(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162439
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】スクレーパ装置及び組合せ計量装置
(51)【国際特許分類】
G01G 19/387 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
G01G19/387 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077940
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】馬場 直樹
(57)【要約】
【課題】付着しやすい物品をベルトコンベヤによって搬送供給し、スクレーパ装置によってベルト搬送面に付着している物品を除去するに際して、スクレーパ本体に物品が付着堆積するのを抑制し、付着堆積した物品の塊が予期せぬタイミングで供給されないようにする。
【解決手段】ベルトコンベヤの搬送終端下方におけるベルトの回り込み箇所に配置されるスクレーパ本体は、その外表面に、複数の縦向き突条が、ベルトの幅方向に沿うように並列に形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を搬送するベルトコンベヤのベルト搬送面に付着している物品を除去するスクレーパ装置であって、
前記ベルトコンベヤの搬送終端下方におけるベルトの回り込み箇所に配置されるスクレーパ本体を備え、
前記スクレーパ本体は、その外表面に、複数の縦向き突条が、ベルトの幅方向に沿うように並列に形成されている、
スクレーパ装置。
【請求項2】
前記スクレーパ本体は、前記回り込み箇所のベルト搬送面に対向する傾斜面を有する、
請求項1に記載のスクレーパ装置。
【請求項3】
前記複数の縦向き突条は、該縦向き突条の幅よりも大きな一定間隔で、ベルトの幅方向に沿うように並列に形成されている、
請求項2に記載のスクレーパ装置。
【請求項4】
前記ベルトコンベヤにおけるコンベヤフレームの搬送終端部に脱着可能に連結される取付けブラケットを備え、
前記スクレーパ本体が、前記取付けブラケットに脱着可能に取り付けられる、
請求項1ないし3のいずれか一項に記載のスクレーパ装置。
【請求項5】
ベルトコンベヤからなる供給コンベヤの複数を並列配備し、各供給コンベヤで搬送した物品を、並列配備した複数の計量ユニットの各供給ホッパへ供給する組合せ計量装置であって、
前記複数の前記供給コンベヤのベルト搬送面に付着している物品をそれぞれ除去する前記請求項4に記載の前記スクレーパ装置を複数備える、
組合せ計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤベルトに付着した物品を除去するスクレーパ装置及びそれを備える組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に組合せ計量装置では、分散フィーダで分散搬送した物品を、その周囲に配備した複数の直進フィーダに送り込み、直進フィーダで振動搬送した物品を、供給ホッパを介して計量ホッパに送り込んで重量を計量する。計量ホッパで計量された物品の重量値に基づいて組合せ演算を行って、所定重量範囲となる複数の計量ホッパを選択し、選択した複数の計量ホッパから物品を排出し、排出された物品を包装機等によって包装するようにしている。
【0003】
しかし、粘着性のある煮汁やソースを絡ませた食品のように付着しやすい物品を処理する場合、直進フィーダでは物品をうまく搬送することができないため、例えば、特許文献1に示されているように、ベルトコンベヤからなる供給コンベヤによって物品を搬送して、計量ユニットに送り込むことが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
付着しやすい物品を供給コンベヤに載置して搬送する場合、搬送終端部からの物品の排出を確実に行うために、供給コンベヤの終端部下方に、ベルト搬送面に接近あるいは摺接するスクレーパを配備し、ベルト搬送面に付着する物品をスクレーパで掻き剥がすことが一般的に行われる。
【0006】
しかしながら、特に付着しやすい物品を処理する場合、スクレーパで掻き取られた物品がスクレーパに付着堆積することがあり、この付着堆積が進むと、予期せぬタイミングで物品が塊となって剥落する。
【0007】
従って、組合せ計量装置の供給コンベヤにスクレーパを導入した場合には、スクレーパに付着堆積した物品が予期せぬタイミングで剥落して供給ホッパに投入される虞がある。
【0008】
スクレーパから剥落した物品の塊が、供給ホッパに予期せぬタイミングで投入されると、供給ホッパの排出用のゲートの開閉タイミングと重なって、ゲートへの物品の噛み込みが発生して、ゲートの開閉作動に支障をきたす場合があるといった弊害が生じる。
【0009】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、付着しやすい物品をベルトコンベヤによって搬送供給し、スクレーパ装置によってベルト搬送面に付着している物品を除去するに際して、スクレーパ本体に物品が付着堆積するのを抑制し、付着堆積した物品の塊が予期せぬタイミングで供給されないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0011】
(1)本発明に係るスクレーパ装置は、物品を搬送するベルトコンベヤのベルト搬送面に付着している物品を除去するスクレーパ装置であって、
前記ベルトコンベヤの搬送終端下方におけるベルトの回り込み箇所に配置されるスクレーパ本体を備え、前記スクレーパ本体は、その外表面に、複数の縦向き突条が、ベルトの幅方向に沿うように並列に形成されている。
【0012】
本発明に係るスクレーパ装置によると、付着しやすい物品であっても、スクレーパ本体の外表面に並列に形成された複数の縦向き突条によって、物品との接触面積少なくベルト搬送面から掻き剥がされて、スクレーパ本体の外表面に付着堆積するのが抑制され、速やかに滑落してゆく。
【0013】
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記スクレーパ本体は、前記回り込み箇所のベルト搬送面に対向する傾斜面を有する。
【0014】
この実施態様によると、スクレーパ本体は、傾斜面を有しているので、ベルトの回り込み箇所で、円弧状に走行するベルトの搬送面に対して、前記傾斜面を、十分接近させて、物品を効果的に掻き取ることができる。
【0015】
(3)本発明の他の実施態様では、前記複数の縦向き突条は、該縦向き突条の幅よりも大きな一定間隔で、ベルトの幅方向に沿うように並列に形成されている。
【0016】
この実施態様によると、縦向き突条の幅は、隣り合う縦向き突条間の一定間隔より狭いので、ベルト搬送面に付着した物品との接触面積を少なくして物品を確実に掻き剥がすことができ、スクレーパ本体の外表面に物品が付着堆積するのを抑制して、速やかに滑落させることができる。
【0017】
(4)本発明の更に他の実施態様では、前記ベルトコンベヤにおけるコンベヤフレームの搬送終端部に脱着可能に連結される取付けブラケットを備え、前記スクレーパ本体が、前記取付けブラケットに脱着可能に取り付けられる。
【0018】
この実施態様によると、取付けブラケットをコンベヤフレームの搬送終端部に任意の形態で連結支持することができ、スクレーパ本体を所望の位置に取付けることが容易になる。また、任意の仕様に形成した複数種のスクレーパ本体を予め用意しておき、物品の性状等に合わせて好適なスクレーパ本体を選択使用することも可能となる。
【0019】
(5)本発明に係る組合せ計量装置は、ベルトコンベヤからなる供給コンベヤの複数を並列配備し、各供給コンベヤで搬送した物品を、並列配備した複数の計量ユニットの各供給ホッパへ供給する組合せ計量装置であって、
前記複数の前記供給コンベヤのベルト搬送面に付着している物品をそれぞれ除去する上記(4)のスクレーパ装置を複数備える。
【0020】
本発明に係る組合せ計量装置によると、付着しやすい物品であっても、スクレーパ本体に付着堆積するのを抑制して、供給コンベヤの搬送終端部から供給ホッパへ確実に供給できるので、スクレーパに付着堆積した物品の塊が予期せぬタイミングで供給ホッパへ投入されるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0021】
このように、本発明によれば、付着しやすい物品をベルトコンベヤによって搬送供給し、スクレーパ装置によってベルト搬送面に付着している物品を除去するに際して、スクレーパ本体に物品が付着堆積するのを抑制して、コンベヤの搬送終端部からの物品の送り出しを確実に行うことができる。
【0022】
これによって、スクレーパ本体に付着堆積した物品が、塊となって計量ユニットの計量ホッパへ予期せぬタイミングで投入されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本発明の一実施形態に係る組合せ計量装置の全体斜視図である。
【
図2】
図2は計量ユニット部分の概略を示す縦断側面図である。
【
図4】
図4は供給コンベヤの終端部を一側方から見た側面図である。
【
図5】
図5は供給コンベヤの終端部を他側方から見た側面図である。
【
図6】
図6は供給コンベヤ終端部の縦断側面図である。
【
図7】
図7はスクレーパ装置の一部切欠き平面図である。
【
図11】
図11はスクレーパ装置の他の実施形態を示す縦断側面図である。
【
図12】
図12はスクレーパ装置の更に他の実施形態を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る組合せ計量装置の全体斜視図であり、
図2は、その計量ユニット部分の概略を示す縦断側面図であり、
図3は、要部の斜視図である。
【0026】
また、
図4は、供給コンベヤの終端部の一側方から見た側面図であり、
図5は、供給コンベヤの終端部を他側方から見た側面図である。
【0027】
この実施形態の組合せ計量装置は、例えば、佃煮のように粘着性のある物品の計量処理に好適に使用される。この組合せ計量装置は、
図1に示すように、床置き設置される基台1の上部に、複数(この例では、7つ)の供給コンベヤ2が、物品の搬送方向に直交する横方向に並列配備されている。物品の搬送方向の下手側である基台1の正面前部には、各供給コンベヤ2から物品が送り込まれる複数連(この例では、7連)の計量ユニット3が備えられている。更に、複数の計量ユニット3の下方に、組合せ計量されて計量ユニット3から排出された物品を、左右方向の中央に集めて流下排出する集合シュート4が装備されている。
【0028】
図2に示すように、供給コンベヤ2は、基台1の上面に脱着可能に搭載連結されるコンベヤフレーム5に、物品の搬送方向の上手側の駆動ローラ6と搬送方向の下手側の遊転ローラ7とをそれぞれ左右水平に軸支し、両ローラ6、7に亘って搬送ベルト8を巻回したベルトコンベヤとして構成されている。
【0029】
なお、図示されていないが、基台1の上方の物品の搬送方向の上手側の奥には、各駆動ローラ6に対応して複数のモータ駆動機構が独立して制御可能に並列配備されている。供給コンベヤ2が、基台1上の所定の位置に搭載連結されることで、モータ駆動機構と駆動ローラ6とが自動的にギヤ連動し、供給コンベヤ2を取り外すことでギヤ連動が解除されるようになっている。
【0030】
コンベヤフレーム5における物品の搬送方向終端側の左右両側部には、
図3~
図5に示すように、前後に位置調節可能にローラ支持ブラケット5a、5bが装備されている。これら左右のローラ支持ブラケット5a、5bに亘って遊転ローラ7が水平に軸支されている。ローラ支持ブラケット5a、5bは、テンションボルト9を進退操作することによって前後に位置調節することができる。この位置調節によって、搬送ベルト8の張り調節が行われる。
【0031】
複数の供給コンベヤ2の周囲には、これらを左右両側方及び後方から囲む平面形状がコの字形の搬送ガイド10が、
図1に示すように固定配備される。また、隣接する供給コンベヤ2の間に形成された隙間を上方から覆うように、
図3に示すように、中間搬送ガイド11が配備されている。
【0032】
中間搬送ガイド11の終端部には、隣接する計量ユニット3の間に物品が排出されないように規制する山形の排出規制部11aが隆起突出されている。
【0033】
各供給コンベヤ2に対応して配備される各計量ユニット3は、
図1、
図2に示すように、供給コンベヤ2から排出されてきた物品を一時保持する供給ホッパ12と、供給ホッパ12の下方に配備された前後2台の計量ホッパ13とを備えている。
【0034】
供給ホッパ12は、独立して開閉制御される前後一対のゲート12a、12bを備えている。これらゲ-ト12a、12bを選択して開放することで、物品を前後の計量ホッパ13に振分けて供給するようになっている。
【0035】
本実施形態に係る組合せ計量装置では、以下のようにして組合せ計量が行われる。
【0036】
すなわち、複数の供給コンベヤ2の物品の搬送方向の上手側に、搬入コンベヤや人手によって供給された物品は、間欠駆動される供給コンベヤ2によって物品の搬送方向の下手である前方へ搬送され、各供給ホッパ12に少量ずつ送り込まれる。
【0037】
供給ホッパ12の物品は、空になっている前後いずれかの計量ホッパ13へ供給され、各計量ホッパ13で物品の重量が計量される。複数の計量ホッパ13で計量された物品の重量値を組合せた組合せ重量値が、目標組合せ重量値に基づく所定重量範囲となる適量組合せを選択する組合せ演算を行う。この組合せ演算によって選択された適量組合せの計量ホッパ13のゲートが開放制御されることで、所定重量範囲の物品が集合シュート4を介して一箇所に集めて排出される。
【0038】
なお、集合シュート4から排出された物品は、例えば、開閉制御されるゲートを備えた集合ホッパを介して包装機などに排出される。
【0039】
この実施形態の組合せ計量装置で、例えば、佃煮などの粘着性が高くて供給コンベヤ2のベルト搬送面に付着しやすい物品を処理する場合、供給コンベヤ2の搬送終端から物品を確実に計量ユニット3の供給ホッパ12へ送り出すために、各供給コンベヤ2の終端部下方にスクレーパ装置15が装備されている。
【0040】
図6は、供給コンベヤ2の終端部の縦断側面図であり、
図7は、スクレーパ装置15の一部切欠き平面図であり、
図8は、スクレーパ本体17の正面図であり、
図9は、スクレーパ装置15の斜視図であり、
図10は、スクレーパ装置15の分解斜視図である。
【0041】
スクレーパ装置15は、2つの金属厚板材を溶接して横長に構成した取付けブラケット16を備え、この取付けブラケット16の前面に、スクレーパ本体17を取付けて構成されている。
【0042】
取付けブラケット16の左右からは、連結部16a、16bが後方に向けて延出されている。各連結部16a、16bが、供給コンベヤ2の終端部に、後述のように、脱着可能に連結される。また、取付けブラケット16からは取付け部16c、16dが左右に延出され、ここにスクレーパ本体17が脱着可能にボルト締め連結されるようになっている。
【0043】
取付けブラケット16における一方の連結部16aには、横外方に折り出された係合片16eが設けられる。取付けブラケット16の他方の連結部16bには、横外向きに突出する連結ボルト18が設けられ、この連結ボルト18に蝶ナット19が装着されている。
【0044】
他方、遊転ローラ7を支持する左右のローラ支持ブラケット5a、5bには、
図4、
図5及び
図9等に示すように、取付けブラケット16の係合片16eを係入支持する係合凹部20a、及び、連結ボルト18を前方から係入支持する係合凹部20bがそれぞれ前向きに開口して形成されている。取付けブラケット16の係合片16eを、一方の係合凹部20aに係入すると共に、連結ボルト18を他方の係合凹部20bに係入して、蝶ナット19を締め込む。これによって、スクレーパ装置15を左右のローラ支持ブラケット5a、5bに亘って左右水平に連結固定することができる。
【0045】
なお、蝶ナット19を少し弛めることで、スクレーパ装置15を支持ブラケット5a、5bから前方へ抜き外すことができる。従って、スクレーパ装置15の洗浄や、スクレーパ本体17の取り替え、等のメンテナンス作業を、広い作業箇所に運び出して容易に行うことができる。
【0046】
スクレーパ本体17は、撥水性の高い合成樹脂材からなり、横長に形成されている。取付けブラケット16の前面に沿って配備したスクレーパ本体17の左右両端部を、平板頭部21aを備えた連結ボルト21と袋ナット22を介して取付け部16c、16dに連結固定するように構成されている。
【0047】
スクレーパ本体17の上端部面は、ベルト搬送面の下方への回り込み箇所に対向する傾斜面に形成されている。このようにスクレーパ本体17の上端部面は、傾斜面に形成されているので、下方への回り込み箇所における円弧状のベルト搬送面に近接して配置することができ、これによって、搬送ベルト8に付着した物品を効果的に掻き取ることができる。
【0048】
また、スクレーパ本体17は、その前向きの外表面が、鉛直となるように装着されると共に、その外表面に、小さい横幅(例えば、2mm程度)の上下方向に延びる縦向き突条tと、これより大きい横幅(例えば、数mm程度)の上下方向に延びる縦向き溝mとが、ベルト幅方向に沿って交互に並列形成されている。従って、スクレーパ本体17の上端部は、縦向き突条t群が、一定間隔で上方に向けて突出した櫛歯状となっている。
【0049】
スクレーパ装置15は、以上のように構成されており、供給コンベヤ2で搬送された物品は、搬送終端部に落下排出されて、供給ホッパ12に落とし込み供給される。搬送ベルト8に付着して搬送終端部下方へ回り込もうとする物品は、スクレーパ装置15のスクレーパ本体17による掻取り作用を受けて、搬送ベルト8から剥がされて供給ホッパ12へ送り込まれる。
【0050】
この際、スクレーパ本体17の外表面に形成された櫛歯状の縦向き突条t群の上端部で接触面積少なく掻き取られた物品は、スクレーパ本体17の外表面に付着堆積するのが抑制されて、剥離落下してゆく。
【0051】
[他の実施形態]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0052】
(1)縦向き突条tの横幅と高さ、及び、縦向き溝mの横幅の異なった複数種のスクレーパ本体17を予め用意しておき、処理する物品の大きさや付着具合に応じて、最適のスクレーパ本体17を選択して使用するとよい。
【0053】
(2)縦向き突条tにおける先端部の横断面形状を、凸曲した山形、あるいは、直線的な山形にして、物品との接触をより少なくした形態で実施することもできる。
【0054】
(3)スクレーパ本体17の材質は任意に選択することができ、例えば、金属板材を波形にプレス加工したものや、金属板材に金属の角棒材や丸棒材を溶接、等によって連結固定したもの、あるいは、アルミ材をダイキャスト成型したものであってもよい。また、金属材を用いる場合には、物品が接触する外表面に、付着防止加工や付着防止用の表面処理を施しておくことが望ましい。
【0055】
(4)
図11に示すように、縦向き突条tの外表面を、鉛直よりも背後に入り込むよう傾斜させることで、物品がスクレーパ本体17から剥落しやすいものとなる。
【0056】
(5)
図12(a)に示すように、スクレーパ本体17の上端部を、搬送ベルト8の凸曲面に沿う中折れの凹入傾斜面にしたり、あるいは、
図12(b)に示すように、スクレーパ本体17の上端部を円弧状の凹入湾曲面に形成してもよい。これによると、スクレーパ本体17における櫛歯状の先鋭上端部がベルト搬送面に十分接近して、掻取り性能が更に高いものとなる。
【0057】
(6)スクレーパ装置15をローラ支持ブラケット5a、5bに脱着可能に連結する構造を、上記した実施形態と逆仕様にしてもよい。つまり、一方のローラ支持ブラケット5aの外側面に突設した係合片を、一方の連結アーム部5aに後ろ向きに開口形成した係合凹部に係入支持するとともに、他方のローラ支持ブラケット5bの外側面に突設した連結ボルトを、他方の連結アーム部5bに後向きに開口形成した係合凹部に係入支持して、連結ボルトに装着した蝶ナットで締め込む構造にして実施することもできる。
【符号の説明】
【0058】
2 供給コンベヤ
3 計量ユニット
5 コンベヤフレーム
5a ローラ支持ブラケット
5b ローラ支持ブラケット
7 遊転ローラ
8 搬送ベルト
15 スクレーパ装置
16 取付けブラケット
17 スクレーパ本体
t 縦向き突条