前記身頃の袖ぐりに連結された袖と、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を覆う被覆材と、
を具備し、
前記身頃と前記袖とが連結される前記袖ぐりの周囲にプリーツ加工が施されていること、
を特徴とする衣類。
【請求項2】
前記所定部位が腋下に対応する部位であること、
を特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
前記所定部位が前記連結部位の全周の1/6~1/3であること、
を特徴とする請求項2に記載の衣類。
【請求項4】
プリーツ加工が施された身頃の袖ぐりに、プリーツ加工が施された袖を連結し、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を被覆材で覆う
手順を含むことを特徴とする衣類の製造方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリーツ加工が施された身頃と、
プリーツ加工が施され、前記身頃の袖ぐりに連結された袖と、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を覆う被覆材と、
を具備し、
前記身頃と前記袖とが連結される前記袖ぐりの周囲にプリーツ加工が施されていること、
を特徴とする衣類。
【請求項2】
前記所定部位が腋下に対応する部位であること、
を特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
前記所定部位が前記連結部位の全周の1/6~1/3であること、
を特徴とする請求項2に記載の衣類。
【請求項4】
プリーツ加工が施された身頃の袖ぐりに、プリーツ加工が施された袖を連結し、
前記身頃と前記袖との連結部位のうち所定部位以外の部位を被覆材で覆う
手順を含み、
前記身頃と前記袖とが連結される前記袖ぐりの周囲にプリーツ加工が施されていること、
を特徴とする衣類の製造方法。