(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162473
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】冷凍あんかけ焼きそば
(51)【国際特許分類】
A23L 3/36 20060101AFI20241114BHJP
A23L 7/109 20160101ALI20241114BHJP
【FI】
A23L3/36 Z
A23L7/109 C
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078007
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】502399569
【氏名又は名称】株式会社横浜桂林
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山形 繁人
(72)【発明者】
【氏名】森下 雅由
(72)【発明者】
【氏名】方 凱
【テーマコード(参考)】
4B022
4B046
【Fターム(参考)】
4B022LA01
4B022LB02
4B022LB04
4B022LJ06
4B022LQ07
4B022LS03
4B022LT10
4B022LT11
4B046LA05
4B046LB10
4B046LC09
4B046LE15
4B046LE18
4B046LG04
4B046LG29
4B046LG33
4B046LG35
4B046LG40
4B046LG41
4B046LG42
4B046LP69
4B046LP71
(57)【要約】
【課題】 主食材と副食材とを単一つの袋に収納し、1回の加熱で全体の解凍加熱を可能とし、且つ、食するときに主食材及び副食材の触感の低下を生じさせない袋詰めの冷凍食品を提供する。
【解決手段】 一人前一食分の調理された主食材11と一人前一食分の調理された副食材15とを耐熱性合成樹脂フィルムによる単一の収納袋21の内部に収納した食品であって、前記主食材11は、中央に空間を形成する円形平板状とされ、前記主食材11の上に前記副食材15が乗せられた状態で冷凍されて前記収納袋21に収納されており、前記収納袋21は、周囲がシール部22により密封されて形成される中空部に前記主食材11及び前記副食材15を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部22の少なくとも一部に弱接着部23を有している冷凍食品10とするものです。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一人前一食分の調理された主食材と一人前一食分の調理された副食材とを耐熱性合成樹脂フィルムの一つの収納袋の内部に収納した食品であって、
前記主食材は、中央に空間を形成する円形平板状とされ、前記主食材の上に前記副食材が乗せられた状態で冷凍されて前記収納袋に収納されており、
前記収納袋は、周囲がシール部により密封されて形成される中空部に前記主食材及び前記副食材を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部の少なくとも一部に弱接着部を有していることを特徴とする冷凍食品。
【請求項2】
円形平板状形状の前記主食材は、全体がほぼ同一厚さとされていることを特徴とする請求項1に記載した冷凍食品。
【請求項3】
前記収納袋の内部に収納した前記食品は、急速冷凍により冷凍された調理済み食材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した冷凍食品。
【請求項4】
前記主食材が中華?であって、当該食品はあんかけ焼きそばであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した冷凍食品。
【請求項5】
前記収納袋の前記中空部の容積は、前記主食材及び前記副食材を合わせた容積よりも大きくされ、且つ、当該収納袋は前記主食材及び前記副食材を真空包装としていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した冷凍食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理された冷凍食品であって、電子レンジにより加熱解凍することにより、直ちに食することのできる食品に関するものです。
【背景技術】
【0002】
近年、冷凍技術の普及及び向上と、食品の長期保存の要求の高まりとにより、種々の冷凍食品が提供されている。
また、一般家庭への電子レンジの普及により、電子レンジを使用して冷凍食品の解凍及び加熱を行うことも多用されるようになっている。
【0003】
そして、電子レンジで解凍及び加熱を行う調理済の冷凍食品は、消費者にとっては手軽に食することができ、移送や保管も冷凍庫の普及によって容易となり、今日、極めて多種多様な冷凍食品が製造販売されるようになっている。
【0004】
しかし、一般に冷凍食品の主食材と副食材は、電子レンジで解凍加熱して直ちに食するには、解凍加熱に要する時間が異なり、主食材と副食材とは個別に包装され、個別に電子レンジで解凍加熱することが多かった。
【0005】
そして、例えばあんかけ焼きそばの如く、主食材とされる中華麺の上に主菜や副菜をあんに加えた副食材を乗せる冷凍食品では、主食材である中華麺を解凍加熱する時間は、副食材の解凍加熱時間よりも長時間を要する為、
図5に示す様に、主食材11とされる麺と副食材15とされるあんとを個別に包装用袋35で包装し、包装用袋35から取り出した主食材11の解凍加熱後、別の包装用袋35から取り出した副食材15を解凍加熱し、食器に中華麺を、更にその上にあんを乗せるようにしていた。
【0006】
即ち、中華?の中心部まで確実に加熱する時間では、野菜等の副菜は加熱過剰となり、歯応え等の食感が低下し、副食材の適切な解凍加熱時間では、主食材が中心部まで確実に加熱されない為、主食材と副食材とを同一包装として同一解凍加熱時間とすると良好な食感の食材とすることができず、主食材と副食材とを個別の包装用袋35に収納して、個別に解凍加熱をするようにしていたものです。
【0007】
尚、スパゲッティミートソースの如く、麺の上にミートソースを乗せた冷凍食品であって、主食材のスパゲッティと副食材のミートソースとを同時に電子レンジで良好に加熱するため、スパゲッティの上に配置するミートソースの位置及び形状を特定することも提案されています(例えば特許文献1)。
【0008】
また、冷凍食品をレンジで解凍するに際し、加熱時に合成樹脂製の収納袋が膨張破裂しないように、収納袋の一部に弱接着部を形成した収納袋も提案され(例えば特許文献2及び特許文献3)、更に、高温の食材に適した収納袋においても加熱時の破裂防止の提案がされています(例えば特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第5140649号
【特許文献2】特開平09-150864号
【特許文献3】特開平10-095473号
【特許文献4】特開2021-059354号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の様に、一般に冷凍食品の主食材と副食材は、電子レンジで解凍加熱して直ちに食するには、解凍加熱に要する時間が主食材と副食材とでは異なり、主食材と副食材とは個別に包装され、個別に電子レンジで解凍加熱することが多かったものです。
【0011】
そして例えばあんかけ焼きそばの如く、主食材とされる中華麺の上に主菜や副菜をあんに加えた副食材を乗せる冷凍食品では、主食材である中華麺を解凍加熱する時間は、副食材の解凍加熱時間よりも長時間を要し、中華?の中心部まで確実に加熱する時間では、野菜等の副菜は加熱過剰となり、歯応え等の食感が低下し、副食材の適切な解凍加熱時間では、主食材が中心部まで確実に加熱されず食感が悪くなる為、主食材と副食材とを別包装として、個別に加熱処理を施すようにしていたものです。
【0012】
しかし、この様に主食材の上に副食材を乗せる、又は副食材を主食材に掛けて食する食品では、主食材を電子レンジで解凍加熱した後、更に個別に副食材を電子レンジで解凍加熱して容器に加熱した主食材を移し、その上に加熱した副食材を乗せることは、加熱処理の時間や容器に盛る手数など、手間と時間とを要することになっていたものです。
【0013】
本発明は、主食材と副食材とを一つの袋に収納し、上述のような手間を省いて1回の加熱で全体の解凍加熱を可能とし、且つ、食するときに主食材や副食材の触感の低下を生じさせない袋詰めの冷凍食品を提供するものです。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る冷凍食品は、一人前一食分の調理された主食材と一人前一食分の調理された副食材とを耐熱性合成樹脂フィルムによる単一つの収納袋の内部に収納した食品であって、前記主食材は、中央に空間を形成する円形平板状とされ、前記主食材の上に前記副食材が乗せられた状態で冷凍されて前記収納袋に収納されており、前記収納袋は、周囲がシール部により密封されて形成される中空部に前記主食材及び前記副食材を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部の少なくとも一部に弱接着部を有しているものです。
【0015】
そして、円形平板状形状の前記主食材は、全体がほぼ同一厚さとされるものです。
【0016】
また、前記収納袋の内部に収納した前記食品は、急速冷凍により冷凍された調理済み食材とされているものです。
【0017】
更に、前記主食材が中華?であって、当該食品はあんかけ焼きそばとされることがあるものです。
【0018】
また、前記収納袋の前記中空部の容積は、前記主食材及び前記副食材を合わせた容積よりも大きくされ、且つ、当該収納袋は前記主食材及び前記副食材を真空包装とすることがあるものです。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る冷凍食品は、主食材が中央に空間を形成した円形平板状とされているものであるから、加熱に時間を要する中央部に主食材が無く、副食材が解凍されると水分を多く含む副食材がこの空間に満たされ、副食材の水分が主食材の中心部や下方に巡り、主食材の加熱時間を短くすることを可能としているものです。
【0020】
従って、主食材と副食材とを同時に電子レンジを使って加熱処理を行っても、副食材の食感を加熱過剰によって悪化させることがなく、副食材の加熱時間で主食材も充分に加熱することができ、手間をかけることなく直ちに良好な食感で食することができるものです。
【0021】
また、収納袋の一部に弱接着部を設けているため、電子レンジで加熱を行う際、収納袋の内圧が高まると弱接着部におけるシートの接着が破損し、内圧を開放して収納袋の破裂破損を防止し、且つ、弱接着部が破損するまで収納袋の内圧を高い状態として冷凍食品の加熱時間を短縮し、短時間の加熱により食感の劣化を少なくして美味に食することのできる調理済み食品とすることができるものです。
【0022】
そして、主食材の全体を同一厚さとすることにより、主食材の全体を短時間で所定温度まで加熱することができ、食するときに全体の食感を良好とした調理済み食品とすることができるものです。
【0023】
また、収納袋に収納した食品を、急速冷凍により冷凍された調理済み食材とすることにより、冷凍に際しての味や食感の劣化が少なく、電子レンジで解凍加熱することにより、美味で食感の良好な食品として食することができるものです。
【0024】
更に、主食材に中華麺を用いたあんかけ焼きそばの冷凍食品は、あんに含まれる野菜等の副菜に歯応えを残すように短時間の加熱で全体を加熱し、美味で良好な食感のあんかけ焼きそばとすることができるものです。
【0025】
また、収納袋の中空部の容積を食材の容積よりも大きくして真空包装とした収納袋は、加熱時に中空部を膨張させつつ内圧を高め、食材の加熱時間の短縮を容易に可能とすることができ、且つ、収納した食材が冷凍状態のときは収納袋を収縮させて移送保管に大きな空間を必要としないものです。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明に係る冷凍食品の一例とするあんかけ焼きそばにおける実施形態を示す上面斜視図。
【
図2】本発明に係る冷凍食品の一例とするあんかけ焼きそばの主食材である中華麺の形状を示す斜視図。
【
図3】本発明に係る冷凍食品の一例とするあんかけ焼きそばの収納袋に収納された状態を示す断面側面図。
【
図4】本発明に係る冷凍食品の一例とするあんかけ焼きそばを電子レンジで解凍加熱した状態を示す斜視図。
【
図5】従来のあんかけ焼きそばの冷凍食品を袋に収納した状態の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明に係る冷凍食品の実施の形態としての一例は、
図1に示す様に、略正方形とされた矩形の耐熱合成樹脂フィルムの2枚を重ね合わせ、表面シート28及び裏面シート29(
図3参照)の周囲をヒートシールにより形成したシール部22により密着させ、周囲をシール部22により密封した収納袋21の内部空間である中空部に調理されたあんかけ焼きそばを収納しているものです。
【0028】
尚、表面シート28と裏面シート29の周囲を接着するに際し、シート周辺の一辺には表面シート28と裏面シート29との間に補助シート31を挿入して収納袋21における上面の一辺端部近傍に突出片部25を形成し、突出片部25の少なくとも一部には弱接着部23を形成した収納袋21としているものです。
【0029】
このあんかけ焼きそばは、中華麺を茹で、水切りして
図2に示す様にドーナツ形状の平板円形として中央に空間13を形成しつつ、両面をフライパン等で焼いた主食材11としての中華麺であって、中央に空間13を有して全体の厚さを略均一とする円形平板状としているものです。
【0030】
そして、調理された主菜としての豚バラ肉やむき海老、イカの切り身等、及び副菜として白菜、ニンジン、キャベツ、シイタケ、筍等を合わせて調理し、塩、胡椒、醤油等の調味料で味をつけた鶏がらスープを片栗粉でとろみをつけたあんに混入した副食材15とし、
図1及び
図3に示す様に主食材11である中華?の上にこの副食材15を乗せて冷凍しているものです。
【0031】
このようにして、このあんかけ焼きそばは調理された主食材11としての中華麺とこの主食材11の上に乗せた調理済みの副食材15とを―30℃以下の低温環境で急速冷凍し、食材温度を短時間で―10℃以下として凍らせたものです。
【0032】
更に、この凍らせたあんかけ焼きそばを収納袋21に収納して収納袋21の内部空気を脱気しつつ開封口をシールすることにより、
図1や
図3に示した様に、収納袋21に調理された冷凍食材を封入した真空包装の冷凍食品10としているものです。
【0033】
この収納袋21は、表面シート28と裏面シート29とが周囲をシール部22により圧接接着されて密封された中空部を内部に形成しているものであり、収納袋21の一辺には補助シート31により突出片部25が形成され、収納袋21の一辺を突出片部25と収納袋21の一辺との二重構造とし、突出片部25に弱接着部23を形成しているものです。
【0034】
即ち、
図1及び
図4に示す様に、表面シート28と裏面シート29との間に2つ折りとして折り重ねた補助シート31を挿入し、折り重ねた補助シート31の上方部分として上方に位置する上部シート部32における折り返し部に対向する自由端部分及び折り返し部の両端となる端部辺を表面シート28の端部とヒートシールにより接着してシール部22を形成すると共に、上部シート部32の自由端部分と表面シート28の一辺とを接着するシール部22には弱接着部23を設けるものです。そして、折り重ねた補助シート31の下半部分である下方に位置する下部シート部33における折り返し部に対向する自由端部分及び折り返し部の両端となる端部辺を裏面シート29の端部とヒートシールにより接着してシール部22を形成しているものです。
【0035】
この上部シート部32と表面シート28との接着部の一部に形成する弱接着部23の接着力は、収納袋21の周囲に形成するシール部22とされた表面シート28と裏面シート29との接着力及び補助シート31の上部シート部32の両端端部と表面シート28とのシール部22の接着力や補助シート31の下部シート部33の周縁と裏面シート29の周縁とのシール部22における接着力よりも弱くされているものです。
【0036】
そして、上部シート部32の自由端部分と表面シート28とのシール部22全体を弱接着部23とする場合もあり、また、上部シート部32の自由端部分と表面シート28とのシール部22の少なくとも一部にだけに弱接着部23を形成するように弱接着部23を形成することもあるものです。
【0037】
また、収納袋21の周囲に形成するシール部22の内側縁と収納した食材の周囲外縁との間には、所要の間隙Hを形成するように収納袋21の大きさ、即ち中空部の容積を収納する食材の大きさよりも充分に大きくしているものです。
【0038】
従って、この冷凍食品10を電子レンジで解凍加熱すると、収納袋21内の残留空気及び食材からの水分蒸発等により、収納袋21は膨張した後、
図4に示す様に弱接着部23又は弱接着部23の一部が破断され、収納袋21を破裂させることなく加熱を終了することができるものです。
【0039】
従って、加熱終了後、ノッチ部27を用いて収納袋21の一辺を除去し、加熱された食材を収納袋21から食器に移し、直ちに食することができるものです。
【0040】
そして、この主食材11は、中央に空間13を有しているため、主食材11の加熱に時間を要する中心部に主食材11が存在せず、主食材11全体の加熱時間を容易に短縮することができるものです。
【0041】
また、この主食材11の上に水分を多く含む副食材15が載置されており、電子レンジにより解凍されると副食材15の水分が主食材11の中央の空間13から主食材11の下端等に浸透し、主食材11の全体の加熱時間の短縮を可能とすることができるものです。
【0042】
また、この収納袋21は、中空部の容積が主食材11及び副食材15の容量よりも充分に大きく、主食材11及び副食材15が加熱されるとき、収納袋21が膨張しつつ収納袋21内の内圧を高め、食材の加熱に要する時間の短縮を可能とすることができるものです。
【0043】
そして、内部圧力が高くなり弱接着部23が破損して破断開口が生じるとき、この破断開口部分は収納袋21の上面端部近傍に設けた突出片部25に形成されるため、収納袋21に収納されている食材や食材の水分がこの破断開口部分から漏れ出る可能性を低くすることができるものです。
【0044】
この様に、この収納袋21に収納した冷凍食品10は、主食材11の形状及び収納袋21の構造により解凍加熱時間を短縮することを可能とし、500Wの電子レンジで8分程度の解凍加熱時間で副食材15とする副菜の加熱を過剰とすることなく主食材11を充分に加熱することができ、良好な食感と味を容易に与えることのできる調理された食品とすることができるものです。
【0045】
また、冷凍時に急速冷凍によって調理された主食材11及び副食材15を短時間で凍らせることにより、より一層良好な食感と味を容易に維持することのできる調理された冷凍食品とし、真空包装により長期の保存も容易に可能としているものです。
【0046】
なお、主食材11は、中華麺に限るものでなく、うどんやそばなど他の麺類の冷凍食品10とすることがあり、副食材15も、中華そば用のあんに限ることなくカレーやマーボー豆腐等とすることもでき、更に、主食材11も?類に限ることなくご飯とし、冷凍食品10としてあんかけチャーハン、中華丼、天津丼等々、トッピングを施した種々の冷凍食品10であっても、調理された主食材11を中央に空間13を備えた円形平板形状として調理された副食材15を乗せ、一部に弱接着部23を備えた収納袋21に収納することにより、短い時間での解凍加熱を行って、良好な食感と味を維持する調理済み食材として食することができるものです。
【0047】
またこの収納袋21としては、突出片部25を備えることなく、補助シート31を用いずに表面シート28の周囲4辺と裏面シート29の周囲4辺とをシール部22により相互に接着した収納袋とし、収納する食材よりも充分に大きな中空部の容量としつつ周囲のシール部22の一部に弱接着部23を形成することもあるものです。
【0048】
そしてまた、四辺にシール部22を形成する収納袋21に限ることなく、1枚のシートを2つ折りとして折り重ね、重ねた一方を表面シート28とし、重ねた他方を裏面シート29として、折り返し部とされた一辺を除く3辺にシール部22を形成して周囲がシール部22により密閉された中空部を形成する収納袋21とすることもあるものです。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、電子レンジでの解凍加熱が容易にして、短時間で加熱することができ、且つ、食感が良好にして美味な食事を可能とする主食材11の上に副食材15を乗せた冷凍食品10を提供することができるものです。
【符号の説明】
【0050】
10 冷凍食品
11 主食材 13 空間
15 副食材
21 収納袋
22 シール部 23 弱接着部
25 突出片部 27 ノッチ部
28 表面シート 29 裏面シート
31 補助シート 32 上部シート部
33 下部シート部
35 包装用袋
H 間隙
【手続補正書】
【提出日】2023-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
前記主食材が中華麺であって、当該食品はあんかけ焼きそばであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した冷凍食品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
即ち、中華麺の中心部まで確実に加熱する時間では、野菜等の副菜は加熱過剰となり、歯応え等の食感が低下し、副食材の適切な解凍加熱時間では、主食材が中心部まで確実に加熱されない為、主食材と副食材とを同一包装として同一解凍加熱時間とすると良好な食感の食材とすることができず、主食材と副食材とを個別の包装用袋35に収納して、個別に解凍加熱をするようにしていたものです。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
そして例えばあんかけ焼きそばの如く、主食材とされる中華麺の上に主菜や副菜をあんに加えた副食材を乗せる冷凍食品では、主食材である中華麺を解凍加熱する時間は、副食材の解凍加熱時間よりも長時間を要し、中華麺の中心部まで確実に加熱する時間では、野菜等の副菜は加熱過剰となり、歯応え等の食感が低下し、副食材の適切な解凍加熱時間では、主食材が中心部まで確実に加熱されず食感が悪くなる為、主食材と副食材とを別包装として、個別に加熱処理を施すようにしていたものです。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
更に、前記主食材が中華麺であって、当該食品はあんかけ焼きそばとされることがあるものです。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
そして、調理された主菜としての豚バラ肉やむき海老、イカの切り身等、及び副菜として白菜、ニンジン、キャベツ、シイタケ、筍等を合わせて調理し、塩、胡椒、醤油等の調味料で味をつけた鶏がらスープを片栗粉でとろみをつけたあんに混入した副食材15とし、
図1及び
図3に示す様に主食材11である中華
麺の上にこの副食材15を乗せて冷凍しているものです。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一人前一食分の調理された主食材としての中華麺と、一人前一食分の調理された副食材としての主菜及び副菜を調理して、塩、胡椒、醤油等の調味料で味をつけた鶏がらスープを片栗粉でとろみをつけたあんに混入した食材とを、耐熱性合成樹脂フィルムの一つの収納袋の内部に収納したあんかけ焼きそばであって、
前記主食材は、中央に空間を形成する全体がほぼ同一厚さのドーナツ形円形平板状とされ、前記主食材の上に前記副食材が乗せられた状態で急速冷凍されて前記収納袋に収納されており、
前記収納袋は、周囲がシール部により密封されて形成される中空部に前記主食材及び前記副食材を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部の少なくとも一部に弱接着部を有し、前記収納袋の前記中空部の容積は、前記主食材及び前記副食材を合わせた容積よりも大きくされ、且つ、当該収納袋は前記主食材及び前記副食材を真空包装としていることを特徴とする冷凍食品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明に係る冷凍食品は、一人前一食分の調理された主食材と、一人前一食分の調理された副食材としての主菜及び副菜を調理して、塩、胡椒、醤油等の調味料で味をつけた鶏がらスープを片栗粉でとろみをつけたあんに混入した食材とを、を耐熱性合成樹脂フィルムによる単一つの収納袋の内部に収納した食品であって、前記主食材は、中央に空間を形成する円形平板状とされ、前記主食材の上に前記副食材が乗せられた状態で冷凍されて前記収納袋に収納されており、前記収納袋は、周囲がシール部により密封されて形成される中空部に前記主食材及び前記副食材を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部の少なくとも一部に弱接着部を有しているものです。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
そして、円形平板状形状の前記主食材は、全体がほぼ同一厚さのドーナツ形とされるものです。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
更に、前記主食材が中華麺であって、当該食品はあんかけ焼きそばとされるものです。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
また、前記収納袋の前記中空部の容積は、前記主食材及び前記副食材を合わせた容積よりも大きくされ、且つ、当該収納袋は前記主食材及び前記副食材を真空包装とするものです。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2024-09-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一人前一食分の調理された主食材としての中華麺と、一人前一食分の調理された副食材としての主菜及び副菜を調理して、塩、胡椒、醤油等の調味料で味をつけた鶏がらスープを片栗粉でとろみをつけたあんに混入した食材とを、耐熱性合成樹脂フィルムの一つの収納袋の内部に収納した冷凍あんかけ焼きそばであって、
前記主食材は、中央に空間を形成する全体がほぼ同一厚さのドーナツ形円形平板状とされ、前記主食材の上に前記副食材が乗せられた状態で急速冷凍されて前記収納袋に収納されており、
前記収納袋は、周囲がシール部により密封されて形成される中空部に前記主食材及び前記副食材を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部の少なくとも一部に弱接着部を有し、前記収納袋の前記中空部の容積は、前記主食材及び前記副食材を合わせた容積よりも大きくされ、且つ、当該収納袋は前記主食材及び前記副食材を真空包装としていることを特徴とする冷凍あんかけ焼きそば。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、調理されたあんかけ焼きそばの冷凍食品であって、電子レンジにより加熱解凍することにより、直ちに食することのできる冷凍あんかけ焼きそばに関するものです。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明は、主食材と副食材とを一つの袋に収納し、上述のような手間を省いて1回の加熱で全体の解凍加熱を可能とし、且つ、食するときに主食材や副食材の触感の低下を生じさせない袋詰めの冷凍食品とされたあんかけ焼きそばを提供するものです。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明に係る冷凍食品としてのあんかけ焼きそばは、一人前一食分の調理された主食材と、一人前一食分の調理された副食材としての主菜及び副菜を調理して、塩、胡椒、醤油等の調味料で味をつけた鶏がらスープを片栗粉でとろみをつけたあんに混入した食材とを、耐熱性合成樹脂フィルムによる単一つの収納袋の内部に収納した食品であって、前記主食材は、中央に空間を形成する円形平板状とされ、前記主食材の上に前記副食材が乗せられた状態で冷凍されて前記収納袋に収納されており、前記収納袋は、周囲がシール部により密封されて形成される中空部に前記主食材及び前記副食材を収納していると共に、少なくとも一辺の前記シール部の少なくとも一部に弱接着部を有しているものです。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
また、前記収納袋の内部に収納した前記食品である冷凍あんかけ焼きそばは、急速冷凍により冷凍された調理済み食材とされているものです。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
本発明に係る冷凍食品としてのあんかけ焼きそばは、主食材が中央に空間を形成した円形平板状とされているものであるから、加熱に時間を要する中央部に主食材が無く、副食材が解凍されると水分を多く含む副食材がこの空間に満たされ、副食材の水分が主食材の中心部や下方に巡り、主食材の加熱時間を短くすることを可能としているものです。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
本発明は、電子レンジでの解凍加熱が容易にして、短時間で加熱することができ、且つ、食感が良好にして美味な食事を可能とする主食材11の上に副食材15を乗せた冷凍食品10としてのあんかけ焼きそばを提供することができるものです。