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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162440
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】電力需給システム
(51)【国際特許分類】
   B60L 15/20 20060101AFI20241114BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241114BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20241114BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20241114BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20241114BHJP
   B60L 53/50 20190101ALI20241114BHJP
   B60L 55/00 20190101ALI20241114BHJP
   B60L 58/10 20190101ALI20241114BHJP
   B62D 65/18 20060101ALN20241114BHJP
【FI】
B60L15/20 J
H02J7/00 302C
H02J7/00 303C
H02J13/00 311A
H02J13/00 301B
B60L50/60
B60L53/14
B60L53/50
B60L55/00
B60L58/10
H02J7/00 P
B62D65/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023077943
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 圭吾
(72)【発明者】
【氏名】横山 大樹
【テーマコード(参考)】
3D114
5G064
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
3D114AA20
3D114JA20
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB12
5G064CB16
5G064DA11
5G503AA01
5G503AA04
5G503AA06
5G503AA07
5G503BA04
5G503BA07
5G503BB02
5G503CA08
5G503DA04
5G503DA17
5G503DA18
5G503EA05
5G503FA06
5G503GB08
5G503GD04
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC05
5H125BC24
5H125BE01
5H125CA11
5H125CC04
5H125DD02
5H125EE61
(57)【要約】
【課題】電力需給システムにおいて、工場における電力の需給バランスを効率良く調整することができる技術を提供する。
【解決手段】車両を製造する工場に用いられる電力需給システムは、工場の製造過程において、遠隔制御によって工場内を走行可能な車両に搭載される車載二次電池と、工場の設備に電力を供給可能な中央蓄電池と、中央蓄電池に蓄えられた電力を車載二次電池に供給可能な充電装置と、車載二次電池に蓄えられた電力を中央蓄電池に供給可能な受電装置と、工場に備えられる発電設備であって、発電設備によって発電された電力を中央蓄電池に供給可能な発電設備と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を製造する工場に用いられる電力需給システムであって、
前記工場の製造過程において、遠隔制御によって前記工場内を走行可能な前記車両に搭載される車載二次電池と、
前記工場の設備に電力を供給可能な中央蓄電池と、
前記中央蓄電池に蓄えられた電力を前記車載二次電池に供給可能な充電装置と、
前記車載二次電池に蓄えられた電力を前記中央蓄電池に供給可能な受電装置と、
前記工場に備えられる発電設備であって、前記発電設備によって発電された電力を前記中央蓄電池に供給可能な発電設備と、を備える、
電力需給システム。
【請求項2】
さらに、前記発電設備の発電量の推移と前記中央蓄電池の電力消費量の推移とを取得し、取得された前記発電設備の発電量の推移と前記中央蓄電池の電力消費量の推移とを用いて、前記中央蓄電池の目標充電率を決定する制御部を備える、請求項1に記載の電力需給システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記工場における前記車両の生産台数の推移を用いて、前記中央蓄電池の目標充電率を決定する、請求項2に記載の電力需給システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記中央蓄電池の充電率が予め定められた上限値以上である場合または前記上限値以上になると予測される場合に、前記充電装置から前記車載二次電池への充電を促す、請求項2に記載の電力需給システム。
【請求項5】
請求項2に記載の電力需給システムであって、
前記制御部は、前記中央蓄電池の充電率が予め定められた下限値以下である場合または前記下限値以下になると予測される場合に、前記車載二次電池から前記受電装置を介した前記中央蓄電池への充電を促す、
電力需給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力需給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、車両を製造するための製造システムにおいて、遠隔制御によって、車両を製造システムの組立ラインの終端から製造システムの駐車場まで走行させる車両走行方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2017-538619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造システムでは、負荷による電力消費量の変動や再生可能エネルギの需給量の変動が発生することがある。製造システムにおいて、製造中の車両に搭載された二次電池も含めて製造システム全体での電力の需給を実現可能な技術について検討されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、車両を製造する工場に用いられる電力需給システムが提供される。この電力需給システムは、前記工場の製造過程において、遠隔制御によって前記工場内を走行可能な前記車両に搭載される車載二次電池と、前記工場の設備に電力を供給可能な中央蓄電池と、前記中央蓄電池に蓄えられた電力を前記車載二次電池に供給可能な充電装置と、前記車載二次電池に蓄えられた電力を前記中央蓄電池に供給可能な受電装置と、前記工場に備えられる発電設備であって、前記発電設備によって発電された電力を前記中央蓄電池に供給可能な発電設備と、を備える。
この形態の電力需給システムによれば、製造過程の車両に搭載される車載二次電池を、中央蓄電池への電力需給が可能なエネルギリソースとして活用することにより、工場全体で電力の需給が可能なシステムを実現することができる。
(2)上記形態の電力需給システムは、さらに、前記発電設備の発電量の推移と前記中央蓄電池の電力消費量の推移とを取得し、取得された前記発電設備の発電量の推移と前記中央蓄電池の電力消費量の推移とを用いて、前記中央蓄電池の目標充電率を決定する制御部を備えてよい。
この形態の電力需給システムによれば、制御部を設けることにより、工場全体での電力需給バランスを調整することができる。
(3)上記形態の電力需給システムにおいて、前記制御部は、前記工場における前記車両の生産台数の推移を用いて、前記中央蓄電池の目標充電率を決定してよい。
この形態の電力需給システムによれば、製造過程において充電率を調整しやすい車載二次電池の個数を把握することにより、電力需給の推定精度を向上させることができる。
(4)上記形態の電力需給システムにおいて、前記制御部は、前記中央蓄電池の充電率が予め定められた上限値以上である場合または前記上限値以上になると予測される場合に、前記充電装置から前記車載二次電池への充電を促してよい。
この形態の電力需給システムによれば、製造過程において充電率を調整しやすい車載二次電池をエネルギリソースとして優先的に利用することにより、工場の電力の需給バランスをより効率良く調整することができる。
(5)上記形態の電力需給システムにおいて、前記制御部は、前記中央蓄電池の充電率が予め定められた下限値以下である場合または前記下限値以下になると予測される場合に、前記車載二次電池から前記受電装置を介した前記中央蓄電池への充電を促してよい。
この形態の電力需給システムによれば、製造過程において充電率を調整しやすい車載二次電池をエネルギリソースとして優先的に利用することにより、工場の電力の需給バランスをより効率良く調整することができる。
本開示は、電力供給システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、電力需給調整装置、遠隔自動運転システム、電力需要調整方法、中央蓄電池の充電方法、サーバ、車両の製造方法、充電装置、充電装置の制御方法、その制御方法を実現するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の第1実施形態としての電力需給システムの概略構成を示す説明図。
図2】遠隔制御装置および車両の構成を示す説明図。
図3】電力需給調整処理の処理ルーチンを示すフローチャート。
図4】中央蓄電池の充電率の推移の例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、本開示の第1実施形態としての電力需給システム800の概略構成を示す説明図である。電力需給システム800は、車両100を製造する工場FCの電力の需給を統括している。車両100は、例えば、乗用車、トラック、バス、ならびに工事用車両などである。電力需給システム800は、中央蓄電池80と、中央蓄電池80を充電可能な発電設備90と、車両100に搭載されるバッテリ120と、バッテリ120を充電可能な充電装置200とのエネルギリソースを備えている。
【0009】
中央蓄電池80は、工場FC内外の各エネルギリソースとの電力の需給を行う。中央蓄電池80は、産業用の蓄電池であり、例えば、リチウムイオン電池やナトリウム・硫黄電池(sodium-sulfur battery)を採用することができる。バッテリ120は、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの充電可能な車載二次電池である。バッテリ120は、車両100の走行に利用される電力等を蓄えている。バッテリ120には、さらに、車両100の補機類に電力を供給可能な低電圧を有する補機用バッテリが含まれてもよい。中央蓄電池80は、例えば、発電設備90、および工場FC外の事業者OS等から購入した電力等によって充電することができる。事業者OSには、例えば、電気の小売りを行う事業者S1、再生可能エネルギ発電事業者S2、一般需要家S3などが含まれる。
【0010】
発電設備90は、工場FCで利用可能な電力を発電する。発電設備90は、例えば、太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマス等の再生可能エネルギを利用した発電設備を採用することができる。発電設備90には、さらに、石油・石炭・天然ガス等の化石エネルギを利用した発電機が含まれてもよい。発電設備90による発電電力は、中央蓄電池80に供給される。
【0011】
充電装置200は、中央蓄電池80から供給される電力を、車両100のバッテリ120に供給する。図1の例では、充電装置200には、磁界共振結合を利用した電力伝送を行う非接触式の充電装置200Aと、給電コネクタを車両100に接続して充電する接触式の充電装置200Bとが含まれる。充電装置200は、非接触式と、接触式とのいずれかのみで構成されてもよい。本実施形態では、充電装置200Aは、後述するように、車両100の走路RTに敷設されており、車両100のバッテリ120から送電される電力を非接触で受電して、中央蓄電池80に供給することができる。車両100の走路RTに送受電可能な設備を設けることにより、走行中の車両100のバッテリ120を電力需給の調整に利用することが容易となる。なお、車両100と充電装置200との電力の需給では、電力損失を抑制する観点から、高い送電効率を有する接触式の充電装置200Bの方が、非接触式の充電装置200Aよりも優先して使用されることが好ましい。また、車両100と充電装置200Aとの電力の需給では、電力損失を抑制する観点から、車両100の移動した状態での電力伝送よりも車両100が停止した状態での電力伝送が優先されることが好ましい。ただし、この場合には、車両100の生産性に影響がない前提で行われることが好ましい。充電装置200Aは、中央蓄電池80からバッテリ120への充電と、バッテリ120から中央蓄電池80への充電とのいずれかのみを実行する構成であってもよい。
【0012】
図1に示すように、電力需給システム800には、さらに、補助蓄電池82がエネルギリソースとして設けられてもよい。補助蓄電池82は、工場FCの製造過程における工程ごとあるいは建物ごとに設けられている。補助蓄電池82は、中央蓄電池80に電気的に接続されており、中央蓄電池80から受電した電力を各工程等に供給する。中央蓄電池80の充電率(SOC:State Of Charge)が所定の充電率よりも高くなる場合には、中央蓄電池80の劣化抑制および満充電の回避のために、中央蓄電池80から補助蓄電池82へと電力が供給されるように設定されている。また、中央蓄電池80の充電率が所定の充電率よりも低くなる場合には、中央蓄電池80の劣化抑制のために、補助蓄電池82から中央蓄電池80に電力が供給される。換言すれば、補助蓄電池82は、中央蓄電池80の充電率の過不足を緩和する機能を備えている。なお、中央蓄電池80および補助蓄電池82は、単数であってもよく、2以上の任意の数であってもよい。
【0013】
電力需給システム800は、さらに、電力需給調整装置600と、遠隔制御装置300と、工程管理装置400と、充電装置管理装置500とを備えてもよい。工程管理装置400は、工場FCの製造過程における各工程の製造情報や、各工程での電力消費量等を管理している。「製造情報」とは、例えば、工場FCの操業計画、仕掛品の数、処理中の製品の数、ならびに単位期間あたりの製造予定数などである。充電装置管理装置500は、充電装置200による送受電の制御や、充電装置200による送受電に関する電力量等を管理している。
【0014】
遠隔制御装置300は、遠隔制御によって車両100を自動走行させることによって、工場FC内の製造過程における車両100の搬送を行う。遠隔制御による自動走行を利用した車両100の搬送を、「自走搬送」とも呼ぶ。
【0015】
図1の下部に示すように、工場FCには、前工程50と、後工程60と、車両100の走路RTとが備えられている。走路RTは、各工程間における車両100の搬送区間、あるいは完成した車両100が出荷を待機するための出荷場PAまで搬送される区間である。各工程は、異なる所在地を有する複数の場所に亘って存在してもよい。「車両100が工場FC内を走行する」には、車両100が複数の場所の工程間を移動するために、私道に限らず公道を走行する場合が含まれる。
【0016】
前工程50および後工程60は、車両100の製造過程に属する種々の工程である。前工程50は、例えば、バッテリ120などの車両部品を車体に組み付ける組立工程である。後工程60は、例えば、車両100の検査工程である。車両100は、後工程60を終えると製品として完成される。完成した車両100は、遠隔制御によって出荷場PAまで走行し、車両100ごとに対応する出荷先へと出荷される。
【0017】
図2は、遠隔制御装置300および車両100の構成を示す説明図である。車両100は、車両通信部190と、モータ140と、バッテリ120と、ECU(Electronic Control Unit)180と、受電装置および送電装置とを備えている。車両通信部190は、工場FC内のアクセスポイント70を介して、ネットワーク72に接続された遠隔制御装置300などの車両100の外部の装置との無線通信を行う。車両通信部190は、バッテリ120の充電率等の情報を充電装置200、遠隔制御装置300等に送信してもよい。
【0018】
受電装置は、受電回路150と、受電器152と、受電共振回路154とを備えている。受電器152は、充電装置200Bの給電コネクタに対応する給電インレット等である。受電共振回路154は、図示しない受電コイルおよび受電共振コンデンサを備えている。受電回路150は、整流器およびDC/DCコンバータなどである。受電回路150は、受電器152あるいは受電共振回路154から交流電力が供給されると、供給された交流電力を整流器によって直流電力に変換する。変換された直流電力は、DC/DCコンバータを介してバッテリ120に供給される。
【0019】
送電装置は、送電回路160と、送電共振回路164とを備えている。送電回路160は、インバータ等である。送電回路160は、バッテリ120から供給される直流電力を動作周波数の交流電力に変換して送電共振回路164に供給する。送電回路160には、整流回路やフィルタ回路などが含まれてもよい。送電共振回路164は、図示しない送電コイルおよび送電共振コンデンサを備えている。
【0020】
充電装置200Aは、送電装置250Aおよび受電装置260Aを備えている。送電装置250Aは、送電共振回路254と、送電回路250とを含み、受電装置260Aは、受電共振回路264と、受電回路260とを含んでいる。送電回路250は、インバータ等である。受電回路260は、整流器およびDC/DCコンバータなどである。受電共振回路264は、図示しない受電コイルおよび受電共振コンデンサを備えている。送電共振回路254は、図示しない送電コイルおよび送電共振コンデンサを備えている。受電回路260は、受電共振回路264から交流電力が供給される場合に、供給される交流電力を整流器によって直流電力に変換する。変換された直流電力は、DC/DCコンバータを介して中央蓄電池80に供給される。
【0021】
充電装置200Aの送電共振回路254および受電共振回路264は、走路RTの全体に亘って連続的に配列されている。送電共振回路254と、車両100の受電共振回路154とが互いに対向する状態になると、受電共振回路154に誘導起電力が発生する。また、受電共振回路264と、車両100の送電共振回路164とが互いに対向する状態になると、受電共振回路264に誘導起電力が発生する。本実施形態では、送電回路250および受電回路260は、充電装置管理装置500によって制御されている。バッテリ120と充電装置200Aとの電力の授受は、充電装置管理装置500によって制御される。
【0022】
モータ140は、例えば、交流同期モータであり、電動機および発電機として機能する。モータ140が電動機として機能するとき、モータ140は、バッテリ120に蓄えられた電力を動力源として駆動される。モータ140の出力は、減速機および車軸を介して車輪に伝達される。車両100の減速時には、モータ140は、車輪の回転を利用する発電機として機能し、回生電力を発電する。充電装置200から受電装置に供給される電力、ならびにモータ140によって発電された回生電力がバッテリ120に供給されると、バッテリ120が充電されて、バッテリ120のSOCは増加する。バッテリ120と、モータ140との間には、インバータ、昇圧コンバータ、ならびにDC/DCコンバータを有するPCU(Power Control Unit)が接続されてもよい。
【0023】
ECU180は、車両100に搭載され、車両100の各種の制御を実行する。ECU180は、HDD、光記録媒体、半導体メモリ等のメモリと、中央演算処理装置としてのCPUなどを備えている。CPUがメモリに格納された各種のコンピュータプログラムを実行することによって、車両100の運転制御を実行する運転制御部などの機能が実現される。「運転制御」とは、例えば、加速度、速度、ならびに舵角の調整などである。遠隔制御では、ECU180は、車両通信部190を介して遠隔制御装置300から受信した遠隔制御の制御信号に従い、車両100に搭載された各アクチュエータを制御する。また、ECU180は、例えば、バッテリ120のセル電圧、電流、温度などを用いてバッテリ120の充電率を算出する。
【0024】
遠隔制御装置300は、中央演算処理装置としてのCPU310と、記憶装置320と、遠隔通信部390とを備えている。これらは、内部バスやインターフェース回路等を介して相互に接続されている。遠隔通信部390は、ネットワーク72を介して車両100および電力需給調整装置600等との通信を行う。
【0025】
記憶装置320は、たとえば、RAM、ROM、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)等である。記憶装置320に記憶されたコンピュータプログラムがCPU310によって実行されることにより、CPU310は、遠隔制御部312および充電率取得部314として機能する。ただし、これらの機能の一部または全部はハードウェア回路によって構成されてもよい。充電率取得部314は、車両100からバッテリ120の充電率を取得する。取得されたバッテリ120の充電率は、電力需給調整装置600に出力される。
【0026】
遠隔制御部312は、遠隔通信部390を介して、車両100の遠隔制御を要求する制御信号を車両100に送信する。車両100が遠隔制御の要求を受信すると、ECU180によって運転制御が実現され、この結果、車両100が自動的に走行する。遠隔制御部312は、工場FC内に配置されたカメラCAによって取得される車両100の画像を解析しながら、ECU180に車両100の運転制御を実行させる。遠隔制御部312は、画像解析を介して、走路RTに予め設定された目標ルートに対する車両100の相対位置を調節することによって、車両100を目標ルートに沿って走行させる。
【0027】
図1に戻り、電力需給調整装置600は、工場FC内および事業者OSのエネルギリソースを統括し、工場FCでの電力の需給を管理している。電力需給調整装置600は、いわゆるアグリゲータ(aggregator)と呼ぶこともできる。電力需給調整装置600は、中央演算処理装置としてのCPU610と、RAM、ROM、HDD、およびSSD等の記憶装置620と、無線通信機能を有する通信部690とを備えている。これらは、内部バスやインターフェース回路を介して互いに接続されている。通信部690は、車両100、発電設備90、遠隔制御装置300、工程管理装置400、および充電装置管理装置500などの外部の装置との通信を行うための通信装置である。CPU610が記憶装置620に格納されたプログラムを実行することにより、制御部612などの機能の一部あるいは全部が実現される。
【0028】
制御部612は、エネルギリソースを統率管理することによって、工場FC内の電力の需給を調整する。工場FC内の電力の需給には、例えば、事業者OSから購入する電力量、発電設備90による発電電力量、ならびに中央蓄電池80の電力消費量等が含まれる。具体的には、制御部612は、各エネルギリソースによる電力の需給の推移を取得する。制御部612は、取得された電力需給の推移におけるインバランスを回避するように、中央蓄電池80の目標充電率を決定する。制御部612は、決定された目標充電率を実現するために、各エネルギリソースを制御する。
【0029】
電力需給の予測には、例えば、ニューラルネットワーク(NN: Neural Network)を利用した機械学習モデルなどを用いることができる。機械学習モデルには、例えば、過去データを用いて時系列分析に適したモデルが用いられる。電力需給の予測には、例えば、再帰型ニューラルネットワーク(RNN:Recurrent neural network)、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)、一般回帰ニューラルネットワーク(General Regression Neural Network)、あるいはランダムフォレスト(Random Forest)等のアーキテクチャを備えたモデルが好適である。本実施形態では、長期的な時系列分析が可能な長・短期記憶(LSTM:Long Short-Term Memory)等の再帰構造を持ったRNNを備えた学習モデルが採用されている。記憶装置620に格納された機械学習モデルは、過去のエネルギリソースによる電力需給データを学習用データとして用いた学習済みモデルである。ニューラルネットワークの学習法としては、サポートベクターマシン(SVM)や誤差逆伝播法(Backpropagation)が用いられることが好ましい。なお、電力需給の予測には、機械学習に限らず、重回帰分析などの回帰分析や多変量解析などの種々の手法が用いられてもよい。
【0030】
制御部612は、例えば、発電設備90のうち太陽光発電装置における単位時間当りの発電電力量を予測する。この場合には、太陽光発電装置における単位時間当りの発電電力量は、従属変数として設定される。日射強度、1日(24時間)のうちのどの時間であるか、太陽高度、日中であるか否かの二値データ、天気や気温などの天気情報などは、独立変数として設定される。なお、太陽高度は、地平線方向を角度ゼロ度とし天頂を角度90度として測った太陽までの角度である。制御部612は、予測された発電電力量の推移を用いて、中央蓄電池80の目標充電率を決定する。
【0031】
制御部612は、さらに、製造情報を用いて、中央蓄電池80の電力消費量の推移を予測することによって、中央蓄電池80の目標充電率を決定してもよい。制御部612は、例えば、工場FCにおける車両100の生産台数の推移を用いて、中央蓄電池80の電力消費量の推移を予測することによって、中央蓄電池80の目標充電率を決定してもよい。車両100の生産台数の推移は、工程管理装置400から取得される各工程の製造情報や車両100の受注量などを用いて取得できる。車両100の生産台数が多い場合には、少ない場合よりも各工程や各車両100で消費される電力量が多くなり得る。また、車両100の生産台数が多ければ、工場FC内のバッテリ120の数が増加するため、工場FC内の電力量の総量が多くなり得る。そのため、車両100の生産台数の推移を用いることにより、中央蓄電池80の充電率の推移の予測精度を向上させることができる。
【0032】
制御部612は、さらに、工場FCの製造状況を用いて、中央蓄電池80の目標充電率を決定してもよい。「製造状況」とは、目標製造時間に対する実際の製造時間のずれを意味する。「目標製造時間」とは、1台の車両100の処理にかかる製造時間の目標値である。目標製造時間は、「タクトタイム」と呼ばれることがある。製造が遅れている場合には、各工程や各車両100で消費される電力量が通常よりも多くなり得る。各工程の製造状況を用いることにより、中央蓄電池80の充電率の推移の予測精度を向上させることができる。
【0033】
制御部612は、さらに、事業者OSなどの工場FC外から受電される電力量の推移を用いて、中央蓄電池80の目標充電率を決定してもよい。制御部612は、事故などの事業者OSでの発電不良や、エネルギリソース間の送電異常などを用いて、中央蓄電池80の目標充電率を決定してもよい。
【0034】
図3は、本実施形態における電力需給調整処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。本フローは、例えば、電力需給調整装置600がオンにされたとき、あるいは、予め定められた電力需給の調整タイミング等に開始される。本フローは、例えば、1時間、1日など、予め定められた時間間隔で繰り返し実行されてよい。
【0035】
ステップS10では、単位時間当たりの中央蓄電池80の充電率の推移を予測する。ステップS20では、当該単位時間内において、中央蓄電池80の充電率が予め定められた基準値を含む所定の基準範囲内であるかを確認する。基準範囲内である場合(S20:基準範囲内)、制御部612は、中央蓄電池80の電力消費量が基準値通りになるように各エネルギリソースを制御する。
【0036】
図4は、中央蓄電池80の充電率の推移の例を示す説明図である。図4に示すように、中央蓄電池80の充電率には、中央蓄電池80の充電率管理のために予め定められた上限値USLと、下限値LSLと、基準値CPとが設けられている。下限値LSL以上、上限値USL以下の範囲が基準範囲である。
【0037】
図4の領域D1で示すように、中央蓄電池80の充電率が基準範囲の上限値USL以上となる場合、あるいは上限値USL以上になると予測される場合(S20:上限値以上)、制御部612は、処理をステップS60へと移行する。ステップS60では、制御部612は、中央蓄電池80の充電率を減少させるために、中央蓄電池80に蓄えられた電力の需要を増加させる。この結果、中央蓄電池80の充電率が上限値USL以上になることを抑制または防止することができる。
【0038】
制御部612は、中央蓄電池80に蓄えられた電力の需要を増加させるために、例えば、以下の少なくともいずれかの処理を実行する。
(1)充電装置200Aを介して中央蓄電池80からバッテリ120に充電させる処理。ただし、この場合には、バッテリ120のSOCがバッテリ120の劣化領域内になることを回避することが好ましい。
(2)バッテリ120の電力消費を抑制する制限を解除した走行方法で各車両100を走行させる処理。バッテリ120の電力消費を抑制する制限の例としては、例えば、車両100の加速度や車速の制限、発進・停止の回数の制限などが挙げられる。
(3)中央蓄電池80から補助蓄電池82への充電量を増加させる処理、あるいは補助蓄電池82の電力消費量を増加させる処理。
(4)空調、照明、生産設備などの工場FC内の負荷による電力消費の制限を解除させる処理。
(5)事業者OSから購入する電力量を減少させる処理。
【0039】
例えば、所定の時間帯において通常よりも日射強度が強くなるような場合には、発電設備90としての太陽光発電装置による発電量が増加する。そのため、図4の時間t1から時間t2のように、中央蓄電池80の蓄電量が基準値よりも高くなることが予測される。この場合には、制御部612は、例えば、中央蓄電池80の目標充電率を低くするために、中央蓄電池80に蓄えられた電力の需要を増加させる。具体的には、制御部612は、当該時間帯における中央蓄電池80から補助蓄電池82へ供給される電力量や、充電装置200から車両100のバッテリ120へ供給される電力量を増加させる。この結果、当該時間帯における中央蓄電池80の目標充電率を基準値に近づけることができる。
【0040】
図4の領域D2で示すように、中央蓄電池80の充電率が基準範囲の下限値LSL以下の場合、あるいは下限値LSL以下になると予測される場合(S20:下限以下)、制御部612は、処理をステップS40へと移行する。ステップS40では、制御部612は、中央蓄電池80の充電率を増加させるために、中央蓄電池80に蓄えられた電力の需要を減少させる。この結果、中央蓄電池80の充電率が下限値LSL以下になることを抑制または防止することができる。
【0041】
制御部612は、中央蓄電池80に蓄えられた電力の需要を減少させるために、例えば、以下の少なくともいずれかの処理を実行する。
(1)充電装置200Aを介してバッテリ120から中央蓄電池80に充電させる処理。ただし、この場合には、バッテリ120のSOCがバッテリ120の劣化領域内になることを回避することが好ましい。また、バッテリ120から中央蓄電池80への電力供給は、所定の条件下でのみ実行させるように制限されることが好ましい。所定の条件としては、例えば、発電設備90の発電電力量、工場FC外の事業者OSからの供給電力量が予め定められた電力量以下になると予測される場合などである。このように構成することにより、車両100の自走搬送時に電欠が発生することを抑制または防止することができる。
(2)バッテリ120の電力消費を抑制する走行方法で各車両100を走行させる処理。バッテリ120の電力消費を抑制する走行方法としては、例えば、車両100の加速度や車速の低減、車両100の発進・停止の回数の低減などが挙げられる。
(3)補助蓄電池82の電力消費を抑制する処理。
(4)空調、照明、生産設備などの、工場FC内の各工程の設備等の電力消費を抑制する処理。
(5)事業者OSから購入する電力量を増加させる処理。
【0042】
制御部612は、例えば、図4に示す時間t3から時間t4までなどの所定の時間帯において雨天になるとの天気情報を取得した場合には、発電設備90としての太陽光発電装置による発電量が減少する。そのため、図4の時間t3から時間t4のように、中央蓄電池80の蓄電量が基準値よりも低くなることが予測される。この場合には、制御部612は、例えば、当該時間帯よりも前である時間t1から時間t2までの期間の中央蓄電池80の充電率が予め高くなるように目標充電率を決定してもよい。図4の例では、領域D1で中央蓄電池80の充電率を下げないように設定してもよい。この場合には、領域D2で中央蓄電池80の充電率を調節することなく、中央蓄電池80の蓄電量が基準値よりも低くなることを抑制できる。
【0043】
また、制御部612は、中央蓄電池80の充電率が基準値よりも高くなるように、例えば、事業者OSから購入する電力量の増加、車両100のバッテリ120に蓄えられた余剰な電力の中央蓄電池80への供給、車両100の走行速度の低減などの自走搬送によるバッテリ120の電力消費の抑制などを、各エネルギリソースに実行させてもよい。この場合において、中央蓄電池80の充電率が基準値よりも低いときのバッテリ120の充電率と、中央蓄電池80の充電率が基準値よりも高いときのバッテリ120の充電率とを比較すると、中央蓄電池80の充電率が基準値よりも高いときのバッテリ120の充電率の方が高くなる。
【0044】
ステップS70では、制御部612は、所定の期間中の中央蓄電池80の充電率の推移の予測が完了したか否かを確認する。予測が完了していない場合には(S70:NO)、制御部612は、処理をステップS10に戻す。所定の期間の予測が完了している場合には(S70:YES)、本フローを終了する。
【0045】
以上、説明したように、本実施形態の電力需給システム800は、遠隔制御によって工場FC内を走行可能な車両100に搭載されるバッテリ120と、工場FCの設備に電力を供給可能な中央蓄電池80と、中央蓄電池80に蓄えられた電力をバッテリ120に供給可能な充電装置200と、バッテリ120に蓄えられた電力を中央蓄電池80に供給可能な受電装置260Aと、発電された電力を少なくとも中央蓄電池80に供給可能な発電設備90と、を備えている。製品としての車両100に搭載されるバッテリ120を、中央蓄電池80に電力需給が可能なエネルギリソースとして活用することにより、工場FCの電力の需給バランスを効率良く調整することができる。製品としての車両100に搭載されるバッテリ120は、いわゆる新品であり、充電率の調整の利用に好適である。また、車両100の製造数が多くなれば、バッテリ120の数も多くなり、エネルギリソースの範囲が拡大されることによって、より効率良く需給バランスを調整できる。
【0046】
本実施形態の電力需給システム800は、さらに、発電設備90の発電量の推移と、中央蓄電池80の電力消費量の推移とを用いて、中央蓄電池80の目標充電率を決定する制御部612を備える。制御部612を設けることにより、エネルギリソースの統括、および工場FC全体での電力需給バランスを調整することができる。
【0047】
本実施形態の電力需給システム800によれば、制御部612は、工場FCにおける車両100の生産台数の推移を用いて、中央蓄電池80の目標充電率を決定する。新たに製造される車両100に搭載されたばかりのバッテリ120は、充電率を調整しやすく、エネルギリソースとして好適である。エネルギリソースとして好適なバッテリ120の個数を用いることにより、電力需給の推定精度を向上させることができる。
【0048】
本実施形態の電力需給システム800によれば、制御部612は、中央蓄電池80の充電率が予め定められた上限値USL以上である場合または上限値USL以上になると予測される場合に、充電装置200からバッテリ120への充電を促す。エネルギリソースとして好適なバッテリ120をエネルギリソースとして優先的に利用することにより、工場FCの電力の需給バランスを効率良く調整することができる。また、車両100のバッテリ120の充電率の不足を抑制または防止することができ、車両100が自走搬送中に電欠してしまう不具合を抑制または防止できる。
【0049】
本実施形態の電力需給システム800によれば、制御部612は、中央蓄電池80の充電率が予め定められた下限値LSL以下である場合または下限値LSL以下になると予測される場合に、バッテリ120から充電装置200Aを介した中央蓄電池80への充電を促す。エネルギリソースとして好適なバッテリ120をエネルギリソースとして優先的に利用することにより、工場FCの電力の需給バランスを効率良く調整することができる。
【0050】
B.他の実施形態:
(B1)上記実施形態では、電力需給調整装置600が制御部612を備え、制御部612が中央蓄電池80の目標充電率を決定する例を示した。これに対して、制御部612は備えられなくてもよい。この場合には、例えば、発電設備90の発電量の推移と中央蓄電池80の電力消費量の推移とを確認した作業員が手動で中央蓄電池80の目標充電率を調整することができる。
【0051】
(B2)車両100は、遠隔制御により移動可能な構成を備えていればよい。例えば、以下に述べる構成を備えるプラットフォームの形態であってもよい。具体的には、車両100は、遠隔制御により「走る」、「曲がる」、「止まる」の機能を発揮するため構成を備えていればよい。すなわち、「遠隔制御により移動可能な車両100」とは、運転席やダッシュボードなどの内装部品の少なくとも一部が装着されていなくてもよく、バンパーやフェンダーなどの外装部品の少なくとも一部が装着されていなくてもよく、ボディシェルが装着されていなくてもよい。この場合、車両100が工場から出荷されるまでの間に、ボディシェル等の残りの部品が車両100に装着されてもよく、ボディシェル等の残りの部品が車両100に装着されていない状態で、車両100が工場から出荷された後にボディシェル等の残りの部品が車両100に装着されてもよい。
【0052】
(B3)電力需給調整装置600が有する制御部612などの機能の全部またはその一部は、遠隔制御装置300、工程管理装置400、および充電装置管理装置500の少なくともいずれかに備えられてもよい。また、遠隔制御装置300が有する機能のうち、遠隔制御部312および充電率取得部314などの機能の全部またはその一部は、電力需給調整装置600に備えられてもよい。工程管理装置400および充電装置管理装置500の機能の全部またはその一部は、電力需給調整装置600に備えられてもよい。
【0053】
(B4)上記実施形態では、車両100が乗用車、トラック、バス、ならびに工事用車両などである例を示した。これに対して、車両100は、さらに、二輪車、四輪車などの種々の自動車や電車などを含んでもよい。また、車両100を、車両100以外の種々の移動体とすることも可能である。「移動体」とは、移動し得る物体を意味する。移動体には、船舶、航空機、ロボット、リニアモーターカーなどが含まれる。この場合には、本開示における「車両」「車」との表現を、適宜に「移動体」に置き換えることができ、「走行」との表現を、適宜に「移動」に置き換えることができる。
【0054】
(B5)上記実施形態では、制御部612が中央蓄電池80の目標充電率を決定する例を示した。これに対して、制御部612は、充電率のみに限らず、バッテリ120に蓄えられる電力量、電気容量、電気量、バッテリ120のセル電圧、セル電流など、バッテリ120の充電率と同等の情報を決定することによって、中央蓄電池80の目標充電率を決定してもよい。
【0055】
本開示に記載の制御及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【0056】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
50…前工程、60…後工程、70…アクセスポイント、72…ネットワーク、80…中央蓄電池、82…補助蓄電池、90…発電設備、100…車両、120…バッテリ、140…モータ、150…受電回路、152…受電器、154…受電共振回路、160…送電回路、164…送電共振回路、180…ECU、190…車両通信部、200,200A,200B…充電装置、250…送電回路、250A…送電装置A、254…送電共振回路、260…受電回路、260A…受電装置、264…受電共振回路、300…遠隔制御装置、310…CPU、312…遠隔制御部、314…充電率取得部、320…記憶装置、390…遠隔通信部、400…工程管理装置、500…充電装置管理装置、600…電力需給調整装置、610…CPU、612…制御部、620…記憶装置、690…通信部、800…電力需給システム、CA…カメラ、FC…工場、OS…事業者、PA…出荷場、RT…走路、S1…事業者、S2…再生可能エネルギ発電事業者、S3…一般需要家
図1
図2
図3
図4