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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024162524
(43)【公開日】2024-11-21
(54)【発明の名称】照明器具および照明制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20241114BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20241114BHJP
【FI】
H05B47/195
H05B47/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078098
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木所 孝元
(72)【発明者】
【氏名】落合 睦
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA03
3K273PA10
3K273QA11
3K273QA37
3K273SA04
3K273SA21
3K273SA22
3K273SA37
3K273SA46
3K273SA50
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA27
3K273TA33
3K273TA35
3K273TA47
3K273TA59
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】可視光通信の実施を使用者に通知できる照明器具および照明制御システムを得ることを目的とする。
【解決手段】本開示に係る照明器具は、光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、センサ検出部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を備え、前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、
センサ検出部と、
前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行うことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
光源と、
前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、
センサ検出部と、
前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記通信制御部が前記可視光通信を行った後に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、前記光源制御部は前記光源を制御することを特徴とする照明器具。
【請求項3】
前記センサ検出部が前記検出情報を検出した後の予め定められた第1期間に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御し、前記第1期間の直後の予め定められた第2期間に、前記通信制御部は前記可視光通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
前記センサ検出部が前記検出情報を検出した後の予め定められた第1期間に、前記通信制御部が前記可視光通信を行い、前記第1期間の直後の予め定められた第2期間に、前記光源の点灯状態が前記第1状態と前記第2状態を繰り返すように前記光源制御部は前記光源を制御することを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
【請求項5】
前記センサ検出部は、異常を検出することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
照度検出部をさらに備え、
前記光源制御部は、前記照度検出部の検出情報に関わらず、前記光源の点灯状態が前記第1状態と前記第2状態を繰り返すように前記光源を制御することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
照度検出部をさらに備え、
前記第2期間の終了後に、前記光源制御部は前記照度検出部の検出情報に応じて前記光源の明るさを制御することを特徴とする請求項3または4に記載の照明器具。
【請求項8】
センサ検出部と、
光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を有する照明器具と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行うことを特徴とする照明制御システム。
【請求項9】
センサ検出部と、
光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を有する照明器具と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記通信制御部が前記可視光通信を行った後に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、前記光源制御部は前記光源を制御することを特徴とする照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具および照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、使用者の向きの検出の精度が比較的に安定する可視光通信システムが開示されている。このシステムは、自身の位置を示す情報を含む光信号を送信する複数個の照明器具と、使用者によって携行される受信機とを備える。受信機は、光信号を受信する光受信部と、撮像を行う撮像部と、撮像部で撮像された画像に基いて使用者の向きを推定する向き推定部とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-168137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば特許文献1に示されるように、照明器具から出力される光を利用した可視光通信の技術が提供されている。可視光通信によれば、通常の照明器具としての機能に加え、照明器具の光を利用した可視光通信機能により、照明器具の付加価値を高めることができる。
【0005】
しかし、一般に照明器具は日常の明かりとしても使用する必要がある。このため、可視光通信による明暗が使用者に不快感を与えることがある。また、使用者には可視光通信が行われているのか、照明器具の故障でちらついているのかが区別しにくいおそれがある。
【0006】
本開示は、可視光通信の実施を使用者に通知できる照明器具および照明制御システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る照明器具は、光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、センサ検出部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を備え、前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行う。
【0008】
本開示に係る照明器具は、光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、センサ検出部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を備え、前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記通信制御部が前記可視光通信を行った後に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、前記光源制御部は前記光源を制御する。
【0009】
本開示に係る照明制御システムは、センサ検出部と、光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を有する照明器具と、を備え、前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行う。
【0010】
本開示に係る照明制御システムは、センサ検出部と、光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を有する照明器具と、を備え、前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記通信制御部が前記可視光通信を行った後に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、前記光源制御部は前記光源を制御する。
【発明の効果】
【0011】
本開示に係る照明器具および照明制御システムによれば、光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すことで、可視光通信の実施を使用者に通知できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態1に係る照明器具の構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態1に係る照明器具における制御を説明するフローチャートである。
図3】実施の形態2に係る照明器具における制御を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
各実施の形態に係る照明器具および照明制御システムについて図面を参照して説明する。同じまたは対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0014】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具100の構成を示すブロック図である。照明器具100は、光源10と、光源10の点灯状態を制御する照度制御部12を備える。光源10の種類は限定されないが、発光ダイオードのように直流入力による制御が容易なものが望ましい。
【0015】
照明器具100に商用電圧等の電圧が入力されると、照度制御部12は光源10が所望の明るさとなるように、光源10に電流を供給する。照度制御部12は光源制御部に該当する。照度制御部12は、例えばコイル、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等のスイッチング素子、ダイオード、コンデンサ等で構成されたスイッチング回路である。照度制御部12は、商用電圧をスイッチング制御して直流電圧に変換し、光源10へ出力する。照度制御部12に入力される電圧は直流であっても良い。また、照度制御部12はスイッチング回路ではなくても良い。
【0016】
照度検出部14は外部の照度指示器20からの信号を検出し、検出した信号に応じた明るさとなるように照度制御部12を制御する。これにより、光源10を使用者の希望する明るさとすることができる。照度指示器20は例えば調光器である。照度指示器20からの信号は、目標とする照度であっても良く、目標とする調光率であっても良い。また、照度指示器20がない場合は、予め照明器具100の内部で設定された明るさとなるように、照度制御部12は光源10を点灯させる。照度指示器20の有無、照度指示器20と照明器具100との通信手段は限定されない。
【0017】
センサ検出部16は外部からの情報を検出する。センサ検出部16は、例えば異常を検出する。センサ検出部16の検出情報は通信制御部18へ伝達される。通信制御部18はセンサ検出部16の検出情報に応じて、可視光通信を行うよう照度制御部12を制御する。通信制御部18は、センサ検出部16の検出情報に応じて、光源10の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う。通信信号は、例えば人の目に点滅として認識されない程度に十分に高い周波数での輝度変調により送信される。
【0018】
可視光通信により外部へ出力された通信信号は、可視光通信デバイス22によって受信される。このような一連の制御により、情報をワイヤレスでやりとりすることができる。
【0019】
また、センサ検出部16が検出情報を検出すると、照度制御部12は検出情報を受信したことが使用者に分かるように光源10を点滅させる。つまり、照度制御部12は、光源10の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように光源10を制御する。検出情報の受信がないとき、光源10の明るさは照度指示器20により決定されている。センサ検出部16が検出情報を検出した際には、使用者が明確に検出したことが分かるように、照度指示器20の指定する明るさとは異なる明るさで光源10が点滅すると良い。また、光源10の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返す周波数は、人の目に点滅として認識される程度に十分に低い周波数であり、可視光通信での変調の周波数よりも低い。
【0020】
図2は、実施の形態1に係る照明器具における制御を説明するフローチャートである。照明器具100に電圧が入力されると、照度検出部14に応じた明るさになるように照度制御部12は光源10を点灯させる(ステップ1)。点灯中、センサ検出部16が検出情報を検出すると(ステップ2)、光源10が点滅するように照度制御部12が光源10を制御した後に、通信制御部18は可視光通信を行う。より具体的には、センサ検出部16が検出情報を検出した後の予め定められた第1期間に、光源10が点滅するように照度制御部12が光源10を制御する(ステップ3)。次に、第1期間の直後の予め定められた第2期間に、通信制御部18は可視光通信を行う(ステップ4)。
【0021】
第1期間において照度制御部12は、照度検出部14の検出情報に関わらず、光源10を点滅させる。ステップ2でセンサ検出部16の検出がない場合は、照度検出部14で検出された明るさになるように、照度制御部12が光源10を点灯させ続ける(ステップ1)。また、第2期間の終了後に、照度制御部12は、再び照度検出部14の検出情報に応じて光源10の明るさを制御する。
【0022】
次に、本実施の形態の効果を説明する。本実施の形態では、光源10の点滅により、可視光通信の実施を使用者に通知できる。これにより、使用者は照明器具100の故障なのか、可視光通信を行っているのかを容易に判別できる。従って、可視光通信により使用者に与える不快感を抑制できる。
【0023】
また、本実施の形態によれば、光源10の点滅により、使用者への異常の検出の報知と、可視光通信を行っていることの報知の両方を行うことができる。特に多数の照明器具100が取り付けられる広い空間等において、通信を行っている照明器具100を素早く特定することができる。
【0024】
例えば工場などの製造現場において、異常を検出するセンサ検出部16が取り付けられた照明器具100を複数台設置しても良い。この場合、使用者は光源10の点滅により、異常が発生しているエリアと可視光通信が行われていることを視覚的に容易に認識することができる。さらに、異常についての詳細な情報は、可視光通信の通信信号として外部に送信されるため、使用者はその内容を把握することができる。この場合、センサ検出部16の検出情報は、工場で発生したエラー情報、不良情報、異常の発生した時間、異常の発生した個数など様々な情報であって良い。
【0025】
また、照明器具に可視光通信機能を設けた場合、ワイヤレスでの通信が可能となるが、照明器具から一方的に情報を出すこととなり双方向通信ができないという課題があった。これに対し本実施の形態では、センサ検出部16による受信機能と、可視光通信による送信機能により、ワイヤレスでの双方向通信が可能となる。
【0026】
通常、ワイヤレスの双方向通信には無線通信モジュールが使用されることが多い。しかし、多数の照明器具の全てに無線通信モジュールを搭載すると設置コストが増大するおそれがあった。これに対し、照明器具100が天井に設置される場合、センサ検出部16の受信範囲を広く確保できる。また、可視光通信には照明器具100が出力している光源10の光を利用すれば良いため、照明器具100にセンサ検出部16を取り付けるだけで、既存の機能を生かしてワイヤレス双方向通信を実現できる。従って、コストを抑制してワイヤレス双方向通信を実現できる。
【0027】
センサ検出部16の種類は問わない。複数の照明器具100が天井に設置されることを鑑みると、センサ検出部16は空間を把握できるセンサであると良い。センサ検出部16は、異常を検出するセンサに限らず、人の有無、温度、湿度、空気の濃度など様々な空間把握のセンサであって良い。照明器具100に複数の種類のセンサが取り付けられても構わない。
【0028】
また、センサ検出部16は人の動作を検出するセンサである画像センサ等であっても良い。例えばセンサ検出部16が、人が倒れたことを検出したときに、点滅により異常を知らせるとともに可視光通信を行っても良い。これにより、周囲の人は異常の発生しているエリアを即時に把握でき、可視光通信により遠方からもどのような異常であるかを把握できる。このため、救護者等が異常の発生しているエリアに駆けつける際に、担架、AED(Automated External Defibrillator)などの必要な救護用具を持っていくことができる。
【0029】
なお、本実施の形態では可視光通信の実施を通知するために、光源10が点滅する例について説明した。これに限らず、光源10は明滅しても良く、色温度が周期的に変更されても良い。光源10の色温度を変更する場合は、光源制御部として照度制御部12に限らず光源10の色温度を制御可能な回路を採用できる。また、異常が解除されるまで、第1期間と第2期間を繰り返しても良い。
【0030】
また、本実施の形態では予め定められた第1期間に光源10が点滅し、第1期間の直後の予め定められた第2期間に可視光通信が実施される例について説明した。これに限らず、光源10が点滅した後に可視光通信が実施されれば良い。例えば点滅が終了してから可視光通信が開始されるまでに、点滅も可視光通信も行われていない期間があっても良い。また、第1期間、第2期間の長さは任意であり、例えば第2期間の長さは送信するデータの大きさによって変わっても良い。
【0031】
本実施の形態では、センサ検出部16が照明器具100に組み込まれている例について説明した。これに限らず、センサ検出部16は照明器具100とは別個に設けられても良い。つまり、センサ検出部16と照明器具100とで照明制御システムを構成しても良い。この場合、通信制御部18は外部に設けられたセンサ検出部16と通信し、センサ検出部16の検出情報に応じて可視光通信を行う。
【0032】
また、照度検出部14は設けられなくても良い。この場合、光源10は予め定められた明るさで点灯する。また、センサ検出部16は設けられなくても良い。つまり、センサ検出部16の検出情報によらずに、光源10の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように光源制御部が光源10を制御した後に、通信制御部18が可視光通信を行う機能が照明器具100に設けられても良い。この場合も、光源10の点滅により可視光通信の実施を使用者に通知できるという効果を得ることができる。
【0033】
可視光通信の受信端末である可視光通信デバイス22は、例えばカメラまたは光センサと、表示装置とを備えた機器である。可視光通信デバイス22は例えばスマートフォンであっても良い。可視光通信デバイス22として、スマートフォンのようなアプリを内蔵できる機器を使用する場合、可視光通信で受信したデータを基にアプリに登録されているエラー情報を引用して、表示装置に表示しても良い。これにより、可視光通信で送信されるデータ量を抑制できる。また、アプリの更新または外部との通信により、可視光通信でのデータと多くのエラー情報とを紐づけすることができる。
【0034】
また、可視光通信デバイス22は外部のサーバ24などと通信しても良い。これによりサーバ24は、エラー情報を収集することができ、収集したエラー情報を基に学習を実施できる。学習結果に基づき、例えばエラーの発生しやすいエリア、発生しやすいエラー内容、頻度等を分析することが容易となる。分析結果は、設備などの改善活動、快適環境、快適設備の構築などにフィードバックすることができる。このように、複数の照明器具100およびサーバ24により、照明制御システムを構成しても良い。
【0035】
上述した変形は、以下の実施の形態に係る照明器具および照明制御システムについて適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る照明器具および照明制御システムについては実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0036】
実施の形態2.
本実施の形態では、可視光通信を行った後に、光源10が点滅する点が実施の形態1と異なる。他の構成は実施の形態1と同様である。
【0037】
図3は、実施の形態2に係る照明器具100における制御を説明するフローチャートである。照明器具100に電圧が入力されると、照度検出部14に応じた明るさになるように照度制御部12は光源10を点灯させる(ステップ1)。点灯中、センサ検出部16が検出情報を検出すると(ステップ2)、通信制御部18が可視光通信を行った後に、光源10の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、照度制御部12は光源10を制御する。より具体的には、センサ検出部16が検出情報を検出した後の予め定められた第1期間に、通信制御部18が可視光通信を行う(ステップ13)。次に、第1期間の直後の予め定められた第2期間に、光源10の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように照度制御部12は光源10を制御する(ステップ14)。
【0038】
第2期間において照度制御部12は、照度検出部14の検出情報に関わらず、光源10を点滅させる。ステップ2でセンサ検出部16の検出がない場合は、照度検出部14で検出された明るさになるように、照度制御部12が光源10を点灯させ続ける(ステップ1)。また、第2期間の終了後に、照度制御部12は、再び照度検出部14の検出情報に応じて光源10の明るさを制御する。
【0039】
本実施の形態においても、光源10の点滅により、可視光通信の実施を使用者に通知できる。また、本実施の形態においても光源10の点滅により、使用者への異常の検出の報知と、可視光通信を行っていることの報知の両方を行うことができる。このように、本実施の形態によっても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0040】
本実施の形態では予め定められた第1期間に可視光通信を実施し、第1期間の直後の予め定められた第2期間に光源10が点滅する例について説明した。これに限らず、可視光通信を実施した後に光源10が点滅すれば良い。例えば可視光通信が終了してから光源10の点滅が開始されるまでに、点滅も可視光通信も行われていない期間があっても良い。また、第1期間、第2期間の長さは任意であり、例えば第1期間の長さは送信するデータの大きさによって変わっても良い。
【0041】
また、センサ検出部16を設けずに、通信制御部18が可視光通信を行った後に、光源10の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、光源制御部が光源10を制御する機能が照明器具100に設けられても良い。
【0042】
各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いても良い。
【0043】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
光源と、
前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、
センサ検出部と、
前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行うことを特徴とする照明器具。
(付記2)
光源と、
前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、
センサ検出部と、
前記センサ検出部の検出情報に応じて、前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記通信制御部が前記可視光通信を行った後に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、前記光源制御部は前記光源を制御することを特徴とする照明器具。
(付記3)
前記センサ検出部が前記検出情報を検出した後の予め定められた第1期間に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御し、前記第1期間の直後の予め定められた第2期間に、前記通信制御部は前記可視光通信を行うことを特徴とする付記1に記載の照明器具。
(付記4)
前記センサ検出部が前記検出情報を検出した後の予め定められた第1期間に、前記通信制御部が前記可視光通信を行い、前記第1期間の直後の予め定められた第2期間に、前記光源の点灯状態が前記第1状態と前記第2状態を繰り返すように前記光源制御部は前記光源を制御することを特徴とする付記2に記載の照明器具。
(付記5)
前記センサ検出部は、異常を検出することを特徴とする付記1から4の何れか1項に記載の照明器具。
(付記6)
照度検出部をさらに備え、
前記光源制御部は、前記照度検出部の検出情報に関わらず、前記光源の点灯状態が前記第1状態と前記第2状態を繰り返すように前記光源を制御することを特徴とする付記1から5の何れか1項に記載の照明器具。
(付記7)
照度検出部をさらに備え、
前記第2期間の終了後に、前記光源制御部は前記照度検出部の検出情報に応じて前記光源の明るさを制御することを特徴とする付記3または4に記載の照明器具。
(付記8)
センサ検出部と、
光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を有する照明器具と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように前記光源制御部が前記光源を制御した後に、前記通信制御部は前記可視光通信を行うことを特徴とする照明制御システム。
(付記9)
センサ検出部と、
光源と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御部と、前記センサ検出部の検出情報に応じて前記光源の光に通信信号を重畳させて可視光通信を行う通信制御部と、を有する照明器具と、
を備え、
前記センサ検出部が前記検出情報を検出すると、前記通信制御部が前記可視光通信を行った後に、前記光源の点灯状態が第1状態と第2状態を繰り返すように、前記光源制御部は前記光源を制御することを特徴とする照明制御システム。
【符号の説明】
【0044】
10 光源、12 照度制御部、14 照度検出部、16 センサ検出部、18 通信制御部、20 照度指示器、22 可視光通信デバイス、24 サーバ、100 照明器具
図1
図2
図3